JP2024013641A - 接合構造体およびその製造方法 - Google Patents

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彰男 古澤
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Abstract

【課題】狭電極幅、狭電極間隔の電子デバイスにおいて、高い導通信頼性を確保した接合構造体を提供する。【解決手段】接合構造体は、第1の電極を有する第1の接続部材と、第1の電極と対向して配置された第2の電極を有する第2の接続部材と、互いに対向する第1の電極と第2の電極との間に配置され、第1の電極と第2の電極とのそれぞれと対向して接続している接続部と、を備えた接合構造体であって、第1の電極の幅と第2の電極の幅とのどちらか一方は10μm以下であり、接続部は、モード径が0.1~2μmの金属粒子の接合体で形成されており、第1の電極と対向する面には第1の電極と金属粒子とが接合する第1の金属接合層を有し、第2の電極と対向する面には第2の電極と金属粒子とが接合する第2の金属接合層を有し、接続部は、第1の電極から前記第2の電極に向けて、第1の金属接合層と、金属粒子同士が接合する第3の金属接合層と、及び、前記第2の金属接合層と、が順に積層している。【選択図】図1

Description

本開示は、はんだ微粒子を用いた導電材料による接合構造体およびその製造方法に関する。
近年、電子デバイスの高機能化に合わせ、構造の薄型化および小型化が進行している。このため、電極幅および電極間隔が狭い電極への実装が行われるようになり、電極間を電気的に接続する導電材料に対して、電極幅および電極間隔が狭い電極に対応することが要求されている。
この要求に対する導電材料としては、異方性導電ペーストおよび異方性導電フィルム等の異方性導電材料が広く知られている。この異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料により、例えば、フレキシブルプリント基板の電極とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))等の構造体を得ることができる。
例えば、フレキシブルプリント基板の電極とガラスエポキシ基板の電極とを電気的に接続する際には、ガラスエポキシ基板上に、導電性粒子を含む異方性導電材料を配置する。次に、フレキシブルプリント基板を積層して、加熱および加圧する。この加熱中の加圧により、対向するフレキシブルプリント基板の電極とガラスエポキシ基板の電極とを、導電粒子を介して電気的に接続し、バインダー樹脂を硬化させて、接続構造体を得る。
電極幅および電極間隔が狭い電極に対する接合構造に対して、導電性粒子の材料として、はんだ粒子を用いる提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。これによれば、基板と電子デバイスとの間に、はんだ粒子とバインダーとを含む導電ペーストを供給し、接合時の温度と荷重を制御する。これにより、はんだ粒子を溶融させるとともに、バインダーの粘度を低下させ、溶融したはんだの自己凝集によって、対向する基板の電極とデバイスの電極とをはんだ接合し、バインダー樹脂を硬化させることができる。そして、上下方向の電気接続を確保し、隣接する横方向の電極は電気的に接続されない構造を得る。
特開2020-119955号公報
しかしながら、前記従来の方法で得られた接合方法および接合構造体では、接合時の温度と荷重の制御を厳密に行わなければ、はんだが電極間に凝集しない状態でバインダー樹脂が硬化し、電気導通不良となる場合が発生するという問題がある。さらに、はんだ粒子とバインダーとの割合から、接合厚みを厚くすることができず、使用環境時の温度変化に対する基板とデバイスとの熱膨張差によって発生する応力を緩和することができず、長期信頼性を確保できない問題がある。
本開示は、前記従来の課題を解決するものであり、電極幅および電極間隔が狭い電極に対する接合構造に対して、信頼性の高い接合構造体を容易に提供することを目的とする。
上記目標を達成するために、本開示に係る接合構造体は、第1の電極を有する第1の接続部材と、第1の電極と対向して配置された第2の電極を有する第2の接続部材と、互いに対向する第1の電極と第2の電極との間に配置され、第1の電極と第2の電極とのそれぞれと対向して接続している接続部と、を備えた接合構造体であって、第1の電極の幅と第2の電極の幅とのどちらか一方は10μm以下であり、接続部は、モード径が0.1~2μmの金属粒子の接合体で形成されており、第1の電極と対向する面には第1の電極と金属粒子とが接合する第1の金属接合層を有し、第2の電極と対向する面には第2の電極と金属粒子とが接合する第2の金属接合層を有し、接続部は、第1の電極から第2の電極に向けて、第1の金属接合層と、金属粒子同士が接合する第3の金属接合層と、及び、第2の金属接合層と、が順に積層している。
また、本開示に係る接合構造体の製造方法は、第1の電極を有する第1の接続部材を所定位置に配置する工程と、金属粒子及び沸点120℃以下の溶媒を主成分とする導電材料である組成物を第1の電極の上に供給する工程と、組成物を目的の部位に接触させる工程と、溶媒を揮発させて、金属粒子同士を接合させる接合工程と、を含む一連の工程を繰り返し行うことにより、第1の電極と金属粒子とを結合すると共に、第1の電極の上に金属粒子同士を結合させて接続部を形成する工程と、第1の電極の上に、接続部を介して第1の電極に対向する位置に第2の電極を配置し、金属粒子と第2の電極とを接触させて接合する工程と、を含む。
以上のように、本開示に係る接合構造体によれば、電極幅および電極間隔が狭い電極に対する接合構造接続部材の電極に直接金属粒子を供給し、接合するため、電気接続を容易に得ることができる。
本開示に係る接合構造体の製造方法によれば、接合厚みを厚くすることができるため応力を緩和し、信頼性を向上させることができる。
実施の形態1に係る接合構造体の断面構造を示す断面図である。 実施の形態1に係る接合構造体の接続部の各接合層の構造を示す断面図及び各層の平面図である。 実施の形態1に係る接合構造体の製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る接合構造体の製造方法において用いる組成物の構成を示す概略図である。 金属粒子が接合するメカニズムを示す図である。 バインダーに沸点の異なる溶媒を用いて作製した接合部のネッキング率と該溶媒の沸点との関係を示す図である。 雰囲気の温度が異なる場合のネッキング率と雰囲気の温度との関係を示す図である。
第1の態様に係る接合構造体は、第1の電極を有する第1の接続部材と、第1の電極と対向して配置された第2の電極を有する第2の接続部材と、互いに対向する第1の電極と第2の電極との間に配置され、第1の電極と第2の電極とのそれぞれと対向して接続している接続部と、を備えた接合構造体であって、第1の電極の幅と第2の電極の幅とのどちらか一方は10μm以下であり、接続部は、モード径が0.1~2μmの金属粒子の接合体で形成されており、第1の電極と対向する面には第1の電極と金属粒子とが接合する第1の金属接合層を有し、第2の電極と対向する面には第2の電極と金属粒子とが接合する第2の金属接合層を有し、接続部は、第1の電極から第2の電極に向けて、第1の金属接合層と、金属粒子同士が接合する第3の金属接合層と、及び、第2の金属接合層と、が順に積層している。
第2の態様に係る接合構造体は、上記第1の態様において、金属粒子は、Sn、Cu、Bi、Ni、In、Ag、Sbのいずれか一つ以上の金属が含まれていてもよい。
第3の態様に係る接合構造体は、上記第1又は2の態様において、第1の金属接合層は、平均厚み0.1μm以下であってもよい。
第4の態様に係る接合構造体は、上記第1から3のいずれかの態様において、第2の金属接合層は、平均厚み0.1μm以下であってもよい。
第5の態様に係る接合構造体は、上記第1から4のいずれかの態様において、接続部は、幅と高さとの比率(高さ/幅)1以上であってもよい。
第6の態様に係る接合構造体の製造方法は、第1の電極を有する第1の接続部材を所定位置に配置する工程と、金属粒子および沸点120℃以下の溶媒を主成分とする導電材料である組成物を第1の電極の上に供給する工程と、組成物を目的の部位に接触させる工程と、溶媒を揮発させて、金属粒子同士を接合させる接合工程と、を含む一連の工程を繰り返し行うことにより、第1の電極と金属粒子とを結合すると共に、第1の電極の上に金属粒子同士を結合させて接続部を形成する工程と、第1の電極の上に、接続部を介して第1の電極に対向する位置に第2の電極を配置し、金属粒子と第2の電極とを接触させて接合する工程と、を含む。
以下、本開示の実施の形態に係る接合構造体及びその製造方法について、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面において実質的に同一の部材には同一の符号を付している。
(実施の形態)
<接合構造体>
図1は、実施の形態に係る接合構造体100の断面構造を示す概略断面図である。
図1において、第1の電極101は、第1の接続部材102に形成されており、少なくとも2つ以上が存在している。第2の電極103は、第2の接続部材104に形成されており、少なくとも2つ以上が存在している。第1の電極101と第2の電極103とは互いに対向して配置されており、第1の電極101と第2の電極103との間に接続部105が存在している。第1の電極101と第2の電極103とは、接続部105を介して接合され、電気的に導通を可能とする。
第1の電極101の幅および第2の電極103の幅は、完成するデバイスの小型、高機能化のため狭い方が望ましく、少なくともどちらか一方は10μm以下であることが望ましい。
また、2つ以上存在する第1の電極101の隣り合う電極同士の間隔は、完成するデバイスの小型、高機能化のため狭い方が望ましいが、隣り合う電極間での絶縁性を保つ必要がある。そのため、隣り合う第1の電極101の間隔は、2μm以上、且つ、50μm以下であることが望ましい。
また、2つ以上存在する第2の電極103の隣り合う電極同士の間隔は、完成するデバイスの小型、高機能化のため狭い方が望ましいが、隣り合う電極間での絶縁性を保つ必要がある。そのため、隣り合う第2の電極103の間隔は、2μm以上、且つ、50μm以下であることが望ましい。
<接続部の構造>
図2は、実施の形態1における接合構造体100の接続部105の接合層の断面図であり、
(A)の(1)から(6)に示す位置の断面図をそれぞれ示している。
図2において、接続部105は、第1の電極101と第2の電極103と金属粒子106とで構成されている。第1の電極101と金属粒子106とは、第1の金属接合層107を形成して接合している(図2(1)に示す)。また、第2の電極103と金属粒子106とは、第2の金属接合層108を形成して接合している(図2(6)に示す)。さらに金属粒子106は、複数の金属粒子が積層されて形成されており、それぞれの接触部にて接合して、第3の金属接合層109を形成している(図2(2)から(6)に示す)。
金属粒子106は、例えばSn粒子であり、動的光散乱法(ゼータサイザーナノZS マルバーン社製)で測定したモード径は0.1μmである。
第1の電極101と金属粒子106との接触部には第1の金属接合層107が形成されている。
また、第2の電極103と金属粒子106との接触部には第2の金属接合層108が形成されている。
金属粒子106の粒子径は、第1の電極101の幅と第2の電極103の幅よりも小さいことが望ましく、電極間距離よりも小さいことが望ましい。また、粒子径が小さすぎる場合、接続部105の接合高さを高くするための積層数が非常に多くなってしまう。そのため金属粒子106の粒子径は、モード径が0.1~2μmが望ましい。
接続部105の高さは、接合後の使用環境温度の変化に対して、第1の接続部材102と第2の接続部材104との熱膨張差により発生する応力を緩和するために、アスペクト比(接続部高さ/接続部幅)が0.5以上であることが望ましく、1以上であれば、なお信頼性が向上する。
第1の金属接合層107は、第1の電極101と金属粒子106との拡散にて形成されており、厚くなることで、電気的、機械的に劣化する場合があるため、平均厚みが0.1μm以下が望ましい。
第2の金属接合層108は、第2の電極103と金属粒子106との拡散にて形成されており、厚くなることで、電気的、機械的に劣化する場合があるため、平均厚みが0.1μm以下が望ましい。
なお、第1の電極101と金属粒子106、または、第2の電極103と金属粒子106とが同一の金属の場合、形成される第1の金属接合層107または第2の金属接合層108の厚みは非接触部の形状を外挿することで確認することが可能である。
<接合構造体の製造方法(形成プロセス)>
図3は、実施の形態1に係る接合構造体の製造方法(形成プロセス)を示すフローチャートである。
接合構造体の製造方法の各工程は、第1の接続部材の配置工程111と、組成物の吐出工程112と、組成物に含まれる金属粒子106により接続部105を形成する接続部形成工程113と、第2の接続部材の搭載工程116と、を有する。なお、接続部形成工程113は、組成物の目的の部位への接触工程114と、組成物の結合工程115を含む。
<第1の接続部材の配置工程111>
第1の接続部材の配置工程111は、第1の電極101を有する第1の接続部材102を所定の位置に配置する工程である。
<組成物の吐出工程>
組成物の吐出工程112は、接続部105の原料である組成物を吐出する工程であり、金属粒子106を含有する液状の導電材料であり組成物を第1の接続部材102に形成されている第1の電極101の上に供給する工程である。
さらに、この組成物の吐出工程112は、後述するように繰り返し行われる工程であって、その際には、後述するように、第1の電極101の上に接続部105が形成される。そこで、繰り返される際の組成物の吐出工程112では、第1の電極101の上に直接ではなく、第1の電極101の上に形成中の接続部105の上に組成物を供給する。つまり、繰り返される際の組成物の吐出工程112においても、第1の電極101の上に間接的に組成物を供給している。この点で、最初の組成物の吐出工程112及び繰り返される際の組成物の吐出工程112は、組成物を(直接的に。又は、間接的に)第1の電極101の上に供給する工程であるといえる。
<接続部形成工程>
<組成物の目的の部位への接触工程>
組成物の目的の部位への接触工程114は、吐出した組成物を、第1の接続部材102に形成されている第1の電極101および/又は形成中の接続部105に接触させる工程である。最初の組成物の目的の部位への接触工程114では、組成物を第1の電極101に接触させる。それ以降の繰り返される組成物の目的の部位への接触工程114では、組成物を形成中の接続部105に接触させる。
<組成物の結合工程>
組成物の結合工程115は、組成物に含まれる金属粒子106を接触部位と結合させる工程である。最初の組成物の結合工程115では、金属粒子106を第1の電極101と結合させて第1の金属接合層107を形成する。それ以降の繰り返される組成物の結合工程115では、金属粒子106を、形成中の接続部105の金属粒子106と結合させて金属粒子106同士が結合する第3の金属接合層109を形成して、接続部105を成長させる。
組成物の吐出工程112から組成物の結合工程115までを繰り返すことによって、接続部105を形成する。
<第2の接続部材の搭載工程>
第2の電極103を有する第2の接続部材の搭載工程116は、第1の接続部材102の第1の電極101の上に、接続部105を介して第1の電極101と対向する位置に第2の電極103を配置する。これによって、形成された接続部105に第2の接続部材104に形成されている第2の電極103を接触させ、接続部105の金属粒子106と第2の電極103とを接合させて第2の金属接合層108を形成する。
なお、第1の電極101から第2の電極103に向けて順に積層された、第1の金属接合層107と、第3の金属接合層109と、第2の金属接合層108と、によって接続部105が構成されている。
以上の各工程によって、接合構造体100が得られる。
なお、上記の工程では、第1の電極101の上に接続部105を設け、その後、第2の電極103を配置したがこれに限られない。例えば、逆に、第2の電極103の上に接続部105を設け、その後、第1の電極101を配置してもよい。
<組成物>
図4は、実施の形態1に係る接合構造体の製造方法において用いる組成物121の構成を示す概略図である。
組成物121は、金属粒子106と沸点120℃以下の溶媒を主成分とするバインダー122とからなる液状の導電材料の組成物である。金属粒子106は、例えば、ナノ粒子であってSn粒子であり、動的光散乱法(ゼータサイザーナノZS マルバーン社製)で測定したモード径は0.1μmである。バインダー122は、2-プロパノール(沸点82℃)とアジピン酸との混合物であり、バインダー122の合計質量に対する2-プロパノールの比率は80質量%である。金属粒子106とバインダー122は75:25の質量比率で混合している。
<金属粒子の結合メカニズム>
図5は、組成物121に含まれる金属粒子106が結合するメカニズムを示す図である。
図5(a)は、接続部105の任意の場所に接触させる組成物である。なお、組成物に接触する部位は図示していない。組成物121に含まれるバインダー122は、時間の経過とともに揮発するため、図5(b)に示すように隣接する金属粒子106との距離が徐々に短くなる。バインダー122の揮発が進み、隣接する金属粒子106が接触すると、図5(c)に示すように金属粒子間で固相拡散によるネッキング123が発生して結合する。この時に図示していない部位との間でも固相拡散によるネッキングが進んで、隣接する金属粒子106が結合する。粒子径が小さくなると粒子の持つ表面エネルギーの割合が大きくなるため、粒子表面で固相状態での原子の拡散が発生する。金属の場合は粒子径が概ね200nm以下になると固相拡散が顕著に現れる。図5(d)は、バインダー122が全て揮発して金属粒子106の結合が完了した状態を示している。
<溶媒沸点>
図6は、バインダー122に沸点の異なる溶媒を用いて作製した組成物のネッキング率と溶媒の沸点との関係を示す図である。雰囲気温度は40℃にて接続部の形成を行っている。
図6において、ネッキング率は、接続部105の断面を削り出して分析することで数値化している。具体的には、金属造形物の断面を電子後方散乱回折法(EBSD)で分析して結晶方位の違いから金属粉末の輪郭を導き出して粉末の外周長さAを数値化する。ネッキングが進行すると外周長さが短くなるため、ネッキングしていない初期の粉末の外周長さをBとすると、ネッキング率(%)は(B-A)/B×100で表すことができる。ネッキング率が高い方がより強固な結合をしていることになる。つまり、ネッキング率は、結合の強さを表す数値として用いることができる。
溶媒の沸点が78℃を超えるとネッキング率が40%以上になり結合状態が良好になる。これは溶剤が揮発することによって固相拡散が進むためである。溶媒の沸点がさらに高くなるとネッキング率も上昇するが、溶媒の沸点が120℃を超えるとネッキング率は40%未満に低下する。これは溶剤の揮発が不十分となり固相拡散の進行が進まなくなるためである。ネッキング率は、60%以上であれば強固な結合となるため、溶媒の沸点が82℃以上で、110℃以下であればなおよい。
<プロセス温度>
図7は、雰囲気温度が異なる場合のネッキング率と雰囲気の温度との関係を示す図である。
雰囲気温度が40℃を超えるとネッキング率は40%以上になり良好な結合状態となる。これは溶剤の揮発がスムーズに進んで固相拡散が行われるためである。雰囲気温度がさらに高くなるとネッキング率が上昇するが、雰囲気温度が70℃を超えるとネッキング率は40%未満に低下する。これは溶剤の揮発が早く進み過ぎて、組成物121が目的の部位に接触する前に金属粒子106が露出して表面が酸化膜で覆われるためである。金属粒子表面が酸化膜で覆われると固相拡散が進行しなくなる。ネッキング率は60%以上であれば強固な結合となるため、チャンバー内の温度は50℃以上で、60℃以下であることが望ましい。
本実施の形態で使用した溶剤は、沸点82℃の2-プロパノールである。チャンバー内の温度は使用する溶剤の沸点に応じて適宜調整することが望ましい。
<金属粒子>
本実施の形態にて、金属粒子106は、Sn粒子であるが、金属粒子106は、Snに限らず、Cu、Ag、Niでもよい。さらに、Sn-Bi、Sn-In、Cu-Sn、Sn-Ag等の2元合金でもよく、2元合金にSb、Bi、In、Ag、Cu、Snから選ばれた少なくとも1種類以上の元素を含んでもよい。
また、金属粒子のモード径は0.1~2μmが好ましく、モード径が200nm以下であれば固相拡散の進行が良好になる。
なお、金属粒子のモード径が0.1~2μmの範囲で、複数の分布がある場合においても金属粒子、バインダー、プロセス温度を適宜調整することで接合構造体を形成することは可能である。
<効果>
かかる構成によれば、第1の接続部材および第2の接続部材の互いに対向する電極間に積層形成した接続部を形成することができ、さらに接続部は高いアスペクト比の金属結合を有する接合構造体を形成することができる。そのため、狭電極幅、狭電極間隔であっても、高い電気的、機械的信頼性を可能とする。
なお、本実施の形態においては、第1の接続部材と第2の接続部材との間には接続部105のみで説明したが、これに限られない。例えば、更なる接合信頼性向上のために、アンダーフィルなどの樹脂を配置した場合でも同様の効果を得ることができる。
本開示に係る接合構造体および接合構造体の製造方法は、基板電極上に金属粒子を直接供給し、固相拡散を利用して、供給された金属粒子同士が金属間結合した接合層を積層して形成する。これにより狭電極幅、狭電極間隔であっても、高い電気的、機械的信頼性を可能とする。
100 接合構造体
101 第1の電極
102 第1の接続部材
103 第2の電極
104 第2の接続部材
105 接続部
106 金属粒子
107 第1の金属接合層
108 第2の金属接合層
109 第3の金属接合層
111 第1の接続部材の配置工程
112 組成物の吐出工程
113 接続部形成工程
114 組成物の目的の部位への接触工程
115 組成物の結合工程
116 第2の接続部材の搭載工程
121 組成物
122 バインダー
123 ネッキング

Claims (6)

  1. 第1の電極を有する第1の接続部材と、
    前記第1の電極と対向して配置された第2の電極を有する第2の接続部材と、
    互いに対向する前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置され、前記第1の電極と前記第2の電極とのそれぞれと対向して接続している接続部と、
    を備えた接合構造体であって、
    前記第1の電極の幅と前記第2の電極の幅とのどちらか一方は10μm以下であり、
    前記接続部は、モード径が0.1~2μmの金属粒子の接合体で形成されており、前記第1の電極と対向する面には前記第1の電極と前記金属粒子とが接合する第1の金属接合層を有し、前記第2の電極と対向する面には前記第2の電極と前記金属粒子とが接合する第2の金属接合層を有し、
    前記接続部は、前記第1の電極から前記第2の電極に向けて、前記第1の金属接合層と、前記金属粒子同士が接合する第3の金属接合層と、及び、前記第2の金属接合層と、が順に積層している、接合構造体。
  2. 前記金属粒子は、Sn、Cu、Bi、Ni、In、Ag、Sbのいずれか一つ以上の金属が含まれている、請求項1に記載の接合構造体。
  3. 前記第1の金属接合層は、平均厚み0.1μm以下である、請求項1に記載の接合構造体。
  4. 前記第2の金属接合層は、平均厚み0.1μm以下である、請求項1に記載の接合構造体。
  5. 前記接続部は、幅と高さとの比率(高さ/幅)1以上である、請求項1から4の何れか一項に記載の接合構造体。
  6. 第1の電極を有する第1の接続部材を所定位置に配置する工程と、
    金属粒子および沸点120℃以下の溶媒を主成分とする導電材料である組成物を前記第1の電極の上に供給する工程と、
    前記組成物を目的の部位に接触させる工程と、前記溶媒を揮発させて、金属粒子同士を接合させる接合工程と、を含む一連の工程を繰り返し行うことにより、前記第1の電極と前記金属粒子とを結合すると共に、前記第1の電極の上に金属粒子同士を結合させて接続部を形成する工程と、
    前記第1の電極の上に、前記接続部を介して前記第1の電極に対向する位置に第2の電極を配置し、前記金属粒子と前記第2の電極とを接触させて接合する工程と、
    を含む、接合構造体の製造方法。
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