JP2024013244A - 高減衰ゴム組成物および免震ゴム支承体 - Google Patents

高減衰ゴム組成物および免震ゴム支承体 Download PDF

Info

Publication number
JP2024013244A
JP2024013244A JP2022115173A JP2022115173A JP2024013244A JP 2024013244 A JP2024013244 A JP 2024013244A JP 2022115173 A JP2022115173 A JP 2022115173A JP 2022115173 A JP2022115173 A JP 2022115173A JP 2024013244 A JP2024013244 A JP 2024013244A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
mass
parts
resin
rubber composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022115173A
Other languages
English (en)
Inventor
哲也 坪井
Tetsuya Tsuboi
則夫 箕内
Norio Minochi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire Corp filed Critical Toyo Tire Corp
Priority to JP2022115173A priority Critical patent/JP2024013244A/ja
Publication of JP2024013244A publication Critical patent/JP2024013244A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】減衰性能の向上と圧縮永久ひずみの低減との両立が可能な加硫ゴムの原料となる高減衰ゴム組成物、および該高減衰ゴム組成物を原料として得られる免震ゴム支承体を提供すること。
【解決手段】少なくともイソプレン系ゴムおよびブタジエンゴムを含有するゴム成分、シリカ、有機シランおよび樹脂成分を含有する高減衰ゴム組成物であって、シリカの配合量を100質量%としたとき、有機シランの配合量が3.0~7.0質量%であり、樹脂成分として、少なくとも2種類以上の樹脂を含有する高減衰ゴム組成物。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高減衰ゴム組成物および免震ゴム支承体に関する。
建築物の基礎免震、橋梁や高架道路などの構造物の支承には、加硫ゴムからなるゴム層(免震ゴム)と鋼板からなる硬質層とを交互に積層した免震ゴム支承体が用いられている。この免震ゴム支承体は、上下方向には高い剛性、せん断方向には低い剛性を有する弾性構造体であり、地震の振動数に対して建築物の固有振動数を低減することにより、振動の入力加速度を減少し、建築物あるいはその中の人、設備などに対する被害を最小限にするものである。このため、免震ゴム支承体を構成する免震ゴムには、高い減衰性能が要求される。
その一方で、免震ゴム支承体に対しては長期間、建築物や構造物の重量が掛かるため、免震ゴム支承体を構成する免震ゴムでは、寸法安定性向上のために圧縮永久ひずみが小さいことが要求される。
下記特許文献1には、ゴム、シリカ、シラン化合物、およびゴムを架橋させるための架橋成分を含み、ゴムは、ポリイソプレン系ゴム、およびポリブタジエンゴムの2種であり、架橋成分は、架橋剤と、ゴムの総量100質量部あたり0.4質量部以上、1.0質量部以下のグアニジン系促進剤を含む2種以上の架橋促進剤とを含む高減衰ゴム組成物が記載されている。
下記特許文献2には、ジエン系ゴム100質量部と、カーボンブラック40~75質量部と、シリカ5~30質量部と、無機充填剤5~55質量部と、石油樹脂5~50質量部とを含有し、ジエン系ゴムが、ビニル-シスブタジエンゴムを80質量%以上含有する高減衰積層体用ゴム組成物が記載されている。
下記特許文献3には、ブタジエンゴムをゴム成分合計100重量部に対して30~70重量部含有する高減衰ゴム用ゴム組成物において、ゴム成分合計100重量部に対して、ロジン系樹脂、フェノール系樹脂および脂環族炭化水素系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂を20~55重量部含有する高減衰ゴム用ゴム組成物が記載されている。
特開2020-169233号公報 特開2009-149856号公報 特開2009-79079号公報
前記のとおり、免震ゴム支承体を構成する免震ゴムには、減衰性能の向上と圧縮永久ひずみの低減とが要求されるが、一般的に両者は二律背反の関係にあり、これらをバランス良く向上する技術は未だ見出されていないのが実情であった。
本発明は、上記実情に鑑みて開発されたものであり、減衰性能の向上と圧縮永久ひずみの低減との両立が可能な加硫ゴムの原料となる高減衰ゴム組成物、および該高減衰ゴム組成物を原料として得られる免震ゴム支承体を提供することを目的とする。
本発明は、少なくともイソプレン系ゴムおよびブタジエンゴムを含有するゴム成分、シリカ、有機シランおよび樹脂成分を含有する高減衰ゴム組成物であって、前記シリカの配合量を100質量%としたとき、前記有機シランの配合量が3.0~7.0質量%であり、前記樹脂成分として、少なくとも2種類以上の樹脂を含有することを特徴とする高減衰ゴム組成物(1)に関する。
上記高減衰ゴム組成物(1)において、前記ゴム成分の全量を100質量部としたとき、前記樹脂成分の合計含有量が25~45質量部である高減衰ゴム組成物(2)が好ましい。
上記高減衰ゴム組成物(1)または(2)において、前記ゴム成分の全量を100質量部としたとき、前記シリカの含有量が75質量部以上である高減衰ゴム組成物(3)が好ましい。
また、本発明は高減衰ゴム組成物(1)~(3)のいずれかの高減衰ゴム組成物を加硫してなる免震ゴム支承体に関する。
本発明に係る高減衰ゴム組成物は、少なくともイソプレン系ゴムおよびブタジエンゴムを含有するゴム成分、シリカ、有機シランおよび樹脂成分を含有する高減衰ゴム組成物であり、(i)シリカの配合量を100質量%としたとき、有機シランの配合量が3.0~7.0質量%であり、(ii)樹脂成分として、少なくとも2種類以上の樹脂を含有するため、その加硫ゴムは、減衰性能の向上と圧縮永久ひずみの低減との両立が可能となる。このような効果が得られる理由は明らかではないが、上記(i)により主として加硫ゴムの圧縮永久ひずみの低減を図ることができ、上記(ii)により主として加硫ゴムの減衰性能の向上が図られるものと推察される。ゴム成分の全量を100質量部としたとき、樹脂成分の合計含有量が25~45質量部である場合、特に加硫ゴムの圧縮永久ひずみの低減がより効果的に達成できるため好ましい。また、前記ゴム成分の全量を100質量部としたとき、前記シリカの含有量が75質量部以上である場合、特に加硫ゴムの減衰性能がより効果的に向上できるため好ましい。
前記のとおり、本発明に係る高減衰ゴム組成物の加硫ゴムは、減衰性能の向上と圧縮永久ひずみの低減との両立が可能であるため、免震ゴム支承体を構成する免震ゴムの原料として特に有用である。
減衰性能評価のための試験片の一例 減衰性能評価の際に得られる応力-歪み曲線の一例
本発明に係る高減衰ゴム組成物は、少なくともイソプレン系ゴムおよびブタジエンゴムを含有するゴム成分、シリカ、有機シランおよび樹脂成分を含有する。
本発明において「イソプレン系ゴム」とは、天然ゴムおよびイソプレンゴムのいずれか一方、または両者の混合物を意味するものとする。
ゴム成分の全量を100質量部としたとき、イソプレン系ゴムの含有量は65~85質量部であることが好ましく、70~80質量部であることがより好ましい。また、ブタジエンゴムの含有量は、15~35質量部であることが好ましく、20~30質量部であることがより好ましい。
本発明に係る高減衰ゴム組成物は、ゴム成分として、イソプレン系ゴムおよびブタジエンゴム以外のジエン系ゴムを含有してもよい。ジエン系ゴムとしては、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、およびアクリロニトリルブタジエンゴムなどが挙げられる。ただし、減衰性能の向上と圧縮永久ひずみの低減との両立を図るためには、イソプレン系ゴムおよびブタジエンゴム以外のジエン系ゴムの含有量は、ゴム成分の全量を100質量部としたとき、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましく、イソプレン系ゴムおよびブタジエンゴム以外のジエン系ゴムを含有しないことが特に好ましい。
本発明に係る高減衰ゴム組成物はシリカを含有する。ゴム成分の全量を100質量部としたとき、シリカを75質量部以上含有することが好ましく、80質量部以上含有することが好ましい。シリカの配合量の上限は特に限定されるものではないが、高減衰ゴム組成物の加工性の悪化抑制の見地から、ゴム成分の全量を100質量部としたとき、90質量部以下であることが好ましい。シリカは、通常のゴム補強に用いられる湿式シリカ、乾式シリカ、ゾル-ゲルシリカ、表面処理シリカなどが用いられる。なかでも、湿式シリカが好ましい。また、これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
本発明においては、高減衰ゴム組成物中でのシリカの分散性向上とともに、加硫ゴムの圧縮永久ひずみの低減を図るため、有機シラン(シランカップリング剤)を配合する。有機シランの配合量は、シリカの配合量を100質量%としたとき、3.0~7.0質量%であり、3.5~6.5質量%であることが好ましく、4.1~5.9質量%であることがより好ましい。有機シランとしては、ビス-(3-(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト系、3-アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、ビニルトリエトキシシランなどのビニル系などの有機シランが通常用いられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
本発明に係る高減衰ゴム組成物は樹脂成分を含有するが、樹脂成分として、少なくとも2種類以上の樹脂を含有する。樹脂としては、フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、あるいは重合ロジンエステルなどが挙げられ、フェノール樹脂としてはさらに、オイル変性ノボラックレジン、アルキルフェノール/ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。本発明に係る高減衰ゴム組成物では、ゴム成分の全量を100質量部としたとき、樹脂成分の合計含有量が25~45質量部であることが好ましい。本発明において樹脂成分を構成する樹脂の組み合わせとしては、例えば「オイル変性ノボラックレジンとアルキルフェノール/ホルムアルデヒド樹脂」、「オイル変性ノボラックレジンとクマロンインデン樹脂」、「オイル変性ノボラックレジンと重合ロジンエステル」、「アルキルフェノール/ホルムアルデヒド樹脂とクマロンインデン樹脂」などが挙げられる。「A」および「B」の2種類の樹脂の組み合わせで樹脂成分を構成する場合(例えば、「A」が「オイル変性ノボラックレジン」、「B」が「アルキルフェノール/ホルムアルデヒド樹脂」である場合)、AとBとの質量比は、A:B=1:2~2:1であることが好ましい。
本発明に係る高減衰ゴム組成物では、ゴム成分の全量を100質量部としたとき、樹脂成分の合計含有量が25~35質量部である場合、より好ましくは樹脂成分の合計含有量が27.5~32.5質量部である場合、特に好ましくは、樹脂成分の合計含有量が30質量部である場合、有機シランの配合量に対して樹脂成分の合計配合量を質量比で5.6~11.9倍とすることが好ましく、6~8.6倍とすることがより好ましい。有機シランの配合量に対する樹脂成分の合計配合量を前記範囲内とすることにより、加硫ゴムの減衰性能の向上と圧縮永久ひずみの低減との両立がさらにバランスよく達成できるため好ましい。
本発明に係る高減衰ゴム組成物は、少なくともイソプレン系ゴムおよびブタジエンゴムを含有するゴム成分、シリカ、有機シランおよび樹脂成分と共に、硫黄、加硫促進剤、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲において適宜配合し用いることができる。
カーボンブラックとしては、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、GPFなどが用いられる。カーボンブラックは、加硫後のゴムの硬度、補強性、低発熱性などのゴム特性を調整し得る範囲で使用することができる。
硫黄は通常のゴム用硫黄であればよく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などを用いることができる。
加硫促進剤としては、ゴム加硫用として通常用いられる、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などの加硫促進剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。
老化防止剤としては、ゴム用として通常用いられる、芳香族アミン系老化防止剤、アミン-ケトン系老化防止剤、モノフェノール系老化防止剤、ビスフェノール系老化防止剤、ポリフェノール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤などの老化防止剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。
本発明に係る高減衰ゴム組成物は、少なくともイソプレン系ゴムおよびブタジエンゴムを含有するゴム成分、シリカ、有機シランおよび樹脂成分と共に、硫黄、加硫促進剤、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤などを、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの通常のゴム工業において使用される混練機を用いて混練りすることにより得られる。
また、上記各成分の配合方法は特に限定されず、硫黄および加硫促進剤などの加硫系成分以外の配合成分を予め混練してマスターバッチとし、残りの成分を添加してさらに混練する方法、各成分を任意の順序で添加し混練する方法、全成分を同時に添加して混練する方法などのいずれでもよい。
本発明に係る免震ゴム支承体は、ロールやローラヘッド付押出機などを用いて、混練りすることにより得られた未加硫の高減衰ゴム組成物をシート状に成形し、ついで円板状に打ち抜いた後、鋼板(硬質層)と未加硫のシート状のゴム層(高減衰ゴム組成物)とを交互に積層し、必要に応じて加圧しつつ、所定の温度で加硫成形することにより製造することができる。
なお、硬質層とゴム層とを積層する前に、加硫接着剤を塗工することが好ましい。加硫接着剤は、鋼板とゴムとの接着性に優れたものを適宜選択すれば良い。
本発明に係る免震ゴム支承体は、サイズの大小、形状の特殊性などを問わず、ゴム層(免震ゴム)の減衰性能の向上と圧縮永久ひずみの低減との両立が図られているため、本発明に係る免震ゴム支承体は、特に高減衰性および耐久性を要求される免震構造体用途に好適に使用可能である。
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明する。
(ゴム組成物の調製)
ゴム成分100質量部に対して、表1の配合処方に従い、実施例1~6、比較例1~3のゴム組成物を配合し、通常のバンバリーミキサーを用いて混練し、ゴム組成物を調整した。表1に記載の各配合剤を以下に示す。
(a)イソプレンゴム(IR)(商品名「IR2200L」、日本ゼオン社製)
(b)ブタジエンゴム(BR)(商品名「CB22」、アランセオ社製)
(c)シリカ(商品名「Nipsil AQ」、東ソー・シリカ社製)
(d)有機シラン(シランカップリング剤)(商品名「Si69」、エボニックデグサ社製)
(e)カーボンブラック(CB)(商品名「シースト6」、東海カーボン社製)
(f)(樹脂成分)樹脂1(フェノール樹脂(オイル変性ノボラックレジン))(商品名「スミライトレジンPR-13349」、住友ベークライト社製)
(g)(樹脂成分)樹脂2(フェノール樹脂(アルキルフェノール/ホルムアルデヒド樹脂))(商品名「SP-1068」、日本触媒社製)
(h)(樹脂成分)樹脂3(クマロンインデン樹脂)(商品名「ニットレジンクマロンG90」、日塗化学社製)
(i)オイル(商品名「プロセスX-140」、JX日鉱日石エネルギー社製)
(j)酸化亜鉛(商品名「亜鉛華3号」、三井金属鉱業社製)
(k)脂肪酸(商品名「工業用ステアリン酸」、花王社製)
(l)老化防止剤(商品名「ノクラック6C」、大内振興化学社製)
(m)硫黄(商品名「5%オイル処理硫黄」、細井化学工業社製)
(n)加硫促進剤1(商品名「ノクセラーNS-P」、大内新興化学工業社製)
(o)加硫促進剤2(商品名「ノクセラーD」、大内新興化学工業社製)
(p)リターダー(CTP)(N-シクロヘキシルチオフタルイミド)(商品名「リターダーCTP」、大内新興化学工業社製)
各ゴム組成物について、所定の金型を使用し、それぞれ150℃で30分間加硫することにより、加硫ゴムを作製して特性を評価した。
<減衰性能>
図1に示す「2ブロック・ラップ・シェア型」試験体(ゴム部:幅25mm、長さ25mm、厚み5mm)を各加硫ゴムを用いて作成し、油圧式振動試験機を用いて周波数0.5Hzで、下記の歪み条件でせん断加振を与え、図2に示すような応力-歪み曲線を求める。測定温度は20℃とした。
(歪み加振条件)
試験体厚みに対して±175%で10回加振する。
図2に示す応力-歪み曲線から、等価減衰定数(Heq)を下記式(1)から算出し、10回加振の平均値をそのゴムの等価減衰定数とした。
Heq(%)=(ΔW/(W1+W2))×1/2π×100 ・・・(1)
ここで、ΔWは図2における応力-歪み曲線のループ内の面積であり、W1,W2はそれぞれ図3における三角形領域の面積である。なお、減衰性の評価は、Heq(%)の値に基づいて評価した。Heqが大きいほど、減衰性能が高いことを意味する。
比較例1で得られた加硫ゴムの等価減衰定数(Heq)を100とした時の指数評価で、各実施例および比較例で得られた加硫ゴムの等価減衰定数(Heq)を評価した。指数評価で100以上であれば高減衰性を示すと言え、100未満であれば減衰性が悪いことを意味する。結果を表1に示す。
<圧縮永久ひずみ>
JIS-K 6262に準じ、大形試験片にて、70℃24時間の試験条件で実施し、圧縮永久ひずみを算出した。圧縮永久ひずみは数値が小さいほど「経たり」が少なく優れていることを意味する。
比較例1で得られた加硫ゴムの圧縮永久ひずみを100とした時の指数評価で、各実施例および比較例で得られた加硫ゴムの圧縮永久ひずみを評価した。指数評価で100未満であれば圧縮永久ひずみが低減できていることを示すと言え、100以上であれば圧縮永久ひずみが低減できていないことを意味する。結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例1~6に係る高減衰ゴム組成物の加硫ゴムは、減衰性能の向上と圧縮永久ひずみの低減とが両立できていることがわかる。一方、比較例2に係る高減衰ゴム組成物の加硫ゴムは、シリカの配合量を100質量%としたとき、有機シランの配合量が2.9質量%であるため、圧縮永久ひずみが上昇(悪化)することがわかる。また、比較例3に係る高減衰ゴム組成物の加硫ゴムは、シリカの配合量を100質量%としたとき、有機シランの配合量が7.1質量%であるため、減衰性能が悪化することがわかる。

Claims (4)

  1. 少なくともイソプレン系ゴムおよびブタジエンゴムを含有するゴム成分、シリカ、有機シランおよび樹脂成分を含有する高減衰ゴム組成物であって、
    前記シリカの配合量を100質量%としたとき、前記有機シランの配合量が3.0~7.0質量%であり、
    前記樹脂成分として、少なくとも2種類以上の樹脂を含有することを特徴とする高減衰ゴム組成物。
  2. 前記ゴム成分の全量を100質量部としたとき、前記樹脂成分の合計含有量が25~45質量部である請求項1に記載の高減衰ゴム組成物。
  3. 前記ゴム成分の全量を100質量部としたとき、前記シリカの含有量が75質量部以上である請求項1に記載の高減衰ゴム組成物。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の高減衰ゴム組成物を加硫してなる免震ゴム支承体。
JP2022115173A 2022-07-20 2022-07-20 高減衰ゴム組成物および免震ゴム支承体 Pending JP2024013244A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022115173A JP2024013244A (ja) 2022-07-20 2022-07-20 高減衰ゴム組成物および免震ゴム支承体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022115173A JP2024013244A (ja) 2022-07-20 2022-07-20 高減衰ゴム組成物および免震ゴム支承体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024013244A true JP2024013244A (ja) 2024-02-01

Family

ID=89718458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022115173A Pending JP2024013244A (ja) 2022-07-20 2022-07-20 高減衰ゴム組成物および免震ゴム支承体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024013244A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012153865A (ja) タイヤ用ゴム組成物の製造方法
KR20130114554A (ko) 고감쇠 조성물 및 점탄성 댐퍼
KR20130004873A (ko) 고감쇠 조성물
JP4938269B2 (ja) 高減衰ゴム組成物及びその製造方法
KR101780829B1 (ko) 고감쇠 조성물
JP2024013244A (ja) 高減衰ゴム組成物および免震ゴム支承体
JP4595171B2 (ja) 高減衰支承用ゴム組成物
JP5574616B2 (ja) 免震構造体の積層ゴム用ゴム組成物
JP6499458B2 (ja) 防振ゴム用ゴム組成物
JP2010121033A (ja) 高減衰積層体用ゴム組成物および高減衰積層体
JP7427418B2 (ja) 免震構造体用ゴム組成物および免震構造体
JP4938287B2 (ja) ゴム組成物
JP2019031607A (ja) 高減衰ゴム組成物および粘弾性ダンパ
JP2000336207A (ja) 高減衰ゴム組成物
JP2023019875A (ja) 高減衰ゴム組成物および免震ゴム
JP5950358B2 (ja) 高減衰組成物および粘弾性ダンパ
JP7488640B2 (ja) 免震構造体用ゴム組成物および免震構造体
WO2014203695A1 (ja) 防振ゴム用ゴム組成物
JP5987489B2 (ja) 高減衰ゴム支承用ゴム組成物および高減衰ゴム支承
JP2015038169A (ja) 免震構造体用ゴム組成物および免震構造体用ゴム
JP2010215884A (ja) タイヤ用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ
JP2024014272A (ja) 免震ゴム支承体用被覆ゴム組成物および免震ゴム支承体
JP2015038171A (ja) 免震構造体用ゴム組成物および免震構造体用ゴム
JP2007045998A (ja) 高減衰ゴム組成物
JPH10219033A (ja) 高減衰支承用ゴム組成物