JP2024012179A - ヘアサイクル制御因子発現調節剤 - Google Patents

ヘアサイクル制御因子発現調節剤 Download PDF

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信明 大戸
Nobuaki Oto
瑞穂 田邊
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Abstract

【課題】本発明は、安全性の高い天然物由来成分の中から、ヘアサイクル制御因子の発現を調節する作用を有するものを見出し、それを有効成分とするヘアサイクル制御因子発現調節剤を提供する。【解決手段】本発明のヘアサイクル制御因子発現調節剤の有効成分として、ショウキョウ抽出物、マジョラム抽出物、トルメンチラ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ジオウ抽出物、ヤグルマギク抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ショウブ抽出物、トウニン抽出物、センブリ抽出物、酵母加水分解物、スターフルーツ抽出物、月桃抽出物、テンニンカ抽出物、真珠タンパク質加水分解物、ボタン抽出物、シャクヤク抽出物、サンショウ抽出物、およびスギナ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、ヘアサイクル制御因子発現調節剤に関するものであり、特に、天然物由来成分を有効成分とするFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤およびIGF-1発現促進剤に関するものである。
毛髪は、成長期、退行期、休止期からなる周期的なヘアサイクル(毛周期)に従って成長および脱落を繰り返している。このヘアサイクルのうち、休止期から成長期へかけての新たな毛包が形成されるステージが、発毛に最も重要であると考えられている。そして、このステージにおける細胞の増殖および分化に重要な役割を果たしているのが、毛乳頭細胞であると考えられている。毛乳頭細胞は、毛根の根幹部分に位置し、毛根近傍の毛包上皮系細胞へ働きかけてその増殖を促す等、毛髪の分化に重要な役割を担っている(例えば、非特許文献1参照)。
これらの毛髪の分化や発毛のメカニズムに関与する因子として、例えば、線維芽細胞増殖因子-7(FGF-7)、血管内皮増殖因子(VEGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、線維芽細胞増殖因子-5(FGF-5)、骨形成因子-2(BMP-2)、インスリン様増殖因子-1(IGF-1)などが知られている。
線維芽細胞増殖因子(FGF)は、線維芽細胞に対する増殖活性を有するだけではなく、様々な細胞に対する細胞増殖・分化活性を有する形態形成因子、組織障害のときに働く組織修復因子、生体の恒常性を維持するための代謝調節因子等として重要な役割を果たしている多機能性分泌因子である。FGFには、20種類以上のファミリーが存在することが知られており、このうち、線維芽細胞増殖因子-7(FGF-7)および線維芽細胞増殖因子-5(FGF-5)は、ヘアサイクルへの関与が知られている。
線維芽細胞増殖因子-7(FGF-7)は、線維芽細胞増殖因子(FGF)のファミリーのうちの1つであり、KGF(keratinocyte growth factor)とも呼ばれる。毛包の毛乳頭細胞において、FGF-7が発現していることが示され(例えば、非特許文献2参照)、FGF-7が毛根の活発化を介した育毛効果を有することが明らかになった。また、ノックアウトマウスを用いた研究により、FGF-7は、毛の伸びる方向に関与することが示唆されている。
これまでに、FGF-7の発現を促進する成分として、アシタバ抽出物(特許文献1参照)、ε-ビニフェリン(特許文献2参照)等が知られている。
線維芽細胞増殖因子-5(FGF-5)は、毛包において、ヘアサイクルにおける成長期の後期に発現が最大となり、毛乳頭に作用して、成長期から退行期へ移行させる作用を有していることが知られている(非特許文献3参照)。ヘアサイクルにおいて成長期が短くなると、毛髪は十分に成長せず細く短いまま脱落してしまい、さらに一度成長期が短くなると、次の成長期も短くなり、毛髪はますます細く短くなってしまうと考えられている。そのため、FGF-5の機能を抑制することができれば、ヘアサイクルにおける成長期から退行期への移行を阻害して毛髪の成長期を延長し、薄毛の予防、脱毛の予防・改善をすることができ、育毛・養毛用途に有用であると考えられている。
これまでに、FGF-5の発現を抑制する成分として、サンザシ抽出物(特許文献3参照)等が知られている。
血管内皮増殖因子(VEGF)は、正常細胞や腫瘍細胞等のあらゆる細胞において発現している分子量34kDa~46kDaの糖蛋白質であり、血管内皮細胞に働きかけ、細胞の増殖や遊走を促進し、個体の発達や組織形成に関与することが知られている。VEGFは、体毛の形成に重要な働きをする外毛根鞘細胞および毛乳頭細胞においても発現しており(例えば、非特許文献4,5参照)、発現が阻害されるとヘアサイクルの成長期の遅れや毛包サイズの矮小化に繋がることから、毛髪の成長に深く関与することが知られている(例えば、非特許文献6参照)。
これまでに、VEGFの発現を促進する成分として、ε-ビニフェリン(特許文献2参照)、甘草葉抽出物(特許文献4参照)等が知られている。
肝細胞増殖因子(HGF)は、肝細胞をはじめ、各臓器由来の上皮細胞、内皮細胞、造血系細胞等の増殖を促進することが知られており、臓器の障害や線維化を抑制し、臓器の再生を促進する作用を有している。HGFは、毛乳頭細胞においても発現し、毛根を活発化させ育毛効果を有することが報告されている(例えば、非特許文献2参照)。
これまでに、HGFの発現を促進する成分として、アシタバ抽出物(特許文献1参照)、ε-ビニフェリン(特許文献2参照)等が知られている。
骨形成タンパク質(BMP)は、骨芽細胞等の分化を誘導し、骨、軟骨、腱、および骨中に存在するその他の組織を形成させるタンパク質である。このタンパク質には特有の誘導活性があり、骨中に存在していることから、BMPが骨修復過程の重要な制御因子であり、骨組織の正常な維持に関与しているということが示唆されている。そのため、BMPの発現を促進することができれば、骨や軟骨等の組織が形成・再生・修復等されることにより、骨折や手術等により生じた骨・軟骨等の傷害・欠損の治療または改善、歯周病等に伴う骨欠損に対する歯周組織再建、骨粗鬆症の予防、治療または改善等に有用であるものと期待されている。
BMPとしては約20のファミリーが知られており、このうち、骨形成タンパク質-2(BMP-2)は、TGF-βスーパーファミリーに属する骨形成タンパク質である。BMP-2は、近年、毛包形成との関わりが指摘され、このBMP-2の育毛・養毛作用に関心がもたれている(特許文献5参照)。
これまでに、BMP-2の発現を促進する成分として、例えば、チライト抽出物(特許文献6参照)、甘草葉抽出物(特許文献4参照)等が知られている。
インスリン様増殖因子-1(IGF-1)は、インスリンに非常に良く似た構造および作用を持つ分子量約7,500のペプチドホルモンであり、細胞の分化および増殖の促進、細胞の健康的な状態の維持(例えば、非特許文献7,8参照)、細胞の老化進行の阻止に関与することが知られている(例えば、非特許文献9参照)。
IGF-1は、毛乳頭細胞にて発現し、毛根を活発化させ育毛効果を有することが報告されており(例えば、非特許文献10参照)、IGF-1を有効成分とする育毛剤が提案されている(例えば、特許文献7参照)。しかし、IGF-1は分子量が大きく、外用塗布による経皮吸収が困難であるという問題がある。このほか、IGF-1の発現を促進する成分として、アシタバ抽出物(特許文献1参照)、ε-ビニフェリン(特許文献2参照)等が知られている。
特開2010-150177号公報 特開2011-241162号公報 特開2020-019727号公報 特開2014-185130号公報 特開2005-002068号公報 特開2008-280308号公報 特公平4-060567号公報
Trends Genet.,1992年,vol.8, pp.56-61 アンチエイジングシリーズ1 白髪・脱毛・育毛の実際,NTS発行,2005年,pp.1-18 Cell,1994年,vol.78,pp.1017-1025 J. Invest. Dermatol.,1996年,vol.106,pp.17-23 Arch. Dermatol. Res.,1998年,vol.209,pp.661-668 J. Clin. Invest.,2001年,vol.107,pp.409-417 J. Biol. Chem.,1996年,vol.271,pp.28853-28860 Dermatology,2002年,vol.20,pp.325-329 Am. J. Med.,2003年,vol.115,pp.501-502 J. Invest. Dermatol.,1992年,vol.99,pp.343-349
本発明は、安全性の高い天然物由来成分の中から、ヘアサイクル制御因子の発現を調節する作用を有するものを見出し、それを有効成分とするヘアサイクル制御因子発現調節剤を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく研究を行った結果、ショウキョウ抽出物、マジョラム抽出物、トルメンチラ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ジオウ抽出物、ヤグルマギク抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ショウブ抽出物、トウニン抽出物、センブリ抽出物、酵母加水分解物、スターフルーツ抽出物、月桃抽出物、テンニンカ抽出物、真珠タンパク質加水分解物、ボタン抽出物、シャクヤク抽出物、サンショウ抽出物、およびスギナ抽出物が、優れたヘアサイクル制御因子発現調節作用を有することを見出し、本発明を完成させた。具体的には、本発明は以下のとおりである。
〔1〕 ショウキョウ抽出物、マジョラム抽出物、トルメンチラ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ジオウ抽出物、ヤグルマギク抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ショウブ抽出物、およびトウニン抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とする線維芽細胞増殖因子-7(FGF-7)発現促進剤。
〔2〕 センブリ抽出物、ショウキョウ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ジオウ抽出物、および酵母加水分解物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とする血管内皮増殖因子(VEGF)発現促進剤。
〔3〕 酵母加水分解物、ゲンチアナ抽出物、トウニン抽出物、およびショウブ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とする肝細胞増殖因子(HGF)発現促進剤。
〔4〕 テンニンカ抽出物、マジョラム抽出物、ボタン抽出物、ジオウ抽出物、シャクヤク抽出物、サンショウ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ゲンチアナ抽出物、およびスギナ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とする線維芽細胞増殖因子-5(FGF-5)発現抑制剤。
〔5〕 スターフルーツ抽出物、月桃抽出物、テンニンカ抽出物、真珠タンパク質加水分解物、およびジオウ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とする骨形成因子-2(BMP-2)発現促進剤。
〔6〕 酵母加水分解物、ゲンチアナ抽出物、およびトウニン抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とするインスリン様増殖因子-1(IGF-1)発現促進剤。
本発明によれば、上記の天然物由来成分を有効成分とすることにより、作用効果に優れ、かつ安全性の高いFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態の線維芽細胞増殖因子-7(FGF-7)発現促進剤は、ショウキョウ抽出物、マジョラム抽出物、トルメンチラ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ジオウ抽出物、ヤグルマギク抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ショウブ抽出物、およびトウニン抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とするものである。
本実施形態の血管内皮増殖因子(VEGF)発現促進剤は、センブリ抽出物、ショウキョウ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ジオウ抽出物、および酵母加水分解物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とするものである。
本実施形態の肝細胞増殖因子(HGF)発現促進剤は、酵母加水分解物、ゲンチアナ抽出物、トウニン抽出物、およびショウブ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とするものである。
本実施形態の線維芽細胞増殖因子-5(FGF-5)発現抑制剤は、テンニンカ抽出物、マジョラム抽出物、ボタン抽出物、ジオウ抽出物、シャクヤク抽出物、サンショウ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ゲンチアナ抽出物、およびスギナ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とするものである。
本実施形態の骨形成因子-2(BMP-2)発現促進剤は、スターフルーツ抽出物、月桃抽出物、テンニンカ抽出物、真珠タンパク質加水分解物、およびジオウ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とするものである。
本実施形態のインスリン様増殖因子-1(IGF-1)発現促進剤は、酵母加水分解物、ゲンチアナ抽出物、およびトウニン抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とするものである。
〔植物抽出物〕
本実施形態において、ショウキョウ抽出物、マジョラム抽出物、トルメンチラ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ジオウ抽出物、ヤグルマギク抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ショウブ抽出物、トウニン抽出物、センブリ抽出物、スターフルーツ抽出物、月桃抽出物、テンニンカ抽出物、ボタン抽出物、シャクヤク抽出物、サンショウ抽出物、およびスギナ抽出物を製造するために使用する抽出原料は、ショウキョウ(学名:Zingiber officinale)、マジョラム(学名:Origanum majorana)、トルメンチラ(学名:Potentilla tormentilla vulgaris)、ワイルドタイム(学名:Thymus serpyllum)、ジオウ(生薬名)、ヤグルマギク(学名:Centaurea cyanus Linne)、ゲンチアナ(学名:Gentiana lutea L)、ゲンノショウコ(学名:Geranium thunbergii)、ショウブ(学名:Acorus calamus)、トウニン(生薬名)、センブリ(学名:Swertia japonica)、スターフルーツ(学名:Averrhoa carambola)、月桃(学名:Alpinia speciosa (Wendl.) K. Schum.)、テンニンカ(学名:Rhodomyrtus tomentosa (Ait.) Hassk.)、ボタン(学名:Paeonia suffruticosa)、シャクヤク(学名:Paeonia lactiflora)、サンショウ(学名:Zanthoxylum piperitum De Candolle)、およびスギナ(学名:Equisetum arvense)である。
ショウキョウまたはショウガ(Zingiber officinale)は、ショウガ科ショウガ属に属する球根性の常緑の多年草草木であって、熱帯アジア原産で、東アジアから日本全土に広く分布しており、これらの地域から容易に入手可能である。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば葉部、茎部、花部、蕾部、種子部等の地上部;根部、根茎部等の地下部;またはこれらの混合物が挙げられ、これらの中でも根茎部が好ましい。
マジョラム(Origanum majorana,別名:マヨラナ、オレガノ)は、シソ科ハナハッカ属に属する多年生草本であって、地中海沿岸、北アフリカ、西アジア等に分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、茎部、花部、蕾部等の地上部;根部等の地下部;またはこれらの混合物が挙げられ、これらの中でも葉部が好ましい。
トルメンチラ(Potentilla tormentilla vulgaris,またはPotentilla erecta)は、バラ科キジムシロ属に属する多年草であり、ヨーロッパ、西アジア、シベリアに分布しており、これらの地域から容易に入手可能である。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、茎部、花部、蕾部、種子部等の地上部;根部等の地下部;またはこれらの混合物が挙げられ、これらの中でも根部が好ましい。
ワイルドタイム(Thymus serpyllum,別名:ヨウシュイブキジャコウソウ)は、シソ科イブキジャコウソウ属に属する植物であって、ヨーロッパから北西アジアを原産とし、広い地域で生育しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、茎部、花部等の地上部;根部等の地下部;またはこれらの混合物等が挙げられ、これらの中でも地上部が好ましい。
ジオウ(生薬名)は、ゴマノハグサ科ジオウ属に属する多年生草本であるアカヤジオウ(学名:Rehmannia glutinosa)の根部である。アカヤジオウは中国遼寧、河北、江蘇、湖北等の各省に分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。ジオウは、従来、補血、強壮、解熱、止瀉、緩下、止血薬等として使用されている。
ヤグルマギク(Centaurea cyanus Linne;別名:ヤグルマソウ,ケンタウレア,セントーレア)は、キク科ヤグルマギク属に属する一年生草本であって、ヨーロッパを原産とし、日本国内においても自生または栽培されており、これらの地域から容易に入手可能である。これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、花部(頭花部)、蕾部、果実部、果皮部、種子部、種皮部、茎部、葉部、枝部の地上部;根部等の地下部などが挙げられ、これらの中でも花部(頭花部)が好ましい。
ゲンチアナ(Gentiana lutea L)は、リンドウ科リンドウ属に属する多年生草本であり、高さ1m以上にまで達し、山地に生える多年生草本である。ゲンチアナは、ヨーロッパのアルプス山麓に自生しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、枝部、茎部、果実部、種子部、花部等の地上部;根茎部、根部等の地下部;またはこれらの部位の混合物等が挙げられ、これらの中でも根部および根茎部が好ましい。
ゲンノショウコ(Geranium thunbergii)は、フウロソウ科フウロソウ属に属する多年生草本であり、北海道南部から本州、四国、九州等に自生しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、枝部、茎部、花部、果実部等の地上部;根部等の地下部;またはこれらの混合物等が挙げられ、これらの中でも地上部が好ましい。
ショウブ(Acorus calamus)は、サトイモ科ショウブ属に属する多年生草本であって、北海道から九州および東アジア、インドに分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、茎部、花部等の地上部;根部、根茎等の地下部;またはこれらの混合物が挙げられ、これらの中でも根茎部が好ましい。
トウニン(生薬名)は、中国や日本で古くから栽培されているバラ科サクラ属に属するモモ(学名:Prunus persica)の種子であり、これらの地域から容易に入手することができる。モモは、多くの品種が分化しており、花は観賞用として、果実は食用として利用されている。トウニンは、古くから民間薬として利用されており、浄血、鎮咳、消炎等の作用を有することが知られている。
センブリ(Swertia japonica)は、リンドウ科センブリ属に属する植物であって、九州から北海道までの山野で自生しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、茎部、花部等の地上部;地下部;全草;またはこれらの混合物等が挙げられ、これらの中でも全草が好ましい。
スターフルーツ(Averrhoa carambola)は、カタバミ科ゴレンシ属に属し、新鮮な果実は食用にされる。スターフルーツは、沖縄、中国東南部や雲南その他熱帯各地で栽培されており、これらの地域から容易に入手され得る。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、幹部、花部、蕾部、果実部、種子部、根部、またはこれらの混合物等が挙げられ、これらの中でも葉部が好ましい。
月桃(Alpinia speciosa (Wendl.) K. Schum.)は、ショウガ科ハナミョウガ属に属する多年生常緑草本であり、九州南部からインドにまで分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。月桃は、沖縄ではサンニンと呼ばれ、琉球王朝以来の伝統菓子であるムーチーに利用されるほか、ハーブとしても利用されている。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、茎部、花部、果実部、種子部等の地上部;根茎部、根部等の地下部;全草;またはこれらの部位の混合物等が挙げられ、これらの中でも葉部が好ましい。
テンニンカ(Rhodomyrtus tomentosa (Ait.) Hassk.)は、フトモモ科テンニンカ属に属する常緑低木であって、東南アジアの熱帯から亜熱帯域等の地域に分布し、日本では沖縄等に自生しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、枝部、樹皮部、幹部、果実部、花部等の地上部;根部等の地下部;またはこれらの部位の混合物等が挙げられ、これらの中でも果実部が好ましい。
ボタン(Paeonia suffruticosa)は、別名ハツカグサ、フカミグサ、ナトリグサ等とも呼ばれ、ボタン科ボタン属の落葉低木であって、中国北西部原産部原産であり、一般に観賞用として庭木に植栽されており、容易に入手可能である。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、幹部、枝部、花部、種子部、根部、根皮部、またはこれらの部位の混合物等が挙げられ、これらの中でも根皮部が好ましく、生薬名でボタンピと呼ばれる。
シャクヤク(Paeonia lactiflora,またはPaeonia Albiflora)は、ボタン科ボタン属に属する多年草であって、中国、シベリア等のアジア大陸北東部等に分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、花部、根部、葉部、枝部等が挙げられるが、好ましくは根部である。
サンショウ(Zanthoxylum piperitum De Candolle)は、ミカン科サンショウ属に属する落葉高木であって、日本列島や朝鮮半島に分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、葉部、枝部、花部、蕾部、果実部、果皮部、果核部等の地上部;またはこれらの混合物が挙げられ、これらの中でも果皮部が好ましい。
スギナ(Equisetum arvense)は、トクサ科トクサ属に属する植物であり、北半球の暖帯に広く分布しており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、地上部、地下部、全草、またはこれらの部位の混合物等が挙げられ、これらの中でも全草が好ましい。
上記植物からの抽出物は、抽出原料を乾燥した後、そのまままたは粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
抽出溶媒としては、極性溶媒を使用することが好ましく、例えば、水、親水性有機溶媒等が挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて、室温または溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。
抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等のほか、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧調整、緩衝化等が含まれる。したがって、本実施形態において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1~5の低級脂肪族アルコール;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2~5の多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数3~4の低級脂肪族ケトン等が挙げられる。
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は任意であり、適宜調整することができる。例えば、水と親水性有機溶媒との混合液を抽出溶媒として使用する場合には、任意の比率、すなわち0:100超、100:0未満(容量比,以下同様に表記)の間で混和して用いることができ、適宜調整することができる。
例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を抽出溶媒として使用する場合には、当該混合液における低級脂肪族アルコールの割合(容量%)を10%以上とすることができ、さらには30%以上とすることができ、あるいは上記混合液における低級脂肪族アルコールの割合(容量%)を90%以下、さらには80%以下とすることができる。また、水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、当該混合液における多価アルコールの割合(容量%)を20%以上、あるいは90%以下とすることができ、水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、当該混合液における低級脂肪族ケトンの割合(容量%)を10%以上、あるいは80%以下とすることができる。
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定はされず、常法に従って行うことができる。例えば、抽出原料の5~15倍量(質量比)の抽出溶媒に、抽出原料を浸漬し、常温または還流加熱下で可溶性成分を抽出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液から溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、この濃縮物をさらに乾燥すると乾燥物が得られる。
なお、本実施形態における「抽出物」には、上記植物を抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
〔酵母加水分解物〕
本実施形態において用いる酵母加水分解物は、酵母を加水分解して得られる加水分解物である。
酵母は、直径5~10μm程度の球形または楕円形の単細胞生物である真菌類の総称である。本実施形態で使用し得る酵母としては、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae,パン酵母)、サッカロミセス・ヴェローナ(Saccharomyces veronae)等のサッカロミセス(Saccharomyces)属;シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)等のシゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)属;クルイヴェロミセス・サーモトレランス(Kluyveromyces thermotolerans)等のクルイヴェロミセス(Kluyveromyces)属;ジゴサッカロミセス・サーモトレランス(Zygosaccharomyces thermotolerans)等のジゴサッカロミセス(Zygosaccharomyces)属;ラカンセア・サーモトレランス(Lachancea thermotolerans)等のラカンセア属;カンディダ・ウティリス(Candida utilis,トルラ酵母)等のカンディダ(Candida)属;などの酵母が好ましく例示される。これらの酵母は1種を単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。これらの中でも、サッカロミセス属またはラカンセア属の酵母が好ましく、サッカロミセス・ヴェローナ(Saccharomyces veronae)(別名:ラカンセア・サーモトレランス(Lachancea thermotolerans))が特に好ましい。
上記の加水分解は、常法に従って行うことができ、例えば、酸・アルカリ処理、酵素処理、自己消化等の方法が挙げられ、これらは適宜組み合わせて行ってもよい。これらの中でも酸処理(酸加水分解)が好ましい。
上記加水分解により得られた処理液は、そのまま用いてもよいし、濾過して残渣等を除去してもよい。さらに、得られた処理液を適宜希釈または濃縮してもよく、濃縮物をさらに乾燥してもよい。
なお、本実施形態における「酵母加水分解物」には、酵母を加水分解して得られる処理液、当該処理液の希釈液若しくは濃縮液、当該処理液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
〔真珠タンパク質加水分解物〕
本実施形態において用いる真珠タンパク質加水分解物は、真珠層を有する貝の貝殻および/または真珠を脱灰処理に付し、これにより得られる真珠タンパク質(コンキオリン)を加水分解してなるものである。
真珠層を有する貝としては、例えば、ウグイスガイ科に属するアコヤ貝(学名:Pinctada fucata);イガイ科に属するイガイ(学名:Mytilus coruscum)、ムラサキイガイ(学名:Mytilus edulis);イシガイ科に属するイケチョウガイ(学名:Hyriopsis schlegelii)、カラスガイ(学名:Cristaria plicata)等が挙げられ、これらのうちアコヤ貝を用いるのが好ましい。
真珠層を有する貝の貝殻および/または真珠は、そのまま、または粉砕して脱灰処理に付せられる。貝殻および/または真珠の脱灰処理は、常法により行えばよく、例えば、貝殻および/または真珠に酸またはその水溶液を添加して攪拌する。
脱灰処理に使用し得る酸としては、貝殻および/または真珠に含まれる炭酸カルシウム等の無機成分を十分に溶出させ得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等の無機酸;シュウ酸、炭酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、酢酸、ギ酸等の有機酸等が挙げられ、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上の混酸を使用してもよい。
酸またはその水溶液の添加量は、貝殻および/または真珠に含まれる炭酸カルシウム等の無機成分を十分に溶出させ得る量であればよく、使用する酸の種類等に応じて適宜設定すればよい。
脱灰処理により得られた処理液を遠心分離、濾過、デカンテーション等の固液分離手段に付して不溶物を回収し、必要に応じて回収した不溶物に精製水を添加して再度遠心分離、濾過等の洗浄操作を繰り返し、不溶物を回収する。そして、得られる不溶物を、所望により粉砕機等を用いて微粉砕し、常法により乾燥して真珠タンパク質(コンキオリン)を得ることができる。
そして、得られた真珠タンパク質(コンキオリン)を酸またはアルカリの水溶液を用いて加水分解する。
真珠タンパク質(コンキオリン)の加水分解処理に使用し得る酸としては、例えば、塩酸、硫酸等が挙げられ、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
また、真珠タンパク質(コンキオリン)の加水分解処理に使用し得るアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
酸またはアルカリの水溶液を使用して加水分解する場合、酸またはアルカリの水溶液の添加量や当該水溶液における酸またはアルカリの濃度は、貝殻および/または真珠に含まれる真珠タンパク質(コンキオリン)を加水分解し得るが、完全にアミノ酸にまで分解し得ない量であればよく、使用する酸またはアルカリの種類等に応じて当該水溶液の添加量や当該水溶液における酸またはアルカリの濃度を適宜変更することができる。
また、加水分解処理は、0~130℃、好ましくは50~110℃の温度条件の下、30分~10日間程度、好ましくは5時間~5日間程度行うことができる。
このようにして加水分解処理により得られた溶液から酸またはアルカリを除去し、必要に応じて限外濾過処理に付して高分子ペプタイドを除去し、さらに濃縮、乾燥等の処理に付することで、真珠タンパク質加水分解物を得ることができる。
酸またはアルカリは、加水分解処理により得られた溶液から常法により除去することができ、例えば、凍結乾燥、溶液中の酸またはアルカリを中和して脱塩する方法等が挙げられる。
なお、本実施形態における「真珠タンパク質加水分解物」には、真珠タンパク質を加水分解して得られる処理液、当該処理液から酸、アルカリ、高分子ペプタイド等を除去した溶液または固形物、これらの処理液もしくは溶液の希釈液もしくは濃縮液、これらの処理液もしくは溶液を乾燥して得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
〔FGF-7発現促進剤,VEGF発現促進剤,HGF発現促進剤,FGF-5発現抑制剤,BMP-2発現促進剤,IGF-1発現促進剤〕
以上のようにして得られる、ショウキョウ抽出物、マジョラム抽出物、トルメンチラ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ジオウ抽出物、ヤグルマギク抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ショウブ抽出物、トウニン抽出物、センブリ抽出物、酵母加水分解物、スターフルーツ抽出物、月桃抽出物、テンニンカ抽出物、真珠タンパク質加水分解物、ボタン抽出物、シャクヤク抽出物、サンショウ抽出物、およびスギナ抽出物は、優れたヘアサイクル制御因子発現調節作用を有しているため、ヘアサイクル制御因子発現調節剤の有効成分として用いることができる。
なお、以下において、ヘアサイクル制御因子発現調節剤の有効成分として使用できる上記成分を、「本実施形態の天然物由来成分」あるいは「上記天然物由来成分」等と略記することがある。
本実施形態の天然物由来成分は、具体的には以下のように用いることができる。
(1)ショウキョウ抽出物、マジョラム抽出物、トルメンチラ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ジオウ抽出物、ヤグルマギク抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ショウブ抽出物、およびトウニン抽出物は、優れたFGF-7発現促進作用を有しているため、FGF-7発現促進剤の有効成分として用いることができる。
(2)センブリ抽出物、ショウキョウ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ジオウ抽出物および酵母加水分解物は、優れたVEGF発現促進作用を有しているため、VEGF発現促進剤の有効成分として用いることができる。
(3)酵母加水分解物、ゲンチアナ抽出物、トウニン抽出物、およびショウブ抽出物は、優れたHGF発現促進作用を有しているため、HGF発現促進剤の有効成分として用いることができる。
(4)テンニンカ抽出物、マジョラム抽出物、ボタン抽出物、ジオウ抽出物、シャクヤク抽出物、サンショウ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ゲンチアナ抽出物、およびスギナ抽出物は、優れたFGF-5発現抑制作用を有しているため、FGF-5発現抑制剤の有効成分として用いることができる。
(5)スターフルーツ抽出物、月桃抽出物、テンニンカ抽出物、真珠タンパク質加水分解物、およびジオウ抽出物は、優れたBMP-2発現促進作用を有しているため、BMP-2発現促進剤の有効成分として用いることができる。
(6)酵母加水分解物、ゲンチアナ抽出物、およびトウニン抽出物は、優れたIGF-1発現促進作用を有しているため、IGF-1発現促進剤の有効成分として用いることができる。
また、本実施形態を言い換えると、上記天然物由来成分は、ヘアサイクル制御因子発現調節剤を製造する用途に用いることができ、具体的には以下のように用いることができる。
(1’)FGF-7発現促進剤を製造するために、ショウキョウ抽出物、マジョラム抽出物、トルメンチラ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ジオウ抽出物、ヤグルマギク抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ショウブ抽出物、およびトウニン抽出物からなる群より選択される1種または2種以上の天然物由来成分を使用することができる。
(2’)VEGF発現促進剤を製造するために、センブリ抽出物、ショウキョウ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ジオウ抽出物、および酵母加水分解物からなる群より選択される1種または2種以上の天然物由来成分を使用することができる。
(3’)HGF発現促進剤を製造するために、酵母加水分解物、ゲンチアナ抽出物、トウニン抽出物、およびショウブ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上の天然物由来成分を使用することができる。
(4’)FGF-5発現抑制剤を製造するために、テンニンカ抽出物、マジョラム抽出物、ボタン抽出物、ジオウ抽出物、シャクヤク抽出物、サンショウ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ゲンチアナ抽出物、およびスギナ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上の天然物由来成分を使用することができる。
(5’)BMP-2発現促進剤を製造するために、スターフルーツ抽出物、月桃抽出物、テンニンカ抽出物、真珠タンパク質加水分解物、およびジオウ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上の天然物由来成分を使用することができる。
(6’)IGF-1発現促進剤を製造するために、酵母加水分解物、ゲンチアナ抽出物、およびトウニン抽出物からなる群より選択される1種または2種以上の天然物由来成分を使用することができる。
本実施形態のFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤は、医薬品、医薬部外品、化粧品、経口組成物等の幅広い用途に使用することができる。
本実施形態のFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤は、上記天然物由来成分のみからなるものでもよいし、上記天然物由来成分を製剤化したものでもよい。
本実施形態のFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤は、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、錠剤状、液状等の任意の剤形に製剤化することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味・矯臭剤等を用いることができる。FGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤は、他の組成物(例えば、頭皮頭髪化粧料、皮膚化粧料、経口組成物等)に配合して使用することができるほか、軟膏剤、外用液剤、貼付剤等として使用することができる。
本実施形態のFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤を製剤化した場合、上記天然物由来成分の含有量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜設定することができる。
なお、本実施形態のFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤は、必要に応じて、それぞれFGF-7発現促進作用、VEGF発現促進作用、HGF発現促進作用、FGF-5発現抑制作用、BMP-2発現促進作用、またはIGF-1発現促進作用を有する他の天然抽出物等を、上記天然物由来成分とともに配合して有効成分として用いることができる。
本実施形態のFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤の患者に対する投与方法としては、経皮投与、経口投与等が挙げられるが、疾患の種類に応じて、その予防・治療等に好適な方法を適宜選択すればよい。また、本実施形態のFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤の投与量も、疾患の種類、重症度、患者の個人差、投与方法、投与期間等によって適宜増減すればよい。
本実施形態のFGF-7発現促進剤は、有効成分である上記天然物由来成分が有する作用を通じて、毛乳頭細胞等においてFGF-7の発現を促進することができ、これにより毛根の活性化を介して育毛を促進し、脱毛症等を予防、治療または改善することができる。
ただし、本実施形態のFGF-7発現促進剤は、これらの用途以外にもFGF-7発現促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。例えば、本実施形態のFGF-7発現促進剤は、発現したFGF-7の作用を通じて、表皮細胞、肺胞上皮細胞、肝細胞、膵島細胞等の上皮細胞の分裂・成長を誘導することができ、創傷治癒;肺、肝臓、膵臓等の再生;等の用途に使用することができる。
本実施形態のVEGF発現促進剤は、有効成分である上記天然物由来成分が有する作用を通じて、毛乳頭細胞での血管内皮増殖因子の発現を促進し、毛乳頭の近傍において毛細血管を新生することができる。これにより、毛髪の成長を促進し、脱毛症等を予防、治療又は改善することができる。
ただし、本実施形態のVEGF発現促進剤は、これらの用途以外にもVEGF発現促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。例えば、本実施形態のVEGF発現促進剤は、血管内皮細胞の増殖・遊走促進因子、血管新生促進因子、血液凝固因子、血圧調節因子、皮膚におけるリンパ管の成長因子等としても利用することができる。
本実施形態のHGF発現促進剤は、有効成分である上記天然物由来成分が有する作用を通じて、毛乳頭細胞においてHGFの発現を促進することができ、これにより、毛根を活発化させて育毛を促進し、脱毛症等を予防、治療または改善することができる。
ただし、本実施形態のHGF発現促進剤は、これらの用途以外にもHGF発現促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。例えば、本実施形態のHGF発現促進剤は、各臓器由来の上皮細胞、内皮細胞、造血系細胞等の増殖を促進したり、臓器の障害や線維化を抑制し、再生を促進したりすることができ、肝臓疾患;肺炎、肺線維症、慢性閉塞性肺疾患等の呼吸器疾患;閉塞性動脈硬化症等;等の治療または改善、再生医療などの用途に適用することができる。
本実施形態のFGF-5発現抑制剤は、有効成分である上記天然物由来成分が有する作用を通じて、FGF-5の発現を抑制することができる。これにより、毛周期において成長期から退行期へと移行するのを防ぎ、成長期を延長させることができ、薄毛や脱毛を予防、治療または改善し、育毛・養毛のために用いることができる。
ただし、本実施形態のFGF-5発現抑制剤は、これらの用途以外にもFGF-5発現抑制作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
本実施形態のBMP-2発現促進剤は、有効成分である上記天然物由来成分が有する作用を通じて、毛包や毛乳頭においてBMP-2の発現を促進することができ、これにより、毛髪の成長を促進し、これにより男性型脱毛症等の脱毛症等を予防、治療又は改善することができる。
ただし、本実施形態のBMP-2発現促進剤は、これらの用途以外にもBMP-2発現促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。例えば、本実施形態のBMP-2発現促進剤は、骨・軟骨等の傷害・欠損におけるこれらの組織の形成・再生・修復等を誘導することにより、骨折、手術、歯周病等による骨や軟骨の欠損を治療・改善できるとともに、骨粗鬆症を予防、治療又は改善することができる。
本実施形態のIGF-1発現促進剤は、有効成分である上記天然物由来成分が有する作用を通じて、毛乳頭細胞においてIGF-1の発現を促進することができ、これにより毛根を活発化させ育毛を促進し、脱毛症等を予防、治療または改善することができる。
ただし、本実施形態のIGF-1発現促進剤は、これらの用途以外にもIGF-1発現促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。例えば、本実施形態のIGF-1発現促進剤は、細胞全般の分化・増殖・成長を促進し、あるいは細胞の老化進行を阻止し、皮膚のツヤ・ハリ・柔軟性の回復、骨密度上昇、筋肉細胞の増殖、タンパク同化、糖代謝改善、降圧、炎症抑制、認知機能改善、免疫機能活性化等の用途に適用することもできる。
本実施形態のFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤は、それぞれ優れたFGF-7発現促進作用、VEGF発現促進作用、HGF発現促進作用、FGF-5発現抑制作用、BMP-2発現促進作用、およびIGF-1発現促進作用を有するため、例えば、皮膚外用剤や経口組成物に配合するのに好適である。この場合に、上記天然物由来成分をそのまま配合してもよいし、上記天然物由来成分から製剤化したFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、もしくはIGF-1発現促進剤を配合してもよい。
ここで、皮膚外用剤としては、その区分に制限はなく、後述する頭皮頭髪化粧料のほか、皮膚化粧料、経皮的に使用される医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものである。
また、経口組成物とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口または消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品等の区分に制限されるものではない。したがって、本実施形態における「経口組成物」は、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品(特定保健用食品,栄養機能食品,機能性表示食品)、医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものである。本実施形態に係る経口組成物は、当該経口組成物またはその包装に、上記天然物由来成分が有する好ましい作用を表示することのできる経口組成物であることが好ましく、保健機能食品(特定保健用食品,機能性表示食品、栄養機能食品)、医薬部外品および医薬品であることが特に好ましい。
〔頭皮頭髪化粧料〕
上記天然物由来成分は、ヘアサイクル制御因子の発現調節作用に優れており、具体的には優れたFGF-7発現促進作用、VEGF発現促進作用、HGF発現促進作用、FGF-5発現抑制作用、BMP-2発現促進作用、またはIGF-1発現促進作用をそれぞれ有しているため、特に頭皮への適用が好適であり、頭皮頭髪化粧料に配合するのに好適である。この場合、上記天然物由来成分をそのまま配合してもよいし、上記天然物由来成分から製剤化したFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、もしくはIGF-1発現促進剤を配合してもよい。
上記天然物由来成分または上記FGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、もしくはIGF-1発現促進剤を配合することにより、それぞれFGF-7発現促進用途、VEGF発現促進用途、HGF発現促進用途、FGF-5発現抑制用途、BMP-2発現促進用途、またはIGF-1発現促進用途に好適な頭皮頭髪化粧料とすることができる。
上記天然物由来成分、または製剤化したFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、もしくはIGF-1発現促進剤を配合し得る頭皮頭髪化粧料の種類は特に限定されるものではなく、例えば、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド、シャンプー、ポマード、リンス、ヘアトリートメント、ヘアスプレー、パーマ剤、染毛剤等が挙げられる。また、剤形としては、液状、クリーム状、ペースト状、泡状、霧状、粉末状等を採用することができる。
上記天然物由来成分、または製剤化したFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、もしくはIGF-1発現促進剤を頭皮頭髪化粧料に配合する場合、その配合量は、頭皮頭髪化粧料の種類に応じて適宜調整することができるが、好適な配合率は、上記天然物由来成分の固形分に換算して約0.0001~10質量%であり、特に好適な配合率は、約0.001~1質量%である。
本実施形態の頭皮頭髪化粧料は、上記天然物由来成分が有するFGF-7発現促進作用、VEGF発現促進作用、HGF発現促進作用、FGF-5発現抑制作用、BMP-2発現促進作用、またはIGF-1発現促進作用を妨げない限り、通常の頭皮頭髪化粧料の製造に用いられる主剤、助剤またはその他の成分、例えば、収斂剤、殺菌・抗菌剤、美白剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、消炎・抗アレルギー剤、抗酸化・活性酸素除去剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料等を併用することができる。このように併用することで、より一般性のある製品となり、また、併用された他の有効成分との間の相乗作用が通常期待される以上の優れた効果をもたらすことがある。
本実施形態の頭皮頭髪化粧料は、上記天然物由来成分が有するFGF-7発現促進作用、VEGF発現促進作用、HGF発現促進作用、FGF-5発現抑制作用、BMP-2発現促進作用、またはIGF-1発現促進作用を通じて、脱毛症の予防、治療または改善用途(育毛用途);などに用いることができる。
本実施形態のFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤は、それぞれ優れたFGF-7発現促進作用、VEGF発現促進作用、HGF発現促進作用、FGF-5発現抑制作用、BMP-2発現促進作用、およびIGF-1発現促進作用を有するので、これらの作用機構に関する研究のための試薬としても好適に利用することができる。
なお、本実施形態のFGF-7発現促進剤、VEGF発現促進剤、HGF発現促進剤、FGF-5発現抑制剤、BMP-2発現促進剤、およびIGF-1発現促進剤は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物(例えば,マウス,ラット,ハムスター,イヌ,ネコ,ウシ,ブタ,サル等)に対して適用することもできる。
以下、製造例および試験例等を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の各例に何ら制限されるものではない。
〔製造例1〕ショウキョウ抽出物の製造
ショウガ根茎の乾燥物100gに70容量%エタノール1500mLを加え、還流器で80~90℃にて2時間加熱を行い熱時濾過した。得られた液を乾燥し、ショウキョウ抽出物(5g,試料1)を得た。
〔製造例2〕マジョラム抽出物の製造
マジョラムの葉部の乾燥物100gに85容量%エタノール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、マジョラム抽出物(10g,試料2)を得た。
〔製造例3〕トルメンチラ抽出物の製造
トルメンチラの根部の乾燥物100gに精製水1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、トルメンチラ抽出物(8g,試料3)を得た。
〔製造例4〕ワイルドタイム抽出物の製造
ワイルドタイム(ヨウシュイブキジャコウソウ)の地上部の乾燥物100gに50容量%エタノール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ワイルドタイム抽出物(4g,試料4)を得た。
〔製造例5〕ジオウ抽出物の製造
アカヤジオウの根部の乾燥物100gに50容量%1,3-ブチレングリコール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ジオウ抽出物(15g,試料5)を得た。
〔製造例6〕ヤグルマギク抽出物の製造
ヤグルマギクの頭花部の乾燥物100gに50容量%1,3-ブチレングリコール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ヤグルマギク抽出物(7g,試料6)を得た。
〔製造例7〕ゲンチアナ抽出物の製造
ゲンチアナの根部および根茎部の乾燥物100gに50容量%1,3-ブチレングリコール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ゲンチアナ抽出物(30g,試料7)を得た。
〔製造例8〕ゲンノショウコ抽出物の製造
ゲンノショウコの地上部の乾燥物100gに50容量%1,3-ブチレングリコール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ゲンノショウコ抽出物(9g,試料8)を得た。
〔製造例9〕ショウブ抽出物の製造
ショウブの根茎部の乾燥物100gに30容量%エタノール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ショウブ抽出物(3g,試料9)を得た。
〔製造例10〕トウニン抽出物の製造
モモの種子部の乾燥物100gに50容量%エタノール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、トウニン抽出物(7.5g,試料10)を得た。
〔製造例11〕センブリ抽出物の製造
センブリの全草の乾燥物100gにエタノール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、センブリ抽出物(2.7g,試料11)を得た。
〔使用例12〕酵母加水分解物の使用
酵母加水分解物(ceravure(登録商標),丸善製薬社製,試料12)を使用した。なお、当該酵母加水分解物は、酵母(Saccharomyces veronae)を酸加水分解し得られたものである。
〔製造例13〕スターフルーツ抽出物の製造
スターフルーツ葉部の乾燥物100gに80容量%エタノール1500mLを加え、還流抽出器を用いて80~90℃にて2時間還流抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、スターフルーツ抽出物(10g,試料13)を得た。
〔製造例14〕月桃抽出物の製造
月桃の葉部の乾燥物100gに80%容量エタノール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、月桃抽出物(3g,試料14)を得た。
〔製造例15〕テンニンカ果実抽出物の製造
テンニンカの果実部の乾燥物100gに80容量%エタノール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、テンニンカ抽出物(2g,試料15)を得た。
〔使用例16〕真珠タンパク質加水分解物の使用
真珠タンパク質加水分解物(真珠たん白抽出液,丸善製薬社製,試料16)を使用した。なお、当該真珠タンパク質加水分解物は、真珠母貝(アコヤガイ)の真珠層に含まれる硬たん白質であるコンキオリンを加水分解し得られたものである。
〔製造例17〕ボタン抽出物の製造
ボタン根皮部の乾燥物100gに90容量%エタノール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ボタン抽出物(10g,試料17)を得た。
〔製造例18〕シャクヤク抽出物の製造
シャクヤクの根部の乾燥物100gに50容量%1,3-ブチレングリコール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、シャクヤク抽出物(20g,試料18)を得た。
〔製造例19〕サンショウ抽出物の製造
サンショウの果皮部の乾燥物100gに70容量%エタノール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、サンショウ抽出物(7g,試料19)を得た。
〔製造例20〕スギナ抽出物の製造
スギナの全草の乾燥物100gに50容量%エタノール1500mLを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、スギナ抽出物(3.5g,試料20)を得た。
〔試験例1〕線維芽細胞増殖因子-7(FGF-7)mRNA発現促進作用試験
ショウキョウ抽出物(試料1)、マジョラム抽出物(試料2)、トルメンチラ抽出物(試料3)、ワイルドタイム抽出物(試料4)、ジオウ抽出物(試料5)、ヤグルマギク抽出物(試料6)、ゲンチアナ抽出物(試料7)、ゲンノショウコ抽出物(試料8)、ショウブ抽出物(試料9)、およびトウニン抽出物(試料10)について、以下のようにしてFGF-7 mRNA発現促進作用を試験した。
ヒト正常毛乳頭細胞(男性頭頂部由来,東洋紡社より購入)を60mmシャーレに播種し、ヒト正常毛乳頭細胞用培地(PCGM,東洋紡社より購入)を用いて培養した。細胞がコンフルエントになった後、培地を10% FBS含有のDMEMへ交換し2時間培養した。
培養終了後、培地を除去し、被験試料(試料1,試料濃度は下記表1を参照)を溶解した無血清のDMEMを各シャーレに3mL添加して6時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加の無血清DMEMを用いて同様に培養した。培養終了後、培地を除去し、ISOGEN II(ニッポンジーン社製,Cat. No. 311-07361)にて総RNAを抽出した。それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるように総RNAを調製した。
この総RNAを鋳型とし、FGF-7および内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置Smart Cycler(R)(Cepheid社製)を用い、TaKaRa SYBR(R) PrimeScriptTM RT-PCR Kit(Perfect Real Time)(タカラバイオ社製,code No. RR063A)によるリアルタイム2 Step RT-PCR反応により行った。またプライマーはPerfect Real Time Primer(タカラバイオ社製)を使用した。
FGF-7 mRNA発現量は、被験試料無添加、被験試料添加にてそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求めた。得られた値から、下記式により、FGF-7 mRNA発現率(%)を算出した。
FGF-7 mRNA発現率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加での補正値
B:試料無添加(コントロール)での補正値
結果を表1に示す。
Figure 2024012179000001
表1に示すように、ショウキョウ抽出物(試料1)、マジョラム抽出物(試料2)、トルメンチラ抽出物(試料3)、ワイルドタイム抽出物(試料4)、ジオウ抽出物(試料5)、ヤグルマギク抽出物(試料6)、ゲンチアナ抽出物(試料7)、ゲンノショウコ抽出物(試料8)、ショウブ抽出物(試料9)、およびトウニン抽出物(試料10)は、いずれも優れたFGF-7 mRNA発現促進作用を有することが確認された。
〔試験例2〕血管内皮増殖因子(VEGF)mRNA発現促進作用試験
センブリ抽出物(試料11)、ショウキョウ抽出物(試料1)、ゲンノショウコ抽出物(試料8)、ジオウ抽出物(試料5)、および酵母加水分解物(試料12)について、以下のようにしてVEGF mRNA発現促進作用を試験した。
ヒト正常毛乳頭細胞(男性頭頂部由来,東洋紡社より購入)を60mmシャーレに播種し、ヒト正常毛乳頭細胞用培地(PCGM,東洋紡社より購入)を用いて培養した。細胞がコンフルエントになった後、培地を10% FBS含有のDMEMへ交換し2時間培養した。
培養終了後、培地を除去し、被験試料(試料1,試料濃度は下記表2を参照)を溶解した無血清のDMEMを各シャーレに3mL添加して6時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加の無血清DMEMを用いて同様に培養した。培養終了後、培地を除去し、ISOGEN II(ニッポンジーン社製,Cat. No. 311-07361)にて総RNAを抽出した。それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるように総RNAを調製した。
この総RNAを鋳型とし、VEGFおよび内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置Smart Cycler(R)(Cepheid社製)を用い、TaKaRa SYBR(R) PrimeScriptTM RT-PCR Kit(Perfect Real Time)(タカラバイオ社製,code No. RR063A)によるリアルタイム2 Step RT-PCR反応により行った。またプライマーはPerfect Real Time Primer(タカラバイオ社製)を使用した。
VEGF mRNA発現量は、被験試料無添加、被験試料添加にてそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求めた。得られた値から、下記式により、VEGF mRNA発現率(%)を算出した。
VEGF mRNA発現率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加での補正値
B:試料無添加(コントロール)での補正値
結果を表2に示す。
Figure 2024012179000002
表2に示すように、センブリ抽出物(試料11)、ショウキョウ抽出物(試料1)、ゲンノショウコ抽出物(試料8)、ジオウ抽出物(試料5)、および酵母加水分解物(試料12)は、いずれも優れたVEGF mRNA発現促進作用を有することが確認された。
〔試験例3〕肝細胞増殖因子(HGF)mRNA発現促進作用試験
酵母加水分解物(試料12)、ゲンチアナ抽出物(試料7)、トウニン抽出物(試料10)、およびショウブ抽出物(試料9)について、以下のようにしてHGF mRNA発現促進作用を試験した。
ヒト正常毛乳頭細胞(男性頭頂部由来,東洋紡社より購入)を60mmシャーレに播種し、ヒト正常毛乳頭細胞用培地(PCGM,東洋紡社より購入)を用いて培養した。細胞がコンフルエントになった後、培地を10% FBS含有のDMEMへ交換し2時間培養した。
培養終了後、培地を除去し、被験試料(試料1,試料濃度は下記表3を参照)を溶解した無血清のDMEMを各シャーレに3mL添加して6時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加の無血清DMEMを用いて同様に培養した。培養終了後、培地を除去し、ISOGEN II(ニッポンジーン社製,Cat. No. 311-07361)にて総RNAを抽出した。それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるように総RNAを調製した。
この総RNAを鋳型とし、HGFおよび内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置Smart Cycler(R)(Cepheid社製)を用い、TaKaRa SYBR(R) PrimeScriptTM RT-PCR Kit(Perfect Real Time)(タカラバイオ社製,code No. RR063A)によるリアルタイム2 Step RT-PCR反応により行った。またプライマーはPerfect Real Time Primer(タカラバイオ社製)を使用した。
HGF mRNA発現量は、被験試料無添加、被験試料添加にてそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求めた。得られた値から、下記式により、HGF mRNA発現率(%)を算出した。
HGF mRNA発現率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加での補正値
B:試料無添加(コントロール)での補正値
結果を表3に示す。
Figure 2024012179000003
表3に示すように、酵母加水分解物(試料12)、ゲンチアナ抽出物(試料7)、トウニン抽出物(試料10)、およびショウブ抽出物(試料9)は、いずれも優れたHGF mRNA発現促進作用を有することが確認された。
〔試験例4〕線維芽細胞増殖因子-5(FGF-5)mRNA発現抑制作用試験
テンニンカ抽出物(試料15)、マジョラム抽出物(試料2)、ボタン抽出物(試料17)、ジオウ抽出物(試料5)、シャクヤク抽出物(試料18)、サンショウ抽出物(試料19)、ワイルドタイム抽出物(試料4)、ゲンチアナ抽出物(試料7)、およびスギナ抽出物(試料20)について、以下のようにしてFGF-5 mRNA発現抑制作用を試験した。
ヒト正常毛乳頭細胞(男性頭頂部由来,東洋紡社より購入)を60mmシャーレに播種し、ヒト正常毛乳頭細胞用培地(PCGM,東洋紡社より購入)を用いて培養した。細胞がコンフルエントになった後、培地を10% FBS含有のDMEMへ交換し2時間培養した。
培養終了後、培地を除去し、被験試料(試料1,試料濃度は下記表4を参照)を溶解した無血清のDMEMを各シャーレに3mL添加して6時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加の無血清DMEMを用いて同様に培養した。培養終了後、培地を除去し、ISOGEN II(ニッポンジーン社製,Cat. No. 311-07361)にて総RNAを抽出した。それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるように総RNAを調製した。
この総RNAを鋳型とし、FGF-5および内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置Smart Cycler(R)(Cepheid社製)を用い、TaKaRa SYBR(R) PrimeScriptTM RT-PCR Kit(Perfect Real Time)(タカラバイオ社製,code No. RR063A)によるリアルタイム2 Step RT-PCR反応により行った。またプライマーはPerfect Real Time Primer(タカラバイオ社製)を使用した。
FGF-5 mRNA発現量は、被験試料無添加、被験試料添加にてそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求めた。得られた値から、下記式により、FGF-5 mRNA発現率(%)を算出した。
FGF-5 mRNA発現率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加での補正値
B:試料無添加(コントロール)での補正値
結果を表4に示す。
Figure 2024012179000004
表4に示すように、テンニンカ抽出物(試料15)、マジョラム抽出物(試料2)、、ボタン抽出物(試料17)、ジオウ抽出物(試料5)、シャクヤク抽出物(試料18)、サンショウ抽出物(試料19)、ワイルドタイム抽出物(試料4)、ゲンチアナ抽出物(試料7)、およびスギナ抽出物(試料20)は、いずれも優れたFGF-5 mRNA発現抑制作用を有することが確認された。
〔試験例5〕骨形成因子-2(BMP-2)mRNA発現促進作用試験
スターフルーツ抽出物(試料13)、月桃抽出物(試料14)、テンニンカ抽出物(試料15)、真珠タンパク質加水分解物(試料16)、およびジオウ抽出物(試料5)について、以下のようにしてBMP-2 mRNA発現促進作用を試験した。
ヒト正常毛乳頭細胞(男性頭頂部由来,東洋紡社より購入)を60mmシャーレに播種し、ヒト正常毛乳頭細胞用培地(PCGM,東洋紡社より購入)を用いて培養した。細胞がコンフルエントになった後、培地を10% FBS含有のDMEMへ交換し2時間培養した。
培養終了後、培地を除去し、被験試料(試料1,試料濃度は下記表5を参照)を溶解した無血清のDMEMを各シャーレに3mL添加して6時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加の無血清DMEMを用いて同様に培養した。培養終了後、培地を除去し、ISOGEN II(ニッポンジーン社製,Cat. No. 311-07361)にて総RNAを抽出した。それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるように総RNAを調製した。
この総RNAを鋳型とし、BMP-2および内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置Smart Cycler(R)(Cepheid社製)を用い、TaKaRa SYBR(R) PrimeScriptTM RT-PCR Kit(Perfect Real Time)(タカラバイオ社製,code No. RR063A)によるリアルタイム2 Step RT-PCR反応により行った。またプライマーはPerfect Real Time Primer(タカラバイオ社製)を使用した。
BMP-2 mRNA発現量は、被験試料無添加、被験試料添加にてそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求めた。得られた値から、下記式により、BMP-2 mRNA発現率(%)を算出した。
BMP-2 mRNA発現率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加での補正値
B:試料無添加(コントロール)での補正値
結果を表5に示す。
Figure 2024012179000005
表5に示すように、スターフルーツ抽出物(試料13)、月桃抽出物(試料14)、テンニンカ抽出物(試料15)、真珠タンパク質加水分解物(試料16)、およびジオウ抽出物(試料5)は、いずれも優れたBMP-2 mRNA発現促進作用を有することが確認された。
〔試験例6〕インスリン様増殖因子-1(IGF-1)mRNA発現促進作用試験
酵母加水分解物(試料12)、ゲンチアナ抽出物(試料7)、およびトウニン抽出物(試料10)について、以下のようにしてIGF-1 mRNA発現促進作用を試験した。
ヒト正常毛乳頭細胞(男性頭頂部由来,東洋紡社より購入)を60mmシャーレに播種し、ヒト正常毛乳頭細胞用培地(PCGM,東洋紡社より購入)を用いて培養した。細胞がコンフルエントになった後、培地を10% FBS含有のDMEMへ交換し2時間培養した。
培養終了後、培地を除去し、被験試料(試料1,試料濃度は下記表6を参照)を溶解した無血清のDMEMを各シャーレに3mL添加して6時間培養した。なお、コントロールとして、試料無添加の無血清DMEMを用いて同様に培養した。培養終了後、培地を除去し、ISOGEN II(ニッポンジーン社製,Cat. No. 311-07361)にて総RNAを抽出した。それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるように総RNAを調製した。
この総RNAを鋳型とし、IGF-1および内部標準であるGAPDHについて、mRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置Smart Cycler(R)(Cepheid社製)を用い、TaKaRa SYBR(R) PrimeScriptTM RT-PCR Kit(Perfect Real Time)(タカラバイオ社製,code No. RR063A)によるリアルタイム2 Step RT-PCR反応により行った。またプライマーはPerfect Real Time Primer(タカラバイオ社製)を使用した。
IGF-1 mRNA発現量は、被験試料無添加、被験試料添加にてそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求めた。得られた値から、下記式により、IGF-1 mRNA発現率(%)を算出した。
IGF-1 mRNA発現率(%)=A/B×100
式中の各項はそれぞれ以下を表す。
A:被験試料添加での補正値
B:試料無添加(コントロール)での補正値
結果を表6に示す。
Figure 2024012179000006
表6に示すように、酵母加水分解物(試料12)、ゲンチアナ抽出物(試料7)、およびトウニン抽出物(試料10)は、いずれも優れたIGF-1 mRNA発現促進作用を有することが確認された。
〔配合例1〕
下記組成のヘアトニックを常法により製造した。
センブリ抽出物(製造例11) 1.0g
ジオウ抽出物(製造例5) 0.4g
サンショウ抽出物(製造例19) 0.4g
酢酸トコフェロール 適量
セファラチン 0.002g
イソプロピルメチルフェノール 0.1g
ヒアルロン酸ナトリウム 0.15g
グリセリン 15.0g
エタノール 15.0g
香料 適量
キレート剤(エデト酸ナトリウム) 適量
防腐剤(ヒノキチオール) 適量
可溶化剤(ポリオキシエチレンセチルエーテル) 適量
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例2〕
下記組成のヘアトニックを常法により製造した。
ショウキョウ抽出物(製造例1) 0.5g
ゲンチアナ抽出物(製造例7) 0.4g
ゲンノショウコ抽出物(製造例8) 0.4g
テンニンカ抽出物(製造例15) 0.4g
酢酸トコフェロール 適量
セファラチン 0.002g
イソプロピルメチルフェノール 0.1g
ヒアルロン酸ナトリウム 0.15g
グリセリン 15.0g
エタノール 15.0g
香料 適量
キレート剤(エデト酸ナトリウム) 適量
防腐剤(ヒノキチオール) 適量
可溶化剤(ポリオキシエチレンセチルエーテル) 適量
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例3〕
下記組成のシャンプーを常法により製造した。
酵母加水分解物(使用例12) 0.5g
ヤグルマギク抽出物(製造例6) 0.5g
スターフルーツ抽出物(製造例13) 0.5g
ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 10.0g
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 10.0g
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム 20.0g
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0g
プロピレングリコール 2.0g
香料 適量
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例4〕
下記組成のシャンプーを常法により製造した。
ショウキョウ抽出物(製造例1) 0.5g
月桃抽出物(製造例14) 0.5g
ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 10.0g
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 10.0g
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム 20.0g
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0g
プロピレングリコール 2.0g
香料 適量
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例5〕
下記組成のシャンプー(クリームシャンプー)を常法により製造した。
ショウブ抽出物(製造例9) 0.2g
シャクヤク抽出物(製造例18) 0.2g
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム 30.0g
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム 20.0g
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 6.0g
ヤシ油脂肪酸モジエタノールアミド 4.0g
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0g
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル) 0.15g
1,3-ブチレングリコール 3.0g
香料 0.01g
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例6〕
下記組成のシャンプー(クリームシャンプー)を常法により製造した。
ワイルドタイム抽出物(製造例4) 0.2g
トウニン抽出物(製造例10) 0.2g
センブリ抽出物(製造例11) 0.2g
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム 30.0g
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム 20.0g
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 6.0g
ヤシ油脂肪酸モジエタノールアミド 4.0g
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0g
防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル) 0.15g
1,3-ブチレングリコール 3.0g
香料 0.01g
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例7〕
下記組成のリンスを常法により製造した。
トルメンチラ抽出物(製造例3) 0.2g
真珠タンパク質加水分解物(使用例16) 0.2g
スギナ抽出物(製造例20) 0.2g
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.5g
ポリオキシエチレンセチルエーテル 1.0g
セチルアルコール 2.0g
オクチルドデカノール 1.0g
カチオン化セルロース 0.5g
プロピレングリコール 5.0g
香料 3.0g
精製水 残部(全量を100gとする)
〔配合例8〕
下記組成のリンスを常法により製造した。
ボタン抽出物(製造例17) 0.2g
マジョラム抽出物(製造例2) 0.2g
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.5g
ポリオキシエチレンセチルエーテル 1.0g
セチルアルコール 2.0g
オクチルドデカノール 1.0g
カチオン化セルロース 0.5g
プロピレングリコール 5.0g
香料 3.0g
精製水 残部(全量を100gとする)

Claims (6)

  1. ショウキョウ抽出物、マジョラム抽出物、トルメンチラ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ジオウ抽出物、ヤグルマギク抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ショウブ抽出物、およびトウニン抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とする線維芽細胞増殖因子-7(FGF-7)発現促進剤。
  2. センブリ抽出物、ショウキョウ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ジオウ抽出物、および酵母加水分解物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とする血管内皮増殖因子(VEGF)発現促進剤。
  3. 酵母加水分解物、ゲンチアナ抽出物、トウニン抽出物、およびショウブ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とする肝細胞増殖因子(HGF)発現促進剤。
  4. テンニンカ抽出物、マジョラム抽出物、ボタン抽出物、ジオウ抽出物、シャクヤク抽出物、サンショウ抽出物、ワイルドタイム抽出物、ゲンチアナ抽出物、およびスギナ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とする線維芽細胞増殖因子-5(FGF-5)発現抑制剤。
  5. スターフルーツ抽出物、月桃抽出物、テンニンカ抽出物、真珠タンパク質加水分解物、およびジオウ抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とする骨形成因子-2(BMP-2)発現促進剤。
  6. 酵母加水分解物、ゲンチアナ抽出物、およびトウニン抽出物からなる群より選択される1種または2種以上を有効成分とすることを特徴とするインスリン様増殖因子-1(IGF-1)発現促進剤。
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