JP2024009557A - 袋体 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体を含浸したシート材が収容されたフィルム製の袋体に、付け替え可能に樹脂蓋を取り付けるときに、袋体のシート取出口からの液体の漏れを防止する。【解決手段】液体を含有したシート材2が収容されたフィルム製の袋体10であって、天面11に、シート取出口12、該シート取出口12を覆う封緘ラベル13、樹脂蓋20を取り付けるための粘着層14、及び該粘着層14を覆う剥離シート15を有する。この粘着層14は封緘ラベル13の周囲に設けられている。樹脂蓋20は、シート取出用の開口部22と該開口部22を開閉する蓋板23とを有し、袋体10の封緘ラベル13が樹脂蓋20の開口部22内に入る大きさを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、液体を含浸しているシート材が収容されており、樹脂蓋が取り付けられるフィルム製の袋体に関する。
メイク落とし、クレンジング、ローション等の液体化粧料や消毒液等の液体を含浸させた不織布、ティッシュペーパー等のシート材の積層体を備えたフィルム製の袋体に収容したシート材製品であって、シート取出口に蓋として再剥離性の封緘ラベルを設けたものが使用されている。
このようなシート材製品において、シート材の取り出しを容易にすると共に、シート材の密封性を向上させるため、シート材を収容したフィルム製の袋体に樹脂蓋が固着されているものがある。しかしながら、袋体に固着されている樹脂蓋は使い捨てとなり、袋体に対して樹脂量の多い樹脂蓋を使い捨てとすることは環境適応性の観点から好ましくない。
そこで、樹脂蓋の再利用を図るため、シート材を収容した袋体に対して付け替え可能に取り付けられるようにした樹脂蓋が提案されている(特許文献1)。この樹脂蓋は、袋体のシート取出口上に配置される開口部と、該開口部を形成する枠部と、枠部の裏面側に突出して袋体内部に挿入される挿入部と、挿入部の先端に形成されたフランジ部とを有し、袋体の天面に設けられた粘着層によって枠部の裏面が袋体の天面に貼着される。
この樹脂蓋では、挿入部が袋体内部に挿入されることにより樹脂蓋と袋体との間に隙間ができることを防止してシート材の乾燥を防止し、また、袋体のシート取出口の縁部を、樹脂蓋の枠部とフランジ部とで挟むことにより樹脂蓋が袋体から不用意に外れることを防止する。
特開2014-31193号公報
特許文献1に示された包装体で使用される袋体を初めとして、従来の袋体は、袋体天面に形成されたシート取出口が封緘ラベルで封じられており、封緘ラベルが剥離除去された後に樹脂蓋が取り付けられる。そのため、袋体に高含浸シートが収容されている場合(例えば、シート材の重量に対する、該シート材に含浸した液体の重量の割合を含浸率としたとき、含浸率400%超という高含浸シートが袋体に収容されている場合)、樹脂蓋を袋体へ取付ける際にシート材が押圧されてシート取出口から液体が漏れ出てしまい、その液体が蓋体と袋体との接着力を低下させる虞がある。
特に、特許文献1には、挿入部が袋体内部へ突出する長さを例えば3mm~30mmにするとあり、そのように挿入部を袋体内部に突出させると、枠部を袋体に押し付けても枠部の裏面を袋体の天面に強く押圧することが難しく、シート取出口からの液体の漏れと相俟って枠部と袋体に十分な貼着力をもたせることが難しくなる。
また、特許文献1に記載の袋体に天面には、樹脂蓋の枠部を固定するための粘着層が設けられているので、粘着層上には何らかの剥離シートが設けられていると認められる。特許文献1には、シート取出口を封じる封緘ラベルを、粘着層上の剥離シートとしても使用できるようにするのか、シート取出口を封じる封緘ラベルと粘着層上の剥離シートとを別個に設けるのかについて記載されていないが、いずれにしても、封緘ラベルを剥離除去した後に樹脂蓋が取り付けられるので、シート取出口からの液体の漏れに伴う上述の問題が生じる。また、仮にシート取出口を封じる封緘ラベルと、粘着層上の剥離シートとを別個に設けるとした場合でも、ユーザが一方の剥離時に他方も剥離してしまうことが懸念される。
これに対し、本発明の課題は、液体を含浸したシート材が収容されたフィルム製の袋体に、付け替え可能に樹脂蓋を取り付けるにあたり、袋体のシート取出口からの液体のしみ出しを防止するための格段の構造を樹脂蓋に設けなくても、樹脂蓋の取り付け時のシート取出口からの液体の漏れを防止することに関する。
本発明者は、液体を含有したシート材が収容されたフィルム製の袋体が天面にシート取出口と、シート取出口を覆う封緘ラベルと、樹脂蓋を取り付けるための粘着層を有する場合に、粘着層を覆う剥離シートと、シート取出口を覆う封緘ラベルとを別個に設け、封緘ラベルを樹脂蓋の開口部内に入る大きさとすることにより、封緘ラベルでシート取出口を覆ったままの状態で樹脂蓋を袋体に取り付け、その後に封緘ラベルを開封してシート材を取り出すことができるので、樹脂蓋を袋体に取り付けるときにシート材からしみ出た液体が袋体の外に漏れ出ることを防止できることを想到し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、液体を含有したシート材が収容されたフィルム製の袋体であって、
天面に、シート取出口、該シート取出口を覆う封緘ラベル、封緘ラベルの周囲に設けられた樹脂蓋取り付け用粘着層、及び該粘着層を覆う剥離シートを有し、
前記樹脂蓋は、シート取出用の開口部と該開口部を開閉する蓋板とを有し、
封緘ラベルが樹脂蓋の開口部内に入る大きさを有する袋体を提供する。
また本発明は、剥離シートが除去された請求項1記載の袋体の粘着層に、シート取出用の開口部と該開口部を開閉する蓋板とを有する樹脂蓋が貼着した包装体であって、樹脂蓋の開口部内に袋体の封緘ラベルがある包装体を提供する。
本発明の袋体によれば、シート取出口を覆う封緘ラベルと別個に、樹脂蓋取り付け用粘着層を覆う剥離シートが設けられているので、封緘ラベルでシート取出口を覆ったまま剥離シートを除去し、樹脂蓋取り付け用粘着層で樹脂蓋を貼着することができる。したがって、樹脂蓋の取り付け時に袋体を押圧しても、シート材からしみ出した液体が袋体の外にしみ出ることはなく、よってしみ出た液体で樹脂蓋と袋体との貼着力が低下することもない。
また、樹脂蓋の取付は、樹脂蓋取り付け用粘着層を覆っている剥離シートを除去し、その粘着層に樹脂蓋を押圧するだけでよく、容易に行うことができる。樹脂蓋の取り付け時の液体のしみ出しを防止するための格別の構造を樹脂蓋に設けることが不要となる。
図1は、実施例の袋体の分解斜視図である。 図2は、実施例の袋体の斜視図である。 図3は、剥離シートを除去した実施例の袋体と、該袋体に貼付する樹脂蓋の斜視図である。 図4Aは、樹脂蓋が実施例の袋体に貼着している実施例の包装体の斜視図である。 図4Bは、図4Aの包装体の平面図である。 図5は、実施例の包装体の使用方法を説明する斜視図である。 図6は、実施例の包装体の使用方法を説明する斜視図である。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
(袋体の構成)
図2は、本発明の一実施例の袋体10の斜視図であり、図1はその分解図である。この袋体10には、図3に示すように樹脂蓋20が取り付けられる。本発明は、本発明の袋体10に樹脂蓋20が取り付けられた包装体も包含する。
袋体10は、液体を含浸している複数枚のシート材を積層状態で収容したもので、フィルムで形成されている。袋体10を構成するフィルムとしては、軟質のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂フィルム、又は樹脂フィルム、紙、アルミ箔が任意の組合せで積層された複合フィルム等を挙げることができる。樹脂フィルムは、一種の樹脂で形成された単体フィルムでもよく複数種の樹脂層で形成された積層フィルムでもよい。また、包装体を形成するフィルムは片面がヒートシール可能であることが好ましい。
シート材2としては、不織布、ガーゼ等の織布、ティッシュペーパー等を挙げることができ、シート材に含浸させる液体としては、メイク落とし、クレンジング、ローション等を挙げることができる。シート材の重量に対する液体の重量の割合を含浸率とした場合に、含浸率が好ましくは300%以上、より好ましくは400%以上の高含浸率で液体がシート材からしみ出しやすい場合に本発明の意義が高い。含浸率の上限としては700%程度とすることができる。
袋体10の天面11にはシート取出口12として長丸状の穴があいており、シート取出口12が封緘ラベル13で覆われている。なお、本発明においてシート取出口12は穴に限られず、切り込みでもよい。
封緘ラベル13は、平面視で、樹脂蓋20のシート取出用の開口部22内に入る大きさを有する(図4B)。これにより、後述するように、封緘ラベル13でシート取出口12を覆ったまま樹脂蓋20を袋体10に押し付けて取り付け、その後、開口部22内にある封緘ラベル13を剥離して袋体10内のシート材2を取り出すことが可能となるので、樹脂蓋20を袋体10に取り付けるときに、シート材2に含浸されている液体が袋体10の外へしみ出すことを防止することができる。
封緘ラベル13は剥離可能に天面11に貼着している。なお、後述するように袋体10に樹脂蓋20を取り付けた後も、シート取出口12を必要に応じて封緘ラベル13で密封できるようにする点からは、封緘ラベル13は袋体10の天面11に再剥離性の接着剤で貼着されていることが好ましい。
袋体10の天面11の封緘ラベル13の周囲には、樹脂蓋取り付け用粘着層14が設けられている。粘着層14は、樹脂蓋20の取り付けを確実にする点から封緘ラベル13の周囲の全周に設けることが好ましい。また、樹脂蓋20を袋体10に取り付けた後に樹脂蓋20の開口部22内の封緘ラベル13の剥離作業を行い易くするため、粘着層14は封緘ラベル13と離間して設けることが好ましい。
ここで樹脂蓋20は、シート取出用の開口部22と、該開口部22を開閉する蓋板23とを有し、樹脂蓋20の裏面に、袋体10の粘着層14によって、袋体10の天面11に貼着できる平滑面を有するものであればよく、本発明において樹脂蓋20としては種々の形状のものを使用することができる。例えば、図3に示した樹脂蓋20は、その中央部の天面部21にシート取出用の開口部22を有し、天面部21の周囲に貼着部26を有し、この貼着部26の裏面が平滑で、袋体10の天面11の粘着層14に貼着する。また、樹脂蓋20の天面部21は貼着部26に対して、該貼着部26の裏面と反対方向に突出しており、図3に矢印で示したように開閉する蓋板23が天面部21に支持されている。
袋体10の粘着層14は、封緘ラベル13と別個に設けられた剥離シート15で覆われている(図2)。本実施例の袋体10では、剥離シート15が粘着層14だけでなく封緘ラベル13も覆う一枚の広幅の矩形シートとなっている。剥離シート15としては、封緘ラベル13を覆うことなく粘着層14を覆う細幅の環状のシートを設けても良いが、剥離シート15の貼付のし易さ、剥離シート15による封緘ラベル13の保護、アイキャッチ性を上げ、意匠性を高める等の点から一枚の広幅のシートを設けることが好ましい。また、剥離シート15で封緘ラベル13が保護されることにより、封緘ラベル13のシート取出口12に対するマージン(即ち、封緘ラベル13の外縁とシート取出口12との距離)を、封緘ラベル13が剥離シート15で覆われていない袋体よりも狭くすることができ、例えば、マージンを5~10mmとすることができる。これにより、樹脂蓋20の開口部22内に封緘ラベル13が収まりやすくなり、樹脂蓋20の開口部22を格別大きくすることが不要となり、本発明の袋体に適用できる樹脂蓋20の適用範囲が広くなる。
封緘ラベル13及び剥離シート15のそれぞれの材質は、輸送時や使用時の破れ難さ、含浸シートの良好な安定性の点から、封緘ラベル13を軟質のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂フィルム、又は樹脂フィルム、紙、アルミ箔が任意の組合せで積層された複合フィルム等とし、剥離シート15を紙素材のシート、軟質のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂フィルム、又は樹脂フィルム、紙、アルミ箔が任意の組合せで積層された複合フィルム等とすることが好ましい。
また、封緘ラベル13及び剥離シート15のそれぞれのシート厚は、再剥離時、輸送時及び使用時の破れ難さの点から、封緘ラベル13を厚さ30μm~130μmとし、剥離シート15を厚さ30μm~100μmとすることが好ましい。
袋体の使用方法で説明するように、本発明の袋体10において、剥離シート15は、樹脂蓋20の取り付け前に剥離除去されるが、封緘ラベル13は樹脂蓋20の取り付け後に剥離するものであり、これらを剥離すべきタイミングが異なる。本実施例のように剥離シート15が封緘ラベル13を覆う幅広のシートである場合には、ユーザは、封緘ラベル13の剥離に先立って剥離シート15を剥離するので、ユーザによってこれらが同時に剥離されることは行われにくいが、ユーザが剥離シート15の剥離時に封緘ラベル13を剥離しないように、封緘ラベル13と剥離シート15の剥離しやすい方向を互いに異ならせることが好ましく、そのために開封開始箇所の糊殺し部位の位置を互いに異ならせることが好ましい。また、それぞれを剥離すべきタイミングや剥離方向の案内表示A1、A2を設けることが好ましい。
(袋体の使用方法)
袋体10の使用方法としては、まず、図3に示すように、袋体10から剥離シート15を除去して粘着層14を露出させ、そこに樹脂蓋20の被貼着面を押し付けて樹脂蓋20を袋体10に取り付ける。このとき、封緘ラベル13はシート取出口12を覆ったままとする。これにより、樹脂蓋20を袋体10に取り付けるときに袋体10内のシート材が押圧されてシート材2から液体がしみ出しても、その液体が袋体10の外に漏れ出ることを防止することができる。これに対し、ユーザが剥離シート15の剥離時に封緘ラベル13を剥離してしまうと、剥離シート15を剥離して露出させた粘着層14に樹脂蓋20を取り付けるときに、封緘ラベル13の剥離により露出したシート取出口12から液体が漏れ出す虞が生じる。
図4A及び図4Bに示すように、袋体10に取り付けた樹脂蓋20の開口部22内には、シート取出口12を覆っている封緘ラベル13がある。そこで、袋体10内のシート材2を取り出すときに、図5に示すように封緘ラベル13を開き、シート材2を取り出した後は、封緘ラベル13と蓋板23を閉じる。あるいは、図6に示すように、封緘ラベル13を剥離除去してシート材2を取り出し、シート材2の取り出し後は蓋板23のみで開口部22を閉じるとしてもよい。
袋体10内のシート材2を使い切った後は、樹脂蓋20を袋体10から剥がし、その樹脂蓋20を新たな袋体に取り付ける。このとき、樹脂蓋20と新たな袋体とを貼着する粘着層は、新たな袋体が備えているので、樹脂蓋の取り替えの度に樹脂蓋と袋体の粘着力が低下することはなく、常に所期の粘着力で樹脂蓋を袋体に取り付けることができる。
本発明の袋体及び包装体において、上述した変更態様は適宜組み合わせることができる。
1 包装体
2 シート材
10 袋体
11 袋体の天面
12 シート取出口
13 封緘ラベル
14 粘着層
15 剥離シート
20 樹脂蓋
21 天面部
22 開口部
23 蓋板
26 貼着部
A1 剥離方向の案内表示
A2 剥離方向の案内表示

Claims (6)

  1. 液体を含有したシート材が収容されたフィルム製の袋体であって、
    天面に、シート取出口、該シート取出口を覆う封緘ラベル、封緘ラベルの周囲に設けられた樹脂蓋取り付け用粘着層、及び該粘着層を覆う剥離シートを有し、
    前記樹脂蓋は、シート取出用の開口部と該開口部を開閉する蓋板とを有し、
    封緘ラベルが樹脂蓋の開口部内に入る大きさを有する袋体。
  2. 剥離シートが、粘着層と共に封緘ラベルを覆う請求項1記載の袋体。
  3. 粘着層が封緘ラベルの周囲の全周に設けられている請求項1又は2記載の袋体。
  4. 剥離シートと封緘ラベルの剥離方向が互いに異なる請求項1又は2記載の袋体。
  5. 剥離シートと封緘ラベルの剥離方向の案内表示が付されている請求項4記載の袋体。
  6. 剥離シートが除去された請求項1記載の袋体の粘着層に、シート取出用の開口部と該開口部を開閉する蓋板とを有する樹脂蓋が貼着した包装体であって、樹脂蓋の開口部内に袋体の封緘ラベルがある包装体。
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