JP2024008692A - シールドガス供給装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シールドガス供給装置および方法において、シールドガスへの周囲の空気の巻き込みを抑制することでシールド性能の向上を図る。【解決手段】シールド面に沿って予め設定された第1速度で第1シールドガスを噴出する第1ノズルと、第1ノズルの外側に配置されて第1シールドガスに沿って第1速度より低速の第2速度で第2シールドガスを噴出する第2ノズルと、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、シールドガス供給装置および方法に関するものである。
シールドガス供給装置は、金属の加工面に対してレーザビームや電子ビームなどを照射して各種の加工を行うとき、加工面に対してシールドガスを供給することで酸化を防止する。従来のシールドガス供給装置としては、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開2014-161909号公報
シールドガス供給装置は、加工面に対するシールドガスの噴出量を適切に調整する必要がある。シールドガス供給装置は、シールドガスの噴出量が少ないと、シールドガスによる加工面のシールドが不十分となり、加工面の酸化防止が困難となる。一方、シールドガス供給装置は、シールドガスの噴出量が多いと、加工面の酸化防止に効果的ではあるが、ランニングコストが増加してしまう。また、シールドガス供給装置は、シールドガスの噴出速度が速いと、シールドガスが周囲の空気を巻き込んでしまい、加工面に酸素が接触して酸化防止が困難となる。
本開示は、上述した課題を解決するものであり、シールドガスへの周囲の空気の巻き込みを抑制することでシールド性能の向上を図るシールドガス供給装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本開示のシールドガス供給装置は、シールド面に沿って予め設定された第1速度で第1シールドガスを噴出する第1ノズルと、前記第1ノズルの外側に配置されて前記第1シールドガスに沿って前記第1速度より低速の第2速度で第2シールドガスを噴出する第2ノズルと、を備える。
また、本開示のシールドガス供給方法は、シールド面に沿って予め設定された第1速度で第1シールドガスを噴出する工程と、前記第1シールドガスの外側に前記第1シールドガスに沿って前記第1速度より低速の第2速度で第2シールドガスを噴出する工程と、有する。
本開示のシールドガス供給装置および方法によれば、シールドガスへの周囲の空気の巻き込みを抑制することでシールド性能の向上を図ることができる。
図1は、本実施形態のシールドガス供給装置を表す斜視図である。 図2は、シールドガス供給装置を表す正面図である。 図3は、シールドガス供給装置を表す側面図である。 図4は、シールドガス供給装置を表す平面図である。 図5は、シールドガス供給装置の内部を表す分解斜視図である。 図6は、シールドガス供給装置のノズル軸方向位置に対するノズル曲面高さ方向の位置およびノズル曲面二次微係数を表すグラフである。 図7は、従来のシールドガス供給装置の作用を説明するための概略図である。 図8は、本実施形態のシールドガス供給装置の作用を説明するための概略図である。 図9は、第1ノズルおよび第2ノズルの第1変形例を表す正面図である。 図10は、第1ノズルおよび第2ノズルの第2変形例を表す正面図である。 図11は、第1ノズルおよび第2ノズルの第3変形例を表す正面図である。 図12は、第1ノズルおよび第2ノズルの第4変形例を表す正面図である。 図13は、第1ノズルおよび第2ノズルの第5変形例を表す正面図である。 図14は、第1ノズルおよび第2ノズルの第6変形例を表す正面図である。 図15は、第1ノズルおよび第2ノズルの第7変形例を表す正面図である。 図16は、第1ノズルおよび第2ノズルの第8変形例を表す正面図である。 図17は、第1ノズルおよび第2ノズルの第9変形例を表す側面図である。
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
<シールドガス供給装置の概要>
本実施形態のシールドガス供給装置は、例えば、金属粉末などの粉末を原料として三次元積層体を成形する三次元積層装置に適用される。三次元積層装置による積層造形法の一つとして、パウダーベッド方式があり、加工対象物における金属粉末の平滑面にレーザビームや電子ビームなどを照射して溶融させる。このとき、シールドガス供給装置は、金属粉末の平滑面に沿って不活性ガスを供給することで、加工面に対する酸素の接触を阻止し、加工面の酸化を防止する。但し、本実施形態のシールドガス供給装置は、三次元積層装置に限らず、レーザビームなどを用いて各種の加工を行う他の加工装置(例えば、アーク溶接装置など)にも適用可能である。
図1は、本実施形態のシールドガス供給装置を表す斜視図である。
図1に示すように、シールドガス供給装置10は、第1ノズル11と、第2ノズル12とを有する。
第1ノズル11は、シールド面100に沿って予め設定された第1速度で第1シールドガスG1を噴出する。第2ノズル12は、第1ノズル11の外側に配置される。第2ノズル12は、第1シールドガスG1の周囲に第1シールドガスG1に沿って第1速度より低速の第2速度で第2シールドガスG2を噴出する。この場合、第1ノズル11からの第1シールドガスG1の噴出方向と、第2ノズル12からの第2シールドガスG2の噴出方向は、同じ方向である。
本実施形態にて、シールド面100は、水平方向に沿った平面であり、シールドガス供給装置10は、シールド面100上にシールド面100に沿ってシールドガスG1,G2を噴出する。つまり、シールドガス供給装置10によるシールドガスG1,G2の噴出方向は、シールド面100に平行な方向である。以下の説明にて、シールドガスG1,G2の噴出方向に平行な水平方向をX方向とし、シールドガスG1,G2の噴出方向に平行であるX方向に対して直交すると共にシールド面100に平行な水平方向をY方向とし、水平方向であるX方向およびY方向に直交する鉛直方向をZ方向として説明する。
<シールドガス供給装置の構成>
図2は、シールドガス供給装置を表す正面図、図3は、シールドガス供給装置を表す側面図、図4は、シールドガス供給装置を表す平面図、図5は、シールドガス供給装置の内部を表す分解斜視図である。
図2から図5に示すように、第1ノズル11は、連結部21と、第1屈曲部22と、第2屈曲部23と、ノズル部24とを有する。
連結部21は、長方形の中空形状をなし、Z方向に沿った第1流路C11が形成される。連結部21は、Z方向の下端部に供給管25が連結される。連結部21は、Z方向の上端部に第1屈曲部22の一端部が連結される。第1屈曲部22は、長方形の中空形状をなし、Z方向からY方向にほぼ90度屈曲する第2流路C12が形成される。第1屈曲部22は、他端部に第2屈曲部23の一端部が連結される。第2屈曲部23は、長方形の中空形状をなし、Y方向からX方向にほぼ90度屈曲する第3流路C13が形成される。第2屈曲部23は、他端部にノズル部24の一端部が連結される。ノズル部24は、長方形の中空形状をなし、X方向に沿った第4流路C14が形成される。ノズル部24は、他端部がシールド面100に向けて開口する。
第2ノズル12は、連結部31と、第1屈曲部32と、第2屈曲部33と、ノズル部34とを有する。
連結部31は、長方形の中空形状をなし、Z方向に沿った第1流路C21が形成される。連結部31は、Z方向の下端部に供給管35が連結される。連結部31は、Z方向の上端部に第1屈曲部32の一端部が連結される。第1屈曲部32は、長方形の中空形状をなし、Z方向からY方向にほぼ90度屈曲する第2流路C22が形成される。第1屈曲部32は、他端部に第2屈曲部33の一端部が連結される。第2屈曲部33は、長方形の中空形状をなし、Y方向からX方向にほぼ90度屈曲する第3流路C23が形成される。第2屈曲部33は、他端部にノズル部34の一端部が連結される。ノズル部34は、長方形の中空形状をなし、X方向に沿った第4流路C24が形成される。ノズル部34は、他端部がシールド面100に向けて開口する。
第1ノズル11の連結部21、第1屈曲部22、第2屈曲部23と、第2ノズル12の連結部31、第1屈曲部32、第2屈曲部33とは、X方向に所定距離だけずれて配置される。第2ノズル12の第2屈曲部33およびノズル部34は、第1ノズル11の第2屈曲部23およびノズル部24の外側に配置される。つまり、第2ノズル12の第2屈曲部33およびノズル部34は、所定隙間を空けて第1ノズル11の第2屈曲部23およびノズル部24の上方および左右方向の側方を覆う。その結果、第2ノズル12のノズル部34は、第1ノズル11の上方の第1噴出口34aと、第1ノズル11の左右方向(幅方向)の第2噴出口34b,34cとを有する。
第1ノズル11は、供給管25に第1供給流路26の一端部が連結され、第1供給流路26に第1流量調整弁27が設けられる。第2ノズル12は、供給管35に第2供給流路36の一端部が連結され、第2供給流路36に第2流量調整弁37が設けられる。第1供給流路26と第2供給流路36は、他端部同士が供給流路28に連結されて合流し、供給流路28に供給源29が連結される。供給源29は、シールドガスG1,G2としての不活性ガスを貯留可能である。ここで、不活性ガスは、例えば、窒素ガス(N)、アルゴンガス(Ar)、ヘリウムガス(He)などが用いられる。
第1ノズル11は、第1流量調整弁27の開度を調整することで第1シールドガスG1の供給量を調整し、ノズル部24から噴出する第1シールドガスG1の流速(単位時間当たりの流量)が調整される。また、第2ノズル12は、第2流量調整弁37の開度を調整することで第2シールドガスG2の供給量を調整し、ノズル部34から噴出する第2シールドガスG2の流速(単位時間当たりの流量)が調整される。シールドガス供給装置10は、第2ノズル12から噴出されるシールドガスG2の第2速度が、第1ノズル11から噴出される第1シールドガスG1の第1速度より低速である。
そのため、第1ノズル11は、シールド面100に沿って第1シールドガスG1を高速で噴出し、第2ノズル12は、シールド面100側を除く第1シールドガスG1の外側に第1シールドガスG1に沿って第2シールドガスG2を低速で噴出する。すると、第1シールドガスG1と第2シールドガスG2との界面において、第1シールドガスG1は、周囲の第2シールドガスG2と混合し、第2シールドガスG2の一部を内部に取り込む。また、第2シールドガスG2と周囲の空気との界面において、第2シールドガスG2は、周囲の空気と混合し、空気の一部を内部に取り込む。
第2シールドガスG2の第2速度は、低速であり、且つ、第1シールドガスG1の第1速度より低い。すると、低速の第2シールドガスG2は、周囲の空気の取り込み量が少ない。高速の第1シールドガスG1は、周囲の第2シールドガスG2の取り込み量が多いものの、第2シールドガスG2が不活性ガスであることから、第1シールドガスG1への酸素(空気)の混入が抑制される。
上述したように、第1ノズル11からの第1シールドガスG1における連行流の巻き込み速度と広がり角度から、周囲空間である第2シールドガスG2からの誘引流速は、第1ノズル11の第1シールドガスG1の第1速度の1/5~1/6程度となる。すると、第2ノズル12の第2シールドガスG2の第2速度は、第1速度の1/5以下であれば、第1ノズル11からの第1シールドガスG1により巻き込み速度まで加速されることとなり、低速の第2シールドガスG2に起因する連行流は発生しにくくなる。そのため、第2シールドガスG2の第2速度は、第1シールドガスG1の第1速度の1/5以下(1/5~1/6)であることが好ましい。一方、第2シールドガスG2の第2速度が第1シールドガスG1の第1速度の1/5を超えると、低速の第2シールドガスG2自体によって追加の連行流が発生し、周囲の空気がある空間に循環渦が発生してしまう。
<ノズル部の形状>
図6は、シールドガス供給装置のノズル軸方向位置に対するノズル曲面高さ方向の位置およびノズル曲面二次微係数を表すグラフである。
図2および図3に示すように、第1ノズル11にて、ノズル部24は、下部壁41と、上部壁42と、左右の側壁43,44とを有する。ノズル部24は、下部壁41の内面と上部壁42の内面とが互いに平行をなし、左右の側壁43,44の内面同士が互いに平行をなす。ノズル部24は、下部壁41と上部壁42と左右の側壁43,44により矩形の流路が形成される。下部壁41は、内面がシールド面100と平行をなし、段差なく連続することが好ましい。
ノズル部24は、第1シールドガスG1の流れ方向の下流側に向けて流路面積が漸次小さくなるような曲面で形成される。図3および図6に示すように、ノズル部24は、上部壁42に曲面で形成される曲面部45が形成される。曲面部45は、第1シールドガスG1の流れ方向の上流側で外側に凸形状をなす上流側曲面45aと、第1シールドガスG1の流れ方向の下流側で内側に凸形状をなす下流側曲面45bとを有する。曲面部45は、上流側曲面45aと下流側曲面45bとの間に変曲点P1が設けられる。変曲点P1は、第1ノズル11の重心を通る断面におけるものである。なお、上部壁42は、曲面部45より第1シールドガスG1の流れ方向の上流側に下部壁41に平行な上流側平行部が設けられ、曲面部45より第1シールドガスG1の流れ方向の下流側に下部壁41に平行な下流側平行部が設けられることが好ましい。
ここで、ノズル部24における上部壁42(曲面部45)の形状を二次微係数で表す。例えば、数直線上の一つの区間で定義された関数y=f(x)があって、この区間に属するxに対して有限な極限値が存在するとき、関数fはxにおいて微分可能である。この極限値(増加率)をxにおける関数fの微分係数(微係数)という。すなわち、上流側曲面45aにおける二次微係数は、負(マイナス)であり、下流側曲面45bにおける二次微係数は、正(プラス)であり、上流側曲面45aと下流側曲面45bとの間に変曲点P1が位置する。変曲点P1は、二次微係数が負から正に変更する点である。
本実施形態にて、第1ノズル11のノズル部24は、シールド面100に平行をなすと共に、第1シールドガスG1の流れ方向に直交する幅方向(Y方向)に沿って長い矩形状をなし、変曲点P1を有する曲面部45は、少なくともシールド面100に対向する上部壁42、つまり、第2ノズル12の第1噴出口34aに隣接した面に設けられる。なお、変曲点を有する曲面部を、上部壁42だけでなく左右の側壁43,44つまり、第2ノズル12の第2噴出口34b,34cに隣接した面に設けてもよい。
一方、図2および図3に示すように、第2ノズル12は、第1ノズル11の外側で、平行をなして配置される。すなわち、第2ノズル12にて、ノズル部34は、下部壁51と、上部壁52と、左右の側壁53,54とを有する。ノズル部34は、下部壁51の内面と上部壁52の内面とが互いに平行をなし、左右の側壁53,54の内面同士が互いに平行をなす。ノズル部34は、下部壁51と上部壁52と左右の側壁53,54により矩形の流路が形成される。下部壁51は、内面が第1ノズル11の下部壁51の外面に接触する。
ノズル部34は、内部に第1ノズル11が配置されていない状態で、第2シールドガスG2の流れ方向の下流側に向けて流路面積が漸次小さくなるような曲面で形成される。ノズル部34は、上部壁52に局面で形成される曲面部55が形成される。曲面部55は、第1シールドガスG1の流れ方向の上流側で外側に凸形状をなす上流側曲面55aと、第1シールドガスG1の流れ方向の下流側で内側に凸形状をなす下流側曲面55bとを有する。曲面部55は、上流側曲面55aと下流側曲面55bとの間に変曲点P2が設けられる。なお、上部壁52は、曲面部55より第2シールドガスG2の流れ方向の上流側に下部壁51に平行な上流側平行部が設けられ、曲面部55より第2シールドガスG2の流れ方向の下流側に下部壁51に平行な下流側平行部が設けられることが好ましい。
また、ノズル部34における上部壁52(曲面部55)の形状を二次微係数で表すと、ノズル部24と同様に、上流側曲面55aにおける二次微係数は、負(マイナス)であり、下流側曲面55bにおける二次微係数は、正(プラス)であり、上流側曲面55aと下流側曲面55bとの間に変曲点P2が位置する。変曲点P2は、二次微係数が負から正に変更する点である。
本実施形態にて、第2ノズル12のノズル部34は、シールド面100に平行をなすと共に、第2シールドガスG2の流れ方向に直交する幅方向(Y方向)に沿って長い矩形状をなし、変曲点P2を有する曲面部55は、少なくともシールド面100に対向する上部壁52に設けられる。ノズル部34は、実際には、第2シールドガスG2が流れる流路がノズル部24とノズル部34との間の流路であり、ノズル部24とノズル部34との間の流路は、第2シールドガスG2の流れ方向の下流側に向けて流路面積がほぼ一定である。なお、変曲点を有する曲面部を、上部壁52だけでなく左右の側壁53,54に設けてもよい。
そのため、第1ノズル11は、ノズル部24からシールド面100に沿って第1シールドガスG1を噴出する。このとき、ノズル部24は、流路面積が漸次小さくなると共に、上流側曲面45aと下流側曲面45bとを有すると共にその間に変曲点P1が位置することで、第1シールドガスG1がノズル部24の上部壁42の内面から剥離することなく、第1速度が上昇する。そして、第1シールドガスG1は、ノズル部24の下流端部から噴出されるときの速度分布が一様化され、第1シールドガスG1の流れの乱れが低減される。また、第2ノズル12は、ノズル部34から第1シールドガスG1の周囲に第2シールドガスG2を噴出する。このとき、ノズル部34は、上流側曲面55aと下流側曲面55bとを有すると共にその間に変曲点P2が位置することで、第2シールドガスG2がノズル部34の上部壁52の内面から剥離することがない。
<整流機構>
図2から図5に示すように、第1ノズル11は、整流機構として、第1ガイドベーン61と、多孔板62と、第2ガイドベーン63と、第1メッシュ(金網)64と、ハニカムコア65と、第2メッシュ(金網)66と、第3メッシュ(金網)67とを有する。第1ガイドベーン61と多孔板62と第2ガイドベーン63と第1メッシュ64とハニカムコア65と第2メッシュ66と第3メッシュ67は、第1シールドガスG1の流れ方向の上流側から下流側に向けて順に設けられる。
第1ガイドベーン61は、第1屈曲部22の第2流路C12に間隔を空けて複数配置される。多孔板62は、第1屈曲部22と第2屈曲部23との間に配置される。第2ガイドベーン63は、第2屈曲部23の第3流路C13に間隔を空けて複数配置される。第1メッシュ64とハニカムコア65と第2メッシュ66は、第2屈曲部23とノズル部24との間に配置される。第3メッシュ67は、ノズル部24における第1シールドガスG1の流れ方向の下流側端部に設けられる。
ここで、第1メッシュ64とハニカムコア65と第2メッシュ66は、曲面部45より第1シールドガスG1の流れ方向の上流側に配置される上流側整流機構として機能し、第3メッシュ67は、曲面部45より第1シールドガスG1の流れ方向の下流側に配置される下流側整流機構として機能する。上流側整流機構としての第1メッシュ64とハニカムコア65と第2メッシュ66と、下流側整流機構としての第3メッシュ67は、第1シールドガスG1の流れ方向に沿う仕切部を有する。ここで、仕切部とは、メッシュ64,66,67であれば、金網を構成する材料は、例えば、金属材料や樹脂材料などであり、ハニカムコア65であれば、空洞を形成する壁である。そして、上流側整流機構としての第1メッシュ64とハニカムコア65と第2メッシュ66の仕切部より、下流側整流機構としての第3メッシュ67の仕切部の厚さが薄い。ここで、仕切部の厚さとは、仕切部における第1シールドガスG1の流れ方向に直交する方向の長さである。仕切部の厚さが薄い方ほど整流性能が高い。すなわち、仕切部の厚さが薄い方が第1シールドガスG1の流れの乱れが少ない。
一方、第2ノズル12は、整流機構として、ガイドベーン71と、第1メッシュ(金網)72と、第2メッシュ(金網)73とを有する。ガイドベーン71と第1メッシュ72と第2メッシュ73は、第2シールドガスG2の流れ方向の上流側から下流側に向けて順に設けられる。
ガイドベーン71は、第1屈曲部32の第2流路C22に間隔を空けて複数配置される。第1メッシュ72は、第2屈曲部33とノズル部34との間に配置される。第2メッシュ73は、ノズル部34における第2シールドガスG2の流れ方向の下流側端部に設けられる。なお、第1メッシュ72と第2メッシュ73は、第1ノズル11における第2メッシュ66と第3メッシュ67と同じ位置に設けられており、一体に形成してもよい。
なお、第1ノズル11に整流機構としての第1ガイドベーン61、多孔板62、第2ガイドベーン63、第1メッシュ64、ハニカムコア65、第2メッシュ66、第3メッシュ67を設けたが、この構成に限定されるものではない。また、第2ノズル12に整流機構としてのガイドベーン71、第1メッシュ72、第2メッシュ73を設けたが、この構成に限定されるものではない。
そのため、第1シールドガスG1は、まず、供給管25から連結部21に供給されて第1流路C11を流れ、第1屈曲部22の第2流路C12を通って第2屈曲部23に至る。このとき、第1シールドガスG1は、第1ガイドベーン61に案内され、多孔板62に整流される。第1シールドガスG1は、次に、第2屈曲部23の第3流路C13を通ってノズル部24に至る。このとき、第1シールドガスG1は、第2ガイドベーン63に案内され、第1メッシュ64、ハニカムコア65、第2メッシュ(金網)66に整流される。第1シールドガスG1は、その後、第3メッシュ67に整流されて外部に噴出される。
一方、第2シールドガスG2は、まず、供給管35から連結部31に供給されて第1流路C21を流れ、第1屈曲部32の第2流路C22を通って第2屈曲部33に至る。このとき、第2シールドガスG2は、ガイドベーン71に案内される。第2シールドガスG2は、次に、第2屈曲部33の第3流路C23を通ってノズル部34に至る。このとき、第2シールドガスG2は、第1メッシュ72に整流される。第2シールドガスG2は、その後、第2メッシュ73に整流されて外部に噴出される。
第1シールドガスG1および第2シールドガスG2は、整流されてからシールド面100に沿って外部に噴出されることで、ノズル部24,34の下流端部から噴出されるときの速度分布が一様化され、第1シールドガスG1および第2シールドガスG2の流れの乱れが低減される。
<シールドガス供給方法>
図7は、従来のシールドガス供給装置の作用を説明するための概略図、図8は、本実施形態のシールドガス供給装置の作用を説明するための概略図である。
シールドガス供給方法は、シールド面100に沿って予め設定された第1速度で第1シールドガスG1を噴出する工程と、シールド面100側を除く第1シールドガスG1の外側に第1シールドガスG1に沿って第1速度より低速の第2速度で第2シールドガスG2を噴出する工程と有する。
すなわち、第1ノズル11は、ノズル部24からシールド面100に沿って第1シールドガスG1を高速で噴出し、第2ノズル12は、ノズル部34から第1シールドガスG1の周囲に第2シールドガスG2を低速で噴出する。このとき、第2シールドガスG2の第2速度が第1シールドガスG1の第1速度より低いため、第2シールドガスG2は、周囲の空気の取り込み量は少なく、第1シールドガスG1は、周囲の第2シールドガスG2を取り込むことから、第1シールドガスG1への空気(酸素)の混入が抑制される。
図7に示すように、従来のシールドガス供給装置001にて、ノズル部002は、シールドガスGの流れ方向の下流側に向けて流路面積が直線的(または、曲線的に)に小さくなっており、シールドガスGの速度は、本実施形態の第1シールドガスG1の第1速度である。そのため、高速のシールドガスGと周囲の空気との速度差により界面に大きな渦Vが生成されてしまう。すると、シールドガスGは、周囲の空気を多く取り込んでしまい、取り込んだ空気中の酸素がシールド面100に流れ、加工面を酸化させてしまうおそれがある。
一方、本実施形態のシールドガス供給装置10にて、二重の第1ノズル11及び第2ノズル12を有し、第2シールドガスG2の第2速度が第1シールドガスG1の第1速度より低い。また、各ノズル部24,34は、シールドガスG1,G2の流れ方向の下流側に向けて流路面積が漸次に小さくなっており、上部壁42,52に変曲点P1,P2を有する曲面部45,55が設けられる。そのため、第1シールドガスG1は、ノズル部24,34の上部壁42,52の内面から剥離することなく、シールド面100に噴出されるときの速度分布が一様化されて流れの乱れが低減される。
そして、低速の第2シールドガスG2と周囲の空気との速度差が小さく、界面に形成される渦V2が小さい。すると、第2シールドガスG2は、周囲の空気の取り込み量が少なくなる。また、高速の第1シールドガスG1と周囲の第2シールドガスG2との速度差も小さく、界面に形成される渦V1も小さい。そして、第2シールドガスG2は、第1シールドガスG1と同じ不活性ガスであることから、第2シールドガスG2が取り込んだ空気中の酸素が第1シールドガスG1を通してシールド面100に流れることはほとんどなく、加工面の酸化が抑制される。
<ノズルの変形例>
図9は、第1ノズルおよび第2ノズルの第1変形例を表す正面図である。
第1変形例において、図9に示すように、シールドガス供給装置10Aは、第1ノズル11と、第2ノズル12Aとを有する。第1ノズル11は、上述した実施形態と同様である。
第2ノズル12Aは、ノズル部34Aを有し、ノズル部34Aは、第1噴出口34a1,34a2と、第2噴出口34b,34cとを有する。第1噴出口34a1は、第1ノズル11におけるシールド面100と反対側、つまり、第1ノズル11の上方に位置し、第1噴出口34a2は、第1ノズル11におけるシールド面100側、つまり、第1ノズル11の下方に位置する。第2噴出口34b,34cは、第1ノズル11の左右方向(幅方向)の両側に位置する。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
そして、第1ノズル11は、シールド面100に沿って第1シールドガスG1を高速で噴出し、第2ノズル12は、第1シールドガスG1の周囲に第1シールドガスG1に沿って第2シールドガスG2を低速で噴出する。
図10は、第1ノズルおよび第2ノズルの第2変形例を表す正面図である。
第2変形例において、図10に示すように、シールドガス供給装置10Bは、第1ノズル11と、第2ノズル12Bとを有する。第1ノズル11は、上述した実施形態と同様である。
第2ノズル12Bは、ノズル部34Bを有し、ノズル部34Bは、第1噴出口34aと、第2噴出口34bとを有する。第1噴出口34aは、第1ノズル11におけるシールド面100と反対側、つまり、第1ノズル11の上方に位置し、第2噴出口34bは、第1ノズル11の左右方向(幅方向)の一方(左)側に位置する。第2噴出口を第1ノズル11の左右方向(幅方向)の他方(右)側に位置させてもよい。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
図11は、第1ノズルおよび第2ノズルの第3変形例を表す正面図である。
第3変形例において、図11に示すように、シールドガス供給装置10Cは、第1ノズル11と、第2ノズル12Cとを有する。第1ノズル11は、上述した実施形態と同様である。
第2ノズル12Cは、ノズル部34Cを有し、ノズル部34Cは、第1噴出口34aを有する。第1噴出口34aは、第1ノズル11におけるシールド面100と反対側、つまり、第1ノズル11の上方に位置する。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
図12は、第1ノズルおよび第2ノズルの第4変形例を表す正面図である。
第4変形例において、図12に示すように、シールドガス供給装置10Dは、第1ノズル11と、第2ノズル12Dとを有する。第1ノズル11は、上述した実施形態と同様である。
第2ノズル12Dは、ノズル部34Dを有し、ノズル部34Dは、第2噴出口34b,34cを有する。第2噴出口34b,34cは、第1ノズル11の左右方向(幅方向)の両側に位置する。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
図13は、第1ノズルおよび第2ノズルの第5変形例を表す正面図である。
第5変形例において、図13に示すように、シールドガス供給装置10Eは、第1ノズル11と、第2ノズル12Eとを有する。第1ノズル11は、上述した実施形態と同様である。
第2ノズル12Eは、ノズル部34Eを有し、ノズル部34Eは、第1噴出口34aと、第2噴出口34b,34cと、第3噴出口34d,34eとを有する。第1噴出口34aは、第1ノズル11におけるシールド面100と反対側、つまり、第1ノズル11の上方に位置し、第2噴出口34b,34cは、第1ノズル11の左右方向(幅方向)の両側に位置する。第3噴出口34d,34eは、湾曲形状(フィレット形状)をなす。第3噴出口34dは、第1噴出口34aと第2噴出口34bを連通し、第3噴出口34eは、第1噴出口34aと第2噴出口34cを連通する。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
図14は、第1ノズルおよび第2ノズルの第6変形例を表す正面図である。
第6変形例において、図14に示すように、シールドガス供給装置10Fは、第1ノズル11Fと、第2ノズル12Fとを有する。
第1ノズル11Fは、半円形状をなし、ノズル部24Fを有する。第2ノズル12Fは、ノズル部34Fを有し、ノズル部34Fは、第1噴出口34aを有する。第1噴出口34aは、第1ノズル11Fにおけるシールド面100と反対側、つまり、第1ノズル11の上方に位置する。第1噴出口34aは、半円形状の第1ノズル11Fの周縁に沿った湾曲形状をなす。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
図15は、第1ノズルおよび第2ノズルの第7変形例を表す正面図である。
第7変形例において、図15に示すように、シールドガス供給装置10Gは、第1ノズル11Gと、第2ノズル12Gとを有する。
第1ノズル11Gは、半円形状をなし、ノズル部24Gを有する。第2ノズル12Gは、ノズル部34Gを有し、ノズル部34Gは、第1噴出口34aと、第2噴出口34b,34cとを有する。第1噴出口34aは、第1ノズル11Gにおけるシールド面100と反対側、つまり、第1ノズル11の上方に位置する。第2噴出口34b,34cは、第1ノズル11Gの左右方向(幅方向)の両側に位置する。第1噴出口34aおよび第2噴出口34b,34cは、半円形状の第1ノズル11Gの周縁に沿った湾曲形状をなす。第1噴出口34aと第2噴出口34bとの間に断続部が設けられると共に、第1噴出口34aと第2噴出口34cとの間に断続部が設けられる。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
図16は、第1ノズルおよび第2ノズルの第8変形例を表す正面図である。
第8変形例において、図16に示すように、シールドガス供給装置10Hは、第1ノズル11Hと、第2ノズル12Hとを有する。
第1ノズル11Hは、楕円形状をなし、ノズル部24Hを有する。第2ノズル12Hは、ノズル部34Hを有し、ノズル部34Hは、第1噴出口34aを有する。第1噴出口34aは、第1ノズル11Hにおけるシールド面100に隣接する部分を除く第1ノズル11の外側に位置する。第1噴出口34aは、楕円形状の第1ノズル11Hの周縁に沿った湾曲形状をなす。その他の構成は、上述した実施形態と同様である。
図17は、第1ノズルおよび第2ノズルの第9変形例を表す側面図である。
第9変形例において、図17に示すように、シールドガス供給装置10Jは、第1ノズル11と、第2ノズル12と、ガイド部81とを有する。
第1ノズル11は、ノズル部24を有し、ノズル部24は、第1シールドガスG1の流れ方向の下流側に向けて流路面積が漸次小さくなるような曲面で形成される。第2ノズル12は、第1ノズル11の外側に配置され、ノズル部34を有し、ノズル部34は、第2シールドガスG2の流れ方向の下流側に向けて流路面積が漸次小さくなるような曲面で形成される。
ガイド部81は、第2ノズル12におけるノズル部34の先端部に設けられる。そのため、第2ノズル12からの第2シールドガスG2の噴出位置は、第1ノズル11からの第1シールドガスG1の噴出位置よりシールドガスG1,G2の流れ方向の下流側になる。ガイド部81は、第2ノズル12からの第2シールドガスG2の噴出口の内側フランジと外側フランジを有する。但し、ガイド部81は、第2ノズル12からの第2シールドガスG2の噴出口の内側フランジだけ、つまり、第1ノズル11の噴出口と第2ノズル12の噴出口との間のフランジだけとしてもよい。
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係るシールドガス供給装置は、シールド面100に沿って予め設定された第1速度で第1シールドガスG1を噴出する第1ノズル11と、第1ノズル11の外側に配置されて第1シールドガスG1に沿って第1速度より低速の第2速度で第2シールドガスG2を噴出する第2ノズル12とを備える。
第1の態様に係るシールドガス供給装置によれば、第1ノズル11がシールド面100に沿って第1シールドガスG1を噴出し、第2ノズル12が第1シールドガスG1の外側に低速の第2シールドガスG2を噴出する。すると、低速の第2シールドガスG2は、周囲の空気の取り込み量が少ない。高速の第1シールドガスG1は、周囲の第2シールドガスG2の取り込み量が多いものの、第2シールドガスG2が不活性ガスであることから、第1シールドガスG1への酸素(空気)の混入を抑制することができる。
そのため、シールド面100に沿って流れる第1シールドガスG1は、酸素をほとんど含まないガスとなり、加工面に対するシールド性能を確保することができる。その結果、第1シールドガスG1への周囲の空気の巻き込みを抑制することでシールド性能の向上を図ることができる。
ここで、第2ノズル12は、連行流相当の流量を噴出することができればよいことから、第1ノズル11自体を大型化することに比べて、必要な第1シールドガスG1の供給量を低減することができ、ランニングコストを低減することができる。また、第2ノズル12から噴出する第2シールドガスG2の第2流速が低速であるため、第2ノズル12から噴出する第2シールドガスG2の噴流に取り込まれる周囲の空気の流量も少なくなり、第1ノズル11を大型化することに比べて、第2ノズル12の小型化を図ることができる。
第2の態様に係るシールドガス供給装置は、第1の態様に係るシールドガス供給装置であって、さらに、第2速度は、第1速度の1/5以下である。これにより、低速の第2シールドガスG2による連行流の発生を抑制し、周囲の空気との界面における渦の発生を抑制することができると共に、第2ノズル12の小型化を図ることができる。
第3の態様に係るシールドガス供給装置は、第1の態様または第2態様に係るシールドガス供給装置であって、さらに、第1ノズル11は、第1シールドガスG1の流れ方向の下流側に向けて流路面積が漸次小さくなるような曲面で形成される。これにより、ノズル部24から噴出された第1シールドガスG1は、上部壁42の曲面部45から剥離することなく、第1速度を上昇させることができる。その結果、第1シールドガスG1の流速を一様化することができ、第1シールドガスG1自体の流れの乱れ(変動)を低減することができる。
第4の態様に係るシールドガス供給装置は、第3の態様に係るシールドガス供給装置であって、さらに、第1ノズル11は、第1シールドガスG1の流れ方向の上流側で外側に凸形状をなす上流側曲面45aと、第1シールドガスG1の流れ方向の下流側で内側に凸形状をなす下流側曲面45bとを有し、上流側曲面45aと下流側曲面45bとの間に第1ノズル11の重心を通る断面における変曲点P1が設けられる。これにより、変曲点P1を有する上流側曲面45aと下流側曲面45bを設けることで、ノズル部24の噴出口における流速分布の一様化を図ることができ、第1シールドガスG1の流れの乱れ(変動)を低減することができる。また、第1シールドガスG1の流速偏差や乱れを低減することで、周囲の空気との混合を抑制することができ、滑らかな流路形状を形成して第1ノズル11の小型化を図ることができる。
第5の態様に係るシールドガス供給装置は、第3の態様または第4の態様に係るシールドガス供給装置であって、さらに、第2ノズル12は、矩形状をなす噴出口を有し、変曲点P1は、第1ノズル11に対して前記シールド面と反対側に配置される。これにより、第1シールドガスG1は、ノズル部24の噴出口から噴出されるときの速度分布が一様化され、第1シールドガスG1の流れの乱れを低減することができると共に、ノズル部24の簡素化を図ることができる。
第6の態様に係るシールドガス供給装置は、第5の態様に係るシールドガス供給装置であって、さらに、第2ノズル12は、第1ノズル11に対してシールド面100と反対側に配置される第1噴出口34aと、第1ノズル11の幅方向の少なくとも一方に配置される第2噴出口34b,34cとを有する。これにより、シールド面100側を除く第1ノズル11の外側から第1シールドガスG1を取り囲むように第2シールドガスG2を噴出することとなり、第1シールドガスG1の供給量を低減することができると共に、第2ノズル12の小型化に寄与することができる。また、シールド面100から第1噴出口34aまでの距離が一定となることから、第1シールドガスG1に対して一様な周囲からの酸素侵入の抑制効果を得ることができる。
第7の態様に係るシールドガス供給装置は、第1噴出口34aと第2噴出口34b,34cとは、湾曲形状をなす第3噴出口34d,34eにより連通する。これにより、第1噴出口34aから第2噴出口34b,34cに向かう流れの速度せん断層の発達方向が滑らかに変化し、隣接する速度せん断層および底面渦流れ同士の不連続が抑制される。そのため、第1噴出口34aからの第2シールドガスG2と第2噴出口34bからの第2シールドガスG2との速度せん断層および渦流れが干渉することを抑制することができる。
第8の態様に係るシールドガス供給装置は、第6の態様に係るシールドガス供給装置であって、さらに、変曲点は、第1噴出口34aおよび第2噴出口34b,34cに対向する位置に設けられる。これにより、第1シールドガスG1は、ノズル部24の噴出口から噴出されるときの第1噴出口34aおよび第2噴出口34b,34cに隣接する位置で、速度分布が一様化され、第1シールドガスG1の流れの乱れを低減することができる。
第9の態様に係るシールドガス供給装置は、第1の態様から第5の態様のいずれか一つに係るシールドガス供給装置であって、さらに、第2ノズル12は、第1ノズル11と平行をなして配置される。これにより、第1ノズル11と第2ノズル12とを効率良く配置することで小型化を図ることができると共に、第1シールドガスG1の外側に安定した第2シールドガスG2の流れを形成することができる。
第10の態様に係るシールドガス供給装置は、第1の態様から第6の態様のいずれか一つに係るシールドガス供給装置であって、さらに、第1ノズル11は、曲面より第1シールドガスG1の流れ方向の上流側に上流側整流機構(第1メッシュ64、ハニカムコア65、第2メッシュ66)が配置され、曲面より第1シールドガスG1の流れ方向の下流側に下流側整流機構(第3メッシュ67)が配置される。これにより、第1シールドガスG1は、整流されてからシールド面100に沿って外部に噴出されることとなり、ノズル部24から噴出されるときの速度分布が一様化され、第1シールドガスG1の流れの乱れを低減することができる。
第11の態様に係るシールドガス供給装置は、第8の態様に係るシールドガス供給装置であって、さらに、上流側整流機構および下流側整流機構は、第1シールドガスG1の流れ方向に沿う仕切部を有し、上流側整流機構の仕切部より下流側整流機構の仕切部の厚さが薄い。これにより、ノズル部24から噴出される第1シールドガスG1の流れの乱れを適切に低減することができる。すなわち、仕切部の厚さが薄い方ほど整流性能が高いことから、ノズル部24からシールド面100に噴出される第1シールドガスG1の乱れを減少することができる。
第12の態様に係るシールドガス供給方法は、シールド面100に沿って予め設定された第1速度で第1シールドガスG1を噴出する工程と、第1シールドガスG1の外側に第1シールドガスG1に沿って第1速度より低速の第2速度で第2シールドガスG2を噴出する工程とを有する。これにより、第1シールドガスG1への周囲の空気の巻き込みを抑制することでシールド性能の向上を図ることができる。
なお、上述した実施形態にて、第1ノズル11および第2ノズル12は、連結部21,31と、第1屈曲部22,32と、第2屈曲部23,33と、ノズル部24,34とを有するものとしたが、この構成に限定されるものではない。第1ノズル11および第2ノズル12は、少なくともノズル部24,34を有していればよい。
また、上述した実施形態では、第1ノズル11および第2ノズル12の形状を矩形としたが、円形などであってもよい。また、第1ノズル11および第2ノズル12によるシールドガスG1,G2の噴出方向を水平方向としたが、水平方向に対して傾斜した方向や鉛直方向であってもよい。また、シールド面100を平面としたが、曲面であってよく、この場合、第1ノズル11および第2ノズル12の形状をシールド面の形状に合わせたものとすればよい。
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H,10J シールドガス供給装置
11,11F,11G,11H 第1ノズル
12,12A,12B,12C,12D,12E,12F,12G,12H 第2ノズル
21,31 連結部
22,32 第1屈曲部
23,33 第2屈曲部
24,24F,24G,24H,34,34A,34B,34C,34D,34E,34F,34G ノズル部
25,35 供給管
34a,34a1,34a2 第1噴出口
34b,34c 第2噴出口
34d,34e 第3噴出口
41,51 下部壁
42,52 上部壁
43,44,53,54 側壁
45,55 曲面部
45a,55a 上流側曲面
45b,55b 下流側曲面
61 第1ガイドベーン
62 多孔板
63 第2ガイドベーン
64 第1メッシュ(上流側整流機構)
65 ハニカムコア(上流側整流機構)
66 第2メッシュ(上流側整流機構)
67 第3メッシュ(下流側整流機構)
71 ガイドベーン
72 第1メッシュ
73 第2メッシュ
81 ガイド部
100 シールド面
C11,C21 第1流路
C12,C22 第2流路
C13,C23 第3流路
C14,C24 第4流路
G1 第1シールドガス
G2 第2シールドガス
P1,P2 変曲点

Claims (12)

  1. シールド面に沿って予め設定された第1速度で第1シールドガスを噴出する第1ノズルと、
    前記第1ノズルの外側に配置されて前記第1シールドガスに沿って前記第1速度より低速の第2速度で第2シールドガスを噴出する第2ノズルと、
    を備えるシールドガス供給装置。
  2. 前記第2速度は、前記第1速度の1/5以下である、
    請求項1に記載のシールドガス供給装置。
  3. 前記第1ノズルは、前記第1シールドガスの流れ方向の下流側に向けて流路面積が漸次小さくなるような曲面で形成される、
    請求項1または請求項2に記載のシールドガス供給装置。
  4. 前記第1ノズルは、前記第1シールドガスの流れ方向の上流側で外側に凸形状をなす上流側曲面と、前記第1シールドガスの流れ方向の下流側で内側に凸形状をなす下流側曲面とを有し、前記上流側曲面と前記下流側曲面との間に前記第1ノズルの重心を通る断面における変曲点が設けられる、
    請求項3に記載のシールドガス供給装置。
  5. 前記第2ノズルは、矩形状をなす噴出口を有し、前記変曲点は、前記第1ノズルに対して前記シールド面と反対側に配置される、
    請求項4に記載のシールドガス供給装置。
  6. 前記第2ノズルは、前記第1ノズルに対して前記シールド面と反対側に配置される第1噴出口と、前記第1ノズルの幅方向の少なくとも一方に配置される第2噴出口とを有する、
    請求項5に記載のシールドガス供給装置。
  7. 前記第1噴出口と前記第2噴出口とは、湾曲形状をなす第3噴出口により連通する、
    請求項6に記載のシールドガス供給装置。
  8. 前記変曲点は、前記第1噴出口および前記第2噴出口に対向する位置に設けられる、
    請求項6に記載のシールドガス供給装置。
  9. 前記第2ノズルは、前記第1ノズルと平行をなして配置される、
    請求項3に記載のシールドガス供給装置。
  10. 前記第1ノズルは、前記曲面より前記第1シールドガスの流れ方向の上流側に上流側整流機構が配置され、前記曲面より前記第1シールドガスの流れ方向の下流側に下流側整流機構が配置される、
    請求項3に記載のシールドガス供給装置。
  11. 前記上流側整流機構および前記下流側整流機構は、前記第1シールドガスの流れ方向に沿う仕切部を有し、前記上流側整流機構の仕切部より前記下流側整流機構の仕切部の厚さが薄い、
    請求項10に記載のシールドガス供給装置。
  12. シールド面に沿って予め設定された第1速度で第1シールドガスを噴出する工程と、
    前記第1シールドガスの外側に前記第1シールドガスに沿って前記第1速度より低速の第2速度で第2シールドガスを噴出する工程と、
    を有するシールドガス供給方法。
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