JP2024007785A - 防音室の窓の納まり構造 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024007785000001
【課題】遮音性能の更なる向上を図ることが可能な防音室の窓の納まり構造を提供すること。
【解決手段】外窓42と内窓43との間に第1空気層44を有する、防音室1の窓41の納まり構造40であって、防音室1は、外窓42を包囲する外壁4と、外壁4との間に第2空気層24を形成し、外壁4に対して縁切りされ、内窓43を包囲する内壁14と、を有し、窓41の納まり構造40は、外壁4の厚さ方向Xにおいて外窓42と内窓43との間に配置され、第1空気層44を包囲し、外壁4の厚さ方向Xに延びる吸音板70と、吸音板70における窓41と反対側に配置され、吸音板70との間に背後空気層26を介在させるように設けられた仕切板72と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、防音室の窓の納まり構造に関する。
特許文献1には、内側の窓サッシと外側の窓サッシとの間に空気層が形成されている二重窓の構造が提案されている。この二重窓の構造では、両側の窓サッシ及び空気層を包囲するサッシ枠の空気層に接する内面に、吸音材や吸音機構が設けられている。このように、吸音材や吸音機構を設けることにより、遮音性能を向上させることができる。
特開2002-61465号公報
特許文献1に記載の二重窓の構造を一般的な防音室に適用した場合は遮音性能の向上をある程度見込むことができる一方で、例えばD-70相当の最高レベルの遮音性能を有する防音室に適用した場合は、窓部分における遮音性能に関して改善の余地がある。
本発明は、遮音性能の更なる向上を図ることが可能な防音室の窓の納まり構造を提供することを目的としている。
本発明による防音室の窓の納まり構造の一態様は、
外窓と内窓との間に第1空気層を有する、防音室の窓の納まり構造であって、
前記防音室は、
前記外窓を包囲する外壁と、
前記外壁との間に第2空気層を形成し、前記外壁に対して縁切りされ、前記内窓を包囲する内壁と、を有し、
前記窓の納まり構造は、
前記外壁の厚さ方向において前記外窓と前記内窓との間に配置され、前記第1空気層を包囲し、前記外壁の厚さ方向に延びる吸音板と、
前記吸音板における前記窓と反対側に配置され、前記吸音板との間に背後空気層を介在させるように設けられた仕切板と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、外窓を包囲する外壁と内窓を包囲する内壁とが縁切りされていることに加えて、外窓と内窓との間の第1空気層を包囲するように吸音板が設けられていることにより、防音室の窓部分における遮音性能が確保されている。さらに、本態様では、吸音板の板厚方向において、第1空気層と接する面とは反対側の背面に、仕切板が設けられることにより、吸音板と仕切板との間に、背後空気層が形成されている。本態様では、吸音板の背後のスペースを背後空気層として活用することにより、窓部分における更なる遮音性能の向上を図ることができる。そのため、例えばD-70相当の最高レベルの遮音性能を有する防音室に対して好適である。
また、本発明の他の態様において、
前記吸音板は、前記外壁及び前記内壁の何れか一方に固定され、他方に固定されていないことを特徴とする。
本態様によれば、吸音板が外壁及び内壁のうち一方に固定され、他方に固定さていないことにより、外壁と内壁との間において吸音板を介する振動の伝達が抑制される。これにより、外壁と内壁との間における音の伝達が抑制され、更なる遮音性能の向上を図ることができる。
また、本発明の他の態様において、
前記仕切板は、前記外壁及び前記内壁の何れか一方に固定され、他方に固定されていないことを特徴とする。
本態様によれば、仕切板が外壁及び内壁のうち一方に固定され、他方に固定されていないことにより、外壁と内壁との間において仕切板を介する振動の伝達が抑制される。これにより、外壁と内壁との間における音の伝達が抑制され、更なる遮音性能の向上を図ることができる。
また、本発明の他の態様において、
前記外窓の全周が前記外壁に固定され、前記内窓の全周が前記内壁に固定されている、FIX窓であり、該FIX窓の全周に前記窓の納まり構造を有することを特徴とする。
本態様によれば、外窓が外壁に固定され、内窓が内窓に固定されたFIX窓において、FIX窓を包囲するように、吸音板と仕切板との間に背後空気層を形成することにより、FIX窓を含む窓部分において更なる遮音性能の向上を図ることができる。
また、本発明の他の態様において、
前記外窓と前記内窓との間の第1距離は、前記吸音板と前記仕切板との間の第2距離と異なる長さであることを特徴とする。
本態様によれば、外窓と内窓との間の第1距離と、吸音板と仕切板との間の第2距離とを異なる長さとして、第1距離に対して第2距離を変えることにより、所望の周波数の音を吸音し易くできる。すなわち、第2距離は、抑制したい周波数の音に対応した長さに設定される。
また、本発明の他の態様において、
前記吸音板は、孔あき吸音板であり、
前記第2距離は、前記第1距離よりも短いことを特徴とする。
本態様によれば、孔あき吸音板の背面に、第1距離よりも短い第2距離となるように仕切板を配置して、所定の体積を有する背後空気層を形成することにより、所望の周波数の音を吸音し易くできる。すなわち、第2距離は、抑制したい周波数の音に対応した長さに設定される。
また、本発明の他の態様において、
前記吸音板は、振動吸音板であり、
前記第2距離は、前記第1距離よりも長いことを特徴とする。
本態様によれば、振動吸音板の背面に、第1距離よりも長い第2距離となるように仕切板を配置して、第2距離を有する背後空気層を形成することにより、所望の周波数の音を吸音し易くできる。すなわち、第2距離は、抑制したい周波数の音に対応した長さに設定される。
以上の説明から理解できるように、本発明によれば、遮音性能の更なる向上を図ることが可能な防音室の窓の納まり構造を提供することができる。
第1実施形態に係る防音室を示す断面図である。 第1実施形態に係る窓の納まり構造を示す正面図である。 第1実施形態に係る窓の納まり構造の吸音板、仕切板、及び背後空気層を示す断面図である。 第2実施形態に係る窓の納まり構造の吸音板、仕切板、及び背後空気層を示す断面図である。 第3実施形態に係る窓の納まり構造の吸音板、仕切板、及び背後空気層を示す断面図である。 第4実施形態に係る窓の納まり構造を示す正面図である。
以下、各実施形態に係る防音室の窓の納まり構造について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[第1実施形態に係る防音室の窓の納まり構造]
はじめに、図1乃至図3を参照して、第1実施形態に係る防音室の窓の納まり構造の一例について説明する。図1は、第1実施形態に係る防音室を示す断面図である。図2は、第1実施形態に係る窓の納まり構造を示す正面図である。図3は、第1実施形態に係る窓の納まり構造の吸音板、仕切板、及び背後空気層を示す断面図である。また、各図において、互いに直交する3方向として、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向を示す矢印を適宜図示する。X軸方向及びY軸方向は、水平方向に沿う。Z軸方向は、鉛直方向に沿う。
図1に示される防音室1は、床2、天井3、及び壁4,5を備える。壁4は、建物の外部と内部とを区切る壁である。壁5は、建物の内部の間仕切壁である。防音室1には、増し壁10が形成されている。増し壁10は、防音のための増し壁である。
増し壁10は、増し壁12~15を含む。増し壁12~15は、複数の板状の部材が積層されて構成されていてもよい。増し壁12~15は、遮音性能を有する。増し壁12は、床2との間に空気層22を形成するように設けられている。増し壁13は、天井3との間に空気層23を形成するように設けられている。増し壁14は、壁4との間に空気層24を形成するように設けられている。増し壁15は、壁5との間に空気層25を形成するように設けられている。図示していないが、防音室1において、Y軸方向に対向する壁に対しても、空気層を形成するように、増し壁が形成されている。
増し壁12は、防振ゴム16を介して、床2上に載置されている。増し壁13は、防振吊金物17を介して天井3に支持されている。防振吊金物17は、天井3に支持され、下方に延びる。増し壁13は、防振吊金物17に支持されている。増し壁14の上端部は、増し壁13に連結され、増し壁14の下端部は、増し壁12に連結されている。増し壁15の上端部は、増し壁13に連結され、増し壁15の下端部は、増し壁12に連結されている。
各空気層22~25には、吸音材30が配置されている。吸音材30は、例えばグラスウールでもよく、ロックウールでもよく、その他のものでもよい。
図1及び図2に示されるように、防音室1には、窓41が設けられている。図2は、室内側から窓41を見た場合の図である。窓41は、壁4及び増し壁14に設けられている。防音室1の窓41の納まり構造40は、窓41及びその周辺部分45を含む。周辺部分45は、窓41を包囲する壁4及び増し壁14の一部を含む。窓41は、二重窓サッシを含む。窓41は、例えば引き違いサッシである。窓41は、引き違いサッシに限定されず、例えば縦すべり窓、FIX窓、外倒し窓等その他のタイプの窓でもよい。
図3に示されるように、窓41は、外窓42及び内窓43を有する。外窓42は、壁4に設けられ、内窓43は増し壁14に設けられている。壁4は、外壁の一例であり、増し壁14は、内壁の一例である。外壁4は、外窓42を包囲し、増し壁14は、内窓43を包囲する。外窓42と内窓43との間には、第1空気層44が設けられている。
図2に示されるように、防音室1の窓41の納まり構造40は、窓41を包囲する上枠、下枠、右たて枠及び左たて枠を有する。内窓43は、上枠61、下枠62、右たて枠63及び左たて枠64によって包囲されている。外窓42は、上枠51、下枠52、右たて枠53及び左たて枠54によって包囲されている。図2は、室内側から示す図であり、外窓42、上枠51、下枠52、右たて枠53及び左たて枠54は、実際には見えないが、図2において、対応する位置に括弧書きで符号を示している。
図3には、左たて枠54,64が図示されている。左たて枠54は、外窓42に沿ってZ軸方向に延在し、壁4に対して固定されている。左たて枠64は、内窓43に沿ってZ軸方向に延在し、増し壁14に対して固定されている。
壁4と増し壁14との間には、上述したように空気層24が設けられている。空気層24は、第2空気層の一例である。増し壁14は、壁4に対して縁切りされている。増し壁14は、壁4に直接固定されていない。壁4及び増し壁14の厚さ方向は、X軸方向に沿う。増し壁14の厚さは、壁4の厚さと比較して薄い。
防音室1の窓41の納まり構造40は、第1空気層44を包囲する吸音板70を備える。吸音板70は、X軸方向において、外窓42と内窓43との間に配置されている。ここでいう、「X軸方向において、外窓42と内窓43との間に配置されている」とは、X軸方向において、外窓42の位置と、内窓43の位置との間にあればよく、X軸方向に見た場合に、外窓42及び内窓43の外側に存在する場合を含む。X軸方向は、外壁の厚さ方向の一例である。
吸音板70は、X軸方向に見て、第1空気層44を包囲するように、四方に設けられている。図3に示される吸音板70は、X軸方向において、左たて枠54と、左たて枠64との間に配置されている。吸音板70の板厚方向は、Y軸方向に沿う。吸音板70は、X軸方向に見た場合に、第1空気層44の全周に配置されていてもよく、部分的に配置されていてもよい。
左たて枠54のX軸方向に沿う幅は、壁4の厚さに比べて狭い。左たて枠54は、X軸方向において、壁4の外面4aに近い方に配置されている。吸音板70は、壁4に対して固定されている。図3に示す場合には、吸音板70は、X軸方向に延びる。X軸方向において、吸音板70の一方の端部70aは、壁4に固定され、吸音板70の他方の端部70bは、増し壁14に対して固定されていない。端部70aは、X軸方向において、外窓42に近い方の端部であり、端部70bは、内窓43に近い方の端部である。端部70bは、左たて枠64に対しても固定されていない。X軸方向において、吸音板70と左たて枠64との間には、すき間が形成されている。吸音板70と左たて枠64との間のすき間には、コーキングが施工されていてもよい。
吸音板70は、支持部71を介して、壁4に固定されている。支持部71は、壁4の端面4cに固定されている。端面4cは、XZ面に沿う面であり、Y軸方向において、外窓42に向く面を含む。端面4cには、左たて枠54及び支持部71が固定されている。支持部71は、端面4cからY軸方向に突出している。
支持部71は、例えば、Z軸方向に沿って連続するように形成されている。支持部71は、Z軸方向において部分的に配置されていてもよい。支持部71は、例えば、金属でもよく、樹脂でもよい。吸音板70は、例えばねじ止めにより、支持部71及び壁4に固定されている。吸音板70は、Y軸方向において、端面4cから離れている。なお、吸音板70は、壁4に直接固定されていてもよく、他の部材を介在させるように間接的に固定されていてもよい。また、X軸方向において、左たて枠54と支持部71との間には、すき間が形成されていてもよい。
防音室1の窓41の納まり構造40は、吸音板70との間に背後空気層26を介在させるように設けられた仕切板72を備える。仕切板72は、例えば合板でもよい。仕切板72の板厚方向は、Y軸方向に沿う。仕切板72は、Z軸方向に延在する。仕切板72は、X軸方向に所定の幅を有する。仕切板72のX軸方向に沿う幅は、空気層24の幅よりも狭い。空気層24の幅とは、X軸方向における壁4の内面4bと増し壁14の外面14aとの距離である。壁4の内面4bは、X軸方向において、増し壁14に近い方の面である。増し壁14の外面14aは、X軸方向において、壁4に近い方の面である。増し壁14の内面14bは、室内側の面である。仕切板72は、X軸方向において、壁4と増し壁14との間に配置されている。
図3に示す場合には、仕切板72は、X軸方向に延びる。仕切板72の一方の端部72aは、増し壁14に固定され、仕切板72の他方の端部72bは、壁4に対して固定されていない。端部72aは、X軸方向において、増し壁14に近い方の端部であり、端部72bは、壁4に近い方の端部である。X軸方向において、端部72bと壁4との間には隙間が形成されている。仕切板72のX軸方向に沿う幅は、例えば、壁4の厚さと同程度でもよい。
Y軸方向において、仕切板72と、左たて枠64との間には、合板73,74が配置されている。合板73の板厚方向は、X軸方向に沿う。合板73は、増し壁14の外面14aに当接している。合板73は、増し壁14に対して固定されている。図3に示す場合には、合板73は、Y軸方向において、仕切板72から左たて枠64に向かって延びている。合板73は、Z軸方向において、左たて枠64の長さに対応して設けられている。
合板74の板厚方向は、Y軸方向に沿う。合板74は、左たて枠64の背面に当接している。左たて枠64の背面は、Y軸方向において、内窓43とは反対側の面である。合板74は、増し壁14及び左たて枠64に対して固定されている。X軸方向において、合板74は、左たて枠64よりも外側に張り出さないように配置されている。合板74は、Z軸方向において、左たて枠64の長さに対応して設けられている。仕切板72は、合板73及び合板74を介して、壁4及び左たて枠64に固定されていてもよい。
背後空気層26は、Y軸方向における長さが異なる複数の領域26a,26bを含んでもよい。領域26aは、X軸方向において、壁4の内面4bと増し壁14の外面14aとの間の領域であり、且つ、Y軸方向において、吸音板70と仕切板72との間の領域である。領域26bは、X軸方向において、壁4の内面4bと支持部71との間の領域であり、且つ、Y軸方向において、壁4の端面4cと吸音板70との間の領域である。
X軸方向において、領域26aの幅W1と領域26bの幅W2とは異なる。X軸方向において、領域26aの幅W1は、領域26bの幅W2よりも大きい。Y軸方向において、領域26aの長さと領域26bの長さとは異なる。Y軸方向において、領域26aの長さL2は、領域26bの長さL3よりも長い。領域26aの容積と領域26bの容積とは異なる。領域26aの容積は、領域26bの容積よりも大きい。
X軸方向における外窓42と内窓43との間の第1距離L1と、Y軸方向における吸音板70と仕切板72との間の第2距離L2とは、互いに異なる長さである。例えば、Y軸方向における吸音板70と仕切板72との間の第2距離L2は、X軸方向における外窓42と内窓43との間の第1距離L1よりも短い。第2距離L2は、上記の長さL2と同じである。
背後空気層26内には、吸音材31が配置されている。吸音材31は、例えば、Y軸方向において、吸音板70と壁4の端面4cとの間に配置されている。吸音材31は、吸音板70の背面に設けられている。吸音材31は、Y軸方向において、壁4の端面4cと仕切板72との間の位置に設けられていてもよい。
吸音板70は、例えば孔あき吸音板である。孔あき吸音板には、板厚方向に貫通する複数の孔が設けられている。吸音板(孔あき吸音板)70及び背後空気層26は、ヘルムホルツ共鳴器として機能する。背後空気層26の体積は、吸音したい音の周波数及び吸音板70の種類によって異なる。吸音板70が孔あき吸音板である場合には、吸音板70の開口部の面積、開口部の長さ、及び、吸音したい音の周波数に基づいて、背後空気層26の体積を計算することができる。
吸音板70は、孔あき吸音板に限定されず、例えば、振動吸音板でもよい。吸音板70が振動吸音板である場合には、吸音したい音の周波数に基づいて、吸音板70と仕切板72との間の距離が決定される。例えば、吸音板70と仕切板72との間の距離を長くすることにより、より低い周波数の音を吸音することができる。吸音板70は、孔あき吸音板である振動吸音板として機能するものでもよい。
本実施形態に係る防音室1の窓41の納まり構造40によれば、外窓42を包囲する壁4と内窓43を包囲する増し壁14とが縁切りされていることに加えて、外窓42と内窓43との間の第1空気層44を包囲するように吸音板70が設けられていることにより、防音室1の窓部分における遮音性能が確保されている。さらに、防音室1の窓41の納まり構造40では、吸音板70の板厚方向において、第1空気層44と接する面とは反対側の背面側に、仕切板72が設けられることにより、吸音板70と仕切板72との間に、背後空気層26が形成されている。防音室1の窓41の納まり構造40では、吸音板70の背後のスペースを背後空気層26として活用することにより、窓部分における更なる遮音性能の向上を図ることができる。換言すると、空気層24のうち、第1空気層44に近い方の領域を背後空気層26として活用することにより、窓部分における更なる遮音性能の向上を図ることができる。そのため、例えばD-70相当の最高レベルの遮音性能を有する防音室1に対して好適である。
また、防音室1の窓41の納まり構造40では、吸音板70は、壁4に対して固定され、増し壁14に対して固定されていない。この構成によれば、壁4と増し壁14との間において吸音板70を介する振動の伝達が抑制される。これにより、壁4と増し壁14との間における音の伝達が抑制され、更なる遮音性能の向上を図ることができる。
また、防音室1の窓41の納まり構造40では、仕切板72は、増し壁14に対して固定され、壁4に対して固定されていない。この構成によれば、壁4と増し壁14との間において仕切板72を介する振動の伝達が抑制される。これにより、壁4と増し壁14との間における音の伝達が抑制され、更なる遮音性能の向上を図ることができる。
また、防音室1の窓41の納まり構造40では、外窓42と内窓43との間の第1距離は、吸音板70と仕切板72との間の第2距離L2と異なる長さである。このように、外窓42と内窓43との間の第1距離L1と、吸音板70と仕切板72との間の第2距離L2とを異なる長さとして、第1距離L1に対して第2距離L2を変えることにより、所望の周波数の音を吸音し易くできる。すなわち、第2距離L2は、抑制したい周波数の音に対応した長さに設定される。
また、防音室1の窓41の納まり構造40では、吸音板70は、孔あき吸音板であり、第2距離L2は、第1距離L1よりも短い。このように、孔あき吸音板である吸音板70の背面に、第1距離L1よりも短い第2距離L2となるように仕切板72を配置して、所定の体積を有する背後空気層26を形成することにより、所望の周波数の音を吸音し易くできる。すなわち、第2距離L2は、抑制したい周波数の音に対応した長さに設定される。
また、防音室1の窓41の納まり構造40では、背後空気層26は、領域26a,26bを含み、Y軸方向において、領域26aの長さL2と領域26bの長さL3とは異なる。これにより、異なる周波数の音を吸音し易くできる。すなわち、長さL2,L3は、抑制したい周波数の音に対応した長さに設定される。
また、防音室1の窓41の納まり構造40では、Y軸方向において、領域26aの長さL2は、領域26bの長さL3よりも長い。吸音板70が振動吸収板として機能する場合には、Y軸方向における長さL2を長くすることにより、周波数の低い音を吸音することができる。防音室1において、壁4と増し壁14との間の空気層24の一部を背後空気層26として活用することにより、従来と比較して、周波数の低い音に対する遮音性能を一層向上することができる。
[第2実施形態に係る防音室の窓の納まり構造]
次に図4を参照して、第2実施形態に係る防音室1の窓41の納まり構造40Bについて説明する。図4は、第2実施形態に係る窓の納まり構造の吸音板、仕切板、及び背後空気層を示す断面図である。図4に示される防音室1の窓41の納まり構造40Bが、図3に示される第1実施形態に係る防音室1の窓41の納まり構造40と違う点は、吸音板70の支持構造が異なる点である。第2実施形態の吸音板70は、壁4ではなく増し壁14に対して固定されている。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の説明は省略する。
防音室1の窓41の納まり構造40Bは、吸音板70を支持する支持部75を備える。支持部75は、仕切板72の端部72bに固定されている。支持部75は、例えば合板でもよい。支持部75は、Y軸方向において、仕切板72から吸音板70に向かって延びている。支持部75の一方の端部75aは、仕切板72に固定されている。支持部75の他方の端部75bは、吸音板70に連結されている。端部75aは、仕切板72に近い方の端部であり、端部75bは、吸音板70に近い方の端部である。支持部75の端部75bは、X軸方向において、吸音板70の中央部70cに連結されている。吸音板70は、支持部75及び仕切板72を介して、増し壁14に固定されている。吸音板70及び支持部75は、壁4に対して固定されていない。
このような第2実施形態に係る防音室1の窓41の納まり構造40Bにおいても、第1実施形態に係る防音室1の窓41の納まり構造40と同様の作用効果を奏する。
[第3実施形態に係る防音室の窓の納まり構造]
次に図5を参照して、第3実施形態に係る防音室1の窓41の納まり構造40Cについて説明する。図5は、第3実施形態に係る窓の納まり構造の吸音板、仕切板、及び背後空気層を示す断面図である。図5に示される防音室1の窓41の納まり構造40Cが、図3に示される第1実施形態に係る防音室1の窓41の納まり構造40と違う点は、吸音板70の支持構造が異なる点である。第3実施形態の吸音板70は、壁4ではなく増し壁14に対して固定されている。なお、第3実施形態の説明において、上記の第1及び第2実施形態と同様の説明は省略する。
防音室1の窓41の納まり構造40Cは、吸音板70を支持する支持部76を備える。支持部76は、合板74に固定されている。合板74は、X軸方向において、左たて枠64よりも壁4に近い方に突出している。支持部76は、合板74のうち、X軸方向において、左たて枠64よりも突出する部分に固定されている。支持部76は、Y軸方向において、合板74よりも吸音板70に近い方に突出している。吸音板70の端部70bは、支持部76及び合板74を介して、増し壁14に固定されている。吸音板70の端部70aは、壁4に対して固定されていない。
このような第1実施形態に係る防音室1の窓41の納まり構造40Cにおいても、第1実施形態に係る防音室1の窓41の納まり構造40と同様の作用効果を奏する。
[第4実施形態に係る防音室の窓の納まり構造]
次に図6を参照して、第4実施形態に係る防音室1の窓46の納まり構造40Dについて説明する。図6は、第4実施形態に係る窓の納まり構造を示す正面図である。図6に示される防音室1の窓46の納まり構造40Dが、第1実施形態に係る防音室1の窓41の納まり構造40と違う点は、引き違いサッシである窓41に代えて、FIX窓である窓46を有する点である。なお、第4実施形態の説明において、上記の第1実施形態と同様の説明は省略する。
防音室1の窓46の納まり構造40Dでは、窓46がFIX窓であるので、外窓42と内窓43との間の部分に、人が手をつくおそれがない。そのため、窓46の下側の部分に吸音板70を配置しても、吸音板70に荷重がかかるおそれが少ない。よって、窓46の全周において、吸音板70を設けるように、納まり構造40Dを施工できる。また、FIX窓である場合には、引き違いサッシである窓の場合と比較して、遮音性能の向上を図ることができる。
尚、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、ここで示した構成に本発明が何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
上記の実施形態では、窓41,46の全周において、納まり構造40が形成されている場合について、説明しているが、納まり構造40は、窓の全周に設けられていなくてもよい。例えば、防音室1の窓41の納まり構造40において、上側、右側、及び左側に、吸音板70が設けられ、下側に吸音板70が設けられていない構造でもよい。下側の部分には、従来の納まり構造と同様に額縁が設けられていてもよい。
上記の実施形態では、仕切板72が増し壁14に対して固定されている場合について例示しているが、仕切板72は、壁4に固定され、増し壁14に対して固定されていなくてもよい。
1:防音室
2:床
3:天井
4:壁(外壁)
5:壁
10,12,13,15:増し壁
14:増し壁(内壁)
14a:外面
14b:内面
16:防振ゴム
17:防振吊金物
22,23,25:空気層
24:空気層(第2空気層)
26:背後空気層
26a,26b:領域
30,31:吸音材
40,40B~40D:防音室の窓の納まり構造(納まり構造)
41:窓
42:外窓
43:内窓
44:第1空気層
46:窓(FIX窓)
51,61:上枠
52,62:下枠
53,63:右たて枠
54,64:左たて枠
70:吸音板
70a:端部
70b:端部
70c:中央部
71:支持部
72:仕切板
73,74:合板
75:支持部
76:支持部
81:合板
82:遮音シート
83,84:石膏ボード
L1:距離(第1距離)
L2:距離(第2距離)
L3:距離
W1~W3:幅
X:X軸方向(外壁の厚さ方向)
Y:Y軸方向
Z:Z軸方向

Claims (7)

  1. 外窓と内窓との間に第1空気層を有する、防音室の窓の納まり構造であって、
    前記防音室は、
    前記外窓を包囲する外壁と、
    前記外壁との間に第2空気層を形成し、前記外壁に対して縁切りされ、前記内窓を包囲する内壁と、を有し、
    前記窓の納まり構造は、
    前記外壁の厚さ方向において前記外窓と前記内窓との間に配置され、前記第1空気層を包囲し、前記外壁の厚さ方向に延びる吸音板と、
    前記吸音板における前記窓と反対側に配置され、前記吸音板との間に背後空気層を介在させるように設けられた仕切板と、を備えることを特徴とする、防音室の窓の納まり構造。
  2. 前記吸音板は、前記外壁及び前記内壁の何れか一方に固定され、他方に固定されていないことを特徴とする請求項1に記載の防音室の窓の納まり構造。
  3. 前記仕切板は、前記外壁及び前記内壁の何れか一方に固定され、他方に固定されていないことを特徴とする請求項1又は2に記載の防音室の窓の納まり構造。
  4. 前記外窓の全周が前記外壁に固定され、前記内窓の全周が前記内壁に固定されている、FIX窓であり、該FIX窓の全周に前記窓の納まり構造を有することを特徴とする請求項1に記載の防音室の窓の納まり構造。
  5. 前記外窓と前記内窓との間の第1距離は、前記吸音板と前記仕切板との間の第2距離と異なる長さであることを特徴とする請求項1に記載の防音室の窓の納まり構造。
  6. 前記吸音板は、孔あき吸音板であり、
    前記第2距離は、前記第1距離よりも短いことを特徴とする請求項5に記載の防音室の窓の納まり構造。
  7. 前記吸音板は、振動吸音板であり、
    前記第2距離は、前記第1距離よりも長いことを特徴とする請求項5に記載の防音室の窓の納まり構造。
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