JP2024007716A - 複合構造回転体 - Google Patents

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Abstract

【課題】複合構造ギヤ1の歯当たりを改善すること。
【解決手段】複合構造ギヤ1は、外周部に歯形7aが形成された金属製環状部材7と、環状の金属製ブッシュ3と、金属製環状部材7及び金属製ブッシュ3を連結する樹脂製部材5と、を備えている。樹脂製部材5は、金属製ブッシュ3を囲うように環状に設けられた環状部51と、該環状部51から金属製環状部材7方向に向かって放射状に延びる複数の放射状リブ52と、を有している。そして、放射状リブ52は、金属製環状部材7側よりも環状部51側において、回転方向における厚みが小さくされている。また、環状部51及び放射状リブ52を含む樹脂製部材5は、金属製環状部材7側よりも金属製ブッシュ3側において、軸方向における厚みが大きくされている。
【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、複合構造回転体に関する。
複合構造回転体に関する技術として、例えば特許文献1に記載された歯車が知られている。特許文献1に記載された歯車は、外周部に歯が形成された金属製環状体(金属製環状部材)と、環状の金属製ブッシュと、金属製環状体と金属製ブッシュとを連結する樹脂製ウェブ(樹脂製部材)と、を備える。
特開2017-61059号公報
ここで、樹脂製ウェブの構成として、金属製ブッシュを囲うように環状に設けられた環状部と、該環状部から放射状に延びる複数の放射状リブとを組み合わせた構成が考えられる。このような構成では、放射状リブによって歯先から軸にかけての振動の伝達経路(減衰区間)を確保することができると共に、リブ周囲の空間による反響を利用して振動減衰が図られる。一方で、このような構成では、環状部等によって回転方向のギヤの剛性が上がることにより、回転方向において変形しにくくなり、歯当たりが悪化することが考えられる。
本発明の一態様は上記実情に鑑みてなされたものであり、複合構造回転体の歯当たりを改善することを目的とする。
本発明の一態様に係る複合構造回転体は、外周部に歯形が形成された金属製環状部材と、環状の金属製ブッシュと、金属製環状部材及び金属製ブッシュを連結する樹脂製部材と、を備える複合構造回転体であって、樹脂製部材は、金属製ブッシュを囲うように環状に設けられた環状部と、該環状部から金属製環状部材方向に向かって放射状に延びる複数の放射状リブと、を有し、放射状リブは、金属製環状部材側よりも環状部側において、回転方向における厚みが小さくされており、環状部及び放射状リブを含む樹脂製部材は、金属製環状部材側よりも金属製ブッシュ側において、軸方向における厚みが大きくされている。
本発明の一態様に係る複合構造回転体では、樹脂製部材が、金属製ブッシュを囲う環状部と、環状部から放射状に延びる複数の放射状リブとを有している。そして、放射状リブの回転方向における厚みが、金属製環状部材側と比較して環状部側において小さくされている。このように放射状リブが形成されることにより、本発明の一態様に係る複合構造回転体は、回転方向において変形しやすい構成となる。このことで、他の複合構造回転体との歯当たり(金属製環状部材における歯当たり)を改善することができる。また、本発明の一態様に係る複合構造回転体では、樹脂製部材の軸方向における厚みが、金属製環状部材側と比較して金属製ブッシュ側において大きくされている。このように樹脂製部材が形成されることにより、本発明の一態様に係る複合構造回転体は、軸方向の荷重に対して変形しにくい構成となる。このことで、他の複合構造回転体との歯当たりが悪化することが抑制される。以上のように、本発明の一態様によれば、歯当たりが改善された複合構造回転体を提供することができる。
樹脂製部材は、複数の放射状リブ間に設けられた中間部を更に有し、中間部には、軸方向に凹んだ凹部が形成されていてもよい。このように放射状リブ間に凹部が形成されることにより、複合構造回転体が回転方向においてより変形しやすくなる。このことで、複合構造回転体の歯当たりをより改善することができる。
凹部は、軸方向において放射状リブ間を貫通するように形成されていてもよい。このような構成によれば、複合構造回転体が回転方向においてより変形しやすくなり、複合構造回転体の歯当たりをより改善することができる。
樹脂製部材は、その外表面を覆う表面部を更に有し、放射状リブは、軸方向における表面部よりも内部の領域において、金属製環状部材方向に向かって放射状に延びていてもよい。このような構成によれば、内部が露出していない樹脂製部材が用いられる構成においても、放射状リブが適切に形成され、複合構造回転体の歯当たりを改善することができる。
本発明の一態様によれば、複合構造回転体の歯当たりを改善することができる。
図1は、実施形態に係る複合構造ギヤの斜視図である。 図2は、図1に示される複合構造ギヤの正面図である。 図3は、図1に示される複合構造ギヤの断面図である。 図4は、片持ち梁の力学について説明する図である。 図5は、複合構造ギヤの歯当たりについて説明する図である。 図6は、変形例に係る複合構造ギヤの斜視図である。 図7は、他の変形例に係る複合構造ギヤの斜視図である。 図8は、図7に示される複合構造ギヤの一部の断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図面の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態に係る複合構造ギヤ1の斜視図である。図2は、図1に示される複合構造ギヤ1の正面図である。図3は、図1に示される複合構造ギヤ1の断面図である。図3は、詳細には、後述する金属製ブッシュ3の軸方向に沿った断面(軸方向断面)の断面図である。図1~図3に示されるように、複合構造ギヤ1は、樹脂及び金属からなる所謂ハイブリッドギヤであって、例えば車両用及び産業用等のギヤとして用いられる。複合構造ギヤ1は、金属製ブッシュ3と、樹脂製部材5と、金属製環状部材7と、を備える複合構造回転体である。複合構造ギヤ1は、例えば、はすば歯車である。複合構造ギヤ1は、平歯車であってもよい。
金属製ブッシュ3は、例えば不図示の回転軸に取り付けられる部材である。図1及び図2に示されるように、金属製ブッシュ3は、環状である。金属製ブッシュ3は、例えばステンレス鋼等の金属で形成されている。金属製ブッシュ3には、貫通孔3hが設けられている。貫通孔3hは、金属製ブッシュ3を軸方向に貫通する。貫通孔3hには、回転軸が挿入される。金属製ブッシュ3は、その外周面において周方向に所定の間隔をあけて複数形成された凸状の回り止め部31(図3参照)を有している。回り止め部31は、樹脂製部材5に入り込んでいる。回り止め部31は、金属製ブッシュ3に対する樹脂製部材5の回り止め及び抜け防止の機能を有する。
金属製環状部材7は、他の歯車と噛み合う部材である。図1~図3に示されるように、金属製環状部材7は、金属製ブッシュ3と同軸の環状である。金属製環状部材7は、例えば、ステンレス鋼等の金属で形成されている。金属製環状部材7は、金属製ブッシュ3の周囲、ひいては、樹脂製部材5の周囲に設けられている。ここでの金属製環状部材7は、樹脂製部材5の外周面に接するように設けられている。なお、樹脂製部材5の周囲に設けられることには、樹脂製部材5の周りに直接接するように設けられることだけでなく、樹脂製部材5の周りに他の部材を介して設けられることを含む。金属製環状部材7の外周部には、歯形7aが形成されている。歯形7aは、金属製環状部材7の周方向において、所定の間隔をあけて複数形成されている。歯形7aは、回転軸に対して斜めに形成されている。
金属製環状部材7は、その内周面において周方向に所定の間隔をあけて複数形成された凸状の回り止め部71(図3参照)を有している。回り止め部71は、樹脂製部材5に入り込んでいる。回り止め部71は、金属製環状部材7に対する樹脂製部材5の回り止め及び抜け防止の機能を有する。回り止め部71の形状の詳細については後述する。金属製環状部材7の端面は、樹脂製部材5の端面と段差なく連なる。
樹脂製部材5は、金属製ブッシュ3と金属製環状部材7との間に設けられており、金属製ブッシュ3と金属製環状部材7とを連結する。樹脂製部材5は、例えば金属製環状部材7と金属製ブッシュ3との間を伝播する振動を減衰する部材である。この場合の振動には、複合構造ギヤ1が他の歯車と噛み合うことで発生する衝撃によるものが含まれる。樹脂製部材5は、その弾性変形によって振動を吸収して減衰する。樹脂製部材5は、金属製ブッシュ3の周囲に設けられている。ここでの樹脂製部材5は、金属製ブッシュ3の外周面に接するように設けられている。なお、金属製ブッシュ3の周囲に設けられることには、金属製ブッシュ3の周りに接するように設けられることだけでなく、金属製ブッシュ3の周りに他の部材を介して設けられることも含む。
樹脂製部材5は、樹脂成形により製造される。樹脂製部材5を構成する樹脂は、例えば、熱可塑性樹脂である、アクリロニトリルブタジエンスチレン、アクリロニトリルスチレンアクリレート、シクロオレフィンコポリマー、シクロオレフィンポリマー、エチレンアクリル酸樹脂、エチレン酢酸ビニル、液晶ポリマー、ポリアミド、ポリブチレンテレフタラート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレンテレフタラート、ペルフルオロアルコキシアルカン、ポリメチルメタクリレート、ポリオキシメチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニルスルホン、ポリスチレン、ポリスルフォン、ポリビニルクロライド、ポリフッ化ビニリデン、スチレンアクリロニトリル、スチレンブタジエン、スチレンブタジエンスチレン、又はスチレンエチレンブタジエンスチレン等であってもよい。或いは、樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂である、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、液状シリコンゴム、フェノール樹脂、又はポリウレタンであってもよい。また、樹脂製部材5を構成する樹脂は、繊維強化樹脂であってもよい。樹脂製部材5の端面は、金属製ブッシュ3の端面と段差なく連なる。
樹脂製部材5は、環状部51と、放射状リブ52と、外周部55と、を有している。環状部51は、金属製ブッシュ3の外周を囲うように環状に設けられた部分である。外周部55は、金属製環状部材7の内周に沿って環状に設けられた部分である。環状部51及び外周部55は、金属製ブッシュ3及び金属製環状部材7と同軸の環状である。放射状リブ52は、環状部51から金属製環状部材7方向、詳細には外周部55に向かって放射状に延びる複数のリブである。
樹脂製部材5は、回転方向における複数の放射状リブ52間に設けられた中間部60を更に有している。中間部60には、軸方向に凹んだ凹部54が形成されている。凹部54は、軸方向において放射状リブ52間を貫通しないように形成されている。凹部54の底面には、底部53が設けられている。凹部54は、軸方向における複合構造ギヤ1の両面に形成されている。軸方向両面の凹部54,54は、軸方向において、底部53を介して互いに連続して形成されていてもよい。
ここで、図2に示されるように、放射状リブ52は、金属製環状部材7側(詳細には外周部55に連続する側)よりも環状部51に連続する側において、回転方向における厚みが小さくされている。すなわち、図2に示されるように、放射状リブ52における外周部55に連続する側の回転方向の厚みTh1よりも、環状部51に連続する側の回転方向の厚みTh2が小さくされている。厚みTh2は、例えば、厚みTh1の40%~75%であってもよい。この場合、例えば、厚みTh1は4.0mm~5.0mm程度とされてもよく、厚みTh2は2.0mm~3.0mm程度とされてもよい。なお、厚みに係る各値については、一例であり、これらの値に限定されない。
また、図3に示されるように、環状部51及び放射状リブ52を含む樹脂製部材5は、金属製環状部材7に連続する側よりも金属製ブッシュ3に連続する側において、軸方向における厚みが大きくされている。すなわち、図3に示されるように、樹脂製部材5における金属製環状部材7に連続する側の軸方向の厚みTh3よりも、金属製ブッシュ3に連続する側の軸方向の厚みTh4が大きくされている。厚みTh3は、例えば、厚みTh4の40%~75%であってもよい。この場合、例えば、厚みTh3は10mm~15mm程度とされてもよく、厚みTh4は20mm~25mm程度とされてもよい。なお、厚みに係る各値については、一例であり、これらの値に限定されない。
次に、上述した複合構造ギヤ1の成形工程(製造方法)の一例について説明する。なお、以下では射出成形により複合構造ギヤ1を成形する例を説明するが、複合構造ギヤ1は、圧縮成形、トランスファ成形、射出圧縮成形、RTM成形、オートクレーブ成形等によって成形されてもよい。
複合構造ギヤ1の成形は射出成形により行われる。射出成形は、例えば、金属製ブッシュ3及び金属製環状部材7がセットされる金型と、樹脂製部材5を構成する樹脂が投入されるホッパーと、ホッパーに投入された樹脂を加熱溶融するシリンダと、溶融した樹脂を射出するノズルと、を備えた射出成形機(不図示)により実施される。
このような射出成形機では、最初に金型の予熱処理及び型込め処理が実施される。この状態においては、金型に金属製ブッシュ3がセットされると共に、金型における金属製ブッシュ3がセットされた位置よりも外側に金属製環状部材7がセットされる。金属製ブッシュ3及び金属製環状部材7がセットされた状態においては、金属製ブッシュ3の回り止め部31が金属製環状部材7に向かって延びており、金属製環状部材7の回り止め部71が金属製ブッシュ3に向かって延びている。
そして、樹脂製部材5を構成する樹脂がホッパーに投入され、シリンダにおいて樹脂が加熱溶融され、樹脂の計量が実施される。この状態においては、樹脂がノズルから射出可能になっている。そして、金属製ブッシュ3及び金属製環状部材7が金型にセットされた状態で、金属製ブッシュ3及び金属製環状部材7の間に樹脂が流し込まれ、射出成形によって、金属製ブッシュ3、金属製環状部材7、及び樹脂製部材5が一体成形される。より詳細には、樹脂を流し込む射出処理、保圧処理、硬化又は固化処理が順次実施される。樹脂が熱硬化樹脂の場合には硬化処理が実施され、熱可塑樹脂の場合には固化処理が実施される。
ノズルから射出注入された樹脂は、金型内の流路を通過する。そして、樹脂は、円周上のディスクゲートから金属製ブッシュ3及び金属製環状部材7の間の領域に流れ込み、金属製ブッシュ3及び金属製環状部材7の間の領域に充填される。樹脂は、例えば、金属製ブッシュ3の外周面(回り止め部31の領域を含む)の全域、及び、金属製環状部材7の内周面(回り止め部71の領域を含む)の全域に接するように充填される。射出成形による一体成形が完了すると、射出成形機から、一体成形された金属製ブッシュ3、金属製環状部材7、及び樹脂によって構成される樹脂製部材5が取り出され、これらが自然冷却される。最後に、必要に応じてアニーリング処理又はキュアリング処理が実施される。例えば、樹脂が熱硬化樹脂である場合には、アニーリング処理が実施される。
次に、本実施形態に係る複合構造ギヤ1の作用効果について説明する。
本実施形態に係る複合構造ギヤ1は、外周部に歯形7aが形成された金属製環状部材7と、環状の金属製ブッシュ3と、金属製環状部材7及び金属製ブッシュ3を連結する樹脂製部材5と、を備えている。樹脂製部材5は、金属製ブッシュ3を囲うように環状に設けられた環状部51と、該環状部51から金属製環状部材7方向に向かって放射状に延びる複数の放射状リブ52と、を有している。そして、放射状リブ52は、金属製環状部材7側よりも環状部51側において、回転方向における厚みが小さくされている。また、環状部51及び放射状リブ52を含む樹脂製部材5は、金属製環状部材7側よりも金属製ブッシュ3側において、軸方向における厚みが大きくされている。
本実施形態に係る複合構造ギヤ1では、樹脂製部材5が、金属製ブッシュ3を囲う環状部51と、環状部51から放射状に延びる複数の放射状リブ52とを有している。そして、図2に示されるように、放射状リブ52の回転方向における厚みが、金属製環状部材7側と比較して環状部51側において小さくされている。このように放射状リブ52が形成されることにより、本実施形態に係る複合構造ギヤ1は、回転方向において変形しやすい構成となる。このことは、片持ち梁の力学から説明することができる。
図4は、片持ち梁の力学について説明する図である。図4(a)に示される片持ち梁101では、比較的細い一端部分101aが固定端とされており、比較的太い他端部分101bに垂直に力が加わっている。このように、細い(厚みが小さい)端部が固定されて、太い(厚みが大きい)端部に垂直方向に力が加わる片持ち梁101では、垂直方向への変形量が比較的大きくなる。これに対して、図4(b)に示される片持ち梁102では、比較的太い一端部分102aが固定端とされており、比較的細い他端部分102bに垂直に力が加わっている。このように、太い(厚みが大きい)端部が固定されて、細い(厚みが小さい)端部に垂直方向に力が加わる片持ち梁102では、垂直方向への変形量が比較的小さくなる。このような片持ち梁の力学から説明されるように、放射状リブ52において、固定端側である環状部51側の厚みが金属製環状部材7側の厚みと比べて小さく(補足)されることにより、金属製環状部材7側に垂直に(回転方向に)加わった力に対して、放射状リブ52が変形しやすくなる。このことで、図5に示されるような他の複合構造ギヤ500との歯当たり(金属製環状部材7における歯当たり)を改善することができる。そして、歯当たりが改善することによって、複合構造ギヤ1の騒音・振動特性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る複合構造ギヤ1では、図3に示されるように、樹脂製部材5の軸方向における厚みが、金属製環状部材7側と比較して金属製ブッシュ3側において大きくされている。このように樹脂製部材5が形成されることにより、複合構造ギヤ1は、軸方向の荷重に対して変形しにくい構成となる。このことで、図5に示されるような他の複合構造ギヤ500との歯当たりが悪化することが抑制され、複合構造ギヤ1の騒音・振動特性を向上させることができる。
樹脂製部材5は、複数の放射状リブ52間に設けられた中間部60を更に有し、中間部60には、軸方向に凹んだ凹部54が形成されていてもよい。このように放射状リブ52間に凹部54が形成されることにより、複合構造ギヤ1が回転方向においてより変形しやすくなる。このことで、複合構造ギヤ1の歯当たりを改善し、騒音・振動特性をより向上させることができる。
以上、複合構造ギヤ1の構成について説明したが、本開示の複合構造回転体は上記実施形態に限定されない。
例えば、本開示の複合構造回転体として、図6に示される複合構造ギヤ1Aが採用されてもよい。図6は、変形例に係る複合構造ギヤ1Aの斜視図である。
図6に示されるように、複合構造ギヤ1Aは、金属製環状部材7と、金属製ブッシュ3と、樹脂製部材とを備える点において、上記実施形態に係る複合構造ギヤ1と同様である。複合構造ギヤ1Aでは、複合構造ギヤ1の樹脂製部材5に代えて、樹脂製部材5Aが採用されている。
樹脂製部材5Aは、樹脂製部材5と同様に環状部51、放射状リブ52、及び外周部55を有している。また、樹脂製部材5Aは、樹脂製部材5の中間部60に代えて、中間部60Aを有している。中間部60Aは、回転方向における複数の放射状リブ52間に設けられている。中間部60Aには、軸方向に凹んだ凹部54Aが形成されている。凹部54Aは、軸方向において放射状リブ52間を貫通するように形成されている。このように、上述した実施形態に係る複合構造ギヤ1では凹部54が軸方向において放射状リブ52間を貫通していなかったのに対して、変形例に係る複合構造ギヤ1Aでは凹部54Aが軸方向において放射状リブ52間を貫通している。凹部54Aが放射状リブ52間を貫通している構成によれば、複合構造ギヤ1Aが回転方向においてより変形しやすくなり、複合構造ギヤ1Aの歯当たりを改善し、騒音・振動特性をより向上させることができる。
また、例えば、本開示の複合構造回転体として、図7及び図8に示される複合構造ギヤ1Bが採用されてもよい。図7は、他の変形例に係る複合構造ギヤ1Bの斜視図である。図8は、図8に示される複合構造ギヤ1Bの一部の断面図である。図8は、詳細には、複合構造ギヤ1Bの一部の、軸方向に直交する方向に沿った断面(軸方向直交方向断面)の断面図である。
図7に示されるように、複合構造ギヤ1Bは、金属製環状部材7と、金属製ブッシュ3と、樹脂製部材とを備える点において、上記実施形態に係る複合構造ギヤ1と同様である。複合構造ギヤ1Aでは、複合構造ギヤ1の樹脂製部材5に代えて、樹脂製部材5Bが採用されている。
樹脂製部材5Bは、樹脂製部材5と同様に環状部51を有している。樹脂製部材5Bは、図7に示されるように、その外表面(軸方向における両端面)を覆う表面部251を有している。このため、軸方向において複合構造ギヤ1Bを見ると、樹脂製部材5Bの構成としては環状部51及び表面部251のみが視認される。
このような樹脂製部材5Bでは、図8に示されるように、軸方向における表面部251よりも内部の領域において、放射状リブ52Bが設けられている。放射状リブ52Bは、軸方向における表面部251よりも内部の領域において、環状部51から金属製環状部材7方向に向かって放射状に延びている。また、樹脂製部材5Bでは、回転方向における複数の放射状リブ52間に中間部60Bが設けられている。中間部60Bには、軸方向に凹んだ凹部54Bが形成されている。凹部54Bは、軸方向において放射状リブ52B間を貫通していない。このような構成によれば、内部が露出していない樹脂製部材5Bが用いられる構成においても、放射状リブ52Bが適切に形成され、複合構造ギヤ1Bの歯当たりを改善し、騒音・振動特性を向上させることができる。
1,1A,1B…複合構造ギヤ(複合構造回転体)、3…金属製ブッシュ、5,5A,5B…樹脂製部材、7…金属製環状部材、7a…歯形、51…環状部、52,52B…放射状リブ、54,54A,54B…凹部、60,60A,60B…中間部、251…表面部。

Claims (4)

  1. 外周部に歯形が形成された金属製環状部材と、環状の金属製ブッシュと、前記金属製環状部材及び前記金属製ブッシュを連結する樹脂製部材と、を備える複合構造回転体であって、
    前記樹脂製部材は、前記金属製ブッシュを囲うように環状に設けられた環状部と、該環状部から前記金属製環状部材方向に向かって放射状に延びる複数の放射状リブと、を有し、
    前記放射状リブは、前記金属製環状部材側よりも前記環状部側において、回転方向における厚みが小さくされており、
    前記環状部及び前記放射状リブを含む前記樹脂製部材は、前記金属製環状部材側よりも前記金属製ブッシュ側において、軸方向における厚みが大きくされている、複合構造回転体。
  2. 前記樹脂製部材は、前記複数の放射状リブ間に設けられた中間部を更に有し、
    前記中間部には、前記軸方向に凹んだ凹部が形成されている、請求項1記載の複合構造回転体。
  3. 前記凹部は、前記軸方向において前記放射状リブ間を貫通するように形成されている、請求項2記載の複合構造回転体。
  4. 前記樹脂製部材は、その外表面を覆う表面部を更に有し、
    前記放射状リブは、前記軸方向における前記表面部よりも内部の領域において、前記金属製環状部材方向に向かって放射状に延びている、請求項2記載の複合構造回転体。
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