JP2024007501A - Nmrプローブヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】動作中にサンプル内に生成される電場を低減することができるコイル構造を有するNMRプローブヘッドを提供する、
【解決手段】高周波B1磁場を生成させるための少なくとも1つの受送信コイル1は、導体部2a,2bと接続領域4とを有し、導体部は順行巻線部と逆行巻線部とを有し、順行巻線部は、順行巻線3a,3bを有するとともに、接続領域4を起点として、所定の巻回方向で、受送信コイル1の軸方向端部5a,5bに至り、逆行巻線部は、逆行巻線6a,6bを有するとともに、受送信コイル1の軸方向端部5a,5bを起点として、同じ巻回方向で、接続領域4に至り、逆行巻線部の巻線は、順行巻線部の巻線と反対の符号のピッチPを有する。
【選択図】図1a

Description

本発明は、高周波B1(HF B1)磁場を生成させるための少なくとも1つの受送信コイルを有する受送信コイルアセンブリを備えるNMRプローブヘッドに関し、受送信コイルは、少なくとも1つの電気コイル部と接続領域とを有し、電気コイル部は、順行巻線部及び逆行巻線部を有し、順行巻線部は、順行巻線を有するとともに、接続領域を起点として、所定の巻回方向で、受送信コイルの軸方向端部に至り、逆行巻線部は、逆行巻線を有するとともに、受送信コイルの軸方向端部を起点として、所定の巻回方向と同じ巻回方向で接続領域へと延び、逆行巻線部の巻線は、順行巻線部の巻線と反対の符号のピッチを有する。
損失の多い(特に、導電性の)測定サンプルを測定する場合、NMRプローブヘッドのコイルによって測定サンプル内に電場が生成されると、励起帯域幅の減少及び加熱による信号対雑音比の低下から温度の影響を受けやすい測定サンプルの破壊まで、様々なパフォーマンスの低下が生じる。
プローブヘッドによって生成される電場を遮蔽するために、例えば、ファラデーシールド(本明細書末尾の[Pel 2016]、[Krahn 2008]を参照)によって、又は1巻き分の巻線の電場のみがサンプルに対してヴィジブル(visible)であるコイル([Stringer 2005]、[Dillmann 2007])によって、サンプルにおける電場を低減することが知られている。
NMRプローブヘッドにおける電場を低減するための他の対策として、例えば、交差コイル構成([Gorkov 2007]、[Grant 2009])を用いることや、ソレノイドコイルを複数のシングルターン型共振器を誘導的に結合したものに置き換えること([US5003265])、又は複数のソレノイドコイルを並列に接続すること([US5180982])により、最高測定周波数におけるコイルのインダクタンスを低減することが一般的である。また、複数の巻線が並列接続されたソレノイドコイルが用いられる形態も知られている([JP4787033])。しかしながら、低インダクタンスのコイルや共振器を使用して損失を最小限に抑えられるのは、一般に、プロトン周波数で測定するときだけである。他の周波数(X核)での測定における損失は、通常、問題として認識されていない。
[US5180982]、[EP1571459]から、巻回方向が異なる巻線を有する複数のコイルを使用することが知られており、[US6751847]からは、複数のコイルを同じ巻回方向ではあるが逆のピッチで巻回したものが知られている。
例えば、センタータップを有するコイルアセンブリが[US5180982]及び[EP1571459]から知られており、この場合、センタータップを起点として、巻線を有する複数のコイル部分が、互いに反対方向に、反対の巻回方向を有して延在し、共に正の勾配を有する。[US5180982]における2つのコイル部分が、勾配がゼロにならないように巻回されているのに対し、[EP1571459]では、超伝導ディスク状の2つの巻線が中心軸に対して垂直方向に位置合わせされてビア(ブリッジ要素)によって接続されている。ここでの欠点は、コイルの半体2つ分の電位差が、コイルの全長にわたって2倍の数の巻線を有するソレノイドの電位差の約半分にしかならないことである。したがって、電気的損失を減らすには限界がある。更に、受送信コイルのインダクタンスが減少すると、マルチコア回路の効率が低下し、パフォーマンスの低下につながる。
電場を低減するために、[US6751847]は、柱形の誘電体キャリアの外側に順行巻線、内側に逆行巻線を有するコイルを提案している。したがって、順行巻線及び逆行巻線は、それぞれ異なる半径を有する柱面上に位置していることになる。順行巻線及び逆行巻線は、巻回方向は同じだが、勾配は逆である。測定サンプルにとって、そのようなコイルは、巻回数が半分のコイルのように作用する。内側の巻線の導体材料は、外側の巻線の電位を遮蔽する。そのようなコイルによって測定サンプル内に生成される電場は、コイルの内側の巻線によって生成される電場にほぼ一致する。しかしながら、誘電体キャリアの内側と外側で巻線を分けると、内側の巻線と外側の巻線との間に容量結合が生じる。これらの巻線は少なくともリード線の領域において高い電位差を有するため、特にキャリアがアルミナ系セラミック/サファイア材料やジルコニア系セラミック材料などの高い誘電率を有する材料で作られている場合、この構造は強い「容量」効果を有する。したがって、キャリアの片側のみに巻線を有するコイルと比較して、固有周波数が大幅に低下する。これを補償するために、巻回数、ひいてはコイルのインダクタンスを低減しなければならず、これは、単一の受送信コイルで複数の測定周波数をチューニングする際に様々なパフォーマンスの低下をもたらす。
本発明の目的は、動作中にサンプル内に生成される電場を低減することができると同時に他のパフォーマンス低下をも抑えることができるコイル構造を有するNMRプローブヘッドを提供することである。
この目的は、本発明によれば、請求項1に係るNMRプローブヘッドによって達成される。
本発明に係るNMRプローブヘッドにおいて、電気コイル部の順行巻線及び逆行巻線は、順行巻線及び逆行巻線が互いに交差する交差領域(十字形構造)を除いて、長手方向軸Z’を中心とする同一の柱面上に配置される。
各コイル部は、受送信コイルの軸方向端部と接続領域との間の同一柱面上に配置される順行巻線部及び逆行巻線部を有する。すなわち、異なる方向に進む巻線が同一面上に配置される。この面は円柱面であることが好ましい。この場合、順行巻線及び逆行巻線は、長手方向軸を中心とした同一の径方向距離に位置する。しかしながら、順行巻線及び逆行巻線が、多角形、例えば正方形の断面を有する同一柱面上に延在することも考えられる。どのような断面形状であろうと、順行巻線部の導体は、接続領域から、所定の巻回方向で、受送信コイルの軸方向端部に至り、その後、導体はそこから同じ巻回方向で接続領域に戻るが、ここで、逆行巻線部の巻線は、順行巻線部の巻線とはピッチの符号が反対であり、好ましくはピッチの大きさが同じである。巻線のピッチは、1巻き分の巻線の高さ、すなわち、長手方向軸の周りをちょうど1回転した後の導体路の中心位置のZ’値の変化量であると理解される。接続領域は、電気コイル部を整合回路に接続するために使用されるが、複数の電気コイル部のための複数の接続部を備えることができる。コイル部は、接続領域の2つの接続部の間に延在し、印加電圧は各コイル部の順行巻線の始点と逆行巻線の終点との間で求められる。
順行巻線及び逆行巻線を同一柱面上に配置するためには、順行巻線と逆行巻線を互いに交差させなければならない。交差は、柱面外周の可能な限り小さい領域(交差領域)で起こり、好ましくは順行巻線部及び逆行巻線部の一方の導体が柱面上に残り、その上をブリッジ要素の形態を有する他方の導体が交差する。交差領域が、順行巻線又は逆行巻線の導体長の20%未満、より好ましくはは10%、特に5%未満であると有益である。
幾つかのコイル部が設けられる場合、例えば、接続領域が2つのコイル部(すなわち、受送信コイルの軸方向端部にはない)の間に配置される(すなわち、受送信コイルの軸方向端部には配置されない)場合、これらのコイル部を、接続領域内で互いに電気的に接続される別個の部品として形成することもできるし、或いは接続領域を有する導電性構造体の一部として形成することもできる。
NMRプローブヘッドは、少なくとも2つの周波数にチューニングされることが好ましい。
コイル部の導体に沿った電位は、電気コイル部が接続領域を介して接続される整合回路によって定められる。従来技術では、動作中、接続点における電位が反対で、大きさが可能な限り同じになるように、整合回路を設計することが通例である(平衡回路)。そのような整合回路が本発明に係るプローブヘッドのために使用される場合、順行巻線と逆行巻線には反対の符号を有する電位が存在する。順行巻線部から逆行巻線部への移行部における巻線は「戻し巻線」と称される。この戻し巻線では、動作中に電位が0になる点が導体中にある。戻し巻線は、受送信コイルの軸方向端部にあって特別な位置を占める。これは、戻し巻線の領域では、コイル部の電位及びピッチに符号の変化があるからである。コイル部の巻線の巻回数に応じて、戻し巻線は、順行巻線部又は逆行巻線部に割り当てられてもよく、或いは一部が順行巻線部に、一部が逆行巻線部に割り当てられてもよい。
好ましい実施形態では、ゼロ電位となる点を有する戻し巻線をコイル部が有し、好ましくは、戻し巻線を除く、コイル部の順行巻線と逆行巻線とが交互に配置される。この実施形態では、コイル部2a,2bの順行巻線部及び逆行巻線部の巻線は、2巻きの順行巻線の間に1巻きの逆方行巻線が存在するよう交互配置され、隣り合う巻線の電位が可能な限り互いを補償し合うことができる。
巻線及び接続領域の構造は、隣り合う巻線の比較可能な位置(例えば、巻線の始点、中央、又は終点)において、動作中の電位の大きさが同じ又は同程度になるように選択される。ここで、U1が1巻き目の巻線にかかる電圧、U1が1巻き目の巻線にかかる電圧であり、UNが、N巻回分の巻線にかかる電圧であるとき、U1/UN=(N/2-1)/(N/2)であると、電位が同程度であるとみなされる。
したがって、順行巻線部及び逆行巻線部の巻線は、動作中に隣り合う巻線間に最大限の電位差(全ての隣り合う巻線対の電位差の合計)が生じるように軸方向に交互配置されることが好ましい。この目的のために、特に、順行巻線部の最初の1巻きと逆行巻線部の最後の1巻き(すなわち、電気コイル部の巻線の最初の1巻きと最後の1巻き)とが隣り合って配置される。このようにして、反対の電位の巻線が互いに隣り合って配置される。
本発明に係るプローブヘッドの特別な実施形態では、接続領域が受送信コイルの第1の軸方向端部に配置され、順行巻線部は、接続領域を起点として受送信コイルの第2の軸方向端部に至り、逆行巻線部は、受送信コイルの第2の軸方向端部を起点として接続領域に至る。原則として、電気コイル部は、直列接続され軸方向に交互配置された2つのソレノイド状部分を形成し、これらのソレノイド状部分は巻線方向が同じであり、順行巻線及び逆行巻線は反対の符号のピッチを有する。したがって、電気コイル部は、特に、受送信コイルの長手方向軸Z’の周りに巻回される巻線のみで構成されている。
別の実施形態では、受送信コイルは電気コイル部を少なくとも2つ有し、接続領域は2つのコイル部の間の、好ましくは中央に配置される。この場合、第1の電気コイル部の順行巻線は、接続領域を起点として、受送信コイルの第1の軸方向端部に至り、第1の電気コイル部の逆行巻線は、受送信コイルの第1の軸方向端部を起点として、接続領域に至り、第2の電気コイル部の順行巻線は、接続領域を起点として、受送信コイルの第2の軸方向端部に至り、第2の電気コイル部の逆行巻線は、受送信コイルの第2の軸方向端部を起点として、接続領域に至る。
したがって、この実施形態は、2つのコイル部を備え、それぞれが順行巻線及び逆行巻線を有し、各コイル部において順行巻線及び逆行巻線は同一の柱面上に配置されている。2つのコイル部の巻線は全て(交差領域を除いて)同一の柱面上に配置されていることが好ましい。各コイル部は、直列接続され軸方向に交互配置された2つのソレノイドコイルを形成し、これらのコイル部は並列に接続されている。接続領域は、受送信コイルの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部の間に配置される。これらのコイル部は、軸方向に反対の方向に延びているが、巻回方向は同じである。
好ましくは、接続領域において(順行巻線及び逆行巻線がコイル部内で交互に配置されていたとしても)、第1のコイル部の順行巻線(又は逆行巻線)の最初の1巻き(第1のコイル部の接続巻線)は、第2のコイル部の順行巻線(又は逆行巻線)の最初の1巻き(第2のコイル部の接続巻線)と隣り合って配置される。これにより、接続領域の設計及び技術的実装が簡単になる。特に、2つのコイル部を、接続領域に対して互いに鏡面対称に配置することができる。
或いは、両方のコイル部にわたり、順行巻線及び逆行巻線の交互配置(すなわち、接続巻線を含む)を設けることもできる。これにより、測定サンプル内の電場を更に低減することができる。
コイル部の中心線は、一般に、次式により定義される。
ここで、
P:巻線のピッチ(1巻き分の巻線がZ’方向に進む距離)
T:巻線の傾き(巻線1巻き分にわたる導体中心面のZ’位置の正弦波状の変化の振幅)、
φ:巻線の傾きの向き/方向、
R:受送信コイルの半径、
N:順行巻線部の巻線の巻回数NHと逆行巻線部の巻線の巻回数NRの合計:N=NH+NR、
であり、
tは、0と巻回数Nとの間で変化するパラメータであり、t∈R及び0≦t≦Nである。
S(t)=const.及びT(t)=0の場合、逆行巻線部が無い、通常のソレノイドとなる。
本発明に係るコイルの場合、それぞれのコイル部ごとに次式が当てはまる。
ここで、「sgn」は符号関数である。
本発明に係る受送信コイルの簡単な実施形態では、順行巻線部及び逆行巻線部は共にピッチPが一定であり、好ましくは、順行巻線部及び逆行巻線部は、ピッチPの大きさが等しいが反対であり、順行巻線部の巻線の巻回数NHは、逆行巻線部の巻線の巻回数NRと等しい。このことは、ピッチPが一定であって、順行巻線部及び逆行巻線部が同じ巻回数の巻線を有する(NH=NR=N/2)場合に、t=0…NHに関して(順行巻線部に関して)、P(t)=Pであり、t=NH…Nに関して(逆行巻線部に関して)P(t)=-Pであることを意味する。特に好ましくは、受送信コイルは、傾きのない(すなわち、T(t)=0である)ソレノイド状の順行巻線部及びソレノイド状の逆行巻線部を有する。そのようなコイルは、例えば、キャリアに巻回されたワイヤ又は帯状の導体から容易に作ることができる。
帯状の導体は、導体路幅と比べて厚みが小さく(特に少なくとも1桁は小さく)、実質的に矩形の断面を有する。帯状の導体は、薄いメタライゼーション、特にHTSコーティングを施した基材からなることが好ましい。
好ましくは、導体の導体路厚さWは、最大500μmであり、及び/又は導体への高周波B1磁場の侵入深さの少なくとも2倍である。
特に好ましい実施形態では、順行巻線及び逆行巻線は、円柱面上に配置されている(すなわち、R(t)=const.)。これは、円柱状キャリアを使用できるため、特に容易に作ることができる。
電気コイル部は、導体路幅Wの帯状コイル部として形成されていることが特に好ましい。導体路幅は、導体中心に対して垂直な方向の導体幅である。帯状コイル部では、導体路幅がコイル部の厚さよりも大きい。帯幅は、導体全体にわたって一定であってもよく(W=const.)、又は変化してもよい(W=W(t))。導体路幅W(t)が導体が延びる経路tに沿って不等である場合、導体路幅は1巻き分の巻線内で変化してもよい。帯状コイル部は、例えば、管状のブランク材から、必要とされない領域をエッチング、フライス削り、又は切削することによって作ってもよい。更に、柱状の導体をキャリアの周りに巻回してその上を平らになるようプレスしてもよく、又は帯状の導体をキャリア上に巻き付けてその表面に対してプレスしてもよい。プレスしないと、巻回中のねじれによって、導体がキャリア上で平らに配置されない。また、丸型導体を、キャリア上に巻回した後、プレスによって帯状の導体に成形してもよい。
具体的な実施形態では、順行巻線部及び/又は逆行巻線部内で、導体の導体路幅及び/又は順行巻線部及び/又は逆行巻線部の隣り合う巻線間の間隙幅Dは、導体の長さtの方向に変化する(W=W(t)、ここで、t=0...N)。
特に、電気コイル部の導体路幅W及び/又は受送信コイルの隣り合う巻線間の間隙幅Dは、1巻き毎の巻線内で変化してもよい。好ましくは、1巻き毎の巻線内で導体路幅が最小値と最大値との間で変化し、1巻き毎の巻線内で導体路幅が少なくとも2回、好ましくは周期的に、減少及び増加する。したがって、コイル部の1巻き毎の巻線は、最小の導体路幅を有する2つの領域と、最大の導体路幅を有する2つの領域とを有する。このような実施形態では、T(t)≠0である受送信コイルの効率を、導体路幅が一定のコイルよりも高くすることができる。更に、これにより、品質に過度に悪影響を及ぼすことなく、交差コイルアセンブリにおける第2のコイルの磁場に対してより高い透過性を得ることができる。導体路幅が最小値である電気コイル部の複数の領域が、長手方向軸を中心とした回転に対して180°ずれて配置される場合、最小幅となる複数の領域は柱面の互いに対向する柱面区画上に位置し、これは、間隙幅が最大である複数の開空間が互いに対向する柱面区画上に位置することを意味する。これにより、MRプローブヘッドの第2のコイルによって生成される第2の高周波磁場を第1の高周波磁場に重畳するために使用することができる、透過領域をより多く形成することができる。そして、両方の高周波磁場についてサンプルボリュームが「ヴィジブル(visible)」になる。同時に、受送信コイルは、残りの領域において、コイルの品質を最適化する導体路幅をとることができる。このようにして、プローブヘッドを複数の周波数に効率的にチューニングすることができる。
別の特別な実施形態では、巻線の勾配S、特にピッチPは、電気コイル部の長さtの方向に変化する。
勾配S=S(t)の変化は、ピッチP(一巻き分の巻線の勾配)を変化させることで実現できるが、Pを一定に保ちながら一巻き分の巻線内で勾配Sを局所的に変化させることでも実現できる。
したがって、勾配Sは、導体に沿った位置に依存する(S=S(t))。ピッチPは、1巻き分の巻線にわたる勾配の積分として、次の式で定義される。
すなわち、勾配Sは、ちょうど一回転する間に導体が進む長手方向軸の方向の距離として定義され、P=z’(tn)-z’(tn+1)となる。ここで、tnは第n巻き目の巻線の始点である。tは無単位のパラメータであるため、勾配Sが一定であればピッチPは勾配Sに等しくなる。すなわち、t=t0...t0+1の範囲でS(t)=Sとなる。
複数の巻線を、誘導結合又は容量結合された複数の独立した巻線として形成してもよい。このとき、ピッチPは、2つの隣り合う独立した巻線間の距離を表わす。不等(variable)勾配Sによって、z軸に沿った(軸上の)均質性を向上させることができる。コイルピッチPが一定である場合でも、局所的な勾配Sを、一巻き分の巻線内で不等とすることができ、符号を逆転させることもできる。1巻き分の巻線のピッチPは、t0+1における中心線のZ’座標がt0におけるZ’座標よりも大きい場合に正であると表現される。これは、t0とt0+1との間の区間において、Z’座標がt0のときよりも小さい値をとる場合でも当てはまる。
有限のソレノイドコイルでは、B1磁場の振幅は軸方向両端で値が落ち込む。軸方向両端でピッチPを小さくすることにより、巻線を互いに近づけることができる。このようにして、コイルが有限であることに起因する電流密度の不足を補償することができる。したがって、特に、受送信コイルの軸方向両端におけるピッチPが軸方向中心よりも小さい場合には、固有周波数から遠く離れて動作する短い受送信コイルにおいて、長手方向軸Z’に沿った均質性を向上させることができる。
センタータップを有する「短い」受送信コイルが固有周波数又はその近くで動作する場合、コイル部の長さ方向に沿ったほぼ正弦波状の電流分布が中心部に生成される磁場を減少させるため、中心部においてピッチPを減少させることが有益であり、これはコイル部内の巻線を「圧縮」することによって補償することができる。そのようなコイルでは戻し巻線(複数可)に最も高い電流密度が生じ、これは、通常、短いソレノイドコイルの電流密度の不足をほぼ補償する。
径方向(軸外)の均質性を向上させるために、本発明に係るMRプローブヘッドの更なる実施形態では、導体に沿う受送信コイルの巻線が、T=T(t)が成立するよう、長手方向軸Z’に対する傾きが不等になるよう構成される。
傾きTは、1巻き分の巻線にわたる導体中心面のZ’位置の正弦波状の変化の振幅として定義される。原理的に、傾きT≠0のコイルは、不等勾配S’(t)=S(t)+T(t)cos(2πt+φ)の一般的な勾配によって表わすこともできる。S’(t)をフーリエ級数として書く場合、Tは勾配Sの(k=1)周期部分を表わす。1巻き毎の巻線について、勾配Sは次のように書くことができる。
ここで、Tを傾き、φを傾きの方向(一般に、φ=0又はφ=90°)とすると、次式はT(t)cos(2πt+φ)として書くこともできる。
傾きTは、導体が延びる経路tに沿って変化してもよい(T=T(t))。この場合、傾きは、部分的に、特に少なくとも1/2巻き分の巻線(半回転分の巻線)にわたって一定である。その後、傾きは半回転分の巻線毎に変化する。これは、半回転分の巻線のそれぞれが長手方向軸Z’に対して傾きTで傾いていることを意味し、1/2巻き分の複数の巻線(半回転分の巻線)のうち少なくともいくつかにおいてT≠0である。巻線の傾きTは、B1振幅と径方向の均質性とに影響を及ぼす。傾きT≠0のコイルの場合、最初の半回転分の巻線と次の半回転分の巻線とで勾配Sが異なる。通常、傾きの方向はφ=0(Y’軸周りの傾き)又はφ=π/2(X’軸周りの傾き)であり、半径R(t)=Rである。
勾配Sが任意の関数S(t)であるコイルの場合、T(t)の効果もS(t)を介して表わすことができるため、傾きの定義は限定的な意味しか持たない。T(t)は、不等勾配Sの周期的に変化する部分を反映しており、これはZ’軸に対する(楕円形)コイルの傾きに対応する。
MAS(マジック角回転)測定のように、受送信コイルの長手方向軸がNMR測定に使用される静磁場B0と平行に配置されていない場合、受送信コイルがソレノイドコイルとして形成されているか、又はソレノイド様部分から構成されている場合は特に、受送信コイルによって生成される高周波B1磁場の振幅、ひいては受送信コイルの効率を増加させることができる。MAS NMR測定では、測定サンプルを長手方向軸Z’を中心に回転し、長手方向軸Z’は、好ましくは静磁場B0によって定義されるZ軸に対してマジック角θ(θ=54.74°)だけ傾いており、動作中(すなわち、NMRプローブヘッドがNMR装置に取り付けられているとき)のNMRプローブヘッドの長手方向の延長線はこの方向に延びる。受送信コイルの巻線を傾けることにより、静磁場B0に平行な高周波B1磁場の磁場成分を最小にしたり、静磁場B0に直交する高周波B1磁場の磁場成分を最大にしたりすることができる。しかしながら、巻線を傾斜させることによって、従来の(傾斜していない)ソレノイドコイルとは対照的に、測定ボリューム内の高周波B1磁場はもはやZ’に平行ではなくなり、その結果、コイルの導体は「それらが生成する磁場の邪魔になる」。これらの領域において傾斜ソレノイドコイルの導体路幅を小さくすることにより、本発明に係る傾斜ソレノイドコイルの伝送効率及び実現可能な信号対雑音比を向上させることができる。
特に好ましい実施形態では、傾きT、勾配S、及び導体路幅Wのうちの少なくとも2つが、受送信コイルの導体の延びる経路に沿って変化し、特に、勾配Sと、傾きT及び導体路幅Wのうちの1つが変化する。このようにして、信号対雑音比(SNR)に関して最適化された受送信コイルを実現することができる。
更なる実施形態では、少なくとも1巻き分の巻線が、ほぼ全周にわたって、特に交差領域の外側で、勾配S=0であるように構成されている(いわゆる「ゼロピッチ」コイル)。このような巻線は非閉鎖リングを形成し、すなわち、t=t0...t0+1-ε又はt=t0+ε/2...t0+1-ε/2において、S(t)=0が成り立つ。ここで、ε>0であって、ε>0であることにより短絡を防止し、また、t=t0は巻線の始点である。傾きのない受送信コイルの場合(すなわち、T=0の場合)、巻線は、勾配S=0である全範囲にわたって長手方向軸に対して垂直になるよう配置される。そのような受送信コイルは、ピッチのない非閉鎖「リング」と、勾配S>0の電気コイル部の部分との組み合わせとして形成することができる。結果として、間隙幅に対する導体路幅の比を受送信コイルにわたって一定に保つことができる。結果として、受送信コイルの品質を最大にすること、及び/又は電場を最小化することが特に容易になる。
本発明の更なる利点は、明細書及び図面に見出される。同様に、上記の特徴及び以下に詳述する特徴は、本発明に従って個別に又は任意の組み合わせで集合的に使用され得る。図示及び説明された実施形態は、網羅的なリストとして理解されるべきではなく、むしろ本発明の説明のための典型的な特徴を有する。
接続領域が受送信コイルの2つの軸方向端部間の中央に配置される、本発明に係るプローブヘッド用の受送信コイルの一実施形態の斜視図である。 図1aの受送信コイルの展開図を示す。 接続領域が受送信コイルの軸方向端部に配置される、本発明に係るプローブヘッド用の受送信コイルの更なる実施形態の斜視図を示す。 図2aの受送信コイルの展開図を示す。 図2に係る受送信コイルの電場の等電位線のプロファイルのシミュレーションを示す。 T≠0のときのコイルパラメータを説明するためのソレノイド状コイル部の詳細を示す。 T=0のときのコイルパラメータを説明するためのソレノイド状コイル部の詳細を示す。 本発明に係るプローブヘッド用の受送信コイルであって、受送信コイルの導体路幅及び隣り合う巻線間の間隙幅が、電気コイル部の長さ方向に沿って変化する受送信コイルの一実施形態の展開図を示す。 導体路幅及び間隙幅が導体の1巻き毎の巻線内で変化する、本発明に係るプローブヘッド用の受送信コイルの一実施形態の展開図を示す。 1巻き毎の巻線内で勾配Sが不等であるとともにピッチPが一定である、本発明に係るプローブヘッド用の受送信コイルの一実施形態の展開図を示す。 本発明に係るプローブヘッド用の受送信コイルであって、受送信コイルの巻線のピッチPがコイル部に沿って不等であるとともに導体路幅が電気コイル部の全長にわたって不等である受送信コイルの一実施形態の展開図を示す。 長手方向軸Z’に対する巻線の傾きがゼロでない、本発明に係るプローブヘッド用の受送信コイルの一実施形態の展開図を示す。 本発明に係るNMRプローブヘッドの概略図を示す。
図1a及び図1bは、本発明に係るNMRプローブヘッド18(図10参照)のための受送信コイル1の特に好ましい実施形態を斜視図及び展開図で示す。受送信コイル1には、検査対象となる測定サンプル19が配置される。受送信コイル1は、接続領域4から受送信コイル1の軸方向端部5a、5bまで延びる順行巻線3a、3bと、軸方向端部5a、5bそれぞれから接続領域4に戻る逆行巻線6a、6bとを備える、2つのコイル部2a、2bを有する。接続領域4を終点/始点とする巻線は、接続巻線16a、16bと呼ばれる。第1のコイル部2aの順行巻線3a及び第2のコイル部2bの順行巻線3bは、同じ巻回方向を有する。逆行巻線6a、6bは、順行巻線2a、2bに対して反対のピッチPを有するが、それぞれ同じ巻回方向を有する。順行巻線3a、3bと逆行巻線6a、6bは戻し巻線15a、15bを介して接続され、戻し巻線15a、15bは、それぞれ、コイル部2a、2bの接続部9とは反対側の端部5a、5bに配置され、巻線のピッチPの符号を反転させる。復路の導体(逆行巻線)は、往路の導体(順行巻線)と同一面(この場合、円柱面)上に巻回される。1巻きの逆行巻線6a,6bが2巻きの順行巻線3a,3bの間の空間に配置される。このために必要な交差7は、外周の可能な限り小さい領域(交差領域8)で起こる。順行巻線及び逆行巻線3a、3b、6a、6bの複数の交差7は、ブリッジ要素によって実現される。これらのブリッジ要素は、共通の周面から出て再び戻る接続要素である。2つのコイル部2a,2bは、接続領域4に対して互いに鏡面対称であり、各導体部内では順行巻線及び逆行巻線が交互に配置されるが、接続領域4では、第1のコイル部2aの順行巻線(又は逆行巻線)の最初の1巻き(すなわち第1のコイル部2aの接続巻線16a)が第2のコイル部2bの順行巻線(又は逆行巻線)の最初の1巻き(すなわち第2のコイル部2bの接続巻線16b)と隣り合って配置される。
図2a、図2bは、順行巻線3及び逆行巻線6を有するコイル部2を1つだけ備える、受送信コイル1aの別の実施形態の斜視図及び展開図を示す。ここで、導体は、受送信コイル1aの軸方向端部5aを起点として、所定の巻回方向でコイルの他方の軸方向端部5bに至り、その後、そこから反対のピッチPであるが同じ巻回方向で第1の軸方向端部5aに戻る。したがって、この実施形態では、図1に示す実施形態とは対照的に、接続領域4’が第1の軸方向端部5aに配置される。図1に示す実施形態と同様に、図2に示される実施形態においても、逆行巻線6は順行巻線3と同一面上に位置しており、1巻きの逆行巻線6が2巻きの順行巻線3の間の空間に配置される。この場合、順行巻線3及び逆行巻線6は、接続領域4’とは反対側のコイル部2の端部5bに配置される戻し巻線15を介して接続され、ここで巻線のピッチPの符号は反転する。順行巻線の最初の1巻きと反転巻線の最後の1巻き(それぞれ接続領域4’の巻線)は、接続巻線16である。
本発明に係るコイル構造の全ての実施形態において、本発明によるコイル部2、2a、2bは、順行及び逆行の両方の巻線を有し、逆行巻線6a、6bは、順行巻線3a、3bと同一面上にあり、反対のピッチPを有する。図示されている特別な実施形態において、1巻きの逆行巻線6a、6bは、各コイル部2a、2b内で、2巻きの順行巻線3a、3b間の空間に配置される。
コイル部2a、2b(図1、図5~図9)が2つある場合、図示されている本発明の受送信コイルの実施形態の構造は鏡面対称であり、このとき、接続領域4において2つのコイル部の逆行巻線同士又は順行巻線同士が隣り合って配置される。
全ての実施形態において、接続領域4、4’に接続部9があり、それを介して2つの導体部3a、3bの接続巻線16a、16bを整合回路10(図10参照)に接続して、高周波パルスを送信しながら受送信コイル1、1aにエネルギーを供給する又は測定サンプル19の励起後に受送信コイルに誘導された信号を検出することができる。接続領域は、一方の端部、1つ以上の中央領域、又は両端部に設けることができ、特にコイル部が複数ある実施形態では、中央領域と端部との両方に設けることができる。
従来技術では、動作中に、絶対値が可能な限り等しい反対の電位が接続部9に存在するように、整合回路10を設計することが通例である。これにより、通常は、受送信コイルの一実施形態により測定サンプルに生じさせ得る電場が最小になる。本発明に係る受送信コイルの構造の場合、互いに反対の電位を伴う巻線を、いずれも、受送信コイルの長手方向軸から同一の径方向距離を隔てて配置し、このとき、隣り合う巻線3~6;3a~6a;3b~6bの電位が互いを補償するように、すなわち、それらの電位が大きさは可能な限り同程度であるが符号が反対になるようにする。図2のコイルに類似する受送信コイル1aの導体の周りの電場の等電位線の変化のシミュレーションを図3に示す。電位差が最も大きい巻線同士が隣り合って配置されているため、電場は間隙に集中し、受送信コイル1aからの距離が増大するにつれて非常に急速に減衰する。したがって、測定サンプル19が配置される視野の位置する受送信コイル1aの内部には、電場は僅かにしかおよばない。NMR測定ヘッドに導電性の測定サンプル又は誘電損失の高い測定サンプルが装填される場合、高周波パルス送信時の電場は測定サンプル内で散逸し、これにより測定サンプルが加熱される可能性がある。受信の際には、電場に起因するノイズが測定サンプルから拾い上げられる。これは、受送信コイルが極低温に冷却されて測定サンプルよりも著しく低い温度を有する場合に特に不都合である。本発明に係る構造で可能であるように、測定サンプル19内の電場を最小限に抑えることで、損失のある測定サンプル19を用いて動作する場合でも、極低温冷却NMRプローブヘッドにおける良好な信号対雑音比が保証される。
本発明に係るNMRプローブヘッドの更なる最適化を、受送信コイルのコイルパラメータを変化させることによって実現することができる。
図4a及び図4bはそれぞれ、帯状の導体(導体路11)を有するソレノイド状コイルの詳細を概略的に示しており、まず、これらに基づいてコイルパラメータを説明する。図4a及び図4bのソレノイド状コイルは、長手方向軸Z’(コイル軸)に沿って配置され、長手方向軸Z’はX’-Y’平面に対して垂直である。ソレノイド形状のコイルは、導体路11の導体路幅W、空間12の間隙幅D、巻線のピッチP、巻線の傾きT、及び巻線の半径Rによってパラメータ化される。図示されている実施形態では、全体で3巻き分の巻線が示されている。
導体路幅Wは導体路11の幅を示す。導体路幅Wは、導体路11の最外端によって決定される。ここに示す実施形態において、導体路幅Wは、導体の全長にわたって一定に保たれている(すなわち、W(t)=const.)。
間隙幅Dは、導体路11の巻線間の空間12の幅を示す。間隙幅Dは、導体路11の隣り合う巻線間の領域の最外端により定められる。
巻線1巻き分の長さにわたって勾配が一定の場合、tnからtn+1においてS(t)=Sであり、巻線のピッチPは次式により定義される。
巻線のピッチPは、2つの隣り合う巻線間のZ’方向の距離(すなわち、ちょうど1巻回後にコイルが前進した量)を示し、導体路11の中心線によって決定される。ピッチPが一定であっても、勾配Sが1巻き分の巻線内で変化することを否定するものではない。すなわち、S(t)が一定でない場合でもピッチPが一定であることがあり、巻線1巻き分当たりのピッチPは区間ごとに一定となる。
巻線の傾きTは、長手方向軸Z’に対する巻線の傾きを示し、1巻き分の巻線にわたる導体中心面のZ’位置の正弦波状の変化の振幅に対応する。複数巻回分の巻線にわたってピッチP及び傾きTが一定である場合、Max(Z(t)-Z(t+1))-S)/2から簡単に決定できる。ここで、tはt0...t0+1の区間を変化する。
巻線の半径Rは、円柱状コイルの場合に導体路11が延在する半径を示す。一般に、非円形柱状のコイルもRで表わすことができるよう、R=R(t)とする。
図4a及び図4bに示すソレノイドコイルはそれぞれ、導体路幅Wが一定、間隙幅Dが一定、及び勾配Sが一定(したがって、ピッチPも一定)であり、図4aに示すコイルは傾斜コイル(T≠0)であり、図4aに示すコイルは非傾斜コイル(T=0)である。
図1及び図2に示す本発明の受送信コイル1、1aの実施形態はそれぞれ、導体路幅Wが一定、ピッチPが一定、及び傾きT=0である。
本発明に係る受送信コイル構造の特別な変形例を以下に説明する。コイルパラメータを変えることにより、本発明に係るNMRコイルヘッドの性能を更に改善することができる。
図5は受送信コイル1bの別の実施形態を示し、ここで、導体路に沿った導体路幅W及び間隙幅Dは不等であり(W=W(t))、導体路幅(交差領域8を除く)は1巻き毎の巻線内では一定(W=const.)であるが、1巻きごとに変化する。中央接続領域4(電位差が大きい箇所)では、導体路幅Wが最大となり、間隙幅Dが最小となる。軸方向端部5a、5bの方向(電位差が小さくなる方向)に進むと、導体路幅Wが小さくなり、それに伴って間隙幅Dが大きくなる。軸方向端部5a、5b(ここには最小の電位差が存在する)では、導体路幅Wが最小となり、間隙幅Dが最大となる。したがって、この実施形態では、導体路幅W及び間隙幅Dは電位差の関数である。
図1に示す実施形態と同様に、図5に示す実施形態は、順行巻線3a、3b及び逆行巻線6a、6bを有する2つのコイル部2a、2bを備え、導体は、中央接続領域4を起点として、所定のピッチPで、受送信コイル1のそれぞれの軸方向端部5a、5bに至り、次いでそこから反対のピッチPで元の中央接続領域4へ戻る。しかしながら、不等である導体路幅W及び/又は間隙幅Dは、コイル部を1つだけ備える実施形態でも実現することができる。この場合、第1の軸方向端部5aから第2の軸方向端部5bに向かって、間隙幅Dが大きくなり、導体路幅Wが小さくなる。
図5に示す受送信コイル1bにより、特に、低電位差の領域における導体路幅と間隙幅の比W/Dを受送信コイルにおける電気損失が最小になるように選択した時、一方では測定ボリューム内の電場を最小にすることが可能であり、他方では受送信コイル1bの品質を向上させることが可能である。電位差が大きい領域では、測定サンプル(図5に示されない)内の電場によって引き起こされる損失を低減するために、受送信コイル内の更なる電気損失が許容される。電位差が大きい領域で間隙幅Dが小さくなりすぎると、動作中の電圧降下のリスクが高くなる。そのため、間隙幅Dには下限があり、これは絶縁耐力によって決まる。D>0.01mmであると有益であるが、D>0.1mmであると特に有益である。これにより、0.5mm~5mmの範囲の典型的な測定サンプル直径に対して、再現可能な製造性及び十分な絶縁耐力を備えつつ、測定サンプルにおける電場を大幅に低減することが可能になる。
図1に示す実施形態と同様に、図5に示す実施形態も非傾斜巻線(T(t)=0)を有する。巻線のピッチPは一定値である(|P|=const.)。この例外は、戻し巻線15a、15b及び1つの接続巻線であり、これらは所定の境界条件(ピッチPの反転、接続領域の位置)に起因してピッチPが半分の値になっている。それにもかかわらず、そのようなコイルは、ピッチPが一定のコイルと見なすことができる。1巻き毎の巻線内の勾配Sは、交差領域8を除く全ての領域でS(t)=0である。したがって、前述の巻線の一定のピッチ|P|=const.は、交差領域8によって実現される。
このように形成されたソレノイドコイルは、「ゼロピッチ」コイルという用語で知られている。同様に、交差領域外の全てのtについてS(t)=0である本発明に係るコイルも、ゼロピッチコイルとも呼ぶものとする。
一般に、隣り合う導体路が接触しない限り、任意の勾配S及び/又は傾きTとともに不等の導体路幅W及び/又は間隙幅Dを使用することができる。
図6は受送信コイル1bの別の実施形態を示し、ここで、導体路幅W及び間隙幅Dが延在する導体に沿って1巻き毎の巻線内で変化する(W=W(t)。好ましくは、図6に示すように、交差領域8と、交差領域8の中心と径方向に対向する領域13(受送信コイル1cが巻回状態の場合)において、導体路幅Wは最小となり、間隙幅Dは最大となる。1巻き毎の巻線の更なる2つの領域14では、交差領域8と径方向に対向する領域13との間で、導体路幅Wが最大となり、間隙幅Dが最小となる。図6に示す実施形態では、最小値同士及び/又は最大値同士は、長手方向軸を中心とした回転に対して180°ずれている。したがって、導体路幅Wが最小の2つの領域(交差領域8及び径方向に対向する領域13)及び導体路幅Wが最大の2つの領域(更なる領域14)が存在する。ここで、導体路幅Wは、周期的に変化することが好ましい。
図1に示す実施形態と同様に、図6に示す実施形態は、順行巻線3a、3b及び逆行巻線6a、6bを有する2つのコイル部2a、2bを備え、導体は、中央接続領域4を起点として、所定のピッチPで、受送信コイル1のそれぞれの軸方向端部5a、5bに至り、次いでそこから反対のピッチPで元の中央接続領域4へ戻る。しかしながら、不等である導体路幅W及び/又は間隙幅Dは、コイル部を1つだけ備える実施形態でも実現することができる。
図6に示される受送信コイル1cでは、間隙幅Dを大きくすることにより、そこから別の磁場を放射することができる透過性の高い空間(「窓」)を設けることができる。その結果、例えば、本発明に係るMRプローブヘッドの受送信コイルアセンブリの第2の受送信コイル(図示せず)によって生成される第2の高周波磁場を、受送信コイル1の第1の高周波磁場に重畳させることができる。第2の受送信コイルを設けることにより、プロトンに加えて他のNMR活性核を調べることができる。
図6に示す実施形態は、図5に示す実施形態と同様に、ゼロピッチコイルであり、巻線は傾斜せず(T(t)=0)、ピッチPは一定値である(|P|=const.)。
しかしながら、任意の勾配S及び/又は傾きTとともに不等の導体路幅W及び/又は間隙幅Dを使用することができる。更に、導体路幅が交差領域8において最小とならないように、導体路幅W及び/又は間隙幅Dを変化させることもできる。
図7は、受送信コイル1dの更なる別の実施形態を示し、この実施形態では、ピッチPは実質的に(すなわち、導体部の両端、つまり軸方向端部5a、5bの戻し巻線、及び必要に応じて中央接続領域4の接続巻線を除いて)一定である。なお、勾配Sは1巻き毎の巻線内で変化する。これは、P(t)が各部分ごとに一定であり、1巻き目、2巻き目、...の巻線においてP(t)=P1、P2、...であることを意味する。先に説明した実施形態と同様に、図7に示す実施形態の巻線には傾きがない(T=0)。
図1に示す実施形態と同様に、図7に示す実施形態は、順行巻線3a、3b及び逆行巻線6a、6bを有する2つのコイル部2a、2bを備え、導体は、中央接続領域4を起点として、所定の巻回方向及び所定のピッチPで受送信コイル1の軸方向端部5a、5bへと至り、次いでそこから反対のピッチPであるが同じ巻回方向で元の中央接続領域4へと戻る。導体の巻回方向は、2つのコイル部間で異なり、すなわち、例えば、順行巻線部2aでは正方向であり、逆行巻線部2bでは負方向である。しかしながら、巻線において不等である勾配Sと一定のピッチPの両立を、コイル部を1つだけ備える実施形態でも実現することができる。
図8は受送信コイル1eの更なる別の実施形態を示し、ここで、巻線のピッチP、導体路幅W、及び間隙幅Dは導体の長さt全体にわたって不等であり、巻線の傾きTは0である(P=P(t)及びT=0)。図8に示す実施形態では、ピッチP、導体路幅W及び間隙幅Dは、中央接続領域4で最大であり、軸方向端部5a、5bに向かって減少していく。軸方向端部5a、5bでは、(任意選択的に、1巻き分の接続巻線を除いて)ピッチP、導体路幅W、及び間隙幅Dは最小である。
図1に示す実施形態と同様に、図8に示す実施形態は、順行巻線3a、3b及び逆行巻線6a、6bを有する2つのコイル部2a、2bを備え、導体は、中央接続領域4を起点として、常に所定の巻回方向及び所定のピッチPで、受送信コイル1の軸方向端部5a、5bへと至り、次いでそこから反対のピッチPであるが同じ巻回方向で元の中央接続領域4へと戻る。しかしながら、不等であるピッチPは、コイル部を1つだけ備える実施形態でも実現することができる。固有周波数に近い動作の場合、ピッチPは、この場合、第1の軸方向端部から第2の軸方向端部に向かって減少する。固有周波数よりも十分に低い動作の場合、ピッチPは、第1の軸方向端部からコイルの中心に向かって減少し、次いで第2の軸方向端部に向かって再び増大する。
この受送信コイル1eでは、軸方向の均一性を向上させる、すなわち有限のコイル長を補償することができる。
図9は受送信コイル1fの更なる別の実施形態を示し、ここで、巻線は長手方向軸に対して傾斜している(S≠0)。この場合、傾きは一定、すなわちT=const.である。Z’値は1/2巻き分の巻線(ここでは、順行巻線の交差領域を起点とする1/2巻き分の巻線)内で増大し、残りの1/2巻き分の巻線(ここでは、交差領域で終わる順行巻線の半回転)内で減少し、したがってZ’位置が正弦波状に変化することが明確に分かる。
ピッチP(2つの軸方向端部5a及び5bの戻し巻線、並びに1巻き分の接続巻線を除いて)は、受送信コイル1fの全体にわたって一定である。
このようなコイルは、円筒軸(受送信コイルの長手方向軸Z’)と平行でない高周波磁場を生成させたい場合に特に有益である。これは、円筒軸Z’及び静磁場の方向がマジック角で配置されるMAS-NMR測定サンプルにとって特に有益である。このような構成では、一定の傾きT(t)=const.とすることで、測定サンプルの測定の効率を高めることができる。
図1に示す実施形態と同様に、図9に示す実施形態は、順行巻線3a、3b及び逆行巻線6a、6bを有する2つのコイル部2a、2bを備え、導体は、中央接続領域4を起点として、所定の巻回方向及びピッチPで、受送信コイル1の軸方向端部5a、5bへと至り、次いでそこから反対のピッチPであるが同じ巻回方向で元の中央接続領域4へと戻る。傾きTは、巻線の1巻き毎に又は半回転毎に変化させることもできる。しかしながら、非ゼロの傾きT又は不等の傾きTは、コイル部を1つだけ備える実施形態でも実現することができる。
図10は、本発明に係るNMRプローブヘッド18の概略図を示す。NMR測定を実行するための外部磁場は、ここに示す例では動作中にZ軸に平行になる。NMRプローブヘッド18は、本発明による受送信コイル1を有し、受送信コイル1は、整合回路10に接続され、各測定チャネルへの分光計接続部17も有する。図10に示すNMRプローブヘッドは、受送信コイル1の長手方向軸Z’がNMRプローブヘッド18のZ軸に対して、好ましくはマジック角θ(θ=54.74°)で傾斜している、MAS(マジック角回転)プローブヘッドである。
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1,1a~1f 受送信コイル
2,2a,2b コイル部
3,3a,3b コイル部の順行巻線
4,4’ 接続領域
5a,5b 受送信コイルの軸方向端部
6,6a,6b コイル部の逆行巻線
7 導体の交差
8 交差領域
9 接続領域4,4’の接続部
10 整合回路
11 導体の導体路
12 受送信コイルの巻線間の空間
13 導体路幅Wが最小となり及び間隙幅Dが最大となるコイル部の領域
14 導体路幅Wが最大となり及び間隙幅Dが最小となるコイル部の領域(更なる領域)
15,15a,15b 戻し巻線
16,16a,16b 接続巻線
17 分光計接続部
18 NMRプローブヘッド
19 測定サンプル

Claims (11)

  1. 高周波B1磁場を生成させるための少なくとも1つの受送信コイル(1;1a;1b;1c;1d;1e;1f)を有する受送信コイルアセンブリを備えるNMRプローブヘッドであって、
    前記受送信コイル(1;1a;1b;1c;1d;1e;1f)は少なくとも1つの電気コイル部(2;2a,2b)と接続領域(4;4’)とを有し、
    前記電気コイル部(2;2a,2b)は順行巻線部と逆行巻線部とを有し、
    前記順行巻線部は、順行巻線(3;3a,3b)を有するとともに、前記接続領域(4;4’)を起点として、所定の巻回方向で、前記受送信コイル(1;1a;1b;1c;1d;1e;1f)の軸方向端部(5a,5b)に至り、
    前記逆行巻線部は、逆行巻線(6;6a,6b)を有するとともに、前記受送信コイル(1;1a;1b;1c;1d;1e;1f)の前記軸方向端部(5a,5b)を起点として、前記所定の巻回方向と同じ巻回方向で、前記接続領域(4;4’)に至り、前記逆行巻線部の巻線は、前記順行巻線部の巻線と反対の符号のピッチPを有し、
    前記電気コイル部(2;2a,2b)の前記順行巻線及び前記逆行巻線(3,6;3a,3b,6a,6b)は、前記順行巻線及び前記逆行巻線(3,6;3a,3b,6a,6b)が互いに交差する交差領域(8)を除いて、長手方向軸Z’を中心とする同一の柱面上に配置され、
    前記電気コイル部(2;2a,2b)に沿う前記受送信コイル(1e;1f)の巻線は、前記長手方向軸Z’に対する傾きが不等である、
    NMRプローブヘッド。
  2. 前記電気コイル部(2;2a,2b)は、動作中にゼロ電位となる点を有する戻し巻線(15)を有し、
    前記戻し巻線(15)を除く、前記電気コイル部(2;2a,2b)の前記順行巻線(3;3a,3b)と前記逆行巻線(6;6a,6b)とが交互に配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のNMRプローブヘッド。
  3. 前記接続領域(4’)は前記受送信コイル(1a)の第1の軸方向端部(5a)に配置され、前記順行巻線部は、前記接続領域(4’)を起点として、前記受送信コイル(1a)の第2の軸方向端部(5b)に至り、前記逆行巻線部は、前記受送信コイル(1a)の前記第2の軸方向端部(5b)を起点として、前記接続領域(4’)に至ることを特徴とする請求項1又は2に記載のNMRプローブヘッド。
  4. 前記受送信コイル(1;1b;1c;1d;1e;1f)は前記電気コイル部(2a,2b)を少なくとも2つ有し、
    前記接続領域(4)は2つの前記電気コイル部(2a,2b)の間の、好ましくは中央に配置され、
    第1の電気コイル部(2a)の前記順行巻線(3a,3b)は、前記接続領域(4)を起点として、前記受送信コイル(1;1b;1c;1d;1e;1f)の第1の軸方向端部(5a)に至り、前記第1の電気コイル部(2a)の前記逆行巻線(6a)は、前記受送信コイル(1;1b;1c;1d;1e;1f)の前記第1の軸方向端部(5a)を起点として、前記接続領域(4)に至り、
    第2の電気コイル部(2b)の前記順行巻線(3b)は、前記接続領域(4)を起点として、前記受送信コイル(1;1b;1c;1d;1e;1f)の第2の軸方向端部(5b)に至り、前記第2の電気コイル部(2b)の前記逆行巻線(6b)は、前記受送信コイル(1;1b;1c;1d;1e;1f)の前記第2の軸方向端部(5b)を起点として、前記接続領域(4)に至る、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のNMRプローブヘッド。
  5. 前記順行巻線及び前記逆行巻線(3,6;3a,3b,6a,6b)が円柱面上に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のNMRプローブヘッド。
  6. 前記電気コイル部(2;2a,2b)が、導体路幅Wの帯状コイル部(2;2a,2b)として形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のNMRプローブヘッド。
  7. 前記電気コイル部(2a,2b)の前記導体路幅W及び/又は前記受送信コイル(1b;1c)の隣り合う巻線間の間隙幅Dが、前記電気コイル部(2a,2B)の長さ方向に変化することを特徴とする請求項6に記載のNMRプローブヘッド。
  8. 前記電気コイル部(2;2a,2b)の前記導体路幅W及び/又は前記受送信コイル(1c)の隣り合う巻線間の間隙幅Dが、1巻き毎の巻回内で変化することを特徴とする請求項7に記載のNMRプローブヘッド。
  9. 前記巻線の勾配S、特にピッチPが、前記電気コイル部(2a,2b)の長さ方向に変化することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のNMRプローブヘッド。
  10. 前記受送信コイル(1e)の軸方向中心よりも前記軸方向端部(5a,5b)における前記ピッチPの方が小さいことを特徴とする請求項9に記載のNMRプローブヘッド。
  11. 少なくとも1巻回分の巻線が、前記交差領域の外側において、S=0である勾配を有することを特徴とする請求項1に記載のNMRプローブヘッド。
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