JP2024006935A - 接合装置および接合方法 - Google Patents

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哲也 牧
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Abstract

【課題】基板同士の接合精度を向上させることができる技術を提供する。【解決手段】本開示の一態様による接合装置は、第1保持部と、第2保持部と、水平移動部と、昇降部と、傾き測定部と、制御部と、を備える。第1保持部は、下面に第1基板を吸着保持する。第2保持部は、第1保持部の下方に設けられ、第1基板に接合される第2基板を上面に吸着保持する。水平移動部は、第1基板と第2基板とを水平方向に相対的に移動させる。昇降部は、第1基板に近接する近接位置と、近接位置よりも第1基板から離間した離間位置との間で第2基板を昇降させる。傾き測定部は、第2保持部の傾きを測定する。制御部は、各部を制御する。また、制御部は、傾き測定部の測定結果に基づいて、第2基板の水平方向の位置を算出する。【選択図】図11

Description

本開示は、接合装置および接合方法に関する。
従来、半導体ウェハなどの基板同士を接合する手法として、基板の接合される表面を改質し、改質された基板の表面を親水化し、親水化された基板同士をファンデルワールス力および水素結合(分子間力)によって接合する手法が知られている(特許文献1参照)。
国際公開第2018/088094号
本開示は、基板同士の接合精度を向上させることができる技術を提供する。
本開示の一態様による接合装置は、第1保持部と、第2保持部と、水平移動部と、昇降部と、傾き測定部と、制御部と、を備える。第1保持部は、下面に第1基板を吸着保持する。第2保持部は、前記第1保持部の下方に設けられ、前記第1基板に接合される第2基板を上面に吸着保持する。水平移動部は、前記第1基板と前記第2基板とを水平方向に相対的に移動させる。昇降部は、前記第1基板に近接する近接位置と、前記近接位置よりも前記第1基板から離間した離間位置との間で前記第2基板を昇降させる。傾き測定部は、前記第2保持部の傾きを測定する。制御部は、各部を制御する。また、前記制御部は、前記傾き測定部の測定結果に基づいて、前記第2基板の水平方向の位置を算出する。
本開示によれば、基板同士の接合精度を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る接合システムの構成を示す模式平面図である。 図2は、実施形態に係る接合システムの構成を示す模式側面図である。 図3は、実施形態に係る上ウェハおよび下ウェハの模式側面図である。 図4は、実施形態に係る表面改質装置の構成を示す模式断面図である。 図5は、実施形態に係る接合装置の構成を示す模式平面図である。 図6は、実施形態に係る接合装置の構成を示す模式側面図である。 図7は、実施形態に係る接合装置の上チャックおよび下チャックの構成を示す模式側面図である。 図8は、実施形態に係る接合システムが実行する処理の処理手順の一部を示すフローチャートである。 図9は、実施形態に係る第2保持部の構成を示す上面図である。 図10は、実施形態に係る第1保持部および第2保持部の構成を示す側面図である。 図11は、実施形態に係るズレ量算出処理について説明するための図である。 図12は、実施形態に係る位置合わせ処理の手順を説明するための図である。 図13は、実施形態に係る位置合わせ処理の手順を説明するための図である。 図14は、実施形態に係る位置合わせ処理の手順を説明するための図である。 図15は、実施形態に係る位置合わせ処理の手順を説明するための図である。 図16は、実施形態に係る位置合わせ処理の手順を説明するための図である。 図17は、実施形態に係る位置合わせ処理の手順を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する接合装置および接合方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本開示が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
従来、半導体ウェハなどの基板同士を接合する手法として、基板の接合される表面を改質し、改質された基板の表面を親水化し、親水化された基板同士をファンデルワールス力および水素結合(分子間力)によって接合する手法が知られている。
一方で、親水化された基板同士を接合して重合基板を形成する際に、基板同士の位置合わせが精度よく行われていないと、貼り合わせの精度が低下してしまう。これにより、重合基板の歩留まりが低下する恐れがある。
そこで、上述の問題点を克服し、基板同士の接合精度を向上させることができる技術の実現が期待されている。
<接合システムの構成>
まず、実施形態に係る接合システム1の構成について、図1~図3を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係る接合システム1の構成を示す模式平面図であり、図2は、同模式側面図である。また、図3は、実施形態に係る上ウェハおよび下ウェハの模式側面図である。なお、以下参照する各図面では、説明を分かりやすくするために、鉛直上向きをZ軸の正方向とする直交座標系を示す場合がある。
図1に示す接合システム1は、第1基板W1と第2基板W2とを接合することによって重合基板Tを形成する。
第1基板W1は、たとえばシリコンウェハや化合物半導体ウェハなどの半導体基板に複数の電子回路が形成された基板である。また、第2基板W2は、たとえば電子回路が形成されていないベアウェハである。第1基板W1と第2基板W2とは、略同径を有する。なお、第2基板W2に電子回路が形成されていてもよい。
以下では、第1基板W1を「上ウェハW1」と記載し、第2基板W2を「下ウェハW2」と記載する。すなわち、上ウェハW1は第1基板の一例であり、下ウェハW2は第2基板の一例である。また、上ウェハW1と下ウェハW2とを総称する場合、「ウェハW」と記載する場合がある。
また、以下では、図3に示すように、上ウェハW1の板面のうち、下ウェハW2と接合される側の板面を「接合面W1j」と記載し、接合面W1jとは反対側の板面を「非接合面W1n」と記載する。また、下ウェハW2の板面のうち、上ウェハW1と接合される側の板面を「接合面W2j」と記載し、接合面W2jとは反対側の板面を「非接合面W2n」と記載する。
図1に示すように、接合システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2および処理ステーション3は、X軸正方向に沿って、搬入出ステーション2および処理ステーション3の順番で並べて配置される。また、搬入出ステーション2および処理ステーション3は、一体的に接続される。
搬入出ステーション2は、載置台10と、搬送領域20とを備える。載置台10は、複数の載置板11を備える。各載置板11には、複数枚(たとえば、25枚)の基板を水平状態で収容するカセットC1、C2、C3がそれぞれ載置される。たとえば、カセットC1は上ウェハW1を収容するカセットであり、カセットC2は下ウェハW2を収容するカセットであり、カセットC3は重合基板Tを収容するカセットである。
搬送領域20は、載置台10のX軸正方向側に隣接して配置される。かかる搬送領域20には、Y軸方向に延在する搬送路21と、この搬送路21に沿って移動可能な搬送装置22とが設けられる。
搬送装置22は、Y軸方向だけでなく、X軸方向にも移動可能かつZ軸周りに旋回可能である。そして、搬送装置22は、載置板11に載置されたカセットC1~C3と、後述する処理ステーション3の第3処理ブロックG3との間で、上ウェハW1、下ウェハW2および重合基板Tの搬送を行う。
なお、載置板11に載置されるカセットC1~C3の個数は、図示のものに限定されない。また、載置板11には、カセットC1、C2、C3以外に、不具合が生じた基板を回収するためのカセットなどが載置されてもよい。
処理ステーション3には、各種装置を備えた複数の処理ブロック、たとえば3つの処理ブロックG1、G2、G3が設けられる。たとえば、処理ステーション3の正面側(図1のY軸負方向側)には、第1処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1のY軸正方向側)には、第2処理ブロックG2が設けられる。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(図1のX軸負方向側)には、第3処理ブロックG3が設けられる。
第1処理ブロックG1には、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j、W2jを処理ガスのプラズマによって改質する表面改質装置30が配置される。表面改質装置30は、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j、W2jにおけるSiO2の結合を切断して単結合のSiOとすることで、その後親水化されやすくするように当該接合面W1j、W2jを改質する。
なお、表面改質装置30では、たとえば、減圧雰囲気下において所与の処理ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。そして、かかる処理ガスに含まれる元素のイオンが、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j、W2jに照射されることにより、接合面W1j、W2jがプラズマ処理されて改質される。かかる表面改質装置30の詳細については後述する。
第2処理ブロックG2には、表面親水化装置40と、接合装置41とが配置される。表面親水化装置40は、たとえば純水によって上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j、W2jを親水化するとともに、接合面W1j、W2jを洗浄する。
表面親水化装置40では、たとえばスピンチャックに保持された上ウェハW1または下ウェハW2を回転させながら、当該上ウェハW1または下ウェハW2上に純水を供給する。これにより、上ウェハW1または下ウェハW2上に供給された純水が上ウェハW1または下ウェハW2の接合面W1j、W2j上を拡散し、接合面W1j、W2jが親水化される。
接合装置41は、上ウェハW1と下ウェハW2とを接合する。かかる接合装置41の詳細については後述する。
第3処理ブロックG3には、図2に示すように、上ウェハW1、下ウェハW2および重合基板Tのトランジション(TRS)装置50、51が下から順に2段に設けられる。
また、図1に示すように、第1処理ブロックG1、第2処理ブロックG2および第3処理ブロックG3に囲まれた領域には、搬送領域60が形成される。搬送領域60には、搬送装置61が配置される。搬送装置61は、たとえば鉛直方向、水平方向および鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有する。
かかる搬送装置61は、搬送領域60内を移動し、搬送領域60に隣接する第1処理ブロックG1、第2処理ブロックG2および第3処理ブロックG3内の所与の装置に上ウェハW1、下ウェハW2および重合基板Tを搬送する。
また、接合システム1は、制御装置4を備える。制御装置4は、接合システム1の動作を制御する。かかる制御装置4は、たとえばコンピュータであり、制御部5および記憶部6を備える。記憶部6には、接合処理などの各種処理を制御するプログラムが格納される。制御部5は、記憶部6に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって接合システム1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録されていたものであって、その記録媒体から制御装置4の記憶部6にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記録媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
<表面改質装置の構成>
次に、表面改質装置30の構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、表面改質装置30の構成を示す模式断面図である。
図4に示すように、表面改質装置30は、内部を密閉可能な処理容器70を有する。処理容器70の搬送領域60(図1参照)側の側面には、上ウェハW1または下ウェハW2の搬入出口71が形成され、当該搬入出口71にはゲートバルブ72が設けられる。
処理容器70の内部には、ステージ80が配置される。ステージ80は、たとえば下部電極であり、たとえばアルミニウムなどの導電性材料で構成される。ステージ80の下方には、たとえばモータなどを備えた複数の駆動部81が設けられる。複数の駆動部81は、ステージ80を昇降させる。
ステージ80と処理容器70の内壁との間には、複数のバッフル孔が設けられた排気リング103が配置される。排気リング103により、処理容器70内の雰囲気が処理容器70内から均一に排気される。
ステージ80の下面には、導体で形成された給電棒104が接続される。給電棒104には、たとえばブロッキングコンデンサなどからなる整合器105を介して、第1の高周波電源106が接続される。プラズマ処理時には、第1の高周波電源106から所与の高周波電圧がステージ80に印加される。
処理容器70の内部には、上部電極110が配置される。ステージ80の上面と上部電極110の下面とは、互いに平行に、所与の間隔をあけて対向して配置されている。ステージ80の上面と上部電極110の下面との間隔は、駆動部81により調整される。
上部電極110は接地され、グランド電位に接続されている。このように上部電極110が接地されているため、プラズマ処理中、上部電極110の下面の損傷を抑制することができる。
このように、第1の高周波電源106から下部電極であるステージ80に、高周波電圧が印加されることにより、処理容器70の内部にプラズマが発生する。
実施形態において、ステージ80、給電棒104、整合器105、第1の高周波電源106、上部電極110、および整合器は、処理容器70内に処理ガスのプラズマを発生させるプラズマ発生機構の一例である。なお、第1の高周波電源106は、上述の制御装置4の制御部5によって制御される。
上部電極110の内部には中空部120が形成されている。中空部120には、ガス供給管121が接続されている。ガス供給管121は、内部に処理ガスや除電用ガスを貯留するガス供給源122に連通している。また、ガス供給管121には、処理ガスや除電用ガスの流れを制御するバルブや流量調整部などを含む供給機器群123が設けられる。
そして、ガス供給源122から供給された処理ガスや除電用ガスは、供給機器群123で流量制御され、ガス供給管121を介して、上部電極110の中空部120に導入される。処理ガスには、たとえば酸素ガス、窒素ガス、アルゴンガスなどが用いられる。また、除電用ガスには、たとえば窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスが用いられる。
中空部120の内部には、処理ガスや除電用ガスの均一拡散を促進するためのバッフル板124が設けられる。バッフル板124には、多数の小孔が設けられる。上部電極110の下面には、中空部120から処理容器70の内部に処理ガスや除電用ガスを噴出させる多数のガス噴出口125が形成されている。
処理容器70には、吸気口130が形成される。吸気口130には、処理容器70の内部の雰囲気を所与の真空度まで減圧する真空ポンプ131に連通する吸気管132が接続される。
ステージ80の上面、すなわち上部電極110との対向面は、上ウェハW1および下ウェハW2よりも大きい径を有する平面視円形の水平面である。かかるステージ80の上面にはステージカバー90が載置され、上ウェハW1または下ウェハW2は、かかるステージカバー90の載置部91上に載置される。
<接合装置の構成>
次に、接合装置41の構成について、図5~図7を参照しながら説明する。図5は、実施形態に係る接合装置41の構成を示す模式平面図であり、図6は、実施形態に係る接合装置41の構成を示す模式側面図である。
図5に示すように、接合装置41は、内部を密閉可能な処理容器190を有する。処理容器190における搬送領域60側の側面には、上ウェハW1、下ウェハW2および重合基板Tの搬入出口191が形成され、当該搬入出口191には開閉シャッタ192が設けられる。
処理容器190の内部は、内壁193によって搬送領域T1と処理領域T2に区画される。上述した搬入出口191は、搬送領域T1における処理容器190の側面に形成される。また、内壁193にも、上ウェハW1、下ウェハW2および重合基板Tの搬入出口194が形成される。
また、処理容器190の内部は、図示しない湿度保持機構によって、所与の一定の湿度に維持されている。これにより、接合装置18は、上ウェハW1と下ウェハW2との接合処理を安定した環境で実施することができる。
搬送領域T1のY軸負方向側には、上ウェハW1、下ウェハW2および重合基板Tを一時的に載置するためのトランジション200が設けられる。トランジション200は、たとえば2段に形成され、上ウェハW1、下ウェハW2および重合基板Tのいずれか2つを同時に載置することができる。
搬送領域T1には、搬送機構201が設けられる。搬送機構201は、たとえば鉛直方向、水平方向および鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有する。そして、搬送機構201は、搬送領域T1内、または搬送領域T1と処理領域T2との間で上ウェハW1、下ウェハW2および重合基板Tを搬送する。
搬送領域T1のY軸正方向側には、上ウェハW1および下ウェハW2の水平方向の向きを調整する位置調整機構210が設けられる。かかる位置調整機構210では、図示しない保持部に吸着保持された上ウェハW1および下ウェハW2を回転させながら図示しない検出部で上ウェハW1および下ウェハW2のノッチ部の位置を検出する。
これにより、位置調整機構210は、当該ノッチ部の位置を調整して上ウェハW1および下ウェハW2の水平方向の向きを調整する。また、搬送領域T1には、上ウェハW1の表裏面を反転させる反転機構220が設けられる。
また、図6に示すように、処理領域T2には、上チャック230と下チャック231とが設けられる。上チャック230は、上ウェハW1を上方から吸着保持する。また、下チャック231は、上チャック230の下方に設けられ、下ウェハW2を下方から吸着保持する。
上チャック230は、図6に示すように、処理容器190の天井面に固定されたベース部410に支持される。これらの上チャック230およびベース部410は、上ウェハW1を保持する第1保持部400(図10参照)に含まれる。
ベース部410には、下チャック231に保持された下ウェハW2の接合面W2jを撮像する第1撮像部430(図10参照)が設けられる。かかる第1撮像部430は、たとえば、上チャック230に隣接して設けられる。
また、図5および図6に示すように、下チャック231は、当該下チャック231の下方に設けられたベース部510に支持される。これらの下チャック231およびベース部510は、下ウェハW2を保持する第2保持部500(図10参照)に含まれる。
ベース部510は、下チャック231とともに水平方向(Y軸方向)および鉛直方向に移動自在、且つ鉛直軸回りに回転可能に構成される。ベース部510には、上チャック230に保持された上ウェハW1の接合面W1jを撮像する第2撮像部530(図10参照)が設けられる。かかる第2撮像部530は、たとえば、下チャック231に隣接して設けられる。
また、図5および図6に示すように、ベース部510は、後述する昇降部520を介して、水平方向(Y軸方向)に延伸する一対のレール315に取り付けられる。ベース部510は、レール315に沿って移動自在に構成される。
一対のレール315は、水平移動部316に設けられる。水平移動部316は、当該水平移動部316の下面側に設けられ、水平方向(X軸方向)に延伸する一対のレール317に取り付けられる。
そして、水平移動部316は、レール317に沿って移動自在に、すなわち下チャック231を水平方向(X軸方向)に移動させるように構成される。なお、一対のレール317は、処理容器190の底面に設けられた載置台318上に設けられる。
次に、接合装置41における上チャック230と下チャック231の構成について、図7を参照しながら説明する。図7は、実施形態に係る接合装置41の上チャック230および下チャック231の構成を示す模式側面図である。
上チャック230は、略円板状であり、図7に示すように、複数、たとえば3つの領域230a、230b、230cに区画される。これらの領域230a、230b、230cは、上チャック230の中心部から周縁部(外周部)に向けてこの順で設けられる。領域230aは平面視において円形状を有し、領域230b、230cは平面視において環状形状を有する。
各領域230a、230b、230cには、図7に示すように上ウェハW1を吸着保持するための吸引管240a、240b、240cがそれぞれ独立して設けられる。各吸引管240a、240b、240cには、異なる真空ポンプ241a、241b、241cがそれぞれ接続される。このように、上チャック230は、各領域230a、230b、230c毎に上ウェハW1の真空引きを設定可能に構成されている。
上チャック230の中心部には、当該上チャック230を厚み方向に貫通する貫通孔243が形成される。この上チャック230の中心部は、当該上チャック230に吸着保持される上ウェハW1の中心部W1aに対応している。そして、貫通孔243には、基板押圧機構250の押圧ピン253が挿通するようになっている。
基板押圧機構250は、上チャック230の上面に設けられ、押圧ピン253によって上ウェハW1の中心部W1aを押圧する。押圧ピン253は、シリンダ部251およびアクチュエータ部252によって鉛直軸沿いに直動可能に設けられ、先端部において対向する基板(実施形態では、上ウェハW1)をかかる先端部で押圧する。
具体的には、押圧ピン253は、後述する上ウェハW1および下ウェハW2の接合時に、まず上ウェハW1の中心部W1aと下ウェハW2の中心部W2aとを当接させるスタータとなる。
下チャック231は、略円板状であり、複数、たとえば2つの領域231a、231bに区画される。これらの領域231a、231bは、下チャック231の中心部から周縁部に向けてこの順で設けられる。そして、領域231aは平面視において円形状を有し、領域231bは平面視において環状形状を有する。
各領域231a、231bには、図7に示すように下ウェハW2を吸着保持するための吸引管260a、260bがそれぞれ独立して設けられる。各吸引管260a、260bには、異なる真空ポンプ261a、261bがそれぞれ接続される。このように、下チャック231は、各領域231a、231b毎に下ウェハW2の真空引きを設定可能に構成されている。
下チャック231の周縁部には、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTが当該下チャック231から飛び出したり、滑落したりすることを防止するストッパ部材263が複数箇所、たとえば5箇所に設けられる。
<接合システムが実行する処理>
つづいて、図8を参照しながら、実施形態に係る接合システム1が実行する処理の詳細について説明する。なお、以下に示す各種処理は、制御装置4の制御部5による制御に基づいて実行される。
図8は、実施形態に係る接合システム1が実行する処理の処理手順の一部を示すフローチャートである。まず、複数枚の上ウェハW1を収容したカセットC1、複数枚の下ウェハW2を収容したカセットC2、および空のカセットC3が、搬入出ステーション2の所与の載置板11に載置される。
その後、搬送装置22によりカセットC1内の上ウェハW1が取り出され、処理ステーション3の第3処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。
次に、上ウェハW1は、搬送装置61によって第1処理ブロックG1の表面改質装置30に搬送される。このとき、ゲートバルブ72が開かれており、処理容器70内が大気圧に開放されている。表面改質装置30では、所与の減圧雰囲気下において、処理ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。
このように発生したイオンが上ウェハW1の接合面W1jに照射されて、当該接合面W1jがプラズマ処理される。これにより、接合面W1jの最表面にシリコン原子のダングリングボンドが形成され、上ウェハW1の接合面W1jが改質される(ステップS101)。
次に、上ウェハW1は、搬送装置61によって第2処理ブロックG2の表面親水化装置40に搬送される。表面親水化装置40では、スピンチャックに保持された上ウェハW1を回転させながら、当該上ウェハW1上に純水を供給する。
そうすると、供給された純水は上ウェハW1の接合面W1j上を拡散する。これにより、表面改質装置30では、改質された上ウェハW1の接合面W1jにおけるシリコン原子のダングリングボンドにOH基(シラノール基)が付着して当該接合面W1jが親水化される(ステップS102)。また、当該純水によって、上ウェハW1の接合面W1jが洗浄される。
次に、上ウェハW1は、搬送装置61によって第2処理ブロックG2の接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された上ウェハW1は、トランジション200を介して位置調整機構210に搬送される。そして位置調整機構210によって、上ウェハW1の水平方向の向きが調整される(ステップS103)。
その後、位置調整機構210から反転機構220に上ウェハW1が受け渡される。続いて搬送領域T1において、反転機構220を動作させることにより、上ウェハW1の表裏面が反転される(ステップS104)。すなわち、上ウェハW1の接合面W1jが下方に向けられる。
その後、反転機構220が回動して上チャック230の下方に移動する。そして、反転機構220から上チャック230に上ウェハW1が受け渡される。上ウェハW1は、上チャック230にその非接合面W1nが吸着保持される(ステップS105)。
上ウェハW1に上述したステップS101~S105の処理が行われている間、下ウェハW2の処理が行われる。まず、搬送装置22によりカセットC2内の下ウェハW2が取り出され、処理ステーション3のトランジション装置50に搬送される。
次に、下ウェハW2は、搬送装置61によって表面改質装置30に搬送され、下ウェハW2の接合面W2jが改質される(ステップS106)。なお、かかるステップS106は、上述のステップS101と同様の処理である。
その後、下ウェハW2は、搬送装置61によって表面親水化装置40に搬送され、下ウェハW2の接合面W2jが親水化される(ステップS107)。なお、かかるステップS107は、上述のステップS102と同様の処理である。
その後、下ウェハW2は、搬送装置61によって接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された下ウェハW2は、トランジション200を介して位置調整機構210に搬送される。そして位置調整機構210によって、下ウェハW2の水平方向の向きが調整される(ステップS108)。
その後、下ウェハW2は、下チャック231に搬送され、下チャック231に吸着保持される(ステップS109)。下ウェハW2は、ノッチ部を予め決められた方向に向けた状態で、下チャック231にその非接合面W2nが吸着保持される。
次に、上チャック230に保持された上ウェハW1と下チャック231に保持された下ウェハW2との水平方向位置および鉛直方向位置の位置合わせが行われる(ステップS110)。この位置合わせ処理の詳細については後述する。
なお、位置合わせ処理の終了時に、下ウェハW2の接合面W2jと上ウェハW1の接合面W1jとの間の間隔は予め設定された距離、たとえば80μm~100μmになっている。
次に、基板押圧機構250の押圧ピン253を下降させることによって、上ウェハW1の中心部W1aを押し下げて、上ウェハW1の中心部W1aと下ウェハW2の中心部W2aとを所定の力で押圧する(ステップS111)。
これにより、押圧された上ウェハW1の中心部W1aと下ウェハW2の中心部W2aとの間で接合が開始する。具体的には、上ウェハW1の接合面W1jと下ウェハW2の接合面W2jはそれぞれステップS101、S106において改質されているため、まず、接合面W1j、W2j間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、当該接合面W1j、W2j同士が接合される。
さらに、上ウェハW1の接合面W1jと下ウェハW2の接合面W2jはそれぞれステップS102、S107において親水化されているため、接合面W1j、W2j間のOH基が水素結合し、接合面W1j、W2j同士が強固に接合される。
その後、上ウェハW1と下ウェハW2との接合領域は、上ウェハW1および下ウェハW2の中心部から外周部へ拡大していく。その後、押圧ピン253によって上ウェハW1の中心部W1aと下ウェハW2の中心部W2aを押圧した状態で、真空ポンプ241bの作動を停止して、領域230bにおける吸引管240bからの上ウェハW1の真空引きを停止する。
そうすると、領域230bに保持されていた上ウェハW1が下ウェハW2上に落下する。さらにその後、真空ポンプ241cの作動を停止して、領域230cにおける吸引管240cからの上ウェハW1の真空引きを停止する。
このように上ウェハW1の中心部W1aから外周部に向けて、上ウェハW1の真空引きを段階的に停止し、上ウェハW1が下ウェハW2上に段階的に落下して当接する。そして、上述した接合面W1j、W2j間のファンデルワールス力と水素結合による接合が中心部W1a、W2aから外周部に向けて順次拡がる。
こうして、上ウェハW1の接合面W1jと下ウェハW2の接合面W2jが全面で当接し、上ウェハW1と下ウェハW2が接合される(ステップS112)。
その後、押圧ピン253を上チャック230まで上昇させる。また、下チャック231において吸引管260a、260bからの下ウェハW2の真空引きを停止して、下チャック231による下ウェハW2の吸着保持を解除する。これにより、接合装置41での接合処理が終了する。
<位置合わせ処理の詳細>
つづいて、実施形態に係る接合装置41において実施される上ウェハW1および下ウェハW2の位置合わせ処理の詳細について、図9~図17を参照しながら説明する。図9は、実施形態に係る第2保持部500の構成を示す上面図であり、図10は、実施形態に係る第1保持部400および第2保持部500の構成を示す側面図である。
図10に示すように、第1保持部400は、上ウェハW1を下面に吸着保持する。第1保持部400は、上チャック230と、ベース部410とを有する。ベース部410には、第1撮像部430が設けられる。
第1撮像部430は、たとえば上チャック230に隣接して設けられ、下チャック231に保持された下ウェハW2の接合面W2j(図3参照)を撮像する。第1撮像部430には、撮像倍率が低く視野が広いマクロカメラ(図示せず)と、撮像倍率が高く視野が狭いマイクロカメラ(図示せず)とが設けられる。
第2保持部500は、下ウェハW2を上面に吸着保持する。第2保持部500は、下チャック231と、ベース部510と、天板部511と、複数の支持部512と、傾斜部513とを有する。
ベース部510は、たとえば板状の金属部材で構成され、上面に下チャック231が支持される。天板部511は、たとえば板状の金属部材で構成され、ベース部510の下方に配置される。
複数の支持部512は、たとえば金属部材で構成され、ベース部510と天板部511との間に配置される。すなわち、ベース部510は、複数の支持部512を介して天板部511に支持される。
傾斜部513は、天板部511の下面に設けられ、下部に傾斜面を有する。かかる傾斜面には、下方のレールと係合する係合部が配置される。
ここまで説明した第2保持部500の下方には、第2保持部500を上下に昇降させる昇降部520が設けられる。昇降部520は、複数の支持部521と、傾斜部522と、ベース部523と、移動部524とを有する。
支持部521は、天板部511が上下に動作できるような状態で天板部511を支持する。支持部521は、たとえば、上下方向に延び、天板部511と一体で動作するレールと、かかるレールに係合し、ベース部523に固定される係合部とを含む。
傾斜部522は、ベース部523の上方に配置され、上部に傾斜面を有するとともに、下面にレールを有する。傾斜部522の傾斜面は、傾斜部513の傾斜面と向かい合うように配置され、傾斜部513の係合部に係合されるレールが位置する。
ベース部523は、たとえば板状の金属部材で構成され、上面に傾斜部522の下面に位置するレールと係合する係合部が設けられる。
移動部524は、たとえば傾斜部522の側方に配置され、かかる傾斜部522を水平方向(図ではY軸方向)に移動させる。
そして、昇降部520では、移動部524が傾斜部522を所与の方向(図ではY軸正方向)に移動させることで、傾斜部522が第2保持部500の傾斜部513を上方に押圧する。これにより、昇降部520は、第2保持部500を上昇させることができる。
また、昇降部520では、移動部524が傾斜部522を所与の方向とは逆方向(図ではY軸負方向)に移動させることで、傾斜部522による傾斜部513の押圧状態が解消される。これにより、昇降部520は、第2保持部500を下降させることができる。
図9および図10に示すように、第2保持部500には、第2撮像部530と、傾き測定部540とが設けられる。
第2撮像部530は、たとえばベース部510の側部に設けられ、上チャック230に保持された上ウェハW1の接合面W1j(図3参照)を撮像する。第2撮像部530には、撮像倍率が低く視野が広いマクロカメラ(図示せず)と、撮像倍率が高く視野が狭いマイクロカメラ(図示せず)とが設けられる。
傾き測定部540は、第2保持部500における設置箇所の傾き(傾斜度)を測定する。傾き測定部540は、たとえば、ベース部510の下面よりも下方に設けられる位置測定部541~543を有する。
位置測定部541~543は、たとえば、非接触型の位置測定部である。位置測定部541は、平面視で下チャック231に対してX軸正方向側に位置するベース部510の、下面の高さ位置を測定する。位置測定部542は、平面視で下チャック231に対してX軸負方向側に位置するベース部510の、下面の高さ位置を測定する。
位置測定部543は、平面視で下チャック231に対してY軸正方向側に位置するベース部510の、下面の高さ位置を測定する。位置測定部541~543は、たとえば、平面視で下ウェハW2の中心に対して同じ距離に配置される。
この傾き測定部540を用いたズレ量算出処理の詳細について、図11を参照しながら説明する。図11は、実施形態に係るズレ量算出処理について説明するための図である。ここまで説明したように、実施形態に係る第2保持部500は、水平移動、昇降および回転を行う。
そのため、接合装置41では、図11に示すように、下チャック231およびベース部510の上面が上チャック230の下面に対して平行ではなく傾いてしまう場合がある。なお、図11には、下チャック231およびベース部510の上面が上チャック230の下面に対して平行である場合を破線で示している。
そして、第1撮像部430が傾斜する下ウェハW2を平行な下ウェハW2hとみなして動作した場合、第1撮像部430からの下ウェハW2の視認位置が下ウェハW2の実位置とはズレて認識される。
そのため、第1撮像部430が傾斜する下ウェハW2を平行な下ウェハW2hとみなして動作した場合、下ウェハW2に形成される第2アライメントマーク(図示せず)の視認位置が実位置とはズレて認識される。
すなわち、下チャック231およびベース部510の上面が傾いていると、下ウェハW2の視認位置が下ウェハW2の実位置とはズレて認識されるため、上ウェハW1と下ウェハW2との位置合わせ精度が低下してしまう。
同様に、第2撮像部530が傾斜するベース部510を平行なベース部510hとみなして動作した場合、第2撮像部530からの上ウェハW1の視認位置が上ウェハW1の実位置とはズレて認識される。
なぜなら、図11に示すように、傾斜するベース部510に取り付けられる第2撮像部530の視野V2は、平行なベース部510hに取り付けられる第2撮像部530の視野V2hに対してズレてしまうからである。
そのため、第2撮像部530が傾斜するベース部510を平行なベース部510hとみなして認識した場合、上ウェハW1に形成される第1アライメントマーク(図示せず)の視認位置が実位置とはズレて認識される。
すなわち、下チャック231およびベース部510の上面が傾いていると、上ウェハW1の視認位置が上ウェハW1の実位置とはズレて認識されるため、上ウェハW1と下ウェハW2との位置合わせ精度が低下してしまう。
そこで、実施形態では、制御部5(図1参照)が、傾き測定部540(図9参照)を用いて、第2保持部500の傾斜度を測定する。具体的には、制御部5が、位置測定部541(図9参照)の高さ位置と、位置測定部542(図9参照)の高さ位置とを比較することで、ベース部510のX軸方向における傾斜度(いわゆるロール)を測定する。
また、制御部5は、位置測定部541および位置測定部542の中点における高さ位置と、位置測定部543(図9参照)の高さ位置を比較することで、ベース部510のY軸方向における傾斜度(いわゆるピッチ)を測定する。
そして、制御部5は、傾き測定部540の測定結果によって求められた第2保持部500の傾斜度に基づいて、第1撮像部430で撮像される下ウェハW2の第2アライメントマークの視認位置と実位置とのズレ量を算出する。
同様に、制御部5は、傾き測定部540の測定結果によって求められた第2保持部500の傾斜度に基づいて、第2撮像部530で撮像される上ウェハW1の第1アライメントマークの視認位置と実位置とのズレ量を算出する。
そして、制御部5は、ズレ量が算出された第1アライメントマークおよび第2アライメントマークの位置に基づいて、上ウェハW1と下ウェハW2との位置合わせ処理を実施する。これにより、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度を向上させることができる。
なお、上記の実施形態では、3つの位置測定部541~543によって第2保持部500の傾斜度を評価し、かかる評価結果に基づいてアライメントマークの視認位置と実位置とのズレ量を算出する例について示したが、本開示はかかる例に限られない。
たとえば、2つの位置測定部によって第2保持部500の傾斜度を評価し、かかる評価結果に基づいてアライメントマークの視認位置と実位置とのズレ量を算出してもよい。これによっても、2つの位置測定部が並んだ1つの方向における第2保持部500の傾斜度は評価可能であるため、第2保持部500の傾斜度を評価しない場合と比べて、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度を向上させることができる。
一方で、上記の実施形態のように、3つの位置測定部541~543によって第2保持部500の傾斜度を評価することで、第2保持部500のロールおよびピッチを両方評価できるため、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度をさらに向上させることができる。
さらに、本開示では、4つ以上の位置測定部によって第2保持部500の傾斜度を評価し、かかる評価結果に基づいてアライメントマークの視認位置と実位置とのズレ量を算出してもよい。これによっても、第2保持部500のロールおよびピッチを両方評価できるため、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度をさらに向上させることができる。
さらに、本開示において、傾き測定部540は、複数の位置測定部で構成される場合に限られない。たとえば、傾き測定部540は、水準器またはオートコリメータなどで構成されていてもよい。これによっても、第2保持部500の傾斜度を評価できるため、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度を向上させることができる。
また、実施形態では、第2保持部500がベース部510と、天板部511と、複数の支持部512を含んで構成されているとよい。これにより、昇降部520からの応力がベース部510に直接加わることを抑制できるため、ベース部510の変形を抑制することができる。
したがって、実施形態によれば、ベース部510の傾斜度を精度よく評価することができるため、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度をさらに向上させることができる。
図12~図17は、実施形態に係る位置合わせ処理の手順を説明するための図である。図12に示すように、制御部5(図1参照)は、まず、反転機構220を動作させて、上ウェハW1を第1保持部400に搬入するとともに、搬送機構201を動作させて、下ウェハW2を第2保持部500に搬入する。
なお、図12~図17の例では、上面視でベース部410の角部(図では右下の角部)に第1撮像部430が配置され、ベース部510の角部(図では左上の角部)に第2撮像部530が配置される。また、以降の図面では、上チャック230および下チャック231の図示を省略している。
次に、制御部5(図1参照)は、図13に示すように、第1撮像部430のマクロカメラで下ウェハW2の中央部に位置する第2アライメントマークの位置を確認する。また、制御部5は、第2撮像部530のマクロカメラで上ウェハW1の中央部に位置する第1アライメントマークの位置を確認する。これにより、制御部5は、上ウェハW1および下ウェハW2における回転方向の位置を粗い精度で確認する。
なお、図13の処理は、たとえば、上ウェハW1と下ウェハW2とを約2(mm)の間隔に離間させた状態で(すなわち、離間位置で)行われる。また、図13の処理では、マクロカメラによる粗い精度の確認処理であることから、傾き測定部540を用いた上述のズレ量算出処理は行わなくてもよい。
次に、制御部5(図1参照)は、図14に示すように、第1撮像部430のマイクロカメラで下ウェハW2における一方(図では右側)の周縁部に位置する第2アライメントマークの位置を確認する。また、制御部5は、第2撮像部530のマイクロカメラで上ウェハW1における一方(図では左側)の周縁部に位置する第1アライメントマークの位置を確認する。
なお、図14には図示されていないが、制御部5は、第1撮像部430のマイクロカメラで下ウェハW2における他方(図では左側)の周縁部に位置する第2アライメントマークの位置を確認する。また、制御部5は、第2撮像部530のマイクロカメラで上ウェハW1における他方(図では右側)の周縁部に位置する第1アライメントマークの位置を確認する。
これにより、制御部5は、上ウェハW1および下ウェハW2における回転方向の位置を高い精度で確認する。そして、制御部5は、求められた結果に基づいて下ウェハW2を回動させ、下ウェハW2における回転方向の位置を上ウェハW1に合わせる。
ここで、実施形態では、傾き測定部540を用いた上述のズレ量算出処理を行うことで、第1アライメントマークおよび第2アライメントマークの視認位置と実位置とのそれぞれのズレ量を算出する。これにより、下ウェハW2における回転方向の位置を上ウェハW1に精度よく合わせることができる。
なお、図14の処理は、たとえば、上ウェハW1と下ウェハW2とを約2(mm)の間隔に離間させた状態で(すなわち、離間位置で)行われる。
次に、制御部5(図1参照)は、図15に示すように、第1撮像部430のマイクロカメラと第2撮像部530のマイクロカメラとを上面視で同じ位置に配置する。そして、制御部5は、第1撮像部430のマイクロカメラの原点と第2撮像部530のマイクロカメラの原点とを位置合わせする。
ここで、実施形態では、傾き測定部540を用いた上述のズレ量算出処理を行うことで、一対のマイクロカメラ同士の視認位置と実位置とのそれぞれのズレ量を算出する。これにより、第1撮像部430のマイクロカメラの原点と第2撮像部530のマイクロカメラの原点とを精度よく位置合わせすることができる。
なお、図15の処理は、たとえば、上ウェハW1と下ウェハW2とを約4.5(mm)の間隔に離間させた状態で(すなわち、さらなる離間位置で)行われる。
次に、制御部5(図1参照)は、図16に示すように、第1撮像部430のマイクロカメラで下ウェハW2の中央部に位置する第2アライメントマークの位置を確認する。また、制御部5は、第2撮像部530のマイクロカメラで上ウェハW1の中央部に位置する第1アライメントマークの位置を確認する。これにより、制御部5は、上ウェハW1の中心位置および下ウェハW2の中心位置を確認する。
ここで、実施形態では、傾き測定部540を用いた上述のズレ量算出処理を行うことで、上ウェハW1における中心の視認位置および下ウェハW2における中心の視認位置と実位置とのそれぞれのズレ量を算出する。これにより、上ウェハW1の中心位置と下ウェハW2の中心位置とを高い精度で確認することができる。
なお、図16の処理は、たとえば、上ウェハW1と下ウェハW2とを約2(mm)の間隔に離間させた状態で(すなわち、離間位置で)行われる。
次に、制御部5(図1参照)は、図16の処理で求められた上ウェハW1の中心位置および下ウェハW2の中心位置に基づいて、図17に示すように、上面視において互いの中心位置を位置合わせする。
また、制御部5は、上ウェハW1に対して中心位置が合った下ウェハW2を、上ウェハW1に対して所与の距離(たとえば、80μm~100μm)まで近接させる。すなわち、制御部5は、下ウェハW2を近接位置に移動させる。これにより、一連の位置合わせ処理が終了する。
実施形態に係る接合装置41は、第1保持部400と、第2保持部500と、水平移動部316と、昇降部520と、傾き測定部540と、制御部5と、を備える。第1保持部400は、下面に第1基板(上ウェハW1)を吸着保持する。第2保持部500は、第1保持部400の下方に設けられ、第1基板(上ウェハW1)に接合される第2基板(下ウェハW2)を上面に吸着保持する。水平移動部316は、第1基板(上ウェハW1)と第2基板(下ウェハW2)とを水平方向に相対的に移動させる。昇降部520は、第1基板(上ウェハW1)に近接する近接位置と、近接位置よりも第1基板(上ウェハW1)から離間した離間位置との間で第2基板(下ウェハW2)を昇降させる。傾き測定部540は、第2保持部500の傾きを測定する。制御部5は、各部を制御する。また、制御部5は、傾き測定部540の測定結果に基づいて、第2基板(下ウェハW2)の水平方向の位置を算出する。これにより、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度を向上させることができる。
また、実施形態に係る接合装置41は、第1保持部400に設けられ、第2基板(下ウェハW2)に形成される第2アライメントマークを撮像する第1撮像部430、をさらに備える。また、制御部5は、傾き測定部540の測定結果に基づいて、第1撮像部430で撮像される第2アライメントマークの視認位置と実位置とのズレ量を算出する。これにより、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度を向上させることができる。
また、実施形態に係る接合装置41において、制御部5は、傾き測定部540の測定結果に基づいて、第1基板(上ウェハW1)の水平方向の位置を算出する。これにより、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度を向上させることができる。
また、実施形態に係る接合装置41は、第2保持部500に設けられ、第1基板(上ウェハW1)に形成される第1アライメントマークを撮像する第2撮像部530、をさらに備える。また、制御部は、傾き測定部540の測定結果に基づいて、第2撮像部530で撮像される第1アライメントマークの視認位置と実位置とのズレ量を算出する。これにより、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度を向上させることができる。
また、実施形態に係る接合装置41において、傾き測定部540は、第2保持部500の高さ位置を3箇所以上測定することで第2保持部500の傾きを測定する。これにより、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度をさらに向上させることができる。
また、実施形態に係る接合装置41において、第2保持部500は、ベース部510と、天板部511と、複数の支持部512とを有する。ベース部510は、傾き測定部540によって傾きが測定される。天板部511は、ベース部510の下方に配置される。複数の支持部512は、ベース部510と天板部511との間に位置する。これにより、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度をさらに向上させることができる。
また、実施形態に係る接合方法は、第1基板を保持する工程(ステップS105)と、第2基板を保持する工程(ステップS109)と、位置合わせする工程(ステップS110)と、接合する工程(ステップS112)と、を含む。第1基板(上ウェハW1)を保持する工程(ステップS105)は、第1保持部400の下面に吸着圧力を発生させて第1基板(上ウェハW1)を保持する。第2基板を保持する工程(ステップS109)は、第1保持部400の下方に設けられる第2保持部500の上面に吸着圧力を発生させて第2基板(下ウェハW2)を保持する。位置合わせする工程(ステップS110)は、第1基板(上ウェハW1)と第2基板(下ウェハW2)とを水平方向に相対的に位置合わせする。接合する工程(ステップS112)は、第1基板(上ウェハW1)と第2基板(下ウェハW2)とを接合する。また、位置合わせする工程(ステップS110)では、第2保持部500の傾きを測定する傾き測定部540の測定結果に基づいて、第2基板(下ウェハW2)の水平方向の位置を算出する。これにより、上ウェハW1と下ウェハW2との接合精度を向上させることができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 接合システム
5 制御部
41 接合装置
230 上チャック
231 下チャック
316 水平移動部
400 第1保持部
410 ベース部
430 第1撮像部
500 第2保持部
510 ベース部
511 天板部
512 支持部
520 昇降部
530 第2撮像部
540 傾き測定部
W1 上ウェハ(第1基板の一例)
W2 下ウェハ(第2基板の一例)

Claims (7)

  1. 下面に第1基板を吸着保持する第1保持部と、
    前記第1保持部の下方に設けられ、前記第1基板に接合される第2基板を上面に吸着保持する第2保持部と、
    前記第1基板と前記第2基板とを水平方向に相対的に移動させる水平移動部と、
    前記第1基板に近接する近接位置と、前記近接位置よりも前記第1基板から離間した離間位置との間で前記第2基板を昇降させる昇降部と、
    前記第2保持部の傾きを測定する傾き測定部と、
    各部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記傾き測定部の測定結果に基づいて、前記第2基板の水平方向の位置を算出する
    接合装置。
  2. 前記第1保持部に設けられ、前記第2基板に形成される第2アライメントマークを撮像する第1撮像部、をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記傾き測定部の測定結果に基づいて、前記第1撮像部で撮像される前記第2アライメントマークの視認位置と実位置とのズレ量を算出する
    請求項1に記載の接合装置。
  3. 前記制御部は、前記傾き測定部の測定結果に基づいて、前記第1基板の水平方向の位置を算出する
    請求項1または2に記載の接合装置。
  4. 前記第2保持部に設けられ、前記第1基板に形成される第1アライメントマークを撮像する第2撮像部、をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記傾き測定部の測定結果に基づいて、前記第2撮像部で撮像される前記第1アライメントマークの視認位置と実位置とのズレ量を算出する
    請求項3に記載の接合装置。
  5. 前記傾き測定部は、前記第2保持部の高さ位置を3箇所以上測定することで前記第2保持部の傾きを測定する
    請求項1または2に記載の接合装置。
  6. 前記第2保持部は、
    前記傾き測定部によって傾きが測定されるベース部と、
    前記ベース部の下方に配置される天板部と、
    前記ベース部と前記天板部との間に位置する複数の支持部と、を有する
    請求項1または2に記載の接合装置。
  7. 第1保持部の下面に吸着圧力を発生させて第1基板を保持する工程と、
    前記第1保持部の下方に設けられる第2保持部の上面に吸着圧力を発生させて第2基板を保持する工程と、
    前記第1基板と前記第2基板とを水平方向に相対的に位置合わせする工程と、
    前記第1基板と前記第2基板とを接合する工程と、
    を含み、
    前記位置合わせする工程では、前記第2保持部の傾きを測定する傾き測定部の測定結果に基づいて、前記第2基板の水平方向の位置を算出する
    接合方法。
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