JP2024006880A - コイルユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルユニットの寸法を低減させる。【解決手段】ワイヤレス電力伝送システムにおいて、コイルユニット5は、任意の中心軸線Cの周りで渦巻形状に形成されたコイル要素10iを含むコイル10と、磁性体樹脂層20と、第1シールド部材30と、第2シールド部材40と、を備えている。コイル10は、第1主面10aと、第1主面10aとは反対側の面である第2主面10bと、を有している。磁性体樹脂層20は、コイル10の第2主面10bに密着している。コイル10及び磁性体樹脂層20と、第1シールド部材30と、第2シールド部材40とは、第1主面10aから第2主面10bに向かう方向に、この順で積層されている。第1シールド部材30は、複数のシールド小片30Pに分割されている。【選択図】図2

Description

本開示は、コイルユニットに関する。
非接触で電力を伝送するワイヤレス電力伝送システムが普及しつつある。
大電力を非接触で伝送する場合、コイルを含む共振回路に高周波の大電流が流される。この際、コイルの発熱量が大きくなる。コイルの発熱量は、例えば表皮効果により増加する。
コイルとしてリッツ線を用いた場合、表皮効果が抑制される。そのため、コイルの発熱を抑制できる。ただし、リッツ線は、多数のエナメル線を撚り合わせて形成されるため、製造コストが高く且つ製造に手間がかかる。大電力のシステムではコイルが大きくなり得るため、製造コスト及び製造の手間が一層嵩み得る。
一方で、渦巻形状且つ板状であり、導線断面が矩形となる平面コイルを採用する技術も知られている(特許文献1参照)。このような平面コイルによれば、コイルの厚みを小さくすることができる。
特開2021-27112号公報
ところで、電気自動車用のワイヤレス電力伝送システムでは、送電装置が駐車場などの路面に設置され、受電装置が電気自動車に設置される。このような送電装置及び/又は受電装置は、磁界を発生させるため、又は、磁界の影響により電流を生じさせるため、コイルユニットを備えている。車両分野ではコイルユニットの設置スペースの制約が厳しいため、コイルユニットの寸法を低減させることが望まれている。そこで、コイルユニットに上記平面コイルを使用することが検討されている。しかしながら、コイルの厚みを小さくしただけでは、コイルユニットの寸法を十分に低減させることはできない。
本開示の実施形態は、コイルユニットの寸法を低減させることを目的とする。
本開示の一実施の形態は、以下の[1]~[17]に関連する。
[1]
任意の中心軸線の周りで渦巻形状に形成されたコイル要素を含むコイルと、磁性体樹脂層と、第1シールド部材と、第2シールド部材と、を備え、
前記コイルは、第1主面と前記第1主面とは反対側の面である第2主面とを有し、
前記磁性体樹脂層は、前記コイルの前記第2主面に密着し、
前記コイル及び前記磁性体樹脂層と、前記第1シールド部材と、前記第2シールド部材とは、前記第1主面から前記第2主面に向かう方向に、この順で積層されており、
前記第1シールド部材は、複数のシールド小片に分割されている、コイルユニット。
[2]
前記第1シールド部材はフェライトを含む、[1]に記載のコイルユニット。
[3]
前記第1シールド部材と前記第2シールド部材との距離は、2mm以下である、[1]に記載のコイルユニット。
[4]
前記第1シールド部材と前記第2シールド部材との間に熱伝導部材が配置されている、[3]に記載のコイルユニット。
[5]
前記コイル要素は、径方向に配列され且つ第1方向に延びる複数の第1直線部から成る第1直線部群と、径方向に配列され且つ前記第1方向と非平行な第2方向に延びる複数の第2直線部から成る第2直線部群であって、各第2直線部が隣り合う前記第1直線部に接続された第2直線部群と、を含み、
前記第1シールド部材には、隣り合うシールド小片間を直線状に延びる間隙であって、軸方向に見て前記第1直線部群の少なくとも一部を横断する間隙が形成されている、[1]に記載のコイルユニット。
[6]
軸方向に見て、前記間隙と前記第1直線部群の少なくとも一部とが成す角度は、80°~100°である、[5]に記載のコイルユニット。
[7]
軸方向に見て、前記間隙と前記第1直線部群の少なくとも一部とは直交している、[5]に記載のコイルユニット。
[8]
前記間隙は、前記第1直線部群よりも径方向の内方から前記第1直線部群よりも径方向の外方に亘って延びている、[5]に記載のコイルユニット。
[9]
軸方向に見て、前記間隙は、前記第2直線部群と前記中心軸線との間を延びている、[5]~[8]のいずれかに記載のコイルユニット。
[10]
軸方向に見て、前記間隙またはその延長線は前記中心軸線と重なる、[5]~[8]のいずれかに記載のコイルユニット。
[11]
前記第1シールド部材には、隣り合うシールド小片間を直線状に延びる他の間隙であって、軸方向に見て前記第1直線部群内を前記第1直線部に沿って延びる他の間隙が形成されており、
前記他の間隙は、前記複数の第1直線部のうちの最内方の第1直線部より数えて前記複数の第1直線部の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第1直線部よりも、前記中心軸線の側を延びている、[5]~[10]のいずれかに記載のコイルユニット。
[12]
前記第1シールド部材には、隣り合うシールド小片間を直線状に延びる他の間隙であって、軸方向に見て前記第2直線部群内を前記第2直線部に沿って延びる他の間隙が形成されており、
前記他の間隙は、前記複数の第2直線部のうちの最内方の第2直線部より数えて前記複数の第2直線部の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第2直線部よりも、前記中心軸線の側を延びている、[5]~[10]のいずれかに記載のコイルユニット。
[13]
前記第1シールド部材には、隣り合うシールド小片間を直線状に延びる他の間隙であって、軸方向に見て前記第1直線部群内を前記第1直線部に沿って延びる他の間隙が形成されており、
前記他の間隙は、前記複数の第1直線部のうちの最外方の第1直線部より数えて前記複数の第1直線部の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第1直線部よりも、前記中心軸線の側とは反対の側を延びている、[5]~[10]のいずれかに記載のコイルユニット。
[14]
前記第1シールド部材には、隣り合うシールド小片間を直線状に延びる他の間隙であって、軸方向に見て前記第2直線部群内を前記第2直線部に沿って延びる他の間隙が形成されており、
前記他の間隙は、前記複数の第2直線部のうちの最外方の第2直線部より数えて前記複数の第2直線部の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第2直線部よりも、前記中心軸線の側とは反対の側を延びている、[5]~[10]のいずれかに記載のコイルユニット。
[15]
[1]~[14]のいずれかに記載のコイルユニットを備える、送電装置。
[16]
[1]~[14]のいずれかに記載のコイルユニットを備える、受電装置。
[17]
送電装置と、受電装置とを備え、
前記送電装置及び前記受電装置のうちの少なくともいずれかが、[1]~[14]のいずれかに記載のコイルユニットを備える、電力伝送システム。
本開示の一実施の形態によれば、コイルユニットの寸法を低減させることができる。
図1は、一実施の形態に係るコイルユニットが適用され得るワイヤレス電力伝送システムを概略的に示す図である。 図2は、図1に示すワイヤレス電力伝送システムに用いられるコイルユニットの斜視図である。 図3は、図2に示すコイルユニットの分解斜視図である。 図4は、図2のIV-IV線に沿ったコイルユニットの断面図である。 図5は、図2に示すコイルユニットの平面図である。 図6は、図5に対応する図であって、コイルユニットの変形例を示す図である。 図7は、図5に対応する図であって、コイルユニットの他の変形例を示す図である。 図8は、図5に対応する図であって、コイルユニットの更に他の変形例を示す図である。 図9は、図5に対応する図であって、コイルユニットの更に他の変形例を示す図である。 図10は、図5に対応する図であって、コイルユニットの更に他の変形例を示す図である。 図11は、図5に対応する図であって、コイルユニットの更に他の変形例を示す図である。 図12は、図5に対応する図であって、コイルユニットの更に他の変形例を示す図である。 図13は、図5に対応する図であって、コイルユニットの更に他の変形例を示す図である。 図14は、図5に対応する図であって、コイルユニットの更に他の変形例を示す図である。 図15は、図5に対応する図であって、コイルユニットの更に他の変形例を示す図である。 図16は、図15のXVI-XVI線に沿ったコイルユニットの断面図である。 図17は、図15に示すコイルの分解斜視図である。 図18は、実施例1-1~1-7のコイルユニットのコイルのQ値及びコイルユニットの損失を示す表である。 図19は、実施例2と比較例2-1~2-4のコイルユニットのコイルのQ値及びコイルユニットの損失を示す表である。
以下、図面を参照して各実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」などの用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば「シート」は、フィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
また、本明細書において「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状(板状、フィルム状)の部材を全体的且つ大局的に見た場合において対象となるシート状(板状、フィルム状)の部材の平面方向(面方向)と一致する面のことを指す。さらに、本明細書において、シート状(板状、フィルム状)の部材の法線方向とは、対象となるシート状(板状、フィルム状)の部材のシート面(板面、フィルム面)への法線方向のことを指す。
<ワイヤレス電力伝送システム>
図1は、後述する実施の形態に係るコイルユニットが適用され得るワイヤレス電力伝送システムSを概略的に示す。まず、ワイヤレス電力伝送システムS(以下、電力伝送システムSと略す。)について図1を参照しつつ説明する。
電力伝送システムSは、送電装置1と、受電装置2とを備える。送電装置1は、コイルユニット5と、高周波電流供給部1Aとを含む。送電装置1におけるコイルユニット5は、送電コイルユニットとして機能する。高周波電流供給部1Aは、送電コイルユニットとしてのコイルユニット5に高周波電流を供給する。
受電装置2は、コイルユニット5と、変換部2Aとを含む。受電装置2におけるコイルユニット5は、受電コイルユニットとして機能する。変換部2Aは、コイルユニット5で生じる高周波電流を整形する。変換部2Aは、高周波電流を直流電流に変換する整流回路などを有する。
送電装置1から受電装置2にワイヤレス(非接触)で電力を伝送する際には、送電装置1が、高周波電流供給部1Aから送電コイルユニットとしてのコイルユニット5に所定の周波数の高周波電流を供給する。この際、コイルユニット5には、電磁誘導により磁界が生じる。そして、この磁界の影響で、受電装置2では、受電コイルユニットとしてのコイルユニット5に高周波電流が生じる。変換部2Aは、この高周波電流を直流電流に変換し、変換した直流電流を例えば図示しないバッテリに供給する。
図1に示す電力伝送システムSは、電力伝送方式として、磁界共鳴方式を採用している。ただし、電力伝送システムSは、電磁誘導方式の電力伝送システムとして構成されてもよい。ここでは、電力伝送システムSが、電気自動車にワイヤレスで電力を伝送するシステムとして構成される場合を例に挙げて説明する。この場合、送電装置1は、道路、駐車場などに設置される。受電装置2は、電気自動車に設置される。
ただし、電力伝送システムSの用途は、電気自動車への電力伝送に限られるものではない。例えば、電力伝送システムSは、ドローンなどの飛行体、ロボットへの電力伝送に用いられてもよい。また、電力伝送システムSは、海中における潜水艇や、探査ロボットへの電力伝送に用いられてもよい。なお、実施の形態に係るコイルユニットの用途は、ワイヤレス電力伝送システムに限られない。例えば、実施の形態に係るコイルユニットは、トランス、DC-DCコンバータ、アンテナなどに用いられてもよい。
電力伝送システムSはそれぞれ、コイルユニット5として、本実施の形態及びその変形例に係るコイルユニット5のいずれかを備える。なお、送電装置1及び受電装置2のそれぞれにおいて、同じコイルユニット5が用いられてもよい。また、送電装置1及び受電装置2のそれぞれにおいて、互いに異なるコイルユニット5が用いられてもよい。また、送電装置1及び受電装置2のうちの一方において本実施の形態又はその変形例のコイルユニット5が用いられ、他方ではその他の形式のコイルユニットが用いられてよい。以下、本実施の形態に係るコイルユニット5について説明する。
<コイルユニット>
図2は、本実施の形態に係るコイルユニット5の斜視図である。図3は、コイルユニット5の分解斜視図である。図4は、図2のIV-IV線に沿うコイルユニット5の断面図である。図5は、コイルユニット5の平面図である。図3及び図5では、後述する第1接続端子46及び第2接続端子47の図示を省略している。
図2乃至図4に示すように、コイルユニット5は、コイル10と、磁性体樹脂層20と、第1シールド部材30と、第2シールド部材40と、を備える。図示された例では、コイルユニット5は、更に、第1接続端子46及び第2接続端子47を備える。図4に示すように、コイル10は第1主面10a及び第2主面10bを有する。第2主面10bは、第1主面10aとは反対側の面である。コイル10及び磁性体樹脂層20と、第1シールド部材30と、第2シールド部材40とは、第1主面10aから第2主面10bに向かう方向に、この順で配置されている。以下では、コイルユニット5及びその構成要素について用いる「第1側」及び「第2側」の用語は、それぞれ、第1主面10aが向く側及び第2主面10bが向く側を意味するものとする。
(コイル)
図5に示すように、コイル10は、任意の中心軸線Cの周りで渦巻形状に形成されたコイル要素10iを含んでいる。渦巻形状とは、旋回するにつれて中心から遠ざかる(あるいは旋回するにつれて中心に近づく)平面曲線の形を意味する。ここで言う平面曲線には、折れ線状に曲がって連なる平面パターンも含む。図示された本実施の形態において、渦巻形状は、中心軸線に直交する仮想平面上に位置している。コイル要素10iは、導電材料から形成される。本実施の形態では、コイル要素10iが銅から形成されるが、これに限られない。コイル要素10iは、アルミニウムなどの他の導電材料から形成されてもよい。
図2乃至図5に示す例では、コイル10は単一のコイル要素10iから構成される。コイル要素10iは板状である。すなわち、コイル要素10iは平面コイルである。詳しくは、コイル要素10iは、非リッツ線の平面コイル要素である。図4に示すように、コイル要素10iの渦巻形状の周回方向に直交する方向での導線断面形状は矩形状になっている。
図2乃至図5に示す符号Cは、コイル要素10iの渦巻形状の中心を通るコイル要素10i(またはコイル10)の中心軸線を示している。以下、軸方向とは、中心軸線C上を延びる方向又は中心軸線Cに平行な方向を意味する。また、径方向とは、中心軸線Cを中心とする円の径方向を意味する。また、周方向とは、中心軸線Cを中心とする円に沿った方向(当該円の周方向)を意味する。
コイル要素10iは、渦巻形状を有する導電体10Eを含む。導電体10Eは、径方向に並ぶ複数のターン部101~108を含む。図示された例では、導電体10Eは、第1~第8ターン部101~108を含む。第1~第8ターン部101~108は、径方向の内側から外側に向けて、この順に並んでいる。言い換えると、第1ターン部101が径方向の最も内方に位置し、第8ターン部108が径方向の最も外方に位置している。更に言い換えると、第1ターン部101がコイル要素10iの最内周部を形成する。また、第8ターン部108がコイル要素10iの最外周部を形成する。なお、ある部材の径方向の内方とは、当該部材よりも中心軸線Cに近い位置のことを意味する。また、ある部材の径方向の外方とは、当該部材よりも径方向の外方に離れた位置のことを意味する。例えば「コイル要素10iの径方向の内方」と言う場合、これは、最内周のターン部101よりも中心軸線Cに近い位置のことを意味する。「コイル要素10iの径方向の外方」と言う場合、これは、最外周のターン部108よりも径方向の外方に離れた位置のことを意味する。
各ターン部101~108は、上記仮想平面上を延びている。第1~第8ターン部101~108は、この順に連なり、これによりコイル要素10iは渦巻形状を形成している。図示された例では、コイル要素10i(導電体10E)は、各ターン部101~108が概ね四角形を成すように巻き回されているが、これに限られない。各ターン部101~108は、四角形以外の多角形を概ね成すように巻き回されていてもよい。
各ターン部101~108の一方の端部は、当該ターン部の101~108の他方の端部よりも、径方向の内方に位置している。言い換えると、各ターン部101~108の他方の端部は、当該ターン部の101~108の一方の端部よりも、径方向の外方に位置している。
各ターン部101~108は、中心軸線Cの周りに配置された複数の直線部11~14を含む。中心軸線Cを中心とする円の周方向に隣り合う直線部11~14は、互いに接続されている。図示された例では、周方向に隣り合う直線部は、周方向に沿って湾曲する曲線部15を介して接続されている。図示された例では、第1~第8ターン部101~108は、第1方向D1に延びる第1直線部11及び第3直線部13と、第2方向D2に延びる第2直線部12及び第4直線部14とを含む。第1方向D1と第2方向D2とは、互いに非平行である。図示された例では、第1方向D1と第2方向D2とは、直交している。各ターン部101~108において、第1直線部11及び第3直線部13は、その間を中心軸線Cが通るように配置されている。また、各ターン部101~108において、第2直線部12及び第4直線部14は、その間を中心軸線Cが通るように配置されている。各ターン部101~108において、第1直線部11及び第2直線部12の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。同様に、各ターン部101~108において、第2直線部12及び第3直線部13の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。また、各ターン部101~108において、第3直線部13及び第4直線部14の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。
さらに、径方向に隣り合うターン部101,102;・・・;107,108の第4直線部14及び第1直線部11の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。例えば、第1ターン部101の第4直線部14及び第2ターン部102の第1直線部11の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。また、第2ターン部102の第4直線部14及び第3ターン部103の第1直線部11の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。図2に示すように、最内方に位置する第1ターン部101の第1直線部11には、第1接続端子46が接続されている。最外方に位置する第8ターン部108の第4直線部14には、第2接続端子47が接続されている。
複数のターン部101~108の第1直線部11は、径方向に配列されて第1直線部群11Gを形成する。また、複数のターン部101~108の第2直線部12は、径方向に配列されて第2直線部群12Gを形成する。また、複数のターン部101~108の第3直線部13は、径方向に配列されて第3直線部群13Gを形成する。また、複数のターン部101~108の第4直線部14は、径方向に配列されて第4直線部群14Gを形成する。径方向に隣り合う直線部11,11;12,12;13,13;14,14は、互いから径方向に離間している。
以上に説明したコイル要素10iは、一例として銅板から渦巻形状に打ち抜かれて形成される。一方で、コイル要素10iは、銅箔を渦巻形状にエッチングすることでも形成され得る。この場合、コイル要素10iを複雑な渦巻形状パターンで形成可能となる。ただし、エッチングでは大電力の伝送を実施可能なコイル要素10iの厚さの確保に手間がかかる。そのため、製造効率の観点では打ち抜きが好ましい。
また、コイル要素10iにおける導電体10Eの厚さは、例えば0.2mm以上1.0mm以下でもよい。また、コイル要素10iの半径(中心軸線Cから径方向で最も離れた部分までの距離)は200mm以上でもよい。コイル10が磁界共鳴方式で電気自動車に電力を伝送する電力伝送システムSの送電コイルユニット又は受電コイルユニットで用いられる場合、コイル要素10iの半径(中心軸線Cから径方向で最も離れた部分までの距離)は、通常、200mm以上で350mm以下である。本実施の形態では、コイル要素10iが長方形状である。この場合、コイル要素10iの長手方向の最大寸法は、300mm以上700mm以下でもよく、長手方向に直交する短手方向の最大寸法は、200mm以上650mm以下でもよい。例えば、コイル10が送電コイルユニットで用いられる場合、コイル要素10iの長手方向の寸法は550mm以上700mm以下であってよく、コイル要素10iの短手方向の寸法は400mm以上550mm以下であってよい。また、コイル10が受電コイルユニットで用いられる場合、コイル要素10iの長手方向の寸法は350mm以上500mm以下であってよく、コイル要素10iの短手方向の寸法は200mm以上350mm以下であってよい。
また、磁界共鳴方式で電気自動車に電力を伝送する場合、10kHzから200kHz、特に79kHzから90kHzの高周波電流の周波数域で、1kW以上、望ましくは5kW以上の電力を伝送可能とすることが望ましい。この場合、銅で形成されるコイル要素10iの厚さは、0.4mm以上であることが好ましい。なお、コイル要素10iの厚さが大き過ぎるとコイル10の重量が増加し、例えば車載に好ましくない。そのため、コイル要素10iの厚さは、例えば2.0mm以下でもよいし、1.5mm以下でもよいし、1.0mm以下でもよい。
コイル要素10iにおける導電体10Eの線幅は、特に限られない。ただし、例えば79kHzから90kHzの高周波電流の周波数域で、1kW以上、好ましくは5kW以上の電力を伝送可能とすることを考慮すると、各ターン部101~108の線幅は、2mm以上20mm以下でもよく、2mm以上16mm以下、2mm以上12mm以下、2mm以上8mm以下でもよい。なお、線幅とは、導電体10Eが周回する方向に直交する断面での導電体10Eの内周面と外周面との間の距離のことを意味する。
なお、上述した渦巻形状の中心軸線Cは、本実施の形態では次のようにして定められる。まず、最内周のターン部101の径方向の内方の端部から最内周のターン部101と相似の形状の線状の仮想ターン部を径方向の内方に渦巻形状をなすように順次描画していく。そして、直径1cm内に収まる仮想ターン部が描画できるまで描画を継続する。そして、直径1cm内に収まる仮想ターン部の径方向の内方を、渦巻形状の周方向及び径方向に直交する方向に通過する線が、中心軸線Cとして定められる。
(磁性体樹脂層)
磁性体樹脂層20は、磁気の透過及び/又は漏れ磁界の抑制のために設けられている。磁性体樹脂層20は、コイル10の軸方向でコイル10と重なる。この状態で、磁性体樹脂層20は、コイル10の第2主面10bに密着している。磁性体樹脂層20は、第2主面10bを覆っている。より詳しくは、磁性体樹脂層20は、その外周縁が、軸方向に見てコイル10の外側に位置するように形成されている。
磁性体樹脂層20は磁性を有する。コイルユニット5で生じる磁界は、コイル10の中心軸線Cに対して全方向に広がるように生じる。この際、磁性体樹脂層20は磁性を有することで、広がろうとする磁束線を中心軸線C側に配向できる。また、コイルユニット5で生じる磁界がコイルユニット5の周辺に位置する周辺部品に到達すると、周辺部品に悪影響が生じる場合がある。そのため、磁性体樹脂層20は、磁力線の周辺部品への到達を抑制するために設けられている。これにより、磁性体樹脂層20は電流の発生に寄与しない漏れ磁界を抑制できる。
磁性体樹脂層20は磁性体を含む。磁性体樹脂層20は好ましくは軟磁性体を含む。より具体的には、磁性体樹脂層20はフェライトを含む、好ましくはソフトフェライトを含む。また、磁性体樹脂層20は、ナノ結晶磁性体を含んでもよい。
また、磁性体樹脂層20は樹脂を含む。磁性体樹脂層20を形成するための樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド等の熱硬化性樹脂を採用可能である。この場合、後述するようにコイル10と磁性体樹脂層20とを熱プレスによって一体化する際、磁性体樹脂層20の樹脂を、熱硬化の過程で、コイル10の形状に沿って変形させることが容易である。また、磁性体樹脂層20を形成するための樹脂として、ナイロン等の熱可塑性樹脂も採用可能である。この場合も、磁性体樹脂層20の樹脂を、コイル10の形状に沿って変形させることが容易である。
図2及び図4に示すように、磁性体樹脂層20は、コイル10の渦巻形状に対応する渦巻形状の凹部25を有する。凹部25は、磁性体樹脂層20のうち、コイル10の軸方向に、言い換えると磁性体樹脂層20の厚さ方向に窪んだ部分である。凹部25は、コイル10の軸方向で見て渦巻形状である。そして、コイル10の少なくとも一部は、その渦巻形状を凹部25の渦巻形状に整合させた状態で、凹部25内に収納されている。詳しくは、凹部25は、導電体10Eの全体を収納する。
本実施の形態では、導電体10Eは磁性体樹脂層20から突出しない。言い換えると、コイル10の第1主面10aと磁性体樹脂層20の第1側を向く面とは面一である。ただし、コイル10の一部が磁性体樹脂層20から突出するように、コイル10の一部のみが凹部25内に収納されてもよい。また、磁性体樹脂層20に凹部25が形成されず、平坦な磁性体樹脂層20の面にコイル10が設けられてもよい。また、導電体10Eは、外部に露出しない状態で磁性体樹脂層20に埋め込まれてもよい。
磁性体樹脂層20は、コイル10に凹部25において溶着している。すなわち、コイル10と磁性体樹脂層20とは、凹部25においてアンカー効果で接合されている。コイル10と磁性体樹脂層20とは例えば熱プレスにより一体化される。この際、磁性体樹脂層20の一部がコイル10の表面の凹所に入り込み、その後、硬化する。これにより、コイル10と磁性体樹脂層20とが溶着され、磁性体樹脂層20はコイル10と密着する。
図示された例では、磁性体樹脂層20は、後述する第1シールド部材30と同様に、複数に分割されている。磁性体樹脂層20は、複数の磁性体樹脂要素21~24を含む。図示された例では、磁性体樹脂層20は、第1~第4磁性体樹脂要素21~24を含む。磁性体樹脂層20には、隣り合う磁性体樹脂要素21,22;22,23;23,24;24,21間を線状に延びる隙間が形成されている。図示された例では、磁性体樹脂要素21~24間を延びる隙間は、軸方向に見て、後述するシールド小片31~34間を延びる隙間51~54と一致する。なお、磁性体樹脂層20は、複数の磁性体樹脂要素21~24に分割されていなくてもよい。言い換えると、磁性体樹脂層20には間隙が形成されていなくてもよい。
(第1シールド部材)
第1シールド部材30は、磁気の透過及び/又は漏れ磁界の抑制のために設けられている。第1シールド部材30は、板状に形成され、コイル10の軸方向に垂直な面に沿って拡がっている。第1シールド部材30は、軸方向で見て、その外周縁が磁性体樹脂層20及びコイル10の外側に位置する大きさを有している。第1シールド部材30は、第2シールド部材40と、コイル10及び磁性体樹脂層20との間に設けられている。
第1シールド部材30は磁性体を含む。上述したように、コイルユニット5で生じる磁界は、コイル10の中心軸線Cに対して全方向に広がるように生じる。この際、第1シールド部材30は磁性を有することで、広がろうとする磁束線を中心軸線C側に配向できる。また、第1シールド部材30は、磁力線の周辺部品への到達を抑制するために設けられている。これにより、第1シールド部材30は電流の発生に寄与しない漏れ磁界を抑制できる。
第1シールド部材30は好ましくは軟磁性体を含む。より具体的には、第1シールド部材30はフェライトを含む、好ましくはソフトフェライトを含む。また、第1シールド部材30は、ナノ結晶磁性体を含んでもよい。
図4に示す例では、第1シールド部材30は磁性体樹脂層20から離間して配置されているが、これに限られない。第1シールド部材30は、磁性体樹脂層20に接していてもよい。第1シールド部材30が磁性体樹脂層20から離間して配置される場合、第1シールド部材30と磁性体樹脂層20との間には、図示しないスペーサが配置されていてよい。これにより、第1シールド部材30と磁性体樹脂層20との間の距離を、所定の距離に維持することができる。第1シールド部材30と磁性体樹脂層20との間の距離は、特に限定されないが、例えば3mm以下である。なお、第1シールド部材30と磁性体樹脂層20との間の距離が長くなるほど、コイルユニット5から放熱されづらくなりコイルユニット5が高温になる虞がある。このため、第1シールド部材30と磁性体樹脂層20との間の距離は、1mm以下であることが好ましい。第1シールド部材30と磁性体樹脂層20との間の距離は、0mmであってもよい。言い換えると、第1シールド部材30と磁性体樹脂層20とは、密着していてもよい。第1シールド部材30と磁性体樹脂層20との間の距離を小さくすることは、コイルユニット5の寸法(とりわけ、軸方向に沿った寸法)を小さくするためにも好ましい。
第1シールド部材30は、その外周縁が、軸方向に見てコイル10の外側に位置するように寸法決めされる。ここで、上述したように電気自動車に電力を伝送する電力伝送システムSの送電コイルユニット又は受電コイルユニットで用いられるコイル10の場合、軸方向に見たコイル10の寸法(長手方向の寸法×短手方向の寸法)は、通常、200mm以上×200mm以上である。したがって、この場合、第1シールド部材30の外寸も、200mm以上×200mm以上となる。しかしながら、このような寸法の第1シールド部材30を1枚の板で実現することは、困難である場合がある。例えば、第1シールド部材30がフェライト板である場合、その長手方向の寸法及び短手方向の寸法が共に150mmを超える寸法の1枚のフェライト板を形成することは、一般に困難である。また、仮に長手方向の寸法及び短手方向の寸法が共に150mmを超える寸法の1枚のフェライト板を形成することができたとしても、そのようなフェライト板は割れやすい。コイルユニット5内の第1シールド部材30が割れると、コイルユニット5の性能が低下する虞がある。
このような点を考慮して、本実施の形態のコイルユニット5は、以下に記載するような工夫が成されている。まず、第1シールド部材30は、複数のシールド小片30Pに分割されている。言い換えると、第1シールド部材30は、同一平面内に配置された複数のシールド小片30Pを含む。軸方向に見た各シールド小片30Pの寸法は、150mm以下×150mm以下であってよい。これにより、寸法の大きな第1シールド部材30の形成が容易になり、また、個々のシールド小片30Pが割れる虞が抑制される。
図示された例では、第1シールド部材30は、第1~第4シールド小片31~34を含む。各シールド小片31~34は、四角形の形状を有する。図示された例では、各シールド小片31~34は、フェライトを含む。より具体的には、各シールド小片31~34は、フェライト板で形成されている。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,31の間には、間隙50が形成されている。間隙50の幅は任意であるが、シールド小片31~34の製造公差を考慮すると、間隙50の幅は1mm以上であることが好ましい。また、間隙50を通じた磁力線の透過を抑制する観点から、間隙の幅は6mm以下であることが好ましい。
図示された例では、第1シールド部材30には複数の間隙50が形成されている。各間隙50は、直線状に延びている。図示された例では、第1シールド部材30には、第1~第4間隙51~54が形成されている。
第1間隙51は、第1シールド小片31と第4シールド小片34との間を、第2方向D2に沿って延びている。第1間隙51は、軸方向に見て、第1直線部群11Gの少なくとも一部を横断する。図5に示す例では、第1間隙51は、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11を横断する。言い換えると、第1間隙51は、軸方向に見て、第2ターン部102よりも径方向の内方から第8ターン部108の径方向の外方まで延びている。第1間隙51が第1直線部11を横断するようにシールド小片31,34が配置されていることにより、各第1直線部11の周囲に形成される磁力線が第1間隙51を通じて第2シールド部材40に到達することが抑制される。これにより、第1直線部11の周囲に形成される磁力線によって、第2シールド部材40に渦電流が発生することを抑制することができる。このことは、第1間隙51の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を抑制可能であることを意味し、第1間隙51の存在によるコイル10の性能の低下を抑制可能であることを意味する。
軸方向に見て、第1間隙51と第2~第8ターン部102~108の第1直線部11とが成す角度は、例えば80°~100°であってよい。この場合、第1間隙51の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を効果的に抑制することができ、第1間隙51の存在によるコイル10の性能の低下を効果的に抑制することができる。さらに、図5から理解されるように、軸方向に見て、第1間隙51は、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11と直交していてもよい。この場合、第1間隙51の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を更に効果的に抑制することができ、第1間隙51の存在によるコイル10の性能の低下を更に効果的に抑制することができる。
第2間隙52は、第1シールド小片31と第2シールド小片32との間を、第1方向D1に沿って延びている。第2間隙52は、軸方向に見て、第2直線部群12Gの少なくとも一部を横断する。図5に示す例では、第2間隙52は、軸方向に見て、第1~第8ターン部101~108の第2直線部12を横断する。言い換えると、第2間隙52は、軸方向に見て、第1ターン部101よりも径方向の内方から第8ターン部108の径方向の外方まで延びている。第2間隙52が第2直線部12を横断するようにシールド小片31,32が配置されていることにより、各第2直線部12の周囲に形成される磁力線が第2間隙52を通じて第2シールド部材40に到達することが抑制される。これにより、第2直線部12の周囲に形成される磁力線によって、第2シールド部材40に渦電流が発生することを抑制することができる。このことは、第2間隙52の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を抑制可能であることを意味し、第2間隙52の存在によるコイル10の性能の低下を抑制可能であることを意味する。
軸方向に見て、第2間隙52と第1~第8ターン部101~108の第2直線部12とが成す角度は、例えば80°~100°であってよい。この場合、第2間隙52の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を効果的に抑制することができ、第2間隙52の存在によるコイル10の性能の低下を効果的に抑制することができる。さらに、図5から理解されるように、軸方向に見て、第2間隙52は、第1~第8ターン部101~108の第2直線部12と直交していてもよい。この場合、第2間隙52の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を更に効果的に抑制することができ、第2間隙52の存在によるコイル10の性能の低下を更に効果的に抑制することができる。
第3間隙53は、第2シールド小片32と第3シールド小片33との間を、第2方向D2に沿って延びている。第3間隙53は、軸方向に見て、第3直線部群13Gの少なくとも一部を横断する。図5に示す例では、第3間隙53は、軸方向に見て、第1~第8ターン部101~108の第3直線部13を横断する。言い換えると、第3間隙53は、軸方向に見て、第1ターン部101よりも径方向の内方から第8ターン部108の径方向の外方まで延びている。第3間隙53が第3直線部13を横断するようにシールド小片32,33が配置されていることにより、各第3直線部13の周囲に形成される磁力線が第3間隙53を通じて第2シールド部材40に到達することが抑制される。これにより、第3直線部13の周囲に形成される磁力線によって、第2シールド部材40に渦電流が発生することを抑制することができる。このことは、第3間隙53の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を抑制可能であることを意味し、第3間隙53の存在によるコイル10の性能の低下を抑制可能であることを意味する。
軸方向に見て、第3間隙53と第1~第8ターン部101~108の第3直線部13とが成す角度は、例えば80°~100°であってよい。この場合、第3間隙53の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を効果的に抑制することができ、第3間隙53の存在によるコイル10の性能の低下を効果的に抑制することができる。さらに、図5から理解されるように、軸方向に見て、第3間隙53は、第1~第8ターン部101~108の第3直線部13と直交していてもよい。この場合、第3間隙53の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を更に効果的に抑制することができ、第3間隙53の存在によるコイル10の性能の低下を更に効果的に抑制することができる。
第4間隙54は、第3シールド小片33と第4シールド小片34との間を、第1方向D1に沿って延びている。第4間隙54は、軸方向に見て、第4直線部群14Gの少なくとも一部を横断する。図5に示す例では、第4間隙54は、軸方向に見て、第1~第8ターン部101~108の第4直線部14を横断する。言い換えると、第4間隙54は、軸方向に見て、第1ターン部101よりも径方向の内方から第8ターン部108の径方向外方まで延びている。第4間隙54が第4直線部14を横断するようにシールド小片33,34が配置されていることにより、各第4直線部14の周囲に形成される磁力線が第4間隙54を通じて第2シールド部材40に到達することが抑制される。これにより、第4直線部14の周囲に形成される磁力線によって、第2シールド部材40に渦電流が発生することを抑制することができる。このことは、第4間隙54の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を抑制可能であることを意味し、第4間隙54の存在によるコイル10の性能の低下を抑制可能であることを意味する。
軸方向に見て、第4間隙54と第1~第8ターン部101~108の第4直線部14とが成す角度は、例えば80°~100°であってよい。この場合、第4間隙54の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を効果的に抑制することができ、第4間隙54の存在によるコイル10の性能の低下を効果的に抑制することができる。さらに、図5から理解されるように、軸方向に見て、第4間隙54は、第1~第8ターン部101~108の第4直線部14と直交していてもよい。この場合、第4間隙54の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を更に効果的に抑制することができ、第4間隙54の存在によるコイル10の性能の低下を更に効果的に抑制することができる。
各間隙51~54は、コイル要素10iの最内周部を形成するターン部101によって囲まれる領域内に延び入っている。図示された例では、第1間隙51及び第3間隙53の第1方向D1における位置が一致している。このため、第1間隙51及び第3間隙53は、第2方向D2に連続して延びている。また、第2間隙52及び第4間隙54の第2方向D2における位置が一致している。このため、第2間隙52及び第4間隙54は、第1方向D1に連続して延びている。しかしながら、これに限られない。第1間隙51及び第3間隙53の第1方向D1における位置は、異なっていてもよい。また、第2間隙52及び第4間隙54の第2方向D2における位置は、異なっていてもよい。
軸方向に見て、第1間隙51及び第3間隙53は、その延長線が中心軸線Cを通るように形成されている。言い換えると、第1間隙51及び第3間隙53は、コイル要素10iの最内周部を形成するターン部101の第2直線部12及び第4直線部14から最も離間した位置に形成されている。これにより、各第2直線部12及び各第4直線部14の周囲に形成される磁力線が第1間隙51及び第3間隙53を通じて第2シールド部材40に到達する、ということが効果的に抑制される。これにより、第1間隙51及び第3間隙53の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を効果的に抑制可能であり、第1間隙51及び第3間隙53の存在によるコイル10の性能の低下を効果的に抑制可能である。
また、軸方向に見て、第2間隙52及び第4間隙54は、その延長線が中心軸線Cを通るように形成されている。言い換えると、第2間隙52及び第4間隙54は、コイル要素10iの最内周部を形成するターン部101の第1直線部11及び第3直線部13から最も離間した位置に形成されている。これにより、各第1直線部11及び各第3直線部13の周囲に形成される磁力線が第2間隙52及び第4間隙54を通じて第2シールド部材40に到達する、ということが効果的に抑制される。これにより、第2間隙52及び第4間隙54の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を効果的に抑制可能であり、第2間隙52及び第4間隙54の存在によるコイル10の性能の低下を効果的に抑制可能である。
(第2シールド部材)
第2シールド部材40は、コイル10の第2側に配置されている。第2シールド部材40は、コイル10が発する電磁波を第2側から遮蔽する。コイルユニット5が発する電磁波が第2シールド部材40によって遮断されることにより、当該電磁波が他の電子部品や人体等に影響を与えることを抑制することができる。第2シールド部材40を形成する材料としては、例えばアルミニウム等の金属を採用可能である。
図4に示すように、第2シールド部材40は、第1シールド部材30から離間して配置されている。第2シールド部材40と第1シールド部材30との間には、スペーサ45が配置されていてよい。これにより、第2シールド部材40と第1シールド部材30との距離を、所定の距離に維持することができる。スペーサ45は、絶縁性の部材であれば特に限定されないが、熱伝導部材であることが好ましい。これにより、スペーサ45によってコイルユニット5からの放熱を促すことができる。第1シールド部材30と第2シールド部材40とは、スペーサ45としての熱伝導部材を介して接合されていてもよい。
スペーサ45としての熱伝導部材は、例えば、絶縁性の樹脂に熱伝導性の高い材料を分散させることにより作製された絶縁性放熱材料で形成することができる。また、スペーサ45に高い熱伝導性が要求される場合には、スペーサ45は、上記絶縁性放熱材料と金属製の部材とを用いて作製されてもよい。例えば、アルミなどの金属で作製された金属製ブロックを上記絶縁性放熱材料で作製されたフィルムで挟むことにより、高い熱伝導性を有するスペーサ45を作製することができる。このように作製されたスペーサ45は、第1シールド部材30と金属製ブロックとの間、及び、第2シールド部材40と金属製ブロックとの間に上記フィルムが位置するように、第1シールド部材30と第2シールド部材40との間に配置されることで、第1シールド部材30と第2シールド部材40との間の絶縁性を担保しつつ、コイルユニット5からの放熱を効果的に促進することができる。
ここで、第2シールド部材40を第1シールド部材30に接近して配置すると、例えば第2シールド部材40と第1シールド部材30との距離を10mm以下にすると、コイル10で生じた磁力線が第2シールド部材40に到達しやすくなり、これにより第2シールド部材40に渦電流が発生しやすくなると考えられる。第2シールド部材40に渦電流が発生しやすくなると、第2シールド部材40の損失が大きくなり、コイルユニット5の損失が大きくなる。とりわけ、本実施の形態のコイルユニット5では、第1シールド部材30に間隙51~54が形成されている。このため、上記磁力線は第1シールド部材30の間隙51~54を通じて第2シールド部材40に到達するものと考えられる。このため、本実施の形態のコイルユニット5において第2シールド部材40を第1シールド部材30に接近させると、第1シールド部材30に間隙50が形成されていないコイルユニットと比較して、コイルユニット5の損失が大きくなると考えられる。しかしながら、本件発明者が得た知見によれば、コイルユニット5がコイル10の第2主面10bに密着した磁性体樹脂層20を含むことにより、第2シールド部材40を第1シールド部材30に接近させることによるコイルユニット5の損失の増大を抑制することができる。さらに、本件発明者が得た知見によれば、コイル10とシールド小片31~34間の間隙51~54との位置関係を上述した位置関係にすることにより、第2シールド部材40を第1シールド部材30に接近させることによるコイルユニット5の損失の増大を抑制することができる。このことは、コイルユニット5の寸法(とりわけ、軸方向に沿った寸法)を小さくすることに寄与する。なお、コイルユニット5を自動車に搭載する場合、その設置可能なスペースは限られている。このため、コイルユニット5の寸法を小さくすることは、有利である。したがって、本実施の形態では、コイルユニット5が自動車に設置される受電コイルユニットである場合、第2シールド部材40と第1シールド部材30との間の距離は、10mm以下であってもよく、5mm以下であってよく、3mm以下であってよく、2mm以下であってよく、1mm以下であってもよい。一方、コイルユニット5が道路や駐車場に設置される送電コイルユニットである場合、第2シールド部材40と第1シールド部材30との間の距離は、10mm以上であってもよく、15mm以上であってもよく、20mm以上であってもよい。ただし、第2シールド部材40と第1シールド部材30との間の距離が長くなるほど、コイルユニット5から放熱されづらくなりコイルユニット5が高温になる虞がある。このため、コイルユニット5が道路や駐車場に設置される場合であっても、第2シールド部材40と第1シールド部材30との間の距離は、1mm以下であることが好ましい。また、第2シールド部材40と第1シールド部材30との間の距離が1mm以上である場合は、スペーサ45として、上述した高い熱伝導性を有するスペーサを用いることが好ましい。
(接続端子)
図2に示すように、第1接続端子46は、コイル要素10iの最内周部を形成する第1ターン部101の第1直線部11に接続されている。第2接続端子47は、コイル要素10iの最外周部を形成する第8ターン部108の第4直線部14に接続されている。第1接続端子46及び第2接続端子47は、例えば高周波電流供給部1A又は変換部2Aとの接続の際に用いられ得る。第1接続端子46と第1ターン部101との接続及び第2接続端子47と第8ターン部108との接続は、超音波接合で行われる。ただし、その接続手法は限られず、例えば導電性接着剤による接続が採用されてもよい。
送電コイルユニットとしてコイルユニット5を用いる場合、第1接続端子46及び第2接続端子47が図1で示したような高周波電流供給部1A又は交流電源に接続される。高周波電流がコイルユニット5に供給されると、電流を、第1接続端子46からコイル10に流した後、第2接続端子47から高周波電流供給部1A又は交流電源に流すことができる。また、電流を、第2接続端子47からコイル10に流した後、第1接続端子46から高周波電流供給部1A又は交流電源に流すことができる。これにより、コイル10の中心軸線に沿う磁力線を含む磁界を発生させることができる。
一方で、受電コイルユニットとしてコイルユニット5を用いる場合、コイル10の中心軸線に沿う磁力線を含む磁界を受けることで、コイル10に高周波電流を発生させることができる。そして、この高周波電流を、第1接続端子46又は第2接続端子47から外部の装置に供給できる。
なお、上述した実施形態及び後述する変形例のいくつかでは、第1直線部11及び第4直線部14がコイル要素10iの端部を形成しているが、これに限られない。第1~第4直線部11~14のうち任意の直線部が、コイル要素10iの端部を形成していてよい。
<変形例>
なお、上述した一実施の形態に対して、様々な変更を加えることが可能である。以下、図6乃至図17を参照して、本実施の形態の変形例について説明する。図6乃至図14では、第1接続端子46及び第2接続端子47の図示を省略している。
例えば、図6に示すコイルユニット5では、第1シールド部材30は、2つのシールド小片31~32を含む。各シールド小片31~32は、四角形の形状を有する。隣り合うシールド小片31,32の間に形成された間隙50は、軸方向に見て、第1直線部群11Gの一部と第3直線部群13Gを横切っている。間隙50は、軸方向に見て中心軸線Cと重なる位置に形成されている。このようなコイルユニット5によっても、間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を抑制可能であり、間隙50の存在によるコイル10の性能の低下を抑制可能である。なお、図6に示す例では、間隙50は、軸方向に見て、第1直線部群11G及び第3直線部群13Gと直交している。
また、図7に示す例では、第1シールド部材30は、6つのシールド小片31~36を含む。各シールド小片31~36は、四角形の形状を有する。隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35の間に形成された7つの間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1直線部群11Gと中心軸線Cとの間を延びている。また、上記7つの間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第3直線部群13Gと中心軸線Cとの間を延びている。間隙50がコイル要素10iの最内周部を形成する第1ターン部101の内方を延びることにより、当該間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を抑制可能であり、当該間隙50の存在によるコイル10の性能の低下を抑制可能である。なお、図7に示す例では、7つの間隙50のうち6つは、軸方向に見て、第1~第4直線部群11G~14Gのいずれかと直交している。
また、図8及び図9に示す例では、第1シールド部材30は、4つのシールド小片31~34を含む。各シールド小片31~34は、四角形の形状を有する。隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34の間に形成された3つの間隙50のうち1つは、軸方向に見て、第1直線部群11Gを横切っている。この間隙50は、軸方向に見て、第1直線部群11Gと直交している。また、他の2つの間隙50の一方は、軸方向に見て、第2直線部群12G内を第2直線部12に沿って延びている。また、他の2つの間隙50の他方は、第4直線部群14内を第4直線部14に沿って延びている。このように、第1シールド部材30に形成された複数の間隙50の一部が、軸方向に見て、コイル10を形成するいずれかの直線部群11G~14G内を、当該直線部群11G~14Gを構成する直線部11~14に沿って延びていてもよい。この場合も、少なくとも、第1直線部群11Gを横切る間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を抑制可能であり、当該間隙50の存在によるコイル10の性能の低下を抑制可能である。
なお、発明者が得た知見によれば、間隙50が軸方向に見ていずれかの直線部群11G~14G内を当該直線部群11G~14Gを構成する直線部11~14に沿って延びる場合、当該間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大は、当該間隙50が直線部群11G~14Gの径方向における中央に近づくほど大きくなる。したがって、図8に示すように、第2直線部群12G内を延びる間隙50は、第2直線部群12Gの複数の第2直線部12のうちの最内方の第2直線部12(第1ターン部101の第2直線部12)より数えて当該複数の第2直線部12の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第2直線部12よりも、中心軸線Cの側(径方向の内方)を延びていることが好ましい。あるいは、図9に示すように、第2直線部群12G内を延びる間隙50は、第2直線部群12Gの複数の第2直線部12のうちの最外方の第2直線部12(第8ターン部108の第2直線部12)より数えて当該複数の第2直線部12の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第2直線部12よりも、中心軸線Cの側とは反対の側(径方向の外方)を延びていることが好ましい。具体的には、図8及び図9に示す例では、第2直線部群12Gの第2直線部12の総数は8である。これを3で割った値以上の最小の整数は3である。したがって、第2直線部群12G内を延びる間隙50は、図8に示すように、第3ターン部103の第2直線部12よりも径方向の内方に位置していることが好ましい。あるいは、第2直線部群12G内を延びる間隙50は、図9に示すように、第6ターン部106の第2直線部12よりも径方向の外方に位置していることが好ましい。
同様に、図8に示すように、第4直線部群14G内を延びる間隙50は、第4直線部群14Gの複数の第4直線部14のうちの最内方の第4直線部14(第1ターン部101の第4直線部14)より数えて当該複数の第4直線部14の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第4直線部14よりも、中心軸線Cの側(径方向の内方)を延びていることが好ましい。あるいは、図9に示すように、第4直線部群14G内を延びる間隙50は、第4直線部群14Gの複数の第4直線部14のうちの最外方の第4直線部14(第8ターン部108の第4直線部14)より数えて当該複数の第4直線部14の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第4直線部14よりも、中心軸線Cの側とは反対の側(径方向の外方)を延びていることが好ましい。具体的には、図8及び図9に示す例では、第4直線部群14Gの第4直線部14の総数は8である。これを3で割った値以上の最小の整数は3である。したがって、第4直線部群14G内を延びる間隙50は、図8に示すように、第3ターン部103の第4直線部14よりも径方向の内方に位置していることが好ましい。あるいは、第4直線部群14G内を延びる間隙50は、図9に示すように、第6ターン部106の第4直線部14よりも径方向の外方に位置していることが好ましい。
このことは、第1シールド部材30に、軸方向に見て、第1直線部群11G内を第1直線部11に沿って延びる間隙50が形成されている場合や、軸方向に見て、第3直線部群13G内を第3直線部13に沿って延びる間隙50が形成されている場合も同様に当てはまる。図10乃至図14に示す例では、第1シールド部材30は、6つのシールド小片31~36を含む。各シールド小片31~36は、四角形の形状を有する。隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35の間に形成された7つの間隙50のうち3つは、軸方向に見て、第1直線部群11Gの一部及び/又は第3直線部群13Gの一部を横切っている。これら3つの間隙50は、軸方向に見て、1直線部群11Gの一部及び/又は第3直線部群13Gの一部と直交している。また、他の間隙50のうち1つは、軸方向に見て、第1直線部群11G内を第1直線部11に沿って延びている。また、他の間隙のうちの他の2つは、第3直線部群13G内を第3直線部13に沿って延びている。
図10及び図11に示すように、第1直線部群11G内を延びる間隙50は、第1直線部群11Gの複数の第1直線部11のうちの最内方の第1直線部11(第1ターン部101の第1直線部11)より数えて当該複数の第1直線部11の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第1直線部11よりも、中心軸線Cの側(径方向の内方)を延びていることが好ましい。あるいは、図13及び図14に示すように、第1直線部群11G内を延びる間隙50は、第1直線部群11Gの複数の第1直線部11のうちの最外方の第1直線部11(第8ターン部108の第1直線部11)より数えて当該複数の第1直線部11の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第1直線部11よりも、中心軸線Cの側とは反対の側(径方向の外方)を延びていることが好ましい。具体的には、図10乃至図14に示す例では、第1直線部群11Gの第1直線部11の総数は8である。これを3で割った値以上の最小の整数は3である。したがって、第1直線部群11G内を延びる間隙50は、図10及び図11に示すように、第3ターン部103の第1直線部11よりも径方向の内方に位置していることが好ましい。あるいは、第1直線部群11G内を延びる間隙50は、図13及び図14に示すように、第6ターン部106の第1直線部11よりも径方向の外方に位置していることが好ましい。
同様に、図10及び図11に示すように、第3直線部群13G内を延びる間隙50は、第3直線部群13Gの複数の第3直線部13のうちの最内方の第3直線部13(第1ターン部101の第3直線部13)より数えて当該複数の第3直線部13の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第3直線部13よりも、中心軸線Cの側(径方向の内方)を延びていることが好ましい。あるいは、図13及び図14に示すように、第3直線部群13G内を延びる間隙50は、第3直線部群13Gの複数の第3直線部13のうちの最外方の第3直線部13(第8ターン部108の第3直線部13)より数えて当該複数の第3直線部13の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第3直線部13よりも、中心軸線Cの側とは反対の側(径方向の外方)を延びていることが好ましい。具体的には、図10乃至図14に示す例では、第3直線部群13Gの第3直線部13の総数は8である。これを3で割った値以上の最小の整数は3である。したがって、第3直線部群13G内を延びる間隙50は、図10及び図11に示すように、第3ターン部103の第3直線部13よりも径方向の内方に位置していることが好ましい。あるいは、第3直線部群13G内を延びる間隙50は、図13及び図14に示すように、第6ターン部106の第3直線部13よりも径方向の外方に位置していることが好ましい。
また、図15乃至図17に示すように、コイル10は、複数の渦巻形状のコイル要素10j,10jjを含んでいてもよい。図15乃至図17に示す例では、コイル10は、軸方向に並ぶ2つの第1コイル要素10j及び第2コイル要素10jjを含んでいる。第1コイル要素10j及び第2コイル要素10jjの軸方向に沿ったピッチPは、例えば、5mm以上40mm以下である。
図示された例では、各コイル要素10j,10jjは、渦巻形状を有する導電体10Eを含む。導電体10Eは、径方向に並ぶ複数のターン部101~105を含む。図示された例では、導電体10Eは、第1~第5ターン部101~105を含む。第1~第5ターン部101~105は、径方向の内側から外側に向けて、この順に並んでいる。言い換えると、第1ターン部101が径方向の最も内方に位置し、第5ターン部105が径方向の最も外方に位置している。更に言い換えると、第1ターン部101が各コイル要素10j,10jjの最内周部を形成する。また、第5ターン部105が各コイル要素10j,10jjの最外周部を形成する。
各コイル要素10j,10jjの各ターン部101~105は、軸方向に垂直な仮想平面上を延びている。第1~第5ターン部101~105は、この順に連なり、これによりコイル要素10j,10jjは中心軸線Cの周りに渦巻形状を形成している。図示された例では、各コイル要素10j,10jj(導電体10E)は、各ターン部101~105が概ね四角形を成すように巻き回されているが、これに限られない。各ターン部101~105は、四角形以外の多角形を概ね成すように巻き回されていてもよい。図15及び図16から理解されるように、第1コイル要素10jの第1~第5ターン部101~105は、それぞれ、第2コイル要素10jjの第1~第5ターン部101~105と軸方向に整列している。
各コイル要素10j,10jjの各ターン部101~105は、中心軸線Cの周りに配置された複数の直線部11~13を含む。中心軸線Cを中心とする円の周方向に隣り合う直線部11~13は、互いに接続されている。図示された例では、周方向に隣り合う直線部11,12;12,13は、周方向に沿って湾曲する曲線部15を介して接続されている。図示された例では、第1~第5ターン部101~105は、第1方向D1に延びる第1直線部11及び第3直線部13と、第2方向D2に延びる第2直線部12とを含む。また、各コイル要素10j,10jjの第1~第4ターン部101~104は、ターン接続部16を含む。第1~第4ターン部101~104は、それぞれ、そのターン接続部16において、第2~第5ターン部102~105に接続する。
第1方向D1と第2方向D2とは、互いに非平行である。図示された例では、第1方向D1と第2方向D2とは、直交している。各ターン部101~105において、第1直線部11及び第3直線部13は、その間を中心軸線Cが通るように配置されている。また、各ターン部101~105において、第2直線部12及びターン接続部16は、その間を中心軸線Cが通るように配置されている。
また、第1コイル要素10jの各ターン部101~105において、第1直線部11及び第2直線部12の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。同様に、第1コイル要素10jの各ターン部101~105において、第2直線部12及び第3直線部13の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。また、第1コイル要素10jの第1~第4ターン部101~104において、第1直線部11及びターン接続部16の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。さらに、第1コイル要素10jの第1~第4ターン部101~104のターン接続部16は、それぞれ、曲線部15を介して、第1コイル要素10jの第2~第5ターン部102~105の第3直線部13に接続している。
また、第2コイル要素10jjの各ターン部101~105において、第1直線部11及び第2直線部12の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。同様に、第2コイル要素10jjの各ターン部101~105において、第2直線部12及び第3直線部13の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。また、第2コイル要素10jjの第1~第4ターン部101~104において、第3直線部13及びターン接続部16の隣り合う端部は、曲線部15を介して接続されている。さらに、第2コイル要素10jjの第1~第4ターン部101~104のターン接続部16は、それぞれ、曲線部15を介して、第2コイル要素10jjの第2~第5ターン部102~105の第1直線部11に接続している。
図15から理解されるように、第1コイル要素10jの第1ターン部101の第1~第3直線部11~13及びターン接続部16は、それぞれ、第2コイル要素10jjの第1ターン部101の第1~第3直線部11~13及びターン接続部16と軸方向に整列している。また、第1コイル要素10jの第2ターン部102の第1~第3直線部11~13及びターン接続部16は、それぞれ、第2コイル要素10jjの第2ターン部102の第1~第3直線部11~13及びターン接続部16と軸方向に整列している。また、第1コイル要素10jの第3ターン部103の第1~第3直線部11~13及びターン接続部16は、それぞれ、第2コイル要素10jjの第3ターン部103の第1~第3直線部11~13及びターン接続部16と軸方向に整列している。また、第1コイル要素10jの第4ターン部104の第1~第3直線部11~13及びターン接続部16は、それぞれ、第2コイル要素10jjの第4ターン部104の第1~第3直線部11~13及びターン接続部16と軸方向に整列している。また、第1コイル要素10jの第5ターン部105の第1~第3直線部11~13は、それぞれ、第2コイル要素10jjの第5ターン部105の第1~第3直線部11~13と軸方向に整列している。
図15から理解されるように、第1コイル要素10jの最内方に位置する第1ターン部101の第3直線部13と、第2コイル要素10jjの最内方に位置する第1ターン部101の第1直線部11とが、電気的に接続されている。また、第1コイル要素10jの最外方に位置する第5ターン部105の第1直線部11に、第1接続端子46が接続されている。また、第2コイル要素10jjの最外方に位置する第5ターン部105の第3直線部13に、第2接続端子47が接続されている。
図16に示すように、第1コイル要素10jがコイル10の第1主面10aを形成する。また、第2コイル要素10jjがコイル10の第2主面10bを形成する。磁性体樹脂層20は、コイル10の第2主面10bに密着している。図16に示す例では、コイル10は磁性体樹脂層20に埋め込まれている。図16に示す例では、磁性体樹脂層20は、第1コイル要素10jの第2側を向く面にも密着している。しかしながら、これに限られず、磁性体樹脂層20は第1コイル要素10jの第2側を向く面に密着していなくてもよい。
図15乃至図17に示す例では、第1シールド部材30は、9つのシールド小片31~39を含む。各シールド小片31~39は、四角形の形状を有する。隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,37;37,38;38,31;32,39;34,39;36,39;38,39の間に形成された12の間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1コイル要素10j及び第2コイル要素10jjの第1直線部群11Gを横断している。これら2つの間隙50は、軸方向に見て、第1コイル要素10j及び第2コイル要素10jjの第1直線部群11Gと直交している。また、上記12の間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1コイル要素10j及び第2コイル要素10jjの第2直線部群12Gを横断している。これら2つの間隙50は、軸方向に見て、第1コイル要素10j及び第2コイル要素10jjの第2直線部群12Gと直交している。また、上記12の間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1コイル要素10j及び第2コイル要素10jjの第3直線部群13Gを横断している。これら2つの間隙50は、軸方向に見て、第1コイル要素10j及び第2コイル要素10jjの第3直線部群13Gと直交している。また、上記12の間隙50のうち4つは、軸方向に見て、コイル要素10j,10jjの最内方に位置する第1ターン部101よりも、径方向の内方に位置する。
次に、第1シールド部材30に形成された間隙50の位置の違いによる、コイルユニット5の損失の違いを説明する。
<実施例1-1>
実施例1-1のコイルユニット5として、図1乃至図5に示すように、渦巻状に形成されたコイル10と磁性体樹脂層20と第1シールド部材30及び第2シールド部材40からなるコイルユニット5を準備した。
コイル10は、図1乃至図5に示すコイル10と同様に形成されていた。コイル10は銅で形成され、その線幅は6mmであり、厚さは0.5mmであった。また、隣り合うターン部101,102;・・・;107,108間の距離は、6mmであった。コイル10の第1方向D1及び第2方向D2に沿った寸法は、それぞれ、295mm及び295mmであった。
磁性体樹脂層20は、磁性体粉を混合した2液硬化性エポキシ樹脂を硬化させて形成された。コイル10は、図4に示すように磁性体樹脂層20の凹部25内に収納されており、コイル10の第2主面10bは磁性体樹脂層20と密着していた。
第1シールド部材30は、4つのシールド小片31~34に分割して形成された。各シールド小片31~34はフェライト板であった。第1シールド部材30の第1方向D1及び第2方向D2の寸法は、それぞれ、300mm及び300mmであった。また、磁性体樹脂層20と第1シールド部材30との間の距離は、1mmであった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,31間の間隙50の幅は、5mmであった。隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,31の間に形成された4つの間隙50の1つ(第1間隙51)は、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11を横断していた。この間隙50は、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11と直交していた。他の3つの間隙50(第2~第4間隙52~54)は、軸方向に見て、それぞれ、第1~第8ターン部101~108の第2~第4直線部12~14を横断していた。これら3つの間隙50は、軸方向に見て、それぞれ、第1~第8ターン部101~108の第2~第4直線部12~14と直交していた。4つの間隙50(第1~第4間隙51~54)は、その延長線が中心軸線Cを通るように形成されていた。
第2シールド部材40は、アルミニウムで形成された。第2シールド部材40の第1方向D1及び第2方向D2の寸法は、それぞれ、320mm及び320mmであった。また、第1シールド部材30と第2シールド部材40との間の距離は、1mmであった
(評価)
次にこのようにして作製された実施例1-1のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
実施例1-1のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、121.0及び87.7Wであった。
<実施例1-2>
図7に示す例と同様に第1シールド部材30を6つのシールド小片31~36に分割して形成したこと以外は、実施例1-1の場合と同様に実施例1-2のコイルユニット5を作製した。
各シールド小片31~36はフェライト板であった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35間の間隙50の幅は、5mmであった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35の間に形成された7つの間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13を横断していた。これら2つの間隙50は、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13と直交していた。また、これら2つの間隙50は、その延長線が中心軸線Cを通るように形成されていた。
また、上記7つの間隙50のうち1つは、第1ターン部101で囲まれた領域内を第2方向D2に沿って延びていた。この間隙50は、軸方向に見て中心軸線Cと重なっていた。
また、残りの4つの間隙50は、軸方向に見て、第1~第8ターン部101~108の第2直線部12又は第4直線部14を横断していた。これら4つの間隙50は、軸方向に見て、第1~第8ターン部101~108の第2直線部12又は第4直線部14と直交していた。また、これら4つの間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1直線部群11Gと中心軸線Cとの間を延びていた。また、これら4つの間隙50のうち他の2つは、軸方向に見て、第3直線部群13Gと中心軸線Cとの間を延びていた。
(評価)
次にこのようにして作製された実施例1-2のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
実施例1-2のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、115.0及び91.3Wであった。
<実施例1-3>
図10に示すように第1シールド部材30を6つのシールド小片31~36に分割して形成したこと以外は、実施例1-1の場合と同様に実施例1-3のコイルユニット5を作製した。
各シールド小片31~36はフェライト板であった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35間の間隙50の幅は、5mmであった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35の間に形成された7つの間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13を横断していた。これら2つの間隙50は、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13と直交していた。また、これら2つの間隙50は、その延長線が中心軸線Cを通るように形成されていた。
また、上記7つの間隙50のうち1つは、第1ターン部101で囲まれた領域内を第2方向D2に沿って延びていた。この間隙50は、軸方向に見て中心軸線Cと重なっていた。
また、残りの4つの間隙50のうち3つは、軸方向に見て、第2方向D2に沿って延び、第1ターン部101の第1直線部11又は第3直線部13と重なっていた。また、この4つの間隙50のうち他の1つは、軸方向に見て、第1直線部11の延長線上を延びていた。
(評価)
次にこのようにして作製された実施例1-3のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
実施例1-3のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、102.0及び99.5Wであった。
<実施例1-4>
図11に示すように第1シールド部材30を6つのシールド小片31~36に分割して形成したこと以外は、実施例1-1の場合と同様に実施例1-4のコイルユニット5を作製した。
各シールド小片31~36はフェライト板であった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35間の間隙50の幅は、5mmであった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35の間に形成された7つの間隙50のうち3つは、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13を横断していた。これら3つの間隙50は、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13と直交していた。また、これら3つの間隙50の1つは、軸方向に見て中心軸線Cと重なっていた。また、これら3つの間隙50の他の2つは、その延長線が中心軸線Cを通るように形成されていた。
また、残りの4つの間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1直線部群11G内を第1直線部11に沿って延びていた。より具体的には、これらの間隙50は、第2ターン部102及び第3ターン部103の第1直線部11の間を延びていた。また、この4つの間隙50のうち他の2つは、軸方向に見て、第3直線部群13G内を第3直線部13に沿って延びていた。より具体的には、これらの間隙50は、第2ターン部102及び第3ターン部103の第3直線部13の間を延びていた。
(評価)
次にこのようにして作製された実施例1-4のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
実施例1-4のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、94.5及び104.0Wであった。
<実施例1-5>
図12に示すように第1シールド部材30を6つのシールド小片31~36に分割して形成したこと以外は、実施例1-1の場合と同様に実施例1-5のコイルユニット5を作製した。
各シールド小片31~36はフェライト板であった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35間の間隙50の幅は、5mmであった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35の間に形成された7つの間隙50のうち3つは、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11の一部及び/又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13の一部を横断していた。これら3つの間隙50は、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11の一部及び/又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13の一部と直交していた。また、これら3つの間隙50の1つは、軸方向に見て中心軸線Cと重なっていた。また、これら3つの間隙50の他の2つは、その延長線が中心軸線Cを通るように形成されていた。
また、残りの4つの間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1直線部群11G内を第1直線部11に沿って延びていた。より具体的には、これらの間隙50は、第3ターン部102及び第4ターン部104の第1直線部11の間を延びていた。また、この4つの間隙50のうち他の2つは、軸方向に見て、第3直線部群13G内を第3直線部13に沿って延びていた。より具体的には、これらの間隙50は、第3ターン部103及び第4ターン部104の第3直線部13の間を延びていた。
(評価)
次にこのようにして作製された実施例1-5のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
実施例1-5のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、89.7及び103.0Wであった。
<実施例1-6>
図13に示すように第1シールド部材30を6つのシールド小片31~36に分割して形成したこと以外は、実施例1-1の場合と同様に実施例1-6のコイルユニット5を作製した。
各シールド小片31~36はフェライト板であった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35間の間隙50の幅は、5mmであった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35の間に形成された7つの間隙50のうち3つは、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11の一部及び/又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13の一部を横断していた。これら3つの間隙30は、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11の一部及び/又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13の一部と直交していた。また、これら3つの間隙50の1つは、軸方向に見て中心軸線Cと重なっていた。また、これら3つの間隙50の他の2つは、その延長線が中心軸線Cを通るように形成されていた。
また、残りの4つの間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1直線部群11G内を第1直線部11に沿って延びていた。より具体的には、これらの間隙50は、第6ターン部106及び第7ターン部107の第1直線部11の間を延びていた。また、この4つの間隙50のうち他の2つは、軸方向に見て、第3直線部群13G内を第3直線部13に沿って延びていた。より具体的には、これらの間隙50は、第6ターン部106及び第7ターン部107の第3直線部13の間を延びていた。
(評価)
次にこのようにして作製された実施例1-6のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
実施例1-6のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、95.4及び100.0Wであった。
<実施例1-7>
図14に示すように第1シールド部材30を6つのシールド小片31~36に分割して形成したこと以外は、実施例1-1の場合と同様に実施例1-7のコイルユニット5を作製した。
各シールド小片31~36はフェライト板であった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35間の間隙50の幅は、5mmであった。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,31;32,35の間に形成された7つの間隙50のうち3つは、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11の一部及び/又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13の一部を横断していた。これら3つの間隙50は、軸方向に見て、第2~第8ターン部102~108の第1直線部11の一部及び/又は第1~第8ターン部101~108の第3直線部13の一部と直交していた。また、これら3つの間隙50の1つは、軸方向に見て中心軸線Cと重なっていた。また、これら3つの間隙50の他の2つは、その延長線が中心軸線Cを通るように形成されていた。
また、残りの4つの間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1直線部群11G内を第1直線部11に沿って延びていた。より具体的には、これらの間隙50は、第8ターン部108の第1直線部11と重なっていた。また、この4つの間隙50のうち他の2つは、軸方向に見て、第3直線部群13G内を第3直線部13に沿って延びていた。より具体的には、これらの間隙50は、第8ターン部108の第3直線部13と重なっていた。
(評価)
次にこのようにして作製された実施例1-7のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
実施例1-7のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、120.5及び88.0Wであった。
図18に、実施例1-1~1-7のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を示す。
図18から理解されるように、実施例1-1のコイルユニット5における第1シールド部材30の間隙50の数と比較して、実施例1-2のコイルユニット5における第1シールド部材30の間隙50の数は多いが、実施例1-1及び実施例1-2のコイルユニット5間で、Q値及び損失に大きな差は無かった。この結果から、軸方向に見て、第1シールド部材30の間隙50がコイル要素10iの直線部群を横断するように設けられる場合、この間隙50の存在によっては、コイル10の性能は大きく損なわれず、また、コイルユニット5の損失は大きく増大しない、ということが理解できる。
また、実施例1-1~1-7の結果から、軸方向に見て、第1シールド部材30の全ての間隙50がいずれかの直線部群11G~14Gを横断するように形成されたコイルユニット(実施例1-1及び1-2のコイルユニット5)のコイル10のQ値は、第1シールド部材30の間隙50の一部がいずれかの直線部群11G~14G内を当該直線部群11G~14Gを構成する直線部11~14と平行して延びるように形成されたコイルユニット(実施例1-3~1-7のコイルユニット5)のコイル10のQ値と比較して、高い傾向にあることが理解される。
なお、実施例1-3~1-7の結果から、第1シールド部材30に形成された間隙50が軸方向に見ていずれかの直線部群11G~14G内を当該直線部群11G~14Gを構成する直線部11~14に沿って延びる場合、当該コイルユニット5のQ値は、当該間隙50が直線部群11G~14Gの径方向における中央に近づくほど低くなる、ということが理解できる。
また、実施例1-2~1-7の結果から、軸方向に見て、第1シールド部材30の間隙50がコイル10の最内周部を形成する第1ターン部101と中心軸線Cとの間を延びるように形成されたコイルユニット(実施例1-2のコイルユニット5)のコイル10のQ値は、第1シールド部材30の間隙50がコイル10の最内周部を形成する第1ターン部101よりも外側を延びるように形成されたコイルユニット(実施例1-3~1-7のコイルユニット5)のコイル10のQ値と比較して、高い傾向にあることが理解される。
また、実施例1-1~1-7の結果から、軸方向に見て、第1シールド部材30の間隙50の延長線が中心軸線Cと重なるように形成されたコイルユニット(実施例1-1のコイルユニット5)のコイル10のQ値は、第1シールド部材30の間隙50の延長線が中心軸線Cから外れるように形成されたコイルユニット(実施例1-2~1-7のコイルユニット5)のコイル10のQ値と比較して、高い傾向にあることが理解される。
次に、コイル10の第2主面10bと磁性体樹脂層20との距離の違いによる、コイルユニット5の損失の違いを説明する。
<実施例2-1>
実施例2のコイルユニット5として、図15乃至図17に示すように、渦巻状に形成されたコイル要素10j,10jjを含むコイル10と磁性体樹脂層20と第1シールド部材30及び第2シールド部材40からなるコイルユニット5を準備した。
コイル10は、図15乃至図17に示すコイル10と同様に形成されていた。コイル要素10j,10jjは銅で形成され、その線幅は6mmであり、厚さは0.5であった。また、各コイル要素10j,10jjにおいて、隣り合うターン部101,102;・・・;104,105間の距離は、6mmであった。コイル10の第1方向D1及び第2方向D2に沿った寸法は、それぞれ、295mm及び295mmであった。
磁性体樹脂層20は、磁性体粉を混合した2液硬化性エポキシ樹脂を硬化させて形成された。コイル10は、図16に示すように磁性体樹脂層20に埋め込まれており、コイル10の第2主面10bは磁性体樹脂層20と密着していた。
第1シールド部材30は、9つのシールド小片31~39に分割して形成された。各シールド小片31~39はフェライト板であった。第1シールド部材30の第1方向D1及び第2方向D2の寸法は、それぞれ、300mm及び300mmであった。また、磁性体樹脂層20と第1シールド部材30との間の距離は、0mmであった。すなわち、磁性体樹脂層20と第1シールド部材30とは、密着していた。
隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,37;37,38;38,31;32,39;34,39;36,39;38,39間の間隙50の幅は、5mmであった。隣り合うシールド小片隣り合うシールド小片31,32;32,33;33,34;34,35;35,36;36,37;37,38;38,31;32,39;34,39;36,39;38,39の間に形成された12の間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1~第5ターン部101~105の第1直線部11を横断していた。これら2つの間隙は、軸方向に見て、第1~第5ターン部101~105の第1直線部11と直交していた。また、上記12の間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1~第5ターン部101~105の第2直線部12を横断していた。これら2つの間隙50は、軸方向に見て、第1~第5ターン部101~105の第2直線部12と直交していた。また、上記12の間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1~第5ターン部101~105の第3直線部13を横断していた。これら2つの間隙50は、軸方向に見て、第1~第5ターン部101~105の第3直線部13と直交していた。また、上記12の間隙50のうち2つは、軸方向に見て、第1~第4ターン部101~104のターン接続部16を横断していた。また、上記12の間隙50のうち4つは、軸方向に見て、最内方に位置する第1ターン部101の径方向の内方を第1方向D1又は第2方向D2に延びていた。
第2シールド部材40は、アルミニウムで形成された。第2シールド部材40の第1方向D1及び第2方向D2の寸法は、それぞれ、320mm及び320mmであった。また、第1シールド部材30と第2シールド部材40との間の距離は、1mmであった
(評価)
次にこのようにして作製された実施例2-1のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
実施例2-1のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、121.2及び87.7Wであった。
<実施例2-2>
磁性体樹脂層20と第1シールド部材30との間の距離を1mmとしたこと以外は、実施例2-1の場合と同様に実施例2-2のコイルユニット5を作製した。
(評価)
次にこのようにして作製された実施例2-2のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
実施例2-2のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、122.0及び85.0Wであった。
<比較例2-1>
磁性体樹脂層20をコイル10から離間して配置したこと以外は、実施例2-1の場合と同様に比較例2-1のコイルユニット5を作製した。コイル10の第2主面10bと磁性体樹脂層20との間の距離は、0.1mmであった。
(評価)
次にこのようにして作製された比較例2-1のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
比較例2-1のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、90.5及び116.3Wであった。
<比較例2-2>
コイル10の第2主面10bと磁性体樹脂層20との間の距離を1mmとしたこと以外は、比較例2-1の場合と同様に比較例2-2のコイルユニット5を作製した。
(評価)
次にこのようにして作製された比較例2-2のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
比較例2-2のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、96.6及び106.4Wであった。
<比較例2-3>
磁性体樹脂層20を設けなかったこと以外は、実施例2-1の場合と同様に比較例2-3のコイルユニット5を作製した。
(評価)
次にこのようにして作製された比較例2-3のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
比較例2-3のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、97.0及び105.2Wであった。
<比較例2-4>
第1シールド部材30と第2シールド部材40との間の距離を6mmとしたこと以外は、比較例2-3の場合と同様に比較例2-4のコイルユニット5を作製した。
(評価)
次にこのようにして作製された比較例2-4のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
比較例2-4のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、104.0及び100.9Wであった。
<比較例2-5>
第1シールド部材30と第2シールド部材40との間の距離を10mmとしたこと以外は、比較例2-3の場合と同様に比較例2-5のコイルユニット5を作製した。
(評価)
次にこのようにして作製された比較例2-5のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
比較例2-5のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、106.0及び99.6Wであった。
<比較例2-6>
第1シールド部材30と第2シールド部材40との間の距離を15mmとしたこと以外は、比較例2-3の場合と同様に比較例2-6のコイルユニット5を作製した。
(評価)
次にこのようにして作製された比較例2-6のコイルユニット5のコイル10に、85kHzの高周波電流を流し、コイル10のQ値及びコイルユニット5の損失を測定した。
比較例2-6のコイル10のQ値及びコイルユニット5の損失は、それぞれ、108.0及び98.3Wであった。
図19に、実施例2-1~2-2及び比較例2-1~2-6のコイルのQ値及びコイルユニットの損失を示す。
図19から理解されるように、実施例2-1のコイルユニット5の損失は、比較例2-1~2-2のコイルユニット5の損失と比較して、大幅に低かった。このことから、コイル10の第2主面10bと磁性体樹脂層20とを密着させることで、コイルユニット5の損失を大幅に低減可能であることが分かる。言い換えると、コイル10の第2主面10bと磁性体樹脂層20とが離間している場合には、例え第2主面10bと磁性体樹脂層20との距離が0.1mmと小さな距離であっても、コイルユニット5の損失が大きく増大することが分かる。また、実施例2-1と実施例2-2とでは、コイルユニット5の損失に大きな差は無かった。このことから、コイル10の第2主面10bと磁性体樹脂層20とを密着させた場合には、第1シールド部材30をコイル10に接近させることによるコイルユニット5の損失の増大を抑制することができることが分かる。なお、比較例2-3~2-6のコイルユニット5の損失を比較することで、第2シールド部材40を第1シールド部材30に接近させることによりコイルユニット5の損失が増大することが分かる。
以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例によるコイルユニット5は、任意の中心軸線Cの周りで渦巻形状に形成されたコイル要素10i;10j,10jjを含むコイル10と、磁性体樹脂層20と、第1シールド部材30と、第2シールド部材40と、を備えている。コイル10は、第1主面10aと、第1主面10aとは反対側の面である第2主面10bと、を有している。磁性体樹脂層20は、コイル10の第2主面10bに密着している。コイル10及び磁性体樹脂層20と、第1シールド部材30と、第2シールド部材40とは、第1主面10aから第2主面10bに向かう方向に、この順で積層されている。第1シールド部材30は、複数のシールド小片30Pに分割されている。このようなコイルユニット5によれば、第1シールド部材30がシールド小片30Pに分割されているため、第1シールド部材30の作製が容易である。このことは、コイルユニット5の製造効率の向上に寄与する。また、第1シールド部材30に形成された間隙50の存在による、及び/又は、第1シールド部材30と第2シールド部材40との間の距離を小さくすることによる、コイルユニット5の損失(発熱)の増大を、抑制することができる。したがって、コイルユニット5の損失の増大を抑制しつつ、コイルユニット5の寸法を小さくすることができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例によるコイルユニット5において、第1シールド部材30はフェライトを含む。
また、以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例によるコイルユニット5において、第1シールド部材30と第2シールド部材40との距離は、2mm以下であってよい。以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例では、コイルユニット5がコイル10の第2主面10bに密着した磁性体樹脂層20を含むことにより、第2シールド部材40を第1シールド部材30に接近させることによるコイルユニット5の損失の増大を抑制することができる。したがって、第1シールド部材30と第2シールド部材40との距離を2mm以下にして、コイルユニット5の軸方向に沿った寸法を小さくすることができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例によるコイルユニット5において、第1シールド部材30と第2シールド部材40との間に熱伝導部材45が配置されている。この場合、スペーサ45によってコイルユニット5からの放熱を促すことができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例によるコイルユニット5において、コイル要素10i;10j,10jjは、径方向に配列され且つ第1方向D1に延びる複数の第1直線部11から成る第1直線部群11Gと、径方向に配列され且つ第1方向D1と非平行な第2方向D2に延びる複数の第2直線部12から成る第2直線部群12Gであって、各第2直線部12が隣り合う第1直線部11に接続された第2直線部群12Gと、を含む。第1シールド部材30には、隣り合うシールド小片30P間を直線状に延びる間隙50であって、軸方向に見て第1直線部群11Gの少なくとも一部を横断する間隙50が形成されている。このようなコイルユニット5によれば、第1シールド部材30に形成された間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を、効果的に抑制することができる。したがって、コイルユニット5の損失の増大を抑制しつつ、コイルユニット5の寸法を効果的に小さくすることができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例によるコイルユニット5において、軸方向に見て、上記間隙50と第1直線部群11Gの少なくとも一部とが成す角度は、80°~100°である。この場合、上記間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を効果的に抑制することができ、上記間隙50の存在によるコイル10の性能の低下を効果的に抑制することができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例によるコイルユニット5において、軸方向に見て、上記間隙50と第1直線部群11Gの少なくとも一部とは直交している。この場合、上記間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を更に効果的に抑制することができ、上記間隙50の存在によるコイル10の性能の低下を更に効果的に抑制することができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例によるコイルユニット5において、上記間隙50は、第1直線部群11Gよりも径方向の内方から第1直線部群11Gよりも径方向の外方に亘って延びている。
また、以上に説明してきた変形例によるコイルユニット5において、軸方向に見て、第1シールド部材30の間隙50は、第2直線部群12Gと中心軸線Cとの間を延びている。このようなコイルユニット5によれば、第1シールド部材30に形成された間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を、効果的に抑制することができる。したがって、コイルユニット5の損失の増大を抑制しつつ、コイルユニット5の寸法を効果的に小さくすることができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態によるコイルユニット5において、軸方向に見て、上記間隙50またはその延長線は中心軸線Cと重なる。このようなコイルユニット5によれば、第1シールド部材30に形成された間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を、効果的に抑制することができる。したがって、コイルユニット5の損失の増大を抑制しつつ、コイルユニット5の寸法を効果的に小さくすることができる。
また、以上に説明してきた変形例によるコイルユニット5において、第1シールド部材30には、隣り合うシールド小片30P間を直線状に延びる他の間隙50であって、軸方向に見て第1直線部群11G内を第1直線部11に沿って延びる他の間隙50が形成されている。当該他の間隙50は、複数の第1直線部11のうちの最内方の第1直線部11より数えて当該複数の第1直線部11の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第1直線部11よりも、中心軸線Cの側を延びている。このようなコイルユニット5によれば、第1シールド部材30に形成された間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を、効果的に抑制することができる。したがって、コイルユニット5の損失の増大を抑制しつつ、コイルユニット5の寸法を効果的に小さくすることができる。
また、以上に説明してきた変形例によるコイルユニット5において、第1シールド部材30には、隣り合うシールド小片30P間を直線状に延びる他の間隙50であって、軸方向に見て第2直線部群12G内を第2直線部12に沿って延びる他の間隙50が形成されている。当該他の間隙50は、複数の第2直線部12のうちの最内方の第2直線部12より数えて当該複数の第2直線部12の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第2直線部12よりも、中心軸線Cの側を延びている。このようなコイルユニット5によれば、第1シールド部材30に形成された間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を、効果的に抑制することができる。したがって、コイルユニット5の損失の増大を抑制しつつ、コイルユニット5の寸法を効果的に小さくすることができる。
また、以上に説明してきた変形例によるコイルユニット5において、第1シールド部材30には、隣り合うシールド小片30P間を直線状に延びる他の間隙50であって、軸方向に見て第1直線部群11G内を第1直線部11に沿って延びる他の間隙50が形成されている。当該他の間隙50は、複数の第1直線部11のうちの最外方の第1直線部11より数えて当該複数の第1直線部11の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第1直線部11よりも、中心軸線Cの側とは反対の側を延びている。このようなコイルユニット5によれば、第1シールド部材30に形成された間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を、効果的に抑制することができる。したがって、コイルユニット5の損失の増大を抑制しつつ、コイルユニット5の寸法を効果的に小さくすることができる。
また、以上に説明してきた変形例によるコイルユニットにおいて、第1シールド部材30には、隣り合うシールド小片30P間を直線状に延びる他の間隙50であって、軸方向に見て第2直線部群12G内を第2直線部12に沿って延びる他の間隙50が形成されている。当該他の間隙50は、複数の第2直線部12のうちの最外方の第2直線部12より数えて当該複数の第2直線部12の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第2直線部12よりも、中心軸線Cの側とは反対の側を延びている。このようなコイルユニット5によれば、第1シールド部材30に形成された間隙50の存在によるコイルユニット5の損失(発熱)の増大を、効果的に抑制することができる。したがって、コイルユニット5の損失の増大を抑制しつつ、コイルユニット5の寸法を効果的に小さくすることができる。
以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例による送電装置1及び/又は受電装置2は、上述したコイルユニット5を備えている。
以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例による電力伝送システムSは、送電装置1と、受電装置2とを備えている。送電装置1及び受電装置2のうちの少なくともいずれかが、上述したコイルユニット5を備えている。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
1 送電装置
2 受電装置
5 コイルユニット
10 コイル
10a 第1主面
10b 第2主面
10i コイル要素
11 第1直線部
11G 第1直線部群
12 第2直線部
12G 第2直線部群
13 第3直線部
13G 第3直線部群
14 第4直線部
14G 第4直線部群
15 曲線部
20 磁性体樹脂
30 第1シールド部材
30P シールド小片
40 第2シールド部材
50 間隙
101 第1ターン部
102 第2ターン部
103 第3ターン部
104 第4ターン部
105 第5ターン部
106 第6ターン部
107 第7ターン部
108 第8ターン部
C 中心軸線
S ワイヤレス電力伝送システム

Claims (14)

  1. 任意の中心軸線の周りで渦巻形状に形成されたコイル要素を含むコイルと、磁性体樹脂層と、第1シールド部材と、第2シールド部材と、を備え、
    前記コイルは、第1主面と前記第1主面とは反対側の面である第2主面とを有し、
    前記磁性体樹脂層は、前記コイルの前記第2主面に密着し、
    前記コイル及び前記磁性体樹脂層と、第1シールド部材と、第2シールド部材とは、前記第1主面から前記第2主面に向かう方向に、この順で積層されており、
    前記第1シールド部材は、複数のシールド小片に分割されている、コイルユニット。
  2. 前記第1シールド部材はフェライトを含む、請求項1に記載のコイルユニット。
  3. 前記第1シールド部材と前記第2シールド部材との距離は、2mm以下である、請求項1に記載のコイルユニット。
  4. 前記第1シールド部材と前記第2シールド部材との間に熱伝導部材が配置されている、請求項3に記載のコイルユニット。
  5. 前記コイル要素は、径方向に配列され且つ第1方向に延びる複数の第1直線部から成る第1直線部群と、径方向に配列され且つ前記第1方向と非平行な第2方向に延びる複数の第2直線部から成る第2直線部群であって、各第2直線部が隣り合う前記第1直線部に接続された第2直線部群と、を含み、
    前記第1シールド部材には、隣り合うシールド小片間を直線状に延びる間隙であって、軸方向に見て前記第1直線部群の少なくとも一部を横断する間隙が形成されている、請求項1に記載のコイルユニット。
  6. 軸方向に見て、前記間隙と前記第1直線部群の少なくとも一部とが成す角度は、80°~100°である、請求項5に記載のコイルユニット。
  7. 軸方向に見て、前記間隙と前記第1直線部群の少なくとも一部とは直交している、請求項5に記載のコイルユニット。
  8. 前記間隙は、前記第1直線部群よりも径方向の内方から前記第1直線部群よりも径方向の外方に亘って延びている、請求項5に記載のコイルユニット。
  9. 軸方向に見て、前記間隙は、前記第2直線部群と前記中心軸線との間を延びている、請求項5に記載のコイルユニット。
  10. 軸方向に見て、前記間隙またはその延長線は前記中心軸線と重なる、請求項5に記載のコイルユニット。
  11. 前記第1シールド部材には、隣り合うシールド小片間を直線状に延びる他の間隙であって、軸方向に見て前記第1直線部群内を前記第1直線部に沿って延びる他の間隙が形成されており、
    前記他の間隙は、前記複数の第1直線部のうちの最内方の第1直線部より数えて前記複数の第1直線部の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第1直線部よりも、前記中心軸線の側を延びている、請求項5に記載のコイルユニット。
  12. 前記第1シールド部材には、隣り合うシールド小片間を直線状に延びる他の間隙であって、軸方向に見て前記第2直線部群内を前記第2直線部に沿って延びる他の間隙が形成されており、
    前記他の間隙は、前記複数の第2直線部のうちの最内方の第2直線部より数えて前記複数の第2直線部の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第2直線部よりも、前記中心軸線の側を延びている、請求項5に記載のコイルユニット。
  13. 前記第1シールド部材には、隣り合うシールド小片間を直線状に延びる他の間隙であって、軸方向に見て前記第1直線部群内を前記第1直線部に沿って延びる他の間隙が形成されており、
    前記他の間隙は、前記複数の第1直線部のうちの最外方の第1直線部より数えて前記複数の第1直線部の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第1直線部よりも、前記中心軸線の側とは反対の側を延びている、請求項5に記載のコイルユニット。
  14. 前記第1シールド部材には、隣り合うシールド小片間を直線状に延びる他の間隙であって、軸方向に見て前記第2直線部群内を前記第2直線部に沿って延びる他の間隙が形成されており、
    前記他の間隙は、前記複数の第2直線部のうちの最外方の第2直線部より数えて前記複数の第2直線部の総数を3で割った値以上の最小の整数番目の第2直線部よりも、前記中心軸線の側とは反対の側を延びている、請求項5に記載のコイルユニット。。
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