JP2024005767A - 印刷権限管理システム、情報管理装置、及び印刷権限管理プログラム - Google Patents

印刷権限管理システム、情報管理装置、及び印刷権限管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】プリペイド方式に基づく印刷権限の追加購入の手間をなくし、利便性を向上する。【解決手段】印刷サービス提供システム1は、S65においてユーザの操作に応じた印刷権限の購入要求を受け付け、S75において上記印刷権限を対応するユーザ又は複合機200に対して付与し、S80において上記印刷権限に対応するチャージ枚数を複合機200の印刷可能枚数に加算し、S25,S45において所定条件を満たす場合に、ユーザの購入要求に基づかないオートチャージを実行する。【選択図】図6

Description

本発明は、印刷装置における印刷権限を管理する印刷権限管理システム、情報管理装置、及び印刷権限管理プログラムに関する。
印刷装置を使用するユーザが、サービス提供者に対して印刷内容に応じた課金料金を支払う印刷サービスにおいて、プリペイド方式の料金システムが導入される場合がある。従来、例えば特許文献1に記載のように、ユーザが有償で印刷権限を購入し、その購入した印刷権限が保証する所定の印刷量を上限として印刷を行えるようにした技術が知られている。
特開2021-68372号公報
上記従来技術では、印刷権限が保証する保証印刷量に基づく印刷処理が完遂され、印刷装置にて印刷可能な上限値である許容印刷量がゼロとなった場合、ユーザは新たに印刷権限を購入しその印刷権限が保証する保証印刷量を加えて許容印刷量を増大させることで、印刷を続行することができる。
ところで、プリペイド方式による保証印刷量に基づき印刷を行っているユーザが前述の印刷権限の追加購入を頻繁に行っている場合、その手間が増大してしまう。
本発明の目的は、プリペイド方式に基づく印刷権限の追加購入の手間をなくし、利便性を向上できる印刷権限の印刷権限管理システム、情報管理装置、及び印刷権限管理プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、端末装置と、許容印刷量を上限として印刷を実行可能な印刷装置と前記端末装置とに対しネットワーク経由で通信可能な通信I/F、及び、前記印刷装置を管理し、ユーザの金銭的負担により取得される印刷権限が保証する所定の保証印刷量に応じて前記許容印刷量を増加可能とする制御部、を有する情報管理装置と、を有する印刷権限管理システムであって、前記情報管理装置の前記制御部は、前記端末装置におけるユーザの操作に応じた前記印刷権限の購入要求を受け付ける購入受付処理と、前記購入受付処理で受け付けた前記印刷権限を、対応する前記ユーザ又は前記印刷装置に対して付与する権限付与処理と、前記購入受付処理で受け付けた前記印刷権限に対応する前記保証印刷量を前記印刷装置の前記許容印刷量に加算する印刷量加算処理と、所定条件を満たす場合に、前記端末装置におけるユーザの前記購入要求に基づかない前記印刷権限の自動購入を実行する自動購入処理と、を実行する。
本願発明の印刷権限管理システムは、端末装置と情報管理装置とを有し、印刷装置における印刷権限の管理を行う。ユーザは、金銭的な負担を行って印刷権限を取得する、いわゆるプリペイド方式で印刷を実行可能である。印刷装置は、許容印刷量を上限として印刷を実行可能に構成されている。情報管理装置の制御部は、ユーザの取得した印刷権限が保証する所定の保証印刷量に応じ、許容印刷量を増加することができる。
本願発明の印刷管理装置の制御部は、購入受付処理と、権限付与処理と、印刷量加算処理と、を実行する。
購入受付処理では、端末装置におけるユーザの操作に応じた上記印刷権限の購入要求が受け付けられる。購入要求が受け付けられた印刷権限は、権限付与処理において、対応するユーザ又は印刷装置に対して付与される。印刷量加算処理では、購入要求が受け付けられた印刷権限に対応する保証印刷量が、印刷装置の許容印刷量に加算される。許容印刷量が加算されることで、その後、印刷装置において印刷可能な量の上限値を増加させることができる。
印刷処理が逐次実行されることで、印刷装置にて印刷可能な上限値である上記許容印刷量が減少する。所定条件が満たされると、印刷管理装置の制御部により自動購入処理が行われる。自動購入処理では、上述の端末装置におけるユーザの購入要求に基づくことなく、印刷権限の自動購入が実行される。
本願発明によれば、所定条件の満足に基づきプリペイド方式における印刷権限の自動購入が行われるので、ユーザの端末装置の操作による追加購入の手間をなくし、利便性を向上することができる。
本発明によれば、プリペイド方式に基づく印刷権限の追加購入の手間をなくし、利便性を向上することができる。
本発明の第1実施形態による印刷サービス提供システムの全体概略構成を表す機能ブロック図である。 モバイル端末の概略構成を表す機能ブロック図である。 印刷サービス提供システム全体のネットワーク構成を表す図である。 モバイル端末における画面遷移の一例を表す図である。 管理サーバが記憶するイベント管理テーブルを模式的に表す図である。 管理サーバのプロセッサが実行する制御手順の一例を表すフローチャートである。 本発明の第2実施形態によるモバイル端末における画面遷移の一例を表す図である。 イベント管理テーブルを模式的に表す図である。 管理サーバのプロセッサが実行する制御手順の一例を表すフローチャートである。 定期オートチャージ後の印刷可能枚数が補正される変形例における、モバイル端末の画面遷移の一例を表す図である。
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態を図1~図6により説明する。本実施形態に係る印刷サービス提供システムのシステム構成を図1に示す。本実施形態は、顧客であるユーザがあらかじめ料金を支払って複合機200の印刷機能を使用するプリペイド印刷サービスを提供可能な、印刷サービス提供システム1の実施形態である。
<印刷サービス提供システムの概要>
図1において、この印刷サービス提供システム1は、管理サーバ100と、複合機200と、モバイル端末300と、取引サーバ400と、を含んでいる。これら管理サーバ100、複合機200、モバイル端末300、及び取引サーバ400は、携帯電話通信回線を含むネットワークNTに接続されており、互いに通信可能である。なお、印刷サービス提供システム1が印刷権限管理システムの一例であり、複合機200が印刷装置の一例であり、モバイル端末300が端末装置の一例である。
<管理サーバ>
管理サーバ100は、例えば複合機200のメーカーが設置及び管理するサーバであり、プロセッサ110と、記憶装置115と、通信インタフェース190と、を有している。これらプロセッサ110、記憶装置115、及び通信インタフェース190は、バス105を介して互いに接続されている。管理サーバ100が情報管理装置の一例である。
記憶装置115は、揮発性記憶装置120と、不揮発性記憶装置130と、を備えている。揮発性記憶装置120は、例えば、DRAMであり、処理対象となる各種のプログラムやデータを記憶する。不揮発性記憶装置130は、例えば、ハードディスクドライブ、あるいはソリッドステートドライブであり、プログラム記憶領域131と、データ記憶領域132と、を有している。
プログラム記憶領域131には各種プログラムが格納されている。データ記憶領域132には、例えば、後述の図5、図8に示すようにユーザがそれぞれ当該印刷サービスに対して過去に実行した各種イベントに関する情報を履歴として記憶するイベント管理テーブルが記憶されている。
プロセッサ110は、データ処理を行う装置、例えばCPUであり、プログラム記憶領域131に格納された本実施形態のプリペイド印刷サービスに関するプログラムを含む、各種プログラムを実行する。プロセッサ110は、ネットワークNTに接続されたモバイル端末300、複合機200、及び取引サーバ400に対するデータ通信を含む各種の処理を行う。プロセッサ110は、本実施形態の印刷サービス提供システム1による印刷権限の購入を、モバイル端末300と協働して実行する。プロセッサ110と上記プログラム記憶領域131に記憶されたプログラムとが、制御部の一例である。
通信インタフェース190は、他の装置と通信するための有線LANインタフェース又は無線インタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。通信インタフェース190が通信I/Fの一例である。
なお、上記記憶装置115は上述した装置要素での構成に限られず、例えば、RAM、ROM、EEPROM、HDD、モバイル端末300に着脱されるUSBメモリ等の可搬記録媒体、プロセッサ110が備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成されてもよい。
なお、記憶装置115は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。
後述する複合機200の記憶装置215についても同様である。
<複合機>
複合機200は、例えば、上記プリペイド印刷サービスを提供する印刷サービス業者又はユーザによって保有されている。複合機200は、スキャナ部280と、印刷部290と、プロセッサ210と、記憶装置215と、表示部240と、操作部250と、通信部285と、通信インタフェース270と、を有している。これらスキャナ部280、印刷部290、プロセッサ210、記憶装置215、表示部240、操作部250、通信部285、及び通信インタフェース270は、バス205を介して互いに接続されている。
記憶装置215は、揮発性記憶装置220と、不揮発性記憶装置230と、を備えている。揮発性記憶装置220は、例えば、DRAMであり、印刷対象の画像データを記憶する画像データ記憶領域222を備えている。不揮発性記憶装置230は、例えばフラッシュメモリであり、プログラム記憶領域232を備えている。プログラム記憶領域232には各種プログラムが例えばファームウェアとして格納されている。記憶装置215には、複合機200を識別する複合機IDが記憶されている。
プロセッサ210は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。プロセッサ210は、プログラム記憶領域232に格納された各種プログラムを実行する。
表示部240は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示可能である。操作部250は、ユーザによる操作を受け付ける装置である。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示を複合機200に入力可能である。通信インタフェース270は、他の装置と通信するための有線または無線のネットワークインタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。
スキャナ部280は、CCDやCMOSなどの光電変換素子を用いて光学的に読取り対象物である原稿を読み取ることによって、読み取った画像を表すスキャンデータを生成する。
印刷部290は、図示しない搬送機構により給紙トレイ中の用紙を取り出して搬送しつつ、その搬送される用紙に対して所定の方式で画像を印刷する。以下は、インクジェット方式で印刷が行われる場合を例にとって説明する。印刷部290は、モバイル端末300から送信された印刷ジョブ、若しくは、操作部250での操作に基づき自ら生成した印刷ジョブに応じて、特に図示しないカートリッジホルダに着脱可能に装着されるインクカートリッジのインクを用いて用紙に対し画像の形成を行う。
通信部285は、例えば端子などであり、カートリッジホルダに装着されたインクカートリッジが有するカートリッジメモリ(ICチップ)に電気的に接続される。
<モバイル端末>
モバイル端末300のシステム構成を図2に示す。この図2において、モバイル端末300は、例えばユーザの所有するスマートフォン等の携帯端末であり、無線通信を介してネットワークNTに接続される。モバイル端末300は、CPU310と、メモリ320と、無線通信を介してネットワークNTに接続するための通信制御部330と、タッチパネル340と、大容量記憶装置350と、を有している。
大容量記憶装置350は、例えばフラッシュメモリであり、プログラム記憶領域351と、データ記憶領域352と、を備えている。プログラム記憶領域351には各種プログラムが例えばファームウェアとして格納されている。各種プログラムには、後述の図6のフローチャート等に基づく本実施形態の印刷サービスに関する印刷権限の購入に係わる印刷権限管理プログラムが含まれる。CPU310は、プログラム記憶領域351に格納された本実施形態の印刷権限管理プログラムを実行する。CPU310は、ネットワークNTに接続された管理サーバ100に対するデータ通信を含む種々の処理を管理サーバ100と協働して実行する。データ記憶領域352には、上記プログラム又は上記印刷サービスに基づき発行されたユーザIDが、当該モバイル端末300に対応するユーザを識別可能な識別情報として記憶されている。
モバイル端末300はまた、液晶ディスプレイとタッチパッドを一体的に組み合わせたタッチパネル340で各種の情報の表示と、ユーザによる各種の操作を受け付ける。ユーザは、タッチパネル340を操作することによって、種々の指示をモバイル端末300に入力可能である。タッチパネル340の表示内容の例については後述する。
なお、モバイル端末300に代えて、例えばタブレットコンピュータやパソコン等の他の情報端末を用いてもよい。以下適宜、それら情報端末を総称して、単に「モバイル端末」と称する。CPU310が演算部の一例である。
<取引サーバ>
取引サーバ400は、例えばネット決済を行うための各種オンラインサービスを行う会社に設置されており、プロセッサと、記憶装置と、ネットワークNTに接続するための通信インタフェースと、を有している(図示省略)。
<プリペイド印刷サービス>
本実施形態の印刷サービス提供システム1においては、管理サーバ100、複合機200、モバイル端末300、及び取引サーバ400がネットワークNTを介して情報送受可能に接続されている。情報の送受形態としては、図3に示すように複数のユーザがそれぞれ所有する複数のモバイル端末300と、各所に設置される複数の複合機200とが、いずれも管理サーバ100に対して個別に情報を送受する。当該管理サーバ100は、複数のモバイル端末300から複数の複合機200を対象にそれぞれ行われたイベントを一元的に管理する。イベントとは、印刷権限の購入又は取得や、指定した複合機200を対象とする印刷の実行等である。管理サーバ100は、モバイル端末300からの指示に応じて、また、所定条件を満たした際には自動的に、これらのイベントを実行する。
本実施形態において印刷サービス提供システム1が提供する印刷サービスは、プリペイド印刷サービスである。プリペイド印刷サービスとは、ユーザがあらかじめ購入した印刷権限に保証されるチャージ枚数が、対象となる複合機200の印刷可能枚数に加算され、当該印刷可能枚数を上限として当該複合機200における印刷処理を実行できるサービスである。チャージ枚数が保証印刷量の一例であり、印刷可能枚数が許容印刷量の一例である。
本実施形態の印刷サービス提供システム1では、上記印刷権限の購入形態として、まず、ユーザの購入要求に基づく印刷権限の購入が実行可能となっている。
ユーザの購入要求に基づく印刷権限の購入は、ユーザの操作に応じてモバイル端末300から管理サーバ100に上記印刷権限の購入申し込みが送信され、管理サーバ100によって受け付けられることにより、実行される。このとき、上記印刷権限の購入は、ユーザが所望する任意のタイミングで実行される。その際、ユーザは、例えばチャージ枚数10枚=100円、30枚=280円、50枚=450円、など、互いに価格及び購入単位の異なる複数のチャージサービスのうち、いずれかのチャージサービスを選択して、対応する印刷権限を購入する。
なお、この例では、ユーザが購入したチャージサービスに対応する印刷権限はユーザが指定した複合機200に対応付けられる形で取得され、当該印刷権限に保証されたチャージ枚数が、当該複合機200ごとの印刷可能枚数に対し加算される。しかしながらこれに限られず、上記印刷権限がユーザ、具体的にはユーザIDに対応付けられる形で取得され、上記チャージ枚数がユーザIDごとの印刷可能枚数に、加算されてもよい。
上記ユーザの購入要求に基づく印刷権限の購入を、以下適宜「手動チャージ」と称する。
<モバイル端末での手動チャージの利用例>
一例として、上記プリペイド印刷サービスの手動チャージを利用する際にモバイル端末300のタッチパネル340に表示される画面やユーザによる操作を図4(a)~(c)により説明する。
まずユーザがモバイル端末300において上記印刷権限管理プログラムに係る専用アプリケーションを起動すると、図4(a)に示す画面340Aが表示される。この画面340Aでは、当該ユーザが使用対象として選択可能な複合機ID「No.026」に対して手動チャージの実行を指示する「チャージ」ボタンと、印刷の実行を指示する「印刷」ボタンと、が表示される。
画面340Aにおいてユーザが「チャージ」ボタンを操作すると、図4(b)に示す画面340Bに移行する。画面340Bでは、この例では、「10枚/100円」「30枚/280円」「50枚/450円」の各チャージサービスを表すボタンが表示され、これら3種類のチャージサービスのうちいずれか1つが選択可能となっている。
例えば画面340Bにおいてユーザが「10枚/100円」ボタンを操作すると、図4(c)に示す画面340Cに移行する。画面340Cでは、「以下のデバイスに印刷枚数を10枚追加しました。」のメッセージが表示され、上記ボタンの操作により、ユーザが選択した「No.026」の複合機200の印刷可能枚数が、10枚増えて10枚になったことが表示されている。
このとき図4(b)の画面340Bに表示される、各チャージサービスを表すボタンのいずれか1つを選択する操作が、購入要求の一例である。
上述の操作により実行される手動チャージは、ユーザが印刷権限を新規購入する時、また、新規購入された印刷権限に対応付けられた複合機200の印刷可能枚数が少なくなった際に、ユーザの意志で印刷権限を追加購入する時に、実行される。
なお、図4(d)~(h)については、後述する。
<実施形態の特徴>
例えば、上記のように、ユーザが手動チャージにより印刷権限を新規購入した後、対応する複合機200の印刷可能枚数が少なくなるたびに手動チャージにより印刷権限を追加購入していると、都度、手間がかかりユーザの負担が大きくなる。
そこで、本実施形態の印刷サービス提供システム1では、上記手動チャージ以外の印刷権限の別の購入形態として、ユーザの購入要求に基づかない印刷権限の自動購入が実行可能となっている。上記ユーザの購入要求に基づかない印刷権限の自動購入を、以下適宜「オートチャージ」と称する。
すなわち、ユーザが手動チャージにより印刷権限を新規購入した後、所定条件を満たしたと管理サーバが判断した場合、管理サーバ100により自動的に実行される。このとき、オートチャージが実行されるタイミングは、所定条件を満たしたタイミングである。この例では、上記所定条件の一例として、対象となる複合機200の印刷可能枚数が所定の閾値以下となったとき、自動購入が実行される。
後述のように、本実施形態では、印刷可能枚数が5枚以下となったタイミング、及び、当該印刷可能枚数が0枚となったタイミングの2段階のタイミングにおいて、自動購入が実行されるようになっている。しかしこの例に限られず、例えば、印刷可能枚数が0枚となったタイミングだけ、自動購入を実行するようにしてもかまわない。印刷可能枚数が何枚になったらオートチャージを実行するかは、ユーザが自由に設定できるようにしても良い。
この例では、オートチャージされるチャージサービスは、予め1つに設定されている。具体的には、「30枚=280円」のチャージサービスが自動購入されるようにあらかじめ設定されている。この設定は、モバイル端末300による操作等を介してユーザが随意変更可能としてもよい。あるいは、例えばユーザが選択可能なチャージサービスのうち、最もチャージ枚数の少ないチャージサービス、上述の例では「10枚=100円」のチャージサービスが自動購入されるように、設定されていてもよい。
<イベント管理テーブル>
本実施形態では、上記のような印刷権限の購入を実行するために、管理サーバ100は、ユーザによる複合機200の利用動向を表すイベントを、イベント管理テーブルの形で管理している。イベント管理テーブルの例を図5(a)~(c)に示す。
図5(a)~(c)のイベント管理テーブルには、複合機IDがNo.026である複合機200を対象として、1つのモバイル端末300から当該管理サーバ100に指示されたイベントについて、それぞれイベントの実行順に記録されている。
記録されている項目は、実行したイベント内容、実行した日付、対象の複合機ID、イベントにより複合機200が取得した権限内容、その権限の取得価格、印刷可能枚数の増減、各イベント実行後時点での現在の印刷可能枚数、である。
なお、このイベント管理テーブルでは、モバイル端末300のユーザの識別情報については表示していないが、表示してもよい。
<印刷権限購入の具体例>
以下、本実施形態における上記印刷権限の購入の具体例について、図4(d)~図4(h)と図5とを用いて具体的に説明する。
<印刷可能枚数5枚でオートチャージが行われる場合>
例えばユーザが、上述の図4(a)~(c)で説明した操作により30枚分のチャージサービスを手動チャージにより購入した後、図4(a)の画面340Aで「印刷」ボタンを操作すると、上記複合機200において20枚の印刷が実行される。その結果、図4(d)の画面340Dに示すように、当該複合機200による印刷実行後の印刷可能枚数が10枚になったことが表示される。
その後、ユーザが再び上記「印刷」ボタンの操作により上記複合機200において5枚の印刷を実行すると、上記複合機200の印刷可能枚数が5枚になったタイミングで、タッチパネル340には、例えば図4(e)に示す画面340Eが表示される。画面340Eでは、上記複合機200の印刷可能枚数が5枚になったこと、及び、自動購入の許可を求める「オートチャージしますか?」というメッセージと、「はい」「いいえ」ボタンとが、表示される。これらメッセージ及びボタンを含む画面340Eの表示内容が、許可要請の一例である。
画面340Eにおいてユーザが「はい」ボタンを操作すると、図4(f)に示す画面340Fへ移行する。画面340Fでは、オートチャージが完了したこと、「以下のデバイスに印刷枚数を30枚追加しました」のメッセージ、オートチャージの対象となる複合機200のID、及び、チャージの結果、複合機200の印刷可能枚数が35枚になったことが表示される。
なお、この例では、画面340Eにおいて自動購入を許可する「はい」ボタンを操作することで画面340Fに移行しているが、自動購入の許可を求めないようにしてもよい。その場合、画面340Eへは表示されず、印刷可能枚数が5枚となったタイミングで自動購入が実行されて、タッチパネル340に画面340Fが表示される。
図5(a)に示すイベント管理テーブルは上記の挙動に対応する例であり、まず2021年1月18日に、280円の対価支払いにより30枚分のチャージサービスが手動チャージにより新規に購入されている。その結果、対応するチャージ枚数30枚が印刷権限として取得され、複合機200の印刷可能枚数が30枚増えて合計30枚となっている。
上記チャージと同じ日の2021年1月18日に、当該複合機200を対象として20枚の印刷が実行され、その結果、複合機200の印刷可能枚数が20枚減って10枚となっている。この状態が上記画面340Dに対応している。
その翌日の2021年1月19日に、さらに5枚の印刷が実行され、複合機200の印刷可能枚数が5枚減った結果、印刷可能枚数は5枚になっている。この状態が上記画面340Eに対応している。画面340Eにおいて、ユーザが「はい」ボタンを操作したことで、280円の対価支払いにより30枚分のオートチャージが行われている。その結果、チャージ枚数30枚が印刷権限として取得され、印刷可能枚数は35枚となっている。この状態が上記画面340Fに対応している。
<印刷可能枚数0枚でオートチャージが行われる場合>
一方、上述の画面340Eにおいてユーザが「いいえ」ボタンを操作した場合、ユーザがさらに5枚の印刷を実行して印刷可能枚数が0枚となったタイミングで、図4(g)に示す画面340Gがタッチパネル340に表示される。画面340Gでは、上記複合機200の印刷可能枚数が0枚になったこと、「印刷できません」というメッセージ、及び、自動購入の許可を求める「オートチャージしますか?」というメッセージと、「はい」「いいえ」ボタンとが、表示されている。なお、上記「印刷できません」というメッセージが、印刷実行不可能であることの報知の一例であり、これらメッセージ及びボタンを含む画面340Gの表示内容もまた、許可要請の一例である。
画面340Gにおいてユーザが「はい」ボタンを操作すると、図4(h)に示す画面340Hへ移行する。画面340Hでは、オートチャージが完了したこと、「以下のプリンタに印刷枚数を30枚追加しました。」というメッセージ、オートチャージの対象となる複合機200のID、及び、チャージの結果、印刷可能枚数が30枚になったことが表示される。
図5(b)に示すイベント管理テーブルは上記の挙動に対応する例である。図5(a)と同様、2021年1月18日に30枚分の手動チャージ及び20枚の印刷が実行され、1月19日に5枚の印刷が実行され、印刷可能枚数は5枚になっている。その際、上記図5(a)と同様に画面340Eが表示されたものの、ユーザが「いいえ」ボタンを操作したことでオートチャージが行われていない。
その後、2021年1月21日に、さらに5枚の印刷が実行され、複合機200の印刷可能枚数が5枚減った結果、印刷可能枚数は0枚になっている。この状態が上記画面340Gに対応している。画面340Gにおいて、ユーザが「はい」ボタンを操作したことで、280円の対価支払いにより30枚分のオートチャージが行われている。その結果、チャージ枚数30枚が印刷権限として取得され、印刷可能枚数は30枚となっている。この状態が上記画面340Hに対応している。
<印刷可能枚数0枚でもオートチャージが行われない場合>
一方、上述の画面340Gでユーザが「いいえ」ボタンを操作した場合は、上述の画面340Aへ戻る。前述したように、ユーザが画面340Aで「チャージ」ボタンを操作した後、画面340Bで「10枚/100円」「30枚/280円」「50枚/450円」ボタンのいずれかを操作することで手動チャージが行われ、画面340C又は同等の画面に移行する。
図5(c)に示すイベント管理テーブルは上記の挙動に対応する例である。図5(b)と同様に、2021年1月18日に30枚分の手動チャージ及び20枚の印刷が実行され、1月19日に5枚の印刷が実行され、1月21日にさらに5枚の印刷が実行され、印刷可能枚数は0枚になっている。その際、上記図5(b)と同様に画面340Gが表示されたものの、ユーザが「いいえ」ボタンを操作したことでオートチャージが行われていない。
そしてこの例では、1月21日に、画面340Aから移行した画面340Bでユーザが「10枚/100円」ボタンを操作したことで、100円の対価支払いにより10枚分の手動チャージが行われている。その結果、チャージ枚数10枚が印刷権限として取得され、印刷可能枚数は10枚となっている。
<オートチャージの実行・非実行の選択>
なお、印刷サービス提供システム1は上述のようにオートチャージの機能を含んでいるが、ユーザが、オートチャージ機能を利用するかしないかを、適宜選択できるようにしてもよい。ユーザによるモバイル端末300の適宜の操作に基づき、オートチャージ機能の実行・非実行の選択が管理サーバ100のプロセッサ110によって受け付けられる。このときプロセッサ110により実行される処理が選択受付処理の一例である。プロセッサ100は、オートチャージ機能の実行を受け付けた場合にのみ、上記のようなオートチャージを実行し、オートチャージの非実行が受け付けられた場合、オートチャージを実行しない。
<制御手順>
本実施形態における上記手法を実現するために、管理サーバ100のプロセッサ110が実行する制御手順の一例を図6のフローチャートにより説明する。プロセッサ110は、例えば複合機200及びモバイル端末300が管理サーバ100に対してオンライン状態にあるとき、フローの実行を開始する。
まずS5において、プロセッサ110により、印刷可能枚数有フラグFが、印刷可能枚数が印刷を制限すべき状態であることを示すF=0とされる。これにより、チャージ購入により印刷可能枚数が設定されるまで印刷が制限される。
S10において、プロセッサ110により、ユーザによりモバイル端末300を介して複合機200に対する印刷指示があったか否かが判定される。プロセッサ110により、印刷指示があったと判定された場合、処理はS15に移行する。一方、プロセッサ110により、印刷指示があったと判定されない場合、処理は後述のS60に移行する。
S15において、プロセッサ110により、印刷可能枚数有フラグFが印刷を制限する必要のない状態を表す1であるか否かが判定される。F=1であると判定された場合、処理は印刷を実行するためにS20に移行する。一方、F=1であると判定されない場合、印刷は制限され処理は後述のS65に移行する。
S20において、プロセッサ110により、S10でモバイル端末300を介し印刷指示があった複合機200に対し、適宜の印刷制御信号が出力され、当該複合機200における所望の印刷が実行される。あるいは、モバイル端末300から直接複合機200に対し印刷制御信号が出力されて印刷が実行され、その印刷実行状態を表す情報を管理サーバ100のプロセッサ110が取得するようにしてもよい。
このとき、S20によって印刷が行われる印刷量に応じて、プロセッサ110により、複合機200における印刷可能枚数が減じられる。
S25において、プロセッサ110により、上記のようにS20で減じられた後の、この時点での当該複合機200の印刷可能枚数が所定閾値に達したか否かが判定される。なお、前述の例に沿って当該閾値はこの例では5枚に設定されている。S25でプロセッサ110により実行される処理が、許容印刷量判定処理の一例である。
プロセッサ110により、上記印刷可能枚数が所定閾値に達したと判定された場合、処理はS30に移行する。一方、上記印刷可能枚数が所定閾値に達していると判定されない場合、処理は後述のS90に移行する。
S30において、プロセッサ110により、モバイル端末300のタッチパネル340に、例えば図4(e)の画面340Eに示したオートチャージの許可を求めるメッセージやボタン等を含む許可要請画面が、表示される。S30でプロセッサ110により実行される処理が、許可要請処理の一例である。
S35において、プロセッサ110により、オートチャージの実行がユーザにより許可されたか否かが判定される。この例では、具体的には、図4(e)の画面340Eにおける「はい」ボタンが操作されたか「いいえ」ボタンが操作されたか、が判定される。プロセッサ110により、「はい」ボタンが操作されたと判定された場合、処理はS40に移行する。一方、プロセッサ110により、「いいえ」ボタンが操作されたと判定された場合、処理は後述のS45に移行する。
S40において、プロセッサ110により、前述のオートチャージが実行される。モバイル端末300のタッチパネル340には、例えば図4(f)の画面340Fに示したオートチャージの完了を報告する画面が表示される。S40でプロセッサ110により実行される処理が、自動購入処理の一例である。
S45において、プロセッサ110により、上記のようにS20で減じられた後の、この時点での当該複合機200の印刷可能枚数が0枚であるか否かが判定される。印刷可能枚数が0枚であると判定された場合、S47にて印刷可能枚数有フラグFが、印刷可能枚数が印刷を制限すべき状態であることを示すF=0とされ、S50に移行する。一方、印刷可能枚数が0枚であると判定されない場合、処理は後述のS90に移行する。S45でプロセッサ110により実行される処理もまた、許容印刷量判定処理の一例である。
S50において、プロセッサ110により、モバイル端末300のタッチパネル340に、例えば図4(g)の画面340Gに示したオートチャージの許可を求める許可要請画面が表示される。S50でプロセッサ110により実行される処理もまた、許可要請処理の一例である。
S55において、プロセッサ110により、オートチャージの実行がユーザによりが許可されたか否かが判定される。この例では、具体的には、図4(g)の画面340Gにおける「はい」ボタンが操作されたか「いいえ」ボタンが操作されたか、が判定される。プロセッサ110により、「はい」ボタンが操作されたと判定された場合、処理は上記S40に移行する。一方、プロセッサ110により、「いいえ」ボタンが操作されたと判定された場合、処理はS60に移行する。
S60において、プロセッサ110により、チャージサービスの購入指示があったか否か、判定される。この例では、具体的には、図4(a)に示した画面340Aの「チャージ」ボタンが操作されたか否か、が判定される。プロセッサ110により、購入指示があったと判定された場合、処理はS65に移行する。一方、購入指示がなかったと判定された場合、処理は後述のS90に移行する。
S65において、プロセッサ110により、モバイル端末300のタッチパネル340に、例えば図4(b)の画面340Bに示した複数のチャージサービスを選択可能に一覧表示するチャージ購入画面が表示される。またS65では、ユーザによる画面340Bの上記3つのボタンの操作に基づき、モバイル端末300のCPU310から、いずれか1つのチャージサービスの購入申し込み、すなわち購入要求が送信され、管理サーバ100のプロセッサ110において受け付けられる。S65でモバイル端末300のCPU310が実行するこの処理手順が購入要求ステップの一例であり、S65で管理サーバ100のプロセッサ110により実行される処理が、購入受付処理の一例である。
S70において、プロセッサ110により、S65においてユーザによる上記いずれか1つのチャージサービスの購入申し込みがなされたか否か、が判定される。購入申し込みがなされたら、処理はS75に移行する。
S75において、プロセッサ110により、S65で申し込まれたチャージサービスによる手動チャージが実行される。言い換えれば、プロセッサ110により、S65で申し込まれたチャージサービスに対応する印刷権限が、複合機200に対して関連付けられる。S75でプロセッサ110により実行される処理が、権限付与処理の一例である。
S80において、プロセッサ110により、当該印刷装置200の印刷可能枚数に、上記S65で購入されたチャージサービスに対応するチャージ枚数が追加され、印刷可能枚数が更新される。更新結果を表す信号が管理サーバ100からモバイル端末300へと送信され、モバイル端末300のタッチパネル340において、当該更新後の印刷可能枚数が表示される(図4(f)、図4(h)又は図4(c))。
S80でモバイル端末300のCPU310が実行するこの処理手順が加算表示ステップの一例であり、またS80でプロセッサ110により実行される処理が、印刷量加算処理の一例である。
S85において、プロセッサ110により、当該複合機200の印刷可能枚数有フラグFがF=1とされる。
S90において、プロセッサ110により、プリペイド印刷サービスの提供を終了するか否かが判定される。具体的には、例えば、モバイル端末300のタッチパネル340に設けた図示しない「終了」ボタンが操作されたか、若しくは、起動されていた前述の専用アプリケーションの終了操作がなされたか、否かが判定される。
プリペイド印刷サービスの提供を終了しない場合にはS10に戻って同様の処理を繰り返し、終了する場合には、このフローチャートを終了する。
<第1実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の印刷サービス提供システム1は、モバイル端末300と管理サーバ100とを有し、複合機200における印刷権限の管理を行う。ユーザは、金銭的な負担を行って印刷権限を取得する、いわゆるプリペイド方式で印刷を実行可能である。複合機200は、印刷可能枚数を上限として印刷を実行可能に構成されている。管理サーバ100のCPU110は、ユーザの取得した印刷権限が保証する所定のチャージ枚数に応じ、印刷可能枚数を増加することができる。
プロセッサ110は、S65においてユーザの操作に応じたチャージサービスの購入要求を受け付ける。S75において、S65で受け付けたチャージサービスによる印刷権限が、対応する複合機200に対応付けられる。S80において、S65で受け付けたチャージサービスによる印刷権限が保証するチャージ枚数が、S75で対応付けられた複合機200の印刷可能枚数に、加算される。チャージ枚数が加算されることで、その後、複合機200において印刷可能な量の上限値を増加させることができる。
印刷処理が逐次実行されることで、複合機200にて印刷可能な上限値である上記印刷可能枚数が減少する。所定条件が満たされると、S40においてCPU110によりオートチャージが行われる。オートチャージでは、上述のモバイル端末300におけるユーザの購入要求に基づくことなく、印刷権限の自動購入が実行される。
本実施形態によれば、所定条件の満足に基づきプリペイド方式における印刷権限の自動購入すなわちオートチャージが行われるので、ユーザのモバイル端末300の操作による追加購入の手間をなくし、利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、S25やS45において、複合機200の印刷可能枚数が所定の閾値以下になったか否かが判定され、当該閾値以下となったことを契機にオートチャージが実行される。
本実施形態によれば、印刷可能枚数がゼロになり印刷不可能となる恐れがなくなるため、ユーザは、印刷可能枚数の減少を意識することなく自由に伸び伸びと複合機200を利用することができる。
また、本実施形態では特に、オートチャージを実行する前に、S30及びS50において、オートチャージの許可を求める許可申請をモバイル端末300に送信し、S55においてユーザがこれを許可した場合に、オートチャージが実行される。
本実施形態によれば、オートチャージを実行する前に、事前にユーザの意志を確認することができる。ユーザが例えば、許可なしでオートチャージが行われると、支払われた金額等が把握できないため不安を感じる場合に特に有効である。
また、本実施形態では特に、S50において、複合機200の印刷可能枚数がゼロになったとき、上記許可申請の中に印刷が不可能であるという報知を含むようにする。
本実施形態によれば、印刷可能枚数がゼロになり印刷不可能となったことをユーザに報知し、かつ、印刷不可能状態を脱却するためにオートチャージを行ってよいかどうかを事前にユーザに確認することができる。
また、例えばS30において印刷可能枚数が5枚となったタイミングでは、何らかの事情によりオートチャージを許可しなかった場合でも、S50において印刷可能枚数がゼロとなったタイミングで再び、オートチャージを許可する操作を実行することもできる。
また、本実施形態では特に、オートチャージの機能を利用するかしないかを、モバイル端末300での操作に基づきユーザが自由に選択することができる。この結果、ユーザの好みや事情に応じた利用形態を提供可能である。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図7~図10により説明する。上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜、説明を省略又は簡略化する。
<第2実施形態の特徴>
本実施形態では、前述のオートチャージを実行するための所定条件は、上記第1実施形態のような印刷可能枚数の値には関係なく、所定のタイミングが到来したこと、となっている。すなわち、例えば、毎月1日になったタイミングで、オートチャージが実行される。本実施形態において、毎月1日に実行されるオートチャージを、以下適宜、「定期オートチャージ」と称する。但し、この例に限られず、所定条件として、前回の手動チャージ又はオートチャージから一か月間等の所定期間が経過したタイミングで、オートチャージを実行するように、してもかまわない。また定期オートチャージを実行する日をユーザが自由に設定できるようにしてもよい。
また、本実施形態では、後述のように、上記定期オートチャージに加え、上述の第1実施形態と同様に、所定の閾値との比較を所定条件として実行されるオートチャージが併用される。この例では、印刷可能枚数が5枚以下、または0枚となったときに当該オートチャージ(以下適宜、「追加オートチャージ」と称する)が実行される。
<印刷権限購入の具体例>
以下、本実施形態における上記定期オートチャージ等による印刷権限の購入の具体例について、図7(a)~図7(m)と、図8(a)及び図8(b)と、を用いて具体的に説明する。
<定期オートチャージが継続して行われる場合>
既に定期オートチャージが行われている状態で、例えばユーザが、前述の画面340Aと同様の図7(a)の画面340Iで「印刷」ボタンを操作すると、上記複合機200で印刷が実行された後、図7(b)の画面340Jに移行する。なおこの例では、この印刷実行及び移行が2021年1月18日に行われた場合を例示している。画面340Jでは、上記印刷実行後の印刷可能枚数が15枚になったこと、及び、次回の定期オートチャージ予定日が2月1日であることを示すメッセージ、等が表示される。
なお、図示を省略しているが、画面340Iで「チャージ」ボタンを操作した場合は、上記第1実施形態と同様、画面340Bに相当する画面に移行し、複数のチャージサービスを表すボタンが選択可能に表示され、以降は第1実施形態と同様の処理が行われる。
その後、翌月の2月1日になると、タッチパネル340には、例えば図7(c)に示す画面340Kが表示される。画面340Kでは、上記画面340Iの表示状態の後複合機200で5枚の印刷が実行され、印刷可能枚数が10枚になっていることと、自動購入の許可を求める「定期オートチャージしますか?」のメッセージと、「はい」「いいえ」ボタンとが、表示される。これらメッセージ及びボタンを含む画面340Kの表示内容が本実施形態における許可要請の一例である。
画面340Kにおいてユーザが「はい」ボタンを操作することで、図7(d)に示す画面340Lへ移行する。画面340Lでは、定期オートチャージが完了したこと、「以下のデバイスに印刷枚数を30枚追加しました」のメッセージ、印刷可能枚数が40枚になったこと、及び、「次回定期オートチャージ予定は3月1日です。」のメッセージ等が表示される。
なお、この例では、画面340Kにおいて定期オートチャージを許可する「はい」ボタンを操作することで画面340Lに移行しているが、定期オートチャージの許可を求めないようにしてもよい。その場合、画面340Kは表示されず、2月1日になったタイミングで定期オートチャージが実行されて、タッチパネル340に画面340Lが表示される。
その後、この例では、複合機200において35枚の印刷が実行された結果、2021年2月20日までに複合機200の印刷可能枚数が5枚まで減少している。そのため、その2月20日に、図7(e)に示す画面340Mがタッチパネル340に表示される。画面340Mでは、上記複合機200の印刷可能枚数が5枚になっていることと、自動購入の許可を求める「追加オートチャージしますか?」というメッセージと、「はい」「いいえ」ボタンと、等が表示される。これらメッセージ及びボタンを含む画面340Mの表示内容もまた本実施形態における許可要請の一例である。
画面340Mにおいてユーザが「はい」ボタンを操作することで、図7(f)に示す画面340Nへ移行する。画面340Nでは、追加オートチャージが完了したこと、「以下のデバイスに印刷枚数を30枚追加しました」のメッセージ、印刷可能枚数が35枚になったこと、及び「次回定期オートチャージ予定は3月1日です。」のメッセージ等が表示されている。

なお、画面340Mにおいてユーザが「いいえ」ボタンを操作した場合は、上記追加オートチャージが行われずに印刷可能枚数が5枚の状態が維持されることとなる。
また、上記のように許可を求めず、印刷可能枚数が5枚となったタイミングで追加オートチャージが自動的に実行され、タッチパネル340に画面340Nが表示されるようにしてもよい。
その後、この例では、複合機200において25枚の印刷が実行された結果、翌月の2021年3月1日までに複合機200の印刷可能枚数が10枚まで減少している。
その状態で3月1日になると、例えば図7(g)に示す画面340Oがタッチパネル340に表示される。画面340Oでは、上記画面340Nの表示状態の後複合機200で25枚の印刷が実行されて印刷可能枚数が10枚になっていることと、自動購入の許可を求める「定期オートチャージしますか?」のメッセージと、「はい」「いいえ」ボタンとが、表示される。これらメッセージ及びボタンを含む画面340Oの表示内容もまた本実施形態における許可要請の一例である。
画面340Oにおいてユーザが「はい」ボタンを操作することで、図7(h)に示す画面340Pへ移行する。画面340Pでは、前述と同様、定期オートチャージの完了、それに対応する印刷枚数30枚追加のメッセージ、印刷可能枚数40枚の表示、及び次回定期オートチャージの予定日が4月1日であることのメッセージ、等が表示される。
なお、画面340Oにおいてユーザが「いいえ」ボタンを操作した場合は、上記定期オートチャージが行われずに印刷可能枚数が10枚の状態が維持されることとなる。
また前述と同様、自動購入の許可を特に求めないようにしてもよい。その場合は、2021年3月1日になったら自動的に定期オートチャージが実行され、画面340Oが表示されることなくタッチパネル340に画面340Pが表示される。
なお、図7(a)の画面340Iの表示時点よりも前、例えば2021年1月1日に実行された定期オートチャージについても、上述と同様の画面遷移及び操作により、実行される。
<イベント管理テーブル>
本実施形態におけるイベント管理テーブルの一例を、上記第1実施形態の図5に対応する図8に示す。
図8(a)に示すイベント管理テーブルは上記図7(a)~図7(h)の挙動に対応する例である。この例では、上記定期オートチャージ及び上記追加オートチャージにおいてチャージされるサービスは、予め1つに設定されており、具体的には「30枚=280円」のチャージサービスが自動購入されるようにあらかじめ設定されている。なお、この設定は、モバイル端末300による操作等を介してユーザが随意変更可能としてもよい。
図8(a)において、まず2021年1月1日に上記30枚分のチャージサービスが定期オートチャージにより自動購入されている。その結果、対応するチャージ枚数30枚が印刷権限として取得され、複合機200の印刷可能枚数が30枚増えて合計30枚となっている。
その後、2021年1月18日に、当該複合機200において15枚の印刷が実行され、その結果、複合機200の印刷可能枚数が15枚減って15枚となっている。この状態が上記画面340Jに対応している。
翌日の2021年1月19日に、さらに5枚の印刷が実行され、複合機200の印刷可能枚数が5枚減った結果、印刷可能枚数は10枚になっている。
その後、2021年2月1日になり前述の画面340Kにおいてユーザが「はい」ボタンを操作したことで、上記30枚分のチャージサービスが定期オートチャージにより自動購入されている。その結果、対応するチャージ枚数30枚が印刷権限として取得され、印刷可能枚数は40枚となっている。この状態が上記画面340Lに対応している。
その後、2021年2月10日に、当該複合機200において20枚の印刷が実行され、印刷可能枚数が20枚減って20枚となっている。
さらに2021年2月20日に15枚の印刷が実行され、複合機200の印刷可能枚数が15枚減って5枚になっている。
印刷可能枚数が5枚になって2月20日に表示される前述の画面340Mにおいてユーザが「はい」ボタンを操作したことで、上記30枚分のチャージサービスが追加オートチャージにより自動購入されている。その結果、対応するチャージ枚数30枚が印刷権限として取得され、印刷可能枚数は35枚となっている。この状態が上記画面340Nに対応している。
その後、2021年2月25日に、当該複合機200において25枚の印刷が実行され、印刷可能枚数が25枚減って10枚になっている。
その後、2021年3月1日になり前述の画面340Oにおいてユーザが「はい」ボタンを操作したことで、上記30枚分のチャージサービスが定期オートチャージにより自動購入されている。その結果、対応するチャージ枚数30枚が印刷権限として取得され、印刷可能枚数は40枚となっている。この状態が上記画面340Pに対応している。
<定期オートチャージを一度中止する場合>
図7において、例えば2021年2月1日に表示された画面340Kでユーザがこの時点での定期オートチャージの不実行を意図し「いいえ」ボタンを操作すると、上記図7(d)を用いて説明した定期オートチャージは行われない。
その後、この例では、複合機200において5枚の印刷が実行された結果、2021年2月5日までに複合機200の印刷可能枚数が5枚まで減少している。そのため、その2月5日に、図7(i)に示す画面340Qがタッチパネル340に表示される。画面340Qでは、上記複合機200の印刷可能枚数が5枚になっていることと、自動購入の許可を求める「追加オートチャージしますか?」というメッセージと、「はい」「いいえ」ボタンと、等が表示されている。これらメッセージ及びボタンを含む画面340Qの表示内容もまた本実施形態における許可要請の一例である。
画面340Qにおいてユーザが「はい」ボタンを操作すると、詳細な説明を省略するが、上記図7(f)の画面340Nを用いて説明したのと同様にして追加オートチャージが行われる。一方ユーザが「いいえ」ボタンを操作すると、上記追加オートチャージは行われず、複合機200の印刷可能枚数5枚の状態が維持されることとなる。
その後、この例では、複合機200において5枚の印刷が実行された結果、2021年2月10日に複合機200の印刷可能枚数が0枚まで減少し、タッチパネル340の表示が図7(j)に示す画面340Rへ移行する。画面340Rでは、複合機200の印刷可能枚数が0枚になっていることと、「印刷できません。追加オートチャージしますか?」のメッセージと、「はい」「いいえ」ボタンと、等が表示されている。この時表示される上記メッセージは、印刷不可能であることの報知の一例であり、これらメッセージ及びボタンを含む画面340Rの表示内容もまた本実施形態における許可要請の一例である。
画面340Rにおいてユーザが「はい」ボタンを操作することで、図7(k)に示す画面340Sへ移行する。画面340Sでは上記画面340Nと同様、追加オートチャージが完了したこと、「以下のデバイスに印刷枚数を30枚追加しました」のメッセージ、印刷可能枚数が30枚になったこと、及び「次回定期オートチャージ予定は3月1日です」のメッセージ等が表示される。
なお、画面340Rにおいてユーザが「いいえ」ボタンを操作した場合は、上記追加オートチャージが行われずに印刷可能枚数が0枚の状態、すなわちそのままでは複合機200にて印刷ができない状態が維持されることとなる。
また、上記のように許可を求めず、印刷可能枚数が0枚となったタイミングで追加オートチャージが自動的に実行され、タッチパネル340に画面340Sが表示されるようにしてもよい。
その後、この例では、複合機200において5枚の印刷が実行された結果、翌月の2021年3月1日までに複合機200の印刷可能枚数が25枚まで減少している。
その状態で3月1日になると、例えば図7(l)に示す画面340Tがタッチパネル340に表示される。画面340Tでは、上記画面340Sの表示状態の後複合機200で5枚の印刷が実行されて印刷可能枚数が25枚になっていることと、自動購入の許可を求める「定期オートチャージしますか?」のメッセージと、「はい」「いいえ」ボタンとが、表示される。これらメッセージ及びボタンを含む画面340Tの表示内容もまた本実施形態における許可要請の一例である。
画面340Tにおいてユーザが「はい」ボタンを操作することで、図7(m)に示す画面340Uへ移行する。画面340Uでは、前述と同様、定期オートチャージの完了、それに対応する印刷枚数30枚追加のメッセージ、印刷可能枚数55枚の表示、及び次回定期オートチャージ予定日が4月1日であることのメッセージ、等が表示される。
なお、画面340Tにおいてユーザが「いいえ」ボタンを操作した場合は、上記定期オートチャージが行われずに印刷可能枚数が25枚の状態が維持されることとなる。
また前述と同様、自動購入の許可を特に求めないようにしてもよい。その場合、2021年3月1日になったら自動的に定期オートチャージが実行され、画面340Tが表示されることなくタッチパネル340に画面340Uが表示される。
<イベント管理テーブル>
図8(b)に示すイベント管理テーブルは、上記図7(i)~図7(m)の挙動に対応する例である。図8(b)において、2021年1月1日の定期オートチャージ、1月18日での15枚の印刷、1月19日での5枚の印刷、までは上記図8(a)と同様である。
その後、2021年2月1日に、上記図8(a)と同様に画面340Kが表示されたものの、ユーザが「いいえ」ボタンを操作したことでオートチャージが行われていない。
その後、2021年2月5日に、当該複合機200において5枚の印刷が実行され、その結果、複合機200の印刷可能枚数が5枚減って5枚となっている。この状態が上記画面340Qに対応している。
印刷可能枚数が5枚になって2月20日に表示される前述の画面340Mにおいてユーザが「いいえ」ボタンを操作したことで、図8(a)のような追加オートチャージが行われていない。2021年2月10日に、さらに5枚の印刷が実行されたことで、複合機200の印刷可能枚数はさらに5枚減って0枚になっている。この状態が上記画面340Rに対応している。
印刷可能枚数が0枚になって2月10日に表示される前述の画面340Rにおいてユーザが「はい」ボタンを操作したことで、上記30枚分のチャージサービスが追加オートチャージにより自動購入されている。その結果、対応するチャージ枚数30枚が印刷権限として取得され、印刷可能枚数は30枚となっている。この状態が上記画面340Sに対応している。
その後、2021年2月20日に5枚の印刷が実行され、当該複合機200の印刷可能枚数は5枚減って25枚になっている。
その後、2021年3月1日になり前述の画面340Tにおいてユーザが「はい」ボタンを操作したことで、上記30枚分のチャージサービスが定期オートチャージにより自動購入されている。その結果、対応するチャージ枚数30枚が印刷権限として取得され、印刷可能枚数は55枚となっている。この状態が上記画面340Uに対応している。
<制御手順>
本実施形態における上記手法を実現するために、管理サーバ100のプロセッサ110が実行する制御手順の一例を図9のフローチャートにより説明する。
まず図6と同様のS5を経たのち、本実施形態では、S6において、プロセッサ110により、定期オートチャージのタイミングが到来したか否か、すなわち上記の例に沿うと毎月1日になったか否かが判定される。上記タイミングが到来したと判定された場合、処理はS7に移行する。上記タイミングが到来したと判定されない場合、処理は後述のS10に移行する。S6でプロセッサ110により実行される処理が、タイミング判定処理の一例である。
S7において、プロセッサ110により、モバイル端末300のタッチパネル340に、例えば図7(c)の画面340Kに示した定期オートチャージの許可要請画面が、表示される。
S8において、プロセッサ110により、定期オートチャージの実行がユーザにより許可されたか否かが判定される。この例では、具体的には、図7(c)の画面340Gにおける「はい」ボタンが操作されたか「いいえ」ボタンが操作されたか、が判定される。プロセッサ11により「はい」ボタンが操作されたと判定された場合、処理は上記図6と同様のS40に移行する。一方、プロセッサ110により、「いいえ」ボタンが操作されたと判定された場合、処理は上記図6と同様のS10に移行する。
以降、S10~S90で行われる処理は図6と同様であり、説明を省略する。
なお上記図6と同様、本実施形態においても、S30及びS50においてプロセッサ110により実行される処理が、許可要請処理の一例であり、S40でプロセッサ110により実行される処理が、自動購入処理の一例である。また、S65でプロセッサ110により実行される処理が、購入受付処理の一例であり、S75でプロセッサ110により実行される処理が権限付与処理の一例であり、S80でプロセッサ110により実行される処理が、印刷量加算処理の一例である。
<第2実施形態の効果>
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様の効果を得る。
すなわち、S6において、前述の所定条件として、所定タイミングが到来したか否かが判定され、その結果に基づき、印刷の実行有無や印刷実行時の印刷枚数等に関係なく、自動的にチャージサービスによる印刷権限の購入が行われる。
具体的には、上記の例では毎月1日に、所定のチャージ枚数が自動で印刷可能枚数に加算されるので、ユーザの気づかないうちにいつのまにか印刷可能枚数がゼロになって印刷不可能となる可能性を低減することができる。言い換えれば、ユーザは、定額負担契約の締結に基づき所定期間内の所定の印刷上限枚数が保証されるいわゆるサブスクリプション方式と同等の使い勝手の良さを、そのような契約を結ばなくても得ることができる。
特に、適用期間等について特段の定めがないプリペイド印刷サービスにおいては、ユーザは所望の期間のみ定期オートチャージを用いた上記サービスを利用することもできる。また定期オートチャージのチャージ枚数を適宜に変更可能としたり、定期オートチャージを実行するか否かをユーザの許可で選択することもできる。以上によりユーザの様々の要望に柔軟に対応できる。
また、本実施形態では特に、定期オートチャージに加えて、S25やS45において、印刷可能枚数が所定の閾値以下であるか否かの判定により実行される、追加オートチャージが、さらに実行される。
これにより、ユーザは、例えば印刷可能枚数がゼロになり印刷不可能となる恐れをなくすことができる。本実施形態によれば、ユーザは、印刷可能枚数の減少を意識することなく複合機200を利用できるので、さらに利便性を向上させることができる。
<変形例>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。そのような変形例を順を追って説明する。上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜、説明を省略又は簡略化する。
(1)定期オートチャージ後の印刷可能枚数において繰り越しの制限をかける場合
上記第2実施形態の手法により定額オートチャージを実行し続けている場合、例えば、ユーザの印刷実行による印刷可能枚数の減少よりも定期オートチャージによる印刷可能枚数の増加のほうが多く、印刷可能枚数が次第に大きく増大していく場合があり得る。
本変形例においては、印刷可能枚数の際限のない増大を回避するために、印刷可能枚数に関し所定の繰り越し制限条件が設けられる。すなわち本変形例においては、上述の定期オートチャージが実行された後、複合機200に対応付けられた印刷可能枚数に関して、所定の繰り越し制限条件を超える印刷量部分が存在する場合、当該印刷量部分を、定期オートチャージ後の印刷可能枚数から差し引く補正が行われる。
上記所定の繰り越し条件としては、例えば、チャージ枚数を印刷可能枚数に対し累積したときの上限値を所定枚数に制限する等の、数的制限条件がある。あるいは、購入したチャージ枚数について、購入日から2か月間経過後は繰り越し不可能とする、といった時間的制限条件であってもよい。そして、対象となる印刷可能枚数のうちそれら制限条件を超える部分については繰り越しが行われないようにすることで、当該制限条件以内となるように印刷可能枚数が最終的に補正される。
本変形例では、上記のように累積される印刷可能枚数が最大50枚を超えないように、チャージ枚数の繰り越しが制限される場合を例にとって説明する。本変形例に係る上記補正が実行される際の、モバイル端末300の表示挙動について図10(a)及び図10(b)により説明する。
図10(a)は、図7(l)に示したタッチパネル340の画面340Tを表している。既に述べたように、画面340Tでは、印刷可能枚数が25枚になっていることと、「定期オートチャージしますか?」のメッセージが表示されている。この画面340Tにおいて、ユーザが定期オートチャージを許可する「はい」ボタンを操作すると、本変形例においては、図10(b)に示す画面340Wが表示される。
画面340Wには、前述の画面340Uと同様、定期オートチャージが完了したこと、「以下のデバイスに印刷枚数を30枚追加しました。」のメッセージ、及び、「次回オートチャージは4月1日の予定です。」のメッセージ、が表示される。しかしながら、本変形例の画面340Wでは、上記画面340Uとは異なり、印刷可能枚数が50枚になったこと、及び、「制限値50枚を超える5枚分は加算されておりません。」のメッセージが表示されている。
すなわちこの例では、25枚だった印刷可能枚数に30枚が定期オートチャージされて合計55枚となるものの、50枚を超えた5枚分は印刷可能枚数から差し引かれて、差し引き補正後の50枚分が、新たな印刷可能枚数として設定される。
上記の際、プロセッサ110により行われる、定期オートチャージ後の印刷可能枚数に関して、50枚を超える印刷量部分があるか否かの判定が、制限判定処理の一例である。
またプロセッサ110により行われる、上記超える印刷量部分がある場合に、上記超える印刷量分を上記印刷可能枚数から差し引き補正して、新たな印刷可能枚数とする処理が、補正処理の一例である。これらの処理は、例えば図9のS80とS85との間に新たに設けたステップにおいて実行すればよい。
<変形例の効果>
本変形例では、上述のように、定期オートチャージが実行された後の印刷可能枚数に、繰り越し制限条件を超える印刷量部分があった場合に、上記補正処理により、自動購入が行われた後の印刷可能枚数から当該印刷量部分が差し引かれる。本変形例によれば、印刷可能枚数の過度な繰り越しを抑制することができる。
(2)その他
以上において、オートチャージする場合にユーザに許可を求める画面を表示しているが、その全て或いは一部においてユーザに許可を求める画面を表示することなくオートチャージを実行するようにしてよい。
以上において、図6、図9に示すフローチャートは本発明を当該フローチャートに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 印刷サービス提供システム(印刷権限管理システムの一例)
100 管理サーバ(情報管理装置の一例)
110 プロセッサ
200 複合機(印刷装置の一例)
300 モバイル端末(端末装置の一例)
310 CPU(演算部の一例)
340 タッチパネル
NT ネットワーク

Claims (10)

  1. 端末装置と、
    許容印刷量を上限として印刷を実行可能な印刷装置と前記端末装置とに対しネットワーク経由で通信可能な通信I/F、及び、前記印刷装置を管理し、ユーザの金銭的負担により取得される印刷権限が保証する所定の保証印刷量に応じて前記許容印刷量を増加可能とする制御部、を有する情報管理装置と、
    を有する印刷権限管理システムであって、
    前記情報管理装置の前記制御部は、
    前記端末装置におけるユーザの操作に応じた前記印刷権限の購入要求を受け付ける購入受付処理と、
    前記購入受付処理で受け付けた前記印刷権限を、対応する前記ユーザ又は前記印刷装置に対して付与する権限付与処理と、
    前記購入受付処理で受け付けた前記印刷権限に対応する前記保証印刷量を前記印刷装置の前記許容印刷量に加算する印刷量加算処理と、
    所定条件を満たす場合に、前記端末装置におけるユーザの前記購入要求に基づかない前記印刷権限の自動購入を実行する自動購入処理と、
    を実行する、印刷権限管理システム。
  2. 前記制御部は、さらに、
    前記所定条件として、前記許容印刷量が所定閾値以下となったか否かを判定する許容印刷量判定処理を実行し、
    前記許容印刷量判定処理にて前記許容印刷量が前記所定閾値以下となったと判定された場合に、前記自動購入処理において前記自動購入を実行する、請求項1記載の印刷権限管理システム。
  3. 前記制御部は、さらに、
    前記所定条件として、所定タイミングが到来したか否かを判定するタイミング判定処理を実行し、
    前記タイミング判定処理にて前記所定タイミングが到来したと判定されたことを契機に、前記自動購入処理において前記自動購入を実行する、請求項1記載の印刷権限管理システム。
  4. 前記制御部は、さらに、
    前記許容印刷量が所定閾値以下となったか否かを判定する許容印刷量判定処理を実行し、
    前記許容印刷量判定処理にて前記許容印刷量が前記所定閾値以下となったと判定されたことを契機に、前記自動購入処理において前記自動購入を実行する、請求項3記載の印刷権限管理システム。
  5. 前記制御部は、さらに、
    前記所定条件を満たす場合に、前記自動購入の許可を求める許可要請を前記端末装置へ送信する許可要請処理と、
    前記許可要請に応じて前記端末装置において前記自動購入の許可が行われた場合に、前記自動購入処理において前記自動購入を実行する、請求項1記載の印刷権限管理システム。
  6. 前記制御部は、
    前記許可要請処理において、前記許容印刷量がゼロである場合に印刷実行不可能であることの報知を含む前記許可要請を送信する、請求項5記載の印刷権限管理システム。
  7. 前記制御部は、さらに、
    前記所定タイミングの到来を契機に前記自動購入処理で自動購入が行われた後の、前記ユーザ又は前記印刷装置に対応付けられている前記許容印刷量に関し、所定の繰り越し制限条件を超える印刷量部分が存在するか否かを判定する制限判定処理と、
    前記制限判定処理において前記繰り越し制限条件を超える前記印刷量部分が存在すると判定された場合に、前記自動購入が行われた後の前記許容印刷量から前記印刷量部分を差し引く補正を行って新たな前記許容印刷量とする補正処理と、
    を実行する、請求項3記載の印刷権限管理システム。
  8. 前記制御部は、さらに、
    前記端末装置での操作に基づく前記自動購入処理の実行・非実行の選択を受け付ける選択受付処理を実行し、
    前記選択受付処理で前記実行が受け付けられた場合には前記自動購入処理を実行し、前記選択受付処理で前記非実行が受け付けられた場合には前記自動購入処理を実行しない、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の印刷権限管理システム。
  9. 許容印刷量を上限として印刷を実行可能な印刷装置、及び、端末装置に対してネットワーク経由で通信可能な通信I/Fと、
    前記印刷装置を管理し、ユーザの金銭的負担により取得される印刷権限が保証する所定の保証印刷量に応じて前記許容印刷量を増加可能とする制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記端末装置におけるユーザの操作に応じた前記印刷権限の購入要求を受け付ける購入受付処理と、
    前記購入受付処理で受け付けた前記印刷権限を、対応する前記ユーザ又は前記印刷装置に対して付与する権限付与処理と、
    前記購入受付処理で受け付けた前記印刷権限に対応する前記保証印刷量を前記印刷装置の前記許容印刷量に加算する印刷量加算処理と、
    所定条件を満たす場合に、前記端末装置におけるユーザの前記購入要求に基づかない前記印刷権限の自動購入を実行する自動購入処理と、
    を実行する、情報管理装置。
  10. 許容印刷量を上限として印刷を実行可能な印刷装置であって、ユーザの金銭的負担により取得される印刷権限が保証する所定の保証印刷量に応じて前記許容印刷量を増加可能な印刷装置、に対し通信可能な情報管理装置と通信可能な端末装置の演算部に対し、
    前記端末装置の操作部を介したユーザの操作に応じ、前記印刷権限の購入要求を送信する購入要求ステップと、
    所定条件が満たされて前記情報管理装置により前記購入要求に基づかない前記印刷権限の自動購入が実行された場合に、自動購入された当該印刷権限に対応する前記保証印刷量の加算を表示する加算表示ステップと、
    を実行させるための、印刷権限管理プログラム。
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