JP2024002889A - Dnaライブラリーの作製キット及び作製方法、遺伝子多型の検出方法 - Google Patents

Dnaライブラリーの作製キット及び作製方法、遺伝子多型の検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、簡便で低コストで遺伝子多型を検出する方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の次世代シーケンサー用DNAライブラリーを作製するためのキットは、所定の複数種類の標的配列に対応する複数種類の第1のプライマーセットであって、前記第1のプライマーセットが第1のフォワードプライマー及び第1のリバースプライマーからなる、複数種類の第1のプライマーセットと、所定の第2のフォワードプライマー及び第2のリバースプライマーからなる第2のプライマーセットとを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、次世代シーケンサー用DNAライブラリーの作製キット及び作製方法、並びに遺伝子多型の検出方法に関する。
ゲノム解析技術の進展等により、作物育種に利用できるDNAマーカーの種類は年々増加しており、作物育種では耐病性及び作物の形質等について、年間数千個体に対してDNAマーカー選抜が実施されている。DNAマーカー選抜は、ある特定の遺伝形質等を有する品種を識別する際に、その品種で特異的にみられるDNAの塩基配列を目印として利用する手法であり、例えば、遺伝子多型がこれに利用される。
従来のDNAマーカー選抜方法は、サンガーシーケンサーによって得られた波形データ等から人が判定する手法であった。一方、次世代シーケンサーを利用した遺伝子多型の検出方法として、例えば特許文献1には、高濃度のランダムプライマーを用いることで、ゲノムDNA全体における遺伝子多型を検出できることが記載されている。さらに、例えば非特許文献1には、ゲノムDNA上の特異的な塩基配列を増幅可能なプライマーを用いることで、ゲノムDNA中の特定の領域における遺伝子多型を検出できることが記載されている。
特開2018-42548号公報
イルミナ株式会社、2014年6月13日「NGSの新たな利用法 Tailed PCR法を用いたライブラリー調製」;https://jp.illumina.com/content/dam/illumina-marketing/apac/japan/documents/pdf/2014_techsupport_session5.pdf
しかしながら、上述したサンガーシーケンサーによる手法では、得られた波形データ等から人が判定するため、労力がかかるうえに人為的なエラーが発生してしまう。また、特許文献1に記載の方法では、ゲノム全体の遺伝子多型を特定することになるため、数種類~数十種類の遺伝子多型を検出するためには、費用対効果が低い。また、非特許文献1に記載の方法では、長鎖のプライマーが必要になるため、数千個体の数種類~数十種類の遺伝子多型を検出しようとすると費用が高くなってしまう。たとえ長鎖のプライマーを用いないとしても、複数回の実験工程を経る必要がある等の問題がある。
本発明は、簡便で低コストで遺伝子多型を検出する方法を提供することを目的とする。本発明はまた、遺伝子多型の検出方法で使用するDNAライブラリーを作製するためのキット及び方法を提供することを目的とする。
本発明者は、所定のシーケンサー用プライマーセット、及び所定の標的配列に特異的な標的配列用プライマーセットを用いることにより、ワンステップで次世代シーケンサー用DNAライブラリーを作製でき、これにより、従来よりも簡便で低コスト、かつ比較的少数の遺伝子多型を検出できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、例えば、以下の発明を提供する。
[1]
次世代シーケンサー用DNAライブラリーを作製するためのキットであって、
複数種類の標的配列に対応する複数種類の第1のプライマーセットであって、上記第1のプライマーセットが第1のフォワードプライマー及び第1のリバースプライマーからなる、複数種類の第1のプライマーセットと、
第2のフォワードプライマー及び第2のリバースプライマーからなる第2のプライマーセットと
を含み、
上記第1のフォワードプライマーが、5’末端から3’末端の方向に、第1のシーケンスプライマーの塩基配列、及び上記標的配列を増幅できるフォワードプライマーの塩基配列(フォワードマーカー配列)を含み、
上記第1のリバースプライマーが、5’末端から3’末端の方向に、第2のシーケンスプライマーの塩基配列、及び上記標的配列を増幅できるリバースプライマーの塩基配列(リバースマーカー配列)を含み、
上記第2のフォワードプライマーが、5’末端から3’末端の方向に、第1のアダプター配列、第1のバーコード配列、及び上記第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の全長を増幅できるフォワードプライマーの塩基配列(フォワードオーバーラップ配列)を含み、
上記第2のリバースプライマーが、5’末端から3’末端の方向に、第2のアダプター配列、第2のバーコード配列、及び上記第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の全長を増幅できるリバースプライマーの塩基配列(リバースオーバーラップ配列)を含み、
上記第1のアダプター配列が、次世代シーケンサーの固体支持体上に固定された第1の1本鎖DNAと相補的な塩基配列であり、
上記第2のアダプター配列が、次世代シーケンサーの固体支持体上に固定された第2の1本鎖DNAと相補的な塩基配列であり、
上記第1及び第2のバーコード配列が、長さが4~16ヌクレオチドの任意の塩基配列であり、
上記第1のシーケンスプライマーの塩基配列が、次世代シーケンサーを用いた配列決定に用いるプライマー(第1のプライマー)と同一の塩基配列を含む塩基配列であり、上記第2のシーケンスプライマーの塩基配列が、次世代シーケンサーを用いた配列決定に用いるプライマーであって上記第1のプライマーと異なる塩基配列を有するプライマー(第2のプライマー)と同一の塩基配列を含む塩基配列である、キット。
[2]
2種類~10種類の前記第1のプライマーセットを含む、[1]に記載のキット。
[3]
上記キットが複数種類の第2のプライマーセットを含み、各第2のプライマーセットがそれぞれ、異なる第1のバーコード配列及び/又は異なる第2のバーコード配列を有する、[1]又は[2]に記載のキット。
[4]
2種類~5000種類の上記第2のプライマーセットを含む、[1]~[3]のいずれかに記載のキット。
[5]
上記第1のアダプター配列が、配列番号1で示される塩基配列を含み、上記第2のアダプター配列が、配列番号2で示される塩基配列を含む、[1]~[4]のいずれかに記載のキット。
[6]
上記各第1のプライマーセットの濃度に対する、上記第2のプライマーセットの濃度比が、1.0~20.0である、[1]~[5]のいずれかに記載のキット。
[7]
検体から得られたDNAを鋳型として、[1]~[6]のいずれかに記載のキットを用いてPCRを実施することを含む、次世代シーケンサー用DNAライブラリーを作製する方法。
[8]
上記検体が2種類~5000種類の検体であり、PCRの際に異なる検体に異なる第2のプライマーセットを用いられる、[7]に記載の作製方法。
[9]
[7]に記載の作製方法により、検体のDNAライブラリーを作製する工程、
上記DNAライブラリーについて、次世代シーケンサーを用いてシーケンス反応を行う工程、
上記フォワードマーカー配列及びリバースマーカー配列に基づき、上記標的配列毎のDNA断片を選別する工程(標的配列選別工程)、及び、
上記選別されたDNA断片の配列及び/又は長さに基づき、遺伝子多型を検出する工程、
を含む、検体の遺伝子多型の検出方法。
[10]
上記検体が複数の検体である場合、
DNAライブラリーを作製する工程において、検体毎にDNAライブラリーを作製し、各検体由来のDNAライブラリーにおける標的配列を含むDNA断片が異なる第1のバーコード配列及び/又は異なる第2のバーコード配列を有し、
シーケンス反応において、全てのDNAライブラリーについてシーケンス反応を行い、
上記方法が、標的配列選別工程の前に、上記第1のバーコード配列及び第2のバーコード配列の組合せに基づき、検体毎にDNA断片を選別する工程(検体選別工程)を更に含み、
標的配列選別工程において、検体毎に標的配列毎のDNA断片を選別する、[9]に記載の検出方法。
[11]
上記検体が、2種類~5000種類の検体である、[9]又は[10]に記載の検出方法。
[12]
上記遺伝子多型が、反復配列多型である、[9]~[11]のいずれかに記載の検出方法。
本発明のDNAライブラリーの作製キット及び作製方法並びに遺伝子多型の検出方法によれば、簡便で低コストで遺伝子多型を検出する方法を提供することができる。本発明によれば、比較的少数の遺伝子多型であっても検出できる。
一実施形態の次世代シーケンス用DNAライブラリーの作製方法のフローチャートである。 一実施形態の遺伝子多型の検出方法のフローチャートである。
<DNAライブラリー作製キット>
本実施形態に係る次世代シーケンサー用DNAライブラリーを作製するためのキット(以下、「本実施形態に係るキット」ともいう。)は、所定の複数種類の標的配列に対応する複数種類の第1のプライマーセットと、所定の第2のプライマーセットとを含む。ここで、第1のプライマーセットは、標的配列を特異的に増幅できる、フォワードマーカー配列及びリバースマーカー配列を含むため、「標的配列用プライマーセット」と呼ぶ場合がある。第2のプライマーセットは、使用する次世代シーケンサーに検出されるための特異的な配列を含むため、「シーケンサー用プライマーセット」と呼ぶ場合がある。
次世代シーケンシング(NGS)とは、数千から数百万ものシーケンシング反応が並行して実行され、配列決定の処理量が増大しているシーケンシング技術である。次世代シーケンシングでは、複数個体を同時に配列決定できる等高度かつ高速な処理が可能であることから、個の医療、遺伝性疾患、及び臨床診断学などの分野において利用されている。次世代シーケンシングのためのサンプルは、カスタムアダプター配列を利用して増幅又はライゲーションしたDNAライブラリーである。次世代シーケンシングのためのシーケンシング機械(次世代シーケンサー)は、メーカーによって読み取るメカニズム等が異なるものの、基本的にDNAライブラリー断片は、ライブラリーアダプターとハイブリダイズする共有結合済DNAリンカーと共に固体表面上で増幅される。シーケンシング終了時に生データが出力され、この生データをさらに解析することで、様々な分析結果を得ることができる。
本実施形態に係るキットは、上記複数種類の第1のプライマーセット及び上記第2のプライマーセットを含むことで、検体由来のDNAを鋳型として1回のPCR(one step)を行うことで、簡便かつ低コストで、次世代シーケンサーに供することが可能となる配列(アダプター配列等)が融合された複数の標的配列を含む、次世代シーケンサー用DNAライブラリーを作製することができる。
(第1のプライマーセット)
本実施形態に係るキットに含まれる第1のプライマーセット(標的配列用プライマーセット)は、第1のフォワードプライマー及び第1のリバースプライマーからなる。第1のフォワードプライマー及び第1のリバースプライマーの模式図は図1に示す。
本明細書における「標的配列」とは、次世代シーケンサーを用いた検出の目的のDNA断片の配列を意味し、標的配列はPCRによって増幅可能な任意の塩基配列であってよい。標的配列としては、例えばゲノム配列の一部であってよく、遺伝子又はその一部の配列、非コード配列等であってもよく、遺伝子多型を有する可能性のある塩基配列であってもよい。作物育種の分野において、標的配列は育種に関わるDNAマーカー又はその一部であってよく、例えば、ナシ黒星病に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカーであるTsuENH101、TsuENH157.mod SSRGBS(TsuENH157)、1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸合成酵素の遺伝子(PPACS2.mod.SSR-GBS(PPACS2))、ナシ果皮色に連鎖するDNAマーカーであるPsc7、ナシ黒斑病に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカーであるMdo.chr.34.mod.SSR-GBS(Mdo.chr.11.34A)、クリの渋皮剥皮性に連鎖するDNAマーカーであるCmSca06716.2(CmSca06716)、及びCCR1.0F.56177033.MASGBS(CCR1.0F.56177061)、リンゴのカラムナー遺伝子(MdDOX-Co)、リンゴ黒星病抵抗性遺伝子に連鎖するDNAマーカーであるCH-Vf1、リンゴの果肉紛質化に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカーであるMdPG1、リンゴ斑点落葉病高度罹患性に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカーであるMdAlt_indel、リンゴ斑点落葉病中度罹患性に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカーであるMdo.chr.11.34B等が挙げられる。
標的配列の長さは、シーケンサーによって測定できる長さであれば特に制限されないが、500bp以下、400bp以下、300bp以下、200bp以下、又は150bp以下であってもよい。また、50bp以上、100bp以上、又は150bp以上であってもよい。例えば、100bp~500bp、100bp~400bp、150bp~500bp、150bp~400bpであってもよい。
本実施形態に係るキットは、複数種類の標的配列に対応する、複数種類の標的配列用プライマーセットを含む。ここで、標的配列の数は、2種類以上であればよく、より効率的に標的配列を増幅することができるという観点から、2種類~10種類であってもよく、3種類~8種類であってもよく、4種類~6種類であってもよい。複数種類の標的配列用プライマーセットは、別々の容器に収容されていてもよく、同じ容器に収容されていてもよい。
本実施形態に係るキットに含まれる複数種類の第1のプライマーセットは、複数種類の標的配列に対応しており、すなわち、1種類の第1のプライマーセットが1種類の標的配列に対応している。例えば、標的配列が2種類ある場合、第1のプライマーセットが2種類あり、標的配列が10種類ある場合、第1のプライマーセットが10種類ある。
第1のプライマーセットに含まれる第1のフォワードプライマーは、5’末端から3’末端の方向に、第1のシーケンスプライマーの塩基配列、及び標的配列を増幅できるフォワードプライマーの塩基配列(フォワードマーカー配列)を含むように設計される。第1のフォワードプライマーの長さとしては、特に制限されないが、例えば、35~80ヌクレオチド、40~75ヌクレオチド、45~70ヌクレオチドであってもよい。
「第1のシーケンスプライマーの塩基配列」とは、次世代シーケンサーを用いた配列決定に用いるプライマー(「第1の次世代シーケンサーのシーケンスプライマー」又は「第1のプライマー」)と同一の塩基配列を含む、塩基配列である。第1のシーケンスプライマーの塩基配列を含むことで、増幅されたPCR産物は、次世代シーケンサーのシーケンスプライマーとハイブリダイズできるため、次世代シーケンサーを用いて配列決定が可能となる。第1の次世代シーケンサーのシーケンスプライマーは特に限定されず、使用する次世代シーケンサーによって異なり得る。例えば、illumina社製次世代シーケンサーの場合は、配列番号3に示す塩基配列を有するR1 Seq Primerであってよい。
第1のシーケンスプライマーの塩基配列の長さは、第1の次世代シーケンサーのシーケンスプライマーの長さと同一又はそれよりも1~10塩基長い長さであるように設計すれば特に制限されないが、例えば、15~50ヌクレオチド、15~40ヌクレオチド、20~35ヌクレオチド、20~30ヌクレオチドであってもよい。
「標的配列を増幅できるフォワードプライマーの塩基配列」(「フォワードマーカー配列」ともいう)は、標的配列に特異的な配列であり、標的配列の上流側(2本鎖DNAのセンス鎖の5’末端側)のアンチセンス鎖にハイブリダイズして標的配列を増幅可能なフォワードプライマーとして機能するための配列である。フォワードマーカー配列の長さは、標的配列が増幅可能となるように設計すれば特に制限されず、例えば、15~40ヌクレオチド、20~30ヌクレオチドであってもよい。
第1のフォワードプライマーは、第1のシーケンスプライマーの塩基配列、及びフォワードマーカー配列を連続して配列するように設計してもよく、これらの配列の間に任意の1~5個の塩基配列を含んでいてもよい。
第1のプライマーセットに含まれる第1のリバースプライマーは、5’末端から3’末端の方向に、第2のシーケンスプライマーの塩基配列、及び前記標的配列を増幅できるリバースプライマーの塩基配列(リバースマーカー配列)を含むように設計される。第1のリバースプライマーの長さとしては、特に制限されないが、例えば、35~80ヌクレオチド、40~75ヌクレオチド、45~70ヌクレオチドであってもよい。
「第2のシーケンスプライマーの塩基配列」は、次世代シーケンサーを用いた配列決定に用いるプライマーであって、上記第1のプライマーと異なる塩基配列を有するプライマー(「第2の次世代シーケンサーのシーケンスプライマー」又は「第2のプライマー」)と同一の塩基配列を含む塩基配列である。第2のシーケンスプライマーの塩基配列を含むことで、増幅したPCR産物は次世代シーケンサーのシーケンスプライマーとハイブリダイズできるため、次世代シーケンサーを用いて配列決定が可能となる。また、第2のプライマーの塩基配列は、第1のプライマーの塩基配列とは異なる塩基配列であるため、次世代シーケンサーによって、標的配列の5’末端側及び3’末端側の両側から配列を決定すること(ペアエンドシーケンス)ができ、解析の精度が高くなる。第2のプライマーの塩基配列は、第1のプライマーと異なる塩基配列であれば特に限定されず、また、使用する次世代シーケンサーによって異なり得る。例えば、illumina社製次世代シーケンサーの場合は、配列番号5に示す塩基配列を有するR2 Seq Primerであってよい。
第2のシーケンスプライマーの塩基配列の長さは、第2の次世代シーケンサーのシーケンスプライマーの長さと同一又はそれよりも1~10塩基長い長さであるように設計すれば特に制限されないが、例えば、15~50ヌクレオチド、15~40ヌクレオチド、20~35ヌクレオチド、20~30ヌクレオチドであってもよい。
「標的配列を増幅できるリバースプライマーの塩基配列」(リバースマーカー配列ともいう)とは、上述した標的配列に特異的な配列であり、標的配列の下流側(2本鎖DNAのセンス鎖の3’末端側)のセンス鎖にハイブリダイズして標的配列を増幅可能なリバースプライマーとして機能するための配列である。リバースマーカー配列の長さは、標的配列が増幅可能となるように設計すれば特に制限されないが、例えば、15~40ヌクレオチド、20~30ヌクレオチドであってもよい。
第1のリバースプライマーは、第2のシーケンスプライマーの塩基配列、及びリバースマーカー配列を連続して配列するように設計してもよく、これらの配列の間に任意の1~5個の塩基配列を含んでいてもよい。
(第2のプライマーセット)
本実施形態に係るキットに含まれる第2のプライマーセット(シーケンサー用プライマーセット)は、第2のフォワードプライマー及び第2のリバースプライマーからなる。第2のフォワードプライマー及び第2のリバースプライマーの模式図は図1に示す。
第2のフォワードプライマーは、5’末端から3’末端の方向に、第1のアダプター配列、第1のバーコード配列、及び上記第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の全長を増幅できるフォワードプライマーの塩基配列(フォワードオーバーラップ配列)を含むように設計される。第2のフォワードプライマーの長さとしては、特に制限されないが、例えば、45~80ヌクレオチド、50~75ヌクレオチド、55~70ヌクレオチドであってもよい。
「第1のアダプター配列」とは、次世代シーケンサーの固体支持体上に固定された第1の1本鎖DNAと相補的な塩基配列である。固体支持体としては、特に制限されないが、例えば、基盤、アレイ、磁性ビーズ、カラム等が挙げられる。また、次世代シーケンサーがillumina社のHiseq又はMiseq等である場合、固体支持体はフローセルであってもよく、次世代シーケンサーがロシュ社のGS FLX又はGSjunior等である場合、固体支持体はビーズであってもよい。次世代シーケンサーの固体支持体上に固定された第1の1本鎖DNAは、特に限定されず、次世代シーケンサーによって異なり得る。
第1のアダプター配列は、次世代シーケンサーの固体支持体上に固定された第1の1本鎖DNAと相補的な配列であればよく、特に限定されない。第1のアダプター配列の長さは、特に制限されないが、例えば、15~40ヌクレオチド、20~30ヌクレオチドであってもよい。第1のアダプター配列は、使用する次世代シーケンサーによって異なり得る。例えば、illumina社製次世代シーケンサーの場合、配列番号1に示す塩基配列を有するP5配列であってもよい。
「第1のバーコード配列」は、長さが4~16ヌクレオチドの任意の塩基配列である。第1のバーコード配列の長さは、5~10ヌクレオチドであってもよく、6~8ヌクレオチドであってもよい。
第1のバーコード配列は、検体を識別するために利用することができる。一つの検体に対して、第1のバーコード配列と、後述の第2のバーコード配列との組み合わせを当てることで、検体毎の検出・解析が可能となる。ここで、「検体」とは、検査される対象物を意味し、DNAを得ることができる検体であれば特に制限されないが、例えば植物、動物、菌類、又はウイルス等が挙げられ、植物が好ましく、果樹がより好ましい。
第2のフォワードプライマーに含まれる「第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の全長を増幅できるフォワードプライマーの塩基配列」(「フォワードオーバーラップ配列」ともいう)は、第1のフォワードプライマーに含まれる「第1のシーケンスプライマーの塩基配列」の5’末端側の塩基配列と同一である。これによって、第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の上流側(2本鎖DNAのセンス鎖の5’末端側)のアンチセンス鎖にハイブリダイズでき、第1のアダプター配列及び第1のバーコード配列が融合された当該DNA断片の全長を増幅することができる。すなわち、フォワードオーバーラップ配列は、第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の全長を増幅できるよう、少なくとも「第1のシーケンスプライマーの塩基配列」の5’末端側の一部の塩基配列(例えば、5’末端側の10以上、12以上、15以上のヌクレオチドの塩基配列)と同一であればよく、「第1のプライマー」の塩基配列と同一の塩基配列であってもよく、「第1のシーケンスプライマーの塩基配列」と同一の塩基配列であってもよい。第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の全長を増幅できるようにフォワードオーバーラップ配列を設計するには、第1のシーケンスプライマーの塩基配列の5’末端側から10以上、12以上、15以上のヌクレオチドと同一の塩基配列を有するようにすればよい。また、例えば図1に示した模式図の場合、フォワードオーバーラップ配列は第1のシーケンスプライマーの塩基配列と同一の塩基配列であってもよい。
第2のフォワードプライマーは、第1のアダプター配列、第1のバーコード配列、及びフォワードオーバーラップ配列を連続して配列するように設計してもよく、これらの配列の間に任意の1~5個の塩基配列を含むように設計してもよい。
第2のリバースプライマーは、5’末端から3’末端の方向に、第2のアダプター配列、第2のバーコード配列、及び上記第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の全長を増幅できるリバースプライマーの塩基配列(リバースオーバーラップ配列)を含むように設計される。第2のリバースプライマーの長さとしては、特に制限されないが、例えば、45~80ヌクレオチド、50~75ヌクレオチド、55~70ヌクレオチドであってもよい。
「第2のアダプター配列」とは、次世代シーケンサーの固体支持体上に固定された第2の1本鎖DNAと相補的な塩基配列であり、かつ上述の第1のアダプター配列とは異なる塩基配列である。固体支持体は上述のとおりである。次世代シーケンサーの固体支持体上に固定された第2の1本鎖DNAは、特に限定されず、次世代シーケンサーによって異なり得る。
第2のアダプター配列は、上述した塩基配列であればよく、特に限定されない。第2のアダプター配列の長さは、特に制限されないが、例えば、15~40ヌクレオチド、20~30ヌクレオチドであってもよい。第2のアダプター配列は、使用する次世代シーケンサーによって異なり得る。例えば、illumina社製次世代シーケンサーの場合、配列番号2に示す塩基配列を有するP7配列であってもよい。
「第2のバーコード配列」は、長さが4~16ヌクレオチドの任意の塩基配列である。第2のバーコード配列の長さは、5~10ヌクレオチドであってもよく、6~8ヌクレオチドであってもよい。第2のバーコード配列は、上述の第1のバーコード配列と併せて、検体を識別するために利用することもできる。また、一つ(1種類)の第2のプライマーセットにおいて、第1のバーコード配列と第2のバーコード配列とは同じ塩基配列であっても、異なる塩基配列であってもよい。
第2のリバースプライマーに含まれる「プライマーセットにより増幅されたDNA断片の全長を増幅できるリバースプライマーの塩基配列(「リバースオーバーラップ配列」ともいう)は、第1のリバースプライマーに含まれる「第2のシーケンスプライマーの塩基配列」の5’末端側の塩基配列と同一である。これによって、第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の下流側(2本鎖DNAのセンス鎖の3’末端側)のセンス鎖にハイブリダイズでき、第2のアダプター配及び第2のバーコード配列が融合された当該DNA断片の全長を増幅することができる。すなわち、リバースオーバーラップ配列は、第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の全長を増幅できるよう、少なくとも「第2のシーケンスプライマーの塩基配列」の5’末端側の一部の塩基配列(例えば、5’末端側の10以上、12以上、15以上のヌクレオチドの塩基配列)と同一であればよく、「第2のプライマー」の塩基配列と同一の塩基配列であってもよく、「第2のシーケンスプライマーの塩基配列」と同一の塩基配列であってもよい。第1のプライマーセットにより増幅されたDNA断片の全長を増幅できるようにリバースオーバーラップ配列を設計するには、第2のシーケンスプライマーの塩基配列の5’末端側から10以上、12以上、15以上のヌクレオチドと同一の塩基配列を有するようにすればよい。また、例えば図1に示した模式図の場合、リバースオーバーラップ配列は第2のシーケンスプライマーの塩基配列と同一の塩基配列であってよい。
第2のリバースプライマーは、第2のアダプター配列、第2のバーコード配列、及びリバースオーバーラップ配列を連続して配列するように設計してもよく、これらの配列の間に任意の1~5個の塩基配列を含むように設計してもよい。
本実施形態に係るキットは、1種類の第2のプライマーセットを含んでもよく、複数種類の第2のプライマーセットを含んでもよい。複数種類の第2のプライマーセットは、複数の検体に対応しており、すなわち、1種類の第2のプライマーセットが1種類の検体に対応している。本実施形態に係るキットが複数種類の第2のプライマーセットを含む場合、より効率的に目的のDNA断片を増幅することができるという観点から、2種類~5000種類の第2のプライマーセットであってもよく、10種類~3000種類の第2のプライマーセットであってもよく、50種類~2500種類の第2のプライマーセットであってもよく、150種類~2000種類の第2のプライマーセットであってもよい。
本実施形態に係るキットが複数の第2のプライマーセットを含む場合は、各第2のプライマーセットがそれぞれ、異なる第1のバーコード配列及び/又は異なる第2のバーコード配列を有する第1のバーコード配列となるように設計してもよい。ここで、複数種類の第2のプライマーセットは、第1のバーコード配列及び第2のバーコード配列の組み合わせで、区別することができる。
本実施形態に係るキットが、複数種類の第2のプライマーセットを含む場合、種類毎に、別々の容器に収容することが好ましい。これによって、検体毎にDNAライブラリーを作製することができる。
本実施形態に係るキットにおいて、複数種類の第1のプライマーセットと1種類の第2のプライマーセットが一つの容器に収容されることが好ましく、また、水溶液(プライマーミックス)として保存されていることがより好ましい。該水溶液において、各第1のプライマーセットの濃度に対する第2のプライマーセットの濃度比は、特に制限されないが、より効率的に目的のDNA断片を増幅することができるという観点から、1.0~20.0であってもよく、好ましくは1.5~10.0であってもよく、より好ましくは2.0~5.0である。
本実施形態に係るキットは、上述した第1のプライマーセット及び第2のプライマーセット以外の試薬も含んでもよく、そのような試薬としては特に制限はないが、例えば、DNA合成酵素、dNTPs(dATP、dTTP、dGTP、dCTP)、緩衝剤等が挙げられる。
<DNAライブラリーの作製方法>
本実施形態に係る次世代シーケンサー用DNAライブラリーを作製する方法(以下、「本実施形態に係る作製方法」ともいう。)は、検体から得られたDNAを鋳型として、本発明のDNAライブラリーの作製キットを用いてPCRを実施することを含む。一実施形態のDNAライブラリーの作製方法のフローチャートを図1に示す。
本発明のDNAライブラリーの作製キットを用いた、1回のPCRで、簡易で低コストで、次世代シーケンサーに供することが可能となる配列(アダプター配列等)が融合された複数の標的配列を含む、次世代シーケンサー用DNAライブラリーが作製できる。
「検体」は上述のとおりである。検体の種類は、1種類であっても、2種類以上であってもよい。例えば、2種類~5000種類、10種類~3000種類、又は50種類~2500種類の検体であってもよい。
鋳型のDNAは、常法に従って検体から得ることができる。「検体から得られたDNA」は、検体から抽出されたDNAであってもよく、検体から抽出した後、精製したDNAであってもよい。精製方法としては公知の方法であればよく、例えば、市販のキットを用いて精製することができる。
PCRを実施する方法は、当業者に公知の方法により行うことができる。PCRでは、通常最初の変性工程があり、続いてPCR増幅サイクルが行われる。PCR増幅の各サイクルにおいて、二本鎖標的配列を変性し(変性工程)、変性した標的の各鎖にプライマーをアニーリングさせ(アニーリング工程)、DNAポリメラーゼの作用によりプライマーを伸長させる(伸長工程)。
PCR増幅サイクルにおける変性工程は、例えば、90℃~95℃で30秒~60秒であってよく、94℃で30秒であってもよい。PCR増幅サイクルにおけるアニーリング工程における温度は、適宜設定すればよいが、例えば、55℃~65℃であってもよい。PCR増幅サイクルにおけるアニーリング工程における時間は、適宜設定すればよいが、例えば、30秒~120秒であってよく、30秒~60秒であってもよい。PCR増幅サイクルにおける伸長工程における温度は、適宜設定すればよいが、65℃~75℃であってもよい。PCR増幅サイクルにおける伸長工程における時間は、標的配列の長さ又は使用するDNAポリメラーゼによって適宜設定すればよいが、30秒~2分であってもよく、30秒~1分であってもよい。
PCR反応液における各第1のフォワードプライマー又は各第1のリバースプライマーの濃度は、例えば、0.005μM~0.5μMであってよく、0.01μM~0.2μMであってもよく、0.02μM~0.1μMであってもよい。
PCR反応液における第2のフォワードプライマー又は第2のリバースプライマーの濃度は、例えば、0.01μM~1μMであってよく、0.05μM~0.5μMであってよく、0.1μM~0.25μMであってよい。
各第1のプライマーセットの濃度に対する第2のプライマーセットの濃度比は、特に制限されないが、より効率的に目的のDNA断片を増幅することができるという観点から、1.0~20.0であってもよく、好ましくは1.5~10.0であってもよく、より好ましくは2.0~5.0である。
本実施形態に係る作製方法によって作製したDNAライブラリーは、次世代シーケンサーに供することが可能となる配列(アダプター配列等)が融合され、増幅された複数種類の標的配列断片が含まれている。作製したDNAライブラリーは酵素、dNTP、及び未反応のプライマー等を除去する精製をしたのちに次世代シーケンサーに供してもよく、また、後述の方法で精製したのちに、次世代シーケンサーに供してもよい。
<多型検出方法>
本実施形態に係る検体の遺伝子多型の検出方法は、本発明のDNAライブラリーの作製方法により、検体のDNAライブラリーを作製する工程(以下、「DNAライブラリー作製工程」ともいう。)、DNAライブラリーについて、次世代シーケンサーを用いてシーケンス反応を行う工程(以下、「シーケンス工程」ともいう。)、フォワードマーカー配列及びリバースマーカー配列に基づき、標的配列毎のDNA断片を選別する工程(以下、「標的配列選別工程」ともいう。)、及び、選別されたDNA断片の配列及び/又は長さに基づき、遺伝子多型を検出する工程(以下、「検出工程」ともいう。)を含む。DNAライブラリー作製工程は、上述した次世代シーケンサー用DNAライブラリー作製方法のとおりである。一実施形態の遺伝子多型の検出方法のフローチャートを図2に示す。
本実施形態に係る遺伝子多型の検出方法は、これらの工程を含むため、簡便で低コストに、かつ比較的少数の遺伝子多型を検出することができる。また、本実施形態に係る遺伝子多型の検出方法は、例えば、遺伝子多型を利用したDNAマーカー選抜、疾患の診断等にも適用することができる。
シーケンス工程では、得られたDNAライブラリーについて、次世代シーケンサーを用いてシーケンス反応を行うことによりDNAライブラリー中に存在するDNA断片の塩基配列を決定し、配列情報を提供する。次世代シーケンサーとしては、例えば、illumina社のHiSeq、Miseq、NextSeq、又はMGI社のDNB-SEQ等が挙げられる。
標的配列選別工程(図2の(B))では、シーケンス工程において得られた配列情報について、フォワードマーカー配列及びリバースマーカー配列に基づき、標的配列毎のDNA断片を選別する(標的配列選別工程)。標的配列選別工程は、標的配列毎のDNA断片を選別することが可能となる任意のプログラムを作成することを含んでいてもよい。
検出工程(図2の(C))では、選別されたDNA断片の配列及び/又は長さに基づき、遺伝子多型を検出する。「選別されたDNA断片の配列及び/又は長さに基づき」とは、アレル頻度を算出することであってもよい。「アレル頻度」とは、選別された各標的配列のDNA断片中に存在する目的の塩基配列を有するDNA断片の出現頻度である。
検出する遺伝子多型の種類は特に制限されないが、1塩基多型、反復配列多型、塩基の挿入、又は塩基の欠失等であってもよく、反復配列多型であることが好ましい。
本実施形態に係る検体の遺伝子多型の検出方法は、検体が複数の検体であってもよい。検体が複数である場合、DNAライブラリー作製工程において、検体毎にDNAライブラリーを作製し、各検体由来のDNAライブラリーにおける標的配列を含むDNA断片が異なる第1のバーコード配列及び/又は異なる第2のバーコード配列を有する。また、シーケンス反応において、全てのDNAライブラリーについてシーケンス反応を行い、DNAライブラリー中に存在するDNA断片の塩基配列を決定し、配列情報を提供する。また、標的配列選別工程の前に、第1のバーコード配列及び第2のバーコード配列の組合せに基づき、検体毎にDNA断片を選別する工程(検体選別工程;(図2の(A)))を更に含み、標的配列選別工程において、検体毎に標的配列毎のDNA断片を選別する。検体選別工程を含むことにより、上述した複数の検体であっても次世代シーケンサーの1回のランで同時に解析することができる。
検体選別工程は、検体毎にDNA断片を選別することが可能となる任意のプログラムを作成することを含んでいてもよい。
本実施形態に係る検体の遺伝子多型の検出方法は、DNAライブラリー作製工程の後、シーケンス工程の前に、特定の長さのDNA断片を精製する工程(以下、「精製工程」ともいう。)を更に含んでいてもよい。精製工程を含むことにより、目的の長さのDNA断片を選択的に回収できるため、シーケンス工程における解析精度を向上させることができる。精製方法としては公知の方法であればよく、例えば、市販のキットを用いて精製することができる。
以下に本発明を、実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[試験例1:96品種のナシにおける遺伝子多型の検出]
(1.第2のプライマーセットの調製)
96品種に対応する96種の第2のプライマーセット1~96を設計し、人工合成した。第2のフォワードプライマー及び第2のリバースプライマーの塩基配列を表1に示す。全ての第2のフォワードプライマーは、同じ第1のアダプター配列(P5配列、illumina社)及び第1のシーケンスプライマー(R1 Seq Primer、illumina社)の塩基配列を有し、全ての第2のリバースプライマーは同じ第2のアダプター配列(P7配列、illumina社)及び第2のシーケンスプライマー(R2 Seq Primer、illumina社)の塩基配列を有した。第1のバーコード配列は、表2に示すF001~F008から選ばれ、第2のバーコード配列は、表2に示すR001~R012から選ばれ、F001~F008とR001~R012との組み合わせで、96通りの異なる第2のプライマーセットを設計した。なお、表2中の数字は、第2のプライマーセットの番号を示している。作製した各第2のプライマーセット毎に、第2のフォワードプライマー及び第2のリバースプライマーを含み、それぞれの濃度が1μMとなるような第2のプライマーセット溶液を調製した。
Figure 2024002889000002

Figure 2024002889000003
(2.第1のプライマーセットの調製)
下記表3に示す第1のフォワードプライマー及び第1のリバースプライマーからなる、第1のプライマーセット1~4を設計し、人工合成した。第1のプライマーセット1~4はそれぞれ、ナシ黒星病に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(TsuENH101、又はTsuENH157)、ナシ果皮色に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(Psc7)、又はナシ収穫期に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(PPACS2)となる塩基配列を含む遺伝子座を標的配列として作製した。これらのDNAマーカーは、全て反復配列多型である。その後、作製した第1のプライマーセット1~4全てを混合し、混合液中における各プライマーの濃度が、2μMとなるように第1のプライマーセットミックスを調製した。
Figure 2024002889000004
(3.DNAライブラリーの作製)
上記1.及び2.で調製したプライマーの混合液を用いて、以下の手順でDNAライブラリーを作製した。検体とする品種のナシから常法で得られたゲノムDNAに、各プライマーの最終濃度が0.04μMの第1のプライマーセットミックス、各プライマーの最終濃度が0.1μMの第2のプライマーセット溶液(第2のプライマーセット1~96のいずれか1つ)、GoTaq G2 Hot Start Master Mixes(登録商標、Promega社)を加え、検体毎96種類のPCR反応液を調製し、それぞれのPCR反応液に対してPCRを実施した。PCRの条件は、95℃で5分間処理した後、94℃で30秒間、60℃で1分間、72℃で30秒間のサイクルを35サイクル行い、72℃で10分間の処理後、10℃で保存する条件とした。その後、96種類のPCR産物を1μlずつ2mlチューブに入れて混合した。混合したPCR産物は、AMPure-XP(ベックマン・コールター社)を用いて、200bp以上のDNA断片を精製した。具体的にはまず、混合したPCR産物1μlあたり1μlのAMPureを加え、ピペッティングで10回混合したのち、室温(20℃)で5分間静置した。その後、磁気プレート上で2分間静置し、上清を除去した。続いて、磁気プレート上で70%エタノール200μlを加えて30秒間静置した後、上清を除去し、この操作をさらに2~3回程度繰り返した。混合したPCR産物を磁気プレートから下ろし、そこに0.1×のTEを40μl加え、ピペッティングで10回混合した。2分間静置後、再度磁気プレート上で1分間静置して上清を回収し、これをDNAライブラリーとした。
(4.遺伝子多型の検出)
上記3.で得られたDNAライブラリーを、次世代シーケンサーMiseq(illumina社)に供し、シーケンス反応によりDNAライブラリーの塩基配列を解析した。解析した第1及び第2のバーコード配列に基づき、検体毎にDNA断片を選別したのち、解析したフォワードマーカー配列又はリバースマーカー配列に基づき、標的配列毎にDNA断片を選別した。また、上記4種類のDNAマーカーは反復配列多型であるため、選別された各標的配列のDNA断片数に対する目的の長さのDNA断片数(アリル頻度)を、解析したデータを基に算出することで、遺伝子多型を検出した。遺伝子多型を検出するにあたり、選別された各標的配列のDNA断片数に対する目的の長さのDNA断片数が、TsuENH101の場合は0.3以上、TsuENH157の場合は0.3以上、PPACS2の場合は0.2以上、Psc7の場合は0.1以上であれば、DNAマーカーとなる遺伝子多型を有すると判定した。その結果の一部を表4に示す。表4中の#N/Aは、標的配列が存在しなかったことを示す。
Figure 2024002889000005
表4に示すように、例えば、検体番号1の検体は、選別された標的配列のDNA断片数に対する目的の長さのDNA断片数が、TsuENH101については0.7、TsuENH157については0.48であり、PPACS2及びPsc7については該当するDNA断片が検出されなかった。このことから、検体番号1の検体は、TsuENH101及びTsuENH157としてDNAマーカーとなる遺伝子多型を有していることが検出された。その他の各検体全てについても同様に、4種類のDNAマーカーとなる遺伝子多型のうち、いずれを有しているのか検出することができた。
[試験例2:480検体のナシにおける遺伝子多型の検出]
(1.第2のプライマーセットの調製)
ナシ480検体に対応する480種のナシ用第2のプライマーセットを、バーコード配列以外は表1と同じ配列にして設計し、人工合成した。その後、作製した各ナシ用第2のプライマーセット毎に、第2のフォワードプライマー及び第2のリバースプライマーを含み、それぞれの濃度が1μMとなるようなナシ用第2のプライマーセット溶液を調製した。ナシ用第2のプライマーセットにおける第1のバーコード配列及び第2のバーコード配列は表5に示す。














Figure 2024002889000020
(2.第1のプライマーセットの調製)
下記表6に示す第1のフォワードプライマー及び第1のリバースプライマーからなる、ナシ用第1のプライマーセット1~5を設計し、人工合成した。ナシ用第1のプライマーセット1~5はそれぞれ、ナシ黒星病に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(TsuENH101、又はTsuENH157)、ナシ果皮色に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(Psc7)、ナシ収穫期に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(PPACS2)、又はナシ黒斑病抵抗性に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(Mdo.chr.11.34A)となる塩基配列を含む遺伝子座を標的配列として作製した。これらのDNAマーカーは、全て反復配列多型である。その後、作製したナシ用第1のプライマーセット1~5全てを混合し、混合液中における各プライマーの濃度が、2μMとなるようにナシ用第1のプライマーセットミックスを調製した。
Figure 2024002889000021

Figure 2024002889000022
(3.DNAライブラリーの作製)
上記試験例2の1.及び2.で調製したプライマーの混合溶液を用いたこと、ゲノムDNAを得た検体が異なること以外は、試験例1と同様の方法により、DNAライブラリーを作製した。
(4.遺伝子多型の検出)
試験例2の上記3.で作製したDNAライブラリーを用いたこと以外は試験例1と同様の方法により、ナシ検体の遺伝子多型を検出した。遺伝子多型を検出するにあたり、選別された各標的配列のDNA断片数に対する目的の長さのDNA断片数が、TsuENH101の場合は0.3以上、TsuENH157の場合は0.3以上、PPACS2の場合は0.2以上、Psc7の場合は0.1以上、Mdo.chr.11.34Aの場合は0.3以上であれば、DNAマーカーとなる遺伝子多型を有すると判定した。その結果の一部を表7に示す。表7中の#N/Aは、標的配列が存在しなかったことを示す。
表7に示すように、例えば、検体雲井は、選別された標的配列のDNA断片数に対する目的の長さのDNA断片数が、TsuENH101については0.02、PPACS2については0.69、Psc7については0.14、TsuENH157、及びMdo.chr.11.34Aについては該当するDNA断片が検出されなかった。このことから、検体雲井は、PPACS2及びPsc7としてDNAマーカーとなる遺伝子多型を有していることが検出された。その他の各検体全てについても同様に、5種類のDNAマーカーとなる遺伝子多型のうち、いずれを有しているのか検出することができた。また、試験例1よりも多くの検体の遺伝子多型を検出できることが示された。
[試験例3:104検体のリンゴにおける遺伝子多型の検出]
(1.第2のプライマーセットの調製)
リンゴ104検体に対応する104種のリンゴ用第2のプライマーセットを、バーコード配列以外は表1と同じ配列にして設計し、人工合成した。その後、作製した各リンゴ用第2のプライマーセット毎に、第2のフォワードプライマー及び第2のリバースプライマーを含み、それぞれの濃度が1μMとなるようなリンゴ用第2のプライマーセット溶液を調製した。リンゴ用第2のプライマーセットにおける第1のバーコード配列及び第2のバーコード配列は表8に示す。



Figure 2024002889000027
(2.第1のプライマーセットの調製)
下記表9に示す第1のフォワードプライマー及び第1のリバースプライマーからなる、リンゴ用第1のプライマーセット1~5を設計し、人工合成した。リンゴ用第1のプライマーセット1~5はそれぞれ、カラムナー遺伝子(MdDOX-Co)、リンゴ黒星病抵抗性遺伝子に連鎖するDNAマーカー(CH-Vf1)、リンゴ果肉粉質化に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(MdPG1)、リンゴ斑点落葉病高度罹病性に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(MdAlt_indel)、又はリンゴ斑点落葉病中度罹病性に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(Mdo.chr.11.34B)となる塩基配列を含む遺伝子座を標的配列として作製した。CH-Vf1、MdPG1、及びMdo.chr.11.34Bは反復配列多型であり、カラムナー遺伝子は優性マーカーであり、MdAlt_indelは塩基の挿入と欠失の多型である。その後、作製したリンゴ用第1のプライマーセット1~5全てを混合し、混合液中における各プライマーの濃度が、2μMとなるようにリンゴ用第1のプライマーセットミックスを調製した。
Figure 2024002889000028

Figure 2024002889000029
(3.DNAライブラリーの作製)
上記試験例3の1.及び2.で調製したプライマーの混合溶液を用いたこと、ゲノムDNAを得た検体が異なること以外は、試験例1と同様の方法により、DNAライブラリーを作製した。
(4.遺伝子多型の検出)
試験例3の上記3.で作製したDNAライブラリーを用いたこと以外は試験例1と同様の方法により、リンゴ検体の遺伝子多型を検出した。遺伝子多型を検出するにあたり、選別された各標的配列のDNA断片数に対する目的の長さのDNA断片数が、カラムナーの場合は0.5以上、CH-Vf1の場合は0.3以上、MdPG1の場合は0.3以上、MdAlt_indelの場合は0.3以上、Mdo.chr.11.34Bの場合は0.2以上であれば、DNAマーカーとなる遺伝子多型を有すると判定した。その結果の一部を表10に示す。表10中の#N/Aは、標的配列が存在しなかったことを示す。
Figure 2024002889000030
表10に示すように、例えば、検体Catarinaは、選別された標的配列のDNA断片数に対する目的の長さのDNA断片数が、CH-Vf1については0.4、MdPG1については0.00、カラムナー、MdAlt_indel、及びMdo.chr.11.34Bについては該当するDNA断片が検出されなかった。このことから、検体Catarinaは、CH-Vf1としてDNAマーカーとなる遺伝子多型を有していることが検出された。その他の各検体全てについても同様に、5種類のDNAマーカーとなる遺伝子多型のうち、いずれを有しているのか検出することができた。
[試験例4:312検体のクリにおける遺伝子多型の検出]
(1.第2のプライマーセットの調製)
クリ312検体に対応する312種のクリ用第2のプライマーセットを、バーコード配列以外は表1と同じ配列にして設計し、人工合成した。その後、作製した各クリ用第2のプライマーセット毎に、第2のフォワードプライマー及び第2のリバースプライマーを含み、それぞれの濃度が1μMとなるようなクリ用第2のプライマーセット溶液を調製した。クリ用第2のプライマーセットにおける第1のバーコード配列及び第2のバーコード配列は表11に示す。









Figure 2024002889000040
(2.第1のプライマーセットの調製)
下記表12に示す第1のフォワードプライマー及び第1のリバースプライマーからなる、クリ用第1のプライマーセット1~2を設計し、人工合成した。クリ用第1のプライマーセット1~2はそれぞれ、クリの渋皮剥皮性に関する形質を支配する遺伝子に連鎖するDNAマーカー(CmSca06716、CCR1.0F_56177061)となる塩基配列を含む遺伝子座を標的配列として作製した。CmSca06716は反復配列多型であり、CCR1.0F_56177061は、一塩基多型である。その後、作製したクリ用第1のプライマーセット1~2全てを混合し、混合液中における各プライマーの濃度が、2μMとなるようにクリ用第1のプライマーセットミックスを調製した。
(3.DNAライブラリーの作製)
上記試験例4の1.及び2.で調製したプライマーの混合溶液を用いたこと、ゲノムDNAを得た検体が異なること以外は、試験例1と同様の方法により、DNAライブラリーを作製した。
(4.遺伝子多型の検出)
試験例4の上記3.で作製したDNAライブラリーを用いたこと以外は試験例1と同様の方法により、クリ検体の遺伝子多型を検出した。遺伝子多型を検出するにあたり、選別された各標的配列のDNA断片数に対する目的の長さのDNA断片数が、CmSca06716の場合は0.2以上、CCR1.0F_56177061の場合は0.3以上であれば、DNAマーカーとなる遺伝子多型を有すると判定した。その結果の一部を表13に示す。表13中の#N/Aは、標的配列が存在しなかったことを示す。
Figure 2024002889000042
表13に示すように、例えば、検体乙宗は、選別された標的配列のDNA断片数に対する目的の長さのDNA断片数が、CmSca06716については0.25、CCR1.0F_56177061については0.41であった。このことから、検体乙宗は、CmSca06716及びCCR1.0F_56177061としてDNAマーカーとなる遺伝子多型を有していることが検出された。その他の各検体全てについても同様に、2種類のDNAマーカーとなる遺伝子多型のうち、いずれを有しているのか検出することができた。

Claims (12)

  1. 次世代シーケンサー用DNAライブラリーを作製するためのキットであって、
    複数種類の標的配列に対応する複数種類の第1のプライマーセットであって、前記第1のプライマーセットが第1のフォワードプライマー及び第1のリバースプライマーからなる、複数種類の第1のプライマーセットと、
    第2のフォワードプライマー及び第2のリバースプライマーからなる第2のプライマーセットと
    を含み、
    前記第1のフォワードプライマーが、5’末端から3’末端の方向に、第1のシーケンスプライマーの塩基配列、及び前記標的配列を増幅できるフォワードプライマーの塩基配列(フォワードマーカー配列)を含み、
    前記第1のリバースプライマーが、5’末端から3’末端の方向に、第2のシーケンスプライマーの塩基配列、及び前記標的配列を増幅できるリバースプライマーの塩基配列(リバースマーカー配列)を含み、
    前記第2のフォワードプライマーが、5’末端から3’末端の方向に、第1のアダプター配列、第1のバーコード配列、及び前記第1のプライマーセットにより増幅したDNA断片の全長を増幅できるフォワードプライマーの塩基配列(フォワードオーバーラップ配列)を含み、
    前記第2のリバースプライマーが、5’末端から3’末端の方向に、第2のアダプター配列、第2のバーコード配列、及び前記第1のプライマーセットにより増幅したDNA断片の全長を増幅できるリバースプライマーの塩基配列(リバースオーバーラップ配列)を含み、
    前記第1のアダプター配列が、次世代シーケンサーの固体支持体上に固定された第1の1本鎖DNAと相補的な塩基配列であり、
    前記第2のアダプター配列が、次世代シーケンサーの固体支持体上に固定された第2の1本鎖DNAと相補的な塩基配列であり、
    前記第1及び第2のバーコード配列が、長さが4~16ヌクレオチドの任意の塩基配列であり、
    前記第1のシーケンスプライマーの塩基配列が、次世代シーケンサーを用いた配列決定に用いるプライマーと(第1のプライマー)と同一の塩基配列を含む塩基配列であり、前記第2のシーケンスプライマーの塩基配列が、次世代シーケンサーを用いた配列決定に用いるプライマーであって前記第1のプライマーと異なる塩基配列を有するプライマー(第2のプライマー)と同一の塩基配列を含む塩基配列である、キット。
  2. 2種類~10種類の前記第1のプライマーセットを含む、請求項1に記載のキット。
  3. 前記キットが複数種類の第2のプライマーセットを含み、各第2のプライマーセットがそれぞれ、異なる第1のバーコード配列及び/又は異なる第2のバーコード配列を有する、請求項1に記載のキット。
  4. 2種類~5000種類の前記第2のプライマーセットを含む、請求項3に記載のキット。
  5. 前記第1のアダプター配列が、配列番号1で示される塩基配列を含み、前記第2のアダプター配列が、配列番号2で示される塩基配列を含む、請求項1に記載のキット。
  6. 前記各第1のプライマーセットの濃度に対する、前記第2のプライマーセットの濃度比が、1.0~20.0である、請求項1に記載のキット。
  7. 検体から得られたDNAを鋳型として、請求項1~6のいずれか1項に記載のキットを用いてPCRを実施することを含む、次世代シーケンサー用DNAライブラリーを作製する方法。
  8. 前記検体が2種類~5000種類の検体であり、PCRの際に異なる検体に異なる第2のプライマーセットを用いられる、請求項7に記載の作製方法。
  9. 請求項7に記載の作製方法により、検体のDNAライブラリーを作製する工程、
    前記DNAライブラリーについて、次世代シーケンサーを用いてシーケンス反応を行う工程、
    前記フォワードマーカー配列及びリバースマーカー配列に基づき、前記標的配列毎のDNA断片を選別する工程(標的配列選別工程)、及び、
    前記選別されたDNA断片の配列及び/又は長さに基づき、遺伝子多型を検出する工程、
    を含む、検体の遺伝子多型の検出方法。
  10. 前記検体が複数の検体である場合、
    DNAライブラリーを作製する工程において、検体毎にDNAライブラリーを作製し、各検体由来のDNAライブラリーにおける標的配列を含むDNA断片が異なる第1のバーコード配列及び/又は異なる第2のバーコード配列を有し、
    シーケンス反応において、全てのDNAライブラリーについてシーケンス反応を行い、
    前記方法が、標的配列選別工程の前に、前記第1のバーコード配列及び第2のバーコード配列の組合せに基づき、検体毎にDNA断片を選別する工程(検体選別工程)を更に含み、
    標的配列選別工程において、検体毎に標的配列毎のDNA断片を選別する、請求項9に記載の検出方法。
  11. 前記検体が、2種類~5000種類の検体である、請求項10に記載の検出方法。
  12. 前記遺伝子多型が、反復配列多型である、請求項9に記載の検出方法。

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