JP2024002531A - ステータ、回転電機及びステータの製造方法 - Google Patents

ステータ、回転電機及びステータの製造方法 Download PDF

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遼 並河
Ryo Namikawa
純 鶴羽
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Abstract

【課題】デルタ結線の並列回路における結線作業を簡素化可能なステータを提供することを目的とする。【解決手段】複数のステータコアが円環状に形成されたステータであって、複数のステータコアの一方の軸方向端部に嵌合されたインシュレータのそれぞれにはマグメイト端子が取り付けられており、複数のステータコアに巻回された複数のコイルは1本の導線からなるとともに、隣接する複数のコイルの間に掛け渡された前記導線よりなる隣接渡り線が、隣接するコイルの一方側のマグメイト端子と電気的に接続されており、隣接渡り線が接続された複数のマグメイト端子は相ごとにリード線により連結されるとともに、リード線は前記ステータコアの一方の端部側で円環状に這い回されている。【選択図】図11

Description

本願は、ステータ、回転電機及びステータの製造方法に関するものである。
従来、複数のティースに導線が巻かれたステータを備えた回転電機が知られている。このような回転電機の多くは、各ティースの巻始部分と巻終部分の端末を結ぶ為に渡り線の部分を電気接続する結線作業が必要となり、結線工程で多大な労力及び部品を要するという課題があった。
この課題を解決するために、周方向に隣り合う少なくとも2つの巻線が1本の導線で構成されるとともに、少なくとも2つの巻線の間に掛け渡された渡り線がその導線で構成されることで、巻線とバスバーとの接続点数を巻線の個数の2倍未満に抑えることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-13053号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、バスバーを用いることで各相のコイルを所定の結線方式により結線させるという点では優れている。しかし、例えばデルタ結線の並列回路で構成され、ティース数の異なる複数機種の回転電機を製造する場合は機種に応じたバスバーが必要となりコストがかかるという課題がある。また、同一の生産ラインで製造する場合は複数機種の結線作業に対応するための治工具あるいはバスバーが必要となり製造コストが増大する。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、デルタ結線の並列回路における結線作業を簡素化可能なステータ及び回転電機を得ることを目的とする。
本願に開示されるステータは、
周方向等間隔に設けられた複数のステータコアと、複数の前記ステータコアのそれぞれの軸方向の両端部に嵌合され、絶縁材からなるインシュレータと、前記インシュレータを介して複数の前記ステータコアに巻回された複数のコイルと、を備えた円環状のステータであって、
複数の前記ステータコアの一方の端部に嵌合された前記インシュレータのそれぞれにはマグメイト端子が取り付けられており、
複数の前記ステータコアに巻回された複数のコイルは1本の導線からなるとともに、隣接する複数の前記コイルの間に掛け渡された前記導線よりなる隣接渡り線が、隣接する前記コイルの一方側の前記マグメイト端子と電気的に接続されており、
前記隣接渡り線が接続された複数の前記マグメイト端子は相ごとにリード線により連結されるとともに、前記リード線は前記ステータコアの一方の端部側で円環状に這い回されて
構成されている。
本願の開示によれば、バスバーを用いずに各ティースに圧入されたマグメイト端子によりリード線が電気接続されているので、デルタ結線の並列回路を容易に構成することができる。
実施の形態1に係る回転電機の構造を示す軸方向の断面図である。 実施の形態1に係るステータの構造を示す斜視図である。 実施の形態1に係るステータのステータコアの構造を示す斜視図である。 実施の形態1に係るステータの巻回されたステータコアの斜視図である。 実施の形態1に係るステータのインシュレータの構造を示す図である。 実施の形態1に係るステータがデルタ結線された時の結線図である。 実施の形態1に係るステータの製造工程を示す図である。 実施の形態1に係るステータのステータコアにマグメイト端子が圧入された状態を示す図である。 実施の形態1に係るステータにおいてリード線とマグメイト端子との接続を説明するための斜視図である。 実施の形態1に係るステータのリード線とマグメイト端子との接続状態を示す結線図である。 実施の形態1に係るステータの各相とリード線の結線状態を説明するための上面図である。
以下に、本実施の形態について図を参照して説明する。本実施の形態における回転電機は、例えば、プロペラファンを駆動するためのブラシレスDCモータであり、空気調和機の室外機ユニットに搭載される。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下の各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略または簡略化する。
実施の形態1.
以下に、実施の形態1に係るステータ及び回転電機について図を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係る回転電機の概略構成を示す軸方向の断面図である。図1において、回転電機1は円筒形状のモータフレーム2と、モータフレーム2の内部に組み込まれた環状のステータ3と、ステータ3の内周側に回転自在に保持されたロータ4とを備えたインナーロータ型モータの例である。ロータ4は、円板状のロータコア41と、ステータ3の内周に対向して配置された複数の永久磁石42と、を備えている。また、ロータ4の中心部には、ロータコア41の軸方向に貫通するシャフト5が圧入固定されている。この構成により、ロータ4はステータ3と同一軸上で回転する。
図2は実施の形態1に係るステータ3の構造を示す斜視図、図3はステータ3が具備するステータコア31の構造を示す斜視図、図4はコイルが巻回されたステータコア31の斜視図である。図2において、ステータ3は磁性材料からなる複数のステータコア31を有し、例えば図2では18個のステータコア31が周方向等間隔に円環状に組み合わされて形成されている。各ステータコア31の軸方向における両端部には、絶縁材料からなるインシュレータ32が取り付けられている。そして、複数のステータコア31のそれぞれに、インシュレータ32を介してコイル33が巻回されている。
18個のコイル33は、供給される3相の駆動電流に応じて、U相コイルU1~U6、V相コイルV1~V6、W相コイルW1~W6にそれぞれ分類されている。各ステータコア31のティースに対して、時計回りに順に、U相コイルU1、V相コイルV1、W相コイルW1、U相コイルU2、V相コイルV2、W相コイルW2、U相コイルU3、V相コイルV3、W相コイルW3、U相コイルU4、V相コイルV4、W相コイルW4、U相コイルU5、V相コイルV5、W相コイルW5、U相コイルU6、V相コイルV6、W相コイルW6が巻回されている。これにより、コイル33は、周方向においてU相、V相、W相の順で配置される。また、各コイル33は、1本の導線(金属線)をU相コイルU1からW相コイルW6まで順に集中巻きすることで構成されている。これにより、巻き始めのU相コイルU1と巻き終わりのW相コイルW6との間以外の隣り合うコイル33間には、この導線よりなる隣接渡り線33cが掛け渡される。なお、導線の始端線33dは、巻き始めのU相コイルU1から引き出され、導線の終端線33eは、巻き終わりのW相コイルW6から引き出されている。なお、隣接渡り線33c、導線の始端線33d及び導線の終端線33eは後述する図において示し、インシュレータ32の構造の詳細は後述する。
図3に示すように、ステータコア31は、外周側に位置するバックヨーク31aと、バックヨーク31aからステータの軸心方向に突出して形成されたティース31dとから構成されている。さらに、ティース31dは、バックヨーク31aの中央部から突出して設けられ、図4に示すコイル33がインシュレータ32を介して巻き付けられるティース基部31bと、ティース基部31bにバックヨーク31aと対向して設けられ、コイルを収容するためのスペースの仕切となるティース先端部31cとから構成されている。なお、各ステータ31にはコイル33が巻始線33aから巻き始められ、巻終線33bで巻き終わるように巻回されている。
図5は、実施の形態1に係るステータ3のインシュレータ32の構造を示す図である。図において(a)は、インシュレータ32の上面図、(b)は(a)中A-A方向から見た断面図、(c)は(a)中B-B方向から見た一部断面図である。図5に示すように、インシュレータ32はステータコア31に嵌合された時にステータコア31の上面または下面に当接する基板部32cと、ステータ3の内周側で基板部32cからステータ3の軸方向に立設する内周突起部32aと、ステータ3の外周側で基板部32cからステータコア31の軸方向反対側に立設する外周突起部32bと、基板部32cからステータコア31の軸方向に突出する嵌合片部32dと、巻線作業時にコイル33の導線が挿入される保持溝32g及び巻始溝32hと、隣接するティース同士の渡り線を絡げるための絡げ用突起32e、巻終溝32iと、により構成されている。嵌合片部32dは、ステータコア31のティース先端部31cの外周側、バックヨーク31aの内周側、およびティース基部31bの側面に当接する。インシュレータ32外周側には、圧入されたマグメイト端子6(後述の図8参照)を係合する端子係合孔32fを有する。
このような形状のインシュレータ32をステータコア31の軸方向の上端部と下端部に嵌合する。上端部側のインシュレータ32には、後述のマグメイト端子6が取り付けられる。そして、インシュレータ32の基板部32c上にコイル33を巻回する。すると、図4に示すようにインシュレータ32の内周突起部32aと外周突起部32bとの間にコイル33が収納されると共に、ステータコア31とコイル33とがインシュレータ32により絶縁された構成となる。
次に、本実施の形態に係る回転電機1のロータ4について説明する。図1を参照すると、シャフト5の周囲に設けられ、ロータコア41及び永久磁石42を備える。ロータ4はIPM(Interior Permanent Magnet:埋込磁石)型の12極構成であるため、12個の永久磁石42がロータコアの内部の円周方向に均等に配置されている。永久磁石42としては、たとえば、ネオジウム磁石等の希土類磁石が挙げられるが、例示の材質に限定されない。シャフト5はロータ4の回転中心となる。ロータコア41は、シャフト5の周囲に設けられたほぼ厚肉円筒体状の金属部材である。本実施の形態のロータコア41は薄板を積層したスタック構造であるが、単体構造あるいは圧粉コアであっても構わない。ロータコア41の構成材料としては、たとえば、珪素鋼板が用いられるが、例示の材料に限定されない。本実施の形態の永久磁石42は、ロータコア41の内部に複数配設され、断面形状は長方形を呈している。なお、上記ロータ4は上記の実施の形態に限定されるものではなく、ステータ3の軸方向長さにあわせて、軸方向に同様の構成のロータ4を複数個積層する多段構成に変更してもよい。
次に、実施の形態におけるステータ3の結線構造について説明する。図6はステータがデルタ結線された時の結線図である。図に示す結線構造は、3相デルタ結線と呼ばれる結線方式によるものである。図6においてU1、U2、U3、U4、U5、U6、W1、W2、W3、W4、W5、W6、V1、V2、V3、V4、V5、V6と示されているのは、独立した各相のコイル33である。そして、6並列で1相のコイル33を構成し、これらを後述する結線方法にてデルタ結線している。
次に、上記のように構成された回転電機1のステータ3の製造方法について図7のフローチャートに従って説明する。
まず、ステップS01において、各ティース31dが平行となるように各ステータコア31を直線状に配置し、ステータコア31を展開状態とする。次にステップS02において、展開状態のステータコア31の軸方向両端部にインシュレータ32を取り付ける。この展開状態で、ステップS03において、全ティース31dのコイルを1本の導線で順に集中巻きする。これにより、各相のコイルU1~W6の巻線及び各隣接渡り線33cが形成される。この巻線作業工程では、図4に示すように導線は、図5の保持溝32gを通り、絡げ用突起32eに絡げられた後に巻始溝32hに入りインシュレータ32に巻回される。所定の巻数を巻回された後、巻終溝32iを通り、ティース31dに嵌合されたインシュレータ32の保持溝32gを通り、次のコイル33の巻線作業に入る。全ティース31dが巻回された後、ステップS04において、展開状態のステータコア31を各ティースの先端部31cが径方向内側を向くように環状に成形する環状化工程を行う。この工程を経て、ステータ3は図2に示すような、ティース31dを有するステータコア31が周方向等間隔に複数設けられた環状の状態となる。
次に、ステップS05の結線工程の詳細について説明する。図8は、実施の形態1に係るステータ3のステータコア31にマグメイト端子6が圧入された状態を示す図である。図において(a)は、1つのティースに対応するステータ3の上面図、(b)は斜視図でマグメイト端子6が圧入される前の状態を示しており、(c)は(a)中C-C方向から見た側面図、(d)は(a)中D-D方向から見た一部断面図である。なお、マグメイト端子6は端子部61と先端の被膜剥離部62とを有する。
まず、ステップS51において各ティース31に対応するインシュレータ32の端子係合孔32fに、マグメイト端子6の被膜剥離部62を仮配置する。ここで、「仮配置」とは、はんだ付け等による「接合」ではなく、「位置決めする」という意味である。
次に、ステップS52においてハンドプレスを用いてマグメイト端子6をインシュレータ32の端子係合孔32fに圧入する。この工程により、マグメイト端子6の被膜剥離部62の有する溝部が各隣接渡り線33cの被膜を削り機械的に剥離するので、マグメイト端子6の圧入とともに隣接渡り線33cとマグメイト端子6は電気的に接続される。ここで、マグメイト端子6の被膜剥離部62が各隣接渡り線33cの被膜を削しながら圧入されていく際に、各隣接渡り線33cはインシュレータ32の保持溝32gで固定され、位置決めされている。また、マグメイト端子6の被膜剥離部62がインシュレータ32の端子係合孔32fに圧入された状態において、マグメイト端子の端子部61はインシュレータ32から突出している。
次に、リード線8を用いたマグメイト端子6間の接続について説明する。図9は、実施の形態に係るステータ3においてリード線8とマグメイト端子6との接続を説明するための斜視図、図10はリード線8とマグメイト端子6との接続状態を示す結線図、図11はステータ3の各相のコイル33とリード線8の結線状態を説明するための上面図である。
図9において、(a)はファストン端子7によりリード線8とマグメイト端子6とが接続された状態を示す図、(b)は接続前の状態を示す図である。リード線8は、導体の外周面を絶縁体で覆った絶縁電線で構成されている。絶縁電線は、絶縁体が例えばビニル等の0.8mm~2.8mm程度の厚みを有する構成のものである。このリード線8の一端部の絶縁体を剥離して導体を露出し、剥離部81を作成する。ファストン端子7は接続部71と挿入部72を有し、接続部71にはリード線の剥離部81がはんだ接合あるいは圧着により取り付けられている。リード線8が接合されたファストン端子7の挿入部72を、図中(b)の矢印で示すように、マグメイト端子6の端子部61に挿入することにより、ファストン端子7とマグメイト端子6とが接続される。ファストン端子7にはリード線8が接合されているから、隣接渡り線33cがマグメイト端子6を介してリード線8と電気的に接続されることになる。順次、各ティース31dに対応した隣接渡り線33cを同様にしてリード線8と接続する(ステップS53)。
図10または図11に示すように、コイルU1とコイルV1との間の隣接渡り線33c、コイルU2とコイルV2との間の隣接渡り線33c、コイルU3とコイルV3との間の隣接渡り線33c、コイルU4とコイルV4との間の隣接渡り線33c、コイルU5とコイルV5との間の隣接渡り線33c、コイルU6とコイルV6との間の隣接渡り線33cはV相とする。コイルV1とコイルW1との間の隣接渡り線33c、コイルV2とコイルW2との間の隣接渡り線33c、コイルV3とコイルW3との間の隣接渡り線33c、コイルV4とコイルW4との間の隣接渡り線33c、コイルV5とコイルW5との間の隣接渡り線33c、コイルV6およびコイルW6との間の隣接渡り線33cはW相とする。コイルW1とコイルU2との間の隣接渡り線33c、コイルW2とコイルU3との間の隣接渡り線33c、コイルW3とコイルU4との間の隣接渡り線33c、コイルW4とコイルU5との間の隣接渡り線33c、コイルW5とコイルU6との間の隣接渡り線33c、コイルW6とコイルU1との間の隣接渡り線33cはU相とする。これら各相をコイル33の軸方向の上側でステータ3の内周より内側、すなわちロータ4側にはみ出さないように円周方向に這い回しを行い、U、V、W相毎にリード線の端末をまとめる。そして、各相に対応した外部端子に接続する(ステップS54)ことで、図6に示す6並列の3相デルタ結線を構成している。
なお、リード線8の這い回しの方向はステータ3の外周方向から内周側を見て右側からである必要はなく、左側から始めてもよい。また、リード線8には、単線を用いても、より線を用いてもよいが、より線の方が柔らかく、コイル33間への這いまわしが容易であるため、好ましい。なお、マグメイト端子6の挿入箇所は18箇所である。従来の圧着端子による接続作業に比べて、本実施の形態に示すように1本の隣接渡り線33cにマグメイト端子6を圧入して被膜剥離する作業の方がより容易である。
また、従来例として、バスバーへの溶接での結線作業を考えると、各隣接渡り線をそれぞれバスバーに接続する必要があるため、渡り線の数(つまり、ティース数)だけ接続点を備えたバスバーを用意する必要がある。ここで、ティース数の異なる機種の回転電機を同じ生産ラインで製造する場合は機種毎に異なるバスバー形状と治工具を用意する必要がある。
これに対し、本実施の形態では、全ティース31dを1本の導線で順に集中巻きし、各ティース31dのインシュレータ32に圧入されたマグメイト端子6に余長をもたせたリード線8で電気接続するので、ティース数の異なる複数機種の回転電機を製造する場合にリード線8の這い回し方法を変えることで容易に対応ができる。したがって、段取り替えに要する治工具を減らすことができ、複数機種毎のバスバーを用意する必要がなくなるため、製造コストを低減できる。なお、本実施の形態では、モータフレーム2で構成する構造を例に説明したが、ステータ3をモールドする構造としてもよい。
このように構成した、図1に示された回転電機1に対し、図示しない駆動回路からそれぞれ120度の位相差を持つ3相の駆動電流が対応する相のコイルU1~W6に供給されると、各コイルU1~W6がそれぞれ励磁されてステータ3に回転磁界が発生し、その回転磁界に基づいてロータ4が回転する。
以上のように、本実施の形態1によれば、円環状のステータ3は、周方向等間隔に複数設けられたティース31dを有する複数のステータコア31と、複数のステータコア31に嵌合され、絶縁材で形成された複数のインシュレータ32と、複数のステータコア31にインシュレータを介してそれぞれ巻回されたコイル33と、インシュレータ32に取り付けられた複数のマグメイト端子6とを備えており、全ティース31dに巻回されるコイル33は1本の導線からなり、隣接するコイル間の隣接渡り線がマグメイト端子6と接続され、複数のマグメイト端子6がリード線8と接続されて各相に連結されているので、デルタ結線の並列回路における結線作業が簡素化可能となる。
また、このステータ3を用いた回転電機において、ティース数の異なる複数機種の回転電機を製造する場合にリード線8の這い回し方法を変えることで段取り替えに要する治工具を減らすことができる。そのため、従来のように、複数機種毎のバスバーを用意する必要がなくなるため、製造コストを低減できる。
さらに、本実施の形態1のステータの製造方法によれば、全ティース31dに対し1本の導線により巻回されてコイル33を形成し、結線工程においては、隣接するコイル間の隣接渡り線をマグメイト端子6と接続する際に、両者をインシュレータ32の端子係合孔に圧入して接続するので、導線からなる隣接渡り線の被膜を剥離しながら接続を行うことができ、複数のマグメイト端子6とリード線8との接続の際には、予めリード線8がはんだ接合されたファストン端子7をマグメイト端子6とが嵌合されて接続されるので、各工程が簡便な構成となり必要な治工具を低減することが可能となる。このようなステータの製造方法はティース数の異なる複数機種の回転電機の製造にも容易に対応可能となる。
実施の形態2.
以下に、実施の形態2に係るステータについて説明する。
上記実施の形態1では、隣接渡り線33c間の結線作業においてマグメイト端子6を圧入して隣接渡り線33cの被膜を機械的に剥離しているが、これに限られるものではなく、熱を用いて被膜を剥離してもよい。
例えば、各隣接渡り線33cの剥離箇所を軸方向に引き出し、はんだ槽にディップさせることで被膜剥離とリード線への接続を同時に行うようにしてもよい。
また、被膜剥離したい箇所に通電し、通電による発生熱を用いた被膜剥離と端子カシメとを同時に行うヒュージングにより行ってもよい。
以上のように、本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、隣接渡り線33c間の結線作業をさらに効率的に行うことが可能となる。
実施の形態3.
以下に、実施の形態3に係る回転電機について説明する。
上記実施の形態1及び2においては、図1のようにロータ4がステータ3の内側に配置されたインナーロータ型のモータの例で説明したがこれに限るものではない。ロータ4が円環状に形成され、ステータ3がロータ4の内側に配置されたアウターロータ型のモータとしてもよい。この場合、ステータ3の各ティース31dは径方向外側に延びる形状に形成され、ステータコア31を分割形状としなくとも各ティースにコイルU1~W6を容易に巻回することが可能である。
以上のように本実施の形態3によれば、実施の形態1及び2と同様の効果を奏することは言うまでもない。さらにステータ3の製造工程が簡便になる効果を奏する。
上記実施の形態1から3では、コイル33の個数を18個の例で説明したが、これに限定されるものではない。例えば、3相の回転電機を構成する場合には、コイル33の個数を3n(ただし、nは2以上の整数)とするのが好ましい。また、ロータ4の極数(永久磁石の個数)とコイル33の個数との比が2:3となるように構成するのが好ましい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
周方向等間隔に設けられた複数のステータコアと、複数の前記ステータコアのそれぞれの軸方向の両端部に嵌合され、絶縁材からなるインシュレータと、前記インシュレータを介して複数の前記ステータコアに巻回された複数のコイルと、を備えた円環状のステータであって、
複数の前記ステータコアの一方の端部に嵌合された前記インシュレータのそれぞれにはマグメイト端子が取り付けられており、
複数の前記ステータコアに巻回された複数のコイルは1本の導線からなるとともに、隣接する複数の前記コイルの間に掛け渡された前記導線よりなる隣接渡り線が、隣接する前記コイルの一方側の前記マグメイト端子と電気的に接続されており、
前記隣接渡り線が接続された複数の前記マグメイト端子は相ごとにリード線により連結されるとともに、前記リード線は前記ステータコアの一方の端部側で円環状に這い回されていることを特徴とするステータ。
(付記2)
複数の前記コイルは、前記導線が周方向の複数の前記ステータコアに順に巻回されて構成されている、付記1に記載のステータ。
(付記3)
前記インシュレータは端子係合孔を有し、前記インシュレータの端子係合孔内で前記マグメイト端子の被膜剥離部と前記隣接渡り線とが接合されている、付記1または2に記載のステータ。
(付記4)
複数の前記コイルは、前記ステータコアに対して周方向に順に巻回されたU相コイル、V相コイル及びW相コイルの3相のコイルからなり、前記コイルが各相で並列回路とされたデルタ結線となるように、前記隣接渡り線が前記マグメイト端子に接続されている、付記1から3のいずれか1つの付記に記載のステータ。
(付記5)
付記1から4のいずれか1つの付記に記載のステータ、前記ステータの内周側または外周側に配置され、前記ステータと対向配置される永久磁石とロータコアとを有するロータ、及び前記ステータ及び前記ロータが同軸で回転する回転軸となるシャフトを備えた回転電機。
(付記6)
ティースを有するステータコアを前記ティースが平行となるように複数直線状に配置し、前記ステータコアを展開状態とする工程と、
複数の前記ステータコアの軸方向両端部にそれぞれインシュレータを取り付ける工程と、
複数の前記ステータコアの全てのティースのコイルを1本の導線で集中巻きするとともに隣接する前記コイルの間の前記導線からなる隣接渡り線を前記インシュレータの端子係合孔に配置する工程と、
展開状態の複数の前記ステータコアの各ティースの先端部が径方向内側を向くように環状に成形する環状化工程と、
前記インシュレータの前記端子係合孔にマグメイト端子を挿入し、前記隣接渡り線と接続する工程と、
前記マグメイト端子とリード線とを相毎に接続する工程とを備えた、ステータの製造方法。
(付記7)
前記マグメイト端子と前記隣接渡り線と接続する工程において、
前記マグメイト端子の被膜剥離部が前記インシュレータの前記端子係合孔に圧入されることで、前記隣接渡り線の被膜が剥離されて、前記マグメイト端子と前記隣接渡り線とを接続する、付記6に記載のステータの製造方法。
(付記8)
前記マグメイト端子は前記インシュレータから突出した端子部を有し、
前記マグメイト端子と前記リード線とを相毎に接続する工程において、
前記リード線の端末にはファストン端子が取り付けられ、前記ファストン端子を前記マグメイト端子の前記端子部に挿入し、前記マグメイト端子と前記リード線とを接続する、付記6または7に記載のステータの製造方法。
1:回転電機、 2:モータフレーム、 3:ステータ、 31:ステータコア、 31a:バックヨーク、 31b:ティース基部、 31c:ティース先端部、 31d:ティース、 32:インシュレータ、 32a:内周突起部、 32b:外周突起部、 32c:基板部、 32d:嵌合片部、 32e:絡げ用突起、 32f:端子係合孔、 32g:保持溝、 32h:巻始溝、 32i:巻終溝、 33:コイル、 33a:巻始線、 33b:巻終線、 33c:隣接渡り線、 33d:始端線、 33e:終端線、 4:ロータ、 41:ロータコア、 42:永久磁石、 5:シャフト、 6:マグメイト端子、 61:端子部、 62:被膜剥離部、 7:ファストン端子、 71:接続部、 72:挿入部、 8:リード線、 81:剥離部。

Claims (8)

  1. 周方向等間隔に設けられた複数のステータコアと、複数の前記ステータコアのそれぞれの軸方向の両端部に嵌合され、絶縁材からなるインシュレータと、前記インシュレータを介して複数の前記ステータコアに巻回された複数のコイルと、を備えた円環状のステータであって、
    複数の前記ステータコアの一方の端部に嵌合された前記インシュレータのそれぞれにはマグメイト端子が取り付けられており、
    複数の前記ステータコアに巻回された複数のコイルは1本の導線からなるとともに、隣接する複数の前記コイルの間に掛け渡された前記導線よりなる隣接渡り線が、隣接する前記コイルの一方側の前記マグメイト端子と電気的に接続されており、
    前記隣接渡り線が接続された複数の前記マグメイト端子は相ごとにリード線により連結されるとともに、前記リード線は前記ステータコアの一方の端部側で円環状に這い回されていることを特徴とするステータ。
  2. 複数の前記コイルは、前記導線が周方向の複数の前記ステータコアに順に巻回されて構成されている、請求項1に記載のステータ。
  3. 前記インシュレータは端子係合孔を有し、前記インシュレータの端子係合孔内で前記マグメイト端子の被膜剥離部と前記隣接渡り線とが接合されている、請求項1に記載のステータ。
  4. 複数の前記コイルは、前記ステータコアに対して周方向に順に巻回されたU相コイル、V相コイル及びW相コイルの3相のコイルからなり、前記コイルが各相で並列回路とされたデルタ結線となるように、前記隣接渡り線が前記マグメイト端子に接続されている、請求項1に記載のステータ。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のステータ、前記ステータの内周側または外周側に配置され、前記ステータと対向配置される永久磁石とロータコアとを有するロータ、及び前記ステータ及び前記ロータが同軸で回転する回転軸となるシャフトを備えた回転電機。
  6. ティースを有するステータコアを前記ティースが平行となるように複数直線状に配置し、前記ステータコアを展開状態とする工程と、
    複数の前記ステータコアの軸方向両端部にそれぞれインシュレータを取り付ける工程と、
    複数の前記ステータコアの全てのティースのコイルを1本の導線で集中巻きするとともに隣接する前記コイルの間の前記導線からなる隣接渡り線を前記インシュレータの端子係合孔に配置する工程と、
    展開状態の複数の前記ステータコアの各ティースの先端部が径方向内側を向くように環状に成形する環状化工程と、
    前記インシュレータの前記端子係合孔にマグメイト端子を挿入し、前記隣接渡り線と接続する工程と、
    前記マグメイト端子とリード線とを相毎に接続する工程とを備えた、ステータの製造方法。
  7. 前記マグメイト端子と前記隣接渡り線と接続する工程において、
    前記マグメイト端子の被膜剥離部が前記インシュレータの前記端子係合孔に圧入されることで、前記隣接渡り線の被膜が剥離されて、前記マグメイト端子と前記隣接渡り線とを接続する、請求項6に記載のステータの製造方法。
  8. 前記マグメイト端子は前記インシュレータから突出した端子部を有し、
    前記マグメイト端子と前記リード線とを相毎に接続する工程において、
    前記リード線の端末にはファストン端子が取り付けられ、前記ファストン端子を前記マグメイト端子の前記端子部に挿入し、前記マグメイト端子と前記リード線とを接続する、請求項6または7に記載のステータの製造方法。
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