JP2024001610A - 室外機及び空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業時における電源線や信号線にまつわる様々な不都合を解消し、作業性の確保と作業効率の向上を図ることができる室外機及び空気調和機を提供する。【解決手段】筐体2と、筐体2の内部に配置され、電装品を収容する電装品箱10と、筐体2を構成する支柱フレームFに設けられ、電装品箱10を、支柱フレームFの延伸方向を回転軸として開閉可能とする回転機構14と、電装品箱10と接続される電源配線を筐体の外部から引き込むための電源配線パネル15と、を有し、電源配線パネル15は、回転機構14が設けられている支柱フレームFの近傍に配置されている。【選択図】図3

Description

本発明の実施の形態は、室外機及び空気調和機に関する。
空気調和機は、一般的に室内に設置される室内機と室外に設置される室外機とから構成され、これら室内機及び室外機を連結して構成される冷凍回路内を冷媒が循環することによって室内の温度や湿度を調整している。
通常室外機の筐体内部には、圧縮機やモータなどを制御するための制御基板を備えた電装品箱が収納されている。電装品箱には、各種電子部品が実装された制御基板のほか、トランスやリレースイッチ等の電子機器(以下、これらをまとめて「電装品」と表す)が収容されている。
上述した電装品に対しては、室外機の外部より電源を供給するための電源線が接続されるとともに、例えば、室外機との間で信号をやり取りするための信号線も接続される。これら電源線や信号線については筐体内部にバラバラに配線されるのではなく、いくつかの束に束ねられて配置される。
そして、当該束の一方は電装品箱の例えば底部から電装品箱の内部に導入され、例えば端子台と接続される。また、その他方は、室外機の筐体に設けられた電源配線パネルを介して室外機の筐体外部へと引き出される。
また、室外機の筐体内部には、上述した電装品箱の他、圧縮機等を含む冷凍回路ユニットも設けられている。メンテナンス性等を鑑みて筐体内部において電装品箱は筐体の外部からアクセスしやすい手前側に配置されることが多く、その奥側には冷凍回路ユニット等、その他の機器が収容されている。
このような構造の場合、保守・点検等のメンテナンスのために筐体の奥側に配置される機器にアクセスしようと思うと、それらの機器の手前側に配置されている電装品箱が邪魔になる。そのため、例えば以下の特許文献1に示すように、電装品箱は所定の垂直回転軸を中心に回転する回動手段を介して回動可能に取り付けられている。
ここで当該特許文献1に開示されている室外機の電装品箱が回動した状態について図を用いて説明する。図6は、従来技術に係る室外機100の電装品箱Eがその外側に向けて開かれた状態を示す説明図である。
図6において、室外機100は略直方体形状の筐体101の側面の4面のうち、2面が見えている状態が示されている。一方の面には、空気吸込口102に沿って熱交換器ユニット103が配置された状態が示されている。
これに対して他方の面には、その上部に電装品箱Eが配置され、筐体101から外側に向かって開いた状態にある。そのため、電装品箱Eが閉じた状態の場合には見えない、その奥に配置されている配管等が見えている。
また、電装品箱Eの下側には圧縮機104が配置され、図示しない室内機等との間で冷凍回路が構成される。当該圧縮機104の横側、すなわち、図6において室外機1における手前側の下部の角には、配管パネルPPと電源配線パネルEPとが当該1つの角の部分にまとめて配置されている。
図6においては、見やすさのためにその図示を省略しているが、電源線や信号線の束については、上述した電源配線パネルEPを介して室外機100の外側から室外機100の内側に引き込まれ、さらに電装品箱Eの底部から内部へと引き込まれる。
特開2010-121859号公報
しかしながらこのような構造の室外機の場合、例えば保守・点検の時に不都合が出てくる。すなわち、保守・点検のために例えば、電装品箱Eのさらに奥に配置されている機器にアクセスする場合、まず電装品箱Eを覆うサービスパネルを外す。
その上で、図6に示すように電装品箱Eを筐体の手前に向けて回動させて開く。上述したように電源線や信号線は電装品箱E及び電源配線パネルEPの部分においてそれぞれ固定されつつ両者の間をつないでいるが、電源線や信号線の束も電装品箱Eが回動するのに伴って電装品箱Eに引っ張られる。その結果、電装品箱Eと電源配線パネルEPとの間、例えば、電装品箱Eの下部に配置されている機器の前を電源線や信号線の束が斜めに横切ることになる。
このような状態になると、電源線や信号線の束の奥にある機器に対するアクセスがしにくくなるとともに、作業中に工具や作業者の手などが当該束に引っかかってしまう可能性がある。このように作業中に工具や作業者の手などが当該束に引っかかると、例えば、電源線や信号線と電装品箱Eとの接続状態を改めて確認しなければならず、もし断線していた場合には、作業としては予定されていない電源線や信号線の交換といった作業工程が増えてしまう。
作業中に工具や作業者の手などが当該束に引っかかることを避けるために、例えば、一旦電源線や信号線を電装品箱Eから外して上述したような設置機器の前を電源線や信号線が横切ることを防止し、作業が終了した後に改めて接続し直すことも考えられるが、このような作業は作業工程が増える一因となる。
またそもそも、電装品箱Eを回動させて移動させることに伴う電源線や信号線の伸び代まで考慮しておかなければならないとすると、電源線や信号線について伸び代の分だけ余計な長さが必要になるとともに、その分を収容するスペースを筐体内部に事前に設けておかなければならない。
本発明は、作業時における電源線や信号線にまつわる様々な不都合を解消し、作業性の確保と作業効率の向上を図ることができる室外機及び空気調和機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る室外機は、筐体と、筐体の内部に配置され電装品を収容する電装品箱と、筐体を構成する支柱フレームに設けられ、電装品箱を、支柱フレームの延伸方向を回転軸として開閉可能とする回転機構と、電装品箱と接続される電源配線を筐体の外部から引き込むための電源配線パネルと、を有し、電源配線パネルは、回転機構が設けられている支柱フレームの近傍に配置されている。
さらに、本発明の一態様に係る空気調和機は、筐体と、筐体の内部に配置され電装品を収容する電装品箱と、筐体を構成する支柱フレームに設けられ、電装品箱を、支柱フレームの延伸方向を回転軸として開閉可能とする回転機構と、電装品箱と接続される電源配線を筐体の外部から引き込むための電源配線パネルと、を有し、電源配線パネルは、回転機構が設けられている支柱フレームの近傍に配置されている室外機と、室内に設置され、室外機との間で冷凍回路を構成する室内機と、を備えている。
本発明によれば、作業時における電源線や信号線にまつわる様々な不都合を解消し、作業性の確保と作業効率の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る空気調和機の室外機の全体を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る室外機において、サービスパネルを取り外して電装品箱等を露出させた状態を示す室外機の正面図である。 本発明の実施の形態に係る室外機において、電装品箱を開いた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る室外機において、図3とは別の角度から電装品箱を開いた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る室外機を備える空気調和機の全体の冷凍回路の構成を示す回路図である。 従来技術に係る室外機の電装品箱がその外側に向けて開かれた状態を示す説明図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら以下説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和機の室外機1の全体を示す斜視図である。また、図2は、本発明の実施の形態に係る室外機1において、サービスパネル6を取り外して電装品箱10等を露出させた状態を示す室外機1の正面図である。
図1に示すように、この空気調和機Aの室外機1は、大型で縦置きされた筐体2を有している。すなわち、図2に示す室外機1のように、室外機1を水平面上に設置したときの鉛直方向(図面において上下方向)を縦とし、当該鉛直方向に直交する方向(図面において左右方向)を横と表した場合に、本発明の実施の形態における室外機1の筐体2は、縦横比において横幅よりも縦の長さの方が長くなる略直方体形状に形成されている。
すなわち、以下において説明する室外機については、図1や図2に示す形状を有する室外機1を例に挙げる。但し室外機1については、図1や図2に示すような形状の他、筐体2の内部に取り付けられる各種機器の大きさや個数によってその形状(縦横比)を自由に設定することができる。
なお、以下においては、上下左右の各方向については、縦方向を上下方向とし、横方向を左右方向として説明する。また、図面正面側、すなわち室外機1の外側を手前とし、反対側となる室外機1の内側を奥と表す。
筐体2の側面には、当該筐体2の内部に空気を取り込むための空気吸込口3が設けられている。また、筐体2の内部には、空気吸込口3に沿って熱交換器ユニット4が配置されている。
本発明の実施の形態における室外機1では、熱交換器ユニット4は、上から見てコ字型に形成された熱交換器を上下2段に組み上げて形成されており、筐体2の内周面に沿って配置されている。なお、本発明の実施の形態における室外機1において熱交換器ユニット4の構成は任意であってよく、その形状や構成は仕様に応じて任意に選択されてよい。
筐体2の上部には、ファン5が配置されており、ファン5を囲むようにして空気吹き出し口Oが形成されている。すなわち、本発明の実施の形態における室外機1は、いわゆる上吹き室外機である。
これによれば、空気吸込口3から熱交換器ユニット4を経て筐体2の内部に吸い込まれた空気は、ファン5を介して筐体2の上部に設けられる空気吹き出し口Oから排気される。また同様に、後述する空気取り込み口Iから導入されて電装品箱10を通過した空気もその一部が当該空気吹き出し口Oから室外機1の外に排気される。
筐体2の4つの側面のうち、3箇所には空気吸込口3が形成されており、残りの1つの側面には、筐体2の内部に配置されている圧縮機等の機器や電装品等のメンテナンス等を行う際に開閉されるサービスパネル6,6が設けられている。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る室外機1の場合、サービスパネル6,6は、金属板で形成されており筐体2に対して上下に2分割されている。またその各々が筐体2に対して必要な場合以外には取り外しできないように、例えば、ネジ止めされている。そして上側のサービスパネル6には、空気取り込み口Iが形成されている。
図2に示すように、この上部側のサービスパネル6を取り外すと、筐体2の内部であって、当該サービスパネル6の奥に配置される電装品箱10が現れる。一方下部側のサービスパネル6を取り外すと、筐体2の内部に据え置かれた圧縮機71やその配管類などを含む冷凍回路ユニット7が現れる。
なお、本発明において、冷凍回路ユニット7の具体的な構成は任意であり、空気調和機A用の冷凍回路として用いるものであれば、それらの構成は仕様に応じて自由に構成されうる。
ここで、電装品箱10は、例えば、正面(図2の正面図において示されている面)及び底面(図2には現れていないが、室外機2が設置される水平面と平行な面であって正面と交差する面)が開口された、図2においては見えていない収容箱11と、収容箱11の正面の開口部を覆うように取り付けられるカバー12を備えている。
すなわち、電装品箱10(収容箱11)の正面は、筐体2外部からその内部に収容される電装品へ接触(アクセス)することができるように筐体2の外部に向けて開口している。また電装品箱10の底面には、電源線や信号線(以下、これらをまとめて「各種ケーブル」と表す)を電装品箱10に接続するための開口、すなわち、電源配線引込口13が形成されている。
本発明の実施の形態においては、当該電源配線引込口13は、電装品箱10の底面であって、後述する回転機構14が設けられる電装品箱10の右側短辺の近傍に形成される。各種ケーブルの一端は当該電源配線引込口13の外部から収容箱11の内部に引き込まれ、電源配線引込口13の近傍に設けられている端子台等に接続される。さらにカバー12は、収容箱11の正面開口(不図示)を覆うことができる大きさの板状に形成されている。
上述したように、上側のサービスパネル6を開くと電装品箱10が現れることから、サービスパネル6と電装品箱10はサービスパネル6の裏面と電装品箱10のカバー12の表面とが互いに対向するように配置されていることになる。
そして電装品箱10は、筐体2の支柱フレームFに一方の側面がヒンジによって回転可能に支えられており、他方の側面側が自由端として開き戸のように筐体2の手前側と奥側とに自由に開閉するように構成されている。
図3は、本発明の実施の形態に係る室外機1において、電装品箱10を開いた状態を示す斜視図である。また図4は、本発明の実施の形態に係る室外機1において、図3とは別の角度から電装品箱10を開いた状態を示す斜視図である。
なお、図3及び図4においては、よりその構造を分かりやすくするために、電装品箱10と後述する電源配線パネル15との間をつなぐ各種ケーブルの描画を省略している。また、圧縮機71が設けられている部分には、下側のサービスパネル6と対向する位置に配置されている圧縮機カバーが描画されており、図2に示す圧縮機71は見えていない。
図3や図4に示すように、本発明の実施の形態における室外機1の電装品箱10は、略直方体形状であり、2つの短辺のうち右側の辺を軸として、筐体2の手前側に回転移動することができるようにされている。
すなわち、当該右側の辺の上下に、例えば、回転機構14としてヒンジ部が設けられていることによって、電装品箱10を、筐体2を構成する支柱フレームFの延伸方向を回転軸として開閉可能とする。
より具体的には、支柱フレームFは筐体2を構成する柱状のフレームであり、筐体2の上下方向に延伸するように設けられている。また、電装品箱10が備える回転機構14は、電装品箱10の右側の短辺の上部と下部に図示しない凸部が設けられており、支柱フレームFには当該凸部と嵌め合わせることができ、凸部を回転可能とする受け部(図示せず)が設けられている。このような構造により、電装品箱10は支柱フレームFを回転軸として図3、或いは、図4に示すように移動することができる。
上述したように、電装品箱と電源配線パネルとの間には前記電装品箱に接続される前記電源配線が通る電源配線引込口が設けられている。各種ケーブルの一端は電源配線引込口13から電装品箱10の内部に引き込まれるが、その他端は、電源配線パネル15を介し室外機1の外部に引き出されて図示しない電源等に接続される。
本発明の実施の形態における室外機1においては、当該電源配線パネル15は電装品箱10の回転機構14が設けられている支柱フレームFの近傍に配置されている。より具体的には、図3、或いは、図4に示されているように、電源配線パネル15は支柱フレームFに隣接し、回転機構14の直下に配置されている。
電源配線パネル15がこのような位置に設けられていることから、電装品箱10の電源配線引込口13と電源配線パネル15までは概ね直線上に配置されることになる。すなわち、各種ケーブルの一端を電装品箱10に接続した状態から、鉛直方向に垂らした先に電源配線パネル15が配置されていることになる。
もちろん電源配線引込口13は束状となる各種ケーブルを通す必要があるため、若干左右方向に幅広に形成されており、各種ケーブルの一端が端子台等と接続される場合も端子台等が左右方向に並んで設けられているため、電装品箱10と電源配線パネル15との間に配置される各種ケーブルが、例えば支柱フレームFと平行とはならない。
しかし、電装品箱10(電源配線引込口13)と電源配線パネル15とがいずれも支柱フレームFの近傍であって互いに近接した位置に配置されることになるため、概ね電装品箱10の回転機構14が設けられる支柱フレームFに沿うように各種ケーブルが配置されることになる。
そのため、電装品箱10が支柱フレームFを回転軸として回転した場合であっても、これまでのように各種ケーブルが電源配線パネル15との間で筐体2の内部に収容される他の機器の前を斜めに横切る状態となることを防ぐことができる。
従って、筐体2の奥に配置されている機器にアクセスするに当たって、そのアクセスを各種ケーブルが邪魔することがなく、スムーズにアクセスすることができるようになるとともに、作業中に工具や作業者の手などが各種ケーブルを引っかかることもなくなる。
そのため、電源配線引込口13と電源配線パネル15との間で引っ張られた各種ケーブルを作業者が引っかけて断線させるといった可能性も低減させることができ、断線を修復したり、断線の有無や端子から外れていないかどうかを確認するといった作業工程の増加を回避することができる。また、引っかかることがなくなるために、保守・点検の間各種ケーブルを取り外しておく必要がなくなるため、各種ケーブルの脱着の工程をなくすことができるため、作業時間の短縮を図ることが可能となる。
また、電源配線引込口13と電源配線パネル15の位置関係から、必要とされる各種ケーブルの長さもこれまで以上に適切な長さのみを用意すれば足りることになるとともに、電装品箱10を開いた場合を想定してたるませた余分な各種ケーブルの一部を収容しておくスペースも不要となり、筐体2の内部のスペース効率を高めることができる。
なお、筐体2には、上述したようにその下部に冷凍回路ユニット7が設けられているが、当該冷凍回路ユニット7と室外機1の外部とを接続するための配管パネル16も設けられている。本発明の実施の形態における室外機1においては、当該配管パネル16は、図3、或いは、図4に示すように圧縮機71を間に挟んで電源配線パネル15と並ぶ位置に配置されている。
配管の保守・点検の作業は配管パネル16を通して行われる。配管パネル16をこのような位置に設けることによって、例えば、保守・点検の作業が行われる際に、配線と配管に対してそれぞれの作業者が対応することができる。すなわち、従来の室外機100のように電源配線パネルEPと配管パネルPPとが隣接して設けられていると、それぞれを担当する作業者が同じ配置位置において対応しなければならなくなり、作業が非常に困難であった。
このような場合には、それぞれが同時に作業を行うことができず、一方の作業が完了した後に、他方の作業を開始する、といった対応が取られることもあり、特に複数台の室外機を設置する場合や保守・点検する場合等には、作業効率の著しい低下を招いていた。
しかしながら、本発明の実施の形態における室外機1のように、電源配線パネル15と配管パネル16とが、たとえ圧縮機71分だけとはいえ、離れて配置されることによって、上述したような作業性の悪化を解消させることができる。
次に、これまで説明してきた室外機1を用いた空気調和機Aについて説明する。空気調和機Aは、室内に設置される室内機20と室外に設置される室外機1とから構成され、これら室内機20及び室外機1を連結して構成される冷凍回路C内を冷媒が循環することによって室内の温度や湿度を調整する。
なお、本発明の実施の形態における室外機1は、複数の室内機20と連結が可能な大型の室外機である。但し、室外機1と室内機20とが1対1の関係にある場合でも仕組みは同じである。以下図5を用いて空気調和機Aの説明を行うが、図5では1台室外機1に1台の室内機20が連結されている場合を例に挙げている。
図5は、本発明の実施の形態に係る室外機1を備える空気調和機Aの全体の冷凍回路Cの構成を示す回路図である。上述したように空気調和機Aは、室外機1と、この室外機1と接続される室内機20とから構成される。
図5に点線で示される室内機20内には、冷媒と室内の空気との間で熱交換を行う室内熱交換器21が設けられている。なお、当該室内機20内には、室内熱交換器21しか示されていないが、通常室内機20が備える、例えば、熱交換された空気を室内へ送風する室内ファンや室内機20の制御を行う制御装置等が備えられている。
図5において破線で示されている室外機1は、図1や図2を用いて説明したように、冷凍回路ユニット7を備えている。当該冷凍回路ユニット7は、圧縮機71と、熱交換器ユニット4と、膨張弁72とが順次配管接続されている。
なお、冷凍回路ユニット7を構成する機器としては、上述した機器の他、例えば、四方弁等の各種弁機構やアキュムレータ等の機器も接続されているが、図5ではこれらの図示は省略している。また、室外機1を構成する各機器を制御する制御装置については、これまで説明してきた電装品箱10の内部に設けられているが、同様に図示を省略している。
そして、室外機1と室内機20とは冷媒が流通する配管によって接続され、冷凍回路Cが構成されている。すなわち、圧縮機71と室外機1の膨張弁72との間に室内機20の室内熱交換器21が入るように配管が接続され、圧縮機71、室内熱交換器21、膨張弁72の順、或いは、膨張弁72、室内熱交換器21、圧縮機71の順に冷媒が流れる。
ここで、冷凍回路Cを用いた空気調和機Aの運転について冷房運転を例にとって説明する。例えば、空気調和機Aにおいて冷房運転が行われる場合、図5の矢印に示すように、冷媒は、室外機1に設けられている圧縮機71、熱交換器ユニット4、膨張弁72、室内機20に設けられている室内熱交換器21、再度室外機1の圧縮機71の順に冷凍回路C内を循環する。
すなわち、室外機1の圧縮機71において圧縮されて高温高圧となった冷媒が熱交換器ユニット4に供給される。熱交換器ユニット4では、図示しない室外ファンが回転することで供給される外気によって冷却され、冷媒の熱を外気に放熱する。そして、冷媒の一部、或いはその全部が凝縮する。
このように低温となった冷媒は熱交換器ユニット4を出て後に膨張弁72を通過することで減圧され低温低圧の冷媒となる。その後、低温低圧にされた冷媒は、室内熱交換器21に供給され、室内熱交換器21で室内空気との間で熱交換が行われる。
室内熱交換器21による熱交換によって、冷媒は室内空気から吸熱し蒸発するとともに、室内熱交換器21に吸い込まれた室内空気は冷却され、室内ファンによって室内に供給されて室内が冷房される。そして熱交換により吸熱した冷媒は圧縮機71へと戻る。
一方暖房運転については、図5に示す矢印とは逆向きの順序で冷凍回路Cの内部を冷媒が循環し、室内熱交換器21で冷媒が凝縮することで室内の暖房が行われることになる。
以上説明したような構成を採用する室外機、或いは、当該室外機を有する空気調和機を用いることによって、作業時における電源線や信号線にまつわる様々な不都合を解消し、作業性の確保と作業効率の向上を図ることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、本発明の一例を示したものである。実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化でき、また、上記実施の形態には種々の変更又は改良を加えることが可能である。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。
例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよく、その様な変更又は改良を加えた形態も本発明に含まれ得る。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1・・・室外機、2・・・筐体、3・・・空気吸込口、4・・・熱交換器ユニット、5・・・ファン、6・・・サービスパネル、7・・・冷凍回路ユニット、71・・・圧縮機、72・・・膨張弁、10・・・電装品箱、11・・・収容箱、12・・・カバー、13・・・電源配線引込口、14・・・回転機構、15・・・電源配線パネル、16・・・配管パネル、F・・・支柱フレーム、I・・・空気取り込み口、O・・・空気吹き出し口

Claims (6)

  1. 筐体と、
    前記筐体の内部に配置され、電装品を収容する電装品箱と、
    前記筐体を構成する支柱フレームに設けられ、前記電装品箱を、前記支柱フレームの延伸方向を回転軸として開閉可能とする回転機構と、
    前記電装品箱と接続される電源配線を前記筐体の外部から引き込むための電源配線パネルと、を有し、
    前記電源配線パネルは、前記回転機構が設けられている前記支柱フレームの近傍に配置されていることを特徴とする室外機。
  2. 前記電装品箱は前記電源配線パネルより上側に位置し、前記電装品箱と前記電源配線パネルとの間には前記電装品箱に接続される前記電源配線が通る電源配線引込口が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の室外機。
  3. 前記筐体の内部には圧縮機を含む冷凍回路ユニットが構成されており、当該冷凍回路ユニットを構成する配管の保守のための配管パネルが設けられており、
    前記配管パネルは、前記圧縮機を挟んで前記電源配線パネルと並ぶ位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の室外機。
  4. 前記筐体の内部には圧縮機を含む冷凍回路ユニットが構成されており、当該冷凍回路ユニットを構成する配管の保守のための配管パネルが設けられており、
    前記配管パネルは、前記圧縮機を挟んで前記電源配線パネルと並ぶ位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の室外機。
  5. 前記室外機は、上吹き室外機であることを特徴とする請求項1に記載の室外機。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の室外機と、
    室内に設置され、前記室外機との間で冷凍回路を構成する室内機と、
    を備える空気調和機。
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