JP2024000391A - 被加工物の加工方法および加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被加工物を作業台に載置する際に、中心位置および加工工具の移動線に対する角度ずれを精度よく検出して、品質の高い被加工物を製造することが可能な加工方法を提供する。【解決手段】被加工物1を載置する工程と、加工ユニット11に撮像装置21を装着する工程と、撮像装置21が絶対基準点P0を撮像することで、加工ユニット11と撮像装置21との装着ズレを測定する工程と、加工ユニット11を移動させることで、撮像装置21で被加工物1の基準点P1,P2を撮像する工程と、撮像された絶対基準点P0と装着ズレとを考慮して、載置台13上の被加工物1の位置を決定する工程と、撮像装置21を取り外して加工工具を加工ユニット11に装着する工程と、被加工物1を加工工具で加工する工程と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は被加工物の加工方法および加工装置に関する。
従来、デバイスチップや電子部品に用いられる、半導体ウエハやセラミックス基板等の被加工物が各種の加工装置で加工されている。加工は、例えば、板状に分割された半導体ウエハの外周部をダイヤモンドホイールにより面取りする外周加工や、ねじ孔等の孔をザクリ加工する孔開け加工が知られている。
加工装置の一例であるマシニングセンタは、自動または手動の工具交換機能を有したフライス盤であり、切削装置であるダイヤモンドホイールや、開孔装置であるドリルなどの加工工具をとりつける加工ユニットを有する。
マシニングセンタによる加工工程においては、半導体ウエハを作業台に載置する際に半導体ウエハの中心位置を検出して補正する必要がある。また、マシニングセンタの加工ユニットの移動線に対する回転ズレを検出して補正する必要がある。しかし、従来のマシニングセンタの加工ユニットには、半導体ウエハを撮影し位置を検出する手段が設けられていなかった。そのため、目測で半導体ウエハの位置を補正して作業台に載置する必要があり、中心位置および加工工具の移動線に対する回転ズレの検出精度が向上しなかった。
本発明は、斯かる現状の課題に鑑みてなされたものであり、被加工物、特に半導体ウエハなどの板状の被加工物を作業台に載置する際に、被加工物の中心位置および加工工具の移動線に対する角度ずれを精度よく検出して、品質の高い被加工物を製造することが可能な加工方法を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
本発明に係る被加工物の加工方法は、
前記被加工物を載置する工程と、
加工ユニットに撮像装置を装着する工程と、
前記撮像装置が絶対基準点を撮像することで、前記加工ユニットと前記撮像装置との装着ズレを測定する工程と、
前記加工ユニットを移動させることで、前記撮像装置で前記被加工物の基準点を撮像する工程と、
撮像された前記絶対基準点と前記装着ズレとを考慮して、載置台上の前記被加工物の位置を決定する工程と、
前記被加工物を前記加工工具で加工する工程と、を有することを特徴とする。
前記被加工物を載置する工程と、
加工ユニットに撮像装置を装着する工程と、
前記撮像装置が絶対基準点を撮像することで、前記加工ユニットと前記撮像装置との装着ズレを測定する工程と、
前記加工ユニットを移動させることで、前記撮像装置で前記被加工物の基準点を撮像する工程と、
撮像された前記絶対基準点と前記装着ズレとを考慮して、載置台上の前記被加工物の位置を決定する工程と、
前記被加工物を前記加工工具で加工する工程と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、撮像装置によって、加工ユニットのキャリブレーションを簡便に行うことができ、載置台上の被加工物の中心位置を精度よく検出して、品質の高い被加工物を製造することができる。
また、本発明に係る被加工物の加工方法において、前記加工ユニットはスピンドルを有し、
前記加工ユニットに前記撮像装置を装着する工程は、前記スピンドルに前記撮像装置を装着し、前記スピンドルの回転不能部に、前記撮像装置を固定する固定部を有することが好ましい。
前記加工ユニットに前記撮像装置を装着する工程は、前記スピンドルに前記撮像装置を装着し、前記スピンドルの回転不能部に、前記撮像装置を固定する固定部を有することが好ましい。
このような構成によれば、加工ユニットのスピンドルを用いて撮像装置による撮影を行うことができるので、撮像装置を取り付ける別の装置を設けることなく、加工ユニットのキャリブレーションを行うことができる。
また、本発明に係る被加工物の加工方法において、前記絶対基準点は、前記載置台と近接する基準台に予め設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、予め絶対基準点が設けられた基準台と載置台との関係を決定することができるため、キャリブレーションの際の絶対基準点と載置台との位置ズレを防ぎ、キャリブレーションを簡便に行うことができる。
また、本発明に係る被加工物の加工方法において、前記絶対基準点が設けられた基準体と前記載置台の間には、前記載置台と前記基準体との打突を防止するガードが設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、載置台または載置台上の被加工物が、誤って基準体と接触するのを防止して絶対基準点の位置がずれるのを防ぐことができる。
また、本発明に係る被加工物の加工方法において、前記被加工物に設けられた前記基準点は2か所以上あり、
前記被加工物の位置を決定する工程では、前記被加工物の回転ズレも決定することが好ましい。
前記被加工物の位置を決定する工程では、前記被加工物の回転ズレも決定することが好ましい。
このような構成によれば、加工工具の移動線に対する回転ズレの検出精度を向上させることができる。
また、本発明に係る被加工物の加工方法において、前記被加工物を加工する工程は、外周加工、孔開け加工であることが好ましい。
このような構成によれば、被加工物の外周部をダイヤモンドホイールにより面取りする外周加工や、ねじ孔等の孔をザクリ加工する孔開け加工において、載置台上の被加工物の中心位置を精度よく検出して、品質の高い被加工物を製造することができる。
また、本発明に係る被加工物の加工方法において、前記被加工物を加工する工程では、前記絶対基準点との前記装着ズレと、前記載置台上の前記被加工物の位置ズレを考慮して、加工位置を決定して加工することが好ましい。
このような構成によれば、絶対基準点との装着ズレと、載置台上の被加工物の位置ズレとに基づいて、加工位置を補正して加工することができるので、被加工物の位置を変更せずとも、位置補正を行って加工工具による加工を行うことが可能となる。
また、本発明に係る被加工物の加工方法において、被加工物は、半導体ウエハ、基板ガラス、基板セラミック等の板状であることが好ましい。
また、本発明に係る被加工物の加工方法において、前記被加工物を前記加工工具で加工する前に、前記撮像装置を取り外することが好ましい。
このような構成によれば、被加工物を加工する際に、撮像装置のレンズ等が、研磨水、研磨材、被加工物から発生する粉等により汚染されることを回避できる。
また、本発明に係る被加工物の加工方法において、前記加工ユニットから前記加工工具を取り外し、再度前記撮像装置を装着することが好ましい。
このように、加工工具による被加工物の加工後に、再度撮像装置を装着して基準点を撮像することで、加工中の被加工物の中心位置の移動や、回転ズレの発生を検出することができる。
また、本発明に係る被加工物の加工装置は、
前記被加工物を保持する載置台と、
前記載置台で保持された前記被加工物を加工する加工ユニットと、
制御ユニットと、を備え、
前記制御ユニットは、
前記撮像ユニットで撮像された撮像画像を読み込み、
前記撮像画像に表示された前記被加工物の基準点を読み込み、
前記基準点の座標情報と、
前記座標情報から前記基準点を結ぶ直線の中点と、
前記直線と前記載置台上の基準線とのなす角度と、
を記憶する記憶部を有し、
前記中点と前記角度との情報に基づいて前記被加工物を加工することを特徴とする。
前記被加工物を保持する載置台と、
前記載置台で保持された前記被加工物を加工する加工ユニットと、
制御ユニットと、を備え、
前記制御ユニットは、
前記撮像ユニットで撮像された撮像画像を読み込み、
前記撮像画像に表示された前記被加工物の基準点を読み込み、
前記基準点の座標情報と、
前記座標情報から前記基準点を結ぶ直線の中点と、
前記直線と前記載置台上の基準線とのなす角度と、
を記憶する記憶部を有し、
前記中点と前記角度との情報に基づいて前記被加工物を加工することを特徴とする。
このように、中点と、角度とに基づいて載置台上の被加工物の中心位置および加工工具の移動線に対する回転ズレの検出精度を向上させて、品質の高い被加工物を製造することができる。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明に係る加工方法によれば、撮像装置によって、加工ユニットのキャリブレーションを簡便に行うことができ、載置台上の被加工物の中心位置を精度よく検出して、品質の高い被加工物を製造することができる。
また、本発明に係るに加工装置によれば、制御ユニットを用いることにより、撮像画像に表示された基準点、基準点の座標情報、基準点を結ぶ直線の中点、および基準点を結ぶ直線と載置台上の基準線とのなす角度を記憶して、前記中点と前記角度との情報に基づいて加工ユニットのキャリブレーションを簡便に行うことができ、載置台上の被加工物の中心位置を精度よく検出して、品質の高い被加工物を製造することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明は、デバイスチップや電子部品等の被加工物の加工に用いられるが、特に、板状の被加工物を加工する加工方法に適用できる。図3に示すように、被加工物は、板状の被加工物1であり、平面視円形状や多角形状の半導体ウエハ薄板で構成されている。
なお、被加工物1は、板状の半導体ウエハ以外の加工物であってもよく、例えば、セラミックス、ガラス、樹脂、金属等の材料からなる基板を被加工物1として用いることもできる。
図3に示すように、被加工物1の表面1aには、交差する複数の分割予定ラインが設定される。分割予定ラインによって区画された各領域には、IC、LSI等のデバイス1bが形成される。
被加工物1は、加工装置10によって加工される。図1に示すように、本実施形態に係る加工装置10は、マシニングセンタであり、切削装置、ドリル等の加工工具を着脱可能に装着するスピンドル12を備えた加工ユニット11と、被加工物1を載置する載置台13とを備える。
加工ユニット11は、被加工物1を各種加工する加工工具を装着可能に構成して、被加工物1を載置したまま各種加工を行うことができる装置である。加工ユニット11に装着する加工工具は、被加工物1の外周部を面取りする外周加工を行う加工工具である切削装置およびねじ孔等の孔をザクリ加工する孔開け加工を行う加工工具であるドリルを含む。
加工ユニット11は、加工工具を着脱可能に装着するスピンドル12を備えている。スピンドル12は、加工ユニット11に装着する加工工具を回転させるための軸となる部分であり、切削装置、ドリルおよび映像を撮影する撮像装置21を着脱可能に装着する。また、スピンドル12は、筒状の回転軸支部12aと、回転軸支部12aの側方に配置される回転不能部12bとを備える。切削装置およびドリルはスピンドル12に軸支されることにより、スピンドル12の主軸を中心として回転可能に固定されることになる。
載置台13は、被加工物1を載置して、各種加工工具により加工を行う台である。載置台13と同じ高さであって、平面視において異なる位置には、撮像装置21によって撮像する基準となる絶対基準点P0を設けた基準台14が設けられる。
基準台14と載置台13とは近接して設けられており、基準台14と載置台13との間には、載置台13と基準台14との打突による絶対基準点P0の位置ずれを防止するためのガード15が設けられている。
ガード15は、弾性のある部材であり、基準台14と載置台13との間に設けられている。これにより、載置台13が移動し、基準台14と打突するのを防ぐ。
撮像装置21は、加工ユニット11に装着され、スピンドル12の回転不能部12bに固定するものである。回転不能部12bには、固定具を挿入する孔を有する固定部12cが設けられている。撮像装置21にも固定具を挿入する孔が設けられている。これにより、撮像装置21を固定する固定部12cによって撮像装置21が固定される。撮像装置21は、レンズ23と、照明部材24と、を備える。レンズ23の直下方に輪状の照明部材24が設けられており、暗所での作業を可能としている。
撮像装置21は、制御ユニット16に接続される。制御ユニット16は、加工装置10の各装置を電気的に制御する装置であり、例えば、図1に示すように、コンピュータによって構成される。制御ユニット16は、記憶部17を有しており、撮像装置21によって撮像された画像がデータとして蓄積される。また、制御ユニット16は、また、撮像装置21の照明部材24は、制御ユニット16に接続されており、光量を調整可能としている。
次に、加工装置10で被加工物1を加工する際に、載置台13上の被加工物1の位置ズレを考慮して、加工位置を決定して加工する工程について説明する。
まず、第一の工程S01において、被加工物1を載置台13に載置する。載置台13は、加工装置10の加工ユニット11の加工位置Pbの直下方に配置されている。
次に、第二の工程S02において、加工ユニット11に撮像装置21を装着した後、基準台14の直上方に配置する。スピンドル12の回転不能部12bに撮像装置21を固定することにより、撮像装置21は、加工ユニット11の初期位置、加工位置ならびにその他の位置での撮像を行うことが可能となる。
次に、第三の工程S03において撮像装置21で基準台14の絶対基準点P0を撮像する。撮像した絶対基準点P0の位置と、加工ユニット11の初期位置Paとを比較することにより、加工ユニット11と撮像装置21との装着ズレを測定する。すなわち、加工ユニット11を初期位置Paに配置して、絶対基準点P0を撮像装置21で撮像した場合、図5に示すように、初期位置Paの座標(Xa、Ya)と、撮像装置21によって撮像された絶対基準点P0の座標(X0、Y0)との間に位相差(Xd、Yd)が生じる。位相差(Xd、Yd)が、加工ユニット11と撮像装置21との装着ズレとなる。
次に、加工ユニット11を加工位置Pbに移動させる。さらに、第四の工程S04において、加工位置Pbにおいて、撮像装置21で被加工物1の基準点P1,P2を撮像する。まず、加工ユニット11の加工位置Pbの座標(Xb、Yb)において、被加工物1を撮像する。撮像された被加工物1には、二か所に基準点P1,P2が設けられている。基準点P1,P2は被加工物1に対して孔を開けることにより設けられる。なお、基準点P1,P2を設ける方法は、孔開けに限定するものではなく、例えば印刷によって設けてもよい。
次に、図7に示すように、第五の工程S05において、絶対基準点P0との装着ズレ(Xd、Yd)を考慮して載置台13上の被加工物1の中心位置Pcを補正する。すなわち、第四の工程S04において撮像した二か所の基準点P1,P2の座標位置(X1、Y1),(X2、Y2)から、当該二か所の基準点P1,P2の中心位置Pcの座標(Xc、Yc)を検出する。次に、被加工物1の中心位置Pcを装着ズレ(Xd、Yd)に基づいて補正する。そして、加工ユニット11の加工位置Pbと補正された被加工物1の中心位置Pcとを一致させる。これにより、加工ユニット11の加工中心と、被加工物1の中心位置Pcとを合わせることができる。
また、図7に示すように、第六の工程S06において、二か所の基準点P1,P2を結ぶ直線L1と載置台13上の基準線Lhとのなす角度θを算出する。載置台13上の基準線Lhとは、載置台13上を移動する加工ユニット11の水平方向の移動線である。この角度θのズレの情報に基づいて、被加工物1の回転ズレを補正することができる。
第七の工程S07において、被加工物1を加工工具で加工する。具体的には、第六の工程S06の終了後、第七の工程S07を開始する前に、撮像装置21を取り外して加工工具を加工ユニット11に装着するものである。
第七の工程S07において、加工装置10の加工ユニット11に装着された各加工工具によって加工する。このように、第五の工程S05において、加工ユニット11の加工位置Pbと載置台13に載置された被加工物1の中心位置Pcとが一致するように補正されているので、正確な加工を行うことが可能となる。具体的には、本発明の被加工物1を加工する加工方法は、中心位置Pcの座標(Xc、Yc)と角度θのズレの情報を把握することにより、被加工物1を高精度で加工することができる。詳述すると、角度θのズレを補正した上で、中心位置Pcの座標(Xc、Yc)をX軸とY軸の交点(ゼロ点)とし、プログラムで設定された座標に向けて加工ユニット11を移動させ、この座標に相当する被加工物1の箇所を加工することで、被加工物1を高精度で加工することができる。
第七の工程S07において行われる加工は、板状に分割された被加工物1の外周部をダイヤモンドホイールなどの切削装置により面取りする外周加工、または、ねじ孔等の孔をザクリ加工する孔開け加工である。外周加工を行う際には、加工ユニット11のスピンドル12に切削装置を装着する。また、孔開け加工を行う際には、スピンドル12にドリルを装着する。
また、第七の工程S07において行われる加工は、外周加工および孔開け加工の他に、ウエハの表面に格子状の導体の回路パターンを形成するパターン形成加工を施すことも可能である。パターン形成加工においては、半導体露光装置によって半導体ウエハ上に回路パターンを投影して露光する。パターン形成加工を行う際には、スピンドル12に半導体露光装置を装着する。
また、第七の工程S07のあとに、再度撮像装置21を装着し、被加工物1の基準点P1,P2を撮像し、中心位置Pcを検出する第八の工程S08を行ってもよい。これにより、加工時において、中心位置Pcのズレが起こった場合であっても検出し、補正を行うことが可能となり、さらに別の加工を行う際も正確な加工を行うことが可能となる。
以上のように、本発明の被加工物を加工する加工方法は、被加工物1を載置する工程と、加工ユニット11に撮像装置21を装着する工程と、撮像装置21が絶対基準点P0を撮像することで、加工ユニット11と撮像装置21との装着ズレを測定する工程と、加工ユニット11を被加工物1上に移動させることで、撮像装置21で被加工物1の基準点P1,P2を撮像する工程と、撮像された絶対基準点P0と装着ズレとを考慮して、載置台13上の被加工物1の位置を決定する工程と、被加工物1を加工工具で加工する工程と、を有する。
このように構成することにより、撮像装置21によって、加工ユニット11のキャリブレーションを簡便に行うことができ、載置台13上の被加工物1の中心位置Pcを精度よく検出して、品質の高い被加工物1を製造することができる。
また、本発明の被加工物の加工方法において、加工ユニット11はスピンドル12を有し、加工ユニット11に撮像装置21を装着する工程は、スピンドル12に撮像装置21を装着し、スピンドル12の回転不能部12bに、撮像装置21を固定する固定部12cを有する。
このように構成することにより、加工ユニット11のスピンドル12を用いて撮像装置21による撮影を行うことができるので、撮像装置21を取り付ける別の装置を設けることなく、加工ユニット11のキャリブレーションを行うことができる。
このように構成することにより、加工ユニット11のスピンドル12を用いて撮像装置21による撮影を行うことができるので、撮像装置21を取り付ける別の装置を設けることなく、加工ユニット11のキャリブレーションを行うことができる。
また、本発明の被加工物の加工方法において、載置台13と近接する基準台14に、予め絶対基準点P0が設けられている。
このように構成することにより、予め絶対基準点P0が設けられた基準台14と載置台13との関係を決定することができるため、キャリブレーションの際の絶対基準点P0と載置台13との位置ズレを防ぎ、キャリブレーションを簡便に行うことができる。
また、本発明の被加工物の加工方法において、絶対基準点P0と載置台13の間には、絶対基準点P0に打突するのを防止するガード15が設けられている。
このように構成することにより、載置台13もしくは載置台13上の被加工物1が、誤って絶対基準点P0と接触するのを防止して絶対基準点P0の位置がずれるのを防ぐことができる。
また、本発明の被加工物の加工方法において、被加工物1に設けられた基準点P1,P2は2か所以上あり、被加工物1の位置を決定する工程では、被加工物1の回転ズレも決定する。
このように構成することにより、加工工具の移動線に対する回転ズレの検出精度を向上させることができる。
また、本発明の被加工物の加工方法において、被加工物1を加工する工程は、外周加工、孔開け加工である。
このように構成することにより、板状に分割された半導体ウエハの外周部をダイヤモンドホイールにより面取りする外周加工や、ねじ孔等の孔をザクリ加工する孔開け加工において、載置台13上の被加工物1の中心位置Pcを精度よく検出して、この中心位置Pcを基準にして、品質の高い被加工物1を製造することができる。
また、本発明の被加工物の加工方法において、被加工物1を加工する工程では、絶対基準点P0との装着ズレと、載置台13上の被加工物1の位置ズレを考慮して、加工位置Pbを決定して加工するものである。
このように構成することにより、絶対基準点P0との装着ズレと、載置台13上の被加工物1の位置ズレとに基づいて、加工位置Pbを補正して加工することができるので、被加工物1の位置を変更せずとも、位置補正を行って加工工具による加工を行うことが可能となる。
また、本発明に係る被加工物の加工方法において、被加工物1を前記加工工具で加工する前に、撮像装置21を取り外することが好ましい。
このような構成によれば、被加工物1を加工する際に、撮像装置21のレンズ23等が、研磨水、研磨材、被加工物から発生する粉等により汚染されることを回避できる。
また、本発明の被加工物の加工方法は、被加工物1の加工後に、加工ユニット11から加工工具を取り外し、再度撮像装置21を装着する。
このように構成することにより、加工工具による被加工物1の加工後に、再度撮像装置21を装着して基準点P1,P2を撮像することで、加工中の被加工物1の中心位置の移動や、回転ズレの発生を検出することができる。
また、被加工物1を加工工具で加工する前に、撮像装置21を取り外して加工工具を加工ユニット11に装着するものである。
このように構成することにより、被加工物1を加工する際に、撮像装置21のレンズ等が、研磨水、研磨材、被加工物1から発生する粉等により汚染されることを回避できる。
また、本発明に係る被加工物を加工する加工装置10は、被加工物1を保持する載置台13と、載置台13で保持された被加工物1を加工する加工ユニット11と、制御ユニット16と、を備え、制御ユニット16は、撮像装置21で撮像された撮像画像を読み込み、撮像画像に表示された被加工物1の基準点P1,P2を読み込み、基準点P1,P2の座標情報と、座標情報から基準点P1,P2を結ぶ直線L1の中点である中心位置Pcと、直線L1と載置台13上の基準線Lhとのなす角度θと、を記憶する記憶部17を有し、中心位置Pcと角度θとの情報に基づいて被加工物1を加工するものである。
このように構成することにより、中心位置Pcと、角度θとに基づいて載置台13上の被加工物1の中心位置Pcおよび加工工具の移動線に対する回転ズレの検出精度を向上させて、品質の高い被加工物1を製造することができる。
1 被加工物
10 加工装置
11 加工ユニット
12 スピンドル
13 載置台
14 基準台
15 ガード
21 撮像装置
P0 絶対基準点
P1,P2 基準点
Pa 初期位置
Pb 加工位置
Pc 中心位置
L1 直線
θ 角度
10 加工装置
11 加工ユニット
12 スピンドル
13 載置台
14 基準台
15 ガード
21 撮像装置
P0 絶対基準点
P1,P2 基準点
Pa 初期位置
Pb 加工位置
Pc 中心位置
L1 直線
θ 角度
Claims (11)
- 被加工物の加工方法であって、
前記被加工物を載置する工程と、
加工ユニットに撮像装置を装着する工程と、
前記撮像装置が絶対基準点を撮像することで、前記加工ユニットと前記撮像装置との装着ズレを測定する工程と、
前記加工ユニットを移動させることで、前記撮像装置で前記被加工物の基準点を撮像する工程と、
撮像された前記絶対基準点と前記装着ズレとを考慮して、載置台上の前記被加工物の位置を決定する工程と、
前記被加工物を前記加工工具で加工する工程と、
を有する加工方法。 - 前記加工ユニットはスピンドルを有し、
前記加工ユニットに前記撮像装置を装着する工程は、前記スピンドルに前記撮像装置を装着し、前記スピンドルの回転不能部に、前記撮像装置を固定する固定部を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の加工方法。 - 前記絶対基準点は、前記載置台と近接する基準台に予め設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の加工方法。 - 前記絶対基準点が設けられた基準台と前記載置台の間には、前記載置台と前記基準体との打突を防止するガードが設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載の加工方法。 - 前記被加工物に設けられた前記基準点は2か所以上あり、
前記被加工物の位置を決定する工程では、前記被加工物の回転ズレも決定する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の加工方法。 - 前記被加工物を加工する工程は、外周加工、孔開け加工である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の加工方法。
- 前記被加工物を加工する工程では、前記絶対基準点との前記装着ズレと、前記載置台上の前記被加工物の位置ズレを考慮して、加工位置を決定して加工する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の加工方法。
- 前記被加工物を加工する工程では、前記被加工物は板状であることを特徴とする請求項1または2に記載の加工方法。
- 前記被加工物を前記加工工具で加工する前に、前記撮像装置を取り外して前記加工工具を前記加工ユニットに装着する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の加工方法。
- 前記加工ユニットから前記加工工具を取り外し、再度前記撮像装置を装着する、ことを特徴とする請求項9に記載の加工方法。
- 被加工物を加工する加工装置であって、
前記被加工物を保持する載置台と、
前記載置台で保持された前記被加工物を加工する加工ユニットと、
制御ユニットと、を備え、
前記制御ユニットは、
前記撮像装置で撮像された撮像画像を読み込み、
前記撮像画像に表示された前記被加工物の基準点を読み込み、
前記基準点の座標情報と、
前記座標情報から前記基準点を結ぶ直線の中点と、
前記直線と前記載置台上の基準線とのなす角度と、
を記憶する記憶部を有し、
前記中点と前記角度との情報に基づいて前記被加工物を加工する加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022099146A JP2024000391A (ja) | 2022-06-20 | 2022-06-20 | 被加工物の加工方法および加工装置 |
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JP2022099146A JP2024000391A (ja) | 2022-06-20 | 2022-06-20 | 被加工物の加工方法および加工装置 |
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- 2022-06-20 JP JP2022099146A patent/JP2024000391A/ja active Pending
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