JP2023553351A - 自立型イオン選択複合膜 - Google Patents

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Abstract

本開示は、ポリオレフィン基材の少なくとも一方の表面を被覆し、部分的にその細孔構造の中に浸透するイオン選択ポリマコーティングを含む自立型複合膜に関する。複合膜は各主表面を接続する開放連結細孔を持たないが、一方の膜表面から反対の表面へのイオン移動を伴う、利用可能な細孔の湿潤及びイオン選択ポリマコーティングの膨潤を通じて、イオン輸送を生じさせることができる。このような複合膜は、フローバッテリ内のアノード液とカソード液を分離するために有益である。

Description

関連出願
本願は、2020年12月14日に出願された“ASYMMETRIC,FREE-STANDING,ION-SELECTIVE COMPOSITE MEMBRANE”と題する米国仮特許出願第63/125,361号の優先権を主張するものであり、同仮出願の全体を参照により本願に援用する。
著作権に関する表示
@2021 Amtek Research International LLC.本特許文献の開示の一部には著作権保護の対象となる内容が含まれている。著作権者は、特許商標局の特許ファイル又は記録に収録されたものであるかぎり、本特許文献又は本特許開示の何人による複製にも異議を唱えないが、それ以外については全ての著作権の一切を留保する。37 CFR§1.71(d)
本開示は、ポリオレフィン基材の少なくとも一方の表面を被覆し、部分的にその細孔構造の中に浸透するイオン選択ポリマコーティングを含む自立型複合膜に関する。この複合膜は各主表面を接続する開放連結細孔を持たないものの、一方の膜表面から反対の表面へのイオン移動を伴う、利用可能な細孔の湿潤及びイオン選択ポリマコーティングの膨潤を通じて、イオン輸送を生じさせることができる。このような複合膜は、フロー電池内のアノード液とカソード液を分離するために有益である。
風力や太陽光等の再生可能資源からのエネルギ貯蔵は、電気事業界にとってますます重要となっている。大規模エネルギ貯蔵の応用は、気候変動を緩和し、また電気事業者がシステムの信頼性と性能を向上させ、電力コストを均し、再生可能エネルギの継続的消費を可能にするのに役立つ。
上述の目的を達成するために、電気事業者は様々なバッテリ技術を研究している。鉛蓄電池は、そのコストの安さ、合理的なエネルギ密度、及び高い電流負荷でのその放電能力から、一般的に使用されてきた。鉛蓄電池のサイクル寿命は、他のバッテリの化学作用と比較して不利である。リチウムイオン電池もまた、大型貯蔵システムで利用されている。このようなバッテリは傑出したエネルギ密度と優れたサイクル寿命を有する一方で、有機電解質が火災や爆発を招く可能性があるため、それには安全性の問題がある。ナトリウム-硫黄電池も、それらのエネルギ密度が高いことから、研究が進められているが、300~350℃の動作温度が必要であるため、その運転コストは高い。
より最近では、大規模再生可能発電施設用としてフローバッテリが研究されている。フローバッテリは、貯蔵タンク内にあって充電放電サイクル中にセルを通じて送出される液体電界質の中に電荷を貯蔵する。フローバッテリは2つのハーフセルからなり、これらは両側を相互から分離し、隔離するイオン選択膜により分割される。フローバッテリは、水溶性の多価バナジウム及び鉄化合物中の様々なレドックス対により実現されている。水溶液電解質は、安全性及びその他の理由から、魅力的である。全てのフローバッテリに、その液体貯蔵タンクが大型であるためにエネルギ密度が低いという問題はあるものの、これらは典型的に用地費の安い田園地域にある風力及び太陽光発電ファームのための魅力的な選択肢である。
フローバッテリの高い効率と長いサイクル寿命を実現するための鍵のひとつは、イオン選択膜である。このような膜は、優れた化学安定性と高い耐久性を有し、その一方で交叉汚染を防止できなければならない。さらに、膜はハーフセル間の輸送に対して低い比イオン抵抗を有していなければならない。交叉汚染とサイクル寿命の短縮を防止するために、イオン選択ポリマ濃厚非多孔質層で片面又は両面が被覆された多孔質の水溶液湿潤性バルク基材を有する、優れた機械的特性を示す複合膜を有することが望ましい。幾つかの実施形態において、複合膜は、片面のみがイオン選択ポリマ濃厚非多孔質層で被覆され、反対面は被覆されない多孔質のままで、熱、超音波、又は接着剤によりフレームに結合でき、それを積み重ねて直列又は並列の複数のセルを形成できる。他の実施形態では、複合膜は両面がイオン選択ポリマ濃厚非多孔質層で被覆される。イオン選択ポリマ濃厚非多孔質層は、後でさらに詳述するように、架橋させることができる。
本願において開示される実施形態は、添付の図面と共に以下の説明と付属の特許請求の範囲を読めばよりよくわかる。これらの図面は典型的な実施形態のみを示しており、これについては下記のような添付の図面を用いてさらに具体的、詳細に説明する。
膜の片面にイオン選択非多孔質層を有する非対称複合膜の断面略図である。 膜の両面にイオン選択非多孔質層を有する複合膜の断面略図である。 コーティングがその上に堆積された例示的な複合膜の画像である。 本願で開示される複合膜サンプルの電気抵抗を測定するために使用される装置の概要の断面図である。 本願で開示される複合膜サンプルの電気抵抗を測定するために使用される装置の概略の斜視図である。 本開示のある実施形態にしたがって製作された複合膜の被覆表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。 本開示のある実施形態により製作された複合膜の被覆されていない表面のSEM画像である。 本願で開示される複合膜サンプルの塩化第二鉄のクロスオーバ速度を測定するために使用される装置の画像である。 複合膜サンプルの塩化第二鉄のクロスオーバ速度を特定するために本願で使用された吸光度対波長を示すグラフである。 複合膜サンプルの塩化第二鉄のクロスオーバ速度を特定するために本願で使用された吸光度対塩化第二鉄濃度を示す検量線のグラフである。 本願で開示される各種の複合膜サンプルの電気抵抗(Ω-cm)を比較するグラフである。 本願で開示される各種の複合膜サンプルの塩化第二鉄拡散速度(mol/hr/m)を比較するグラフである。
Nafion(登録商標)及びその他のイオン選択ポリマは、燃料セルやその他のエネルギ貯蔵応用のためのフィルム(本明細書ではウェブ又は膜とも呼ばれる)にキャスティングや押出加工により取り込まれているが、これらの材料には、特に湿潤状態での機械的特性が低いという欠点がある。それに加えて、イオン選択ポリマは高価であり、したがってフィルム又はウェブの厚さを最小にすることが望ましいが、フィルム又はウェブは薄いほど扱いが難しくなる。さらに、Nafion(登録商標)のようなポリマを他の表面に結合することは困難である。
本開示の利点は、フローバッテリ又はその他のエネルギ貯蔵装置の中で使用するための自立型イオン選択膜を提供できることである。この利点は、微多孔質ポリオレフィン基材をイオン選択コーティングと組み合わせて複合膜を形成することによって実現される。特定の実施形態において、本願では複合膜が開示され、これは、ポリオレフィンと高比表面積の疎水性フィラを含む自立型微多孔質ポリオレフィン基材(ウェブとも呼ばれる)を含む。微多孔質ポリオレフィン基材は、第一の主表面から第二の主表面へと延びるバルク構造を有する。このバルク構造は40~75%の空隙率を有し、水溶液電界質で湿潤可能であり、バルク構造全体に分散された高比表面積の疎水性フィラを含む。幾つかの例において、フィラの体積分率をポリオレフィンの体積分率で割ったものは0.75より大きく、又は1.0より大きく、例えば0.75~1.3である。幾つかの実施形態において、第一の主表面は被覆されず、開放細孔を有し、バルク構造の空隙に水溶性分解質が容易に浸透する。第二の主表面には、通気性及び通液性を低下させることになるイオン選択ポリマの非多孔質コーティングを設けることができる。他の実施形態では、両方の主表面(すなわち、第一及び第二の主表面)が、通気性及び通液性を低下させることになるイオン選択ポリマの非多孔質コーティングを有する。
「自立型」とは、ウェブ又は膜が巻き出し、コーティング、巻き取り、スリティッング、及びその他のウェブハンドリング作業での使用にとって十分な機械的特性を有することを意味する。「フィルム」、「シート」、「基材」、「ウェブ」、「膜」という用語は互換的に使用できる。
微多孔質ポリオレフィン基材は自立型であり、40~75%の空隙率を有し、フローバッテリ用の電界質において一般的に使用される水溶液で湿潤可能である。ポリオレフィン基材にこのような湿潤性を与えるために、沈降又はヒュームドシリカ等の高比表面積の疎水性フィラを大量に含めることが望ましい。微多孔質基材のポリマの体積分率及び配向は引張強さと突刺強さに影響を与えるため、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)又はそれを含む混合物をポリママトリクスの一部として使用することが望ましい。
鉛-酸セパレータは一般に、UHMWPEと沈降又はヒュームドシリカから製作されるが、これらは典型的に、セパレータの酸化抵抗を高めるために10~20%の残留プロセスオイルを含んでいる。残留オイルは、フローバッテリで使用される複合膜にはあまり望ましくない。そのため、プロセスオイルを容易に抽出して微多孔質ポリオレフィンシートの中に残る残留量が最小となるように、プロセスオイルを慎重に選択することが重要である。フローバッテリの分野では、使用可能なプロセスオイルの例としては、パラフィンオイル、ナフテンオイル、鉱物油、植物由来油、及びこれらの組合せが含まれるがこれらに限定されない。特定の実施形態において、結果として得られる微多孔質ポリマ基材にプロセスオイルの抽出後に含まれるプロセスオイルは3%未満、さらにはより好ましくは2%未満である。
イオン選択ポリマコーティングは、アノード液からカソード液への、又はその逆への電気化学的活性種(例えば、カチオン)の移動を防止又は最小化する。このような移動は、バッテリ内の電流効率の損失を生じさせ、動作寿命の短縮につながりかねない。幾つかの実施形態において、電極間の電荷担体イオンの輸送を過剰に妨害しすぎないコーティングが選択される。これらのイオンの流れに対する抵抗は、バッテリの電圧効率を低減させる原因となる。ポリマコーティングは、バッテリの動作寿命中、ファウリングを防止し、完全性を保持する。
イオン選択ポリマコーティングの最適化は、フローバッテリの化学的性質により左右されるが、一般にポリマは水中で膨潤し、無水物、カルボン酸、及び/又はスルホン酸基を含む。これまで使用されている従来のイオン選択ポリマには、パーフルオロスルホン酸/ポリテトラフルオロエチレンコポリマ(Chemours;Nafion(登録商標))及びテトラフルオロエチレン-フッ化スルホニルビニルエーテルコポリマ(Solvay;Aquivion(登録商標))が含まれる。フッ化ポリビニリデン等のその他のフルオロポリマ及びそのコポリマは、イオン交換ヘッドグループで化学的に改質して、それをイオン選択ポリマとして適したものにすることができる。非フッ化及び/又は非ハロゲン化ポリマもイオン選択ポリマとして使用できる。このようなポリマとしては、ポリメタクリル酸及びメタクリル酸コポリマ、ポリアクリル酸及びアクリル酸コポリマ、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスチレン及びスルホン化スチレンコポリマ、無水マレイン酸及び無水マレイン酸コポリマ、並びにスルホン化ブロックコポリマ(Kraton;Nexar(商標))が含まれるがこれらに限定されない。イオン選択性を持たせるように改質可能なポリマのその他の非限定的な例としては、ポリエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリイミド(PI)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリアリーレンエーテルスルホン(PAES)、及びこれらの組合せが含まれる。これらのポリマは、スルホン化、カルボキシル化、又はそれ以外に改質してイオン選択ポリマとすることができる。
イオン選択ポリマはまた、例えば放射線照射、フリーラジカル、又は化学的架橋を通じて架橋させることもできる。様々な種類の架橋用物質又は架橋剤を使用できる。例えば、架橋剤は、イオン選択ポリマ上の官能基(例えば、NH、OH等)、化学薬品、熱、圧力、pHの変化、光(例えば、UV光)、又は放射線照射によって活性化させることができる。特定の実施形態において、多官能アジリジンが架橋用物質として使用される。その他の種類の架橋剤も使用でき、これには多官能イソシアネート、エポキシド、アミン、フェノール類、及び無水物等が含まれるがこれらに限定されない。
イオン選択ポリマは、ナノ粒子フィラをさらに含むことができる。イオンナノ粒子フィラの例としては、SiO2、TiO2、ZrO2、SnO2、Al2O3等の金属酸化物、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸ボロン等の金属リン化物、P2O5-SiO2、金属酸化物-P2O5-SiO2等のホスホシリケート、天然(チャバサイト、クリノプチロリト、モルデナイト)及び合成のゼオライト、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、タングストケイ酸等のヘテロポリ酸、カーボンナノチューブ、活性炭素、グラフェンオキシド等の炭素材料、金属-有機骨格構造体(MOF’s)、及びこれらのうちの何れかの組合せが含まれる。これらのフィラの多くは、スルホン化、カルボキシル化、ホスホン化、アミノ化、加水分解/縮合反応、及びシランとの反応によってさらに改質させ、湿潤性及び/又はイオン伝導性を改善する機能を追加することかできる。
ナノ粒子フィラが存在する場合、接着及び/又はバインダポリマもイオン選択コーティングの中に存在させることができる。接着及び/又はバインダポリマの非限定的な例としては、PVOH、アクリレート、SBRエマルジョン、及びこれらの組合せが含まれる。
前述のように、微多孔質ポリマ基材又はウェブは、エネルギ貯蔵装置の水溶液電界質で湿潤可能であり、プロトン輸送が可能となる。例えば、微多孔質ポリマ基材は、ポリママトリクス全体に分散した高比表面積の疎水性フィラを含めることができ、それによってフィラの体積分率をポリマの体積分率で割ったものは0.75又は1.0より大きく、例えば0.75~1.3となる。幾つかの実施形態において、高比表面積の疎水性フィラの比表面積は100m/gより大きい。使用できる疎水性フィラの例としては、無機酸化物、カーボネート、又は水酸化物、例えばアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、マイカ、ベーマイト、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、及びこれらの組合せが含まれる。好ましい高比表面積の疎水性フィラは沈降又はヒュームドシリカである。
フローバッテリ応用の場合、イオン選択複合膜はフローバッテリの電界質中で化学的に不活性である。そのために、幾つかの実施形態において、微多孔質ポリマ基材はポリマ基材の湿潤性を助ける表面活性剤を含まない。他の実施形態では、微多孔質ポリマ基材は表面活性剤を含む。さらに、残留プロセスオイルがあった場合に、長い使用期間にわたりそれが基材から滲出しないようにすべきである。
幾つかの実施形態において、微多孔質ポリオレフィン基材の厚さは、100マイクロメートル~350マイクロメートルである。イオン選択コーティングの厚さは、1マイクロメートル~25マイクロメートル又は1マイクロメートル~10マイクロメートルである。
本願で開示する複合膜は、少なくとも一部に、自立型微多孔質ポリオレフィン基材の中のUHMWPEの存在により、より高い耐久性を提供し得る。したがって、より高い耐久性を有するバッテリセパレータの製造方法は、2つの主表面を有し超高分子量ポリエチレンを含む微多孔質ポリオレフィン基材を提供するか、提供されるようにするステップと、微多孔質ポリオレフィン基材の2つの主表面の一方又は両方をイオン選択ポリマ材料で被覆するステップを含む。コーティングは、スプレイコーティング、ナイフオーバロールコーティング、ディップコーティング、ロッドコーティング、スロットダイコーティング、又はグラビアコーティングにより堆積され得る。その他のコーティング方法も利用され得る。
本開示にしたがって製作できる例示的な複合膜が図1及び2に示されている。図1は、イオン選択非多孔質コーティング層112を膜100の片面に有する非対称複合膜100の断面略図である。図1に示されるように、複合膜100は、第一の主表面104及び第二の主表面106を有する微多孔質ポリマ基材102を含む。図1にさらに示されるように、複合膜100は、微多孔質ポリマ基材102の片面(例えば、第一の主表面104)に堆積された第一のイオン選択非多孔質コーティング層112を含む。
図2は、膜200の両面にイオン選択非多孔質コーティング層212、214を有する複合膜200の断面略図である。図2に示されるように、複合膜200は、第一の主表面204及び第二の主表面206を有する微多孔質ポリマ基材202を含む。図2にさらに示されているように、複合膜200は、微多孔質ポリマ基材202の第一の面(例えば、第一の主表面204)上に堆積された第一のイオン選択非多孔質コーティング層212と、微多孔質ポリマ基材202の第二の面(例えば、第二の主表面206)上に堆積された第二のイオン選択非多孔質コーティング層214を含む。それゆえ複合膜200は、希望に応じて一方又は両方の主表面204、206を被覆できると理解されたい。
以下の実施例は例示的な性質であり、如何様にも限定されないものとする。
実施例1
UHMWPE(KPIC U090)、沈降シリカ(Solvay 565B)、ナフテンプロセスオイル(Nytex 820)及びそれぞれ少量のカーボンブラック、酸化防止剤、潤滑剤の混合物を二軸スクリュ押出機に投入することによってENTEKグレーのウェブを製作した。押出機のスロート部に追加のオイルを加え、混合物を約225℃でシートダイを通じてカレンダスタックの中に押し出した。押出成形物は約65%のオイルを含んでおり、後でこれを抽出して、厚さ約204μm、坪量約95g/mの微多孔質ポリオレフィンウェブを形成した。SiO/PE質量は約2.6(体積比約1.12)であり、熱重量測定分析により測定した残留オイル含有量は約2.4%であった。ウェブについて測定したガーレ値は749(secs/空気100cc)であった。
超高分子量ポリエチレン(Celanase GUR 4130)、沈降シリカ(PPG SBG)、鉱物油(Tufflo 6056)、少量の酸化防止剤の混合物を二軸スクリュ押出機に投入することによってENTEK白のウェブを製作した。押出機のスロート部に追加のオイルを加え、混合物を約225℃でシートダイを通じてカレンダスタックの中に押し出した。押出成形物は約65%のオイルを含んでおり、後でこれを抽出して、厚さ約195μm、坪量約106g/mの微多孔質ポリオレフィンシートを形成した。シリカ/PE質量は約2.5(体積比約1.08)であり、熱重量測定分析により測定した残留オイル含有量は約1.6%であった。ウェブについて測定したガーレ値は1247(secs/空気100cc)、Hg空隙率測定法で特定した空隙率は約65%であった。
ENTEKグレーのウェブ及びENTEK白のウェブのサンプルの各々にイオン選択ポリマ溶液(12% Kraton Nexar(商標)MD9200(スルホン化ブロックコポリマ)又は12% Kraton Nexar(商標)MD9204(スルホン化ブロックコポリマ)の何れか)を以下のコーティング方式により被覆した:微多孔質ポリマウェブのサンプル(切片)(8インチ×12インチ)をガラス板にテープで固定し、片面コーティングができるようにした。イオン選択ポリマ溶液(12% Kraton Nexar(商標)MD9200又はMD9204)の薄層を、異なるマイヤロッドコータを使ってサンプルに塗布した。サンプル上のコーティングを、2分間にわたり、手持ちのヒートガンを使って完全に乾くまで乾燥させた。被覆された微多孔質ポリマウェブ(すなわち、複合膜)の例の画像が図3に示されている。
コーティングが乾いたところで、コーティングの重量を特定し、サンプルのガーレ値を測定した。ガーレ値は20,000より高く、これはコーティングが非多孔質であることを示している。
サンプルの電気抵抗(ER)は以下のように測定された:各サンプルについて直径0.75インチの3枚のディスクに穴をあけ、各ディスクの厚さを測定した。サンプルディスクを1.5M塩化カリウム(KCl)溶液と共にアルミニウムパンの中に入れ、1時間にわたり真空(29 inHg)をかけた。その後、サンプルディスクを1.5M KClに一晩浸漬させた。図4及び5に示される装置を使い、直接接触法を用いてER試験を行った。特に、飽和ディスクを、Gamryポテンショスタットに接続された2つのステンレス鋼電極間に設置し、電圧振幅10mV、100kHzでインピーダンスの測定を行った。100kHzでのインピーダンスの実数成分を抵抗値として記録した。サンプルディスクを個別に、及び組み合わせてテストした。1枚のディスク、2枚のディスク、及び3枚のディスクに関する抵抗をプロットした。3つのデータポイントにフィッティングされた線の勾配を使って、各ディスクの抵抗を特定した。図4及び5を参照すると、試験装置の概略図は、上側電極320、下側電極322、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)絶縁体324、サンプル330、及びリードR、W、B、Gを示している。
サンプルのイオン交換容量(IEC:Ion Exchange Capacity)もまた、コーティング重量と、MD9200及びMD9204どちらについても2.0meq/gのIECに基づいて計算した。
様々なサンプルの母材コーティング、ER、及びIECを詳細に記した表を表1~3に示す。
Figure 2023553351000002
Figure 2023553351000003
Figure 2023553351000004
走査型電子顕微鏡法(SEM:scanning electron microscopy)を使ってサンプル10の複合膜を検査した。図6は、イオン選択ポリマ(Nexar MD9204)で被覆された表面のSEM画像である。その中に示されているように、被覆された表面は平滑で非多孔質であるように見える。図7は、反対側の被覆されていない表面とその空隙のSEM画像である。
実施例2
ENTEKグレーのウェブとENTEK白のウェブを実施例1に記載したように製作した。ENTEKグレーのウェブとENTEK白のウェブのサンプルの各々を以下のように被覆した。
片面コーティング:サンプル16~17で、微多孔質ポリマウェブの切片(8インチ×12インチ)をガラス板にテープで固定し、片面コーティングができるようにした。マイヤロッドコータ又はドクタブレードを使って、イオン選択ポリマ溶液(12%固体Kraton Nexar(商標)MD9200又はMD9204)の薄層をウェブに塗布した。ウェブ上のポリマコーティングを完全に乾燥するまで乾かすために、サンプルを80℃の対流式オブンに2分間入れた。サンプル18~30では、その後、完全に乾燥したポリマコーティングを架橋させるために、被覆されたウェブを0.1~10wt%の多官能アジリジン架橋用物質を含む水溶液の中に約1分間浸漬させた。使用された具体的な多官能アジリジン架橋用物質は、PolyAziridin LLCのペンタエリスリトールトリス[3-(1-アジリジニル)プロピオネート](PTAP)、PZ-28及びPZ-33とICHEMCO srlの硬化剤X7であった。架橋されたポリマコーティングを有するウェブを完全に乾燥させるために、サンプルを80℃の対流式オブンに2分間入れた。
両面コーティング:サンプル31~34では、ロール状の微多孔質ポリマウェブ(幅150~200mm)を、実験室規模の連続コーティングライン上の2ステップディップコーティングプロセスの一部として、イオン選択ポリマ溶液(1~2%固体Kraton Nexar(商標)MD9204)にディップコーティングすることによって両面に被覆し、80℃で乾燥させた。第二のステップで、完全に乾燥したポリマ被覆ウェブを、多官能アジリジン架橋用物質0.1~3wt%を含む水溶液に通してポリマコーティングを架橋させた。架橋ポリマコーティングを有するウェブを80℃で乾燥させた。
1ステップコーティングプロセス:例35では、1ステッププロセスでイオン選択Nexar(商標)MD9204の薄層を微多孔質ポリマウェブ(8インチ×12インチ)に堆積させ、架橋させた。これは、GP(登録商標)架橋用レジン/Kraton Nexar(商標)MD9204(60/40)、20wt%固体調製物を混合し、マイヤロッドコータ又はドクタブレードを使ってそれをウェブに塗布することによって行った。ウェブ上のポリマコーティングを乾燥させるために、サンプルを100℃の対流式オブンに2分間入れて、コーティングを完全に乾かし、架橋させた。
電気抵抗(ER)の試験方法:サンプルのERを実施例1に記載したように測定した。
塩化第二鉄クロスオーバ速度の試験方法:拡散セル装置を使って、微多孔質ポリマウェブのサンプルを通じた塩化第二鉄(FeCl)のクロスオーバ速度を測定した。装置の写真が図8に示されている。その中に示されているように、拡散セルは、高濃度又は「濃厚」側で0.5M FeCl+1.5M KCl、低濃度又は「希薄」側で1.5M KCl(塩酸(HCl)で酸性化)であった。サンプルシート(4インチ×4インチ)を脱イオン水と共にアルミニウムパンに入れ、真空(29 inHg)を1時間にわたってかけた。飽和したサンプルを2つのセルブロック間に設置し、各溶液400mlを拡散セルの両側に同時に注いだ。3mlのサンプルを低濃度側から定期的(例えば、10、20、30分後)に採取し、ピペットでキュベットに注入して、吸光度試験を行った。334nmの波長での吸光度を、Thermo-fisher Scientific UV-vis分光光度計を用いて測定した。理想的なケースでは、自立型イオン選択複合膜はFe3+のクロスオーバを全く示さず、それと同時にセル間のプロトン(H)の輸送は可能である。
吸光度対波長を示すグラフの例が図9に示されている。すると、サンプルのFeCl濃度を、吸光度対FeCl濃度を示す検量線から特定した。吸光度対塩化第二鉄濃度を示す検量線のグラフの例が図10に示されている。
各種のサンプルの母材、コーティング、ER、及び塩化第二鉄拡散速度を詳細に示す表が表4に示されている。サンプル12及び13はFuelcallstore.comから市販されているNafion(商標)膜であり、これを比較サンプルとして使用した。サンプル12(Nafion(商標)N115)は厚さ126μmの膜、サンプル13(Nafion(商標)NR212)は厚さ47μmの膜であった。
Figure 2023553351000005
Figure 2023553351000006
各種のサンプルの抵抗と塩化第二鉄の拡散速度はまた、それぞれ図11及び12においてグラフにして比較している。その中に示されているように、サンプルの各々の抵抗は比較のためのNafion(商標)膜より低かった。さらに、塩化第二鉄の拡散速度は架橋により低下した。これらのデータは、Fe3+(又は他のカチオン)のクロスオーバを0.1mol/hr/m未満まで低下させながら、電気抵抗を低く保持する(例えば、250Ω-cm未満)という架橋の利点を例証している。
理解できるように、本開示は構造及びその製造方法に関する。本明細本願において開示又は企図される何れの方法も、記載されている方法を実行するための1つ又は複数のステップ又は行為を含む。方法ステップ又は行為は相互に入れ替えてもよい。換言すれば、実施形態の適正な動作のためにステップ又は行為の特定の順序が必要である場合を除き、具体的なステップ及び/又は行為の順序及び/又は使用は変更してもよい。
本明細書全体を通じて、「ある実施形態」又は「その実施形態」との記載は、当該の実施形態に関連して記載されている特定の特徴、構造、又は特長が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。それゆえ、本明細書全体を通じて記されている上記の語句又はその変化形は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているとはかぎらない。
同様に、実施形態に関する上述の説明の中で、開示を効率的にするために、様々な特徴が1つの実施形態、図面、又はその説明の中にまとめられている場合がある。しかしながら、この開示方法は、何れかの特許請求項がその請求項の中に明記されているもの以外の特徴を必要とするとの意図を反映していると解釈すべきではない。むしろ、以下の特許請求項が示すように、本発明の態様は上で開示された何れか1つの実施形態の全特徴の一部を組み合わせたものの中にある。
本明細書全体を通じて、例えば「実質的に」及び「約」という用語の使用によって概数への言及がなされている。このような言及の各々に関して、幾つかの実施形態では、数値、特徴、又は特長は概数を用いずに明示されているかもしれないと理解されたい。例えば、「約」及び「実質的に」等の修飾語が使用されている場合、これらの用語は、その範囲の中に、その修飾語がない場合の、その修飾された単語を含む。
特にことわりがないかぎり、全ての範囲は両方の端点及び端点間の全ての数を含む。
特許請求項の中の、ある特徴又は要素に関する「第一の」という用語は、必ずしも第二又はそれ以降のそのような特徴又は要素の存在を黙示しているとはかぎらない。
この明細書に続く特許請求項はここに、本明細書に明確に組み込まれ、各請求項は別々の実施形態として個別に有効である。本開示は、独立請求項及びそれらの従属項のあらゆる順列を含む。さらに、以下の独立項及び従属項から派生し得る追加的な実施形態もまた、本明細書に明確に組み込まれる。
当業者であれば、さらなる工夫を凝らすことなく、上述の説明を利用して本発明を最大限に活用できると思われる。特許請求項と本明細書中で開示される実施形態は、単なる例証及び例示であって、本開示の範囲を何らかの方法で限定するものではないと解釈すべきである。当業者にとって、本開示を利用すれば、上述の実施形態の詳細事項に本願の開示の基本原理から逸脱せずに変更を加えてよいことは明らかであろう。換言すれば、本明細書で具体的に開示されている実施形態の様々な変更や改良は付属の特許請求の範囲に含まれる。さらに、本願で開示されている方法のステップ又は行為の順序は、当業者により、本開示の範囲から逸脱せずに変更されてよい。換言すれば、実施形態の適正な動作のためにステップ又は行為の特定の順序が必要である場合を除き、具体的なステップ又は行為の順序又は使用は変更されてよい。本発明の範囲はしたがって、以下の特許請求項及びそれらの均等物によって定義される。

Claims (45)

  1. 複合膜であって、
    ポリオレフィンと疎水性フィラを含む自立型微多孔質ポリオレフィン基材であって、第一の主表面から第二の主表面まで延びる40~75%の空隙率を有する、微多孔質ポリオレフィン基材を含み、
    前記疎水性フィラは前記基材全体に分散され、疎水性フィラの体積分率をポリオレフィンの体積分率で割ったものは0.75より大きく、それによって前記基材は湿潤可能であり、
    前記第一及び第二の主表面の少なくとも一方は、イオン選択ポリマの非多孔質コーティングを含み、前記コーティングは架橋される複合膜。
  2. 少なくとも1つの主表面は、水溶液電界質が前記基材の空隙内に容易に浸透できる開放細孔を含む、請求項1に記載の複合膜。
  3. 両方の主表面は前記イオン選択ポリマで被覆される、請求項1に記載の複合膜。
  4. 前記イオン選択ポリマは、アニオン又はカチオンの何れかについて選択的である、請求項1~3の何れか1項に記載の複合膜。
  5. 前記イオン選択ポリマはカチオンについて選択的である、請求項4に記載の複合膜。
  6. 前記複合膜を通じたカチオンの拡散速度は0.1mol/hr/m未満である、請求項5に記載の複合膜。
  7. 前記複合膜の電気抵抗は250Ω-cm未満である、請求項6に記載の複合膜。
  8. 前記イオン選択ポリマの前記コーティングは、ナノ粒子フィラをさらに含む、請求項1~7の何れか1項に記載の複合膜。
  9. 前記微多孔質ポリオレフィン基材は表面活性剤をさらに含む、請求項1~8の何れか1項に記載の複合膜。
  10. 前記微多孔質ポリオレフィン基材は3%未満の残留プロセスオイルを含む、請求項1~9の何れか1項に記載の複合膜。
  11. 前記微多孔質ポリオレフィン基材の厚さは100マイクロメートル~350マイクロメートルである、請求項1~10の何れか1項に記載の複合膜。
  12. 前記イオン選択ポリマの前記コーティングの厚さは1マイクロメートル~25マイクロメートル又は1マイクロメートル~10マイクロメートルである、請求項1~11の何れか1項に記載の複合膜。
  13. 前記コーティングは、放射線照射、フリーラジカル、又は化学的架橋を通じて架橋される、請求項1~12の何れか1項に記載の複合膜。
  14. 前記コーティングは架橋用物質を用いた化学的架橋を介して架橋され、前記架橋用物質は多官能アジリジン、多官能イソシアネート、エポキシド、アミン、フェノール類、又は無水物を含む、請求項13に記載の複合膜。
  15. 前記微多孔質ポリオレフィン基材は超高分子量ポリエチレンを含み、より高い機械的強度を前記複合膜に提供する、請求項1~14の何れか1項に記載の複合膜。
  16. フローバッテリであって、
    複合膜であって、
    ポリオレフィンと疎水性フィラを含む自立型微多孔質ポリオレフィン基材であって、第一の主表面から第二の主表面まで延びる40~75%の空隙率を有する微多孔質ポリオレフィン基材を含み、
    前記疎水性フィラは前記基材全体に分散され、疎水性フィラの体積分率をポリオレフィンの体積分率で割ったものは0.75より大きく、それによって前記基材は湿潤可能であり、
    前記第一及び第二の主表面の少なくとも一方は、イオン選択ポリマの非多孔質コーティングを含み、前記コーティングは架橋される、複合膜
    を含むフローバッテリ。
  17. 少なくとも1つの主表面は、水溶液電界質が前記基材の空隙内に容易に浸透できる開放細孔を含む、請求項16に記載のフローバッテリ。
  18. 両方の主表面は前記イオン選択ポリマで被覆される、請求項16に記載のフローバッテリ。
  19. 前記イオン選択ポリマは、アニオン又はカチオンの何れかについて選択的である、請求項16~18の何れか1項に記載のフローバッテリ。
  20. 前記イオン選択ポリマはカチオンについて選択的である、請求項19に記載のフローバッテリ。
  21. 前記複合膜を通じたカチオンの拡散速度は0.1mol/hr/m未満である、請求項20に記載のフローバッテリ。
  22. 前記複合膜の電気抵抗は250Ω-cm未満である、請求項21に記載のフローバッテリ。
  23. 前記イオン選択ポリマの前記コーティングは、ナノ粒子フィラをさらに含む、請求項16~22の何れか1項に記載のフローバッテリ。
  24. 前記微多孔質ポリオレフィン基材は表面活性剤をさらに含む、請求項16~23の何れか1項に記載のフローバッテリ。
  25. 前記微多孔質ポリオレフィン基材は3%未満の残留プロセスオイルを含む、請求項16~24の何れか1項に記載のフローバッテリ。
  26. 前記微多孔質ポリオレフィン基材の厚さは100マイクロメートル~350マイクロメートルである、請求項16~25の何れか1項に記載のフローバッテリ。
  27. 前記イオン選択ポリマの前記コーティングの厚さは1マイクロメートル~25マイクロメートル又は1マイクロメートル~10マイクロメートルである、請求項16~26の何れか1項に記載のフローバッテリ。
  28. 前記コーティングは、放射線照射、フリーラジカル、又は化学的架橋を通じて架橋される、請求項16~27の何れか1項に記載のフローバッテリ。
  29. 前記コーティングは架橋用物質を用いた化学的架橋を介して架橋され、前記架橋用物質は多官能アジリジン、多官能イソシアネート、エポキシド、アミン、フェノール類、又は無水物を含む、請求項28に記載のフローバッテリ。
  30. 前記微多孔質ポリオレフィン基材は超高分子量ポリエチレンを含み、より高い機械的強度を前記複合膜に提供する、請求項16~29の何れか1項に記載のフローバッテリ。
  31. 耐久性が改善されたセパレータの製造方法であって、
    2つの主表面を有し超高分子量ポリエチレンを含む微多孔質ポリオレフィン基材を提供するか、又は提供されるようにするステップと、
    前記微多孔質ポリオレフィン基材の少なくとも一方の主表面をイオン選択ポリマで被覆するステップと、
    前記イオン選択ポリマを架橋させるステップと、
    を含む方法。
  32. コーティングするステップは、スプレイコーティング、ナイフオーバロールコーティング、ディップコーティング、ロッドコーティング、スロットダイコーティング、又はグラビアコーティングを含む、請求項31に記載の方法。
  33. 少なくとも一方の主表面は、水溶液電界質が前記基材の空隙に容易に浸透できる開放細孔を含む、請求項31又は請求項32に記載の方法。
  34. 両方の主表面は前記イオン選択ポリマで被覆される、請求項31又は請求項32に記載の方法。
  35. 前記イオン選択ポリマは、アニオン又はカチオンの何れかについて選択的である、請求項31~34の何れか1項に記載の方法。
  36. 前記イオン選択ポリマはカチオンについて選択的である、請求項35に記載の方法。
  37. 前記セパレータを通じたカチオンの拡散速度は0.1mol/hr/m未満である、請求項36に記載の方法。
  38. 前記セパレータの電気抵抗は250Ω-cm未満である、請求項37に記載の方法。
  39. 前記イオン選択ポリマの前記コーティングは、ナノ粒子フィラをさらに含む、請求項31~38の何れか1項に記載の方法。
  40. 前記微多孔質ポリオレフィン基材は表面活性剤をさらに含む、請求項31~39の何れか1項に記載の方法。
  41. 前記微多孔質ポリオレフィン基材は3%未満の残留プロセスオイルを含む、請求項31~39の何れか1項に記載の方法。
  42. 前記微多孔質ポリオレフィン基材の厚さは100マイクロメートル~350マイクロメートルである、請求項31~41の何れか1項に記載の方法。
  43. 前記コーティングの厚さは1マイクロメートル~25マイクロメートル又は1マイクロメートル~10マイクロメートルである、請求項31~42の何れか1項に記載の方法。
  44. 前記イオン選択ポリマは、放射線照射、フリーラジカル、又は化学的架橋を通じて架橋される、請求項31~43の何れか1項に記載の方法。
  45. 前記コーティングは架橋用物質を用いた化学的架橋を介して架橋され、前記架橋用物質は多官能アジリジン、多官能イソシアネート、エポキシド、アミン、フェノール類、又は無水物を含む、請求項44に記載の方法。
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