JP2023552618A - 非シリコーンエラストマーおよびペースト状脂肪物質を含有する組成物 - Google Patents

非シリコーンエラストマーおよびペースト状脂肪物質を含有する組成物 Download PDF

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Abstract

-架橋ポリウレタンエラストマーゲルであって、単一架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)または二つの架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)の混合物を含み、該コポリマーまたはコポリマーの混合物は、少なくとも二つのヒドロキシル基を有するプレポリマーおよび(ポリ)イソシアネートおよび少なくとも一つの溶媒から得られ、特にカルボン酸ダイマーまたはトリマー、少なくとも一つのポリオールおよびジイソシアネートから得られる害架橋ポリウレタンエラストマーゲル、および-一つまたはそれ以上のペースト状脂肪物質であって、(i)ポリオール(複数可)および脂肪酸二酸ダイマーのエステル、またはそのエステル(ii)水素化ヒマシ油エステル、(iii)グリセロールのオリゴマーエステル、特にジグリセロールのエステル、(iv)およびこれらの混合物、から選択される該ペースト状脂肪物質、を、生理学的に許容できる媒体中に含む、好ましくは固体である化粧品組成物に関する。

Description

本発明は、化粧品分野に関し、特に、非シリコーンエラストマーおよび特定のペースト状脂肪物質を含む組成物に関する。非シリコーンエラストマーは、好ましくは、生物を原料としたものであり、組成物は、好ましくは、唇用固体組成物である。
シリコーンエラストマーは、使用されるケア製品およびメークアップ製品に感覚性と艶消し性を与えることができるため、化粧品に広く使用されている。
しかし、それらにはシリコーン化学の欠点があり、消費者はより自然で生分解性の製品を求めて使用を中断してしまう。
シリコーン成分の代替として、天然または生物起源の成分を含む新しい組成物であって、組成物の安定性(テクスチャ)や適用時の感覚性と艶消し性能を損なうことのない組成物を開発する必要は、依然として存在する。
本発明は、好ましくは固体組成物において、適用時に良好な感覚性および滑らかで柔らかさを与える非シリコーンエラストマー、および特定のペースト状脂肪物質を使用することによって、この必要性を満たす。非シリコーンエラストマーおよびペースト状脂肪物質は、好ましくは生物を原料とする。
この組み合わせにより、天然起源性が非常に高く、使用後に求められる化粧品の魅力:ケラチン物質、特に唇に対する溶融性、快適性、柔軟性、明るい艶消しメークアップ仕上げを伴う粘着性の感覚、粘性かつ均質な効果、を備えた均一な組成物を得ることができる。
したがって、本発明の第一態様は、
-架橋ポリウレタンエラストマーゲルであって、
単一架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)または少なくとも二つの架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)の混合物を含み、該コポリマーまたはコポリマーの混合物は、少なくとも二つのヒドロキシル基を有するプレポリマーおよび(ポリ)イソシアネートおよび少なくとも一つの溶媒から得られ、特に、カルボン酸ダイマーまたはトリマー、少なくとも一つのポリオールおよびジイソシアネートから得あれる該架橋ポリウレタンエラストマーゲル、および
-一つまたはそれ以上のペースト状脂肪物質であって
(i)ポリオール(複数可)および脂肪酸二酸ダイマーのエステル、またはそのエステル
(ii)水素化ヒマシ油エステル、
(iii)グリセロールのオリゴマーエステル、特にジグリセロールのエステル、
(iv)およびこれらの混合物、
からなる群から選択される該ペースト状脂肪物質、
を、生理学的に許容できる媒体中に含む、好ましくは固体である化粧品組成物である。
特定の実施態様によれば、前記組成物は、油、ワックス、バターおよびこれらの混合物から選択される少なくとも一つの成分をさらに含む。
特定の好ましい実施態様によれば、前記組成物は、少なくとも一つの増量剤、特に鉱物増量剤、好ましくはシリカをさらに含む。
好ましくは、本発明による組成物は、少なくとも70重量%、80重量%、90重量%または少なくとも95重量%の生物を原料とした成分を含む。
本発明はまた、ケラチン物質、特に皮膚および/または唇、好ましくは唇をケアおよび/またはメークアップするための化粧方法であって、本発明による組成物を前記ケラチン質物質、好ましくは唇に適用することを含むを特徴とする化粧方法を含む化粧方法に関する。
本発明の詳細な説明
したがって、本発明の第一態様は、
-架橋ポリウレタンエラストマーゲルであって、
単一架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)または少なくとも二つの架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)の混合物を含み、該コポリマーまたは該コポリマーの混合物は、少なくとも二つのヒドロキシル基を有するプレポリマーおよび(ポリ)イソシアネートおよび少なくとも一つの溶媒から得られ、特に、カルボン酸ダイマーまたはトリマー、少なくとも一つのポリオールおよびジイソシアネートから得られる該架橋ポリウレタンエラストマーゲル、および
-一つまたはそれ以上のペースト状脂肪物質であって、
(i)ポリオール(複数可)および脂肪酸二酸ダイマーのエステル、またはそのエステル
(ii)水素化ヒマシ油エステル、
(iii)グリセロールのオリゴマーエステル、特にジグリセロールのエステル、
(iv)およびこれらの混合物、
からなる群から選択される該ペースト状脂肪物質、
を、生理学的に許容できる媒体中に含む、好ましくは固体である化粧品組成物である。
特定の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は固体形態である。
「固体」とは、20℃、大気圧(1atm=105Pa)において、0.5Nより大きい、好ましくは1.5Nより大きい硬度を有する組成物を意味し、前記硬度は、好ましくは、直径11.6mmの半球状基部を備えたテクスチュロメーターを用いて測定される。
特定の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は無水組成物である。
「無水」とは、具体的には、水は、好ましくは組成物に意図的に添加されないが、組成物に使用される種々の化合物中に微量で存在し得ることを意味する。特に、本発明による組成物は、該組成物の総重量に基づいて4重量%未満の水、好ましくは3重量%未満、より好ましくは2重量%未満、さらにより好ましくは1重量%未満、さらにより好ましくは0.5重量%未満の水を含むか、または水を完全に含まない。
有利には、本発明の組成物中に存在する成分は、生物を原料とした成分である。
本発明によれば、「生物を原料とした」成分は、天然起源の原料から本質的に得られる成分である。ADEME(生態系移行庁、Agency for Ecological Transition)が定義するように、生物を原料とした製品は、バイオマス(例えば植物)由来の再生可能な原料から得られる非食品工業製品である。
したがって、特定の好ましい実施態様によれば、組成物は、少なくとも70重量%の生物を原料とした成分、特に少なくとも80重量%、90重量%、さらには少なくとも95重量%の生物を原料とした成分を含む。
有利には、本発明の組成物は、5%未満、好ましくは1%未満のシリコーン化合物を含有する。好ましくは、シリコーン化合物を含まない。シリコーン化合物とは、少なくとも一つのケイ素原子を含む分子を意味する。組成物は、好ましくは、架橋シリコーンポリマー、例えばシリコーンエラストマー、シリコーン樹脂、シリコーン界面活性剤、シリコーンガム、揮発性性質の環状シリコーン、およびフェニル化シリコーン油およびジメチコンから選択される化合物を含まない。
非シリコーンエラストマー(本発明によるコポリマー)
本発明の用語「非シリコーンエラストマー」または「架橋ポリウレタンエラストマー」または「コポリマー」は、互換的に使用される。
「エラストマー」とは、一般に、弾性性質を有する架橋ポリマーを意味する。
架橋ポリウレタンエラストマーは、特にゲル形態であり、架橋ポリウレタンエラストマーは、少なくとも一つの溶媒に分散されている。エラストマーゲルは、一つまたはそれ以上の架橋ポリウレタンエラストマーを含み得る。
好ましくは、ポリウレタンエラストマーは微粉化されている(粒径1~100ミクロン、好ましくは1~60ミクロン)。
本発明の架橋ポリウレタンエラストマーまたはコポリマーは、単一架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)または少なくとも二つの架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)の混合物からなり得て、該コポリマーまたはコポリマーの混合物は、少なくとも二つのヒドロキシル基を有するプレポリマーおよび(ポリ)イソシアネートおよび少なくとも一つの溶媒から得られ、特にカルボン酸ダイマーまたはトリマー、好ましくはC16-C20、ポリオールおよびジイソシアネートから得られる。
したがって、本発明で使用される架橋ポリウレタンエラストマーゲルまたはコポリマーは、単一架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)または少なくとも二つの架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)の混合物からなり得て、エラストマー(コポリマー)またはエラストマー(コポリマー)の混合物は、架橋ポリウレタンエラストマーを形成する条件下で、(ポリ)イソシアネートと、少なくとも2つのヒドロキシル基を有するプレポリマーおよび化粧品溶媒とを反応させることにより得られる。特に、ウレタン化反応触媒、例えばビスマスまたは亜鉛触媒が使用される。
本発明の架橋ポリウレタンエラストマーまたはコポリマーは、有利には生物を原料としたもの、すなわち天然起源の原料から得られるものである(85%、より好ましくは90%、さらには95%の生物を原料としたもの)。従って、好ましい実施態様によれば、プレポリマー、(ポリ)イソシアネートおよび化粧品用溶媒は、85%以上、さらには95%以上が天然(例えば、植物)起源である。
プレポリマー
特定の実施態様によれば、少なくとも二つのヒドロキシル基を有するプレポリマーは、カルボン酸ダイマーまたはトリマーとポリオールとのコポリマーである。
プレポリマーの例としては、カルボン酸のダイマーまたはトリマー、好ましくはC16-C20とポリオールとのコポリマーがある。
Grant Industries Inc.を代表してWO202141046として公開された出願にその例が引用されている。
カルボン酸は、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖状炭素鎖、例えば不飽和脂肪酸を含み得る。
好ましくは、カルボン酸はC12-C18脂肪酸ダイマー、特にジリノール酸である。ポリオールは飽和でも不飽和でもよく、二つまたは三つの-OH官能基を含んでいてもよく、任意に一つまたはそれ以上のエステル官能基のような他の官能基を含んでいてもよい。ポリオールは、例えば、2~8個の炭素原子、特に3個または4個の炭素原子を含む脂肪族ジオール、例えばプロパンジオールまたはブタンジオールである。ポリオールはまた、少なくとも二つの-OH基を含む脂肪酸トリグリセリド、例えばリシノール酸トリグリセリド、またはそれを含む天然植物源、例えばヒマシ油であり得る。
したがって、特定の実施態様によれば、ポリオールは、2~8個の炭素原子を含む脂肪族ジオール、例えば1,2エタンジオール、プロパンジオール、例えば1,2プロパンジオール、1,3プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、カプリリルグリコール、好ましくはプロパンジオールおよびブタンジオール;少なくとも二つの-OH基を含む脂肪酸トリグリセリド、例えばリシノール酸トリグリセリドまたはそれを含有する植物、例えばヒマシ油からなる群から選択される。
特定の実施態様によれば、プレポリマーは、ジリノール酸とプロパンジオールとのコポリマー(DAPD)またはジリノール酸とブタンジオールとのコポリマー(DABP)である。
(ポリ)イソシアネート
(ポリ)イソシアネートは、イソシアネート基(-NCO)を含む化合物である。これらはヒドロキシル基含有プレポリマーと反応してポリウレタンポリマーを生成する。(ポリ)イソシアネートは、有利にはジイソシアネート、好ましくは、(主鎖または環に)5または6個の炭素原子を含み得る脂肪族ジイソシアネートである。ジイソシアネートは直鎖状であっても環状であってもよい。
したがって、特定の実施態様によれば、(ポリ)イソシアネートは、ジイソシアネート、特に、5~6個の炭素原子を含み得る脂肪族ジイソシアネート、好ましくは、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)またはイソホロンジイソシアネート(IPDI)から選択される、ジイソシアネートから選択されるものである。
好ましい(ポリ)イソシアネートは、1,5-ペンタメチレンジイソシアネートトリマーである。
本発明の特定の実施態様によれば、
-少なくとも二つのヒドロキシル基を有するプレポリマーは、カルボン酸ダイマーまたはトリマーとポリオールとのコポリマー、特にC12-C18脂肪酸ダイマー(好ましくはジリノール酸)とポリオール(2~8個の炭素原子を有する脂肪族ジオール、例えば1,2-エタンジオール、プロパンジオール、例えば1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、カプリリルグリコール、好ましくはプロパンジオールおよびブタンジオール;少なくとも二つの-OH基を含む脂肪酸トリグリセリド、例えばリシノール酸トリグリセリドまたはそれを含有する植物、例えばヒマシ油からなる群かれあ選択される)とのコポリマーであり、そして
-(ポリ)イソシアネートは、ジイソシアネート、特に、5~6個の炭素原子を含み得る脂肪族ジイソシアネート、好ましくは、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)またはイソホロンジイソシアネート(IPDI)から選択されるものである。
化粧品用溶媒
架橋ポリウレタンエラストマーの合成および/または架橋ポリウレタンエラストマーゲルの形成に使用される化粧品用溶媒として、エステル、エーテル、アルカンおよびこれらの混合物を挙げることができる。特定の実施態様によれば、以下の一つを使用することができる:
植物起源のトリグリセリド、例えばグリセロールトリヘキサノエート、グリセロールトリヘプタノエート(トリヘプタノイン)、グリセロールトリオクタノエート、ココ-カプリレート/カプレート(coco-caprylate/caprate)、C9-C22アルカン、例えばウンデカン、トリデカン; 天然起源のエステルおよびその混合物、好ましくはグリセロールトリヘプタノエート(トリヘプタノイン)、ココ-カプリレート/カプレート(coco-caprylate/caprate)、C9-C22アルカン、天然起源のエステルおよびその混合物。
したがって、特定の実施態様によれば、本発明のポリウレタンエラストマーゲルまたはコポリマーは、植物起源のトリグリセリド、例えばグリセロールトリヘキサノエート、グリセロールトリヘプタノエート(トリヘプタノイン)、グリセロールトリオクタノエート、ココ-カプリレート/カプレート(coco-caprylate/caprate)、C9-C22アルカン、例えばウンデカン、トリデカン;天然に存在するエステルおよびその混合物、好ましくはグリセロールトリヘプタノエート(トリヘプタノイン)、ココ-カプリレート/カプレート(coco-caprylate/caprate)、C9-C22アルカン、天然起源のエステルおよびその混合物からなる群から選択される少なくとも一つの溶媒を含む。
本発明による使用に適した架橋ポリウレタンエラストマーは、Grant Industries Inc.を代表してWO202141046として公開された出願に記載されている。
本発明に従って使用される架橋ポリウレタンエラストマーの調製およびその後の架橋ポリウレタンエラストマーゲルの形成は、以下の工程を含み得る:
-生物を原料とした溶媒または好ましくは生物を原料とした溶媒の混合物を含む反応媒体中で、適当かつ制御された温度、例えば20℃~100℃で、ビスマス触媒などのウレタン化反応触媒を用いて生物を原料としたプレポリマーと生物を原料とした(ポリ)イソシアネートとを反応させることで、架橋ポリウレタンエラストマーを形成する工程;あるいは、架橋ポリウレタンエラストマーの形成は、撹拌することなく、室温で、約24時間実施することができる工程;
-前記架橋ポリウレタンエラストマーを好ましくは1~100ミクロンの粒径に微粉化し、任意に微粉化工程の前または後に化粧品用溶媒を添加することにより、分散液としての濃縮エラストマーゲルを形成する工程;
-次に、濃縮エラストマーを、任意で揮発性または不揮発性の第二の溶媒で希釈することで、架橋ポリウレタンエラストマーゲルの所望の粘度を達成することができる工程。
従って、特定の実施態様によれば、本発明の架橋ポリウレタンエラストマーまたはコポリマーは、第一段階としてのプレポリマー(C16-C20カルボン酸ダイマーまたはトリマーとポリオール(3または4個の炭素原子を含む脂肪族ジオール、好ましくは直鎖ジオール)との共重合)の調製、次いで第二段階としての、ジイソシアネートの添加からなるプレポリマーと(ポリ)イソシアネートとの反応、によって得ることができる。カルボン酸は、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖状炭素鎖、例えば不飽和脂肪酸を含み得る。ジイソシアネートは、好ましくは、5または6個の炭素原子を含み得る脂肪族ジイソシアネートである。ジイソシアネートは直鎖状であっても環状であってもよい。それは、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)またはイソホロンジイソシアネート(IPDI)であり得る。
特定の実施態様によれば、二つのヒドロキシル基を含むプレポリマーは、5重量%~25重量%の範囲の含有量の架橋ポリウレタンエラストマーを示す。好ましくは、生物を原料とした(ポリ)イソシアネートは、15~38%、または15~28%の-NCO基を含む。イソシアネートの-NCO基とポリオールのOH基の総モル比は、2:1~1:2の範囲であり得、好ましくは1:1である。
化粧品用溶媒含有量は、一般に、架橋ポリウレタンエラストマーの重量に基づいて70~95重量%である。
触媒含有量は、0.1重量%~2.5重量%である。
本発明の架橋ポリウレタンエラストマーゲルまたはコポリマーは、架橋ポリウレタンエラストマーまたは架橋ポリウレタンエラストマーの混合物を含み得る。
特定の実施態様によれば、本発明による組成物に使用される架橋ポリウレタンエラストマーゲルは、5重量%~30重量%、特に5重量%~17重量%の架橋ポリウレタンエラストマー活性物質、および70重量%~95重量%、特に83重量%~95重量%の溶媒を含み得る。
特定の実施態様によれば、本発明によって使用される架橋ポリウレタンエラストマーゲルは、Grant Industries Inc.の出願WO202141046の実施例6または実施例9で調製された架橋ポリウレタンエラストマーゲルである。プレポリマーはC8ダイマー酸と1,3プロパンジオール(DAPD)または1,4ブタンジオール(DABD)とのコポリマーであり、ポリイソシアネートはペンチレンジイソシアネートトリマー(PDT)であり、触媒はビスマスネオデカノエートであり、溶媒はココナッツカプリレート/カプレートおよびグリセロールトリヘプタノエートの混合物である。
次に、前記架橋ポリウレタンエラストマーを微粉化し、グリセロールトリヘプタノエートを添加することにより濃縮ゲルが形成される。次に、濃縮ゲルは、C9-C12アルカン(Vegelight 1214)の添加により希釈される。
このような架橋ポリウレタンエラストマーゲルは、Grant IndustriesよりGransenseTMという名称で販売されている。
特定の実施態様によれば、プレポリマーは、ジオールとダイマー酸、特にジリノール酸とプロパンジオールまたはブタンジオールとの反応生成物であり、(ポリ)イソシアネートは1,5-ペンタメチレンジイソシアネートトリマーである。
したがって、特定の実施態様によれば、架橋ポリウレタンエラストマーまたはコポリマー、または混合物中のコポリマーの一つは、ジリノール酸、プロパンジオールまたはブタンジオールおよびペンタメチレンジイソシアネートから得られる。本発明のこの架橋ポリウレタンエラストマーまたはコポリマーは、ポリエステル性質の非シリコーンエラストマーと称することができ、INCI名:ポリウレタン-10エラストマーまたはポリウレタン-100エラストマーを有する。
以下は、Grant Industries Inc.の商標の一部である:
GRANSENSE TC-11X[INCI名:ココ-カプリレート/カプレート(および)トリヘプタノイン(および)ポリウレタン-10エラストマー(Coco-Caprylate/Caprate (and) Triheptanoin (and) Polyurethane-10 Elastomer)]および
GRANSENSE TC-8X[INCI名:ココ-カプリレート/カプレート(および)トリヘプタノイン(および)C9-12アルカン(および)ポリウレタン-100エラストマー(Coco-Caprylate/Caprate (and) Triheptanoin (and) C9-12 Alkane (and) Polyurethane-100 Elastomer)]。
別の特定の実施態様によれば、本発明の架橋ポリウレタンエラストマーゲルまたはコポリマーは、少なくとも二つの架橋ポリウレタンエラストマーの混合物を含み、前記混合物は、ジリノール酸/ポリオールのプレポリマーおよびイソホロンジイソシアネートから得られ、二つのポリオールは、ブタンジオールおよびヒマシ油である。
したがって、別の特定の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、本発明の少なくとも二つの架橋ポリウレタンエラストマーまたはコポリマーの混合物を含み、前記混合物は、ジリノール酸/二つのポリオールのプレポリマーおよびイソホロンジイソシアネートから得られ、前記二つのポリオールは、ブタンジオールおよびヒマシ油である。例えば、前記ブレンドは、ジリノール酸およびブタンジオールから得られる第一のコポリマーと、イソホロンジイソシアネートおよびヒマシ油から得られる第二のコポリマーを含む。これら二つのエラストマーまたはコポリマーの混合物は、INCI名として以下のものを有することができる:
トリヘプタノイン(および)ココ-カプリレート/カプレート(および)ジリノール酸/ブタンジオールコポリマー(および)ヒマシ油/IPDIコポリマーエラストマー(Triheptanoin (and) Coco-Caprylate/Caprate (and) Dilinoleic Acid/Butanediol Copolymer (and) Castor 油/IPDI Copolymer Elastomer)、または
ココ-カプリレート/カプレート(および)トリヘプタノイン(および)C9-12アルカン(および)ジリノール酸/ブタンジオールコポリマー(および)ヒマシ油/IPDIコポリマーエラストマー(Coco-Caprylate/Caprate (and) Triheptanoin (and) C9-12 Alkane (and) Dilinoleic Acid/Butanediol Copolymer (and) Castor Oil/IPDI Copolymer Elastomer)。
以下は、Grant Industries Inc.の取引情報の一部である:
GRANSENSE TC-18-X-C[INCI名:ココ-カプリレート/カプレート(および)トリヘプタノイン(および)C9-12アルカン(および)ジリノール酸/ブタンジオールコポリマー(および)ヒマシ油/IPDIコポリマーエラストマー(Coco-Caprylate/Caprate (and) Triheptanoin (and) C9-12 Alkane (and) Dilinoleic Acid/Butanediol Copolymer (and) Castor Oil/IPDI Copolymer Elastomer)]
GRANSENSE TC-21-X-C[INCI名:トリヘプタノイン(および)ココ-カプリレート/カプレート(および)ジリノール酸/ブタンジオールコポリマー(および)ヒマシ油/IPDIコポリマーエラストマー(Triheptanoin (and) Coco-Caprylate/Caprate (and) Dilinoleic Acid/Butanediol Copolymer (and) Castor Oil/IPDI Copolymer Elastomer)]
GRANSENSE TC-21X-SBC[INCI名:トリヘプタノイン(および)ココ-カプリレート/カプレート(および)ジリノール酸/ブタンジオールコポリマー(および)ヒマシ油/IPDIコポリマーエラストマー(および)ブチロスパーマム・パーキー(シアーバター)(Triheptanoin (and) Coco-caprylate/caprate (and) Dilinoleic Acid/Butanediol Copolymer (and) Castor Oil/IPDI Copolymer Elastomer (and) Butyrospermum Parkii (Shea Butter))]。
本発明による架橋ポリウレタンエラストマーまたはコポリマー(単独または二つのエラストマーまたはコポリマーの混合物)は、一般に、組成物の総重量に基づいて5重量%~60重量%、特に10重量%~50重量%、特に15重量%~40重量%の範囲の総原料含有量で組成物中に存在する。
本発明による架橋ポリウレタンエラストマーまたはコポリマー(単独または二つのコポリマーの混合物)は、一般に、組成物の総重量に対して0.5重量%~5重量%、特に1重量%~3重量%、特に2重量%~3重量%の範囲の総(活性)乾燥物質含有量で組成物中に存在する。
ペースト状脂肪物質
「ペースト状脂肪化合物」または「ペースト状化合物」または「ペースト状脂肪物質」とは、25℃の温度で、液体画分および固体画分を含む非結晶性脂肪化合物を意味する。
以下に示す実施例に示されるように、本出願人は、本発明による非シリコーンエラストマーに適合し、テクスチャ、感覚性および安定性の所望の性質を得ることを可能にするペースト状脂肪物質の選択を同定した。
したがって、本発明の組成物は、
(i)ポリオール(複数可)および脂肪酸二酸ダイマーのエステル、またはそのエステル
(ii)水素化ヒマシ油エステル、
(iii)グリセロールのオリゴマーエステル、特にジグリセロールのエステル、
(iv)およびこれらの混合物、
からなる群から選択される、一つまたはそれ以上のペースト状脂肪物質を含む。
ポリオールおよび脂肪酸二酸ダイマーのエステル、またはそのエステル
第一実施態様によれば、本発明の組成物は、少なくとも1種のペースト状脂肪物質を含み、その物質は、ポリオール(複数可)および脂肪酸二酸ダイマーのエステル、またはそのエステルの一方のエステル、特に、ジオールダイマーおよび二酸ダイマーのエステルから選択され、それらの遊離アルコールまたは酸官能基が酸またはアルコール基によって適切にエステル化されると、特にダイマージリノレアートエステルから選択される。
本発明の文脈において使用可能な脂肪酸ジオールダイマーおよび二酸ダイマーのエステルは、市販されているか、または通常の方法により調製することができる。特に、これらは植物起源のものであってもよく、二酸ダイマーをジオールダイマーでエステル化することによって得ることができる。
特定の実施態様によれば、ジオールは、脂肪アルコールダイマー、モノ-またはポリ-グリセロール、モノ-またはポリ-C2-4アルキレングリコール、1,4ブタンジオール、およびペンタエリスリトールから選択される。
特に、ジオールは、少なくとも1つの不飽和脂肪酸の二酸ダイマーの水素化から得られる。
特定の実施態様によれば、脂肪酸は不飽和C8-C34脂肪酸、特にC12-C22、特にC16-C20、より具体的にはC18である。脂肪酸の中でも、特にウンデセン酸、リンデル酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、エライジン酸ガドレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、エルカ酸、ブラッシジン酸、アラキドン酸、およびこれらの混合物を挙げることができ、好ましくはリノール酸である。
好ましくは、二酸ダイマーはリノール酸のダイマー化に由来する。
特定の実施態様によれば、前記エステルは、以下の一般式(I)、(II)または(IV)で示されるエステルから選択される:
[式中:
-COR1COは、脂肪酸二酸ダイマー残基を示し、
-OR2Oは、脂肪アルコールダイマー残基を示し、
-OR3は、炭化水素モノアルコール残基を示し、そして
-nは、1~15の整数である]、または
[式中:
-nは、1~15の整数であり、
-COR'1COは、脂肪酸二酸ダイマー残基を示し、
-OR'2Oは、以下の一般式(III)のジグリセリル残基を示す:
(式中:
-R'3はHを示すか、またはOR'3は、脂肪酸の残基、またはその混合物を示す)]、または
[式中:
-OR1’’Oは、ダイマージリノール酸の水素化によって得られるダイマージオール残基を示し、
-COR2’’COは、脂肪酸二酸ダイマー残基を示し、そして
-hは、1~9の整数を示す]
好ましくは、式(I)において:
-COR1COは、ダイマージリノール酸残基を示し、
-OR2Oは、ダイマージリノレイル残基を示し、および
-OR3は、ベヘニル、イソステアリル、フィトステリル残基およびこれらの混合物から選択される炭化水素モノアルコール残基を示す。
好ましくは、式(II)において:
-COR1'COは、ダイマージリノール酸残基を示し、そして
-OR'3によって示される脂肪酸の残基は、イソステアリル残基である。
好ましくは、式(II)において、COR2’’COは、ダイマージリノール酸残基を示す。
このようなエステルは、以下のINCI術語から選択され得る:
-ポリグリセリル-2-イソステアレート/ダイマージリノレアートコポリマー(Hailucent ISDA from Estenity);
-ビス-ベヘニル/イソステアリル/フィトステリルダイマージリノレイルダイマージリノレアート(EstenityからのPlandool G)、またはフィトステリル/イソステアリル/ステアリル/ベヘニルダイマージリノレアート(Plandool HまたはPlandool S)、
-ダイマージリノレイルダイマージリノレアート(Lusplan DDA7 from Unipex)、
およびこれらの混合物。
特定の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、式(I)
[式中:
-COR1COは、ダイマージリノール酸残基を示し、
-OR2Oは、ダイマージリノレイル残基を示し、そして
-OR3は、ベヘニル、イソステアリル、フィトステリルおよびこれらの混合物から選択される炭化水素モノアルコール残基を示す]
で示される少なくとも一つのペースト状脂肪物質を含む。
そして、INCI名:ビス-ベヘニル/イソステアリル/フィトステリルダイマージリノレイルダイマージリノレアート(EstenityのPlandool G)のペースト状脂肪物質を好ましく使用する。
本発明の組成物中のジオールおよび脂肪酸二酸ダイマーのエステル(複数可)、またはそのエステルの一方の総含有量は、一般に、前記組成物の総重量に基づいて0.5重量%~20重量%、特に1重量%~10重量%、好ましくは2重量%~5重量%の範囲である。
水素化ヒマシ油のエステル
別の実施態様によれば、本発明の組成物は、水素化ヒマシ油のエステルから選択されるペースト状脂肪物質を含む。例としては、
-水素化ヒマシ油ダイマージリノレアート(INCI名は、水素化ヒマシ油ダイマージリノレアートであり、例えば、EstenityよりRISOCAST-DA-Lという名称で販売されている)、
-水素化ヒマシ油イソステアレート(INCI名は、水素化ヒマシ油イソステアレートであり、例えば、EstenityよりRISOCAST MISという名称で販売されている)、
-およびこれらの混合物、
がある。
本発明の組成物中の水素化ヒマシ油エステルの総含有量は、一般に、前記組成物の総重量に基づいて0.5重量%~20重量%、特に1重量%~10重量%、好ましくは2重量%~5重%の範囲である。
-ジグリセロールエステルを含む、グリセロールのオリゴマーエステル
別の実施形態によれば、本発明の組成物は、グリセロールのオリゴマーエステル、特にジグリセロールエステルから選択されるペースト状脂肪物質を含む。特に、グリセロールのヒドロキシル基の一部が、ステアリン酸、カプリン酸、ステアリン酸およびイソステアリン酸および12-ヒドロキシステアリン酸などの脂肪酸の混合物と反応した、アジピン酸およびグリセロール縮合物が挙げられる。
好ましくは、IMCD France社よりSoftisan 649という名称で販売されているビス-ジグリセリルポリアシルアジペート-2を挙げる。
本発明の組成物中のオリゴマーグリセロールエステル、特にジグリセロールエステルの総含有量は、一般に、前記組成物の総重量に対して0.5重量%~20重量%、特に1重量%~10重量%、好ましくは2重量%~5重量%である。
当業者であれば、艶を出しすぎずに所望の感覚性を得るために、ペースト状脂肪物質の含有量を調整する方法を知っているだろう。
特定の実施態様によれば、本発明の組成物中のペースト状脂肪物質の総含有量は、組成物の総重量に基づいて0.5重量%~20重量%、特に1重量%~10重量%、好ましくは2重量%~5重量%の範囲である。
脂肪相
特定の実施態様によれば、組成物の脂肪相はまた、油、上記のペースト状脂肪物質とは異なる脂肪、特にワックスおよびバター、ならびにそれらの混合物から選択される少なくとも一つの成分を含む。
「油」とは、水に溶けず、25℃、大気圧で液体である脂肪物質を意味する。
本発明によれば、「脂肪物質」とは、25℃で固体であるか、または固体画分を含む化合物を意味する。特に、バター、ワックス、上記のペースト状脂肪物質とは異なるペースト状化合物、およびそれらの混合物が挙げられる。
本発明によれば、「ワックス」とは、25℃で固体であり、可逆性固体/液体状態変化および30℃超、好ましくは45℃超の融解温度を示す化合物を意味する。
本発明によって使用できる油および脂肪は、動物性、植物性、鉱物性または合成由来のものである。好ましくは、生物を原料とした油および脂肪が使用される。
以下の植物油および脂肪は、脂肪物質または植物油として使用される:
-「植物油」、例えば、脱臭ヒマワリ油、バージン(virgin)スイートアーモンド油、バージンローズヒップ油、アボカド油、ベニバナ油、カメリナ油、ホホバ油、ボリジ油(borage 油)、ブドウ種子油、アルガン油、ブラッククミン油(black cumin oil)、パンプキンシード油(pumpkin seed oil)、エゴマ油、ヒマシ油およびこれらの混合物、
-「バター」、例えば、ムルムルバター、マンゴバター、シアバター、カカオバターおよびカップアスバター、およびこれらの混合物、
-「植物ワックス」、例えば、カルナバワックス、蜜蝋、キャンデリラワックス、ホホバワックス、ヒマワリワックス、ライスワックス(rice bran wax)およびこれらの混合物、
-およびこれらの混合物。
特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、少なくとも一つの植物油および少なくとも一つの植物性脂肪(植物性ワックス、植物性バターおよびそれらの混合物から選択される)を含む。
特定の実施態様によれば、組成物は、少なくとも一つの極性炭化水素油をさらに含む。
本発明において、「極性油」とは、25℃での溶解度パラメータδaが0(J/cm3)1/2と異なる油を意味する。
特に、極性炭化水素油は、少なくとも一つのアルコール官能基(すなわち、「アルコール油」)または少なくとも一つのエステル官能基(すなわち、「エステル油」)を含む。
「油アルコール」の中でも、特にC10-C26、より詳細にはC10-C24、好ましくはC12-C22の、飽和または非飽和、分岐状または非分岐状、より詳細にはモノアルコールを挙げることができる。より詳細には、C10-C26アルコールは脂肪モノアルコールであり、好ましくは、少なくとも16個の炭素原子を含む場合には分枝状である。本発明によって使用できる脂肪アルコールの例として、合成または天然起源の直鎖または分枝鎖脂肪アルコールを挙げることができる。好ましいものとして使用することができる脂肪アルコールの特定の例として、特にラウリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2-ブチルオクタノール、2-ウンデシルペンタデカノール、2-ヘキシルデシルアルコール、イソセチルアルコール、オクチルドデカノールおよびそれらの混合物を挙げられる。本発明の有利な実施態様によれば、脂肪アルコールはオクチルドデカノールである。
エステル油の中でも、特に:
-ヒドロキシル化エステル(好ましくは、35~70の範囲の総炭素数を有する)、例えばポリグリセロール-2トリイソステアレート、イソステアリルラクテート、オクチルドデシルヒドロキシステアレート、ジイソステアリルマレート、グリセリンステアレート;ジエチレングリコールジイソノナノエート;
-脂肪酸エステル(特に、4~22個の炭素原子)、
-合成エステル、例えば、式:R1COOR2(ここで、R1は、4~40個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖脂肪酸の残基を示し、R2は、特に、4~40個の炭素原子を含む分枝状炭化水素鎖を示し、但し、R1+R2≧16)で示される油、例えば、イソノニルイソノナノエート、エチル2-ヘキシルパルミテートオクチルドデシルネオペンタノエート、オクチル-2-ドデシルステアレート、イソステアリルイソステアレート、オクチル-2-ドデシルベンゾエート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ブチルステアレート、ヘキシルラウレート、2-エチル-ヘキシルパルミテート、2-ヘキシル-デシルラウレート、2-オクチル-デシルパルミテート、2-オクチルドデシルミリステート、2-ジエチル-ヘキシルスクシネート;
-35~70の総炭素数の直鎖状脂肪酸のエステル;
-4~22個の原子の、芳香族酸およびアルコールのエステル;
-脂肪アルコールまたは分枝状C24-C28脂肪酸のエステル;
-ヒドロキシル化カルボン酸の少なくとも一つのトリグリセリドを脂肪族モノカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸(任意に不飽和)とエステル化して得られるポリエステル;
およびこれらの混合物、
が挙げられる。
本発明の組成物はまた、
-カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ジカプリリルエーテル、ジカプリリルカーボネート、ココ-カプリレート/カプレート(coco-caprylate/caprate)、トリヘプタノイン
-直鎖または分枝鎖C8-C16アルカン、特に:
-C8-C16イソ-アルカン(イソパラフィンとも称される)、例えばイソドデカン、イソデカン、イソヘキサデカン、例えば、ISOPAR(登録商標)またはPERMETYL(登録商標)という商標名で販売されている油、
-炭化水素鎖を有する直鎖または分枝鎖アルカン
-C9-C17、C10-C14、例えば、ウンデカンおよびトリデカンの混合物(BASF Care CreationsよりCetiol(登録商標)Ultimateという名称で販売されている)、
-C15-C19(例えば、SeppicよりEMOGREEN(登録商標)L15という名称で販売されている)、
-C9-C12、C12-C14(例えば、BIOSYNTHISよりVEGELIGHT(登録商標)SILK(INCI名称:C9-12アルカン)、VEGELIGHT(登録商標)1214LCという名称で販売されている)、
-n-ドデカン(C12)およびn-テトラデカン(C14)(特に、SasolよりそれぞれPARAFOL(登録商標)12-97およびPARAFOL(登録商標)14-97という名称で販売されている)、
-およびこれらの混合物、
から選択される少なくとも一つの炭化水素油を含み得る。
特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、C10-C26アルコール油、エステル油、好ましくはヒドロキシル化油、およびこれらの混合物からなる群から選択される油を含む。
特定の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、少なくとも一つの植物油および少なくとも一つの極性炭化水素油、特にC10-C26アルコール油、特にオクチルドデカノール、およびヒドロキシル化エステル、特にポリグリセロール-2トリイソステアレートから選択されるエステル油を含む。
油アルコールは組成物中に、組成物の総重量に基づいて1重量%~20重量%、好ましくは5重量%~15重量%、最も好ましくは8重量%~12重量%の範囲の含有量で存在し得る。
エステル油は組成物中に、組成物の総重量に基づいて5重量%~45重量%、好ましくは15重量%~40重量%、最も好ましくは20重量%~35重量%の範囲の量で存在し得る。
植物油は組成物中に、組成物の総重量に対して1重量%~20重量%、好ましくは5重量%~15重量%。最も好ましくは7重量%~13重量%の範囲の含有量で存在し得る。
本発明の組成物中の油総含有量は、例えば、組成物の総重量に対して30重量%~90重量%、特に40重量%~80重量%、好ましくは50重量%~75重量%の範囲であり得る。
本発明の組成物中のワックスの総含有量は、例えば、組成物の総重量に対して1重量%~25重量%、好ましくは5重量%~20重量%、特に10重量%~18重量%の範囲であり得る。
本発明の組成物中のバターの総含有量は、例えば、組成物の総重量に対して0.5重量%~10重量%、特に1重量%~5重量%の範囲であり得る。
組成物は、コポリマーを組成物の他の成分に組み込む前に、一つまたはそれ以上の油に混合したものを調製することからなる方法により製造することができる。これらの油は、コポリマーの製造において溶媒として使用されているものであってもよい。
他の成分
組成物は、化粧品組成物に一般的に使用される他の成分を含み得る。そのような成分は、抗酸化剤、香料、防腐剤、化粧品活性剤(cosmetic actives)、充填剤、顔料、およびこれらの混合物から選択され得る。
増量剤および顔料は、油相または脂肪相への分散を促進するために疎水剤で処理することができる。
有利には、組成物はまた、少なくとも一つの増量剤を含む。
増量剤の中でも、アルミナ、シリカ、ケイ酸アルミニウム、ヒュームドシリカ、シリル化シリカ、二酸化チタンまたは絹雲母粉末などの鉱物充填剤を特に挙げることができる。
特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、少なくとも一つの増量剤、特に鉱物増量剤、好ましくは、例えば、Sunsphere H33という名称で販売されているシリカを含む。有利には、本発明の組成物中の増量剤、特にシリカの含有量は、組成物の総重量に対して0.1重量%~5重量%の範囲である。
有利には、メークアップ適用のための、本発明の組成物はまた、少なくとも顔料、好ましくは鉱物顔料も含む。
鉱物顔料の例としては、二酸化チタン;黒色、黄色、赤色および褐色の酸化鉄;マンガンバイオレット;ウルトラマリンブルー;酸化クロム;クロム水和酸化物;カーボンブラックおよびフェリックブルー(ferric blue)がある。好ましくは、二酸化チタンおよび酸化鉄が使用される。
特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、さらに顔料を、特に、組成物の総重量に対して0.1重量%~20重量%、特に1重量%~18重量%の範囲の含有量で含む。
化粧品活性成分、好ましくは生物を原料としたもの(例えば、植物抽出物)は、例えば、保湿剤などの、皮膚ケアおよび/または唇ケアに対する作用を有するものから有利に選択することができる。
特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、以下のものを含む:
-組成物の総重量に基づいて10重量%~40重量%の含有量の、ペンタメチレンジイソシアネートで架橋されたジリノール酸とプロパンジオールとのコポリマー、
-組成物の総重量に基づいて3重量%~15重量%の総含有量のペースト状脂肪物質であって、((i)ポリオール(複数可)および脂肪酸二酸ダイマーのエステル、またはそのエステル、(ii)水素化ヒマシ油のエステル(iii)グリセロールのオリゴマーエステル、特にジグリセロールエステル、およびこれらの混合物からなる群から選択されるペースト状脂肪物質、好ましくはポリオール(複数可)および脂肪酸二酸ダイマーのエステル、またはそのエステルの一方からなる群から選択されるペースト状脂肪物質)、および、有利にはさらに
組成物の総重量に基づいて50重量%~80%の総含有量の油(特に、植物油、C10-C26アルコール油、好ましくはオクチルドデカノール、エステル油、好ましくはヒドロキシル化油、好ましくはポリグリセロール-2-トリイソステアレート、およびこれらの混合物からなる群から選択される)、
組成物の総重量に基づいて10重量%~20重量%の総含有量のワックス、特に植物または動物ワックス、好ましくはカルナバワックス、ヒマワリワックスおよび/または蜜蝋、および
組成物の総重量に基づいて1重量%~5重量%の総含有量の増量剤、特に鉱物増量剤、好ましくはシリカ。
したがって、特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて、少なくとも70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%、100重量%の生物を原料とした化合物の含有量を含む。
ガレヌス
本発明による組成物は、ケラチン物質、特に皮膚および/または唇、好ましくは唇に局所適用するための化粧品組成物である。特に、皮膚および/または唇のケアおよび/またはメークアップ組成物である。
本発明の組成物は、リップスティック、リップバーム、グロスまたは液体リップスティック、好ましくはリップスティック、リップバームの形態であり得る。
好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、唇ケアおよび/またはメークアップのための固形組成物である。特に、バームまたはスティックの形態であってもよく、またはカップに注がれた形態であってもよく、好ましくはバームまたはスティックである。
化粧方法
本発明はまた、皮膚および/または唇をケアおよび/またはメークアップするのための化粧方法であって、少なくとも本発明による組成物を皮膚および/または唇に適用することを含む方法に関する。
非シリコーンエラストマーと、好ましくは生物を原料としたものである上記のようなペースト状脂肪性物質との組み合わせにより、非常に高い天然起源であり、求められる化粧品としての魅力を備えた均質な組成物を得ることが可能になる:ケラチン物質、特に唇に対する溶融性、快適性、柔軟性、明るい艶消しメークアップ仕上げを伴う粘着性の感覚、粘性かつ均質な効果
従って、本発明の化粧品方法は、特に唇に快適な艶消した堆積を得ることを目的としている。
本発明を以下の非限定的な実施例により説明する。パーセンテージ(%)は、特に断らない限り、組成物の総重量に基づく重量%として表される。
実施例1:ペースト状脂肪物質の選択
さまざまなペースト状脂肪物質を、適合性、感覚性および安定性(T=24時間およびT=1週間)の観点から、単純な配合で試験した:

成分を混合し、80℃のバンマリーで600rpmで10分間攪拌する。
評価基準は以下の通りである:
-適合性:本発明によるペースト状脂肪物質と非シリコーンエラストマーおよび油との適合性を、混合および撹拌後、加熱(80℃)で評価する;
-24時間後の安定性(T24h):組成物を、堆積、外観および分散を観察することにより、24時間後に評価する;
-24時間後の感覚性(触感):組成物のテクスチャを、唇に適用した場合、24時間後の膜の触感および外観および感覚性について評価する;
-1週間後の安定性(室温、50℃、TALT:-5℃と40℃の交互温度):組成物の安定性を、異なる条件下で1週間後に評価する。
評価結果を以下の表2に示す。

これらの結果では、
(i)ポリオール(複数可)および脂肪酸二酸ダイマーのエステル、またはそのエステル
(ii)水素化ヒマシ油エステル
(iii)グリセロールのオリゴマーエステル、特にジグリセロールエステル、
からなるっ群から選択されるペースト状脂肪物質は、ホホバエステル(Floraesters)またはカプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸トリグリセリド(Softisan 378)などのペースト状脂肪物質と比べて、所望の性質のテクスチャ、感覚性および安定性を得ることを可能にする。
実施例2:ティントリップバーム

組成物は以下のプロトコールに従って調製する:
-相A1の成分を秤量し、95℃の水浴中で溶融し、次に、Rayneri下で15分間ホモジナイズする;
-本発明による非シリコーンエラストマー(A2)を添加し、15分間撹拌する;
-顔料(B)を添加し、Rayneri下で15分間混合する;
-次に、シリカ(C)を分散させ、5分間撹拌し、Turraxを通過させることで、均質な組成物を得る;
-次に、この組成物をスティック状にするための道具(例えば、シリコーン製おしゃぶり、金属鋳型またはカップ)に熱間注入するか、最終包装(ボトル)に直接注入する。
得られた組成物は、均質で柔軟性の、まろやかなスティックの形状であり、唇に粘着性の(gummy)テクスチャ、コーティング、わずかにカバー性を与え、適用時に無重力効果があり、移行せず、粘着性の艶消し仕上がりで、わずかに着色されている(唇を噛んだ効果)。

この組成物は、実施例2-1に記載されている方法に従って調製する。
この組成物は、唇に粘着性の、わずかにカバーするテクスチャを与え、ナチュラルな、粘着性の艶消し仕上がりをもたらす。

この組成物は、実施例2-1に記載されている方法に従って調製する。
この組成物は、唇に溶融性で粘着性の、わずかにカバーするテクスチャを与え、艶消しでナチュラルな仕上がりをもたらす。

Claims (16)

  1. -架橋ポリウレタンエラストマーゲルであって、
    単一の架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)または少なくとも二つの架橋ポリウレタンエラストマー(コポリマー)の混合物を含み、該コポリマーまたはコポリマーの混合物は、少なくとも二つのヒドロキシル基を有するプレポリマーおよび(ポリ)イソシアネートおよび少なくとも一つの溶媒から得られ、特にカルボン酸ダイマーまたはトリマー、少なくとも一つのポリオールおよびジイソシアネートから得られる該架橋ポリウレタンエラストマーゲル、および
    -一つまたはそれ以上のペースト状脂肪物質であって、
    (i)ポリオール(複数可)および脂肪酸二酸ダイマーのエステル、またはそのエステル
    (ii)水素化ヒマシ油エステル、
    (iii)グリセロールのオリゴマーエステル、特にジグリセロールのエステル、
    (iv)およびこれらの混合物、
    からなる群から選択される該ペースト状脂肪物質、
    を、生理学的に許容できる媒体中に含む、好ましくは固体である化粧品組成物。
  2. -少なくとも二つのヒドロキシル基を有するプレポリマーが、カルボン酸ダイマーまたはトリマーとポリオールとのコポリマー、特に、C12-C18脂肪酸ダイマー(好ましくはジリノール酸)とポリオール(2~8個の炭素原子を有する脂肪族ジオール、例えば1,2-エタンジオール、プロパンジオール、例えば1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、カプリリルグリコール、好ましくはプロパンジオールおよびブタンジオール;少なくとも二つの-OH基を含む脂肪酸トリグリセリド、例えばリシノール酸トリグリセリドまたはそれを含有する植物供給源、例えばヒマシ油からなる群から選択される)とのコポリマーであることを特徴とし、そして
    -(ポリ)イソシアネートが、ジイソシアネート、特に、5~6個の炭素原子を含み得る脂肪族ジイソシアネート、好ましくは、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)またはイソホロンジイソシアネート(IPDI)から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. ジリノール酸とプロパンジオールまたはブタンジオールとのプレポリマーおよび1,5-ペンタメチレンジイソシアネートから得られるコポリマーを含むことを特徴とする、請求項2に記載の組成物。
  4. 二つのコポリマーの混合物を含み、該混合物はジリノール酸/ポリオールのプレポリマーおよびイソホロンジイソシアネートから得られ、二つポリオールはブタンジオールおよびヒマシ油であることを特徴とする、請求項2に記載の組成物。
  5. ポリウレタンエラストマーゲルが、植物由来のトリグリセリド、例えばグリセロールトリヘキサノエート、グリセロールトリヘプタノエート(トリヘプタノイン)、グリセロールトリオクタノエート、ココ-カプリレート/カプレート、C9-C22アルカン、例えばウンデカン、トリデカン;天然に存在するエステルおよびこれらの混合物からなる群から選択される、好ましくは、グリセロールトリヘプタノエート(トリヘプタノイン)、ココ-カプリレート/カプレート、C9-C22アルカン、天然起源のエステルおよびこれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも一つの溶媒を含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  6. 前記コポリマーまたは少なくとも二つのコポリマーの前記混合物を含む前記ポリウレタンエラストマーゲルが、組成物中に該組成物の総重量に対して0.5重量%~5重量%、特に1重量%~3重量%、特に2重量%~3重量%の範囲の総乾燥(活性)物質として存在することを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  7. ペースト状脂肪物質が、リノール酸ジオールダイマー二酸エステルであり、特に、一般式(I)、(II)および(IV)のエステルから選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の化粧品組成物:
    Figure 2023552618000010
    [式中
    COR1COは、脂肪酸二酸ダイマー残基を示し、
    OR2Oは、脂肪アルコールダイマー残基を示し、
    OR3は、炭化水素一価アルコール残基を示し、そして
    nは、1~15の整数を示す]、または
    Figure 2023552618000011
    [式中
    nは、1~15の整数を示し、
    COR'1COは、脂肪酸二酸ダイマー残基を示し、
    OR'2Oは、以下の一般式(III)のジグリセリル残基を示す:
    Figure 2023552618000012
    (式中
    -R'3はHを示すか、またはOR'3は脂肪酸残基、またはその混合物を示す)]、または
    Figure 2023552618000013
    [式中:
    OR1”Oは、ダイマージリノール酸の水素化によって得られるジオールダイマー残基を示し、
    COR2”COは、脂肪酸二酸ダイマー残基を示し、そして
    hは、1~9の整数を示す]。
  8. エステルが、式(I):
    [式中
    -CORICOは、ダイマージリノール酸残基を示し、
    -OR2Oは、ダイマージリノレイル残基を示し、そして
    -OR3は、ベヘニル、イソステアリル、フィトステリルおよびこれらの混合物から選択される炭化水素一価アルコール残基を示す]
    で示されることを特徴とする、請求項7に記載の化粧品組成物。
  9. ペースト状脂肪物質の総含有量が、組成物の総重量に基づいて0.5重量%~20重量%、特に1重量%~10重量%、好ましくは2重量%~5重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  10. 油、ワックス、バターおよびこれらの混合物から選択される少なくとも一つの成分をさらに含むことを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  11. 油が、植物油、C10-C26アルコール油、エステル油、好ましくはヒドロキシル化油、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項10に記載の組成物。
  12. 少なくとも一つの増量剤、特に鉱物増量剤、好ましくはシリカをさらに含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 少なくとも70重量%、80重量%、90重量%、95重量%の生物を原料とした成分を含むことを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 顔料を、特に、組成物の総重に対して0.1重量%~20重量%、特に1重量%~18重量%の範囲の含有量でさらに含むことを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  15. リップスティック、リップバーム、グロスまたは液体リップスティックであり、好ましくは、リップスティック、リップバームであることを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
  16. ケラチン物質、特に皮膚および/または唇、好ましくは唇をケアおよび/またはメークアップするための化粧方法であって、該ケラチン物質、好ましくは唇に、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物を適用することを特徴とする、方法。
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