JP2023551347A - ジルコニアとメチルクロロシラン及び/又はポリシリコンの共同製造プロセス及び共同製造システム - Google Patents

ジルコニアとメチルクロロシラン及び/又はポリシリコンの共同製造プロセス及び共同製造システム Download PDF

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陳国輝
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新特能源股▲ふん▼有限公司
新彊晶碩新材料有限公司
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Abstract

本開示は、ジルコニアとメチルクロロシラン及び/又はポリシリコンの共同製造プロセス及び共同製造システムを提供し、当該プロセスは、ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素を原料としてジルコニアを製造し、ジルコニアを製造する過程で分離される生成物に気相物と、液相物とを含み、ジルコニアを製造する過程で分離される気相物を原料としてメチルクロロシランを製造し、前記液相物を原料としてポリシリコンを製造することを含む。本発明では、ジルコニア製造過程で生じる一酸化炭素、塩化水素等の廃ガスをメチルクロロシランの製造原料として使用するだけでなく、ジルコニア製造過程で生じる副生成物である四塩化ケイ素をポリシリコンの製造原料として使用することにより、廃ガス及び四塩化ケイ素を効果的に高価値化させて回収利用し、廃ガス及び四塩化ケイ素の処理コストを低減させて環境汚染を避けつつ、メチルクロロシラン、ポリシリコンの生産コストを低減させており、プロセスレベルを向上させ、総合的な経済効果を向上させている。【選択図】【図1】

Description

本開示は、2018年12月11日に出願された、出願番号をCN201811510146.5とし、発明の名称
を「ジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセス及び共同製造システム」とする
中国特許出願に基づく優先権を主張し、当該出願の全ての内容を引用によりここに援用す
る。
本発明は、ジルコニア及び有機シリコンモノマー製造技術分野に属し、具体的にはジルコ
ニアとメチルクロロシラン及び/又はポリシリコンの共同製造プロセス及び共同製造シス
テムに関するものである。
二酸化ジルコニウム(ZrO2)は重要なセラミック材料であり、耐熱性、耐摩耗性、耐蝕性
等優れた機能を有し、耐火物やセラミック顔料に応用されているほか、電子セラミックス
、機能性セラミックス、人工宝石の主原料となっており、ハイテク分野への応用が広まっ
ている。四塩化ジルコニウムはジルコニアを製造するための基本原料であり、四塩化ジル
コニウムの製造もジルコニア製造過程の重要なステップで、塩素化により四塩化ジルコニ
ウムを製造する過程において大量のCOテールガスが生じ、四塩化ジルコニウムを使用して
ジルコニアを製造する過程において大量の廃酸溶液が生成され、直接排出すれば環境汚染
を引き起こし、同時に資源の浪費にもなる。
従来技術における上記の不備を解消するために、本開示はジルコニアとメチルクロロシラ
ン及び/又はポリシリコンの共同製造プロセス及び共同製造システムを提供し、ジルコニ
ア製造過程で生じる一酸化炭素、塩化水素等の廃ガスをメチルクロロシランの原料として
用いることができ、廃ガスが効果的に高価値化されて回収利用され、廃ガスの処理コスト
を低減させ、メチルクロロシランの生産コストを低減させることができる。また、ジルコ
ニアを製造する過程で生じる四塩化ケイ素液相物をポリシリコン製造原料としてポリシリ
コンを製造することもできる。
第1の態様において、本開示は、ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補
給剤としてのシリコン、塩化水素を原料としてジルコニアを製造し、ジルコニアを製造す
る過程で分離される生成物に一酸化炭素、水素ガス、塩化水素を含む気相物と、液相物と
を含み、
ジルコニアを製造する過程で分離される気相物を原料としてメチルクロロシランを製造す
ることを含む、ジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセスを提供する。
好ましくは、具体的に、
ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素
を第1の反応器内で混合し、加熱するステップであって、ジルコンサンド、還元剤として
の炭素、塩素ガスを反応させて四塩化ジルコニウム、四塩化ケイ素、一酸化炭素を生成し
、熱補給剤としてのシリコン、塩素ガス、塩化水素を反応させて四塩化ケイ素と水素ガス
を生成し、第1の気相混合物を得るステップと、
塩素除去器内のシリカフラワーにより第1の気相混合物中の塩化水素、塩素ガスを除去す
るステップと、
塩化水素、塩素ガスを除去した第1の気相混合物を冷却して粗四塩化ジルコニウム固体を
分離し、粗四塩化ジルコニウム固体を加水分解してオキシ塩化ジルコニウムを生成し、加
水分解混合物を得て、さらに加水分解混合物を蒸発、結晶化、固液分離することにより固
体オキシ塩化ジルコニウムを得て、固体オキシ塩化ジルコニウムを第2の反応器内で加熱
してジルコニアを得るステップと、
分離した粗四塩化ジルコニウム固体の第1の気相混合物を、さらに四塩化ケイ素を溶出液
として溶出してその中の四塩化ケイ素を回収し、一酸化炭素、水素ガスを含む第2の気相
混合物を得るステップと、
第2の気相混合物を第3の反応器に投入し、加圧、加熱して、反応させてメタノールを生成
し、第3の気相混合物を得るステップと、
第3の気相混合物を第4の反応器に投入して、塩化水素を第4の反応器に投入し、加熱して
、メタノールと塩化水素を反応させてクロロメタンを生成し、第4の気相混合物を得るス
テップと、
第4の気相混合物を第5の反応器に投入して、シリカフラワーを第5の反応器に投入し、加
熱して、クロロメタンとシリカフラワーを反応させてメチルクロロシランを生成し、第5
の気相混合物を得るステップと、を含む。
好ましくは、
第3の反応器に投入したガス中の炭素と水素のモル比を炭素水素検出器で検出し、検出さ
れた炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比よりも大きい場合、第3の
反応器に投入したガス中の炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比にな
るまで、第3の反応器に水素ガスを投入するステップと、
検出された炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比よりも小さい場合、
第3の反応器に投入したガス中の炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル
比になるまで、第1の反応器に入れた塩化水素の量を減少させるステップと、をさらに含
む。
好ましくは、予め設定された炭素と水素のモル比は、(1:4)~(1:5)である。
好ましくは、第3の反応器内の加圧の圧力は5.0~6.0MPaであり、加熱温度は220~250℃で
ある。
好ましくは、
加水分解混合物を蒸発させることによって得た気相物、結晶化によって得た気相物のうち
の一種又は数種を吸収塔に投入して塩化水素を吸収し、吸収した塩化水素を第4の反応器
に投入する塩化水素の供給源とするステップをさらに含む。
好ましくは、前記吸収塔内の吸収する温度は40~60℃であり、圧力は0.1~0.3MPaである

好ましくは、
加水分解混合物を蒸発させることによって得た気相物を熱交換器に投入して熱源とし、加
水分解混合物を熱交換器に投入して熱交換させて昇温し、加水分解混合物を熱交換器の熱
交換を経て昇温した後に蒸発させ、加水分解混合物を蒸発させることによって得た気相物
を熱交換器の熱交換を介して降温させた後に吸収塔に再投入して吸収するステップをさら
に含む。
好ましくは、
吸収塔の気相出口から排出される塩化水素を冷却してその中の水を分離し、水が除去され
た塩化水素を第4の反応器に投入するステップをさらに含む。
好ましくは、
加水分解混合物を蒸発、結晶化、固液分離することにより固体オキシ塩化ジルコニウムを
得る前に、
加水分解混合物を固液分離し、その中の固体不純物を除去するステップをさらに含む。
好ましくは、第2の気相混合物を第3の反応器に投入する前に、
第2の気相混合物を冷却して四塩化ケイ素液を分離し、精製された第2の気相物を得るステ
ップをさらに含む。
好ましくは、
第2の気相混合物を冷却して分離した四塩化ケイ素液を、第1の気相混合物を冷却して粗四
塩化ジルコニウム固体を分離するステップの冷却源とする、
及び/又は、第2の気相混合物を冷却して分離した四塩化ケイ素液を、粗四塩化ジルコニウ
ム固体を分離した第1の気相混合物を溶出してその中の四塩化ケイ素を除去するステップ
の溶出液とする、ステップをさらに含む。
好ましくは、
第3の気相混合物を第4の反応器に投入する前に、
第3の気相混合物を冷却して粗メタノールを得て、粗メタノールを精留によって精製して
、精製された第3の気相生成物を得るステップをさらに含む。
好ましくは、第4の気相混合物を第5の反応器に投入する前に、
水を噴霧液として第4の気相混合物を噴霧冷却して、メタノール、塩化水素を除去し、さ
らに乾燥することで水を除去し、精製された第4の気相物を得るステップをさらに含む。
好ましくは、第1の反応器内の加熱温度は1050~1200℃である、及び/又は、第2の反応器
内の温度は800~1000℃である。
好ましくは、第4の反応器内の加熱温度は130~150℃である。
好ましくは、第5の反応器内の加熱温度は280~320℃である。
好ましくは、
加水分解混合物を蒸発、結晶化、固液分離することによって得た液体を、粗四塩化ジルコ
ニウム固体を加水分解してオキシ塩化ジルコニウムを生成することによって得た加水分解
混合物に戻して投入し、さらに加水分解混合物を蒸発、結晶化、固液分離するステップを
さらに含む。
第2の態様において、本開示は、前記のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロ
セスで分離された前記液相物に四塩化ケイ素を含み、前記四塩化ケイ素を原料としてポリ
シリコンを製造する、ジルコニアとメチルクロロシラン及びポリシリコンの共同製造プロ
セスをさらに提供する。
好ましくは、前記のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセスに従い、
ジルコニアの製造過程で回収して得た液相物の四塩化ケイ素を原料としてポリシリコンを
製造するステップであって、前記四塩化ケイ素を塩化水素化反応させてトリクロロシラン
を得てから、トリクロロシランを水素還元反応させてポリシリコンを得るステップをさら
に含む。
第3の態様において、本開示は、
ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素
を原料としてジルコニアを製造し、さらに、ジルコニアを製造する過程で生じる一酸化炭
素、水素ガス、塩化水素気相物を分離するジルコニア製造装置と、
前記ジルコニア製造装置に接続され、前記ジルコニア製造装置で分離される一酸化炭素、
水素ガス、塩化水素気相物を原料としてメチルクロロシランを製造するメチルクロロシラ
ン製造装置とを含む、
一種類以上の上記プロセスを使用するジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システ
ムをさらに提供する。
好ましくは、
ジルコニア製造装置は、第1の反応器、塩素除去器、第1の冷却分離器、加水分解槽、蒸発
器、結晶器、第1の固液分離器、第2の反応器、溶出塔を含み、
メチルクロロシラン製造装置は、第3の反応器、第4の反応器、第5の反応器を含み、
前記第1の反応器は、ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤として
のシリコン、塩化水素を混合、加熱し、ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス
を反応させて四塩化ジルコニウム、四塩化ケイ素、一酸化炭素を生成し、熱補給剤として
のシリコン、塩素ガス、塩化水素を反応させて四塩化ケイ素、水素ガスを生成して、第1
の気相混合物を得るためのものであり、
前記塩素除去器は、前記第1の反応器と前記第1の冷却分離器との間に配置され、前記第1
の反応器と前記第1の冷却分離器にそれぞれ接続されるか、前記第1の反応器内に配置され
、第1の反応器に設けられた第1の反応チャンバと第1の反応器の出口を分離し、塩素除去
器内のシリカフラワーによって第1の気相混合物中の塩素ガス、塩化水素を除去し、
前記第1の冷却分離器は、前記第1の反応器に接続され、塩化水素、塩素ガスが除去された
第1の気相混合物を前記第1の冷却分離器に投入して冷却し、粗四塩化ジルコニウム固体を
分離し、粗四塩化ジルコニウム固体が分離された第1の気相混合物をさらに得、
前記加水分解槽は、第1の冷却分離器に接続され、前記粗四塩化ジルコニウム固体を加水
分解槽に投入して加水分解してオキシ塩化ジルコニウムを生成し、加水分解混合物を得、
前記蒸発器は、前記加水分解槽に接続され、前記加水分解混合物を蒸発器に投入して蒸発
させ、
前記結晶器は、前記蒸発器に接続され、蒸発後の加水分解混合物を結晶器に投入して結晶
化し、
前記第1の固液分離器は、前記結晶器に接続され、結晶後の加水分解混合物を第1の固液分
離器に投入して固液分離することで固体のオキシ塩化ジルコニウムを得、
前記第2の反応器は、前記第1の固液分離器に接続され、固体のオキシ塩化ジルコニウムを
第2の反応器に投入し、加熱してジルコニアを得、
前記溶出塔は、前記第1の冷却分離器に接続され、分離された粗四塩化ジルコニウム個体
の第1の気相混合物を溶出塔に投入し、四塩化ケイ素を溶出液として溶出して四塩化ケイ
素液を回収し、一酸化炭素、二酸化炭素、水素ガスを含む第2の気相混合物を得、
前記第3の反応器は、前記溶出塔に接続され、前記第2の気相混合物を第3の反応器に投入
し、加圧、加熱して、反応させてメタノールを生成し、第3の気相混合物を得、
前記第4の反応器は、前記第3の反応器に接続され、前記第3の気相混合物を第4の反応器に
投入して、塩化水素を第4の反応器に投入し、加熱して、メタノールと塩化水素を反応さ
せてクロロメタンを生成し、第4の気相混合物を得、
第5の反応器は、前記第4の反応器に接続され、前記第4の気相混合物を第5の反応器に投入
して、シリカフラワーを第5の反応器に投入し、加熱して、クロロメタンとシリカフラワ
ーを反応させてメチルクロロシランを生成し、第5の気相混合物を得る。
好ましくは、前記メチルクロロシラン製造装置は、
前記第3の反応器の入口に接続され、前記第3の反応器内に水素ガスを投入し、第1のバル
ブが設けられる水素ガスパイプと、
前記第1の反応器の入口に接続され、前記第1の反応器内に塩化水素を投入し、第2のバル
ブが設けられる塩化水素パイプと、
前記第3の反応器に投入されるガス中の炭素と水素のモル比を検出する炭素水素検出器と

前記炭素水素検出器に電気的に接続され、前記炭素水素検出器によって検出された前記第
3の反応器内のガス中の炭素と水素のモル比を受け取る制御器であって、さらに前記第1の
バルブと前記第2のバルブに電気的に接続され、制御器には炭素と水素のモル比が予め設
定されており、炭素水素検出器によって検出された炭素と水素のモル比情報と前記予め設
定された炭素と水素のモル比の値を比較し、検出された炭素と水素のモル比が予め設定さ
れた炭素と水素のモル比よりも大きい場合、炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と
水素のモル比に等しくなるまで、第1のバルブを開いて第3の反応器に水素ガスを投入する
よう制御し、第1のバルブを閉じるように制御し、検出された炭素と水素のモル比が予め
設定された炭素と水素のモル比よりも小さい場合、炭素と水素のモル比が予め設定された
炭素と水素のモル比に等しくなるまで、第2のバルブを閉じて第1の反応器に投入する塩化
水素の量を減少させるよう制御し、第2のバルブを開くように制御する制御器と、をさら
に含む。
好ましくは、前記メチルクロロシラン製造装置は、
ガス出口が前記第4の反応器の入口に接続される吸収塔をさらに含み、前記吸収塔のガス
出口が前記第4の反応器の入口に接続され、入口が前記蒸発器に接続され、蒸発器で蒸発
して得た気相物を吸収塔に投入して塩化水素を吸収し、吸収した塩化水素を前記第4反応
器に投入する塩化水素の供給源とする、
及び/又は、前記吸収塔の入口が前記結晶器に接続され、結晶器で結晶化して得た気相物
を吸収塔に投入して塩化水素を吸収し、吸収した塩化水素を前記第4の反応器に投入する
塩化水素の供給源とする吸収塔をさらに含む。
好ましくは、前記メチルクロロシラン製造装置は、
前記吸収塔に接続され、前記蒸発器にも接続され、加水分解混合物を蒸発器により蒸発さ
せて得た気相物を熱源として熱交換器に投入し、加水分解混合物を熱交換器に投入して熱
交換により昇温し、加水分解混合物が熱交換器により熱交換されて昇温された後に蒸発器
に投入して蒸発させ、加水分解混合物を蒸発器により蒸発させて得た気相物が熱交換器に
より熱交換されて降温された後に吸収塔に投入して吸収する熱交換器をさらに含む。
好ましくは、前記メチルクロロシラン製造装置は、
入口が前記吸収塔のガス出口に接続され、液体出口が吸収塔の塔頂入口に接続され、ガス
出口が前記第4の反応器に接続される吸収塔塔頂冷却分離器であって、水を冷却分離して
、冷却分離した水を再び吸収塔内に還流し、水が除去された塩化水素を第4の反応器に投
入する吸収塔塔頂冷却分離器をさらに含む。
好ましくは、前記ジルコニア製造装置は、
入口が前記加水分解槽の出口に接続され、出口が前記蒸発器の入口に接続される第2の固
液分離器をさらに含み、加水分解槽の加水分解混合物を第2の固液分離器に再投入して固
液分離してその中の固体不純物を除去し、蒸発器に再流入する。
好ましくは、前記ジルコニア製造装置は、
前記溶出塔と前記第3の反応器との間に設置され、入口が溶出塔のガス出口に接続され、
ガス出口が第3の反応器の入口に接続され、第2の気相混合物を冷却して四塩化ケイ素液を
分離し、精製された第2の気相物を得る第1の冷却器をさらに含む。
好ましくは、前記第1の冷却器の液体出口が前記第1の冷却分離器の入口に接続され、第2
の気相混合物を冷却して分離した四塩化ケイ素液を第1の冷却分離器に投入し、冷却源と
して第1の気相混合物を冷却して粗四塩化ジルコニウム固体を分離する、
及び/又は、前記第1の冷却器の液体出口が前記溶出塔の溶出液入口に接続され、第2の気
相混合物を冷却して分離した四塩化ケイ素液が溶出塔に投入されてその中の四塩化ケイ素
を溶出して回収する。
好ましくは、前記メチルクロロシラン製造装置は、
前記第3の反応器に接続され、第3の気相混合物が入り冷却することで粗メタノールを得る
第2の冷却器と、
前記第2の冷却器と前記第4の反応器との間に設置され、それぞれ第2の冷却器、第4の反応
器に接続され、粗メタノールが投入されて精製され、精製された第3の気相物を得る精留
塔と、をさらに含む。
好ましくは、前記メチルクロロシラン製造装置は、
前記第4の反応器に接続され、第4の気相混合物が入り、水を噴霧液として噴霧冷却するこ
とでメタノール、塩化水素を除去する噴霧冷却塔と、
前記噴霧冷却塔と前記第5の反応器との間に設けられ、水、メタノール及び塩化水素が反
応してクロロメタンを生じる過程で副生されるジメチルエーテルを乾燥除去し、精製され
た第4の気相物を得る乾燥塔と、をさらに含む。
好ましくは、前記第1の固液分離器の液体出口が前記加水分解槽の入口に接続され、第1の
固液分離器内の液体が加水分解槽に流入する。
第4の態様において、本開示は、前記のプロセスを使用する前記ジルコニアとメチルクロ
ロシランの共同製造システムを含み、
前記ジルコニア製造装置に接続され、前記ジルコニア製造装置で分離される前記四塩化ケ
イ素を原料としてポリシリコンを製造するポリシリコン製造装置をさらに含む、ジルコニ
アとメチルクロロシラン及びポリシリコンの共同製造システムをさらに提供する。
従来技術との比較における本開示の有益な効果は次の通りである。
本開示によるジルコニアとメチルクロロシラン及びポリシリコンの共同製造プロセス及び
共同製造システムは、ジルコニア製造過程で生じる一酸化炭素、塩化水素等の廃ガスをメ
チルクロロシランの製造原料として使用するだけでなく、ジルコニア製造過程で生じる副
生成物である四塩化ケイ素をポリシリコンの製造原料として使用することにより、廃ガス
及び四塩化ケイ素を効果的に高価値化させて回収利用し、しかも、廃ガス及び四塩化ケイ
素の処理コストを低減させて環境汚染を避けつつ、メチルクロロシラン、ポリシリコンの
生産コストを低減させており、プロセスレベルを向上させ、総合的な経済効果を向上させ
ている。
本開示の実施例2において提供するジルコニアとメチルクロロシラン及び/又はポリシリコンの共同製造システムの構造模式図である。 本開示の実施例3において提供するジルコニアとメチルクロロシラン及び/又はポリシリコンの共同製造システムの構造模式図である。 本開示の実施例2において提供するジルコニアとメチルクロロシラン及び/又はポリシリコンの共同製造プロセスのフローチャートである。
1-第1の反応器、2-第1の冷却分離器、3-加水分解槽、4-蒸発器、5-結晶器、6-第1の固液
分離器、7-第2の反応器、8-溶出塔、9-第3の反応器、10-第4の反応器、11-第5の反応器、
12-第3の冷却器、13-第3の貯蔵タンク、14-水素ガスパイプ、15-炭素酸素検出器、16-第1
のバルブ、17-吸収塔、18-熱交換器、19-吸収塔塔底再沸器、20-第2の固液分離器、21-第
1の冷却器、22-第1の貯蔵タンク、23-第1の搬送ポンプ、24-圧縮機、25-第2の冷却器、26
-精留塔、27-第2の貯蔵タンク、28-第2の搬送ポンプ、29-噴霧冷却塔、30-乾燥塔、31-加
熱器、32-こう解機、33-遠心分離器、34-吸収塔塔頂冷却分離器、35-塩素除去器、36-第1
の反応チャンバ、37-第1の反応器の出口、38-塩化水素パイプ、39-第1の反応器の入口、4
0-第2のバルブ
本開示の技術案を当業者がよりよく理解できるよう、以下では図面と実施例を組み合わせ
て本開示についてさらに詳細に説明する。
以下に本願の実施例を詳細に説明するが、前記実施例の例は図面に示されており、全文
を通して同一又は類似の符号で同一又は類似の素子或いは同一又は類似の機能を有する素
子を示している。以下に図面を参照して説明する実施例は例示的なものであり、本願を解
釈するためだけに用いられるものであって、本願を限定するものであると理解することは
できない。
実施例1
本開示の実施例は、
ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素
を原料としてジルコニアを製造し、さらに、ジルコニアを製造する過程で生じる一酸化炭
素、水素ガス、塩化水素気相物を分離するジルコニア製造装置と、
ジルコニア製造装置に接続され、ジルコニア製造装置で分離される一酸化炭素、水素ガス
、塩化水素気相物を原料としてメチルクロロシランを製造するメチルクロロシラン製造装
置とを含む、ジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システムを提供し、
ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水
素を原料としてジルコニアを製造し、ジルコニアを製造する過程で分離される気相物に一
酸化炭素、水素ガス、塩化水素気相物を含み、
ジルコニアを製造する過程で分離される気相物を原料としてメチルクロロシランを製造す
ることを含む、上記のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システムを使用する、
ジルコニア及びメチルクロロシランの共同製造プロセスをさらに提供する。
本開示の実施例は、ジルコニア製造過程で生じる一酸化炭素、塩化水素をメチルクロロ
シランの製造原料として使用し、一酸化炭素、塩化水素等の廃ガスを効果的に高価値化さ
せて回収利用し、廃ガスの処理コストを低減させて環境汚染を避けつつ、メチルクロロシ
ランの生産コストを低減させており、プロセスレベルを向上させ、総合的な経済効果を向
上させている。
実施例2
図1に示すように、本開示の実施例は、
ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素
を原料としてジルコニアを製造し、さらに、ジルコニアを製造する過程で生じる一酸化炭
素、水素ガス、塩化水素気相物を分離するジルコニア製造装置と、
ジルコニア製造装置に接続され、ジルコニア製造装置で分離される一酸化炭素、水素ガス
、塩化水素気相物を原料としてメチルクロロシランを製造するメチルクロロシラン製造装
置とを含む、ジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセスを使用する、ジルコニ
アとメチルクロロシランの共同製造システムを提供する。
さらに、本実施例におけるジルコニア製造装置は、第1の反応器1と、塩素除去器35と、
第1の冷却分離器2と、加水分解槽3と、蒸発器4と、結晶器5と、第1の固液分離器6と、第2
の反応器7と、溶出塔8とを含む。
第1の反応器1は、ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素、熱交換剤としてのシリコ
ン、塩化水素をその中で混合、加熱し、ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス
を反応させて四塩化ジルコニウム、四塩化ケイ素、一酸化炭素を生成し、熱交換剤として
のシリコン、塩素ガス、塩化水素を反応させて四塩化ケイ素、水素ガスを生成して、第1
の気相混合物を得る。
具体的には、第1の反応器1には、塩素ガス及び塩化水素を投入するための1つ以上のガス
入口が設けられている。第1の反応器1には、ジルコンサンド、還元剤としての炭素、熱補
給剤としてのシリコンを添加するための1つ以上の供給部がさらに設けられている。本実
施例において、第1の反応器1の内部は第1の反応チャンバ36を含み、第1の反応チャンバ36
は第1の反応器1の内部の下部に設けるのが好ましい。第1の反応器1は、第1の反応チャン
バ36を加熱するための加熱機能をさらに有するべきであり、加熱温度の範囲は1050~1200
℃である。
塩素除去器35は第1の反応器1内に配置され、第1の反応器1の第1の反応チャンバ36と第1
の反応器の出口37を分離し、内部にシリカフラワーを備え、そのシリカフラワーによって
第1の気相混合物中の塩素ガス、塩化水素を除去する。
第1の冷却分離器2は第1の反応器1に接続され、塩化水素、塩素ガスが除去された第1の気
相混合物を第1の冷却分離器2に投入して冷却し、粗四塩化ジルコニウム固体を分離し、粗
四塩化ジルコニウム固体が分離された第1の気相混合物をさらに得、第1の冷却分離器2の
塔頂には第1の温度検出装置及び第1の還流噴霧液流量制御装置が設置され、第1の温度検
出装置及び第1の還流噴霧液流量制御装置は、第1の冷却分離器が適切な冷却温度を保つよ
うにカスケードループ制御をなしている。本実施例において、第1の冷却分離器2の温度は
180~250°Cであることが好ましい。
加水分解槽3は第1の冷却分離器2に接続され、粗四塩化ジルコニウム固体を加水分解槽3
に投入して加水分解してオキシ塩化ジルコニウムを生成し、加水分解混合物を得る。本実
施例において加水分解槽3は黒鉛材質である。
蒸発器4は加水分解槽3に接続され、加水分解混合物を蒸発器4に投入して蒸発させる。本
実施例において蒸発器4の材質は黒鉛材質である。
結晶器5は蒸発器4に接続され、蒸発後の加水分解混合物を結晶器5に投入して結晶化する
。本実施例において結晶器5はグラスライニング材質である。
第1の固液分離器6は結晶器5に接続され、結晶後の加水分解混合物を第1の固液分離器6に
投入して固液分離し固体オキシ塩化ジルコニウムを得る。具体的には、本実施例における
第1の固液分離装置6はベルトフィルタであり、ベルトフィルタは真空ベルトフィルタであ
ることが好ましい。
第の2反応器7は第1の固液分離器6に接続され、固体のオキシ塩化ジルコニウムを第2の反
応器7に投入して加熱してジルコニアを得る。本実施例において、第2の反応器7の加熱可
能温度範囲は800~1000℃を含む。
溶出塔8は第1の冷却分離器2に接続され、粗四塩化ジルコニウム固体を分離した第1の気相
混合物を溶出塔8に投入して四塩化ケイ素を溶出液として溶出して四塩化ケイ素液を回収
し、一酸化炭素、水素を含む第2の気相混合物を得る。本実施例において、溶出塔8はシー
ブトレイ塔であり、溶出塔8は四塩化ケイ素を溶出液として用いることが好ましい。溶出
塔8の頂部には第2の温度検出装置、第2の噴霧液流量制御装置が設置され、第2の温度検出
装置及び第2の噴霧液流量制御装置は、溶出塔8が適切な冷却温度を保つように制御するた
めにカスケードループ制御をなしている。本実施例において、溶出塔8の温度は-15~5°C
であることが好ましい。
さらに、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は主に、第3の反応器9、第4の反
応器10、第5の反応器11を含む。
第3の反応器9は溶出塔8に接続され、第2の気相混合物を第3の反応器9に投入し、加圧、加
熱して、反応させてメタノールを生成し、第3の気相混合物を得る。本実施例において、
第3の反応器9は加熱と加圧機能を有するべきであり、加熱可能な温度範囲は200~250℃を
含み、加圧可能な範囲は5.0~6.0MPaを含む。
第4の反応器10は第3の反応器9に接続され、第3の気相混合物を第4の反応器10に投入して
、塩化水素を第4の反応器10に投入し、加熱して、メタノールと塩化水素を反応させてク
ロロメタンを生成し、第4の気相混合物を得る。本実施例では、第4の反応器10の加熱可能
温度範囲は130~150℃を含む。
第5の反応器11は第4の反応器10に接続され、第4の気相混合物を第5の反応器11に投入して
、シリカフラワーを第5の反応器11に投入し、加熱して、クロロメタンとシリカフラワー
を反応させてメチルクロロシランを生成し、第5の気相混合物を得る。具体的には、第5の
反応器11は流動床反応器であり、加熱可能な温度範囲は280~320℃を含む。
具体的に、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は、
第5の反応器11に接続され、第5の反応器11から出力される第5の気相混合物を冷却して液
体にする第3の冷却器12と、
第3の冷却器12に接続され、第3の冷却器12での冷却で残った液体であるメチルクロロシラ
ンを貯蔵する第3の貯蔵タンク13と、をさらに含む。
なお、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は、
第3の反応器9の入口に接続され、第3の反応器9内に水素ガスを投入し、第1のバルブ16が
設置された水素ガスパイプ14と、
第1の反応器1の入口39に接続され、第1の反応器1内に塩化水素を投入し、第2のバルブ40
が設置された塩化水素パイプ38と、
溶出塔8と第3の反応器9との間に設けられるのが好ましく、第3の反応器9に投入されるガ
ス中の炭素と水素のモル比を検出し、検出された炭素と水素のモル比情報を伝達する炭素
水素検出器15と、をさらに含む。
制御器は前記炭素水素検出器に電気的に接続され、炭素水素検出器15によって検出された
、第3の反応器9に導入されたガス中の炭素と水素のモル比情報を受け取る制御器であって
、さらに前記第1のバルブと前記第2のバルブに電気的に接続され、制御器には炭素と水素
のモル比の値が予め設定されており、炭素水素検出器によって検出された炭素と水素のモ
ル比情報と予め設定された炭素と水素のモル比の値を比較し、検出された炭素と水素のモ
ル比が予め設定された炭素と水素のモル比よりも大きい場合、炭素と水素のモル比が予め
設定された炭素と水素のモル比に等しくなるまで、第1のバルブ16を開いて第3の反応器9
に水素ガスを投入するよう制御し、第1のバルブ16を閉じるように制御し、検出された炭
素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比よりも小さい場合、炭素と水素の
モル比が予め設定された炭素と水素のモル比に等しくなるまで、第2のバルブ40を閉じて
第1の反応器1に投入する塩化水素の量を減少させるよう制御し、第2のバルブ40を開くよ
うに制御する。
好ましくは、本実施例におけるジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システムは、
ガス出口が第4の反応器10の入口に接続される吸収塔17をさらに含み、
吸収塔17の入口が蒸発器4に接続され、蒸発器4で蒸発して得た気相物を吸収塔17に投入し
て塩化水素を吸収し、吸収した塩化水素を第4の反応器10に投入する塩化水素の供給源と
する、
及び/又は、吸収塔17の入口が結晶器5に接続され、結晶器5で結晶化して得た気相物を吸
収塔17に投入して塩化水素を吸収し、吸収した塩化水素を第4の反応器10に投入する塩化
水素の供給源とする。
なお、本実施例におけるジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システムは、
ガス出口が第4の反応器10の入口に接続される吸収塔17をさらに含み、
吸収塔17の入口が蒸発器4に接続され、蒸発器4で蒸発して得た気相物を吸収塔17に投入し
て塩化水素を吸収し、吸収した塩化水素を第4の反応器10に投入する塩化水素の供給源と
し、
吸収塔17の入口が結晶器5に接続され、結晶器5で結晶化して得た気相物を吸収塔17に投入
して塩化水素を吸収し、吸収した塩化水素を第4の反応器10に投入する塩化水素の供給源
とする。
吸収塔17の液体出口が加水分解槽3の入口に接続され、吸収塔17内の廃液は加水分解槽3に
補充されて、加水分解用水として加水分解槽3での加水分解用水の使用量を減らすことが
できる。
なお、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は、
吸収塔17に接続され、蒸発器4にも接続され、加水分解混合物を蒸発器4により蒸発させて
得た気相物を熱源として熱交換器18に投入し、加水分解混合物を熱交換器18に投入して熱
交換により昇温し、加水分解混合物が熱交換器18により熱交換されて昇温された後に蒸発
器4に投入して蒸発させ、加水分解混合物を蒸発器4により蒸発させて得た気相物が熱交換
器18により熱交換されて降温された後に吸収塔17に投入して吸収する熱交換器18をさらに
含む。
具体的には、熱交換器18は、蒸発器で得た気相物の熱の回収と、加水分解槽が出力する加
水分解混合物を予熱することに用いられる。熱交換器18は、冷却源入口、冷却源出口、熱
源入口、熱源出口を含み、ここで、冷却源入口は加水分解槽の出口に接続され、冷却源出
口は蒸発器の入口に接続され、熱源入口は蒸発器のガス出口に接続され、熱源出口は吸収
塔の入口に接続される。蒸発器4により蒸発して得た気相物を熱源入口から熱交換器18に
投入して熱源とし、加水分解槽3で得た加水分解混合物を冷却源入口から熱交換器18に投
入して前記熱源(つまり、蒸発器4により蒸発して得た気相物)と熱交換昇温し、熱交換
器18により熱交換されて昇温された加水分解混合物を、再び冷却源出口から蒸発器4に投
入して蒸発させ、蒸発器4により蒸発して得た気相物を、熱交換器18における、前記加水
分解槽3から熱交換器に投入した加水分解混合物と熱交換して降温させた後に、気液混合
物になり、この気液混合物を再び熱源出口から吸収塔17に投入して吸収する。本実施例に
おいて、熱交換器18はシェルアンドチューブ式の熱交換器18であり、熱交換器18の材質は
黒鉛である。
具体的に、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は、
吸収塔17に接続され、吸収塔17の塔底液を加熱する吸収塔塔底再沸器19をさらに含む。具
体的には、吸収塔塔底再沸器19の入口は吸収塔の塔釜出口に接続され、吸収塔塔底再沸器
19のガス出口は吸収塔の入口に接続され、気化物を再び吸収器に戻して吸収するために用
いられる。吸収塔塔底再沸器19の液体出口及び/又は吸収塔は加水分解槽3に接続され、吸
収塔塔底再沸器19及び/又は吸収塔内の廃液を加水分解槽3に補充するために用いられ、加
水分解用水として加水分解槽3での加水分解用水の使用量を減少させることができる。
なお、本実施例におけるジルコニア製造装置は、
入口が加水分解槽3の出口に接続され、出口が蒸発器4の入口に接続される第2の固液分離
器20をさらに含み、加水分解槽3を通過した加水分解混合物を第2の固液分離器20に再投入
してその中の固形不純物を除去し、蒸発器4に再流入する。具体的には、本実施例におけ
る第2の固液分離器20は圧力ろ過機であり、圧力ろ過機の材質はFRPP(ガラス繊維強化ポ
リプロピレンパイプ)である。
具体的には、本実施例におけるジルコニア製造装置は、
溶出塔8と第3の反応器9との間に配置され、入口が溶出塔8のガス出口に接続され、ガス出
口が第3の冷却器9の入り口に接続され、溶出塔8から出力される第2の気相混合物を冷却し
て四塩化ケイ素液を分離(又は析出)し、生成された第2の気相物を得る第1の冷却器21を
さらに含む。本実施例において、第1の冷却器21は多管式熱交換器である。
本実施例において、第1の冷却器21の液体出口が第1の冷却分離器2の入口に接続され、第1
の冷却器21で冷却して分離した四塩化ケイ素を冷却源として第1の冷却分離器2に投入する
ことで、第1の気相混合物中の粗四塩化ジルコニウム固体を冷却分離する、
及び/又は、第1の冷却器21の液体出口が溶出塔8の入口に接続され、第1の冷却器21で冷却
して分離した四塩化ケイ素を溶出塔8に投入して溶出液とし、溶出塔に投入された内の第2
の気相混合物を溶出液で溶出することにより、第2の気相混合物中の四塩化ケイ素等の金
属塩化物不純物を除去又は回収する。
具体的には、本実施例におけるジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システムは、
入口が第1の冷却器21の出口に接続され、第1の冷却器21によって分離された四塩化ケイ素
液を貯蔵し、四塩化ケイ素液の一部が第1の搬送ポンプ23に流入し、その後、その冷却源
及び/又は溶出塔8の溶出液として使用され、その他の部分は、後続のプロセスに流出し、
例えば、ポリシリコン製造プロセスに使用され、つまり、ポリシリコン製造装置に接続す
ることもでき、例えば塩化水素化反応器に接続することもできる第1の貯蔵タンク22と、
入口が第1の貯蔵タンク22の出口に接続され、出口が溶出塔8に接続され、第1の貯蔵タン
ク22内の四塩化ケイ素液を溶出塔8に溶出液として搬送する、及び/又は、出口が第1の冷
却器2に接続され、第1の貯蔵タンク22内の四塩化ケイ素液を冷却源として溶出塔の第1の
冷却器2に搬送する第1の搬送ポンプ23をさらに含む。本実施例において、第1の搬送ポン
プ23はキャンドモータポンプである。
具体的に、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は、
入口が第1の冷却器21のガス出口に接続され、出口が第3の反応器9に接続され、精製され
た第2の気相物を圧縮する圧縮機24をさらに含む。
なお、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は、
第3の反応器9に接続され、出力された第3の気相混合物を冷却して分離し粗メタノールを
得る第2の冷却器25と、
第2の冷却器25と第4の反応器10との間に設置され、前記粗メタノールを精留精製して、精
製された第3の気相物を得る精留塔26と、をさらに含む。具体的には、精留塔26の入口と
ガス出口をそれぞれ第2の冷却器25、第4の反応器10に接続し、精留塔26で粗メタノールを
精留精製して、精製された第3の気相物を得る。本実施例において、粗メタノールの精留
塔での精製工程は、従来の方法で行うことができるので、ここでは説明を省略する。
本実施例において、第2の冷却器25のガス出口が圧縮機24の入口に接続され、第2の冷却器
25で冷却されなかったガスは圧縮機24で圧縮された後、第3の反応器9に引き続き投入され
て反応する。
具体的には、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は、
第2の冷却器25と精留塔26との間に設置され、具体的に、入口が第2の冷却器25の液体出口
に接続され、出口が精留塔26の入口に接続され、粗メタノールを貯蔵する第2の貯蔵タン
ク27と、
第2の貯蔵タンク27と精留塔との間に設置され、具体的に、入口が第2の貯蔵タンク27に接
続され、出口が精留塔26に接続され、粗メタノールを精留塔26に搬送する第2の搬送ポン
プ28と、をさらに含む。
なお、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は、
第4の反応器10に接続される噴霧冷却塔29をさらに含み、第4の気相混合物が噴霧冷却塔29
に入り、水を噴霧液として噴霧冷却してメタノール及び塩化水素を除去する。本実施例に
おいて、噴霧冷却塔29の水(つまり、噴霧液)は脱塩水である。
乾燥塔30は、噴霧冷却塔29と第5の反応器11との間に設置され、水、メタノールが塩化水
素と反応してクロロメタンを生成する過程で副生するジメチルエーテルを乾燥除去し、精
製された第4の気相物を得る。具体的には、乾燥塔の入口は噴霧冷却塔のガス出口に接続
され、乾燥塔30の出口(ガス出口)は第5の反応器11に接続され、乾燥塔30内には乾燥剤
を備えている。本実施例において、乾燥剤として濃硫酸を用いることが好ましい。
具体的に、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は、
入口が乾燥塔30のガス出口に接続され、出口が第5の反応器11の入口に接続され、前記精
製された第4の気相物を加熱する加熱器31をさらに含む。
具体的には、本実施例におけるジルコニア製造装置は、
入口が第1の固液分離器6の固相物出口に接続され、第1の固液分離器6で分離された固形物
をこう解して固形物中の液体をさらに放出するこう解機32と、
入口がこう解機32の出口に接続され、出口が第2の反応器7の入口に接続され、固体(ZrOC
l2・8H2O)を分離して得る遠心分離機33と、をさらに含む。
なお、本実施例における第1の固液分離器6の液体出口は加水分解槽3の入口に接続され、
第1の固液分離器6内で分離された液体を加水分解槽3に流入させて加水分解用の水を補充
し、加水分解槽3における加水分解用の水の使用量を減少させることがきる。
なお、本実施例におけるメチルクロロシラン製造装置は、
吸収塔17の塔頂に接続され、水を冷却分離して、冷却分離した水を再び吸収塔17内に還流
し、吸収塔17の塔頂再沸器のガス出口が第4の反応器10に接続される吸収塔塔頂冷却分離
器34をさらに含む。具体的には、前記吸収塔塔頂冷却分離器の入口が前記吸収塔のガス出
口に接続され、吸収塔塔頂冷却分離器の液体出口が吸収塔の塔頂の入口に接続され、吸収
塔塔頂冷却分離器のガスの出口が前記第4の反応器に接続され、吸収塔塔頂冷却分離器は
、水を冷却分離して、冷却分離した水を再び吸収塔内に還流し、水が除去された塩化水素
は第4反応器内に流入する。
図3に示すように、本開示の実施例は、前記共同製造システムを使用するジルコニアと
メチルクロロシラン共同製造プロセスを提供し、次のステップを含む。
(1)中間生成物である第1の気相混合物の製造:ジルコンサンド、還元剤としての炭素、
塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素を混合し、加熱して、ジルコンサンド、
還元剤としての炭素、塩素ガスを炭化水素化反応させて四塩化ジルコニウム、四塩化ケイ
素、一酸化炭素を生成し、熱補給剤としてのシリコン、塩素ガス、塩化水素を加熱条件下
で反応させて四塩化ケイ素と水素ガスを生成し、第1の気相混合物を得る。
ここで、加熱温度は1050~1200℃であり、本実施例では1050℃であることが好ましく、ジ
ルコンサンドと熱補給剤としてのシリコンのモル比は1:(1.2~1.6)で、本実施例では1
:1.6であることが好ましく、熱補給剤としてのシリコンはシリカフラワーを用い、還元
剤としての炭素の容量は多めに保つべきであり、塩素ガス、塩化水素も若干多めにするこ
とが好ましく、具体的な容量は状況に応じて選択すればよく、本実施例ではこれについて
さらに限定しない。
具体的には、ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコ
ン、塩化水素を第1の反応器1内で混合し、加熱して、加熱温度は1050℃であって、ジルコ
ンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガスを炭化水素化反応させて四塩化ジルコニウム、
四塩化ケイ素、一酸化炭素を生成し、熱補給剤としてのシリコン、塩素ガス、塩化水素を
高温下で反応させて四塩化ケイ素と水素ガスを生成し、第1の気相混合物を得る。ジルコ
ンサンドとシリカフラワーのモル比は1:1.6である。
本実施例において、第1の気相混合物に対し塩化水素と塩素ガスを除去することをさらに
含む。本実施例では、塩素除去器35を用いて塩化水素と塩素ガスを除去する。
具体的には、塩素除去器35内のシリカフラワーにより第1の気相混合物中の塩化水素、塩
素ガスを除去する。
(2) ジルコニアの製造
塩化水素、塩素ガスを除去した第1の気相混合物を冷却して粗四塩化ジルコニウム固体を
分離し、粗四塩化ジルコニウム固体を加水分解してオキシ塩化ジルコニウムを生成し、加
水分解混合物を得て、さらに加水分解混合物に蒸発、結晶化、固液分離等の処理を行って
オキシ塩化ジルコニウム個相物(主成分はZrOCl2・8H2Oである)を得て、オキシ塩化ジル
コニウム個相物を加熱焼成し、分解してジルコニアを得る。
ここで、四塩化ジルコニウム固体を加水分解する際の加水分解用水には、補充された新鮮
な水を含み、補充水は脱塩水を用いることが好ましく、四塩化ジルコニウムと加水分解用
水の質量比は1:3~4であり、本実施例では1:3であることが好ましく、四塩化ジルコニ
ウムと水の蒸発処理温度は、85~100℃で、85℃であることが好ましく、結晶処理温度は3
0~45℃で、30℃であることが好ましく、オキシ塩化ジルコニウム固相物を加熱焼成する
温度は800~1000℃で、加熱焼成温度は1000℃であることが好ましく、固液分離は真空ベ
ルトフィルタのようなベルトフィルタを用いることが好ましい。
任意で、本実施例の加水分解用水は、本実施例の共同製造プロセスのその他の段階で生成
される廃水、例えば、吸収塔17における塩酸分解工程で生成される低濃度の酸性排水や、
加水分解混合物の蒸発、結晶化、固液分離等の処理過程で分離される液相物も含む。
本実施例において、任意で、加水分解混合物を蒸発、結晶化、固液分離処理してオキシ塩
化ジルコニウムの固相物を得る前に、加水分解混合物を固液分離処理してその中の固形不
純物を除去するというステップをさらに含む。本実施例において、加水分解混合物を固液
分離処理するとは、加水分解混合物を圧力ろ過機内でろ過することであり、ろ過して除去
された固形不純物は、反応していないジルコンサンド、還元剤を含む。
任意で、オキシ塩化ジルコニウム固相物を加熱焼成する前に、オキシ塩化ジルコニウム固
相物をこう解して、オキシ塩化ジルコニウム固相物に内包されている液体を放出させるス
テップをさらに含む。
具体的には、塩化水素、塩素ガスを除去した第1の気相混合物を第1の冷却分離器2内で冷
却して粗四塩化ジルコニウム固体を分離し、粗四塩化ジルコニウム固体を加水分解槽3に
投入し、新鮮な水を加水分解槽3に補充し、補充水は脱塩水であり、加水分解槽3内の水は
、吸収塔17内での塩酸分解過程で生じる低濃度の酸性廃水、及びオキシ塩化ジルコニウム
結晶スラリーをろ過して得たろ液を含み、粗四塩化ジルコニウムと水の質量比は1:3であ
り、粗四塩化ジルコニウムを加水分解槽3内で加水分解してオキシ塩化ジルコニウムを生
成し、加水分解混合物を得て、加水分解混合物を圧力ろ過機(つまり、第2の固液分離器2
0)内でろ過し、その中の固形不純物をろ過により除去し、当該固形不純物は反応してい
ないジルコンサンド、還元剤を含む。
さらに、不純物が除去された加水分解混合物を蒸発器4で85℃の条件下で蒸発させて得たZ
rOCl2(オキシ塩化ジルコニウム)の濃度が20 mass%以上の濃縮液を得て、濃縮液を結晶
器5で30℃の条件下で結晶化してZrOCl2・8H2O(オキシ塩化ジルコニウム八水和物)スラ
リーを得て、結晶スラリーを真空ベルトフィルタ(つまり、第1の固液分離器6)でろ過し
て固相物を得、固相物はZrOCl2・8H2Oろ過ケークであって、ろ過して得た液体を加水分解
槽3に戻して投入し、第1の固液分離器6で分離して得た固相物ろ過ケークをこう解機32に
投入してこう解し、ろ過ケークをこう解して結晶化過程で固体に封入されていた液体を放
出させてスラリーを得、スラリーを遠心分離器33に投入して、遠心分離を行ってZrOCl2・
8H2O生成物を得、固体オキシ塩化ジルコニウムを第2の反応器7で高温焼成し、焼成温度は
1000°Cであり、ZrOCl2・8H2Oはジルコニア、塩化水素ガス、水蒸気に分解される。
(3)中間生成物である第2の気相混合物の製造:粗四塩化ジルコニウム固体が分離された
第1の気相混合物を溶出し、冷却分離して、その中の四塩化ケイ素を分離回収し、一酸化
炭素、水素ガスを含む第2の気相混合物を得る。本実施例において、溶出は四塩化ケイ素
(液体)を溶出液とする。
なお、ステップ(3)は、第2の気相混合物をさらに精製するステップを含み、具体的には
、第2の気相混合物を第1の冷却器21に投入して冷却することにより四塩化ケイ素液を分離
し、精製された第2の気相混合物を得て、分離された四塩化ケイ素液を第1の貯蔵タンク22
に投入して一時的に貯留するというものである。
本実施例では、第1の貯蔵タンク22内の四塩化ケイ素液の一部を冷却源(例えば第1の冷却
器2の冷却源)に用いること、及び/又は溶出液(例えば溶出塔8の溶出液)として用いる
ことができ、その他の部分を後続の工程に用いることができ、例えばポリシリコン製造工
程に用いることができる。
具体的には、第1の冷却分離器2で分離した粗四塩化ジルコニウム固体の第1の気相混合物
を、四塩化ケイ素を溶出液として溶出し洗浄冷却することでその中の四塩化ケイ素を除去
し、一酸化炭素、水素ガスを含む第2の気相混合物を得、
第2の気相混合物を第1冷却器21に投入して冷却して四塩化ケイ素液を分離し、精製された
第2の気相物を得、分離された四塩化ケイ素液は第1の貯蔵タンク22に流入し、第1の貯蔵
タンク22中の四塩化ケイ素液の一部は、第1の搬送ポンプ23により溶出塔8に搬送され溶出
液として用いられ、一部は第1の搬送ポンプ23により第1の冷却器2に搬送されて冷却源と
して第1の気相物の冷却に用いられ、残りの部分は後続の工程に流出する。
(4) 中間生成物であるメタノールの製造:第2の気相混合物を加圧、加熱して、これを
反応させてメタノールを生成し、第3の気相混合物を得る。ここで、加圧圧力は5.0~6.0M
Pa、加熱温度は220~250℃であり、本実施例において、加圧圧力は5.0MPaが好ましく、加
熱温度は220℃が好ましい。
さらに、前記精製された第2の気相物中の炭素と水素のモル比は1:(4~5)であり、好ま
しくは炭素と水素のモル比は1:4である。よって、前記精製された第2の気相物を加圧、加
熱し、反応させてメタノールを生成する前に、所望の炭素と水素のモル比範囲となるよう
に、その中の炭素と水素のモル比を検出して調節することをさらに含む。
具体的には、精製された第2の気相混合物を圧縮機24によって圧縮した後、第3の反応器9
に投入し、第3の反応器9に搬送されるガス中の炭素と水素のモル比を炭素水素検出器15に
よって検出し、炭素と水素の予め設定されたモル比は1:4であって、検出された炭素と水
素のモル比が予め設定されたモル比よりも大きい場合、制御器は、検出された炭素と水素
のモル比が予め設定された炭素と水素とのモル比に等しくなるまで、水素ガスパイプ14上
の第1のバルブ16を開いて第3の反応器9に水素ガスを補充するように制御し、制御器は、
第1のバルブ16を閉じるように制御し、検出された炭素と水素のモル比が予め設定された
炭素と水素のモル比よりも小さい場合、制御器は、検出された炭素と水素のモル比が予め
設定された炭素と水素とのモル比に等しくなるまで、第2のバルブ40を閉じて第1の反応器
1に投入する塩化水素の量を減少させるように制御し、制御器は、第2のバルブ40を開くよ
うに制御する。
第3の反応器9内で加圧を行う圧力は5.0MPaで、加熱の温度は220℃であり、反応させてメ
タノールを生成し、第3の気相混合物を得る。
本実施例においては、第3の気相混合物を精製するステップをさらに含み、具体的には、
以下の通りである。
第3の反応器9で反応させて生成した第3の気相混合物を第2の冷却器25に投入して冷却し、
粗メタノール(つまり、冷却して得た液相物)と、液相物として冷却されなかった気相物
とに分離する。液相物として冷却されなかったものは前記の精製された第2の気相物に戻
して混合してよく、第3の反応器9に再度入れて反応させてメタノールを生成する。粗メタ
ノールは第2の貯蔵タンク27に流入し、第2の搬送ポンプ28により精留塔26に送られ、精留
塔26でメタノールが精留されてメタノールが精製され、精留塔26から廃水を排出し、メタ
ノールを主成分とする精製された第3の気相物を得る。
なお、本実施例における精留塔で粗メタノールを精製するプロセス条件及び過程は、従来
のプロセス方法条件を採用することができるため、ここでの詳細な説明は省略する。
(5) 中間生成物であるクロロメタンの製造:第3の気相混合物と塩化水素を混合、加熱
してこれを反応させクロロメタンとジメチルエーテルを生成し、第4の気相混合物を得る

ここで、第3の気相混合物と塩化水素の加熱温度は130~150℃であり、好ましくは130℃で
ある。
本実施例においては、触媒の添加をさらに含み、触媒として塩化亜鉛を用いることが好ま
しい。
具体的には、第3の気相混合物を第4の反応器10に投入して、塩化水素を第4の反応器10に
投入し、第4の反応器10内で1加熱し、加熱温度は30℃であり、反応の触媒は塩化亜鉛であ
って、水素化塩化反応させてクロロメタン、ジメチルエーテルを生成し、第4の気相混合
物を得る。
本実施例において、ステップ(4)で第4の反応器10に投入する塩化水素は、別途投入され
る塩化水素であってよく、ジルコニアの製造過程で分離される気相物から抽出して得た塩
化水素であってもよく、つまり、加水分解混合物を蒸発器4内で蒸発させて得た気相物、
結晶器5内で結晶化して得た気相物のうちの1種または複数種を、吸収塔17に投入して塩化
水素を吸収し、吸収した塩化水素を精製して、第4の反応器10に所望の塩化水素の供給源
として再投入してもよい。
本実施例において、吸収塔17内で吸収する温度は40~60℃であり、圧力は0.1~0.3MPaで
あるが、本実施例では、吸収塔内で吸収する温度は40℃であることが好ましく、圧力は0.
3MPaであることが好ましい。
いくつかの任意の実施形態において、吸収塔17の塔頂温度は40~60℃であり、その塔釜の
温度は100~120℃であり、圧力は20~40kPaである。
具体的には、加水分解混合物を蒸発器4内で蒸発させて得た気相物、結晶器5内で結晶化し
て得た気相物を吸収塔17に投入して塩化水素を吸収し、吸収塔17内で吸収する温度は40℃
であり、圧力は0.3Mpaである。吸収塔17の気相出口から排出された塩化水素を吸収塔塔頂
冷却分離器34に投入して冷却し、その中の水を分離して、純度が99.9mas%より高く、水分
含量が1000PPmより小さい塩化水素ガスを得る。冷却分離された水は再び吸収塔17に戻さ
れ、吸収後に得た廃液(主に低濃度の廃酸)は加水分解槽3に排出され、加水分解用水と
される。水が除去された塩化水素を塩化水素の供給源として第4の反応器10に投入する。
本実施例の共同製造プロセスは、ジルコニア製造工程で生じた酸性廃ガス、廃液を効果的
に高価値化させて利用でき、環境汚染を避け、廃酸廃ガスの処理コストを低減しつつ、メ
チルクロロシランの生産コストを低減させている。
なお、本実施例では、加水分解混合物を蒸発器4で蒸発して得た気相物を熱源として熱交
換器18に投入し、加水分解槽3中の加水分解混合物を熱交換器18に投入して熱交換昇温し
、加水分解混合物は熱交換器18で熱交換されて昇温された後に蒸発器4に再投入されて蒸
発を行い、加水分解混合物を蒸発させて経て得た気相物は熱交換器18に投入されて熱交換
されて降温された後に吸収塔17に再投入されて吸収され、吸収塔塔底再沸器19で吸収塔17
の塔底液を加熱し、吸収塔17内の廃液を加水分解槽3に補充流入する。
(6)メチルクロロシランの製造:第4の気相混合物を加熱して、シリカフラワーを添加し
、第4の気相混合物中のクロロメタンをシリカフラワーと反応させてメチルクロロシラン
を生成し、第5の気相混合物を得る。ここで、第4の気相混合物を加熱する温度(つまり、
第5の反応器内の反応温度)は280~320℃で、好ましくは280℃である。本実施例において
は、クロロメタンとシリカフラワーの反応に触媒を加えるが、触媒としては銅または銅塩
を用いることができ、好ましくは銅を触媒として用いる。
なお、本実施例において、第4の気相混合物をシリカフラワーと反応させてメチルクロロ
シランを生成する前に、第4の気相混合物を噴霧洗浄し、乾燥して、精製された第4の気相
物を得るステップをさらに含み、具体的には以下のステップを含む。
第4の気相混合物を噴霧冷却塔29に投入し、水を噴霧液として用いて噴霧洗浄凝縮して第4
の気相混合物中のメタノール、塩化水素を除去してから乾燥塔30に再投入して乾燥し、水
、ジメチルエーテルを除去し、精製された第4の気相物を得る。本実施例において、精製
された第4の気相物中のクロロメタンの純度は99mas%よりも高い。
具体的には、前記の精製後の第4の気相混合物(つまり、精製された第4の気相混合物)を
加熱器31によって加熱してから第5の反応器11に投入し、加熱温度は280℃で、第5の反応
器11にシリカフラワーを投入して、銅又は銅塩触媒条件下で加熱し、クロロメタンとシリ
カフラワーを流動化反応させてメチルクロロシランを生成し、第5の気相混合物を得、当
該反応過程は放熱過程であり、第5の反応器11内の反応過程で放出された熱を冷却水によ
って除去することで第5の反応器11内の温度を280℃に保ち、第5の気相混合物を第3の冷却
器12に投入して冷却分離して液体を得、冷却された液体であるメチルクロロシランを第3
の貯蔵タンク13に再投入して貯蔵し、精留精製によってジメチルジクロロシラン、メチル
トリクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ジクロロシランを得る。
いくつかの任意の実施形態において、本実施例におけるジルコンサンドはZrSiO4であり、
使用される原料のモル比はZrSiO4:C:Cl2:Si:HCl =1:(4~5):4:(3~4):(12
~16)であり、質量比はZrSiO4:C:Cl2:Si:HCl =183:(48~60):283:(84~112)
:(439~583)であり、ジルコンサンドの炭化塩素化反応後、塩素除去器35中のシリカフ
ラワーによって塩化水素及び塩素ガスを除去した後、得られる生成物(つまり、第1の気
相混合物)の組成は、ZrCl4=(186~233)kg、CO = (89~112) kg、SiCl4=(815~ 849)k
g、H2= (12~16)kgであり、SiCl4(四塩化ジルコニウム)を加水分解し、焼成した後、
ジルコニア生成物(98~123)kgが得られ、第1の気相混合物を溶出した後、第2の気相混
合物を得て冷却分離し、第2の気相混合物を得る。第2の気相混合物を冷却分離し、メタノ
ール化反応及び冷却分離及び精留を行って、メタノール81~128kg(つまり、精製された
第3の気相物)を得る。精製された第3の気相物を水素化塩化反応、噴霧溶出及び乾燥した
後、クロロメタン109~201kg(つまり、精製された第4の気相物)が得られ、クロロメタ
ンとシリカフラワーを流動化反応及び冷却分離した後、メチルクロロシラン製品が得られ
、メチルクロロシラン製品に精留精製等の処理を行って、ジメチルジクロロシラン98~36
1kgが得られる。
本実施例におけるジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセス及び共同製造シス
テムは、塩素、炭素、水素のリサイクル利用を実現し、クロロメタンの生産コストを50~
65%低下させ、メチルクロロシラン(主にジメチルジクロロシラン)の生産コストを20~3
5%低下させると同時に、ジルコニア製造工程における廃水、排ガス処理コストを低減でき
、ジルコニアの総合製造コストを10~15%低減でき、温室効果ガスの排出をなくすことが
できる。具体的には次の方面に反映させることができる。
表1:天然ガスからのメタノール製造のコスト分析(元/トン)
Figure 2023551347000002
ステップ(4)においてステップ(1)~(3)のジルコニア製造過程におけるテールガス
中の一酸化炭素、水素ガスを価値あるものとして、ジルコニア製造過程におけるテールガ
スの廃ガス処理を不要にするだけでなく、テールガス中の一酸化炭素、水素ガスをそのま
まメタノールの製造原料とすることができる。メタノール製造過程において、原料の一酸
化炭素、水素ガスは製造コスト(例えば、表1に示す通り)の80%を占め、メタノール製造
コストを大幅に低減することができ、これにより、後続のステップ(5)、ステップ(6)
でのメチルクロロシランの製造コストを低減することができる。
また、ステップ(2)は吸収塔17の吸収によって塩化水素を含む廃水、排ガスをそのまま
後続ステップ(5)におけるクロロメタンの製造原料とすることにより、塩化水素を含む
廃水、排ガスを価値あるものとして、廃水、排ガスの処理コストが避けられるだけでなく
、クロロメタンの製造コストを大幅に低減することができ、ひいては後続ステップ(6)
におけるメチルクロロシランの製造コストを低減することができる。
本開示の実施例においては、ジルコニア製造過程で生じる一酸化炭素、塩化水素をメチル
クロロシランの製造原料として使用することで、一酸化炭素、塩化水素等の排ガスを効果
的に高価値化させて回収利用し、廃ガスの処理コストを低減させて環境汚染を避けつつ、
メチルクロロシラン、ポリシリコンの生産コストを低減させており、プロセスレベルを向
上させ、総合的な経済効果を向上させている。
実施例3
図2に示すように、本開示の実施例は、ジルコニアとメチルクロロシランの共同製造シス
テムを提供し、実施例2における共同製造システムとの相違点は、塩素除去器35が第1の反
応器1と第1の冷却分離器2との間に設置され、塩素除去器35の入口が第1の反応器1の出口
に接続され、塩素除去器35の出口が第1の冷却分離器2に接続されているというものである

本開示の実施例は、上述の共同製造システムを使用するジルコニアとメチルクロロシラン
共同製造プロセスをさらに提供し、実施例2における共同製造プロセスとの相違点は、以
下の通りである
ステップ(1)における第1の反応器1内の加熱温度が1200℃であり、ジルコンサンドとシ
リカフラワーのモル比が1:1.3である。
ステップ(2)における粗四塩化ジルコニウムと水の質量比が1:4であり、蒸発器5内の温
度が100℃であり、結晶器内の温度が40℃であり、第2の反応器7内の高温焼成温度が800℃
である。
ステップ(4)における、予め設定された炭素と水素のモル比は1:5であり、第3の反応器9
内で加圧を行う圧力が6.0MPaであり、加熱の温度が250℃である。
ステップ(5)における第4の反応器10内の加熱温度が140℃であり、吸収塔17内で吸収す
る温度が50℃であり、圧力が0.1MPaである。
ステップ(6)における第5の反応器11において、加熱温度が320℃である。
実施例4
本開示の実施例は、実施例2における共同製造システムを使用するジルコニアとメチル
クロロシラン共同製造プロセスを提供し、実施例2におけるプロセスとの相違点は以下の
通りである。
ステップ(1)における第1の反応器1内の加熱温度が1100℃であり、ジルコンサンドとシ
リカフラワーのモル比が1:1.4である。
ステップ(2)における粗四塩化ジルコニウムと水の質量比が1:3.5であり、蒸発器5内の
温度が95℃であり、結晶器内の温度が45℃であり、第2の反応器7内の高温焼成温度が900
℃である。
ステップ(4)における予め設定された炭素と水素のモル比が1:4.5であり、第3の反応器9
内で加圧を行う圧力が5.5MPaであり、加熱の温度が235℃である。
ステップ(5)における第4の反応器10内の加熱温度が150℃であり、吸収塔17内で吸収す
る温度が60℃であり、圧力が0.2Mpaである。
ステップ(6)における第5の反応器11において、加熱温度が300℃である。
実施例5
本開示の実施例は、
ジルコニア製造装置に接続され、ジルコニア製造装置で分離される前記四塩化ケイ素を原
料としてポリシリコンを製造するポリシリコン製造装置をさらに含む、
実施例1に記載のジルコニアとメチルクロロシランシリコン共同製造システムを含む、ジ
ルコニアとメチルクロロシラン及びポリシリコンの共同製造システムを提供する。
本開示実施例は、
実施例1に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセスで分離される、四
塩化ケイ素を含む前記液相物を用いて、前記四塩化ケイ素を原料としてポリシリコンを製
造することを含み、具体的なステップは、
ジルコニアの製造工程で分離される四塩化ケイ素の液相物を原料として、四塩化ケイ素を
塩化水素化反応させてトリクロロシランを得て、さらに、トリクロロシランを水素還元反
応させてポリシリコンを得るというものである、上記のジルコニアとメチルクロロシラン
及びポリシリコンの共同製造システムを使用する、ジルコニアとメチルクロロシラン及び
ポリシリコンの共同製造プロセスをさらに提供する。
本開示の実施例では、ジルコニア製造過程で生じる一酸化炭素、塩化水素をメチルクロロ
シランの製造原料として使用するだけでなく、ジルコニア製造過程で生じる副生成物であ
る四塩化ケイ素をポリシリコンの製造原料として使用することにより、一酸化炭素、塩化
水素等の排ガス、及び四塩化ケイ素を効果的に高価値化させて回収利用し、廃ガス及び副
生成物である四塩化ケイ素の処理コストを低減させて環境汚染を避けつつ、メチルクロロ
シラン、ポリシリコンの生産コストを低減させており、プロセスレベルを向上させ、総合
的な経済効果を向上させている。
実施例6
本開示の実施例は、実施例2又は実施例3に記載のジルコニアとメチルクロロシランシリコ
ンの共同製造システムを含む、ジルコニアとメチルクロロシラン及びポリシリコンの共同
製造プロセスを使用する、ジルコニアとメチルクロロシラン及びポリシリコンの共同製造
システムを提供し、かつ、本実施例におけるジルコニア製造装置は、ジルコニアを製造す
る過程の四塩化ケイ素を分離するためにも用いられる。
図1又は図2に示すように、本実施例のジルコニアとメチルクロロシラン及びポリシリコン
の共同製造システムは、
ジルコニア製造装置に接続され、ジルコニア製造装置で分離される前記四塩化ケイ素を原
料としてポリシリコンを製造するポリシリコン製造装置(図示せず)をさらに含む。
さらに、ポリシリコン製造装置は、塩化水素化反応器、精留精製装置、CVD還元炉(CVD、
化学気相成長)を含む。
塩化水素化反応器は、好ましくは流動床反応器を用いて、ジルコニア製造装置、例えば
第1の貯蔵タンク20に接続され、ジルコニア製造装置で生じる副生物である四塩化ケイ素
を、シリカフラワー、水素ガス、塩化水素と塩化水素化反応させてトリクロロシランを生
成する。
精留精製装置は、プレート精留塔と充填精留塔を含み、プレート精留塔は塩化水素化反
応器に接続され、塩化水素化反応器での反応により生成されるトリクロロシラン、及び四
塩化ケイ素の混合溶液中の四塩化ケイ素と高沸点金属不純物を分離し、高沸点金属不純物
には、塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化カルシウム等が含まれる。充填精留塔はプレート
精留塔に接続され、プレート精留塔で四塩化ケイ素と高沸点金属不純物を除去したトリク
ロロシラン液を精製し、トリクロロシラン液中のジクロロシラン、塩化リン、塩化ホウ素
等の金属不純物を除去し、精製されたトリクロロシランを得る。
CVD還元炉は充填物精留塔に接続され、精製されたトリクロロシランと水素ガスを加熱
条件下で化学気相成長反応させて、トリクロロシランをポリシリコンに還元するために用
いられる。CVD炉の加熱可能な温度範囲は1000~1100℃を含み、本実施例におけるCVD還元
炉の加熱温度は1080℃が好ましい。
なお、本実施例において、ポリシリコン製造装置は、シーメンス法又は改良シーメンス
法プロセス装置を用いる従来のプロセス方法を採用することもでき、同じ内容については
ここでは説明を省略する。
本開示の実施例は、前記ジルコニアとメチルクロロシラン及びポリシリコンの共同製造
システムを使用する、ジルコニアとメチルクロロシラン及びポリシリコンの共同製造プロ
セスをさらに提供し、実施例3に記載されたステップ(1)~ステップ(6)を含み、
(7)ポリシリコンの製造:ジルコニア製造過程で分離される四塩化ケイ素液相物を原料
としてポリシリコンを製造するものであって、前記四塩化ケイ素に対して塩化水素化反応
させてトリクロロシランを得てから、トリクロロシランを水素還元反応させてポリシリコ
ンを得ることを含むというステップ(7)をさらに含む。
具体的には、ステップ(3)で分離された四塩化ケイ素を原料として、ポリシリコン製
造装置に投入してポリシリコンを製造する。つまり、まず、四塩化ケイ素を原料として塩
化水素化反応器に投入し、シリカフラワー、水素ガス、塩化水素等の原料を加えて、前記
原料を塩化水素化反応させてトリクロロシランを得る。次に、三塩化ケイ素をプレート精
製塔と充填精留塔に投入して精製し、精製されたトリクロロシランを得た後、精製された
トリクロロシランをCVD還元炉に投入し、水素ガスを投入してトリクロロシランと水素を
還元反応させてポリシリコンを得る。
なお、本実施例において、ポリシリコンの製造プロセスにはシーメンス法又は改良シー
メンス法を用いてポリシリコンを製造することが好ましく、具体的なプロセス条件パラメ
ータ及び同一のステップについてここではその過程の説明は省略する。
本開示の実施例では、ジルコニア製造過程で生じる一酸化炭素、塩化水素をメチルクロロ
シラン製造原料として使用するだけでなく、ジルコニア製造過程で生じる副生成物である
四塩化ケイ素をポリシリコン製造原料として使用することにより、ジルコニア製造過程で
生じる一酸化炭素、塩化水素等の排ガス、及び副生成物である四塩化ケイ素を効果的に高
価値化させて回収利用し、廃ガス及び副生成物である四塩化ケイ素の処理コストを低減さ
せて環境汚染を避けつつ、メチルクロロシラン、ポリシリコンの生産コストを低減させて
おり、プロセスレベルを向上させ、総合的な経済効果を向上させている。
実施例7
本開示の実施例は、
ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素
を原料としてジルコニアを製造し、さらに、ジルコニアを製造する過程で生じる四塩化ケ
イ素を含む液相物を分離するジルコニア製造装置と、
ジルコニア製造装置に接続され、ジルコニア製造装置で分離される四塩化ケイ素を原料と
してポリシリコンを製造するポリシリコン製造装置とを備える、ジルコニアとポリシリコ
ンの共同製造システムを提供する。
なお、本実施例のジルコニア製造装置は、実施例6のジルコニア製造装置と同一の装置
を用いるため、ここでは説明を省略する。ジルコニア製造装置で分離される一酸化炭素、
塩化水素等の排ガスは後続の工程に使用可能であり、例えばメチルクロロシランの製造に
用いられる。
なお、本実施例におけるポリシリコン製造装置は、実施例6におけるポリシリコン製造
装置と同一の装置を用いるため、ここでは説明を省略する。
本開示の実施例は、
ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素
を原料としてジルコニアを製造し、ジルコニアを製造する過程で分離される液相物に四塩
化ケイ素を含み、
ジルコニア製造過程で分離される液相物である四塩化ケイ素を原料としてポリシリコンを
製造することを含む、前記ジルコニアとポリシリコンの共同製造システムを使用する、ジ
ルコニアとポリシリコンの共同製造プロセスを提供する。
なお、本実施例におけるジルコニアの製造及びポリシリコンの製造プロセスは、実施例
6と同一のプロセスを用いて行われるため、ここでは説明を省略する。
本開示の実施例は、ジルコニア製造過程で生じる副生成物である四塩化ケイ素をポリシリ
コン製造の原料として使用することにより、副生成物である四塩化ケイ素を効果的に高価
値化させて回収利用し、副生成物の処理コストを低減させており、ポリシリコンの生産コ
ストも低減させており、プロセスレベルを向上させ、総合的な経済効果を向上させている
以上の実施の形態は、本発明の原理を説明するために用いた例示的な実施の形態にすぎず
、本発明はこれに限定されない。本分野の一般的な技術者は、本発明の精神と実質的な状
況を逸脱しなければ、各種変形と改善をなすことができ、これらの変形と改善も本発明の
請求範囲であると見なされる。

Claims (33)

  1. ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素
    を原料としてジルコニアを製造し、ジルコニアを製造する過程で分離される生成物に一酸
    化炭素、水素ガス、塩化水素を含む気相物と、液相物とを含み、
    ジルコニアを製造する過程で分離される気相物を原料としてメチルクロロシランを製造す
    ることを含む
    ことを特徴とする、ジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセス。
  2. ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素
    を第1の反応器内で混合し、加熱するステップであって、ジルコンサンド、還元剤として
    の炭素、塩素ガスを反応させて四塩化ジルコニウム、四塩化ケイ素、一酸化炭素を生成し
    、熱補給剤としてのシリコン、塩素ガス、塩化水素を反応させて四塩化ケイ素と水素ガス
    を生成し、第1の気相混合物を得るステップと、
    塩素除去器内のシリカフラワーにより第1の気相混合物中の塩化水素、塩素ガスを除去す
    るステップと、
    塩化水素、塩素ガスを除去した第1の気相混合物を冷却して粗四塩化ジルコニウム固体を
    分離し、粗四塩化ジルコニウム固体を加水分解してオキシ塩化ジルコニウムを生成し、加
    水分解混合物を得て、さらに加水分解混合物を蒸発、結晶化、固液分離することにより固
    体オキシ塩化ジルコニウムを得て、固体オキシ塩化ジルコニウムを第2の反応器内で加熱
    してジルコニアを得るステップと、
    分離した粗四塩化ジルコニウム固体の第1の気相混合物を、さらに四塩化ケイ素を溶出液
    として溶出してその中の四塩化ケイ素を回収し、一酸化炭素、水素ガスを含む第2の気相
    混合物を得るステップと、
    第2の気相混合物を第3の反応器に投入し、加圧、加熱して、反応させてメタノールを生成
    し、第3の気相混合物を得るステップと、
    第3の気相混合物を第4の反応器に投入して、塩化水素を第4の反応器に投入し、加熱して
    、メタノールと塩化水素を反応させてクロロメタンを生成し、第4の気相混合物を得るス
    テップと、
    第4の気相混合物を第5の反応器に投入して、シリカフラワーを第5の反応器に投入し、加
    熱して、クロロメタンとシリカフラワーを反応させてメチルクロロシランを生成し、第5
    の気相混合物を得るステップと、を含む
    ことを特徴とする、請求項1に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセ
    ス。
  3. 第3の反応器に投入したガス中の炭素と水素のモル比を炭素水素検出器で検出し、検出さ
    れた炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比よりも大きい場合、第3の
    反応器に投入したガス中の炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比にな
    るまで、第3の反応器に水素ガスを投入するステップと、検出された炭素と水素のモル比
    が予め設定された炭素と水素のモル比よりも小さい場合、第3の反応器に投入したガス中
    の炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比になるまで、第1の反応器に
    入れた塩化水素の量を減少させるステップと、をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項2に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセ
    ス。
  4. 炭素と水素の予め設定されたモル比は、(1:4)~(1:5)である
    ことを特徴とする、請求項3に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセ
    ス。
  5. 第3の反応器内の加圧の圧力は5.0~6.0MPaであり、加熱温度は220~250℃である
    ことを特徴とする、請求項2~4のいずれかに1項に記載のジルコニアとメチルクロロシラ
    ンの共同製造プロセス。
  6. 加水分解混合物を蒸発させることによって得た気相物、結晶化によって得た気相物のうち
    の一種又は数種を吸収塔に投入して塩化水素を吸収し、吸収した塩化水素を第4の反応器
    に投入する塩化水素の供給源とするステップをさらに含む
    ことを特徴とする、請求項2~4のいずれか1項に記載のジルコニアとメチルクロロシラン
    の共同製造プロセス。
  7. 前記吸収塔内の吸収する温度は40~60℃であり、圧力は0.1~0.3MPaである
    ことを特徴とする、請求項6に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセ
    ス。
  8. 加水分解混合物を蒸発させることによって得た気相物を熱交換器に投入して熱源とし、加
    水分解混合物を熱交換器に投入して熱交換させて昇温し、加水分解混合物を熱交換器の熱
    交換を経て昇温した後に蒸発させ、加水分解混合物を蒸発させることによって得た気相物
    を熱交換器の熱交換を介して降温させた後に吸収塔に再投入して吸収するステップをさら
    に含む
    ことを特徴とする、請求項6に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセ
    ス。
  9. 吸収塔の気相出口から排出される塩化水素を冷却してその中の水を分離し、水が除去され
    た塩化水素を第4の反応器に投入するステップをさらに含む
    ことを特徴とする、請求項6に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセ
    ス。
  10. 加水分解混合物を蒸発、結晶化、固液分離することにより固体オキシ塩化ジルコニウムを
    得る前に、
    加水分解混合物を固液分離し、その中の固体不純物を除去するステップをさらに含む
    ことを特徴とする、請求項2~4、7、8、9のいずれか1項に記載のジルコニアとメチルクロ
    ロシランの共同製造プロセス。
  11. 第2の気相混合物を第3の反応器に投入する前に、
    第2の気相混合物を冷却して四塩化ケイ素液を分離し、精製された第2の気相物を得るステ
    ップをさらに含む
    ことを特徴とする、請求項2~4、7、8、9のいずれか1項に記載のジルコニアとメチルクロ
    ロシランの共同製造プロセス。
  12. 第2の気相混合物を冷却して分離した四塩化ケイ素液を、第1の気相混合物を冷却して粗四
    塩化ジルコニウム固体を分離するステップの冷却源とする、
    及び/又は、第2の気相混合物を冷却して分離した四塩化ケイ素液を、粗四塩化ジルコニウ
    ム固体を分離した第1の気相混合物を溶出してその中の四塩化ケイ素を除去するステップ
    の溶出液とする、ステップをさらに含む
    ことを特徴とする、請求項11に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセ
    ス。
  13. 第3の気相混合物を第4の反応器に投入する前に、
    第3の気相混合物を冷却して粗メタノールを得て、粗メタノールを精留によって精製して
    、精製された第3の気相生成物を得るステップをさらに含む
    ことを特徴とする、請求項2~4、7、8、9、12のいずれか1項に記載のジルコニアとメチル
    クロロシランの共同製造プロセス。
  14. 第4の気相混合物を第5の反応器に投入する前に、
    水を噴霧液として第4の気相混合物を噴霧冷却して、メタノール、塩化水素を除去し、さ
    らに乾燥することで水を除去し、精製された第4の気相物を得るステップをさらに含む
    ことを特徴とする、請求項2~4、7、8、9、12のいずれか1項に記載のジルコニアとメチル
    クロロシランの共同製造プロセス。
  15. 第1の反応器内の加熱温度は1050~1200℃である、
    及び/又は、第2の反応器内の温度は800~1000℃である
    ことを特徴とする、請求項2~4、7、8、9、12のいずれか1項に記載のジルコニアとメチル
    クロロシランの共同製造プロセス。
  16. 第4の反応器内の加熱温度は130~150℃である
    ことを特徴とする、請求項2~4、7、8、9、12のいずれか1項に記載のジルコニアとメチル
    クロロシランの共同製造プロセス。
  17. 第5の反応器内の加熱温度は280~320℃である
    ことを特徴とする、請求項2~4、7、8、9、12のいずれか1項に記載のジルコニアとメチル
    クロロシランの共同製造プロセス。
  18. 加水分解混合物を蒸発、結晶化、固液分離することによって得た液体を、粗四塩化ジルコ
    ニウム固体を加水分解してオキシ塩化ジルコニウムを生成することによって得た加水分解
    混合物に戻して投入し、さらに加水分解混合物を蒸発、結晶化、固液分離するステップを
    さらに含む
    ことを特徴とする、請求項2~4、7、8、9、12のいずれか1項に記載のジルコニアとメチル
    クロロシランの共同製造プロセス。
  19. 請求項1に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造プロセスで分離された前記
    液相物は四塩化ケイ素を含み、前記四塩化ケイ素を原料としてポリシリコンを製造する
    ことを特徴とする、ジルコニアとメチルクロロシラン及びポリシリコンの共同製造プロセ
    ス。
  20. 請求項2~4、7、8、9、12のいずれか1項に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同
    製造プロセスに従い、
    ジルコニアの製造過程で分離される前記四塩化ケイ素の液相物を原料としてポリシリコン
    を製造するステップであって、前記四塩化ケイ素を塩化水素化反応させてトリクロロシラ
    ンを得てから、トリクロロシランを水素還元反応させてポリシリコンを得るステップをさ
    らに含む
    ことを特徴とする、請求項19に記載のジルコニアとメチルクロロシラン及びポリシリコン
    の共同製造プロセス。
  21. ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤としてのシリコン、塩化水素
    を原料としてジルコニアを製造し、さらに、ジルコニアを製造する過程で生じる一酸化炭
    素、水素ガス、塩化水素気相物を分離するジルコニア製造装置と、
    前記ジルコニア製造装置に接続され、前記ジルコニア製造装置で分離される一酸化炭素、
    水素ガス、塩化水素気相物を原料としてメチルクロロシランを製造するメチルクロロシラ
    ン製造装置とを含む
    ことを特徴とする、請求項1~18のいずれか1項のプロセスを使用するジルコニアとメチル
    クロロシランの共同製造システム。
  22. ジルコニア製造装置は、第1の反応器、塩素除去器、第1の冷却分離器、加水分解槽、蒸発
    器、結晶器、第1の固液分離器、第2の反応器、溶出塔を含み、
    メチルクロロシラン製造装置は、第3の反応器、第4の反応器、第5の反応器を含み、
    前記第1の反応器は、ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス、熱補給剤として
    のシリコン、塩化水素を混合、加熱し、ジルコンサンド、還元剤としての炭素、塩素ガス
    を反応させて四塩化ジルコニウム、四塩化ケイ素、一酸化炭素を生成し、熱補給剤として
    のシリコン、塩素ガス、塩化水素を反応させて四塩化ケイ素、水素ガスを生成して、第1
    の気相混合物を得るためのものであり、
    前記塩素除去器は、前記第1の反応器と前記第1の冷却分離器との間に配置され、前記第1
    の反応器と前記第1の冷却分離器にそれぞれ接続されるか、前記第1の反応器内に配置され
    、第1の反応器に設けられた第1の反応チャンバと第1の反応器の出口を分離し、塩素除去
    器内のシリカフラワーによって第1の気相混合物中の塩素ガス、塩化水素を除去し、
    前記第1の冷却分離器は、前記第1の反応器に接続され、塩化水素、塩素ガスが除去された
    第1の気相混合物を前記第1の冷却分離器に投入して冷却し、粗四塩化ジルコニウム固体を
    分離し、粗四塩化ジルコニウム固体が分離された第1の気相混合物をさらに得、
    前記加水分解槽は、第1の冷却分離器に接続され、前記粗四塩化ジルコニウム固体を加水
    分解槽に投入して加水分解してオキシ塩化ジルコニウムを生成し、加水分解混合物を得、
    前記蒸発器は、前記加水分解槽に接続され、前記加水分解混合物を蒸発器に投入して蒸発
    させ、
    前記結晶器は、前記蒸発器に接続され、蒸発後の加水分解混合物を結晶器に投入して結晶
    化し、
    前記第1の固液分離器は、前記結晶器に接続され、結晶後の加水分解混合物を第1の固液分
    離器に投入して固液分離することで固体のオキシ塩化ジルコニウムを得、
    前記第2の反応器は、前記第1の固液分離器に接続され、固体のオキシ塩化ジルコニウムを
    第2の反応器に投入し、加熱してジルコニアを得、
    前記溶出塔は、前記第1の冷却分離器に接続され、分離された粗四塩化ジルコニウム個体
    の第1の気相混合物を溶出塔に投入し、四塩化ケイ素を溶出液として溶出して四塩化ケイ
    素液を回収し、一酸化炭素、二酸化炭素、水素ガスを含む第2の気相混合物を得、
    前記第3の反応器は、前記溶出塔に接続され、前記第2の気相混合物を第3の反応器に投入
    し、加圧、加熱して、反応させてメタノールを生成し、第3の気相混合物を得、
    前記第4の反応器は、前記第3の反応器に接続され、前記第3の気相混合物を第4の反応器に
    投入して、塩化水素を第4の反応器に投入し、加熱して、メタノールと塩化水素を反応さ
    せてクロロメタンを生成し、第4の気相混合物を得、
    第5の反応器は、前記第4の反応器に接続され、前記第4の気相混合物を第5の反応器に投入
    して、シリカフラワーを第5の反応器に投入し、加熱して、クロロメタンとシリカフラワ
    ーを反応させてメチルクロロシランを生成し、第5の気相混合物を得る
    ことを特徴とする、請求項21に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システ
    ム。
  23. 前記メチルクロロシラン製造装置は、
    前記第3の反応器の入口に接続され、前記第3の反応器内に水素ガスを投入し、第1のバル
    ブが設けられる水素ガスパイプと、
    前記第1の反応器の入口に接続され、前記第1の反応器内に塩化水素を投入し、第2のバル
    ブが設けられる塩化水素パイプと、
    前記第3の反応器に投入されるガス中の炭素と水素のモル比を検出する炭素水素検出器と

    前記炭素水素検出器によって検出された前記第3の反応器内のガス中の炭素と水素のモル
    比を受け取り、検出された炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比より
    も大きい場合、炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比に等しくなるま
    で、第1のバルブを開いて第3の反応器に水素ガスを投入し、第1のバルブを閉じるように
    制御し、
    検出された炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比よりも小さい場合、
    炭素と水素のモル比が予め設定された炭素と水素のモル比に等しくなるまで、第2のバル
    ブを閉じて第1の反応器に投入する塩化水素の量を減少させ、第2のバルブを開くように制
    御する制御器と、
    をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項22に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システ
    ム。
  24. 前記メチルクロロシラン製造装置は、
    ガス出口が前記第4の反応器の入口に接続される吸収塔をさらに含み、
    前記吸収塔の入口が前記蒸発器に接続され、蒸発器で蒸発して得た気相物を吸収塔に投入
    して塩化水素を吸収し、吸収した塩化水素を前記第4反応器に投入する塩化水素の供給源
    とする、
    及び/又は、前記吸収塔の入口が前記結晶器に接続され、結晶器で結晶化して得た気相物
    を吸収塔に投入して塩化水素を吸収し、吸収した塩化水素を前記第4の反応器に投入する
    塩化水素の供給源とする
    ことを特徴とする、請求項22又は23に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造
    システム。
  25. 前記メチルクロロシラン製造装置は、
    前記吸収塔に接続され、前記蒸発器にも接続され、加水分解混合物を蒸発器により蒸発さ
    せて得た気相物を熱源として熱交換器に投入し、加水分解混合物を熱交換器に投入して熱
    交換により昇温し、加水分解混合物が熱交換器により熱交換されて昇温された後に蒸発器
    に投入して蒸発させ、加水分解混合物を蒸発器により蒸発させて得た気相物が熱交換器に
    より熱交換されて降温された後に吸収塔に投入して吸収する熱交換器をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項24に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システ
    ム。
  26. 前記メチルクロロシラン製造装置は、
    入口が前記吸収塔のガス出口に接続され、液体出口が吸収塔の塔頂入口に接続され、ガス
    出口が前記第4の反応器に接続される吸収塔塔頂冷却分離器であって、水を冷却分離して
    、冷却分離した水を再び吸収塔内に還流し、水が除去された塩化水素を第4の反応器に投
    入する吸収塔塔頂冷却分離器をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項24に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システ
    ム。
  27. 前記ジルコニア製造装置は、
    入口が前記加水分解槽の出口に接続され、出口が前記蒸発器の入口に接続される第2の固
    液分離器20をさらに含み、加水分解槽の加水分解混合物が第2の固液分離器に再投入して
    固液分離してその中の固体不純物を除去し、蒸発器に再流入する
    ことを特徴とする、請求項22、23、25、26のいずれか1項に記載のジルコニアとメチルク
    ロロシランの共同製造システム。
  28. 前記ジルコニア製造装置は、
    前記溶出塔と前記第3の反応器との間に設置され、入口が溶出塔のガス出口に接続され、
    ガス出口が第3の反応器の入口に接続され、第2の気相混合物を冷却して四塩化ケイ素液を
    分離し、精製された第2の気相物を得る第1の冷却器をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項22、23、25及び26のいずれか1項に記載のジルコニアとメチル
    クロロシランの共同製造システム。
  29. 前記第1の冷却器の液体出口が前記第1の冷却分離器の入口に接続され、第2の気相混合物
    を冷却して分離した四塩化ケイ素液を第1の冷却分離器に投入し、冷却源として第1の気相
    混合物を冷却して粗四塩化ジルコニウム固体を分離する、
    及び/又は、前記第1の冷却器の液体出口が前記溶出塔の溶出液入口に接続され、第2の気
    相混合物を冷却して分離した四塩化ケイ素液が溶出塔に投入されてその中の四塩化ケイ素
    を溶出して回収する
    ことを特徴とする、請求項28に記載のジルコニアとメチルクロロシランの共同製造システ
    ム。
  30. 前記メチルクロロシラン製造装置は、
    前記第3の反応器に接続され、第3の気相混合物が入り冷却することで粗メタノールを得る
    第2の冷却器と、
    前記第2の冷却器と前記第4の反応器との間に設置され、それぞれ第2の冷却器、第4の反応
    器に接続され、粗メタノールが投入されて精製され、精製された第3の気相物を得る精留
    塔と、をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項22、23、25、26、29のいずれか1項に記載のジルコニアとメチ
    ルクロロシランの共同製造システム。
  31. 前記メチルクロロシラン製造装置は、
    前記第4の反応器に接続され、第4の気相混合物が入り、水を噴霧液として噴霧冷却するこ
    とでメタノール、塩化水素を除去する噴霧冷却塔と、
    前記噴霧冷却塔と前記第5の反応器との間に設けられ、水、メタノール及び塩化水素が反
    応してクロロメタンを生じる過程で副生されるジメチルエーテルを乾燥除去し、精製され
    た第4の気相物を得る乾燥塔と、をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項22、23、25、26、29のいずれか一項に記載のジルコニアとメチ
    ルクロロシランの共同製造システム。
  32. 前記第1の固液分離器の液体出口が前記加水分解槽の入口に接続され、第1の固液分離器内
    の液体が加水分解槽に流入する
    ことを特徴とする、請求項22、23、25、26、29のいずれか1項に記載のジルコニアとメチ
    ルクロロシランの共同製造システム。
  33. 請求項21、22、23、25、26、29のいずれか1項に記載のプロセスを使用する前記ジルコニ
    アとメチルクロロシランの共同製造システムを含み、
    前記ジルコニア製造装置に接続され、前記ジルコニア製造装置で分離される前記四塩化ケ
    イ素を原料としてポリシリコンを製造するポリシリコン製造装置をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項19又は20に記載のプロセスを使用するジルコニアとメチルクロ
    ロシラン及びポリシリコンの共同製造システム。
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