JP2023549572A - Fgfr阻害剤、ならびにこれを作製および使用する方法 - Google Patents

Fgfr阻害剤、ならびにこれを作製および使用する方法 Download PDF

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アーロン ドゥマス,
エリザベス アイザック,
ピエラ トリンケラ,
オレクサンドル ズラコフスキー,
オサマ スレイマン,
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Abstract

本開示は、N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミド、その塩、その共結晶およびその変形体の結晶形態を部分的に対象とする。本開示は、一般に、式I~IVの化合物およびそれらの溶媒和物、ならびにそれらの結晶形態を対象とする。別の態様では、本明細書に記載されている化合物もしくはその溶媒和物、または結晶形態、および薬学的に許容される添加剤を含む医薬組成物が本明細書において提供される。

Description

関連出願への相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2020年11月18日出願の米国仮出願第63/115,319号の利益を主張する。
背景
線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR1、FGFR2、FGFR3およびFGFR4)は、細胞外リガンド結合ドメインおよび細胞内チロシンキナーゼドメインからなる受容体チロシンキナーゼである。FGFリガンドの結合により、細胞内ドメインにおいて受容体の二量化および立体構造変化がもたらされ、キナーゼドメインおよび細胞内尾部の分子間リン酸基転移に至る。リン酸化残基は、下流のシグナル伝達カスケードを促すアダプタータンパク質のためのドッキング部位として働き、増殖、生存、分化、移動および血管新生を含めた細胞挙動をもたらす。調節解除されたFGFRシグナル伝達は、FGFR遺伝子増幅または融合、FGFRミスセンス変異、エピジェニック調節因子および/もしくは転写調節因子の調節異常に起因する受容体の過剰発現、または腫瘍微小環境におけるFGFリガンドの上方調節を介して起こり得る。FGFRは、多数の細胞タイプに発現する。こうして、異常なFGFRシグナル伝達は、多数の腫瘍タイプにわたる腫瘍形成、腫瘍進行および治療への抵抗性に関与している(FGFRシグナル伝達の総説に関しては、N. Turner and R. Grose, Nat. Rev. Cancer 2010, 10:116-129およびそれらに引用されている参照文献を参照されたい)。
多数のFGFRにより変化したがんにおいて、汎FGFR1~3阻害剤が、臨床応答を生じるが、オンターゲットの毒性のためにこれらの阻害剤の投薬は限定される。汎FGFR阻害の最も一般的な有害効果の1つは、高リン血症である。リン酸再吸収の調節は、FGFR3およびFGFR1によって媒介される。したがって、FGFR1を温存するFGFR選択的阻害剤が必要とされている(J. Gattineni et al., Am. J. Physiol. Renal Physiol. 2014, 306:F351-F358; X. Han et al., PLoS One 2016, 11:e0147845)FGFR2遺伝子融合を内包するがん、ならびにFGFR2増幅および/またはFGFR2活性化変異を有するがんは、汎FGFR阻害に対して応答することが実証されているが、低い奏効率および短い奏効期間は、それらが毒性によって制限されたことを示唆する。したがって、FGFR2選択的阻害剤化合物、ならびにがんおよび他の障害をこれらの化合物により処置するための方法が必要とされている。(汎FGFR1~3阻害剤および臨床応答の総説に関しては、I. S. Babina and N.C. Turner, Nat. Rev. Cancer 2017, 17:318-332; M. Katoh, Nat. Rev. Clin. Oncol. 2019, 16:105-122およびそれらに引用されている参照文献を参照されたい)。
多形は、1種より多い結晶格子配列で結晶化する物質の能力である。結晶化または多形は、原薬の固体状態特性の多数の態様に影響を及ぼし得る。結晶形態は、アモルファス形態とはかなり異なることがあり、物質の異なる結晶形は、溶解度、溶出速度および/または生体利用率を含めた、多数の点において、相互にかなり異なることがある。一般に、所与の化合物が、様々な結晶性固体状態形態を形成するか否かを予測することは困難である。これらの結晶性固体状態形態の物理特性を予測することは、さらにより困難である。さらに、ある特定の製剤、例えば、皮下使用に好適な製剤のための、治療剤の結晶形態を有することが利点であり得る。
N. Turner and R. Grose, Nat. Rev. Cancer 2010, 10:116-129 J. Gattineni et al., Am. J. Physiol. Renal Physiol. 2014, 306:F351-F358 X. Han et al., PLoS One 2016, 11:e0147845 I. S. Babina and N.C. Turner, Nat. Rev. Cancer 2017, 17:318-332 M. Katoh, Nat. Rev. Clin. Oncol. 2019, 16:105-122
発明の要約
本開示は、一般に、式I~IVの化合物およびそれらの溶媒和物、ならびにそれらの結晶形態を対象とする。
一態様では、式(I)の化合物
Figure 2023549572000002
またはその溶媒和物が、本明細書において提供される(式中、X、mおよびnはそれぞれ、独立して、本明細書における実施形態において定義および記載されている通りである)。一部の実施形態では、式(I)の化合物またはその溶媒和物は、本明細書に記載されている結晶形態である。
別の態様では、式(II)の化合物
Figure 2023549572000003
またはその溶媒和物が、本明細書において提供される(式中、X、pおよびqはそれぞれ、独立して、本明細書における実施形態において定義および記載されている通りである)。一部の実施形態では、式(II)の化合物またはその溶媒和物は、本明細書に記載されている結晶形態である。
別の態様では、式(III)の化合物
Figure 2023549572000004
またはその溶媒和物が、本明細書において提供される(式中、X、rおよびsはそれぞれ、独立して、本明細書における実施形態において定義および記載されている通りである)。一部の実施形態では、式(III)の化合物またはその溶媒和物は、本明細書に記載されている結晶形態である。
別の態様では、式(IV)の化合物
Figure 2023549572000005
またはその溶媒和物が、本明細書において提供される(式中、X、tおよびuはそれぞれ、独立して、本明細書における実施形態において定義および記載されている通りである)。一部の実施形態では、式(IV)の化合物またはその溶媒和物は、本明細書に記載されている結晶形態である。
別の態様では、本明細書に記載されている化合物もしくはその溶媒和物、または結晶形態、および薬学的に許容される添加剤を含む医薬組成物が本明細書において提供される。
別の態様では、FGFR2活性を阻害するため、ならびに本明細書に記載されている障害、疾患および/または状態を処置するための、本明細書に記載されている化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態もしくは医薬組成物を使用する方法が、本明細書において提供される。
図1Aは、化合物I-1の形態AのX線回折パターンを図示する。
図1Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Aの特徴付けを図示する。
図1Cは、熱重量分析(TGA)による、化合物I-1の形態Aの特徴付けを図示する。
図1Dは、動的水蒸気収着(DVS)による、化合物I-1の形態Aの特徴付けを図示する。
図2Aは、化合物I-1の形態BのX線回折パターンを図示する。
図2Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Bの特徴付けを図示する。
図2Cは、熱重量分析(TGA)による、化合物I-1の形態Bの特徴付けを図示する。
図2Dは、動的水蒸気収着(DVS)による、化合物I-1の形態Bの特徴付けを図示する。
図3Aは、化合物I-1の形態CのX線回折パターンを図示する。
図3Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Cの特徴付けを図示する。
図3Cは、熱重量分析(TGA)による、化合物I-1の形態Cの特徴付けを図示する。
図3Dは、動的水蒸気収着(DVS)による、化合物I-1の形態Cの特徴付けを図示する。
図4Aは、化合物I-1の形態DのX線回折パターンを図示する。
図4Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Dの特徴付けを図示する。
図4Cは、熱重量分析(TGA)による、化合物I-1の形態Dの特徴付けを図示する。
図4Dは、動的水蒸気収着(DVS)による、化合物I-1の形態Dの特徴付けを図示する。
図4Eは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物I-1の形態Dの特徴付けを図示する。
図5Aは、化合物I-1の形態EのX線回折パターンを図示する。
図5Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Eの特徴付けを図示する。
図6Aは、化合物I-1の形態FのX線回折パターンを図示する。
図6Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Fの特徴付けを図示する。
図6Cは、熱重量分析(TGA)による、化合物I-1の形態Fの特徴付けを図示する。
図6Dは、動的水蒸気収着(DVS)による、化合物I-1の形態Fの特徴付けを図示する。
図7Aは、化合物I-1の形態GのX線回折パターンを図示する。
図7Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Gの特徴付けを図示する。
図7Cは、熱重量分析(TGA)による、化合物I-1の形態Gの特徴付けを図示する。
図7Dは、動的水蒸気収着(DVS)による、化合物I-1の形態Gの特徴付けを図示する。
図8Aは、化合物I-1の形態HのX線回折パターンを図示する。
図8Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Hの特徴付けを図示する。
図8Cは、熱重量分析(TGA)による、化合物I-1の形態Hの特徴付けを図示する。
図8Dは、動的水蒸気収着(DVS)による、化合物I-1の形態Hの特徴付けを図示する。
図9Aは、化合物I-1の形態IのX線回折パターンを図示する。
図9Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Iの特徴付けを図示する。
図9Cは、熱重量分析(TGA)による、化合物I-1の形態Iの特徴付けを図示する。
図9Dは、動的水蒸気収着(DVS)による、化合物I-1の形態Iの特徴付けを図示する。
図9Eは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物I-1の形態Iの特徴付けを図示する。
図10Aは、化合物I-1の形態JのX線回折パターンを図示する。
図10Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Jの特徴付けを図示する。
図10Cは、熱重量分析(TGA)による、化合物I-1の形態Jの特徴付けを図示する。
図10Dは、動的水蒸気収着(DVS)による、化合物I-1の形態Jの特徴付けを図示する。
図11Aは、化合物I-1の形態KのX線回折パターンを図示する。
図11Bは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物I-1の形態Kの特徴付けを図示する。
図11Cは、熱重量分析(TGA)による、化合物I-1の形態Kの特徴付けを図示する。
図11Dは、動的水蒸気収着(DVS)による、化合物I-1の形態Kの特徴付けを図示する。
図12は、化合物I-1の形態A~Kに対応するパターン1~11を生成する手順を図示する。パターン1は、形態Aに相当する。パターン2は、形態Bに相当する。パターン3は、形態Cに相当する。パターン4は、形態Dに相当する。パターン5は、形態Eに相当する。パターン6は、形態Fに相当する。パターン7は、形態Gに相当する。パターン8は、形態Hに相当する。パターン9は、形態Iに相当する。パターン10は、形態Jに相当する。パターン11は、形態Kに相当する。
図13Aは、化合物I-2(遊離形態)のX線回折パターン1~5(形態A~E)を図示する。
図13Bは、化合物I-2(遊離形態)の形態BのX線回折パターンを図示する。
図13Cは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物I-2の形態Bの特徴付けを図示する。
図13Dは、熱重量分析(下)および示差走査熱量測定(上)による、化合物I-2の形態Bの特徴付けを図示する。
図13Eは、40C、75%の相対湿度および25C、97%の相対湿度において、静的保管前および後の化合物I-2の形態BのX線回折パターンを図示する。
図14Aは、40Cおよび75%の相対湿度において、保管前および1週間の保管後の化合物I-3(HBr塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図14Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物I-3の形態Aの特徴付けを図示する。
図14Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物I-3の形態Aの特徴付けを図示する。
図15Aは、40Cおよび75%の相対湿度において、保管前および1週間の保管後の化合物I-4(硫酸塩)の形態BのX線回折パターンを図示する。
図15Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物I-4の形態Bの特徴付けを図示する。
図15Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物I-4の形態Bの特徴付けを図示する。
図16Aは、40Cおよび75%の相対湿度において、保管前および1週間の保管後の化合物I-5(p-トシル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図16Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物I-5の形態Aの特徴付けを図示する。
図16Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物I-5の形態Aの特徴付けを図示する。
図17Aは、40Cおよび75%の相対湿度において、保管前および1週間の保管後の化合物I-6(メシル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図17Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物I-6の形態Aの特徴付けを図示する。
図17Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物I-6の形態Aの特徴付けを図示する。
図18Aは、40Cおよび75%の相対湿度において、保管前および1週間の保管後の化合物I-7(ベシル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図18Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物I-7の形態Aの特徴付けを図示する。
図18Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物I-7の形態Aの特徴付けを図示する。
図19Aは、40Cおよび75%の相対湿度において、保管前および1週間の保管後の化合物I-8(マレイン酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図19Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物I-8の形態Aの特徴付けを図示する。
図19Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物I-8の形態Aの特徴付けを図示する。
図20は、化合物I-2のフマル酸共結晶の形態AのX線回折パターンを図示する。
図21は、化合物I-2のマロン酸共結晶の形態AのX線回折パターンを図示する。
図22は、化合物I-2の安息香酸共結晶の形態AのX線回折パターンを図示する。
図23は、化合物I-2のベンズアミド共結晶の形態AのX線回折パターンを図示する。
図24Aは、化合物II-1(遊離形態)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図24Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物II-1の形態Aの特徴付けを図示する。
図24Cは、示差走査熱量測定(DSC)による、化合物II-1の形態Aの特徴付けを図示する。
図24Dは、熱重量分析(TGA)による、化合物II-1の形態Aの特徴付けを図示する。
図24Eは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(上)の、化合物II-1の形態A(下)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図25Aは、化合物II-1(遊離形態)の形態BのX線回折パターンを図示する。
図25Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物II-1の形態Bの特徴付けを図示する。
図25Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物II-1の形態Bの特徴付けを図示する。
図25Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(上)の、化合物II-1の形態B(下)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図26Aは、化合物II-2(塩酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図26Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物II-2の形態Aの特徴付けを図示する。
図26Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物II-2の形態Aの特徴付けを図示する。
図26Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(上)の、化合物II-2の形態A(下)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図27Aは、化合物II-3(臭化水素酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図27Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物II-3の形態Aの特徴付けを図示する。
図27Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物II-3の形態Aの特徴付けを図示する。
図27Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(上)の、化合物II-3の形態A(下)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図28Aは、化合物II-4(トシル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図28Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物II-4の形態Aの特徴付けを図示する。
図28Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物II-4の形態Aの特徴付けを図示する。
図28Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(上)の、化合物II-4の形態A(下)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図29Aは、化合物II-5(メシル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図29Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物II-5の形態Aの特徴付けを図示する。
図29Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物II-5の形態Aの特徴付けを図示する。
図30Aは、化合物II-6(ベシル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図30Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物II-6の形態Aの特徴付けを図示する。
図30Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物II-6の形態Aの特徴付けを図示する。 同上。
図30Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(上)の、化合物II-6の形態A(下)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図31Aは、化合物II-7(フマル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図31Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物II-7の形態Aの特徴付けを図示する。
図31Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物II-7の形態Aの特徴付けを図示する。
図31Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(上)の、化合物II-7の形態A(下)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図32Aは、化合物III-1(遊離形態)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図32Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-1の形態Aの特徴付けを図示する。
図32Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-1の形態Aの特徴付けを図示する。
図32Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-1の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図33Aは、化合物III-1(遊離形態)の形態BのX線回折パターンを図示する。
図33Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-1の形態Bの特徴付けを図示する。
図33Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-1の形態Bの特徴付けを図示する。
図33Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-1の形態B(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図34Aは、化合物III-1(遊離形態)の形態CのX線回折パターンを図示する。
図34Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-1の形態Cの特徴付けを図示する。
図34Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-1の形態Cの特徴付けを図示する。
図34Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-1の形態C(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図35Aは、化合物III-2(塩酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図35Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-2の形態Aの特徴付けを図示する。
図35Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-2の形態Aの特徴付けを図示する。
図35Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-2の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図36Aは、化合物III-2(塩酸塩)の形態BのX線回折パターンを図示する。
図36Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-2の形態Bの特徴付けを図示する。
図36Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-2の形態Bの特徴付けを図示する。
図36Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-2の形態B(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図37Aは、化合物III-2(塩酸塩)の形態Cと形態Eとの混合物(上)、および形態C(下)のX線回折パターンを図示する。
図37Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-2の形態Cと形態Eとの混合物の特徴付けを図示する。
図37Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-2の形態Cと形態Eとの混合物の特徴付けを図示する。
図37Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-2の形態Cと形態Eとの混合物(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図38Aは、化合物III-2(塩酸塩)の形態DのX線回折パターンを図示する。
図38Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-2の形態Dの特徴付けを図示する。
図38Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-2の形態Dの特徴付けを図示する。
図38Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-2の形態D(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図39Aは、化合物III-3(臭化水素酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図39Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-3の形態Aの特徴付けを図示する。
図39Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-3の形態Aの特徴付けを図示する。
図39Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-3の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図40Aは、化合物III-4(硫酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図40Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-4の形態Aの特徴付けを図示する。
図40Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-4の形態Aの特徴付けを図示する。
図40Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-4の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図41Aは、化合物III-4(硫酸塩)の形態B(下)と形態A(上)のX線回折パターンを図示する。
図41Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-4の形態Aの特徴付けを図示する。
図41Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-4の形態Aの特徴付けを図示する。
図41Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-4の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図42Aは、化合物III-5(メシル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図42Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-5の形態Aの特徴付けを図示する。
図42Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-5の形態Aの特徴付けを図示する。
図42Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-5の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図43Aは、化合物III-6(酒石酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図43Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物III-6の形態Aの特徴付けを図示する。
図43Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物III-6の形態Aの特徴付けを図示する。
図43Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物III-6の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図44Aは、化合物IV-1(遊離形態)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図44Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物IV-1の形態Aの特徴付けを図示する。
図44Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物IV-1の形態Aの特徴付けを図示する。
図44Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物IV-1の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図45Aは、化合物IV-2(塩酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図45Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物IV-2の形態Aの特徴付けを図示する。
図45Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物IV-2の形態Aの特徴付けを図示する。
図45Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物IV-2の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図46Aは、化合物IV-3(トシル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図46Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物IV-3の形態Aの特徴付けを図示する。
図46Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物IV-3の形態Aの特徴付けを図示する。
図46Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物IV-3の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図47Aは、化合物IV-3(トシル酸塩)の形態BのX線回折パターンを図示する。
図47Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物IV-3の形態Bの特徴付けを図示する。
図48Aは、化合物IV-4(メシル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図48Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物IV-4の形態Aの特徴付けを図示する。
図48Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物IV-4の形態Aの特徴付けを図示する。
図48Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物IV-4の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
図49Aは、化合物IV-5(ベシル酸塩)の形態AのX線回折パターンを図示する。
図49Bは、400MHzにおける、D6-DMSO中でのH核磁気共鳴(H NMR)による、化合物IV-5の形態Aの特徴付けを図示する。
図49Cは、熱重量分析(上)および示差走査熱量測定(下)による、化合物IV-5の形態Aの特徴付けを図示する。
図49Dは、7日間、40℃/75%RHで保管した後(下)の、化合物IV-5の形態A(上)のXRPDディフラクトグラムを図示する。
発明の詳細な説明
式の化合物:
Figure 2023549572000006
は、FGFR阻害剤であり、障害、疾患および/または状態、例えば、本明細書に記載されている「FGFR2媒介性」障害、疾患および/または状態を処置するのに有用であることが見出された。水溶解度、安定性および製剤化の容易さの改善などの特徴をもたらす、化合物(例えば、遊離塩基または塩または溶媒和物)の固体形態を提供するのが望ましいと思われる。
最適化プロセスにより、化合物
Figure 2023549572000007
の純度を著しく向上することができること、ならびに実施例1および2に示されている通り、不純物化合物6:
Figure 2023549572000008
を約0.15未満の液体クロマトグラフィー面積百分率(LCAP)にまで低減することができることも見出された。したがって、本明細書において提供される化合物
Figure 2023549572000009
は、不純物、例えば化合物6を実質的に含まない。
式(I)の化合物
一部の実施形態では、式(I)の化合物
Figure 2023549572000010
またはその溶媒和物が、本明細書において提供される(式中、
mは、1、2、3、4、5、6、7、8または9であり、
nは、0、0.5、1、1.5、2、2.5または3であり、
Xは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸またはマレイン酸である)。
「X」として示されている酸部分およびN-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミドは、イオン結合して、式(I)の化合物を形成することが、当業者によって認識されよう。nが0である場合、Xは存在せず、式(I)の化合物は、「遊離塩基」、すなわち、「遊離形態」として存在することを示すことがやはり認識されよう。
式(I)の化合物は、様々な物理形態で存在することができることが企図される。例えば、式(I)の化合物は、溶液、懸濁液中または固体形態にあり得る。ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、固体形態にある。式(I)の化合物が、固体形態にある場合、前記化合物は、アモルファス、結晶またはそれらの混合物であってもよい。例示的な固体形態は、以下により詳細に記載されている。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、水和物形態にあってもよい。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、ヘミ水和物形態にあってもよい。
一部の実施形態では、mは1である。一部の実施形態では、mは2である。一部の実施形態では、mは3である。一部の実施形態では、mは4である。一部の実施形態では、mは5である。一部の実施形態では、mは6である。一部の実施形態では、mは7である。一部の実施形態では、mは8である。一部の実施形態では、mは9である。
一部の実施形態では、nは0である。一部の実施形態では、nは1である。一部の実施形態では、nは2である。一部の実施形態では、nは3である。一部の実施形態では、nは0.5である。一部の実施形態では、nは1.5である。一部の実施形態では、nは2.5である。
一部の実施形態では、Xは、塩酸である。一部の実施形態では、Xは、臭化水素酸である。一部の実施形態では、Xは、硫酸である。一部の実施形態では、Xは、p-トルエンスルホン酸である。一部の実施形態では、Xは、メタンスルホン酸である。一部の実施形態では、Xは、ベンゼンスルホン酸である。一部の実施形態では、Xは、マレイン酸である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物Iの形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物Iの異なる形態、残留溶媒、または化合物Iの調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、式(I)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、式(I)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、式(I)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、式(I)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、式(I)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、式(I)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
式(I)の化合物に関して図示されている構造はまた、すべての互変異性型を含むことが意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
一部の実施形態では、N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミド塩酸塩が、本明細書において提供される。一部の実施形態では、N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミド塩酸塩は、一塩酸塩である。一部の実施形態では、N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミド塩酸塩は、二塩酸塩である。一部の実施形態では、N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミド塩酸塩は、三塩酸塩である。
化合物I-1
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、化合物I-1
Figure 2023549572000011
またはその溶媒和物である。
一部の実施形態では、化合物I-1は、無水固体である。
一部の実施形態では、化合物I-1は、アモルファス固体である。他の実施形態では、化合物I-1は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物I-1は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物I-1の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物I-1の異なる形態、残留溶媒、または化合物I-1の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、化合物I-1もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-1もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-1もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、化合物I-1もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、化合物I-1もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、化合物I-1もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
化合物I-1に関して図示されている構造はまた、化合物I-1のすべての互変異性型を含むことがやはり意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
ある特定の実施形態では、化合物I-1は、結晶性固体である。他の実施形態では、化合物I-1は、アモルファス化合物I-1を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物I-1を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物I-1を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物I-1が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物I-1が存在する。
化合物I-1は、様々な固体形態で存在することができることが見出されている。例示的なこのような形態は、本明細書に記載されているものなどの多形を含む。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、約12.3 2θ、約24.0 2θおよび約15.6 2θからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、約12.3 2θ、約24.0 2θ、約15.6 2θ、約12.7 2θ、約10.4 2θ、約11.1 2θおよび約15.2 2θからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、約12.3 2θ、約24.0 2θ、約15.6 2θ、約12.7 2θ、約10.4 2θ、約11.1 2θおよび約15.2 2θからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、約12.3 2θ、約24.0 2θ、約15.6 2θ、約12.7 2θ、約10.4 2θ、約11.1 2θおよび約15.2 2θからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、約12.3 2θ、約24.0 2θ、約15.6 2θ、約12.7 2θ、約10.4 2θ、約11.1 2θおよび約15.2 2θからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、約12.3 2θ、約24.0 2θ、約15.6 2θ、約12.7 2θ、約10.4 2θ、約11.1 2θおよび約15.2 2θからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、図1Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.1に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.1に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.1に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.1に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.1に列挙されているピークからなる群から選択される。
本明細書において使用する場合、2θ度におけるピークの文脈での用語「約」は、ピークを、所与の2θ値±0.2、または所与の2θ値±0.1、または所与の値とすることができることを意味する。例えば、「約23.8 2θ」のピークは、ピークが、23.6 2θ、23.7 2θ、23.8 2θ、23.9 2θまたは24.0 2θであり得ることを意味する。
一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、図1Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、図1Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Bである。一部の実施形態では、化合物I-Iの形態Bは、図2Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Bは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.2に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Bは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.2に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Bは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.2に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Bは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.2に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Bは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.2に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物I-1の形態Bは、図2Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Bは、図2Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Bは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Cである。一部の実施形態では、化合物I-Iの形態Cは、図3Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Cは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.3に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Cは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.3に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Cは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.3に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Cは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.3に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Cは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.3に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物I-1の形態Cは、図3Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Cは、図3Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Cは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Dである。一部の実施形態では、化合物I-Iの形態Dは、図4Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Dは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.4に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Dは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.4に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Dは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.4に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Dは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.4に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Dは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.4に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物I-1の形態Dは、図4Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Dは、図4Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Dは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Eである。一部の実施形態では、化合物I-Iの形態Eは、図5Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Eは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.5に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Eは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.5に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Eは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.5に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Eは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.5に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Eは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.5に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物I-1の形態Eは、図5Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Eは、図5Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Eは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Fである。一部の実施形態では、化合物I-Iの形態Fは、図6Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Fは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.6に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Fは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.6に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Fは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.6に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Fは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.6に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Fは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.6に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物I-1の形態Fは、図6Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Fは、図6Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Fは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Gである。一部の実施形態では、化合物I-Iの形態Gは、図7Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Gは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.7に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Gは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.7に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Gは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.7に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Gは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.7に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Gは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.7に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物I-1の形態Gは、図7Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Gは、図7Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Gは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Hである。一部の実施形態では、化合物I-Iの形態Hは、図8Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Hは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.8に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Hは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.8に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Hは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.8に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Hは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.8に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Hは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.8に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物I-1の形態Hは、図8Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Hは、図8Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Hは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Iである。一部の実施形態では、化合物I-Iの形態Iは、図9Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Iは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.9に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Iは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.9に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Iは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.9に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Iは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.9に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Iは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.9に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Iは、図9Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Iは、図9Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Iは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Jである。一部の実施形態では、化合物I-Iの形態Jは、図10Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Jは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.10に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Jは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.10に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Jは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.10に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Jは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.10に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Jは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.10に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物I-1の形態Jは、図10Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Jは、図10Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Jは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物I-1の固体結晶形態は、形態Kである。一部の実施形態では、化合物I-Iの形態Kは、図11Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Kは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.11に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Kは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.11に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Kは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.11に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Kは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.11に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Kは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表2.11に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物I-1の形態Kは、図11Bに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物I-1の形態Kは、図11Cに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。別の実施形態では、化合物I-1の形態Kは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
化合物I-2
別の実施形態では、式(I)の化合物は、化合物I-2であり、化合物I-2は、遊離塩基(または「遊離形態」)である。
一部の実施形態では、化合物I-2は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物I-2は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物I-2は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物I-2の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物I-2の異なる形態、残留溶媒、または化合物I-2の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、化合物I-2もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-2もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-2もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、化合物I-2もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、化合物I-2もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、化合物I-2もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
化合物I-2に関して図示されている構造はまた、化合物I-2のすべての互変異性型を含むことがやはり意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
他の実施形態では、化合物I-2は、アモルファス化合物I-2を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物I-2を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物I-2を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物I-2が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物I-2が存在する。
化合物I-2は、様々な固体形態で存在することができることが見出されている。例示的なこのような形態は、本明細書に記載されているものなどの多形を含む。
ある特定の実施形態では、化合物I-2の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物I-2の形態Aは、図13Aに図示されているパターン1に実質的に類似したX線回折パターンを有する。
ある特定の実施形態では、化合物I-2の固体結晶形態は、形態Bである。一部の実施形態では、化合物I-2の形態Bは、図13Aに図示されているパターン2に実質的に類似したX線回折パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-2の形態Bは、図13Bに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-2の形態Bは、図13Dに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-2の形態Bは、40C、75%の相対湿度および25C、97%の相対湿度での静的保管前、およびその後に、図13Eに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-2の形態Bは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
ある特定の実施形態では、化合物I-2の固体結晶形態は、形態Cである。一部の実施形態では、化合物I-2の形態Cは、図13Aに図示されているパターン3に実質的に類似したX線回折パターンを有する。
ある特定の実施形態では、化合物I-2の固体結晶形態は、形態Dである。一部の実施形態では、化合物I-2の形態Dは、図13Aに図示されているパターン4に実質的に類似したX線回折パターンを有する。
ある特定の実施形態では、化合物I-2の固体結晶形態は、形態Eである。一部の実施形態では、化合物I-2の形態Eは、図13Aに図示されているパターン5に実質的に類似したX線回折パターンを有する。
化合物I-3
Figure 2023549572000012
別の実施形態では、式(I)の化合物は、臭化水素酸塩である化合物I-3である。一部の実施形態では、化合物I-3は、一臭化水素酸塩である。一部の実施形態では、化合物I-3は、二臭化水素酸塩である。一部の実施形態では、化合物I-3は、三臭化水素酸塩である。
一部の実施形態では、化合物I-3は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物I-3は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物I-3は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物I-3の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物I-3の異なる形態、残留溶媒、または化合物I-3の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、化合物I-3もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-3もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-3もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、化合物I-3もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、化合物I-3もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、化合物I-3もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
化合物I-3に関して図示されている構造はまた、化合物I-3のすべての互変異性型を含むことがやはり意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
他の実施形態では、化合物I-3は、アモルファス化合物I-3を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物I-3を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物I-3を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物I-3が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物I-3が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物I-3の固体結晶形態は、図14Aに図示されているパターンのいずれか1つに実質的に類似したX線回折パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-3の固体結晶形態は、図14Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-3の固体結晶形態は、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
化合物I-4
Figure 2023549572000013
別の実施形態では、式(I)の化合物は、硫酸塩(または硫酸エステル)である化合物I-4である。
一部の実施形態では、化合物I-4は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物I-4は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物I-4は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物I-4の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物I-4の異なる形態、残留溶媒、または化合物I-4の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、化合物I-4もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-4もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-4もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、化合物I-4もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、化合物I-4もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、化合物I-4もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
化合物I-4に関して図示されている構造はまた、化合物I-4のすべての互変異性型を含むことがやはり意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
他の実施形態では、化合物I-4は、アモルファス化合物I-4を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物I-4を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物I-4を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物I-4が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物I-4が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物I-4の固体結晶形態は、図15Aに図示されているパターンのいずれか1つに実質的に類似したX線回折パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-4の固体結晶形態は、図15Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-4の固体結晶形態は、同時にこれらの図のうちの2つとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
化合物I-5
Figure 2023549572000014
別の実施形態では、式(I)の化合物は、p-トルエンスルホン酸塩である化合物I-5である。
一部の実施形態では、化合物I-5は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物I-5は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物I-5は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物I-5の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物I-5の異なる形態、残留溶媒、または化合物I-5の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、化合物I-5もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-5もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-5もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、化合物I-5もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、化合物I-5もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、化合物I-5もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
化合物I-5に関して図示されている構造はまた、化合物I-5のすべての互変異性型を含むことがやはり意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
他の実施形態では、化合物I-5は、アモルファス化合物I-5を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物I-5を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物I-5を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物I-5が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物I-5が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物I-5の固体結晶形態は、図16Aに図示されているパターンのいずれか1つに実質的に類似したX線回折パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-5の固体結晶形態は、図16Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-5の固体結晶形態は、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
化合物I-6
Figure 2023549572000015
別の実施形態では、式(I)の化合物は、メタンスルホン酸塩である化合物I-6である。
一部の実施形態では、化合物I-6は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物I-6は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物I-6は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物I-6の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物I-6の異なる形態、残留溶媒、または化合物I-6の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、化合物I-6もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-6もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-6もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、化合物I-6もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、化合物I-6もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、化合物I-6もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
化合物I-6に関して図示されている構造はまた、化合物I-6のすべての互変異性型を含むことがやはり意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
他の実施形態では、化合物I-6は、アモルファス化合物I-6を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物I-6を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物I-6を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物I-6が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物I-6が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物I-6の固体結晶形態は、図17Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-6の固体結晶形態は、図17Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-6の固体結晶形態は、同時にこれらの図のうちの2つとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
化合物I-7
Figure 2023549572000016
別の実施形態では、式(I)の化合物は、ベンゼンスルホン酸塩である化合物I-7である。
一部の実施形態では、化合物I-7は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物I-7は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物I-7は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物I-7の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物I-7の異なる形態、残留溶媒、または化合物I-7の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、化合物I-7もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-7もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-7もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、化合物I-7もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、化合物I-7もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、化合物I-7もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
化合物I-7に関して図示されている構造はまた、化合物I-7のすべての互変異性型を含むことがやはり意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
他の実施形態では、化合物I-7は、アモルファス化合物I-7を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物I-7を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物I-7を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物I-7が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物I-7が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物I-7の固体結晶形態は、図18Aに図示されているパターンのいずれか1つに実質的に類似したX線回折パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-7の固体結晶形態は、図18Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-7の固体結晶形態は、同時にこれらの図のうちの2つとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
化合物I-8
Figure 2023549572000017
別の実施形態では、式(I)の化合物は、マレイン酸塩である化合物I-8である。
一部の実施形態では、化合物I-8は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物I-8は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物I-8は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物I-8の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物I-8の異なる形態、残留溶媒、または化合物I-8の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、化合物I-8もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-8もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、化合物I-8もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、化合物I-8もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、化合物I-8もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、化合物I-8もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、不純物化合物6(化合物6の遊離塩基および塩またはそれらの溶媒和物、またはそれらの固体形態を含む)を約0.40以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
化合物I-8に関して図示されている構造はまた、化合物I-8のすべての互変異性型を含むことがやはり意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
他の実施形態では、化合物I-8は、アモルファス化合物I-8を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物I-8を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物I-8を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物I-8が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物I-8が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物I-8の固体結晶形態は、図19Aに図示されているパターンのいずれか1つに実質的に類似したX線回折パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-8の固体結晶形態は、図19Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物I-8の固体結晶形態は、同時にこれらの図のうちの2つとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
式(II)の化合物
一実施形態では、式(II)の化合物
Figure 2023549572000018
またはその溶媒和物が、本明細書において提供される(式中、
pは、1、2、3、4、5、6、7、8または9であり、
qは、0、0.5、1、1.5、2、2.5または3であり、
Xは、塩酸、臭化水素酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸またはフマル酸である)。
「X」として示されている酸部分および(R)-N-(4-(4-アミノ-7-メチル-5-(4-(ピロリジン-1-カルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルフェニル)メタクリルアミドは、イオン結合して、式(II)の化合物を形成することが、当業者によって認識されよう。qが0である場合、Xは存在せず、式(II)の化合物は、「遊離塩基」、すなわち、「遊離形態」として存在することを示すことがやはり認識されよう。
式(II)の化合物は、様々な物理形態で存在することができることが企図される。例えば、式(II)の化合物は、溶液、懸濁液中または固体形態にあり得る。ある特定の実施形態では、式(II)の化合物は、固体形態にある。式(II)の化合物が、固体形態にある場合、前記化合物は、アモルファス、結晶またはそれらの混合物であってもよい。例示的な固体形態は、以下により詳細に記載されている。
一部の実施形態では、式(II)の化合物は、水和物形態にあってもよい。一部の実施形態では、式(II)の化合物は、ヘミ水和物形態にあってもよい。
一部の実施形態では、pは1である。一部の実施形態では、pは2である。一部の実施形態では、pは3である。一部の実施形態では、pは4である。一部の実施形態では、pは5である。一部の実施形態では、pは6である。一部の実施形態では、pは7である。一部の実施形態では、pは8である。一部の実施形態では、pは9である。
一部の実施形態では、qは0である。一部の実施形態では、qは1である。一部の実施形態では、qは2である。一部の実施形態では、qは3である。一部の実施形態では、qは0.5である。一部の実施形態では、qは1.5である。一部の実施形態では、qは2.5である。
一部の実施形態では、Xは、塩酸である。一部の実施形態では、Xは、臭化水素酸である。一部の実施形態では、Xは、p-トルエンスルホン酸である。一部の実施形態では、Xは、メタンスルホン酸である。一部の実施形態では、Xは、ベンゼンスルホン酸である。一部の実施形態では、Xは、フマル酸である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、式(II)の化合物の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、式(II)の化合物の異なる形態、残留溶媒、または式(II)の化合物の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、式(II)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、式(II)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、式(II)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、式(II)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
式(II)の化合物に関して図示されている構造はまた、すべての互変異性型を含むことが意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
一部の実施形態では、式(II)の化合物は、化合物II-1であり、化合物II-1は、遊離塩基(または「遊離形態」)である。一部の実施形態では、化合物II-1は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物II-1は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物II-1は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物II-1の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物II-1の異なる形態、残留溶媒、または化合物II-1の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物II-1が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物II-1が存在する。
他の実施形態では、化合物II-1は、アモルファス化合物II-1を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物II-1を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物II-1を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物II-1が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物II-1が存在する。
化合物II-1は、様々な固体形態で存在することができることが見出されている。例示的なこのような形態は、本明細書に記載されているものなどの多形を含む。
一部の実施形態では、化合物II-1の固体結晶形態は、形態Aである。ある特定の実施形態では、化合物II-1の形態Aは、図24Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表8に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表8に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表8に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表8に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表8に列挙されているピークからなる群から選択される。
ある特定の実施形態では、化合物II-1の形態Aは、図24Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物II-1の形態Aは、図24Dに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物II-1の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物II-1の固体結晶形態は、形態Bである。ある特定の実施形態では、化合物II-1の形態Bは、図25Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-1の形態Bは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表9に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-1の形態Bは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表9に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-1の形態Bは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表9に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-1の形態Bは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表9に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-1の形態Bは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表9に列挙されているピークからなる群から選択される。
ある特定の実施形態では、化合物II-1の形態Bは、図25Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物II-1の形態Bは、図25Dに図示されている熱重量分析(TGA)パターンに実質的に類似した熱重量分析(TGA)パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物II-1の形態Bは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(II)の化合物は、化合物II-2であり、化合物II-2は、塩酸塩である。一部の実施形態では、化合物II-2は、一塩酸塩である。一部の実施形態では、化合物II-2は、二塩酸塩である。一部の実施形態では、化合物II-2は、三塩酸塩である。
一部の実施形態では、化合物II-2は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物II-2は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物II-2は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物II-2の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物II-2の異なる形態、残留溶媒、または化合物II-2の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物II-2が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物II-2が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物II-2は、結晶性固体である。他の実施形態では、化合物II-2は、アモルファス化合物II-2を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物II-2を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物II-2を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物II-2が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物II-2が存在する。
一部の実施形態では、化合物II-2の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物II-2の形態Aは、図26Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表14に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表14に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表14に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表14に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表14に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物II-2の形態Aは、図26Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-2の形態Aは、図26Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-2の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(II)の化合物は、化合物II-3であり、化合物II-3は、臭化水素酸塩である。一部の実施形態では、化合物II-3は、一臭化水素酸塩である。一部の実施形態では、化合物II-3は、二臭化水素酸塩である。一部の実施形態では、化合物II-3は、三臭化水素酸塩である。
一部の実施形態では、化合物II-3は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物II-3は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物II-3は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物II-3の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物II-3の異なる形態、残留溶媒、または化合物II-3の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物II-3が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物II-3が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物II-3は、結晶性固体である。他の実施形態では、化合物II-3は、アモルファス化合物II-3を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物II-3を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物II-3を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物II-3が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物II-3が存在する。
一部の実施形態では、化合物II-3の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物II-3の形態Aは、図27AのX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表15に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表15に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表15に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表15に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表15に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物II-3の形態Aは、図27Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-3の形態Aは、図27Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-3の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(II)の化合物は、化合物II-4であり、化合物II-4は、p-トルエンスルホン酸塩である。
一部の実施形態では、化合物II-4は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物II-4は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物II-4は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物II-4の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物II-4の異なる形態、残留溶媒、または化合物II-4の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物II-4が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物II-4が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物II-4は、結晶性固体である。他の実施形態では、化合物II-4は、アモルファス化合物II-4を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物II-4を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物II-4を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物II-4が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物II-4が存在する。
一部の実施形態では、化合物II-4の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物II-4の形態Aは、図28AのX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表16に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表16に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表16に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表16に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表16に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物II-4の形態Aは、図28Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-4の形態Aは、図28Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-4の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(II)の化合物は、化合物II-5であり、化合物II-5は、メタンスルホン酸塩である。
一部の実施形態では、化合物II-5は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物II-5は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物II-5は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物II-5の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物II-5の異なる形態、残留溶媒、または化合物II-5の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物II-5が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物II-5が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物II-5は、結晶性固体である。他の実施形態では、化合物II-5は、アモルファス化合物II-5を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物II-5を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物II-5を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物II-5が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物II-5が存在する。
一部の実施形態では、化合物II-5の固体結晶形態は、形態Aである。ある特定の実施形態では、化合物II-5の形態Aは、図29Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表17に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表17に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表17に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表17に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表17に列挙されているピークからなる群から選択される。
ある特定の実施形態では、化合物II-5の形態Aは、図29Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物II-5の形態Aは、図29Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物II-5の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(II)の化合物は、化合物II-6であり、化合物II-6は、ベンゼンスルホン酸塩である。
一部の実施形態では、化合物II-6は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物II-6は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物II-6は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物II-6の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物II-6の異なる形態、残留溶媒、または化合物II-6の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物II-6が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物II-6が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物II-6は、結晶性固体である。他の実施形態では、化合物II-6は、アモルファス化合物II-6を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物II-6を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物II-6を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物II-6が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物II-6が存在する。
一部の実施形態では、化合物II-6の固体結晶形態は、形態Aである。ある特定の実施形態では、化合物II-6の形態Aは、図30Aに図示されているパターンのいずれか1つに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-6の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表18に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-6の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表18に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-6の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表18に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-6の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表18に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-6の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表18に列挙されているピークからなる群から選択される。
ある特定の実施形態では、化合物II-6の形態Aは、図30Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物II-6の形態Aは、図30Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物II-6の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(II)の化合物は、化合物II-7であり、化合物II-7は、フマル酸塩である。
一部の実施形態では、化合物II-7は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物II-7は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物II-7は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物II-7の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物II-7の異なる形態、残留溶媒、または化合物II-7の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物II-7が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物II-7が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物II-7は、結晶性固体である。他の実施形態では、化合物II-7は、アモルファス化合物II-7を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物II-7を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物II-7を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物II-7が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物II-7が存在する。
一部の実施形態では、化合物II-7の固体結晶形態は、形態Aである。ある特定の実施形態では、化合物II-7の形態Aは、図31Aに図示されているパターンのいずれか1つに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物II-7の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表19に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-7の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表19に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-7の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表19に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-7の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表19に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物II-7の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表19に列挙されているピークからなる群から選択される。
ある特定の実施形態では、化合物II-7の形態Aは、図31Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物II-7の形態Aは、図31Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。ある特定の実施形態では、化合物II-7の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
式(III)の化合物
一実施形態では、式(III)の化合物
Figure 2023549572000019
またはその溶媒和物が、本明細書において提供される(式中、
rは、1、2、3、4、5、6、7、8または9であり、
sは、0、0.5、1、1.5、2、2.5または3であり、
Xは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸または酒石酸である)。
「X」として示されている酸部分および6-(6-エチニル-4-メトキシピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンは、イオン結合して、式(III)の化合物を形成することが、当業者によって認識されよう。sが0である場合、Xは存在せず、式(III)の化合物は、「遊離塩基」、すなわち、「遊離形態」として存在することを示すことがやはり認識されよう。
式(III)の化合物は、様々な物理形態で存在することができることが企図される。例えば、式(III)の化合物は、溶液、懸濁液中または固体形態にあり得る。ある特定の実施形態では、式(III)の化合物は、固体形態にある。式(III)の化合物が、固体形態にある場合、前記化合物は、アモルファス、結晶またはそれらの混合物であってもよい。例示的な固体形態は、以下により詳細に記載されている。
一部の実施形態では、式(III)の化合物は、水和物形態にあってもよい。一部の実施形態では、式(III)の化合物は、ヘミ水和物形態にあってもよい。
一部の実施形態では、rは1である。一部の実施形態では、rは2である。一部の実施形態では、rは3である。一部の実施形態では、rは4である。一部の実施形態では、rは5である。一部の実施形態では、rは6である。一部の実施形態では、rは7である。一部の実施形態では、rは8である。一部の実施形態では、rは9である。
一部の実施形態では、sは0である。一部の実施形態では、sは1である。一部の実施形態では、sは2である。一部の実施形態では、sは3である。一部の実施形態では、sは0.5である。一部の実施形態では、sは1.5である。一部の実施形態では、sは2.5である。
一部の実施形態では、Xは、塩酸である。一部の実施形態では、Xは、臭化水素酸である。一部の実施形態では、Xは、硫酸である。一部の実施形態では、Xは、メタンスルホン酸である。一部の実施形態では、Xは、酒石酸である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、式(III)の化合物の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、式(III)の化合物の異なる形態、残留溶媒、または式(III)の化合物の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、式(III)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、式(III)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、式(III)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、式(III)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
式(III)の化合物に関して図示されている構造はまた、すべての互変異性型を含むことが意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
一部の実施形態では、式(III)の化合物は、化合物III-1であり、化合物III-1は、遊離塩基(または「遊離形態」)である。一部の実施形態では、化合物III-1は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物III-1は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物III-1は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物III-1の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、の化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物III-1の異なる形態、残留溶媒、または化合物III-1の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物III-1が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物III-1が存在する。
他の実施形態では、化合物III-1は、アモルファス化合物III-1を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物III-1を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物III-1を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物III-1が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物III-1が存在する。
化合物III-1は、様々な固体形態で存在することができることが見出されている。例示的なこのような形態は、本明細書に記載されているものなどの多形を含む。
一部の実施形態では、化合物III-1の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Aは、図32Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表23に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表23に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表23に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表23に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表23に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物III-1の形態Aは、図32Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Aは、図32Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物III-1の固体結晶形態は、形態Bである。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Bは、図33Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Bは、図33Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Aは、図33Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Bは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物III-1の固体結晶形態は、形態Cである。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Cは、図34Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Cは、図34Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Cは、図34Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-1の形態Cは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(III)の化合物は、化合物III-2であり、化合物III-2は、塩酸塩である。一部の実施形態では、化合物III-2は、一塩酸塩である。一部の実施形態では、化合物III-2は、二塩酸塩である。一部の実施形態では、化合物III-2は、三塩酸塩である。
一部の実施形態では、化合物III-2は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物III-2は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物III-2は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物III-2の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物III-2の異なる形態、残留溶媒、または化合物III-2の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物III-2が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物III-2が存在する。
他の実施形態では、化合物III-2は、アモルファス化合物III-2を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物III-2を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物III-2を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物III-2が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物III-2が存在する。
化合物III-2は、様々な固体形態で存在することができることが見出されている。例示的なこのような形態は、本明細書に記載されているものなどの多形を含む。
一部の実施形態では、化合物III-2の固体結晶形態は、形態Aである。ある特定の実施形態では、化合物III-2の形態Aは、図35Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表31に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表31に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表31に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表31に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表31に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物III-2の形態Aは、図35Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Aは、図35Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物III-2の固体結晶形態は、形態Bである。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Bは、図36Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Bは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表32に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Bは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表32に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Bは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表32に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Bは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表32に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Bは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表32に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物III-2の形態Bは、図36Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Bは、図36Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Bは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物III-2の固体結晶形態は、形態Cである。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Cは、図37Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Cは、図37Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Cは、図37Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Cは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物III-2の固体結晶形態は、形態Dである。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Dは、図38Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Dは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表33に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Dは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表33に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Dは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表33に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Dは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表33に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Dは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表33に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物III-2の形態Dは、図38Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Dは、図38Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-2の形態Dは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(III)の化合物は、化合物III-3であり、化合物III-3は、臭化水素酸塩である。一部の実施形態では、化合物III-3は、一臭化水素酸塩である。一部の実施形態では、化合物III-3は、二臭化水素酸塩である。一部の実施形態では、化合物III-3は、三臭化水素酸塩である。
一部の実施形態では、化合物III-3は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物III-3は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物III-3は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物III-3の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物III-3の異なる形態、残留溶媒、または化合物III-3の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物III-3が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物III-3が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物III-3は、結晶性固体である。他の実施形態では、化合物III-3は、アモルファス化合物III-3を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物III-3を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物III-3を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物III-3が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物III-3が存在する。
一部の実施形態では、化合物III-3の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物III-3の形態Aは、図39Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表34に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表34に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表34に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表34に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表34に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物III-3の形態Aは、図39Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-3の形態Aは、図39Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-3の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(III)の化合物は、化合物III-4であり、化合物III-4は、硫酸塩(または硫酸エステル)である。
一部の実施形態では、化合物III-4は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物III-4は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物III-4は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物III-4の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物III-4の異なる形態、残留溶媒、または化合物III-4の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物III-4が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物III-4が存在する。
ある特定の実施形態では、化合物III-4は、結晶性固体である。他の実施形態では、化合物III-4は、アモルファス化合物III-4を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物III-4を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物III-4を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物III-4が存在する。本発明のさらに他の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物III-4が存在する。
化合物III-4は、様々な固体形態で存在することができることが見出されている。例示的なこのような形態は、本明細書に記載されているものなどの多形を含む。
一部の実施形態では、化合物III-4の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Aは、図40Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表35に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表35に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表35に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表35に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表35に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物III-4の形態Aは、図40Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Aは、図40Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物III-4の固体結晶形態は、形態Bである。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Bは、図41Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Bは、図41Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Bは、図41Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-4の形態Bは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(III)の化合物は、化合物III-5であり、化合物III-5は、メタンスルホン酸塩である。
一部の実施形態では、化合物III-5は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物III-5は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物III-5は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物III-5の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物III-5の異なる形態、残留溶媒、または化合物III-5の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物III-5が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物III-5が存在する。
他の実施形態では、化合物III-5は、アモルファス化合物III-5を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物III-5を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物III-5を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物III-5が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物III-5が存在する。
一部の実施形態では、化合物III-5の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物III-5の形態Aは、図42Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表36に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表36に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表36に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表36に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物III-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表36に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物III-5の形態Aは、図42Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-5の形態Aは、図42Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-5の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(III)の化合物は、化合物III-6であり、化合物III-6は、酒石酸(または酒石酸塩)塩である。
一部の実施形態では、化合物III-6は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物III-6は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物III-6は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物III-6の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物III-6の異なる形態、残留溶媒、または化合物III-6の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物III-6が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物III-6が存在する。
他の実施形態では、化合物III-6は、アモルファス化合物III-6を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物III-6を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物III-6を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物III-6が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物III-6が存在する。
一部の実施形態では、化合物III-6の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物III-6の形態Aは、図43Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-6の形態Aは、図43Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-6の形態Aは、図43Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物III-6の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くとの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
式(IV)の化合物
一実施形態では、式(IV)の化合物
Figure 2023549572000020
またはその溶媒和物が、本明細書において提供される(式中、
tは、1、2、3、4、5、6、7、8または9であり、
uは、0、0.5、1、1.5、2、2.5または3であり、
Xは、塩酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸またはベンゼンスルホン酸である)。
「X」として示されている酸部分および6-(6-エチニル-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンは、イオン結合して、式(IV)の化合物を形成することが、当業者によって認識されよう。uが0である場合、Xは存在せず、式(IV)の化合物は、「遊離塩基」、すなわち「遊離形態」として存在することを示すことがやはり認識されよう。式(IV)の化合物は、特定の回転異性体として、または回転異性体の混合物として存在することができることがさらに認識されよう。
式(IV)の化合物は、様々な物理形態で存在することができることが企図される。例えば、式(IV)の化合物は、溶液、懸濁液中または固体形態にあり得る。ある特定の実施形態では、式(IV)の化合物は、固体形態にある。式(IV)の化合物が、固体形態にある場合、前記化合物は、アモルファス、結晶またはそれらの混合物であってもよい。例示的な固体形態は、以下により詳細に記載されている。
一部の実施形態では、式(IV)の化合物は、水和物形態にあってもよい。一部の実施形態では、式(IV)の化合物は、ヘミ水和物形態にあってもよい。
一部の実施形態では、tは1である。一部の実施形態では、tは2である。一部の実施形態では、tは3である。一部の実施形態では、tは4である。一部の実施形態では、tは5である。一部の実施形態では、tは6である。一部の実施形態では、tは7である。一部の実施形態では、tは8である。一部の実施形態では、tは9である。
一部の実施形態では、uは0である。一部の実施形態では、uは1である。一部の実施形態では、uは2である。一部の実施形態では、uは3である。一部の実施形態では、uは0.5である。一部の実施形態では、uは1.5である。一部の実施形態では、uは2.5である。
一部の実施形態では、Xは、塩酸である。一部の実施形態では、Xは、p-トルエンスルホン酸である。一部の実施形態では、Xは、メタンスルホン酸である。一部の実施形態では、Xは、ベンゼンスルホン酸である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、式(IV)の化合物の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、式(IV)の化合物の異なる形態、残留溶媒、または式(IV)の化合物の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。
一部の実施形態では、式(IV)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9重量%の量で存在し、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。一部の実施形態では、式(IV)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、任意の単一不純物を、約0.40重量%以下、約0.35重量%以下、約0.3重量%以下、約0.25重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.10重量%以下または約0.05重量%以下しか含有せず、百分率は、組成物の合計重量に対するものである。
一部の実施形態では、式(IV)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、少なくとも約95、95.5、96、96.5、97、97.5、98.0、98.5、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9HPLC面積%の量で存在する。一部の実施形態では、式(IV)の化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの結晶形態は、HPLCクロマトグラムの合計面積に対して、任意の単一不純物を、約0.4以下、約0.35以下、約0.3以下、約0.25以下、約0.2以下、約0.15以下、約0.10以下または約0.05以下のHPLC面積%しか含有しない。一部の実施形態では、HPLC法は、実施例1に記載されているHPLC法である。
式(IV)の化合物に関して図示されている構造はまた、すべての互変異性型を含むことが意図されている。さらに、ここで図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子の存在においてのみ異なる化合物を含むことがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを除く、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。
一部の実施形態では、式(IV)の化合物は、化合物IV-1であり、化合物IV-1は、遊離塩基(または「遊離形態」)である。一部の実施形態では、化合物IV-1は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物IV-1は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物IV-1は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物IV-1の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物IV-1の異なる形態、残留溶媒、または化合物IV-1の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物IV-1が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物IV-1が存在する。
他の実施形態では、化合物IV-1は、アモルファス化合物IV-1を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物IV-1を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物IV-1を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物IV-1が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物IV-1が存在する。
一部の実施形態では、化合物IV-1の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物IV-1の形態Aは、図44Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表39に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表39に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表39に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表39に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-1の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表39に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物IV-1の形態Aは、図44Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-1の形態Aは、図44Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-1の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(IV)の化合物は、化合物IV-2であり、化合物IV-2は、塩酸塩である。一部の実施形態では、化合物IV-2は、一塩酸塩である。一部の実施形態では、化合物IV-2は、二塩酸塩である。一部の実施形態では、化合物IV-2は、三塩酸塩である。一部の実施形態では、化合物IV-2は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物IV-2は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物IV-2は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物IV-2の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物IV-2の異なる形態、残留溶媒、または化合物IV-2の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物IV-2が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物IV-2が存在する。
他の実施形態では、化合物IV-2は、アモルファス化合物IV-2を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物IV-2を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物IV-2を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物IV-2が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物IV-2が存在する。
一部の実施形態では、化合物IV-2の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物IV-2の形態Aは、図45Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表44に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表44に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表44に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表44に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-2の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表44に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物IV-2の形態Aは、図45Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-2の形態Aは、図45Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-2の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(IV)の化合物は、化合物IV-3であり、化合物IV-3は、p-トルエンスルホン酸塩である。一部の実施形態では、化合物IV-3は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物IV-3は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物IV-3は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物IV-3の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物IV-3の異なる形態、残留溶媒、または化合物IV-3の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物IV-3が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物IV-3が存在する。
他の実施形態では、化合物IV-3は、アモルファス化合物IV-3を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物IV-3を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物IV-3を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物IV-3が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物IV-3が存在する。
化合物IV-3は、様々な固体形態で存在することができることが見出されている。例示的なこのような形態は、本明細書に記載されているものなどの多形を含む。
一部の実施形態では、化合物IV-3の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Aは、図46Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表45に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表45に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表45に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表45に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表45に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Aは、図46Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Aは、図46Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
一部の実施形態では、化合物IV-3の固体結晶形態は、形態Bである。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Bは、図47Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Bは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表46に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Bは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表46に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Bは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表46に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Bは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表46に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Bは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表46に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Bは、図47Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Bは、図47Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-3の形態Bは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(IV)の化合物は、化合物IV-4であり、化合物IV-4は、メタンスルホン酸塩である。一部の実施形態では、化合物IV-4は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物IV-4は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物IV-4は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物IV-4の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物IV-4の異なる形態、残留溶媒、または化合物IV-4の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物IV-4が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物IV-4が存在する。
他の実施形態では、化合物IV-4は、アモルファス化合物IV-4を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物IV-4を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物IV-4を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物IV-4が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物IV-4が存在する。
一部の実施形態では、化合物IV-4の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物IV-4の形態Aは、図48Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表47に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表47に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表47に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表47に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-4の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表47に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物IV-4の形態Aは、図48Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-4の形態Aは、図48Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-4の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
別の実施形態では、式(IV)の化合物は、化合物IV-5であり、化合物IV-5は、ベンゼンスルホン酸塩である。一部の実施形態では、化合物IV-5は、アモルファス固体である。一部の実施形態では、化合物IV-5は、結晶性固体である。一部の実施形態では、化合物IV-5は、アモルファス固体形態と結晶性固体形態との混合物である。
一部の実施形態では、本発明は、不純物を実質的に含まない、化合物IV-5の形態を提供する。本明細書において使用する場合、用語「不純物を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量の外来物質を含有しないことを意味する。このような外来物質は、化合物IV-5の異なる形態、残留溶媒、または化合物IV-5の調製および/もしくは単離に起因し得る任意の他の不純物を含むことがある。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の化合物IV-5が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の化合物IV-5が存在する。
他の実施形態では、化合物IV-5は、アモルファス化合物IV-5を実質的に含まない結晶性固体である。本明細書において使用する場合、用語「アモルファス化合物IV-5を実質的に含まない」は、化合物が顕著な量のアモルファス化合物IV-5を含有しないことを意味する。ある特定の実施形態では、少なくとも約95重量%の結晶性化合物IV-5が存在する。ある特定の実施形態では、少なくとも約99重量%の結晶性化合物IV-5が存在する。
一部の実施形態では、化合物IV-5の固体結晶形態は、形態Aである。一部の実施形態では、化合物IV-5の形態Aは、図49Aに図示されているX線回折パターンに実質的に類似したX線回折パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも2本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表48に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも3本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表48に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも4本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表48に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも5本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表48に列挙されているピークからなる群から選択される。一部の実施形態では、化合物IV-5の形態Aは、2θ度において、少なくとも6本の特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンによって特徴付けられ得、各々は、表48に列挙されているピークからなる群から選択される。
一部の実施形態では、化合物IV-5の形態Aは、図49Cに図示されている示差走査熱量測定(DSC)パターンに実質的に類似した示差走査熱量測定(DSC)パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-5の形態Aは、図49Cに図示されている熱重量分析パターンに実質的に類似した熱重量分析パターンを有する。一部の実施形態では、化合物IV-5の形態Aは、同時にこれらの図のうちの2つまたはそれより多くの実質的な類似性によって特徴付けられ得る。
方法
一部の実施形態では、本明細書に記載されている化合物もしくはその溶媒和物、またはそれらの固体形態、あるいはそれらの医薬組成物を使用する、肝内胆管癌(ICC)および/または他の進行性固形腫瘍を有する患者を処置するための方法が、本明細書において提供される。一部の実施形態では、患者は、FGFR2変化を有する、進行性の切除不能な固形腫瘍を有する。一部の実施形態では、患者は、RECIST v1.1による、測定可能または評価可能な疾患を有する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている化合物I-1もしくはその溶媒和物、またはそれらの固体形態、あるいはそれらの医薬組成物を使用する、肝内胆管癌(ICC)および/または他の進行性固形腫瘍を有する患者を処置するための方法が、本明細書において提供される。一部の実施形態では、本明細書に記載されている化合物I-1もしくはその溶媒和物、またはそれらの固体形態、あるいはそれらの医薬組成物は、1日2回、経口投与される。一部の実施形態では、本明細書に記載されている化合物I-1もしくはその溶媒和物、またはそれらの固体形態、あるいはそれらの医薬組成物は、1日2回、50mg/用量で経口投与される。
一部の実施形態では、患者は、18歳またはそれより上である。一部の実施形態では、患者は、標準治療に対して不応性の疾患を有する。一部の実施形態では、患者は、標準治療に適切に応答しない疾患を有する。一部の実施形態では、患者は、標準治療または治癒的治療が存在しない疾患を有する。一部の実施形態では、患者は、標準治療に非耐容性であるか、またはこれを拒絶している。
一部の実施形態では、患者は、0疾患およびFGFR2ステータスの米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)パーフォーマンスステータス(PS)を有する。一部の実施形態では、患者は、以下のうちの1つまたは複数によって定義される、局所評価により血液および/または腫瘍における、FGFR2変化を示している:
・ FGFR2融合が、DNAもしくはRNA配列決定によって検出される発癌性FGFR2融合タンパク質を創出すること、またはFISHを分裂させることが予期されるゲノム転座を含む。
・ FGFR2増幅が、腫瘍組織において、コピー数≧8を有する増幅したFGFR2座位[例えば、次世代配列決定(NGS)またはFGFR2プローブ当たり、FGFR2の増幅倍率≧4:蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)当たり、参照比≧4]を含む。
・ FGFR2変異が、以下の原発性発癌性FGFR2変異または後天性FGFR2耐性変異:H167_N173del、S252X、P253X、Y375X、C382X、M537X、N549X、V564X、E565X、L617X、K641X、K659XおよびR664X(間葉性アイソフォームIIIcに基づく番号付け;Xは、任意のアミノ酸変化を表す)のうちの1つまたは複数を含む。
一部の実施形態では、患者は、組織学的または細胞学的に確定された、切除不能なICCまたは他の進行性の切除不能な固形腫瘍の診断を有する。一部の実施形態では、患者は、局所評価により、血液および/または腫瘍組織における、FGFR2ゲノム変化(融合、増幅または変異)を示している。一部の実施形態では、患者は、発癌性FGFR2変化(例えば、FGFR2タンパク質またはmRNA過剰発現)の可能性を有する。
一部の実施形態では、患者は、FGFR2融合(血液および/または腫瘍の局所評価による)を伴う、切除不能なICCの確定診断を有しており、汎FGFR阻害剤(例えば、ペミガチニブ、エルダフィチニブ、インフィグラチニブ、TAS-120)により以前の処置を受けている。
一部の実施形態では、患者は、FGFR2融合(血液および/または腫瘍の局所評価による)を伴う、切除不能なICCの確定診断を有しており、汎FGFR阻害剤(例えば、ペミガチニブ、エルダフィチニブ、インフィグラチニブ、TAS-120)により以前の処置を受けていない。
一部の実施形態では、患者は、ICC以外のFGFR2融合(血液および/または腫瘍の局所評価による)を伴う、進行性の切除不能な固形腫瘍を有する。
一部の実施形態では、患者は、FGFR2増幅(血液および/または腫瘍の局所評価による)を伴う、進行性の切除不能な固形腫瘍を有する。
一部の実施形態では、患者は、発癌性FGFR2変異(血液および/または腫瘍の局所評価による)を伴う、進行性の切除不能な固形腫瘍を有する。
一部の実施形態では、患者は、特許ではなく、そのがんが、承認されている標的治療に適したFGFR2以外(例えば、EGFR、ALK、ROS、RET、PI3K、HER2、BRAF)の公知の原発性ドライバー変化を有する。
一部の実施形態では、患者は、臨床的に重要な角膜障害または網膜障害の病歴も有しておらず、それらが進行中でもない。
一部の実施形態では、患者は、化合物I-1の最初の用量前の14日以内に、以下のいずれも有していない:
a. 血小板数<75×10/L;
b. 絶対好中球数(ANC)<1×10/L;
c. ヘモグロビン<8g/dL(8g/dLに到達するよう、赤血球の輸血およびエリスロポエチンが使用されてもよいが、化合物I-1の最初の用量の少なくとも2週間前に、投与を受けていなければならない);
d. 肝転移が存在しない場合、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)>3×正常上限値(ULN);肝転移が存在する場合、>5×ULN;
e. 総ビリルビン>1.5×ULN、ジルベール病の存在下では、直接ビリルビン>1.5×ULNを伴う>3×ULN;
f. 推定(Cockroft-Gaultの式)または測定クレアチニンクリアランス<50mL/分。
一部の実施形態では、患者は、公知の活動中のヒト免疫不全ウイルス(HIV)または活動中のB型肝炎ウイルス(HBV)および/またはC型肝炎ウイルス(HCV)を有していない。
一部の実施形態では、患者は、QTcF>480m秒を有していない。一部の実施形態では、患者は、QT延長症候群歴もトルサードドポアンツ歴も有していない。一部の実施形態では、患者は、QT延長症候群の家族歴を有していない。
一部の実施形態では、患者は、ニューヨーク心臓協会(NYHA)の分類による、うっ血性心不全グレードIIIまたはIVを含む、臨床的に重要な制御されない心血管疾患;直前の6か月以内に心筋梗塞または不安定狭心症、制御されない高血圧症(グレード3またはそれより高い)、またはQT長期化を引き起こす恐れがある徐脈性不整脈(bradyarrythmias)を含めた、臨床的に重要な制御されない不整脈(arrythmia)(例えば、タイプIIの第2度房室ブロックまたは第3度房室ブロック)を有していない。
一部の実施形態では、患者は、中枢神経系(CNS)腫瘍転移も、進行性神経学的症状を伴う原発性CNS腫瘍も有していないか、またはCNS疾患を制御するため、増加用量のコルチコステロイドを必要とするまたは。一部の実施形態では、患者は、CNS疾患を管理するためのコルチコステロイドを必要とする患者であり、用量は、サイクル1の1日目(C1D1)前の2週間、安定している。一部の実施形態では、患者は、安定なまたは無症候性のCNS腫瘍転移または原発性CNSを有する。
一部の実施形態では、患者は、化合物I-1の最初の用量前の14日または5半減期以内に、全身性の抗新生物治療も放射線治療も受けていない。
一部の実施形態では、患者は、C1D1前の4週間以内に、局所肝治療(例えば、TACEまたはY90)を受けていない。一部の実施形態では、患者は、化合物I-1の最初の用量の14日以内に、好中球成長因子支持薬を受けていない。一部の実施形態では、患者は、化合物I-1の投与の開始前の少なくとも2週間、中断することができない、禁止薬品またはハーブ療法を伴う処置を必要とする患者ではない。
一部の実施形態では、患者は、化合物I-1の最初の用量の14日以内に大きな外科手技(中心静脈カテーテル留置、腫瘍ニードル生検などの手技であり、栄養チューブ留置は、大きな外科手技とはみなされない)を受けていない。
一部の実施形態では、患者は、過去の1年以内に、診断された、または治療を必要とする別の原発性悪性腫瘍歴を有しておらず、この場合、原発性悪性腫瘍は、完全に切除された基底細胞および扁平上皮皮膚がん、治癒的に処置された限局性前立腺がん、治癒的に処置された限局性甲状腺がん、または任意の部位の完全に切除された原位置癌のことではない。
一部の実施形態では、本明細書において提供される方法は、化合物(例えば、化合物I-1)もしくはその溶媒和物、またはそれらの固体形態、あるいはそれらの医薬組成物を投与する前および/またはその後に、血清中リンレベルおよび/またはカルシウムレベルをモニタリングするステップを含む。一部の実施形態では、本明細書において提供される方法は、血清中リンレベルおよび/またはカルシウムレベルを大幅に増大しない。一部の実施形態では、本明細書において提供される方法は、化合物(例えば、化合物I-1)もしくはその溶媒和物、またはそれらの固体形態、あるいはそれらの医薬組成物の投与後に、投与前に比べて、約2%以下、約5%以下、約10%以下、約15%以下、約20%以下、約25%以下または約30%以下の血清中リンレベルおよび/またはカルシウムレベルの増大を含む。
一部の実施形態では、本明細書において提供される方法は、光毒性の可能性を回避するため、太陽光への患者の直接曝露を限定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書において提供される方法は、患者に日焼け防止剤を塗布するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書において提供される方法は、患者に、日焼け防止剤の使用および/またはサングラスの着用を助言するステップを含む。
一部の実施形態では、FGFR2活性を阻害する方法であって、したがって、FGFR2またはその変異体の活性に関連する1つまたは複数の障害を処置するのに有用な方法が、本明細書において開示されている。したがって、ある特定の実施形態では、本発明は、対象におけるFGFR2媒介性障害を処置する方法であって、治療有効量の本明細書において開示されている固体形態もしくはその薬学的に許容される塩、または開示されている医薬組成物を対象に投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、対象はヒトである。
本明細書において使用する場合、用語「FGFR2媒介性」障害、疾患および/または状態は、FGFR2またはその変異体が所定の役割を果たすことが知られている、任意の疾患または他の有害な状態を意味する。したがって、本発明の別の実施形態は、FGFR2またはその変異体がある役割を果たすことが知られている、1つもしくは複数の疾患を処置するまたはその重症度を和らげることに関する。このようなFGFR2媒介性障害には、以下に限定されないが、増殖性障害(例えば、がん)および頭蓋骨縫合早期癒合症候群が含まれる。
一部の実施形態では、本発明は、1つまたは複数の障害を処置するための方法であって、障害が、増殖性障害および頭蓋骨縫合早期癒合症候群から選択され、1つまたは複数の障害を処置することを必要とする患者に治療有効量の本発明の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または上述のいずれかの薬学的に許容される組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、本発明は、1つまたは複数の障害を処置するための方法であって、障害が、増殖性障害および頭蓋骨縫合早期癒合症候群から選択され、1つまたは複数の障害を処置することを必要とする患者に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
一部の実施形態では、障害は、FGFR2シグナル伝達に関連する。FGFR2および他の受容体チロシンキナーゼ(RTK)は、上流および下流の複数のシグナル伝達経路を有することが知られており(Turner and Grose, Nat. Rev. Cancer (2010)10, 116を参照されたい)、FGFR2の阻害を使用して、それらの経路内の異常なシグナル伝達に関連する障害を処置することができる。一部の実施形態では、障害は、FGFシグナル伝達、JAK-STATシグナル伝達、PI3K-Aktシグナル伝達、PLC-ガンマシグナル伝達またはMAPKシグナル伝達に関連する。
一部の実施形態では、処置の方法は、i)このような処置を必要とする対象を特定するステップ;(ii)開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩を用意するステップ;ならびに(iii)前記用意した化合物を治療有効量で投与して、このような処置を必要とする対象における疾患状況または状態を処置する、抑制するおよび/または予防するステップを含む。
一部の実施形態では、処置の方法は、i)このような処置を必要とする対象を特定するステップ;(ii)開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を用意するステップ;ならびに(iii)前記組成物を治療有効量で投与して、このような処置を必要とする対象における疾患状況または状態を処置する、抑制するおよび/または予防するステップを含む。
本発明の別の態様は、本明細書に記載されている障害の処置における使用のための、本明細書における定義による化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または上述のいずれかの医薬組成物を提供する。本発明の別の態様は、本明細書に記載されている障害の処置のための、本明細書における定義による化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または上述のいずれかの医薬組成物の使用を提供する。同様に、本発明は、本明細書に記載されている障害の処置のための医薬の調製のための、本明細書における定義による化合物またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
一部の実施形態では、障害は、増殖性障害である。一部の実施形態では、増殖性障害は、がんである。一部の実施形態では、増殖性障害は、白血病、乳がん、肺がん、結腸直腸がんまたはそれらの組合せである。一部の実施形態では、増殖性障害は、白血病である。一部の実施形態では、増殖性障害は、乳がんある。一部の実施形態では、増殖性障害は、肺がんある。一部の実施形態では、増殖性障害は、結腸直腸がんである。
一部の実施形態では、増殖性障害は、肝内胆管癌、肝細胞癌、乳がん、前立腺がん、肺扁平上皮癌、甲状腺がん、胃がん、卵巣がん、直腸がん、子宮内膜癌、非小細胞肺がんまたは尿路上皮がんである。一部の実施形態では、増殖性障害は、肝内胆管癌、肝細胞癌、乳がん、前立腺がん、肺扁平上皮癌、甲状腺がん、胃がんまたは卵巣がんである。一部の実施形態では、増殖性障害は、胃がん、乳がん、トリプルネガティブ乳がんまたは直腸がんである。一部の実施形態では、増殖性障害は、子宮内膜癌、非小細胞肺がん、肺扁平上皮癌、胃がん、乳がんまたは尿路上皮がんである。
一部の実施形態では、増殖性障害は、FGFR2における1つまたは複数の活性化変異に関連する。一部の実施形態では、FGFR2における活性化変異は、細胞内キナーゼドメインおよび細胞外ドメインのうちの1つまたは複数に対する変異である。一部の実施形態では、FGFR2における活性化変異は、細胞内キナーゼドメインに対する変異である。一部の実施形態では、FGFR2における活性化変異は、細胞外ドメインに対する変異である。一部の実施形態では、FGFR2における活性化変異は、N549K、K659N/M、S252W、P253Rおよびそれらの組合せから選択される。一部の実施形態では、FGFR2における活性化変異は、N549KまたはK659N/Mである。一部の実施形態では、FGFR2における活性化変異は、N549Kである。一部の実施形態では、FGFR2における活性化変異は、K659N/Mである。一部の実施形態では、FGFR2における活性化変異は、S252WまたはP253Rである。一部の実施形態では、FGFR2における活性化変異は、S252Wである。一部の実施形態では、FGFR2における活性化変異は、P253Rである。
一部の実施形態では、増殖性障害は、FGFR2における1つまたは複数の耐性変異に関連する。一部の実施形態では、FGFR2における耐性変異は、V564F、E565A、N549K/H/TおよびL617V、ならびにそれらの組合せから選択される。一部の実施形態では、FGFR2における耐性変異は、V564Fである。一部の実施形態では、FGFR2における耐性変異は、E565Aである。一部の実施形態では、FGFR2における耐性変異は、N549K/H/Tである。一部の実施形態では、FGFR2における耐性変異は、L617Vである。
一部の実施形態では、本開示の化合物または組成物は、腫瘍細胞成長を抑制するのに有用であり得る。一部の実施形態では、本開示の化合物または組成物は、全身性エリテマトーデスの病因を寛解するのに有用であり得る。一部の実施形態では、本開示の化合物または組成物は、ヌーナン症候群(NS)、レオパード症候群(多発性黒子を含むヌーナン症候群)、糖尿病、神経芽細胞腫、黒色腫、若年性白血病、若年性骨髄単球性白血病(JMML)、慢性骨髄単球性白血病、急性骨髄性白血病、HER2ポジティブ乳がん、トリプルネガティブ乳がん、胸部の腺管癌、胸部の侵襲性腺管癌、非小細胞肺がん(肺の腺癌を含む)、結腸直腸がん(SW480、SW620、CACO2、HCT116、HT29結腸がん細胞系)、食道がん、胃がん、頭頚部扁平上皮癌(SCCHN)および好中球減少(Kostmann症候群)を含めた、様々な他の障害の処置に有用であり得る。
一部の実施形態では、本開示の化合物または組成物は、他の処置および/またはがん治療と組み合わせて使用することができる。例えば、本開示の化合物または組成物は、以下に限定されないが、抗体、抗体-薬物コンジュゲート、キナーゼ阻害剤、免疫調節剤およびヒストンデアセチラーゼ阻害剤と組み合わせて使用することができる。本開示の化合物または組成物はまた、その各々の全体が参照により明細書に組み込まれている、WO2018/057884、WO2015/107495、WO2018/172984およびWO2018/136265;ならびにそれらに引用されている参照文献に開示されている、他の処置および/またはがん治療と組み合わせて使用することができる。例えば、SHP099、RLY1971、RMC-4550、RMC4630、JAB3068、JAB3312またはTNO155。
一部の実施形態では、本開示の化合物または組成物は、式の化合物:
Figure 2023549572000021
またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用することができる。
例えば、本明細書において開示されている化合物(または、それを含有する医薬組成物)は、単独で、または別の治療剤と組み合わせて、本明細書において明記されている疾患の1つまたは複数の処置に使用することができる。例えば、式(I)の化合物は、以下の薬剤と組み合わせて使用することができる:BCR-ABL阻害剤:メシル酸イマチニブ;イニロチニブ(inilotinib)塩酸塩;ニロチニブ;ダサチニブ;ボスチニブ;ポナチニブ;バフェチニブ;ダヌセルチブ;サラカチニブ;N-[2-[(1S,4R)-6-[[4-(シクロブチルアミノ)-5-(トリフルオロメチル(tjifluoromethyl))-2-ピリミジニル]アミノ]-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1,4-イミン-9-イル]-2-オキソエチル]-アセトアミド。ALK阻害剤:クリゾチニブ;5-クロロ-N4-(2-(イソプロピルスルホニル)フェニル)-N2-(2-メトキシ-4-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン、セリチニブ、アレクチニブ、ブリガチニブ、エントレシニブ。BRAF阻害剤:ベムラフェニブおよびダブラフェニブ。FGFR阻害剤:インフィグラチニブ、ドビチニブ、エルダフィチニブ、BLU-554、AZD4547。FLT3阻害剤:スニチニブリンゴ酸塩;ミドスタウリン;タヌチニブ;ソラフェニブ、レスタウルチニブ、クイザルチニブおよびクレノラニブ。KRAS阻害剤:MRTX849、AMG510。MEK阻害剤 - トラメチニブ、コンビメチニブ、ビニメチニブ、セルメチニブ。VEGF受容体阻害剤:ベバシズマブ、アキシチニブ、アフリベルセプト、(N-メチル-2-[[3-[(E)-2-ピリジン-2-イルエテニル]-1H-インダゾール-6-イル]スルファニル]ベンズアミド、ブリバニブアラニネート((S)-((R)-1-(4-(4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イルオキシ)-5-メチルピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イルオキシ)プロパン-2-イル)2-アミノプロパノエート、モテサニブ(N-(2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-1H-インドール-6-イル)-2-[(4-ピリジニルメチル)アミノ]-3-ピリジンカルボキサミド、パシレオチド、ソラフェニブ。チロシンキナーゼ阻害剤:エルロチニブ塩酸塩、リニファニブ、スニチニブリンゴ酸塩、パゾパニブ。上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤:ゲフィトニブ、オシメルチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ。HER2受容体阻害剤:トラスツズマブ、ネラチニブ、ラパチニブまたはラパチニブ二トシル酸塩。MET阻害剤:クリゾチニブ、カボザンチニブ。CD20抗体:リツキシマブ、トシツモマブ、オファツムマブ。DNA合成阻害剤:カペシタビン、ゲムシタビン塩酸塩、ネララビン、ヒドロキシカルバミド。抗新生物剤:オキサリプラチン。HER二量化阻害剤:ペルツズマブ。ヒト顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)モジュレーター:フィルグラスチム。免疫調節剤:アフツズマブ、レナリドミド、サリドマイド。CD40阻害剤:ダセツズマブ。アポトーシス誘導性受容体アゴニスト(PARA):デュラネルミン。熱ショックタンパク質(HSP)阻害剤:タネスピマイシン(17-アリルアミノ-17-デメトキシゲルダナマイシン)。ヘッジホッグアンタゴニスト:2-クロロ-N-[4-クロロ-3-(2-ピリジニル)フェニル]-4-(メチルスルホニル)-ベンズアミド。プロテアソーム阻害剤:ボルテゾミブ。PI3K阻害剤:4-[2-(1H-インダゾール-4-イル)-6-[[4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル]メチル]チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル]モコリン(mo choline)、2-メチル-2-[4-[3-メチル-2-オキソ-8-(キノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロイミダゾ[4,5-c]キノリン-1-イル]フェニル]プロピオシアノ、ブパルリシブ、タセリシブ、イデラリシブ、デュベリシブ、TGR1202。ホスホリパーゼA2阻害剤:アナグレリド。BCL-2阻害剤:4-[4-[[2-(4-クロロフェニル)-5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル]メチル]-1-ピペラジニル]-N-[[4-[[(1R)-3-(4-モルホリニル)-1-[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]-3-[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル]スルホニル]ベンズアミド。分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼキナーゼ(MEK)阻害剤:XL-518。アロマターゼ阻害剤:エキセメスタン、レトロゾール、アナストロゾール、フェソロデックス、タモキシフェン。トポイソメラーゼI阻害剤:イリノテカン、トポテカン塩酸塩。トポイソメラーゼII阻害剤:エトポシド、テニポシド。mTOR阻害剤:テムシロリムス、リダフォロリムス、エベロリムス。破骨細胞骨吸収阻害剤:1-ヒドロキシ-2-イミダゾール-1-イル-ホスホノエチル)ホスホン酸一水和物。CD33抗体薬物コンジュゲート:ゲムツズマブオゾガマイシン。CD22抗体薬物コンジュゲート:イノツズマブオゾガマイシン。CD20抗体薬物コンジュゲート:イブリツモマブチウキセタン。ソマトスタチンアナログ:オクトレオチド。合成インターロイキン-11(IL-11):オプレルベキン。合成エリスロポエチン:ダルベポエチンアルファ。核内因子κB(RANK)阻害剤に対する受容体活性化因子:デノスマブ。トロンボポエチンミメティックペプチド:ロミプロスチム。細胞増殖促進剤:パリフェルミン。抗インスリン様成長因子-1受容体(IGF-1R)抗体:フィギツムマブ。抗CSl抗体:エロツズマブ。CD52抗体:アレムツズマブ。CTLA-4阻害剤:トレメリムマブ、イピリムマブ。PD1阻害剤:ニボルマブ;ペムブロリズマブ;イムノアドヘシン;ピジリズマブ;およびAMP-224。PDL1阻害剤:MSB0010718C;YW243.55.S70、MPDL3280A;MEDI-4736、MSB-0010718CまたはMDX-1105。LAG-3阻害剤:BMS-986016。GITRアゴニスト:GITR融合タンパク質および抗GITR抗体。ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(HDI):ボリノスタット(Voninostat)。抗CTLA4抗体:トレメリムマブ;およびイピリムマブ。アルキル化剤:テモゾロミド、ダクチノマイシン、メルファラン、アルトレタミン カルムスチン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルボプラチン、ロムスチン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、ダカルバジン、アルトレタミン、イフォスアミド、プロカルバジン、メクロレタミン、ムスチンおよびメクロロエタミン塩酸塩、ストレプトゾシン、チオテパ。生体応答調節剤:カルメット-ゲラン桿菌、デニロイキンジフチトクス。抗腫瘍抗生物質:ドキソルビシン、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ダウノルビシンリポソーム、ミトキサントロン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC。抗微小管剤:エストラムスチン。カテプシンK阻害剤:オダナカチブ。エポチロンBアナログ:イキサベピロン。TpoRアゴニスト:エルトロンボパグ。抗有糸分裂剤:ドセタキセル。副腎ステロイド阻害剤:アミノグルテチミド。抗アンドロゲン薬:ニルタミド、アンドロゲン受容体阻害剤:エンザルタミド、酢酸アビラテロン、オルテロネル、ガレテロンおよびセビテロネル、ビカルタミド、フルタミド。アンドロゲン:フルオキシメステロン。CDK阻害剤:アルボシジブ、パルボシクリブ、リボシクリブ、トリラシクリブ、アベマシクリブ。TRK阻害剤:エントレクチニブ、ラロトレクチニブ。RET阻害剤:BLU-667、LOXO-292、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)受容体アゴニスト:リュープロリドまたはリュープロリド酢酸塩。タキサン抗新生物剤:カバジタキセル(1-ヒドロキシ,10-ジメトキシ-9-オキソ-5,20-エポキシタキサ-11-エン-2a,4,13a-トリイル-4-アセテート-2-ベンゾエート-13-[(2R,3S)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパノエート)、ラロタキセル((2α,5β,7β,10β,13α)-4,10-ジアセトキシ-1-ヒドロキシ-13-{[(2R,3S)-2-ヒドロキシ-3-({[(2-メチル-2-プロパニル)オキシ]カルボニル}アミノ)-3-フェニルプロパノイル]オキシ}-9-オキソ-5,20-エポキシ-7,19-シクロタキサ-11-エン-2-イルベンゾエート)。5HTla受容体アゴニスト:キサリプロデン(SR57746としても公知、1-[2-(2-ナフチル)エチル]-4-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン。
HPCワクチン:GlaxoSmithKlineによって販売されているCervarix(登録商標)、Merckによって販売されているGardasil(登録商標);
鉄キレート剤:デフェラシロクス。抗代謝産物:クラリビン(2-クロロデオキシアデノシン)、5-フルオロウラシル、6-チオグアニン、ペメトレキセド、シタラビン、シタラビンリポソーム、デシタビン、ヒドロキシウレア、フルダラビン、フロクスウリジン、クラドリビン、メトトレキセート、ペントスタチン。ビスホスホネート:パミドロネート。脱メチル化剤:5-アザシチジン、デシタビン。
植物アルカロイド:パクリタキセルタンパク質結合;ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、パクリタキセル。
レチノイド:アリトレチノイン(Panretin(登録商標)という商標名で販売されている)、トレチノイン(ATRAとしても知られている全トランス型レチノイン酸、Vesanoid(登録商標)という商標名で販売されている)、イソトレチノイン(13-cis-レチノイン酸、Accutane(登録商標)、Amnesteem(登録商標)、Claravis(登録商標)、Claras(登録商標)、Decutan(登録商標)、Isotane(登録商標)、Izotech(登録商標)、Oratane(登録商標)、Isotret(登録商標)およびSotret(登録商標)という商標名で販売されている)、ベキサロテン(Targretin(登録商標)という商標名で販売されている)。グルココルチコステロイド:ヒドロコルチゾン(コルチゾン、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウムとしても知られており、Ala-Cort(登録商標)、ヒドロコルチゾンホスフェート、Solu-Cortef(登録商標)、Hydrocort Acetate(登録商標)およびLanacort(登録商標)という商標名で販売されている)、デキサメタゾン((8S,9R,10S,11S,13S,14S,16R,17R)-9-フルオロ-11,17-ジヒドロキシ-17-(2-ヒドロキシアセチル)-10,13,16-トリメチル-6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-ドデカヒドロ-3H-シクロペンタ[a]フェナントレン-3-オン)、プレドニゾロン(Delta-Cortel(登録商標)、Orapred(登録商標)、Pediapred(登録商標)およびPrelone(登録商標)という商標名で販売されている)、プレドニゾン(Deltasone(登録商標)、Liquid Red(登録商標)、Meticorten(登録商標)およびOrasone(登録商標)という商標名で販売されている)、メチルプレドニゾロン(6-メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウムとしても知られており、Duralone(登録商標)、Medralone(登録商標)、Medrol(登録商標)、M-Prednisol(登録商標)およびSolu-Medrol(登録商標)という商標名で販売されている)。サイトカイン:インターロイキン-2(アルデスロイキンおよびIL-2としても知られており、Proleukin(登録商標)という商標名で販売されている)、インターロイキン-11(オプレベルキンとしても知られており、Neumega(登録商標)という商標名で販売されている)、アルファインターフェロンアルファ(IFN-アルファとしても知られており、Intron(登録商標)AおよびRoferon-A(登録商標)という商標名で販売されている)。エストロゲン受容体下方調節剤:フルベストラント(Faslodex(登録商標)という商標名で販売されている)。抗エストロゲン剤:タモキシフェン(Novaldex(登録商標)という商標名で販売されている)。トレミフェン(Fareston(登録商標)という商標名で販売されている)。選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM):ラロキシフェン(Evista(登録商標)という商標名で販売されている)。黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト:ゴセレリン(Zoladex(登録商標)という商標名で販売されている);
プロゲステロン:メゲストロール(酢酸メゲストロールとしても知られている、Megace(登録商標)という商標名で販売されている);様々な細胞毒性剤:三酸化ヒ素(Trisenox(登録商標)という商標名で販売されている)、アスパラギナーゼ(L-アスパラギナーゼ、エルウイニア由来L-アスパラギナーゼとしても知られており、Elspar(登録商標)およびKidrolase(登録商標)という商標名で販売されている)。抗吐き気薬:NK-1受容体アンタゴニスト:カソピタント(GlaxoSmithKlineによってRezonic(登録商標)およびZunrisa(登録商標)という商標名で販売されている);および
細胞保護剤:アミホスチン(Ethyol(登録商標)という商標名で販売されている)、ロイコボリン(ロイコボリンカルシウム、シトロボラム因子およびフォリン酸としても知られている)。免疫チェックポイント阻害剤:用語「免疫チェックポイント」とは、CD4およびCD8 T細胞の細胞表面の分子の一群を指す。免疫チェックポイント分子には、以下に限定されないが、プログラム死1(PD-1)、細胞傷害性T-リンパ球抗原4(CTLA-4)、B7H1、B7H4、OX-40、CD137、CD40およびLAG3が含まれる。本開示の方法に有用な免疫チェックポイント阻害剤として作用することができる免疫療法剤には、以下に限定されないが、PD-L1、PD-L2、CTLA4、TIM3、LAG3、VISTA、BTLA、TIGIT、LAIR1、CD160、2B4および/またはTGFRベータの阻害剤が含まれる。
本明細書に記載されている化合物は、ある特定の実施形態では、アロステリック阻害剤として機能し、FGFR2の自己阻害立体構造を標的とすることによって、FGFR2の活性化を遮断することができる。
本明細書において記載されている化合物は、可変鎖の一方の末端に連結することができる一方、可変鎖のもう一方の末端は、E3リガーゼに結合することができる。こうして、FGFR2のリガーゼへの動員は、FGFR2タンパク質の破壊をもたらす。
一部の実施形態では、本開示の化合物または組成物は、抗体と組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、本開示の化合物または組成物は、抗体-薬物コンジュゲートと組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、本開示の化合物または組成物は、キナーゼ阻害剤と組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、本開示の化合物または組成物は、免疫調節剤と組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、本開示の化合物または組成物は、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤と組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、開示されている化合物は、1日あたり処置される対象の約0.0001mg~約100mg/kg体重、の範囲の投薬量、例えば約1.0~10mg/kgで処置を必要とする対象に投与され得る。しかし、追加的な変動量が、本開示の範囲内にある。
開示されている化合物は、単独で、または希釈剤、充填剤、水溶液およびさらには有機溶媒などの薬学的に許容される担体と組み合わせて投与され得る。本開示の化合物および/または組成物は、錠剤、散剤、ロゼンジ剤、シロップ剤、注射溶液剤などとして投与され得る。着香料、結合剤、添加剤などの追加成分が、本開示の範囲内にある。
一部の実施形態では、本開示は、FGFR2キナーゼによって引き起こされる、またはこれに関連する疾患状況および/または状態を処置する方法において、本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩で構成されている、医薬組成物および/または医薬の使用を提供する。例えば、有効量の開示されている化合物、および必要に応じて、本明細書に開示されているものなどの有効量の追加の化合物(例えば、治療剤)により、処置することを必要とする対象(例えば、がん(例えば、白血病、乳がん、肺がんおよび/または結腸直腸がん)に罹患している対象)を処置する方法が、本明細書において提供される。
一部の実施形態では、処置の方法は、i)このような処置を必要とする対象を特定するステップ;(ii)本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩を用意するステップ;ならびに(iii)前記化合物を治療有効量で投与して、このような処置を必要とする対象における疾患状況または状態を処置する、抑制するおよび/または予防するステップを含む。
一部の実施形態では、処置の方法は、i)このような処置を必要とする対象を特定するステップ;(ii)本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を用意するステップ;ならびに(iii)前記組成物を治療有効量で投与して、このような処置を必要とする対象における疾患状況または状態を処置する、抑制するおよび/または予防するステップを含む。
一部の実施形態では、対象は、動物である。動物は、動物界のすべてのメンバー、以下に限定されないが、ヒト、マウス、ラット、ネコ、サル、イヌ、ウマおよびブタを含む。一部の実施形態では、対象はヒトである。一部の実施形態では、対象は、マウス、ラット、ネコ、サル、イヌ、ウマまたはブタである。
一部の実施形態では、FGFR2に関連する状態の処置、予防および/または抑制の方法は、i)このような処置を必要とする対象を特定するステップ;(ii)本明細書において開示されている化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書において開示されている化合物もしくはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される担体を含む組成物を用意するステップ;ならびに(iii)前記化合物または組成物を治療有効量で投与して、このような処置を必要とする対象における、FGFR2に関連する疾患状況または状態を処置する、予防するおよび/または抑制するステップを含む。
本開示の方法によれば、本開示の化合物は、例えば、対象におけるFGFR2キナーゼ活性に関連する症状を低減または寛解するため、対象に治療有効量で投与される。この量は、in vivoで確立されている滴定曲線の分析、ならびに本明細書において開示されている方法およびアッセイを含めた、公知の手順に基づいて、当業者によって容易に決定される。
一部の実施形態では、方法は、治療有効投薬量の本開示の化合物の投与を含む。一部の実施形態では、治療有効投薬量は、少なくとも約0.0001mg/kg体重、少なくとも約0.001mg/kg体重、少なくとも約0.01mg/kg体重、少なくとも約0.05mg/kg体重、少なくとも約0.1mg/kg体重、少なくとも約0.25mg/kg体重、少なくとも約0.3mg/kg体重、少なくとも約0.5mg/kg体重、少なくとも約0.75mg/kg体重、少なくとも約1mg/kg体重、少なくとも約2mg/kg体重、少なくとも約3mg/kg体重、少なくとも約4mg/kg体重、少なくとも約5mg/kg体重、少なくとも約6mg/kg体重、少なくとも約7mg/kg体重、少なくとも約8mg/kg体重、少なくとも約9mg/kg体重、少なくとも約10mg/kg体重、少なくとも約15mg/kg体重、少なくとも約20mg/kg体重、少なくとも約25mg/kg体重、少なくとも約30mg/kg体重、少なくとも約40mg/kg体重、少なくとも約50mg/kg体重、少なくとも約75mg/kg体重、少なくとも約100mg/kg体重、少なくとも約200mg/kg体重、少なくとも約250mg/kg体重、少なくとも約300mg/kg体重、少なくとも約350mg/kg体重、少なくとも約400mg/kg体重、少なくとも約450mg/kg体重、少なくとも約500mg/kg体重、少なくとも約550mg/kg体重、少なくとも約600mg/kg体重、少なくとも約650mg/kg体重、少なくとも約700mg/kg体重、少なくとも約750mg/kg体重、少なくとも約800mg/kg体重、少なくとも約900mg/kg体重、または少なくとも約1000mg/kg体重である。本明細書において列挙されている投薬量のいずれも、上限または下限の投薬量範囲を構成することができること、ならびに上限値および下限値を含む投薬量範囲を構成する任意の他の投薬量と組み合わされてもよいことが認識されよう。
一部の実施形態では、治療有効投薬量は、約0.1mg~約10mg/kg体重、約0.1mg~約6mg/kg体重、約0.1mg~約4mg/kg体重、または約0.1mg~約2mg/kg体重の範囲にある。
一部の実施形態では、治療有効投薬量は、約1~500mg、約2~150mg、約2~120mg、約2~80mg、約2~40mg、約5~150mg、約5~120mg、約5~80mg、約10~150mg、約10~120mg、約10~80mg、約10~40mg、約20~150mg、約20~120mg、約20~80mg、約20~40mg、約40~150mg、約40~120mg、または約40~80mgの範囲にある。
一部の実施形態では、方法は、単回投薬量または投与(例えば、単回注射またはデポジット(deposition)として)を含む。代替的に、方法は、約2~約28日間、または約7~約10日間、または約7~約15日間、またはそれより長い期間、それを必要とする対象への、1日1回、1日2回、1日3回または1日4回の投与を含む。一部の実施形態では、方法は、長期投与を含む。さらに他の実施形態では、方法は、数週間、数か月間、数年間または数十年間にわたる投与を含む。さらに他の実施形態では、方法は、数週間にわたる投与を含む。さらに他の実施形態では、本方法は、数か月間にわたる投与を含む。さらに他の実施形態では、方法は、数年間にわたる投与を含む。さらに他の実施形態では、方法は、数十年間にわたる投与を含む。
投与される投薬量は、活性成分の薬力学的特徴、ならびにそのモードおよび投与経路;活性成分の投与時間;レシピエントの年齢、性別、健康および体重;症状の性質および程度;同時処置の種類、処置の頻度および所望の効果;ならびに排出速度などの、公知の因子に応じて様々となり得る。これらは、すべて容易に決定され、当業者によって使用されて、投薬量および/または投薬レジメンを調整または滴定することができる。
組成物に用いられる正確な用量はまた、投与経路にも依存し、医師の判断および各対象の状況に応じて決定されるべきである。本開示の具体的な実施形態では、本開示の化合物の経口投与にとって好適な用量範囲は、一般に、約1mg/日~約1000mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約1mg/日~約800mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約1mg/日~約500mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約1mg/日~約250mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約1mg/日~約100mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約5mg/日~約50mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約5mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約10mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約20mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約30mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約40mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約50mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約60mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約70mg/日である。一部の実施形態では、経口用量は、約100mg/日である。本明細書において列挙されている投薬量のいずれも、上限または下限の投薬量範囲を構成することができること、ならびに上限値および下限値を含む投薬量範囲を構成する任意の他の投薬量と組み合わされてもよいことが認識されよう。
組成物
本開示の別の態様は、薬学的に許容される担体と一緒に製剤化された、本明細書において開示されている化合物を含む医薬組成物を提供する。特に、本開示は、1種または複数の薬学的に許容される担体と一緒に製剤化された、本明細書において開示されている化合物を含む医薬組成物を提供する。これらの製剤には、経口、局所、口内、眼内、非経口(例えば、皮下、筋肉内、皮内または静脈内)、直腸、膣またはエアロゾル投与に好適な製剤が含まれるが、任意の所与の場合における投与の最も好適な形態は、処置される状態の程度および重症度、ならびに使用される特定の化合物の性質に依存する。例えば、開示されている組成物は、単位用量として製剤化されてもよい、および/または経口、皮下もしくは静脈内投与用に製剤化されてもよい。
本開示の例示的な医薬組成物は、例えば、固体、半固体または液状形態の医薬調製物の形態で使用されてもよく、この医薬調製物は、外部、経腸または非経口用途にとって好適な、有機または無機の担体または添加剤との混合で本開示の化合物の1種または複数を活性成分として含有する。活性成分は、例えば、錠剤、ペレット剤、カプセル剤、坐剤、溶液剤、エマルション剤、懸濁液剤および使用に好適な任意の他の形態のための、通常の非毒性の薬学的に許容される担体とコンパウンドされてもよい。活性目的化合物は、疾患の過程または状態に対する所望の効果を生じるのに十分な量で、医薬組成物中に含まれる。
一部の実施形態では、薬学的に許容される組成物は、0.01~約1重量%または約0.05~約0.5重量%などの約0.01~約2.0重量%の範囲の濃度で、開示されている化合物および/またはその薬学的に許容される塩を含有することができる。組成物は、溶液剤、懸濁液剤、軟膏剤またはカプセル剤などとして製剤化され得る。医薬組成物は、水溶液剤として調製することができ、例えば、保存剤、緩衝液、等張化剤、抗酸化剤、安定剤、粘度調整成分などの、追加の構成成分を含有することができる。
錠剤などの固体組成物を調製するため、主要な活性成分は、医薬用担体、例えば、トウモロコシデンプン、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウムまたはガム、および他の医薬用希釈剤、例えば水などの、従来の錠剤化成分と混合されて、本開示の化合物または非毒性のその薬学的に許容される塩の均一混合物を含有する、固体の事前製剤化組成物を形成することができる。これらの事前製剤化組成物を均一と呼ぶ場合、活性成分が、組成物全体に均等に分散して、その結果、組成物が、錠剤、丸剤およびカプセル剤などの、等しく有効な単位剤形に容易に分割することができることを意味する。
薬学的に許容される担体は、当業者に周知であり、例えば、アジュバント、希釈剤、添加剤、充填剤、滑沢剤およびビヒクルを含む。一部の実施形態では、担体は、希釈剤、アジュバント、添加剤またはビヒクルである。一部の実施形態では、担体は、希釈剤、アジュバントまたは添加剤である。一部の実施形態では、担体は、希釈剤またはアジュバントである。一部の実施形態では、担体は、添加剤である。多くの場合、薬学的に許容される担体は、活性化合物に対して化学的に不活性であり、使用の条件下では非毒性である。薬学的に許容される担体の例は、例えば、水または生理食塩水溶液、ポリエチレングリコールなどのポリマー、炭水化物およびその誘導体、油、脂肪酸またはアルコールを含むことができる。医薬用担体としての油の非限定的な例は、例えば、ピーナッツ油、ダイズ油、鉱物油、ゴマ油などの、石油起源、動物起源、植物起源または合成起源の油を含む。医薬用担体はまた、生理食塩水、アカシアガム、ゼラチン、デンプンペースト、タルク、ケラチン、コロイド状シリカ、ウレアなどとすることができる。さらに、補助剤、安定化剤、増粘剤、滑沢化剤および着色剤が使用されてもよい。好適な医薬用担体の他の例は、例えば、Remington's: The Science and Practice of Pharmacy, 22nd Ed. (Allen, Loyd V., Jr ed., Pharmaceutical Press (2012)); Modern Pharmaceutics, 5th Ed. (Alexander T. Florence, Juergen Siepmann, CRC Press (2009)); Handbook of Pharmaceutical Excipients, 7th Ed. (Rowe, Raymond C.; Sheskey, Paul J.; Cook, Walter G.; Fenton, Marian E. eds., Pharmaceutical Press (2012))(それらの各々の全体が参照により本明細書に組み込まれている)に記載されている。
一部の実施形態では、本開示の化合物は、in vivoでの投与に好適な生物学的に適合可能な形態で、対象への投与のための医薬組成物に製剤化される。別の態様によれば、本開示は、薬学的に許容される希釈剤および/または担体との混合で、開示されている化合物を含む医薬組成物を提供する。薬学的に許容される担体は、組成物の他の成分と適合可能であり、そのレシピエントに有害でないという意味で「許容される」。本明細書において用いられる薬学的に許容される担体は、医薬製剤用の材料として使用され、鎮痛剤、緩衝液、結合剤、崩壊剤、希釈剤、乳化剤、添加剤、増量剤、流動促進剤、可溶化剤、安定剤、懸濁化剤、等張化剤、ビヒクルおよび粘度向上剤として配合される、有機または無機材料から選択され得る。抗酸化剤、芳香剤、着色料、風味改善剤、保存剤および甘味料などの医薬品添加物も添加されてもよい。許容される医薬用担体の例には、とりわけ、カルボキシメチルセルロース、結晶性セルロース、グリセリン、アラビアガム、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、メチルセルロース、粉末、生理食塩水、アルギン酸ナトリウム、スクロース、デンプン、タルクおよび水が含まれる。一部の実施形態では、用語「薬学的に許容される」は、州もしくは中央政府の規制機関により承認を受けていること、または米国薬局方もしくは動物、より詳細にはヒトにおける使用のための他の一般に認識されている薬局方に列挙されていることを意味する。
例えば、洗剤などの界面活性剤もまた、製剤における使用に好適である。界面活性剤の具体例には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとビニルピロリドンとのコポリマー、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、マンニトール、グリセロール、ソルビトールもしくはソルビタンのポリオキシエチレン化エステル;レシチンもしくはカルボキシメチルセルロースナトリウム;またはメタクリレートなどのアクリル誘導体など、陰イオン性界面活性剤、例えば、アルカリ性のステアリン酸塩、特に、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムまたはステアリン酸アンモニウム;ステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸トリエタノールアミン;アルキルサルフェート、特に、ラウリル硫酸ナトリウムおよびセチル硫酸ナトリウム;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムもしくはジオクチルスルホコハク酸ナトリウム;または脂肪酸、特に、ココナッツ油に由来するもの、陽イオン性界面活性剤、例えば、式NR’R’’R’’’R’’’’Yの水溶性第四級アンモニウム塩(Rラジカルは、同一または異なる、必要に応じてヒドロキシル化されている炭化水素ラジカルであり、Yは、ハロゲン化物陰イオン、硫酸陰イオンおよびスルホン酸陰イオンなどの強酸の陰イオンである);臭化セチルトリメチルアンモニウム(使用することができる陽イオン性界面活性剤の1つである)、式NR’R’’R’’’のアミン塩(Rラジカルは、同一または異なる、必要に応じてヒドロキシル化されている炭化水素ラジカルである);オクタデシルアミン塩酸塩(使用することができる陽イオン性界面活性剤の1つである)、非イオン性界面活性剤、例えば、ソルビタンの必要に応じてポリオキシエチレン化されているエステル、特に、ポリソルベート80もしくはポリオキシエチレン化アルキルエーテル;ステアリン酸ポリエチレングリコール、ヒマシ油のポリオキシエチレン化誘導体、ポリグリセロールエステル、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール、ポリオキシエチレン化脂肪酸、もしくはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、両性界面活性剤、例えば、ベタインの置換ラウリル化合物が含まれる。
開示されている化合物および薬学的に許容される担体は、対象に投与される場合、無菌であり得る。好適な医薬用担体には、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、モルト、コメ、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、ポリエチレングリコール300、水、エタノール、ポリソルベート20などの添加剤も含まれてもよい。本組成物はまた、所望の場合、微量の湿潤剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝化剤を含有してもよい。
本開示の医薬製剤は、医薬品分野において周知の方法によって調製される。必要に応じて、1種または複数の副成分(例えば、緩衝液、着香剤、表面活性剤など)も添加される。担体の選択は、化合物の溶解度および化学的性質、選択される投与経路および標準薬務によって決定される。
さらに、本開示の化合物および/または組成物は、経口投与、舌下または口内投与を含めた公知の手順によって、ヒトまたは動物対象に投与される。一部の実施形態では、化合物および/または組成物は、経口投与される。
経口投与用の固形剤形(カプセル剤、錠剤、丸剤、ドラジェ剤、散剤、顆粒剤など)では、対象組成物は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの1種もしくは複数の薬学的に許容される担体、および/または以下のいずれかと混合される:(1)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよび/またはケイ酸などの充填剤または増量剤、(2)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシアなどの結合剤、(3)グリセロールなどの保水剤、(4)寒天、炭酸カルシウム、バレイショデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケートおよび炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、(5)パラフィンなどの溶解遅延剤、(6)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、(7)例えば、アセチルアルコール(acetyl alcohol)およびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、(8)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物などの滑沢剤、ならびに(10)着色剤。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、組成物はまた、緩衝化剤を含んでもよい。同様のタイプの固体組成物もまた、ラクトースまたは乳糖、および高分子量ポリエチレングリコールなどの添加剤を使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中に充填剤として用いられてもよい。
経口投与の場合、本開示の化合物の製剤は、カプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤などの剤形で、または懸濁液剤もしくは溶液剤として提供されてもよい。カプセル製剤は、ゼラチン、軟質ゲルまたは固形物であってもよい。錠剤およびカプセル製剤は、1種または複数のアジュバント、結合剤、希釈剤、崩壊剤、添加剤、充填剤または滑沢剤をさらに含有してもよく、それらの各々は、当分野において公知である。このようなものの例には、ラクトースまたはスクロースなどの炭水化物、無水リン酸水素カルシウム、トウモロコシデンプン、マンニトール、キシリトール、セルロースまたはそれらの誘導体、マイクロクリスタリンセルロース、ゼラチン、ステアレート、二酸化ケイ素、タルク、デンプングリコール酸ナトリウム、アカシア、着香剤、保存剤、緩衝化剤、崩壊剤および着色料が含まれる。経口投与される組成物は、薬学的に口当たりのよい調製物を得るため、例えば、フルクトース、アスパルテームまたはサッカリンなどの甘味剤、ペパーミント、ウインターグリーンまたはチェリーのオイルなどの着香剤;着色剤;および保存剤などの1種または複数の必要に応じた作用剤を含有してもよい。
錠剤は、必要に応じて、1種または複数の副成分と共に圧縮または成形することにより作製することができる。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性剤または分散剤を使用して調製することができる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた対象組成物の混合物を好適な機械で成形することにより作製することができる。錠剤、ならびにドラジェ剤、カプセル剤、丸剤および顆粒剤などの他の固形剤形は、必要に応じて、医薬製剤化分野で周知の腸溶コーティング剤および他のコーティング剤などのコーティング剤ならびにシェルを用いて、刻み目が入れられても、調製されてもよい。
吸入または送気用の組成物は、薬学的に許容される水性溶媒もしくは有機溶媒、またはそれらの混合物中の溶液剤および懸濁液剤、ならびに散剤を含む。経口投与用の液状剤形には、薬学的に許容されるエマルション剤、マイクロエマルション剤、溶液剤、懸濁液剤、シロップ剤およびエリキシル剤が含まれる。対象組成物に加えて、液状剤形は、当分野において一般に使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤など、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカーボネート、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、シクロデキストリン、ならびにそれらの混合物を含有してもよい。
懸濁液剤は、対象組成物に加えて、懸濁化剤(例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステルなど)、マイクロクリスタリンセルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカント、ならびにそれらの混合物を含有してもよい。
直腸または膣投与用の製剤は、坐剤として提供されてもよく、坐剤は、対象組成物を、例えばカカオ脂、ポリエチレングリコール、坐剤用ワックスまたはサリチレートを含む1種または複数の好適な無刺激性添加剤または担体と混合することにより調製することができ、坐剤は、室温では固体であるが、体温では液体であり、したがって、体腔で融解し、活性剤を放出する。
対象組成物の経皮投与用剤形には、散剤、噴霧剤、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、溶液剤、パッチ剤および吸入剤が含まれる。活性構成成分を、薬学的に許容される担体と共に、および必要とされ得る任意の保存剤、緩衝液または噴射剤と共に、無菌条件下で混合することができる。
軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤およびゲル剤は、対象組成物に加えて、動物性および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはそれらの混合物などの添加剤を含有してもよい。
散剤および噴霧剤は、対象組成物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末またはこれらの物質の混合物などの添加剤を含有してもよい。噴霧剤は、クロロフルオロ炭化水素、ならびにブタンおよびプロパンなどの揮発性無置換炭化水素などの慣用的な噴射剤をさらに含有することができる。
本開示の組成物および化合物は、代替として、エアロゾルによって投与されてもよい。これは、化合物を含有する、水性エアロゾル、リポソーム調製物または固体粒子を調製することによって行われる。非水性(例えば、フルオロカーボン噴射剤)懸濁液が使用され得る。音波式ネブライザーは、対象組成物に含有される化合物の分解の原因となり得る薬剤のせん断への曝露を最小限にするため、使用されてもよい。通常、水性エアロゾルは、従来の薬学的に許容される担体および安定剤と一緒に、対象組成物の水溶液または懸濁液を製剤化することによって作製される。担体および安定剤は、特定の対象組成物の要件に伴い様々となるが、通常、非イオン性界面活性剤(Tween(登録商標)、Pluronic(登録商標)またはポリエチレングリコール)、血清アルブミン、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、グリシンなどのアミノ酸、緩衝液、塩、糖または糖アルコールのような無害なタンパク質を含む。エアロゾルは、一般に、等張性溶液から調製される。
非経口投与に好適な本開示の医薬組成物は、1種もしくは複数の薬学的に許容される無菌等張性水溶液剤もしくは非水溶液剤、分散液剤、懸濁液剤もしくはエマルション剤、または使用直前に注射用無菌溶液もしくは分散液に再構成することができる無菌粉末と組み合わせた対象組成物を含み、これは、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、製剤を所期のレシピエントの血液と等張性にする溶質、または懸濁化剤もしくは増粘剤を含有してもよい。
本開示の医薬組成物において用いられ得る好適な水性および非水性担体の例には、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)および好適なそれらの混合物、オリーブ油などの植物油、ならびにオレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステル、ならびにシクロデキストリンが含まれる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用により、分散液の場合、必要な粒子サイズの維持により、および界面活性剤の使用により維持することができる。例えば、本明細書において提供される結晶形態は、特定の粒子サイズを得らためにミル粉砕されてもよく、少なくとも一部の実施形態では、このような結晶形態は、ミル粉砕時に、実質的に安定なままであり得る。
例えば、開示されている結晶形態の懸濁液を含む、皮下投与に好適な組成物が、本明細書において提供される。皮下投与は、通常、医師の訪問を必要とし、より痛みを伴いかつ侵襲性であり得る静脈内投与よりも利点があり得る。結晶性化合物の典型的な用量は、患者に投与される場合、約1mg~約8mgの化合物であり得る。ある実施形態では、例えば、結晶形態を添加剤および/または溶媒と混合することによって、開示されている結晶形態から形成される薬学的に許容される組成物が、本明細書において開示されている。
ある実施形態では、毎日、1日に1回もしくは複数回、1日おき、3日もしくは4日ごと、毎週、2週間ごと、3週間ごとまたは4週間ごとに投与される、対象の体重の、約0.001mg/kg~約100mg/kg、約0.01mg/kg~約50mg/kg、約0.1mg/kg~約40mg/kg、約0.5mg/kg~約30mg/kg、約0.001mg/kg~約4mg/kg、約0.1mg/kg~約10mg/kg、約1mg/kg~約25mg/kgを送達するのに十分な投薬量レベルでの皮下投与に好適な、開示されている結晶形態を含む組成物が本明細書において提供される。ある特定の実施形態では、所望の投薬量は、多回投与(例えば、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回または10回の投与)を使用して送達することができる。ある特定の実施形態では、投与は、週に1回、2回または3回、行われてもよい。
処置は、必要に応じて長期間または短期間、継続することができる。組成物は、例えば、1日あたり1~4回、またはそれより多い回数のレジメンで投与されてもよい。好適な処置期間は、例えば、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約1か月、少なくとも約6か月、少なくとも約1年間または無期限であり得る。処置期間は、所望の結果、例えば、体重減少目標が達成された場合に、終了することができる。処置レジメンは、補正期を含んでもよく、この期の間に、体重の低下をもたらすのに十分な用量が投与され、その後に維持期が続くことができ、この期の間に、例えば、体重増加に十分なより低い用量が投与される。好適な維持用量は、本明細書において提供される用量範囲の低い方の部分で見出される可能性が高いが、補正用量および維持用量は、本明細書における開示に基づいて、過度の実験なしに、当業者により個々の対象に対して容易に確立され得る。維持用量は、食事およびエクササイズ、バイパスもしくはバンディング手術などの肥満手技、または他の薬理剤を用いる処置を含めた他の手段によって以前に制御されている対象の体重を維持するために用いられてもよい。
組成物
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物I-1の結晶形態またはその溶媒和物を含む医薬組成物が、本明細書において提供される。ある特定の実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、本明細書に記載されている1種または複数の薬学的に許容される添加剤を含む。一部の実施形態では、化合物I-1の結晶形態(例えば、形態A)またはその溶媒和物を含む即時放出カプセル剤が、本明細書において提供される。一部の実施形態では、即時放出カプセル剤は、約10mgの化合物I-1の結晶形態(例えば、形態A)またはその溶媒和物を含む。一部の実施形態では、即時放出カプセル剤は、約50mgの化合物I-1の結晶形態(例えば、形態A)またはその溶媒和物を含む。一部の実施形態では、即時放出カプセル剤は、約100mgの化合物I-1の結晶形態(例えば、形態A)またはその溶媒和物を含む。一部の実施形態では、即時放出カプセル剤は、パウダーブレンド中間物を含み、これは、化合物I-1の結晶形態(例えば、形態A)またはその溶媒和物を1種または複数の薬学的に許容される添加剤と直接、ブレンドすることによって生成することができる。
キット
一実施形態では、企図される疾患または障害を処置または軽減するためのキットが提供される。例えば、開示されているキットは、例えば、第1の容器に配置された開示されている結晶性化合物、例えば式(I)の化合物の結晶形態を含む。一部の実施形態では、キットは、例えば、第2の容器に配置された薬学的に許容される添加剤をさらに含んでもよい。このような企図されたキットは、結晶形態からの患者への投与に好適な、医薬組成物の調製を説明した書面による使用説明書を含むことができる。例えば、書面による使用説明書は、例えば、添加剤および本明細書において開示されている結晶性化合物を混合することによって、患者への投与のための、薬学的に許容される形態を調製することを説明し得る。開示されているキットは、得られた組成物をどのように患者に投与するかを説明する書面による使用説明書をさらに含んでもよい。
プロセス
一部の実施形態では、式(I)の化合物の開示されている結晶形態、例えば化合物I-1を調製するためのプロセスであって、a)EtOH、ACN、MEK、EtOAc、IPAc、IPA、THF、MtBE、トルエン、1,4ジオキサンおよび水のうちの少なくとも1種を含む溶媒中で、化合物I-1の溶液を調製するステップ、b)溶液を加熱して、化合物I-1を完全に溶解させるステップ、c)温度を調整し、その結果、溶液から固体を析出させるステップ、ならびにd)化合物I-1の結晶形態を単離するステップを含む、プロセスが、本明細書において企図される。
一部の実施形態では、溶媒は、EtOHである。一部の実施形態では、溶媒は、ACNを含む。一部の実施形態では、溶媒は、EtOAcを含む。一部の実施形態では、溶媒は、IPAcを含む。一部の実施形態では、溶媒は、IPAを含む。一部の実施形態では、溶媒は、THFを含む。一部の実施形態では、溶媒は、MtBEを含む。一部の実施形態では、溶媒は、トルエンを含む。一部の実施形態では、溶媒は、1,4ジオキサンを含む。一部の実施形態では、溶媒は、EtOHおよび水(9v/1v)を含む。一部の実施形態では、溶液を加熱するステップは、溶液を約50℃に加熱するステップを含む。一部の実施形態では、温度を調整するステップは、溶液を約5℃に冷却するステップを含む。
式I-1の化合物を調製するためのプロセスであって、式I-2の化合物をHCl溶液により酸性化し、これによって、式I-1の化合物:
Figure 2023549572000022
を形成するステップを含む、プロセスが本明細書においてさらに開示されている。
他の実施形態では、開示されているプロセスは、メタクリル酸無水物を式3の化合物とカップリングし、これによって、式I-2の化合物:
Figure 2023549572000023
を形成するステップをさらに含む。
他の実施形態では、開示されているプロセスは、式1の化合物を式2の化合物とカップリングし、これによって、式3の化合物:
Figure 2023549572000024
を形成するステップをさらに含む。
重水素化(Dueterated)アナログ
式(I)、式(II)、式(III)または式(IV)の化合物の重水素化アナログは、本明細書に記載されている合成プロセスを使用して、重水素化されている出発材料を用いて作製され得ることが当業者により認識されよう。本明細書において使用する場合、ある式の「重水素化アナログ」は、構造が水素の重水素による少なくとも1つの置き換えを有することを除いて、前記式の構造を有する化合物を意味する。
一態様では、本明細書に詳しく説明されている合成プロセスおよび方法は、式(I)の化合物の重水素化アナログを生成する際に使用するための重水素化化合物の使用を企図する。一部の実施形態では、本開示は、式(I)の重水素化アナログ(anologue)を企図する。例えば、以下の化合物:
Figure 2023549572000025
に限定されないが、式(I)の重水素化アナログの合成が企図される。
一態様では、本明細書に詳しく説明されている合成プロセスおよび方法は、式(II)の化合物の重水素化アナログを生成する際に使用するための重水素化化合物の使用を企図する。一部の実施形態では、本開示は、式(II)の重水素化アナログを企図する。例えば、以下の化合物:
Figure 2023549572000026
Figure 2023549572000027
に限定されないが、式(II)の重水素化アナログの合成が企図される。
一態様では、本明細書に詳しく説明されている合成プロセスおよび方法は、式(III)の化合物の重水素化アナログを生成する際に使用するための重水素化化合物の使用を企図する。一部の実施形態では、本開示は、式(III)の重水素化アナログを企図する。例えば、以下の化合物:
Figure 2023549572000028
Figure 2023549572000029
に限定されないが、式(III)の重水素化アナログの合成が企図される。
一態様では、本明細書に詳しく説明されている合成プロセスおよび方法は、式(IV)の化合物の重水素化アナログを生成する際に使用するための重水素化化合物の使用を企図する。一部の実施形態では、本開示は、式(IV)の重水素化アナログを企図する。例えば、以下の化合物:
Figure 2023549572000030
Figure 2023549572000031
に限定されないが、式(IV)の重水素化アナログの合成が企図される。
本明細書において記載されている化合物は、本明細書に含まれる教示、および当分野で公知の合成手順に基づく、いくつかの方法において調製することができる。以下の非限定的な例は、本明細書における開示を例示する。
X線粉末回折(XRPD):別段の指定がない限り、X線粉末回折パターンは、Cu Ka放射線照射(30kV、10mA)、θ-θゴニオメータ、発散スリット(0.2mm)および4.799°の開口部を有するSSD160(1Dモード)検出器を使用する、Bruker D2 Phaser Gen 2で収集した。データ収集に使用したソフトウェアは、Diffrac.Commanderバージョン6.5.0.1とし、データは、Diffra.Evaバージョン4.2.1.11を使用して表示した。XRPDディフラクトグラムは、周囲条件下、1分あたり15回転数のフラットシリカゼロバックグラウンドプレート上での反射により取得した。データ収集範囲は、0.02025°のステップ幅、およびステップあたり0.25秒間の収集時間で、3.0~40.0°の2θとした。
示差走査熱量測定(DSC):DSCデータは、TA InstrumentsのQ2000 DSCで収集した。所定量の試料2.0~10.0mgをアルミニウム製パンに入れて、10℃/分で、40Cから300Cまで加熱するか、または指示されている実験通りに変えた。100ml/分の乾燥窒素のパージを試料上で維持した。機器制御およびデータ取得は、Q Advantageソフトウェアリリースバージョン5.5.23を使用して取得する。データは、TA Universal Analysis 2000ソフトウェアバージョン4.5Aビルド4.5.0.5を使用してプロセシングし、表示した。
熱重量分析(TGA):TGAデータは、TA InstrumentsのQ5000 TGAで収集した。所定量の試料2.0~10.0mgをアルミニウム製パンに入れて、10℃/分で、40℃から300℃まで加熱するか、または指示されている実験通りに変えた。25ml/分の乾燥窒素のパージを試料上で維持した。機器制御およびデータ取得は、Q Advantageソフトウェアリリースバージョン5.5.23を使用して取得する。データは、TA Universal Analysis 2000ソフトウェアバージョン4.5Aビルド4.5.0.5を使用してプロセシングし、表示した。
動的蒸気収着(DVS):動的蒸気収着(DVS)は、TA InstrumentsのQS000 SAを使用して行った。所定量の試料2.0~10.0mgを白金製パンに入れた。試料を0%相対湿度(RH)において、60分間、50℃で平衡にした。次いで、試料を25℃で平衡にした後、1時間ごとに5%の刻みで、湿度を0から95%のRHまでランピングした。同様のランププロファイルを脱着サイクルに使用した。XRPD分析もまた、DVS後試料に行った。
Figure 2023549572000032
イオンクロマトグラフィー(IC):データは、IC MagicNetソフトウェアを使用して、858 Professionalオートサンプラーおよび800 Dosino投薬ユニットモニターを備えたMetrohm 930 Compact IC Flexで収集した。正確に秤量した試料を好適な溶媒中の保存溶液として調製した。定量は、分析するイオンの既知濃度の標準溶液との比較によって行った。分析は、二連で行い、特に明記しない限り、値の平均を示している。陽イオンクロマトグラフィーの方法:
Figure 2023549572000033
陰イオンクロマトグラフィーの方法:
Figure 2023549572000034
(実施例1)
N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミド塩酸塩(化合物I-1)の合成
ステップ1. 化合物3の調製
Figure 2023549572000035
ガラスでライニングされた400Lの容器に窒素で不活性化(inert)し、精製水ですすいだ後に、反応を開始した。400Lの容器に精製水(31.4kg、2.5体積)および第三リン酸カリウム無水物(11.1kg、2当量)を投入した。混合物をかき混ぜ、15.4℃に冷却した。KPO水溶液を清浄なプラスチック製ドラムに取り出した。400Lの容器に化合物1(12.5kg、1当量)および化合物2(9.6kg、1.2当量)を投入し、次いで、窒素でフラッシュした。ジメチルアセトアミド(DMAc、94.8kg、8体積)、次いでKPO水溶液を加えた。KPO水溶液を添加により、適度の発熱があった。添加速度を調整して、反応温度を60℃(tmax31.1℃)未満に維持した。この時点では、反応混合物は不均一であった。容器の内容物を1bargから0bargまでの窒素圧サイクルによって脱気した(3回)。次いで、容器にcataCXium A Pd G2(クロロ[(ジ(1-アダマンチル)-N-ブチルホスフィン)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)、0.53kg、3mol%)を、DMAc(0.93+0.95kg)中の懸濁液として投入した。触媒は、DMAc中で濃厚な懸濁液を形成した。容器の内容物を、2時間、80℃で加熱した。反応物の色は、反応が進行するにつれて、淡褐色から暗褐色へと変化した。反応混合物を19.9℃に冷却した。内容物を25℃(tr15.9~20.3℃)未満に維持しながら、容器に2時間かけて精製水(150.2kg、12体積)を投入した。反応混合物を15.4℃で16時間、熟成させた。
混合物を大型Oysterフィルター(Φ820mm)でろ過し、ケーキを1:1 DMAc-水(11.6+12.5kg、1+1体積)で、次いで純水(50.2kg、4体積)で洗浄して、粗製材料の水湿潤ケーキを得た。粗製フィルターケーキを400Lの容器に移した。次いで、容器にMeOH(88.8kg、9体積)を投入し、内容物を20℃未満(tr16.5℃)に冷却した。容器の内容物を20℃(tr13.9~16.8℃)未満に維持しながら、12分間かけて、投薬ポンプを用いてHCl水溶液(4.16kg、1.6当量)を加えた。V溶液=135L。大型OysterフィルターにSolka-Floc 100NF(6.0kg、約5cmの厚さの床を形成するため)を投入した。次いで、400Lの容器の内容物をSolka-Flocに通してろ過し、廃棄ケーキをMeOH(10.4kg、1体積)で洗浄した。ろ過は、約1.5時間、かかった。化合物4・HClのMeOH中ろ過溶液を400Lの容器に再投入した。小型Oysterフィルター(Φ416mm)にQuadrasil MP(7.0kg、理論上の化合物4に対して60重量%)を投入し、400Lの容器の内容物を4時間、この捕捉剤に通して再循環させた。
溶液を小型Oysterフィルターから400Lの容器にポンプ注入して戻し、捕捉剤ケーキをMeOH(10.2kg、1体積)で洗浄して同じ容器内に入れた。110LのCUNOユニットを12’’炭素カートリッジ(R53SP)と共に組み立てた。400Lの容器の内容物を1時間、CUNOユニットの炭素カートリッジに通して再循環させた。CUNOユニットの内容物を400Lの容器にポンプ注入した。次いで、ユニットをMeOH(10.2kg、1体積)で洗浄した。400Lの容器に、内容物の温度を20℃(tr13.0~13.8℃)未満に維持しながら、トリエチルアミン(4.26kg、1.6当量)のMeOH(9.8kg、1体積)中溶液を2時間かけて投入し、化合物3を遊離塩基として沈殿させた。得られたスラリーを15.2℃で18時間、熟成させた。スラリーをOysterフィルターに通してろ過し、フィルターケーキをMeOH(20.2kg、2体積)ですすいだ。生成物ケーキを16時間、真空中、50℃で乾燥した。化合物3が得られた(11.59kg、収率:83.0%)。
ステップ2. 化合物I-1混合物の調製
Figure 2023549572000036
ガラスでライニングされた400Lの反応器を3時間、完全真空下に置いた後に、バッチを開始して、微量の残留洗浄溶媒を除去した。プロセシングはすべて、窒素雰囲気下で行った。反応器に2,2,2-トリフルオロエタノール(TFE)(52.8kg、4体積)およびメタクリル酸無水物(7.1kg、94重量%、43.0mol、2.0当量)を投入し、内容物を10℃に冷却した。温度を30℃未満に維持しながら、エチレンジアミン(0.26kg、4.3mol、0.2当量)のTFE(2.8kg、0.2体積)中溶液を加え、内容物を20℃で1時間、熟成させた。化合物3(9.5kg、21.5mol、1.0当量)のTFE(79.2kg、6体積)中事前混合溶液を加え、内容物を20℃で16時間、熟成させた。化合物4の濁りのない溶液を反応器からプラスチックでライニングされている清浄なドラムに取り出した。
この時点以降のすべての反応混合物、溶媒および液体試薬を1.0ミクロンのフィルターを介して容器に投入して、バッチの濁りを除いた。反応混合物を400Lの容器に再投入し、溶液を<45℃での部分真空下で19Lの体積まで濃縮した。得られた溶液をEtOAc(171kg、20体積)で希釈し、バッチを20℃に冷却した。容器の内容物を25℃未満に維持しながら、イソプロパノール中の6N HCl(3.2kg、21.5mol、1.0当量)を1時間かけて加えた。次いで、懸濁液を20℃で17.5時間、熟成させた。
容器の内容物を25℃未満に維持しながら、イソプロパノール中の6N HCl(3.2kg、21.5mol、1.0当量)を1時間かけて加えた。次いで、懸濁液を20℃で17.5時間、熟成させた。混合物を大型Oysterフィルターに通してろ過し、ケーキをEtOAc(17.1kg(2体積)×2)で洗浄した。ろ過は非常に速かった(<10分)。試料を湿潤ケーキから取り出して、固体の形態をXRPDによって確認した。多形「形態D」が得られた。
湿潤ケーキを400Lの容器に再投入し、EtOAc(213.8kg、25体積)を加えた。KCO(49.7kg、23.77mol、1.1当量)の0.5M溶液を30分間かけて加えた。添加の終了までに、懸濁液は、濁りのない二相混合物に変わった。内容物を1時間、熟成した。遊離塩基の沈殿物がKCO水溶液添加の終了する数分以内に形成する。下側の水層から試料を取り出して、pH試験紙を使用してpHを確認した。pHは、9であった。混合物を大型Oysterフィルターに通してろ過し、ケーキをEtOAc/HO 1:1(2体積)で洗浄した。ろ過は速かった(<15分)。二相のKCO/EtOAc水溶液を400Lの容器に再投入し、下側の水層を除去した。有機層をHO(47.5kg、5体積)で洗浄し、下側の水層を除去した。湿潤ケーキを400Lの容器中で、EtOAcに投入した。容器の内容物を25℃未満に維持しながら、イソプロパノール中の6N HCl(3.6kg、23.7mol、1.1当量)を1時間かけて加えた。次いで、懸濁液を20℃で17.5時間、熟成させた。混合物を大型Oysterフィルターに通してろ過し、ケーキをEtOAc(17.1kg(2体積)×2)で洗浄した。ろ過は非常に速かった(<10分)。試料を湿潤ケーキから取り出して、固体の形態をXRPDによって確認した。多形「形態J」が得られた。
湿潤ケーキを400Lの容器に再投入し、水(4.8kg、0.5体積)およびエタノール(EtOH)(33.8kg、4.5体積)を加えた。懸濁液を150分間かけて、20から50℃まで温め、180分間、50℃に維持し、150分間かけて、50から20℃まで冷却した。懸濁液を20℃で10時間、熟成させた。懸濁液を150分間かけて、20から50℃まで再度、温め、180分間、50℃に維持し、150分間かけて、50から20℃まで冷却した。懸濁液を20℃で10時間、熟成させた。試料を取り出して、固体の形態をXRPDによって確認した。多形「形態A」が得られた。混合物を中型Oysterフィルターに通してろ過し、ケーキをEtOH/HO 9:1(2体積)で洗浄した。生成物を窒素掃引下、真空中、60℃で18.5時間、乾燥すると、9.00kgの化合物I-1(77%収率)および化合物6が得られた。化合物I-1:MS[M+1]=510.20。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.92 (s, 1H), 8.47 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.78 - 7.66 (m, 2H), 7.33 (m, J = 8.6, 2.3 Hz, 3H), 7.21 - 7.16 (m, 2H), 7.12 (s, 0H), 5.80 (s, 1H), 5.54 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 3.59 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 1.95 (d, J = 1.2 Hz, 3H).
カラムでのHPLC法:HALO ES-CN、4.6×150mm 2.7um;流量:1.0mL/分;カラム温度:40C;移動相A:水中の0.1%TFA;移動相B:アセトニトリル中の0.1%TFA;および以下のグラジエント:
Figure 2023549572000037
は、化合物I-1が、99.1の液体クロマトグラフィー面積百分率(LCAP)、および化合物6(RRT=0.84)が0.42のLCAPであることを明らかにした。
(実施例2)
化合物I-1の精製
Figure 2023549572000038
プロセシングはすべて、窒素雰囲気下で行った。容器をメタノール(MeOH)(12.6kg)ですすぎ、これを廃棄物に廃棄した。この時点以降のすべての溶媒および液体試薬を1.0ミクロンのフィルターを介して容器に投入して、バッチの濁りを除いた。反応器に、実施例1のステップ2からの化合物I-1(3.8kg、7.0mol、1.0当量)および不純物化合物6を含有する粗製混合物、ならびにメタノール(42.1kg、14体積)を投入し、内容物を18℃に冷却した。NaOH(HO中46~51%、1.1kg、8.4mol、1.2当量)のMeOH(3.0kg、1.0体積)中溶液を5分間かけて加えた。NaOHの添加の間、溶媒が、固体によって吸収されてゲルが形成し、このゲルは、3~4分後に懸濁液に再度変わった。
内容物を20℃で3時間、熟成させた。試料を取り出して、固体中の不純物化合物6のLCAPをHPLCによって確認した。固体中の化合物6のLCAPは、0.02であった。懸濁液を小型Oysterフィルターに通してろ過し、ケーキをMeOH(4体積)で洗浄した。湿潤ケーキを容器に再投入し、酢酸エチル(34.3kg、10体積)を加えた。容器の内容物を25℃未満に維持しながら、イソプロパノール中の6N HCl(1.0kg、7.0mol、1.0当量)を30分かけて加えた。次いで、懸濁液を20℃で4時間、熟成させた。試料を取り出して、固体中の不純物化合物6のLCAPをHPLCによって確認した。固体中の化合物6のLCAPは、0.02であった。懸濁液を小型Oysterフィルターに通してろ過し、ケーキをEtOAc(6.9kg(2体積))で、次いでエタノール(EtOH)(12.0kg(4体積)×2)で洗浄した。試料を湿潤ケーキから取り出して、固体の形態をXRPDによって確認した。多形形態Aと4の混合物が得られた。
湿潤ケーキを容器に再投入し、水(1.9kg、0.5体積)およびエタノール(13.5kg、4.5体積)を加えた。懸濁液を150分間かけて、20から50℃まで温め、180分間、50℃に維持し、150分間かけて、50から20℃まで冷却した。懸濁液を20℃で10時間、熟成させた。試料を取り出して、固体の形態をXRPDによって確認した。多形「形態A」が得られた。試料を取り出して、固体中の不純物化合物6のLCAPをHPLCによって確認した(カラム:HALO ES-CN、4.6×150mm 2.7um;流量:1.0mL/分;カラム温度:40C;稼働時間:25分間;移動相A:水中の0.1%TFA;移動相B:アセトニトリル中の0.1%TFA;RT1:7.8分(化合物6);RT2:9.1分(化合物I-1))。固体中の化合物6のLCAPは、0.02であった。混合物を小型Oysterフィルターに通してろ過し、ケーキをEtOH/HO 9:1(2体積)で洗浄した。ろ過は非常に速かった(<10分)。生成物を窒素掃引下、真空中、60℃で18.5時間、乾燥すると、2.8kgの化合物I-1(74%収率、LCAP=99.9)が得られた。
結論:目的は、実施例1に示されている通り、不純物RRT0.84のレベルを0.42のLCAPから0.15未満のLCAPまで低下させるプロセスを開発することであった。この最適化プロセスを使用すると、不純物RRT0.84は、0.15未満のLCAPという標的に対して、0.02のLCAPまで低減され、総純度は、99.1のLCAPから99.9のLCAPまで向上した。
(実施例3)
(R)-N-(4-(4-アミノ-7-メチル-5-(4-(ピロリジン-1-カルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルフェニル)メタクリルアミド(化合物II-1)の合成
Figure 2023549572000039
ステップ1. N-(3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)メタクリルアミドの調製
Figure 2023549572000040
丸底フラスコに3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(10g、42.8mmol)、塩化メタクリロイル(3.87g、42.8mmol)、ピリジン(10.1g、128mmol)、ジクロロメタン(150mL)および撹拌子を投入した。溶液を0℃で1時間、撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、DCMで抽出した。有機相をNaSOで脱水し、ろ過し、真空中で溶媒させた。得られた粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。真空中での濃縮により、N-(3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)メタクリルアミド(12g、98%)が黄色油状物として得られた。
ステップ2:N-(4-(4-アミノ-5-ブロモ-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルフェニル)メタクリルアミドの調製
Figure 2023549572000041
丸底フラスコに、N-(3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)メタクリルアミド(1g、3.48mmol)、5-ブロモ-6-ヨード-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(1.22g、3.48mmol)、Pd(dppf)Cl(254mg、348μmol)、KPO(2.20g、10.4mmol)、DMF/HO(16:1)(15mL)および撹拌子を投入した。溶液を50℃で2時間、撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、DCMで抽出した。有機相をブラインで3回、洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、真空中で蒸発させた。得られた粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。真空中での濃縮により、N-(4-(4-アミノ-5-ブロモ-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルフェニル)メタクリルアミド(440mg、33%)が固体として得られた。
ステップ3:(R)-N-(4-(4-アミノ-7-メチル-5-(4-(ピロリジン-1-カルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルフェニル)メタクリルアミド
Figure 2023549572000042
再密閉可能な反応バイアルに、N-(4-(4-アミノ-5-ブロモ-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルフェニル)メタクリルアミド(200mg、517μmol)、1-[(1R)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボニル]ピロリジン(156mg、517μmol)、Pd(pddf)Cl(37.8mg、517μmol)、NaCO(164mg、1.55mmol)、DMF(10mL)および撹拌子を投入した後、排気し、窒素で3回パージした。混合物を90℃で2時間、撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、DCMで抽出した。有機相をブラインで3回、洗浄し、NaSOで脱水し、ろ過し、真空中で蒸発させた。得られた粗製材料を分取HPLC(カラム:YMC-Actus Triart C18、30*250、5um;移動相A:水(10MMOL/L NHHCO)、移動相B:ACN;流量:50mL/分;グラジエント:8分間で40Bから62Bまで;220nm)によって精製した。凍結乾燥により、(R)-N-(4-(4-アミノ-7-メチル-5-(4-(ピロリジン-1-カルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルフェニル)メタクリルアミド(40mg、16%)が固体として得られた。MS[M+1]=499.35。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.87 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.71 (t, J = 2.7 Hz, 1H), 7.62 (ddd, J = 8.0, 5.6, 2.2 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 8.3, 6.6 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 17.0 Hz, 2H), 5.91 - 5.79 (m, 1H), 5.66 (ddt, J = 14.5, 4.1, 2.2 Hz, 1H), 5.54 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 3.56 - 3.39 (m, 2H), 3.34 (s, 3H), 3.27 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 2.73 (p, J = 6.3 Hz, 1H), 2.21 (q, J = 15.7, 12.1 Hz, 2H), 2.06 (s, 3H), 2.01 - 1.80 (m, 7H), 1.80 - 1.70 (m, 2H), 1.56 (q, J = 7.9, 7.0 Hz, 2H).
(実施例4)
6-(6-エチニル-4-メトキシピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物III-1)の合成
Figure 2023549572000043
ステップ1. 5-ブロモ-2-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-4-メトキシピリジンの調製
Figure 2023549572000044
再密閉可能な反応バイアルに、5-ブロモ-2-ヨード-4-メトキシピリジン(600mg、2.00mmol)、CuI(152mg、800μmol)、EtN(606mg、6.00mmol)、Pd(PPhCl(280mg、400μmol)、DMF(15mL)および撹拌子を投入した後、排気し、窒素で3回パージし、tert-ブチル(エチニル)ジメチルシラン(280mg、2.00mmol)を加え、混合物を50℃で2時間、撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、水相を酢酸エチル(20mL)で3回、抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、真空中で濃縮した。得られた粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した(PE:EA=8:1)。真空中での濃縮により、5-ブロモ-2-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-4-メトキシピリジン(500mg、80%)が固体として得られた。
ステップ2. (6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-4-メトキシピリジン-3-イル)ボロン酸の調製
Figure 2023549572000045
再密閉可能な反応バイアルに、5-ブロモ-2-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-4-メトキシピリジン(480mg、1.54mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(467mg、1.84mmol)、AcOK(452mg、4.62mmol)、Pd(dppf)Cl(112mg、154μmol)、ジオキサン(10mL)および撹拌子を投入した後、排気し、窒素で3回パージし、混合物を80℃で2時間、撹拌した。反応混合物を水(15mL)で希釈し、水相をEA(15mL)で3回、抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、真空中で濃縮した。得られた粗製材料をHPLC(アセトニトリル/水0%~60%、30分間)によって精製した。凍結乾燥により、(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-4-メトキシピリジン-3-イル)ボロン酸(400mg、94%)が固体として得られた。
ステップ3. 6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-4-メトキシピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
Figure 2023549572000046
再密閉可能な反応バイアルに、5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-6-ヨード-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(520mg、1.13mmol)、(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-4-メトキシピリジン-3-イル)ボロン酸(380mg、1.37mmol)、NaCO(358mg、3.38mmol)、Pd(dppf)Cl(82.6mg、113μmol)、DMF/H2O=16/1(15mL)および撹拌子を投入した後、排気し、窒素で3回パージし、混合物を90℃で1時間、撹拌した。反応混合物を水(15mL)で希釈し、水相をDCM(15mL)で3回、抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、真空中で濃縮した。得られた粗製材料をHPLC(DCM/MeOH=15/1)によって精製した。凍結乾燥により、6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-4-メトキシピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(200mg、34%)が固体として得られた。
ステップ4. 6-(6-エチニル-4-メトキシピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
Figure 2023549572000047
丸底フラスコに、6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-4-メトキシピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(180mg、303μmol)、TBAF(638μg、638μmol)および撹拌子を投入した。テトラヒドロフラン(5mL)を加え、溶液を25℃で1時間、撹拌した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、水相をジクロロメタン(10mL)で3回、抽出した。合わせた有機層をブラインで10回、洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過し、真空中で濃縮した。得られた粗製材料をHPLC(カラム:SunFire Prep C18 OBDカラム、19×150mm 5um 10nm;移動相A:水(0.05%FA)、移動相B:ACN(0.1%DEA)--HPLC--;流量:25mL/分;グラジエント:8分間で15Bから38Bまで;220nm)によって精製した。凍結乾燥により、6-(6-エチニル-4-メトキシピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(31.1mg、21%)が褐色アモルファス固体として得られた。MS[M+1]=481.15。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.77 (s, 1H), 8.49 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.36 - 7.27 (m, 2H), 7.19 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.14 - 7.07 (m, 1H), 4.48 (s, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 2.41 (s, 6H).
(実施例5)
6-(6-エチニル-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物IV-1)の合成
Figure 2023549572000048
ステップ1. 6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-4-クロロ-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
Figure 2023549572000049
再密閉可能な反応バイアルに、4-クロロ-6-ヨード-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(1.2g、4.1mmol)、N6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(1.82g、4.91mmol)、PAd2nBu Pd-G2(0.27g、0.41mmol)、PAd2nBu(0.29g、0.82mmol)、K3PO4(2.61g、12.3mmol)、ジオキサン(30mL)、H2O(3mL)および撹拌子を投入した後、排気し、窒素で3回パージした。混合物を70℃で15時間、撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。得られた粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/DCM=1/100~1/20)で溶出した)によって精製した。真空中での濃縮により、6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-4-クロロ-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(0.7g、42%)が固体として得られた。
ステップ2. 6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
Figure 2023549572000050
再密閉可能な反応バイアルに、6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-4-クロロ-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(0.7g、1.7mmol)、Pd(PPh3)4(0.2g、0.17mmol)、THF(20mL)および撹拌子を投入した後、排気し、窒素で3回パージした。Zn(CH3)2(1M、2.04mL、2.04mmol)。混合物を70℃で2時間、撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、DCMで抽出し、NaSOで脱水し、真空中で濃縮した。得られた粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/DCM=1/100~1/30で溶出した)によって精製した。真空中での濃縮により、6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(0.4g、60%)が固体として得られた。
ステップ3. 5-ブロモ-6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
Figure 2023549572000051
丸底フラスコに、6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(0.4g、1mmol)、DMF(10mL)および撹拌子を投入した。NBS(0.18g、1mmol)を加えた。混合物を1時間、撹拌した。反応を飽和NaHSO水溶液でクエンチし、DCM(50mL*3)で抽出し、有機相を合わせて、2回、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、真空中で蒸発させ、残留物をACN(25mL)で溶解し、ろ過し、フィルターケーキをACNで洗浄し、減圧下で乾燥すると、5-ブロモ-6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(440mg、94%)が固体として得られた。
ステップ4. 6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
Figure 2023549572000052
丸底フラスコに、5-ブロモ-6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(440mg、0.94mmol)、2-(2-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ)-4-メチルピリミジン(371.5mg、1.1mmol)、Pd(PPh3)4(104mg、0.09mmol)、K3PO4(598mg、2.82mmol)、DME/H2O(10:1、10mL)および撹拌子を投入した後、排気し、窒素で3回パージした。混合物を90℃で2時間、撹拌した。冷却後、混合物を水で希釈し、DCMで抽出し、NaSOで脱水し、真空中で蒸発させ、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH/DCM=1/100~1/10で溶出した)によって精製すると、6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(300mg、54%)が固体として得られた。
ステップ5:6-(6-エチニル-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの調製
Figure 2023549572000053
丸底フラスコに、6-(6-((tert-ブチルジメチルシリル)エチニル)-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(300mg、0.51mmol)、THF(10mL)および撹拌子を投入した。TBAF(0.61mL、0.61mmol)を滴下添加した。混合物を室温で0.5時間、撹拌した。混合物を水で希釈し、DCMで抽出し、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、真空中で蒸発させ、残留物を分取HPLCによって精製すると、6-(6-エチニル-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(100mg、41%)が固体として得られた。MS[M+1]=479.35。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.78 (s, 1H), 8.48 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.34-7.25 (m, 2H), 7.18 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.39 (s, 1H), 3.51 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 2.19 (s, 3H), 2.05 (s, 3H).
100mgの標的をキラル分離(カラム:CHIRALPAK IF、2*25cm、5um;移動相A:ヘキサン(0.5% 2M NH3-MeOH)、移動相B:EtOH:DCM=1:1--HPLC;流量:20mL/分;グラジエント:15.5分間で20Bから20Bまで;220/254nm;RT1:10.826;RT2:12.649;注入量:0.8ml;稼働回数:5)に送った。凍結乾燥により、最初のピーク(43.4mg)および後のピーク(40.2mg)によって表される6-(6-エチニル-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの分離された回転異性体が得られた。
(実施例6)
N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミド塩酸塩(化合物I-1)の多形スクリーニング
化合物I-1(N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミド塩酸塩とも称される)の多形スクリーニングを、温度循環方法によって、24種の異なる溶媒中で行った。系を25℃に冷却した場合に、懸濁した固体が観察されなかった場合には、溶液を蒸発させた。操作手順の詳細は、以下の通り列挙した:
化合物I-1(形態D)の転化を、50℃で無水条件下および水性条件下で検討した。表1は、これらの検討において調査した形態Dの転化の結果を要約する。化合物I-1(約100mg、形態D)および適切な溶媒(10体積)を、個別の1.5mlの透明なガラス製バイアルに投入し、0.5℃/分(1時間かける)で、50℃に加熱し、50℃で16時間、撹拌し、-0.5℃/分で冷却した(1時間かける)。この時間の後に、生成物を10分間、10,000RPMで遠心分離することによって単離し、減圧下、40℃で乾燥し、XRPD、HPLCおよび1H NMRによって分析した。新規なXRPDパターンを特定した場合、新規なXRPDパターンを有する乾燥固体をPLM、DSCおよびTGAによってやはり特徴付けた。さらなる多形スクリーニングを特定した形態のマップに示されている通りに行った(図12)。
試験した溶媒の要約は、表1に見出すことができる。
Figure 2023549572000054
形態A
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Aを含むXRPDパターンを示した。形態Aはまた、形態Gを230℃に加熱することによっても得られた。
次いで、化合物I-1の形態AをDSC、TGAおよびDVSによって特徴付けた。図1Bにおける形態AのDSCスキャンにより、277.67℃の開始で単一吸熱ピークが示された(エンタルピー:140.7J/g)。TGAスキャン(図1C)により、33℃から80℃まで0.2503%の重量損失、および170℃から270℃まで0.222%の重量損失が示された。化合物I-1の形態Aの動的水蒸気収着(DVS)データを図1Dに示す。
化合物I-1の形態AのXRPDを、図1Aに示す。以下の表2.1は、化合物I-1の形態Aに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000055
形態B
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Bを含むXRPDパターンを示した。形態Bはまた、2-プロパノール中の遊離塩基の溶液へのHCl水溶液の添加によって得られた。さらに、形態Bは、形態Iを約220℃に、形態Fを約220℃に、および形態Jを約220℃に加熱することによって得られた。
次いで、化合物I-1の形態BをDSC、TGAおよびDVSによって特徴付けた。図2Bにおける形態BのDSCスキャンにより、約217℃の開始で吸熱ピークが示された(エンタルピー:3.86J/g)。TGAスキャン(図2C)により、約160℃から約250℃まで7.15%の重量損失が示された。要約すると、形態Bは、化合物I-1の純粋な結晶形態である。化合物I-1の形態Bの動的水蒸気収着(DVS)データを図2Dに示す。
化合物I-1の形態BのXRPDを、図2Aに示す。以下の表2.2は、化合物I-1の形態Bに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000056
Figure 2023549572000057
形態C
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Cを含むXRPDパターンを示した。形態Cはまた、酢酸エチル中の遊離塩基の溶液へのHCl水溶液の添加によって得られた。さらに、形態Cは、メチルエチルケトン/水(19/1 v/v)、酢酸メチル/水(19/1 v/v)または酢酸イソプロピル/水(19/1 v/v)中の形態Dのスラリーから得られた。
次いで、化合物I-1の形態CをDSC、TGAおよびDVSによって特徴付けた。図3Bにおける形態CのDSCスキャンにより、約190℃の開始で吸熱ピークが示された(エンタルピー:44.6J/g)。化合物I-1の形態CのTGA分析を図3Bに示す。化合物I-1の形態Cの動的水蒸気収着(DVS)データを図3Dに示す。
化合物I-1の形態CのXRPDを図3Aに示す。以下の表2.3は、化合物I-1の形態Cに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000058
Figure 2023549572000059
形態D
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Dを含むXRPDパターンを示した。形態Dはまた、酢酸エチル(20体積)中の遊離塩基への2-プロパノール中の6N HClの添加によって得られた。
次いで、化合物I-1の形態DをDSC、TGA、DVSおよびH-NMRによって特徴付けた。図4Bにおける形態DのDSCスキャンにより、156℃の開始で吸熱ピークが示された(エンタルピー:53.3J/g)。TGAスキャン(図4C)により、40℃から130℃まで12.4%の重量損失が示された。化合物I-1の形態Dの動的水蒸気収着データを図4Dに示す。
化合物I-1の形態DのXRPDを図4Aに示す。以下の表2.4は、化合物I-1の形態Dに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000060
Figure 2023549572000061
形態E
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Eを含むXRPDパターンを示した。形態Eはまた、50℃で16時間、エタノール(25体積)中で形態Cをスラリーにすることによって得られた。さらに、形態Eは、形態Dを220℃に加熱することによって得られた。
次いで、化合物I-1の形態EをDSCによって特徴付けた。化合物I-1の形態EのDSCスキャンを図5Bに示す。化合物I-1の形態Eの動的水蒸気収着データを図5Dに示す。
化合物I-1の形態EのXRPDを図5Aに示す。以下の表2.5は、化合物I-1の形態Eに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000062
形態F
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Fを含むXRPDパターンを示した。形態Fはまた、形態Bを種晶として添加した、酢酸エチル中の遊離塩基へのHClの添加によって得られた。さらに、形態Fは、50℃において、酢酸エチル/水(19/1 v/v)中で形態Dをスラリーにすることによって得られた。形態Fはまた、形態Iを120℃に加熱することによっても得られた。
次いで、化合物I-1の形態FをDSC、TGAおよびDVSによって特徴付けた。図6Bにおける形態FのDSCスキャンにより、162℃の開始で吸熱ピークが示された(エンタルピー:15.5J/g)。TGAスキャン(図6B)により、43℃から95℃まで4.7%、125℃から160℃まで1.2℃、および220℃から260℃まで4.4%の重量損失が示された。化合物I-1の形態Fの動的水蒸気収着データを図6Dに示す。
化合物I-1の形態FのXRPDを図6Aに示す。以下の表2.6は、化合物I-1の形態Fに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000063
形態G
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Gを含むXRPDパターンを示した。形態Gはまた、50℃において形態Dを水中でスラリーにすることによって得られた。さらに、形態Gは、50℃において、2-プロパノール中での形態Cのスラリーから得られた。
次いで、化合物I-1の形態GをDSC、TGAおよびDVSによって特徴付けた。図7Bにおける形態GのDSCスキャンにより、約145℃の開始で吸熱ピークが示された(エンタルピー:66.9J/g)。TGAスキャン(図7C)により、40℃から140℃まで4.2%の重量損失が示された。化合物I-1の形態Gの動的水蒸気収着データを図7Dに示す。
化合物I-1の形態GのXRPDを図7Aに示す。以下の表2.7は、化合物I-1の形態Gに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000064
形態H
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Hを含むXRPDパターンを示した。形態Hは、形態Bを種晶として添加した後、HClを添加した、酢酸エチル(20体積)中の遊離塩基からも得られた。
次いで、化合物I-1の形態HをDSC、TGAおよびDVSによって特徴付けた。図8Bにおける形態HのDSCスキャンにより、約186℃の開始で吸熱ピークが示された(エンタルピー:39.1J/g)。TGAスキャン(図8B)により、40℃から80℃まで5.4%の、および190℃から260℃まで3.7%の重量損失が示された。化合物I-1の形態Hの動的水蒸気収着データを図8Dに示す。
化合物I-1の形態HのXRPDを図8Aに示す。以下の表2.8は、化合物I-1の形態Hに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000065
形態I
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Iを含むXRPDパターンを示した。形態Iは、形態Dの解塩、その後の酢酸エチル中でのHClとの塩形成によっても得られた。
次いで、化合物I-1の形態IをDSC、TGA、DVSおよびH-NMRによって特徴付けた。図9Bにおける形態IのDSCスキャンにより、155.7℃の開始で吸熱ピークが示された(エンタルピー:33.4J/g)。TGAスキャン(図9B)により、40℃から140℃まで12.1%の重量損失が示された。要約すると、形態Iは、化合物I-1の純粋な結晶形態である。化合物I-1の形態Iの動的水蒸気収着データを図9Dに示す。
化合物I-1の形態IのXRPDを図9Aに示す。以下の表2.9は、化合物I-1の形態Iに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000066
Figure 2023549572000067
形態J
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Jを含むXRPDパターンを示した。形態Jは、形態Iの解塩、その後の酢酸エチル中でのHClとの塩形成によっても得られた。
次いで、化合物I-1の形態JをDSC、TGAおよびDVSによって特徴付けた。図10Bにおける形態JのDSCスキャンにより、193.8℃の開始で吸熱ピークが示された(エンタルピー:20.6J/g)。TGAスキャン(図10B)により、40℃から100℃まで9.1%の重量損失が示された。要約すると、形態Jは、化合物I-1の純粋な結晶形態である。化合物I-1の形態Jの動的水蒸気収着データを図10Dに示す。
化合物I-1の形態JのXRPDを図10Aに示す。以下の表2.10は、化合物I-1の形態Jに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000068
形態K
上記の多形スクリーニング実験の後に、得られた固体はすべて、形態Kを含むXRPDパターンを示した。形態Kはまた、50℃で16時間、THF(25体積)中で形態Cをスラリーにすることによって得られた。
次いで、化合物I-1の形態KをDSC、TGAおよびDVSによって特徴付けた。図11Bにおける形態KのDSCスキャンにより、約147℃の開始で吸熱ピークが示された(エンタルピー:10.7J/g)。TGAスキャン(図11B)により、170℃から230℃まで5.4%の重量損失が示された。要約すると、形態Kは、化合物I-1の純粋な結晶形態である。化合物I-1の形態Kの動的水蒸気収着データを図11Dに示す。
化合物I-1の形態KのXRPDを図11Aに示す。以下の表2.11は、化合物I-1の形態Kに関して観察されたX線回折ピークを示しており、各値は、2θ度である:
Figure 2023549572000069
(実施例7)
N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミド塩酸塩(化合物I-1)の懸濁液の競合的な平衡検討
懸濁液の競合的な平衡化検討を行った。等量の様々な多形および適切な溶媒(25体積)を個別の1.5mlの透明なガラス製バイアルに投入し、25℃および50℃で撹拌した。形態の転化をXRPD分析によってモニタリングした。
様々な有機溶媒中の形態の安定性を調査する競合的な懸濁液の平衡化実験により、形態Aは、調査した条件の大部分から得られたことが実証された(表3.1)。最も速い転換速度は、最高の溶解度を有する溶媒中で発生した。異なる形態の混合物の形態Aへの転化は、25℃と50℃の両方の温度で24時間後にメタノール(溶解度18.7mg/ml)中で、および24時間~4日間の間に、エタノール(溶解度2.3mg/ml)中で観察された。結晶形態の混合物の形態Aへの転化は、様々な溶媒中で観察されたが(表3.1)、形態Aへの最も速い転化は、どちらの温度でも、メタノールおよびエタノール中で観察された。
Figure 2023549572000070
Figure 2023549572000071
形態Aの種晶が存在しない場合に形態Dおよび形態Iを熟成させた場合の多形の安定性を確立するために、さらなる調査を行った。
2つの形態(1/1 w/w)の混合物を1.5mlの透明なガラス製バイアルに投入し、50℃で16時間、撹拌した。この時間の後に、生成物を10分間、10000rpmで遠心分離することによって単離し、減圧下、40℃で乾燥し、XRPD、HPLCおよび1H NMRによって分析した。エタノール/水(19/1 v/v、10体積)中の形態Dおよび形態Iの等量部を含有する競合的スラリー転化実験により、20℃および50℃において、24時間後に形態Aが生成した(表3.2)。形態Dおよび形態Iの混合物の形態Aへの転化が、エタノール中、50℃で7日後に観察された。形態Eは、エタノール中、20℃において、形態Dと形態Iとの混合物をスラリーにすることから生成した。
Figure 2023549572000072
(実施例8)
N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミドの塩形態の調製
化合物I-1(化合物I-2、30mg)の遊離塩基をIPA(50℃で20体積、600μl)中で懸濁させた。次いで、溶液/懸濁液を表4に示されている酸1mol当量で処理した。次いで、懸濁液を0.1℃/分で5℃まで冷却し、この温度で16時間、保持した。全体を通じて、撹拌(500rpm)を維持した。形成した任意のガム状物を25~50℃の間で熟成させた(24時間の間、各温度において4時間)。懸濁液を吸引下、ろ過により単離し、空気乾燥し、次いで、XRPDによって分析した。XRPDによって特定した任意の新規なパターンをNMR、TGA、DSCによって、および40C/75%RHにおいて1週間、安定性をさらに分析した。
いくつかの試料を空腹時模擬腸液(FaSSIF)中での溶解度、および溶液中の最終pHについて分析した。
塩のスクリーニングの結果を表4.1に要約する。いくつかの新規なパターンがXRPDによって見出された。
Figure 2023549572000073
化合物I-1(化合物I-2)の遊離形態、HBr塩(化合物I-3)および硫酸塩(化合物I-4)の多形をさらに調査した。各々をHPLCバイアルに秤量(15mg)し、表4.2に示されている溶媒(50体積、750μl)を加え、50Cで30分間、撹拌した。懸濁液を50Cで24時間、スラリーにし、任意の濁りのない溶液を、5Cに0.1C/分で冷却し、一晩、保持した。固体を重力下、ろ過により単離し、空気乾燥し、次いで、固体をXRPDによって試験した。
遊離形態、HBr塩および硫酸塩の多形スクリーニングの結果を表4.2に要約する。いくつかの新規なパターンがXRPDによって見出された。
Figure 2023549572000074
Figure 2023549572000075
遊離形態(化合物I-2)に関するパターン1~5のXRPDを図13Aに示す。
HBr塩(化合物I-3)に関する形態AのXRPDを図14Aに示す。
硫酸塩(化合物I-4)に関する形態BのXRPDを図15Aに示す。
(実施例9)
N-(4-(4-アミノ-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)フェニル)メタクリルアミド塩酸塩(化合物I-1)の共結晶スクリーニング検討
共結晶スクリーニングを2つの方法を使用して行った:溶媒滴下研磨およびスラリーの熟成。
溶媒滴下研磨法(または、液体支援研磨)に関すると、化合物I-1(化合物I-2)の遊離形態を18個のHPLCバイアルに秤量(30mg/バイアル)し、次いで、共形成剤を別のHPLCバイアルに秤量(無溶媒、固体または液体として1mol当量の添加)した。次いで、HPLCバイアルを、共形成剤を含有する試料バイアルに注ぎ入れた。次いで、2つのステンレス鋼製ボールベアリングおよび5μlのエタノールをHPLCバイアルに加え、Fritsch Pulverisetteミル粉砕システムを使用して、試料を2時間、650rpmで摩砕した。次いで、摩砕後に収集した固体をXRPDによって分析し、任意の新規なXRPDパターンを単離し、分析した。
スラリーの熟成法に関すると、液体支援摩砕後に物理混合物のままであり、新規なXRPDパターンを形成しなかった試料にエタノール中に懸濁させ、24時間、25~50℃の間、加熱-冷却サイクル(各温度サイクルに4時間)に供した。この実験から収集した懸濁液をろ過し、XRPD分析によって分析した。
液体支援摩砕および熟成を含むスクリーニング手順から、5つの特有の共結晶XRPDパターンが、表5において示されている通りに観察された。
Figure 2023549572000076
(実施例10)
(R)-N-(4-(4-アミノ-7-メチル-5-(4-(ピロリジン-1-カルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルフェニル)メタクリルアミド(化合物II-1)の多形スクリーニング
化合物II-1(40mg)を一定分量の溶媒(5体積の場合、200μl、10体積の場合、400μl、20体積の場合、800μl)で処理し、25℃で15分間、撹拌した。15分後、懸濁液をさらに一定分量の溶媒で処理し、再度、同じ持続時間、撹拌した。いずれの溶液も撹拌から除去し、さらなる溶媒を添加した。この手順を最大で40体積まで繰り返した。
40体積では、任意の残りの懸濁液を40℃に10℃/分の速度で加熱した。40℃において懸濁液のままであった試料を熟成チャンバ(室温/50℃)に4日間、移動した。溶媒添加からの溶液全部を50℃に加熱した後、0.1℃/分の速度で5℃に冷却し、次いで、5℃で一晩、保持した。
冷却後、任意の溶液および希薄な懸濁液を、栓をしないで静置して、蒸発させた。熟成後、懸濁液をろ過し、固体を吸引下で乾燥し、溶液を、栓をしないで静置して、蒸発させた。
Figure 2023549572000077
アモルファス化合物II-1は、極性溶媒中で妥当な溶解度を有することが判明した。化合物1は、THF(25℃で20体積)、エタノール(25℃で20体積)および10% HO/IPA(25℃で10体積)において、最も溶解度が高かった。THF中で化合物1を溶解した後に、沈殿物が形成した。溶解度測定に基づいて、エタノールを塩のスクリーニングに選択した。
懸濁液の熟成または溶液の蒸発によるさらなる処理後に、すべての実験に固体が形成した。13件の実験のうちの10件が、同じ結晶形態である形態Aを生成した。
単一の他の結晶形態もまた、このスクリーニングから生成した。他の形態である形態Bは、メタノールに溶解した化合物II-1を蒸発させた後に生成した。10% HO/MeCNおよびHOにより、それぞれ、アモルファスおよび低い結晶性のパターンが生成した。
Figure 2023549572000078
結晶形態Aは、直接的な熱的プロファイルを示す。結晶形態AのDSCは、形態Aの融解と仮定される、232℃における単一熱事象のみを示す。TGAにより、形態Aは、約0.6当量の水の損失に相当する、2.7%という小さな質量損失が室温~130℃の間で観察されたので、わずかに吸湿性であることが示唆される。形態Aは、水と非混和性の溶媒中で形成したので、形態Aは、水和物である可能性は低い。
分析した形態Aの試料のH NMRは、0.1モル当量のTHFに近いことを示しており、これは、形態が無水であることを示す。形態Aは、40℃/75%RHにおいて1週間、保管した後に、XRPDによって、変化を示さなかった。
形態Bは、H NMRによって溶媒ピークを示さないが、66℃で開始するDSCによる対応する吸熱を伴って、25~75℃の間にTGAによって約5%の重量損失を示した。組み合わせると、分析により、パターン2は、化合物II-1の水和物である可能性が高いことが示唆される。TGAにおける5%の重量損失は、1.5モル当量の水の損失に相当し、このことは、化合物1のパターン2は吸湿性であることを示唆する。形態BのDSCは、2つの追加的な事象、すなわち、149℃で開始する吸熱、および234℃に始まる小さな吸熱を示す。234℃における吸熱は、形態Aの場合に観察された単一吸熱に相当し、これは、形態Bが、脱溶媒和後に形態Aに熱的に転化することを示している可能性がある。
Figure 2023549572000079
Figure 2023549572000080
(実施例11)
(R)-N-(4-(4-アミノ-7-メチル-5-(4-(ピロリジン-1-カルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルフェニル)メタクリルアミド(化合物II-1)の塩形態の調製
化合物II-1(520mg)をエタノール(10.4ml、20体積)に、室温で15分間、撹拌することによって溶解して、黄色溶液を生成した。API溶液をバイアルに800μl(約40mg)ずつ分注し、50℃に加熱した。
API溶液に酸溶液(1.1当量、1Mの場合、88μl、0.5Mの場合、176μl)を加えた。試料を0.1℃/分の速度で5℃に冷却し、1日間、5℃で保持した。冷却後、いずれの残りの溶液も栓をしないで静置して、室温で蒸発させた。懸濁液からの固体をろ過し、吸引下で乾燥し、金属製ウェルプレート上でXRPDによって分析した。
最初のXRPD分析後、XRPDによってアモルファスであることが判明した懸濁液、蒸発物またはガム状物のいずれかからの固体をTBME(500μl)中に懸濁させ、6日間、熟成(室温/50℃)に置いた。TBME中での熟成後、懸濁液をスライドガラス上に一定分量とり、空気乾燥後に、固体をXRPDによって分析した。
XRPD分析後、アモルファスであると判明したまたは遊離形態に一致する試料に栓をせず、乾燥すると、試料をヘプタン(500μl)で処理し、4日間、熟成に戻した。ヘプタン中での熟成後、懸濁液をスライドガラス上に一定分量とり、空気乾燥後に、固体をXRPDによって分析した。
XRPD分析後、アモルファスであると判明したまたは遊離塩基形態に一致する試料に栓をせず、乾燥すると、試料を酢酸エチル(500μl)で処理し、2日間、熟成に戻した。酢酸エチル中での熟成後、懸濁液をフラットケイ素XRPD試料ホルダー上に一定分量とり、空気乾燥後に、固体をXRPDによって分析した。
化合物1の酸-API溶液を冷却すると、スルホン酸との試料は懸濁液を形成したが、他のものはすべて、溶液のままであった。生成した固体は、乾燥すると白色粉末であった。
懸濁液からの固体の分析により、p-トルエンスルホン酸およびベンゼンスルホン酸から結晶性塩が得られたことが示された。
冷却後、濁りのない溶液のままであった試料を蒸発させたが、XRPDによって特徴付けるように、すべてがアモルファス固体となった。これらのアモルファス固体をTBMEで処理し、熟成に供した後、蒸発させ、XRPDによって特徴付けた。これによって、さらに2種の結晶性塩形成:メタンスルホン酸塩およびフマル酸塩がもたらされた。これらの2種の塩をさらに特徴付けた。
残りのアモルファス材料をヘプタン中で熟成し、これによって、別の結晶性塩が生成した。生成した結晶性材料をイオンクロマトグラフィーによってさらに特徴付けし、臭化物塩であることが判明した。
アモルファス固体に対する熟成の最後の回をEtOAc中で行い、これによって、蒸発後に、単一の新規結晶形態が生成した。イオンクロマトグラフィーおよびXRPDによる特徴付けにより、新規結晶形態は、塩化物塩であることが示された。さらなる結晶性塩は、スクリーニングからは得られなかった。
Figure 2023549572000081
Figure 2023549572000082
臭化物塩は、ICによって示される、約1.0当量の臭化物イオンを含む一塩である。塩の1H NMRにより、すべての化合物のプロトンが依然として存在するが、塩形成のためにシフトしたことが示された;試料が熟成された溶媒に対応する、いくつかの微量溶媒が認められた。臭化物塩は、溶媒の各々が微量しか認められなかったので、溶媒和物である可能性は低い。TGAによって、5.3%という単一の大きな重量損失が観察され、これは、形態Aの臭化物が水和物であり得ることを示唆する可能性がある。DSCは、225℃での融解の前に33℃で開始する幅広い吸熱により、このことを裏付けている。1週間の加速条件(40℃/75%RH)での保管後、形態Aの臭化物は、アモルファス形態に転化することが観察され、結晶化度の損失が示された。
塩化物塩は、ICによって示される、約0.9当量の塩化物イオンを含む一塩である。予想される化学量論よりも少ないことは、結晶性遊離塩基形態のピークが、塩化物塩のXRPDディフラクトグラムで見られなかったので、試料はアモルファス遊離形態を含有する可能性があることを示している。塩化物塩の1H NMRにより、微量の酢酸エチルが存在すること、および化合物ピークが、塩形成のためにシフトしたことが示された。形態Aの塩化物のTGAは、NMRによって観察されるよりも多い、0.2当量の酢酸エチルに等しい、5%の質量損失を示した。このような食い違いは、TGAとNMR測定との間に試料が乾燥したこと、または塩化物塩が、吸湿性であり、TGA質量損失の一部が水の損失であることのどちらかであることを示唆する。54℃(8J/g)の開始、および76.2℃のピーク極大値を有する幅広い吸熱が、DSCによってやはり観察された後に、約220℃での融解が認識された。加速条件(40℃/75%RH)で1週間、塩化物塩を保管しても、形態AのXRPDパターンに変化は示されなかった。
化合物II-1のトシル酸塩は、1H NMRによって測定すると、約1モル当量のp-トルエンスルホン酸イオンを示した一塩である。NMRによって、溶媒和物の痕跡は示されず、これは、270℃での分解前に室温~100℃との間で質量損失を示さなかったTGAによって裏付けられ、トシル酸塩が無水であることを示唆する。トシル酸塩のDSCにより、243℃における二重の吸熱が示された。加速条件(40℃/75%RH)で1週間、トシル酸塩を保管しても、形態AのXRPDパターンに変化は示されなかった。
化合物II-1のメシル酸塩は、1H NMRによって示される、約1当量のメタンスルホン酸イオンを含む一塩である。メシル酸塩は、TGAによる2つの重量損失、TGA(0.5当量)によって見出されるよりも高い、約0.8当量のTBMEの損失に対応する12%の重量損失を示し、これは、塩が吸湿性であることを示唆すると思われる。第2のTGA重量損失は、260℃で始まり、化合物II-1の分解に対応する。メシル酸塩のDSCは、複数の吸熱を示し、そのうちの1つだけが、TGA質量損失に類似した温度におけるものである。加速条件(40℃/75%RH)で1週間、メシル酸塩を保管しても、形態AのXRPDパターンに変化は示されなかった。
ベシル酸塩は、1H NMRによって示される、約1当量のベンゼンスルホン酸イオンを含む一塩である。ベシル酸塩は、化合物の分解による単一の重量損失のみを示した。DSCはまた、237℃において、化合物II-1の融解に対応する、熱的事象を1つだけ示した。塩はまた、1H NMRによって微量のエタノールを示したが、無水物と推定することができる。加速条件(40℃/75%RH)で1週間、ベシル酸塩を保管しても、形態AのXRPDパターンに変化は示されなかった。
化合物II-1のフマル酸塩は、1H NMRによって示される、約1当量のフマル酸塩を含む一塩である。1H NMRはまた、0.4当量のTBMEの存在を示した。TGAは、2つの熱的事象、すなわち0.1当量のTBMEの損失に対応する1.9%の質量損失、その後、130~260℃の間に17.2%の質量損失を示し、これは、フマル酸イオンの損失によるものであり得る。DSCは、150℃において対応する熱的事象、その後、187℃において小さな吸熱を示し、フマル酸塩1は、熱的に分解することを示唆している。加速条件(40℃/75%RH)で1週間、フマル酸塩を保管しても、形態AのXRPDパターンに変化は示されなかった。
トシル酸塩のさらなる多形スクリーニング
化合物II-1(40mg)を溶媒(400μl、10体積)で処理し、50℃に加熱した。p-トルエンスルホン酸溶液(1.1当量、1Mの場合、88μl)をAPI懸濁液に加え、0.2℃/分の速度で試料を5℃に冷却した。懸濁液を単離し、吸引下で乾燥した。
溶液試料を室温で栓をしないで静置して、室温で蒸発させ、乾燥時にXRPDによって分析した。金属製ウェルプレート上に5℃での懸濁液を一定分量とり、次いで、空気中で乾燥した後に、XRPDによって分析した。XRPDによって新規形態であることが判明した懸濁液試料を3日間、25~50℃の間で熟成した。蒸発させた試料はさらに処理しなかった。
試料は、酸の添加前に、懸濁液と溶液との混合物として始めた。冷却後、大部分の試料は、分析のための懸濁液を生成した。化合物II-1のpTSAに関する反応性結晶化、多形評価の結果を表10に示す。
トシル酸塩は、2種の新規多形を示し、これらは、pTSA形態BおよびpTSA形態Cに割り当てられている。新規な多形のどちらも、pTSA形態Aを含む混合物として観察されたのみである。
Figure 2023549572000083
pTSA形態BもpTSA形態Cも、純粋な相として観察されなかった。パターン2およびパターン3のTGAおよびH NMRは、両方が無水であることを示唆する。両方の多形の保管により、pTSA形態Aへの転化が示された。表11を参照されたい。
Figure 2023549572000084
Figure 2023549572000085
Figure 2023549572000086
Figure 2023549572000087
Figure 2023549572000088
Figure 2023549572000089
Figure 2023549572000090
(実施例12)
(R)-N-(4-(4-アミノ-7-メチル-5-(4-(ピロリジン-1-カルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-3-メチルフェニル)メタクリルアミド(化合物II-1)の溶解度測定
遊離塩基(形態A)、パラ-トルエンスルホン酸塩(形態A)およびベンゼンスルホン酸塩(形態A)を溶解度分析のためスケールアップした。どちらの塩も、塩のスクリーニングにおいて見出されたXRPDパターンに一致することを確認した。
疑似胃液(SGF)中、小腸における模擬摂食状態の条件(FeSSIF)、および小腸流体における模擬絶食状態の条件(FaSSIF)における溶解度測定からの結果を、表12に要約する。塩は、遊離形態に比べて、SGF中での溶解度の低下を示す。化合物II-1のパラ-トルエンスルホン酸塩の形態Aは、FeSSIFおよびFaSSIF中で最高の溶解度を示す一方、ベンゼンスルホン酸塩は、すべての媒体中で低い溶解度を示す。残留物のXRPDにより、形態はすべて、溶解性の媒体中で安定のままであったことが示される。
Figure 2023549572000091
(実施例13)
6-(6-エチニル-4-メトキシピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物III-1)の多形スクリーニング
化合物III-1(40mg)を一定分量の溶媒(5体積の場合、200μl、10体積の場合、400μl、20体積の場合、800μl)で処理し、25℃で5分間、撹拌した。5分後、得られた懸濁液をさらに一定分量の溶媒で処理し、再度、撹拌した。いずれの濁りのない溶液も、撹拌から除去し、さらなる溶媒を添加した。この手順を最大で合計で40体積(1.6ml)まで繰り返した。
40体積では、任意の残りの懸濁液を50℃に加熱した。50℃で懸濁液のままであった試料を4日間、熟成(室温/50℃)に移動した。溶媒の添加からの溶液全部を50℃に加熱した後、0.1℃/分で5℃に一晩、冷却した。
冷却後、任意の溶液および希薄な懸濁液を、栓をしないで静置して、蒸発させた。熟成後、懸濁液をろ過し、固体を吸引下で乾燥した。金属製ウェルプレートを使用して、すべての固体をXRPDによって分析した。
化合物III-1の溶解度および多形評価からの結果を以下の表に要約する。化合物III-1は、試験した13種の溶媒において、低い溶解度を有することが判明した。濁りのない溶液は、THF(25℃において、40体積)、メタノール、アセトンおよび10%水/MeCN(50℃において、すべて40体積)でだけ得られた。溶解度に基づいて、化合物III-1が、THF中で最も高い溶解度を示し、酸溶液の大部分がTHF中で調製されるので、塩のスクリーニングにTHFを選択した。
懸濁液および溶液のさらなる処理の後に、固体がすべての実験から得られた。実施した13件の実験のうち、11件が形態Aとなり、これらの試料の大部分が、投入材料よりも高い結晶化度を示した。
2種の新規結晶形態もまた、このスクリーニングの間に生成したが、どちらの試料も、純粋な相ではなく、どちらも、XRPDディフラクトグラムでは、形態Aのピークを依然として示した。形態Bは、IPAから生成し、形態Cは、水から生成した。これらの試料を、THFからの形態Cの試料とさらに一緒に特徴付けた。
Figure 2023549572000092
Figure 2023549572000093
結晶形態Aは、入手した低い結晶性の試料よりもかなり単純な熱分析を示す。結晶形態AのDSCは、2つの事象のみを示す:恐らく試料の融解である217.7℃の鋭い吸熱の開始、および可能性として試料の分解である223.6℃の大きな発熱の開始。TGAは3.0重量%の重量損失を依然として示し、これは、H NMRによって見られる残留溶媒によるものであり得るか、または材料が、吸湿性であり、約0.8当量の水を吸収することを示している。形態Aはまた、40℃/75%RHにおいて1週間後に、形態の変化を示さなかった。形態Aは、可能性として吸湿性である無水形態である。
形態Bは、H NMRによって約0.7当量のIPAを示し、TGAにおける重量損失は、この量の溶媒に関して予期されるものよりも大きい。このことは、試料中にさらなる水(約0.4当量)が存在すること、および形態Bもまた、恐らく吸湿性であることを示している。試料は、形態Bと少量の形態Aとの混合物であるので、H NMRによる溶媒含有量は、純粋な相の形態Bが約1.0当量のIPAを有し得ることを示している。形態BのDSCは、複数の事象を示す。吸熱の開始27.5℃および88.2℃は、IPAおよび/または水の損失による可能性が高く、TGAによる両方の重量損失に相当する。鋭い吸熱の開始222.1℃が、形態Aの融解に類似した温度であるので、発熱の開始125.1℃は恐らく形態の変化である。形態Bはまた、40°/75%RHにおいて、1週間後に、形態Aへの転化(およびさらなるピーク)を示した。形態Bは、IPA溶媒和物として特徴付けられる。
形態Cは、H NMRによって残留溶媒が存在しないことを示しており、TGAにおける重量損失は、約0.7当量に等しい。試料は、形態Cと少量の形態Aとの混合物であるので、TGA重量損失は、純粋な相の形態Cは、約1.0当量の水を有し得ることを示している。形態CのDSCは、複数の吸熱事象および発熱事象を示す。幅広い吸熱の開始97.6℃は、水の損失による可能性が高く、TGAによる重量損失に相当する。発熱の開始116.6℃は、恐らく固体の脱水後の形態の変化である。190℃周辺のさらに小さな吸熱および発熱の性質は未知であるが、215.1℃の鋭い吸熱の開始は、試料の融解である可能性が高い。形態Cは、40℃/75%RHにおいて1週間後に、形態の変化を示さず、少量の形態Aを含む混合物のままであった。形態Cは、水和形態として特徴付けられる。
Figure 2023549572000094
(実施例14)
6-(6-エチニル-4-メトキシピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物III-1)の塩形態の調製
化合物III-1(520mg)を室温でTHF(20.8ml、40体積)に溶解した。API溶液を4mlのバイアル(1.6ml、約40mg、J10433)に分注し、50℃に加熱した。
API溶液に酸溶液(1.1当量、1Mの場合、92μl、0.5Mの場合、184μl)を加えた。試料を0.1℃/分で5℃に冷却し、1日間、静置した。5℃で1日後に、残りの濁りのない溶液のいずれも栓をしないで室温で静置して、蒸発させた。5℃の懸濁液をろ過し、固体を、金属製ウェルプレート上で吸引下、乾燥した。
最初のXRPD分析後、XRPDによってアモルファスであることが判明した固体をTBME(500μl)中に懸濁させ、6日間、熟成(室温/50℃)に置いた。溶液を蒸発乾固した後に、得られたガム状物をTBME(500μl)で処理し、2日間、熟成に置いた。TBME中での熟成後、懸濁液をスライドガラス上に一定分量とり、空気乾燥後に、固体をXRPDによって分析した。
XRPD分析後、アモルファスであると判明したまたは遊離形態に一致する試料に栓をせず、乾燥すると、試料をヘプタン(500μl)で処理し、4日間、熟成に戻した。ヘプタン中での熟成後、懸濁液をスライドガラス上に一定分量とり、空気乾燥後に、固体をXRPDによって分析した。
XRPD分析後、アモルファスであると判明したまたは遊離塩基形態に一致する試料に栓をせず、乾燥すると、試料を酢酸エチル(500μl)で処理し、2日間、熟成に戻した。酢酸エチル中での熟成後、懸濁液をフラットケイ素XRPD試料ホルダー上に一定分量とり、空気乾燥後に、固体をXRPDによって分析した。
化合物III-1に関する塩のスクリーニングの結果を、表および表に要約する。化合物III-1の溶液に酸を添加すると、無機酸を含む試料は、懸濁液を形成したが、有機酸を含む試料は、溶液のままであった。5℃に冷却した後に、さらなる試料は沈殿しなかったが、試料はすべて、褐色から赤色および紫色へと色が変化した。
懸濁液からの固体の分析により、HBr、HCl、硫酸およびメタンスルホン酸から結晶性塩が得られたことが示された。これらの試料を、さらにすべて特徴付けた。アモルファス固体もまた、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびリン酸から得られた。
冷却後の濁りのない溶液を蒸発させたが、すべてが、ガム状物になった。ガム状物およびアモルファス固体のすべてを、TBMEで処理し、熟成に供した。これによって、l-酒石酸に由来するさらなる結晶性塩となったが、試料は、純粋な相ではなく、XRPDディフラクトグラムにおいて結晶性遊離塩基のピークを含んだ。
残りの試料は、アモルファス固体であるか、または結晶性遊離塩基に一致するかのどちらかであり、したがって、最初にヘプタン中で、次いで酢酸エチル中でさらに熟成した。さらなる結晶性塩は、スクリーニングからは得られなかった。
Figure 2023549572000095
Figure 2023549572000096
Figure 2023549572000097
臭化物塩は、ICによって示される、約1.0当量の臭化物イオンを含む一塩である。臭化物塩は、TGAにより2つの重量損失を示した。最初の小さな重量損失は、恐らく、H NMRのみで認められた残留THF、または残留水によるものである。7.2重量%の2番目の重量損失が存在し、これは、恐らく、塩の解離と対イオンの損失、または分解であり得、この重量損失はまた、DSCにおいて大きな発熱を伴う。遊離形態とは異なり、塩のDSCは、融解を示す鋭い吸熱を示さない。臭化物塩は、40℃/75%RHにおいて1週間後、形態が変化したことが見出された。新規形態は、HBr形態Bと表されたが、さらになんら特徴付けることはしなかった。
塩化物塩は、ICによって示される、約0.8当量の塩化物イオンを含む一塩である。結晶性遊離塩基形態のピークが、塩化物塩のXRPDディフラクトグラムに認められなかったので、この予想されるよりも小さい化学量論は、試料が、恐らく、アモルファス遊離形態を含有することを示している。塩化物塩は、TGAにより2つの重量損失を示した。試料は、約2.8当量のTHFが存在して完全に湿潤しているように見えたので、最初の重量損失は、H NMRにおいて認められた残留THFによるものである可能性が高い。5.1重量%の2番目の重量損失が存在し、これは、恐らく、さらなる溶媒損失、塩の解離と対イオンの損失、または分解であり得、この重量損失はまた、DSCにおいて大きな発熱を伴う。塩化物塩はまた、融解を示す鋭い吸熱が存在しないことを示した。塩化物塩は、40℃/75%RHにおいて1週間後、形態が変化したことが見出された。
硫酸塩は、ICによって示される、約1.0当量の硫酸イオンを含む一塩である。硫酸塩は、TGAによる3.0重量%の1つの重量損失を示し、この重量損失は、塩のH NMRにおいて認められた残留THFの量に等しい。この重量損失はまた、DSCにおける溶媒の損失による幅広い吸熱を伴う。硫酸塩は、他の塩とは異なり2番目に大きな重量損失をなんら示さないが、大きな発熱の始まりが、DSCにおいて依然として存在する。170.6℃で開始する小さな発熱も存在するが、この性質は、不明である。この塩はまた、融解を示す鋭い吸熱を示さない。硫酸塩は、40℃/75%RHにおいて1週間後に、XRPDディフラクトグラムの小さな変化を示す。
メシル酸塩は、H NMRによって示される、約1.7当量のメタンスルホン酸イオンを含む二塩である。このより低い化学量論は、結晶性遊離塩基形態のピークが、塩のXRPDディフラクトグラムにおいて認められなかったので、試料が、恐らく、アモルファス遊離形態を含有することを示している。メシル酸塩は、TGAにより2つの重量損失を示した。試料は、約0.9当量のTHFが存在して湿潤しているように見えたので、最初の重量損失は、H NMRにおいて認められた残留THFによるものである可能性が高い。この溶媒損失は、DSCにおいて幅広い吸熱によっても示される。8.2重量%の2番目の重量損失が存在し、これは、恐らく、さらなる溶媒損失、塩の解離と対イオンの損失、または分解であり得、この重量損失はまた、DSCにおいて大きな発熱を伴う。メシル酸塩はまた、融解を示す鋭い吸熱が存在しないことを示した。メシル酸塩は、40℃/75%RHにおいて1週間後、結晶化度を失うことが見出され、アモルファス材料をもたらした。
酒石酸塩は、H NMRによって示される、約0.9当量の酒石酸イオンを含む一塩である。このより低い化学量論は、塩のXRPDディフラクトグラムが、結晶性遊離塩基のピークを示すことを考慮すると、驚くべきことではない。酒石酸塩は、TGAにより2つの重量損失を示した。最初の重量損失は、H NMRにおいて認められた残留溶媒による可能性が高い。この重量損失はまた、DSCにおいて幅広い吸熱を伴う。15.4重量%の2番目の重量損失が存在し、これは、恐らく、塩の解離と対イオンの損失、または分解であり得、この重量損失はまた、DSCにおいて大きな発熱を伴う。酒石酸塩はまた、融解を示す鋭い吸熱が存在しないことを示した。酒石酸塩の場合、40℃/75%RHで1週間後に、形態の変化は認められなかった。
さらに選択した多形スクリーニング
塩化物塩は、XRPDによる固体の分析後、合計で、4種の異なる多形を示した。THF中の塩のスクリーニングから単離したものと同じ多形であるHCl形態Aは、THFからしか単離されなかった。HCl形態Bは、13件の実験のうちの5件、ならびにある範囲の溶媒:ヘプタン、酢酸イソプロピル(さらなるピークを含む)、MEK、アセトンおよびTBMEから得られた。HCl形態Bは、40℃/75%RHにおいて、HCl形態Aの保管後にすでに認められた。HCl形態Cは、酢酸エチルからだけ生じ、HCl形態Dは、IPAのみによって生成した。濁りのない溶液のすべてを蒸発させると、アモルファス固体になった。
硫酸塩は、XPRDによる固体の分析後、2種の異なる多形を示した。THF中の塩のスクリーニングから単離された多形である、SO4形態Aは、酢酸イソプロピル、TBMEおよびTHFから生成した。新規形態SO4形態Bは、ヘプタン、MEKおよびアセトンから生じた。SO4形態AとSO4形態Bとの混合物が、酢酸エチルから生成された。
Figure 2023549572000098
Figure 2023549572000099
Figure 2023549572000100
塩のスクリーニングの間の、およびこの多形評価の間に行われたHCl形態Aの特徴付けに基づくと、HCl形態Aは、THFからのみ単離された。塩のスクリーニングから特徴付けした試料は、H NMRによって多量のTHFを含有したが、真空下で乾燥した溶解度測定のために繰り返した調製物は、微量のTHFのみを示した。HCl形態Aは、40℃/75%RHに不安定であり、7日後にHCl形態Bに転化する。
HCl形態Bは、複数の溶媒から得られ、アセトンに由来する試料が、最高の結晶化度を示したので、これを特徴付けに選択した。HCl形態Bは、ICによって約0.9当量の塩化物を示し、この試料は、少量のアモルファス遊離形態を含有し得ることを示している。H NMRは、酸溶液からの少量の残留THF、および微量のアセトンを示す。熱分析は、複数の事象および重量損失を示す。TGAによる最初の重量損失は、残留溶媒単独、または水を伴う残留溶媒の損失による可能性が高く、これは、DSCにおいて幅広い吸熱を伴う(33.4℃)。2番目および3番目の重量損失は、恐らく、さらなる溶媒損失、塩の解離と対イオンの損失、または分解であり得る。2番目の幅広い吸熱があり、これはまた、より鋭い吸熱を含有し、この性質は不明である(120.5℃)。最後に、DSCにおいて大きな二重の発熱が存在する(170.2℃)。特徴付けした塩形態すべてにおいて認められた通り、融解を示す鋭い吸熱は存在しない。HCl形態Bは、1週間の40℃/75%RHでの保管後に、結晶化度の大きな低下を示す。
HCl形態Cは、単離後に転化を示し、得られた固体は、HCl形態Cと、以前に特定されていなかった別の形態との混合物のように思われる。IC結果により、この固体が、約0.9当量の塩化物イオンを含有することを示しており、未知の相が塩化物塩の別の多形である可能性が高いことを示し、したがって、この試料は、HClパターン3と5との混合物として認識された。H NMRは、微量の酢酸エチルを示す。熱分析は、TGAにより2つの重量損失を示す。TGAによる最初の重量損失は、残留酢酸エチル単独、または水を伴う残留酢酸エチルの損失による可能性が高く、これは、DSCにおいて幅広い吸熱を伴う(49.2℃)。2番目の重量損失は、恐らく、塩の解離と対イオンの損失、または分解であり得、この重量損失はまた、DSCにおいて大きな発熱(188.7℃)を伴う。これまでに塩形態すべてにおいて認められた通り、融解を示す鋭い吸熱は存在しない。HClパターン3および5は、形態の変化を示さず、1週間の40℃/75%RHでの保管後、混合物の形態のままである。HCl形態Cは、準安定形態である。
HCl形態Dは、ICによって約0.9当量の塩化物イオンを示し、試料が、少量のアモルファス遊離形態を含有し得ることを示す。H NMRは、微量のIPAを示す。熱分析は、複数の事象および重量損失を示す。熱分析は、TGAにより1つの大きな重量損失を示す。TGAによるこの重量損失は、残留溶媒の損失、塩の解離と対イオンの損失、または分解による可能性が高く、この重量損失はまた、DSCにおいて大きな発熱(206.1℃)を伴う。塩形態すべてにおいて認められた通り、融解を示す鋭い吸熱は存在しない。HCl形態Dは、1週間、40℃/75%RHでの保管後、形態の変化を示さない。HCl形態Dは、恐らく、IPA溶媒和物であり、これは、溶媒の損失に対して安定である。
Figure 2023549572000101
塩のスクリーニングの間に生成したSO4形態Aの特徴付けから、SO4形態Aを、無水形態と特徴付けた。
SO4形態Bの第1の試料は、単離して、高分解能XRPDによって分析すると、SO4形態Aに転化されたことが判明した。乾燥時の溶媒の損失によるいかなる転化も低減する試みで、SO4形態Bのさらなる試料を単離し、吸引下でより短い期間、乾燥した。しかし、第2の試料は、SO4形態Aにやはり転化した。
Figure 2023549572000102
Figure 2023549572000103
Figure 2023549572000104
Figure 2023549572000105
Figure 2023549572000106
Figure 2023549572000107
(実施例15)
6-(6-エチニル-4-メトキシピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物III-1)の溶解度測定
溶解度分析のため、結晶性FB形態A、HCl形態Aおよび硫酸塩形態Aをスケールアップした。試料はすべて、真空乾燥後に、微量の溶媒を含有することが分かった。どちらの塩も、ICによって約1.0当量の対イオンを示した。
試料はすべて、SGFに最高の溶解度を示し、遊離形態は、FaSSIFに最低溶解度を示した一方、塩は、FeSSIFに最低溶解度を示した。どちらの塩も、FeSSIFに遊離形態よりも低い溶解度を有する塩化物塩を別にすると、遊離形態に比べて、すべての媒体への溶解度の向上を示す。硫酸塩は、FeSSIFおよびFaSSIFの両方に、塩化物塩よりもわずかに溶解性が高いように思われる。
どちらの塩もSGFに完全に溶解したので、溶解度に関しては、より大きな値が報告される。これはまた、これらの試料に関して分析する残留固体が存在しなかったことを意味した。残りの残留固体の分析により、遊離形態の形態Aは、すべての媒体において変化しないままであることが示された。どちらの塩も、FeSSIF媒体中で遊離形態の形態C(水和形態)に転化した。FaSSIF中の塩化物塩は、遊離形態も塩化物塩もどちらかの多形スクリーニングからも認められなかった新規形態を示し、この形態の性質は未知であり、さらに特徴付けしなかった。FaSSIF中の硫酸塩は、あまりにも低い結晶性であったので特定することができなかった。
Figure 2023549572000108
(実施例16)
6-(6-エチニル-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物IV-1)の多形スクリーニング
化合物IV-1(40mg)を一定分量の溶媒(5体積の場合、200μl、10体積の場合、400μl、20体積の場合、800μl)で処理し、25℃で5分間、撹拌した。5分後、得られた懸濁液をさらに一定分量の溶媒で処理し、再度、撹拌した。いずれの濁りのない溶液も、撹拌から除去し、さらなる溶媒を添加した。この手順を最大合計で40体積(1.6ml)繰り返した。
40体積では、任意の残りの懸濁液を50℃に加熱した。50℃で懸濁液のままであった試料を、熟成(室温/50℃)に4日間、移動した。溶媒の添加からの溶液全部を50℃まで加熱した後、0.1℃/分で5℃に一晩、冷却した。
冷却後、任意の溶液および希薄な懸濁液を、栓をしないで静置して、蒸発させた。熟成後、懸濁液をろ過し、固体を吸引下で乾燥した。金属製ウェルプレートを使用して、すべての固体をXRPDによって分析した。
化合物IV-1は、試験した溶媒のうちの3種:ヘプタン、TBMEおよび水以外のすべてにおいて、可溶性であることが判明した。溶解度に基づいて、化合物3が、THF中で最も高い溶解度であることを示し、酸溶液の大部分がTHF中で調製されるので、塩のスクリーニングにTHFを選択した。
懸濁液および溶液のさらなる処理の後に、すべての実験から固体が得られた。形態Aは、すべての溶媒から得られた。
Figure 2023549572000109
Figure 2023549572000110
(実施例17)
6-(6-エチニル-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物IV-1)の塩形態の調製
化合物IV-1(520mg)を室温でTHF(2.6ml、5体積)に溶解した。API溶液を4mlのバイアル(200μL、約40mg)に分注し、50℃に加熱した。
API溶液に酸溶液(1.1当量、1Mの場合、92μl、0.5Mの場合、184μl)を加えた。試料を0.1℃/分で5℃に冷却し、1日間、静置した。5℃で1日後に、残りの濁りのない溶液のいずれも栓をしないで室温で静置して蒸発させた。5℃の懸濁液をろ過し、固体を吸引下で乾燥し、金属製ウェルプレートに移した。
最初のXRPD分析後、XRPDによってアモルファスであることが判明した固体をTBME(500μl)中に懸濁させ、6日間、熟成(室温/50℃)に置いた。溶液が蒸発乾固した後に、得られたガム状物をTBME(500μl)で処理し、2日間、熟成に置いた。TBME中での熟成後、懸濁液をスライドガラス上に一定分量とり、空気乾燥後に、固体をXRPDによって分析した。
XRPD分析後、アモルファスであると判明したまたは遊離形態に一致する試料に栓をせず、一旦、乾燥すると、試料をヘプタン(500μl)で処理し、4日間、熟成に戻した。ヘプタン中での熟成後、懸濁液をスライドガラス上に一定分量とり、空気乾燥後に、XRPDによって分析した。
XRPD分析後、アモルファスであると判明した、低い結晶性であることが判明した、または遊離塩基形態に一致する試料に栓をせず、乾燥すると、試料を酢酸エチル(500μl)で処理し、2日間、熟成に戻した。酢酸エチル中での熟成後、懸濁液をフラットケイ素XRPD試料ホルダー上に一定分量とり、空気乾燥後に、固体をXRPDによって分析した。
化合物IV-1の溶液に酸を添加すると、無機酸を含む試料はガム状物を形成したが、有機酸を含む試料は、濁りのない溶液のままであった。5℃に冷却後に、さらなる試料は沈殿しなかったが、試料はすべて、黄色からオレンジ色へと色が変化した。酸の添加時にガム状物として沈殿した試料のいくつかは、冷却後に、懸濁液になった。しかし、HBr、硫酸およびリン酸からの試料は、冷却後にガム状物として残り、次いで、これらに熟成に供した。
懸濁液からの固体の分析により、HCl、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸およびベンゼンスルホン酸から結晶性塩が得られたことが示された。これらの試料は、さらにすべて特徴付けた。
冷却後に得られた濁りのない溶液を蒸発させたが、すべてがガム状物になった。得られたガム状物はすべて、TBMEで処理し、熟成させた。この熟成により、ガム状物は懸濁液に転化したが、XRPD分析後、大部分は、依然としてアモルファス固体であるか、または遊離塩基と一致した。硫酸からの試料は、低い結晶性のディフラクトグラムを示した。しかし、高分解能XRPD分析後に、試料はさらなる特徴付けのためにはあまりにも低い結晶性であり、試料を他の試料と共に熟成させることを、これにより決めた。
残りの試料は、最初にヘプタン中で、次いで酢酸エチル中でさらに熟成させた。さらなる結晶性塩は、スクリーニングからは得られなかった。硫酸試料は、さらなる熟成後、結晶化度の向上を示さなかった。
Figure 2023549572000111
Figure 2023549572000112
Figure 2023549572000113
塩化物塩は、ICによって示される、約0.9当量の塩化物イオンを含む一塩である。この予想されるよりも小さい化学量論は、結晶性遊離塩基のピークが、HCl塩のXRPDディフラクトグラムにおいて認められなかったので、試料が恐らくアモルファス遊離形態を含有することを示している。塩化物塩は、TGAにより10.1重量%という大きな重量損失を示し、これは、残留THFの損失(1H NMRにより認められた)、塩の解離と対イオンの損失、または分解に起因し得る。重量損失はまた、DSCにおいて吸熱および大きな発熱を伴う。遊離形態とは異なり、塩のDSCは融解を示す鋭い吸熱を示さない。塩化物塩は、40℃/75%RHにおいて1週間後に、形態の変化を示さなかった。
トシル酸塩は、1H NMRによって示される、約1.0当量のp-トルエンスルホン酸イオンを含む一塩である。トシル酸塩は、TGAにより、3.2重量%の1つの重量損失を示し、この重量損失は、塩の1H NMRにおいて認められた残留THFの量よりもわずかに少ない。トシル酸塩は、塩化物塩とは異なり2番目に大きな重量損失をなんら示さないが、大きな発熱が、DSCにおいて依然として存在する。この塩はまた、融解を示す鋭い吸熱を示さない。トシル酸塩は、40℃/75%RHにおいて1週間後、形態が変化したことが見出された。
1H NMRによって示されるこの約1.2当量のメタンスルホン酸イオンおよび微量のTHFは別にして、2.0~2.8ppmおよび7.0~7.5ppmの間のスペクトルの変化によって示される通り、メシル酸塩は、1H NMRでの分解を示している。試料はまた、他の塩と比較すると、低い結晶化度を示す。メシル酸塩は、TGAによる3.2重量%の1つの重量損失を示し、この重量損失は、塩の1H NMRにおいて認められた残留THFの量よりもわずかに大きい。メシル酸塩は、塩化物塩とは異なり2番目に大きな重量損失をなんら示さないが、DSCによって、合計で3つの小さな吸熱および大きな発熱を示す。この塩はまた、融解を示す鋭い吸熱を示さない。メシル酸塩は、40℃/75%RHにおいて1週間後、結晶化度を失うことが見出され、アモルファス材料をもたらした。
ベシル酸塩は、1H NMRによって示される、約1.0当量のベンゼンスルホン酸イオンを含む一塩である。ベシル酸塩は、TGAによる5.0重量%の1つの重量損失を示し、この重量損失は、塩の1H NMRにおいて認められ残留THFの量よりもわずかに大きい。ベシル酸塩は、HCl塩とは異なり2番目に大きな重量損失をなんら示さないが、2つの吸熱および大きな発熱が、DSCにおいて依然として存在する。この塩はまた、融解を示す鋭い吸熱を示さない。ベシル酸塩は、40℃/75%RHにおいて1週間後、形態が変化したことが見出された。
さらに選択した多形スクリーニング
トシル酸塩は、XPRDによる固体の分析後、2種の異なる多形を示した。THF中の塩のスクリーニングから単離された多形である、pTSA形態Aは、ヘプタン(さらなるピークを有する)、IPA、10%水/MeCNおよび10%水/IPAから生成した。pTSA形態Bは、13件の実験のうちの8件、ならびにある範囲の溶媒:酢酸エチル、酢酸イソプロピル、MEK、アセトン、エタノール、TBME、メタノールおよびTHFから得られた。pTSA形態Bは、40℃/75%RHにおいて、pTSA形態Aの保管後にすでに認められた。水の蒸発に由来する試料は、アモルファス材料をもたらした。
Figure 2023549572000114
Figure 2023549572000115
Figure 2023549572000116
Figure 2023549572000117
Figure 2023549572000118
Figure 2023549572000119
(実施例18)
6-(6-エチニル-2,4-ジメチルピリジン-3-イル)-5-(3-フルオロ-4-((4-メチルピリミジン-2-イル)オキシ)フェニル)-4,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物IV-1)の溶解度測定
溶解度分析のため、HCl形態Aを首尾よくスケールアップした。トシル酸塩は、40℃/75%RHでの保管後に、スクリーニング試料であるpTSA形態Bの場合に認められたものと同じXRPDパターンを示した。トシル酸塩もまた、過剰のp-トルエンスルホン酸を少量含有するように思われた。
溶解度測定からの結果を表に要約する。試料はすべて、SGFに最高の溶解度を示し、遊離形態は、FaSSIFにその最低溶解度を示した一方、塩は、FeSSIFに最低溶解度を示した。どちらの塩も、遊離形態に比べて、すべての媒体中で溶解度の向上を示す。塩化物塩は、すべての媒体において、トシル酸塩よりも溶解性が高いように思われる。
塩化物塩は、SGFに完全に溶解したので、溶解度に関しては、より大きな値が報告されている。これはまた、これらの試料に関して分析する残留固体が存在しなかったことを意味した。残りの残留固体の分析により、遊離形態の形態Aは、すべての媒体において変化しないままであることが示された。塩化物塩は、FeSSIFおよびFaSSIF媒体中で、遊離形態の形態Aに転化した。トシル酸塩は、SGFおよびFaSSIF中では変化しないままであったが、FeSSIFでは、あまりにも低い結晶性であったので特定できなかった。
Figure 2023549572000120
本明細書において明記されているすべての刊行物および特許は、以下に列挙されているそのような物品を含め、各個々の刊行物または特許が、参照により具体的かつ個々に組み込まれているかのごとく、すべての目的のため、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。矛盾する場合、本明細書におけるあらゆる定義を含めた本出願が優先する。
(実施例19)
肝内胆管癌(ICC)および他の進行性固形腫瘍を有する患者における、化合物I-1のファーストインヒューマン検討
1.検討目的
一次目的
・ 化合物I-1のMTDおよびRP2Dを決定すること
・ 化合物I-1の安全性および耐容性を決定すること
二次目的
・ 次世代核酸配列決定による血液および腫瘍組織中のFGFR2ステータスを評価すること
・ 化合物I-1および/またはその代謝産物のPKプロファイルを明確にすること
・ 血液マーカー(例えば、CA19-9、CEA、FGF23)をモニタリングすることによる、化合物I-1の薬力学を評価すること
・ RECIST1.1による化合物I-1の予備的な抗腫瘍活性を特徴付けること
探索目的
・ FGFR2遺伝子型を応答と相関付けること
・ 無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を含めた、疾患進行の他の尺度を探索すること
・ 薬力学活性、抗新生物活性、抵抗性および/または毒性の潜在的な新規血液および腫瘍組織バイオマーカー(例えば、デオキシリボ核酸[DNA]、リボ核酸[RNA]および/またはタンパク質マーカー)を特定すること
・ ICCおよび他の進行性固形腫瘍患者(パート2)の場合のクオリティオブライフ(QoL)の変化を評価すること
2.検討設計
これは、ICCおよび他の進行性固形腫瘍を有する患者における、強力かつ高度に選択的なFGFR2阻害剤である化合物I-1の安全性、耐容性、PK、薬力学および予備的な抗新生物活性を評価するよう設計された、第1相の非盲検FIH検討である。検討は、2つのパート、すなわち用量漸増(パート1)および用量拡大(パート2)からなる。どちらのパートも、標準治療に不応性の疾患、標準治療に適切に応答しなかった疾患、標準治療または治癒的治療が存在しない疾患を有する患者、または標準治療に非耐容性に違いないかもしくは標準治療を拒絶した患者を登録する。
パート1の用量漸増は、ベイズ最適間隔(BOIN)設計を用いて、化合物I-1のMTD/RP2Dを決定する。用量漸増は、12名の患者を処置し、1つの用量レベルで用量規定毒性(DLT)の評価が可能になり、この時間において、MTDまたはRP2Dを決定することができるまで、3~6名(最初の3用量レベルの場合、1~3名)の患者のコホートに登録する。検討の用量漸増パートの間に登録される患者の総数は、化合物I-1の毒性プロファイル、およびMTDに到達する前に試験した用量レベルの数に応じて様々になり得る。
パート2は、FGFR2変化を伴う、進行性の切除不能な固形腫瘍を有する患者を登録する。患者は、パート1において決定したMTD/RP2Dで化合物I-1により処置し、RECIST v1.1によって、測定可能または評価可能な疾患を有していなければならない。
3.治験薬製品
化合物I-1は、FGFR2の経口選択的阻害剤である。薬物製品(DP)は、化合物I-1の原薬を医薬品グレードの添加剤とブレンドした後、ブレンドをカプセルに充填することによって製剤化する。化合物I-1の臨床検討材料は、30カウントの高密度ポリエチレン(HDPE)製ボトルに充填した、10mg、50mgおよび100mgのカプセル剤として供給する。カプセル剤は、1日2回、経口投与する。
4.対象数
ほぼ125名の患者が、本検討に登録され、以下を含む:
・ パート1において、ほぼ50名の患者
・ パート2において、ほぼ75名の患者
パート1に登録される参加者の総数は、観察される安全性プロファイルに依存し、これによって、用量コホートあたりの患者数、ならびにMTD(最大耐用量)およびRP2D(推奨第2相用量)を明確にするために必要なコホート数を決定する。
5.検討集団
主な選択基準
1. 患者は、検討に特有の手順のいずれの実施前に、検討に関する書面のインフォームドコンセントを提示する意思があり、これが可能である。
2. 患者≧18歳である。
3. 患者は、標準治療に不応性の疾患、標準治療に適切に応答しなかった疾患、標準治療もしくは治癒的治療が存在しない疾患を有していなければならないか、または患者は、標準治療に非耐容性に違いないか、もしくは標準治療を拒絶している。
4. 患者は、RECIST1.1により測定可能または評価可能な疾患を有していなければならない。
5. 患者は、0疾患およびFGFR2ステータスの米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)パーフォーマンスステータス(PS)を有する。
6. 患者は、以下によって定義される、局所評価により血液および/または腫瘍における、FGFR2変化を示している:
・ FGFR2融合が、DNAもしくはRNA配列決定によって検出される発癌性FGFR2融合タンパク質を創出すること、またはFISHを分裂させることが予期されるゲノム転座を含む。
・ FGFR2増幅が、腫瘍組織において、コピー数≧8を有する増幅したFGFR2座位[例えば、次世代配列決定(NGS)またはFGFR2プローブ当たり、FGFR2の増幅倍率≧4:蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)当たり、参照比≧4]を含まなければならない。増幅カットオフは、血中循環腫瘍DNA(ctDNA)には規定されない。
・ FGFR2変異は、以下の原発性発癌性FGFR2変異または後天性FGFR2耐性変異:H167_N173del、S252X、P253X、Y375X、C382X、M537X、N549X、V564X、E565X、L617X、K641X、K659XおよびR664X(間葉性アイソフォームIIIcに基づく番号付け;Xは、任意のアミノ酸変化を表す)のうちの1つまたは複数を含まなければならない。他の潜在的な発癌性および/または抵抗性FGFR2変異が考慮されてもよいが、登録前に治験依頼者によって承認を受けていなければならない。
・ パート1の場合、他の潜在的なFGFR2依存性腫瘍タイプが考慮されてもよい(以下を参照されたい)。
パート1:
7. 患者は、組織学的または細胞学的に確定された、切除不能なICCまたは他の進行性の切除不能な固形腫瘍の診断を有する。
8. 患者は、局所評価により、血液および/または腫瘍組織における、FGFR2ゲノム変化(融合、増幅または変異)を示している。他の発癌性FGFR2変化(例えば、FGFR2タンパク質またはmRNA過剰発現)の可能性および他の腫瘍タイプを有する患者は、治験依頼者との相談後に、本検討の用量漸増(パート1)に適格性がある場合がある。
9. 患者は、アーカイブ腫瘍組織(利用可能な場合)を提供することに同意するか、またはFGFR2ステータスを評価するための処置前腫瘍生検を受ける(安全であることおよび医学的に実現可能と考えられる場合)気がある。患者が、利用可能なアーカイブ腫瘍組織、または腫瘍生検に適した腫瘍を有さない場合、患者は、治験依頼者と相談して、本検討に適格性がある場合がある。
パート2:
10. 患者は、その腫瘍タイプおよび事前の治療状態に基づいて登録する:
a. 群1:患者は、FGFR2融合(血液および/または腫瘍の局所評価による)を伴う、切除不能なICCの確定診断を有していなければならず、汎FGFR阻害剤(例えば、ペミガチニブ、エルダフィチニブ、インフィグラチニブ、TAS-120)により以前の処置を受けている。
b. 群1:患者は、FGFR2融合を伴う、切除不能なICCの確定診断(血液および/または腫瘍の局所評価による)を有していなければならず、汎FGFR阻害剤(例えば、ペミガチニブ、エルダフィチニブ、インフィグラチニブ、TAS-120)により以前の処置を受けていない。
c. 群1:患者は、ICC以外のFGFR2融合(血液および/または腫瘍の局所評価による)を伴う、進行性の切除不能な固形腫瘍を有する。
d. 群1:患者は、FGFR2増幅(血液および/または腫瘍の局所評価による)を伴う、進行性の切除不能な固形腫瘍を有する。
e. 群1:患者は、発癌性FGFR2変異(血液および/または腫瘍の局所評価による)を伴う、進行性の切除不能な固形腫瘍を有する。
11. 患者は、FGFR2ステータスを決定するため、検討処置開始前に、腫瘍組織を提出(アーカイブ生検または新規に取得した生検)しなければならない。
主な除外基準
1. 患者のがんが、承認されている標的治療に適したFGFR2以外(例えば、EGFR、ALK、ROS、RET、PI3K、HER2、BRAF)の公知の原発性ドライバー変化を有する。
2. 患者は、臨床的に重要な角膜障害または網膜障害歴を有しているか、または現在、進行中である。
3. 患者は、化合物I-1の最初の用量前の14日以内に、以下のいずれかを有する:
g. 血小板数<75×10/L
h. 絶対好中球数(ANC)<1×10/L
i. ヘモグロビン<8g/dL(8g/dLに到達するよう、赤血球の輸血およびエリスロポエチンが使用されてもよいが、化合物I-1の最初の用量の少なくとも2週間前に、投与を受けていなければならない)
j. 肝転移が存在しない場合、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)>3×正常上限値(ULN);肝転移が存在する場合、>5×ULN
k. 総ビリルビン>1.5×ULN;ジルベール病の存在下では、直接ビリルビン>1.5×ULNを伴う>3×ULN
l. 推定(Cockroft-Gaultの式)または測定クレアチニンクリアランス<50mL/分
4. 患者は、公知の活動中のヒト免疫不全ウイルス(HIV)または活動中のB型肝炎ウイルス(HBV)および/またはC型肝炎ウイルス(HCV)を有する。試験は必要ではない。
5. 患者は、QTcF>480m秒を有する。患者は、QT延長症候群歴またはトルサードドポアンツ歴を有する。患者は、QT延長症候群の家族歴を有する。
6. 患者は、ニューヨーク心臓協会(NYHA)の分類による、うっ血性心不全グレードIIIまたはIVを含む、臨床的に重要な制御されない心血管疾患;直前の6か月以内に心筋梗塞または不安定狭心症、制御されない高血圧症(グレード3またはそれより高い)、またはQT長期化を引き起こす恐れがある徐脈性不整脈を含めた、臨床的に重要な制御されない不整脈(例えば、タイプIIの第2度房室ブロックまたは第3度房室ブロック)を有する。
7. 患者は、進行性神経学的症状を伴う中枢神経系(CNS)腫瘍転移もしくは原発性CNS腫瘍を有するか、またはCNS疾患を制御するため、増加用量のコルチコステロイドを必要とする。患者が、CNS疾患を管理するためのコルチコステロイドを必要とする場合、用量は、サイクル1の1日目(C1D1)前の2週間、安定していなければならない。安定なまたは無症候性のCNS腫瘍転移または原発性CNSを有する患者は、治験依頼者との相談後に、適格性があり得る。
8. 患者は、化合物I-1の最初の用量前の14日または5半減期以内に、全身性の抗新生物治療または放射線治療を受けている。治験責任医師によって、安全であること、および患者の最良の利益の範囲内にあると考えられた場合、化合物I-1は、事前の治療の5半減期の5日以内に開始され得る。このことは、投薬前に治験依頼者によって承認を受けていなければならない。
9. 患者は、C1D1前の4週間以内に、局所肝治療(例えば、TACEまたはY90)を受けている。
10. 患者は、化合物I-1の最初の用量の14日以内に、好中球成長因子支持薬を受けている。
11. 患者は、化合物I-1の投与の開始前の少なくとも2週間、中断することができない、禁止薬品またはハーブ療法を伴う処置を必要とする。
12. 患者は、化合物I-1の最初の用量の14日以内に大きな外科手技(中心静脈カテーテル留置、腫瘍ニードル生検などの処置であり、栄養チューブ留置は、大きな外科手技とはみなされない)を受けている。検討施設は、治験依頼者による他の軽微な手術について議論すべきである。
13. 患者は、過去の1年以内に診断された、または治療を必要とする別の原発性悪性腫瘍歴を有する。以下の以前の悪性腫瘍は、除外されない:完全に切除された基底細胞および扁平上皮皮膚がん、治癒的に処置された限局性前立腺がん、治癒的に処置された限局性甲状腺がん、および任意の部位の完全に切除された原位置癌。
14. 患者は、スケジュール化された訪問、薬物投与計画、臨床検査、または他の検討手順および検討制限に従う気がないか、または従うことができない。
15. 閉経後または外科的避妊ではない場合、化合物I-1の投与期間の間、および化合物I-1の最後の用量後の少なくとも30日間、性交を控える気がないか、または高度に有効な避妊を用いる気がない、女性。外科的避妊ではない場合、化合物I-1の投与期間の間、および化合物I-1の最後の用量後の少なくとも90日間、性交を控える気がないか、または高度に有効な避妊を用いる気がない、男性。
16. 化合物I-1の最初の用量前の7日以内に得られた、妊娠と一致する血清ベータヒト絨毛性ゴナドトロピン(β-hCG)妊娠検査によって証明された、妊娠女性。妊娠の範囲内にあるが、妊娠していない(偽陽性)β-hCG値を有する女性は、妊娠が否定された後に、治験依頼者の書面のコンセント付きで登録されてもよい。妊娠可能性のない女性(閉経後1年を超える;卵管結紮術;両側卵巣摘出;子宮摘出)は、血清β-hCG検査を必要としない。
17. 女性の場合、患者は授乳している。
18. 患者は、以前のまたは現在臨床的に重要な疾病、医療状態、手術歴、身体所見、または治験責任医師の意見で、患者の安全性に影響を及ぼす恐れがある;化合物I-1の吸収、分布、代謝もしくは排出を改変する;または検討結果の評価を損なう検査異常を有する。
6.評価のための診断基準
一次
・ MTDおよびRP2D
・ 任意の有害事象(AE)、重篤なAE(SAE)のタイプ、頻度、重症度、時機および化合物I-1との関係、バイタルサインの変化、心電図(ECG)および安全性臨床検査によって評価される、化合物I-1の総合的な安全性プロファイル。AEおよびSAEはすべて、CTCAE、バージョン5.0に従って、収集し、等級付けする。
二次
・ 血液および腫瘍組織におけるFGFR2遺伝子型
・ 以下に限定されないが、最大濃度(Cmax)、最大濃度までの時間(Tmax)、濃度-時間曲線下面積(AUC)、終末相半減期(T1/2)、クリアランス(CL)および他の関連パラメータを含めた、化合物I-1のPKパラメータ
・ 以下に限定されないが、血液マーカー(例えば、CA19-9、CEA、FGF23)を含めた、薬力学パラメータ
・ RECIST1.1による、全奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)および病勢コントロール率(DCR)
探索
・ FGFR2遺伝子型対応答
・ 他の探索的バイオマーカーのレベルおよび臨床的活性との潜在的な関係
・ メジアン、6か月および9か月PFS;メジアン、6か月および12か月OSを含めた、疾患進行の他の尺度
・ ICCおよび他の進行性固形腫瘍を有する患者における、欧州がん治療研究機構による健康関連のクオリティオブライフに関する質問票(European Organization for Research and Treatment of Cancer Core QoL Questionnaire:EORTC QLQ-C30)によって評価される、患者が報告する転帰の変化
7.統計学的方法
検討の用量漸増パート1に関しては、BOIN設計を適用する。MTDは、全用量レベルにわたる、等張回帰を使用するサイクル1 DLTに基づいて決定する。パート1に関する試料サイズは、実際の用量レベル、および観察されるDLTの数に依存する。
用量拡大パート2の場合、試料サイズは、FGFR2ステータスに基づいて、5つの群から合計で75名の患者(各群n=15)と見積もる。正式な試料サイズの考慮事項は適用しない。群あたり15名の患者の試料サイズを使用して、ORRに関する95%信頼区間(CI)の半値幅は、最大25%とする。一例として、7/15の応答が観察された場合、これは、47%のORRおよび95%CIに相当する(25%、70%)。
記述統計学は、適宜、選択した人口統計学、安全性、PK、薬力学、イメージングおよびバイオマーカーのデータに関して提示される。連続データに関する記述統計学は、平均値、メジアン、標準偏差および範囲を含む一方、カテゴリーデータは、頻度数および95%CIを含む百分率を使用して要約する。有効性分析は、RECIST v1.1によるORR、DOR、DCR、PFSおよびOSを含む。
参照による組込み
本明細書において明記されているすべての刊行物および特許は、以下に列挙されているそのような物品を含め、各個々の刊行物または特許が、参照により具体的かつ個々に組み込まれているかのごとく、すべての目的のため、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。矛盾する場合、本明細書におけるあらゆる定義を含めた本出願が優先する。
等価物
対象の開示の具体的な実施形態が議論されているが、上記の明細書は例示であり、限定ではない。本開示の多数の変形形態が、本明細書を鑑みると、当業者に明白となろう。本開示の全範囲は、その等価物の全範囲と共に、特許請求の範囲を参照することにより、およびそのような変形形態と共に本明細書を参照することにより、決定されるべきである。特に示さない限り、本明細書および特許請求の範囲において使用されている、成分の量、反応条件などを表現する数値はすべて、すべての場合において、用語「約」によって修飾されているものとして理解されたい。したがって、特に反対の記載がない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、本開示によって得ようとする所望の特性に応じて様々であり得る概数である。

Claims (45)

  1. 固体形態の化合物、またはその溶媒和物であって、前記化合物が、式I-1:
    Figure 2023549572000121
    の化合物である、固体形態の化合物、またはその溶媒和物。
  2. 前記化合物がアモルファスである、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記固体形態が結晶性である、請求項1に記載の化合物。
  4. 前記固体形態が形態Aである、請求項3に記載の化合物。
  5. 前記固体形態が形態Bである、請求項3に記載の化合物。
  6. 前記固体形態が形態Cである、請求項3に記載の化合物。
  7. 前記固体形態が形態Dである、請求項3に記載の化合物。
  8. 前記固体形態が形態Eである、請求項3に記載の化合物。
  9. 前記固体形態が形態Fである、請求項3に記載の化合物。
  10. 前記固体形態が形態Gである、請求項3に記載の化合物。
  11. 前記固体形態が形態Hである、請求項3に記載の化合物。
  12. 前記固体形態が形態Iである、請求項3に記載の化合物。
  13. 前記固体形態が形態Jである、請求項3に記載の化合物。
  14. 前記固体形態が形態Kである、請求項3に記載の化合物。
  15. 式(I)の化合物
    Figure 2023549572000122
    またはその溶媒和物であって、
    式中、
    mは、1、2、3、4、5、6、7、8または9であり、
    nは、0、0.5、1、1.5、2、2.5または3であり、
    Xは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸またはマレイン酸からなる群から選択される、化合物、またはその溶媒和物。
  16. 前記化合物が、化合物I-2、化合物I-3、化合物I-4、化合物I-5、化合物I-6、化合物I-7および化合物I-8からなる群から選択される、請求項15に記載の化合物。
  17. 前記化合物が固体形態にある、請求項15または16に記載の化合物。
  18. 前記化合物がアモルファスである、請求項15または16に記載の化合物。
  19. 前記化合物が結晶性である、請求項15または16に記載の化合物。
  20. 請求項1~19のいずれかに記載の化合物および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
  21. FGFR2活性を阻害することを必要とする対象対象における、FGFR2活性を阻害する方法であって、前記対象に治療有効量の請求項1~19のいずれかに記載の化合物、または請求項20に記載の医薬組成物を投与するステップを含む、方法。
  22. 治療有効量の抗体、抗体-薬物コンジュゲート、免疫調節剤またはヒストンデアセチラーゼ阻害剤を投与するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記対象がヒトである、請求項21または22に記載の方法。
  24. 障害を処置すること必要とする対象における、障害を処置する方法であって、前記対象に治療有効量の請求項1~19のいずれかに記載の化合物、または請求項20に記載の医薬組成物を投与するステップを含む、方法。
  25. 治療有効量の抗体、抗体-薬物コンジュゲート、免疫調節剤またはヒストンデアセチラーゼ阻害剤の投与をさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記障害が、肝内胆管癌、肝細胞癌、乳がん、前立腺がん、肺扁平上皮癌、甲状腺がん、胃がん、卵巣がん、直腸がん、子宮内膜癌、非小細胞肺がんおよび尿路上皮がんから選択される、請求項24または25に記載の方法。
  27. 請求項1~19のいずれかに記載の化合物を含むキット。
  28. 前記固体形態または化合物からの、患者への投与に好適な医薬組成物の調製を説明した書面による使用説明書をさらに含む、請求項27に記載のキット。
  29. 得られた前記組成物をどのように前記患者に投与するかを説明する書面による使用説明書をさらに含む、請求項28に記載のキット。
  30. 薬学的に許容される添加剤をさらに含む、請求項27に記載のキット。
  31. 請求項3に記載の結晶形態を調製するためのプロセスであって、a)EtOH、ACN、MEK、EtOAc、IPAc、IPA、THF、MtBE、トルエン、1,4ジオキサンおよび水のうちの少なくとも1種を含む溶媒中で、化合物I-1の溶液を調製するステップ、b)前記溶液を加熱して、前記化合物I-1を完全に溶解させるステップ、c)温度を調整し、その結果、前記溶液から固体を析出させるステップ、ならびにd)化合物I-1の結晶形態を単離するステップを含む、プロセス。
  32. 前記溶媒がEtOHである、請求項31に記載のプロセス。
  33. 前記溶媒がACNを含む、請求項31に記載のプロセス。
  34. 前記溶媒がEtOAcを含む、請求項31に記載のプロセス。
  35. 前記溶媒がIPAを含む、請求項31に記載のプロセス。
  36. 前記溶媒がTHFを含む、請求項31に記載のプロセス。
  37. 前記溶媒がMtBEを含む、請求項31に記載のプロセス。
  38. 前記溶媒がトルエンを含む、請求項31に記載のプロセス。
  39. 前記溶媒が1,4ジオキサンを含む、請求項31に記載のプロセス。
  40. 前記溶媒が、EtOHおよび水(9v/1v)を含む、請求項31に記載のプロセス。
  41. 前記溶液を加熱するステップが、前記溶液を約50℃に加熱するステップを含む、請求項31に記載のプロセス。
  42. 前記温度を調節するステップが、前記溶液を約5℃に冷却するステップを含む、請求項31に記載のプロセス。
  43. 式I-1の化合物を調製するためのプロセスであって、前記プロセスが、式I-2の化合物をHClにより酸性化し、これによって、前記式I-1の化合物:
    Figure 2023549572000123
    を形成するステップを含む、プロセス。
  44. メタクリル酸無水物を式3の化合物と反応させ、これによって、前記式I-2の化合物:
    Figure 2023549572000124
    を形成するステップをさらに含む、請求項43に記載のプロセス。
  45. 式1の化合物を式2の化合物とカップリングし、これによって、前記式3の化合物:
    Figure 2023549572000125
    を形成するステップをさらに含む、請求項43または44に記載のプロセス。
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