JP2023548453A - 新規のエアロゾル発生基体 - Google Patents

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Abstract

エアロゾル発生物品用のエアロゾル発生基体であって、エアロゾル発生基体が、均質化したたばこ材料を含み、均質化したたばこ材料が、乾燥した緑のたばこ材料と、エアロゾル形成体と、結合剤と、を含む、エアロゾル発生基体。均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で5重量パーセント~55重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、乾燥した緑のたばこ材料を含む新規のエアロゾル発生基体、およびこうした基体を含むエアロゾル発生物品に関する。本発明はさらに、エアロゾル発生基体用の乾燥した緑のたばこ材料を製造する方法に関する。
可燃性の喫煙物品の製造では、十分にキュアリングしたたばこ材料のみを使用することが必須であると考えられる。なぜなら、キュアリングしていない緑のたばこ葉の使用は、喫煙中にたばこ葉の燃焼に伴い望ましくない芳香と風味を発生することが分かっているためである。たばこ材料をキュアリングすることによって、乾燥および褐色化のプロセスを通して、望ましくない芳香および風味を最小限に抑えるように、たばこの化学的性質を変えることができる。たばこ業界では、フルキュアリング、エアキュアリング、およびサンキュアリングを含むがこれらに限定されない、キュアリングの様々な方法が使用される。
たばこ含有基体などのエアロゾル発生基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品が、当技術分野で知られている。典型的に、こうした物品では、エアロゾルは、熱源からの熱を、物理的に分離されたエアロゾル発生基体または材料に伝達することによって発生し、このエアロゾル発生基体または材料は、熱源と接触して、熱源内に、熱源の周囲に、または熱源の下流に位置してもよい。エアロゾル発生物品の使用中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によって基体から放出され、そして物品を通して引き出される空気中に同伴される。放出された化合物は冷めるにつれて凝縮してエアロゾルを形成する。
こうした加熱式物品用のたばこ含有エアロゾル発生基体の製造では、可燃性喫煙物品からの煙の芳香および風味を再現するエアロゾルを製造するために、キュアリングしたたばこ材料が使用される。
たばこのキュアリングプロセスは、キュアリングしていない緑のたばこ葉の収穫から開始し、その後、平均で5~10日間続く「黄色化」段階、そして最終的に最長50日間続く場合がある乾燥段階または褐色化段階へと続く。キュアリングが進行するにつれて、たばこ葉は当初の緑色から、葉の中のクロロフィルが分解するにつれて、最初に黄色に、そして最終的に茶色に変化する。各段階で、たばこ葉の中の望ましい水分レベルが達成されるまでキュアリングが継続する。キュアリングしていない緑のたばこ葉では、緑色は葉中の高いレベルのクロロフィルの結果である。対照的に、キュアリング後、たばこ葉は、非常に低いレベルのクロロフィルのみを含有することが見出され、そして色は褐色になる。
たばこ業界で使用されるキュアリングプロセスは比較的時間がかかり、また多くの場合、かなりのスペースとリソースを必要とする。キュアリングせずにたばこ材料を乾燥するための代替的でより高速のプロセスが試みられた。しかしながら、結果として得られた乾燥したたばこ材料は、可燃性喫煙物品での使用に適切ではないことが分かった。なぜなら、速い乾燥プロセスが、たばこの燃焼の際に望ましくない芳香および風味を生成する成分を除去または十分に低減しなかったためである。
より効率的なやり方で製造することができるが、結果として得られる基体の加熱に伴い発生したエアロゾルの感覚特性に悪影響を与えることのない、加熱式エアロゾル発生物品用の新規のエアロゾル発生基体を提供することが望ましいことになる。
本開示は、エアロゾル発生物品用のエアロゾル発生基体に関する。エアロゾル発生基体は、乾燥した緑のたばこ材料、エアロゾル形成体、および結合剤を含んでもよい。
本開示は、こうしたエアロゾル発生基体のロッドを備えるエアロゾル発生物品にも関する。
本開示はまた、エアロゾル発生物品用のエアロゾル発生基体の製造における、乾燥した緑のたばこ葉の使用にも関する。
本開示はまた、約4重量パーセント~約15重量パーセントの水分含量および少なくとも1グラム当たり0.5ミリグラムのクロロフィルレベルを有する、乾燥した緑のたばこ材料にも関する。
本発明によると、加熱式エアロゾル発生物品のためのエアロゾル発生基体が提供され、エアロゾル発生基体は乾燥した緑のたばこ材料と、エアロゾル形成体と、結合剤とを含む。エアロゾル発生基体は、5重量パーセント~55重量パーセントのエアロゾル形成体を含む均質化したたばこ材料の形態であってもよい。
本発明によると、エアロゾル発生基体のロッドを含むエアロゾル発生物品がさらに提供され、エアロゾル発生基体は、乾燥した緑のたばこ材料、エアロゾル形成体、および結合剤を含む。エアロゾル発生基体は、5重量パーセント~55重量パーセントのエアロゾル形成体を含む均質化したたばこ材料の形態であってもよい。
本発明によると、エアロゾル発生物品用のエアロゾル発生基体の製造における、乾燥した緑のたばこ材料の使用がさらに提供され、エアロゾル発生基体は、乾燥した緑のたばこ材料、エアロゾル形成体、および結合剤を含む。
本発明によると、約4重量パーセント~約15重量パーセントの水分含量、および少なくとも1グラム当たり0.5ミリグラムのクロロフィルレベルを有する乾燥した緑のたばこ材料がさらに提供される。
本開示は追加的に、上記で定義されるように、エアロゾル発生基体で使用するための乾燥した緑のたばこ材料を製造する方法に関する。方法は、キュアリングしていない緑のたばこ葉を提供することと、4重量パーセント~15重量パーセントの水分含量が達成されるまでキュアリングしていない緑のたばこ葉を乾燥することと、乾燥した緑のたばこ材料を製造するために、キュアリングしていない緑のたばこ葉を切断または粉砕することと、を含んでもよい。乾燥する工程の温度、圧力、および持続時間は、乾燥した緑のたばこ材料が、少なくとも1グラム当たり0.5ミリグラムのクロロフィルレベルを保持するように選択されてもよい。
本発明によると、上記で定義されるように、本発明によるエアロゾル発生基体で使用するための乾燥した緑のたばこ材料を製造する方法が提供される。方法は、キュアリングしていない緑のたばこ葉を提供することと、4重量パーセント~15重量パーセントの水分含量が達成されるまでキュアリングしていない緑のたばこ葉を乾燥することと、乾燥した緑のたばこ材料を製造するために、キュアリングしていない緑のたばこ葉を切断または粉砕することと、を含む。本発明によると、乾燥する工程の温度、圧力、および持続時間は、乾燥した緑のたばこ材料が、少なくとも1グラム当たり0.5ミリグラムのクロロフィルレベルを保持するように選択されることが好ましい。乾燥する工程は、キュアリングしていない緑のたばこ葉を4時間以下の間、摂氏75度~摂氏120度の温度に加熱することによって実行することが好ましい。
本発明によると、上記で定義されるように、本発明による方法によって製造された乾燥した緑のたばこ材料がさらに提供される。
本発明によると、上記で定義されるように、本発明によるエアロゾル発生基体で使用するための均質化したたばこ材料を製造する方法がさらに提供される。方法は、乾燥した緑のたばこ材料と、エアロゾル形成体と、結合剤と、水と、を組み合わせてスラリーを形成する工程と、均質化したたばこ材料のシートを形成するために表面上にスラリーをキャスティングする工程と、均質化したたばこ材料のシートを乾燥する工程であって、均質化したたばこ材料のシートが、乾燥重量基準で、5重量パーセント~55重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有する、工程とを含む。
本発明のエアロゾル発生基体およびエアロゾル発生物品に対する任意の下記の参照は、本発明のすべての態様に対して適用可能であると見なされるべきである。
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを生成するための物品を指し、物品は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出するために、加熱または燃焼されることが適切であり、かつ意図されるエアロゾル発生基体を備える。従来の紙巻たばこは、ユーザーが紙巻たばこの一方の端に炎を当てて、もう一方の端を通して空気を引き出す時に点火される。炎と紙巻たばこを通して引き出された空気中の酸素によって提供された局在化した熱は、紙巻たばこの端部を点火させて、その結果生じる燃焼は吸入可能な煙を発生する。これに反して、「加熱式エアロゾル発生物品」では、エアロゾル発生基体を燃焼することによってではなく、エアロゾル発生基体を加熱することによってエアロゾルが発生される。知られている加熱式エアロゾル発生物品としては、例えば、電気加熱式エアロゾル発生物品と、可燃性燃料要素または熱源から、物理的に分離されたエアロゾル発生基体への熱の伝達によってエアロゾルが発生するエアロゾル発生物品と、が挙げられる。
また、エアロゾル発生物品へとエアロゾル形成体を供給するエアロゾル発生システムで使用されるように適合されたエアロゾル発生物品も知られている。こうしたシステムでは、エアロゾル発生物品内のエアロゾル発生基体は、動作中にエアロゾルを形成するために使用される実質的にすべてのエアロゾル形成体を担持および提供するエアロゾル発生基体に対して、実質的により少ないエアロゾル形成体を含有する。
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を加熱に伴い生成する能力を有する基体を指す。エアロゾル発生基体から発生したエアロゾルは、人間の眼で可視であってもよく、または不可視であってもよく、またベイパー(例えば、室温では通常、液体または固体である物質の気体状態の微粒子)だけでなく、気体および凝縮されたベイパーの液滴も含んでもよい。
本発明によるエアロゾル発生基体は、加熱非燃焼式物品としても知られる、加熱式エアロゾル発生物品での使用のために特に適する。
本発明によるエアロゾル発生基体は、加熱に伴いエアロゾルを発生する能力を有する任意の適切な形態を取ってもよい。エアロゾル発生基体は、キャストリーフ、たばこ紙、または再構成たばこ材料などの均質化したたばこ材料の形態であることが好ましい。別の方法として、エアロゾル発生基体は、たばこカットフィラーなどのばらのたばこ材料の形態であってもよい。
本明細書で使用される場合、「均質化したたばこ材料」という用語は、たばこ植物の粒子の凝集によって形成された任意の植物材料を包含する。例えば、本発明のエアロゾル発生基体のための均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、たばこ葉の葉身またはたばこ葉の茎などのたばこ植物材料をすり潰す、粉砕する、または細かく砕くことによって得られた植物材料の粒子を凝集することによって形成されてもよい。均質化したたばこ材料は、キャスティング、押出成形、製紙プロセス、または当技術分野で知られている他の任意の適切なプロセスによって製造されてもよい。
「乾燥した緑のたばこ材料」という用語は、本明細書では、いかなるキュアリングプロセスにも供されることなく乾燥したたばこ葉から形成される材料を指すために使用される。したがって、乾燥した緑のたばこ材料はキュアリングしていない。こうした乾燥した緑のたばこ材料は、典型的に、その天然の緑色を保持する。乾燥した緑のたばこ材料は、望ましい水分含量を提供するために、下記に記述されるように、乾燥した、キュアリングしていない緑のたばこ葉から形成されるが、いかなるキュアリングも有しない。乾燥した緑のたばこ材料は、たばこ葉身、たばこ茎、またはそれらの組み合わせ由来であってもよい。乾燥した緑のたばこ材料は、15重量パーセント未満の水分含量を有することが好ましい。
「キュアリングしていない緑のたばこ葉」という用語は、収穫後にいかなるキュアリングプロセスにも供されていないたばこ葉を指すために本明細書で使用される。
したがって本発明は、少なくともある比率の乾燥した緑のたばこ材料から形成される新規のエアロゾル発生基体を提供し、これは典型的に、ある比率のキュアリングしたたばこ材料と組み合わせて提供される。
発明者らは驚くべきことに、少なくともある比率の乾燥した緑のたばこ材料を、結果として得られるエアロゾルの感覚特性に悪影響を与えることなく、キュアリングしたたばこ材料の代わりに使用して、加熱式エアロゾル発生物品用のエアロゾル発生基体を形成することができることを見出した。具体的には、乾燥した緑のたばこ材料を含む基体が、エアロゾルを形成するために燃焼ではなく加熱された時、結果として得られるエアロゾルは、上述のように、緑のたばこ材料が可燃性喫煙物品に使用される時に生成される不快な芳香または風味を有しないことが、驚くべきことに見出された。
乾燥した緑のたばこ材料は、所望の水分含量を達成するために、はるかにより遅いキュアリングプロセスではなく、高速乾燥プロセスを使用することが可能であるため、有利なことに、キュアリングしたたばこ材料よりも著しく迅速かつ効率的に製造することができる。乾燥した緑のたばこ材料はまた、天然かつ有機的に製造することもでき、それによってエアロゾル発生基体を生成するためのより持続可能なプロセスを提供する。
有利なことに、本発明のエアロゾル発生基体での使用のために適切な乾燥した緑のたばこ材料を製造するために、キュアリングしていない緑のたばこ葉を乾燥する方法は、すべてのたばこタイプに適用することができる。
さらに、キュアリングしていない緑のたばこ葉は、茎を取ることなく乾燥および加工することができ、これは本発明によるエアロゾル発生基体の製造効率をさらに改善することが見出された。
たばこのキュアリングプロセスは、たばこの化学組成物、具体的には、結果として得られるエアロゾル発生基体から発生したエアロゾルの風味およびある特定の望ましくないたばこ成分のレベルに影響を与える、ある特定のたばこ成分のレベルに影響を与えることが知られている。例えば、乾燥した緑のたばこ材料の製造においてキュアリング工程が存在しないことの結果として、キュアリングしたたばこ中よりも著しく低減したアスパラギン、アンモニア、遊離アミノ酸、および総アルカロイドのレベルが存在することが、驚くべきことに見出された。これは、本発明によるエアロゾル発生基体から生成されるエアロゾルに対して、アクリルアミド、硫化水素(H2S)およびメタンチオール(MeSH)などの望ましくない化合物を、より少ししか含まないという効果を有する。したがって、エアロゾル発生基体内に乾燥した緑のたばこ材料を含むことは、基体の加熱に伴い、キュアリングしたたばこのみで乾燥した緑のたばこ材料を有しない基体から発生したものより改善されたエアロゾルを発生することを可能にする。
乾燥した緑のたばこ材料はまた、キュアリングしたたばこ材料より著しく高いレベルの糖を有することも見出された。乾燥した緑のたばこ材料内の糖の存在は、例えば、下記に記述されるように、エアロゾル発生基体が、キャストリーフプロセスを使用して形成される場合、有利なことに、エアロゾル発生基体の製造を容易にすることができる。具体的には、乾燥した緑のたばこ材料内の比較的高いレベルの糖は、乾燥した緑のたばこ材料から形成されるエアロゾル発生基体のシートの柔軟性を改善する。
上述のように、たばこ材料がキュアリングプロセスに供されない場合、典型的に、その天然の高いレベルのクロロフィル、したがってその緑色を保持する。本発明のエアロゾル発生基体内に、ある比率の乾燥した緑のたばこ材料を含むことの直接的な結果として、基体中のクロロフィルのレベルは、キュアリングしたたばこのみから形成される典型的な基体で測定されることになるものよりも著しく高い。キュアリングしたたばこは、常に褐色であり、キュアリング中のクロロフィルの分解に起因して、残留しているクロロフィルの量は低く、しばしば無視できる量である。
均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、少なくとも1グラム当たり0.1ミリグラムのクロロフィルを含むことが好ましい。乾燥重量基準で、均質化したたばこ材料の1グラム当たり0.1ミリグラムより高いレベルで基体内にクロロフィルが存在することは、乾燥した緑のたばこ材料が組み込まれているという明確な指標である。
好ましくは、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、少なくとも1グラム当たり約0.2ミリグラムのクロロフィルを、より好ましくは、少なくとも1グラム当たり約0.5ミリグラムのクロロフィルを、より好ましくは、少なくとも1グラム当たり約1.0ミリグラムのクロロフィルを、より好ましくは、少なくとも1グラム当たり約1.5ミリグラムのクロロフィルを、より好ましくは、少なくとも1グラム当たり約2.0ミリグラムのクロロフィルを、より好ましくは、少なくとも1グラム当たり約2.5ミリグラムのクロロフィルを、より好ましくは、少なくとも1グラム当たり約3.0ミリグラムのクロロフィルを含む。
均質化したたばこ材料内で使用される乾燥した緑のたばこ材料のレベルが高いほど、エアロゾル発生基体中に存在するクロロフィルのレベルが高い。しかしながら、比較的低い比率のエアロゾル発生基体を形成する乾燥した緑のたばこ材料であっても、基体中のクロロフィルのレベルは、キュアリングしたたばこ材料のみから形成され、かついかなる乾燥した緑のたばこ材料も有しない基体中に存在することになるものよりかなり高くなる。
エアロゾル発生基体内のクロロフィルの最高レベルは、エアロゾル発生基体内の乾燥した緑のたばこ材料のタイプおよび量に依存する。典型的に、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラム当たり約10.0ミリグラム未満のクロロフィル、または1グラム当たり約8.0ミリグラム未満のクロロフィルを含むことになる。
本発明によるエアロゾル発生基体内で使用される乾燥した緑のたばこ材料は、好ましくは、乾燥重量基準で、少なくとも1グラム当たり約0.5ミリグラムのクロロフィル、より好ましくは少なくとも1グラム当たり約1.0ミリグラムのクロロフィルのクロロフィルレベルを有する。
乾燥した緑のたばこ材料を含有する均質化したたばこ材料の試料、または乾燥した緑のたばこ材料の試料のクロロフィル含有量を測定するための好ましい方法は、「Lichtenthaler,HK and AR Wellburn(1983)Determinations of total carotenoids and chlorophylls a and b of leaf extracts in different solvents;Biochemical Society Transactions 11:591-592」で見出される場合がある。
この方法では、均質化したたばこ材料の試料から水性80パーセントアセトン抽出物が生成され、そして特定の波長における抽出物の吸光度が分光光度計を使用して測定される。次いで、クロロフィルaおよびクロロフィルbのレベルは、下記に記載される方程式を使用して計算することができる。
[式1]
クロロフィルa(μg/ml)=12.21(A663)-2.81(A646
クロロフィルb(μg/ml)=20.13(A646)-5.03(A663
式中、A663は663nmで測定された吸光度であり、A646は646nmで測定された吸光度である。本発明の均質化したたばこ材料に関して上記で定義されるクロロフィルの値は、クロロフィルaおよびクロロフィルbの含有量の総和である、総クロロフィル含有量に対応する。
乾燥した緑のたばこ材料を含有する均質化したたばこ材料の試料、または乾燥した緑のたばこ材料の試料のクロロフィル含有量を測定するための代替方法は、「Porra,RJ (2002)The chequered history of the development and use of simultaneous equations for the accurate determination of chlorophylls a and b;Photosynthesis Research 73:149-156」に見出される場合があり、これは代替方程式を使用する。
[式2]
クロロフィルa(μg/ml)=12.25(A663.6)-2.55(A646.6
クロロフィルb(μg/ml)=20.31(A646.6)-4.91(A663.6
式中、A663.6は663.6nmで測定された吸光度であり、A646.6は646.6nmで測定された吸光度である。
下記で言及される乾燥した緑のたばこ材料のその他のすべての構成要素は、当業者には周知であろう適切なGC-MSまたはLC-MS技法によって測定されてもよい。
本発明のエアロゾル発生基体内の乾燥した緑のたばこ材料の包含は、キュアリングしたたばこ材料のみから形成された同等のエアロゾル発生基体と比較して、エアロゾル発生基体内のアスパラギンのレベルの減少を有利なことに提供することが見出された。
好ましくは、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラム当たり約2.5ミリグラム以下のアスパラギン、より好ましくは1グラム当たり約2.0ミリグラム以下のアスパラギン、より好ましくは1グラム当たり約1.5ミリグラム以下のアスパラギン、より好ましくは1グラム当たり約0.75ミリグラム以下のアスパラギン、最も好ましくは1グラム当たり約0.3ミリグラム以下のアスパラギンを含む。
本発明によるエアロゾル発生基体は、典型的に、キュアリングしたたばこ材料単独から形成されるエアロゾル発生基体より低いレベルのアスパラギンを含むことになる。なぜなら、たばこ葉中のアスパラギンのレベルは、キュアリングプロセス中に著しく増加することが分かっているためである。例えば、ある特定のたばこタイプについては、たばこ葉中のアスパラギンのレベルは、たばこ葉をキュアリングした後は、キュアリングしていない緑のたばこ葉より20倍以上高いことが分かっている。
乾燥した緑のたばこ材料は遺伝子操作されておらず、具体的には、アスパラギン含有量を減少させるために遺伝子操作されていないことが好ましい。
乾燥した緑のたばこ材料は、添加されたアスパラギナーゼを実質的に含まないことが好ましい。したがって、乾燥した緑のたばこ材料中に存在するアスパラギナーゼは、天然に存在するもののみである。
たばこ葉中のアスパラギンのレベルは、たばこのタイプに依存して変化する。ある特定の好ましい実施形態では、エアロゾル発生基体は、バーレー種たばこに由来する乾燥した緑のたばこ材料を含む。乾燥した緑のバーレー種たばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラム当たり約0.5ミリグラム以下のアスパラギンしか含まないことが好ましい。
均質化したたばこ材料のアスパラギン含有量は、知られている分光技法を使用して測定することができる。アスパラギン含有量を決定するための好ましい方法は、MP 1471 rev 5 (2011) of Chelab Silliker S.r.l.Merieux Nutrisciences Companyに記述されている。別の適切な方法は、UNI EN ISO 13903:2005に記述されている。さらなる適切な方法は、「Evaluation of the Content of Free Amino Acids in Tobacco by a New Liquid Chromatography-Tandem Mass Spectrometry Technique;S.C.Moldoveanu et al」(DOI: 10.1515/cttr-2015-0023)に記述されている。
したがって、本発明によるエアロゾル発生基体から発生した、結果として得られるエアロゾルは、有利なことに、著しくより低いレベルのアクリルアミドを有し、アクリルアミドは、エアロゾル発生基体の加熱中にアスパラギンから生成される。
好ましくは、本発明によるエアロゾル発生基体の加熱に伴い、試験方法Aによる条件下で、1グラムの基体当たり約4マイクログラム以下のアクリルアミド、好ましくは、1グラムの基体当たり約3マイクログラム以下のアクリルアミドを含むエアロゾルが発生した。
エアロゾル発生基体がバーレー種たばこ由来の乾燥した緑のたばこ材料を含む本発明の好ましい実施形態については、基体が試験方法Aに従って加熱された時に基体から発生したエアロゾル中のアクリルアミドのレベルは、好ましくは1グラムの基体当たり約4マイクログラム以下のアクリルアミド、好ましくは1グラムの基体当たり約3マイクログラム以下のアクリルアミドである。
本発明の目的のために、エアロゾル発生基体は「試験方法A」に従って加熱される。試験方法Aでは、エアロゾル発生基体を組み込むエアロゾル発生物品は、カナダ保健省の機械式喫煙レジメン下で、たばこ加熱システム2.2ホルダー(THS2.2ホルダー)内で加熱される。試験方法Aを実行する目的で、エアロゾル発生基体は、THS2.2ホルダーと適合性のあるエアロゾル発生物品内に提供される。
たばこ加熱システム2.2ホルダー(THS2.2ホルダー)は、Smith et al.,2016,Regul.Toxicol.Pharmacol.81(S2)S82-S92に記述されるような市販のIQOS装置 (Philip Morris Products SA、スイス)に対応する。IQOS装置と併せて使用するためのエアロゾル発生物品は、市販もされている。
カナダ保健省の喫煙レジメンは、カナダ法務省発行のHealth Canada 2000-Tobacco Products Information Regulations SOR/2000-273,Schedule 2で定義されているように、明確に定義され、かつ受け入れられている喫煙プロトコルである。試験方法はISO/TR 19478-1:2014に記述されている。カナダ保健省の喫煙試験では、通気が存在する場合には、すべての通気を遮断した状態で、55ミリメートルの吸煙体積、2秒の吸煙持続時間、および30秒の吸煙間隔を用いた12回の吸煙にわたって試料のエアロゾル発生基体からエアロゾルが収集される。
それ故に、本発明の文脈では、「試験方法Aによるエアロゾル発生基体の加熱に伴い」という表現は、カナダ法務省発行のHealth Canada 2000-Tobacco Products Information Regulations SOR/2000-273,Schedule 2に定義されるように、カナダ保健省の機械式喫煙レジメン下で、THS2.2ホルダー内でのエアロゾル発生基体の加熱に伴うことを意味し、この試験方法はISO/TR 19478-1:2014に記述されている。
分析の目的のために、エアロゾル発生基体の加熱から発生したエアロゾルを、使用される分析方法に応じて、適切な設備を使用して捕捉した。次いで、エアロゾルは、当業者には知られているであろう、液体クロマトグラフィー技法またはガスクロマトグラフィー技法などの知られている分光技法を使用して分析されてもよい。
本発明のエアロゾル発生基体内の乾燥した緑のたばこ材料の包含は、キュアリングしたたばこ材料のみから形成された同等のエアロゾル発生基体と比較して、エアロゾル発生基体内のアンモニアのレベルの減少を有利なことに提供することがさらに見出された。
均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラム当たり約0.5ミリグラム以下のアンモニア、より好ましくは、1グラム当たり約0.2ミリグラム以下のアンモニア、そして最も好ましくは1グラム当たり約0.1ミリグラム以下のアンモニアしか含まないことが好ましい。本発明によるエアロゾル発生基体は、典型的に、キュアリングしたたばこ材料単独から形成されるエアロゾル発生基体より低いレベルのアンモニアを含むことになる。なぜなら、たばこ葉中のアンモニアのレベルは、キュアリングプロセス中に著しく増加することが分かっているためである。例えば、ある特定のたばこタイプについては、たばこ葉中のアンモニアのレベルは、たばこ葉をキュアリングした後は、キュアリングしていない緑のたばこ葉より20倍以上高いことが分かっている。
均質化したたばこ材料中のアンモニアのレベルは、Coresta Recommended Method No.79「Determination of Ammonia in Tobacco and Tobacco Products by Ion Chromatographic Analysis」(March 2018)に従って測定することができる。
たばこ葉中のアンモニアのレベルは、たばこのタイプに依存して変化する。ある特定の好ましい実施形態では、エアロゾル発生基体は、バーレー種たばこに由来する乾燥した緑のたばこ材料を含む。乾燥した緑のバーレー種たばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラム当たり約0.2ミリグラム以下のアンモニアしか含まないことが好ましい。
したがって、本発明によるエアロゾル発生基体から発生した、結果として得られるエアロゾルは、有利なことに、著しくより低いレベルのアンモニアを有し、アンモニアは、加熱中にエアロゾル発生基体から揮発される。
本発明によるエアロゾル発生基体の加熱に伴い、試験方法Aによる条件下で、1グラムの基体当たり約40マイクログラム以下のアンモニア、好ましくは、1グラムの基体当たり約30マイクログラム以下のアンモニアしか含まないエアロゾルを発生することが好ましい。
エアロゾル発生基体がバーレー種たばこ由来の乾燥した緑のたばこ材料を含む本発明の好ましい実施形態については、基体が試験方法Aに従って加熱された時に基体から発生したエアロゾル中のアンモニアのレベルは、好ましくは1グラムの基体当たり約40マイクログラム以下のアクリルアミド、好ましくは1グラムの基体当たり約30マイクログラム以下のアンモニアである。
本発明のエアロゾル発生基体内の乾燥した緑のたばこ材料の包含は、キュアリングしたたばこ材料のみから形成された同等のエアロゾル発生基体と比較して、エアロゾル発生基体内の総遊離アミノ酸のレベルの減少を有利なことに提供することがさらに見出された。
均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラム当たり約12ミリグラム以下の総遊離アミノ酸、より好ましくは、1グラム当たり約8ミリグラム以下の総遊離アミノ酸、そして最も好ましくは1グラム当たり約6ミリグラム以下の総遊離アミノ酸しか含まないことが好ましい。本発明によるエアロゾル発生基体は、典型的に、キュアリングしたたばこ材料単独から形成されるエアロゾル発生基体より低いレベルの総遊離アミノ酸を含むことになる。なぜなら、たばこ葉中の総遊離アミノ酸のレベルは、キュアリングプロセス中に著しく増加することが分かっているためである。例えば、ある特定のたばこタイプについては、たばこ葉中の総遊離アミノ酸のレベルは、たばこ葉をキュアリングした後は、キュアリングしていない緑のたばこ葉より5倍以上高いことが分かっている。
たばこ葉中の総遊離アミノ酸のレベルは、たばこのタイプに依存して変化する。ある特定の好ましい実施形態では、エアロゾル発生基体は、バーレー種たばこに由来する乾燥した緑のたばこ材料を含む。乾燥した緑のバーレー種たばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラム当たり約20ミリグラム以下の総遊離アミノ酸しか含まないことが好ましい。
したがって、本発明によるエアロゾル発生基体から発生した、結果として得られるエアロゾルは、有利なことに、著しくより低いレベルの硫化水素およびメタンチオールを有し、これらは、エアロゾル発生基体の加熱中に遊離アミノ酸から生成される。
本発明によるエアロゾル発生基体の加熱に伴い、試験方法Aによる条件下で、1グラムの基体当たり約6マイクログラム以下の硫化水素、好ましくは、1グラムの基体当たり約5マイクログラム以下の硫化水素しか含まないエアロゾルを発生することが好ましい。
エアロゾル発生基体がバーレー種たばこ由来の乾燥した緑のたばこ材料を含む本発明の好ましい実施形態については、基体が試験方法Aに従って加熱された時に基体から発生したエアロゾル中の硫化水素のレベルは、好ましくは1グラムの基体当たり約6マイクログラム以下の硫化水素、好ましくは1グラムの基体当たり約5マイクログラム以下の硫化水素である。
本発明によるエアロゾル発生基体の加熱に伴い、試験方法Aによる条件下で、1グラムの基体当たり約10マイクログラム以下のメタンチオール、好ましくは、1グラムの基体当たり約9マイクログラム以下のメタンチオールしか含まないエアロゾルを発生することが好ましい。
エアロゾル発生基体がバーレー種たばこ由来の乾燥した緑のたばこ材料を含む本発明の好ましい実施形態については、基体が試験方法Aに従って加熱された時に基体から発生したエアロゾル中のメタンチオールのレベルは、好ましくは1グラムの基体当たり約10マイクログラム以下のメタンチオール、好ましくは1グラムの基体当たり約9マイクログラム以下のメタンチオールである。
本発明のエアロゾル発生基体から発生したエアロゾル中の硫化水素およびメタンジオールのレベルの低減は、これらの化合物が加熱中の望ましくない硫黄臭の原因となることが知られているため、有利である。
本発明のエアロゾル発生基体内の乾燥した緑のたばこ材料の包含は、キュアリングしたたばこ材料のみから形成された同等のエアロゾル発生基体と比較して、エアロゾル発生基体内のある特定のTSNA(タバコ特異的ニトロソアミン)のレベルの減少を有利なことに提供することがさらに見出された。
例えば、本発明によるエアロゾル発生基体は、典型的に、キュアリングしたたばこ材料単独から形成されるエアロゾル発生基体より低いレベルのNNN(N-ニトロソノルニコチン)を含むことになる。なぜなら、たばこ葉中のNNNおよび他のTSNAのレベルは、キュアリングプロセス中に著しく増加することが分かっているためである。ある特定のたばこタイプについては、たばこ葉中のNNNのレベルは、たばこ葉をキュアリングした後は、キュアリングしていない緑のたばこ葉より5倍以上高いことが分かっている。
たばこ葉中のNNNのレベルは、たばこのタイプに依存して変化する。ある特定の好ましい実施形態では、エアロゾル発生基体は、バーレー種たばこに由来する乾燥した緑のたばこ材料を含む。乾燥した緑のバーレー種たばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラム当たり約500ナノグラム以下のNNNしか含まないことが好ましい。
したがって、本発明によるエアロゾル発生基体から発生した、結果として得られるエアロゾルは、有利なことに、著しくより低いレベルのNNNを有し、NNNは、加熱中にエアロゾル発生基体から揮発される。
本発明のエアロゾル発生基体内の乾燥した緑のたばこ材料の包含は、キュアリングしたたばこ材料のみから形成された同等のエアロゾル発生基体と比較して、エアロゾル発生基体内のホスファチジルエタノールアミン(PE)のレベルの著しい増加を提供することがさらに見出された。PEは、植物膜で見出される葉緑体外脂質である。ある特定の閾値レベルを上回るPEの存在は、エアロゾル発生基体内の乾燥した緑のたばこ材料の包含を明瞭に示す。PE 36:6、PE 34:3、PE 36:5、およびPE 34:2を含む一部のPE分子種のレベルは、乾燥した緑のたばこ材料では、同じたばこタイプのキュアリングしたたばこ材料より少なくとも8倍、一部の事例では少なくとも10倍高いことが見出されている。
「PE 36:6」という用語は、二つのアシル鎖内に36個の炭素、および合計6個の二重結合を有するPE分子種を指す。同じ用語法が、上記に列挙したその他の分子種にも適用される。
好ましくは、試験方法Aの間に本発明によるエアロゾル発生基体から生成したエアロゾルは、1グラムの基体当たり少なくとも約0.1マイクログラムのニコチンを、より好ましくは、1グラムの基体当たり少なくとも約1マイクログラムのニコチンを、より好ましくは、1グラムの基体当たり少なくとも約2マイクログラムのニコチンをさらに含む。好ましくは、エアロゾルは、1グラムの基体当たり最大で約10マイクログラムのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり最大で約7.5マイクログラムのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり最大で約4マイクログラムのニコチンを含む。例えば、エアロゾルは、1グラムの基体当たり約0.1マイクログラム~約10マイクログラムのニコチンを、または1グラムの基体当たり約1マイクログラム~約7.5マイクログラムのニコチンを、または1グラムの基体当たり約2マイクログラム~約4マイクログラムのニコチンを含んでもよい。本発明の一部の実施形態では、エアロゾルは、ゼロマイクログラムのニコチンを含有してもよい。
エアロゾル中のニコチンの量を測定するために、当技術分野で知られている様々な方法を適用することができる。
試験方法Aの間に本発明によるエアロゾル発生基体から生成されたエアロゾルは、1グラムのエアロゾル発生基体当たり少なくとも約5ミリグラムのエアロゾル形成体を、または1グラムの基体当たり少なくとも約10ミリグラムのエアロゾルを、または1グラムの基体当たり少なくとも約15ミリグラムのエアロゾル形成体をさらに含んでもよい。別の方法として、または追加的に、エアロゾルは、1グラムの基体当たり最大で約30ミリグラムのエアロゾル形成体を、または1グラムの基体当たり最大で約25ミリグラムのエアロゾル形成体を、または1グラムの基体当たり最大で約20ミリグラムのエアロゾル形成体を含んでもよい。例えば、エアロゾルは、1グラムの基体当たり約5ミリグラム~約30ミリグラムのエアロゾル形成体を、または1グラムの基体当たり約10ミリグラム~約25ミリグラムのエアロゾル形成体を、または1グラムの基体当たり約15ミリグラム~約20ミリグラムのエアロゾル形成体を含んでもよい。代替的な実施形態では、エアロゾルは、1グラムの基体当たり5ミリグラム未満のエアロゾル形成体を含んでもよい。これは、例えば、エアロゾル形成体が別個にエアロゾル発生物品またはエアロゾル発生装置内に提供される場合、適切である場合がある。
本発明で使用するための適切なエアロゾル形成体を、下記に記載する。
エアロゾル中のエアロゾル形成体の量を測定するために、当技術分野で知られている様々な方法を適用することができる。
本発明によるエアロゾル発生基体の均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で少なくとも約1重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を含むことが好ましい。好ましくは、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、少なくとも約2重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、より好ましくは、少なくとも約4重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、より好ましくは、少なくとも約6重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、より好ましくは、少なくとも約8重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、より好ましくは、少なくとも約10重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を含む。
均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、最大で約75重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を含んでもよい。好ましくは、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、最大で約70重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、より好ましくは、最大で約65重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、より好ましくは、最大で約60重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、より好ましくは、最大で約55重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、より好ましくは、最大で約50重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を含む。
例えば、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、約1重量パーセント~約75重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、または約2重量パーセント~約70重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、または約4重量パーセント~約65重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、または約6重量パーセント~約60重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、または約8重量パーセント~約55重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、または約10重量パーセント~約50重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を含む。
本発明のある特定の特に好ましい実施形態では、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、約10重量パーセント~約30重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を含む。
本発明のある特定の実施形態では、均質化したたばこ材料を形成するエアロゾル発生植物材料は、植物材料の乾燥質量に基づいて、少なくとも98重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、または少なくとも95重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を、または少なくとも90重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を含んでもよい。したがって、こうした実施形態では、エアロゾル発生基体は、実質的にはキュアリングしたたばこ材料を含まずに、乾燥した緑のたばこ材料を含む。例えば、均質化したたばこ材料を形成する植物材料は、約100重量パーセントの乾燥した緑のたばこ材料を含んでもよい。
本発明の代替的な実施形態では、均質化したたばこ材料は、下記に記述されるように、乾燥した緑のたばこ材料を、キュアリングしたたばこ材料と組み合わせて含んでもよい。
キュアリングしたたばこ材料の代替として、またはそれに加えて、均質化したたばこ材料は、大麻、茶、ジンジャー、ユーカリ、クローブ、ペパーミント、スターアニス、ローズマリー、カモミール、タイム、およびディルシードを含むがこれらに限定されない、一つ以上の植物に由来するエアロゾル発生植物材料を含んでもよい。
本発明の以下の記述では、「植物材料」という用語は、エアロゾル発生基体を形成するために使用されるエアロゾル発生植物材料を集合的に指すために使用される。植物材料は、実質的に乾燥した緑のたばこ材料から成ってもよく、または乾燥した緑のたばこ材料と、キュアリングしたたばこ材料、もしくは上記で定義されるようなその他のエアロゾル発生植物材料の混合物であってもよい。好ましくは、植物材料は、実質的に乾燥した緑のたばこ粒子から成ってもよく、または乾燥した緑のたばこ粒子とキュアリングしたたばこ粒子との混合物であってもよい、植物粒子の形態である。「植物材料」という用語は、エアロゾル発生基体の中へと組み込まれ、かつエアロゾル発生基体の加熱に伴い発生するエアロゾルに寄与しない、いかなる不活性植物材料も含まない。
本発明による均質化したたばこ材料は、少なくとも約1重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料をさらに含むことが好ましい。例えば、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、少なくとも約2重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を、または少なくとも約4重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を、または少なくとも約6重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を、または少なくとも約8重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を、または少なくとも約10重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を含んでもよい。
均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、最大で約75重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を、または最大で約70重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を、または少なくとも約65重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を、または少なくとも約60重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を、または少なくとも約55重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を、または少なくとも約50重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料を含んでもよい。
キュアリングしたたばこ材料は、キュアリングしたたばこ粒子の形態であることが好ましい。
「キュアリングしたたばこ材料」という用語は、少なくとも5日間、知られているキュアリングプロセスに供されたたばこ植物に由来する材料を指すために、本明細書で使用される。キュアリングしたたばこ葉などのキュアリングしたたばこ材料は、典型的に褐色であり、また乾燥重量基準で、1グラム当たり0.25ミリグラム以下のクロロフィルレベルを有する。
均質化したたばこ材料内のキュアリングしたたばこ材料に対する乾燥した緑のたばこ材料の比は、均質化したたばこ材料内の乾燥した緑のたばこ材料の望ましい含有量に応じて変化する場合がある。均質化したたばこ材料内のキュアリングしたたばこ材料に対する乾燥した緑のたばこ材料の比は、1対1(1:1)以下であることが好ましい。こうした実施形態では、均質化したたばこ材料内のキュアリングしたたばこ材料の重量の量は、乾燥重量基準で、均質化したたばこ材料内の乾燥した緑のたばこ材料の重量の量以上である。
本発明を参照すると、乾燥した緑のたばこ材料を指すか、またはキュアリングしたたばこ材料を指すかにかかわらず、「たばこ材料」という用語は、ニコチアナ属の任意の植物メンバーの材料であってもよい。「たばこ粒子」という用語は、たばこの処理、取り扱い、および発送中に形成された、粉砕された、または粉末化されたたばこ葉の葉身、粉砕された、または粉末化されたたばこ葉の茎、たばこダスト、たばこの微粉、およびその他の微粒子たばこ副産物を包含する。好ましい実施形態では、たばこ材料は実質的にすべてがたばこ葉の葉身に由来する。これに反して、分離されたニコチンおよびニコチン塩は、たばこに由来する化合物であるが、本発明の目的のためのたばこ材料とは見なされず、また植物材料の割合には含まれない。
たばこ材料は、一つ以上のたばこ植物の変種から調製されてもよい。任意のタイプのたばこが、ブレンドに使用されてもよい。乾燥した緑のたばこ材料のために使用されてもよいたばこのタイプの例としては、日光乾燥たばこ、火力乾燥たばこ、バーレー種たばこ、メリーランド種たばこ、オリエント葉たばこ、バージニア種たばこ、およびその他の特殊たばこが挙げられるが、これらに限定されない。キュアリングしたたばこのタイプのために使用されてもよいたばこのタイプの例としては、サンキュアたばこ、フルキュアたばこ、バーレー種たばこ、メリーランド種たばこ、オリエント葉たばこ、バージニア種たばこ、およびその他の特殊たばこが挙げられるが、これらに限定されない。
バーレー種たばこは、数多くのたばこブレンドにおいて重要な役割を果たしている。バーレー種たばこは独特の風味と芳香を有し、また大量のケーシングを吸収する能力も有する。
オリエント葉は、小さい葉を有し、また高い芳しい質を有するタイプのたばこである。しかしながら、オリエント葉たばこは、例えば、バーレー種よりマイルドな風味を有する。したがって、一般的に、オリエント葉たばこは、たばこブレンド内では比較的少ない比率で使用される。
フルキュアリングは、バージニア種たばこで特に使用されるたばこのキュアリングの方法である。フルキュアリングプロセスの間、加熱された空気が高密度で詰め込まれたたばこを通して循環する。第一段階中に、たばこ葉は黄色くなり、またしなびる。第二段階中に、葉の葉身が完全に乾燥する。第三段階中に、葉の茎が完全に乾燥する。
カストリ(Kasturi)、マドゥラ(Madura)、ジャティム(Jatim)は、使用することができるサンキュアたばこのサブタイプである。
乾燥した緑のたばこ材料またはキュアリングしたたばこ材料は、異なるたばこタイプのブレンドを含んでもよい。
たばこ材料は、乾燥質量に基づいて少なくとも約2.5重量パーセントのニコチン含有量を有してもよい。より好ましくは、たばこ材料は、乾燥質量に基づいて、少なくとも約3重量パーセントの、なおより好ましくは少なくとも約3.2重量パーセントの、なおより好ましくは少なくとも約3.5重量パーセントの、最も好ましくは少なくとも約4重量パーセントのニコチン含有量を有してもよい。キュアリングプロセスは、たばこ葉のニコチンレベルに著しい程度まで影響を与えるとは思われず、したがって、これらの値は、存在する場合には、乾燥した緑のたばこ材料およびキュアリングしたたばこ材料の両方に適用される。
ニコチンは、随意にエアロゾル発生基体の中へと組み込まれてもよいが、これは本発明の目的については、非たばこ材料として見なされることになる。ニコチンは、乳酸ニコチン、クエン酸ニコチン、ピルビン酸ニコチン、重酒石酸ニコチン、安息香酸ニコチン、ペクチン酸ニコチン、アルギン酸ニコチン、およびサリチル酸ニコチンから成るリストから選択される一つ以上のニコチン塩を含んでもよい。ニコチンは、低ニコチン含有量のたばこに加えて組み込まれてもよく、またはニコチンは、低減されたたばこ含有量またはゼロのたばこ含有量を有するエアロゾル発生基体の中へと組み込まれてもよい。
均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラムの基体当たり少なくとも約0.1mgのニコチンを含むことが好ましい。より好ましくは、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラムの基体当たり少なくとも約0.5mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり少なくとも約1mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり少なくとも約1.5mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり少なくとも約2mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり少なくとも約3mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり少なくとも約4mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり少なくとも約5mgのニコチンを含むことがより好ましい。
均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラムの基体当たり最大で約50mgのニコチンを含むことが好ましい。より好ましくは、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラムの基体当たり最大で約45mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり最大で約40mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり最大で約35mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり最大で約30mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり最大で約25mgのニコチンを、より好ましくは1グラムの基体当たり最大で約20mgのニコチンを含むことがより好ましい。
例えば、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラムの基体当たり約0.1mg~約50mgのニコチンを、または1グラムの基体当たり約0.5mg~約45mgのニコチンを、または1グラムの基体当たり約1mg~約40mgのニコチンを、または1グラムの基体当たり約2mg~約35mgのニコチンを、または1グラムの基体当たり約5mg~約30mgのニコチンを、または1グラムの基体当たり約10mg~約25mgのニコチンを、または1グラムの基体当たり約15mg~約20mgのニコチンを含んでもよい。本発明のある特定の好ましい実施形態では、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、1グラムの基体当たり約1mg~約20mgのニコチンを含む。
均質化したたばこ材料に対する定義された範囲のニコチン含有量は、たばこ材料内に元来存在するニコチンだけでなく、例えば、ニコチン塩の形態で、随意に均質化したたばこ材料へと別個に添加されたニコチンを含む、均質化したたばこ材料中に存在する場合があるすべての形態のニコチンを含む。
均質化したたばこ材料中のニコチン含有量は、Coresta Recommended Method No.62“Determination of Nicotine in Tobacco and Tobacco Products by Gas Chromatographic Analysis”(April 2020)に記述されているヘキサン方法に従って測定することができる。
均質化したたばこ材料は、好ましくは、乾燥重量基準で、上述のように、乾燥した緑のたばこ材料を含む、少なくとも約55重量パーセントの植物材料を、より好ましくは少なくとも約60重量パーセントの植物材料を、そしてより好ましくは少なくとも約65重量パーセントの植物材料を含む。均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、好ましくは約95重量パーセント以下の植物材料を、より好ましくは約90重量パーセント以下の植物材料を、そしてより好ましくは約85重量パーセント以下の植物材料を含む。例えば、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、約55重量パーセント~約95重量パーセントの植物材料、または約60重量パーセント~約90重量パーセントの植物材料、または約65重量パーセント~約85重量パーセントの植物材料を含んでもよい。一つの特に好ましい実施形態では、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で約75重量パーセントの植物材料を含む。
ある特定の好ましい実施形態では、合計重量の量の植物材料は、乾燥重量基準で約75重量パーセント以下である。
したがって、植物材料は、一つ以上の他の構成成分と組み合わせられて、均質化したたばこ材料を形成する。
上記で定義されるように、均質化したたばこ材料は、エアロゾル形成体をさらに含む。揮発に伴い、エアロゾル形成体は、エアロゾル中のニコチンおよび風味剤などの、加熱に伴い均質化したたばこ材料から放出される他の気化した化合物を搬送することができる。均質化したたばこ材料からの特定の化合物のエアロゾル化は、その沸点によってのみ決定されるものではない。エアロゾル化される化合物の量は、基体の物理的形態によってだけでなく、基体中にも存在するその他の構成成分によっても影響を受ける可能性がある。エアロゾル化の温度および時間枠下の化合物の安定性はまた、エアロゾル中に存在する化合物の量にも影響を与える。
均質化したたばこ材料内の包含のために適切なエアロゾル形成体は当技術分野で知られており、また多価アルコール(トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、およびグリセロールなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノ-、ジ-、またはトリアセテート)、およびモノ-、ジ-、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これらに限定されない。均質化したたばこ材料は、単一のエアロゾル形成体、または二つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含んでもよい。
基体が発熱体を有する電気的に作動するエアロゾル発生システムのためのエアロゾル発生物品での使用が意図されている場合、エアロゾル形成体はグリセロールであることが好ましい。
エアロゾル形成体の量は、植物材料からの望ましいのレベルの風味化合物を有するエアロゾルを達成するために、植物材料のタイプまたは量などの均質化したたばこ材料の組成物に応じて適合されてもよい。エアロゾル形成体の量はまた、使用中にエアロゾル発生基体を加熱するための意図されるやり方、具体的には、関連付けられたエアロゾル発生装置内のエアロゾル発生物品の加熱中に均質化したたばこ材料が加熱されることになる温度にも応じて、適合されてもよい。
均質化したたばこ材料は、好ましくは、乾燥重量基準で、約10重量パーセント~約45重量パーセント、または乾燥重量基準で、約15重量パーセント~約40重量パーセントなど、乾燥重量基準で、約5重量パーセント~約55重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有してもよい。
エアロゾル形成体含有量は、乾燥重量基準で約5重量パーセント~約30重量パーセントであってもよい。例えば、本発明のある特定の好ましい実施形態による均質化したたばこ材料では、エアロゾル形成体含有量は、好ましくは、乾燥重量基準で、約5重量パーセント~約30重量パーセント、より好ましくは約10重量パーセント~約25重量パーセント、より好ましくは約15重量パーセント~約20重量パーセントである。
あるいは、エアロゾル形成体含有量は、乾燥重量基準で約15重量パーセント~約55重量パーセントであってもよい。例えば、本発明の代替的な好ましい実施形態による均質化したたばこ材料では、エアロゾル形成体含有量は、好ましくは、乾燥重量基準で、約15重量パーセント~約55重量パーセント、より好ましくは約25重量パーセント~約50重量パーセント、より好ましくは約35重量パーセント~約45重量パーセントである。
他の実施形態では、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で約1重量パーセント~約5重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有してもよい。例えば、基体が、エアロゾル形成体が基体から分離された貯蔵部内に保持されるエアロゾル発生物品での使用を意図される場合、基体は、1パーセント超で、かつ約5パーセント未満のエアロゾル形成体含有量を有してもよい。こうした実施形態では、エアロゾル形成体は加熱に伴い揮発し、またエアロゾル形成体の流れは、均質化したたばこ材料からの風味をエアロゾル内に同伴するように均質化したたばこ材料と接触する。
エアロゾル形成体は、均質化したたばこ材料中で湿潤剤として作用してもよい。
上記で定義したように、均質化したたばこ材料は、植物材料の機械的特性を変化させるための結合剤をさらに含み、結合剤は、本明細書に記述されるように、製造中に均質化したたばこ材料中に含まれる。適切な外来性結合剤は当業者に知られており、例えば、グアーガム、キサンタンガム、アラビアガム、およびローカストビーンガムなどのガム、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびエチルセルロースといったセルロースエーテルなどの、セルロース系結合剤、例えば、デンプン、アルギン酸などの有機酸、アルギン酸ナトリウムなどの有機酸の共役塩基塩、寒天、およびペクチンなどの多糖類、ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。結合剤はグアーガムを含むことが好ましい。
好ましくは、結合剤は、乾燥重量基準で、約1重量パーセント~約10重量パーセントの量で、好ましくは約2重量パーセント~約9重量パーセントの量で、より好ましくは約3重量パーセント~約8重量パーセントの量で存在する。
ある特定の実施形態では、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、約1重量パーセント~約10重量パーセントの結合剤を含むことが好ましく、結合剤は、グアーガムであることが最も好ましい。例えば、本発明の第一の好ましい実施形態によるエアロゾル発生物品では、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、約1重量パーセント~約10重量パーセントの結合剤を含むことが好ましく、結合剤は、グアーガムであることが最も好ましい。
ある特定の実施形態では、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、約2重量パーセント~約10重量パーセントの結合剤を含むことが好ましく、結合剤は、セルロースエーテルであることが最も好ましい。例えば、第二の好ましい実施形態によるエアロゾル発生物品では、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、約2重量パーセント~約10重量パーセントの結合剤を含むことが好ましく、結合剤は、セルロースエーテルであることが好ましい。結合剤はカルボキシメチルセルロース(CMC)であることが特に好ましい。
加えて、任意の実施形態の均質化したたばこ材料は、随意に、追加的なセルロースをさらに含んでもよい。例えば、均質化したたばこ材料は、約5重量パーセント~約50重量パーセントの追加的なセルロースを含んでもよい。
本明細書で使用される場合、「追加的なセルロース」という用語は、均質化したたばこ材料の中へと組み込まれた任意のセルロース系材料を包含し、これは、均質化したたばこ材料内に提供されたたばこ材料に由来しない。したがって、追加的なセルロースは、たばこ材料内に元来提供される任意のセルロースに対して、分離した、かつ別個のセルロースの供与源として、たばこ材料に加えて均質化したたばこ材料に組み込まれる。追加的なセルロースは、典型的に、たばこ材料とは異なる植物に由来する。好ましくは、追加的なセルロースは、不活性なセルロース系材料の形態であり、これは、感覚的に不活性であり、したがって、均質化したたばこ材料から発生したエアロゾルの感覚刺激性の特性に実質的に影響を与えない。例えば、追加的なセルロースは、好ましくは、無味かつ無臭の材料である。
追加的なセルロースは、一つのタイプのセルロース系材料から成ってもよく、または、下記により詳細に記述するように、異なる特性を提供する異なるタイプのセルロース系材料の組み合わせであってもよい。
本発明による均質化したたばこ材料内に組み込まれた追加的なセルロースは、均質化したたばこ材料の中で植物材料およびエアロゾル形成体を結合および支持するための追加的な構造および補強を提供すると考えられる。
追加的なセルロースの組み込みは、上述のように、結合剤がセルロースエーテルを含む均質化したたばこ材料において、特に有益であることが見出されている。ある特定の定義されたレベルでの、かつ定義された比の中での、セルロースエーテルと追加的なセルロース系材料との組み合わせは、下記に記載されるように、有利なことに、改善された引張強さおよび均質性を有する均質化したたばこ材料を提供することが見出された。
好ましくは、均質化したたばこ材料において、セルロースエーテルに対する追加的なセルロース系材料の比は、少なくとも2である。
追加的なセルロースは、セルロース粉末を含むことが好ましい。「セルロース粉末」という用語は、本明細書では、セルロース繊維に由来した粉末形態の精製されたセルロース系材料を指すために使用される。セルロース粉末は、100マイクロメートル未満の平均粒子サイズの粒子で形成されることが好ましい。セルロース粉末は、微結晶セルロースの形態であってもよい。本発明で使用するために適切なセルロース粉末は、微結晶セルロースタイプSK-105もしくはSK-101、またはセルロース粉末タイプM-60としてGumix International,Inc.(ニュージャージー州)から入手可能である。
セルロース粉末の量は、好ましくは、乾燥重量基準で、均質化したたばこ材料の少なくとも約5重量パーセントに、より好ましくは均質化したたばこ材料の少なくとも約6重量パーセントに、より好ましくは均質化したたばこ材料の少なくとも約7重量パーセントに、より好ましくは均質化したたばこ材料の少なくとも8重量パーセントに対応する。
セルロース粉末の量は、均質化したたばこ材料内のその他の構成成分の重量の量に依存して、そして具体的には、植物材料の重量の量に存して、この最小レベルを上回るように適合されてもよい。ある特定の実施形態では、セルロース粉末は、発生するエアロゾルの特性に著しい影響を与えることなく、均質化したたばこ材料内のある比率の植物材料を置き換えてもよい。
好ましくは、セルロース粉末の量は、乾燥重量基準で、約45重量パーセント以下の均質化したたばこ材料に対応し、より好ましくは約40重量パーセント以下の均質化したたばこ材料に対応する。
ある特定の実施形態、例えば、均質化したたばこ材料内に比較的高いレベルの植物材料を有する実施形態では、セルロース粉末の量は比較的低くてもよい。こうした実施形態では、セルロース粉末の量は、乾燥重量基準で、均質化したたばこ材料の約5重量パーセント~約15重量パーセント、または均質化したたばこ材料の約6重量パーセント~約12重量パーセント、または均質化したたばこ材料の約7重量パーセント~約11重量パーセント、または均質化したたばこ材料の約8重量パーセント~約10重量パーセントであってもよい。
他の実施形態、例えば、均質化したたばこ材料内に比較的低いレベルのエアロゾル発生植物材料を有する実施形態では、セルロース粉末の量は比較的高くてもよい。こうした実施形態では、セルロース粉末の量は、乾燥重量基準で、均質化したたばこ材料の約15重量パーセント~約45重量パーセント、または均質化したたばこ材料の約20重量パーセント~約40重量パーセント、または均質化したたばこ材料の約25重量パーセント~約35重量パーセントであってもよい。
好ましくは、均質化したたばこ材料がセルロースエーテルおよびセルロース粉末を含む場合、均質化したたばこ材料中のセルロースエーテルに対するセルロース粉末の重量比は、少なくとも約1.5である、すなわち、セルロース粉末の量は、セルロースエーテルの量の少なくとも1.5倍である。より好ましくは、均質化したたばこ材料中のセルロース粉末のセルロースエーテルに対する重量比は、少なくとも約1.6であり、より好ましくは少なくとも約1.8である。
セルロース粉末の代替として、またはそれに加えて、追加的なセルロースは、セルロース繊維を含んでもよい。「セルロース繊維」という用語は、本明細書では、植物系材料から直接得られた繊維を指すために使用され、各繊維は、その幅より著しく長い長さを有する。セルロース繊維は、少なくとも400マイクロメートルの繊維長さを有することが好ましい。本発明で使用するための適切なセルロース繊維としては、例えば、木材パルプ繊維が挙げられる。本発明で使用するためのセルロース繊維の適切な供与源は、ECF Bleached Hardwood Kraft PulpとしてStoraenso(スウェーデン)から入手可能である。
セルロース繊維は、有利なことに、本発明によるエアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体を形成する均質化したたばこ材料内で機械的補強として作用する場合がある。セルロース繊維は、均質化したたばこ材料内の植物材料の結合を改善してもよく、また具体的には、セルロースエーテル結合剤と組み合わせられた時に、引張強さの改善を提供してもよい。
セルロース繊維の量は、好ましくは、乾燥質量で、均質化したたばこ材料の少なくとも約3重量パーセントに、より好ましくは、乾燥重量基準で、均質化したたばこ材料の少なくとも約4重量パーセントに、より好ましくは均質化したたばこ材料の少なくとも約5重量パーセントに、またより好ましくは均質化したたばこ材料の少なくとも6重量パーセントに対応する。
セルロース繊維の量は、好ましくは、乾燥重量基準で、均質化したたばこ材料の約12重量パーセント以下に、より好ましくは均質化したたばこ材料の少なくとも約11重量パーセントに、より好ましくは均質化したたばこ材料の少なくとも約10重量パーセントに、より好ましくは均質化したたばこ材料の少なくとも8重量パーセントに対応する。
例えば、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、約3重量パーセント~約12重量パーセントのセルロース繊維を、または約4重量パーセント~約11重量パーセントのセルロース繊維を、または約5重量パーセント~約10重量パーセントのセルロース繊維を、または約6重量パーセント~約8重量パーセントのセルロース繊維を含んでもよい。
好ましくは、均質化したたばこ材料がセルロースエーテルおよびセルロース繊維を含む場合、均質化したたばこ材料内のセルロースエーテルに対するセルロース粉末の重量比は、少なくとも約0.5である、すなわち、セルロース粉末の量は、セルロースエーテルの量の少なくとも半分である。より好ましくは、均質化したたばこ材料中のセルロース繊維のセルロースエーテルに対する重量比は、少なくとも約0.75であり、より好ましくは少なくとも約1である。
好ましい実施形態では、追加的なセルロースは、セルロース粉末およびセルロース繊維を含む。こうした実施形態では、セルロース粉末のセルロース繊維に対する重量比は、好ましくは少なくとも約1.5、より好ましくは少なくとも約1.75、より好ましくは少なくとも約2である。
均質化したたばこ材料内に提供される追加的なセルロースの量は、追加的なセルロースおよび植物材料の総量が、均質化したたばこ材料の75重量パーセント以下に対応するように適合されることが好ましい。したがって、均質化したたばこ材料の少なくとも約25重量パーセントは、セルロースエーテルおよびエアロゾル形成体を含む他の構成要素によって提供されることが好ましい。
本発明の第二の好ましい実施形態によるエアロゾル発生物品では、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、約2重量パーセント~約10重量パーセントのセルロースエーテルと、約5重量パーセント~約50重量パーセントの追加的なセルロースとを含むことが好ましい。好ましくは、追加的なセルロースのセルロースエーテルに対する比は、少なくとも2である。
上述の構成成分に加えて、均質化したたばこ材料は随意に、揮発性構成成分(例えば、エアロゾル形成体およびニコチン)の拡散性を促進するために一つ以上の脂質をさらに含んでもよく、脂質は、本明細書に記述されるように、製造中に均質化した植物材料に含まれる。均質化したたばこ材料内に含むための適切な脂質としては、中鎖トリグリセリド、ココアバター、パーム油、パーム核油、マンゴー油、シアバター、大豆油、綿実油、ココナッツ油、水素化されたココナッツ油、カンデリラワックス(candellila wax)、カルナウバワックス、シェラック、ヒマワリワックス、ヒマワリ油、米糠、およびRevel A、ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料は、pH調整剤をさらに含んでもよい。
別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料は、均質化したたばこ材料の機械的特性を変化させるために繊維をさらに含んでもよく、繊維は、本明細書に記述されるように、製造中に均質化したたばこ材料内に含まれる。均質化したたばこ材料内の包含のための適切な外来性繊維は当技術分野で知られており、また非たばこ材料から形成された繊維を含み、また非たばこは、セルロース繊維、針葉樹繊維、広葉樹繊維、ジュート繊維、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。たばこ由来の外来性繊維および/またはたばこを追加することもできる。均質化したたばこ材料に追加される任意の繊維は、上記で定義したように「植物材料」の一部を形成するとは見なされない。均質化したたばこ材料内の包含の前に、繊維は、機械的パルプ化、精製、化学的パルプ化、漂白、硫酸塩パルプ化、およびそれらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない、当技術分野で知られている適切なプロセスによって処理されてもよい。典型的に、繊維は、その幅より大きい長さを有する。
適切な繊維は、典型的に、400マイクロメートルより大きく、かつ4mm以下の長さを有し、好ましくは0.7mm~4mmの範囲内の長さを有する。繊維は、基体の乾燥質量に基づいて、少なくとも約2重量パーセントの量で存在することが好ましい。均質化したたばこ材料内の繊維の量は、材料のタイプ、具体的には、均質化したたばこ材料を生成するために使用される方法に依存する場合がある。一部の実施形態では、繊維は、基体の乾燥質量に基づいて、約2重量パーセント~約15重量パーセントの、最も好ましくは、約4重量パーセントの量で存在してもよい。例えば、このレベルの繊維は、均質化したたばこ材料がキャストリーフの形態にある場合に存在してもよい。他の実施形態では、繊維は、少なくとも約30重量パーセント、または少なくとも約40重量パーセントの量で存在してもよい。例えば、このより高いレベルの繊維は、均質化したたばこ材料が製紙プロセスで形成されるたばこ紙である場合に提供される可能性が高い。
本発明の好ましい実施形態では、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で、約5重量パーセント~約30重量パーセントのエアロゾル形成体、および約1重量パーセント~約10重量パーセントの結合剤を含む。こうした実施形態では、均質化したたばこ材料は、約2重量パーセント~約15重量パーセントの繊維をさらに含むことが好ましい。結合剤は、グアーガムであることが特に好ましい。
均質化したたばこ材料は、固体またはゲルの形態であることが好ましい。しかしながら、一部の実施形態では、均質化したたばこ材料は、ゲルではない固体の形態であってもよい。均質化したたばこ材料は、フィルムの形態ではないことが好ましい。
均質化したたばこ材料は、任意の適切な形態で提供することができる。例えば、均質化したたばこ材料は、一つ以上のシートの形態であってもよい。本発明に関して本明細書で使用される場合、「シート」という用語は、その厚さより実質的に大きい幅および長さを有する層状の要素を記述する。
別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料は、複数のペレットまたは顆粒の形態であってもよい。
別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料は、カートリッジもしくはシーシャ消耗品を充填することができる、またはシーシャ装置で使用することができる形態であってもよい。本発明は、均質化したたばこ材料を含有するカートリッジまたはシーシャ装置を含む。
別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料は、複数のストランド、細片、または断片の形態であってもよい。本明細書で使用される場合、「ストランド」という用語は、その幅および厚さより実質的に大きい幅および長さを有する材料の細長い要素を記述する。「ストランド」という用語は、細片、断片、および類似の形態を有する任意の他の均質化したたばこ材料を包含するものと見なされるべきである。均質化したたばこ材料のストランドは、例えば、切断もしくは細断によって、または他の方法、例えば、押出成形方法によって、均質化したたばこ材料のシートから形成されてもよい。
一部の実施形態では、ストランドは、均質化したたばこ材料の形成中に均質化したたばこ材料のシートの分割または割った結果として、例えば、捲縮の結果として、均質化したたばこ材料の中でその場で形成されてもよい。均質化したたばこ材料内の均質化したたばこ材料のストランドは、相互から分離されてもよい。別の方法として、均質化したたばこ材料の中の均質化したたばこ材料の各ストランドは、ストランドの長さに沿って隣接したストランド(複数可)へと少なくとも部分的に接続されていてもよい。例えば、隣接したストランドは、一つ以上の繊維によって接続されていてもよい。これは、例えば、上述のように、均質化したたばこ材料の製造中に、均質化したたばこ材料のシートの分割に起因してストランドが形成される場合に生じる場合がある。
均質化したたばこ材料は、均質化したたばこ材料の一つ以上のシートの形態であることが好ましい。本発明の様々な実施形態では、均質化したたばこ材料の一つ以上のシートは、キャスティングプロセスによって生成されてもよい。本発明の様々な実施形態では、均質化したたばこ材料の一つ以上のシートは、製紙プロセスによって生成されてもよい。本明細書に記述されるような一つ以上のシートは、各々個別に、100マイクロメートル~600マイクロメートル、好ましくは150マイクロメートル~300マイクロメートル、そして最も好ましくは200マイクロメートル~250マイクロメートルの厚さを有してもよい。個々の厚さとは、個々のシートの厚さを指し、一方で組み合わせられた厚さとは、エアロゾル発生基体を構成するすべてのシートの合計厚さを指す。例えば、エアロゾル発生基体が二つの個々のシートから形成される場合、組み合わせられた厚さは、2枚の個々のシートの厚さ、または2枚のシートの測定された厚さの合計であり、2枚のシートはエアロゾル発生基体内で積み重ねられる。
本明細書に記述されるような一つ以上のシートは、各々個別に、約100g/m2~約300g/m2、または約100g/m2~約200g/m2の坪量を有してもよい。
本明細書に記述されるような一つ以上のシートは、各々個別に、約0.3g/cm3~約1.3g/cm3の密度を有してもよく、好ましくは0.7g/cm3~約1.0g/cm3の密度を有してもよい。
エアロゾル発生基体が均質化したたばこ材料の一つ以上のシートを含む本発明の実施形態では、シートは、一つ以上のシートの集合体の形態であることが好ましい。本明細書で使用される場合、「集合」という用語は、均質化したたばこ材料のシートが、プラグもしくはロッドの円筒軸に対して実質的に横断方向に渦巻き状にされる、折り曲げられる、または別の方法で圧縮もしくは締め付けられることを意味する。シートを「集合する」工程は、シートの必要な横断方向の圧縮を提供する任意の適切な手段によって実行されてもよい。
本明細書で使用される場合、「長軸方向」という用語は、エアロゾル発生物品の上流端と下流端との間に延びる、エアロゾル発生物品の主な長軸方向軸に対応する方向を指す。使用中、空気はエアロゾル発生物品を通して長軸方向に引き出される。「横断方向」という用語は、長軸方向軸に対して直角を成す方向を指す。本明細書で使用される場合、「長さ」という用語は、長軸方向における構成要素の寸法を指し、また「幅」という用語は、横断方向における構成要素の寸法を指す。例えば、円形断面を有するプラグまたはロッドの場合、最大幅は円の直径に対応する。
本明細書で使用される場合、「プラグ」という用語は、実質的に多角形状、円形状、長円形状、または楕円形状の断面を有する概して円筒状の要素を意味する。本明細書で使用される場合、「ロッド」という用語は、実質的に多角形状の断面、および好ましくは円形状、長円形状または楕円形状の断面の、概して円筒状の要素を指す。ロッドは、プラグの長さ以上の長さを有してもよい。典型的に、ロッドは、プラグの長さより長い長さを有する。ロッドは、長軸方向に整列していることが好ましい、一つ以上のプラグを備えてもよい。
本明細書で使用される場合、「上流」および「下流」という用語は、使用中にエアロゾル発生物品を通してエアロゾルが搬送される方向に関してエアロゾル発生物品の要素(または要素の部分)の相対的な位置を記述する。気流経路の下流端は、エアロゾルが物品のユーザーに送達される端である。
均質化したたばこ材料の一つ以上のシートは、その長軸方向軸に対して横断方向に集合され、またラッパーで取り囲まれて連続的なロッドまたはプラグを形成してもよい。連続的なロッドは、複数の個別のロッドまたはプラグへと切り離されてもよい。ラッパーは、下記により詳細に記述するように、紙ラッパーであってもよく、または紙ではないラッパーであってもよい。
別の方法として、均質化したたばこ材料の一つ以上のシートは、上記で言及されるように、ストランドへと切断されてもよい。こうした実施形態では、エアロゾル発生基体は、均質化したたばこ材料の複数のストランドを含む。ストランドは、プラグを形成するために使用されてもよい。典型的に、こうしたストランドの幅は、少なくとも約0.2mm、または少なくとも約0.5mmである。こうしたストランドの幅は、約5mm、または約4mm、または約3mm、または約1.5mm以下であることが好ましい。例えば、ストランドの幅は、約0.25mm~約5mm、または約0.25mm~約3mm、または約0.5mm~約1.5mmであってもよい。
ストランドの長さは、約5mmより長い、例えば、約5mm~約20mm、または約8mm~約15mm、または約12mmであることが好ましい。ストランドは、相互に実質的に同じ長さを有することが好ましい。ストランドの長さは、それによってロッドがより短いプラグへと切断される製造プロセスによって決定されてもよく、またストランドの長さはプラグの長さに対応する。ストランドは壊れやすい場合があり、これは特に移行中に破損をもたらす場合がある。こうした事例では、一部のストランドの長さは、プラグの長さより短くてもよい。
複数のストランドは、長軸方向軸と整列して、実質的に長軸方向にエアロゾル発生基体の長さに沿って延びることが好ましい。したがって、複数のストランドは、相互に実質的に平行に整列することが好ましい。
均質化したたばこ材料のストランドは、好ましくは、各々、少なくとも約0.02ミリグラム毎平方ミリメートルの、より好ましくは少なくとも約0.05ミリグラム毎平方ミリメートルの質量対表面積比を有する。均質化したたばこ材料のストランドは、好ましくは、各々、約0.2ミリグラム毎平方ミリメートル以下の、より好ましくは約0.15ミリグラム毎平方ミリメートル以下の質量対表面積比を有する。質量対表面積比は、ミリグラム単位の均質化したたばこ材料のストランドの質量を、平方ミリメートル単位の均質化したたばこ材料のストランドの幾何学的表面積で割ることによって計算される。
均質化したたばこ材料の一つ以上のシートは、捲縮、エンボス加工、または穿孔を通してテクスチャ加工されてもよい。一つ以上のシートは、集合される前に、またはストランドへと切断される前に、テクスチャ加工されてもよい。均質化したたばこ材料の一つ以上のシートは、集合の前に捲縮されることが好ましく、これにより均質化したたばこ材料は、捲縮したシートの形態、より好ましくは捲縮したシートの集合体の形態となってもよい。本明細書で使用される場合、「捲縮したシート」という用語は、通常は物品の長軸方向軸と整列している複数の実質的に平行な隆起または波形を有するシートを意味する。
一実施形態では、エアロゾル発生基体は、均質化したたばこ材料の単一のプラグの形態であってもよい。他の実施形態では、エアロゾル発生基体は、均質化したたばこ材料の二つ以上のプラグの形態であってもよく、均質化したたばこ材料のプラグは、同じまたは異なる均質化したたばこ材料から形成されてもよい。
本発明によるエアロゾル発生基体は、製紙、キャスティング、軟塊の再構成、押出成形、または任意のその他の適切なプロセスを含む様々な方法によって生成されてもよい。エアロゾル発生基体は、均質化したたばこ材料であることが好ましい。
均質化したたばこ材料は、「キャストリーフ」の形態であることが好ましい。「キャストリーフ」という用語は、たばこ粒子および結合剤(例えば、グアーガム)を含むスラリーをベルトコンベアなどの支持表面の上へとキャスティングし、スラリーを乾燥し、そして乾燥したシートを支持表面から取り外すことに基づくキャスティングプロセスによって作製されたシート製品を指すために本明細書で使用される。キャスティングまたはキャストリーフプロセスの実施例は、例えば、キャストリーフたばこの作製についての米国特許第A-5,724,998号に記述されている。キャストリーフプロセスでは、粒子状植物材料を、液体構成成分(典型的に水)と混合してスラリーを形成する。スラリー内のその他の添加される構成成分としては、繊維、結合剤、およびエアロゾル形成体が挙げられてもよい。粒子状植物材料は、結合剤の存在下で凝集されてもよい。スラリーは、支持表面の上へとキャストされ、そして乾燥されて、均質化したたばこ材料のシートを形成する。
ある特定の好ましい実施形態では、本発明による物品で使用される均質化したたばこ材料は、キャスティングによって製造される。キャスティングプロセスによって作製される均質化したたばこ材料は、典型的に、凝集した粒子状植物材料を含む。
キャストリーフプロセスでは、実質的にすべての可溶性画分が植物材料内に保持されるので、ほとんどの風味は有利なことに保たれる。追加的に、エネルギー集約的な製紙工程も回避される。
本発明の一つの好ましい実施形態では、均質化したたばこ材料を形成するために、粒子状植物材料、水、結合剤、およびエアロゾル形成体を含む混合物が形成される。混合物からシートが形成され、次いで、シートは乾燥される。混合物は水性混合物であることが好ましい。本明細書で使用される場合、「乾燥質量」は、割合で表現された、混合物中のすべての水以外の構成成分の重量の総和に対する粒子状の水以外の構成成分の重量を指す。水性混合物の組成は、「乾燥質量割合」によって言及されてもよい。これは、割合として表現される、水性混合物全体の重量に対する水以外の構成成分の重量を指す。
混合物はスラリーであってもよい。本明細書で使用される場合、「スラリー」は、比較的低い乾燥質量を有する均質化した水性混合物である。本明細書の方法で使用される場合、スラリーは、好ましくは5パーセント~60パーセントの乾燥質量を有してもよい。
別の方法として、混合物は軟塊であってもよい。本明細書で使用される場合、「軟塊」とは、比較的高い乾燥質量を有する水性混合物である。本明細書の方法で使用される場合、軟塊は、好ましくは、少なくとも60パーセント、より好ましくは少なくとも70パーセントの乾燥質量を有してもよい。
30パーセント超の乾燥質量を含むスラリーおよび軟塊が、本発明の方法のある特定の実施形態では好ましい場合がある。
粒子状植物材料、水、およびその他の随意の構成成分を混合する工程は、任意の適切な手段によって実行されてもよい。低粘度の混合物、すなわち一部のスラリーについては、混合は、高エネルギーミキサーまたは高剪断ミキサーを使用して実施されることが好ましい。こうした混合は、混合物の様々な相を破壊し、かつ均一に分散させる。より高い粘度の混合物、すなわち一部の軟塊については、混練プロセスは、混合物の様々な相を均一に分布させるために使用されてもよい。
本発明による方法は、混合物を振動させて様々な構成成分を分散させる工程をさらに含んでもよい。混合物を振動させること、すなわち、例えば、均質化した混合物が存在するタンクまたはサイロを振動させることは、特に混合物が低粘度の混合物、すなわち、一部のスラリーである場合に、混合物の均質化に役立つ場合がある。混合だけでなく、振動も実施される場合、キャスティングするために最適な標的値まで混合物を均質化するために、より短い混合時間しか要求されない場合がある。
混合物がスラリーである場合、均質化したたばこ材料のウェブは、ベルトコンベアなどの支持表面上にスラリーをキャスティングすることを含むキャスティングプロセスによって形成されることが好ましい。均質化したたばこ材料の製造方法は、シートを形成するために当該キャストウェブを乾燥させる工程を含む。キャストウェブは、室温で、または少なくとも摂氏約60度、より好ましくは、少なくとも摂氏約80度の周囲温度で、適切な長さの時間の間乾燥してもよい。キャストウェブは、摂氏200度以下の、より好ましくは、摂氏約160度以下の周囲温度で乾燥することが好ましい。例えば、キャストウェブは、摂氏約60度~摂氏約200度、または摂氏約80度~摂氏約160度の温度で乾燥してもよい。乾燥後のシートの水分含量は、シートの総重量に基づいて約5パーセント~約15パーセントであることが好ましい。次いで、シートは、乾燥後に支持表面から取り外されてもよい。キャストシートは、引張強さを有し、これにより機械的に操作することができ、かつ破損または変形することなくボビンに巻くことができる、またはボビンから巻き出すことができる。
混合物が軟塊である場合、押出成形された混合物を乾燥する工程の前に、軟塊は、シート、ストランド、または細片の形態で押出成形されてもよい。好ましくは、軟塊は、シートの形態で押出成形されてもよい。押出成形された混合物は、室温で、または少なくとも摂氏約60度で、より好ましくは、少なくとも摂氏約80度の温度で、適切な長さの時間、乾燥してもよい。押出成形された混合物は、摂氏200度以下の、より好ましくは、摂氏約160度以下の周囲温度で乾燥することが好ましい。例えば、押出成形された混合物は、摂氏約60度~摂氏約200度、または摂氏約80度~摂氏約160度の温度で乾燥してもよい。乾燥後の押出成形された混合物の水分含量は、シートの総重量に基づいて約5パーセント~約15パーセントであることが好ましい。スラリーから形成されたウェブに対して著しくより低い含水量の結果として、軟塊から形成されたシートは、より短い乾燥時間および/またはより低い乾燥温度しか必要としない。
シートを乾燥した後、本方法は、国際公開第A-2015/082652号の開示に記述されるように、ニコチン塩を、好ましくはエアロゾル形成体とともにシートの上へとコーティングする工程を随意に含んでもよい。
シートが乾燥した後、本発明による方法は、随意に、上述のように、エアロゾル発生基体の形成のためにシートをストランド、断片、または細片へと切断する工程を含んでもよい。ストランド、断片、または細片は、エアロゾル発生基体のロッドを形成するために、適切な手段を使用して一緒にされてもよい。エアロゾル発生基体の形成されたロッドでは、ストランド、断片、または細片は、例えば、ロッドの長軸方向に実質的に整列されてもよい。別の方法として、ストランド、断片、または細片は、ロッド内でランダムに配向させてもよい。
本発明による方法は、随意に、乾燥工程の後、シートをボビンの上へと巻く工程をさらに含んでもよい。
本発明の均質化したたばこ材料は、別の方法として、植物「紙」の形態で均質化した植物材料のシートを製造すするための製紙方法によって製造されてもよい。植物紙は、可溶性植物化合物の抽出物および繊維状植物材料の不溶性残留物を生成するために、植物原料を溶媒で抽出し、そして抽出物を不溶性残留物と再組み合わせするプロセスによって形成される再構成された植物シートを指す。抽出物は、不溶性残留物と再組み合わせする前に、随意に濃縮されてもよく、またはさらに処理されてもよい。不溶性残留物は、抽出物と再組み合わせする前に、随意に精製されてもよく、また追加的な植物繊維と組み合わせられてもよい。本発明による方法では、植物原料は、随意にたばこの粒子と組み合わせた、たばこの粒子を含むことになる。
より詳細には、植物紙を生成する方法は、植物材料と水を混合して希釈懸濁液を形成する第一の工程を含む。希釈懸濁液は、主に別個のセルロース繊維を含む。懸濁液は、キャスティングプロセスで製造されるスラリーより粘度が低く、含水量が高い。この第一の工程は、随意に水酸化ナトリウムなどのアルカリの存在下で浸漬することと、随意に熱を印加することと、を伴ってもよい。
方法は、懸濁液を、繊維状植物材料の不溶性残留物を含有する不溶性部分と、可溶性植物化合物を含む液体または水性抽出物とに分離する第二の工程をさらに含む。繊維状植物材料の不溶性残留物の中に残っている水は、篩として作用するスクリーンを通して排出されてもよく、これにより無作為に織り合わされた繊維のウェブが置かれてもよい。ローラーで押すことにより、場合によっては吸引または真空によって補助されて、水はこのウェブからさらに除去されてもよい。
水性部分および水を除去した後、不溶性残留物は、シートへと形成される。概して平坦な、均一な植物繊維のシートが形成されることが好ましい。
方法は、シートから除去された可溶性植物化合物の抽出物を濃縮する工程と、均質化した植物材料のシートを形成するために、濃縮した抽出物を繊維状植物材料の不溶性残留物のシートへと添加する工程と、をさらに含むことが好ましい。別の方法として、または追加的に、別のプロセスからの可溶性植物物質または濃縮した植物物質をシートに追加することができる。抽出物または濃縮された抽出物は、同じ種の植物の別の変種由来、または別の種の植物由来であってもよい。
このプロセスは、米国特許第A-3,860,012号に記述されるように、たばこを用いて、たばこ紙としても知られる再構成たばこ製品を作製するために使用されてきた。
ある特定の好ましい実施形態では、本発明による物品で使用される均質化したたばこ材料は、上記で定義したように、製紙プロセスによって製造される。こうした実施形態では、均質化したたばこ材料は、たばこ紙の形態である。
こうしたプロセスによって製造された均質化したたばこ材料は、たばこ紙と呼ばれる。製紙プロセスによって作製された均質化したたばこ材料は、特に紙が水によって湿っている時、目視で、または光学顕微鏡下で見ることができる、材料全体にわたる複数の繊維の存在によって区別することができる。対照的に、キャスティングプロセスによって作製された均質化したたばこ材料は、紙より少ない繊維を含み、また湿った時にスラリーへと解離する傾向がある。
均質化したたばこ材料の製造に適用することができるその他の知られているプロセスは、例えば、米国特許第A-3,894,544号に記述されるタイプの軟塊再構成プロセス、および、例えば、英国特許第A-983,928号に記述されるタイプの押出成形プロセスである。典型的に、押出成形プロセスおよび軟塊再構成プロセスによって製造された均質化したたばこ材料の密度は、キャスティングプロセスによって製造された均質化したたばこ材料の密度より大きい。
好ましくは、本発明によるエアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体は、少なくとも約200mgの均質化したたばこ材料、より好ましくは少なくとも約220mgの均質化したたばこ材料、そしてより好ましくは少なくとも約250mgの均質化したたばこ材料を含む。
本発明によるエアロゾル発生物品は、一つ以上のプラグ内に均質化したたばこ材料を含むロッドを備える。エアロゾル発生基体のロッドは、約5mm~約120mmの長さを有してもよい。例えば、ロッドは、好ましくは、約10~約45mm、より好ましくは、約10mm~15mm、最も好ましくは、約12mmの長さを有する。代替的な実施形態では、ロッドは、約30mm~約45mm、または約33mm~約41mmの長さを有することが好ましい。ロッドが均質化したたばこ材料の単一のプラグから形成される場合、プラグは、ロッドと同じ長さを有する。
エアロゾル発生基体のロッドは、それらの意図される使用に応じて約5mm~約10mmの外径を有してもよい。例えば、一部の実施形態では、ロッドは、約5.5mm~約8mm、または約6.5mm~約8mmの外径を有してもよい。エアロゾル発生基体のロッドの「外径」は、任意のラッパーを含むロッドの直径に対応する。
本発明によるエアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体のロッドは、その長さの少なくとも一部に沿って一つ以上のラッパーによって囲まれることが好ましい。一つ以上のラッパーは、紙ラッパーもしくは紙ではないラッパー、またはその両方を含んでもよい。本発明の特定の実施形態で使用するための適切な紙ラッパーは、当技術分野で知られており、またシガレットペーパーおよびフィルタープラグラップが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の特定の実施形態で使用するための適切な紙ではないラッパーは当技術分野で知られており、また均質化したたばこ材料のシートを含むがこれらに限定されない。
本発明のある特定の実施形態では、エアロゾル発生基体は、例えば、アルミ箔などの金属箔、または金属化紙などの熱伝導性シート材料によって、その長さの少なくとも一部に沿って囲まれる。金属箔または金属化紙は、エアロゾル発生基体全体にわたって熱を急速に伝導する目的を果たす。加えて、金属箔または金属化紙は、消費者がそれに点火しようと試みる場合には、エアロゾル発生基体の着火を防止するように機能してもよい。さらに、使用中に、金属箔または金属化紙は、外側ラッパーの加熱に伴い生成される臭気が、エアロゾル発生基体から発生したエアロゾルに入るのを防止する場合がある。例えば、これは、エアロゾルを発生するために使用中に外部から加熱されるエアロゾル発生基体を有するエアロゾル発生物品にとって問題である場合がある。別の方法として、または追加的に、使用中にエアロゾル発生装置の中へと挿入される時に、エアロゾル発生物品の検出または認識を容易にするために、金属化ラッパーが使用されてもよい。金属箔または金属化紙は、鉄粒子などの金属粒子を含んでもよい。
エアロゾル発生基体を囲む一つ以上のラッパーは、約0.1mm~約0.9mmの総厚さを有することが好ましい。
エアロゾル発生基体のロッドの内径は、好ましくは、約3mm~約9.5mm、より好ましくは、約4mm~約7.5mm、より好ましくは、約5mm~約7.5mmである。「内径」は、ラッパーの厚さを含まない、エアロゾル発生基体のロッドの直径に対応するが、依然として定位置にあるラッパーとともに測定される。
本発明によるエアロゾル発生物品はまた、カートリッジまたはシーシャ消耗品も含むが、これらに限定されない。
本発明によるエアロゾル発生物品は随意に、エアロゾル発生基体のすぐ下流に少なくとも一つの中空管を備えてもよい。管の一つの機能は、エアロゾル発生基体を、発熱体と接触することができるように、エアロゾル発生物品の遠位端に向かって位置特定することである。管は、発熱体がエアロゾル発生基体の中へと挿入された時に、エアロゾル発生基体が他の下流要素に向かってエアロゾル発生物品に沿って強制されるのを防止するように作用する。また、管は、下流要素をエアロゾル発生基体から分離するためのスペーサー要素としても作用する。管は、セルロースアセテート、ポリマー、厚紙、または紙などの任意の材料で作製することができる。
本発明によるエアロゾル発生物品は、随意に、エアロゾル発生基体の下流に、かつ中空管のすぐ下流に、スペーサーまたはエアロゾル冷却要素のうちの一つ以上を備える。使用時に、エアロゾル発生基体から放出された揮発性化合物によって形成されたエアロゾルは、ユーザーによって吸入される前にエアロゾル冷却要素を通過し、かつエアロゾル冷却要素によって冷却される。より低い温度は、ベイパーがエアロゾルへと凝縮することを可能にする。スペーサーまたはエアロゾル冷却要素は、エアロゾル発生基体のすぐ下流にあるものと同様とすることができる、中空のセルロースアセテートチューブまたは厚紙管などの中空管であってもよい。スペーサーは、中空のセルロースアセテートチューブと外径は等しいが、内径はこれより小さい、または大きい中空管であってもよい。一実施形態では、紙の中に巻かれたエアロゾル冷却要素は、金属箔、箔でラミネートされた紙、好ましくは合成ポリマーで作製された高分子シート、および実質的に非多孔性の紙または厚紙などの、任意の適切な材料で作製された一つ以上の長軸方向チャネルを含む。一部の実施形態では、紙で巻かれたエアロゾル冷却要素は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、セルロースアセテート(CA)、高分子シートでラミネートされた紙、およびアルミ箔から成る群から選択される材料で作製された一つ以上のシートを含んでもよい。別の方法として、エアロゾル冷却要素は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、およびセルロースアセテート(CA)から成る群から選択される材料の織られたフィラメント、または不織フィラメントで作製されてもよい。好ましい実施形態では、エアロゾル冷却要素は、フィルターペーパーの中に巻かれたポリ乳酸の捲縮したシートの集合体である。別の好ましい実施形態では、エアロゾル冷却要素は、長軸方向チャネルを備え、かつポリ乳酸フィラメントなどの合成ポリマーの織られたフィラメントで作製され、これは紙で巻かれる。
本発明によるエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体および中空アセテート管、スペーサー、またはエアロゾル冷却要素の下流に、フィルターまたはマウスピースをさらに備えてもよい。フィルターは、粒子状構成成分、ガス状構成成分、またはそれらの組み合わせの除去のための一つ以上の濾過材料を含んでもよい。適切な濾過材料は当技術分野で知られており、例えば、セルロースアセテートトウおよび紙などの繊維質の濾過材料、例えば活性化アルミナ、ゼオライト、分子篩、およびシリカゲルなどの吸着剤、例えば、ポリ乳酸(PLA)、Mater-Bi(登録商標)、疎水性ビスコース繊維、およびバイオプラスチックを含む生分解性ポリマー、ならびにそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。フィルターは、エアロゾル発生物品の下流端に位置してもよい。フィルターは、セルロースアセテートフィルタープラグであってもよい。一実施形態では、フィルターは約7mmの長さであるが、約5mm~約10mmの長さを有してもよい。
本発明によるエアロゾル発生物品は、物品の下流端において口側端空洞を含んでもよい。口側端空洞は、フィルターまたはマウスピースから下流に延びる一つ以上のラッパーによって画定されてもよい。別の方法として、口側端空洞は、エアロゾル発生物品の下流端に提供される別個の管状要素によって画定されてもよい。
本発明によるエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品に沿った場所に提供される通気ゾーンをさらに含むことが好ましい。例えば、エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体の下流に提供される中空管に沿った場所に提供されてもよい。
本発明の好ましい実施形態では、エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体、エアロゾル発生基体の下流の少なくとも一つの中空管、および少なくとも一つの中空管の下流のフィルターを含む。随意に、エアロゾル発生物品は、フィルターの下流端に口側端空洞をさらに含む。通気ゾーンは、少なくとも一つの中空管に沿った場所に提供されることが好ましい。
本発明によるエアロゾル発生物品は、少なくとも約30mm、または少なくとも約40mmの全長を有してもよい。エアロゾル発生物品の全長は、90mm未満、または約80mm未満であってもよい。
一実施形態では、エアロゾル発生物品は、約40mm~約50mm、好ましくは、約45mmの全長を有する。別の実施形態では、エアロゾル発生物品は、約70mm~約90mm、好ましくは約80mm~約85mmの全体長さを有する。別の実施形態では、エアロゾル発生物品は、約72mm~約76mm、好ましくは約74mmの全長を有する。
エアロゾル発生物品は、約5mm~約8mm、好ましくは、約6mm~約8mmの外径を有してもよい。一実施形態では、エアロゾル発生物品は、約7.3mmの外径を有する。
本発明によるエアロゾル発生物品は、一つ以上のエアロゾル修飾要素をさらに備えてもよい。エアロゾル修飾要素は、エアロゾル修飾剤を提供してもよい。本明細書で使用される場合、エアロゾル修飾剤という用語は、使用時に、フィルターを通過するエアロゾルの一つ以上の特徴または特性を修飾する任意の薬剤を記述するために使用される。適切なエアロゾル修飾剤としては、使用時に、フィルターを通過するエアロゾルに味覚または芳香を付与する薬剤、または使用時に、フィルターを通過するエアロゾルから風味を除去する薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。
エアロゾル修飾剤は、水分または液体風味剤のうちの一つ以上であってもよい。水または水分は、例えば、発生したエアロゾルを湿らせることによって、ユーザーの感覚的な体験を修飾する場合があり、これはエアロゾルに冷却効果を提供する場合があり、またユーザーによって体験されるえぐみの知覚を低減する場合がある。エアロゾル修飾要素は、一つ以上の液体風味剤を送達するための風味送達要素の形態であってもよい。別の方法として、例えば、均質化した植物材料の製造中にスラリーもしくは原料に風味を追加することによって、または均質化した植物材料の表面の上へと液体風味剤をスプレーすることによって、液体風味剤を均質化した植物材料に直接的に追加してもよい。
一つ以上の液体風味剤は、エアロゾル発生物品の使用中に発生するエアロゾルの味覚を強化するために、風味送達要素内に液体の形態で放出可能に配置するのに適した任意の風味化合物または植物抽出物を含んでもよい。液体または固体の風味剤はまた、セルロースアセテートトウなどのフィルターを形成する材料内に直接的に配置することもできる。適切な風味または風味剤としては、メントール、ミント(ペパーミントおよびスペアミントなど)、チョコレート、甘草、柑橘類およびその他の果実風味、ガンマ八量体、バニリン、エチルバニリン、口臭消臭風味剤、スパイス風味剤(シナモンなど)、サリチル酸メチル、リナロール、オイゲノール、ベルガモット油、ゼラニウム油、レモン油、カンナビス油、およびたばこ風味剤が挙げられるが、これらに限定されない。その他の適切な風味としては、酸、アルコール、エステル、アルデヒド、ケトン、ピラジン、これらの組み合わせ、またはこれらのブレンド、およびこれに類するものから成る群から選択される風味化合物が挙げられる場合がある。
エアロゾル修飾剤は、フィルターを通過するエアロゾルのある特定の成分を除去し、そしてそれによって、エアロゾルの風味および芳香を修飾する、活性炭などの吸着剤材料であってもよい。
一つ以上のエアロゾル修飾要素は、エアロゾル発生基体の下流、またはエアロゾル発生基体内に位置してもよい。エアロゾル発生基体は均質化したたばこ材料およびエアロゾル修飾要素を含んでもよい。様々な実施形態では、エアロゾル修飾要素は、均質化したたばこ材料に隣接して定置されてもよく、または均質化したたばこ材料内に埋め込まれてもよい。典型的に、エアロゾル修飾要素は、エアロゾル発生基体の下流に位置してもよく、最も典型的には、エアロゾル冷却要素内、フィルタープラグ内もしくはフィルタープラグ間の空洞内などのエアロゾル発生物品のフィルター内に位置してもよい。一つ以上のエアロゾル修飾要素は、糸、カプセル、マイクロカプセル、ビーズ、もしくは高分子マトリクス材料、またはそれらの組み合わせのうちの一つ以上の形態であってもよい。
エアロゾル修飾要素が糸の形態である場合、国際公開第A-2011/060961号に記載されるように、糸は、フィルタープラグラップなどの紙から形成されてもよく、また糸には、少なくとも一つのエアロゾル修飾剤が装填され、そしてフィルターの本体内に位置してもよい。糸を形成するために使用することができるその他の材料としては、セルロースアセテートおよび綿が挙げられる。
エアロゾル修飾要素がカプセルの形態である場合、国際公開第A-2007/010407号、同第A-2013/068100号、および同第A-2014/154887号に記載されるように、カプセルは、フィルター内に位置する壊れやすいカプセルであってもよく、カプセルの内部コアは、フィルターが外力に供された時にカプセルの外部シェルの破壊に伴い放出されてもよいエアロゾル修飾剤を含有する。カプセルは、フィルタープラグ内、またはフィルタープラグ間の空洞内に位置してもよい。
エアロゾル修飾要素が高分子マトリクス材料の形態である場合、高分子マトリクス材料は、国際公開第A-2013/034488号に記述されるように、高分子マトリクスが高分子マトリクス材料の融点を上回って加熱される時など、エアロゾル発生物品が加熱された時に、風味剤を放出する。典型的に、こうした高分子マトリクス材料は、エアロゾル発生基体内のビーズ内に位置してもよい。別の方法として、または追加的に、風味剤は、高分子マトリクス材料のドメイン内に閉じ込められ、そして高分子マトリクス材料の圧縮に伴い高分子マトリクス材料から放出可能であってもよい。風味剤は、おおよそ15ニュートンの力での高分子マトリクス材料の圧縮に伴い放出されることが好ましい。こうした風味修飾要素は、国際公開第2013/068304号に記述されるように、5N~20Nなど、少なくとも5ニュートンの力の範囲にわたって、液体風味剤の持続放出を提供してもよい。典型的に、こうした高分子マトリクス材料は、フィルター内のビーズ内に位置してもよい。
エアロゾル発生物品は、可燃性熱源と、可燃性熱源の下流にあるエアロゾル発生基体とを備えてもよく、エアロゾル発生基体は、本発明の第一の態様に関して上述した通りである。
例えば、本明細書に記述されるような基体は、国際公開第A-2009/022232号で開示されたタイプの加熱式エアロゾル発生物品で使用されてもよいが、これは可燃性炭素系熱源と、可燃性熱源の下流にあるエアロゾル発生基体と、可燃性炭素系熱源の後方部分およびエアロゾル発生基体の隣接した前方部分の周りにあり、かつそれらと接触する熱伝導性要素と、を備える。しかし、当然のことながら、本明細書に記述されるような基体はまた、その他の構造を有する可燃性熱源を備える加熱式エアロゾル発生物品でも使用されてもよい。
本発明は、発熱体を含むエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置で使用するためのエアロゾル発生物品とを備えるエアロゾル発生システムを提供し、エアロゾル発生物品は、上述のようなエアロゾル発生基体を含む。
好ましい実施形態では、本明細書に記述されるようなエアロゾル発生基体は、加熱式エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体が電気的熱源によって加熱される電気的に作動するエアロゾル発生システムで使用するための加熱式エアロゾル発生物品で使用されてもよい。
例えば、本明細書に記述されるようなエアロゾル発生基体は、欧州特許第A-0 822 760号で開示されるタイプの加熱式エアロゾル発生物品で使用されてもよい。
こうしたエアロゾル発生装置の発熱体は、熱を伝導するための任意の適切な形態であってもよい。エアロゾル発生基体の加熱は、内部から、外部から、またはその両方から達成されてもよい。発熱体は、好ましくは、基体が内側から加熱されるように、基体の中へと挿入されるように適合されたヒーターブレードまたはピンであってもよい。別の方法として、発熱体は、基体を部分的または完全に取り囲み、そして基体を外側から円周状に加熱してもよい。
本発明のある特定の実施形態では、エアロゾル発生システムは、上記で定義したようにエアロゾル発生基体を含むエアロゾル発生物品と、エアロゾル形成体の供与源と、エアロゾル形成体を気化するための手段、好ましくは上述のような発熱体と、を備える。エアロゾル形成体の供与源は、エアロゾル発生装置上に存在する、再充填可能または交換可能とすることができる貯蔵部とすることができる。貯蔵部は、エアロゾル発生物品から物理的に分離しているが、発生したベイパーは、エアロゾル発生物品を通して方向付けられる。ベイパーは、植物材料中のニコチンおよび風味剤などの揮発性化合物を放出するエアロゾル発生基体と接触して、エアロゾルを形成する。随意に、エアロゾル発生基体内の化合物の揮発を補助するために、エアロゾル発生システムは、好ましくはエアロゾル形成体と調整された様態で、エアロゾル発生基体を加熱するための発熱体をさらに備えてもよい。しかしながら、ある特定の実施形態では、エアロゾル発生物品を加熱するために使用される発熱体は、エアロゾル形成体を加熱するヒーターから分離される。
上記で定義したように、本発明は、下記に詳細に記述するように、本発明によるエアロゾル発生基体で使用するための乾燥した緑のたばこ材料の製造方法をさらに提供する。本発明による方法は、以下の工程:キュアリングしていない緑のたばこ葉を提供する工程と、4重量パーセント~15重量パーセントの水分含量が達成されるまでキュアリングしていない緑のたばこ葉を乾燥する工程と、乾燥した緑のたばこ材料を製造するために、キュアリングしていない緑のたばこ葉を切断または粉砕する工程と、を含む。本発明によると、乾燥工程の温度、圧力、および持続時間は、乾燥した緑のたばこ材料が、少なくとも1グラム当たり0.5ミリグラムのクロロフィルレベルを保持するように選択される。これは、乾燥工程が、たばこ葉におけるクロロフィルのレベルが保持され、かつ葉が緑色のままであるようなやり方で実行されることを意味する。緑のたばこ葉は、いかなるキュアリングプロセスにも供されない。
好ましくは、本発明による方法の乾燥工程は、キュアリングしていない緑のたばこ葉の収穫から5日以内に、より好ましくは収穫から4日以内に、より好ましくは収穫から3日以内に、そして最も好ましくは収穫から2日以内に完了する。これは、たばこ材料の貯蔵および乾燥の合計時間が、たばこ材料が採取された時点から5日、または4日、または3日、または2日を超えないことを意味する。したがって、乾燥した緑のたばこ材料は、たばこ葉の貯蔵の結果としてのたばこ葉の化学組成に対するいかなる影響も最小化することができるように、たばこの収穫後比較的短い時間内に製造される。
本発明の方法は、上述のように、緑のたばこ葉を、エアロゾル発生物品のためのエアロゾル発生基体での使用のために適切な、乾燥した緑のたばこ材料へと加工するための高速かつ効率的なやり方を提供する。これは、次に、時間とコストとの両方の観点から、エアロゾル発生基体をより効率的に製造することを可能にする。本発明の方法は、すべてのたばこタイプに適用することができる。有利なことに、本発明の方法は、所望される場合には、茎を取ることなく、たばこ葉全体に対して実行することができる。別の方法として、本発明による方法は、キュアリングしていない緑のたばこ葉の葉身を用いて実行されてもよい。この場合、葉は乾燥工程の前に茎を取ることになり、そして茎は別個に加工される。所望される場合、茎は、エアロゾル発生基体を形成するための乾燥した緑のたばこ材料を提供するために、たばこ葉身と再び組み合わせされてもよい。
緑のたばこ葉の乾燥は、キュアリングが生じないように、またたばこ葉がそれらの緑色を保持するように、特に選択された温度および圧力条件を用いて実行される。上述のように、キュアリングした葉と比較して、緑のたばこ葉に存在する、ある特定の望ましくない成分のレベルの減少に基づいて、エアロゾル発生基体における緑のたばこ葉の使用にはいくつかの利点がある。
キュアリングしていないたばこ葉を急速に乾燥して、水分含量を約4重量パーセント~約15重量パーセント、より好ましくは約10重量パーセント~約13重量パーセントに減少させる一方で、葉の中のクロロフィルレベルを可能な限り高く保持するために、いくつかの異なる方法が使用可能である。選択された方法に応じて、温度、圧力、および持続時間は、必要とされる成果を提供するために具体的に適合される。
ある特定の実施形態では、乾燥工程は、葉の水分含量を可能な限り急速に減少させるために、キュアリングしていない緑のたばこ葉を加熱することによって実行される。たばこ葉の加熱は、当業者には知られているであろうオーブンまたは乾燥機などの任意の適切な設備を使用して実行されてもよい。たばこ葉の加熱は、箱形乾燥機内で実行されることが好ましい。乾燥工程を実行するための適切な設備の一例は、Wolvering Proctor & Schwartz Ltd.から入手可能な箱形乾燥機である。
箱形乾燥機では、たばこ葉は典型的に加熱チャンバー内に吊り下げられ、これは、葉と葉の間の接触を最小限にし、乾燥を容易にするために、曝露される葉の表面積を最大化する。乾燥工程の間、加熱された空気または蒸気は、所望の温度で、チャンバーを通して循環される。たばこ葉を加熱するための箱形乾燥機の使用は、有利なことに、葉の均一な加熱を提供し、乾燥機内のホットスポットを最小化することが分かっている。これは、葉の乾燥の均一性を最適化する。箱形乾燥機の使用は、典型的に葉の葉身部分より乾燥が遅いたばこ葉の中肋を乾燥のために最も効果的であることも分かっている。
こうした実施形態では、乾燥工程は、好ましくは摂氏約120度未満の温度で、より好ましくは摂氏約110度未満の温度で実行される。乾燥工程は、好ましくは少なくとも摂氏約75度の、より好ましくは少なくとも摂氏約85度の、そしてより好ましくは少なくとも摂氏約100度の温度で実行される。例えば、乾燥工程は、摂氏約75度~摂氏約120度、または摂氏約75度~摂氏約110度の温度で実行されてもよい。この温度レベルは、効果的な乾燥を提供する一方で、比較的高いレベルのクロロフィルを保持し、かつ加熱プロセス中の葉への損傷を回避するために選択される。
特に好ましい実施形態では、乾燥工程は、箱形乾燥機中で摂氏75度~摂氏110度の温度で実行される。
加熱工程の持続時間は、乾燥前のキュアリングしていないたばこ葉の水分レベルだけでなく、加熱工程および正確な加熱条件のために選択される特定の温度にも依存する。好ましくは、たばこ葉は、7時間以下、好ましくは6時間以下、好ましくは4時間以下、より好ましくは2時間以下、そして最も好ましくは1時間以下の間加熱される。
特に好ましい実施例では、キュアリングしていないたばこ葉は、必要とされる水分含量の低減を達成するために、摂氏75度の温度で7時間以下の間加熱される。代替的な好ましい実施例では、キュアリングしていないたばこ葉は、必要とされる水分含量の低減を達成するために、摂氏110度の温度で4時間以下の間加熱される。
加熱工程は、加熱中にたばこ葉を通過する空気または不活性ガスの連続フローを用いる通気条件下で実行されることが好ましい。これは、有利なことに、必要とされる乾燥時間を減少させる場合がある。
加熱工程は、例えば、回転ドラム内でのたばこ葉の撹拌を行わずに実行されることが好ましい。これは、加熱中のたばこ葉への損傷の潜在的可能性を回避する。
加熱工程は、手を加えられていない全体のたばこ葉で実行されてもよい。別の方法として、たばこ葉は、加熱工程の前に茎を取り外されてもよく、これによりたばこ葉身およびたばこ茎は、相互から分離乾燥される。
ある特定の実施形態では、加熱工程は、たばこ葉全体を加熱し、乾燥したらたばこ葉身をたばこ茎から分離し、そしてたばこ葉身を乾燥機から取り出し、次いで残りのたばこ茎を乾燥するまで加熱することを含む。これは、たばこの葉身と中肋の両方を、葉身を過度に乾燥することなく、効果的に乾燥することを可能にする。
乾燥工程が加熱によって実行されるある特定の実施形態では、本発明による方法は、第一の加熱工程の後で、かつより低い温度で実行される、第二の加熱工程をさらに含んでもよい。例えば、方法は、キュアリングしていない緑のたばこ葉が摂氏約75度未満、または摂氏約50度未満の温度で加熱される第二の加熱工程をさらに含んでもよい。第二の加熱工程の包含は、たばこ茎(中肋)の完全な乾燥を達成することができるように、キュアリングしていないたばこ葉が乾燥中に手を加えられていないまま保持されるので有利である場合がある。
加熱に対する代替として、本発明の方法の乾燥工程は、凍結乾燥によって実行されてもよい。凍結乾燥は、フリーズドライとしても知られ、製品(この場合、たばこ葉)を凍結し、そしてその後、凍結した水を昇華させて、それによって生成物から水を除去するために、圧力を漸進的に低減し、かつ温度を上昇させることを伴う脱水プロセスである。
好ましくは、凍結乾燥によるキュアリングしていない緑のたばこ葉の乾燥の間、たばこ葉は、当初摂氏マイナス60度未満、より好ましくは摂氏マイナス75度未満の温度へと凍結される。例えば、たばこ葉は、摂氏約マイナス80度の温度へと凍結されてもよい。たばこ葉の凍結は、葉の収穫後可能な限り早く実行されることが好ましい。
凍結乾燥プロセスの残りの工程は、適切な凍結乾燥チャンバー内で実行される。第一の凍結乾燥段階では、キュアリングしていないたばこ葉は、大気圧において凍結した状態に保持されることが好ましい。好ましくは、第一の凍結乾燥段階の持続時間は約60分以下、より好ましくは約30分以下である。
第二の凍結乾燥段階では、チャンバー内の真空圧および温度は、標的圧力(大気圧を下回る)および目標温度(室温を下回る)に到達するように漸進的に調整される。目標圧力は、およそ0.1mBarであることが好ましい。目標温度は、およそ摂氏15度であることが好ましい。第二の凍結乾燥工程の持続時間は、約24時間~約60時間であることが好ましい。
第三の、そして最終的な凍結乾燥工程では、温度は、全真空下でおよそ室温(摂氏22度)まで上昇する。第三の凍結乾燥工程の持続時間は、約24時間~約60時間であることが好ましい。
さらなる代替として、本発明の方法の乾燥工程は、マイクロ波加熱を使用して実行されてもよい。例えば、キュアリングしていない緑のたばこ葉は、マイクロ波トンネル乾燥機内で乾燥されてもよい。キュアリングしていない緑のたばこ葉を乾燥するためのマイクロ波加熱の使用は、有利なことに、葉の水分を非常に迅速に除去することを可能にする。なぜなら、マイクロ波は、葉の温度を急速に上昇させ、たばこ内の水分子を蒸発させることができるためである。
乾燥工程の間、キュアリングしていない緑のたばこ葉は、例えば、コンベアベルト上で、一つ以上のマイクロ波ユニットを通して連続的に移動されることが好ましい。マイクロ波加熱工程の出力および持続時間は、たばこ葉の必要とされる水分レベルを提供するために適合することができる。
適切なマイクロ波トンネル乾燥機は、例えば、Jinan Himax Machinery Co.,Ltd.から市販されている。
キュアリングしていない緑のたばこ葉を、4重量パーセント~15重量パーセントの必要とされる水分含量まで乾燥した後、乾燥したたばこ葉は、所望のサイズの乾燥した緑のたばこ材料を形成するために加工される。キュアリングしていない緑のたばこ葉は、たばこ粒子を製造するための知られている技法を使用して、切断または粉砕されることが好ましい。
具体的な実施形態を以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに記述する。
図1は、本明細書に記述されるようなエアロゾル発生物品の基体の第一の実施形態を図示する。 図2は、エアロゾル発生物品と、電気発熱体を備えるエアロゾル発生装置と、を備えるエアロゾル発生システムを図示する。 図3は、エアロゾル発生物品と、可燃性発熱体を備えるエアロゾル発生装置と、を備えるエアロゾル発生システムを図示する。 図4は、エアロゾル修飾要素をさらに含むフィルター1050の断面図である。 図4aは、フィルタープラグ内の球状のカプセルまたはビーズの形態のエアロゾル修飾要素を図示する。 図4bは、フィルタープラグ内の糸の形態のエアロゾル修飾要素を図示する。 図4cは、フィルター内の空洞内の球状のカプセルの形態のエアロゾル修飾要素を図示する。 図5は、細長いサセプタ要素をさらに含むエアロゾル発生基体1020のプラグの断面図である。
図1は、本明細書に記述されるような基体を備える加熱式エアロゾル発生物品1000を図示する。物品1000は、四つの要素、すなわち、エアロゾル発生基体1020と、中空のセルロースアセテートチューブ1030と、スペーサー要素1040と、マウスピースフィルター1050とを備える。これらの四つの要素は逐次的にかつ同軸に整列して配設され、またシガレットペーパー1060によって組み立てられて、エアロゾル発生物品1000を形成する。物品1000は、ユーザーが使用中に自分の口の中へと挿入する口側端1012と、口側端1012に対して物品の反対側の端に位置する遠位端1013を有する。図1に図示したエアロゾル発生物品の実施形態は、エアロゾル発生基体を加熱するためのヒーターを備える電気的に作動するエアロゾル発生装置とともに使用するために特に適切である。
組み立てられた時、物品1000は長さが約45ミリメートルであり、また約7.2ミリメートルの外径および約6.9ミリメートルの内径を有する。
エアロゾル発生基体1020は、乾燥した緑のたばこ材料のキュアリングしたたばこ粒子とのブレンドを含む均質化したたばこ材料のシートから形成されたプラグを備える。
エアロゾル発生基体1020を形成するための適切な均質化したたばこ材料のいくつかの実施例を、下記の表1に示す(試料AおよびBを参照のこと)。シートは、プラグを形成するために、集合され、捲縮され、そしてフィルターペーパー(図示せず)内に巻かれる。シートは、エアロゾル形成体としてのグリセロールを含む添加物を含む。
図1に図示するようなエアロゾル発生物品1000は、消費するためにエアロゾル発生装置と係合するように設計されている。こうしたエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基体1020を十分な温度に加熱してエアロゾルを形成する手段を含む。典型的に、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基体1020に隣接したエアロゾル発生物品1000を囲む発熱体、またはエアロゾル発生基体1020の中へと挿入される発熱体を備えてもよい。
エアロゾル発生装置と係合されると、ユーザーは喫煙物品1000の口側端1012を吸い、そしてエアロゾル発生基体1020は摂氏約375度の温度に加熱される。この温度において、揮発性化合物がエアロゾル発生基体1020から放出される。これらの化合物は凝縮されてエアロゾルを形成する。エアロゾルはフィルター1050を通し、そしてユーザーの口の中へと引き込まれる。
図2は、エアロゾル発生物品1000のエアロゾル発生基体1020を加熱するために加熱ブレード2100を利用する電気的に作動するエアロゾル発生システム2000の一部分を図示する。加熱ブレードは、電気的に作動するエアロゾル発生装置2010のエアロゾル物品受容チャンバー内に取り付けられる。エアロゾル発生装置は、空気がエアロゾル発生物品1000へと流れることができるようにするための複数の空気穴2050を画定する。気流は、図2の矢印で示されている。エアロゾル発生装置は電源および電子機器を含むが、図2では図示されていない。図2のエアロゾル発生物品1000は、図1に関して説明した通りである。
図3に示す代替的な構成では、エアロゾル発生システムは、可燃性発熱体とともに示されている。図1の物品1000はエアロゾル発生装置と併せて消費されることが意図されるが、図3の物品1001は、点火し、そして熱をエアロゾル発生基体1020に伝達して吸入可能なエアロゾルを形成してもよい可燃性熱源1080を含む。可燃性熱源80は、ロッド11の遠位端13においてエアロゾル発生基体に近接して組み立てられる木炭要素である。図1の要素と本質的に同じ要素には、同じ番号が与えられている。
図4は、エアロゾル修飾要素をさらに備えるフィルター1050の断面図である。図4aでは、フィルター1050は、球状カプセルまたはビーズ605の形態のエアロゾル修飾要素をさらに備える。
図4aの実施形態では、カプセルまたはビーズ605は、フィルターセグメント601内に埋め込まれ、そしてフィルター材料603によってすべての側が囲まれている。この実施形態では、カプセルは、外部シェルおよび内部コアを備え、また内部コアは液体風味剤を含有する。液体風味剤は、フィルターが提供されたエアロゾル発生物品の使用中に、エアロゾルを風味付けするためのものである。カプセル605は、例えば、消費者による圧迫によって、フィルターが外力に供された時に、液体風味剤の少なくとも一部分を放出する。示される実施形態では、カプセルは概して球状であり、液体風味剤を含有する実質的に連続的な外部シェルを有する。
図4bの実施形態では、フィルターセグメント601は、フィルター材料603のプラグと、フィルター1050の長軸方向軸に平行にフィルター材料603のプラグを通して軸方向に延びる中央の風味付きの糸607と、を備える。中央の風味付きの糸607は、フィルター材料603のプラグと実質的に同じ長さであり、そのため中央の風味付きの糸607の端は、フィルターセグメント601の端において見える。図4bでは、フィルター材料603は、セルロースアセテートトウである。中央の風味付きの糸607は、捻じられたフィルタープラグラップから形成され、エアロゾル修飾剤が装填されている。
図4cの実施形態では、フィルターセグメント601は、二つ以上のフィルター材料のプラグ603、603’を備える。フィルター材料603、603’のプラグは、セルロースアセテートから形成されることが好ましく、これによりそれらはエアロゾル発生物品によって提供されるエアロゾルを濾過することができる。ラッパー609が周りに巻かれ、そしてフィルタープラグ603、603’を接続する。空洞611の内側には、外部シェルおよび内部コアを備えるカプセル605があり、内部コアは液体風味剤を含有する。カプセルは、それ以外は、図4aの実施形態と同様である。
図5は、細長いサセプタ細片705をさらに含むエアロゾル発生基体1020の断面図である。エアロゾル発生基体1020は、乾燥した緑のたばこ材料とキュアリングしたたばこ粒子とのブレンドを含む均質化したたばこ材料のシートから形成されたプラグ703を備える。細長いサセプタ細片705は、プラグ703内に埋め込まれ、またプラグ703の上流端と下流端との間で長軸方向に延びる。使用中、細長いサセプタ細片705は、上述のように、誘導加熱によって均質化したたばこ材料を加熱する。
図を参照しながら上述したような、本発明によるエアロゾル発生基体で使用するための均質化したたばこ材料の異なる試料が、表1に示す組成物を有する水性スラリーから調製されてもよい。試料A~Dは、本発明による、乾燥した緑のたばこ材料(単独で、またはキュアリングしたたばこ粒子と組み合わせてのいずれか)を含む。試料Eは、キュアリングしたたばこ粒子のみを含み、そしてこれは比較の目的のためにのみ含まれる。
試料Aは、本発明の第二の好ましい実施形態に従って、セルロース繊維と組み合わせたCMC結合剤を用いて形成される。試料Aは、100kgのスラリー当たり72.97kgの水を含有する水性スラリーから調製され、残りは表1に示す相対量の構成成分が占める。
試料B~Dは、本発明の第一の好ましい実施形態に従って、グアーガム結合剤を用いて形成される。試料B~Dは、100kgのスラリー当たり78~79kgの水を含有する水性スラリーから調製される。
下記の表において、%DWBは、「乾燥質量基準」を指し、この場合、均質化した植物材料の乾燥質量に対して計算された重量パーセントである。たばこ粒子は、トリプルインパクトミリングによって100マイクロメートルの平均粒子サイズまで粉砕されている。
乾燥した緑のたばこ材料は、バーレー種たばこ葉に由来し、そして上述のような本発明による加熱方法を使用して高速乾燥されている。キュアリングしたたばこ粒子は、望むとおり、一つ以上のタイプのキュアリングしたたばこに由来してもよい。
スラリーは、キャスティングバー(0.6mm)を使用してガラスプレート上でキャスティングし、オーブン内において摂氏140度で7分間乾燥し、次いで第二のオーブン内において摂氏120度で30秒間乾燥してもよい。
Figure 2023548453000002
均質化したたばこ材料の試料A~Eの各々について、均質化したたばこ材料の単一の連続的なシートからプラグを生成してもよく、シートは各々、100mm~130mmの幅を有する。個々のシートは、約220マイクロメートルの厚さおよび約189g/m2の坪量を有することが好ましい。各シートの切断幅は約120mmである。シートを165マイクロメートル~170マイクロメートルの高さに捲縮し、そして約12mmの長さおよび約7mmの直径を有するプラグへと丸め、紙ラッパーで囲んでもよい。各プラグの総重量は約250mgである。
プラグの各々について、約45mmの全体的な長さを有するエアロゾル発生物品が、下流端から、口側端セルロースアセテートフィルター(約7mmの長さ)と、ポリ乳酸ポリマーの捲縮したシートを備えるエアロゾルスペーサー(約18mmの長さ)と、中空アセテート管(約8mmの長さ)と、エアロゾル発生基体のプラグと、を備える、図3に示すような構造を有して形成されてもよい。
[比較例1-バーレー種たばこ]
キュアリングプロセスがバーレー種たばこの化学組成に与える影響を実証するために、ある特定のたばこ成分のレベルを、キュアリングしていない緑のバーレー種たばこ葉、5日間エアキュアリングしたバーレー種たばこ葉、および完全にエアキュアリングした(50日間)バーレー種たばこ葉というバーレー種たばこ葉の三つの試料について測定した。各試料は、同じキュアリングしていない緑のバーレー種たばこ葉から開始される。したがって、各成分のレベルの変化は、キュアリングプロセスの直接的な結果であると想定される。結果を下記の表2に示す。
Figure 2023548453000003
表によって示されるように、クロロフィルのレベルは、わずか5日間のキュアリング後、非常に低いレベルへと著しく低下する。これは、0.5mg/gを上回るレベルのクロロフィルの存在が、キュアリングしていない緑のたばこ葉に対する良好な指標であることを実証する。
アスパラギン、アンモニア、総遊離アミノ酸、およびNNNのレベルは、各事例で、キュアリングした葉の中の成分のレベルが、キュアリングしていない緑色の葉より数倍高いように、キュアリングプロセスの結果として著しく増加することが見出された。下記に示すように、キュアリングしていない緑のたばこ葉中のこれらの成分の低減したレベルは、キュアリングしていない緑のたばこを含む均質化したたばこ材料から発生したエアロゾル中の関連する望ましくない成分の低減を提供した。
乾燥重量基準で測定したバーレー種たばこ葉内の糖のレベルは、キュアリングしていない緑のたばこ葉に対する6.87重量パーセントから、5日間キュアリングしたたばこ葉に対する6.47重量パーセントへ、そして完全にキュアリングしたたばこ葉に対する1.7重量パーセントへと変化することが見出された。
バーレー種の試料の各々について、上述のようなキャスティングプロセスを使用して、下記の表3に示す組成物を有する、均質化したたばこ材料を形成した。
Figure 2023548453000004
均質化したたばこ材料の試料の各々を集合して、250mgの重量を有するエアロゾル発生基体のロッドを形成し、次いで、このロッドを、実施例で上述したように、エアロゾル発生物品の中へと組み込んだ。これらのエアロゾル発生物品の各々について、主流エアロゾルを発生させ、そして上述のように、試験方法Aに従って収集した。各試料について、エアロゾルを捕捉し、そして分析した。
上記で詳細に記述されるように、エアロゾル発生物品を、市販のPhilip Morris Products SA製のIQOS(登録商標)加熱非燃焼式装置たばこ加熱システム2.2ホルダー(THS2.2ホルダー)を使用して、試験方法Aに従って試験してもよい。エアロゾル発生物品を、カナダ保健省の機械式喫煙レジメン下で、55mlの吸煙容積、2秒の吸煙持続時間、および30秒の吸煙間隔を用いて30回の吸煙にわたって加熱した(ISO/TR19478-1:2014に記述されるように)。喫煙試験中に発生したエアロゾルを、Cambridgeフィルターパッド上で収集し、そして液体溶媒を用いて抽出した。
下記の表4は、キュアリングしていない緑のバーレー種たばこ粒子、5日間キュアリングしたバーレー種たばこ粒子、および完全にキュアリングしたバーレー種たばこ粒子を含有する三つの試料から発生したエアロゾル中の、ある特定のたばこ由来エアロゾル成分のレベルを示す。各エアロゾル成分の量は、エアロゾル発生基体の250mgロッドに基づいて、物品1個当たりで表現される:
Figure 2023548453000005
表4に示す結果は、エアロゾル成分のレベルに関して、エアロゾル発生基体を形成する均質化したたばこ材料内に、ある比率の乾燥した緑のたばこ材料を含めることの効果を実証する。特に、乾燥した緑のたばこ材料を含む試料から発生したエアロゾル中のアクリルアミドのレベルは、キュアリングしたたばこ粒子のみを使用するその他の二つの試料より著しく低かった。これは、上述のような、キュアリングしていないたばこ葉内のアスパラギンのレベルの低下に起因すると考えられる。乾燥した緑のたばこ材料を含む試料から発生したエアロゾル中のアンモニア、硫化水素、およびメタンチオールのレベルも、キュアリングしたたばこ粒子のみを使用したその他の二つの試料より著しく低かった。
結果は、有利なことに、キュアリングプロセスは、たばこ材料からエアロゾルへと放出されたニコチンに実質的に影響を与えないため、キュアリングしたたばこ粒子の代わりに乾燥した緑のたばこ材料を使用することはエアロゾルのニコチン含有量に影響を与えないことを実証する。
全体として、乾燥した緑のたばこ材料を含有する試料から発生したエアロゾルは、したがって、一貫したニコチン送達を保持する一方で、ある特定の望ましくない化合物の改善したレベルを示した。
これらのエアロゾル成分の同様の低減は、バージニア種などの他のたばこタイプでも予想されることになる。

Claims (14)

  1. 加熱式エアロゾル発生物品用のエアロゾル発生基体であって、前記エアロゾル発生基体が、均質化したたばこ材料を含み、前記均質化したたばこ材料が、乾燥した緑のたばこ材料と、エアロゾル形成体と、結合剤と、を含み、前記均質化したたばこ材料が、乾燥重量基準で、5重量パーセント~55重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有する、エアロゾル発生基体。
  2. 前記均質化したたばこ材料が、
    乾燥重量基準で、1グラム当たり少なくとも0.1ミリグラムのクロロフィルと、
    乾燥重量基準で1グラム当たり2.5ミリグラム以下のアスパラギンとのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載のエアロゾル発生基体。
  3. 前記均質化したたばこ材料が、乾燥重量基準で少なくとも10重量パーセントの前記乾燥した緑のたばこ材料を含む、請求項1または2に記載のエアロゾル発生基体。
  4. 前記均質化したたばこ材料が、乾燥重量基準で少なくとも1重量パーセントのキュアリングしたたばこ材料をさらに含む、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生基体。
  5. 前記均質化したたばこ材料中の、前記乾燥した緑のたばこ材料のキュアリングしたたばこ材料に対する比が1:1以下である、請求項4に記載のエアロゾル発生基体。
  6. 前記均質化したたばこ材料が、乾燥重量基準で、1重量パーセント~10重量パーセントの結合剤を含む、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生基体。
  7. 前記均質化したたばこ材料が、キャストリーフの形態である、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生物品。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載のエアロゾル発生基体のロッドを備える、エアロゾル発生物品。
  9. エアロゾル発生システムであって、
    発熱体を備えるエアロゾル発生装置と、
    請求項8に記載のエアロゾル発生物品と、を備えるエアロゾル発生システム。
  10. エアロゾル発生物品用のエアロゾル発生基体の形成における、乾燥した緑のたばこ材料の使用であって、前記エアロゾル発生基体が、乾燥した緑のたばこ材料と、エアロゾル形成体と、結合剤とを含む、均質化したたばこ材料を含み、前記均質化したたばこ材料が、乾燥重量基準で、5重量パーセント~55重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有する、乾燥した緑のたばこ材料の使用。
  11. 請求項1~7のいずれかに記載の前記エアロゾル発生基体中での使用のための乾燥した緑のたばこ材料を製造する方法であって、前記方法が、
    キュアリングしていない緑のたばこ葉を提供することと、
    4重量パーセント~15重量パーセントの水分含量が達成されるまで、前記キュアリングしていない緑のたばこ葉を乾燥することと、
    前記キュアリングしていない緑のたばこ葉を切断または粉砕して、乾燥した緑のたばこ材料を製造することと、を含み、
    前記乾燥する工程が、前記キュアリングしていない緑のたばこ葉を摂氏75度~摂氏120度の温度で、7時間以下の間加熱することによって実行され、これにより前記乾燥した緑のたばこ材料が、1グラム当たり少なくとも0.5ミリグラムのクロロフィルレベルを保持する、方法。
  12. 前記キュアリングしていない緑のたばこ葉が、4時間以下の間加熱される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記乾燥する工程が、箱形乾燥機内で実行される、請求項11または12に記載の方法。
  14. 請求項1~7のいずれかに記載の前記エアロゾル形成基体中での使用のための均質化したたばこ材料を製造する方法であって、前記方法が、
    乾燥した緑のたばこ材料と、エアロゾル形成体と、結合剤と、水とを組み合わせてスラリーを形成する工程と、
    前記スラリーを、表面の上へとキャスティングして、均質化したたばこ材料のシートを形成する工程と、
    前記均質化したたばこ材料のシートを乾燥する工程であって、前記均質化したたばこ材料のシートが、乾燥重量基準で5重量パーセント~55重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有する、工程と、を含む、方法。
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