JP2023547320A - ココア製品及びその製造方法 - Google Patents

ココア製品及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023547320A
JP2023547320A JP2023519257A JP2023519257A JP2023547320A JP 2023547320 A JP2023547320 A JP 2023547320A JP 2023519257 A JP2023519257 A JP 2023519257A JP 2023519257 A JP2023519257 A JP 2023519257A JP 2023547320 A JP2023547320 A JP 2023547320A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cocoa
weight
product according
cocoa product
procyanidin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023519257A
Other languages
English (en)
Inventor
フェデリコ モーラ,
エルザ ビラノバ,
マリーナ レシンク‐ロンバウツ,
ルイジ ポアソン,
ステファン スプレン,
セリーヌ サラザン‐オリベルジェル,
聡 岡村
Original Assignee
ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー filed Critical ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
Publication of JP2023547320A publication Critical patent/JP2023547320A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/30Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/32Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor characterised by the composition containing organic or inorganic compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23FCOFFEE; TEA; THEIR SUBSTITUTES; MANUFACTURE, PREPARATION, OR INFUSION THEREOF
    • A23F5/00Coffee; Coffee substitutes; Preparations thereof
    • A23F5/24Extraction of coffee; Coffee extracts; Making instant coffee
    • A23F5/36Further treatment of dried coffee extract; Preparations produced thereby, e.g. instant coffee
    • A23F5/40Further treatment of dried coffee extract; Preparations produced thereby, e.g. instant coffee using organic additives, e.g. milk, sugar
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/0003Processes of manufacture not relating to composition or compounding ingredients
    • A23G1/0006Processes specially adapted for manufacture or treatment of cocoa or cocoa products
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/0003Processes of manufacture not relating to composition or compounding ingredients
    • A23G1/0006Processes specially adapted for manufacture or treatment of cocoa or cocoa products
    • A23G1/0009Manufacture or treatment of liquid, cream, paste, granule, shred or powder
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/0003Processes of manufacture not relating to composition or compounding ingredients
    • A23G1/0006Processes specially adapted for manufacture or treatment of cocoa or cocoa products
    • A23G1/0009Manufacture or treatment of liquid, cream, paste, granule, shred or powder
    • A23G1/0016Transformation of liquid, paste, cream, lump, powder, granule or shred into powder, granule or shred; Manufacture or treatment of powder
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/0003Processes of manufacture not relating to composition or compounding ingredients
    • A23G1/002Processes for preparing or treating cocoa beans or nibs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G1/00Cocoa; Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/30Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor
    • A23G1/56Cocoa products, e.g. chocolate; Substitutes therefor making liquid products, e.g. for making chocolate milk drinks and the products for their preparation, pastes for spreading, milk crumb

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Confectionery (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Abstract

本発明は、多量の抗酸化分子を含有するココア製品に関する。本発明の更なる態様は、飲料の製造及びカプセル封入のためのこの製品の使用、並びにこの製品の製造方法に関する。【選択図】 なし

Description

本発明は、多量の抗酸化分子を含有するココア製品に関する。本発明の更なる態様は、飲料の製造及びカプセル封入のためのこの製品の使用、並びにこの製品の製造方法である。
[背景技術]
ココア粉末は、発酵したカカオ豆に由来するカカオニブから製造される。かかるカカオニブは、乾燥され、焙煎され、液状のカカオマスへと挽かれている。カカオニブは、通常、焙煎プロセスの前、最中又は後にアルカリ化される。アルカリ化はカカオマスの色及び味を決定するものであり、カカオマスは中間製品又は半製品としてチョコレート業界に供給され、またココア粉末及びココアバターの製造のためのベースになる。ココアをアルカリ化することはまた、それをより濃い色、まろやかな風味にし、また液体への溶解を容易にする。次に、圧搾によってココアバターを除去すると、約5センチメートルの厚さを有するココアケーキ、ディスクが得られる。これらのケーキを粉砕し、挽いて微細な無糖ココア粉末にする。粉末は、ココアの香味、味及び色を含む物質である。ココア粉末は、風味及び色のために、ビスケット、プディング、デザート、クリーム、詰め物をしたチョコレート、アイスクリームなどの多くの食品に添加することができる。冷温又は高温のいずれかの液体で再構成されたココア粉末から作られる飲料は、非常に人気がある。砂糖と混合し、ミルクで希釈すると、ココア粉末はマイルドなチョコレート飲料になる。
ココア粉末は、ココアバターの含量によって高脂肪粉末、中脂肪ココア粉末、低脂肪粉末及び超低脂肪粉末に分けられる。国際規格では、高脂肪ココア粉末のココアバター含量は≧20.0%であり、中脂肪ココア粉末のココアバター含量は14.0~20%であり、低脂肪ココア粉末のココアバター含量は10.0~14.0%であり、超低ココア粉末のココアバター含量は0.1~2%である。当業界で言及されている高脂肪ココア粉末は、20~24%のココアバター含量、中脂肪ココア粉末では10~12%のココアバター含量、及び低脂肪粉末では8%のココアバター含量を有する。加工条件の違いにより、異なる特性を有する様々なココア粉末がもたらされる。例えば、超低脂肪ココア粉末は、典型的には溶媒抽出によって製造される。
ココア風味のミルク飲料又はココアインスタント飲料などの飲料に使用するためには、粉末は水などの冷温又は高温の液体に容易かつ即座に溶解できることが望ましい。しかしながら、概して、ココア製品はコーヒー製品ほどの溶解性又は可溶性を有しておらず、またココア粉末は現在のところ水に完全には溶解しない。ココア製品の水への適切な溶解を確保するために、最初に少量の液体をココア粉末全体に混ぜ合わせてスラリーを作製し、次いでスラリーを残りの液体で希釈することが一般的に勧められている。ココア製品の不溶性をもたらす重要な成分及び機構はよく知られていない。例えば、ココア粉末の湿潤性及び溶解は、粉末中に含まれる、例えば残留ココアバターによる脂肪によって減少し得る。ココア製品の一部を構成する不溶性成分もまた、ココア製品の不溶性及び沈殿の原因となり得る。
米国特許第5389394号は、カカオニブを大気圧下、40℃~100℃の温度で抽出することで、無脂肪のココア抽出物が得られることを開示している。抽出物を濃縮し、乾燥させて粉末にして、例えばRTDの原材料として使用することができる。しかしながら、この抽出方法では、ココア抽出物物質のカカオニブに対する収率はわずか9.2%である。
米国特許出願公開第2009/0263556号は、原材料として使用される、可溶性ココア製品を製造するためのココア粉末の抽出方法を開示している。この方法は、不溶性ココア粉末から可溶性画分を分離するために、酵素処理と溶媒による沈殿とを組み合わせて用いている。
米国特許第2380158号は、粗く粉砕されたニブを100℃~180℃の水で抽出して、非水溶性多糖類の一部が加水分解されて回収された抽出物を得ることによる、無脂肪水性ココアの製造方法を特許請求している。主な目的は、ニブの脂肪抽出の収率をより高くすることである。水溶性画分の一部を除去することにより、バターの圧搾の収率がより高くなる。更に、抽出物をアルカリ化し、発色させるために酸化させる。
ココア豆中には、ポリフェノール、特にエピカテキンが豊富に存在する。エピカテキンは、抗酸化能を有することが報告されている。生ココア豆中の総ポリフェノールの約60%は、フラバノール単量体(エピカテキン及びカテキン)及びプロシアニジン(二量体及び三量体)である。しかしながら、ココア粉末を製造するための現在の方法では、ココア抽出物中のエピカテキンを効率的に抽出すること、又はそのレベルを維持することができない。
本発明は、自然で充足感のある味、色及び香味を提供し、また、例えば水への溶解性が改善されることで、様々な用途に都合良く使用することができる、ココア製品に関する。最後に、本発明では、予想外の抗酸化特性を有するココア製品が提供された。
本明細書における先行技術文献のいかなる参照も、かかる先行技術が周知であること、又は当分野で共通の全般的な認識の一部を形成していることを認めるものとみなされるべきではない。本明細書で使用される場合、「含む/備える(comprises)」、「含んでいる/備えている(comprising)」という単語、及び類似の単語は、排他的又は網羅的な意味で解釈されるべきではない。換言すれば、これらは「含むが、これらに限定されない」ことを意味することを意図している。
[発明の概要]
本発明の目的は、現在の技術水準を改善し、新規な製品を提供して、上記の不都合の少なくともいくつかを解決することである。
本発明の目的は、独立請求項の主題によって達成される。従属請求項は、本発明の着想を更に展開させるものである。
したがって、本発明は、第1の態様では、少なくとも0.2の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのエピカテキンの比を含む、ココア製品を提供する。
本発明の第2の態様は、レディ・トゥ・ドリンク又は粉末状飲料を製造するための、ココア製品の使用に関する。
本発明の第3の態様は、カプセル及び/又は飲料系における、ココア製品の使用に関する。
本発明の第4の態様は、ココア製品を製造する方法であって、
a.焙煎して挽いたカカオニブを準備するステップと、
b.第1の、該焙煎して挽いたカカオニブを、95℃~115℃の温度の水で、2~4のドローオフ比で、20~40分間抽出するステップと、
c.ステップb)の焙煎して挽いたカカオニブを、160℃~180℃の温度の水で、2~4のドローオフ比で、20~40分間更に抽出するステップと、任意選択的に、
d.ココア製品を得るために、ステップc)の抽出物を蒸発させるステップと、を含む、方法に関する。
本発明者らは、本発明のココア製品が驚くべき抗酸化能を有することを見出した。実際、本発明のココア製品は、加工されたココア製品に通常存在しない分子であるエピカテキンなどの抗酸化化合物を顕著なレベルで含む。
本発明者らはまた、驚くべきことに、カカオニブの高温抽出中に起こる熱反応が、最終ココア製品中のエピカテキンを保存するようであることを見出した。高温抽出は更に、天然のココア風味を提供する揮発性芳香化合物であるアルケナールの形成に有利に働く。アルケナールは、典型的には、例えばアルカリ化ステップを伴う方法で製造されるココア製品中には存在しない。本発明のココア製品中の顕著なレベルのアルケナールは、強いココア風味及び芳香をもたらす。
本発明のココア製品中の抗酸化化合物エピカテキン、プロシアニジンB2及びプロシアニジンC1の量を示す。 本発明のココア製品中のアルキル及びフェニルアルケナール(B)の濃度を示す。 本発明によるココア製品の抗酸化能を示す。
[発明を実施するための形態]
したがって、本発明は、部分的には、少なくとも0.2の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのエピカテキンの比を含む、ココア製品に関する。一実施形態では、ココア製品は、0.2~1.2の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのエピカテキンの比を含む。
エピカテキンは、植物化学物質であり、種々の果実、植物ベースの食品及び飲料中に見られるフラバノールとして分類される。これまでにいくつかの有益な生物学的効果、例えば、血漿抗酸化活性の増加、上腕動脈拡張、脂肪酸化、及び腸の健康の促進と、エピカテキンとの関連が示されている。エピカテキンは、通常、ココア1グラム当たり約1.5~2.8mgのエピカテキンの範囲の量でココア中に見られ得るが、ココアの純度が高く、加工度が低いほど、ココア中のフラバノールの濃度が高くなる。
テオブロミンは、ココア、コーヒー、茶葉及び多くの他の食品に見られる、苦味を有するキサンチンアルカロイドである。テオブロミンの量の変動は、加工方法とは関係なく複数種のココア製品において非常に安定であることが見出された一方で(表2参照)、エピカテキンの量の変動は大きかった。
本発明者らは、本発明によるココア製品が、高度に加工されているという事実にもかかわらず、顕著な濃度のエピカテキンを有することを見出した。図1から及び表2において、本発明による複数の試料(試料D、試料E及び試料F)は、比較試料(試料A、試料B及び試料C)と比較して、顕著に多量のエピカテキンを有することがわかる。
一実施形態では、ココア製品は、0.8重量%~4重量%のエピカテキンを含有する。
本発明の一態様では、ココア製品は、ココア1グラム当たり8mg~40mgのエピカテキンの量でエピカテキンを含有する。本発明によるココア製品中に見られるエピカテキンの量は、ダークチョコレートなどの純粋なココア製品中に通常見られる量よりも驚くほど高い。理論に束縛されるものではないが、本発明者らは、エピカテキンが実際にココア製品において濃縮されていると考えている。
本発明によるココア製品中に見られる高レベルのエピカテキンは、図3に示されるように、有利なことにココア製品に対し高い抗酸化能を付与する。
プロシアニジンは、花、果実、ベリー、種子及び樹皮などの植物の様々な部分に見られるポリフェノール物質の一種である(特に、それらはフラボノイドのプロアントシアニジンクラスのサブグループである)。プロシアニジンは、例えば、カカオ豆、赤ワイン及びリンゴに見られる。プロシアニジンは、抗酸化特性を有する。プロシアントシアニジン(Procyanthocyanidins)は、C-C結合によって連結されている、カテキン又はフラバノールのオリゴマー(二量体~五量体)又はポリマー(6個以上、60個までの単位)である複雑な構造を有する。プロシアニジンは、カテキン及び/又はエピカテキンのみからなり、すなわち、プロシアニジンB2は、2つのエピカテキン単量体からなり、プロシアニジンC1は、3つのエピカテキン単量体からなる。
一実施形態では、ココア製品は、少なくとも0.005の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのプロシアニジンC1(重量%)の比を有する。別の実施形態では、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのプロシアニジンC1の比は、0.005~0.3である。
一実施形態では、ココア製品は、0.01重量%~1重量%のプロシアニジンC1を含有する。好ましくは、ココア製品は、0.01重量%~0.1重量%のプロシアニジンC1、より好ましくは0.05重量%~0.08重量%のプロシアニジンC1を有する。
一実施形態では、ココア製品は、少なくとも0.04の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのプロシアニジンB2の比を有する。別の実施形態では、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのプロシアニジンB2の比は、0.04~0.3である。
一実施形態では、ココア製品は、0.15重量%~1重量%のプロシアニジンB2を含有する。好ましくは、ココア製品は、0.15重量%~0.5重量%のプロシアニジンB2、最も好ましくは0.15重量%~0.3重量%のプロシアニジンB2を有する。
本発明者らは、本発明のココア製品中のプロシアニジンB2及びプロシアニジンC1の量が、市販のココア製品から調製されたココア粉末と比較して顕著に高いことを見出した(表2)。プロシアニジンB2及びプロシアニジンC1のこれらの高い量は、本発明のココア製品によって実証される抗酸化能の増加に寄与している(表5及び図3)。
本発明の一態様では、ココア製品は、少なくとも0.2の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのエピカテキンの比、少なくとも0.005の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのプロシアニジンC1の比、及び少なくとも0.04の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのプロシアニジンB2の比を有する。
別の態様では、ココア製品は、0.8~4重量%のエピカテキン、0.01~1重量%のプロシアニジンC1、及び0.15~1重量%のプロシアニジンB2を含有する。
アルキル及びフェニルアルケナールは、味及び香味に関与し得る揮発性化合物である。アルキル及びフェニルアルケナールは、強いココア様、フローラル、ハチミツ、及びハーブ系の香調を提供する。
アルキル及びフェニルアルケナールは、α,β-不飽和アルデヒドであり、β原子上にアルキル基を有し、α炭素上にアルキル基を有する(2-アルキル-2-アルケナール)、又はフェニル基を有する(2-フェニル-2-アルケナール)。これらの不飽和アルデヒドは、シス、トランス、又は2つの異性体の混合物であり得、アミノ酸のストレッカー分解によって生じる2つの飽和アルデヒドのアルドール縮合を介して生成される。ストレッカー分解は、α-ジカルボニル化合物との相互作用によるアミノ酸の酸化的脱アミノ化である。アルキルアルケナールは、3-メチル-2-ブテナール及び2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールである。フェニルアルケナールは、2-フェニル-2-ブテナール、4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナール及び5-メチル-2-フェニル-2-ヘキセナールである。
一実施形態では、ココア製品は、少なくとも145μg/kgのアルキル及びフェニルアルケナール、好ましくは少なくとも200μg/kgのアルキル及びフェニルアルケナール、より好ましくは少なくとも300μg/kgのアルキル及びフェニルアルケナールを含む。
別の実施形態では、ココア製品は、145μg/kg~8000μg/kgのアルキル及びフェニルアルケナール、好ましくは200μg/kg~8000μg/kgのアルキル及びフェニルアルケナール、より好ましくは300μg/kg~8000μg/kgのアルキル及びフェニルアルケナールを含む。
本発明の一態様では、ココア製品は、145g/μg/kg~7000μg/kgのアルキル及びフェニルアルケナール、好ましくは200μg/kg~7000μg/kgのアルキル及びフェニルアルケナール、より好ましくは300μg/kg~7000μg/kgのアルキル及びフェニルアルケナールを含む。
本発明者らは、驚くべきことに、本発明によるココア製品中のアルキル及びフェニルアルケナールの量が、比較試料と比較して顕著に増加していることを見出した(表4及び図2)。興味深いことに、これらの揮発性物質のうちの2つ、すなわち2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナールは、比較例では存在しないか、又はほとんど検出できなかったが、本発明によるココア製品では多く存在した。これらの揮発性物質の量を増加させることは、ココア製品におけるココア風味の強度を改善するという利点を有する。
アルキルアルケナールは、3-メチル-2-ブテナール及び2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールの群から選択することができ、フェニルアルケナールは、2-フェニル-2-ブテナール、4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナール及び5-メチル-2-フェニル-2-ヘキセナールの群から選択することができる。
一実施形態では、ココア製品は、少なくとも10μg/kgの2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び少なくとも10μg/kgの4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナール、好ましくは少なくとも20μg/kgの2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び少なくとも20μg/kgの4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナール、より好ましくは少なくとも30μg/kgの2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び少なくとも30μg/kgの4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナール、更により好ましくは少なくとも40μg/kgの2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び少なくとも40μg/kgの4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナールを含む。
一実施形態では、ココア製品は、10μg/kg~1000μg/kgの2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び10μg/kg~1000μg/kgの4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナール、好ましくは20μg/kg~1000μg/kgの2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び20μg/kg~1000μg/kgの4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナール、より好ましくは30μg/kg~1000μg/kgの2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び30μg/kg~1000μg/kgの4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナール、更により好ましくは40μg/kg~1000μg/kgの2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び40μg/kg~1000μg/kgの4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナールを含む。
本発明の利点は、ココア製品が多量の抗酸化化合物及び多量の芳香族揮発性化合物を含有し、これらが全体として、強い天然のココア風味及び香味に関連する興味深い抗酸化特性をココア製品に付与することである。
本発明によるココア製品は、液体形態であっても、濃縮若しくは抽出形態であっても、乾燥粉末形態であってもよい。ココア製品は、有利には、当該ココア製品を他の原材料と混合することによって、液体、レディ・トゥ・ドリンク飲料又は粉末飲料のいずれかの飲料を調製するために使用することができる。例えば、ココア製品は、焙煎して挽いたコーヒー、可溶性コーヒー粉末、コーヒー抽出物、乳製品、非乳製品クリーマー若しくは乳製品クリーマー又はチコリと混合することができる。ココア製品はまた、カプセル又は飲料系において使用することもできる。本発明のココア製品は、粉末形態において、高温又は冷温の液体に容易に溶解するという利点を有する。
本発明の別の態様は、ココア製品を製造する方法であって、
a.焙煎して挽いたカカオニブを準備するステップと、
b.第1の、該焙煎して挽いたカカオニブを、95℃~115℃の温度の水で、2~4のドローオフ比で、20~40分間抽出するステップと、
c.ステップb)の焙煎して挽いたカカオニブを、160℃~180℃の温度の水で、2~4のドローオフ比で、20~40分間更に抽出するステップと、任意選択的に、
d.抽出物を蒸発させて、濃縮ココア組成物を得るステップと、を含む、方法に関する。
本方法は、濃縮物を乾燥させるステップを更に含み得る。好ましくは、乾燥は噴霧乾燥又は凍結乾燥によって行われる。
一実施形態では、ステップd)で得られた抽出物は、凍結乾燥又は噴霧乾燥などの当技術分野で周知の乾燥方法を使用して乾燥させることができる。凍結乾燥を使用して抽出物を乾燥させる場合、抽出物を蒸発させないことが望ましい場合があり、したがって、一実施形態では、ステップcで得られた抽出物を凍結乾燥によって乾燥させる。
本発明の文脈において、「ドローオフ比」は、水のカカオニブに対する比を指す。2のドローオフ比は、2kgの水が1kgのカカオニブを抽出するために使用されることを意味する。
「カカオニブ」という用語は、小片に破砕又はミリングされた焙煎ココア豆を指す。本方法のステップa)で準備する、焙煎して挽いたカカオニブは、効率的な抽出を行うために、好ましくは2~5mmの粒径を有する。
本発明者らは、本発明の方法が、予想外にも、エピカテキンなどの抗酸化化合物の量を維持するか、又は更に増加させることを見出した。本方法はまた、ココア風味に貢献する揮発性化合物の形成を有利に支持した。
当業者は、本明細書に開示される本発明の全ての特徴を自由に組み合わせることができることを理解するであろう。特に、本発明の製品のために記載された特徴を本発明の方法と組み合わせてもよく、逆もまた同様である。更に、本発明の異なる実施形態について記載された特徴を組み合わせてもよい。周知の均等物が特定の特徴について存在する場合、このような均等物は、本明細書で具体的に言及されているかのごとく組み込まれる。
本発明の更なる利点及び特徴は、図及び非限定的な実施例から明らかである。
[実施例]
実施例1:ココア製品及び比較用試料原材料の調製方法
本発明によるココア製品を以下のように調製した。4.4kgのカカオニブを7リットルの円筒形抽出セルに充填し、2ステップにて水で抽出した。第1のステップは、110℃の温度の水及び3のドローオフ比(kg水/kgカカオニブ)による36分間の抽出を伴った。第2のステップは、170℃の水による3のドローオフ比での36分間の更なる抽出を伴った。次いで、得られたココア抽出物を濃縮し、凍結乾燥して、水溶性ココア粉末を得た。
比較試料を調製し、凍結乾燥した水溶性ココア粉末を得た。15gの市販のココア粉末(非アルカリ化又はアルカリ化ココア製品)を100mLの水に懸濁し、総溶解固形分量で終点に達するまで、4時間還流下で煮沸した。遠心分離(1000rpm、20℃で15分間)後、上清を-20℃で凍結させてから凍結乾燥し、水溶性ココア粉末を得た。
試料A=アルカリしていない市販の天然ココア粉末。
試料B=アルカリ化した市販のココア粉末。
試料C=中程度アルカリ化した市販のココア粉末。
試料D、試料E及び試料F=上記のように調製された本発明によるココア製品。
実施例2:化合物の分析
2.1 エピカテキン、プロシアニジン及びテオブロミンの分析
エピカテキン、プロシアニジン及びテオブロミンの分析は、多重反応モニタリング(MRM)モードで動作するQTRAP 6500 LC-MS/MSシステム(AbSciex)で行った。
機器分析の前に、可溶性ココア粉末(25mg)を各々25mLの水に溶解させ、続いて膜濾過した。
クロマトグラフィーを実施するために、バイナリG7104Aポンプ、4℃に冷却したG7167Bオートサンプラー、及び30℃に加熱したG7116Bカラムオーブンを備えた、Agilent 1290 Infinity IIシステム(Agilent)を使用した。移動相として0.1%ギ酸水溶液(A)及びアセトニトリル中の0.1%ギ酸(B)を使用して、Kinetexフェニル-ヘキシル100mm×2.1mm×1.7μmカラム(Phenomenex)上に、三重測定で、試料(5μL)を注入した。0.4mL/分の流速で、以下の勾配:0%Bを1分間、10分間で35%Bまで、次いで2分間で100%Bまで、及び3.5分間維持した後、0.5分間で開始条件に進み、3分間維持、を適用した。
LCシステムを、ソフトウェアとしてAnalyst(バージョン1.7.1)を使用して、QTRAP 6500質量分析計(AbSciex)と連結した。それによって、正のESIモードの適用のためのソース条件は以下の通りとなった。ガス1:55psi、ガス2:65psi、カーテンガス:35psi、ソース温度:550℃、イオンスプレー電圧フローティング:5500V。多重反応モニタリング(MRM)モードでのMS/MS検出の場合、以下の質量遷移を適用し、化合物あたり、各々1つの定量イオン(Q)及び1つの定性イオン(qualifier)で質量遷移を適用した。
Figure 2023547320000001
MultiQuant(AbSciex、バージョン3.0.2)によってデータ処理を行い、外部較正に基づいて絶対値を決定し、個々の分析物のストック溶液を段階的に希釈した(エピカテキン:70mg/L、プロシアニジンB2:38mg/L、プロシアニジンC1:39mg/L及びテオブロミン:67mg/L)。
Figure 2023547320000002
2.2. アルキル及びフェニルアルケナールの定量
四重極飛行時間型質量分析(GC-QTOF-MS)と連結したガスクロマトグラフィーによって、試料の代謝物質のプロファイリングを行った。
同定された揮発性アルケナールの絶対量(μg/kg)を、本発明によるココア製品(試料D、試料E、及び試料F)並びに参照用抽出試料(試料A及び試料B)において決定した。この目的のために、標準添加法を適用し、その際、標準物質を分析試料のアリコートに直接添加した。
試料調製
可溶性ココア粉末(各々500mg)を3つのシラン化ガラスバイアル(ヘッドスペース/SPME分析に使用される20mLバイアル)に入れ、各々5mLの水で溶解させ、ねじ込み式セプタムキャップで密封した。
定量評価のために、試料に3通りのレベル(約1μg/mL、2μg/mL、及び3μg/mL)のそれぞれのアルケナール分子の20μLの標準溶液を添加し、ねじ込みセプタムキャップで密封した。
香味の抽出
試料を室温で60分間平衡化した。次いで、香味化合物を、50℃で30分間の固相微量抽出(SPME)によってヘッドスペースから抽出し(2cm繊維、50/30μm StableFlex、PDMS/DVB/Carboxenでコーティング、Supelco,Buchs,Switzerland)、240℃で3分間加熱したスプリット-スプリットレス注入器(スプリットモード、2のスプリット)に熱脱着させた。
GC/MS分析
7200 UHD高精度質量QTOF質量分析計(Agilent,Basel,Switzerland)を備えたAgilent 7890BガスクロマトグラフからなるAgilent 7200 QTOF-GC/MSシステムを使用して、定性的及び定量的な代謝産物分析を行った。
分離は、60m×0.25mm×0.25μmの極性DB-624UIカラム(Agilent,Basel,Switzerland)で行い、ヘリウムを1.0mL/分の一定流量でキャリアガスとして使用した。以下のオーブンプログラムを適用した:40℃の初期温度を2分間保持し、5℃/分で200℃まで上昇させ、次いで20℃/分で240℃まで上昇させ、最終温度を10分間保持。
検出は、5スペクトル/秒のスペクトル取得速度で、30~250amuの全質量走査範囲で70eVのイオン化エネルギーによる電子衝撃モードによって行った。
データ統合
クロマトグラムを、Agilent MassHunterソフトウェア(Agilent,Basel,Switzerland)を使用して処理し、成分を、それらの質量スペクトルをNIST MS 14.0ライブラリー中のものと比較することによって同定し、それらの保持指数の比較によって確認した。アルケナールのピーク抽出及び定量に適用された正確なm/z及び許容差を表3に示す。
Figure 2023547320000003
表4の結果は、沸騰温度(約98℃)で抽出した参照試料(試料A及び試料B)と比較して、本発明によるココア製品(試料D、試料E、試料F)中の同定されたアルケナールの濃度が顕著に高いことを明らかにする。
Figure 2023547320000004
分析した本発明の3つの試料では、ラベンダー及びハーブ系の、ココア風味のある2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナールが44~88μg/kgの範囲で決定された。対照的に、アルカリ化していない天然の参照(試料A)ではわずか2.3μg/kgの量しか見出されず、またアルカリ化した参照(試料B)では、その量は検出/定量レベル未満であった。
同様に、4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナール(フローラル、ハチミツ、パウダリー、及びココア様)は、53.3~96.9μg/kgの範囲の濃度で、本発明の試料においてほぼ固有に見出されたが、比較試料A及び比較試料Bにおいては、およそ検出レベルにすぎなかった。この揮発性成分は、フェニルアセトアルデヒドとメチルプロパナールとのアルドール縮合において形成される。
フェニルアセトアルデヒドとアセトアルデヒドとの縮合反応の生成物であるフローラル、ココア、ハチミツ様の2-フェニル-2-ブテナールは、本発明の試料では130~191μg/kgであるとして、比較試料A及び比較試料Bでは29~31.7μg/kgであるとして測定された。
5-メチル-2-フェニル-2-ヘキセナール(ココア、ナッツ様、グリーン)は、アルドール縮合によってフェニルアセトアルデヒド及び3-メチルブタナールから生成される。その濃度は、本発明の試料では137~228μg/kgであると定量され、比較試料では13.0μg/kg及び41.6μg/kgとされ顕著に少なかった。
結論として、本発明の枠組みにおいて適用される抽出条件が、ストレッカーアルデヒドのアルドール縮合から同定されたアルケナールの生成を強く支持することが、本結果から実証された。特に、本願に記載されているように、2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナールは、ココア抽出のための固有のマーカーであると思われる。更に、2-フェニル-2-ブテナール及び5-メチル-2-フェニル-2-ヘキセナールは、本発明の試料では、より低温で抽出された参照ココア製品と比較して4倍~17倍多く、したがって、本発明の特定の実施のための更なる指標となる。
2.3 抗酸化能の測定
ココア製品の試料を実施例1に記載したように調製した。
抗酸化剤は、フリーラジカルABTS(ジアンモニウム2,2’-アジノ-ビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸)溶液の色を漂白する試料の能力を評価することによって定量した。使用した方法は、Serpen et al.,2008及びSerpen et al.,2007の研究に基づく。
実際には、試料をセルロース粉末で1:100(重量/重量)に希釈する。192mgのABTS及び33mgのK2S2O8を、25mLの超純水に溶解させることによって、ABTSのストック溶液を作製する。ABTSの作業溶液は、700μLのABTSストック溶液を100mLの50%EtOH中に希釈することによって毎日新しく調製すべきである。
試験管中で、20mgの希釈試料を2mLのエタノール(50%)及び10mLのABTS作業溶液と混合する。試料を室温で20分間穏やかに撹拌し続け、続いて9200gで2分間遠心分離する。ABTS溶液の添加から正確に35分後に、上清の吸光度を734nmで測定する。全ての試料を三重に分析する。同じプロトコルに従い、但し、試料をTrolox(6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチル-クロマン-2-カルボン酸)溶液(0.002μmol/mL~0.02μmol/mL)で置き換えて、較正曲線を作成する。試料の抗酸化能は、μmol/mgTrolox当量(TE)で表される。
Figure 2023547320000005
表5及び図3に示されるように、本発明によるココア製品(試料D、試料E及び試料F)は、比較試料A及び比較試料Bと比較して顕著に高い抗酸化能を示す。理論に束縛されるものではないが、本発明者らは、これが、ココア製品D、試料E及び試料F中にて見出された抗酸化化合物、すなわちエピカテキン、プロシアニジンB2及びプロシアニジンC1の量の増加によるものであると考える。
実施例3:ココア製品の使用
ココア飲料組成物
実施例1に記載したように調製したココア粉末を、5%から開始して60%までのココア粉末で、可溶性コーヒー粉末と異なる比率で混合した。熱水(85℃)を加えると、飲料粉末は容易かつ完全に溶解して、濃いココアコーヒー飲料が得られた。
ココア含有カプセル
実施例1に記載したように調製したココア粉末を異なる比率(30%~60%まで)で可溶性コーヒーと混合することによって、系で使用される1.5gのカプセルを調製した。飲料を調製し、濃いココアコーヒー飲料を提供した。

Claims (15)

  1. 少なくとも0.2の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのエピカテキンの比を含む、ココア製品。
  2. 0.8重量%~4重量%のエピカテキンを含む、請求項1に記載のココア製品。
  3. 少なくとも0.005の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのプロシアニジンC1の比を含む、請求項1又は2に記載のココア製品。
  4. 0.01重量%~1重量%のプロシアニジンC1を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のココア製品。
  5. 少なくとも0.04の、重量%でのテオブロミンに対する重量%でのプロシアニジンB2の比を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のココア製品。
  6. 0.15重量%~1重量%のプロシアニジンB2を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のココア製品。
  7. 少なくとも145μg/kgのアルキル及びフェニルアルケナールを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のココア製品。
  8. 少なくとも10μg/kgの2-イソプロピル-5-メチル-2-ヘキセナール及び少なくとも10μg/kgの4-メチル-2-フェニル-2-ペンテナールを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のココア製品。
  9. 前記原材料が、液体、濃縮物、抽出物又は粉末の形態である、請求項1~8のいずれか一項に記載のココア製品。
  10. 前記ココア製品が、焙煎して挽いたコーヒー、可溶性コーヒー粉末、コーヒー抽出物、乳製品、非乳製品クリーマー若しくは乳製品クリーマー、チコリ、又はこれらの組み合わせと混合されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のココア製品。
  11. レディ・トゥ・ドリンク飲料又は粉末飲料を製造するための、請求項1~10のいずれか一項に記載のココア製品の使用。
  12. カプセル及び/又は飲料システムにおける、請求項1~10のいずれか一項に記載のココア製品の使用。
  13. ココア製品を製造する方法であって、
    a.焙煎して挽いたカカオニブを準備するステップと、
    b.第1の、前記焙煎して挽いたカカオニブを、95℃~115℃の温度の水で、2~4のドローオフ比で、20~40分間抽出するステップと、
    c.ステップb)の焙煎して挽いたカカオニブを、160℃~180℃の温度の水で、2~4のドローオフ比で、20~40分間更に抽出するステップと、任意選択的に、
    d.前記抽出物を蒸発させて、濃縮ココア組成物を得るステップと、
    を含む、方法。
  14. 前記濃縮物を乾燥させるステップを更に含む、請求項13に記載の方法。
  15. 乾燥が噴霧乾燥又は凍結乾燥によって行われる、請求項14に記載の方法。
JP2023519257A 2020-11-06 2021-11-02 ココア製品及びその製造方法 Pending JP2023547320A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP20206082 2020-11-06
EP20206082.8 2020-11-06
PCT/EP2021/080356 WO2022096444A1 (en) 2020-11-06 2021-11-02 Cocoa product and method for making thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023547320A true JP2023547320A (ja) 2023-11-10

Family

ID=73172477

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023519257A Pending JP2023547320A (ja) 2020-11-06 2021-11-02 ココア製品及びその製造方法

Country Status (10)

Country Link
US (1) US20230404103A1 (ja)
EP (1) EP4240171A1 (ja)
JP (1) JP2023547320A (ja)
KR (1) KR20230096961A (ja)
CN (1) CN115988965A (ja)
AU (1) AU2021373266A1 (ja)
CA (1) CA3187981A1 (ja)
CL (1) CL2023001235A1 (ja)
MX (1) MX2023004816A (ja)
WO (1) WO2022096444A1 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB562123A (en) * 1942-10-21 1944-06-19 Inredeco Inc Improvements in method of preparing a cocoa extract
US2380158A (en) 1942-10-21 1945-07-10 Inredeco Inc Method of preparing a cocoa extract
US4755391A (en) * 1986-01-22 1988-07-05 Hershey Foods Corporation Removal of methylxanthines from cacao materials
DE3912819A1 (de) 1989-04-19 1990-11-08 Jacobs Suchard Ag Verfahren zur herstellung von kakao-extrakt
EP1026164A1 (en) * 1999-02-02 2000-08-09 ADM Cocoa B.V. Process for extracting polyphenolic antioxidants from purine-containing plants
JP4528117B2 (ja) * 2002-06-28 2010-08-18 サントリーホールディングス株式会社 チョコレートドリンク及びその製造方法
US8609174B2 (en) 2006-11-17 2013-12-17 Barry Callebaut Ag Method for producing a soluble cocoa product from cocoa powder
GB0719545D0 (en) * 2007-10-08 2007-11-14 Barry Callebaut Ag Novel use of cocoa extract
GB0801401D0 (en) * 2008-01-25 2008-03-05 Barry Callebaut Ag Composition
TW201733605A (zh) * 2016-02-29 2017-10-01 明治股份有限公司 可可水萃物、含它之飲食品、可可萃取物之製造方法、及多酚之萃取方法
WO2017208058A1 (en) * 2016-06-03 2017-12-07 Casaluker S.A. High polyphenols cocoa powder based products, uses and methods for the manufacture thereof
US10555986B2 (en) * 2017-03-23 2020-02-11 Instituto De Capacitación E Investigación Del Plás Dietary supplement derived from natural prodcuts by hot melt extrusion (HME) processing

Also Published As

Publication number Publication date
CL2023001235A1 (es) 2023-12-01
AU2021373266A1 (en) 2023-02-23
CN115988965A (zh) 2023-04-18
US20230404103A1 (en) 2023-12-21
MX2023004816A (es) 2023-05-10
WO2022096444A1 (en) 2022-05-12
KR20230096961A (ko) 2023-06-30
CA3187981A1 (en) 2022-05-12
EP4240171A1 (en) 2023-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2401607C2 (ru) Усовершенствованный способ получения чая
AU2005274532B2 (en) Glassy matrices for the stabilization of coffee aroma
KR20140008291A (ko) 커피 농축 조성물
WO2020203717A1 (ja) 花香を有する茶芳香組成物
CN105828625A (zh) 具有改进香味的液体咖啡饮料
JP2020500533A (ja) ラクトースを含まず褐色化しない乳粉末及びその作成方法
WO2020212145A1 (en) Coffee composition and process
CN101267742A (zh) 改进的茶叶生产工艺
US20230404103A1 (en) Cocoa product and method for making thereof
Mohamed et al. Comparative study of flavor precursors, volatile compounds and sensory between Malaysian and Ghanaian cocoa beans
EP4039098A1 (en) Solid composition having floral scent
EP4039097A1 (en) Solid composition containing linalool, geraniol, and dextrin
RU2802655C2 (ru) Кофейная композиция и способ
CN113423278B (zh) 咖啡组合物和方法
KR20120016067A (ko) 배전 커피 원두로부터 항산화 물질을 얻는 방법, 얻어진 항산화 물질, 및 그것을 포함하는 식품
JP7162691B2 (ja) 花香を有する固形組成物
JP2019170307A (ja) インスタント茶飲料
EP4381952A1 (en) Coffee bean extract with improved flavor, food or beverage, packaged beverage and method for producing coffee bean extract
MX2009002255A (es) Metodo para aumentar la actividad antioxidante del chocolate.
WO2021205764A1 (ja) 青海苔香を有する茶芳香付与液状組成物
WO2022209662A1 (ja) 青海苔香を有する固形組成物