JP2023545165A - 多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形、その調製方法及びその用途 - Google Patents

多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形、その調製方法及びその用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形、その調製方法及びその用途を開示する。本発明の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物塩の結晶形は、物理化学的安定性が高く、溶解度が高く、吸湿しにくく、流動性が高く、制剤プロセスの選択がより多く、工業化生産により適し、医薬品の最適化と開発に対して重要な価値を持つ。JPEG2023545165000031.jpg79107

Description

本願は、出願日が2020年10月13日の中国特許出願2020110887642の優先権を主張する。上記中国特許出願の全文は、本願に援用されている。
本発明は、多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形、その調製方法及びその用途に関する。
多置換ベンゼン環化合物であって、その構造は式Iに示す。
特許WO2020020374A1に開示されている当該化合物は、EZH2(Zesteホモログ2エンハンサー、Enhancer Of Zeste Homolog 2)阻害剤であり、脳癌、甲状腺癌、心臓肉腫、肺癌、口腔癌、胃癌及び他の種々の癌を含むEZH2媒介性疾患の予防又は治療に用いることができる。
物質が2つ又は2つ以上の異なる結晶構造で存在する現象は、多結晶形現象と呼ばれる。医薬にとって、このような多結晶形現象は、医薬の吸収に影響し、更に医薬品の生物利用度に影響し、異なる臨床治療効果と毒性副作用を示す可能性がある。これに鑑みて、優れた性能を有する式Iに示される多置換ベンゼン環化合物塩の優れた結晶形を開発することは、十分に重要な意義を持つ。
医薬品の研究開発中に、溶解度と吸湿性は、何れも医薬品の研究開発時に考慮すべき要素であるが、溶解度と吸湿性という2つの指標の間には通常一定の関連性があり、水に溶けやすい活性原料自体も水分を吸収する可能性があるため、通常溶解度の高い物質は吸湿しやすい。従って、溶解性が高く、且つ吸湿性が低い化合物の開発は、医薬品の研究開発にとって重要な意義を持つ。
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術において医薬品調製中に式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の溶解度が低く、吸湿しやすいという欠陥を克服するために、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物塩の結晶形、その調製方法及びその用途を提供することである。当該結晶形は、物理化学的安定性が高く、溶解度が高く、吸湿しにくく、流動性が高く、制剤プロセスの選択がより多く、工業化生産により適し、医薬品の最適化と開発に対して重要な価値を持つ。
本発明は、2θ角で示されるX線粉末回折パターンが7.39±0.2°、8.78±0.2°、13.99±0.2°、15.21±0.2°、15.73±0.2°、17.75±0.2°、18.51±0.2°及び21.06±0.2°に回折ピークを有する式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aを提供する。
前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aは、2θ角で示されるX線粉末回折パターンが8.51±0.2°及び16.06±0.2°の1つ又は複数の2θ角にも回折ピークを有することができる。
前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aは、2θ角で示されるX線粉末回折パターンが18.20±0.2°及び20.68±0.2°の1つ又は複数の2θ角にも回折ピークを有することができる。
前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aは、2θ角で示されるX線粉末回折パターンが22.81±0.2°及び25.28±0.2°の1つ又は複数の2θ角にも回折ピークを有することができる。
前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aは、2θ角で示されるX線粉末回折パターン、その回折ピーク及び相対強度が表1に示されてもよい。
前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aは、2θ角で示されるX線粉末回折パターンが基本的に図1に示されてもよい。
本発明において、前記X線粉末回折パターンは、何れもCuターゲットのKα線で測定された。
本発明において、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの示差走査熱量測定図(DSC)において185.3℃±3℃と204.4℃±3℃に主な吸熱ピークを有する。
本発明において、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形AのDSCは、基本的に図2に示されてもよい。
本発明において、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの熱重量解析図(TGA)は、基本的に図3に示されてもよい。
本発明は、方法1、方法2、方法3、方法4、方法5又は方法6である式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製方法を更に提供する。
方法1:溶媒Aにおいて、式Iに示される多置換ベンゼン環化合物をマレイン酸と反応させればよく、
前記溶媒Aは、メチルイソブチルケトン、2-メチルテトラヒドロフラン及び酢酸エチルから選ばれる1つ又は複数であり、
方法2:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを溶媒Bに懸濁溶液にして、撹拌すればよく、
前記溶媒Bは、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、ベンゼン系溶媒及びニトリル系溶媒から選ばれる1つ又は複数であり、
方法3:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bをジメチルスルホキシドと酢酸エチルの混合溶媒に飽和溶液にして、晶析すればよく、
方法4:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを溶媒Cに溶解し、溶媒Dを加え、晶析すればよく、
前記溶媒Cは、メタノール、ジメチルスルホキシド及びトリクロロメタンから選ばれる1つ又は複数であり、前記溶媒Cがメタノールである場合、前記溶媒Dは酢酸エチルであり、前記溶媒Cがジメチルスルホキシドである場合、前記溶媒Dは酢酸イソプロピルであり、前記溶媒Cがトリクロロメタンである場合、前記溶媒Dは、酢酸エチル、アセトニトリル及びブタノンのうちの1つ又は複数であり、
方法5:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bに気液透過晶析実験を行えばよく、
ここで、良溶媒はメタノールであり、逆溶媒は、アセトン、酢酸エチル及びテトラヒドロフランから選ばれる1つ又は複数であり、
方法6:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを溶媒Eの環境において気固透過実験を行えばよく、
前記溶媒Eは、メタノール、アセトニトリル、アセトン、ジメチルスルホキシド、イソプロパノール及びジメチルホルムアミドのうちの1つ又は複数である。
以上の方法2~6において、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bは、2θ角で示されるX線粉末回折パターンが基本的に図4に示される。
方法1において、前記反応の温度は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは室温である。
方法1において、前記反応の時間は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは2~4日間である。
方法1において、前記式Iに示される多置換ベンゼン環化合物と前記マレイン酸とのモル比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは1:(1~1.2)であり、例えば1:1.07である。
方法1において、前記溶媒Aと前記式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の体積質量比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは15~40 mL/gであり、例えば17.6 mL/gである。
方法2において、前記撹拌は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは磁気撹拌である。
方法2において、前記撹拌の温度は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは0~50℃であり、例えば室温、50℃又は50℃~5℃であり、0.1℃/minの条件で温度サイクルを行う。前記撹拌の温度が50℃である場合、前記撹拌の時間は5~8日間であり、前記撹拌の温度が室温である場合、前記撹拌の時間は25~35日間であり、前記撹拌の温度が温度サイクルである場合、前記温度サイクルの条件は、50℃~5℃、0.1℃/min、2~4サイクルである。
方法2において、前記アルコール系溶媒は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくはエタノール及び/又はイソプロパノールである。
方法2において、前記エステル系溶媒は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは酢酸エチル及び/又は酢酸イソプロピルである。
方法2において、前記ケトン系溶媒は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくはアセトン、ブタノン及びメチルイソブチルケトンのうちの1つ又は複数である。
方法2において、前記エーテル系溶媒は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくはアニソール、シクロペンチルメチルエーテル及びメチルt-ブチルエーテルのうちの1つ又は複数であり、より好ましくはアニソール及び/又はシクロペンチルメチルエーテルである。
方法2において、前記ベンゼン系溶媒は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくはトルエンである。
方法2において、前記ニトリル系溶媒は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくはアセトニトリルである。
方法2において、前記溶媒Bと前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの体積質量比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは20~50 mL/gであり、例えば25 mL/gである。
方法3において、前記混合溶媒におけるジメチルスルホキシドと酢酸エチルとの体積比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは1:(2~5)であり、例えば1:3である。
方法3において、前記混合溶媒と前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの体積質量比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは20~50 mL/gであり、例えば25 mL/gである。
方法4において、前記溶媒Dの添加方法は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは滴下である。
方法4において、前記溶媒Dと前記溶媒Cとの体積比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは(7~15):1であり、例えば9:1である。
方法5において、前記気液透過実験の温度は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは室温である。
方法5において、前記逆溶媒と前記良溶媒との体積比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは(7~15):1であり、例えば8:1である。
方法6において、前記気固透過実験の温度は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは室温である。
方法6において、前記気固透過実験の時間は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは20~50日間であり、例えば30日間である。
方法6において、前記溶媒Eと式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの体積質量比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは100~400 mL/gであり、例えば200 mL/gである。
前記方法3~5において、溶液調製方法は、当該分野の通常調製方法を参照してもよく、例えば飽和溶液の調製方法を採用し、好ましくは、前記飽和溶液は、ろ過処理されたものであり、好ましくは、ろ過膜でろ過されたものであり、
前記方法3~5において、前記晶析は、当該分野でのこのような操作の通常方法であってもよい。
例えば、方法3において、前記晶析の方式は、好ましくはゆっくりと降温することであり、前記ゆっくりと降温する方法は、好ましくは50℃から5℃に降温し、前記ゆっくりと降温する速度は、0.1~0.5℃/minであり、好ましくは、0.1℃/minであり、前記溶液がまだ清澄である場合、室温に移して揮発させる。
例えば、方法4において、好ましくは、溶媒Dを加え後に固体が析出し、固体が析出しなければ5℃に降温し、固体がまた析出しなければ、室温で揮発させるか又は50℃で真空乾燥する。
例えば、方法5において、前記晶析の方法は、好ましくは室温晶析又は50℃での真空乾燥である。
前記方法1~6には、分離と乾燥の後処理ステップが更に含まれてもよい。前記分離の方法は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは遠心分離又はろ過である。前記乾燥は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは真空乾燥である。
好ましくは、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法は、式Iに示される多置換ベンゼン環化合物とマレイン酸とをエタノールに溶解し、降温して晶析させ、メチルt-ブチルエーテルを加えればよいというステップで調製される。
前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法において、前記式Iに示される多置換ベンゼン環化合物と前記マレイン酸とのモル比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは1:(0.95~0.98)であり、例えば1:0.978である。
前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法において、前記エタノールと前記式Iに示される多置換ベンゼン環化合物との質量比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは(7~9):1であり、例えば6.9:1である。
前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法において、前記降温晶析の温度は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは15~25℃であり、例えば20℃である。
前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法において、前記メチルt-ブチルエーテルと前記式Iに示される多置換ベンゼン環化合物との質量比は、当該分野での通常のものであってもよく、好ましくは(12~15):1であり、例えば13:1である。
前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法は、ろ過と乾燥の後処理ステップを更に含んでもよく、前記ろ過は、当該分野でのこのような操作の通常条件と操作であってもよく、好ましくは、ろ過後に得られたろ過ケーキに更にメチルt-ブチルエーテルを加えて洗浄し、前記乾燥は、当該分野でのこのような操作の通常条件と操作であってもよい。
本発明は、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aと、薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物を更に提供する。
本発明に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形A又は上記医薬組成物は、EZH2媒介性疾患を予防又は治療するために用いることができる。好ましくは、前記EZH2媒介性疾患は、癌、肺動脈性肺高血圧症、骨髄線維症、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)疾患、移植片対宿主病(GVHD)、Weaver症候群、乾癬、肝線維症を含む。より好ましくは、前記EZH2媒介性疾患は癌である。
好ましくは、前記癌は、転移性又は悪性腫瘍を含む。
好ましくは、前記癌には、脳癌、甲状腺癌、心臓肉腫、肺癌、口腔癌、胃癌、肝癌、腎臓癌、膵臓癌、食道癌、鼻咽頭癌、喉頭癌、結腸直腸癌、乳癌、前立腺癌、膀胱癌、卵巣癌、子宮癌、骨癌、黒色腫、神経膠芽細胞腫、リンパ腫、血癌、副腎神経芽細胞腫、皮膚癌、星状細胞腫などが含まれる。
本発明において、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aは、1つ又は複数の他の活性成分と組み合わせて使用することもでき、組み合わせて使用する場合、活性成分は、別個の組成物であってもよく、治療中に同じ又は異なる投与経路によって同時に投与するか又は異なる時間にそれぞれ投与するために用いられ、又はそれらが同一の医薬組成物に共に投与されてもよい。
本発明において、前記医薬組成物の投与方法に特別な制限はなく、患者の年齢、性別、他の条件及び症状に応じて、様々な剤形の製剤、例えば、錠剤、丸薬、溶液、懸濁液、エマルジョン、顆粒剤又はカプセルの経口投与を選択して投与することができ、注射剤は、単独で投与されてもよく、又は注射用輸送液(例えばグルコース溶液やアミノ酸溶液)と混合して静脈注射されてもよく、座剤は直腸に投与される。
いくつかの実例において、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aは、1つ又は複数の薬学的に許容可能な担体及び/又は添加剤及び/又は希釈剤と制剤を調製する時に転化することはない。
本発明において、室温とは、10~35℃である。
本発明において、用いられる溶媒の水分活性はaw<0.2である。
本発明において、「予防的治療」とは、「予防」である。「予防」とは疾患又は障碍を患う又は発生するリスクが低下(すなわち、疾患誘発剤に曝されている可能性があるか、又は疾患の発症前に疾患にかかりやすい被験者において、疾患の臨床症状の少なくとも1つが起こらないようにすること)することである。
本発明において、「治療」とは、疾患又は障害を改善する(つまり疾患を阻止又は表現、その臨床症状の程度或いは重篤度を減少する)か、又は対象に知覚されない可能性のある少なくとも1つの身体パラメータを改善するか、又は疾患の進行を遅らせることである。
本発明の結晶形は、1つ又は複数の固体分析方法によって同定することができる。例えばX線粉末回折、単結晶X線回折、赤外吸光スペクトル、示差走査熱量測定、熱重量曲線などである。当業者には、X線粉末回折のピーク強度及び/又はピーク状態は、実験条件によって異なる場合があることが知られている。また、機器の精度が異なるため、測定された2θの値には、約±0.2°の誤差がある。ピークの相対強度の値は、ピークの位置よりも、結晶の大きさや純度の高さなど、測定された試料の特性に依存するため、測定されたピーク強度には、約±20%の偏差が生じる可能性がある。試験誤差、機器誤差、配向優先などがあっても、当業者は、当該特許によるX線粉末回折データから個々の結晶形を識別するのに十分な情報を得ることができる。赤外分光測定において、様々な型番の機器の性能の違い、供試品の調製時の研磨程度の違いや吸水程度の違いなどにより、スペクトルの形状や吸収ピークの位置にある程度の影響がある。DSC測定において、加熱レート、結晶形状と純度及び他の測定パラメータに基づいて、実測して得られた吸熱ピークの初期温度、最高温度と融解熱データは、何れも一定の程度の可変性を有する。
当該分野の常識から逸脱することなく、前記好ましい条件の各々を任意に組み合わせることができ、本発明の各好ましい実例が得られる。
本発明に使用される試薬及び原料は、何れも市販されている。
本発明の積極的な進歩効果は、本発明による式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製方法が簡単で、高い物理化学的安定性を有し(60℃で1日間蓋をしないで放置しても、25℃/60%RH、40℃/75%RHの条件で一週間蓋をしないで放置しても、何れも結晶形変換及び化学純度低下がない)、溶解度が高く(水とSGFでの溶解度が6 mg/mLに達し、FaSSIFとFeSSIFでの溶解度が4 mg/mLに達する)、吸湿しにくい(25℃/80%RHでの水分吸着が0.4%であり、ほとんど吸湿性がない)、流動性が高く(D90が200 umに制御される場合、単APIの安息角が40°前後である)、生薬として製剤プロセスの開発により有利であり、重要な価値を有することである。
式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形AのX線粉末回折パターンである。 式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの示差走査熱量測定図(DSC)である。 式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの熱重量解析図(TGA)である。 式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形BのX線粉末回折パターンである。 式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形AのX線粉末回折パターンである。 式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形BのX線粉末回折パターンである。 式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形CのX線粉末回折パターンである。 式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形DのX線粉末回折パターンである。 式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形EのX線粉末回折パターンである。 式IIIに示される多置換ベンゼン環化合物コハク酸塩の結晶形AのX線粉末回折パターンである。 式IVに示される多置換ベンゼン環化合物臭化水素酸塩の結晶形AのX線粉末回折パターンである。 式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形DのX線粉末回折パターンである。 式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形CのX線粉末回折パターンである。 式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形EのX線粉末回折パターンである。 式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形FのX線粉末回折パターンである。 式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形GのX線粉末回折パターンである。 式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形HのX線粉末回折パターンである。 式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形IのX線粉末回折パターンである。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明を記載の実施例の範囲に限定するものではない。下記の実施例において、具体的な条件を明記していない実験方法は、通常の方法と条件に従い、又は商品の取扱書に従って選ばれる。
以下の実施例で用いられる機器を表2に示した。
粉末X線回折解析(XRPD):
XRPD図は、EmpyreanとPANalytical X'Pert3線粉末回折アナライザ上で収集され、走査パラメータを表3に示した。
熱重量解析(TGA)と示差走査熱量測定(DSC):
TGAとDSC図は、それぞれDiscovery 5500熱重量分析計とDiscovery 2500示差走査熱量測定計上で収集され、パラメータを表4に示した。
動的水分吸着(DVS)
動的水分吸着(DVS)曲線は、SMS(Surface Measurement Systems)のDVS Intrinsic上で収集される。25℃での相対湿度は、LiCl、Mg(NO32とKClの潮解点で補正された。DVSテストパラメータを表5に示した。
水素スペクトル液体状態核磁気(1H Solution NMR)
水素スペクトル液体状態核磁気スペクトル図は、Bruker 400M核磁気共鳴装置上で収集され、DMSO-d6は、溶媒とした。
超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)
試験中の試料の純度と溶解度は、ウォーターズ超高速液体クロマトグラフィーによりテストされ、条件を表6に示した。
実施例1:式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の結晶形Aの調製(WO2020/020374A1を参照)
室温で、3-アミノメチル-4-メチル-6-メチルピリジン-2(1H)-オン塩酸塩(1 g, 5.3 mmol, 1.05 eq)、EDC・HCl(1.2 g, 6.6 mmol, 1.25 eq)、HOBt・H2O(0.97 g, 6.6 mmol, 1.25 eq)、3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(トランス-3(ピペリジン-1-イル)シクロブトキシ)安息香酸(2.1 g, 5.0 mmol, 1 eq)の10 mLのDMF溶液に、DIPEA(1.9 g, 15.1 mmol, 3 eq)を加え、反応終了後、80 mLの水を加え、ろ過して、ろ過ケーキをベークし、N-((4,6-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)メチル-3-(エチル(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)-2-メチル-5-(トランス-3(ピペリジン-1-イル)シクロブトキシ)ベンズアミドを1.7 g得た。m/z (ES+),[M+H]+=551.40;HPLC tR=6.901min. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ11.45 (s, 1H),8.02 (t, J=4.8Hz, 1H), 6.59 (d, J=1.9Hz, 1H), 6.38 (d, J=2.0Hz, 1H), 5.85 (s, 1H), 4.70-4.63 (m, 1H), 4.25 (d, J=4.0Hz, 2H), 3.83 (d, J=12Hz, 2H), 3.24 (d, J=8Hz, 2H), 3.00-2.85 (m, 3H), 2.32-2.23 (m,10H), 2.10 (d, J=8Hz, 8H), 1.6-1.59 (m, 2H), 1.50 (m, 6H), 1.38 (s, 2H), 0.78 (t, J=8.0Hz, 1H).
X線粉末回折スペクトルの測定により、得られた試料は、式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形Aであり、X線粉末回折パターンは図5に示された。
実施例2:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製
20 mLのガラスバイアルに実施例1で得られた式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の結晶形Aを397.4 mg秤量し、87.5 mgのマレイン酸を加え、7.0 mLの酢酸エチルを加えて懸濁液を形成し、室温で約3日間磁気撹拌し、得られた固体を吸引ろ過して分離し、室温で一晩真空乾燥し、443.8 mgの固体試料を得た。
X線粉末回折スペクトルの測定により、得られた試料は、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aである。その2θ角で示されるX線粉末回折パターン、その回折ピーク、相対強度、結晶面間隔、ピーク高さと左半値幅(FWHM Left)は表7に示されてもよく、X線粉末回折パターンは図1に示された。
図2において、DSCスペクトル図は、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aが185.3℃と204.4℃で吸熱信号が観察されたことを示した。
図3において、TGAスペクトルは、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aが160℃で1.58%減量したことを示した。
式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの1H NMRデータは、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.45 (s, 1H), 9.22 (brs, 1H), 8.03 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 6.62 (d, J = 2.4Hz, 1H), 6.42 (d, J = 2.4Hz, 1H), 6.02 (s, 2H), 5.86 (s, 1H), 4.80 (t, J = 6.4Hz, 1H), 4.25 (d, J = 4.8Hz, 2H), 3.83 (d, J = 11.2Hz, 3H), 3.32-3.20 (m, 4H), 2.99 (dd, J = 6.8, 14.0Hz, 2H), 2.97-2.92 (m, 1H), 2.70-2.67 (m, 4H), 2.40-2.38 (m, 2H), 2.20 (s, 3H), 2.11(s, 3H), 2.10 (s, 1H), 1.81-1.46(m, 10H), 0.79 (t, J = 6.8Hz, 3H) ppmである。
その結果、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aにおいて、式Iに示される多置換ベンゼン環化合物とマレイン酸とのモル比は1:1であり、式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態と酢酸エチルとのモル比は1:0.08であり、酢酸エチルの残留質量分率は約1.0%である。
実施例3:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製
実施例2と比べて、溶媒の種類のみが異なり、実施例2における酢酸エチルをメチルイソブチルケトンと2-メチルテトラヒドロフランにそれぞれ置き換えた。
この方法で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを実施例2の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aとして決定した。
実施例4:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製
式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の結晶形Aを反応釜に19.89 g加え、137.4 gの無水エタノールを加え、撹拌して75℃に昇温させ、内温を75℃に制御し、投入ホッパによって反応タンクに4.0 gのマレイン酸を加え、清澄になるまで撹拌した。反応釜の内温を20℃に下げ、大量の固体が析出するまで撹拌し、内温を20℃に制御し、257.8 gのメチルt-ブチルエーテルを加えた。滴下が完了した後、0.5~3時間撹拌した。原料液をプレスフィルターに入れ、母液をろ過した後、ろ過ケーキを60.1 gのメチルt-ブチルエーテルで洗浄し、ろ過して固体湿品が得られ、乾燥して21.16 gの固体試料を得た。
X線粉末回折スペクトルの測定により、得られた試料は、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bである。2θ角で示されるX線粉末回折パターンは図4に示された。
実施例5:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製
実施例4で得られた式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形BをHPLCバイアルに約20 mg秤量し、0.5 mLのイソプロパノールを加え、得られた懸濁液を50℃で磁気撹拌し(-1000 rpm)、6日間後に、遠心分離して試料を得た。
この方法で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを実施例2の試料スペクトルと比較し、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aとして決定した。
実施例6:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製
実施例5と比べて、溶媒の種類のみが異なり、実施例5におけるイソプロパノールをイソプロパノール/水(aw=0.2)、ブタノン、酢酸イソプロピル、アニソール、アセトニトリル、ジクロロメタン/シクロペンチルメチルエーテル(v:v=1:4)、トルエン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、アセトン、エタノール、メチルイソブチルケトン/酢酸イソプロピル(v:v=1:1)、イソプロパノール/メチルt-ブチルエーテル(v:v=1:1)又はアセトニトリル/トルエン(v:v=1:1)にそれぞれ置き換えた。
この方法で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを実施例2の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aとして決定した。
実施例7:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製
実施例5と比べて、温度のみが異なり、実施例5における50℃を温度サイクル、すなわち50℃~5℃、0.1℃/min、3サイクルに置き換えた。
この方法で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを実施例2の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aとして決定した。
実施例8:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製
実施例5と比べて、温度と反応時間のみが異なり、実施例5における50℃を室温に置き換え、反応時間の6日間を30日間に置き換えた。
この方法で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを実施例2の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aとして決定した。
実施例9:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製
実施例4で得られた式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを3 mLのバイアルに20 mg秤量し、ジメチルスルホキシドと酢酸エチルの混合溶液(v:v=1:3)を0.5 mL加え、50℃で約2時間撹拌した後にろ過(孔径0.45 μmのPTFEろ過膜)してろ過液を取り、得られた濾液を生化学インキュベータに入れ、0.1℃/minの降温速度で50℃から5℃に降温させた。試料を室温に移して揮発させた。固体が析出してろ過して試料を得た。
この方法で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを実施例2の試料スペクトルと比較し、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aとして決定した。
実施例10:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製
実施例4で得られた式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを秤量し、表8における良溶媒で飽和に近い保存溶液にそれぞれ配合した。20 mLのバイアルに1 mLの保存溶液を加え、磁気撹拌下で表8における対応する逆溶媒を加えた。滴下しながら固体が析出するまで撹拌し、ここで表8における「*」は、約9 mLの逆溶媒を加えても固体がなく、5℃に移して固体を得たことを表した。具体的な正逆溶媒を表8に示した。
この方法で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを実施例2の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aとして決定した。
実施例11:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製
実施例4で得られた式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを秤量し、良溶媒メタノールで飽和に近い保存溶液に配合し、3 mLのバイアルに0.5 mLの保存溶液を加え、また20 mLのバイアルを取ってその中に約4 mLの逆溶媒アセトンを加え、3 mLのバイアルを開放したまま20 mLのバイアルの中に置いた後、20 mLのバイアルを密封して室温で静置した。固体が析出したことが観察された場合、固体を収集してXRPDテストを行った。
この方法で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを実施例2の試料スペクトルと比較し、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aとして決定した。
実施例12:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製
実施例11と比べて、逆溶媒の種類のみが異なり、実施例11における逆溶媒アセトンを酢酸エチル又はテトラヒドロフランにそれぞれ置き換えた。
この方法で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを実施例2の試料スペクトルと比較し、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aとして決定した。
比較実施例1:実施例5と比べて、溶媒の種類のみが異なり、実施例5におけるイソプロパノールを表9に示される溶媒にそれぞれ置き換え、ここで「*」は、撹拌した後に清澄になり、室温に移して揮発して固体を得たことを示した。
X線粉末回折スペクトルの測定により、番号1~4で得られた試料は、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Cである。X線粉末回折パターンは図7に示された。
比較実施例2:実施例7と比べて、溶媒の種類のみが異なり、実施例7における溶媒を水に置き換えた。
この方法で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例1の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Cとして決定した。
比較実施例3:実施例8と比べて、溶媒の種類のみが異なり、実施例8における溶媒を下記表に示される溶媒に置き換え、ここで「*」は、室温で揮発して固体を得たことを示し、結果を表10に示した。
X線粉末回折スペクトルの測定により、番号5で得られた試料は、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bである。番号1~4で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例1の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Cとして決定した。
比較実施例4:実施例9と比べて、溶媒の種類のみが異なり、実施例9における溶媒としてのジメチルスルホキシドと酢酸エチルの混合溶液(v:v=1:3)を表11に示される溶媒に置き換え、ここで「*」は、5℃に降温させた後、固体が直接析出したことを示し、結果を表11に示した。
番号1~4で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例1の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Cとして決定した。
比較実施例5:実施例10と比べて、溶媒の種類のみが異なり、実施例10における良溶媒と逆溶媒を表12に示される溶媒にそれぞれ置き換え、ここで**は、5℃に移して清澄になり、室温に移して揮発させて固体を得たことを示し、#は、5℃で清澄になり、溶媒の沸点が高いため、50℃に移して真空乾燥して固体を得たことを示し、具体的な結果を表12に示した。
番号1~11で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例1の試料スペクトルと比較し、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Cとして決定し、番号12で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例3の番号5の試料スペクトルと比較し、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bとして決定した。
比較実施例6:実施例11と比べて、溶媒の種類のみが異なり、実施例11における良溶媒と逆溶媒を表13に示される溶媒にそれぞれ置き換え、ここで*は、溶媒の沸点が高いため、50℃に移して真空乾燥して固体を得たことを示し、得られた結果を表13に示した。
番号1~6で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例1の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Cとして決定した。
比較実施例7:実施例4で得られた式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを3 mLのバイアルに秤量し、また20 mLのバイアルに下記表に示される溶媒を約4 mL加え、3 mLのバイアルを開放したまま20 mLのバイアルに置いた後、20 mLのバイアルを密封した。室温で30日間放置した後にXRPDテストを行い、結果を表14に示した。
番号1で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例1の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Cとして決定し、X線粉末回折スペクトルの測定により、番号2で得られた試料は、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Dである。X線粉末回折パターンは図8に示され、番号3~6で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例3の番号5の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bとして決定した。
比較実施例8:実施例4で得られた式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを3 mLのバイアルに約20 mg秤量し、また20 mLのバイアルに約4 mLの飽和塩溶液(40~90%のRH)を加え、3 mLのバイアルを開放したまま20 mLのバイアルに置いた後、20 mLのバイアルを密封した。室温で30日間放置した後にXRPDテストを行った。結果を表15に示した。
番号1~2で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例3の番号5の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bとして決定し、番号3~4で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例1の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Cとして決定した。
比較実施例9:実施例3で得られた式IIに示される多置換ベンゼン環化合物のマレイン酸塩の結晶形Bを3 mLのガラスバイアルに20 mg秤量し、下記表における溶媒をそれぞれ1.0~2.0 mL加えて溶解し、ろ過(孔径0.45 μmのPTFEろ過膜)した後にそのろ過液を取った。澄明な溶液を入れたバイアルを封止膜で封止し、封止膜に複数の小孔をあけ、室温に置いてゆっくりと揮発させた。固体が析出した場合、得られた固体を収集してXRPDテストを行い、結果を表16に示した。
番号1で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例3の番号5の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bとして決定し、番号2~5で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例1の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Cとして決定し、番号6~8で得られた試料のX線粉末回折スペクトルを比較実施例7の中の番号2の試料スペクトルと比較し、何れも式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Dとして決定した。
比較実施例10:実施例2で得られた式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形AをN2の保護で187℃に加熱すればよく、X線粉末回折スペクトルで得られた試料は、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Eであった。X線粉末回折パターンを図9に示した。
比較実施例11:式IIIに示される多置換ベンゼン環化合物コハク酸塩の結晶形Aの調製
実施例1で得られた式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の結晶形Aを20 mLのガラスバイアルに395.8 mg秤量し、88.0 mgのコハク酸を加え、7.0 mLの酢酸エチルを加えて懸濁液を形成し、室温で約3日間磁気撹拌し、吸引ろ過分離して固体が得られ、室温で一晩真空乾燥し、418.9 mgの固体を得た。X線粉末回折スペクトルの測定により、得られた試料は、式IIIに示される多置換ベンゼン環化合物コハク酸塩の結晶形Aであり、X線粉末回折パターンは図10に示され、1H NMRデータは、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.51 (s, 1H), 8.10 (t, J = 5.2Hz, 1H), 6.65 (d, J = 2.4Hz, 1H), 6.44 (d, J =2.4 Hz, 1H), 5.89 (s, 1H), 4.89-4.84 (m, 1H), 4.27 (d, J = 5.2Hz,2H), 3.85 (d, J =10.4Hz,2H), 3.33 (t, J = 10.8Hz, 2H), 3.01 (dd, J = 6.8, 13.6Hz,2H), 2.93-2.89 (m, 1H), 2.85-2.76 (m, 1H),2.42(s, 4H) 2.42-2.35 (m, 4H), 2.22 (s, 3H), 2.13 (d,J=4.0,6H), 1.63-1.46 (m, 10H), 0.81(t, J = 7.2Hz, 3H) ppmである。
比較実施例12:式IVに示される多置換ベンゼン環化合物臭化水素酸塩の結晶形Aの調製
実施例1で得られた式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の結晶形Aを20 mLのガラスバイアルに400.7 mg秤量し、3.5 mLの酢酸エチルを加えて混合し、156.7 mgの臭化水素酸塩を秤量し、3.5 mLの酢酸エチルを加えて混合し、二部の酢酸エチルを混合して懸濁液を形成し、室温で約3日間磁気撹拌し、遠心分離して固体が得られ、室温で一晩真空乾燥し、318.6 mgの固体を得た。X線粉末回折スペクトルの測定により、得られた試料は、式IVに示される多置換ベンゼン環化合物臭化水素酸塩の結晶形Aであり、X線粉末回折パターンは図11に示され、1H NMRデータは、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.51 (s, 1H), 8.10 (t, J = 5.2Hz, 1H), 6.65 (d, J = 2.4Hz, 1H), 6.44 (d, J =2.4 Hz, 1H), 5.89 (s, 1H), 4.89-4.84 (m, 1H), 4.27 (d, J = 5.2Hz,2H), 3.85 (d, J =10.4Hz,2H), 3.33 (t, J = 10.8Hz, 2H), 3.01 (dd, J = 6.8, 13.6Hz,2H), 2.93-2.89 (m, 1H), 2.85-2.76 (m, 4H), 2.42-2.35 (m, 2H), 2.22 (s, 3H), 2.13 (d,J=4.0,6H), 1.87-1.46 (m, 10H), 0.81(t, J = 7.2Hz, 3H) ppmである。
比較実施例13:式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形Dの調製
実施例1で得られた式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の結晶形Aを400.7 mg秤量して7 mLの酢酸イソプロピルにおいて室温で5日間撹拌した後、吸引ろ過分離して固体が得られ、室温で一晩真空乾燥し、330.0 mgの固体を得た。X線粉末回折スペクトルの測定により、得られた試料は、式Iに示される遊離状態結晶形Dである。X線粉末回折パターンは図12に示され、1H NMRデータは、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.48 (s, 1H), 8.05 (t, J = 5.2Hz, 1H), 6.59 (d, J = 2.4Hz, 1H), 6.38 (d, J =2.4 Hz, 1H), 5.68 (s, 1H), 4.68-4.68 (m, 1H), 4.24 (d, J = 5.2Hz,2H), 3.82 (d, J =10.4Hz,2H), 3.23 (t, J = 10.8Hz, 2H), 2.98 (dd, J = 6.8, 13.6Hz,2H), 2.93-2.92 (m, 1H), 2.91-2.90 (m, 1H), 2.29-2.26 (m, 8H), 2.19 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 2.10 (s, 3H), 1.61-1.39 (m, 10H), 0.79(t, J = 7.2Hz, 3H) ppmである。
比較実施例14:式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態多結晶形のスクリーニング
比較実施例12と比べて、溶媒と温度のみが異なり、比較実施例における酢酸イソプロピルと室温を表17における溶媒と温度にそれぞれ置き換え、得られた結果を表17に示した。
X線粉末回折スペクトルの測定により、得られた試料は、それぞれ式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形A、B、C、E、F、G及びIであり、得られた試料のX線粉末回折パターンをそれぞれ図5~6、図13~16及び図18に示した。
比較実施例15:式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態多結晶形のスクリーニング
比較実施例13の番号5と比べて、実施例13の番号5で得られた式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形Gを160℃に加熱すれば、式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の遊離状態結晶形Hを得ることができることのみが異なる。得られた試料のX線粉末回折パターンを図17に示した。
効果実施例1:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の多結晶形のスクリーニング
前記実施例5~12及び比較実施例1~10のように、スクリーニング及び結晶形の同定プロセスにおいて5つの結晶形が発見され、それぞれマレイン酸塩の結晶形A、B、C、DとEと命名され、ここでA、BとEは無水結晶形であり、CとDは水和物結晶形であり、ここで、マレイン酸塩の結晶形Eは高温でのみ得られ、室温に冷却してマレイン酸塩の結晶形Aに再変換される。
更に各結晶形の間の相互変換関係を探求し、より安定な結晶形をスクリーニングするために、マレイン酸塩の無水結晶形A、Bに対して懸濁競争実験を行い、優れたマレイン酸塩の無水結晶形Aとマレイン酸塩の水和物結晶形C、Dに対して異なる水分活性の懸濁競争実験を行った。
マレイン酸塩の無水結晶形A、Bの懸濁競争実験:5 mLのバイアルを4本取り、IPAとIPAcをそれぞれ2 mLずつ加え、過剰のマレイン酸塩の結晶形Bを加え、室温/50℃で24 h撹拌した後にろ過し、マレイン酸塩のIPAとIPAc飽和溶液を得た。各飽和溶液にマレイン酸塩の結晶形A/Bをそれぞれ約10 mgずつ加え、室温/50℃で3日間懸濁撹拌し後にXRPDをテストした。結果を表18に示した。
その結果、全ての反応系は、何れもマレイン酸塩の結晶形Aが得られ、マレイン酸塩の結晶形Aは、室温/50℃の条件で結晶形Bより安定であった。
マレイン酸塩の無水結晶形Aとマレイン酸塩の水和物結晶形C、Dの懸濁競争実験:5 mLのバイアルを6本取り、異なる水分活性(aw=0/0.2/0.4/0.6/0.8/1)のエタノール溶液をそれぞれ2 mLずつ加え、過剰のマレイン酸塩の結晶形Bを加え、室温で24 h撹拌した後にろ過し、飽和溶液を得た。各飽和溶液においてマレイン酸塩の結晶形A/C/Dをそれぞれ約10 mgずつ加え、室温で2日間懸濁撹拌し後にXRPDをテストした。5 mLのバイアルを2本取り、水をそれぞれ2 mLずつ加えた後、過剰のマレイン酸塩の結晶形Bを加え、それぞれ50℃/80℃で20 h/2 h撹拌した後にろ過し、飽和溶液を得た。各飽和溶液においてマレイン酸塩の結晶形A/C/Dをそれぞれ約10 mgずつ加え、50℃/80℃で1日間/3.5 h懸濁撹拌した後にXRPDをテストした。結果を表19に示した。
その結果、水分活性が0.2以下である場合にマレイン酸塩の結晶形Aが得られ、水分活性が0.4以上である場合に水中50℃/80℃でマレイン酸塩の結晶形Cを得た。マレイン酸塩の結晶形Cとマレイン酸塩の結晶形Dは、室温で水分活性が0.2のエタノール溶液又は無水エタノールにおいて懸濁撹拌して何れも結晶形Aに変化した。
上記実施例及び懸濁競争実験により、マレイン酸塩の5つの結晶形において、結晶形Eは高温でのみ得られ、室温に冷却して結晶形Aに再変換し、結晶形Aと結晶形Bとの溶解度は類似するが、結晶形Aの固体性質はより良好で、粒子状固体(結晶形Bが粉末状固体)であり、且つ結晶形Aは結晶形Bよりも安定で、複数の溶媒と複数の条件で結晶形Bは、何れも結晶形Aに変換し、結晶形C、結晶形Dは、結晶形Aに変換しやすく、且つ結晶形Cは、水和物を170℃で乾燥した後に結晶形Aに変換することが発見された。そのため、マレイン酸塩の5つの結晶形において、マレイン酸塩の結晶形Aは最も安定であった。
効果実施例2:物理化学的安定性
式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aをそれぞれ適量秤量し、60℃で開放したまま1日間放置し、25℃/60%RH、40℃/75%RHの条件で開放したまま一週間放置した。異なる条件で放置した後の固体試料について、それぞれHPLCで純度をテストして化学的安定性を評価し、XRPDで結晶形をテストして物理的安定性を評価した。評価結果を表20に纏めた。
その結果、3つのテスト条件で、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aは、何れも結晶形変換及び化学純度低下がなく、それが高い物理的と化学的安定性を有することが示された。
効果実施例3:吸湿性
塩型スクリーニング実験によって、式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の複数の塩型が得られ、異なる塩型において、結晶度、TGA減量、DSC熱信号、塩形成モル比を総合的に考慮し、式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形A、式IIIに示される多置換ベンゼン環化合物コハク酸塩の結晶形Aと式IVに示される多置換ベンゼン環化合物臭化水素酸塩の結晶形Aをスクリーニングし、以下の効果の実験を行った。
式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形A、式IIIに示される多置換ベンゼン環化合物コハク酸塩の結晶形A、式IVに示される多置換ベンゼン環化合物臭化水素酸塩の結晶形A及び式Iに示される多置換ベンゼン環化合物遊離状態の結晶形Dをそれぞれ約10 mg取り、温度を25℃に設定し、湿度0%RHの条件で乾燥し、質量の経時変化率が0.002%よりも小さいと、湿度が0%RHから95%RHまで変化する場合の試料の吸湿特徴、及び湿度が0%RHから95%RHへと0%RHまで変化する場合の試料の除湿特徴をテストし、湿度変化ステップサイズが10%RHであり、質量変化率dm/dtの値が0.002%よりも小さい場合に天秤バランスとみなし、10分間内の質量変化率が0.002%/分間よりも小さい場合、検出プロセスにおけるバランス基準とし、最長バランス時間が3時間である。該テスト条件での水等温吸着/脱着の特徴を測定し、DVSテスト後の試料をXRPDで検出した。結果を表21に示した。
その結果、4つの結晶形において、マレイン酸塩の結晶形Aの吸湿性が最も低く、25℃/80%
RHの水分吸着が0.4%であり、吸湿性がほとんどなく、DVSテスト後に結晶形が変換しなかった。
効果実施例4:動的溶解度
式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形A、式IIIに示される多置換ベンゼン環化合物コハク酸塩の結晶形A、式IVに示される多置換ベンゼン環化合物臭化水素酸塩の結晶形A及び式Iに示される多置換ベンゼン環化合物遊離状態の結晶形Dという4つの試料を3つの生物溶媒(SGF、FaSSIFとFeSSIF)と水中で37℃の条件での動的溶解度をテストした。試験において、それぞれ45ミリグラムの固体と4.5ミリリットルの溶媒を5ミリリットルの遠心管に混合し、更に遠心管を回転数が40回転/分間の回転ディスク上に密封して固定し、回転ディスクを37℃の恒温槽に置いた。それぞれ1、2、4と24時間平衡化したという4つの時点でサンプリングし、各サンプリング点でろ液を分離して濃度及びpHをテストし、固体に対して結晶形をテストした。
その結果、水において、コハク酸塩の結晶形Aが清澄になり(>8.44 mg/mL)、マレイン酸塩の結晶形Aと臭化水素酸塩の結晶形Aの溶解度が近く(6.99 mg/mLと4.26 mg/mL)、遊離状態結晶形Dの溶解度が低い(0.016 mg/mL)。
SGFにおいて、3つの塩型が何れも清澄になり(>7.83 mg/mL)、遊離状態結晶形Dの溶解度が相対的に低い(6.98 mg/mL)。
FaSSIFにおいて、コハク酸塩の結晶形Aとマレイン酸塩の結晶形Aの溶解度が高く(5.39 mg/mLと4.15 mg/mL)、臭化水素酸塩の結晶形Aと遊離状態結晶形Dの溶解度が低い(1.39 mg/mLと0.42 mg/mL)。
FeSSIFにおいて、コハク酸塩の結晶形A、マレイン酸塩の結晶形Aと遊離状態結晶形Dが清澄になり(>7.35 mg/mL)、臭化水素酸塩の結晶形Aの溶解度が相対的に低い(5.33 mg/mL)。
以上の結果をまとめると、4つの媒体の溶解度から見ると、マレイン酸塩の結晶形Aとコハク酸塩の結晶型Aの溶解度が相対的に高く、水とSGFでの溶解度が6 mg/mLに達し、製剤規格が600 mgを超えない場合にも溶出のシンク条件を満たし、体外で完全に放出することができ、FaSSIFとFeSSIFでは溶解度が4 mg/mLに達するが、総合的な吸湿性効果の比較により、コハク酸塩の結晶形Aの吸湿性が高く、その後の製剤プロセスの展開に不利であるが、マレイン酸塩の結晶形Aの吸湿性が低く、D90が200 μmに制御される場合、APIの流動性が高く、単一のAPIの安息角が40°前後であり、製剤プロセスが何れも乾式混合直圧プロセスを考慮でき、生薬として製剤プロセスの開発に使用されることにより適していることを発見した。

Claims (13)

  1. 式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aであって、2θ角で示されるX線粉末回折パターンが7.39±0.2°、8.78±0.2°、13.99±0.2°、15.21±0.2°、15.73±0.2°、17.75±0.2°、18.51±0.2°及び21.06±0.2°に回折ピークを有する、
    ことを特徴とする式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形A。
  2. 2θ角で示されるX線粉末回折パターンが8.51±0.2°及び16.06±0.2°の1つ又は複数の2θ角にも回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの示差走査熱量測定図において185.3℃±3℃と204.4℃±3℃に主な吸熱ピークを有し、
    及び/又は、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの熱重量解析図は、基本的に図3に示される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形A。
  3. 2θ角で示されるX線粉末回折パターンが18.20±0.2°及び20.68±0.2°の1つ又は複数の2θ角にも回折ピークを有し、
    及び/又は、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形AのDSCは、基本的に図2に示される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形A。
  4. 2θ角で示されるX線粉末回折パターンが22.81±0.2°及び25.28±0.2°の1つ又は複数の2θ角にも回折ピークを有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形A。
  5. 2θ角で示されるX線粉末回折パターンが基本的に図1に示される、
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形A。
  6. 下記の方法1、方法2、方法3、方法4、方法5又は方法6である請求項1~5の何れか一項に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製方法であって、
    方法1:溶媒Aにおいて、式Iに示される多置換ベンゼン環化合物をマレイン酸と反応させればよく、

    前記溶媒Aは、メチルイソブチルケトン、2-メチルテトラヒドロフラン及び酢酸エチルから選ばれる1つ又は複数であり、
    方法2:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを溶媒Bに懸濁溶液にして、撹拌すればよく、
    前記溶媒Bは、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、ベンゼン系溶媒及びニトリル系溶媒から選ばれる1つ又は複数であり、
    方法3:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bをジメチルスルホキシドと酢酸エチルの混合溶媒に飽和溶液にして、晶析すればよく、
    方法4:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを溶媒Cに溶解し、溶媒Dを加え、晶析すればよく、
    前記溶媒Cは、メタノール、ジメチルスルホキシド及びトリクロロメタンから選ばれる1つ又は複数であり、前記溶媒Cがメタノールである場合、前記溶媒Dは酢酸エチルであり、前記溶媒Cがジメチルスルホキシドである場合、前記溶媒Dは酢酸イソプロピルであり、前記溶媒Cがトリクロロメタンである場合、前記溶媒Dは、酢酸エチル、アセトニトリル及びブタノンのうちの1つ又は複数であり、
    方法5:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bに気液透過晶析実験を行えばよく、
    ここで、良溶媒はメタノールであり、逆溶媒は、アセトン、酢酸エチル及びテトラヒドロフランから選ばれる1つ又は複数であり、
    方法6:式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bを溶媒Eの環境において気固透過実験を行えばよく、
    前記溶媒Eは、メタノール、アセトニトリル、アセトン、ジメチルスルホキシド、イソプロパノール及びジメチルホルムアミドのうちの1つ又は複数であり、
    前記方法2~6において、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bは、2θ角で示されるX線粉末回折パターンが基本的に図4に示される、
    ことを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製方法。
  7. 方法1において、前記反応の温度は室温であり、
    及び/又は、方法1において、前記反応の時間は2~4日間であり、
    及び/又は、方法1において、式Iに示される多置換ベンゼン環化合物と前記マレイン酸とのモル比は1:(1~1.2)であり、例えば1:1.07であり、
    及び/又は、方法1において、前記溶媒Aと式Iに示される多置換ベンゼン環化合物の体積質量比は15~40 mL/gであり、例えば17.6 mL/gであり、
    及び/又は、方法2において、前記撹拌は磁気撹拌であり、
    及び/又は、方法2において、前記撹拌の温度は0~50℃であり、例えば室温、50℃又は50℃~5℃、0.1℃/minの条件で温度サイクルを行い、前記撹拌の温度が50℃である場合、前記撹拌の時間は5~8日間であり、前記撹拌の温度が室温である場合、前記撹拌の時間は25~35日間であり、前記撹拌の温度が温度サイクルである場合、前記温度サイクルの条件は、50℃~5℃、0.1℃/min、2~4サイクルであり、
    及び/又は、方法2において、前記アルコール系溶媒は、エタノール及び/又はイソプロパノールであり、
    及び/又は、方法2において、前記エステル系溶媒は、酢酸エチル及び/又は酢酸イソプロピルであり、
    及び/又は、方法2において、前記ケトン系溶媒は、アセトン、ブタノン及びメチルイソブチルケトンのうちの1つ又は複数であり、
    及び/又は、方法2において、前記エーテル系溶媒は、アニソール、シクロペンチルメチルエーテル及びメチルt-ブチルエーテルのうちの1つ又は複数であり、好ましくはアニソール及び/又はシクロペンチルメチルエーテルであり、
    及び/又は、方法2において、前記ベンゼン系溶媒はトルエンであり、
    及び/又は、方法2において、前記ニトリル系溶媒はアセトニトリルであり、
    及び/又は、方法2において、前記溶媒Bと前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの体積質量比は20~50 mL/gであり、例えば25 mL/gであり、
    及び/又は、方法3において、前記混合溶媒におけるジメチルスルホキシドと酢酸エチルとの体積比は1:(2~5)であり、例えば1:3であり、
    及び/又は、方法3において、前記混合溶媒と前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの体積質量比は20~50 mL/gであり、例えば25 mL/gであり、
    及び/又は、方法4において、前記溶媒Dの添加方法は滴下であり、
    及び/又は、方法4において、前記溶媒Dと前記溶媒Cとの体積比は(7~15):1であり、例えば9:1であり、
    及び/又は、方法5において、前記気液透過晶析実験の温度は室温であり、
    及び/又は、方法5において、前記逆溶媒と前記良溶媒との体積比は(7~15):1であり、例えば8:1であり、
    及び/又は、方法6において、前記気固透過実験の温度は室温であり、
    及び/又は、方法6において、前記気固透過実験の時間は20~50日間であり、例えば30日間であり、
    及び/又は、方法6において、前記溶媒Eと式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの体積質量比は100~400 mL/gであり、例えば200 mL/gであり、
    及び/又は、前記方法3~5において、溶液調製方法は、飽和溶液の調製方法であり、好ましくは、前記飽和溶液は、ろ過処理されたものであり、好ましくは、ろ過膜でろ過されたものであり、
    及び/又は、方法3において、前記晶析の方法は、ゆっくりと降温することであり、前記ゆっくりと降温する方法は、好ましくは50℃から5℃に降温し、前記ゆっくりと降温する速度は0.1~0.5℃/minであり、好ましくは、0.1℃/minであり、前記溶液がまだ清澄である場合、室温に移して揮発させ、
    及び/又は、方法4において、好ましくは、溶媒Dを加え後に固体が析出し、固体が析出しなければ5℃に降温させ、固体がまた析出しなければ、室温で揮発させるか又は50℃で真空乾燥し、
    及び/又は、方法5において、前記晶析の方法は、室温晶析又は50℃での真空乾燥であり、
    及び/又は、前記方法1~6には、遠心分離又はろ過による分離と、真空乾燥による乾燥の後処理ステップが含まれる、
    ことを特徴とする請求項6に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製方法。
  8. 前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法は、式Iに示される多置換ベンゼン環化合物とマレイン酸とをエタノールに溶解し、降温して晶析させ、メチルt-ブチルエーテルを加えればよいというステップを含む、
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製方法。
  9. 前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法において、前記式Iに示される多置換ベンゼン環化合物と前記マレイン酸とのモル比は1:(0.95~0.98)であり、例えば1:0.978であり、
    及び/又は、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法において、前記エタノールと前記式Iに示される多置換ベンゼン環化合物との質量比は(7~9):1であり、例えば6.9:1であり、
    及び/又は、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法において、前記降温晶析の温度は15~25℃であり、例えば20℃であり、
    及び/又は、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法において、前記メチルt-ブチルエーテルと前記式Iに示される多置換ベンゼン環化合物との質量比は(12~15):1であり、例えば13:1であり、
    及び/又は、前記式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Bの調製方法は、ろ過と乾燥、好ましくは、ろ過後に得られたろ過ケーキに更にメチルt-ブチルエーテルを加えて洗浄する後処理ステップを含む、
    ことを特徴とする請求項8に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aの調製方法。
  10. 請求項1~5の何れか一項に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形Aと、薬学的に許容可能な担体と、を含む、
    ことを特徴とする医薬組成物。
  11. EZH2媒介性疾患を予防又は治療する医薬品の調製における、請求項1~5の何れか一項に記載の式IIに示される多置換ベンゼン環化合物マレイン酸塩の結晶形A又は請求項10に記載の医薬組成物の用途。
  12. 前記EZH2媒介性疾患は癌を含む、
    ことを特徴とする請求項11に記載の用途。
  13. 前記癌は、脳癌、甲状腺癌、心臓肉腫、肺癌、口腔癌、胃癌、肝癌、腎臓癌、膵臓癌、食道癌、鼻咽頭癌、喉頭癌、結腸直腸癌、乳癌、前立腺癌、膀胱癌、卵巣癌、子宮癌、骨癌、黒色腫、神経膠芽細胞腫、リンパ腫、血癌、副腎神経芽細胞腫、皮膚癌、星状細胞腫を含む、
    ことを特徴とする請求項12に記載の用途。
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