JP2023544520A - 新規カリウムチャネル阻害剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、新規化合物、そのような化合物を含む医薬組成物、及びカリウムチャネルの活性に関する疾患または障害を処置、緩和、または予防するためのそれらの使用に関する。【化1】TIFF2023544520000091.tif71162【選択図】なし

Description

本発明は、新規化合物、そのような化合物を含む医薬組成物、及びカリウムチャネルの活性に関する疾患または障害を処置、緩和、または予防するためのそれらの使用に関する。
イオンチャネルは、細胞膜を横切る無機イオンの輸送を触媒する膜貫通タンパク質である。イオンチャネルは、非常に多様なプロセスに関与しており、それらプロセスには、活動電位の生成及びタイミング調整、シナプス伝達、ホルモン分泌、ならびに筋収縮がある。
全ての哺乳動物細胞は、細胞膜にカリウム(K)チャネルを発現しており、チャネルは膜電位の調節において主要な役割を果たしている。神経細胞及び筋肉細胞では、チャネルは活動電位の形態に影響を及ぼし、活動電位の頻度及び発火パターン、神経伝達物質の放出、ならびに気管支拡張及び血管拡張の程度を調節する。非興奮性細胞では、Kチャネルは、細胞の増殖及び遊走、ならびにサイトカインの分泌を調節する。
分子的及び機能的な観点から、Kチャネルは最大かつ最も多様なイオンチャネルの群を表す。このチャネルは、4つの幅広いファミリー:
・電位活性化Kチャネル(K)、
・内向き整流性Kチャネル(KIR)、
・2ポア型Kチャネル(K2P)、及び
・カルシウム活性化Kチャネル(KCa
に分けることができる。
Caチャネルは、
・小コンダクタンスチャネル(SKまたはKCa2.x)及び中間コンダクタンスチャネル(IKまたはKCa3.1)からなるカルモジュリン依存性ファミリー、ならびに
・古典的なCa2+活性化及び電位活性化大コンダクタンスチャネル(BK、KCa1.1)、ならびに他の細胞内イオンに対して感受性であるチャネル(KCa4.x;及びKCa5.1)からなる細胞内リガンド依存性ファミリー
という2つの主な群に区別することができる。
Ca3.1
Ca3.1は、ヒト遺伝子KCNN4によってコードされるCa2+活性化Kチャネルである。このチャネルは、界面で膜貫通K選択的ポアを作りだす4つの同一のαサブユニット、及び流入するCa2+を結合させ、K流出のためにポアを開口する4つのカルモジュリン(細胞内側にある)からなる四量体である。KCa3.1は、Tリンパ球及びBリンパ球、マスト細胞、好中球、ならびにマクロファージを含む多くの免疫細胞、ならびに赤血球、線維芽細胞、上皮及び内皮に発現するが、KCa3.1は、心筋、平滑筋及び横紋筋、ならびにニューロンなどの興奮性細胞には実質的に存在しない。更に、KCa3.1は興奮性細胞には実質的に存在しないため、このチャネルの薬理学的モジュレーションにより、心血管及びCNS関連有害作用が引き起こされることはないと考えられている。
免疫細胞におけるKCa3.1
免疫細胞におけるKCa3.1の役割は、ここではT細胞について説明するが、他の免疫細胞及び線維芽細胞についても有効である。活性化T細胞(Th0、Th1、及びTh2を含む)が、免疫応答の制御のために酵素及び核内転写因子(例えば、Ca2+依存性カルシニューリン/NFAT系)の活性化を全体的に調節するには、高濃度かつ厳密に制御された細胞内Ca2+濃度が保持されている必要がある。細胞質Ca2+は細胞内貯蔵を介して動的に調節されるが、長期にわたるCa2+の上昇には、細胞外空間からの流入が必要である。これが膜の脱分極を生じさせ、これにより更なる流入が低減し、反作用されない場合はプロセスが迅速に終了する。これは、膜電位を負に保つKCa3.1の活性化及びKの流出によって達成される。このメカニズムを長期にわたって強固にするために分子適応が生じる。すなわち、KCa3.1チャネルが、H-キナーゼNDPK-Bによってリン酸化されてその最大活性が増大され、KCa3.1の発現が、NFATの活性化に続いてアップレギュレートされる。どちらのプロセスも、Ca2+媒介性KCa3.1活性化の過分極能を強化する。
高レベルの細胞質Ca2+恒常性を効率的に維持することは、制御された免疫反応において有益であるが、このことは、制御されていない自律的プロセスとなる場合、著しく病原性となる可能性がある。
赤血球におけるKCa3.1
赤血球は、Oが肺胞気から取り込まれる肺と、酸化的リン酸化に使用するためにOが送達される他の全ての組織との間を移動する。ガス交換は最も細い血管内で行われるため、赤血球は、柔軟性があり、かつ毛細血管床を通過するサイズに適応する必要がある。
このプロセスでは、KCa3.1は、通過中に膜への機械的ストレスによってオンになるCa2+透過性チャネルであるPiezo1を介したCa2+の流入によって活性化される。次に、Kの流出がCl及び水の流出を促進し、その結果、急速かつ一過性の収縮が生じてスムーズに通過できるようになる。反対側は安全であり、そこでは血管が再び広がり、両方のチャネルが閉口し、塩(K、Cl、Ca2+)及び水の勾配が能動輸送プロセスによって迅速に回復することで、赤血球が次に通過するための準備が整う。
カリウムチャネルモジュレーター
したがって、カリウムチャネルをモジュレートする薬剤として作用する化合物は、炎症性腸疾患(IBD)、乾燥赤血球症(xerocytosis erythrocyte)、及び急性呼吸窮迫症候群(ARDS)などの疾患の処置、緩和、及び/または予防に非常に有用である可能性がある。
WO2014/001363は、カリウムチャネルの活性に関する疾患及び障害の処置に使用するのに適した、カリウムチャネルモジュレーターとして機能するテトラゾール誘導体を開示している。
WO2013/191984は、KCa3.1に関する疾患の処置に適した縮合チアジン-3-オンを開示している。
WO2014/067861は、3,4-二置換オキサゾリジノン誘導体、及びカルシウム活性化カリウムチャネルの阻害剤としてのそれらの使用を開示している。
Strobaek et al.(2013)は、K(Ca)3.1チャネル阻害剤4-[[3-(トリフルオロメチル)-フェニル]メチル]-2H-1,4-ベンゾチアジン-3(4H)-オン(NS6180)を開示している。
Ca3.1は、IBD、遺伝性乾燥赤血球症、及びARDSなどの疾患において不可欠な役割を果たすことが知られており、したがって、KCa3.1は、これらの疾患の処置のための有望な標的である。故に、KCa3.1モジュレーターを提供することが求められている。
カリウムチャネルをモジュレートする多くの既知の薬剤は、水溶性が低い。したがって、水溶性がより高い、KCa3.1モジュレーターなどのカリウムチャネルモジュレーターが更に求められている。
一態様では、本発明は、式(I):
Figure 2023544520000002
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル;-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル;またはHであり;
は、結合;-C(O)-;-S(O)-;または-C(H)-であり;
は、H;C1~5アルキル;または結合であり;
は、H;C1~5アルキル;または結合であり;
は、H;結合;またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H;結合;またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H;結合;-OH;またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H;結合;-OH;またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
15は、C1~3アルキル;-OH;-CN;及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、このフェニルまたはピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~3の整数であり;
pは、0~8の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩
(但し、mが1である場合、pは0ではなく、かつ
化合物は、
(2R)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
(2S)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
N1-[1-(3-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N-(1-フェニルシクロブチル)-3-アゼチジンアミン;
N1-[1-(4-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
(5S)-5-[[[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン;及び
N1-[1-(3-メチルフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミンからなる群から選択される化合物ではない)に関する。
更なる態様では、本発明は、本明細書に開示される化合物を含む医薬組成物に関する。
一態様では、本発明は、医薬に使用するための式(I):
Figure 2023544520000003
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、このフェニルまたはピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩
(但し、mが1の場合、pは0ではない)に関する。
本発明の化合物は、水性媒体中での溶解度が高い。更に、本発明の化合物は、カリウムチャネルモジュレーターとして活性である。したがって、本発明の化合物は、カリウムチャネルに関する疾患の処置、緩和、及び/または予防について大きな関心を集めている。故に、本発明は、本明細書に開示される化合物の医薬品としての使用にも関する。一態様では、本明細書に開示される化合物は、炎症性腸疾患(IBD)の処置に使用される。一態様では、本明細書に開示される化合物は、遺伝性乾燥赤血球症の処置に使用される。更に別の態様では、本明細書に開示される化合物は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の処置に使用される。
化合物
一態様では、本発明は、式(I):
Figure 2023544520000004
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、このフェニルまたはピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩に関する。
「C1~10アルキル」という用語が、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、及びC10アルキルを含むことは十分に理解されている。前記アルキルは、直鎖状、分枝状、及び/または環状であってもよい。したがって、前記アルキルは、部分的に環状であってもよい。例えば、「C~C-アルキル」は、メチル、エチル、プロプ-1-イル、プロプ-2-イル、イソ-プロピル、tert-ブチル、ブト-1-イル、ブト-2-イル、ペント-1-イル、ペント-2-イル、ペント-3-イル、2-メチルブト-1-イル、3-メチルブト-1-イル、ヘキサ-1-イル、または2,3-ジメチルブト-1-イルなどの直鎖状または分枝状であり得る1~6個の炭素原子を含有するアルキル基を示す。
例えば、「C~C-シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルなどの3~7個の炭素原子を含有する飽和単環式炭素環を示す。
例えば、「C~C-アルコキシ」は、メトキシ、エトキシ、1-プロポキシ、2-プロポキシ、1-ブトキシ、2-ブトキシ、2-メチル-2-プロポキシ、1-ペントキシ、3-メチル-1-ブトキシ、2-ペントキシ、2-メチル-2-ブトキシ、1-ヘキソキシ、または3-ヘキソキシなどの-O-C~C-アルキル基を示す。
一態様では、本発明は、式(I):
Figure 2023544520000005
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル;-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル;またはHであり;
は、結合;-C(O)-;-S(O)-;または-C(H)-であり;
は、H;C1~5アルキル;または結合であり;
は、H;C1~5アルキル;または結合であり;
は、H;結合;またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H;結合;またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H;結合;-OH;またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H;結合;-OH;またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
15は、C1~3アルキル;-OH;-CN;及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、このフェニルまたはピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~3の整数であり;
pは、0~8の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩
(但し、mが1である場合、pは0ではなく、かつ
化合物は、
(2R)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
(2S)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
N1-[1-(3-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N-(1-フェニルシクロブチル)-3-アゼチジンアミン;
N1-[1-(4-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
(5S)-5-[[[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン;及び
N1-[1-(3-メチルフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミンからなる群から選択される化合物ではない)に関する。
一実施形態では、mが1である場合、pは0ではない。一実施形態では、mは1であり、pは1~4の整数である。
一実施形態では、mは2である。一実施形態では、化合物は、式(II):
Figure 2023544520000006
の化合物である。
一実施形態では、mは3である。一実施形態では、化合物は、式(III):
Figure 2023544520000007
の化合物である。
一実施形態では、化合物は、式(IV):
Figure 2023544520000008
の化合物(式中、
14は、-C(O)-C1~8アルキル;-C(O)-O-C1~8アルキル;-C2~8アルキル;-H及び-S(O)-C1~8アルキルからなる群から選択され;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、このフェニルまたはピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、化合物は、式(XV):
Figure 2023544520000009
の化合物である。
一実施形態では、Aは、式(XII):
Figure 2023544520000010
の部分であり、式中、
は、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
13は、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
nは、0~4の整数であり;
Xは、ハロゲンである。
一実施形態では、化合物は、式(V):
Figure 2023544520000011
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
13は、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
15は、C1~2アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Xは、ハロゲンであり;
nは、0~4の整数であり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、化合物は、式(V):
Figure 2023544520000012
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
13は、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
15は、C1~2アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Xは、ハロゲンであり;
nは、0~4の整数であり;
mは、1~3の整数であり;
pは、0~8の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、Aは、式(XIII):
Figure 2023544520000013
の部分であり、式中、
は、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
10、R11、R12、及びR13は、H、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
Xは、ハロゲンである。
一実施形態では、化合物は、式(VI):
Figure 2023544520000014
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
は、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
10、R11、R12、及びR13は、H、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、化合物は、式(VI):
Figure 2023544520000015
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
は、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
10、R11、R12、及びR13は、H、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~3の整数であり;
pは、0~8の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、化合物は、式(VI):
Figure 2023544520000016
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
は、-C(H)-または-N-であり;
10は、Hまたはハロゲンであり;
11は、Hまたはハロゲンであり;
12は、-CX、-OCX、H、ハロゲン、-C1~8アルキル、または-C3~7シクロアルキルであり;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、化合物は、式(VI):
Figure 2023544520000017
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
は、-C(H)-または-N-であり;
10は、Hまたはハロゲンであり;
11は、Hまたはハロゲンであり;
12は、-CX、-OCX、H、ハロゲン、-C1~8アルキル、または-C3~7シクロアルキルであり;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~3の整数であり;
pは、0~8の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である。
一実施形態では、pは、0である。
一実施形態では、Rは、-OC1~8アルキル、例えば-OC1~7アルキル、例えば-OC1~6アルキル、例えば-OC1~5アルキル、例えば-OC1~4アルキル、例えば-OC1~3アルキル、例えば-OC1~2アルキル、例えば-OCアルキルである。一実施形態では、Rは、-C1~8アルキル、例えば-C1~7アルキル、例えば-C1~6アルキル、例えば-C1~5アルキル、例えば-C1~4アルキル、例えば-C1~3アルキル、例えば-C1~2アルキル、例えば-Cアルキルである。一実施形態では、Rは、-OHで置換されている-C1~8アルキルである。一実施形態では、Rは、-Hである。
一実施形態では、Rは、結合である。一実施形態では、Rは、-C(O)-である。一実施形態では、Rは、-C(H)-である。一実施形態では、Rは、-S(O)-である。一実施形態では、Rは、-C(O)-であり、Rは、-OC1~4アルキルである。一実施形態では、Rは、-C(O)-であり、Rは、-OC1~3アルキルである。
一実施形態では、Rは、結合であり、Rは、C3~4アルキルである。一実施形態では、Rは、-OC1~8アルキル、または-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキルであり、Rは、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-である。一実施形態では、-R-Rは、Hではない。一実施形態では、-R-Rは、-CHではない。
一実施形態では、-R-Rは、-R14であり、R14は、-C(O)-C1~8アルキル;-C(O)-O-C1~8アルキル;-C2~8アルキル;-H及び-S(O)-C1~8アルキルからなる群から選択される。一実施形態では、-R-Rは、-R14であり、R14は、-C(O)-C1~8アルキル;-C(O)-O-C1~8アルキル;-C2~8アルキル;及び-S(O)-C1~8アルキルからなる群から選択される。一実施形態では、R14は、-C(O)-C1~8アルキルであり、例えばR14は、-C(O)-C1~3アルキルであり、例えばR14は、-C(O)-Cアルキル、例えば-C(O)-シクロプロピルである。一実施形態では、R14は、-C(O)-O-C1~8アルキルであり、例えばR14は、-C(O)-OC1~3アルキルであり、例えばR14は、-C(O)-OCH、-C(O)-OCHCH、-OCH(CH、及び-O-シクロプロピルからなる群から選択される。一実施形態では、R14は、-C2~8アルキル、例えばC3~4アルキルである。一実施形態では、R14は、-C(H)-C3~7シクロアルキル、例えば-C(H)-シクロプロピルまたは-C(H)-シクロブチルである。一実施形態では、R14は、-C3~7シクロアルキル、例えば-シクロプロピルまたは-シクロブチルである。一実施形態では、R14は、-C2~8アルキル、例えば1つ以上の-OHで置換されているC3~4アルキルであり、例えばR14は、-OHで置換されているイソプロピルである。一実施形態では、R14は、-Hである。一実施形態では、R14は、-S(O)-C1~8アルキル、例えばR14は、-S(O)-CHである。一実施形態では、R14は、-CHではない。一実施形態では、R14は、Hではない。
一実施形態では、Rは、Hである。別の実施形態では、Rは、結合である。一実施形態では、Rは、C1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである。前記アルキルは、直鎖状、分枝状、環状、または部分的に環状であってもよい。
一実施形態では、Rは、Hである。別の実施形態では、Rは、結合である。一実施形態では、Rは、C1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである。前記アルキルは、直鎖状、分枝状、環状、または部分的に環状であってもよい。
一実施形態では、R及びRは、Hである。別の実施形態では、R及びRの一方のみがHであり、他方は結合またはC1~5アルキルである。
一実施形態では、Rは、Hである。一実施形態では、Rは、結合である。一実施形態では、Rは、C1~8アルキル、例えばC1~7アルキル、例えばC1~6アルキル、例えばC1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである。一実施形態では、前記アルキル中のメチレン基のうちの1つは、-O-で置き換えられており、したがってエーテル部分を形成している。一実施形態では、Rは、C1~4アルキルである。
一実施形態では、Rは、Hである。一実施形態では、Rは、結合である。一実施形態では、Rは、C1~8アルキル、例えばC1~7アルキル、例えばC1~6アルキル、例えばC1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである。一実施形態では、前記アルキル中のメチレン基のうちの1つは、-O-で置き換えられており、したがってエーテル部分を形成している。一実施形態では、Rは、C1~4アルキルである。
一実施形態では、R及びRは、Hである。一実施形態では、R及びRは、-CHである。一実施形態では、R及びRは、互いに連結して環を形成している。前記環は、3員環、4員環、5員環、6員環、または7員環であり得る。一実施形態では、前記環は、3員環である。別の実施形態では、R及びRの一方のみがHであり、他方は結合またはC1~8アルキルである。一実施形態では、R及びRは、互いに連結して、式(XI):
Figure 2023544520000018
のように環を形成している。
一実施形態では、Rは、Hである。一実施形態では、Rは、結合である。一実施形態では、Rは、C1~8アルキル、例えばC1~7アルキル、例えばC1~6アルキル、例えばC1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである。一実施形態では、前記アルキルの1つ以上のメチレン基は、-O-で置き換えられている。一実施形態では、Rは、-C(O)-O-CHまたは-C(O)-CHである。
一実施形態では、Rは、Hである。一実施形態では、Rは、結合である。一実施形態では、Rは、C1~8アルキル、例えばC1~7アルキル、例えばC1~6アルキル、例えばC1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである。一実施形態では、前記アルキルの1つ以上のメチレン基は、-O-で置き換えられている。
一実施形態では、Rは、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に-O-で置き換えられている)からなる群から選択され;Rは、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に-O-で置き換えられている)からなる群から選択される。
一実施形態では、RまたはRは、RまたはRに連結され環を形成している、例えば、RはRに連結されている。一実施形態では、RがRに連結されている場合、R及びRはHである。一実施形態では、RがRに連結されている場合、RはHであり、Rはメチルである。一実施形態では、RまたはRに連結されているRまたはR(例えば、RがRに連結されている)によって形成される環は、4員環、5員環、6員環、3員環、または7員環である。一実施形態では、RまたはRがRまたはRに連結されている場合(例えば、RがRに連結されている場合)に形成される環は、アゼチジンである。一実施形態では、RまたはRがRまたはRに連結されている場合(例えば、RがRに連結されている場合)に形成される環は、ピロリジンである。一実施形態では、RまたはRがRまたはRに連結されている場合(例えば、RがRに連結されている場合)に形成される環は、モルホリンである。一実施形態では、RまたはRがRまたはRに連結されている場合(例えば、RがRに連結されている場合)に形成される環は、ピペリジンである。一実施形態では、RはRに、式(VII):
Figure 2023544520000019
のように連結されている。
一実施形態では、化合物が式(VII)の化合物である場合、R及びRは、Hである。一実施形態では、化合物が式(VII)の化合物であり、RがHである場合、Rは、-CHではない。一実施形態では、化合物が式(VII)の化合物であり、RがHである場合、Rは、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に-O-で置き換えられている)からなる群から選択される。
一実施形態では、化合物は、式(VIII):
Figure 2023544520000020
の化合物である。
一実施形態では、化合物は、式(XIV):
Figure 2023544520000021
の化合物である。
一実施形態では、RまたはRは、RまたはRに連結され環を形成している、例えば、RはRに連結されている。一実施形態では、RがRに連結されている場合、R及びRはHである。一実施形態では、RまたはRに連結されているRまたはR(例えば、Rに連結されているR)によって形成される環は、4員環、5員環、6員環、3員環、または7員環である。一実施形態では、RまたはRがRまたはRに連結されている場合(例えば、RがRに連結されている場合)に形成される環は、4員環である。一実施形態では、RまたはRがRまたはRに連結されている場合(例えば、RがRに連結されている場合)に形成される環は、アゼチジンである。一実施形態では、RはRに、式(X):
Figure 2023544520000022
のように連結されている。
一実施形態では、化合物が式(X)の化合物であり、-R-Rが-CH-である場合、-R-Rは、Hではない。
一実施形態では、化合物が式(X)の化合物であり、-R-Rが-CH-である場合、Aは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される少なくとも1つの置換基R13で置換されている。
一実施形態では、RまたはRは、RまたはRに連結され環を形成している、例えば、RはRに連結されている。一実施形態では、RがRに連結されている場合、R及びRはHである。一実施形態では、RまたはRに連結されているRまたはR(例えば、Rに連結されているR)によって形成される環は、5員環、4員環、6員環、3員環、または7員環である。一実施形態では、RまたはRがRまたはRに連結されている場合(例えば、RがRに連結されている場合)に形成される環は、5員環である。一実施形態では、RまたはRがRまたはRに連結されている場合(例えば、RがRに連結されている場合)に形成される環は、4員環である。一実施形態では、RまたはRがRまたはRに連結されている場合(例えば、RがRに連結されている場合)に形成される環は、シクロペンチルである。一実施形態では、RはRに、式(IX):
Figure 2023544520000023
のように連結されている。
一実施形態では、R及びRは-Hであり、R及びRはメチルであり、R及びRは-Hである。
一実施形態では、Rは、-C(H)-である。一実施形態では、Rは、-C(F)-である。
一実施形態では、R10、R11、及びR12は、H、ハロゲン、-CX、-OCX、-C1~8アルキル、及び-C3~7シクロアルキルからなる群から個別に選択される。一実施形態では、R10、R11、及びR12は、H、ハロゲン、-CX、及び-OCXからなる群から個別に選択される。
一実施形態では、R10は、Hである。一実施形態では、R10は、Fである。一実施形態では、R10は、Clである。
一実施形態では、R11は、Fである。一実施形態では、R11は、Hである。
一実施形態では、R12は、-CX、例えば-CFである。一実施形態では、R12は、-OCFである。一実施形態では、R12は、F、Cl、またはBrである。一実施形態では、R12は、-C1~8アルキル、例えば-Cアルキル、例えば-Cアルキル、例えば-Cアルキルである。一実施形態では、R12は、C3~7シクロアルキル、例えば-Cシクロアルキル、例えば-Cシクロアルキル、例えば-Cシクロアルキルである。
一実施形態では、Rは、-C(H)-または-N-であり;R10は、Hまたはハロゲンであり;R11は、Hまたはハロゲンであり;R12は、-CX、-OCX、H、ハロゲン、-C1~4アルキル、または-C3~5シクロアルキルであり;Xは、ハロゲンである。一実施形態では、R11はFであり、R12は-CFである。一実施形態では、Rは-C(H)-であり、R10はHであり、R11はFであり、R12は-CFまたは-OCFである。一実施形態では、Rは-C(H)-であり、R10はHであり、R11はFであり、R12は-CFである。一実施形態では、Rは-C(H)-であり、R10はHであり、R11はHであり、R12は-CFである。一実施形態では、Rは-C(H)-であり、R10はFであり、R11はHであり、R12は-CFである。一実施形態では、Rは-C(F)-であり、R10はHであり、R11はHであり、R12は-CFである。一実施形態では、Rは-C(H)-であり、R10はHであり、R11はFであり、R12は-OCFである。一実施形態では、Rは-C(H)-であり、R10はHであり、R11はHであり、R12は-OCFである。一実施形態では、Rは-C(H)-であり、R10はHであり、R11はHであり、R12はハロゲンである。一実施形態では、Rは-C(F)-であり、R10はHであり、R11はHであり、R12はハロゲンである。一実施形態では、Rは-C(H)-であり、R10はHであり、R11はFであり、R12は-Cシクロアルキルである。
一実施形態では、化合物は、(S)-エナンチオマーである。別の実施形態では、化合物は、(R)-エナンチオマーである。
一実施形態では、部分Aは、少なくとも2つの置換基R13で置換されている。一実施形態では、R10、R11、及びR12のうちの2つ以下が、Hである。一実施形態では、部分Aは、少なくとも3つの置換基R13で置換されている。一実施形態では、R10、R11、及びR12のうちの1つのみが、Hである。
一実施形態では、R11及びR12がHである場合、R10はハロゲンである。
一実施形態では、R、R、R、R、R、及びRのうちの5つ以下が、Hである。
一実施形態では、R、R、R、R、R、及びRがHである場合、R10、R11、及びR12のうちの2つ以下が、Hである。
一実施形態では、R、R、R、R、R、及びRがHである場合、Aは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される少なくとも2つの置換基R13で置換されている。
一実施形態では、R、R、R、R、R、及びRがHである場合、-R-RはHではない。一実施形態では、R、R、R、R、R、及びRがHである場合、-R14はHではない。
一実施形態では、本発明は、式(I):
Figure 2023544520000024
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル;-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル;またはHであり;
は、結合;-C(O)-;-S(O)-;または-C(H)-であり;
は、H;C1~5アルキル;または結合であり;
は、H;C1~5アルキル;または結合であり;
は、H;結合;またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H;結合;またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H;結合;-OH;またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、Hであり;
、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、このフェニルまたはピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩
(但し、mが1である場合、pは0ではなく、かつ
化合物は、
(2R)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
(2S)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
N1-[1-(3-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N-(1-フェニルシクロブチル)-3-アゼチジンアミン;
N1-[1-(4-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
(5S)-5-[[[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(3-メチルフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン;
(5S)-5-[[[1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
(5S)-5-[[[1-(4-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
(5S)-5-[[[1-(2-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
(5S)-5-[[[1-(3-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;及び
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル]-1,2-エタンジアミンからなる群から選択される化合物ではない)に関する。
一実施形態では、本発明は、式(I):
Figure 2023544520000025
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、このフェニルまたはピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩
(但し、mが1である場合、pは0ではなく、かつ
化合物は、
(2R)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
(2S)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
N1-[1-(3-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N-(1-フェニルシクロブチル)-3-アゼチジンアミン;
N1-[1-(4-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
(5S)-5-[[[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(3-メチルフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン;
(5S)-5-[[[1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
(5S)-5-[[[1-(4-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
(5S)-5-[[[1-(2-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
(5S)-5-[[[1-(3-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル]-1,2-エタンジアミン;
N1,N1-ジエチル-N2-メチル-N2-(1-フェニルシクロヘキシル)エタン-1,2-ジアミン;
N1,N1-ジエチル-N2-(1-フェニルシクロヘキシル)エタン-1,2-ジアミン;
N-(1-フェニルシクロヘキシル)-4-モルホリンエタンアミン;
N2-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-N1,N1-ジエチル-1,2-エタンジアミン;
N1,N1-ジエチル-N2-(3,3,5-トリメチル-1-フェニルシクロヘキシル)エタン-1,2-ジアミン;
N1-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-N2,N2-ジメチルエタン-1,2-ジアミン;
N-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-1-ピペリジンエタンアミン;
N-(3,3,5-トリメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-1-ピペリジンエタンアミン;及び
N-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-N-メチル-1-ピペリジンエタンアミンからなる群から選択される化合物ではない)に関する。
一実施形態では、化合物は、式(IV):
Figure 2023544520000026
の化合物(式中、
14は、-C(O)-C1~8アルキル;-C(O)-O-C1~8アルキル;-C2~8アルキル;-H及び-S(O)-C1~8アルキルからなる群から選択され;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、このフェニルまたはピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~3の整数であり;
pは、0~8の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である
(但し、mが1である場合、pは0ではなく、かつ
化合物は、
(2R)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
(2S)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
N1-[1-(3-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N-(1-フェニルシクロブチル)-3-アゼチジンアミン;
N1-[1-(4-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
(5S)-5-[[[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン;及び
N1-[1-(3-メチルフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミンからなる群から選択される化合物ではない)。
一実施形態では、化合物は、
(2R)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン(CAS番号:2398411-64-6);
(2S)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン(CAS番号:2398323-84-5);
N1-[1-(3-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン(CAS番号:1878927-82-2);
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン(CAS番号:1874820-12-8);
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン(CAS番号:1873987-18-8);
N-(1-フェニルシクロブチル)-3-アゼチジンアミン(CAS番号:1871338-59-8);
N1-[1-(4-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン(CAS番号:1859512-34-7);
(5S)-5-[[[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン(CAS番号:2397832-15-2);
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン(CAS番号:2039942-45-3);
N1-[1-(3-メチルフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン(CAS 番号:1941061-22-8);
(5S)-5-[[[1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン(CAS番号:2397438-77-4);
(5S)-5-[[[1-(4-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン(CAS番号:2397389-52-3);
(5S)-5-[[[1-(2-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン(CAS番号:2397370-60-2);
(5S)-5-[[[1-(3-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン(CAS番号:2396858-80-1);及び
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル]-1,2-エタンジアミン(CAS番号:2031340-15-3)からなる群から選択される化合物ではない。
一実施形態では、化合物は、
N1,N1-ジエチル-N2-メチル-N2-(1-フェニルシクロヘキシル)エタン-1,2-ジアミン(CAS番号:2201-45-8);
N1,N1-ジエチル-N2-(1-フェニルシクロヘキシル)エタン-1,2-ジアミン(CAS番号:2201-53-8);
N-(1-フェニルシクロヘキシル)-4-モルホリンエタンアミン(CAS番号:2201-54-9);
N2-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-N1,N1-ジエチル-1,2-エタンジアミン(CAS番号:18718-40-6);
N1,N1-ジエチル-N2-(3,3,5-トリメチル-1-フェニルシクロヘキシル)エタン-1,2-ジアミン(CAS番号:18613-12-2);
N1-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-N2,N2-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(CAS番号:18613-13-3);
N-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-1-ピペリジンエタンアミン(CAS番号:18613-14-4);
N-(3,3,5-トリメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-1-ピペリジンエタンアミン(CAS番号:18613-15-5);及び
N-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-N-メチル-1-ピペリジンエタンアミン(CAS番号:17061-43-7)からなる群から選択される化合物ではない。
一実施形態では、化合物は、N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブタン-1-アミンである。一実施形態では、化合物は、N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブタン-1-アミンである。一実施形態では、化合物は、2-メチル-N1-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}プロパン-1,2-ジアミンである。一実施形態では、化合物は、N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N1-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-2-メチルプロパン-1,2-ジアミンである。一実施形態では、化合物は、N-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブタン-1-アミンである。一実施形態では、化合物は、N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブタン-1-アミンである。一実施形態では、化合物は、N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミンである。一実施形態では、化合物は、1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミンである。一実施形態では、化合物は、N1-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-2-メチルプロパン-1,2-ジアミンである。一実施形態では、化合物は、N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミンである。一実施形態では、化合物は、N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-{1-[2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-[1-(5-クロロ-2-フルオロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-[1-(5-クロロ-2-フルオロフェニル)シクロブチル]カルバミン酸メチルである。一実施形態では、化合物は、1-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミンである。一実施形態では、化合物は、1-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミンである。
化合物の溶解度
本発明の化合物の利点の1つは、KCa3.1などのカリウムチャネルをモジュレートすることが知られている他の多くの化合物よりも溶解度が高いことである。実施例30で試験した化合物は、pH7.4のリン酸塩緩衝液中で400~1700μMの溶解度を有する。
薬学的に許容される塩
本発明の化学的化合物は、薬学的に(すなわち生理学的に)許容される塩を含む、意図される投与に適した任意の形態で提供され得る。薬学的に許容される付加塩の例としては、非毒性である無機酸及び有機酸の付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、アコネート(aconate)、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、桂皮酸塩、クエン酸塩、エンボン酸塩、エナンテート(enantate)、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、フタル酸塩、サリチル酸塩、ソルビン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トルエン-p-スルホン酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない。そのような塩は、当該技術分野で周知であり説明されている手順によって形成され得る。シュウ酸などの他の酸は、薬学的に許容されるとはみなされない場合があるが、本発明の化学的化合物及びその薬学的に許容される酸付加塩を得る際に、中間物として有用な塩の調製に有用であり得る。
本発明の化合物の薬学的に許容されるカチオン性塩の例としては、アニオン性基を含有する本発明の化合物の、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩、リチウム塩、コリン塩、リシニウム塩、及びアンモニウム塩などが挙げられるが、これらに限定されない。このようなカチオン性塩は、当該技術分野で周知であり説明されている手順によって形成され得る。本発明の文脈において、N含有化合物の「オニウム塩」もまた、薬学的に許容される塩として企図される。好ましい「オニウム塩」としては、アルキルオニウム塩、シクロアルキルオニウム塩、及びシクロアルキルアルキルオニウム塩が挙げられる。一実施形態では、化合物の「薬学的に許容される塩」という用語は、N含有化合物の任意の「オニウム」塩、または前記有効成分に鉱酸もしくは有機酸を付加した任意の塩を示しており、それらとしては、酢酸、塩酸、桂皮酸、クエン酸、ギ酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、マロン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、ピクリン酸、マレイン酸、乳酸、ニコチン酸、フェニル酢酸、リン酸、コハク酸、酒石酸、アンモニウム、ジエチルアミン、ピペラジン、ニコチンアミド、尿素、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リチウム、メチルアミノ、ジメチルアミノ、トリメチルアミノ、及びトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン酸がある。
化合物の調製
本発明による化合物は、当業者に公知である任意の従来の化学合成法、例えば実施例に記載されている方法に従って調製することができる。本出願に記載のプロセスの出発物質は、公知であるか、または市販の化学物質から当業者に公知である従来の方法によって容易に調製することができる。
本明細書に記載の反応の最終生成物は、抽出、結晶化、蒸留、クロマトグラフィーなどの従来の技術によって単離することができる。
本発明の化合物は、非溶媒和形態で、また水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態で存在し得る。一般に、溶媒和形態は、本発明の目的に関して、非溶媒和形態と同様であるとみなされる。
医薬組成物
本発明はまた、例えば活性成分として、薬学的に有効な量の本明細書に開示される化合物を含む医薬組成物に関する。一実施形態では、前記医薬組成物は、治療有効量の本明細書に開示される化合物またはその薬学的に許容される塩を、少なくとも1つの薬学的に許容される担体、賦形剤、または希釈剤とともに含む。
治療に使用するための本明細書に開示される化合物は、未加工の化学的化合物の形態で投与することができるが、活性成分を、任意選択的に薬学的に許容される塩の形態で、1つ以上の補助剤、賦形剤、担体、緩衝液、希釈剤、及び/または他の通常の医薬助剤とともに医薬組成物に導入することが好ましい。
一実施形態では、本発明は、本明細書に開示される化合物またはその薬学的に許容される塩を、1つ以上の薬学的に許容される担体、及び任意選択的に、当該技術分野で公知であり使用されている他の治療的及び/または予防的成分とともに含む、医薬組成物を提供する。担体(複数可)は、製剤の他の成分と適合し、かつそのレシピエントに有害ではないという意味において「許容される」ものでなければならない。本発明の医薬組成物は、経口投与、直腸投与、気管支投与、経鼻投与、経肺投与、局所(頬側及び舌下を含む)投与、経皮投与、膣内投与、または非経口投与(皮膚、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内、動脈内、脳内、眼内への注射もしくは注入を含む)に適したもの、あるいは吸入もしくは吹送による投与(粉末及び液体エアロゾル投与を含む)、または徐放系による投与に適した形態のものであり得る。徐放系の好適な例には、本発明の化合物を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが含まれ、これらのマトリックスは、成形品、例えば、フィルムまたはマイクロカプセルの形態であり得る。
したがって、本明細書に開示される化合物は、従来の補助剤、担体、または希釈剤とともに、医薬組成物及びその単位投与量の形態にすることができる。そのような形態には、固体、特に錠剤、充填カプセル、粉末及びペレット形態、ならびに液体、特に水性または非水性の溶液、懸濁液、エマルション、エリキシル、及びそれらを充填したカプセル(これらは全て経口使用用である)、直腸投与用の坐剤、ならびに非経口使用用の無菌注射用溶液が含まれる。そのような医薬組成物及びその単位剤形には、更なる活性化合物または有効成分の有無にかかわらず、従来の比率で従来の成分を含めることができ、そのような単位剤形は、用いられる予定の意図される1日投与量範囲に見合った任意の適切な有効量の活性成分を含有し得る。本明細書に開示される化合物は、多種多様な経口及び非経口剤形で投与することができる。以下の剤形が、活性成分として、本発明の化学的化合物または本発明の化学的化合物の薬学的に許容される塩のいずれかを含み得ることは、当業者には明らかであろう。
他の多数の公知であるKCa3.1阻害剤とは異なり、本発明の化合物は、水性媒体中での溶解度が高く、そのため静脈内投与または注入投与などの液剤投与に適している。
本明細書に開示される化合物から医薬組成物を調製するには、薬学的に許容される担体は、固体または液体のいずれかであってよい。固体形態の調製物としては、粉剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、及び分散性顆粒剤が挙げられる。固体担体は、希釈剤、香味剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁剤、結合剤、防腐剤、錠剤崩壊剤、またはカプセル化材料としても機能し得る1つ以上の物質であり得る。
医薬調製物は、単位剤形であり得る。そのような形態では、調製物は、適切な量の活性成分を含有する単位用量に細分される。単位剤形は、包装された調製物であり得、その包装には、個別量の調製物、例えば、包装された錠剤、カプセル剤、及びバイアルまたはアンプル中の粉剤が含まれる。また、単位剤形は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤、もしくはロゼンジ剤そのものであってもよく、または単位剤形は、適切な数のこれらのいずれかが包装された形態であってもよい。
治療有効量とは、症状または状態を軽減させる活性成分の量を指す。治療有効性及び毒性、例えば、ED50は、細胞培養及び実験動物で、標準的な薬理学的手順によって判定することができる。治療効果と毒性効果との間の用量比率は治療指数であり、治療効果をもたらす血漿レベルと毒性効果をもたらす血漿比率との間の比率によって表すことができる。大きな治療指数を示す医薬組成物が好ましい。
投与される用量は、当然ながら、処置される個体の年齢、体重及び状態、ならびに投与経路、剤形及びレジメン、ならびに所望の結果に対して慎重に調整する必要があり、正確な投与量は、当然ながら診療医によって決定されるべきである。
実際の投与量は、処置される疾患の性質及び重症度に依存し、医師の裁量の範囲内であり、所望の治療効果を生じさせるために、本発明の特定の状況に対する投与量の用量設定によって変動し得る。しかしながら、現在のところ、個々の用量につき約0.1~約10000mgの活性成分、例えば0.5~2000mg、好ましくは個々の用量につき約1~約1000mgの活性成分、最も好ましくは個々の用量につき約10~約500mgの活性成分を含有する医薬組成物が、治療的処置に適していると考えられている。活性成分は、1日あたり1回または数回の用量で投与することができる。
生物活性
本発明の化合物は、カリウムチャネルモジュレーターとして活性である。実施例31で試験した本発明の化合物は全て、KCa3.1を阻害する。
処置方法
Ca3.1などのカリウムイオンチャネルのモジュレーターである本発明の化合物は、ヒトを含む生体の疾患及び障害の処置に有用である。一実施形態では、「処置」という用語には、疾患及び障害の予防及び/または緩和も含まれる。一態様では、本明細書に記載の化合物は、医薬に使用するためのものである。一態様では、本発明は、本明細書に記載の化合物または前記化合物を含む医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、IBD、遺伝性乾燥赤血球症、またはARDSを処置するための方法に関する。
炎症性腸疾患(IBD)
炎症性腸疾患(IBD)は、胃腸管に影響を及ぼす慢性自己免疫疾患であり、腹痛、嘔吐、下痢、血便排泄、及び体重減少の症状を伴う。IBDには、潰瘍性大腸炎(UC)及びクローン病(CD)の2つの主な形態がある。UCは結腸及び直腸のみに影響を及ぼすが、CDは胃腸管全体に影響を及ぼす可能性がある。深在性の非連続的(punctuate)病変が腸壁の全層に影響を及ぼすCDとは対照的に、UCは、組織学的に広範囲にわたる粘膜炎症を特徴とする。先進国(米国、日本、EU主要5か国)では、約250万人の患者がIBDと診断されていると推定されている(100万人が大腸炎患者、150万人がクローン病患者)。発生率は、おそらくは生活様式の変化に関連して、特に新興工業国で増加しつつある。
現在使用されている抗IBD薬は、抗炎症薬(5-ASA、ステロイド)、一般的な免疫減弱物質(アザチオプリン、6-メルカプトプリン)、または生物学的単一サイトカイン/インテグリン中和薬剤(例えば、インフリキシマブ、ウステキヌマブ、ベドリズマブ)である。これらの選択肢及び慎重に最適化された臨床的手順にもかかわらず、患者は依然として数回の腸切除術に臨んでおり(多くのクローン病患者は生涯で少なくとも1回の手術を経験する)、大腸炎患者は結腸切除術後に直腸炎を発症する可能性がある。長期寛解の維持、再発との闘い、及び特に解決不可能な腸線維症による不可逆的な構造変化の発生の回避に関する、最適以下の医療による疾患コントロールは、IBD患者の深刻な未充足のニーズを表している。
現在IBDの処置に使用されている薬物の多くには、副作用との関連がある。例えば、ステロイドの副作用には、感染に対する感受性の増加が含まれる。また、スルファサラジンの形態などの5-アミノサリチル酸は、UC患者中の相当な割合のノンレスポンダー、腎機能の低下、ならびにコンプライアンス不良を誘発する高用量及び高頻度投与と関連している。TNF-アルファ阻害剤インフリキシマブの欠点としては、高コスト、適用(注射)の不便さ、有効性の漸減、及び免疫抑制特性の結果として感染リスクの増加を誘発することが挙げられる。また、アザチオプリン、6-メルカプトプリン、メトトレキサートなどの免疫モジュレーターは、感染症及びいくつかのタイプのがんのリスクを高め、加えて肝臓毒性である。したがって、炎症性腸疾患の新規処置に対する重大な未充足のニーズが依然として存在する。
IBDの標的としてのKCa3.1
T細胞は、IBDにおいて重要な役割を果たしており、IBDの過程(免疫細胞の増殖、ホーミング、及びサイトカインの放出)、線維芽細胞媒介性の過剰なコラーゲン分泌は、狭窄及び腸閉塞を引き起こす線維症を招く可能性があり、上皮を横切る過剰な水分輸送は、下痢を招く可能性がある。これらの病理学的過程は全て、KCa3.1を阻害することによって減弱させることができる。
本明細書で実証されるように、本発明の化合物は、KCa3.1を阻害する。したがって、一態様では、本発明は、炎症性腸疾患(IBD)の処置、緩和、及び/または予防に使用するための本明細書に記載の化合物に関する。一実施形態では、前記IBDは、潰瘍性大腸炎(UC)などの大腸炎である。一実施形態では、前記IBDは、クローン病(CD)である。
遺伝性乾燥赤血球症
脱水型有口赤血球症としても知られる遺伝性乾燥赤血球症は、赤血球の脆弱性及び溶血の増加を特徴とし、完全代償性の貧血または軽度から重度の貧血を生じさせる。網状赤血球形成の増加(赤血球喪失を補償するため)、イオン過負荷、及び黄疸(ヘモグロビンの分解増加に起因する)は、成人に特徴的である。新生児は一過性の浮腫/腹水に罹患する可能性があり、これは稀に、生命を脅かす胎児水腫に進展する場合がある。この疾患は非常に不均一であるが、古典的には、疲労、脾臓腫大、胆石、血栓イベント、及び肺高血圧症などの臨床徴候の組み合わせから同定される。顕微鏡検査によって異常な形状の赤血球を明らかにすることができ、血液学的パラメータの分析によって塩及び水の損失により収縮した赤血球が明らかになる。遺伝性乾燥赤血球症の行動生物学は、原発性の膜透過性欠損に起因するという点で、他の遺伝性貧血、例えば異常ヘモグロビン症(例えば、鎌状赤血球貧血及びサラセミア疾患)、または解糖酵素異常症(例えば、グルコース-6-リン酸欠損症)とは根本的に異なることが長い間知られてきた。この欠損に関与する分子標的は、ごく最近同定されたばかりである。
遺伝性乾燥赤血球症の標的としてのKCa3.1
近年の科学的調査により、遺伝性乾燥赤血球症が、KCa3.1をコードする遺伝子であるPiezo1またはKCNN4のいずれかの機能獲得型変異に起因することが示されている。どちらの変異も実質的に同じ表現型をもたらす。すなわち、Piezo1変異の場合、Ca2+が常時開口型チャネルを通じて赤血球に入ることにより、KCa3.1を活性化して赤血球を永続的に脱水させ、KCNN4変異の場合、KCa3.1は恒常的に開口しており、それによりPiezo1チャネルからのCa2+シグナルが存在しなくても、赤血球の脱水を統御する。遺伝性乾燥赤血球症の原因となる遺伝子及び変異の明確な定義により、どの患者が処置の恩恵を受け、どの患者が処置を受けるべきでないかを簡便に診断することができる。
赤血球のKCa3.1チャネルの阻害は、意図しない脱水に反作用し、またおそらくは乾燥赤血球症の溶血を予防して、それにより患者の臨床状態を改善するであろう。重要なことは、KCa3.1阻害剤の結合部位は、KCa3.1の既知の機能獲得型変異と重複していないということである。これにより、KCa3.1が、遺伝性乾燥赤血球症の既知の原因全てに対する重要な標的として特定される。
本発明の化合物は、KCa3.1を阻害する。故に、一態様では、本発明は、遺伝性乾燥赤血球症の処置、緩和、及び/または予防に使用するための本明細書に記載の化合物に関する。遺伝性乾燥赤血球症は、赤血球(RBC)からのKなどの一価カチオンの漏出を特徴とする稀な障害群である遺伝性有口赤血球症の最も高頻度のバリアントの1つである。
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
急性呼吸窮迫症候群は、例えば、SARS、MERS、またはCovid-19ウイルスによって引き起こされる肺感染症の重篤かつ多くの場合致死的である合併症である。これらの感染症は、肺全体の炎症を招く可能性があり、この炎症は、空気で満たされた肺胞と血液で満たされた肺胞血管との間の極薄のバリアを広げ、肺胞を液体で満たし、それにより生命に不可欠である肺と血液間の酸素/二酸化炭素ガス交換を妨げる。したがって、ARDSは、免疫系の成分と空気/血液バリア機能との両方が関与する複合的な状態である。現在、ARDSに特異的に干渉する医学的処置は存在しない(ステロイドによる一般的な免疫減弱処置は効果的ではない)ため、患者にとって唯一の選択肢は、集中治療室での医療用人工呼吸器による処置である。
ARDSの標的としてのKCa3.1。
KCa3.1チャネルは、上皮及び内皮の両方、ならびに肺炎症に関与する炎症細胞(例えば、好中球)で発現するため、KCa3.1の阻害により、根本的な炎症を減弱させるとともに、おそらく空気/血液バリア機能も保護することができる。ARDSのマウスモデルを用いた実験により、近年、KCa3.1ノックアウトマウスがガス交換を改善したことが示され、この改善は、古典的なKCa3.1阻害剤であるセニカポック及びTRAM-34による処置によっても実証された。医療用人工呼吸器を用いている患者の臨床状態において、経口薬物投与は最適ではなく、静脈内ボーラスまたは注入投与が好ましい。トリアリールメタン(セニカポック及びTRAM-34により例示される)などの古典的なKCa3.1阻害剤は、水溶性が極度に低く、これがIV製剤化を非常に困難にしている。同じ欠点は、他の化学的足場をベースとした公知のKCa3.1阻害剤にも当てはまる。
本発明の化合物は、KCa3.1を阻害する。更に本発明の化合物は、水性媒体中での溶解度が高い。故に、本発明の化合物は、ARDSの処置における使用に極めて好適である。したがって、一態様では、本発明は、ARDSの処置、緩和、及び/または予防に使用するための本明細書に記載の化合物に関する。
項目
1.式(I):
Figure 2023544520000027
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、前記フェニルまたは前記ピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩。
2.mが1である場合、pは0ではない、項目1に記載の化合物。
3.前記化合物が、式(II):
Figure 2023544520000028
の化合物である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
4.前記化合物が、式(III):
Figure 2023544520000029
の化合物である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
5.前記化合物が、式(IV):
Figure 2023544520000030
の化合物(式中、
14は、-C(O)-C1~8アルキル;-C(O)-O-C1~8アルキル;-C2~8アルキル;-H及び-S(O)-C1~8アルキルからなる群から選択され;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、前記フェニルまたは前記ピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
6.前記化合物が、式(V):
Figure 2023544520000031
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
13は、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
15は、C1~2アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
Xは、ハロゲンであり;
nは、0~4の整数であり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
7.前記化合物が、式(VI):
Figure 2023544520000032
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
は、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
10、R11、R12、及びR13は、H、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
8.前記化合物が、式(VI):
Figure 2023544520000033
の化合物(式中、
は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
は、-C(H)-または-N-であり;
10は、Hまたはハロゲンであり;
11は、Hまたはハロゲンであり;
12は、-CX、-OCX、H、ハロゲン、-C1~8アルキル、または-C3~7シクロアルキルであり;
15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
Xは、ハロゲンであり;
mは、1~4の整数であり;
pは、0~10の整数である)
あるいはその薬学的に許容される塩である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
9.前記化合物が、式(VII):
Figure 2023544520000034
の化合物である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
10.前記化合物が、式(VIII):
Figure 2023544520000035
の化合物である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
11.前記化合物が、式(IX):
Figure 2023544520000036
の化合物である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
12.前記化合物が、式(X):
Figure 2023544520000037
の化合物である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
13.前記化合物が、式,(XI):
Figure 2023544520000038
の化合物である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
14.前記化合物が、式(XIV):
Figure 2023544520000039
の化合物である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
15.前記化合物が、式(XV):
Figure 2023544520000040
の化合物である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
16.mが2である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
17.mが3である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
18.mが1であり、pが1~4の整数である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
19.pが0である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
20.Aが、式(XII):
Figure 2023544520000041
の部分であり、式中、
が、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
13が、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
nが、0~4の整数であり;
Xが、ハロゲンである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
21.Aが、式(XIII):
Figure 2023544520000042
の部分であり、式中、
が、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
10、R11、R12、及びR13が、H、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
Xが、ハロゲンである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
22.Rが、-C(H)-または-N-であり;
10が、Hまたはハロゲンであり;
11が、Hまたはハロゲンであり;
12が、-CX、-OCX、H、ハロゲン、-C1~4アルキル、または-C3~5シクロアルキルであり;
Xが、ハロゲンである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
23.Rが、-OC1~8アルキル、例えば-OC1~7アルキル、例えば-OC1~6アルキル、例えば-OC1~5アルキル、例えば-OC1~4アルキル、例えば-OC1~3アルキル、例えば-OC1~2アルキル、例えば-OCアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
24.Rが、-C1~8アルキル、例えば-C1~7アルキル、例えば-C1~6アルキル、例えば-C1~5アルキル、例えば-C1~4アルキル、例えば-C1~3アルキル、例えば-C1~2アルキル、例えば-Cアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
25.Rが、-OHで置換されているC1~8アルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
26.Rが、-Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
27.Rが、結合である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
28.Rが、-C(O)-である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
29.Rが、-C(H)-である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
30.Rが、-S(O)-である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
31.Rが-C(O)-であり、Rが-OC1~4アルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
32.Rが-C(O)-であり、Rが-OC1~3アルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
33.Rが結合であり、RがC3~4アルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
34.Rが、-OC1~8アルキル、または-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキルであり、Rが、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
35.-R-Rが、Hではない、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
36.-R-Rが、-R14であり、R14が、-C(O)-C1~8アルキル;-C(O)-O-C1~8アルキル;-C2~8アルキル;-H及び-S(O)-C1~8アルキルからなる群から選択される、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
37.-R-Rが、-R14であり、R14が、-C(O)-C1~8アルキル;-C(O)-O-C1~8アルキル;-C2~8アルキル;及び-S(O)-C1~8アルキルからなる群から選択される、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
38.R14が、-C(O)-C1~8アルキルであり、例えばR14が、-C(O)-C1~3アルキルであり、例えばR14が、-C(O)-Cアルキル、例えば-C(O)-シクロプロピルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
39.R14が、-C(O)-O-C1~8アルキルであり、例えばR14が、-C(O)-OC1~3アルキルであり、例えばR14が、-C(O)-OCH、-C(O)-OCHCH、-OCH(CH、及び-O-シクロプロピルからなる群から選択される、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
40.R14が、-C2~8アルキル、例えばC3~4アルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
41.R14が、-C(H)-C3~7シクロアルキル、例えば-C(H)-シクロプロピルまたは-C(H)-シクロブチルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
42.R14が、-C3~7シクロアルキル、例えば-シクロプロピルまたは-シクロブチルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
43.R14が、-C2~8アルキル、例えば1つ以上の-OHで置換されているC3~4アルキルであり、例えばR14が、-OHで置換されているイソプロピルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
44.R14が、-Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
45.R14が、S(O)-C1~8アルキル、例えばR14が、-S(O)-CHである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
46.R14が、-CHではない、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
47.R及びRが-Hであり、R及びRがメチルであり、R及びRが-Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
48.Rが、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
49.Rが、C1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
50.Rが、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
51.Rが、C1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
52.R及びRが、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
53.Rが、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
54.Rが、C1~8アルキル、例えばC1~7アルキル、例えばC1~6アルキル、例えばC1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
55.Rが、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
56.Rが、C1~8アルキル、例えばC1~7アルキル、例えばC1~6アルキル、例えばC1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
57.R及びRが、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
58.R及びRが、-CHである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
59.R及びRが、互いに連結して環を形成している、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
60.Rが、C1~8アルキル、例えばC1~7アルキル、例えばC1~6アルキル、例えばC1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
61.Rが、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
62.Rが、-C(O)-O-CHまたは-C(O)-CHである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
63.Rが、C1~8アルキル、例えばC1~7アルキル、例えばC1~6アルキル、例えばC1~5アルキル、例えばC1~4アルキル、例えばC1~3アルキル、例えばC1~2アルキル、例えばCアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
64.Rが、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に-O-で置き換えられている)からなる群から選択され;Rが、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に-O-で置き換えられている)からなる群から選択される、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
65.Rが、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
66.RまたはRが、RまたはRに連結され環を形成している、例えば、RがRに連結されている、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
67.RがRに連結され4員環、5員環、または6員環を形成している、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
68.RまたはRが、RまたはRに連結され環を形成している、例えば、RがRに連結されている、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
69.RがRに連結され4員環または5員環を形成している、先行項目のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
70.RまたはRが、RまたはRと互いに連結され環を形成している、例えば、RがRに連結されている、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
71.RがRに連結され4員環を形成している、先行項目のいずれか1つに記載の使用のための化合物。
72.Rが、C(H)-である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
73.Rが、-C(F)-である、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
74.R10、R11、及びR12が、H、ハロゲン、-CX、-OCX、-C1~8アルキル、及び-C3~7シクロアルキルからなる群から個別に選択される、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
75.R10、R11、及びR12が、H、ハロゲン、-CX、及び-OCXからなる群から個別に選択される、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
76.R10が、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
77.R10が、Fである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
78.R10が、Clである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
79.R11が、Fである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
80.R11が、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
81.R12が、-CFである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
82.R12が、-OCFである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
83.R12が、F、Cl、またはBrである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
84.R12が、-C1~8アルキル、例えば-Cアルキル、例えば-Cアルキル、例えば-Cアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
85.R12が、C3~7シクロアルキル、例えば-Cシクロアルキル、例えば-Cシクロアルキル、例えば-Cシクロアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
86.R11がFであり、R12が-CFである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
87.Rが-C(H)-であり、R10がHであり、R11がFであり、R12が-CFまたは-OCFである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
88.Rが-C(H)-であり、R10がHであり、R11がFであり、R12が-CFである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
89.Rが-C(H)-であり、R10がHであり、R11がHであり、R12が-CFである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
90.Rが-C(H)-であり、R10がFであり、R11がHであり、R12が-CFである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
91.Rが-C(F)-であり、R10がHであり、R11がHであり、R12が-CFである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
92.Rが-C(H)-であり、R10がHであり、R11がFであり、R12が-OCFである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
93.Rが-C(H)-であり、R10がHであり、R11がHであり、R12が-OCFである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
94.Rが-C(H)-であり、R10がHであり、R11がHであり、R12がハロゲンである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
95.Rが-C(F)-であり、R10がHであり、R11がHであり、R12がハロゲンである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
96.Rが-C(H)-であり、R10がHであり、R11がFであり、R12が-Cシクロアルキルである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
97.前記化合物が、(S)-エナンチオマーである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
98.前記化合物が、(R)-エナンチオマーである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
99.-R-Rが、-CHではない、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
100.R10、R11、及びR12のうちの2つ以下が、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
101.R10、R11、及びR12のうちの1つのみが、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
102.R11及びR12がHである場合、R10がハロゲンである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
103.R、R、R、R、R、及びRのうちの5つ以下が、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
104.R、R、R、R、R、及びRがHである場合、R10、R11、及びR12のうちの2つ以下が、Hである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
105.R、R、R、R、R、及びRがHである場合、Aが、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される少なくとも2つの置換基R13で置換されている、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
106.R、R、R、R、R、及びRがHである場合、-R-RはHではない、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
107.R、R、R、R、R、及びRがHである場合、-R14はHではない、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
108.前記化合物が式(VII)の化合物である場合、R及びRがHである、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
109.前記化合物が式(VII)の化合物であり、RがHである場合、Rが-CHではない、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
110.前記化合物が式(VII)の化合物であり、RがHである場合、Rが、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に-O-で置き換えられている)からなる群から選択される、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
111.前記化合物が式(X)の化合物であり、-R-Rが-CH-である場合、-R-RはHではない、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
112.前記化合物が式(X)の化合物であり、-R-Rが-CH-である場合、Aが、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される少なくとも1つの置換基R13で置換されている、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
113.前記化合物が、
(2R)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
(2S)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
N1-[1-(3-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
N-(1-フェニルシクロブチル)-3-アゼチジンアミン;
N1-[1-(4-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
(5S)-5-[[[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
5-[[[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン;
N1-[1-(3-メチルフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン;
(5S)-5-[[[1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
5-[[[1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
(5S)-5-[[[1-(4-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
5-[[[1-(4-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
(5S)-5-[[[1-(2-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
5-[[[1-(2-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
(5S)-5-[[[1-(3-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
5-[[[1-(3-ブロモフェニル)シクロヘキシル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;及び
N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロヘキシル]-1,2-エタンジアミンからなる群から選択される化合物ではない、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
114.前記化合物が、
N1,N1-ジエチル-N2-メチル-N2-(1-フェニルシクロヘキシル)エタン-1,2-ジアミン;
N1,N1-ジエチル-N2-(1-フェニルシクロヘキシル)エタン-1,2-ジアミン;
N-(1-フェニルシクロヘキシル)-4-モルホリンエタンアミン;
N2-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-N1,N1-ジエチル-1,2-エタンジアミン;
N1,N1-ジエチル-N2-(3,3,5-トリメチル-1-フェニルシクロヘキシル)エタン-1,2-ジアミン;
N1-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-N2,N2-ジメチルエタン-1,2-ジアミン;
N-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-1-ピペリジンエタンアミン;
N-(3,3,5-トリメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-1-ピペリジンエタンアミン(CAS番号:18613-15-5);及び
N-(3,5-ジメチル-1-フェニルシクロヘキシル)-N-メチル-1-ピペリジンエタンアミンからなる群から選択される化合物ではない、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
115.前記化合物が、
a.N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブタン-1-アミン;
b.N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブタン-1-アミン;
c.2-メチル-N1-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}プロパン-1,2-ジアミン;
d.N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
e.N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
f.N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
g.N1-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-2-メチルプロパン-1,2-ジアミン;
h.N-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
i.N-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
j.N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブタン-1-アミン;
k.N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブタン-1-アミン;
l.N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
m.N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
n.N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
o.1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン;
p.1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン;
q.N1-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-2-メチルプロパン-1,2-ジアミン;
r.N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
s.N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
t.N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
u.1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン;
v.N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
w.N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
x.N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
y.N-{1-[2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
z.N-[1-(5-クロロ-2-フルオロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
aa.N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-[1-(5-クロロ-2-フルオロフェニル)シクロブチル]カルバミン酸メチル;
bb.1-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン;及び
cc.1-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミンからなる群から選択される、先行項目のいずれか1つに記載の化合物。
116.先行項目のいずれか1つに記載の化合物を含む、医薬組成物。
117.医薬に使用するための、先行項目のいずれか1つに記載の化合物または医薬組成物。
118.炎症性腸疾患(IBD)の処置に使用するための、項目1~115のいずれか1つに記載の化合物または項目116に記載の医薬組成物。
119.前記IBDが、大腸炎である、項目118に記載の使用のための化合物または医薬組成物。
120.前記IBDが、潰瘍性大腸炎である、項目118に記載の使用のための化合物または医薬組成物。
121.前記IBDが、クローン病である、項目118に記載の使用のための化合物または医薬組成物。
122.遺伝性乾燥赤血球症の処置に使用するための、項目1~115のいずれか1つに記載の化合物または項目116に記載の医薬組成物。
123.急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の処置に使用するための、項目1~115のいずれか1つに記載の化合物または項目116に記載の医薬組成物。
124.IBD、遺伝性乾燥赤血球症、またはARDSを処置するための方法であって、項目1~115のいずれか1つに定義される化合物または項目116に記載の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、前記方法。
125.IBD、遺伝性乾燥赤血球症、またはARDSの処置のための医薬品を製造する際の、項目1~115のいずれか1つに定義される化合物または項目116に記載の組成物の使用。
実施例1
N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブタン-1-アミン[1]
Figure 2023544520000043
ステップ1
3-(トリフルオロメチル)フェニルアセトニトリル(10g、54mmol)のTHF(80mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%、2.6g、65mmol)を0℃でゆっくりと添加した。反応物を15分間撹拌し、次いで1,3-ジブロモプロパンを添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。この反応塊を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中10%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、生成物[1.1]を粘性液体(7.5g、60%)として得た。
ステップ2
[1.1](7.5g、33mmol)のメタノール(80mL)溶液に、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.54g、1.7mmol)、水酸化ナトリウム水溶液(3M、3mL)、及び過酸化水素水溶液(30%、11.3g、100mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。この反応塊を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中35%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[1.2]を無色液体(5g、63%)として得た。LCMS:m/z:244.3(M+H)。
ステップ3
[1.2](5g、20.5mmol)のn-ブタノール(25mL)溶液に、NaOH水溶液(3M、20.5mL)及び次亜塩素酸ナトリウム水溶液(6.7%、13mL)を0℃でゆっくりと添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。この反応塊を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中15%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[1.3]を無色液体(1.1g、25%)として得た。
ステップ4
[1.3](0.2g、0.92mmol)のメタノール(10mL)溶液に、(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.19g、0.92mmol)を添加して、反応物を室温で15分間撹拌した後、0℃まで冷却した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.12g、1.86mmol)を分割して添加し、反応物を室温で12時間撹拌した。この反応塊を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物[1.4](純度85%、200mg、約50%)を得て、これを更に精製することなく使用した。LCMS:m/z:399.5(M+H)。
ステップ5
メタノール性HCl(3M、0.5mL)を[1.4](0.2g、0.05mmol)に0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応塊を完全に濃縮し、エーテル及びペンタンでトリチュレートして、生成物[1]を塩酸塩(14mg、76%)として得た。LCMS:m/z:299.1(M+H)。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.53 - 1.66 (m, 1 H), 1.65 - 1.91 (m, 3 H), 2.06 - 2.22 (m, 1 H), 2.73 - 3.05 (m, 6 H), 3.12 - 3.24 (m, 3 H), 3.76 - 3.92 (m, 1 H), 7.62 - 7.77 (m, 1 H), 7.80 - 7.89 (m, 1 H), 7.91 - 8.14 (m, 2 H), 9.1 (bs, 1 H), 9.3 (bs, 1 H), 10.2 (bs, 1 H), 10.5 (bs, 1 H)。
実施例2
N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブタン-1-アミン[2]
Figure 2023544520000044
ステップ1
[1.3](0.25g、1.16mmol)のDCM(10mL)とイソプロパノール(6mL)との溶液に、(R)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.23g、1.16mmol)を添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.49g、2.32mmol)を0℃で少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物[2.1](0.3g)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ2
[2.1](0.1g、0.25mmol)のDCM(10mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、1mL)を0℃で添加して、反応物を3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[2]を塩酸塩(55mg、73%)として得た。
H NMR (300 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.52 - 1.92 (m, 4 H), 1.99 - 2.21 (m, 2 H), 2.55 - 2.71 (m, 2 H), 2.84 - 3.03 (m, 3 H), 3.35 - 3.55 (m, 3 H), 3.76 - 3.95 (m, 1 H), 7.59 - 7.81 (m, 2 H), 7.88 - 8.09 (m, 2 H), 8.85 (bs, 1 H), 9.32 (bs, 1 H), 9.45 (bs, 1 H), 10.53 (bs, 1 H)。
実施例3
2-メチル-N1-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}プロパン-1,2-ジアミン[3]
Figure 2023544520000045
ステップ1
[6.1](0.04g、0.10mmol)のDCM(3mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.5mL)を0℃で添加して、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ペンタンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[3]を塩酸塩(12mg、40%)として得た。
H NMR (300 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.028 (s, 6 H), 1.56 - 1.80 (m, 1 H), 1.98 - 2.24 (m, 1 H), 2.53 - 2.83 (m, 4 H) 2.85 - 3.18 (m, 2 H) 7.63 - 7.89 (m, 2 H) 7.94 - 8.07 (m, 1 H) 8.01 - 8.19 (m, 1 H), 8.68 (m, 3 H), 10.25 (bs, 2 H)
実施例4
N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル[4]
Figure 2023544520000046
ステップ1
[1.3](0.15g、70mmol)のDCM(6mL)とイソプロパノール(4mL)との溶液に、(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.14g、0.7mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.30g、1.4mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物[4.1](0.2g、72%)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ2
[4.1](0.2g、0.5mmol)のDCM(10mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.17mL、0.13g、1.0mmol)及びクロロギ酸メチル(0.06g、0.6mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物[4.2](0.2g、42%)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ3
[4.2](0.15g、0.33mmol)のDCM(5mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、2mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ペンタンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[4]を塩酸塩(0.06g、46%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.47 - 1.68 (m, 2 H), 1.76 - 2.09 (m, 4 H), 2.57 - 2.73 (m, 3 H), 3.02 - 3.18 (m, 1 H) 3.19 - 3.32 (m, 2 H) 3.40 - 3.61 (m, 4 H) 3.59 - 3.73 (m, 1 H) 7.55 - 7.73 (m, 2 H) 7.75 - 7.83 (m, 1 H) 7.82 - 7.90 (m, 1 H) 8.53 (bs, 1 H) 9.38 (bs, 1 H)。
実施例5
N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル[5]
Figure 2023544520000047
ステップ1
[2.1](0.025g、0.06mmol)のDCM(5mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.022mL、0.016g、0.13mmol)及びクロロギ酸メチル(0.007g、0.075mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。水を添加して、水溶液をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物[5.1](30mg、定量的)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ2
[5.1](29mg、0.06mmol)のDCM(5mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.5mL)を0℃で添加して、反応物を2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[5]を塩酸塩(24mg、97%)として得た。
H NMR (300 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.44 - 1.69 (m, 2 H), 1.74 - 2.14 (m, 4 H), 2.53 - 2.75 (m, 2 H), 3.07 - 3.31 (m, 2 H), 3.45 - 3.62 (m, 2 H), 4.08 - 4.38 (m, 1 H) 7.53 - 7.77 (m, 2 H) 7.72 - 7.96 (m, 2 H) 8.5 (bs, 1 H), 9.30 (bs, 1 H)。
実施例6
N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル[6]
Figure 2023544520000048
ステップ1
[1.3](0.2g、0.92mmol)のDCM(5mL)とイソプロパノール(5mL)との溶液に、2-ホルミルプロパン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(0.17g、0.92mmol)を0℃で添加して、反応物を2時間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.39g、1.86mmol)を0℃で少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物[6.1](0.15g)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ2
[6.1](0.15g、0.39mmol)のDCM(10mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.14g、0.77mmol)及びクロロギ酸メチル(0.044g、0.47mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。水を添加して、水溶液をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これをヘキサン中10%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、生成物[6](50mg、29%)を得た。
H NMR (300 MHz, メタノール-d) δ ppm 1.54 (s, 6 H), 1.62 - 1.73 (m, 1 H), 1.83 - 1.93 (m, 1 H), 2.62 - 2.72 (m, 2 H), 3.15 - 3.26 (m, 1 H), 3.54 (s, 3 H), 3.64 - 3.72 (m, 1 H), 7.52 - 7.66 (m, 1 H), 7.64 - 7.73 (m, 1 H), 7.70 - 7.85 (m, 2 H)。
実施例7
N1-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-2-メチルプロパン-1,2-ジアミン[7]
Figure 2023544520000049
ステップ1
3-クロロベンジルシアニド(10g、66mmol)のTHF(50mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%、3.2g、79mmol)を0℃で添加した。15分後、1,3-ジブロモプロパン(16g、79mmol)を添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、粗生成物を得て、これをヘキサン中10%酢酸エチルで溶出するコンビフラッシュカラムで精製し、生成物[7.1]を粘性液体(7g、55%)として得た。
ステップ2
[7.1](7g、36.5mmol)のメタノール(50mL)溶液に、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.59g、1.8mmol)、水酸化ナトリウム溶液(3M、3mL)、及び過酸化水素溶液(30%、12.4g)を0℃で添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、粗生成物[7.2](6g、78%)を得て、これを更に精製することなく使用した。
ステップ3
[7.2](1g、4.8mmol)のn-ブタノール(5mL)溶液に、NaOH水溶液(3M、4.8mL)及び次亜塩素酸ナトリウム水溶液(6.7%、3mL)を0℃でゆっくりと添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。この反応塊を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物[7.3](0.6g)を得て、これを更に精製することなく使用した。
ステップ4
[7.3](0.2g、1.1mmol)のDCM(5mL)とイソプロパノール(5mL)との溶液に、2-ホルミルプロパン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(0.17g、0.92mmol)を室温で添加して、反応物を2時間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.46g、2.2mmol)を0℃で少しずつ添加して、反応物を室温で3時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物[7.4](0.3g)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ5
[7.4](0.3g、0.85mmol)のDCM(10mL)撹拌溶液に、メタノール性HCl(3M、4mL)を0℃で添加して、反応物を2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、分取HPLCにより精製した。遊離塩基をDCMに溶解させ、メタノール性HClを使用して塩酸塩に変換した。溶媒を真空下で蒸発させ、固体残渣をヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[7]を塩酸塩(36mg、13%)として得た。
H NMR (300 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.3 (s, 6 H), 1.52 - 1.75 (m, 1 H), 1.93 - 2.18 (m, 1 H), 2.50 - 2.85 (m, 4 H), 2.80 - 3.05 (m, 2 H), 7.33 - 7.65 (m, 2 H), 7.57 - 7.73 (m, 1 H), 7.70 - 7.86 (m, 1 H), 8.62 (m, 3 H), 10.2 (bs, 2 H)
実施例8
N-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル[8]
Figure 2023544520000050
ステップ1
[7.3](0.15g、70mmol)のDCM(6mL)とイソプロパノール(4mL)との溶液に、(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.14g、0.7mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.30g、1.4mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物[8.1](0.18g、71%)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ2
[8.1](0.18g、0.49mmol)のDCM(20mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.16mL、0.12g、0.9mmol)及びクロロギ酸メチル(0.05g、0.54mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これを分取HPLCにより精製して、[8.2](0.08g、42%)を得た。
ステップ3
[8.2](0.1g、0.24mmol)のDCM(5mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、1mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ペンタンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[8]を塩酸塩(0.032g、42%)として得た。
H NMR (300 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.44 - 1.66 (m, 2 H), 1.72 - 1.96 (m, 3 H), 1.95 - 2.09 (m, 1 H), 2.53 - 2.69 (m, 3 H), 2.97 - 3.19 (m, 2 H), 3.19 - 3.29 (m, 2 H), 3.35 - 3.48 (m, 1 H) ,3.50 - 3.58 (m, 3 H), 3.59 - 3.74 (m, 1 H), 7.19 - 7.61 (m, 4 H), 8.31 (bs, 1 H), 9.14 (bs, 1 H)。
実施例9
N-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル[9]
Figure 2023544520000051
ステップ1
[7.3](0.15g、70mmol)のDCM(6mL)とイソプロパノール(4mL)との溶液に、(R)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.16g、0.83mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.35g、1.7mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物[9.1](0.3g、粗製)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ2
[9.1](0.15g、0.41mmol)のDCM(10mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.14mL、0.11g、0.8mmol)及びクロロギ酸メチル(0.047g、0.49mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物[9.2](0.15g、粗製)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ3
[9.2](0.12g、0.28mmol)のDCM(5mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、2mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製した。純粋な生成物をメタノール性HClで処理して固体を得て、これをエーテル及びペンタンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[9]を塩酸塩(0.037g、36%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.48 - 1.66 (m, 2 H), 1.64 - 2.09 (m, 4 H), 2.53 - 2.77 (m, 3 H), 2.98 - 3.31 (m, 2 H), 3.41 - 3.52 (m, 3 H), 3.55 (s, 3H), 3.56 - 3.77 (m, 1 H) 7.21 - 7.59 (m, 4 H) 8.40 (bs, 1 H) 9.20 (bs, 1 H)
実施例10
N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブタン-1-アミン[10]
Figure 2023544520000052
ステップ1
水酸化カリウム(7g、124mmol)の水(4mL)とトルエン(40mL)との溶液に、1,3-ジブロモプロパン(5.5g、27mmol)及びテトラブチルアンモニウムブロミド(0.40g、1.24mmol)を50℃で添加した。3-(トリフルオロメトキシ)フェニルアセトニトリル(5g、25mmol)のトルエン(4mL)溶液をゆっくりと反応物に添加し、温度を90℃に上昇させ、1時間撹拌した。冷却後、反応混合物をDCMで2回抽出し、合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で蒸発させて粗化合物を得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[10.1](4.5g、75%)を得た。
ステップ2
[10.1](4.5g、17.5mmol)の酢酸(18mL)溶液に、濃硫酸(9mL)を0℃で滴加した。温度を90℃まで上昇させ、反応物を16時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を炭酸水素ナトリウム溶液及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で蒸発させ、生成物[10.2](3.3g、粗製)を得て、これを更に精製することなく使用した。
ステップ3
[10.2](2.7g、9.8mmol)のt-ブタノール(27mL)撹拌溶液に、四酢酸鉛(4.8g、11mmol)を50℃で少しずつ添加して、反応物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を高真空下で蒸発させて粗化合物を得て、これをヘキサン中15%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、生成物[10.3]を白色固体(2.1g、65%)として得た。
ステップ4
[10.3](2.1g、6mmol)のメタノール(20mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、4mL)を添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[10.4]を塩酸塩(1.5g、93%)として得た。
ステップ5
[10.4](0.25g、0.93mmol)のDCM(3mL)とイソプロパノール(2mL)との溶液に、(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.19g、0.93mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.30g、1.4mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中15%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[10.5](0.25g、65%)を得た。
ステップ6
[10.5](0.15g、0.36mmol)のDCM(2mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.24mL)を添加して、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、固体残渣をヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[10]を塩酸塩(0.074g、58%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.51 - 1.64 (m, 1 H), 1.66-1.73 (m, 1 H), 1.75 - 1.96 (m, 3 H), 2.05 - 2.19 (m, 2 H), 2.54 - 2.72 (m, 2 H), 2.78 - 3.07 (m, 3 H), 3.14 - 3.25 (m, 2 H), 3.80 - 3.92 (m, 1 H), 7.42 - 7.54 (m, 1 H), 7.57 - 7.78 (m, 3 H), 9.21 (bs, 1 H), 9.37 (bs, 1 H), 10.28 (bs, 1 H) 10.52 (bs, 1 H)。
実施例11
N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブタン-1-アミン[11]
Figure 2023544520000053
ステップ1
[10.4](0.25g、0.93mmol)のDCM(3mL)とイソプロパノール(2mL)との溶液に、(R)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.19g、0.93mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.30g、1.4mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中15%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[11.1](0.2g、52%)を得た。
ステップ2
[11.1](0.07g、0.17mmol)のDCM(1mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.11mL)を添加して、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、固体残渣をヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[11]を塩酸塩(0.042g、71%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.18 - 1.34 (m, 1 H) 1.56 - 1.95 (m, 4 H) 2.03 - 2.22 (m, 2 H) 2.57 - 2.74 (m, 2 H) 2.77 - 3.00 (m, 3 H) 3.08 - 3.21 (m, 2 H) 3.76 - 3.90 (m, 1 H) 7.40 - 7.56 (m, 1 H) 7.53 - 7.81 (m, 3 H) 9.15 (bs, 1 H) 9.29 (bs, 1 H) 10.23 (bs, 1 H), 10.50 (bs, 1 H)。
実施例12
N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル[12]
Figure 2023544520000054
ステップ1
[10.5](0.1g、0.24mmol)のDCM(2mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.08mL、0.06g、0.48mmol)及びクロロギ酸メチル(0.045g、0.48mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これを分取TLCにより精製して、生成物[12.1](0.08g、73%)を得た。
ステップ2
[12.1](0.08g、0.17mmol)のDCM(1mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.11mL)を添加して、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、固体残渣をヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[12]を塩酸塩(0.059g、85%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.15 - 1.34 (m, 1 H), 1.49 - 1.70 (m, 2 H), 1.73 - 2.11 (m, 4 H), 2.55 - 2.74 (m, 2 H), 2.97 - 3.24 (m, 2 H), 3.20 - 3.37 (m, 1 H), 3.40-3.47 (m, 1 H), 3.54 (s, 3 H), 3.61 - 3.80 (m, 2 H), 7.27 - 7.37 (m, 1 H), 7.37 - 7.66 (m, 3 H), 8.51 (bs, 1 H), 9.35 (bs, 1 H)。
実施例13
N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル[13]
Figure 2023544520000055
ステップ1
[11.1](0.13g、0.31mmol)のDCM(2mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.11mL、0.08g、0.63mmol)及びクロロギ酸メチル(0.030g、0.31mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これを分取TLCにより精製して、生成物[13.1](0.12g、81%)を得た。
ステップ2
[13.1](0.12g、0.25mmol)のDCM(2mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.17mL)を添加して、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、固体残渣をヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[13]を塩酸塩(0.071g、68%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.13 - 1.38 (m, 2 H), 1.45 - 1.72 (m, 2 H), 1.76 - 1.92 (m, 2 H), 1.96 - 2.06 (m, 1 H), 2.53 - 2.72 (m, 2 H), 2.96 - 3.15 (m, 1 H), 3.21 - 3.31 (m, 1 H), 3.35 - 3.43 (m, 1 H), 3.55 - 3.61 (m, 3 H), 3.61 - 3.76 (m, 1 H), 7.22 - 7.33 (m, 1 H), 7.41 - 7.73 (m, 3 H), 8.52 (bs, 1 H), 9.35 (bs, 1 H)。
実施例14
N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル[14]
Figure 2023544520000056
ステップ1
[10.4](0.25g、0.93mmol)のDCM(3mL)とイソプロパノール(2mL)との溶液に、2-ホルミルプロパン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(0.17g、0.93mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.30g、1.4mmol)を0℃で少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これを分取TLCにより精製して、生成物[14.1](0.12g、32%)を得た。
ステップ2
[14.1](0.12g、0.30mmol)のDCM(2mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.10mL、0.08g、0.6mmol)及びクロロギ酸メチル(0.05g、0.6mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で24時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これを分取HPLCにより精製して、生成物[14.2](0.045g、33%)を得た。
ステップ3
[14.2](0.045g、0.10mmol)のDCM(2mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.07mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、固体残渣をヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[14]を塩酸塩(0.011g、28%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.08 - 1.19 (m, 2 H), 1.28 (s, 6 H), 1.50 - 1.63 (m, 1 H), 1.73 - 1.85 (m, 1 H), 2.54 - 2.66 (m, 2 H), 3.09 - 3.20 (m, 1 H), 3.53 (s, 3 H), 3.54 - 3.63 (m, 1 H), 7.26 - 7.35 (m, 1 H), 7.34 - 7.46 (m, 1 H), 7.46 - 7.61 (m, 2 H), 7.66 - 7.86 (m, 3 H)。
実施例15
1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン[15]
Figure 2023544520000057
ステップ1
4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)-フェニル酢酸(10g、45mmol)のエタノール(100mL)溶液に、硫酸(98%、0.49mL)を添加して、反応混合物を80℃で18時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を酢酸エチルで希釈した。有機層を、10%炭酸水素ナトリウム溶液、続いて水及びブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、[15.1]を帯黄色ゴム状物(11g、98%、MH+=251.1)として得た。
ステップ2
[15.1](2g、8mmol)のDMF(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%、0.67g)を窒素下にて0℃で添加した。30分後、1,3-ジブロモプロパン(1.94g、9.6mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水及びブライン溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を淡褐色液体として得て、これをカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、[15.2]を黄色液体(0.5g、22%)として得た。
ステップ3
[15.2](1g、3.45mmol)のTHF(2mL)と、エタノール(2mL)と、水(2mL)との溶液に、水酸化リチウム(0.17g、6.9mmol)を添加した。反応物を窒素下にて室温で18時間撹拌し、水で希釈した。水層を酢酸エチル(2×10mL)で洗浄し、次いで1.5N HCl(水溶液)で中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、[15.3]を白色固体(0.6g、67%)として得た。
ステップ4
[15.3](1.2g、4.6mmol)のDCM(10mL)溶液に、ジフェニルホスホリルアジド(1.5g、5.5mmol)及びトリエチルアミン(1.9mL、13.8mmol)を添加して、反応混合物を室温で13時間撹拌した。過剰な溶媒を真空下で除去し、残渣をtert-ブタノール(10mL)に溶解させた。モレキュラーシーブを添加して、反応物を70℃で12時間加熱した。反応完了後、モレキュラーシーブを濾過により除去し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を中性シリカ(60~120メッシュ、20:80の酢酸エチル:石油エーテル)上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、[15.4]を白色固体(0.5g、33%)として得た。
ステップ5
[15.4](0.7g、2.1mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に、ジオキサン(3mL)中のHCl気体を0℃で添加して、反応物を窒素下にて室温で18時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、塩酸塩[15.5]を白色固体(0.3g、54%)として得た。
ステップ6
[15.5](0.3g、1.3mmol)のメタノール(5mL)溶液に、(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.26g、1.3mmol)を添加して、反応混合物を室温で18時間撹拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.16g、2.6mmol)を反応混合物に添加して、反応物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣をジクロロメタンに再溶解させ、水(20mL)、続いてブラインで洗浄した。有機層を真空下で濃縮して粗生成物を得て、これをReveleris Grace機器を使用してカラムにより精製して、[15.6]を黄色ゴム状物(0.4g、74%)として得た。
ステップ7
[15.6](0.08g、0.19mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に、ジオキサン(3mL)中のHCl気体を0℃で添加した。1時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を凍結乾燥して、塩酸塩[15]を白色固体(0.03g、46%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.58 - 1.93 (m, 4 H), 2.08 - 2.13 (m, 2 H), 2.50 - 2.75 (m, 2 H), 2.75 - 3.10 (m, 4 H), 3.18 (br s, 2 H), 3.80 - 3.95 (br s, 1 H), 7.60 - 7.73 (m, 1 H), 7.95 - 8.10 (m, 2 H), 9.20 - 9.39 (m, 2 H), 10.30 - 10.62 (m, 2 H)。
実施例16
1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン[16]
Figure 2023544520000058
ステップ1
水酸化カリウム(13.8g、246mmol)の水(80mL)とトルエン(4mL)との溶液に、1,3-ジブロモプロパン(10.9g、54mmol)及びテトラブチルアンモニウムブロミド(0.8g、2.5mmol)を50℃で添加した。4-フルオロ-3-(トリフルオロメトキシ)フェニルアセトニトリル(10g、49mmol)のトルエン(4mL)溶液をゆっくりと反応物に添加し、温度を90℃に上昇させ、2時間撹拌した。冷却後、反応混合物をDCMで2回抽出し、合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で蒸発させて粗化合物を得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[16.1](4g、33%)を得た。
ステップ2
[16.1](4g、16.4mmol)の酢酸(16mL)溶液に、濃硫酸(4mL)を0℃で滴加した。温度を90℃まで上昇させ、反応物を16時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を炭酸水素ナトリウム溶液及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で蒸発させ、生成物[16.2](3.6g、86%)を得て、これを更に精製することなく使用した。
ステップ3
[16.2](3.6g、13.8mmol)のt-ブタノール(30.6mL)撹拌溶液に、四酢酸鉛(6.7g、15mmol)を50℃で添加して、反応物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を高真空下で蒸発させて粗化合物を得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、生成物[16.3]を白色固体(2.75g、60%)として得た。
ステップ4
[16.3](2.75g、8.25mmol)のDCM(15mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、15mL)を添加して、反応物を3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[16.4]を塩酸塩(1.8g、81%)として得た。
ステップ5
[16.4](0.15g、0.64mmol)のDCM(1.5mL)とイソプロパノール(1mL)との溶液に、(R)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.13g、0.64mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.20g、0.96mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中15%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[16.5](0.18g、69%)を得た。
ステップ6
[16.5](0.05g、0.12mmol)のDCM(1mL)撹拌溶液に、メタノール性HCl(3M、0.04mL)を0℃で添加して、反応物を3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[16]を塩酸塩(22mg、57%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.52 - 1.96 (m, 4 H), 2.02 - 2.22 (m, 2 H), 2.59 - 3.21 (m, 7 H), 3.42 - 3.69 (m, 1 H), 3.78 - 4.03 (m, 1 H), 7.58 - 7.77 (m, 1 H), 7.87 - 8.23 (m, 2 H), 9.12 - 9.30 (bs, 1 H), 9.32 - 9.56 (bs, 2 H), 10.28 - 10.42 (bs, 1 H), 10.44 - 10.70 (bs, 1 H)。
実施例17
N1-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-2-メチルプロパン-1,2-ジアミン[17]
Figure 2023544520000059
ステップ1
[16.4](0.25g、1.1mmol)のDCM(3mL)とイソプロパノール(2mL)との溶液に、2-ホルミルプロパン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(0.2g、1.1mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.34g、1.61mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これを分取LCMSを使用することにより精製して、[17.1](0.16g、37%)を得た。
ステップ2
[17.1](0.05g、0.12mmol)のDCM(1mL)撹拌溶液に、メタノール性HCl(3M、0.04mL)を0℃で添加して、反応物を3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[17]を塩酸塩(19mg、51%)として得た。
H NMR (400 MHz, メタノール-d) δ ppm 1.40 (s, 6 H), 1.80 - 1.92 (m, 1 H), 2.21 - 2.32 (m, 1 H), 2.78 -2.88 (m, 4 H), 2.90-3.05 (m, 2 H), 7.51-7.55 (m, 1 H), 8.01-8.04 (m, 2 H)。
実施例18
N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル[18]
Figure 2023544520000060
ステップ1
[15.6](0.24g、0.58mmol)のアセトニトリル(5mL)溶液に、炭酸カリウム(0.16g、1.15mmol)及びクロロギ酸メチル(0.06g、0.63mmol)を添加して、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を酢酸エチルで希釈して、水及びブライン溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、粗生成物を得て、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)により精製し、[18.1]を無色ゴム状物(0.24g、89%)として得た。
ステップ2
[18.1](0.23g、0.48mmol)のDCM(3mL)溶液に、ジエチルエーテル(3mL)中のHCl気体を0℃で添加して、反応物を窒素下にて室温で撹拌した。1時間後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を凍結乾燥して、塩酸塩[18]を白色固体(0.13g、65%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.45 - 1.65 (m, 2 H), 1.75 - 2.00 (m, 3 H), 2.02 - 2.12 (m, 1 H), 2.50 - 2.80 (obs m, 4 H), 3.05 - 3.20 (m, 2 H), 3.40 - 3.70 (m, 3 H), 3.56 (s, 3 H), 7.50 - 7.56 (m, 1 H), 7.81 (br s, 1H), 7.94 (br s, 1 H), 8.25-8.45 (br s, 1 H), 9.10 - 9.30 (br s, 1 H)。
実施例19
N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル[19]
Figure 2023544520000061
ステップ1
[16.5](0.13g、0.31mmol)のDCM(2mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.11mL、0.08g、0.62mmol)及びクロロギ酸メチル(0.06g、0.62mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物[19.1](100mg、68%)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ2
[19.1](0.100g、0.21mmol)のDCM(1mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.07mL)を添加して、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[19]を塩酸塩(40mg、45%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.15 - 1.39 (m, 1 H), 1.45 - 1.71 (m, 2 H), 1.71 - 2.12 (m, 4 H), 2.53 - 2.74 (m, 3 H), 3.03 - 3.34 (m, 2 H), 3.41 - 3.72 (m, 5 H), 3.67 - 3.99 (m, 2 H), 7.41 - 7.61 (m, 1 H), 7.73 - 7.96 (m, 2 H), 8.70 (bs, 1 H) 9.53 (bs, 1 H)。
実施例20
N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル[20]
Figure 2023544520000062
ステップ1
[16.4](0.25g、1.1mmol)のDCM(3mL)とイソプロパノール(2mL)との溶液に、2-ホルミルプロパン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(0.20g、1.1mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.34g、1.6mmol)を0℃で少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中15%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムにより精製し、生成物[20.1](0.17g、39%)を得た。
ステップ2
[20.1](0.13g、0.32mmol)のDCM(2mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.11mL、0.08g、0.64mmol)及びクロロギ酸メチル(0.06g、0.64mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これを分取TLCにより精製して、生成物[20.2](0.02g、14%)を得た。
ステップ3
[20.2](0.02g、0.04mmol)のDCM(1mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.03mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、固体残渣をヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[20]を塩酸塩(0.008g、46%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.08-1.11 (m, 2 H), 1.33 (s, 6 H), 1.46 - 1.59 (m, 1 H), 1.70 - 1.80 (m, 1 H), 2.5-2.63 (m, 2 H), 3.10 - 3.17 (m, 1 H), 3.54 (s, 3H), 3.59 (s, 1 H), 7.40 - 7.60 (m, 1 H), 7.69 - 7.84 (m, 1 H), 7.81-7.99 (m, 5 H)。
実施例21
1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン[21]
Figure 2023544520000063
ステップ1
水酸化カリウム(6.96g、124mmol)の水(20mL)とトルエン(1mL)との溶液に、1,3-ジブロモプロパン(4.9g、24mmol)及びテトラブチルアンモニウムブロミド(0.36g、1.1mmol)を50℃で添加した。3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゼンアセトニトリル(4.5g、22.2mmol)のトルエン(1mL)溶液をゆっくりと反応物に添加し、温度を100℃に上昇させ、2時間撹拌した。冷却後、反応混合物をDCMで2回抽出し、合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で蒸発させて粗化合物を得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[21.1](2g、37%)を得た。
ステップ2
[21.1](2g、8.2mmol)の酢酸(8mL)溶液に、濃硫酸(4mL)を0℃で滴加した。温度を90℃まで上昇させ、反応物を16時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を炭酸水素ナトリウム溶液及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で蒸発させ、粗化合物[21.2](3.0g)を得て、これを更に精製することなく使用した。
ステップ3
[21.2](3g、11.5mmol)のn-ブタノール(20mL)溶液に、NaOH水溶液(3M、15mL)及び次亜塩素酸ナトリウム水溶液(6.7%、7mL)を0℃でゆっくりと添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。この反応塊を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中15%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[21.3]を無色液体(0.7g、26%)として得た。
ステップ4
[21.3](0.25g、1.1mmol)のDCM(6mL)とイソプロパノール(4mL)との溶液に、(R)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.21g、1.1mmol)を0℃で添加して、反応物を10分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.34g、1.61mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[21.4]を無色液体(0.25g、56%)として得た。
ステップ5
[21.4](0.1g、0.24mmol)のメタノール(5mL)撹拌溶液に、メタノール性HCl(3M、2mL)を0℃で添加して、反応物を2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[21]を塩酸塩(50mg、53%)として得た。
H NMR (300 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.50 - 1.94 (m, 4 H), 2.03 - 2.24 (m, 2 H), 2.57 - 2.78 (m, 2 H), 2.79 - 3.04 (m, 3 H), 3.10 - 3.35 (m, 3 H), 3.79 - 3.96 (m, 1 H), 7.65 - 8.04 (m, 3 H), 9.25 (bs, 1 H), 9.40 - 9.48 (bs, 1 H), 10.61 (bs, 2 H)。
実施例22
N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル[22]
Figure 2023544520000064
ステップ1
[21.3](0.25g、1.1mmol)のDCM(3mL)とイソプロパノール(2mL)との溶液に、(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.24g、1.2mmol)を0℃で添加して、反応物を10分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.34g、1.61mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[22.1]を無色液体(0.25g、56%)として得た。
ステップ2
[22.1](0.15g、0.36mmol)のDCM(10mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.31mL、0.23g、1.8mmol)及びクロロギ酸メチル(0.10g、1.1mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これをヘキサン中10%酢酸エチルで溶出するコンビフラッシュカラムで精製し、生成物[22.2](150mg、88%)を得た。
ステップ3
[22.2](150mg、0.32mmol)のDCM(5mL)とメタノール(5mL)との溶液に、メタノール性HCl(3M、2mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[22]を塩酸塩(100mg、84%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.41 - 1.69 (m, 2 H), 1.75 - 2.03 (m, 3 H), 1.99 - 2.19 (m, 1 H), 2.53 - 2.77 (m, 3 H), 3.00 - 3.15 (m, 1 H), 3.22 - 3.31 (m, 1 H), 3.31 - 3.50 (m, 2 H), 3.53 (s, 3H), 3.56 - 3.84 (m, 2 H), 7.49 - 7.85 (m, 3 H), 8.70 (bs, 1 H), 9.60 (bs, 1 H)。
実施例23
N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル[23]
Figure 2023544520000065
ステップ1
[21.4](0.15g、0.36mmol)のDCM(10mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.31mL、0.23g、1.8mmol)及びクロロギ酸メチル(0.10g、1.1mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これをヘキサン中10%酢酸エチルで溶出するコンビフラッシュカラムで精製し、生成物[23.1](150mg、88%)を得た。
ステップ2
[23.1](0.150g、0.32mmol)のDCM(5mL)とメタノール(5mL)との溶液に、メタノール性HCl(3M、2mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[23]を塩酸塩(90mg、76%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.43 - 1.69 (m, 2 H), 1.69 - 1.93 (m, 3 H), 1.96 - 2.06 (m, 1 H), 2.53 - 2.74 (m, 3 H), 3.02 - 3.16 (m, 1 H), 3.18 - 3.31 (m, 1 H), 3.42 - 3.62 (m, 5 H), 3.65 - 3.87 (m, 2 H), 7.47 - 7.67 (m, 2 H), 7.68 - 7.75 (m, 1 H), 8.58 (bs, 1 H), 9.46 (bs, 1 H)。
実施例24
N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル[24]
Figure 2023544520000066
ステップ1
[21.3](0.2g、0.86mmol)のDCM(3mL)とイソプロパノール(2mL)との溶液に、2-ホルミルプロパン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(0.18g、0.94mmol)を0℃で添加して、反応物を2時間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.27g、1.3mmol)を0℃で少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物[24.1](0.1g、28%)を得た。
ステップ2
[24.1](0.1g、0.25mmol)のDCM(5mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.22mL、0.16g、1.24mmol)及びクロロギ酸メチル(0.07g、0.74mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で24時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これをヘキサン中酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物[24.2](0.1g、87%)を得た。
ステップ3
[24.2](0.100g、0.22mmol)のDCM(5mL)とメタノール(5mL)との溶液に、メタノール性HCl(3M、2mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、分取HPLCによって精製して、生成物[24](0.015g、19%)を酢酸塩として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.12 (s, 6 H), 1.49 - 1.63 (m, 1 H), 1.69 - 1.83 (m, 1 H), 2.51 - 2.61 (m, 3 H), 2.62 - 2.73 (m, 3 H), 3.44 (s, 3 H), 7.55 - 7.63 (m, 1 H), 7.63 - 7.69 (m, 1 H), 7.69 - 7.82 (m, 1 H), 8.36 (s, 1 H)。
実施例25
N-{1-[2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル[25]
Figure 2023544520000067
ステップ1
水酸化カリウム(14.7g、262mmol)の水(4mL)とトルエン(40mL)との溶液に、1,3-ジブロモプロパン(10.4g、51mmol)及びテトラブチルアンモニウムブロミド(0.76g、2.3mmol)を50℃で添加した。2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゼンアセトニトリル(9.5g、47mmol)のトルエン(4mL)溶液をゆっくりと反応物に添加し、温度を100℃に上昇させ、2時間撹拌した。冷却後、反応混合物をDCMで2回抽出し、合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で蒸発させて粗化合物を得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[25.1](4.5g、40%)を得た。
ステップ2
[25.1](4.5g、18.5mmol)の酢酸(18mL)溶液に、濃硫酸(9mL)を0℃で滴加した。温度を90℃まで上昇させ、反応物を16時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を炭酸水素ナトリウム溶液及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で蒸発させ、生成物[25.2](4.5g、93%)を得て、これを更に精製することなく使用した。
ステップ3
[25.2](4.5g、17.2mmol)のt-ブタノール(40mL)撹拌溶液に、四酢酸鉛(8.4g、19mmol)を55℃で少しずつ添加して、反応物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を高真空下で蒸発させて粗化合物を得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、生成物[25.3]を白色固体(4g、70%)として得た。
ステップ4
[25.3](4g、12mmol)のメタノール(40mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、20mL)を添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[25.4]を塩酸塩(2g、71%)として得た。
ステップ5
[25.4](0.25g、1.07mmol)のDCM(6mL)とイソプロパノール(4mL)との溶液に、(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.21g、1.07mmol)を0℃で添加して、反応物を10分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.34g、1.6mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中15%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[25.5](0.25g、56%)を得た。
ステップ6
[25.5](0.15g、0.36mmol)のDCM(10mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.31mL、0.23g、1.8mmol)及びクロロギ酸メチル(0.10g、1.08mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物[25.6](0.15g、88%)を得て、これを次のステップで直接使用した。
ステップ7
[25.6](0.100g、0.21mmol)のDCM(5mL)とメタノール(5mL)との溶液に、メタノール性HCl(3M、2mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[25]を塩酸塩(0.12g、92%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.47 - 1.61 (m, 1 H), 1.66 - 1.73 (m, 1 H), 1.77 - 2.04 (m, 4 H), 2.07 - 2.24 (m, 1 H), 2.58 - 2.81 (m, 2 H), 3.04 - 3.22 (m, 2 H), 3.23 - 3.34 (m, 1 H), 3.45 (s, 3 H), 3.57 - 3.80 (m, 3 H), 7.37 - 7.56 (m, 1 H), 7.68 - 7.81 (m, 1 H), 7.82 - 7.91 (m, 1 H), 8.68 (bs, 1 H), 9.48 (bs, 1 H)。
実施例26
N-[1-(5-クロロ-2-フルオロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル[26]
Figure 2023544520000068
ステップ1
水酸化カリウム(16.5g、294mmol)の水(80mL)とトルエン(8mL)との溶液に、1,3-ジブロモプロパン(13g、65mmol)及びテトラブチルアンモニウムブロミド(0.96g、3mmol)を50℃で添加した。5-クロロ-2-フルオロベンゼンアセトニトリル(10g、59mmol)のトルエン(8mL)溶液をゆっくりと反応物に添加し、温度を90℃に上昇させ、1時間撹拌した。冷却後、反応混合物をDCMで2回抽出し、合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で蒸発させて粗化合物を得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[26.1](6.5g、53%)を得た。
ステップ2
[26.1](6.5g、31mmol)の酢酸(26mL)溶液に、濃硫酸(13mL)を0℃で滴加した。温度を90℃まで上昇させ、反応物を16時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を炭酸水素ナトリウム溶液及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で蒸発させ、粗化合物[26.2](純度94%、7g、約95%)を得て、これを更に精製することなく使用した。
ステップ3
[26.2](0.5g、2.2mmol)のt-ブタノール(5mL)撹拌溶液に、四酢酸鉛(1.07g、2.4mmol)を50℃で添加して、反応物を90℃で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を高真空下で蒸発させて粗化合物を得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、生成物[26.3]を白色固体(0.35g、53%)として得た。
ステップ4
[26.3](0.35g、1.17mmol)のDCM(3mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、6mL)を添加して、反応物を3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[26.4]を塩酸塩(230mg、84%)として得た。
ステップ5
[26.4](0.24g、1mmol)のDCM(3mL)とイソプロパノール(2mL)との溶液に、(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.24g、1.2mmol)を添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.38g、1.8mmol)を添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物[26.5](380mg、約99%)を得て、これを更に精製することなく使用した。
ステップ6
[26.5](0.25g、0.65mmol)のDCM(5mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.228mL、0.17g、1.31mmol)及びクロロギ酸メチル(0.06g、0.65mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これをヘキサン中15%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、生成物[26.6](120mg、42%)を得た。
ステップ7
[26.6](0.12g、0.27mmol)のDCM(1mL)撹拌溶液に、メタノール性HCl(3M、0.5mL)を添加して、反応物を3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、ヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[26]を塩酸塩(72mg、72%)として得た。
H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ ppm 1.19 - 1.37 (m, 1 H), 1.48 - 1.61 (m, 1 H), 1.62 - 1.73 (m, 1 H), 1.75 - 2.00 (m, 3 H), 2.06-2.08 (s, 1 H), 2.11 - 2.18 (m, 1 H), 2.55 - 2.75 (m, 2 H), 3.04 - 3.22 (m, 1 H), 3.26 - 3.31 (m, 1 H), 3.33 (s, 3 H), 3.54 - 3.64 (m, 1 H), 3.68-3.71 (m, 2 H), 7.26 (dd, J = 11.40, 8.77 Hz, 1 H), 7.34 - 7.48 (m, 1 H), 7.61 (dd, J = 7.02, 2.19 Hz, 1 H), 8.64 (br s, 1 H), 9.50 (br s, 1 H)。
実施例27
N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-[1-(5-クロロ-2-フルオロフェニル)シクロブチル]カルバミン酸メチル[27]
Figure 2023544520000069
ステップ1
[26.4](0.3g、1.5mmol)のDCM(3mL)とイソプロパノール(2mL)との溶液に、(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.24g、1.2mmol)を0℃で添加して、反応物を30分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.48g、2.25mmol)を少しずつ添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、[27.1]を無色液体(0.18g、32%)として得た。
ステップ2
[27.1](0.13g、0.35mmol)のDCM(2mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.12mL、0.09g、0.7mmol)及びクロロギ酸メチル(0.07g、0.7mmol)を0℃で添加して、反応物を室温で12時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層をブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、高真空下で蒸発させ、粗生成物を得て、これを分取TLCにより精製して、生成物[27.2](0.04g、27%)を得た。
ステップ3
[27.2](0.03g、0.07mmol)のDCM(0.5mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.02mL)を添加して、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、固体残渣をヘキサンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[27]を塩酸塩(0.007g、27%)として得た。
H NMR (400 MHz, メタノール-d) δ ppm 1.28-1.32 (m, 1 H), 1.48 (s, 6 H) 1.62 - 1.73 (m, 1 H) 1.82 - 1.97 (m, 1 H) 2.51 - 2.75 (m, 4 H) 3.56 (s, 3 H), 3.59 - 3.85 (m, 1H) 7.08 - 7.21 (m, 1 H) 7.28 - 7.44 (m, 1 H) 7.56 - 7.71 (m, 1 H)。
実施例28
1-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン[28]
Figure 2023544520000070
ステップ1
3-ブロモ-4-フルオロフェニルアセトニトリル(5g、23mmol)のTHF(50mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%、1.12g、28mmol)を窒素下にて0℃で少しずつ添加した。15分後、1,3-ジブロモプロパン(5.2g、26mmol)を添加して、反応物を4時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機物を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、粗生成物を淡褐色液体として得て、これをヘキサン中の5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムにより精製して、[28.1]を無色液体(1g、17%)として得た。
ステップ2
[28.1](2.9g、11.4mmol)の酢酸(12mL)溶液に、濃硫酸(6mL)を0℃で滴加した。温度を90℃まで上昇させ、反応物を10時間撹拌した。反応混合物に氷冷水を添加して、水溶液を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、高真空下で濃縮し、生成物[28.2](2.8g、90%)を得て、これを更に精製することなく使用した。
ステップ3
[28.2](2.7g、9.9mmol)のt-ブタノール(50mL)撹拌溶液に、四酢酸鉛(4.8g、11mmol)を50℃で少しずつ添加して、反応物を2時間還流した。反応混合物をEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を高真空下で蒸発させて粗化合物を得て、これをヘキサン中5%酢酸エチルで溶出することによるコンビフラッシュカラムを使用して精製し、生成物[28.3]を灰白色固体(1.8g、57%)として得た。
ステップ4
[28.3](1.8g、5.2mmol)のトルエン(40mL)と水(1mL)との撹拌溶液に、シクロプロピルトリフルオロホウ酸カリウム(0.93g、6.28mmol)、炭酸カリウム(1.45g、10.5mmol)、及びPd(dppf)Cl(0.38g、0.05mmol)を添加した。溶液をアルゴンで15分間脱気した。次いで、反応物を15時間で100℃まで加熱した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機物を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮し、粗生成物を得て、これをヘキサン中10%酢酸エチルを用いたコンビフラッシュカラムで精製し、生成物[28.4]を白色固体(0.45g、28%)として得た。
ステップ5
[28.4](0.45g、1.5mmol)のDCM(10mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、6mL)を0℃で添加して、反応物を室温で3時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、エーテル及びペンタンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[28.5]を塩酸塩(0.32g、88%)として得た。
ステップ6
[28.5](0.1g、0.41mmol)のDCM(6mL)とイソプロパノール(4mL)との溶液に、(R)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.10g、0.49mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.21g、0.98mmol)を0℃で少しずつ添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物[28.6](0.13g、82%)を得た。
ステップ7
[28.6](0.05g、0.13mmol)のDCM(5mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.5mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、残渣をエーテル及びペンタンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[28]を塩酸塩(0.011g、29%)として得た。
H NMR (400 MHz, メタノール-d) δ ppm 0.80 - 0.97 (m, 2 H), 1.00 - 1.13 (m, 2 H), 1.59 - 1.77 (m, 1 H), 1.80 - 1.91 (m, 1 H), 1.91 - 2.41 (m, 5 H), 2.64 - 3.14 (m, 7 H), 3.74 - 3.97 (m, 1 H), 7.09 - 7.33 (m, 2 H), 7.37 - 7.53 (m, 1 H)。
実施例29
1-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン[29]
Figure 2023544520000071
ステップ1
[28.5](0.1g、0.41mmol)のDCM(6mL)とイソプロパノール(4mL)との溶液に、(S)-2-ホルミルピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.10g、0.49mmol)を0℃で添加して、反応物を15分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.21g、0.98mmol)を0℃で少しずつ添加して、反応物を室温で4時間撹拌した。水を添加して、水溶液をDCMで2回抽出した。合わせた有機層を水及びブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物[29.1](0.13g、82%)を得た。
ステップ2
[29.1](0.05g、0.13mmol)のDCM(5mL)溶液に、メタノール性HCl(3M、0.5mL)を0℃で添加して、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、残渣をエーテル及びペンタンでトリチュレートし、固体を濾過により収集して、生成物[29]を塩酸塩(0.025g、54%)として得た。
H NMR (300 MHz, メタノール-d) δ ppm 0.76 - 0.96 (m, 2 H), 0.96 - 1.16 (m, 2 H), 1.55 - 1.71 (m, 1 H), 1.77 - 1.89 (m, 1 H), 1.93 - 2.35 (m, 6 H), 2.56 - 2.87 (m, 5 H), 2.89 - 3.16 (m, 2 H), 3.68 - 3.93 (m, 1 H), 7.07 - 7.31 (m, 2 H), 7.37 - 7.46 (m, 1 H)。
実施例30-化合物の溶解度
本実験の目的は、HPLCを使用して50mMリン酸塩緩衝液中の試験化合物の溶解度を決定することであった。
方法
Figure 2023544520000072
リン酸塩緩衝液(pH7.4)の調製:
2.79gのKHPO及び0.54gのKHPOを、390mLのmilliQ水に溶解させた。1N HCl/1N NaOHを使用してpHを7.4に調整し、milliQ水で最終容量を400mLにした。
試験化合物の調製及び希釈:
試験化合物を本明細書またはPCT/EP2020/057816に記載されているように調製した。試験化合物の80mMマスターストックを100%DMSOで調製した。化合物が溶解しない/提供量が少ない場合は、40/20/10Mmのストックを調製して実験に使用した。
アッセイ手順:
・245μLの50mMリン酸塩緩衝液、次いでそれぞれの位置の試験化合物/標準物質(80mM)各5μLを1.1mLの96ウェルプレートに添加した。
・245μLの100%DMSO、次にそれぞれの位置の試験化合物各5μLを取り、1.1mLの96ウェルプレートに添加することにより、DMSO対照を調製した。
・プレートを、1600RPMで混合しながら室温(約23℃)で16時間インキュベートした。
・インキュベーション後、Milliporeプレートを使用して試料を濾過した。
・濾液をHPLC-UVで分析した。
溶解度の算出:
以下の式を使用して、溶解度を算出した。
Figure 2023544520000073
結果
Figure 2023544520000074
Figure 2023544520000075
Figure 2023544520000076
Figure 2023544520000077
結論
試験化合物のpH7.4リン酸塩緩衝液中での溶解度が400~1700μMであるのに対し、NS6180の溶解度は2.8μMであることが実証される。
実施例31-KCa3.1の阻害
試験化合物を本明細書またはPCT/EP2020/057816に記載されているように調製した。
赤血球KCa3.1アッセイ
健常ヒト志願者から、標準ヘパリン化採血バイアル(Vacutainer,Li/heparin,BD Bioscience,Plymouth,UK)にヒト血液を採取した。遠心分離によって赤血球を濃縮し、血漿及びバフィーコートを吸引によって除去した。赤血球を実験用塩溶液で3回洗浄した後、使用するまで0℃で保存した。NMRIマウスまたはWistarラットの血液試料も同様に処理した。その方法論的原則は、Macey et al.(1978)で概説されており、Strobaek et al.(2013)に更に記載されている。Ca2+イオノフォアA23187(赤血球懸濁液の非緩衝細胞外pHのCCCP媒介性シフトとして報告されている同期性過分極を引き起こす)を添加することにより、赤血球KCa3.1チャネルを活性化させた。標準手順:3mLの非緩衝実験用塩溶液(KCl 2、NaCl 154、CaCl 0.05(mM))を撹拌しながら37℃に加熱した。濃縮赤血球を添加し(50μL、最終サイトクリット1.5%)、細胞外pH(pH)を、ガラス/カロメル(pHG200-8/REF200,Radiometer,Denmark)電極対で追跡した。CCCP(3μL、最終濃度20μM)を添加した後、様々な濃度の試験化合物(DMSO濃度は一定)を添加した。pHを約7.2で安定させた後、A23187(3μL、最終濃度0.33μM)を添加して実験を開始した。過分極のピークに到達後、100μLのTriton-X100を添加して赤血球を溶血させることにより、細胞内pH(実験中のpH定数)を求めた。
赤血球膜電位であるVを、
=-61.5mV×(pH-pH
に従って算出し、遮断剤の濃度Cにおける分数による残留Ca2+活性化KコンダクタンスであるfG(C)を、
Figure 2023544520000078
より算出した(式中、K平衡電位E=-107mV、Cl平衡電位ECl=-12mVであり、V(0)及びV(C)は、それぞれ、対照及び遮断剤の濃度Cの存在下でのピーク過分極である)。
化合物のIC50値を、IGOR-Proソフトウェア(WaveMetrics,Lake Oswego,OR,USA)で記述したカスタムプログラムを使用してHill式にフィットさせることにより、fG(C)対Cのプロットから算出した。IC50値は全て、μMで記載されている。
結果
Figure 2023544520000079
Figure 2023544520000080
Figure 2023544520000081
Figure 2023544520000082
Figure 2023544520000083
結論
全ての化合物がKCa3.1を阻害することが実証される。
参照文献
Macey et al.,Biochim.Biophys.Acta 1978,22,512(2),284-95
Strobaek et al.,Br.J.Pharmacol.2013,168(2),432-444
WO2014/001363[Clevexel Pharma;Aniona ApS;Saniona ApS]
WO2013/191984[Boehringer Ingelheim]
WO2014/067861[Hoffmann La Roche]

Claims (15)

  1. 式(I):
    Figure 2023544520000084
    の化合物(式中、
    は、-OC1~8アルキル;-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル;またはHであり;
    は、結合;-C(O)-;-S(O)-;または-C(H)-であり;
    は、H;C1~5アルキル;または結合であり;
    は、H;C1~5アルキル;または結合であり;
    は、H;結合;またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
    は、H;結合;またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
    は、H;結合;-OH;またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
    は、H;結合;-OH;またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
    15は、C1~3アルキル;-OH;-CN;及び-Fからなる群から個別に選択され;
    、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
    Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、前記フェニルまたは前記ピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
    Xは、ハロゲンであり;
    mは、1~3の整数であり;
    pは、0~8の整数である)
    あるいはその薬学的に許容される塩
    (但し、mが1である場合、pは0ではなく、かつ
    前記化合物は、
    (2R)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
    (2S)-N-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-α-メチル-2-ピロリジンメタンアミン;
    N1-[1-(3-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
    N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
    N1-[1-(4-クロロフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
    N-(1-フェニルシクロブチル)-3-アゼチジンアミン;
    N1-[1-(4-ブロモフェニル)シクロブチル]-1,2-エタンジアミン;
    (5S)-5-[[[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]アミノ]メチル]-2-ピロリジノン;
    N1-[1-(4-フルオロフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン;及び
    N1-[1-(3-メチルフェニル)シクロペンチル]-1,2-エタンジアミン
    からなる群から選択される化合物ではない)。
  2. 前記化合物が、式(IV):
    Figure 2023544520000085
    の化合物(式中、
    14は、-C(O)-C1~8アルキル;-C(O)-O-C1~8アルキル;-C2~8アルキル;-H及び-S(O)-C1~8アルキルからなる群から選択され;
    は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
    は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
    は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
    は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
    は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
    は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
    15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
    、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
    Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、前記フェニルまたは前記ピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
    Xは、ハロゲンであり;
    mは、1~3の整数であり;
    pは、0~8の整数である)
    あるいはその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の化合物。
  3. -R-Rが、R14であり、R14が、-C(O)-OC1~4アルキルである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
  4. Aが、式(X):
    Figure 2023544520000086
    の部分であり、式中、
    が、-C(H)-、-N-、または-C(R13)-であり;
    10、R11、R12、及びR13が、H、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択され;
    Xが、ハロゲンである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
  5. が、-C(H)-または-N-であり;
    10が、Hまたはハロゲンであり;
    11が、Hまたはハロゲンであり;
    12が、-CX、-OCX、H、ハロゲン、-C1~8アルキル、または-C3~7シクロアルキルであり;
    Xが、ハロゲンである、請求項4に記載の化合物。
  6. 及びRが-Hであり、R及びRがメチルであり、R及びRが-Hである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 前記化合物が、式(VII):
    Figure 2023544520000087
    の化合物である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 前記化合物が、式(VIII):
    Figure 2023544520000088
    の化合物である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
  9. mが2である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
  10. pが0である、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 12が、-CF、-OCF、またはハロゲンである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
  12. が-C(H)-であり、R10がHであり、R11がFであり、R12が-CFである、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
  13. 前記化合物が、
    a.N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブタン-1-アミン;
    b.N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブタン-1-アミン;
    c.2-メチル-N1-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}プロパン-1,2-ジアミン;
    d.N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
    e.N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
    f.N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
    g.N1-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-2-メチルプロパン-1,2-ジアミン;
    h.N-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
    i.N-[1-(3-クロロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
    j.N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブタン-1-アミン;
    k.N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブタン-1-アミン;
    l.N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
    m.N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
    n.N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-(トリフルオロメトキシ)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
    o.1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン;
    p.1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン;
    q.N1-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-2-メチルプロパン-1,2-ジアミン;
    r.N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
    s.N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
    t.N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
    u.1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン;
    v.N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
    w.N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
    x.N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-{1-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}カルバミン酸メチル;
    y.N-{1-[2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロブチル}-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
    z.N-[1-(5-クロロ-2-フルオロフェニル)シクロブチル]-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}カルバミン酸メチル;
    aa.N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)-N-[1-(5-クロロ-2-フルオロフェニル)シクロブチル]カルバミン酸メチル;
    bb.1-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-N-{[(2R)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン;及び
    cc.1-(3-シクロプロピル-4-フルオロフェニル)-N-{[(2S)-ピロリジン-2-イル]メチル}シクロブタン-1-アミン
    からなる群から選択される、先行請求項のいずれか1項に記載の化合物。
  14. 式(I):
    Figure 2023544520000089
    の化合物(式中、
    は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
    は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
    は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
    は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
    は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
    は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
    は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
    は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
    15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
    、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
    Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、前記フェニルまたは前記ピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
    Xは、ハロゲンであり;
    mは、1~4の整数であり;
    pは、0~10の整数である)
    あるいはその薬学的に許容される塩
    (但し、mが1である場合、pは0ではない)、
    あるいは医薬に使用するための、請求項1~14のいずれか1項に記載の化合物。
  15. 式(I):
    Figure 2023544520000090
    の化合物(式中、
    は、-OC1~8アルキル、-OHで任意選択的に置換されている-C1~8アルキル、またはHであり;
    は、結合、-C(O)-、-S(O)-、または-C(H)-であり;
    は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
    は、H、C1~5アルキル、または結合であり;
    は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
    は、H、結合、またはC1~8アルキル(ここで、1つのメチレン基が任意選択的に-O-で置き換えられている)であり;
    は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
    は、H、結合、-OH、またはC1~8アルキル(ここで、1つ以上のメチレン基が、任意選択的にかつ個別に、-O-で置き換えられている、及び/または=Oで置換されている)であり;
    15は、C1~3アルキル、-OH、-CN、及び-Fからなる群から個別に選択され;
    、R、R、R、R、及びRのうちのいずれか1つが、任意選択的に、互いに連結して環を形成し;
    Aは、フェニルまたはピリジニルであり、ここで、前記フェニルまたは前記ピリジニルは、ハロゲン、-CX、-OCX、-CHX、-OCHX、-CHX、-OCHX、-CHCX、OCHCX、-C1~8アルキル、-OC1~8アルキル、-C3~7シクロアルキル、-OC3~7シクロアルキル、-CN、NO、-SOCH、及び-SFからなる群から個別に選択される1つ以上の置換基R13で任意選択的に置換されており;
    Xは、ハロゲンであり;
    mは、1~4の整数であり;
    pは、0~10の整数である)
    あるいはその薬学的に許容される塩
    (但し、mが1である場合、pは0ではない)、
    あるいは炎症性腸疾患(IBD)(例えば、潰瘍性大腸炎もしくはクローン病)、遺伝性乾燥赤血球症、及び/または急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の処置に使用するための、請求項1~14のいずれか1項に記載の化合物。

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