JP2023540849A - 三叉神経痛の治療方法 - Google Patents

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Abstract

その必要がある対象における三叉神経痛を、該対象に、式Iの構造を有するmGlu5ネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)を含む組成物を投与することによって治療する方法が本明細書において提供される。TIFF2023540849000022.tif19128

Description

関連出願の相互参照
本願は2020年7月30日に出願の米国特許出願第63/058,630号の優先権を主張し、該出願の内容はその全体において参照により本明細書に組み入れられる。
分野
本開示は医学の分野および三叉神経痛の治療に関する。より具体的には、本開示は、三叉神経痛の治療または寛解における2-クロロ-4-[1-(4-フルオロフェニル)-2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イルエチニル]ピリジンまたはその薬学的に許容される塩を含む組成物の使用に関する。
背景
三叉神経痛(TGNまたはTN)は顔面から脳に感覚を伝える三叉神経に影響を及ぼす慢性疼痛状態である。TGNは定型および非定型三叉神経痛ならびに古典的、二次性および特発性TGNを含む。定型形態は顔の片側に数秒~数分間続く激しく、突然の、衝撃のような疼痛の発症があり、非定型形態はそれほど激しくはない定常的な灼熱痛を生じる。TGNに起因する疼痛は日常生活動作に著しい影響を与え、これは重度の気分の落ち込みおよび不安の原因となり得る。
抗けいれん薬(例えば、カルバマゼピン)または抗うつ薬(例えば、アミトリプチリン)などの薬剤はTGNによって引き起こされる疼痛を緩和するのに役立ち得るが、これらの薬剤の一部は著しい副作用があるため、それらの医学的な使用が限定されている。
したがって、著しい副作用を伴わずにTGNを治療するための新規な方法を開発するというアンメット・メディカル・ニーズが存在する。
概要
1つの局面では、その必要がある対象に、式I:
Figure 2023540849000002
である化合物またはその薬学的に許容される塩の治療有効量を含む組成物を投与する工程
を含む、三叉神経痛(TGN)を治療する方法が本明細書において提供される。
いくつかの態様では、治療することは、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)を含む組成物を使用し、形態Aは、図1に実質的に示されているX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。具体的には、形態Aは、2θ(2シータ)でCu線によって得られる以下のX線粉末回折ピーク:9.8、13.4、14.2、18.1、18.9、19.6、22.6、22.9、25.7、27.1、および29.9(±0.2°)を特徴とする。結晶性形態Aは示差走査熱量測定(DSC)分析によるTmが典型的には約180~190℃である。
いくつかの態様では、治療することは、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性一水和物形態(形態B)を含む組成物を使用し、形態Bは、図2に実質的に示されているXRPDパターンを有する。結晶性形態BはDSC分析によるTmが典型的には約60~70℃である。
いくつかの態様では、治療することは、式Iの化合物のヘミ硫酸塩の結晶性半水和物形態(形態C)を含む組成物を使用し、形態Cは、図3に実質的に示されているXRPDパターンを有する。結晶性形態CはDSC分析によるTmが典型的には約90~100℃である。
いくつかの態様では、用いられる組成物は、本明細書において規定されるように、制御放出錠剤製剤などの錠剤製剤であるか、またはカプセルに封入し得る制御放出マトリクスペレット製剤などのマトリクスペレット製剤である。
いくつかの態様では、治療することは、式Iの化合物の薬学的に許容されるを含む組成物を使用し、該塩は、該組成物中に存在する塩の総重量に基づいて結晶性形態A中90重量%以上(例えば、95重量%以上または99重量%以上)である。
本開示は、式I:
Figure 2023540849000003
の化合物の固体形態を含む、固体薬学的組成物であって、
該固体形態が、2θ(2シータ)でCu線によって得られる以下のXRPDピーク:
9.8、13.4、14.2、18.1、18.9、19.6、22.6、22.9、25.7、27.1、および29.9(±0.2°)
より選択される少なくとも3つのピークを特徴とする、式Iの該化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)であり、かつ約100μm以下のメジアン粒度(Dv50)を有し、
該固体薬学的組成物がマトリクスペレットの形態である、
固体薬学的組成物も含む。いくつかの態様では、固体形態は粒度が47μm以下(例えば、約25μm以下、または約10μm以下)である。
いくつかの態様では、薬学的組成物は、2θ(2シータ)でCu線によって得られる以下のXRPDピーク:9.8、13.4、14.2、18.1、18.9、19.6、22.6、22.9、25.7、27.1、および29.9(±0.2°)を特徴とする形態Aの一硫酸塩を含む。
いくつかの態様では、薬学的組成物は、図1に実質的に示されているXRPDパターンを特徴とする形態Aの一硫酸塩を含む。
本開示は、式I:
Figure 2023540849000004
の化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)を含むマトリクスペレットを調製する方法であって、
混合物を形成するために、形態Aの一硫酸塩および1つまたは複数のポリマーを精製水と共に造粒する工程;
固形物を得るために、該混合物を押出し、球状化し、乾燥させ、篩過する工程;ならびに
マトリクスペレットを得るために、該固形物を別の薬学的賦形剤と混合する工程
を含む方法も含む。
いくつかの態様では、調製の方法は、マトリクスペレットカプセルを形成するために、マトリクスペレットをカプセルに充填する工程をさらに含む。いくつかの態様では、1つまたは複数のポリマーは、微結晶性セルロースなどのセルロース、メタクリル酸コポリマー、およびヒプロメロースからなる群より選択される。いくつかの態様では、残りの薬学的賦形剤はタルクである。
別の局面では、その必要がある対象に、治療有効量のmGlu5ネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)またはその薬学的に許容される塩を含有する組成物を投与する工程を含み、mGlu5 NAM が、式I:
Figure 2023540849000005
の化合物である、TGNを治療する方法が本明細書において提供される。
開示の1つまたは複数の態様の詳細を下の説明に記載する。開示の他の特徴、目的、および利点は下の図面、説明からおよび添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
図1は式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)の例示的なXRPDパターンを示す。 図2は式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性一水和物形態(形態B)の例示的なXRPDパターンを示す。 図3は式Iの化合物のヘミ硫酸塩の結晶性ヘミ水和物形態(形態C)の例示的なXRPDパターンを示す。
詳細な説明
本明細書において概して記載されるように、本開示は、その必要がある対象における三叉神経痛(TGN)を治療する方法を提供する。本開示は式Iの化合物の薬学的に許容される塩の特定の結晶性形態を用いることによってTGNを治療することも記載している。さらに、本開示は、約100μm以下(例えば、47μm未満、または10μm以下)の粒度(Dv50)を有する、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)の固体形態を提供する。
定義
本発明の理解を容易にするために、いくつかの用語および表現を下に定義しておく。
特に定義した場合を除いて、本明細書において用いられるすべての技術的および科学的用語は本発明が属する技術分野における当業者によって通常は解釈されるものと同じ意味を有する。特に定義した場合を除いて、本明細書において用いられるすべての略語は化学および生物学分野におけるそれらの従来の意味を有する。本明細書において記載される化学構造および式は化学分野で公知の化学原子価の標準規則に従って構築されている。
記載全体を通して、組成物が特定の成分を有する(having)、含む(including)、もしくは含む(comprising)と記載されている場合、またはプロセスおよび方法が特定の工程を有する、含む、もしくは含むと記載されている場合、記載の成分から本質的になるかもしくはそれらからなる本発明の組成物が存在すること、ならびに記載の処理工程から本質的になるかもしくはそれらからなる本発明に係るプロセスおよび方法が存在することがさらに企図されている。
出願において、要素もしくは成分が記載の要素もしくは成分のリストに含まれかつ/またはそれから選択されると言われる場合、要素もしくは成分は記載の要素もしくは成分のうちのいずれか1つであり得るか、または要素もしくは成分は記載の要素もしくは成分のうちの2つ以上からなる群より選択され得ると理解すべきである。
さらに、本明細書において記載される組成物または方法の要素および/または特徴は、本明細書において明示的であるかまたは暗示的であるかにかかわらず、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な様式で組み合わせ得ると理解すべきである。例えば、特定の化合物に言及する場合、その化合物は、文脈から異なって解釈されない限り、本発明の組成物の様々な態様においておよび/または本発明の方法において用いられ得る。換言すると、本願において、明確かつ簡潔な出願を記載しかつ描画することが可能な様式で態様を記載しかつ図示したが、本教示および発明から逸脱することなく態様を様々に組み合わせるかまたは分離してもよいことが意図されており、またそのように認識されるであろう。例えば、本明細書において記載されかつ図示されるすべての特徴は本明細書において記載されかつ図示される発明のすべての局面に適用可能であり得ると認識されるであろう。
本開示において用いられる冠詞「a」および「an」は、文脈上不適切でない限り、冠詞の文法上の目的語の1つまたは複数(即ち、少なくとも1つ)を指す。一例としては、「元素(an element)」は1つの元素または1つより多い元素を意味する。
「および/または」という用語は特に示されていない限り本開示では「および」または「または」のいずれかを意味するように用いられる。
「~のうちの少なくとも1つ」という表現は、文脈および用法から異なって解釈されない限り、該表現の後にある記載の目的語のそれぞれ、および記載の目的語のうちの2つ以上の様々な組み合わせを個別に含むと理解すべきである。3つ以上の記載の目的語に関連した「および/または」という表現は、文脈から異なって解釈されない限り、同じ意味を有すると理解すべきである。
「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(include)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(have)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含有する(contain)」、「含有する(contains)」、または「含有している(containing)」という用語の使用は、それらの文法的に等価なものを含めて、特に具体的に記載されていないかまたは文脈から解釈されない限り、オープンエンドおよび非限定的、例えば、記載されていないさらなる要素または工程を除外しないと概して理解すべきである。
「約」という用語の使用が量的な値の前にある場合、本発明は、特に具体的に記載されていない限り、その具体的な量的な値自体も含む。本明細書において用いられるように、「約」という用語は、特に示されていないかまたは文脈から推測されない限り、公称値からの±10%の変動を指す。
本明細書における様々な箇所では、変数またはパラメータが群または範囲で開示される。記載はそのような群および範囲のメンバーのあらゆる個々のサブコンビネーションを含むことを特に意図している。例えば、0~40の範囲内の整数は0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、および40、ならびに1~20の範囲の整数は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、および20を個別に開示することを特に意図している。
本明細書におけるあらゆる例、または例示的な用語、例えば、「~などの」または「~を含む」の使用は本発明をよりよく説明することのみを意図しており、添付の特許請求の範囲に記載されていない限り発明の範囲に対する限定をもたらすものではない。明細書における文言は添付の特許請求の範囲に記載されていない要素が本発明の実施に不可欠であることを示していると解釈されるべきではない。
一般的な事項として、パーセンテージを特定した組成物は特に記載のない限り重量基準である。さらに、変数に定義が伴っていない場合は、変数のこれまでの定義を優先する。
本明細書において用いられるように、「組成物」または「薬学的組成物」または「薬学的製剤」とは、組成物をインビボまたはエクスビボでの診断的または治療的用途に特に適したものにする、不活性または活性な賦形剤または担体との活性剤の組み合わせを指す。
「薬学的に許容される」とは、必要に応じて動物またはヒトに投与された際に有害な、アレルギー性の、もしくは他の意図しない反応を生じず、かつ/または連邦もしくは州政府の規制機関または米国以外の国における対応する機関によって承認されるかまたは承認可能であること、または動物、より具体的にはヒトでの使用が米国薬局方もしくは他の一般的に認識されている薬局方に記載されている化合物、分子実体、組成物、材料および/または剤形を指す。
本明細書において用いられるように、「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物(例えば、式Iの化合物)に存在することがある酸性または塩基性基の任意の塩であって、薬学的な投与に適合する塩を指す。
酸の例は塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-スルホン酸およびベンゼンスルホン酸を非限定的に含む。シュウ酸などの他の酸は、それら自体では薬学的に許容されないが、本明細書において記載される化合物およびそれらの薬学的に許容される酸付加塩を得る際の中間体として有用な塩の調製に採用されることがある。
塩基の例はアルカリ金属(例えば、ナトリウムおよびカリウム)水酸化物、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウムおよびカルシウム)水酸化物、アンモニア、およびWがC1~4アルキルである式NW4 +の化合物などを非限定的に含む。
塩の例は酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、フルコヘプタン酸塩(flucoheptanoate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、一硫酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パルモ酸塩(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩などを非限定的に含む。塩の他の例は、Na+、K+、Ca2+、NH4 +、およびNW4 +(ここでWはC1~4アルキル基であり得る)などの好適なカチオンと化合した本発明の化合物のアニオンなどを含む。
治療的使用のためには、本発明の化合物の塩は薬学的に許容されることが企図される。しかしながら、薬学的に許容されない酸および塩基の塩は、例えば、薬学的に許容される化合物の調製または精製において用いられることもある。
本明細書において用いられるように、「薬学的に許容される賦形剤」とは、対象への活性剤の投与および/または吸収を補助し、かつ患者に著しい有害な毒性効果を引き起こすことなく本発明の組成物に含め得る物質を指す。薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例は水、NaCl、リン酸緩衝生理食塩水などの通常の生理食塩水、エマルジョン(例えば、油/水または水/油エマルジョンなど)、ラクトリンゲル液、通常のスクロース、通常のグルコース、結合剤、充填剤、崩壊剤、潤滑剤、コーティング剤、甘味料、香料、塩溶液(リンゲル液など)、アルコール、油、ゼラチン、ラクトースなどの炭水化物、アミロースまたはデンプン、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリジン、および色素などを含む。そのような調製物は滅菌され、望ましい場合は、発明の化合物と有害な反応を起こさない潤滑剤、防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与える塩、緩衝剤、着色料、および/または香料などの助剤と混合され得る。賦形剤の例については、Martin, Remington's Pharmaceutical Sciences, 15th Ed., Mack Publ. Co., Easton, PA (1975)を参照されたい。
投与が企図される「対象」はヒト(すなわち、任意の年齢層の男性もしくは女性、例えば、小児対象(例えば、乳児、子供、青年)もしくは成人対象(例えば、若年成人、中年成人または高齢者))ならびに/または非ヒト動物、例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル)、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、げっ歯類、ネコ、および/もしくはイヌなどの哺乳類を非限定的に含む。特定の態様では、対象はヒトである。特定の態様では、対象は非ヒト動物である。
本明細書において用いられるように、「固体剤形」とは固体形態の薬学的用量、例えば、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、小袋、再構成可能な粉末、乾燥粉末吸入剤およびチュアブルを意味する。
本明細書において用いられるように、「投与すること」とは対象への経口投与、坐剤としての投与、局所接触、静脈内投与、非経口投与、腹腔内投与、筋肉内投与、病巣内投与、髄腔内投与、頭蓋内投与、鼻腔内投与、経粘膜投与(例えば、頬側、舌下、鼻腔、もしくは経皮)、もしくは皮下投与、または徐放装置、例えば、ミニ浸透圧ポンプの埋め込みを意味する。非経口投与は、例えば、静脈内、筋肉内、動脈内、皮内、皮下、腹腔内、心室内、および頭蓋内を含む。他の送達様式はリポソーム製剤、静注、経皮パッチなどの使用を非限定的に含む。
「同時投与する」とは、本明細書において記載される組成物が、1つまたは複数の追加の治療剤(例えば、抗癌剤、化学療法剤、または神経変性疾患向けの治療)の投与と同時、その直前、またはその直後に投与されることを意味する。式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は患者に単独で投与し得るかまたは同時投与し得る。同時投与とは個別または組み合わせ(複数の化合物または薬剤)での化合物の同時または逐次投与を含むことを意味する。よって、所望される場合は、調製物は他の活性物質とも組み合わせ得る(例えば、代謝分解を減らすため)。
本明細書において用いられるように、特に記載しない限り、「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」および「治療(treatment)」という用語は、特定された疾患、障害または状態を対象が患う間に行われる行為であって、疾患、障害もしくは状態の重症度を低減するかまたは疾患、障害もしくは状態の進行を遅延させるかもしくは遅らせる行為(例えば、「治療的処置」)を含む。本明細書において用いられる「治療する」、「治療すること」および「治療」は、状態、疾患、障害などや、それらの1つまたは複数の症状、の改善をもたらす任意の効果、例えば、軽減すること、減少させること、調節すること、寛解させること、または排除することを含み得る。治療することは、障害を治癒すること、改善すること、または少なくとも部分的に寛解させることであり得る。
本明細書において用いられる「治療有効量」という表現は、研究者、獣医、医師または他の臨床医によって求められる、組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を生じさせる化合物(例えば、式Iの化合物)またはその薬学的に許容される塩の量を指す。本開示において記載される化合物またはその薬学的に許容される塩は疾患を治療するために治療有効量で投与し得る。化合物またはその薬学的に許容される塩の治療有効量は、TGNなどの疾患の症状の軽減をもたらす量など、所望の治療的および/または予防的効果を達成するために必要な量であり得る。
三叉神経痛(TGN)は三叉神経に影響を及ぼす長期の疼痛障害である。典型的には血管が三叉神経を圧迫することによって引き起こされるTGNは、眼神経(V1)、上顎神経(V2)、下顎神経(V3)という3つの主要な枝を有する脳神経対である三叉神経に沿った激しい顔面痛の発症を特徴とする。該神経の3つの枝すべてが影響を受ける場合があるが、TGNは最も一般的には三叉神経の中枝(上顎神経またはV2)および下枝(下顎神経またはV3)に関与する。
TGNの現在の治療は、特定の症例では微小血管減圧手術と、抗けいれん薬(例えば、カルバマゼピン)または抗うつ薬(例えば、アミトリプチリン)などの薬剤の使用とを含む。既存の治療は、示される好ましい効果が少ない、または、著しい副作用により利点が限定される場合がある。
化合物
下に示す式I:
Figure 2023540849000006
の化合物は、2-クロロ-4-[1-(4-フルオロフェニル)-2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イルエチニル]ピリジンとしても公知の、mGlu5ネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)である。
式Iの化合物を化学的に合成する方法(本明細書において提供される実施例1を含む)は米国特許第7,332,510号に記載されており、これはその全体において参照により組み入れられる。いくつかの態様では、式Iの化合物はバシングルラントと呼ばれる。
本明細書において記載される式Iの化合物は、本明細書において記載される式Iの化合物の遊離塩基または薬学的に許容される塩のうちのいずれかの結晶性固体形態を含むと理解すべきである。
特定の態様では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、塩酸、硫酸、亜硫酸もしくはリン酸などの生理学的に適合性のある鉱酸との、またはメタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、乳酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸もしくはサリチル酸などの有機酸との、式Iの化合物の塩であり得る。式Iの化合物の例示的な薬学的に許容される塩は一硫酸塩またはヘミ硫酸塩である。
特定の態様では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、それぞれ水和物または無水物形態(例えば、無水物、半水和物、または一水和物)である一硫酸塩またはヘミ硫酸塩である。
特定の態様では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は結晶性形態または非晶質形態である。
いくつかの態様では、化合物は、図1に実質的に示されているX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)である。いくつかの態様では、形態Aは、2θ(2シータ)でCu線によって得られる以下のX線粉末回折ピーク:9.8、13.4、14.2、18.1、18.9、19.6、22.6、22.9、25.7、27.1、および29.9(±0.2°)より選択される少なくとも3つのピークを特徴とする。結晶性形態AはDSC分析によるTmが典型的には約180~190℃である。いくつかの態様では、形態Aは3068、2730、2618、2236、2213、1628、1587、1569、1518、1384、1374、1295、1236、1168、1157、1116、1064、1019、902、855、786、および674cm-1(±3cm-1)にシャープなバンドを有する赤外線スペクトルを特徴とする。
いくつかの態様では、化合物は、図2に実質的に示されているXRPDパターンを有する、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性一水和物形態(形態B)である。結晶性形態BはDSC分析によるTmが典型的には約60~70℃である。
いくつかの態様では、化合物は、図3に実質的に示されているXRPDパターンを有する、式Iの化合物のヘミ硫酸塩の結晶性半水和物形態(形態C)である。結晶性形態CはDSC分析によるTmが典型的には約90~100℃である。
薬学的組成物
1つの局面では、本開示は、その必要のある対象におけるTGNの治療のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物などの組成物に関する。様々な態様では、組成物は固体薬学的組成物である。
様々な態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約0.01mg~約30mg、約0.05mg~約20mg、約0.1mg~約10mg、約0.5mg~約10mg、約1mg~約10mg、約2mg~約10mg、約3mg~約10mg、約4mg~約10mg、約5mg~約10mg、約6mg~約10mg、約7mg~約10mg、約8mg~約10mg、約9mg~約10mg、約1mg~約9mg、約1mg~約8mg、約1mg~約7mg、約1mg~約6mg、約1mg~約5mg、約1mg~約4.5mg、約1mg~約4mg、約1mg~約3.5mg、約1mg~約3mg、約1mg~約2.5mg、約1mg~約2mg、約1mg~約1.5mg、約1.5mg~約9mg、約1.5mg~約8mg、約1.5mg~約7mg、約1.5mg~約6mg、約1.5mg~約5mg、約1.5mg~約4.5mg、約1.5mg~約4mg、約1.5mg~約3.5mg、約1.5mg~約3mg、約1.5mg~約2.5mg、約1.5mg~約2mg、約2mg~約9mg、約2mg~約8mg、約2mg~約7mg、約2mg~約6mg、約2mg~約5mg、約2mg~約4.5mg、約2mg~約4mg、約2mg~約3.5mg、約2mg~約3mg、約2mg~約2.5mg、約2.5mg~約9mg、約2.5mg~約8mg、約2.5mg~約7mg、約2.5mg~約6mg、約2.5mg~約5mg、約2.5mg~約4.5mg、約2.5mg~約4mg、約2.5mg~約3.5mg、約2.5mg~約3mg、約3mg~約9mg、約3mg~約8mg、約3mg~約7mg、約3mg~約6mg、約3mg~約5mg、約3mg~約4.5mg、約3mg~約4mg、約3mg~約3.5mg、約3.5mg~約9mg、約3.5mg~約8mg、約3.5mg~約7mg、約3.5mg~約6mg、約3.5mg~約5mg、約3.5mg~約4.5mg、約3.5mg~約4mg、約4mg~約9mg、約4mg~約8mg、約4mg~約7mg、約4mg~約6mg、約4mg~約5mg、約4mg~約4.5mg、約4.5mg~約9mg、約4.5mg~約8mg、約4.5mg~約7mg、約4.5mg~約6mg、約4.5mg~約5mg、約5mg~約9mg、約5mg~約8mg、約5mg~約7mg、約5mg~約6mg、約6mg~約9mg、約6mg~約8mg、約6mg~約7mg、約7mg~約9mg、約7mg~約8mg、または約8mg~約9mgであり得る。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約0.1mg~約1.5mgであり得る。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は1日1回約0.1mg~約4.0mg、約0.1mg~約3.5mg、約0.1mg~約3.0mg、約1.5mg~約3.5mg、または約1.0mg~約3.0mgであり得る。特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は1日1回約4.0mg、約3.5mg、約3.0mg、約2.5mg、約2.0mg、約1.5mg、または約1.0mgの量であり得る。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約4.0mgである。特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約3.5mgである。特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約3.0mgである。特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約2.5mgである。特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約2.0mgである。特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約1.5mgである。特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約1.0mgである。
様々な態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約0.1mg、約0.2mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約1.0mg、約1.5mg、約2mg、約2.5mg、約3mg、約3.5mg、約4mg、約4.5mg、約5mg、約5.5mg、約6mg、約6.5mg、約7mg、約7.5mg、約8mg、約8.5mg、約9mg、約9.5mg、または約10mgであり得る。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約0.1mg~約0.2mg(例えば、約0.13mg)であり得る。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約0.2mg~約0.3mg(例えば、約0.26mg)であり得る。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約0.6mg~約0.7mg(例えば、約0.65mg)であり得る。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物中の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の量は約1.2mg~約1.4mg(例えば、約1.3mg)であり得る。
いくつかの態様では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、組成物の総重量に基づいて約0.01重量%~約20重量%、約0.05重量%~約15重量%、約0.1重量%~約10重量%、約0.1重量%~約5重量%、約0.1重量%~約1重量%、または約0.1重量%~約0.5重量%の量で該組成物中に存在する。
いくつかの態様では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、約0.05重量%~約15重量%の量で該組成物中に存在する。
いくつかの態様では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩は、約0.1重量%~約0.5重量%の量で該組成物中に存在する。
様々な態様では、本明細書において記載される薬学的組成物は式Iの化合物の薬学的に許容される塩の治療有効量を含む。いくつかの態様では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、塩酸、硫酸、亜硫酸もしくはリン酸などの生理学的に適合性のある鉱酸との、またはメタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、乳酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸もしくはサリチル酸などの有機酸との、式Iの化合物の塩であり得る。
特定の態様では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、それぞれ水和物または無水物形態(例えば、無水物、半水和物、または一水和物)である一硫酸塩またはヘミ硫酸塩である。
特定の態様では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は結晶性形態または非晶質形態である。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物は、図1に実質的に示されているX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)を含む。結晶性形態AはDSC分析によるTmが典型的には約180~190℃(例えば、180±1℃、182±1℃、184±1℃、186±1℃、188±1℃、または190±1℃)である。
いくつかの態様では、本明細書において記載される薬学的組成物は、図2に実質的に示されているXRPDパターンを有する、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性一水和物形態(形態B)を含む。結晶性形態BはDSC分析によるTmが典型的には約60~70℃(例えば、60±1℃、62±1℃、64±1℃、66±1℃、68±1℃、または70±1℃)である。
いくつかの態様では、本明細書において記載される薬学的組成物は、図3に実質的に示されているXRPDパターンを有する、式Iの化合物のヘミ硫酸塩の結晶性半水和物形態(形態C)を含む。結晶性形態CはDSC分析によるTmが典型的には約90~100℃(例えば、90±1℃、92±1℃、94±1℃、96±1℃、98±1℃、または100±1℃)である。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物は、2730、2592、2219、1633、1586、1570、1513、1375、1343、1293、1226、1157、1130、1084、1040、986、903、848、788、712および670cm-1(±3cm-1)にバンドを有する赤外線スペクトルを特徴とする、式Iの化合物の一硫酸塩の非晶質形態を含む。
いくつかの態様では、薬学的組成物は制御放出錠剤製剤などの錠剤製剤であるか、またはカプセルに封入し得る制御放出マトリクスペレット製剤などのマトリクスペレット製剤である。本明細書において用いられる「制御放出製剤」または「制御放出投与法」とは、(即時放出投与法とは対照的に)その投与後に薬物を遅れて(遅延放出投与法)または長期間(長期放出投与法)送達する機構を指す。Perrie et al., Pharmaceutics: Drug Delivery and Targeting (2nd), 2012, 7-13を参照されたい。
特定の態様では、薬学的組成物は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩が約0.05mg~約20mg(例えば、約0.1mg~約0.2mg、約0.2mg~約0.3mg、約0.6mg~約0.7mg、または約1.2mg~約1.4mg)の量で存在する、カプセルに封入された制御放出マトリクスペレット製剤である。
特定の態様では、薬学的組成物は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩が組成物の総重量に基づいて約0.01重量%~約20重量%(例えば、約0.05重量%~約15重量%、約0.1重量%~約1重量%、または約0.1重量%~約0.5重量%)の量で該組成物中に存在する、カプセルに封入された制御放出ペレット製剤である。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物は、図1に実質的に示されているXRPDパターンを有する、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)を含み;形態Aの一硫酸塩は、約0.05mg~約20mg(例えば、約0.1mg~約0.2mg、約0.2mg~約0.3mg、約0.6mg~約0.7mg、または約1.2mg~約1.4mg)の量で該組成物中に存在する。
特定の態様では、本明細書において記載される薬学的組成物は、図1に実質的に示されているXRPDパターンを有する、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)を含み;形態Aの一硫酸塩は、組成物の総重量に基づいて約0.01重量%~約20重量%(例えば、約0.05重量%~約15重量%、約0.1重量%~約1重量%、または約0.1重量%~約0.5重量%)の量で該組成物中に存在する。
本明細書において記載されるように、本開示は式Iの化合物の固体形態、すなわち式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)を含む固体薬学的組成物を含み;組成物はマトリクスペレットの形態であり、固体形態は約100μm以下の平均粒度(Dv50)を有する。Dv50はLA-950レーザー回折法によって決定し得る。https://static.horiba.com/fileadmin/Horiba/Products/Scientific/Particle_Characterization/Downloads/Technical_Notes/TN159_LA-950_Laser_Diffraction_Technique.pdfを参照されたい。
様々な態様では、薬学的組成物は47μm未満、45μm未満、40μm未満、35μm未満、30μm未満、25μm未満、20μm未満、15μm未満、10μm未満、または5μm未満の粒度を有する固体形態のマトリクスペレットを含む。特定の態様では、固体形態は約10μm以下(例えば、約10μm、約9μm、約8μm、約7μm、約6μm、約5μm、約4μm、約3μm、約2μm、または約1μm)の粒度を有する。
特定の態様では、固体形態は47μm未満の粒度を有し、形態Aの一硫酸塩は、組成物の総重量に基づいて1重量%以下の量で該組成物中に存在する。
特定の態様では、固体形態は約10μm以下(例えば、約3.3μm)の粒度を有し、形態Aの一硫酸塩は、組成物の総重量に基づいて0.5重量%以下(例えば、0.1重量%)の量で該組成物中に存在する。
特定の態様では、薬学的組成物は、ポリマー、結合剤、崩壊剤、潤滑剤、または滑剤を含む薬学的賦形剤を含む。
特定の態様では、ポリマーは、マトリクス形成ポリマー(例えば、微結晶性セルロース)、pH応答性ポリマー(例えば、メタクリル酸コポリマー)、または結合剤(例えば、ヒプロメロース)である。特定の態様では、ポリマーは、微結晶性セルロースなどのセルロース、メタクリル酸コポリマー、およびヒプロメロースからなる群より選択される1つまたは複数のポリマーである。特定の態様では、滑剤はタルクである。
本明細書において提供される薬学的組成物は、対象への経口投与、坐剤としての投与、局所接触、非経口投与(例えば、静脈内、筋肉内、動脈内、皮内、皮下、腹腔内、心室内、および頭蓋内)、病巣内投与、髄腔内投与、鼻腔内投与、経粘膜投与(例えば、頬側、舌下、鼻腔、もしくは経皮)、または徐放装置、例えば、ミニ浸透圧ポンプの埋め込みを非限定的に含む様々な経路によって投与し得る。特定の態様では、本明細書において開示される薬学的組成物は経口投与される。
本明細書において提供される薬学的組成物は長期的に投与されることもある(「長期投与」)。長期投与は化合物またはその薬学的組成物の長期間、例えば、3か月、6か月、1年、2年、3年、5年などにわたる投与を指すか、または無期限、例えば、対象の一生にわたり継続されることがある。特定の態様では、長期投与は血中での化合物の濃度を一定にする、例えば、長期間にわたって治療ウィンドウ内にすることを意図している。
本明細書において提供される薬学的組成物は正確な投薬を容易にするために単位剤形で提供されてもよい。「単位剤形」という用語は、ヒト対象および他の哺乳類のための単一の投与量として好適な物理的に別個の単位を指し、各単位は、好適な薬学的賦形剤と関連して所望の治療効果をもたらすように計算された所定量の活性物質を含有する。様々な態様では、本明細書において記載される薬学的剤形は単位用量として投与し得る。典型的な単位剤形は、事前に計量され事前に充填された液体組成物のアンプルもしくはシリンジ、または固体組成物の場合では丸剤、錠剤、カプセルなどを含む。
特定の態様では、本明細書において提供される薬学的組成物は固体剤形で患者に投与される。特定の態様では、固体剤形はカプセル(例えば、カプセルに封入された調節放出ペレット製剤)である。特定の態様では、固体剤形は錠剤(例えば、調節放出錠剤製剤)である。
特定の態様では、本明細書において提供される薬学的組成物は式Iの化合物を唯一の活性剤として、または他の活性剤と組み合わせて含む。
本明細書において提供される薬学的組成物の記載はヒトへの投与に適した薬学的組成物を主に指向しているが、当業者であればそのような組成物はあらゆる種類の動物への投与に概して適していることを理解するであろう。薬学的組成物を様々な動物への投与に適したものにするためのヒトへの投与に適した薬学的組成物の改変は十分に理解されており、通常の技術を有する獣医薬理学者であれば通常の実験のみでそのような改変を設計しかつ/または実施し得る。薬学的組成物の製剤化および/または製造における一般的な考慮事項は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy 21st ed., Lippincott Williams & Wilkins, 2005に見出し得る。
使用および治療の方法
1つの局面では、その必要がある対象(例えば、ヒト)における三叉神経痛(TGN)を治療する方法が、本明細書において提供される。
様々な態様では、その必要がある対象に、式I:
Figure 2023540849000007
である化合物またはその薬学的に許容される塩の治療有効量を含む組成物を投与する工程を含む、その必要がある対象においてTGNを治療するための方法が、本明細書において提供される。
特定の態様では、その必要がある対象に、式I:
Figure 2023540849000008
である化合物またはその薬学的に許容される塩の治療有効量を含む組成物を投与する工程を含み、該投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約1.5mg~約3.5mgの量で1日1回投与することを含む、その必要がある対象においてTGNを治療する方法が、本明細書において提供される。いくつかの態様では、対象は少なくとも約71kgの体重を有する。いくつかの態様では、対象は約71kg未満(例えば、30、35、40、45、50、55、60、65、または70kg)の体重を有する。いくつかの態様では、対象は少なくとも約71kgの体重を有する。いくつかの態様では、対象は約71kg未満(例えば、30、35、40、45、50、55、60、65、または70kg)の体重を有する。いくつかの態様では、対象は約71kg~約150kg(例えば、70、71、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、または150kg)の体重を有する。
様々な態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、対象に式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約0.05mg~約20mg(例えば、約0.1mg、約0.2mg、約0.3mg、約0.4mg、約0.5mg、約1mg、約1.5mg、約2mg、約2.5mg、約3mg、約3.5mg、約4mg、約4.5mg、約5mg、約5.5mg、約6mg、約6.5mg、約7mg、約7.5mg、約8mg、約8.5mg、約9mg、約9.5mg、または約10mg)投与することを含む。
様々な態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、対象に約0.1mg~約4.0mg、約0.1mg~約3.5mg、約0.1mg~約3.0mg、約1.5mg~約3.5mg、または約1.0mg~約4.0mg投与することを含む。特定の態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、対象に約1.5mg~約3.5mg投与することを含む。
特定の態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、対象に1日1回約1.0mg投与することを含む。特定の態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、対象に1日1回約1.5mg投与することを含む。特定の態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、対象に1日1回約2.0mg投与することを含む。特定の態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、対象に1日1回約2.5mg投与することを含む。特定の態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、対象に1日1回約3.0mg投与することを含む。特定の態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、対象に1日1回約3.5mg投与することを含む。特定の態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、対象に1日1回約4.0mg投与することを含む。特定の態様では、治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程は、その必要がある対象に式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約0.1mg~約1.5mg投与することを含む。
特定の態様では、その必要がある対象におけるTGNの治療のために式Iの化合物の遊離塩基形態を投与する方法が本明細書において提供される。
特定の態様では、その必要がある対象におけるTGNの治療のために式Iの化合物の薬学的に許容される塩を投与する方法が本明細書において提供される。
特定の態様では、治療することは、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を1日1回、2回、3回、4回、または5回投与することを含む。特定の態様では、治療することは、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を1日1回投与することを含む。
特定の態様では、治療することは、経口投与、坐剤としての投与、局所接触、非経口投与(例えば、静脈内、筋肉内、動脈内、皮内、皮下、腹腔内、心室内、および頭蓋内)、病巣内投与、髄腔内投与、鼻腔内投与、経粘膜投与(例えば、頬側、舌下、鼻腔、もしくは経皮)、または徐放装置、例えば、ミニ浸透圧ポンプの埋め込みを非限定的に含む様々な経路によって、対象に式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。
特定の態様では、治療することは、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を経口投与によって投与することを含む。
特定の態様では、治療することは、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を1単位用量として投与することを含む。
特定の態様では、治療することは、式Iの化合物を遊離塩基形態として投与することを含む。
特定の態様では、治療することは、式Iの化合物をその薬学的に許容される塩の形態で投与することを含む。いくつかの態様では、式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、塩酸、硫酸、亜硫酸もしくはリン酸などの生理学的に適合性のある鉱酸との、またはメタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、乳酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸もしくはサリチル酸などの有機酸との、式Iの化合物の塩であり得る。
特定の態様では、上に記載のように、治療は式Iの化合物を硫酸塩形態(例えば、一硫酸塩またはヘミ硫酸塩)で結晶性形態(例えば、形態A、形態B、または形態C)で投与することを含む。
様々な態様では、その必要がある対象に、治療有効量のmGlu5ネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を投与する工程を含み、mGlu5 NAMが、式I:
Figure 2023540849000009
の化合物である、TGNを治療する方法が本明細書において提供される。
特定の態様では、治療することは、式Iの化合物を単剤療法として投与することを含む。
特定の態様では、本明細書において提供される方法は、対象に別の治療剤の治療有効量を投与する工程をさらに含む。
本明細書において記載されるように、本発明は、三叉神経痛(TGN)を治療するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用に関する。いくつかの態様では、TGNは顔の片側に数秒~数分間続く激しく、突然の、衝撃のような疼痛を発症する定型TGNである。いくつかの態様では、TGNはそれほど激しくはない定常的な灼熱痛を生じる非定型TGNである。特定の態様では、TGNは国際頭痛分類(ICHD-3)によって分類される。特定の態様では、TGNは古典的TGNである。いくつかの態様では、TGNは二次性TGNである。特定の態様では、TGNは特発性TGNである。
特定の態様では、治療の治療的効果は、
(a) 高電位活性化型(high-voltage activated)カルシウムチャネルの活性の低下;
(b) 電位開口型(voltage-gated)ナトリウムチャネルの活性の低下;
(c) イオンチャネル活動電位の伝播の抑制;または
(d) ニューロンの急速な発火の抑制
によって決定される。
いくつかの態様では、化合物の有効性は簡易疼痛質問票-顔面(BPI-F)尺度によって決定される。いくつかの態様では、化合物の有効性は全般印象度変化によって決定される。いくつかの態様では、化合物の有効性はシーハン障害尺度(SDS)によって決定される。いくつかの態様では、化合物の有効性は患者日誌によって決定される。いくつかの態様では、化合物の有効性はアタック(発作)の回数および重症度、または無痛日数によって決定される。いくつかの態様では、化合物の有効性は薬物満足度質問票(MSQ)のレーティングによって決定される。いくつかの態様では、化合物の有効性は患者全般印象度変化(PGI-C)によって決定される。いくつかの態様では、化合物の有効性は患者採点全般印象度-重症度によって決定される。
さらなる詳細な記載がなくとも、当業者であれば上の説明に基づいて本発明を最大限に活用し得ると考えられる。以下の具体的な実施例は、したがって、開示の残りの部分を何ら限定するものではなく、単なる例示として解釈される。本明細書において引用したすべての出版物はそれらの全体において参照により組み入れられる。
本明細書において記載される開示がより詳しく理解されるよう以下の実施例を示す。本願に記載される実施例は本明細書において記載される化合物、薬学的組成物、および方法を説明するために提示されており、それらの範囲を限定すると何ら解釈されるものではない。
実施例1: 2-クロロ-4-[1-(4-フルオロフェニル)-2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イルエチニル]ピリジン(式Iの化合物、前記)の合成[米国特許第7,332,510号を参照されたい]。
2-クロロ-4-[1-(4-フルオロフェニル)-2-メチル-1H-イミダゾール-4-イルエチニル]-ピリジン(200mg、0.6mmol)を10mLのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、-75℃まで冷却した。リチウムジイソプロピルアミド(0.45mL、0.91mmol)を加え、混合物を-75℃で15分間撹拌した。ヨードメタン(0.05mL、0.85mmol)を加え、撹拌を-75℃で2時間続けた。反応混合物を飽和NaHCO3溶液でクエンチし、水および酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、蒸発させた。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル90:10~20:80勾配)によっておよび酢酸エチルからの再結晶によって精製した。表題化合物を白色の固体として得た。MS: m/z = 326.5 (M+H+)。
実施例2: 式Iの化合物の塩の多形の調製[米国特許第8,063,076号を参照されたい]。
形態Aの一硫酸塩: 610mLの2-プロパノールに2-クロロ-4-[1-(4-フルオロ-フェニル)-2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イルエチニル]-ピリジンを61.0g溶解した。溶液をろ過し、31mLの2-プロパノールでフィルターをすすいだ。合わせた溶液に30mLの水と18.91gの硫酸(97%)との混合物を滴下した。溶液を0~5℃まで冷却した。必要に応じて58℃でシーディングを実施した。固体残渣をろ過し、2-プロパノール(0~5℃)で洗浄し、50℃および1mbar未満で18時間乾燥させて、式Iの化合物の一硫酸塩を69.1g(87.1%)の収率で得た。10mLの2-プロパノール中の250mgの一硫酸塩の熱溶液の冷却結晶化時に形態Aの種結晶が調製され得る。0℃まで冷却した後、固体の残渣をろ過し真空下にて50℃で乾燥させて形態Aの一硫酸塩を取得し得、これは図1に実質的に示されているXRPDパターンによって確認された。
形態Bの一硫酸塩: 60℃の3mLの2-プロパノールおよび1mLの水に式Iの化合物の形態Aの一硫酸塩を300mg溶解して透明な溶液を生成した。透明な溶液に形態Bの一硫酸塩をシーディングし、室温(例えば、約25℃)で密封した。3日後には単結晶が形成されていた。種結晶は室温の2-プロパノールおよび水(3:1v/v)中の式Iの化合物の形態Aの一硫酸塩の飽和スラリーの形成によって調製し得る。スラリーを室温で約3週間撹拌した。ガラス35フィルターを介して固体をろ過して結晶性の形態Bの一硫酸塩を得、これは図2に実質的に示されているXRPDパターンによって確認された。
形態Cのヘミ硫酸塩: 128gの水と式Iの化合物の形態Aの一硫酸塩を41g混合した。スラリーを室温で2~16時間撹拌した。形態Aの一硫酸塩が全てヘミ硫酸塩に変換した後、得られた結晶をろ取し、水ですすいだ。このようにして得られたウェットケーキを真空オーブン中にて40℃で48時間乾燥させて、形態Cのヘミ硫酸塩を93%の収率で得た。形態Cのヘミ硫酸塩は、図3に実質的に示されているXRPDパターンによって確認された。
非晶質一硫酸塩: 約65℃の10mLのメタノールに式Iの化合物の一硫酸塩を0.53g溶解した。真空下での溶媒の完全な蒸発後、固体(泡)を約50℃にて5~20mbarで18時間さらに乾燥させた。非晶質形態の式Iの化合物が得られたことが分析(XRPDおよびDSC)によって明らかになった。非晶質一硫酸塩は、2730、2592、2219、1633、1586、1570、1513、1375、1343、1293、1226、1157、1130、1084、1040、986、903、848、788、712および670cm-1(±3cm-1)にバンドを有する赤外線スペクトルを特徴とした。DSCによって決定される非晶質形態のガラス転移温度(Tg)は溶媒含量に応じて大きく異なり、湿潤試料(密閉パン)については約42℃およびインサイチュで乾燥させた試料(穿孔蓋付きパン)については約77℃で観察された。
実施例3: 形態Aの一硫酸塩の制御放出マトリクスペレットカプセル
下の表1に示す配合に従って2つの異なるマトリクスペレット組成物を調製した。このように得られたマトリクスペレットをカプセルに充填し、マトリクスペレットカプセルを得た。プロセスは、形態Aの一硫酸塩、微結晶性セルロース、メタクリル酸コポリマー、およびヒプロメロースを精製水と共に高せん断湿式造粒して混合物を形成すること;その後、混合物を押出し、球状化し、流動層乾燥させ、篩過して固体材料を得ること;および、続いて、固体材料を外部の薬学的賦形剤であるタルクと混合してマトリクスペレットを得ること;および、次いで、マトリクスペレットをカプセルに充填してマトリクスペレットカプセルを得ることを含んでいた。より具体的には、造粒、押出、球状化、乾燥、篩過、および混合工程はそれぞれ以下のように実施した。
1.形態Aの一硫酸塩と、必要量の約15%の微結晶性セルロースとを秤量し、適切な容器に入れた。管状混合器または同等のブレンダーを用いて内容物を40±10rpmで30分間混合した。
2.すべての他の賦形剤:メタクリル酸コポリマー、ヒプロメロース、および残りの微結晶性セルロースを秤量した。
3.工程2からのすべての材料に続いて工程1からの混合物を高せん断造粒機に移した。以下の速度でインペラーおよびチョッパーを用いてすべての成分を2分間混合した:インペラー:300±100rpmおよびチョッパー:1500±500rpm。
4.インペラーを300±100rpmおよびチョッパーを1500±500rpmで20分間用いて内容物を継続的に混合しながら、高せん断造粒機内で精製水(バッチサイズの約83%)を粉末混合物に噴霧することによって工程3からの粉末混合物を造粒した。造粒のエンドポイントでの消費電力を記録した。
5.湿った顆粒を均一な速度で供給し、スクリーン#1.0mmおよび約40±5rpmの速度設定を用いて湿った顆粒を押出機から押出した。
6.#1グレーデッドプレートを用いて工程5からの押出物を球状化整粒機に約700g移した。約0.6(約1000rpm)の速度で5±1分間内容物を球状化した。
7.工程6からの球状化された材料を収集し、90℃に設定したハロゲン水分計または同等の機器を用いて測定したペレットの含水率が0.8%未満になるまで、入口温度が60±10℃の流動層乾燥機で乾燥させた。
8.工程7からの乾燥ペレットをサイズ#10および#40スクリーンに通して選別し、#10および#40スクリーン間のペレット画分を収集した。
9.工程8からのペレットの重量を利用してタルク量を調節して秤量した。
10.工程9からのペレットをビンブレンダーまたは同等の装置に入れ、タルクを加え、20±5rpmで5分間混合した。
11.工程10からのペレットをハードゼラチンカプセルに充填した。
12.工程11からの充填カプセルを、密封したファイバードラム中、ポリエチレンバッグ間にシリカゲルバッグを2つ入れた二重のポリエチレンライニングを付けた袋で25℃を超えない温度で保管した。
(表1)マトリクスペレット製剤
Figure 2023540849000010
*下の段落に記載される*は0.5mgの投与量を表し、#は1.0mgの投与量を表す。
マトリクスペレットの含量均一性はメジアン粒度(Dv50)および形態Aの一硫酸塩の量(「API」)に応じて異なることがわかった。具体的には、3.3μm(ジェットミル)、10μm(ピンミル)、および47μm(ピンミル)のそれぞれのメジアン粒度(Dv50)までジェットミルおよびピンミルで微粉砕することによって達成された3つのAPIバリアントを、2つの異なる投与量(API:0.1mgおよび1.0mg)で製造した。1.0mgのAPIという投与量では、Dv50が3.3μm、10μm、および47μmであるAPIを用いて調製したマトリクスペレットはそれぞれ2.2、6.3、3.4のUSP剤形単位均一性(UDU)許容値(AV)を示し、すべてUDU許容基準(AV<15)を満たしていた。0.1mgのAPIという投与量では、Dv50が47μmのAPIを用いて調製したマトリクスペレットはAVが20.9でありUDU許容基準を満たすことができなかったが、予想外にもDv50が3.3μmおよび10μmのAPIを用いて調製したマトリクスペレットはAVがそれぞれ6.0および10.3でありUDU許容基準を満たした。10μm以下(例えば、3.3~10μm)のAPI粒度(Dv50)は許容可能な製造プロセスおよび製剤性能(例えば、含量均一性、ペレットサイズ分布、および溶解)をマトリクスペレット製剤にもたらすことが示され、よって医薬品開発により好適である。
実施例4: 三叉神経痛(TGN)を有する対象の治療のための式Iの化合物の研究
下の表2に示されるように第II/III相、多施設、8週間の導入期間に続く12週間の前向き、並行群、二重盲検、ランダム化治療中止、プラセボ対照試験を52週間の非盲検長期投与試験とあわせて実施して、現在の抗疼痛療法に対する応答が十分でない三叉神経痛に関連する疼痛を有する患者における1日に1.5~3.5mgの式Iの化合物(本明細書においては「バシングルラント」とも呼ばれる)の有効性および安全性を評価した。試験期間は最大で24週間であり、3つの期間に続いて52週間の非盲検長期投与試験からなっていた。200人の患者が試験期間1に登録され、期間2では70人の患者が無作為に割り付けられた。
(表2)目標およびエンドポイント
Figure 2023540849000011
Figure 2023540849000012
他の態様
本明細書において開示された特徴はすべて任意の組み合わせで組み合わせてもよい。本明細書において開示された個々の特徴は同一、等価、または類似の目的を果たす代替的な特徴によって置き換えられてもよい。よって、特に明示的に記載されていない限り、開示された個々の特徴は同等または類似の一連の概略的な機能の例にすぎない。
さらに、上の記載から、当業者であれば本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、またその精神および範囲から逸脱することなく発明に様々な変更および修正を行って様々な用途および条件に発明を適合させることができる。よって、他の態様も請求項の範囲内である。

Claims (52)

  1. その必要がある対象に、式I:
    Figure 2023540849000013
    である化合物またはその薬学的に許容される塩の治療有効量を含む組成物を投与する工程
    を含む、三叉神経痛(TGN)を治療する方法。
  2. 投与する工程が、式Iの化合物をその遊離塩基形態で投与することを含む、請求項1記載の方法。
  3. 投与する工程が、式Iの化合物をその薬学的に許容される塩の形態で投与することを含む、請求項1記載の方法。
  4. 薬学的に許容される塩が一硫酸塩またはヘミ硫酸塩である、請求項3記載の方法。
  5. 薬学的に許容される塩が結晶性形態または非晶質形態である、請求項4記載の方法。
  6. 薬学的に許容される塩が、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)を含み、形態Aが、2θ(2シータ)でCu線によって得られる以下のX線粉末回折ピーク:
    9.8、13.4、14.2、18.1、18.9、19.6、22.6、22.9、25.7、27.1、および29.9(±0.2°)
    より選択される少なくとも3つのピークを特徴とする、請求項5記載の方法。
  7. 形態Aが、2θ(2シータ)でCu線によって得られる以下のX線粉末回折ピーク:
    9.8、13.4、14.2、18.1、18.9、19.6、22.6、22.9、25.7、27.1、および29.9(±0.2°)
    を特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. 形態Aが、図1に実質的に示されるX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項6または7記載の方法。
  9. 薬学的に許容される塩が、式Iの化合物の一硫酸塩の結晶性一水和物形態(形態B)を含み、形態Bが、図2に実質的に示されるXRPDパターンを有する、請求項5記載の方法。
  10. 薬学的に許容される塩が、2730、2592、2219、1633、1586、1570、1513、1375、1343、1293、1226、1157、1130、1084、1040、986、903、848、788、712および670cm-1(±3cm-1)にバンドを有する赤外線スペクトルを特徴とする、式Iの化合物の一硫酸塩の非晶質形態を含む、請求項5記載の方法。
  11. 薬学的に許容される塩が、式Iの化合物のヘミ硫酸塩の結晶性半水和物形態(形態C)を含み、形態Cが、図3に実質的に示されるXRPDパターンを有する、請求項5記載の方法。
  12. 組成物が、カプセルに封入された即時放出製剤、制御放出錠剤製剤、またはカプセルに封入された制御放出ペレット製剤である、請求項1~11のいずれか一項記載の方法。
  13. 組成物が、カプセルに封入された制御放出ペレット製剤であり、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩が、約0.05mg~約20mgの量で存在する、請求項12記載の方法。
  14. 式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩が、組成物の総重量に基づいて約0.01重量%~約20重量%の量で該組成物中に存在する、請求項1~13のいずれか一項記載の方法。
  15. 式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩が、組成物の総重量に基づいて約0.05重量%~約15重量%の量で該組成物中に存在する、請求項14記載の方法。
  16. 組成物が、カプセルに封入された制御放出ペレット製剤であり、式Iの化合物の形態Aの一硫酸塩が、約0.05mg~約20mgの量で該組成物中に存在する、請求項6記載の方法。
  17. 形態Aの一硫酸塩が、組成物の総重量に基づいて約0.01重量%~約20重量%の量で該組成物中に存在する、請求項16記載の方法。
  18. 形態Aの一硫酸塩が、組成物の総重量に基づいて約0.05重量%~約15重量%の量で該組成物中に存在する、請求項17記載の方法。
  19. 組成物が、カプセルに封入された即時放出製剤であり、以下の配合:
    Figure 2023540849000014
    を含む、請求項6記載の方法。
  20. 組成物が、カプセルに封入された即時放出製剤であり、以下の配合:
    Figure 2023540849000015
    を含む、請求項6記載の方法。
  21. 組成物が、カプセルに封入された即時放出製剤であり、以下の配合:
    Figure 2023540849000016
    を含む、請求項6記載の方法。
  22. 組成物が、カプセルに封入された即時放出製剤であり、以下の配合:
    Figure 2023540849000017
    を含む、請求項6記載の方法。
  23. 組成物が、カプセルに封入された制御放出ペレット製剤であり、かつ該組成物が、下の表:
    Figure 2023540849000018
    に示される配合1、配合2、配合3、および配合4からなる群より選択される配合を含む、請求項6の方法。
  24. 薬学的に許容される塩が、組成物中に存在する塩の総重量に基づいて90重量%以上の結晶性形態Aである、請求項6記載の方法。
  25. 薬学的に許容される塩が、組成物中に存在する塩の総重量に基づいて95重量%以上の結晶性形態Aである、請求項24記載の方法。
  26. 薬学的に許容される塩が、組成物中に存在する塩の総重量に基づいて99重量%以上の結晶性形態Aである、請求項25記載の方法。
  27. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を1日1回投与することを含む、請求項1~26のいずれか一項記載の方法。
  28. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約0.1mg~約4.0mgの量で1日1回投与することを含む、請求項1~27のいずれか一項記載の方法。
  29. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約0.1mg~約3.5mgの量で1日1回投与することを含む、請求項1~28のいずれか一項記載の方法。
  30. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約0.1mg~約3.0mgの量で1日1回投与することを含む、請求項1~29のいずれか一項記載の方法。
  31. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約1.0mg~約4.0mgの量で1日1回投与することを含む、請求項1~30のいずれか一項記載の方法。
  32. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約1.5mg~約3.5mgの量で1日1回投与することを含む、請求項1~30のいずれか一項記載の方法。
  33. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約4.0mg、約3.5mg、約3.0mg、約2.5mg、約2.0mg、約1.5mg、または約1.0mgの量で1日1回投与することを含む、請求項1~32のいずれか一項記載の方法。
  34. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約3.5mgの量で1日1回投与することを含む、請求項1~33のいずれか一項記載の方法。
  35. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約1.5mgの量で1日1回投与することを含む、請求項1~33のいずれか一項記載の方法。
  36. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を経口投与することを含む、請求項1~35のいずれか一項記載の方法。
  37. 投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を単位用量として投与することを含む、請求項1~36のいずれか一項記載の方法。
  38. TGNが古典的TGNである、請求項1~37のいずれか一項記載の方法。
  39. TGNが特発性TGNである、請求項1~38のいずれか一項記載の方法。
  40. 治療の治療的効果が、
    a.高電位活性化型(high-voltage activated)カルシウムチャネルの活性の低下;
    b.電位開口型(voltage-gated)ナトリウムチャネルの活性の低下;
    c.イオンチャネル活動電位の伝播の抑制;または
    d.ニューロンの急速な発火の抑制
    によって決定される、請求項1~39のいずれか一項記載の方法。
  41. その必要がある対象に、固体薬学的組成物を投与する工程を含み、
    該固体薬学的組成物が、薬学的賦形剤と式I:
    Figure 2023540849000019
    の化合物の固体形態とを含み、
    該固体形態が、2θ(2シータ)でCu線によって得られる以下のXRPDピーク:
    9.8、13.4、14.2、18.1、18.9、19.6、22.6、22.9、25.7、27.1、および29.9(±0.2°)
    より選択される少なくとも3つのピークを特徴とする、式Iの該化合物の一硫酸塩の結晶性無水物形態(形態A)であり、かつ約100μm以下の粒度(Dv50)を有し、
    該固体薬学的組成物がマトリクスペレットの形態である、
    三叉神経痛を治療する方法。
  42. 固体形態が47μm未満の粒度を有する、請求項41記載の方法。
  43. 固体形態が約25μm以下の粒度を有する、請求項41記載の方法。
  44. 固体形態が約10μm以下の粒度を有する、請求項41記載の方法。
  45. 形態Aの一硫酸塩が、組成物の総重量に基づいて1重量%以下の量で該組成物中に存在する、請求項41~44のいずれか一項記載の方法。
  46. 形態Aの一硫酸塩が、組成物の総重量に基づいて0.5重量%以下の量で該組成物中に存在する、請求項45記載の方法。
  47. 薬学的賦形剤がポリマー、結合剤、崩壊剤、潤滑剤、および滑剤のうちの1つまたは複数を含む、請求項41~46のいずれか一項記載の方法。
  48. ポリマーが、セルロース、メタクリル酸コポリマー、およびヒプロメロースからなる群より選択される1つまたは複数のポリマーである、請求項47記載の方法。
  49. 形態Aの一硫酸塩が、2θ(2シータ)でCu線によって得られる以下のXRPDピーク:
    9.8、13.4、14.2、18.1、18.9、19.6、22.6、22.9、25.7、27.1、および29.9(±0.2°)
    を特徴とする、請求項41~48のいずれか一項記載の方法。
  50. 形態Aの一硫酸塩が、図1に実質的に示されるXRPDパターンを有する、請求項41~49のいずれか一項記載の方法。
  51. その必要がある対象に、治療有効量のmGlu5ネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を投与する工程を含み、mGlu5 NAMが、式I:
    Figure 2023540849000020
    の化合物である、三叉神経痛を治療する方法。
  52. その必要がある対象に、治療有効量のmGlu5ネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)またはその薬学的に許容される塩を含む組成物を投与する工程を含み、mGlu5 NAMが、式I:
    Figure 2023540849000021
    の化合物であり、該投与する工程が、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を約1.5mg~約3.5mgの量で1日1回投与することを含む、三叉神経痛を治療する方法。
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