JP2023536226A - Esr安定化を改良したハイブリッドコンデンサ - Google Patents

Esr安定化を改良したハイブリッドコンデンサ Download PDF

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Abstract

本発明はコンデンサ、好ましくはハイブリッドキャパシタ、及びその製造方法に関する。コンデンサは、自らの上に誘電体を備えたアノードと、アノード上にバリア層を備えたカソードとを備える。アノードとカソードとの間に、セパレータと、導電性ポリマーと、液体電解質と、及び安定化剤とを備える。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年8月20日付で出願申請中の米国仮出願第63/067,946号の優先権を主張するものであり、本明細書中に参照として援用する。
本発明は、より高い温度及び電圧で等価直列抵抗(ESR)安定性を改良したハイブリッドキャパシタに関する。より具体的には、本発明は、カソード上のバリア層と、導電性ポリマーの減衰を阻止するための安定剤と、を備える改良ハイブリッドコンデンサに関する。
ハイブリッドアルミニウムコンデンサは、誘電体で被覆されたアノードと、カソードと、誘電体及びカソードの間のセパレータと、を備えた複合システムである。誘電体とカソードとの間の導電性ポリマーにより、誘電体を通じてアノードとカソードとの間の電気的接続を保証し、容量結合を生じる。電解質は、セパレータ/ポリマー構造中、可能な量を充填して、誘電体中に欠陥がある場合に自己治癒を促進する。
本明細書において、ハイブリッドコンデンサには重要な3つの界面がある。その界面とは、誘電体とポリマーとの間の界面、カソードとポリマーとの間の界面、及び電解質とポリマーとの間の界面である。誘電体とポリマーとの間の界面は、ポリマーの導電性にほとんど影響を及ぼすことはない。ポリマーとカソード表面の金属との間の直接接触が、電解質とポリマーとの界面との組み合わせにおいて、ポリマーを非導電状態に転換させ得る電気化学反応を生じる。実際には、高いリーク電流が印可された時、又は高いカソード分極が発生した時、サージ電圧のオーバーローディング中に、導電性ポリマー還元を観察し得る。高いカソード分極は、ポリマーの著しい部分を電気化学的に還元するのに十分な直流電流を結果として生じる著しい負電位である。
最も一般的な導電性ポリマーは、ポリアニリン(PANI)、ポリアセチレン(PA)、ポリピロール(PPy)、ポリチオフェン(PT)、ポリパラフェニレン(PPP)、及びポリパラフェニレンビニレン(PPV)等の共役ポリマーである。共役ポリマーは、ポジティブバイポーラロン状態においてより高い導電性を示し、この場合、ポリマーは、3,4-ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)について図1Aで、PPyについて図1Bで、PANIについて図1Cで示されるように、ニューラル状態からバイポーラ状態に酸化される。ポーラロン状態は、ニュートラルポリマー鎖の化学又は電気化学酸化によって形成され、さらなる酸化がバイポーラロン状態に繋がる。
フェルミエネルギーレベルが最高被占分子軌道(HOMO)に近づくため、バイポーラロン状態は、高程度のp-ドーピングに対応する。いくつかの導電性ポリマーでは、ニュートラル鎖は、低pH溶液による処理等、プロトン化を通じてポーラロン又はバイポーラロンに転じ得るが、これは、プロトンによる分子内酸化と見なされなければならない。PAN及びPPYポリマーによると、電子は、反応に関与するプロトンの低エネルギー電子レベルから受容されなければならないため、濃度により、受容されたプロトンからの「ホール」生成プロセスを熱力学的に可能にしなければならない。PEDOT等、プロトンが関与しない場合、ポリマードーピングは、分子間酸化を通じてのみ導電化され得る。
酸化は、可逆プロセスである。したがって、バイポーラロンをより低い導電性ポーラロン状態と、ほぼ非導電ニュートラル状態に還元して戻すには、ポリマーについて、フェルミレベルが上昇されなければならず、又は、電気化学電位が低下されなければならない。さらに、還元のためには、電子源が存在しなければならず、イオン交換が許容されて、全体的な電気的中立性が維持されなければならない。還元プロセスは、化学的又は電気化学的メカニズムを通じて発生し得る。
電解質がなければ、活性化バリアが高く、強い還元剤が要求されるために、還元プロセスが著しく抑制されてしまう。しかしながら、電解質を含有するハイブリッドコンデンサにおいて、活性化バリアは、試薬の溶媒和、吸着、及びイオン物質移動によって還元される。
電気化学還元は、ポリマーが金属電極と直接電子接触するときにも発生し得るものであり、電極のフェルミレベルは、バイポーラロン又はポーラロンバンドへの電子トンネル化を保証するのに十分な高さである。バイポーラロンバンドが電子で埋められる時、フェルミレベルと最高非被占分子軌道(HUMO:Highest Unoccupied Molecular Orbital)とのギャップ、すなわち価電子帯がより大きくなり、結果として全体的なポリマー導電性の低下を生じる。
本発明は、導電性ポリマーの還元を緩和することにより、特に、高い温度及び圧力におけるESRに関する性能改良をもたらすことのできる構造的成分を提供する。
本発明の目的は、高温及び高電圧で安定な改良ハイブリッドコンデンサを提供することである。
本発明の具体的な特徴は、導電性ポリマーの電気化学還元を阻止するカソード上のバリア層と、電子について導電性ポリマーと競合することにより、導電性ポリマーの電気化学還元に対する保護も提供する安定化剤と、の存在である。
本発明の特定の効果は、高温及び高電圧の付与時にハイブリッドカソードを利用する能力である。
理解されるとおり、これら及び他の効果は、コンデンサ、より好ましくはハイブリッドコンデンサにおいて提供される。このコンデンサは、自らの上に誘電体を備えたアノードと、自らの上にバリア層を備えたカソードと、を備える。セパレータ、導電性ポリマー、液体電解質、及び安定化剤は、アノードとカソードとの間に設けられる。
さらに他の実施形態は、ハイブリッドコンデンサを形成する方法において提供される。この方法は、自らの上に誘電体を備えたアノードを形成することと、自らの上にバリア層を備えるカソードを形成することと、セパレータを形成することと、アノードとカソードとの間に、導電性ポリマー、液体電解質、安定化剤、及びセパレータによる層構造を備えた作用要素を形成することと、を備える。
図1Aは、種々の導電性ポリマーのためのニュートラルからポーラロン及びバイポーラへの遷移を概略的に示している。 図1Bは、種々の導電性ポリマーのためのニュートラルからポーラロン及びバイポーラへの遷移を概略的に示している。 図1Cは、種々の導電性ポリマーのためのニュートラルからポーラロン及びバイポーラへの遷移を概略的に示している。 図2は、ポリマーフィルム及び可溶性安定化剤を導電化するためのサイクリックボルタモグラムのグラフィック表現である。 図3は、本発明の一実施形態の概略表現である。 図4は、本発明の一実施形態の概略表現である。 図5は、本発明の一実施形態の概略表現である。 図6は、本発明の一実施形態の概略表現である。 図7は、本発明の一実施形態の概略表現である。 図8は、本発明の一実施形態の概略表現である。 図9は、本発明の一実施形態の概略表現である。
本発明は、導電性ポリマーの電気化学還元を軽減する改良ハイブリッドコンデンサに関する。より具体的には、本発明は、カソード上のバリア層と電解質中又は導電性ポリマー上の安定化剤との組み合わせにより、導電性オリマーの安定化が提供される改良ハイブリッドコンデンサに関する。バリア層は、カソードの金属と導電性ポリマーとの間の直接電子的接触の可能性を最少化することにより、導電性ポリマーへの電子の移動を軽減する。安定化剤は、電子受容体として機能することにより、導電性ポリマーを還元することから、溶液中又は金属上の電子の移動を軽減する。
バリア層は、コンデンサ作用要素が組み付けられるのに先立って、カソード表面上に形成されることが好ましい。バリア層は、カソードの酸化物コーティング内の欠陥を低減する。安定化剤は、ポリマー/電解質の界面における電解質及び/又はポリマー表面に添加される。
劣化のメカニズムを解明するために、ニュートラル状態と図1Aに概略的に示されるバイポーラロン状態との間のPEDOTの化学平衡に基づき、実験的に劣化モードをモデル化した。長い期間、高いリーク電流を通すことによってハイブリッドアルミニウムコンデンサに過剰応力を付与したとき、顕著なESRの上昇が観察された。高いリーク電流により、導電性ポリマーを電気化学的に還元させた。試験ESR中、14mΩ(14mOhm)の試験前抵抗から、試験後に測定した130mΩ~160mΩ(130mOhm~160mOhm)の範囲まで増加した。コンデンサが開放されることで、空気からの酸素によるポリマーの酸化で導電性ポリマーをバイポーラロン状態に戻した。空気雰囲気中での12hの保管後、ESRは、16mΩ(16mOhm)のほぼ最初のレベルまで還元された。
劣化のメカニズムを解明する努力に基づき、電気化学還元と酸化のメカニズムはともに、カソードからの電子移動で発生する電荷変化を補償し得るイオンプールを必要とすることがわかった。ハイブリッドコンデンサの電解質がイオンプールを提供する。したがって、電気化学還元を通じたポリマー劣化は、コンデンサ劣化、具体的には、リーク電圧が高いか、又はサージ電圧が著しい際のESRの不安定性の1つの潜在的な源である。
理論に限定されるものでないが、カソードから高エネルギー電子を優先的に受容することにより、最終生成物への一連の中間物を通じて電子のエネルギーを基本的に排出させることで、液体安定化剤がバイポーラロンのポーラロン及びニュートラル状態への還元を抑制すると仮定される。最終生成物は、低還元-酸化関連フェルミレベル又は酸化の高電気化学電位に特徴付けられる。この場合、ポリマーは、ポリマーのエネルギーバンド構造の著しい変化を伴うことなく、電極と安定化剤である最終電子受容体との間の導電性を保証することができる。安定化剤は、電子受容体として機能し、ポリマーの代わりに還元される。不可逆的プロセス又は一連の可逆プロセスにより、最終生成物はポリマーの状態に影響しない。
安定化剤は、同一の条件下では、ポリマーの第2の電気化学還元電位よりも高い第1電気化学還元電位を有する。しかしながら、生成品の電気化学還元の電位は、図2に示されるとおり、HOMOに対応する電位、又は最高被占バイポーラロンバンドに近く、図中では、導電性ポリマーフィルムと可溶性安定化剤のサイクリックボルタモグラムのグラフィック表現が提供されている。安定化剤の電気化学還元と生成品の酸化とは、ニュートラル状態とバイポーラロンの最高電位に対して示されている。この場合、最終生成物は、バイポーラロン状態からポリマーを還元することができない。さらに、最終生成物は、価電子帯から電子を得ることを要求し、バンド図に影響するポリマー構造/組成の変化に繋がり得るため、ポリマーを過剰酸化し得る。
本発明は、本発明の明確さのために提供される明細書の一体的且つ非限定的な一部である図面を参照して説明する。種々の図面を通じて、同様の要素にはそれに応じて番号を付与する。
本発明の一実施形態について図3を参照して説明するが、図中、作用要素は、容器内への挿入、及び任意で、好適には液体電解質の含浸に先立つ、概略的部分展開図において示されている。図3において、作用要素は、全般的に10として表されているが、アノード12とカソード14とを、その両者間に設けられた導電性セパレータであり得るセパレータ16とともに備える。導電性セパレータは、セパレータ上にコーティングされる導電性ポリマーを有するか、セパレータが、導電性ポリマーに含浸され、好ましくは飽和される。アノードリード20及びカソードリード22は、巻線コンデンサから延設され、最終的に回路への電気的接続を形成する。この説明から、アノードリードは、アノードと電気的に接触しており、カソードリードは、カソードと電気的に接触して、アノード又はアノードリードからは電気的に絶縁されていることが理解される。タブ24及び26は、一般的に、従来技術において既知のとおり、アノードリードをアノードに電気的に接続し、カソードリードをカソードに電気的に接続するように採用される。接着テープ等のクロージャ28は、作用要素が取り扱い及びアセンブリ中に展開するのを阻止し、その後には、クロージャは、完成したキャパシタの一部でありながらもほぼ役割を果たさない。
本発明の一実施形態について、図4を参照して説明するが、図中、巻線キャパシタの一部が概略断面図で示されている。図4中、アノード12及びカソード14は、誘電体20と、両者間に設けられて容量結合を形成するセパレータ層22とを有する。図中、巻線コンデンサがアノード/誘電体/セパレータ層/誘電体のインターリーブされた反復的組み合わせを有する旨の理解で、1つの容量結合のみが図示されている。セパレータ層は、一実施形態において、織り込み繊維24を備えたセパレータを備える。導電性ポリマー26は、巻き付けに先立って形成されるか、又は巻き付け後に導入されてもよいが、これが誘電体からカソードへの電気的導電性経路を形成する。安定化剤18は、導電性ポリマーの表面上で固体となる。任意であるが好適に、液体電解質28が、セパレータの間質領域全体を少なくとも部分的に、且つ好適には完全に充填する。バリア層32は、カソードの上で、好適にはカソードを被覆する。
本発明の一実施形態について、図5を参照して説明するが、図中、巻線コンデンサの一部が概略横断面図で示されている。図5中、アノード12及びカソード14は、誘電体20及びセパレータ層22を有し、導電性ポリマー30及びバリア層32については、図4を参照して検討する。液体電解質は、液体電解質中に溶解された液体安定化剤を含んだ安定化液体電解質28である。
バリア層の厚さは、少なくとも1nm~500nm以下までの範囲内であることが好ましい。バリア層の主な機能は、必要レベルの容量と、ポリマー層、バリア層、及びAC導電性のための金属の間の効率的な接触とを確保しつつ、電極をポリマーから絶縁することである。バリア層は、多孔質であってもよい。
バリア層の材料は、適用に好適な誘電体又は絶縁体から選択され得る。アルミニウム等、コンデンサにおいて使用されるのに好適ないくつかの金属は、空気雰囲気中で酸化されて、従来技術では天然酸化物と称される、約1~2nmの薄い酸化層を生じる。天然酸化物の厚さは、電極金属と導電性ポリマーとの間の直接的な電子移動を抑制するには不十分である。したがって、バリア層として酸化物が使用されるとき、その厚さは、カソードの表面積の少なくとも40%が酸化物で被覆された状態で、少なくとも3.0nmから250nm以下までであることが好ましい。より好ましくは表面の少なくとも50%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは100%が酸化物で被覆されている。バリア層の誘電率は、好ましくは少なくとも2.0であり、より好ましくは少なくとも5.0であり、最も好ましくは少なくとも9.0であり、より高い誘電率を有するバリア層が好ましい。
特に好適なバリア層の材料には、化学的又は電気化学的に形成されたアルミナ(Al)、シリカ(SiO)、ケイ酸塩類、H(OSiHOH及び(OSiHであって、nが1~5000等のシロキサン類、ケイ酸アルミニウム類[(Al(SiO(HO)]、リン酸塩類であって、特にリン酸アルミニウム(AlPO)、ポリアルケン類、特に(PP、PE)等の有機絶縁ポリマー類、ポリアクリレート類、多糖類であって、特にセルロース、キトサン又はスターチ、及び{(Ba1-xCa)O}{(Ti1-yZr)O1-m、BaTiO、Ba(ZrTi1-x)O又はBa(HfTi1-x)Oであって、xが0~1且つm=0~1であるもの等のセラミックスが含まれる。バリア層は、非晶質又は結晶質であり得る。
安定化剤の主な機能は、電子を導電性ポリマーから排出することで、ポリマー中のバンドエネルギーレベルの変化を防ぐことである。安定化剤は、固体安定化剤又は液体安定化剤のいずれかである。特に好適な固体安定化剤は、不溶性有機過酸化類、ポリマー主鎖上の遷移金属のキレート錯体より選択される。可溶性安定化剤には、可溶性過酸化物類、有機ニトロ化合物、及びガス安定化剤が含まれる。
可溶性有機過酸化物は、1~20の炭素を有するアルキル基又は芳香族基を含む過酸化物類であることが好ましい。アルキル基は、直鎖又は分岐であり得る。有機過酸化物は、溶液中にあるか、不溶性可塑剤と架橋したか、又はこれに組み込まれたものであり得るか、又は不溶性有機過酸化物のゲルマトリックスが望ましい。例としての有機過酸化物は、



であって、
各R、各R、R、及びRは、独立して、1~20の炭素を有するアルキル基、又はアリール基であり、nが1~20である群より選択される。
ポリマー主鎖上の遷移金属のキレート錯体は、金属カチオンと、以上に検討したとおり、ポリマーの電位より高い還元/酸化電位に達するように調整された多数のブロック及びリガンドとを含む。特に好適なキレート錯体は、


であって、Aは、Fe、Co、Os、及びRuからなる群より選択され、Xは、ヘプタフルオロブチレート、4-ニトロベンゾエート、トリフラート、塩化物、臭化物、ヨウ化物、リン酸塩、フタル酸塩、トシラート、ヘキサフルオロホスファート、テトラフルオロボレート、及び過塩素酸塩からなる群より選択されることが好ましい単分子リガンドであり、nは、1又は2であり、mは、1~100であり、kは、1~100であり、lは、1~100である群である。
有機ニトロ化合物は、化学式R-R-NOを有し、式中、Rは、20の炭素までのアルキル、アルコール、カルボキシル、及びヒドロキシル基から選択され、Rは、芳香族C環、又は置換芳香族C環で、好適な置換基には、芳香族C環の2又は3位における置換、芳香族C6+4ナフタレンを優先して、20までの炭素のアルキル、又はヒドロキシル基が含まれ、最も好ましくは、Rは、(o、m、p)-ニトロアニソール、(o、m、p)-ニトロベンジルアルコール、(o、m、p)-ニトロ安息香酸、4-ニトロサリチル酸、及び4-ニトロ-1-ナフトエ酸からなる群より選択される。
特に好適なガス安定化剤は、コンデンサ中の総ガス量の1ppm~1000ppmの濃度範囲内の酸素である。
ハイブリッドコンデンサの形態は、本明細書中、特に限定されるものでない。本発明は、Vチップ、Axial、SI、ST、Flat Pack、及び当分野で既知の他のもの等の従来の設計を含む任意の形状又は形態因子で実証され得る。
ハイブリッドコンデンサの形成方法は、カソード上のバリア層の追加形成と安定化剤の添加とを除いて、本明細書中で変更されることはない。ハイブリッドコンデンサは、アノード表面処理、カソードバリア層形成、及びセパレータ処理/改変/製造に異なる方法を適用することによって製造され得る。
アノード、カソード、及びセパレータは、通常、アノード上への誘電体形成とカソード上へのバリア層の形成とを含むコンデンサの組み付けに先立って独立して調製される。導電体ポリマーを現場で形成するために、モノマー及び酸化剤等の前駆体を付与するか、又は選択された添加物の有無を問わず、ポリマー分散体を付与することにより、アノード及びカソード上に導電性ポリマー層を形成することが好ましい。ハイブリッドコンデンサにおけるポリマー形成は、当業者にとって周知であり、層構造形成前、又は巻き込み層が容器内に設けられた後に、アノード及びカソード上に導電性ポリマーを形成することが含まれる。
セパレータは、現場でモノマーから形成された導電性ポリマーを付与するか、従来既知のとおり、選択された添加物の有無を問わず、事前形成されたポリマー分散体を付与することにより、改変され得る。
電解質は、通常、選択された添加物の有無を問わず提供される。アノード及びカソードは、両者間にセパレータを伴って、巻き付けられて作用要素を形成する。巻き付け後、作用要素には、必要に応じて、誘電体又はカソードバリア層の形成、現場プロセスを通じた作用要素の事後重合又はポリマー分散体付与、乾燥、及び洗浄を含む処理が施される。作用要素は、通常、当分野で缶とも称されるハウジング又は容器中に作用要素を載置した後、電解質で含浸される。ハウジングは、ガス雰囲気が少なくとも50ppmの酸素を含有する制御条件下で、封止され、好ましくは気密で封止される。気相は、缶の20質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であることが好ましい。コンデンサは、通常、パッケージ化に先立つ定格温度及び電圧で試験された組み付け後にエージングされる。
カソードフォイル、セパレータ、及びアノードフォイルは、一般的に、幅広ロールとして提供され、サイズに合わせて切り取られる。アノードフォイルは、エッチングされることが好ましく、その上に誘電体が形成される。誘電体は、切り取りに先立って形成されてもよく、その場合、次のステップではスリット縁部に誘電体を形成することが望ましい。セパレータは、表面と導電性ポリマー層との間の接着を改善するか、又はその他特定の表面挙動を付与するために、結合剤で処理される。導電性セパレータは、導電性ポリマー層形成又は含浸の前又は後に洗浄及び乾燥されてもよく、導電性ポリマー層形成又は含浸ステップは、必要に応じて、数回反復されてもよい。電気リード又はタブは、通常、好ましくは所定長さへの切断に先立ってアノード及びカソードに電気的に接続され、リードは、さらなる改変から保護し、コンデンサ端末への溶着に備えるために、マスキング材で処理され得る。
導電性ポリマーは、含浸、コーティング、又は噴射を含む任意の好適な方法でセパレータに付与される。含浸中、セパレータは、モノマー及び酸化剤を任意の順で連続的に付与して、一連の溶液槽又は導管を通じて引きつけられる。セパレータには含浸が好適である。コーティング及び噴射は、セパレータの表面上に連続的、又は任意の順、又は同時にモノマー又は酸化剤をスクリーンプリント又は噴射を含む任意のプリント技術によって施されてもよい。導電性ポリマーコーティングは、少なくとも0.1mg/cmの量でセパレータに付与されることが好ましい。約0.1mg/cm未満では、コーティングの重量は十分な導電性を得るには不十分であり、結果としてコーティングが不完全になり得る。導電性ポリマーコーティングは、約10mg/cm以下のコーティング重量に達するのに十分な量で付与されることが好ましい。約10mg/cmを上回ると、添加されるコーティングの厚さは、導電性をあまり上昇させるものでない。
マルチタブ又はマルチリードにより、フォイル抵抗効果を最小化し、好適である。単一のリードであれば、電流は、フォイルの最遠延伸部からタブ及びリードまで流れなければならず、これがESRにとって弊害となる。複数のアノードリードと複数のカソードリードを利用することにより、導電性経路の長さを低減することが好ましい。
アノードは、好ましくはフォイルの形態である導電性金属である。導電性金属は、バルブ金属又はバルブ金属の導電性酸化物である。特に好適なアノードには、タンタル、アルミニウム、ニオブ、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、これらの元素の合金、NbO等のこれらの導電性酸化物が含まれる。アルミニウムは、特に好適なアノード材料である。
酸化物膜が、誘電体としてアノード上に形成される。誘電体は、リン酸又はリン酸塩含有溶液、ホウ酸、ホウ酸塩含有溶液、又はアジピン酸アンモニウム等、形成電解質と称される任意の好適な電解質溶液を使用して形成され得る。約9V~約450Vの形成電圧が一般的には付与される。形成電圧は、一般的に、コンデンサの定格電圧の1.5~3.5倍の範囲である。
導電性ポリマーの付与プロセスは、通常、現場ポリマー形成と、コーティングプロセス等によるスラリーから事前形成されたポリマーの付与とから選択される。現場プロセスでは、含浸溶液が表面に付与され、この場合、含浸溶液は、モノマー、酸化剤、ドーパント、及び当業者に既知のその他補助剤を含有することが好ましい。溶液に好適な溶媒の選択は、当分野の技術レベル内で十分である。好適な溶媒の例には、ケトン類、アセトン等のアルコール類、ピリジン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、2-プロパノール、及び1-ブタノールが含まれる。モノマー濃度は、本発明の実証には、約1.5重量%~約20重量%、より好ましくは約5重量%~約15重量%であってもよい。導電性ポリマーの調製に好適なモノマーには、アニリン、ピロール、チオフェン、及びこれらの誘導体が含まれるが、これに限定されるものでない。好適なモノマーは、3,4-エチレンジオキシチオフェンである。酸化剤濃度は、本発明の実証には、約6重量%~約45重量%、より好ましくは約16重量%~約42重量%であってもよい。導電性ポリマーを調製するための酸化剤には、有機酸及び無機酸のFe(III)塩、アルカリ金属過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、その他が含まれる。本発明の実証に好適な酸化剤は、Fe(III)トシラートである。ドーパント濃度は、約5重量%~約30重量%、より好ましくは約12重量%~約25重量%であってもよい。スルホン酸ポリスチレン、ドデシルベンゼンスルホネート、p-トシラート、塩化物等、任意の好適なドーパントが使用され得る。好適なドーパントは、p-トシラートである。基板は、65℃~約160℃、より好ましくは約80℃~約120℃の温度で硬化されることにより、モノマーを重化させる。硬化後、ポリマー層は、脱イオン水又はその他の溶媒で洗浄されることが好ましい。
洗浄後のスラリーから事前形成したポリマーを付与することは、導電性ポリマーを巻線に導入する好適な方法である。ポリマーは、技術に特別な制限なく、スラリーとして調製されるか、スラリーとして市販のものを入手することができ、次いで乾燥が行われることが好ましい。スルホン酸ポリスチレン又はその他の好適なドーパントでドープされた重合3,4-エチレンジオキシチオフェンのスラリーは、溶媒中、200nm、好ましくは少なくとも1nm~200nm以下、より好ましくは少なくとも20nm~200nm以下の粒径を備えるものが、本発明の実証のために例示される。特に好適なスラリーは、散乱技術によって見分けのつかない程度の粒径を有し、可溶導電性ポリマーと称される。
液体電解質は、好ましくは支持塩を内部に含んだ溶媒である。γ-ブチロラクトン、スルホン酸塩、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、水、シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、及びこれらの混合物を含む例としての溶媒とともに、従来の任意の溶媒を使用することができる。支持塩は、必須ではないが、好適である。例としての支持塩には、無機酸アンモニウム塩、無機酸アミン塩、無機塩アルキル置換アミド塩、有機アンモニウム塩、有機酸アミド塩、有機酸アルキル置換アミド塩、及びこれらの誘導体が含まれる。任意のガス吸収剤又はカソード電気化学減極剤が使用できる。例としての支持添加物には、有機アルコールのニトロ誘導体、酸、エステル、o-、m-、p-ニトロアニソール、o-、m-、p-ニトロ安息香酸、o-、m-、p-ニトロベンゼンアルコール等の芳香族誘導体が含まれる。特に好適なハイブリッドコンデンサは、50重量%までの液体電解質を含む。
セパレータは、本明細書中、特に限定されるものでなく、本発明の実証に使用可能な任意の市販セパレータを使用することができるが、但し、導電性ポリマーをコーティング可能であるか、又はこれに含浸可能である導電性セパレータに使用可能な材料でなければならない。導電性ポリマーの代替又は追加として、セパレータ自体が導電性材料であってもよい。導電性セパレータの例としてのセパレータは、導電性ポリマーの骨格層として機能する。セパレータは、ロール状に巻き込むことが可能な異なる寸法のシートの形状で作成され得る。アノードフォイルは、セパレータのサポートとして機能し得るもので、この場合、アノードフォイルは、その表面上に絶縁体層が形成され、絶縁体状に導電体ポリマーコーティングが設けられ、ポリマーコーティング上に導電性セパレータ層が形成される。アノードをサポートとして使用することにより、動作の難易度を最低化し得る。セパレータは、アノード導電性ポリマー層とカソードとの間の直接的な電気的接触を生じる多孔質導電性層を含む。好ましくは、セパレータは、液体電解質を通す量の孔部を有する。紙、ポリマー等、その他の非導電性材料を導電性ポリマーのサポートとして使用することができる。紙は、幅広く使用されていることと、その入手可能性により、例としてのセパレータである。従来のコンデンサとは異なり、導電性セパレータとして使用するため、紙を炭化する必要はない。従来のコンデンサの製造においては、紙に吸収されるポリマーの量を最少化するため、多くの場合、作用要素の形成後に紙を炭化した。本発明によると、セパレータは、導電性ポリマーでコーティングされるか、又は導電性ポリマーに含浸されて導電性セパレータを形成するため、これは不要である。セパレータは、紙繊維層等、物理的に混ざり合うか、架橋されて連続繊維を形成した、紙繊維等の繊維状材料であってもよい。繊維間のスペースには、部分的又は完全に導電性ポリマーが充填され得る。紙ベースセパレータは、完成した紙層の改変又は紙層の形成に先立つ高導電性成分繊維による紙の改変と、液体又は固体状態における導電性繊維、小片、粒子、又はそれらの塊状物の分散、又は導電性繊維、小片、粒子の堆積によって製造可能である。導電性繊維、小片、粒子は、導電性ポリマー、カーボンブラック、グラファイト、金属等の導電性材料を含有し得るか、又は導電性ポリマー、カーボンブラック、グラファイト、金属等の導電性材料で改変された紙、プラスチック等の非導電性芯部からなる複合材料とすることができる。
導電性セパレータと非導電性セパレータとは、導電性コーティングを有する、又は、導電体に含浸された導電性セパレータと同一の材料を含んでもよいが、これらはともに非導電性セパレータでは不要である。
特に好適なセパレータは、作用要素の長さ又は作成プロセスに好適な幅を有し、1.5cm~500cmが本発明を実証するための例である。この長さは、容量がアノード及びカソードのオーバーラップの機能であって、カソード及びアノードの長さ及び幅に直接関連するため、所望の容量に基づいて選択される。0.1m~400mの長さで、10μm~300μmまでの厚さを備えたセパレータが、本発明を実証するための例である。
導電性ポリマーは、ポリアニリン、ポリピロール、及びポリチオフェン、又はこれらの置換誘導体より選択されることが好ましい。
特に好適な導電性ポリマーは、化学式Iによって表される。
化学式I
式中、R及びRは、環のβ-位における重合を阻止するべく選択される。α-位の重合のみが進行を許容されることが最も好適である。したがって、R及びRが水素でないことが好適である。より好ましくは、R及びRは、α-ディレクタである。したがって、エーテル結合がアルキル結合より好ましい。立体障害を回避するには、これらの基が小さいことが最も好ましい。これらの理由から、ともに-O-(CH-O-とされるR及びRが最も好適である。式1中、Xは、S、N、又はOであり、最も好ましいXは、Sである。特に好適な導電性ポリマーは、重合3,4-ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)である。
及びRは、独立して、直鎖又は分岐C1~C16アルキル又はC2~C18アルコキシアルキルを表し、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン、又はORで置換され、又は置換されないC3~C8シクロアルキル、フェニル、又はベンジルである。又は、R及びRはともに、C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン、C3~C8シクロアルキル、フェニル、ベンジル、C1~C4アルキルフェニル、C1~C4アルコキシフェニル、ハロフェニル、C1~C4アルキルベンジル、C1~C4アルコキシベンジル、ハロベンジル、又は2つの酸素原子を含有した5員、6員、又は7員ヘテロ環構造で置換されるか、又は置換されない直鎖C1~C6アルキレンである。R3は、好ましくは、水素、直鎖又は分岐C1~C16アルキル、又はC2~C18アルコキシアルキルを表し、又はC1~C6アルキルで置換され、又は置換されないC3~C8シクロアルキル、フェニル、又はベンジルである。特に好適な実施形態において、Rは、対応するカチオン基とともにアニオン基からなり、この場合、化学式Iは、自己ドーピングポリマーと称される対イオンを必要としない、本質的に導電性のポリマーである。
当分野で通常採用されるように、重合プロセス中、種々のドーパントをポリマー中に組み込むことができる。ドーパントは、芳香族スルホン酸、芳香族ポリスルホン酸、ヒドロキシ基を有する有機スルホン酸、カルボキシルヒドロキシル基を有する有機スルホン酸、脂肪環スルホン酸及びベンゾキノンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、スルホサリチル酸、スルホイソフタル酸、カンファ―スルホン酸、ベンゾキノンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸を含む種々の酸又は塩から導出可能である。その他好適なドーパントには、米国特許第6,381,121号に例示のとおり、スルホキノン、アントラセンモノスルホン酸、置換ナフタレンモノスルホン酸、置換ベンゼンスルホン酸、又はヘテロ環スルホン酸が含まれ、米国特許第6,381,121号を参照として本明細書中に援用する。
所望に応じて、バインダ及び架橋剤も導電性ポリマー層に組み込むことができる。好適な材料には、ポリ(酢酸ビニル)、ポリカーボネート、ポリ(酪酸ビニル)、ポリアクリレート類、ポリメタクリレート類、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ(塩化ビニル)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリエーテル類、ポリエステル類、シリコーン類、及びピロール/アクリレートと酢酸ビニル/アクリレートとエチレン/酢酸ビニルのコポリマーが含まれる。
本発明から逸脱することなく、当分野で既知のとおり、その他の補助剤、コーティング、及び関連要素をコンデンサに組み込むことができる。非限定的なまとめとして言及すると、保護層、多数の容量レベル、端末、リード等が含まれる。
実施例1:
炭素コーティングカソードに基づいてハイブリッドコンデンササンプルを調製した。寿命試験では、サンプルについては、時間経過とともに著しいESRの上昇を示した。実験は、10mm直径と12.2mmの長さを備えた、100uF(μF)、63Vのコンデンサを使用して実施した。耐久試験は、150℃、63Vで実施した。3つのグループのコンデンサを試験し、報告されたデータは、5つの値の平均に基づくものであった。100kHzにおけるESRを時間の関数としてmOhm(mΩ)を単位として報告した。結果は、図6に示されている。図6中、コントロール(バリア無し)は、カソード上にバリアを有さなかった。本発明のサンプルは、カソード上にリン酸の塩(リン酸塩)から形成されたバリア層を有した。他の発明のサンプルは、同一のリン酸塩層と、アルミニウムカソードの被覆領域に3~5nmの追加の酸化アルミニウムを達成するために、3Vf形成電圧で形成される追加酸化物と、を有した。すべてのコンデンサは、電解質中、4-ニトロ安息香酸で同様に含浸した。図6に示されるとおり、本発明のサンプルは、ESR暗転性に関して優れた性能を示した。
実施例2:
ESR試験のため、一連のハイブリッドアルミニウムコンデンサを調製した。平均ESR曲線は、時間の関数として、図7中に図式的に示されている。図7の一番上のグラフでは、炭素コーティングカソードが、リン酸アルミニウムバリア層を備えたカソードと比較されている。下方のグラフでは、低リーク電流が、バリア層としてリン酸アルミニウムを含むカソードに対する高リーク電流と比較されている。炭素コーティングカソードの曲線は、135℃でわずかにより高度の劣化を示しており、ESRが非常に早く上昇している。しかしながら、リーク電流は、双方のカソードについて同一であり、これは、劣化が電圧とは独立したものであり、0Vであっても発生することを示している。したがって、本発明の効果は、電圧に依存したものでなく、本発明は、高電圧であっても著しい安定性を提供する。すべての実施例において使用される導電性ポリマーは、市販のスルホン酸ポリスチレンドーパント(PEDOT/PSS)による3,4-ポリエチレンジオキシチオフェンであった。
ESRの増加したコンデンサの物理的分析では、コンデンサのセパレータがPEDOT/PSSの還元形態と一致するバイオレットのカラーになることが示された。観察されたESRの上昇は、ポリマー還元と相互関連するものであったと結論付けることができる。他の重要な観察として、150℃において、炭素コーティングカソードを備え、バリア層を備えないサンプルでは、著しい量のガスが形成されたことである。測定されたリーク電流が比較的低かったことを考慮すると、ガスは、化学又はマイクロセル電気化学メカニズム等、リーク電流が関与しないメカニズムを通じて形成されたはずである。リン酸アルミニウム保護カソードは、ポリマー(PEDOT/PSS)による改変後であってもカソード分極下で活性が低下した。SEM及びEDSスペクトルは、バリア層が主にリン酸アルミニウムからなること、リンの濃度はエッチング層におけるよりも著しく高いことを示している。カソードは塩によって保護され、直接電子移動は、電気化学及び(又は)マイクロ要素電気化学活性とともに、表面上で抑制された。
実施例3:
安定化剤としてのニトロ化合物の有無を問わず、事前形成した誘電体層を備えたアルミニウムアノードと、リン酸の塩から形成されたバリア層を備えたアルミニウムカソードと、導電性ポリマーとしてのPEDOT/PSS、ガンマブチロラクトン(GBL)、スルホラン、第四級アルキルアンモニウムフタラート、及びポリエチレングルコールを含む電解質とを含む63V 400uF(μF)のハイブリッドコンデンサを調製した。4-ニトロアニソール(NA)の安定化効果を図8に図式的に示しており、図中、125℃/63Vでの24時間後のESRと初期のESRとの間の比率を複数のサンプルについて記録した。比較用サンプル(NAを含まない)は、4-ニトロアニソールを有さない。本発明のサンプル(NA)において、24時間の耐性試験後に比較的小さなESR上昇が観察され、安定化剤を含まないサンプル(NAを含まない)については、著しいESR上昇が観察された。4-ニトロ安息香酸(4NBA)の安定化効果が図9に実証されており、図中、4-ニトロ安息香酸の有無及び低リーク電流の有無を問わず、ハイブリッドコンデンササンプルについての125℃/63Vにおける寿命試験曲線の最初の部分が図式的に示されている。発明のサンプルについては、安定的なESR曲線が観察され、安定化剤のないコントロールサンプル(4NBAを含まない)については、120時間後に著しいESR上昇が観察された。
好適な実施形態を参照し、これに限定することなく、本発明について説明を行った。当業者は、添付の請求項に説明及び記載のさらなる実施形態を認識するであろう。

Claims (65)

  1. コンデンサであって、
    自らの上に誘電体を備えたアノードと、
    自らの上にバリア層を備えたカソードと、
    前記アノードと前記カソードとの間のセパレータと、
    前記アノードと前記カソードとの間の導電性ポリマーと、
    前記アノードと前記カソードとの間の液体電解質と、
    前記アノードと前記カソードとの間の安定化剤と、を備えるコンデンサ。
  2. 前記アノードは、タンタル、アルミニウム、ニオブ、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、これらの元素の合金、これらの導電性酸化物からなる群より選択される少なくとも1つの元素を含有する請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 前記バリア層は、アルミナ、シリカ、ケイ酸塩類、シロキサン類、ケイ酸アルミニウム類、リン酸塩類、有機絶縁ポリマー、ポリアクリレート類、多糖類、及びセラミックスからなる群より選択される請求項1に記載のコンデンサ。
  4. 前記バリア層は、{(Ba1-xCa)O){(Ti1-yZr}O1-mからなる群より選択され、mが0~1であれば、BaTiO、Ba(ZrTi1-x)O又はBa(HfTi1-x)Oであり、xが0~1且つmが0~1であれば、ポリアルケン類、セルロース、キトサン、スターチ、H(OSiHOH、(OSiH、及びリン酸アルミニウムである請求項3に記載のコンデンサ。
  5. 前記バリア層は、少なくとも1nm~500nm以下の厚さを有する請求項1に記載のコンデンサ。
  6. 前記バリア層は、少なくとも2.0の誘電率を有する請求項1に記載のコンデンサ。
  7. 前記バリア層は、少なくとも5.0の誘電率を有する請求項6に記載のコンデンサ。
  8. 前記バリア層は、少なくとも9.0の誘電率を有する請求項7に記載のコンデンサ。
  9. 前記バリア層は、酸化物である請求項1に記載のコンデンサ。
  10. 前記酸化物は、少なくとも3nm~250nm以下の厚さを有する請求項9に記載のコンデンサ。
  11. 前記酸化物は、前記カソードの表面積の少なくとも90%をカバーする請求項9に記載のコンデンサ。
  12. 前記安定化剤は、第1の電気化学還元電位を有し、前記導電性ポリマーは、第2の電気化学還元電位を有し、前記第1の電気化学還元電位は、前記第2の科学電気還元電位より高い請求項1に記載のコンデンサ。
  13. 前記導電性ポリマーは、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリパラフェニレン、及びポリパラフェニレンビニレンからなる群より選択される請求項1に記載のコンデンサ。
  14. 前記導電性ポリマーは、3,4-ポリエチレンジオキシチオフェンである請求項13に記載のコンデンサ。
  15. 前記安定化剤は、前記液体電解質中の可溶性安定化剤である請求項1に記載のコンデンサ。
  16. 前記安定化剤は、固体安定化剤又は液体安定化剤である請求項1に記載のコンデンサ。
  17. 前記安定化剤は、不溶性有機過酸化物類、ポリマー主鎖上の遷移金属類のキレート錯体、可溶性過酸化物類、有機ニトロ化合物、及びガス安定化剤からなる群より選択される請求項1に記載のコンデンサ。
  18. 前記安定化剤は、1~20の炭素を有するアルキル基又は芳香族基を含む有機過酸化物類である請求項17に記載のコンデンサ。
  19. 前記アルキル基は、直鎖アルキル基及び分岐アルキル基からなる群より選択される請求項18に記載のコンデンサ。
  20. 前記安定化剤は、

    であって、
    各R、各R、R、及びRは、独立して、1~20の炭素を有するアルキル基又はアリール基であり、nは、1~20である群より選択される請求項17に記載のコンデンサ。
  21. 前記ポリマー主鎖上の遷移金属類のキレート錯体は、金属カチオンと、前記ポリマーの前記電気化学電位より高い還元/酸化電位を達成するように調整した多数のブロック及びリガンドと、を備える請求項17に記載のコンデンサ。
  22. 前記安定化剤は、



    であって、
    Aは、Fe、Co、Os、及びRuからなる群より選択され、
    Xは、単分子リガンドであり、
    nは、1又は2であり、
    mは、1~100であり、
    kは、1~100であり、
    lは、1~100であるものからなる群より選択される請求項21に記載のコンデンサ。
  23. 前記Xは、ヘプタフルオロブチレート、4-ニトロベンゾエート、トリフラート、塩化物、臭化物、ヨウ化物、リン酸塩、フタル酸塩、トシラート、ヘキサフルオロホスファート、テトラフルオロボレート、及び過塩素酸塩からなる群より選択される請求項22に記載のコンデンサ。
  24. 前記有機ニトロ化合物は、R-R-NOであり、
    は、20までの炭素のアルキル、アルコール、カルボキシル、及びヒドロキシル基から選択され、
    は、芳香族C環又は置換芳香族C環である請求項17に記載のコンデンサ。
  25. 前記Rは、20までの炭素のアルキル、又はヒドロキシル基で置換される請求項24に記載のコンデンサ。
  26. 前記Rは、芳香族C環の2又は3位で置換される請求項25に記載のコンデンサ。
  27. 前記Rは、芳香族ナフタレンである請求項26に記載のコンデンサ。
  28. 前記Rは、(o、m、p)-ニトロアニソール、(o、m、p)-ニトロベンジルアルコール、(o、m、p)-ニトロ安息香酸、4-ニトロサリチル酸、及び4-ニトロ-1-ナフトエ酸からなる群より選択される請求項27に記載のコンデンサ。
  29. 前記ガス安定化剤は、酸素である請求項17に記載のコンデンサ。
  30. 前記酸素は、前記コンデンサ中の総ガス量の1ppm~1000ppmの濃度請求項29に記載のコンデンサ。
  31. ハイブリッドコンデンサを形成する方法であって、
    自らの上に誘電体を備えたアノードを形成することと、
    自らの上にバリア層を備えたカソードを形成することと、
    セパレータを形成することと、
    前記アノード及び前記カソードの間に導電性ポリマー、液体電解質、安定化剤、及び前記セパレータによる層構造を備えた作用要素を形成することと、を備える方法。
  32. 前記作用要素を形成することは、前記アノード及び前記カソードの間に前記セパレータを備えて、前記アノード及び前記カソードを備えた層構造を形成することを含む請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  33. 前記層構造の形成に先立って、前記誘電体、前記カソード、又は前記セパレータのうちの少なくとも1つの上に、前記導電性ポリマーを形成することを備える請求項32に記載のハイブリッドキャパシタを形成する方法。
  34. 前記層構造の形成後、前記導電性ポリマーを形成することを備える請求項32に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  35. 現場重合により、前記導電性ポリマーを形成することを備える請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  36. スラリーとして、前記導電性ポリマーを付与することを備える請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  37. 前記アノードは、タンタル、アルミニウム、ニオブ、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、これらの元素の合金、及びこれらの導電性線化物からなる群より選択される少なくとも1つの元素を含有する請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  38. 前記バリア層は、アルミナ、シリカ、ケイ酸塩類、シロキサン類、ケイ酸アルミニウム類、リン酸塩類、有機絶縁ポリマー、ポリアクリレート類、多糖類、及びセラミックスからなる群より選択される請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  39. 前記バリア層は、{(Ba1-xCa)O){(Ti1-yZr}O1-mからなる群より選択され、mが0~1であれば、BaTiO、Ba(ZrTi1-x)O又はBa(HfTi1-x)Oであり、xが0~1且つmが0~1であれば、ポリアルケン類、セルロース、キトサン、スターチ、H(OSiHOH、(OSiH、及びリン酸アルミニウムである請求項38に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  40. 前記バリア層は、少なくとも1nm~500nm以下の厚さを有する請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  41. 前記バリア層は、少なくとも2.0の誘電率を有する請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  42. 前記バリア層は、少なくとも5.0の誘電率を有する請求項41に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  43. 前記バリア層は、少なくとも9.0の誘電率を有する請求項42に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  44. 前記バリア層は、酸化物である請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  45. 前記酸化物は、少なくとも3nm~250nm以下の厚さを有する請求項44に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  46. 前記酸化物は、前記カソードの表面積の少なくとも90%をカバーする請求項44に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  47. 前記安定化剤は、第1の電気化学還元電位を有し、前記導電性ポリマーは、第2の電気化学還元電位を有し、前記第1の電気化学還元電位は、前記第2の科学電気還元電位より高い請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  48. 前記導電性ポリマーは、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリパラフェニレン、及びポリパラフェニレンビニレンからなる群より選択される請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  49. 前記導電性ポリマーは、3,4-ポリエチレンジオキシチオフェンである請求項48に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  50. 前記安定化剤は、前記液体電解質中の可溶性安定化剤である請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  51. 前記安定化剤は、固体安定化剤又は液体安定化剤である請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  52. 前記安定化剤は、不溶性有機過酸化物類、ポリマー主鎖上の遷移金属類のキレート錯体、可溶性過酸化物類、有機ニトロ化合物、及びガス安定化剤からなる群より選択される請求項31に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  53. 前記安定化剤は、1~20の炭素を有するアルキル基又は芳香族基を含む有機過酸化物類である請求項52に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  54. 前記アルキル基は、直鎖アルキル基及び分岐アルキル基からなる群より選択される請求項53に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  55. 前記安定化剤は、



    であって、
    各R、各R、R、及びRは、独立して、1~20の炭素を有するアルキル基又はアリール基であり、nは、1~20である群から選択される請求項52に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  56. 前記ポリマー主鎖上の遷移金属のキレート錯体は、金属カチオンと、前記ポリマーの前記電気化学電位より高い還元/酸化電位を達成するように調整した多数のブロック及びリガンドと、を備える請求項52に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  57. 前記安定化剤は、
    であって、
    Aは、Fe、Co、Os、及びRuからなる群より選択され、
    Xは、単分子リガンドであり、
    nは、1又は2であり、
    mは、1~100であり、
    kは、1~100であり、
    lは、1~100であるものからなる群より選択される請求項56に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  58. 前記Xは、ヘプタフルオロブチレート、4-ニトロベンゾエート、トリフラート、塩化物、臭化物、ヨウ化物、リン酸塩、フタル酸塩、トシラート、ヘキサフルオロホスファート、テトラフルオロボレート、及び過塩素酸塩からなる群より選択される請求項57に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  59. 前記有機ニトロ化合物は、R-R-NOであり、
    は、20までの炭素のアルキル、アルコール、カルボキシル、及びヒドロキシル基から選択され、
    は、芳香族C環又は置換芳香族C環である請求項52に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  60. 前記Rは、20までの炭素のアルキル、又はヒドロキシル基で置換される請求項59に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  61. 前記Rは、芳香族C環の2又は3位で置換される請求項60に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  62. 前記Rは、芳香族ナフタレンである請求項61に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  63. 前記Rは、(o、m、p)-ニトロアニソール、(o、m、p)-ニトロベンジルアルコール、(o、m、p)-ニトロ安息香酸、4-ニトロサリチル酸、及び4-ニトロ-1-ナフトエ酸からなる群より選択される請求項62に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  64. 前記ガス安定化剤は、酸素である請求項52に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
  65. 前記酸素は、前記コンデンサ中の総ガス量の1ppm~1000ppmの濃度請求項64に記載のハイブリッドコンデンサを形成する方法。
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