JP2023534391A - トランスフォーマー及びこれを含むフラットパネルディスプレイ装置 - Google Patents

トランスフォーマー及びこれを含むフラットパネルディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

本発明の一実施例によるトランスフォーマーは、上部コア及び下部コアを含むコア部と、前記コア部内に一部が配置されたコイル部と、前記コア部と前記コイル部との間に配置されたボビン部とを含み、前記コイル部は、一次コイル及び前記一次コイルの側面に少なくとも一部が配置された二次コイルを含み、前記コア部は、第1外足部、第2外足部、及び前記第1外足部と前記第2外足部との間に配置される中足部を含み、前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離は、前記一次コイルの最外郭から前記第1外足部及び前記第2外足部のうちで隣接した一外足部までの最短距離の0.1倍~0.3倍とすることができる。【選択図】図1a

Description

本発明はトランスフォーマー及びこれを含むフラットパネルディスプレイ装置に関する。
一般に、電子装置が駆動するためには駆動電源が必要であり、このような駆動電源を電子装置に供給するために電源供給装置、例えばパワー供給ユニット(PSU:Power Supply Unit)が必須に採用される。
特に、フラットパネルTVのようなディスプレイ装置ではディスプレイサイズの大型化とともにスリム化が要求されているので、大型化したディスプレイの増加した消費電力を満たしながらも厚さを減らさなければならない課題がある。
パワー供給ユニット(PSU)では他の構成要素に比べてトランスフォーマーが相対的に大きい容積を占めるので、スリム化のためにはトランスフォーマー内で厚さを大きく占める要素を省略するか数量調節方案を考慮することが一般的である。例えば、最近フラットパネルディスプレイ装置のパワー供給ユニットを構成するトランスフォーマーにおいては、一次コイル及び二次コイルが巻線及び固定されるボビンを省略するか、小容量のスリム型トランスフォーマーを複数採用することもある。
このようなPSUにおいては、回路の共振タンク設計及び周波数マッチングのために、特定範囲の濡れインダクタンス(例えば、50μH以上)を要求する。ところが、一般的なスリム型トランスフォーマーは一次コイル及び二次コイルが上下に積層される構造を採用するので、上下への積層によって一次コイル及び二次コイルのいずれも厚さに寄与して厚さ減少に限界があることはもちろんのこと、濡れインダクタンスが著しく低くなる(例えば、約3μH)問題点がある。濡れインダクタンスは回路内のスイッチングモードの動作のために必ず一定水準以上に確保する必要がある。
したがって、追加的なスリム化が可能でありながら濡れインダクタンスの確保が可能なトランスフォーマー及びこれを用いたフラットパネルディスプレイ装置が要求されている実情である。
本発明が達成しようとする技術的課題は、追加的なスリム化が可能でありながら濡れインダクタンスの確保が可能なスリム型トランスフォーマー及びこれを用いたフラットパネルディスプレイ装置を提供することである。
また、本発明は、スリムでありながらも放熱性能に優れたスリム型トランスフォーマー及びこれを用いたフラットパネルディスプレイ装置を提供することである。
本発明が達成しようとする技術的課題は以上で言及した技術的課題に限定されず、言及しなかった他の技術的課題は以下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
一実施例によるトランスフォーマーは、上部コア及び下部コアを含むコア部と、前記コア部内に一部が配置されたコイル部と、前記コア部と前記コイル部との間に配置されたボビン部とを含み、前記コイル部は、一次コイル及び前記一次コイルの側面に少なくとも一部が配置された二次コイルを含み、前記ボビン部は、前記一次コイルを収容する第1収容部が形成された第1ボビンと、前記二次コイルを収容する第2収容部が形成された第2ボビンとを含み、前記第1ボビンは、前記第1収容部から前記第2ボビンの方向に延びる第1延長部を含み、前記第2収容部は前記第1延長部上に配置されることができる。
例えば、前記下部コアの下面から前記一次コイルまでの最短距離と前記下部コアの下面から前記二次コイルまでの最短距離とは異なってもよい。
例えば、前記第1外足部と前記中足部との間に前記ボビン部の一部を収容するように形成された第1空間と、前記第2外足部と前記中足部との間に前記ボビン部の他部を収容するように形成された第2空間とを含むことができる。
例えば、前記一次コイルと前記二次コイルとは、前記第1外足部から前記第2外足部の方向である第1方向に少なくとも一部が重畳することができる。
例えば、前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離は、前記一次コイルの最外郭と前記第1外足部及び前記第2外足部のうちで隣接した一外足部との間の最短距離の0.1倍~0.3倍とすることができる。
例えば、前記第1空間及び前記第2空間の外部で前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離である第1距離に対する前記第1空間または前記第2空間内で前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離である第2距離の比は1~1.3とすることができる。
例えば、前記下部コアの下面から前記一次コイルまでの最短距離は前記下部コアの下面から前記二次コイルまでの最短距離の0.3倍~0.7倍とすることができる。
例えば、トランスフォーマーは、前記第1空間内で前記第1外足部と前記ボビン部との間、及び前記第2空間内で前記第2外足部と前記ボビン部との間にそれぞれ配置される絶縁部をさらに含むことができる。
例えば、前記第1ボビンは、上面に配置されるコイル引出部をさらに含み、前記第2ボビンは、前記コイル引出部によって貫かれ、前記コイル引出部を露出させる貫通ホールを含むことができる。
例えば、前記第1ボビンは、第1トップ部と、前記トップ部の下に配置される第1ボトム部と、前記トップ部と前記ボトム部との間に配置される第1ミドル部とを含み、前記第1延長部は前記ボトム部に配置されることができる。
例えば、前記第2ボビンは、第2トップ部と、前記トップ部の下に配置される第2ボトム部と、前記第2トップ部と前記第2ボトム部との間に配置される第2ミドル部とを含み、前記第1ボビンは、前記第2トップ部の下面及び前記第2ミドル部の内側面によって定義されるリセスに少なくとも一部が収容されることができる。
例えば、前記第1延長部は前記第2ボトム部の下面と対向することができる。
また、一実施例によるトランスフォーマーは、上部コア及び下部コアを含むコア部と、前記コア部内に一部が配置されたコイル部と、前記コア部と前記コイル部との間に配置されたボビン部とを含み、前記コイル部は、一次コイル及び前記一次コイルの側面に少なくとも一部が配置された二次コイルを含み、前記コア部は、第1外足部、第2外足部、及び前記第1外足部と前記第2外足部との間に配置される中足部を含み、前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離は、前記一次コイルの最外郭から前記第1外足部及び前記第2外足部のうちで隣接した一外足部までの最短距離の0.1倍~0.3倍とすることができる。
例えば、前記ボビン部は、前記一次コイルを収容する第1収容部が形成された第1ボビンと、前記二次コイルを収容する第2収容部が形成された第2ボビンとを含み、前記第1ボビンは、前記第1収容部から前記第2ボビンの方向に延びる第1延長部を含み、前記第2収容部は前記第1延長部上に配置されることができる。
例えば、前記下部コアの下面から前記一次コイルまでの最短距離と前記下部コアの下面から前記二次コイルまでの最短距離とは異なることができる。
例えば、前記下部コアの下面から前記一次コイルまでの最短距離は前記下部コアの下面から前記二次コイルまでの最短距離より小さくてもよい。
例えば、前記第2ボビンは、前記第2収容部から前記第1ボビンの方向に延びる第2延長部を含み、前記第1収容部は前記第2延長部の下に配置されることができる。
例えば、前記一次コイル及び前記二次コイルの間に前記第2収容部の一部が配置されることができる。
例えば、前記コア部は、前記第1外足部と前記中足部との間に前記ボビン部の一部を収容するように形成された第1空間と、前記第2外足部と前記中足部との間に前記ボビン部の他部を収容するように形成された第2空間とをさらに含むことができる。
例えば、前記一次コイルと前記二次コイルとは、前記第1外足部から前記第2外足部の方向である第1方向に少なくとも一部が重畳することができる。
例えば、前記第1空間及び前記第2空間の外部で前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離である第1距離に対する前記第1空間または前記第2空間内で前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離である第2距離の比は1~1.3とすることができる。
例えば、前記下部コアの下面から前記一次コイルまでの最短距離は前記下部コアの下面から前記二次コイルまでの最短距離の0.3~0.7倍とすることができる。
例えば、前記第1空間内で前記第1外足部と前記ボビン部との間、及び前記第2空間内で前記第2外足部と前記ボビン部との間にそれぞれ配置される絶縁部をさらに含むことができる。
例えば、前記第1ボビンは、上面に配置されるコイル引出部をさらに含み、前記第2ボビンは、前記コイル引出部によって貫かれ、前記コイル引出部を露出させる貫通ホールを含むことができる。
例えば、前記第1ボビンは、第1トップ部と、前記トップ部の下に配置される第1ボトム部と、前記トップ部と前記ボトム部との間に配置される第1ミドル部とを含み、前記第1延長部は前記ボトム部に配置されることができる。
例えば、前記第2ボビンは、第2トップ部と、前記トップ部の下に配置される第2ボトム部と、前記第2トップ部と前記第2ボトム部との間に配置される第2ミドル部とを含み、前記第1ボビンは、前記第2トップ部の下面及び前記第2ミドル部の内側面によって定義されるリセスに少なくとも一部が収容されることができる。
例えば、前記第1延長部は、前記第2ボトム部の下面と対向することができる。
また、一実施例によるフラットパネルディスプレイ装置は、トランスフォーマーが配置されたパワー供給ユニットを含み、前記トランスフォーマーは、上部コア及び下部コアを含むコア部と、前記コア部内に一部が配置されたコイル部と、前記コア部と前記コイル部との間に配置されたボビン部とを含み、前記コイル部は、一次コイル及び前記一次コイルの側面に少なくとも一部が配置された二次コイルを含み、前記コア部は、第1外足部、第2外足部、及び前記第1外足部と前記第2外足部との間に配置される中足部を含み、前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離は前記一次コイルの最外郭から前記第1外足部及び前記第2外足部のうちで隣接した一外足部までの最短距離の0.1倍~0.3倍とすることができる。
また、他の実施例によるトランスフォーマーは、上部コア及び下部コアを含むコア部と、前記コア部内に一部が配置されたコイル部と、前記コア部と前記コイル部との間に配置されたボビン部と、前記コイル部の上部及び外側部の少なくとも一部を取り囲むように配置され、前記コイル部を前記ボビン部に固定させ、前記コア部に対して絶縁させる複数のコイル固定部とを含むことができる。
例えば、前記コイル部は、一次コイル及び前記一次コイルの側面に配置された二次コイルを含み、前記コア部は平面上で第1方向にそれぞれ延び、前記第1方向と交差する第2方向に互いに離隔する第1外足部、第2外足部、及び前記第1外足部と前記第2外足部との間に配置される中足部を含むことができる。
例えば、前記ボビン部は、前記一次コイルを上側に支持する第1プレート及び前記第1プレートの上面に配置され、前記一次コイルが外周面に沿って巻線される第1側壁を含む第1ボビンと、前記二次コイルを上側に支持する第2プレート及び前記第2プレートの上面に配置され、前記二次コイルが外周面に沿って巻線される第2側壁を含む第2ボビンとを含み、前記第1ボビンは前記第2側壁の内周面によって定義される貫通ホール内に配置されることができる。
例えば、前記複数のコイル固定部のうちの少なくとも一部は、前記コイル部の前記上部及び前記外側部のうちで前記コア部と垂直方向に重畳する部分に配置されることができる。
例えば、前記複数のコイル固定部のうちの前記少なくとも一部は、前記コア部の第1外足部と前記中足部との間に配置された第1収容空間内で前記第1方向に沿って延び、前記一次コイルの上側及び外側面を取り囲むように配置される第1-1コイル固定部と、前記第1収容空間内で前記第1方向に沿って延び、前記二次コイルの上側及び外側面を取り囲むように配置される第2-1コイル固定部と、前記コア部の第2外足部と前記中足部との間に配置された第2収容空間内で前記第1方向に沿って延び、前記一次コイルの上側及び外側面を取り囲むように配置される第1-2コイル固定部と、前記第2収容空間内で前記第1方向に沿って延び、前記二次コイルの上側及び外側面を取り囲むように配置される第2-2コイル固定部とを含むことができる。
例えば、前記複数のコイル固定部のうちの前記少なくとも一部は、前記コア部の第1外足部と前記中足部との間に配置された第1収容空間内で前記第1方向に沿って延び、前記一次コイルの上側、前記二次コイルの上側及び外側面を取り囲むように配置される第3コイル固定部と、前記コア部の第2外足部と前記中足部との間に配置された第2収容空間内で前記第1方向に沿って延び、前記一次コイルの上側、前記二次コイルの上側及び外側面を取り囲むように配置される第4コイル固定部とを含むことができる。
例えば、前記複数のコイル固定部のうちの前記少なくとも一部は、前記第1方向の両側に前記コア部より1~10mmだけ延びることができる。
例えば、前記複数のコイル固定部は柔軟性を有する絶縁テープを含み、前記絶縁テープは、カプトン、ケトンまたはポリイミドを含むことができる。
例えば、前記ボビン部の高さは前記コイル部の高さの100%~140%とすることがある。
例えば、前記複数のコイル固定部のそれぞれの厚さは前記第1プレートまたは前記第2プレートの厚さの90%以内とすることができる。
また、他の実施例によるフラットパネルディスプレイ装置は、トランスフォーマーが配置されたパワー供給ユニットを含み、前記トランスフォーマーは、上部コア及び下部コアを含むコア部と、前記コア部内に一部が配置されたコイル部と、前記コア部と前記コイル部との間に配置されたボビン部と、前記コイル部の上部及び外側部の少なくとも一部を取り囲むように配置され、前記コイル部を前記ボビン部に固定させ、前記コア部に対して絶縁させる複数のコイル固定部とを含むことができる。
一実施例によるトランスフォーマー及びこれを含むフラットパネルディスプレイ装置は、一次コイルと二次コイルとの間の離隔距離を制御することで、濡れインダクタンスを確保する。
また、第1ボビンと第2ボビンとの結合構造によって1次コイルとコアとの間の絶縁距離を確保して濡れインダクタンスを確保することができる。
また、他の実施例によるトランスフォーマー及びこれを含むフラットパネルディスプレイ装置は、ボビン部の上部が薄膜型のコイル固定部に代替されるので、上部プレートを含む一般的なボビンに比べてスリム化が可能である。
さらに、ボビン部の上側にコイル固定部が配置されていない部分を通しての放熱が容易でないことはもちろんのこと、コイル固定部が配置された部分と言っても、上部プレートを含む一般的なボビンに比べて放熱に有利である。
本発明で得られる効果は以上で言及した効果に限定されず、言及しなかった他の効果は以下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
一実施例によるトランスフォーマーの斜視図である。 一実施例によるトランスフォーマーの平面図である。 一実施例によるトランスフォーマーの分解斜視図である。 一実施例によるボビン部の分解斜視図である。 一実施例によるトランスフォーマーを図1bのB-B’線に沿って切断した断面図である。 一実施例によるトランスフォーマーを図1bのA-A’線に沿って切断した断面図である。 図5aの‘C’部分を拡大した図である。 電子製品の電源部の回路構成の一例を示す図である。 一実施例によるトランスフォーマーの巻線離隔比による濡れインダクタンスの比を示す図である。 一実施例の他の態様によるトランスフォーマーの断面図である。 他の実施例によるトランスフォーマーの斜視図である。 他の実施例によるトランスフォーマーの分解斜視図である。 他の実施例によるトランスフォーマーからコアを除いた状態を示す斜視図である。 他の実施例によるトランスフォーマーの平面図である。 他の実施例によるトランスフォーマーを図12のD-D’線に沿って切断した断面図である。 他の実施例によるトランスフォーマーの組立工程の一例を示す図である。 他の実施例の他の態様によるトランスフォーマーの組立工程の一例を示す図である。 他の実施例の他の態様によるトランスフォーマーの断面図である。 比較例によるトランスフォーマーの断面図である。 他の実施例によるトランスフォーマーの比較例に対する発熱試験結果を示す図である。
本発明は多様な変更を加えることができ、さまざまな実施例を有することができるが、特定の実施例を図面に例示しながら説明しようとする。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解しなければならない。
「第1」、「第2」などのような序数を含む用語は多様な構成要素を説明するのに使えるが、前記構成要素は前記用語によって限定されない。前記用語は一構成要素を他の構成要素と区別する目的のみで使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範囲内で第2構成要素は第1構成要素と名付けることができ、同様に第1構成要素も第2構成要素と名付けることができる。及び/またはという用語は複数の関連した記載の項目の組合せまたは複数の関連した記載の項目のうちのいずれか項目を含む。
ある構成要素が他の構成要素に「連結」されているまたは「接続」されていると言及したときには、その他の構成要素に直接的に連結されているかまたは接続されていることもできるが、中間にさらに他の構成要素が存在することもできると理解しなければならないであろう。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」されているか「直接接続」されていると言及したときには、中間にさらに他の構成要素が存在しないものと理解しなければならないであろう。
実施例の説明において、各層(膜)、領域、パターンまたは構造が基板、各層(膜)、領域、パッドまたはパターンの「上(on)」にまたは「下(under)」に形成されるという記載は、直接(directly)または他の層を介在して形成されるものを全部含む。各層の上または下に対する基準は図面を基準に説明する。また、図面で各層(膜)、領域、パターンまたは構造物の厚さや大きさは説明の明確性及び便宜のために変形可能であるので、実際の大きさをそのまま反映するものではない。
本出願で使用する用語は単に特定の実施例を説明するために使用するものであり、本発明を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上で明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」又は「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せの存在又は付加の可能性を予め排除しないものと理解しなければならない。
他に定義しない限り、技術的又は科学的な用語を含めてここで使う全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が一般的に理解しているものと同じ意味を有している。一般的に使われる辞書に定義されているもののような用語は関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈しなければならなく、本出願で明白に定義しない限り、理想的に又は過度に形式的な意味と解釈しない。
以下、添付図面に基づいて実施例を詳細に説明するにあたり、図面番号に関係なく、同一または対応の構成要素は同じ参照符号を付与し、これについての重複説明は省略する。また、実施例はデカルト座標系を用いて説明するが、他の座標系を用いて説明することができるというのは言うまでもない。デカルト座標系で、各図に示すx軸、y軸、及びz軸は互いに直交するが、実施例はこれに限定されない。x軸、y軸、及びz軸は互いに交差することもできる。
また、実施例によるトランスフォーマーがディスプレイ装置に実装されることを考慮すると、ディスプレイ装置のスリム化に寄与するためのトランスフォーマーの厚さ(垂直高さ)は14mm以下、好ましくは12mm以下、より好ましくは10mm以下とすることができる。
以下、添付図面に基づいて本実施例によるトランスフォーマーを詳細に説明する。
図1aは一実施例によるトランスフォーマーの斜視図を示し、図1bは一実施例によるトランスフォーマーの平面図を示す。また、図2は一実施例によるトランスフォーマーの分解斜視図である。また、図3は一実施例によるボビン部の分解斜視図である。
図1a~図3を一緒に参照すると、一実施例によるトランスフォーマー100は、コア部110、ボビン部120、130、及びターミナル部TM1、TM2を含むことができる。以下、各構成要素を詳細に説明する。
コア部111、112は磁気回路の特性を持って磁束通路の役割を果たすことができる。コア部111、112は、上側で結合される上部コア111と、下側で結合される下部コア112とを含むことができる。二つのコア111、112は互いに上下に対称状であることもでき、非対称状であることもできる。ただ、以下の開示では、説明の便宜のために、上下に対称状であるものと仮定する。
上部コア111及び下部コア112のそれぞれは、平板状のボディー部、及びボディー部から厚さ方向(すなわち、Z軸方向)に突出して所定の方向に沿って延びた複数のレッグ部OL1-1、OL1-2、OL2-1、OL2-2、CL1、CL2を含むことができる。例えば、上部コア111の複数のレッグ部OL1-1、OL1-2、CL1は、平面上で一軸(ここでは、Y軸)方向に沿って延び、他軸(ここでは、X軸)方向に沿って互いに離隔して配置された二つの外足OL1-1、OL1-2と、二つの外足OL1-1、OL1-2の間に配置された一つの中足CL1とを含むことができる。
上部コア111と下部コア112とが上下に結合するとき、上部コア111の外足OL1-1、OL1-2及び中足CL1のそれぞれは、下部コア112の対応する外足OL2-1、OL2-2及び中足CL2と対向するようになる。互いに対向する一側の外足対OL1-1、OL2-1は第1外足部と、他側の外足対OL1-2、OL2-2は第2外足部と、中足対CL1、CL2は中足部とそれぞれ言える。
互いに対向する外足対及び中足対のうちの少なくとも一部の間には所定の距離(例えば、10~200μmであるが、必ずしもこれに限定されるものではない)のギャップ(gap)が形成されることができる。一つの中足対及び二つの外足対のそれぞれのギャップの大きさを調節することによってコア部110のインダクタンスを制御することができ、ギャップの個数によって発熱を制御することができる。
また、コア部110は、磁性物質、例えば、鉄またはフェライトを含むことができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
コア部110はボビン部120、130の外側の一部を取り囲むようになるので、ボビン部120、130に収容される一次コイル(図示せず)及び二次コイル(図示せず)の一部がコア部110内に配置されることが分かる。
ボビン部120、130は、第1ボビン120及び第2ボビン130を含むことができる。
第1ボビン120及び第2ボビン130はそれぞれ第1貫通ホールTH1及び第2貫通ホールTH2を有し、コア部110の中足部CL1、CL2が第1貫通ホールTH1及び第2貫通ホールTH2を貫くように整列されることができる。
第1ボビン120は第2ボビン130内に少なくとも一部が収容されることができ、第1トップ部121、第1ミドル部123、及び第1ボトム部122を含むことができる。
第1トップ部121及び第1ボトム部122はそれぞれ角が丸い四角形平面形状を有することができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。また、第1ボトム部122は第1トップ部121よりレッグ部の離隔方向(すなわち、X軸方向)に沿って外側に延びた平面形状を有することができる。
第1ミドル部123は垂直方向に第1トップ部121と第1ボトム部122との間に配置され、一次コイルを構成する導電線(図示せず)と中足部との間を絶縁させることができる。第1トップ部121の下面、第1ミドル部122の外側面、及び第1ボトム部の上面の一部によって定義される空間は一次コイルを構成する導電線を収容する収容空間として機能することができる。
第2ボビン130は、第2トップ部131、第2ミドル部133、第2ボトム部132、及び基板支持部CBS1、CBS2を含むことができる。
第2ミドル部133は垂直方向に第2トップ部131と第2ボトム部132との間に配置され、二次コイルを構成する導電線(図示せず)と一次コイルを構成する導電線(図示せず)との間を絶縁させることができる。第2トップ部131の下面の一部、第2ミドル部132の外側面、及び第2ボトム部の上面の一部によって定義される空間は二次コイルを構成する導電線を収容する収容空間として機能することができる。
また、第2ボトム部132の長軸方向に互いに離隔した基板支持部CBS1、CBS2は、PSUのような装置の回路基板(図示せず)上に実装されるとき、トランスフォーマー100を支持する機能を果たすことができる。
第2トップ部132の長軸方向の両側端にはターミナル部TM1、TM2が配置されることができる。ターミナル部TM1、TM2は、トランスフォーマー100をパワー供給ユニット(PSU)の基板(図示せず)に固定させる機能、及びトランスフォーマー100の一次コイル及び二次コイル(図示せず)とパワー供給ユニット(PSU)の基板(図示せず)との電気的連結通路の機能を果たすことができる。
より詳細には、第1ターミナル部TM1は互いに離隔した複数のピンを含むことができ、複数のピンのうちの少なくとも一部には一次コイルを構成する導電線の両端のうちの一つが電気的に連結されることができる。第2ターミナル部TM2は互いに離隔した複数のピンを含むことができ、複数のピンのうちの少なくとも一部には二次コイルを構成する導電線の両端のうちの一つが電気的に連結されることができる。
トランスフォーマー100を構成するとき、第1ボビン120の少なくとも一部は、第2ボビン130の第2トップ部131の下面及び第2ミドル部133の内側面によって定義されるリセスRCに収容されることができる。また、第1ボビン120と第2ボビン130とが結合された状態で、第1トップ部121の上面は第2トップ部131の下面と対向するようになり、第1ボトム部122の上面のうちで垂直方向に第1トップ部121と重畳しない部分(すなわち、外側に延びた部分)は第2ボトム部132の下面と対向するようになる。また、第1トップ部121のコイル引出部124は結合状態で第2トップ部131の第3貫通ホールTH3を貫いて上部に露出されることができる。コイル引出部124は、一次コイルを構成する導電線の両端が第2トップ部131の上面に容易に引出及び固定されるようにして、直ちに第1ターミナル部TM1に連結されるようにする。
上述したボビン部120、130の結合構造による一次コイル及び二次コイルのそれぞれの収容状態を図4~図5bを参照して説明する。
図4は一実施例によるトランスフォーマーを図1bのB-B’線に沿って切断した断面図である。
図4を参照すると、コア部110とコイル部140、150との間にボビン部120、130が配置される。
より詳細には、コイル部140、150及びボビン部120、130はコア部110の内の第1空間SP1及び第2空間SP2にわたって一部が配置される。第1空間SP1及び第2空間SP2はそれぞれ中足部CL1、CL2を挟んでレッグ部が互いに離隔する方向(すなわち、X軸方向)に沿って離隔し、四角形断面形状がY軸方向に沿って延びている形態を有することができる。また、第1空間SP1はコア部110の中足部CL1、CL2と一側外足部OL1-1、OL2-1との間に位置し、第2空間SP2は中足部CL1、CL2と他側外足部OL1-2、OL2-2との間に位置することができる。
第1ボビン120は、一次コイル140を収容する第1収容部RP1と、第1収容部RP1から第2ボビン130の方向に延びる第1延長部EP1とを含むことができる。すなわち、第1収容部RP1は、第1トップ部121、第1ミドル部123、及び第1ボトム部122において第1延長部EP1を除いた部分に相当することができる。
第2ボビン130は、二次コイル150を収容する第2収容部RP2と、第2収容部RP2から第1ボビン120の方向に延びる第2延長部EP2とを含むことができる。すなわち、第2収容部RP2は、第2トップ部131から第2延長部EP2を除いた部分、第2ミドル部133、及び第2ボトム部132を含むことができる。
また、第2収容部RP2は第1延長部EP1上に配置され、第1収容部RP1は第2延長部EP2の下に配置される。よって、下部コア112の下面から一次コイル140までの最短距離h1は下部コア112の下面から二次コイル150までの最短距離h2と異なるようになる。すなわち、下部コア112の下面から一次コイル140までの最短距離h1は下部コア112の下面から二次コイル150までの最短距離h2より小さくなる。例えば、下部コア112の下面から一次コイル140までの最短距離h1は下部コア112の下面から二次コイル150までの最短距離h2の0.3倍~0.7倍とすることができる。
さらに、上述したボビン部120、130の結合構造により、一次コイル140と二次コイル150は一側外足部から他側外足部の方向に一部のみが重畳し、残部は重畳しなくなる。垂直方向に、一次コイル140と二次コイル150とは互いに重畳しないこともある。
一次コイル140の側面には二次コイル150の少なくとも一部が配置され、水平方向に一次コイル140と二次コイル150との間には第2収容部RP2の一部、すなわち第2ミドル部133が配置される。
一次コイル140及び二次コイル150のそれぞれは、剛性導体金属、例えば銅導電線が数回巻かれた多重巻線(winding)とすることができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。また、二次コイル150を構成する導電線の厚さは一次コイル140を構成する導電線の厚さの50%~150%とすることができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
一方、ボビン部120、130と両側外足との間には絶縁部161、162がそれぞれ配置されることができる。絶縁部161、162は第2収容部RP2の上面から外側に延びてから折り曲げられ、さらに第2収容部RP2及び第1延長部EP1の外側を取り囲むように延び、さらに第1延長部EP1の下面に折り曲げられて延びることができる。これにより、二次コイル150及び一次コイル140が共にコア部110の外足部から絶縁されることができる。絶縁部161、162は絶縁性に優れたケトン、ポリイミドなどの成分を含むことができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
上述した構造を有することにより、一次コイル140のコア部110に対する絶縁距離が大きく増加することができる。例えば、一次コイル140の上側への第1絶縁距離PATH1は第2延長部EP2がなかったら上部ボビンの下面にすぐ到逹することになるが、第2延長部EP2があることによって少なくとも第2延長部のx軸方への向長さの分だけ延びる。また、一次コイル140の下側への第2絶縁距離PATH2は第1延長部EP1のx軸方向への長さ及び同一方向への絶縁部161、162の長さの分だけ延びる効果を得ることができる。
また、単純に一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離βによって確保される濡れインダクタンスとともに、第1収容部RP1及び第2収容部RP2が水平方向にずれることによって追加の濡れインダクタンスを確保することができる。
以下では、図5a及び図5bを参照して、コア部110によって取り囲まれない部分の断面を説明する。
図5aは一実施例によるトランスフォーマーを図1bのA-A’線に沿って切断した断面図であり、図5bは図5aの‘C’部分を拡大した図である。
図5a及び図5bを一緒に参照すると、ボビン部120、130がコア部110によって取り囲まれない部分には第1ボビン120に第1延長部EP1が配置されないことができる。また、ボビン部120、130がコア部110によって取り囲まれない部分、すなわち第1空間SP1及び第2空間SP2の外部で一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離αは、ボビン部120、130がコア部110によって取り囲まれる部分で一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離βと同じか異なることができる。
好ましくは、最短距離の比(β/α)は1~1.3とすることができる。最短距離の比(β/α)が1未満の場合、全体的なトランスフォーマー100のサイズ増大を引き起こし、濡れインダクタンスの変化は大きくない。反対に、最短距離の比(β/α)が1.3を超える場合、トランスフォーマー100のエネルギー変換効率が落ちることになる。ただ、このような範囲は、図1bのA-A’切断線とB-B’切断線とが平面上で中足部の中央で交差するときに相当するものであり、最短距離の比(β/α)は第1ミドル部123及び第2ミドル部133の巻線方向への曲率半径によって異なることができる。
以下では、図6を参照して実施例によるトランスフォーマー100をトランスフォーマー100が実装される回路構成と一緒に説明する。
図6は電子製品の電源部の回路構成の一例を示す。
図6を参照すると、矩形波発生部210、共振部220、及び整流部230を含む電子製品、例えば、フラットパネル型TVの電源部(すなわち、PSU)の回路構成が示されている。フラットパネル型TVは一般的にノーマルモードの他に低電力モードなどの他の動作モードを支援し、動作モードごとに高効率が要求されるので、LLC共振コンバータの形態として共振部220が具現される。LLC共振コンバータは、第1インダクター(Lr)221、第2インダクター(Lm)222、及びキャパシター(Cr)223を含み、第2インダクター222のインダクタンスLmが回路を動作させるインダクタンスと見なすことができる。PSUの動作周波数によって共振周波数は変わり、動作周波数を決定する要因としては、第1インダクター221のインダクタンスLr、及びキャパシター223のキャパシタンスCrを挙げることができる。第1インダクター221のインダクタンスLr及びキャパシター223のキャパシタンスCrが適切な値に設定されない場合、全体回路の効率が落ちるか正常動作の不可な状況が発生する。
実施例によるトランスフォーマー100のような濡れインダクタンス一体型トランスフォーマーのインダクタンスLの値は共振部220におけるLmに相当し、濡れインダクタンスLkの値はLrに相当する。
一般的なフラットパネル型TVのPSUで要求するLk/Lmの比は10~20%水準であるが、従来のトランスフォーマーはLk値があまりにも低くてこれを満たしにくかった。
より詳細には、トランスフォーマーの濡れインダクタンスは下記の式1のように求めることができる。
Figure 2023534391000002
式1で、Lkは濡れインダクタンスを、kは結合係数を、Lmはトランスフォーマーのインダクタンスをそれぞれ示す。ここで、結合係数(k)は実験によって求めることができる。一例として下記の式2のように求めることができる。
Figure 2023534391000003
式2で、xは巻線離隔比であり、二次コイルが巻線可能な空間(以下、便宜上「巻線空間」という)を定義する一次コイルの最外郭に隣接した外足部の間の最短距離に対する一次コイルと二次コイルとの離隔距離の比を意味する。
より詳細には、第1ボビン120及び第2ボビン130が共に存在するとき、一次コイル140と二次コイル150との最短距離(すなわち、図4のβ)は一次コイル140の最外郭と二次コイル150の最内郭との間の距離に相当する。また、第1ボビン120のみが存在すると仮定したとき、二次コイル150が存在することができる巻線空間内で一次コイル140と成すことができる距離の最大値は一次コイル140の最外郭から隣接した外足部までの最短距離(すなわち、図4のd1)になる。
トランスフォーマーの濡れインダクタンスは結合係数によって変化し、結合係数は、特にコア部110の内部で一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離に影響を受ける。
ところが、一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離βは二次コイル150の最内郭が巻線空間内のどこに位置するかによって決定され、最短距離βの増大のみを考慮すれば、巻線空間が固定されるとき、二次コイル150の巻数が制限され、巻線空間が大きくなるためにはコア部110が大きくならなければならないので、巻線空間の拡張の観点で近付くことも難しい。
したがって、本実施例では、一次コイル140の最外郭から隣接した外足部までの最短距離d2に対する一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離βの比、すなわち、巻線離隔比(gap ratio)を制御して濡れインダクタンスを確保する。
図7及び下記の表1は実験による一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離β及び巻線離隔比による濡れインダクタンスの変化を示す。実験で、一次コイル140は0.1Ψ*40本の2層巻線であり、0.75mmの厚さを有する導電線を使い、二次コイル150は、0.08Ψ*210本であり、1.4mmの厚さを有する導電線を使った。
図7で、横軸は巻線離隔比(gap ratio)を、縦軸はトランスフォーマー100の自己インダクタンスLmに対する濡れインダクタンスLLの比(LL ratio)をそれぞれ示す。図7及び表1を参照すると、ギャップの比が大きくなるほどトランスフォーマー100の自己インダクタンスLmに対する濡れインダクタンスLLの比がログ関数の形態(例えば、0.997近接度でy=0.0556ln(x)+0.2693のようにモデリング可能)に増加することが分かる。
ただ、一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離βは、d1の0.1倍~0.3倍とすることが好ましい。これは、比が0.1倍未満であれば、トランスフォーマーが実装される回路(例えば、PSU)ボードのLLCマッチングがずれて動作周波数が上昇するからボード制御が不可な問題を引き起こすことがあり、0.3倍を超えると、ランスフォーマー100の効率が低下し、ボード上で発振を引き起こすことがあるからである。ただ、これは一般的なPSUを仮定した例示的なものであり、実装回路によって必ずしもこれに限定されるものではない。
結局、式1及び式2を参照すると、濡れインダクタンスは結合係数(k)の影響を受け、結合係数は一次コイルと二次コイルとの間の距離と重畳面積に影響を受けることになる。実施例によるトランスフォーマー100は、濡れインダクタンスの増大のために一次コイルと二次コイルとの間の離隔距離を制御して結合係数を低め、一次コイルの収容空間と二次コイルの収容空間とを水平方向にずれるようにすることにより濡れインダクタンスを追加的に確保した。
したがって、実施例によるトランスフォーマーは、前述したボビン部結合構造によってスリムでありながらも高いLk値を確保することができるので、フラットパネル型TVの電源部を構成するのに相応しい。
これまで説明した一実施例によるトランスフォーマー100は、ボビン部120、130の結合構造によって、少なくともコア部110によって取り囲まれる部分では第2収容部RP2が第1延長部EP1の上に配置され、第1収容部RP1が第2延長部EP2の下に配置されるので、第1収容部RP1と第2収容部RP2とが水平方向に少なくとも一部が重畳しなかった。しかし、一実施例の他の態様によれば、一次コイル140が収容される空間と二次コイル150が収容される空間とが平行であることもできる。これを図8に基づいて説明する。
図8は一実施例の他の態様によるトランスフォーマーの断面図である。
図8は、トランスフォーマー100’において、一次コイル140、二次コイル150、第1ボビン120’、及び第2ボビン130’がコア部110によって取り囲まれる部分の断面図を示す。また、図8では、明らかな理解を助けるために、絶縁部161、162の図示を省略したが、他の態様によるトランスフォーマー100’も絶縁部161、162を含むことができるというのは言うまでもない。
第1ボビン120’は一次コイル140を収容する第1収容空間RS1を提供し、第2ボビン130’は二次コイル150を収容する第2収容空間RS2を提供する。
第2ボビン130’は中足部CL1、CL2と第1外足部OL1-1、OL1-2との間及び中足部CL1、CL2と第2外足OL2-1、OL2-2との間で第1ボビン120’の外側に配置されることができる。
また、第1収容空間RS1と第2収容空間RS2とはコア部110の第1外足部OL1-1、OL1-2から第2外足部OL2-1、OL2-2の方向に少なくとも一部が重畳することができる。例えば、第1収容空間RS1と第2収容空間RS2とは平行であることもできるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
収容空間RS1、RS2の重畳によって、一次コイル140と二次コイル150とも第1外足部OL1-1、OL1-2から第2外足部OL2-1、OL2-2の方向に少なくとも一部が重畳することができる。
好ましくは、他の態様によるトランスフォーマー100’においても、巻線離隔比、すなわち、一次コイル140の最外郭から隣接した外足部までの最短距離d2に対する一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離β’の比(β’/d2)は0.1~0.3とすることができる。
また、一実施例トランスフォーマー100と同様に、他の態様によるトランスフォーマー100’においても、ボビン部120’、130’がコア部110によって取り囲まれない部分で一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離は、ボビン部120’、130’がコア部110によって取り囲まれる部分で一次コイル140と二次コイル150との間の最短距離β’と同じか異なることができる。好ましくは、最短距離の比(β/α)は1~1.3とすることができる。
以下では、添付図面に基づいて他の実施例によるトランスフォーマー300、300’を詳細に説明する。
図9は他の実施例によるトランスフォーマーの斜視図であり、図10は他の実施例によるトランスフォーマーの分解斜視図である。
図9及び図10を一緒に参照すると、他の実施例によるトランスフォーマー300は、コア部310、ボビン部320、330、一次コイル340、二次コイル350、一次コイル固定部361、362、363、364、及び二次コイル固定部371、372、373、374を含むことができる。以下、各構成要素を詳細に説明する。
コア部311、312は一実施例で前述したコア部111、112の構成と類似しているので、重複説明は省略する。
他の実施例によるコア部311、312は、上部コア311と下部コア312とが上下に結合するとき、第1外足部と中足部との間には第1収容空間が配置され、第2外足部と中足部との間には第2収容空間が配置されることができる。
ボビン部320、330は、第1ボビン320と、第2ボビン330とを含むことができる。
第1ボビン320及び第2ボビン330はそれぞれ第1貫通ホールTH1及び第2貫通ホールTH2とを有し、コア部310の中足部CL1、CL2は第1貫通ホールTH1を貫き、第1ボビン120は第2貫通ホールTH2内に収容されるように整列されることができる。
第1ボビン320及び第2ボビン330のそれぞれは平面上で中足部及び外足部のそれぞれが延びる方向(すなわち、Y軸方向)に沿って延びる長軸を有し、平面上で中足部と外足部とが互いに離隔する方向(すなわち、X軸方向)に延びる短軸を有することができる。
第1ボビン320は、第1側壁321と、第1側壁321の下端に配置される第1プレート322とを含むことができる。
第1側壁321は角が丸い四角形平面形状を、第1プレート322は角が丸い四角リング形平面形状をそれぞれ有することができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
第1側壁321は中足部CL1、CL2と一次コイル340とを絶縁させることができる。また、第1側壁321の内周面は第1貫通ホールTH1を定義し、外周面に沿って一次コイル340が巻線されることができる。
第1プレート322は下部コア322と一次コイル340とを絶縁させることができ、一次コイル340を上側に支持することができる。
第2ボビン330は、第2側壁131と、第2側壁131の下端に配置される第2プレート132とを含むことができる。
第2側壁331は角が丸い四角形平面形状を、第2プレート332は角が丸い四角リング形平面形状をそれぞれ有することができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
第2側壁331は一次コイル340と二次コイル350とを絶縁させることができる。また、第2側壁331の内周面は第2貫通ホールTH2を定義し、外周面によって二次コイル350が巻線されることができる。
第2プレート332は下部コア322と二次コイル350とを絶縁させることができ、二次コイル350を上側に支持することができる。
一次コイル340及び二次コイル350のそれぞれは、剛性導体金属、例えば銅導電線が数回巻かれた多重巻線(winding)とすることができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。また、二次コイル350を構成する導電線の厚さは一次コイル340を構成する導電線の厚さの50%~150%とすることができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。また、実施例によるトランスフォーマー300において、一次コイル340は一次コイルに相当することができ、二次コイル150は二次コイルに相当することができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。また、一次コイル340を構成する導電線の両端部と二次コイル350を構成する導電線の両端部はそれぞれ互いに対向する方向に引き出されることができるが、このような引出方向は例示的なものであり、必ずしもこれに限定されるものではない。
一方、一次コイル140及び二次コイル350のそれぞれの上部及び外周面のうちの少なくとも一部にはコイル固定部361、362、363、364、371、372、373、374が配置されることができる。コイル固定部361、362、363、364、371、372、373、374は絶縁性及び柔軟性(flexibility)を有する物質を含むことができる。例えば、コイル固定部は、カプトン、ケトン、ポリイミドなどを含む絶縁テープを含むことができる。他の例として、コイル固定部はエポキシのような高分子モールディングまたは接着剤ボンディングからなることもできるが、一次コイル340及び二次コイル350のそれぞれを固定させるとともに少なくともコア部310と絶縁させることができれば、必ずしもこれに限定されるものではない。
コイル固定部は、一次コイル固定部361、362、363、364と、二次コイル固定部371、372、373、374とを含むことができる。
一次コイル固定部361、362、363、364は一次コイル340の上面及び外周面(または上部及び外側部)の少なくとも一部に配置されて一次コイル340を固定及び絶縁させることができる。
また、二次コイル固定部371、372、373、374は二次コイル350の上面及び外周面(または上部及び外側部)の少なくとも一部に配置されて二次コイル350を固定及び絶縁させることができる。
以下では、図11~図13を参照してコイル固定部をより詳細に説明する。図11は他の実施例によるトランスフォーマーからコアを除いた状態を示す斜視図である。
図11を参照すると、一次コイル固定部361、362、363、364は、第1ボビン320の長軸方向(すなわち、Y軸方向)に沿って延び、互いに対向する第1-1コイル固定部361及び第1-2コイル固定部362と、第1ボビン320の短軸方向(すなわち、X軸方向)に沿って延び、互いに対向する第1-3コイル固定部363及び第1-4コイル固定部364とを含むことができる。
また、二次コイル固定部371、372、373、374は、第2ボビン330の長軸方向(すなわち、Y軸方向)に沿って延び、互いに対向する第2-1コイル固定部371及び第2-2コイル固定部372と、第2ボビン330の短軸方向(すなわち、X軸方向)に沿って延び、互いに対向する第2-3コイル固定部373及び第2-4コイル固定部374とを含むことができる。
図12は他の実施例によるトランスフォーマーの平面図であり、図13は他の実施例によるトランスフォーマーを図12のD-D’線に沿って切断した断面図である。
図12に示す平面図は、理解を助けるために、他の実施例によるトランスフォーマー300から上部コア311が除去された形状を示す。図12を参照すると、コア部310に対する確実な絶縁のために、第1-1コイル固定部361、第2-1コイル固定部371、第1-2コイル固定部362及び第2-2コイル固定部372のそれぞれは、コア部310から延長方向(すなわち、Y軸)に一定の長さd4だけもっと延びることが好ましい。例えば、d4は1mm~10mmとすることができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
一方、第1ボビン320及び第2ボビン330の短軸方向(すなわち、X軸)に沿って延びるコイル固定部363、364、373、374の延長方向(すなわち、X軸方向)への長さは、対応するコイルの幅によって決定されることができる。例えば、第2-3コイル固定部373の延長方向への長さd5は二次コイル150の該当方向への幅d6の1/5~1/3とすることができる。これは、d5/d6の比が1/5未満の場合はコイルの固定が弱くなり、1/3を超える場合はコイル固定部によるコイルのカバー面積が増加して放熱を阻害するからである。ただ、上述した比は例示的なものであり、放熱性能及び固定性を確保可能な範囲内で変更することができるというのは当業者に明らかである。
図11及び図12を参照して上述したコイル固定部の個数及び配置位置は例示的なものであり、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、第1-3コイル固定部363、第2-3コイル固定部373、第1-4コイル固定部364、及び第2-4コイル固定部374は第1ボビン320及び第2ボビン330のそれぞれの短軸方向の中央に配置されるが、コイル固定部363、364、373、374のうちの少なくとも一部は二つ以上に分割され、互いに短軸方向に沿って離隔して配置されることもできる。
ただ、一次コイル340及び二次コイル350がコア部110に対して絶縁できるように、一次コイル340及び二次コイル350のうちコア部310と垂直方向に重畳する部分には必ずコイル固定部が配置されることが好ましい。これを図13に基づいて説明する。
図13を参照すると、第1外足部OL1-1、OL2-1と中足部CL1、CL2との間の第1収容空間に配置される第1-1コイル固定部361及び第2-1コイル固定部371と、第2外足部OL1-2、OL2-2と中足部CL1、CL2との間の第2収容空間に配置される第1-2コイル固定部362及び第2-2コイル固定部372とは必ず備えることが好ましい。
一方、コイル固定部361、362、363、364、371、372、373、374のそれぞれの厚さは、第1プレート322または第2プレート332の厚さtの90%以下とすることができる。また、ボビン部320、330の高さh3は1次コイル340または2次コイル350の高さh4と同じにするか140%以下とすることができる。例えば、コイル340、350の高さh4が1.8cmであれば、ボビンの高さは1.8~2.52cmとすることができる。
図14は他の実施例によるトランスフォーマーの組立工程の一例を示す。
図14は第2-2コイル固定部372が配置される形態を示す。具体的には、第2-2コイル固定部372は第2ボビン130の第2側壁331の上面から二次コイル350の上面及び外周面を順に経て第2プレート331の側面を順に取り囲むように付着されることができる。付着順序は図14に示す順序と異なっても構わなく、より強い固定及び絶縁のために、第2-2コイル固定部372は第2側壁331の上面から第2側壁の内周面の少なくとも一部まで延びるか、第2プレート332の側面から底面の少なくとも一部まで延びることもできる。
他の実施例の他の態様によれば、一つのコイル固定部が一次コイル340及び二次コイル350を一緒に固定及び絶縁させることもできる。これを図15及び図16を参照して説明する。
図15は他の実施例の他の態様によるトランスフォーマーの組立工程の一例を示し、図16は他の実施例の他の態様によるトランスフォーマー300’の断面図である。
図15及び図16を一緒に参照すると、ボビン部320、330、一次コイル340及び二次コイル350まで組み立てられた状態で、一つのコイル固定部382が第2ボビン330の第1側壁321の上面から一次コイル340の上面、第2側壁331の上面、二次コイル350の上面、及び二次コイル350の外周面を順に経て第2プレート331の側面を順に取り囲むように付着されることができる。付着順序は図15に示す順序と異なっても構わなく、より強い固定及び絶縁のために、コイル固定部382は第1側壁131の上面から第1側壁の内周面の少なくとも一部まで延びるか、第2プレート332の側面から底面の少なくとも一部まで延びることもできる。
図15に示すように、一つのコイル固定部が一次コイル340及び二次コイル350を一緒に固定させる方式は、図示のコイル固定部382及びボビン部320、330の短軸方向に沿って互いに対向する位置(すなわち、361、371の位置)、及びボビン部320、330の長軸方向に沿って互いに対向する二つの長軸端位置(すなわち、363、373及び364、374の位置)にも適用されることができるというのは言うまでもない。例えば、図15に示すコイル固定部382とボビン部320、330の短軸方向に互いに対向する位置(すなわち、361、371の位置)に一つのコイル固定部381が配置された形態は図16に示すようである。
以下では、図17及び図18を参照して比較例によるトランスフォーマー300”との比較によって他の実施例によるトランスフォーマー300、300’の効果を説明する。
図17は比較例によるトランスフォーマーの断面図である。
図17を参照すると、他の実施例によるトランスフォーマー300、300’は、一次コイル340及び二次コイル350の少なくとも一部の上面がコイル固定部361、362、363、364、371、372、373、374、381、382によって固定及び絶縁されているが、比較例によるトランスフォーマー300”は、ボビン部320”、330”に上部プレート333”が配置されて一次コイル340及び二次コイル350が固定及び絶縁される。
このような場合、比較例によるトランスフォーマー300”の一次コイル340及び二次コイル350が他の実施例によるトランスフォーマー300と同じ構成を有して内部に同じ収容空間を有する状況を仮定するとき、比較例によるトランスフォーマー300”の大きさがもっと大きくなるしかない。
例えば、図13で一次コイル340が収容される空間RS1及び二次コイル350が収容される空間RS2の大きさが、図17で一次コイル340が収容される空間RS1”及び二次コイル350が収容される空間RS2”の大きさとそれぞれ同一であると仮定し、上部プレート333”の厚さが第1プレート322及び第2プレート332の厚さtと同一であると仮定する。このような場合、同じ大きさの収容空間RS1、RS2を確保するために、他の実施例によるトランスフォーマー300では、垂直方向にボビン部320、330の高さh3とコイル固定部の厚さとの和に相当するコア部310内の収容空間の最小高さが要求される。一方、比較例によるトランスフォーマー300”では、同じ大きさの収容空間RS1”、RS”を確保するためには、h3+tだけのコア部310”内の収容空間の最小高さが要求される。
言い換えれば、他の実施例によるトランスフォーマー300のコア部310内に要求される収容空間の高さは比較例によるトランスフォーマー300”のコア部310”内に要求される収容空間の高さより“t-コア固定部の厚さ”の分だけ低い。ここで、コア固定部の厚さは前述したようにtの90%以下であるので、他の実施例によるトランスフォーマー300の高さが少なくとも0.1tだけ比較例より減少することができるので、追加的なスリム化が可能である。
また、比較例によるボビン部320”、330”の上部プレート(例えば、333”)はボビン部の残り部分と一体型に形成されるので、同じ硬質高分子樹脂から構成される。よって、一次コイル340及び二次コイル150の収容空間RS1”、RS2”の柔軟な変化が難しいので、ボビン部320”、330”の規格によって一次コイル340及び二次コイル350の規格が厳格に制限される。
一方、他の実施例によるトランスフォーマー300は、コイル固定部が柔軟性を有することにより、一次コイル340及び二次コイル350の規格が多少変更されても巻線及び固定が可能である。
さらに、一次コイル340及び二次コイル350に電流が流れれば熱が発生しながら抵抗が増加するが、比較例によるトランスフォーマー300”は、ボビン部320”、330”によって一次コイル340及び二次コイル350の上面全体が上部プレート(例えば、333”)によって覆われるので、放熱が難しい。放熱が難しくなることによって発熱が増加し、発熱の増加はコイルの抵抗増加につながり、抵抗増加は損失増加を引き起こして効率を落とす。
一方、他の実施例によるトランスフォーマー300、300’は柔軟性を有しながらも一次コイル340及び二次コイル350の上面全体をカバーしないので、コア部310内の収容空間での熱伝達経路(heating pass)を増加させ、放熱にも有利である。
優れた放熱性による効果を図18及び表2を一緒に参照して説明する。
図18は他の実施例によるトランスフォーマーの発熱試験結果を比較例と比較して示す。図18の(a)、(c)及び(e)は、容易な理解のために、上部コア311が除去された形態を示すが、実験は上部コア311も結合した状態で遂行したことに気をつけなければならない。
図18の(a)は比較例によるトランスフォーマー300”を示し、図18の(b)は図18の(a)に示すトランスフォーマーの熱画像映像を示す。また、図18の(c)は比較例によるトランスフォーマーにおいて第1ボビン320”の上部プレートのみコア固定部に代替した変形比較例の形態を示し、図18の(d)は図18の(c)に示すトランスフォーマーの熱画像映像を示す。また、図18の(e)は他の実施例によるトランスフォーマー300を示し、図18の(f)は他の実施例によるトランスフォーマー300の熱画像映像を示す。
下記の表2は図18に示す各ケース別実験結果をまとめて示す。
図18及び表2を一緒に参照すると、同じ動作条件の下で比較例から他の実施例に行くほどコア部及び一次コイルの温度が共に下降することが分かる。また、温度下降によって損失が減少するとともに線質係数は上昇することが分かる。
以上で実施例に基づいて説明したが、これはただ例示のものであるだけで、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば本実施例の本質的特性を外れない範囲内で以上で例示しなかったさまざまな変形及び応用が可能であることが分かるであろう。例えば、実施例に具体的に示した各構成要素は変形して実施することができるものである。そして、このような変形及び応用に関連した相違点は添付の特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈しなければならない。
一実施例によるトランスフォーマーの斜視図である。 一実施例によるトランスフォーマーの平面図である。 一実施例によるトランスフォーマーの分解斜視図である。 一実施例によるボビン部の分解斜視図である。 一実施例によるトランスフォーマーを図1bのB-B’線に沿って切断した断面図である。 一実施例による一次側コイルのコア部に対する絶縁距離を示す。 一実施例によるトランスフォーマーを図1bのA-A’線に沿って切断した断面図である。 図5aの‘C’部分を拡大した図である。 電子製品の電源部の回路構成の一例を示す図である。 一実施例によるトランスフォーマーの巻線離隔比による濡れインダクタンスの比を示す図である。 一実施例の他の態様によるトランスフォーマーの断面図である。 他の実施例によるトランスフォーマーの斜視図である。 他の実施例によるトランスフォーマーの分解斜視図である。 他の実施例によるトランスフォーマーからコアを除いた状態を示す斜視図である。 他の実施例によるトランスフォーマーの平面図である。 他の実施例によるトランスフォーマーを図12のD-D’線に沿って切断した断面図である。 他の実施例によるトランスフォーマーの組立工程の一例を示す図である。 他の実施例の他の態様によるトランスフォーマーの組立工程の一例を示す図である。 他の実施例の他の態様によるトランスフォーマーの断面図である。 比較例によるトランスフォーマーの断面図である。 他の実施例によるトランスフォーマーの比較例に対する発熱試験結果を示す図である。
上述したボビン部120、130の結合構造による一次コイル及び二次コイルのそれぞれの収容状態を図4a~図5bを参照して説明する。
図4aは一実施例によるトランスフォーマーを図1bのB-B’線に沿って切断した断面図である。図4bは、一次側コイルのコア部に対する絶縁距離を示す。
図4a、図4bを参照すると、コア部110とコイル部140、150との間にボビン部120、130が配置される。

Claims (10)

  1. 上部コア及び下部コアを含むコア部と、
    前記コア部内に一部が配置されたコイル部と、
    前記コア部と前記コイル部との間に配置されたボビン部と、を含み、
    前記コイル部は、一次コイル及び前記一次コイルの側面に少なくとも一部が配置された二次コイルを含み、
    前記コア部は、第1外足部、第2外足部、及び前記第1外足部と前記第2外足部との間に配置される中足部を含み、
    前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離は、前記一次コイルの最外郭から前記第1外足部及び前記第2外足部のうちで隣接した一外足部までの最短距離の0.1倍~0.3倍である、トランスフォーマー。
  2. 前記ボビン部は、
    前記一次コイルを収容する第1収容部が形成された第1ボビンと、
    前記二次コイルを収容する第2収容部が形成された第2ボビンと、を含み、
    前記第1ボビンは前記第1収容部から前記第2ボビンの方向に延びている第1延長部を含み、
    前記第2収容部は前記第1延長部上に配置される、請求項1に記載のトランスフォーマー。
  3. 前記下部コアの下面から前記一次コイルまでの最短距離と前記下部コアの下面から前記二次コイルまでの最短距離とは異なる、請求項2に記載のトランスフォーマー。
  4. 前記第2ボビンは、前記第2収容部から前記第1ボビンの方向に延びている第2延長部を含み、
    前記第1収容部は前記第2延長部の下に配置される、請求項3に記載のトランスフォーマー。
  5. 前記一次コイル及び前記二次コイルの間に前記第2収容部の一部が配置される、請求項4に記載のトランスフォーマー。
  6. 前記コア部は、
    前記第1外足部と前記中足部との間に前記ボビン部の一部を収容するように形成された第1空間と、
    前記第2外足部と前記中足部との間に前記ボビン部の他部を収容するように形成された第2空間と、をさらに含む、請求項1に記載のトランスフォーマー。
  7. 前記第1空間及び前記第2空間の外部で前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離である第1距離に対する前記第1空間または前記第2空間内で前記一次コイルと前記二次コイルとの間の最短距離である第2距離の比は1~1.3である、請求項6に記載のトランスフォーマー。
  8. 前記下部コアの下面から前記一次コイルまでの最短距離は前記下部コアの下面から前記二次コイルまでの最短距離の0.3~0.7倍である、請求項3に記載のトランスフォーマー。
  9. 前記第1ボビンは、
    第1トップ部と、
    前記トップ部の下に配置される第1ボトム部と、
    前記トップ部と前記ボトム部との間に配置される第1ミドル部と、を含み、
    前記第1延長部は前記ボトム部に配置される、請求項2に記載のトランスフォーマー。
  10. 前記第2ボビンは、
    第2トップ部と、
    前記トップ部の下に配置される第2ボトム部と、
    前記第2トップ部と前記第2ボトム部との間に配置される第2ミドル部と、を含み、
    前記第1ボビンは、前記第2トップ部の下面と前記第2ミドル部の内側面とによって定義されるリセスに少なくとも一部が収容される、請求項9に記載のトランスフォーマー。
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