JP2023533314A - (s)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロベンゾニトリルを含む医薬組成物及びそれを使用する方法 - Google Patents

(s)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロベンゾニトリルを含む医薬組成物及びそれを使用する方法 Download PDF

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Abstract

本明細書において、(S)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロベンゾニトリル又はそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、互変異性体、アイソトポログ若しくは薬学的に許容可能な塩及び担体又は希釈剤を含む医薬組成物(例えば、経口投与配合物)が提供される。本明細書において、医薬組成物を調製する方法及び使用する方法も提供される。JPEG2023533314000040.jpg155133JPEG2023533314000041.jpg146134

Description

1.関連出願の相互参照
本出願は、2020年7月7日に出願された米国仮特許出願第63/048,998号明細書に対する優先権を主張し、その全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書において、(S)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロベンゾニトリル又はそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、互変異性体、アイソトポログ若しくは薬学的に許容可能な塩及び担体又は希釈剤を含む医薬組成物が提供される。種々の障害の処置、予防及び管理のためのこのような医薬組成物の使用方法も本明細書において提供される。
多発性骨髄腫(MM)は、骨髄中の形質細胞の癌である。通常、形質細胞は、抗体を産生し、免疫機能において重要な役割を担う。しかしながら、これらの細胞の無秩序な成長は、骨痛及び骨折、貧血、感染症並びに他の合併症をもたらす。多発性骨髄腫は、2番目に多い血液悪性腫瘍であるが、多発性骨髄腫の正確な原因は、依然として不明である。多発性骨髄腫は、血液、尿及び器官中の高レベルのタンパク質、例として、限定されるものではないが、Mタンパク質及び他の免疫グロブリン(抗体)、アルブミン及びベータ-2-ミクログロブリンを引き起こすが、但し、骨髄腫細胞がそれらのタンパク質を分泌しない一部の患者(推定1%~5%)(非分泌型骨髄腫と称される)を除く。Mタンパク質は、モノクローナルタンパク質の略語であり、パラプロテインとしても公知であり、骨髄腫形質細胞により産生される特に異常なタンパク質であり、多発性骨髄腫を有するほとんど全ての患者の血液又は尿中に見出すことができるが、但し、非分泌型骨髄腫を有する患者又は骨髄腫細胞が重鎖を有する免疫グロブリン軽鎖を産生する患者を除く。
骨格症状、例として骨痛は、多発性骨髄腫の最も臨床的に有意な症状の1つである。悪性形質細胞は、破骨細胞刺激因子(IL-1、IL-6及びTNFを含む)を放出し、それにより骨からのカルシウムの浸出が引き起こされて溶出性病変を引き起こし;高カルシウム血症は、別の症状である。破骨細胞刺激因子は、サイトカインとも称され、骨髄腫細胞のアポトーシス又は死滅を妨害し得る。患者の50パーセントは、診断時に放射線により検出可能な骨髄腫関連骨病変を有する。多発性骨髄腫についての他の一般的な臨床症状としては、多発性神経障害、貧血、過粘稠、感染症及び腎不全が挙げられる。
現在の多発性骨髄腫療法は、患者における多発性骨髄腫細胞を根絶するための手術、幹細胞移植、化学療法、免疫療法及び/又は放射線処置の1つ以上を含み得る。現在の治療アプローチの全ては、患者についての顕著な欠点を呈する。
過去10年間で、新規治療剤、特に免疫調節薬、例えばレナリドミド及びポマリドミドは、多発性骨髄腫患者の奏効率を有意に増加させ、無増悪生存期間(PFS)及び全生存期間(OS)を延長させた。しかしながら、多発性骨髄腫を有する多くの患者において、それらの患者が完全奏効(CR)を達成した後でも、骨髄(BM)形態、免疫固定を伴うタンパク質電気泳動及び軽鎖定量の感度を下回る持続的なレベルの残存病変が存在し、最終的に疾患の再発を引き起こす。骨髄腫における微小残存病変(MRD)は、無増悪生存期間(PFS)の独立した予測因子であり、特に生存期間の差異を同定するために目下5~10年間のフォローアップを要するフロントライン試験のための、有効な処置の同定を改善するための代理試験エンドポイントとして検討されている。したがって、多発性骨髄腫を有する患者における微小残存病変(MRD)のモニタリングは、PFS及びOSの予測並びに処置決定の予後的価値を提供する。骨髄腫における微小残存病変(MRD)の検出は、処置後に0.01%の閾値(10-4個)を使用し得、すなわち総骨髄単核細胞の比率として10-4個以下の細胞の多発性骨髄腫細胞を有するとMRD陰性であり、10-4個以上の細胞を有するとMRD陽性とみなされる。10-4個のMRD閾値は、元々技術的能力に基づくが、フローサイトメトリーにより10-5個、ハイスループットシーケンシングにより10-6個において定量的MRD検出が目下可能である。(非特許文献1)。MRDを測定する方法としては、VDJのDNAシーケンシング、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(アレル特異的PCR、ASO PCRを含む)及びマルチパラメータフローサイトメトリー(MPF)が挙げられる。例えば、クロノタイププロファイル測定に基づくMRDについてのアッセイも、参照により本明細書に組み込まれるFahamらの特許文献1に記載されている。
例として、多発性骨髄腫が新たに診断されたか、又は標準的処置に難治性である患者について多発性骨髄腫を処置、予防及び管理する一方、慣用の治療法に伴う毒性及び/又は副作用を低減させるか又は回避するための安全且つ有効な化合物及び方法に対する顕著な必要性が存在する。
種々の考えられる医薬組成物(例えば、異なる賦形剤を含む経口投与配合物)は、所与の医薬化合物についての物理的及び化学的特性における潜在的な多様性を作出する。医薬組成物の発見及び選択は、有効な安定的且つ販売可能な医薬製品の開発において非常に重要である。
米国特許第8,628,927号明細書
Rawstron et al.,Blood 2015;125(12):1932-1935
化合物1を含むいくつかの医薬組成物は、米国特許出願公開第16/737,721号明細書に既に記載されており、その全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書において、1)化合物1:
の臭化水素酸塩、2)マンニトール及びセルロースの混合物又はマンニトール及びデンプンの混合物、3)ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、4)デンプングリコール酸ナトリウム(SSG)、並びに5)ステアリン酸を含む医薬組成物(例えば、経口投与製剤)が提供される。
本明細書において、1)化合物1:
、2)マンニトール及びデンプンの混合物、3)ステアリルフマル酸ナトリウム、並びに4)任意選択でフマル酸を含む医薬組成物(例えば、経口投与製剤)も提供される。
化合物1は、化学名(S)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロベンゾニトリルを有する。本明細書において、医薬組成物を調製する方法も提供される。
本明細書において提供される医薬組成物は、動物又はヒトにおける使用のために有用な製剤(又は配合物)である。したがって、本明細書の実施形態は、最終薬物製品としてのこれらの医薬組成物の使用を包含する。ある実施形態は、最終薬物製品の製造、加工、配合及び/又は貯蔵に必要とされる改善された特性、例えばとりわけ粉末流動特性、圧縮特性、打錠特性、安定特性及び賦形剤適合特性を有する最終剤形の作製において有用な医薬組成物を提供する。
有効濃度の本明細書において提供される化合物1を含有する、適切な経路及び手段による投与のために配合される医薬組成物も提供される。一実施形態において、医薬組成物は、経口投与配合物である。一実施形態において、医薬組成物は、即放性(IR)経口投与配合物である。
一実施形態において、医薬組成物は、多発性骨髄腫の処置に有効な量を送達する。一実施形態において、医薬組成物は、多発性骨髄腫の予防に有効な量を送達する。一実施形態において、医薬組成物は、多発性骨髄腫の改善に有効な量を送達する。
一実施形態では、本明細書において、多発性骨髄腫を処置する方法であって、本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。本明細書において、治療法、例えば多発性骨髄腫又はその症状に対する活性を有する別の医薬剤との組み合わせにおいて、本明細書で提供される医薬組成物を使用する組み合わせ療法も提供される。方法の範囲内の治療法の例としては、限定されるものではないが、手術、化学療法、放射線療法、生物療法、幹細胞移植、細胞療法及びそれらの組み合わせが挙げられる。
医薬組成物の成分の1つ以上が充填された1つ以上の容器を含む医薬パック又はキットがさらに提供される。任意選択で、そのような容器には、医薬品又は生物製品の製造、使用又は販売を規制する政府機関により指定される形態の表示が付随し得、その表示は、ヒト投与のための製造、販売の使用のその機関による承認を示す。パック又はキットには、投与方式又は薬物投与の順序(例えば、別個に、順次に又は同時に)などに関する情報を付すことができる。
本明細書に記載の主題のこれら及び他の態様は、以下の詳細な説明を参照することで明らかになる。
図1A及び図1Bは賦形剤適合性試験からの総化学的不純物及びキラル不純物レベルをそれぞれ示す。 図2A及び図2BはRCプロセスから調製されたプロトタイプ配合物についての総化学的不純物及びキラル不純物レベルをそれぞれ示す。 図3A、図3B及び図3CはRCプロセスにより調製されたプロトタイプ配合物についての加水分解分解物番号1、加水分解分解物番号2及びキラル不純物レベルをそれぞれ示す。 図4A及び図4BはHSWGプロセスにより調製されたプロトタイプ配合物についての総化学的不純物及びキラル不純物レベルをそれぞれ示す。 図5A、図5B及び図5CはHSWGプロセスにより調製されたプロトタイプ配合物についての加水分解分解物番号1、加水分解分解物番号2及びキラル不純物レベルをそれぞれ示す。 図6A及び図6Bはオープンディッシュに基づく及び貯蔵条件時の化学的及びキラル純度に対するステアリン酸の影響をそれぞれ示す。 HSWGプロセスにより調製されたプロトタイプ配合物の溶出プロファイルを示す。 pH4.5におけるT=0における賦形剤範囲DoEバッチの溶出放出プロファイルを示す。 プロトタイプ配合物を使用した溶出性能に対するSSGの影響を示す。 図10Aは、種々の製造プロセス(DBと、RCと、HSWGとの対比)を使用して製造されたDPの比較安定性(キラル/化学的)プロファイルを示し;図10Bは、比較溶出プロファイルを示す。 pH2.0における賦形剤範囲DoEバッチ(T=0)の溶出放出プロファイルを示す。 図12A及び図12Bは賦形剤範囲DoEバッチについての関連加水分解不純物及びキラル不純物レベルをそれぞれ示す。 2mgの用量強度を使用したpH1.2、2.0、4.5及び6.8における3%のFAを有する比較DB遊離塩基配合物及びHSWG遊離塩基配合物の複数媒体溶出プロファイルを示す。 0.5mgの用量強度における3%のFAを有するDB遊離塩基配合物及びHSWG遊離塩基配合物を使用した薬物沈殿リスクに対する影響を評価するための2段階溶出試験を示す。 2mgの用量強度を使用したpH4.5における3%のFAを有する比較DB遊離塩基配合物及びHSWG遊離塩基配合物の溶出性能(フマル酸を有さない、1%及び3%のFAを有する)を示す。 3%のFAを有する2.0mgのDB遊離塩基配合物及びHSWG遊離塩基配合物を使用した平均サルPKデータを示す。 pH4.5における3%のFAを有するDB遊離塩基配合物、フマル酸を有する及び有さないHSWG遊離塩基配合物並びにHBr塩を有する配合物のインビトロ溶出性能を示す。 3%のFAを有する0.5mgのDB遊離塩基配合物及びHSWG遊離塩基配合物を使用した平均サルPKデータを示す。 化合物1の遊離塩基の形態Kの代表的なX線粉末回折(XRPD)パターンを提供する。 化合物1の遊離塩基の形態K’の代表的なXRPDパターンを提供する。 化合物1の臭化水素酸塩の形態Aの代表的なXRPDパターンを提供する。
6.1 定義
本明細書において使用される場合且つ本明細書及び添付の特許請求の範囲において、不定冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」並びに定冠詞「その」には、文脈が特に明示しない限り、複数及び単一の指示対象が含まれる。
本明細書において使用されるとき、「含む」及び「包含する」という用語は、同義的に使用することができる。「含む」及び「包含する」という用語は、記述される特徴又は構成要素の存在を、言及されるとおりに規定すると解釈すべきであるが、1つ以上の特徴若しくは構成要素又はそれらの群の存在又は追加を排除しない。加えて、「含む」及び「包含する」という用語は、「~からなる」という用語により包含される例を含むものとする。結果的に、「~からなる」という用語は、「含む」及び「包含する」という用語の代わりに使用して、本発明のより具体的な実施形態を提供することができる。
「~からなる」という用語は、主題が、それを構成する記述される特徴又は構成要素の少なくとも90%、95%、97%、98%又は99%を有することを意味する。別の実施形態において、「~からなる」という用語は、任意の後続の列挙の範囲から任意の他の特徴又は構成要素を排除し、但し、達成すべき技術的効果に不可欠でない特徴又は構成要素は、この限りではない。
本明細書において使用されるとき、「又は」という用語は、いずれか1つ又はいずれかの組み合わせを意味する包括的な「又は」として解釈すべきである。したがって、「A、B又はC」は、「A;B;C;A及びB;A及びC;B及びC;A、B及びC」のいずれかを意味する。この定義では、要素、機能、ステップ又は行為の組み合わせが、何らかの方法で本質的に相互排除する場合にのみ例外が生じる。
本明細書において使用されるとき、特に規定のない限り、「約」及び「およそ」という用語は、組成物又は剤形の成分の用量、量又は重量パーセントとの関連で使用される場合、規定の用量、量又は重量パーセントから得られる薬理学的効果と均等な薬理学的効果を提供すると当業者により認識される用量、量又は重量パーセントを意味する。ある実施形態において、「約」及び「およそ」という用語は、これに関連して使用される場合、規定の用量、量又は重量パーセントの30%以内、20%以内、15%以内、10%以内又は5%以内の用量、量又は重量パーセントを企図する。
本明細書において使用されるとき、特に規定のない限り、「約」及び「およそ」という用語は、特定の固体形態を特徴付けするために提供される数値若しくは値の範囲、例えば規定の温度若しくは温度範囲、例えば融解、脱水、脱溶媒和又はガラス転移温度を記載する規定の温度若しくは温度範囲など;質量変化、例えば温度若しくは湿度に応じた質量変化など;例えば、質量若しくは割合の単位の溶媒若しくは水分量;又はピーク位置、例えばIR若しくはラマン分光法若しくはXRPDによる分析におけるピーク位置などとの関連で使用される場合;その値又は値の範囲が、当業者に合理的であると考えられる程度で逸脱し得る一方、依然として特定の固体形態を説明することを示す。例えば、特定の実施形態において、「約」及び「およそ」という用語は、これに関連して使用される場合、数値又は値の範囲が、挙げられた値又は値の範囲の25%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1.5%、1%、0.5%又は0.25%以内で変動し得ることを示す。例えば、一部の実施形態において、XRPDピーク位置の値は、特定のXRPDピークを依然として説明する一方、最大±0.2度2θまで変動し得る。本明細書において使用されるとき、数値又は値の範囲に先行するチルダ(すなわち「~」)は、「約」又は「およそ」を示す。
特に規定のない限り、「X線粉末回折」、「粉末X線回折」、「PXRD」及び「XRPD」という用語は、本出願において互換的に使用される。
本明細書において使用されるとき、特に規定のない限り、「固体形態」という用語及び関連用語は、主に液体状態でも又は気体状態でもない物理的形態を指す。本明細書において使用されるとき、1つ又は複数の「固体形態」という用語は、半固体を包含する。固体形態は、結晶性、非晶質、部分結晶性、部分非晶質又は形態の混合物であり得る。
本明細書において使用されるとき、特に規定のない限り、本明細書において使用される「結晶性」という用語及び関連用語は、物質、構成成分、生成物又は形態を説明するために使用される場合、その物質、構成成分、生成物又は形態が実質的に、例えばX線回折により決定して結晶性であることを意味する。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st edition,Lippincott,Williams and Wilkins,Baltimore,MD(2005);The United States Pharmacopeia,23rd edition,1843-1844(1995)を参照されたい。
本明細書において使用されるとき、特に規定のない限り、本明細書において使用される「非晶質」、「非晶質形態」という用語及び関連用語は、対象の物質、構成成分又は生成物が、X線回折により決定して実質的に結晶性でないことを意味する。特に、「非晶質形態」という用語は、無秩序な固体形態、すなわち長距離結晶秩序を欠く固体形態を説明する。ある実施形態において、物質の非晶質形態は、他の非晶質形態及び/又は結晶形態を実質的に有さない場合がある。他の実施形態において、物質の非晶質形態は、重量基準で約1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%又は50%未満の1つ以上の他の非晶質形態及び/又は結晶形態を含有し得る。ある実施形態において、物質の非晶質形態は、物理的及び/又は化学的に純粋であり得る。ある実施形態において、物質の非晶質形態は、約99%、98%、97%、96%、95%、94%、93%、92%、91%又は90%物理的及び/又は化学的に純粋であり得る。ある実施形態において、物質の非晶質形態は、追加の構成成分又は成分(例えば、非晶質形態をさらに安定化させるように機能し得る添加剤、ポリマー又は賦形剤)を含み得る。ある実施形態において、非晶質形態は、固溶体であり得る。
本明細書において使用されるとき、特に規定のない限り、「薬学的に許容可能な塩」という用語は、薬学的に許容可能な比較的非毒性の酸、例として、無機酸及び有機酸から調製される塩を指す。ある実施形態において、好適な酸としては、限定されるものではないが、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、炭酸、クエン酸、二水素リン酸、エテンスルホン酸、フマル酸、ガラクツロン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、イソ酪酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、一水素炭酸、一水素リン酸、一水素硫酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、フタル酸、プロピオン酸、スベリン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、トルエンスルホン酸などが挙げられる(例えば、S.M.Berge et al.,J.Pharm.Sci.,66:1-19(1977);及びHandbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use,P.H.Stahl and C.G.Wermuth,Eds.,(2002),Wiley,Weinheimを参照されたい)。ある実施形態において、好適な酸は、強酸(例えば、約1未満のpKaを有する)、例として、限定されるものではないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ピリジン-スルホン酸又は他の置換スルホン酸である。酸性特性を有する他の比較的非毒性の化合物、例として、アミノ酸、例えばアスパラギン酸など及び他の化合物、例えばアスピリン、イブプロフェン、サッカリンなどの塩も含まれる。酸付加塩は、中性形態の化合物を、無希釈又は好適な溶媒中のいずれかで、十分量の所望の酸と接触させることにより得ることができる。固体として、塩は、結晶性若しくは非晶質形態又はそれらの混合物で存在し得る。塩は結晶多形でも存在し得る。
本明細書において使用されるとき、「多発性骨髄腫」は、悪性形質細胞を特徴とする血液学的病態を指し、それとしては以下の障害が挙げられる:意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS);低リスク、中リスク及び高リスクの多発性骨髄腫;新たに診断された多発性骨髄腫(低リスク、中リスク及び高リスクの新たに診断された多発性骨髄腫を含む);移植適格及び移植不適格の多発性骨髄腫;くすぶり型(低悪性度)多発性骨髄腫(低リスク、中リスク及び高リスクのくすぶり型多発性骨髄腫を含む);活動性多発性骨髄腫;孤立性形質細胞腫;髄外性形質細胞腫;形質細胞白血病;中枢神経系多発性骨髄腫;軽鎖骨髄腫;非分泌型骨髄腫;免疫グロブリンD骨髄腫;並びに免疫グロブリンE骨髄腫;並びに遺伝子異常、例えばサイクリンD転座(例えば、t(11;14)(q13;q32);t(6;14)(p21;32);t(12;14)(p13;q32);若しくはt(6;20));MMSET転座(例えば、t(4;14)(p16;q32));MAF転座(例えば、t(14;16)(q32;q32);t(20;22);t(16;22)(q11;q13);若しくはt(14;20)(q32;q11));又は他の染色体因子(例えば、17p13若しくは13番染色体の欠失;del(17/17p)、非高二倍性及び増幅(1q))を特徴とする多発性骨髄腫。
本明細書において使用されるとき、特に規定のない限り、「処置する」、「処置すること」及び「処置」という用語は、処置されている疾患又は病態、例えば多発性骨髄腫に伴う症状の重症度を緩和するか又は低減させることを指す。
「予防」という用語には、特定の疾患又は障害、例えば多発性骨髄腫の症状の阻害が含まれる。一部の実施形態において、多発性骨髄腫の家族歴を有する患者は、予防レジメンの候補である。一般に、「予防すること」という用語は、特に多発性骨髄腫のリスクがある患者への症状発生前の薬物の投与を指す。
本明細書において使用されるとき、特に規定のない限り、「管理すること」という用語は、特定の疾患若しくは障害、例えば多発性骨髄腫の再発を、それを罹患した患者において予防すること、疾患若しくは障害を罹患した患者が寛解を保つ時間を延長すること、患者の死亡率を低減させること及び/又は管理されている疾患若しくは病態に伴う症状の重症度の軽減若しくは回避を維持することを包含する。
本明細書において使用されるとき、「対象」又は「患者」は、動物、典型的には哺乳類、例として、ヒト、例えばヒト患者である。
「再発性」という用語は、治療後に多発性骨髄腫の寛解を有した患者が骨髄において復帰した骨髄腫細胞及び/又は低減した正常細胞を有する状況を指す。
「難治性又は抵抗性」という用語は、集中処置後でも、患者が骨髄において残存骨髄腫細胞及び/又は低減した正常細胞を有する状況を指す。
本明細書において使用されるとき、「導入療法」は、疾患に行われる初回処置又は疾患、例えば癌の完全寛解を誘導する目的で行われる初回処置を指す。導入療法は、それ自体で使用される場合、最良の利用可能な処置として許容される療法である。残存癌が検出される場合、患者を再導入と称される別の治療法で処置する。導入療法後に患者が完全寛解にある場合、追加の地固め及び/又は維持療法を行って寛解を延長させるか又は患者を潜在的に治癒する。
本明細書において使用されるとき、「地固め療法」は、寛解が最初に達成された後に疾患に行われる処置を指す。例えば、癌の地固め療法は、初期治療後に癌が消失した後に行われる処置である。地固め療法としては、放射線療法、幹細胞移植又は癌薬物療法での処置を挙げることができる。地固め療法は、強化療法及び寛解後療法とも称される。
本明細書において使用されるとき、「維持療法」は、寛解又は最良効果が達成された後に再発を予防するか又は遅延させるために疾患に行われる処置を指す。維持療法としては、化学療法、ホルモン療法又は標的療法を挙げることができる。
本明細書において使用される「寛解」は、癌、例えば多発性骨髄腫の徴候及び症状の減少又は消失を指す。部分寛解では、癌の全てではなく、一部の徴候及び症状が消失している。完全寛解では、癌が体内に依然として存在し得るが、癌の全ての徴候及び症状が消失している。
本明細書において使用されるとき、「移植」は、幹細胞レスキューを伴う大量療法を指す。造血(血液)又は骨髄幹細胞は、処置としてではなく、大量療法、例えば大量化学療法及び/又は放射線療法後に患者をレスキューするために使用される。移植としては、「自家」幹細胞移植(ASCT)が挙げられ、これは、代替細胞として採取及び使用される患者自身の幹細胞の使用を指す。一部の実施形態において、移植としては、タンデム移植又は多重移植も挙げられる。
本明細書において使用されるとき、特に規定のない限り、化合物の「治療有効量」及び「有効量」という用語は、疾患、例えば多発性骨髄腫の処置、予防及び/若しくは管理において治療的利益を提供するか又は治療すべき疾患若しくは障害に伴う1つ以上の症状を遅延させるか若しくは最小化するために十分な量を指す。「治療有効量」及び「有効量」という用語は、全体的な治療法を改善するか、疾患若しくは障害の症状若しくは病因を低減させるか若しくは回避するか又は別の治療剤の治療有効性を向上させる量を包含し得る。
「同時投与」及び「との組み合わせで」という用語には、1つ以上の治療剤(例えば、本明細書において提供される化合物及び別の抗多発性骨髄腫剤、抗癌剤又は支持療法剤)を、並行して、同時に又は規定の時間制限なしで連続的に投与することが含まれる。一実施形態において、薬剤は、細胞中若しくは患者の体内に同時に存在するか又はその生物学的若しくは治療効果を同時に付与する。一実施形態において、治療剤は、同じ組成物又は単位剤形中に存在する。別の実施形態において、治療剤は、別個の組成物又は単位剤形中に存在する。
「支持療法剤」という用語は、化合物1或いはそのエナンチオマー若しくはエナンチオマーの混合物、互変異性体、アイソトポログ又は薬学的に許容可能な塩での処置からの有害効果を処置、予防又は管理する任意の物質を指す。
「生物療法」という用語は、生物治療薬、例えば臍帯血、幹細胞、成長因子などの投与を指す。
癌、例えば多発性骨髄腫に関して、阻害は、とりわけ、疾患進行の阻害、腫瘍成長の阻害、原発性腫瘍の低減、腫瘍関連症状の軽減、腫瘍分泌因子の阻害、原発性又は続発性腫瘍の出現の遅延、原発性又は続発性腫瘍の発達の減速、原発性又は続発性腫瘍の発生の減少、疾患の副次的効果の減速又はその重症度の減少、腫瘍成長の停止及び腫瘍の退縮、無増悪期間(TTP)の増加、無増悪生存期間(PFS)の増加、全生存期間(OS)の増加により評価することができる。本明細書において使用されるOSは、処置開始から任意の原因による死亡までの時間を意味する。TTPは、本明細書において使用されるとき、処置開始から腫瘍進行までの時間を意味し;TTPは死亡を含まない。一実施形態において、PFSは、処置開始から腫瘍進行又は死亡までの時間を意味する。一実施形態において、PFSは、化合物の初回投与から、疾患進行の初回発生又は任意の原因による死亡までの時間を意味する。一実施形態において、PFS率は、カプラン・マイヤー推定量を使用して計算される。無イベント生存期間(EFS)は、処置開始から任意の処置失敗、例として、疾患進行、任意の理由による処置中止又は死亡までの時間を意味する。一実施形態において、全奏効率(ORR)は、奏効を達成する患者の割合を意味する。一実施形態において、ORRは、完全及び部分奏効を達成する患者の割合の総和を意味する。一実施形態において、ORRは、IMWG Uniform Response Criteriaに従って最良効果≧部分奏効(PR)である患者の割合を意味する。一実施形態において、奏効期間(DoR)は、奏効の達成から再発又は疾患進行までの時間である。一実施形態において、DoRは、奏効≧部分奏効(PR)の達成から再発又は疾患進行までの時間である。一実施形態において、DoRは、奏効の初回記録から進行又は死亡の初回記録までの時間である。一実施形態において、DoRは、奏効≧部分奏効(PR)の初回記録から進行又は死亡の初回記録までの時間である。一実施形態において、奏効までの期間(TTR)は、化合物の初回投与から奏効の初回記録までの時間を意味する。一実施形態において、TTRは、化合物の初回投与から、奏効≧部分奏効(PR)の初回記録までの時間を意味する。極端な場合、完全阻害は、本明細書において予防又は化学予防と称される。これに関して、「予防」という用語には、臨床的に明らかな癌の発生を完全に予防すること又は前臨床的に明らかな病期の癌の発生を予防することのいずれかが含まれる。この定義は、悪性細胞への変質の予防又は前悪性細胞から悪性細胞への進行の停止若しくは好転を包含することも意図する。これとしては、癌を発症するリスクがある者の予防的処置が挙げられる。
ある実施形態において、多発性骨髄腫の処置は、International Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)により、以下に示される奏効及びエンドポイントの定義を使用して評価することができる(Durie BGM,Harousseau J-L,Miguel JS,et al.International uniform response criteria for multiple myeloma.Leukemia,2006;(10)10:1-7を参照されたい)。
本明細書において使用されるとき、ECOGステータスは、以下に示されるとおり、Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)Performance Status(Oken M,et al Toxicity and response criteria of the Eastern Cooperative Oncology Group.Am J Clin Oncol 1982;5(6):649-655)を指す。
特に規定のない限り、本明細書において提供される化合物の示される化学構造と本明細書において提供される化合物の化学名との間に不一致が存在する場合、化学構造が優先するものとする。
6.2 化合物1を含む医薬組成物
ある実施形態において、本明細書において、化合物1:
又はそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、互変異性体、アイソトポログ若しくは薬学的に許容可能な塩及び担体又は希釈剤を含む医薬組成物(例えば、経口投与製剤)が提供される。
一部の実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、患者への経口投与に好適である。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、有利な物理的及び/又は薬理学的特性を示す。このような特性としては、限定されるものではないが、アッセイの容易性、含量均一性、製造のための流動特性、溶出及びバイオアベイラビリティ並びに安定性が挙げられる。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、冷蔵せずに少なくとも約6か月間、少なくとも約12か月間、少なくとも約18か月間、少なくとも約24か月間、少なくとも約30か月間又は少なくとも約36か月間の保存可能期間を有する。ある実施形態において、「冷蔵せずに」は、20℃以上の温度を指す。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、冷蔵条件下で貯蔵される。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、冷蔵条件下で貯蔵される場合、少なくとも約6か月間、少なくとも約12か月間、少なくとも約18か月間、少なくとも約24か月間、少なくとも約30か月間又は少なくとも約36か月間の保存可能期間を有する。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物の特性により、それらが即放性(IR)に好適なものとなる。
本明細書において提供される医薬組成物は、経口投与のための好適な医薬製剤、例えば液剤、懸濁剤、錠剤、分散錠、丸剤、カプセル剤、散剤、徐放配合物若しくはエリキシル剤又は経眼又は非経口投与のための無菌液剤若しくは懸濁剤並びに経皮パッチ製剤及び乾燥粉末吸入器に配合することができる。典型的には、上記の化合物は、当技術分野において周知の技術及び手順を使用して医薬組成物に配合される(例えば、Ansel Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms,Seventh Edition 1999を参照されたい)。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、経口剤形である。一実施形態において、経口投与単位形態は、錠剤である。一実施形態において、経口投与単位形態は、カプレット剤である。一実施形態において、経口投与単位形態は、カプセル剤である。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、即放性カプセル剤である。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、即放性(IR)ブレンドインカプセル(BIC)である。
錠剤、カプレット剤及びカプセル剤は、典型的には、約50mg~約500mgの医薬組成物(すなわち活性成分及び賦形剤)を含有する。カプセル剤は、任意のサイズのものであり得る。標準的サイズの例としては、#000、#00、#0、#1、#2、#3、#4及び#5が挙げられる。例えば、参照により組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences,page 1658-1659(Alfonso Gennaro ed.,Mack Publishing Company,Easton Pennsylvania,18th ed.,1990)を参照されたい。一部の実施形態において、本明細書において提供されるカプセル剤は、サイズ#1以上、#2以上、#3以上又は#4以上のものである。
組成物において、有効濃度の1つ以上の化合物又は薬学的に許容可能な塩は、好適な医薬担体又はビヒクルと混合される。ある実施形態において、組成物中の化合物の濃度は、投与時に、多発性骨髄腫の症状及び/又は進行の1つ以上を処置、予防又は改善する量の送達に有効なものである。
(a)化合物1の形態
化合物1は、化合物名(S)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロベンゾニトリルを有する。化合物1を調製する方法は、米国特許第10,357,489号明細書に記載されており、それは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
一実施形態において、化合物1又はそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、互変異性体、アイソトポログ若しくは薬学的に許容可能な塩は、固体形態で医薬組成物中において提供される。化合物1又はそのエナンチオマー、エナンチオマーの混合物、互変異性体、アイソトポログ若しくは薬学的に許容可能な塩の固体形態は、米国特許出願公開第16/737,739号明細書に記載されており、それは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
一実施形態において、固体形態は、非晶質である。一実施形態において、固体形態は、結晶性である。一実施形態において、固体形態は、水和物である。一実施形態において、固体形態は、無水物である。一実施形態において、固体形態は、溶媒和物である。一実施形態において、固体形態は、非溶媒和物である。
固体形態は、当業者に公知の多数の方法、例として、限定されるものではないが、単結晶X線回折、X線粉末回折(PXRD)、顕微鏡法(例えば、光学顕微鏡法、走査型電子顕微鏡法(SEM))、熱分析(例えば、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)及びホットステージ顕微鏡法)、動的水蒸気吸着(DVS)、分光法(例えば、赤外線、ラマン及び核磁気共鳴)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用して特徴付けすることができる。本明細書において提供される固体形態の粒子サイズ及びサイズ分布は、慣用の方法、例えばレーザ光散乱技術により決定することができる。
一実施形態において、医薬組成物は、化合物1(すなわち遊離塩基として)を含む。本明細書において使用されるとき、特に規定のない限り、「化合物1」及び「化合物1の遊離塩基」は、互換的に使用される。一実施形態において、化合物1の遊離塩基は、非晶質である。一実施形態において、化合物1の遊離塩基は、結晶性である。一実施形態において、化合物1の遊離塩基は、非晶質形態及び結晶性形態の1つ以上の混合物である。
一実施形態において、医薬組成物は、化合物1の塩を含む。一実施形態において、塩は、塩酸塩、メシル酸塩、臭化水素酸塩、ベシル酸塩、グリコール酸塩、L-リンゴ酸塩、ナパジシル酸塩、硫酸塩、トシル酸塩、シュウ酸塩、イセチオン酸塩、マレイン酸塩、リン酸塩、マロン酸塩、ゲンチシン酸塩、L-酒石酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、R-マンデル酸塩、L-アスコルビン酸塩、コハク酸塩、硝酸塩、サリチル酸塩、エジシル酸塩、シクラミン酸塩、エシル酸塩、D-グルクロン酸塩、4-アミノサリチル酸塩、カプロン酸塩、ケイ皮酸塩、カプリル酸塩、ショウノウ酸塩、D-アスパラギン酸塩又はD-グルタミン酸塩である。一実施形態において、化合物1の塩は、非晶質である。一実施形態において、化合物1の塩は、結晶性である。一実施形態において、化合物1の塩は、非晶質形態及び結晶性形態の1つ以上の混合物である。
一実施形態において、医薬組成物は化合物1の塩酸塩を含む。一実施形態において、医薬組成物は化合物1のメシル酸塩を含む。一実施形態において、医薬組成物は化合物1の臭化水素酸塩を含む。一実施形態において、医薬組成物は化合物1のベシル酸塩を含む。一実施形態において、医薬組成物は化合物1のグリコール酸塩を含む。一実施形態において、医薬組成物は化合物1のL-リンゴ酸塩を含む。
一実施形態において、医薬組成物は、化合物1の遊離塩基の形態K、化合物1の遊離塩基の形態K’若しくは形態Kと形態K’との中間形態又はそれらの混合物を含む。
一実施形態において、形態Kは、化合物1の遊離塩基のチャネル水和物である。一実施形態において、形態Kは化合物1の遊離塩基の一水和物である。一実施形態において、形態K’は形態Kの脱水水和物である。一実施形態において、特定の論理により限定されるものではないが、形態K’は湿度の増加に伴って形態Kに変換し、形態Kは湿度の減少に伴って形態K’に変換する。したがって、形態Kと形態K’との中間形態が湿度の程度に応じて存在する。一実施形態において、水分活性が約0.11以下の場合、形態Kは形態K’に変換する。一実施形態において、水分活性が約0.17以上の場合、形態K’は形態Kに変換する。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、およそ14.6、18.2及び18.3°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる、化合物1の遊離塩基の形態K、形態K’若しくは形態Kと形態K’との中間形態又はそれらの混合物を含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ22.3及び23.1°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ20.5及び20.9°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ8.6、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、20.5、20.9、22.3及び23.1°2θにピークを含む。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、およそ14.2、18.6又は20.3°2θに少なくともピークをさらに含むXRPDパターンによって特徴付けられる、化合物1の遊離塩基の形態Kを含む。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、およそ18.0又は18.8°2θに少なくともピークをさらに含むXRPDパターンによって特徴付けられる、化合物1の遊離塩基の形態K’を含む。
形態Kの代表的なXRPDパターンは、図19に提供される。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、ピークの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24個又は全てが、およそ以下の位置:8.6、10.8、14.2、14.3、14.6、16.6、17.3、17.5、18.2、18.3、18.6、20.3、20.5、20.9、21.8、22.3、22.5、23.1、24.5、25.1、25.7、26.0、27.4、27.9及び31.4°2θに位置することを特徴とする固体形態である。一実施形態において、本明細書に提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、ピークの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24個又は全てが、およそ以下の位置:8.59、10.78、14.21、14.32、14.60、16.55、17.26、17.45、18.21、18.34、18.62、20.25、20.47、20.87、21.79、22.28、22.45、23.05、24.54、25.05、25.67、26.01、27.43、27.89及び31.44°2θに位置することを特徴とする固体形態である。一実施形態において、固体形態は、ピークの3個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの5個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの7個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの9個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの11個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの全てを特徴とする。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、およそ14.2、14.6、18.2及び18.3°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ22.3、23.1及び24.5°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ20.5及び20.9°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ8.6、14.2、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ18.0°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ18.8°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.2、14.6、18.2及び18.3°2θ±0.04°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.3、23.1及び24.5°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.5及び20.9°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.6、14.2、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θ±0.04°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.0°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.8°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.21、14.60、18.21及び18.34°2θ±0.04°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.28、23.05及び24.54°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.47及び20.87°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.59、14.21、14.32、14.60、16.55、18.21、18.34、20.47、20.87、22.28、23.05、24.54及び26.01°2θ±0.04°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.02°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.75°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.2、14.6、18.2及び18.3°2θ±0.02°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.3、23.1及び24.5°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.5及び20.9°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.6、14.2、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θ±0.02°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.0°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.8°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.21、14.60、18.21及び18.34°2θ±0.02°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.28、23.05及び24.54°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.47及び20.87°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.59、14.21、14.32、14.60、16.55、18.21、18.34、20.47、20.87、22.28、23.05、24.54及び26.01°2θ±0.02°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.02°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.75°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.2、14.6、18.2及び18.3°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.3、23.1及び24.5°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.5及び20.9°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.6、14.2、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.0°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.8°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.21、14.60、18.21及び18.34°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.28、23.05及び24.54°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.47及び20.87°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.59、14.21、14.32、14.60、16.55、18.21、18.34、20.47、20.87、22.28、23.05、24.54及び26.01°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.75°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、およそ14.6、18.2、18.3及び18.6°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ22.3、23.1及び24.5°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ20.5及び20.9°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ8.6、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、18.6、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ18.0°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ18.8°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.2、18.3及び18.6°2θ±0.04°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.3、23.1及び24.5°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.5及び20.9°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.6、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、18.6、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θ±0.04°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.0°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.8°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.60、18.21、18.34及び18.62°2θ±0.04°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.28、23.05及び24.54°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.47及び20.87°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.59、14.32、14.60、16.55、18.21、18.34、18.62、20.47、20.87、22.28、23.05、24.54及び26.01°2θ±0.04°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.02°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.75°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.2、18.3及び18.6°2θ±0.02°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.3、23.1及び24.5°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.5及び20.9°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.6、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、18.6、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θ±0.02°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.0°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.8°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.60、18.21、18.34及び18.62°2θ±0.02°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.28、23.05及び24.54°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.47及び20.87°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.59、14.32、14.60、16.55、18.21、18.34、18.62、20.47、20.87、22.28、23.05、24.54及び26.01°2θ±0.02°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.02°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.75°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.2、18.3及び18.6°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.3、23.1及び24.5°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.5及び20.9°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.6、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、18.6、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.0°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.8°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.60、18.21、18.34及び18.62°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.28、23.05及び24.54°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.47及び20.87°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.59、14.32、14.60、16.55、18.21、18.34、18.62、20.47、20.87、22.28、23.05、24.54及び26.01°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.75°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、およそ14.6、18.2、18.3及び20.3°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ22.3、23.1及び24.5°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ20.5及び20.9°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ8.6、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、20.3、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ18.0°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ18.8°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.2、18.3及び20.3°2θ±0.04°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.3、23.1及び24.5°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.5及び20.9°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.6、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、20.3、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θ±0.04°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.0°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.8°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.60、18.21、18.34及び20.25°2θ±0.04°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.28、23.05及び24.54°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.47及び20.87°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.59、14.32、14.60、16.55、18.21、18.34、20.25、20.47、20.87、22.28、23.05、24.54及び26.01°2θ±0.04°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.02°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.75°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.2、18.3及び20.3°2θ±0.02°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.3、23.1及び24.5°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.5及び20.9°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.6、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、20.3、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θ±0.02°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.0°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.8°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.60、18.21、18.34及び20.25°2θ±0.02°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.28、23.05及び24.54°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.47及び20.87°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.59、14.32、14.60、16.55、18.21、18.34、20.25、20.47、20.87、22.28、23.05、24.54及び26.01°2θ±0.02°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.02°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.75°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.2、18.3及び20.3°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.3、23.1及び24.5°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.5及び20.9°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.6、14.3、14.6、16.6、18.2、18.3、20.3、20.5、20.9、22.3、23.1、24.5及び26.0°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.0°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.8°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.60、18.21、18.34及び20.25°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、22.28、23.05及び24.54°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、20.47及び20.87°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.59、14.32、14.60、16.55、18.21、18.34、20.25、20.47、20.87、22.28、23.05、24.54及び26.01°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、18.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.75°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、図19に提示されるXRPDパターンと一致するXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。
形態K’の代表的なXRPDパターンは、図20に提供される。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、ピークの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25個又は全てが、およそ以下の位置:8.7、10.8、14.4、14.6、16.6、17.4、17.5、18.0、18.3、18.4、18.8、20.5、20.9、21.8、22.4、22.6、23.2、24.7、25.2、25.8、26.2、26.4、27.5、28.1、31.7及び38.4°2θに位置することを特徴とする固体形態である。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、ピークの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25個又は全てが、およそ以下の位置:8.65、10.79、14.36、14.63、16.55、17.35、17.53、18.02、18.25、18.40、18.75、20.52、20.92、21.81、22.36、22.64、23.19、24.68、25.20、25.82、26.17、26.39、27.54、28.08、31.69及び38.41°2θに位置することを特徴とする固体形態である。一実施形態において、固体形態は、ピークの3個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの5個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの7個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの9個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの11個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの全てを特徴とする。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、およそ14.6、18.0、18.3及び18.4°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ20.9、22.4及び23.2°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ16.6及び20.5°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ8.7、14.4、14.6、16.6、18.0、18.3、18.4、20.5、20.9、22.4、23.2及び24.7°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ14.2°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ18.6°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ20.3°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.0、18.3及び18.4°2θ±0.04°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.9、22.4及び23.2°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.6及び20.5°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.7、14.4、14.6、16.6、18.0、18.3、18.4、20.5、20.9、22.4、23.2及び24.7°2θ±0.04°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.2°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.6°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.3°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.63、18.02、18.25及び18.40°2θ±0.04°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.92、22.36及び23.19°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.55及び20.52°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.65、14.36、14.63、16.55、18.02、18.25、18.40、20.52、20.92、22.36、23.19及び24.68°2θ±0.04°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.21°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.62°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.25°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.0、18.3及び18.4°2θ±0.02°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.9、22.4及び23.2°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.6及び20.5°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.7、14.4、14.6、16.6、18.0、18.3、18.4、20.5、20.9、22.4、23.2及び24.7°2θ±0.02°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.2°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.6°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.3°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.63、18.02、18.25及び18.40°2θ±0.02°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.92、22.36及び23.19°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.55及び20.52°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.65、14.36、14.63、16.55、18.02、18.25、18.40、20.52、20.92、22.36、23.19及び24.68°2θ±0.02°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.21°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.62°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.25°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.0、18.3及び18.4°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.9、22.4及び23.2°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.6及び20.5°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.7、14.4、14.6、16.6、18.0、18.3、18.4、20.5、20.9、22.4、23.2及び24.7°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.2°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.6°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.3°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.63、18.02、18.25及び18.40°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.92、22.36及び23.19°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.55及び20.52°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.65、14.36、14.63、16.55、18.02、18.25、18.40、20.52、20.92、22.36、23.19及び24.68°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.21°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.62°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.25°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、およそ14.6、18.3、18.4及び18.8°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ20.9、22.4及び23.2°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ16.6及び20.5°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ8.7、14.4、14.6、16.6、18.3、18.4、18.8、20.5、20.9、22.4、23.2及び24.7°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ14.2°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ18.6°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ20.3°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.3、18.4及び18.8°2θ±0.04°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.9、22.4及び23.2°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.6及び20.5°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.7、14.4、14.6、16.6、18.3、18.4、18.8、20.5、20.9、22.4、23.2及び24.7°2θ±0.04°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.2°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.6°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.3°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.63、18.25、18.40及び18.75°2θ±0.04°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.92、22.36及び23.19°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.55及び20.52°2θ±0.04°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.65、14.36、14.63、16.55、18.25、18.40、18.75、20.52、20.92、22.36、23.19及び24.68°2θ±0.04°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.21°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.62°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.25°2θ±0.04°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.3、18.4及び18.8°2θ±0.02°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.9、22.4及び23.2°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.6及び20.5°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.7、14.4、14.6、16.6、18.3、18.4、18.8、20.5、20.9、22.4、23.2及び24.7°2θ±0.02°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.2°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.6°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.3°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.63、18.25、18.40及び18.75°2θ±0.02°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.92、22.36及び23.19°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.55及び20.52°2θ±0.02°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.65、14.36、14.63、16.55、18.25、18.40、18.75、20.52、20.92、22.36、23.19及び24.68°2θ±0.02°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.21°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.62°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.25°2θ±0.02°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.6、18.3、18.4及び18.8°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.9、22.4及び23.2°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.6及び20.5°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.7、14.4、14.6、16.6、18.3、18.4、18.8、20.5、20.9、22.4、23.2及び24.7°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.2°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.6°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.3°2θにピークを含有しない。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、14.63、18.25、18.40及び18.75°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、20.92、22.36及び23.19°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、16.55及び20.52°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、8.65、14.36、14.63、16.55、18.25、18.40、18.75、20.52、20.92、22.36、23.19及び24.68°2θにピークを含む。一実施形態において、XRPDパターンは、14.21°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、18.62°2θにピークを含有しない。一実施形態において、XRPDパターンは、20.25°2θにピークを含有しない。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の遊離塩基を含み、これは、図20に提示されるXRPDパターンと一致するXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。
一実施形態において、いかなる特定の理論にも限定されるものではないが、形態Kと比較して、形態K’のXRPDピークは、より高い°2θ値にわずかにシフトし、形態K’がわずかに収縮した格子を有することを示唆する。
ある実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の臭化水素酸塩の形態Aを含む。
一実施形態において、化合物1と形態Aの臭化水素酸塩とのモル比は、約1:1である。一実施形態において、形態Aは、化合物1の一臭化水素酸塩である。一実施形態において、形態Aは、化合物1の臭化水素酸塩の非溶媒和形態である。一実施形態において、形態Aは、化合物1の臭化水素酸塩の無水物である。
化合物1の臭化水素酸塩の形態Aの代表的なXRPDパターンは、図21に提供される。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の臭化水素酸塩を含み、これは、ピークの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23個又は全てが、およそ以下の位置:4.3、10.3、11.9、12.8、14.4、15.6、15.9、17.1、17.6、18.8、19.3、20.2、20.7、22.4、22.8、23.3、24.0、26.0、26.4、26.9、27.7、28.5、29.6及び31.1°2θに位置することを特徴とする固体形態である。一実施形態において、固体形態は、ピークの3個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの5個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの7個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの9個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの11個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの全てを特徴とする。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の臭化水素酸塩を含み、これは、ピークの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25又は全てがおよそ以下の位置:4.3、10.3、11.9、12.8、15.7、15.9、17.1、17.2、17.7、18.8、19.3、19.5、19.6、20.2、20.3、20.7、22.5、22.8、23.3、23.9、24.1、26.0、26.3、26.8、27.7及び31.2°2θに位置することを特徴とする固体形態である。一実施形態において、一実施形態において、固体形態は、ピークの3個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの5個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの7個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの9個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの11個を特徴とする。一実施形態において、固体形態は、ピークの全てを特徴とする。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の臭化水素酸塩を含み、これは、およそ10.3、19.3及び24.0°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ17.1及び20.7°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ12.8及び15.6°2θにピークをさらに含む。一実施形態において、XRPDパターンは、およそ10.3、12.8、15.6、15.9、17.1、17.6、19.3、20.7、24.0及び26.0°2θにピークを含む。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、化合物1の臭化水素酸塩を含み、これは、図21に提示されるXRPDパターンと一致するXRPDパターンによって特徴付けられる固体形態である。
一実施形態において、XRPDパターンは、Cu Kα放射線を使用して得られる。
(b)化合物1の臭化水素酸塩の医薬組成物
一実施形態では、本明細書において、1)化合物1:
の臭化水素酸塩、2)マンニトール及びセルロースの混合物又はマンニトール及びデンプンの混合物、3)ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、4)デンプングリコール酸ナトリウム(SSG)、並びに5)ステアリン酸を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態では、本明細書において、1)約0.05~約3%w/wの量の化合物1の臭化水素酸塩;2)約70~約98%w/wの量の担体又は希釈剤;3)約0.5~約10%w/wの量のHPMC;4)約0.5~約10%w/wの量のSSG;及び5)約0.5~約8%w/wの量のステアリン酸を含み、担体又は希釈剤は、マンニトール及びセルロースの混合物又はマンニトール及びデンプンの混合物である医薬組成物が提供される。
一実施形態において、化合物1の臭化水素酸塩は、化合物1の結晶性臭化水素酸塩である。一実施形態において、化合物1の臭化水素酸塩は、およそ10.3、19.3及び24.0°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。
一実施形態において、化合物1の臭化水素酸塩の量は、(医薬組成物の総重量の)約0.05~約3%w/wである。一実施形態において、化合物1の臭化水素酸塩の量は、約0.1~約1.5%w/wである。一実施形態において、化合物1の臭化水素酸塩の量は、約0.16~約0.65%w/wである。
一実施形態において、化合物1の臭化水素酸塩の量は、約0.05、約0.06、約0.07、約0.08、約0.09、約0.1、約0.11、約0.12、約0.13、約0.14、約0.15、約0.16、約0.17、約0.18、約0.19、約0.2、約0.25、約0.3、約0.35、約0.4、約0.45、約0.5、約0.55、約0.6、約0.65、約0.7、約0.75、約0.8、約0.85、約0.9、約0.95、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9又は約3%w/wである。一実施形態において、量は、約0.16%w/wである。一実施形態において、量は、約0.65%w/wである。
一実施形態において、構成成分2)は、マンニトール及びセルロースの混合物である。一実施形態において、セルロースは、微結晶性セルロース(MCC)である。
一実施形態において、構成成分2)は、マンニトール及びデンプンの混合物である。一実施形態において、デンプンは、部分アルファ化デンプンである。
一実施形態において、マンニトール及びセルロースの混合物又はマンニトール及びデンプンの混合物の量は、(医薬組成物の総重量の)約70~約98%w/wである。一実施形態において、マンニトール及びセルロースの混合物又はマンニトール及びデンプンの混合物の量は、約80~約90%w/wである。一実施形態において、マンニトール及びセルロースの混合物又はマンニトール及びデンプンの混合物の量は、約85~約86%w/wである。
一実施形態において、マンニトール及びセルロースの混合物又はマンニトール及びデンプンの混合物の量は、約70、約71、約72、約73、約74、約75、約76、約77、約78、約79、約80、約80.5、約81、約81.5、約82、約82.5、約83、約83.5、約84、約84.5、約85、約85.5、約86、約86.5、約87、約87.5、約88、約88.5、約89、約89.5、約90、約91、約92、約93、約94、約95、約96、約97又は約98%w/wである。一実施形態において、量は、約85%w/wである。一実施形態において、量は、約86%w/wである。一実施形態において、量は、約85.35%w/wである。一実施形態において、量は、約85.84%w/wである。
一実施形態において、マンニトールの量は、約35~約93%w/wであり、及びセルロース又はデンプンの量は、約5~約35%w/wである。一実施形態において、マンニトールの量は、約50~約80%w/wであり、及びセルロース又はデンプンの量は、約10~約30%w/wである。一実施形態において、マンニトールの量は、約65~約66%w/wであり、及びセルロース又はデンプンの量は、約20%w/wである。
一実施形態において、マンニトールの量は、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約61、約62、約63、約64、約65、約66、約67、約68、約69、約70、約75、約80、約85、約90又は約93%w/wである。一実施形態において、量は、約65.35%w/wである。一実施形態において、量は、約65.84%w/wである。
一実施形態において、セルロースの量は、約5、約10、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24、約25、約30又は約35%w/wである。一実施形態において、量は、約20%w/wである。
一実施形態において、デンプンの量は、約5、約10、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24、約25、約30又は約35%w/wである。一実施形態において、量は、約20%w/wである。
一実施形態において、セルロース又はデンプンとマンニトールとの重量比は、約1:1~約1:20である。一実施形態において、セルロース又はデンプンとマンニトールとの重量比は、約1:1.3~約1:15である。一実施形態において、セルロース又はデンプンとマンニトールとの重量比は、約1:1.7~約1:8である。一実施形態において、セルロース又はデンプンとマンニトールとの重量比は、約1:2~約1:4である。一実施形態において、セルロース又はデンプンとマンニトールとの重量比は、約1:3.3である。
一実施形態において、HPMCは、HPMC E5である。
一実施形態において、HPMCの量は、(医薬組成物の総重量の)約0.5~約10%w/wである。一実施形態において、HPMCの量は、約1~約9%w/wである。一実施形態において、HPMCの量は、約2~約8%w/wである。一実施形態において、HPMCの量は、約3~約7%w/wである。一実施形態において、HPMCの量は、約4~約6%w/wである。
一実施形態において、HPMCの量は、約0.5、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5又は約10%w/wである。一実施形態において、HPMCの量は、約5%w/wである。
一実施形態において、SSGは、低pH SSGである。
一実施形態において、SSGの量は、(医薬組成物の総重量の)約0.5~約10%w/wである。一実施形態において、SSGの量は、約1~約9%w/wである。一実施形態において、SSGの量は、約2~約8%w/wである。一実施形態において、SSGの量は、約3~約7%w/wである。一実施形態において、SSGの量は、約4~約6%w/wである。
一実施形態において、SSGの量は、約0.5、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5又は約10%w/wである。一実施形態において、SSGの量は、約5%w/wである。
一実施形態において、医薬組成物は、約4.2~約5.8のpH(例えば、スラリーpH)を有する。一実施形態において、pHは、約4.4~約4.8である。一実施形態において、pHは、約4.5~約4.7である。一実施形態において、pHは、約4.5である。一実施形態において、pHは、約4.6である。一実施形態において、pHは、約4.7である。
一実施形態において、ステアリン酸の量は、(医薬組成物の総重量の)約0.5~約8%w/wである。一実施形態において、ステアリン酸の量は、約1~約7%w/wである。一実施形態において、ステアリン酸の量は、約2~約6%w/wである。一実施形態において、ステアリン酸の量は、約3~約5%w/wである。
一実施形態において、ステアリン酸の量は、約0.5、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5又は約8%w/wである。一実施形態において、ステアリン酸の量は、約4%w/wである。
一実施形態において、医薬組成物は、約100~約250μMの平均粒子サイズを有する。一実施形態において、医薬組成物は、約15~約100μMのD10を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約30~約100μMのD10を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約80~約250μMのD50を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約100~約250μMのD50を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約180~約650μMのD90を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約280~約650μMのD90を有する。
一実施形態では、本明細書において、1)約0.1~約0.2%w/wの量の化合物1(例えば、形態A)の臭化水素酸塩;2)約64~約67%w/wの量のマンニトール及び約19~約21%w/wの量の微結晶性セルロース;3)約4~約6%w/wの量のHPMC E5;4)約4~約6%w/wの量の低pH SSG;並びに5)約3~約5%w/wの量のステアリン酸を含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、本明細書において、:1)約0.16%w/wの量の化合物1(例えば、形態A)の臭化水素酸塩;2)約65.84%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の微結晶性セルロース;3)約5%w/wの量のHPMC E5;4)約5%w/wの量の低pH SSG;並びに5)約4%w/wの量のステアリン酸を含む医薬組成物が提供される。一実施形態において、医薬組成物は、約70~約280mgの総重量を有し、一実施形態において、約0.1~約0.4mgの化合物1(遊離塩基)と均等な用量強度を提供する。一実施形態において、医薬組成物は、約70mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ4カプセル剤に含有される。一実施形態において、医薬組成物は、約140mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ2カプセル剤に含有される。一実施形態において、医薬組成物は、約210mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約280mgの総重量を有する。
一実施形態では、本明細書において、1)約0.6~約0.7%w/wの量の化合物1(例えば、形態A)の臭化水素酸塩;2)約64~約67%w/wの量のマンニトール及び約19~約21%w/wの量の微結晶性セルロース;3)約4~約6%w/wの量のHPMC E5;4)約4~約6%w/wの量の低pH SSG;並びに5)約3~約5%w/wの量のステアリン酸を含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、本明細書において、1)約0.65%w/wの量の化合物1(例えば、形態A)の臭化水素酸塩;2)約65.35%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の微結晶性セルロース;3)約5%w/wの量のHPMC E5;4)約5%w/wの量の低pH SSG;並びに5)約4%w/wの量のステアリン酸を含む医薬組成物が提供される。一実施形態において、医薬組成物は、約70~約280mgの総重量を有し、一実施形態において、約0.4~約1.6mgの化合物1(遊離塩基)と均等な用量強度を提供する。一実施形態において、医薬組成物は、約70mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ3カプセル剤に含有される。一実施形態において、医薬組成物は、約140mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約210mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約280mgの総重量を有する。
(c)化合物1の遊離塩基の医薬組成物
一実施形態では、本明細書において、1)化合物1:
、2)マンニトール及びデンプンの混合物、3)ステアリルフマル酸ナトリウム、並びに4)任意選択でフマル酸を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態では、本明細書において、1)約0.05~約4%w/wの量の化合物1;2)約90~約99.5%w/wの量のマンニトール及びデンプンの混合物;3)約0.1~約5%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約0~約10%w/wの量のフマル酸を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態において、化合物1は、結晶性化合物1である。一実施形態において、化合物1は、およそ14.6、18.2及び18.3°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。
一実施形態において、化合物1の量は、(医薬組成物の総重量の)約0.05~約4%w/wである。一実施形態において、化合物1の量は、約0.1~約2%w/wである。一実施形態において、化合物1の量は、約0.13~約1.33%w/wである。一実施形態において、化合物1の量は、約0.13~約0.27%w/wである。一実施形態において、化合物1の量は、約0.27~約0.5%w/wである。一実施形態において、化合物1の量は、約0.5~約0.67%w/wである。一実施形態において、化合物1の量は、約0.67~約1.33%w/wである。一実施形態において、化合物1の量は、約1.33~約2.67%w/wである。
一実施形態において、化合物1の量は、約0.05、約0.06、約0.07、約0.08、約0.09、約0.1、約0.11、約0.12、約0.13、約0.14、約0.15、約0.16、約0.17、約0.18、約0.19、約0.2、約0.25、約0.3、約0.35、約0.4、約0.45、約0.5、約0.55、約0.6、約0.65、約0.7、約0.75、約0.8、約0.85、約0.9、約0.95、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、約3、約3.1、約3.2、約3.3、約3.4、約3.5、約3.6、約3.7、約3.8、約3.9又は約4%w/wである。一実施形態において、量は、約0.13%w/wである。一実施形態において、量は、約0.27%w/wである。一実施形態において、量は、約0.5%w/wである。一実施形態において、量は、約0.67%w/wである。一実施形態において、量は、約1.33%w/wである。一実施形態において、量は、約2.67%w/wである。
一実施形態において、デンプンは、部分アルファ化デンプンである。
一実施形態において、マンニトール及びデンプンの混合物の量は、(医薬組成物の総重量の)約90~約99.5%w/wである。一実施形態において、マンニトール及びデンプンの混合物の量は、約95~約99%w/wである。一実施形態において、マンニトール及びデンプンの混合物の量は、約97~約99%w/wである。
一実施形態において、マンニトール及びデンプンの混合物の量は、約90、約90.5、約91、約91.5、約92、約92.5、約93、約93.5、約94、約94.5、約95、約95.5、約96、約96.5、約97、約97.5、約97.6、約97.7、約97.8、約97.9、約98、約98.1、約98.2、約98.3、約98.4、約98.5、約98.6、約98.7、約98.8、約98.9、約99又は約99.5%w/wである。一実施形態において、量は、約98%w/wである。一実施形態において、量は、約99%w/wである。一実施形態において、量は、約97.67%w/wである。一実施形態において、量は、約98.5%w/wである。一実施形態において、量は、約98.73%w/wである。一実施形態において、量は、約98.87%w/wである。
一実施形態において、マンニトールの量は、約60~約89%w/wであり、及びデンプンの量は、約10~約30%w/wである。一実施形態において、マンニトールの量は、約77~約79%w/wであり、及びデンプンの量は、約20%w/wである。
一実施形態において、マンニトールの量は、約60、約65、約70、約71、約72、約73、約74、約75、約76、約77、約78、約79、約80、約81、約82、約83、約84、約85又は約89%w/wである。一実施形態において、量は、約78%w/wである。一実施形態において、量は、約79%w/wである。一実施形態において、量は、約77.67%w/wである。一実施形態において、量は、約78.5%w/wである。一実施形態において、量は、約78.73%w/wである。一実施形態において、量は、約78.87%w/wである。
一実施形態において、デンプンの量は、約10、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24、約25又は約30%w/wである。一実施形態において、量は、約20%w/wである。
一実施形態において、デンプンとマンニトールとの重量比は、約1:2~約1:9である。一実施形態において、デンプンとマンニトールとの重量比は、約1:2.5~約1:6である。一実施形態において、デンプンとマンニトールとの重量比は、約1:3~約1:4.5である。一実施形態において、デンプンとマンニトールとの重量比は、約1:3.9である。
一実施形態において、ステアリルフマル酸ナトリウムの量は、(医薬組成物の総重量の)約0.1~約5%w/wである。一実施形態において、ステアリルフマル酸ナトリウムの量は、約0.1~約3%w/wである。一実施形態において、ステアリルフマル酸ナトリウムの量は、約0.5~約2%w/wである。
一実施形態において、ステアリルフマル酸ナトリウムの量は、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、約3、約3.5、約4、約4.5又は約5%w/wである。一実施形態において、ステアリルフマル酸ナトリウムの量は、約1%w/wである。
一実施形態において、医薬組成物は、フマル酸を含有しない。
一実施形態において、フマル酸の量は、(医薬組成物の総重量の)約0.1~約10%w/wである。一実施形態において、フマル酸の量は、約0.1~約6%w/wである。一実施形態において、フマル酸の量は、約0.5~約4%w/wである。一実施形態において、フマル酸の量は、約1~約3%w/wである。
一実施形態において、フマル酸の量は、約0.1、約0.5、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、約4、約4.5、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、約8、約8.5、約9、約9.5又は約10%w/wである。一実施形態において、フマル酸の量は、約1%w/wである。一実施形態において、フマル酸の量は、約3%w/wである。
一実施形態において、医薬組成物は、約2.1~約8.7のpH(例えば、スラリーpH)を有する。一実施形態において、pHは、約4.4~約4.8である。一実施形態において、pHは、約4.5~約4.7である。一実施形態において、pHは、約4.5である。一実施形態において、pHは、約4.6である。一実施形態において、pHは、約4.7である。
一実施形態において、医薬組成物は、約70~約250μMの平均粒子サイズを有する。一実施形態において、医薬組成物は、約120~約200μMの平均粒子サイズを有する。一実施形態において、医薬組成物は、約30~約100μMのD10を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約60~約90μMのD10を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約110~約280μMのD50を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約130~約250μMのD50を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約240~約580μMのD90を有する。一実施形態において、医薬組成物は、約350~約560μMのD90を有する。
一実施形態では、本明細書において、1)約0.1~約0.2%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約78~約79%w/wの量のマンニトール及び約19~約21%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約0.5~約1.5%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、本明細書において、1)約0.13%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約78.87%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む医薬組成物が提供される。一実施形態において、医薬組成物は、約75~約300mgの総重量を有し、一実施形態において、約0.1~約0.4mgの化合物1(遊離塩基)の用量強度を提供する。一実施形態において、医薬組成物は、約75mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ4カプセル剤に含有される。一実施形態において、医薬組成物は、約300mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ1カプセル剤に含有される。
一実施形態では、本明細書において、1)約0.2~約0.3%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約78~約79%w/wの量のマンニトール及び約19~約21%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約0.5~約1.5%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、本明細書において、1)約0.27%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約78.73%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む医薬組成物が提供される。一実施形態において、医薬組成物は、約75~約300mgの総重量を有し、一実施形態において、約0.2~約0.8mgの化合物1(遊離塩基)の用量強度を提供する。一実施形態において、医薬組成物は、約75mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ4カプセル剤に含有される。一実施形態において、医薬組成物は、約300mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ1カプセル剤に含有される。
一実施形態では、本明細書において、1)約0.4~約0.6%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約78~約79%w/wの量のマンニトール及び約19~約21%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約0.5~約1.5%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、本明細書において、1)約0.5%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約78.5%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む医薬組成物が提供される。一実施形態において、医薬組成物は、約80~約300mgの総重量を有し、一実施形態において、約0.4~約1.5mgの化合物1(遊離塩基)の用量強度を提供する。一実施形態において、医薬組成物は、約80mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ4カプセル剤に含有される。一実施形態において、医薬組成物は、約300mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ1カプセル剤に含有される。
一実施形態では、本明細書において、1)約1.2~約1.4%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約77~約78%w/wの量のマンニトール及び約19~約21%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約0.5~約1.5%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、本明細書において、1)約1.33%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約77.67%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む医薬組成物が提供される。一実施形態において、医薬組成物は、約75~約300mgの総重量を有し、一実施形態において、約1~約4mgの化合物1(遊離塩基)の用量強度を提供する。一実施形態において、医薬組成物は、約75mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ4カプセル剤に含有される。一実施形態において、医薬組成物は、約300mgの総重量を有する。一実施形態において、医薬組成物は、サイズ1カプセル剤に含有される。
一実施形態では、本明細書において、1)約0.4~約0.6%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約75~約76%w/wの量のマンニトール及び約19~約21%w/wの量の部分アルファ化デンプン;3)約0.5~約1.5%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約2.5~約3.5%w/wの量のフマル酸を含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、本明細書において、1)約0.5%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約75.5%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約3%w/wの量のフマル酸を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態では、本明細書において、1)約1.2~約1.4%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約76~約77%w/wの量のマンニトール及び約19~約21%w/wの量の部分アルファ化デンプン;3)約0.5~約1.5%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約0.5~約1.5%w/wの量のフマル酸を含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、本明細書において、1)約1.33%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約76.67%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約1%w/wの量のフマル酸を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態では、本明細書において、1)約1.2~約1.4%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約74~約75%w/wの量のマンニトール及び約19~約21%w/wの量の部分アルファ化デンプン;3)約0.5~約1.5%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約2.5~約3.5%w/wの量のフマル酸を含む医薬組成物が提供される。一実施形態では、本明細書において、1)約1.33%w/wの量の化合物1(例えば、形態K);2)約74.67%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約3%w/wの量のフマル酸を含む医薬組成物が提供される。
(d)医薬組成物の追加の実施形態
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、任意選択で、1つ以上の追加の賦形剤をさらに含み得る。追加の賦形剤としては、限定されるものではないが、湿潤剤、可溶化剤、結晶化安定剤、流動化助剤及び沈殿阻害剤が挙げられる。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、任意選択で、ポリソルベート(例えば、Tween 80)、ポロキサマー(例えば、ポロキサマー188)、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、HPBCD、VitE-TPGS、HPMCAS(例えば、HPMCAS-LF)、HPMC(例えば、HPMC E3)、PVP(例えば、PVP VA64又はPVP K30)、HPC(例えば、HPC EXF)及びタルクの1つ以上をさらに含む。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、カプセル剤に配合される。一実施形態において、カプセル剤は、HPMCカプセル剤である。一実施形態において、カプセル剤は、ゼラチンカプセル剤である。
典型的には、組成物は、単回投与量の投与用に配合される。組成物を配合するため、化合物の重量分率は、処置される症状が軽減又は改善されるような有効濃度において、選択されたビヒクル中で溶解、懸濁、分散又はそうでなければ混合される。本明細書において提供される化合物の投与に好適な医薬担体又はビヒクルとしては、特定の投与方式に好適であることが当業者に公知の任意のそのような担体が挙げられる。
さらに、化合物は、組成物中の唯一の薬学的に活性な成分として配合することができるか又は他の活性成分と組み合わせることができる。リポソーム懸濁液、例として、組織標的化リポソーム、例えば腫瘍標的化リポソームも、薬学的に許容可能な担体として好適であり得る。これらは、当業者に公知の方法に従って調製することができる。例えば、リポソーム配合物は、当業者に公知の方法で調製することができる。簡潔に述べると、卵ホスファチジルコリン及び脳ホスファチジルセリン(7:3のモル比)をフラスコの内側上で乾燥させることにより、リポソーム、例えば多重層ベシクル(MLV)を形成することができる。本明細書において提供される化合物の二価カチオンを欠くリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中溶液を添加し、脂質膜が分散するまでフラスコを振盪する。得られたベシクルを洗浄して未カプセル化化合物を除去し、遠心分離によりペレット化し、次いでPBS中で再懸濁させる。
活性化合物は、処置される患者に対する不所望な副作用の不存在下で治療有用効果を付与するのに十分な量で薬学的に許容可能な担体に含まれる。治療有効濃度は、本明細書に記載のインビトロ及びインビボ系で化合物を試験することにより経験的に決定し、次いでそれからヒトに対する投与量について外挿することができる。
医薬組成物中の活性化合物の濃度は、活性化合物の吸収、組織分布、不活性化、代謝及び排泄速度、化合物の物理化学的特徴、投与スケジュール及び投与量並びに当業者に公知の他の要因に依存する。例えば、送達される量は、癌、例として、固形腫瘍及び血液由来腫瘍の症状の1つ以上を改善するために十分なものである。
非経口、皮内、皮下又は外用適用に使用される液剤又は懸濁剤は、以下の構成成分のいずれかを含み得る:無菌希釈剤、例えば注射用水、生理食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジメチルアセトアミド又は他の合成溶媒;抗菌剤、例えばベンジルアルコール及びメチルパラベン;酸化防止剤、例えばアスコルビン酸、重亜硫酸ナトリウム;キレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA);緩衝剤、例えば酢酸塩、クエン酸塩、リン酸塩;及び等張性の調整のための薬剤、例えば塩化ナトリウム又はデキストロース。非経口製剤は、アンプル、ペン、使い捨てシリンジ又はガラス、プラスチック若しくは他の好適な材料で製造された単回若しくは複数回投与用バイアル中でカプセル化することができる。
化合物が不十分な溶解度を示す場合、化合物を可溶化させる方法を使用することができる。このような方法は当業者に公知であり、それらとしては、限定されるものではないが、共溶媒、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)の使用、界面活性剤、例えばTWEEN(登録商標)の使用又は水性重炭酸ナトリウム中での溶出が挙げられる。
化合物の混合又は添加時、得られる混合物は、溶液、懸濁液又は乳濁液などであり得る。得られる混合物の形態は、多数の要因、例として、意図される投与方式及び選択された担体又はビヒクル中の化合物の溶出度に依存する。有効濃度は、処置される疾患、障害又は病態の症状を改善するために十分な濃度であり、経験的に決定することができる。
医薬組成物は、単位剤形、例えば好適な量の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含有する、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤、無菌の非経口溶液又は懸濁剤並びに経口液剤又は懸濁剤及び油中水型乳剤で、ヒト及び動物への投与のために提供される。薬学的に治療活性な化合物及びその塩は、単位剤形又は複数回剤形で配合され、投与される。本明細書において使用される単位用量形態は、ヒト及び動物対象に好適な物理的に区別される単位を指し、当技術分野において公知のとおり個々に包装される。各単位用量は、要求される医薬担体、ビヒクル又は希釈剤を伴い、所望の治療効果をもたらすために十分な所定量の治療活性化合物を含有する。単位用量形態の例としては、アンプル及びシリンジ並びに個々に包装された錠剤又はカプセル剤が挙げられる。単位用量形態は、その一部分又は複数で投与することができる。複数回用量形態は、分割された単位用量形態で投与すべき、単一容器で包装された複数の同一単位剤形である。複数回用量形態の例としては、バイアル、錠剤若しくはカプセル剤のボトル又はパイント若しくはガロンのボトルが挙げられる。したがって、複数回用量形態は、包装において分割されていない複数回の単位用量である。
0.005%~100%の範囲の活性成分を含有し、残部が非毒性担体から構成される剤形又は組成物を調製することができる。経口投与のため、薬学的に許容可能な非毒性組成物は、通常用いられる賦形剤、例えば医薬グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、滑石、セルロース誘導体、クロスカルメロースナトリウム、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム又はサッカリンナトリウムなどのいずれかを取り込むことにより形成される。このような組成物としては、液剤、懸濁剤、錠剤、カプセル剤、散剤及び徐放性配合物、例えば、限定されるものではないが、埋植及びマイクロカプセル化送達系及び生分解性、生体適合性ポリマー、例えばコラーゲン、エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリオルトエステル、ポリ乳酸などが挙げられる。これらの組成物の調製方法は、当業者に公知である。
活性化合物又は薬学的に許容可能な塩は、体内からの急速な排除から化合物を保護する担体、例えば持続放出配合物又はコーティング剤を用いて調製することができる。
組成物は、所望の特性の組み合わせを得るために他の活性化合物を含み得る。本明細書において提供される化合物又は本明細書に記載されるその薬学的に許容可能な塩は、有利には、上記に言及される疾患又は医学的病態、例えば酸化ストレスに関連する疾患の1つ以上の処置に有益であると一般的な技術分野で公知の別の薬理学的薬剤と一緒に治療又は予防目的で投与することもできる。このような組み合わせ療法は、本明細書において提供される組成物及び処置方法のさらなる態様を構成することを理解すべきである。
(e)剤形を作製する方法
本明細書において提供される医薬組成物(剤形)は、調剤方法のいずれかにより調製することができるが、全ての方法は、活性成分を、1つ以上の必要成分を構成する賦形剤と会合させるステップを含む。一般に、組成物は、活性成分を、液体賦形剤又は微粉砕固体賦形剤又はその両方と均一に混和(例えば、直接ブレンド)し、次いで必要に応じて生成物を所望の外形に成形することにより(例えば、ローラ圧縮(RC)、HSWG、圧縮及び/又はカプセル化プロセスを用いることにより)調製される。所望により、錠剤は、標準的な水性又は非水性技術によりコーティングすることができる。
本明細書において提供される剤形は、圧縮又は成形により、任意選択で1つ以上の副成分を用いて調製することができる。圧縮錠剤は、好適な機械中で、自由流動形態、例えば粉末又は顆粒の活性成分を圧縮し、任意選択で上記の賦形剤及び/又は界面活性剤若しくは分散剤と混合することにより調製することができる。湿製錠剤は、適切な機械中で、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化化合物の混合物を成形することにより作製することができる。本明細書において提供される剤形のカプセル化は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸カルシウム又はゼラチンのカプセル剤を使用して行うことができる。
一部の実施形態において、活性成分及び賦形剤は、直接ブレンドし、例えばカプセル剤中に充填するか又は錠剤に直接圧縮する。ある例において、直接ブレンド剤形は、圧縮(例えば、ローラ圧縮)剤形よりも有利であり得る。一部の実施形態において、直接ブレンド剤形は、直接ブレンドプロセスが、機械的ストレス(例えば、圧縮)時に分解に感受性の分子のより良好な安定性をもたらし得るため、圧縮(例えば、ローラ圧縮)剤形よりも有利であり得る。一部の実施形態において、直接ブレンドは、活性成分の分解の最小化も支援する。
一部の実施形態において、ローラ圧縮プロセスは、顆粒内成分をブレンダ中で混合し、コーミルを使用して脱凝集化し、ローラ圧縮機に通過させ、粉砕して顆粒を生成することを含む。ローラ圧縮プロセスにおいて、さらに加工のために圧縮材料をより小さい粒子に粉砕することが多い。製造におけるこのステップの目的は、材料の粒子サイズを低減させることである。次いで、粉砕材料を他の成分とブレンドしてから、最終剤形を製造する。
一部の実施形態において、高剪断湿式造粒(HSWG)プロセスは、顆粒内成分の事前のブレンド、混合しながらの水の添加、湿式塊化、流動床乾燥、共粉砕、最終滑沢化及びカプセル化を含む。
ある活性成分については、特に低い溶出度を有する化合物については、活性成分の粒子サイズを微粉に低減させて活性成分の溶出の速度の増加を支援する。溶出の速度の増加は、胃腸管中での活性成分の有効な吸収に必要であることが多い。しかしながら、微粉の直接ブレンド及びカプセル剤中への充填については、賦形剤は、好ましくは、成分を直接ブレンドプロセスに好適とする、ある特徴を提供すべきである。このような特徴の例としては、限定されるものではないが、許容可能な流動特徴が挙げられる。したがって、一実施形態では、本明細書において、得られる混合物を直接ブレンドプロセスに好適とする特徴、例えば良好な流動特徴を提供し得る賦形剤の使用及びそれを含む組成物が提供される。
6.3 使用方法
一実施形態では、本明細書において、多発性骨髄腫を処置する方法であって、患者に本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。一実施形態では、本明細書において、多発性骨髄腫を処置する方法における使用のための本明細書において提供される医薬組成物であって、方法は、前記医薬組成物を患者に投与することを含む医薬組成物が提供される。
一実施形態では、本明細書において、多発性骨髄腫を予防する方法であって、患者に本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。一実施形態では、本明細書において、多発性骨髄腫を予防する方法における使用のための本明細書において提供される医薬組成物であって、方法は、前記化合物を患者に投与することを含む医薬組成物が提供される。
一実施形態では、本明細書において、多発性骨髄腫を管理する方法であって、患者に本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。一実施形態では、本明細書において、多発性骨髄腫を管理する方法における使用のための本明細書において提供される医薬組成物であって、方法は、前記化合物を患者に投与することを含む医薬組成物が提供される。
一実施形態では、本明細書において、患者のInternational Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)(Durie BGM,Harousseau J-L,Miguel JS,et al.International uniform response criteria for multiple myeloma.Leukemia,2006;(10)10:1-7を参照されたい)を用いて評価される治療応答を誘導する方法であって、有効量の本明細書において提供される医薬組成物を、多発性骨髄腫を有する患者に投与することを含む方法も提供される。別の実施形態において、本明細書において、患者におけるInternational Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)により決定される厳格な完全奏効、完全奏効又は最良部分奏効を達成する方法であって、有効量の本明細書において提供される医薬組成物を、多発性骨髄腫を有する患者に投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書において、患者における全生存期間、無増悪生存期間、無イベント生存期間、無増悪期間又は無病生存期間の増加を達成する方法であって、有効量の本明細書において提供される医薬組成物を、多発性骨髄腫を有する患者に投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書において、患者における全生存期間の増加を達成する方法であって、有効量の本明細書において提供される医薬組成物を、多発性骨髄腫を有する患者に投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書において、患者における無増悪生存期間の増加を達成する方法であって、有効量の本明細書において提供される医薬組成物を、多発性骨髄腫を有する患者に投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書において、患者における無イベント生存期間の増加を達成する方法であって、有効量の本明細書において提供される医薬組成物を、多発性骨髄腫を有する患者に投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書において、患者における無増悪期間の増加を達成する方法であって、有効量の本明細書において提供される医薬組成物を、多発性骨髄腫を有する患者に投与することを含む方法が提供される。別の実施形態において、本明細書において、患者における無病生存期間の増加を達成する方法であって、有効量の本明細書において提供される医薬組成物を、多発性骨髄腫を有する患者に投与することを含む方法が提供される。
本明細書において、多発性骨髄腫について以前に処置されたことがあるが、標準療法に対して非応答性である患者及び以前に処置されたことがない患者を処置する方法も提供される。多発性骨髄腫を処置するために手術を受けたことがある患者及び受けたことがない患者を処置する方法がさらに包含される。本明細書において、以前に移植療法を受けたことがある患者及び受けたことがない患者を処置する方法も提供される。
本明細書において提供される方法は、再発性、難治性又は抵抗性の多発性骨髄腫の処置を含む。本明細書において提供される方法は、再発性、難治性又は抵抗性の多発性骨髄腫の予防を含む。本明細書において提供される方法は、再発性、難治性又は抵抗性の多発性骨髄腫の管理を含む。一部のこのような実施形態において、骨髄腫は、初発、2回目、3回目、4回目又は5回目に再発した多発性骨髄腫である。一実施形態では、本明細書において提供される方法は、微小残存病変(MRD)を低減させるか、維持するか又は排除する。一実施形態では、本明細書において提供される方法は、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することにより、種々のタイプの多発性骨髄腫、例えば意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)、低リスク、中リスク及び高リスクの多発性骨髄腫、新たに診断された多発性骨髄腫(低リスク、中リスク及び高リスクの新たに診断された多発性骨髄腫を含む)、移植適格及び移植不適格の多発性骨髄腫、くすぶり型(低悪性度)多発性骨髄腫(低リスク、中リスク及び高リスクのくすぶり型多発性骨髄腫を含む)、活動性多発性骨髄腫、孤立性形質細胞腫、髄外性形質細胞腫、形質細胞白血病、中枢神経系多発性骨髄腫、軽鎖骨髄腫、非分泌性骨髄腫、免疫グロブリンD骨髄腫並びに免疫グロブリンE骨髄腫を処置、予防又は管理することを包含する。別の実施形態において、本明細書において提供される方法は、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することにより、遺伝子異常、例えばサイクリンD転座(例えば、t(11;14)(q13;q32);t(6;14)(p21;32);t(12;14)(p13;q32);又はt(6;20));MMSET転座(例えば、t(4;14)(p16;q32));MAF転座(例えば、t(14;16)(q32;q32);t(20;22);t(16;22)(q11;q13);若しくはt(14;20)(q32;q11));又は他の染色体因子(例えば、17p13若しくは13番染色体の欠失;del(17/17p)、非高二倍性及び増幅(1q))を特徴とする多発性骨髄腫を処置、予防又は管理することを包含する。
一部の実施形態において、方法は、導入療法として治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含む。一部の実施形態において、方法は、地固め療法として治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含む。一部の実施形態において、方法は、維持療法として治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含む。
本明細書に記載の方法の特定の一実施形態において、多発性骨髄腫は、形質細胞白血病である。
本明細書に記載の方法の一実施形態において、多発性骨髄腫は、高リスクの多発性骨髄腫である。一部のこのような実施形態において、高リスクの多発性骨髄腫は、再発性又は難治性である。一実施形態において、高リスクの多発性骨髄腫は、初回処置から12か月以内に再発する多発性骨髄腫である。さらに別の実施形態において、高リスクの多発性骨髄腫は、遺伝子異常、例えばdel(17/17p)及びt(14;16)(q32;q32)の1つ以上を特徴とする多発性骨髄腫である。一部のこのような実施形態において、高リスクの多発性骨髄腫は、1回、2回又は3回の以前の処置に対して再発性又は難治性である。
一実施形態において、多発性骨髄腫は、p53突然変異を特徴とする。一実施形態において、p53突然変異は、Q331突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、R273H突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、K132突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、K132N突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、R337突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、R337L突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、W146突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、S261突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、S261T突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、E286突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、E286K突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、R175突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、R175H突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、E258突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、E258K突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、A161突然変異である。一実施形態において、p53突然変異は、A161T突然変異である。
一実施形態において、多発性骨髄腫は、p53のホモ接合型欠失を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、野生型p53のホモ接合型欠失を特徴とする。
一実施形態において、多発性骨髄腫は、野生型p53を特徴とする。
一実施形態において、多発性骨髄腫は、1つ以上の発癌性ドライバーの活性化を特徴とする。一実施形態において、1つ以上の発癌性ドライバーは、C-MAF、MAFB、FGFR3、MMset、サイクリンD1及びサイクリンDからなる群から選択される。一実施形態において、多発性骨髄腫は、C-MAFの活性化を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、MAFBの活性化を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、FGFR3及びMMsetの活性化を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、C-MAF、FGFR3及びMMsetの活性化を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、サイクリンD1の活性化を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、MAFB及びサイクリンD1の活性化を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、サイクリンDの活性化を特徴とする。
一実施形態において、多発性骨髄腫は、1つ以上の染色体転座を特徴とする。一実施形態において、染色体転座は、t(14;16)である。一実施形態において、染色体転座は、t(14;20)である。一実施形態において、染色体転座は、t(4;14)である。一実施形態において、染色体転座は、t(4;14)及びt(14;16)である。一実施形態において、染色体転座は、t(11;14)である。一実施形態において、染色体転座は、t(6;20)である。一実施形態において、染色体転座は、t(20;22)である。一実施形態において、染色体転座は、t(6;20)及びt(20;22)である。一実施形態において、染色体転座は、t(16;22)である。一実施形態において、染色体転座は、t(14;16)及びt(16;22)である。一実施形態において、染色体転座は、t(14;20)及びt(11;14)である。
一実施形態において、多発性骨髄腫は、Q331 p53突然変異、C-MAFの活性化及びt(14;16)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、p53のホモ接合型欠失、C-MAFの活性化及びt(14;16)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、K132N p53突然変異、MAFBの活性化及びt(14;20)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、野生型p53、FGFR3及びMMsetの活性化並びにt(4;14)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、野生型p53、C-MAFの活性化及びt(14;16)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、p53のホモ接合型欠失、FGFR3、MMset及びC-MAFの活性化並びにt(4;14)及びt(14;16)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、p53のホモ接合型欠失、サイクリンD1の活性化及びt(11;14)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、R337L p53突然変異、サイクリンD1の活性化及びt(11;14)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、W146 p53突然変異、FGFR3及びMMsetの活性化並びにt(4;14)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、S261T p53突然変異、MAFBの活性化並びにt(6;20)及びt(20;22)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、E286K p53突然変異、FGFR3及びMMsetの活性化並びにt(4;14)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、R175H p53突然変異、FGFR3及びMMsetの活性化並びにt(4;14)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、E258K p53突然変異、C-MAFの活性化並びにt(14;16)及びt(16;22)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、野生型p53、MAFB及びサイクリンD1の活性化並びにt(14;20)及びt(11;14)における染色体転座を特徴とする。一実施形態において、多発性骨髄腫は、A161T p53突然変異、サイクリンDの活性化及びt(11;14)における染色体転座を特徴とする。
本明細書に記載の方法の一部の実施形態において、多発性骨髄腫は、移植適格の新たに診断された多発性骨髄腫である。別の実施形態において、多発性骨髄腫は、移植不適格の新たに診断された多発性骨髄腫である。
さらに他の実施形態において、多発性骨髄腫は、初期処置後の早期進行(例えば、12か月未満)を特徴とする。さらに他の実施形態において、多発性骨髄腫は、自家幹細胞移植後の早期進行(例えば、12か月未満)を特徴とする。別の実施形態において、多発性骨髄腫は、レナリドミドに対して難治性である。別の実施形態において、多発性骨髄腫は、ポマリドミドに対して難治性である。一部のこのような実施形態において、多発性骨髄腫は、ポマリドミドに対して難治性であると予測される(例えば、分子キャラクタリゼーションによる)。別の実施形態において、多発性骨髄腫は、3つ以上の処置に対して再発性又は難治性であり、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、イキサゾミブ、オプロゾミブ若しくはマリゾミブ)及び免疫調節化合物(例えば、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、イベルドミド若しくはアバドミド)に曝露されたか、又はプロテアソーム阻害剤及び免疫調節化合物に対して二重難治性である。さらに他の実施形態において、多発性骨髄腫は、3つ以上の以前の治療、例として、例えばCD38モノクローナル抗体(CD38 mAb、例えばダラツムマブ若しくはイサツキシマブ)、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、イキサゾミブ若しくはマリゾミブ)及び免疫調節化合物(例えば、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、イベルドミド若しくはアバドミド)に対して再発性若しくは難治性であるか、又はプロテアソーム阻害剤若しくは免疫調節化合物及びCD38 mAbに対して二重難治性である。さらに他の実施形態において、多発性骨髄腫は、三重難治性であり、例えば、多発性骨髄腫は、本明細書に記載のとおり、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、イキサゾミブ、オプロゾミブ又はマリゾミブ)、免疫調節化合物(例えば、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、イベルドミド又はアバドミド)及び1つの他の活性剤に対して難治性である。
ある実施形態において、本明細書において、腎機能障害又はその症状を有する患者における多発性骨髄腫、例として、再発性/難治性多発性骨髄腫を処置、予防及び/又は管理する方法であって、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を、腎機能障害を伴う再発性/難治性多発性骨髄腫を有する患者に投与することを含む方法が提供される。
ある実施形態において、本明細書において、虚弱患者における多発性骨髄腫、例として、再発性若しくは難治性多発性骨髄腫又はその症状を処置、予防及び/又は管理する方法であって、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を、多発性骨髄腫を有する虚弱患者に投与することを含む方法が提供される。一部のこのような実施形態において、虚弱患者は、導入療法に対する不適格又はデキサメタゾン処置に対する不耐性を特徴とする。一部のこのような実施形態において、虚弱患者は、例えば、65歳超の高齢者である。
ある実施形態において、本明細書において、多発性骨髄腫を処置、予防又は管理する方法であって、患者に治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含み、多発性骨髄腫は、フォースライン再発性/難治性多発性骨髄腫である方法が提供される。
ある実施形態において、本明細書において、多発性骨髄腫を処置、予防又は管理する方法であって、患者に導入療法として治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含み、多発性骨髄腫は、新たに診断された移植適格多発性骨髄腫である方法が提供される。
ある実施形態において、本明細書において、多発性骨髄腫を処置、予防又は管理する方法であって、患者に他の治療又は移植の後の維持療法として治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含み、多発性骨髄腫は、他の治療又は移植前に新たに診断された移植適格多発性骨髄腫である方法が提供される。
ある実施形態において、本明細書において、多発性骨髄腫を処置、予防又は管理する方法であって、患者に他の治療又は移植の後の維持療法として治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態において、多発性骨髄腫は、他の治療及び/又は移植前に新たに診断された移植適格多発性骨髄腫である。一部の実施形態において、移植前の他の治療は、化学療法又は化合物1での処置である。
ある実施形態において、本明細書において、多発性骨髄腫を処置、予防又は管理する方法であって、患者に治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含み、多発性骨髄腫は、1回、2回又は3回の以前の処置に対して再発性又は難治性である高リスクの多発性骨髄腫である方法が提供される。
ある実施形態において、本明細書において、多発性骨髄腫を処置、予防又は管理する方法であって、患者に治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物を投与することを含み、多発性骨髄腫は、新たに診断された移植不適格多発性骨髄腫である方法が提供される。
ある実施形態において、化合物の治療又は予防有効量は、1日当たり約0.01~約25mg、1日当たり約0.01~約10mg、1日当たり約0.01~約5mg、1日当たり約0.01~約2mg、1日当たり約0.01~約1mg、1日当たり約0.01~約0.5mg、1日当たり約0.01~約0.25mg、1日当たり約0.1~約25mg、1日当たり約0.1~約10mg、1日当たり約0.1~約5mg、1日当たり約0.1~約2mg、1日当たり約0.1~約1mg、1日当たり約0.1~約0.5mg、1日当たり約0.1~約25mg、1日当たり約0.5~約25mg、1日当たり約0.5~約10mg、1日当たり約0.5~約5mg、1日当たり約0.5~約2mg、1日当たり約0.5~約1mg、1日当たり約1~約25mg、1日当たり約1~約10mg、1日当たり約1~約5mg、1日当たり約1~約2.5mg又は1日当たり約1~約2mgである。一実施形態において、化合物1の治療又は予防有効量は、1日当たり約0.1mg~1日当たり約0.4mgである。
ある実施形態において、治療又は予防有効量は、1日当たり約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約15、約20又は約25mgである。一部のこのような実施形態において、治療又は予防有効量は、1日当たり約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6又は約0.7mgである。
一実施形態において、本明細書に記載の病態についての化合物1の推奨1日用量範囲は、好ましくは、単回の1日1回用量として又は1日にわたる分割用量で与えて1日当たり約0.1mg~約25mgの範囲内である。他の実施形態において、投与量は、1日当たり約0.1~約10mgの範囲である。1日当たりの具体的な用量としては、1日当たり0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24又は25mgが挙げられる。1日当たりのより具体的な用量としては、1日当たり0.1、0.2、0.3、0.4又は0.5mgが挙げられる。
具体的な実施形態において、推奨される開始投与量は、1日当たり0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、2、3、4、5、10、15、20又は25mgであり得る。別の実施形態において、推奨される開始投与量は、1日当たり0.1、0.2、0.3、0.4又は0.5mgであり得る。用量は、1日当たり1、2、3、4又は5mgまで漸増させることができる。
ある実施形態において、治療又は予防有効量は、約0.001~約5mg/kg/日、約0.001~約4mg/kg/日、約0.001~約3mg/kg/日、約0.001~約2mg/kg/日、約0.001~約1mg/kg/日、約0.001~約0.05mg/kg/日、約0.001~約0.04mg/kg/日、約0.001~約0.03mg/kg/日、約0.001~約0.02mg/kg/日、約0.001~約0.01mg/kg/日又は約0.001~約0.005mg/kg/日である。
投与される用量は、mg/kg/日以外の単位で表すこともできる。例えば、非経口投与についての用量は、mg/m2/日として表すことができる。当業者は、対象の所与の身長若しくは体重のいずれか又はその両方に対する用量をmg/kg/日からmg/m2/日に変換する方法を容易に理解する(www.fda.gov/cder/cancer/animalframe.htmを参照されたい)。例えば、65kgのヒトについての1mg/kg/日の用量は、38mg/m2/日とほぼ等しい。
ある実施形態において、本明細書において提供される方法の1つで処置すべき患者は、本明細書において提供される医薬組成物の投与前に多発性骨髄腫療法で治療されたことがない。ある実施形態において、本明細書において提供される方法の1つで処置すべき患者は、本明細書において提供される医薬組成物の投与前に多発性骨髄腫療法で治療されたことがある。ある実施形態において、本明細書において提供される方法の1つで処置すべき患者は、抗多発性骨髄腫療法に対する薬物耐性を発現している。一部のこのような実施形態において、患者は、1、2又は3つの抗多発性骨髄腫療法に対する抵抗性を発現しており、治療法は、CD38モノクローナル抗体(CD38 mAb、例えばダラツムマブ又はイサツキシマブ)、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、イキサゾミブ又はマリゾミブ)及び免疫調節化合物(例えば、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、イベルドミド又はアバドミド)から選択される。
本明細書において提供される方法は、患者の年齢に関係なく患者を処置することを包含する。一部の実施形態において、対象は、18歳以上である。他の実施形態において、対象は、18、25、35、40、45、50、55、60、65又は70歳超である。他の実施形態において、対象は、65歳未満である。他の実施形態において、対象は、65歳超である。一実施形態において、対象は、高齢の多発性骨髄腫の対象、例えば65歳超の対象である。一実施形態において、対象は、高齢の多発性骨髄腫対象、例えば75歳超の対象である。
処置すべき疾患の状態及び対象の病態に応じて、本明細書において提供される医薬組成物は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、CIV、大槽内注射若しくは注入、皮下注射若しくは埋植)、吸入、鼻腔内、膣内、直腸、舌下又は外用(例えば、経皮若しくは局所)投与経路により投与することができる。本明細書において提供される医薬組成物は、各投与経路に適切な薬学的に許容可能な賦形剤、担体、アジュバント及びビヒクルを有する好適な投与量単位で単独で又は一緒に配合することができる。
一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、経口投与する。別の実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、非経口投与する。さらに別の実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、静脈内投与する。
本明細書において提供される医薬組成物は、単回用量として、例えば単回ボーラス注射又は経口錠剤若しくは経口丸剤として;或いは経時的に、例えば経時的な持続注入又は経時的な分割ボーラス投与などで送達することができる。本明細書に記載の化合物は、必要に応じて、例えば患者が病勢安定若しくは退縮を経験するまで又は患者が疾患進行若しくは許容不可能な毒性を経験するまで反復投与することができる。病勢安定又はその欠如は、当技術分野において公知の方法、例えば患者の症状の評価、身体検査、X線、CAT、PET又はMRIスキャンを使用して撮像された腫瘍の可視化及び他の一般に許容される評価モダリティにより決定する。
本明細書において提供される医薬組成物は、1日1回(QD又はqd)投与するか、又は複数回の1日用量、例えば1日2回(BID又はbid)、1日3回(TID又はtid)及び1日4回(QID又はqid)などに分割することもできる。加えて、投与は、継続的(すなわち連続日又は毎日として連日)、間欠的、例えばサイクル(すなわち数日間、数週間又は数か月間の薬物を用いない休薬を含む)であり得る。本明細書において使用されるとき、「連日」という用語は、例えば、ある期間、治療化合物を毎日1回又は2回以上投与することを意味するものとする。「継続的な」という用語は、少なくとも7日~52週間の中断されない期間、治療化合物を連日投与することを意味するものとする。本明細書において使用される「間欠的な」又は「間欠的に」という用語は、等間隔又は不等間隔のいずれかで停止及び開始することを意味するものとする。例えば、本明細書において提供される医薬組成物の間欠投与は、週1~6日の投与、サイクルにおける投与(例えば、2~8週間連続の連日投与、次いで最長1週間の無投与の休薬期間)又は1日おきの投与である。本明細書において使用される「サイクリング」という用語は、治療化合物を連日投与又は連続投与するが、休薬期間を伴うことを意味するものとする。一部のこのような実施形態において、投与は2~6日間1日1回とし、次いで5~7日間の無投与の休薬期間とする。
一部の実施形態において、投与頻度は、約1日1回用量~約1か月1回用量の範囲である。ある実施形態において、投与は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、隔日1回、週2回、1週間ごとに1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回又は4週間ごとに1回である。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、1日1回投与する。別の実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、1日2回投与する。さらに別の実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、1日3回投与する。さらに別の実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、1日4回投与する。
一実施形態において、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物は、最長で20日間の投与期間とその後の休薬期間を含む処置サイクルで投与する。一実施形態において、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物は、最長で15日間の投与期間とその後の休薬期間を含む処置サイクルで投与する。一実施形態において、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物は、最長で10日間の投与期間とその後の休薬期間を含む処置サイクルで投与する。一実施形態において、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物は、最長で7日間の投与期間とその後の休薬期間を含む処置サイクルで投与する。一実施形態において、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物は、最長で5日間の投与期間とその後の休薬期間を含む処置サイクルで投与する。一実施形態において、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物は、最長で4日間の投与期間とその後の休薬期間を含む処置サイクルで投与する。一実施形態において、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物は、最長で3日間の投与期間とその後の休薬期間を含む処置サイクルで投与する。
一実施形態において、処置サイクルは、最長で14日間の投与期間とその後の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で10日間の投与期間とその後の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で7日間の投与期間とその後の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で5日間の投与期間とその後の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で4日間の投与期間とその後の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で3日間の投与期間とその後の休薬期間を含む。
一実施形態において、休薬期間は、約2日間~最長で約11日間である。一実施形態において、休薬期間は、約2日~最長で約10日間である。一実施形態において、休薬期間は、約2日間である。一実施形態において、休薬期間は、約3日間である。一実施形態において、休薬期間は、約4日間である。一実施形態において、休薬期間は、約5日間である。一実施形態において、休薬期間は、約6日間である。別の実施形態において、休薬期間は、約7日間である。別の実施形態において、休薬期間は、約8日間である。別の実施形態において、休薬期間は、約9日間である。別の実施形態において、休薬期間は、約10日間である。別の実施形態において、休薬期間は、約11日間である。
一実施形態において、処置サイクルは、最長で15日間の投与期間とその後の約2日~最長で約10日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で10日間の投与期間とその後の約2日間~最長で約10日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で7日間の投与期間とその後の約2日間~最長で約10日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で5日間の投与期間とその後の約2日間~最長で約10日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で3日間の投与期間とその後の約10日間~最長で約15日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で3日間の投与期間とその後の約3日間~最長で約15日間の休薬期間を含む。
一実施形態において、処置サイクルは、最長で15日間の投与期間とその後の7日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で10日間の投与期間とその後の5日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で10日間の投与期間とその後の4日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で10日間の投与期間とその後の3日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で10日間の投与期間とその後の2日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で7日間の投与期間とその後の7日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で5日間の投与期間とその後の5日間の休薬期間を含む。一実施形態において、処置サイクルは、最長で3日間の投与期間とその後の11日間の休薬期間を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、最長で5日間の投与期間とその後の9日間の休薬期間を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、最長で5日間の投与期間とその後の2日間の休薬期間を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、最長で3日間の投与期間とその後の4日間の休薬期間を含む。
一実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、28日サイクルの1~5日目の投与を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物の、28日サイクルの1~10日目の投与を含む。一実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、28日サイクルの1~21日目の投与を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、7日サイクルの1~5日目の投与を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、7日サイクルの1~7日目の投与を含む。一実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、28日サイクルの1~10日目及び15~24日目の投与を含む(本明細書において20/28投与サイクルと称される)。一実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、28日サイクルの1~3日目及び15~18日目の投与を含む。一実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、28日サイクルの1~7日目及び15~21日目の投与を含む(本明細書において14/28投与サイクルと称される)。一実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、28日サイクルの1~5日目及び15~19日目の投与を含む(本明細書において10/28投与サイクルと称される)。一実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、28日サイクルの1~3日目及び15~17日目の投与を含む(本明細書において6/28投与サイクルと称される)。
一実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、21日サイクルの1~14日目の投与を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物の、21日サイクルの1~4日目及び8~11日目の投与を含む。一実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、21日サイクルの1~5日目及び8~12日目の投与を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、21日サイクルの1~5日目及び11~15日目の投与を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、21日サイクルの1~5日目、8~12日目及び15~19日目の投与を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、21日サイクルの1~4日目、8~11日目及び15~18日目の投与を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、21日サイクルの1~4日目、8~10日目及び15~17日目の投与を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、21日サイクルの1~3日目及び8~11日目の投与を含む。別の実施形態において、処置サイクルは、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物の、21日サイクルの1~3日目及び11~13日目の投与を含む。
本明細書に記載のいずれの処置サイクルも、少なくとも2、3、4、5、6、7、8サイクル以上繰り返すことができる。ある例において、本明細書に記載の処置サイクルは、1~約24サイクル、約2~約16サイクル又は約2~約4サイクルを含む。ある例において、本明細書に記載の処置サイクルは、1~約4サイクルを含む。ある実施形態において、サイクル1~4は、全て28日サイクルである。一部の実施形態において、治療有効量の本明細書において提供される医薬組成物は、28日間の1~13サイクル(例えば、約1年)投与する。ある例において、サイクリング療法はサイクル数が制限されず、治療法は疾患進行まで継続する。サイクルは、ある例において、本明細書に記載の投与期間及び/又は休薬期間の継続期間の変動を含み得る。
一実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物を、約0.1mg/日、0.2mg/日、0.3mg/日、0.4mg/日、0.5mg/日、0.6mg/日、0.7mg/日、0.8mg/日、0.9mg/日、1.0mg/日、5.0mg/日又は10mg/日の投与量で1日1回投与することを含む。一実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物を、約0.1mg/日、0.2mg/日、0.3mg/日、0.4mg/日、0.5mg/日、0.6mg/日、0.7mg/日又は0.8mg/日の投与量で1日1回投与することを含む。一部のこのような実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物を、28日サイクルの1~10日目に、約0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg又は0.5mgの投与量で1日1回投与することを含む。一部のこのような実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物を、28日サイクルの1~10日目及び15~24日目に、約0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg又は0.5mgの投与量で1日1回投与することを含む。一部のこのような実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物を、28日サイクルの1~10日目及び15~24日目に、約0.1mgの投与量で1日1回投与することを含む。他の実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物を、28日サイクルの1~3日目に、約0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg又は0.5mgの投与量で1日2回投与することを含む。他の実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物を、28日サイクルの1~3日目及び15~19日目に、約0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg又は0.5mgの投与量で1日2回投与することを含む。他の実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物を、28日サイクルの1~3日目及び15~17日目に、約0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg又は0.5mgの投与量で1日2回投与することを含む。他の実施形態において、処置サイクルは、本明細書において提供される医薬組成物を、28日サイクルの1~3日目及び15~17日目に、約0.2mgの投与量で1日2回投与することを含む。このような一実施形態において、医薬組成物を、28日サイクル、例えばサイクル1における1~3日目(朝方及び夜間)、14日目(夜間のみ)、15日目及び16日目(朝方及び夜間)並びに17日目(朝方のみ)に投与する。
明確性を理由に、特に規定のない限り、本明細書において言及される化合物1の用量は、化合物1のその遊離塩基形態での量を指すことに留意されたい。例えば、化合物1の薬学的に許容可能な塩が使用される場合、上記の所与の量はそれに応じて適合させる必要がある。
6.4 第2の活性剤との組み合わせ療法
本明細書において提供される医薬組成物は、慣用の治療法、例として、限定されるものではないが、手術、生物療法(例えば、チェックポイント阻害剤での免疫療法を含む)、放射線療法、化学療法、幹細胞移植、細胞療法又は多発性骨髄腫を処置、予防若しくは管理するために現在使用される他の非薬物ベースの治療法と組み合わせるか又は併用することもできる(例えば、その治療法前、その間又はその後)。本明細書において提供される化合物及び慣用の治療法の組み合わせ使用は、ある患者において予想外に有効であるユニークな処置レジメンを提供し得る。理論により限定されるものではないが、本明細書において提供される医薬組成物は、慣用の治療法と同時に与えられる場合、相加効果又は相乗効果を提供し得ると考えられる。
本明細書の他箇所で考察されるとおり、本明細書において、慣用の治療法、例として、限定されるものではないが、手術、化学療法、放射線療法、生物療法及び免疫療法に伴う有害又は不所望な効果を低減させ、処置し、且つ/又は予防する方法が包含される。本明細書において提供される医薬組成物及び他の活性成分は、慣用の治療法に伴う有害効果の発生前、発生中又は発生後に患者に投与することができる。
本明細書において提供される医薬組成物は、本明細書に記載の多発性骨髄腫の処置及び/又は予防に有用な他の治療剤と組み合わせるか、又はそれとの組み合わせで使用することもできる。
一実施形態では、本明細書において、多発性骨髄腫を処置、予防又は管理する方法であって、患者に本明細書において提供される医薬組成物を、1つ以上の第2の活性剤との組み合わせで且つ任意選択で放射線療法、輸血又は手術との組み合わせで投与することを含む方法が提供される。
本明細書において使用されるとき、「組み合わせで」という用語には、2つ以上の治療物(例えば、1つ以上の予防及び/又は治療剤)の使用が含まれる。しかしながら、「組み合わせで」という用語の使用は、治療物(例えば、予防剤及び/又は治療剤)を疾患又は障害を有する患者に投与する順序を限定しない。第1の治療物(例えば、予防又は治療剤、例えば本明細書において提供される医薬組成物は、対象への第2の治療物(例えば、予防剤又は治療剤)の投与前(例えば、5分前、15分前、30分前、45分前、1時間前、2時間前、4時間前、6時間前、12時間前、24時間前、48時間前、72時間前、96時間前、1週間前、2週間前、3週間前、4週間前、5週間前、6週間前、8週間前又は12週間前)、その投与と同時又はその投与後(例えば、5分後、15分後、30分後、45分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、12時間後、24時間後、48時間後、72時間後、96時間後、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後、5週間後、6週間後、8週間後又は12週間後)に投与することができる。本明細書において、3剤併用療法も、4剤併用療法と同様に企図される。一実施形態において、第2の治療物は、デキサメタゾンである。
患者への本明細書において提供される医薬組成物と1つ以上の第2の活性剤との投与は、同じ又は異なる投与経路により並行して又は順次に行うことができる。特定の活性剤に用いられる特定の投与経路の好適性は、その活性剤自体(例えば、それが血流に入る前に分解せずに経口投与することができるか否か)に依存する。
本明細書において提供される医薬組成物の投与経路は、第2の治療物の投与経路とは無関係である。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物は、経口投与する。別の実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、静脈内投与する。したがって、これらの実施形態によれば、本明細書において提供される医薬組成物は、経口投与又は静脈内投与し、第2の治療物は、経口投与、非経口投与、腹腔内投与、静脈内投与、動脈内投与、経皮投与、舌下投与、筋肉内投与、直腸投与、経頬投与、鼻腔内投与、リポソーム投与、吸入を介した投与、膣投与、眼内投与、カテーテル若しくはステントによる局所送達を介した投与、皮下投与、脂肪内投与、関節内投与、髄腔内投与することができるか、又は徐放剤形で投与することができる。一実施形態では、本明細書において提供される医薬組成物及び第2の治療物は、同じ投与方式により、経口又はIVにより投与する。別の実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、ある投与方式、例えばIVにより投与する一方、第2の薬剤(抗多発性骨髄腫剤)は、別の投与方式、例えば経口投与する。
一実施形態において、第2の活性剤は、約1~約1000mg、約5~約500mg、約10~約350mg又は約50~約200mgの量で静脈内又は皮下に1日1回又は2回投与する。第2の活性剤の具体的な量は、使用される具体的な薬剤、処置又は管理されている多発性骨髄腫のタイプ、疾患の重症度及び病期並びに患者に同時投与される、本明細書において提供される医薬組成物及び任意の任意選択の追加の活性剤の量に依存する。
1つ以上の第2の活性成分又は活性剤は、本明細書において提供される方法及び組成物において本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用することができる。第2の活性剤は、巨大分子(例えば、タンパク質)、小分子(例えば、合成無機、有機金属若しくは有機分子)又は細胞療法物(例えば、CAR細胞)であり得る。
本明細書に記載の方法及び組成物において使用することができる第2の活性剤の例としては、メルファラン、ビンクリスチン、シクロホスファミド、エトポシド、ドキソルビシン、ベンダムスチン、オビヌツズマブ、プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、イキサゾミブ、オプロゾミブ又はマリゾミブ)、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(例えば、パノビノスタット、ACY241)、BET阻害剤(例えば、GSK525762A、OTX015、BMS-986158、TEN-010、CPI-0610、INCB54329、BAY1238097、FT-1101、ABBV-075、BI894999、GS-5829、GSK1210151A(I-BET-151)、CPI-203、RVX-208、XD46、MS436、PFI-1、RVX2135、ZEN3365、XD14、ARV-771、MZ-1、PLX5117、4-[2-(シクロプロピルメトキシ)-5-(メタンスルホニル)フェニル]-2-メチルイソキノリン-1(2H)-オン、EP11313及びEP11336)、BCL2阻害剤(例えば、ベネトクラクス又はナビトクラクス)、MCL-1阻害剤(例えば、AZD5991、AMG176、MIK665、S64315又はS63845)、LSD-1阻害剤(例えば、ORY-1001、ORY-2001、INCB-59872、IMG-7289、TAK-418、GSK-2879552、4-[2-(4-アミノ-ピペリジン-1-イル)-5-(3-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-イル]-2-フルオロ-ベンゾニトリル若しくはその塩)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)、デキサメタゾン;抗体(例えば、CS1抗体、例えばエロツズマブ;CD38抗体、例えばダラツムマブ若しくはイサツキシマブ;又はBCMA抗体若しくは抗体コンジュゲート、例えばGSK2857916若しくはBI836909)、チェックポイント阻害剤(本明細書に記載)又はCAR細胞(本明細書に記載)の1つ以上が挙げられる。
一実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、デキサメタゾンである。
一部の実施形態において、デキサメタゾンは、21日サイクルの1及び8日目に4mgの用量で投与する。一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、21日サイクルの1、4、8及び11日目に4mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、8及び15日目に4mgの用量で投与する。一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、4、8、11、15及び18日目に4mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、8、15及び22日目に4mgの用量で投与する。このような一実施形態において、デキサメタゾンは、サイクル1の1、10、15及び22日目に4mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、3、15及び17日目に4mgの用量で投与する。このような一実施形態において、デキサメタゾンは、サイクル1の1、3、14及び17日目に4mgの用量で投与する。
一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、21日サイクルの1及び8日目に8mgの用量で投与する。一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、21日サイクルの1、4、8及び11日目に8mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、8及び15日目に8mgの用量で投与する。一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、4、8、11、15及び18日目に8mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、8、15及び22日目に8mgの用量で投与する。このような一実施形態において、デキサメタゾンは、サイクル1の1、10、15及び22日目に8mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、3、15及び17日目に8mgの用量で投与する。このような一実施形態において、デキサメタゾンは、サイクル1の1、3、14及び17日目に8mgの用量で投与する。
一部の実施形態において、デキサメタゾンは、21日サイクルの1及び8日目に10mgの用量で投与する。一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、21日サイクルの1、4、8及び11日目に10mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、8及び15日目に10mgの用量で投与する。一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、4、8、11、15及び18日目に10mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、8、15及び22日目に10mgの用量で投与する。このような一実施形態において、デキサメタゾンは、サイクル1の1、10、15及び22日目に10mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、3、15及び17日目に10mgの用量で投与する。このような一実施形態において、デキサメタゾンは、サイクル1の1、3、14及び17日目に10mgの用量で投与する。
一部の実施形態において、デキサメタゾンは、21日サイクルの1及び8日目に20mgの用量で投与する。一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、21日サイクルの1、4、8及び11日目に20mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、8及び15日目に20mgの用量で投与する。一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、4、8、11、15及び18日目に20mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、8、15及び22日目に20mgの用量で投与する。このような一実施形態において、デキサメタゾンは、サイクル1の1、10、15及び22日目に20mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、3、15及び17日目に20mgの用量で投与する。このような一実施形態において、デキサメタゾンは、サイクル1の1、3、14及び17日目に20mgの用量で投与する。
一部の実施形態において、デキサメタゾンは、21日サイクルの1及び8日目に40mgの用量で投与する。一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、21日サイクルの1、4、8及び11日目に40mgの用量で投与する。一部の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、8及び15日目に40mgの用量で投与する。このような一実施形態において、デキサメタゾンは、サイクル1の1、10、15及び22日目に40mgの用量で投与する。一部の他の実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、4、8、11、15及び18日目に40mgの用量で投与する。他のこのような実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、8、15及び22日目に40mgの用量で投与する。他のこのような実施形態において、デキサメタゾンは、28日サイクルの1、3、15及び17日目に40mgの用量で投与する。このような一実施形態において、デキサメタゾンは、サイクル1の1、3、14及び17日目に40mgの用量で投与する。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、ボルテゾミブである。さらに別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、ダラツムマブである。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。一部の実施形態において、方法は、本明細書に記載のプロテアソーム阻害剤、本明細書に記載のCD38阻害剤及び本明細書に記載のコルチコステロイドを用いる、本明細書において提供される医薬組成物の投与を含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、パノビノスタットである。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、ACY241である。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、ビンクリスチンである。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、シクロホスファミドである。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、エトポシドである。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、ドキソルビシンである。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、ベネトクラクスである。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、AMG176である。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、MIK665である。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、GSK525762Aである。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、OTX015である。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、4-[2-(シクロプロピルメトキシ)-5-(メタンスルホニル)フェニル]-2-メチルイソキノリン-1(2H)-オンである。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
別の実施形態において、本明細書に記載の方法及び組成物において、本明細書において提供される医薬組成物と一緒に使用される第2の活性剤は、4-[2-(4-アミノ-ピペリジン-1-イル)-5-(3-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-4-イル]-2-フルオロ-ベンゾニトリル又はその塩(例えば、ベシル酸塩)である。一部のこのような実施形態において、方法は、デキサメタゾンの投与をさらに含む。
ある実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、チェックポイント阻害剤との組み合わせで投与する。一実施形態では、本明細書において提供される方法に関連して、1つのチェックポイント阻害剤を、本明細書において提供される医薬組成物との組み合わせで使用する。別の実施形態において、本明細書において提供される方法に関連して、2つのチェックポイント阻害剤を、本明細書において提供される医薬組成物との組み合わせで使用する。さらに別の実施形態において、本明細書において提供される方法に関連して、3つ以上のチェックポイント阻害剤を、本明細書において提供される医薬組成物との組み合わせで使用する。
本明細書において使用されるとき、「免疫チェックポイント阻害剤」又は「チェックポイント阻害剤」という用語は、1つ以上のチェックポイントタンパク質を全体的又は部分的に低減させるか、阻害するか、妨害するか又はモジュレートする分子を指す。特定の理論により制限されるものではないが、チェックポイントタンパク質は、T細胞の活性化又は機能を調節する。多数のチェックポイントタンパク質、例えばCTLA-4並びにそのリガンドCD80及びCD86;並びにPD-1とそのリガンドPD-L1及びPD-L2が公知である(Pardoll,Nature Reviews Cancer,2012,12,252-264)。これらのタンパク質は、T細胞応答の共刺激又は阻害相互作用を担うと考えられている。免疫チェックポイントタンパク質は、自己寛容並びに生理学的な免疫応答の継続期間及び幅を調節及び維持すると考えられている。免疫チェックポイント阻害剤は、抗体を含むか又は抗体に由来する。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、CTLA-4阻害剤である。一実施形態において、CTLA-4阻害剤は、抗CTLA-4抗体である。抗CTLA-4抗体の例としては、限定されるものではないが、全てが全体として本明細書に組み込まれる米国特許第5,811,097号明細書;同第5,811,097号明細書;同第5,855,887号明細書;同第6,051,227号明細書;同第6,207,157号明細書;同第6,682,736号明細書;同第6,984,720号明細書;及び同第7,605,238号明細書に記載のものが挙げられる。一実施形態において、抗CTLA-4抗体は、トレメリムマブ(チシリムマブ又はCP-675,206としても公知)である。別の実施形態において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブ(MDX-010又はMDX-101としても公知)である。イピリムマブは、CTLA-4に結合する完全ヒトモノクローナルIgG抗体である。イピリムマブは、Yervoy(商標)という商品名で市販されている。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD-1/PD-L1阻害剤である。PD-l/PD-L1阻害剤の例としては、限定されるものではないが、全てが全体として本明細書に組み込まれる米国特許第7,488,802号明細書;同第7,943,743号明細書;同第8,008,449号明細書;同第8,168,757号明細書;同第8,217,149号明細書;並びにPCT特許出願公開の国際公開第2003042402号パンフレット、国際公開第2008156712号パンフレット、国際公開第2010089411号パンフレット、国際公開第2010036959号パンフレット、国際公開第2011066342号パンフレット、国際公開第2011159877号パンフレット、国際公開第2011082400号パンフレット及び国際公開第2011161699号パンフレットに記載のものが挙げられる。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD-1阻害剤である。一実施形態において、PD-1阻害剤は、抗PD-1抗体である。一実施形態において、抗PD-1抗体は、BGB-A317、ニボルマブ(ONO-4538、BMS-936558又はMDX1106としても公知)又はペムブロリズマブ(MK-3475、SCH900475又はラムブロリズマブとしても公知)である。一実施形態において、抗PD-1抗体は、ニボルマブである。ニボルマブは、ヒトIgG4抗PD-1モノクローナル抗体であり、Opdivo(商標)という商品名で市販されている。別の実施形態において、抗PD-1抗体は、ペムブロリズマブである。ペムブロリズマブは、ヒト化モノクローナルIgG4抗体であり、Keytruda(商標)という商品名で市販されている。さらに別の実施形態において、抗PD-1抗体は、ヒト化抗体CT-011である。単独投与されたCT-011は、再発時の急性骨髄性白血病(AML)の処置において奏効を示していない。さらに別の実施形態において、抗PD-1抗体は、融合タンパク質AMP-224である。別の実施形態において、PD-1抗体は、BGB-A317である。BGB-A317は、Fcガンマ受容体Iへの結合能が特異的に人工操作されて除去され、高い親和性及び優れた標的特異性でPD-1に対するユニークな結合シグネチャーを有するモノクローナル抗体である。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD-L1阻害剤である。一実施形態において、PD-L1阻害剤は、抗PD-L1抗体である。一実施形態において、抗PD-L1抗体は、MEDI4736(デュルバルマブ)である。別の実施形態において、抗PD-L1抗体は、BMS-936559(MDX-1105-01としても公知)である。さらに別の実施形態において、PD-L1阻害剤は、アテゾリズマブ(MPDL3280A及びTecentriq(登録商標)としても公知)である。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD-L2阻害剤である。一実施形態において、PD-L2阻害剤は、抗-PD-L2抗体である。一実施形態において、抗PD-L2抗体は、rHIgM12B7Aである。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)阻害剤である。一実施形態において、LAG-3阻害剤は、可溶性Ig融合タンパク質IMP321(Brignone et al.,J.Immunol.,2007,179,4202-4211)である。別の実施形態において、LAG-3阻害剤は、BMS-986016である。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、B7阻害剤である。一実施形態において、B7阻害剤は、B7-H3阻害剤又はB7-H4阻害剤である。一実施形態において、B7-H3阻害剤は、抗B7-H3抗体MGA271(Loo et al.,Clin.Cancer Res.,2012,3834)である。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、TIM3(T細胞免疫グロブリンドメイン及びムチンドメイン3)阻害剤(Fourcade et al.,J.Exp.Med.,2010,207,2175-86;Sakuishi et al.,J.Exp.Med.,2010,207,2187-94)である。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、OX40(CD134)アゴニストである。一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、抗OX40抗体である。一実施形態において、抗OX40抗体は、抗OX-40である。別の実施形態において、抗OX40抗体は、MEDI6469である。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、GITRアゴニストである。一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、抗GITR抗体である。一実施形態において、抗GITR抗体は、TRX518である。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、CD137アゴニストである。一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、抗CD137抗体である。一実施形態において、抗CD137抗体は、ウレルマブである。別の実施形態において、抗CD137抗体は、PF-05082566である。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、CD40アゴニストである。一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、抗CD40抗体である。一実施形態において、抗CD40抗体は、CF-870,893である。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、組換えヒトインターロイキン-15(rhIL-15)である。
一実施形態において、チェックポイント阻害剤は、IDO阻害剤である。一実施形態において、IDO阻害剤は、INCB024360である。別の実施形態において、IDO阻害剤は、インドキシモドである。
ある実施形態において、本明細書において提供される組み合わせ療法は、本明細書に記載のチェックポイント阻害剤の2つ以上(同じ又は異なるクラスのチェックポイント阻害剤を含む)を含む。さらに、本明細書に記載の組み合わせ療法は、本明細書に記載の、当技術分野において理解される疾患の処置に適切な場合、本明細書に記載の1つ以上の第2の活性剤との組み合わせで使用することができる。
ある実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、1つ以上のキメラ抗原受容体(CAR)を表面上に発現する1つ以上の免疫細胞(例えば、改変免疫細胞)との組み合わせで使用することができる。一般に、CARは、第1のタンパク質(例えば抗原結合タンパク質)からの細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン及び細胞内シグナリングドメインを含む。ある実施形態において、細胞外ドメインが標的タンパク質、例えば腫瘍関連抗原(TAA)又は腫瘍特異的抗原(TSA)に結合すると細胞内シグナリングドメインを介してシグナルが生成され、それは免疫細胞を活性させ、例えばその標的タンパク質を発現する細胞を標的化及び殺傷する。
細胞外ドメイン:CARの細胞外ドメインは、目的の抗原に結合する。ある実施形態において、CARの細胞外ドメインは、前記抗原に結合する受容体又は受容体の一部を含む。ある実施形態において、細胞外ドメインは、抗体若しくはその抗原結合部分を含むか、又は抗体若しくはその抗原結合部分である。具体的な実施形態において、細胞外ドメインは、単鎖Fv(scFv)ドメインを含むか又はそれである。単鎖Fvドメインは、例えば、フレキシブルリンカーによりVHに連結されたVLを含み得、前記VL及びVHは、前記抗原に結合する抗体からのものである。
ある実施形態において、本明細書に記載のポリペプチドの細胞外ドメインにより認識される抗原は、腫瘍関連抗原(TAA)又は腫瘍特異的抗原(TSA)である。種々の具体的な実施形態において、腫瘍関連抗原又は腫瘍特異的抗原は、限定されるものではないが、Her2、前立腺幹細胞抗原(PSCA)、アルファ-フェトプロテイン(AFP)、癌胎児性抗原(CEA)、癌抗原-125(CA-125)、CA19-9、カルレチニン、MUC-1、B細胞成熟抗原(BCMA)、上皮膜タンパク質(EMA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、チロシナーゼ、黒色腫-24関連抗原(MAGE)、CD19、CD22、CD27、CD30、CD34、CD45、CD70、CD99、CD117、EGFRvIII(上皮成長因子バリアントIII)、メソテリン、PAP(前立腺酸性ホスファターゼ)、プロステイン、TARP(T細胞受容体ガンマ代替リーディングフレームタンパク質)、Trp-p8、STEAPI(前立腺の6回膜貫通型上皮抗原1)、クロモグラニン、サイトケラチン、デスミン、グリア細胞線維性酸性タンパク質(GFAP)、総嚢胞性疾患流体タンパク質(GCDFP-15)、HMB-45抗原、タンパク質メラン-A(Tリンパ球により認識される黒色腫抗原;MART-I)、myo-D1、筋特異的アクチン(MSA)、ニューロフィラメント、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、胎盤アルカリホスファターゼ、シナプトフィシス、サイログロブリン、甲状腺転写因子-1、ピルビン酸キナーゼアイソザイムM2型(腫瘍M2-PK)の二量体形態、異常rasタンパク質又は異常p53タンパク質である。ある他の実施形態において、CARの細胞外ドメインにより認識されるTAA又はTSAは、インテグリンαvβ3(CD61)、ガラクチン又はRal-Bである。
ある実施形態において、CARの細胞外ドメインにより認識されるTAA又はTSAは、癌/精巣(CT)抗原、例えばBAGE、CAGE、CTAGE、FATE、GAGE、HCA661、HOM-TES-85、MAGEA、MAGEB、MAGEC、NA88、NY-ES0-1、NY-SAR-35、OY-TES-1、SPANXBI、SPA17、SSX、SYCPI又はTPTEである。
ある他の実施形態において、CARの細胞外ドメインにより認識されるTAA又はTSAは、糖又はガングリオシド、例えばfuc-GMI、GM2(癌胎児抗原-免疫原性-1、OFA-I-1)、GD2(OFA-I-2)、GM3、GD3などである。
特定の他の実施形態において、CARの細胞外ドメインにより認識されるTAA又はTSAは、アルファ-アクチニン-4、Bage-1、BCR-ABL、Bcr-Abl融合タンパク質、ベータ-カテニン、CA125、CA15-3(CA27.29\BCAA)、CA195、CA242、CA-50、CAM43、Casp-8、cdc27、cdk4、cdkn2a、CEA、coa-l、dek-can融合タンパク質、EBNA、EF2、エプスタインバーウイルス抗原、ETV6-AML1融合タンパク質、HLA-A2、HLA-All、hsp70-2、KIAA0205、Mart2、Mum-1、2及び3、neo-PAP、クラスIミオシン、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PTPRK、K-ras、N-ras、トリオースリン酸イソメラーゼ、Gage3、4、5、6、7、GnTV、Herv-K-mel、Lage-1、NA-88、NY-Eso-1/Lage-2、SP17、SSX-2、TRP2-Int2、gp100(Pmel17)、チロシナーゼ、TRP-1、TRP-2、MAGE-l、MAGE-3、RAGE、GAGE-1、GAGE-2、p15(58)、RAGE、SCP-1、Hom/Mel-40、PRAME、p53、HRas、HER-2/neu、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、ヒトパピローマウイルス(HPV)抗原E6及びE7、TSP-180、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、p185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、PSA、TAG-72-4、CA19-9、CA72-4、CAM17.1、NuMa、K-ras、13-カテニン、Mum-1、p16、TAGE、PSMA、CT7、テロメラーゼ、43-9F、5T4、791Tgp72、13HCG、BCA225、BTAA、CD68\KP1、C0-029、FGF-5、G250、Ga733(EpCAM)、HTgp-175、M344、MA-50、MG7-Ag、MOV18、NB\70K、NY-C0-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90、TAAL6、TAG72、TLP又はTPSである。
種々の具体的な実施形態において、腫瘍関連又は腫瘍特異的抗原は、S.Anguille et al,Leukemia(2012),26,2186-2196に記載のAML関連腫瘍抗原である。
他の腫瘍関連抗原及び腫瘍特異的抗原は、当業者に公知である。
キメラ抗原受容体の構築に有用な、TSA及びTAAに結合する受容体、抗体及びscFvは、それらをコードするヌクレオチド配列と同様、当技術分野において公知である。
ある具体的な実施形態において、キメラ抗原受容体の細胞外ドメインにより認識される抗原は、概してTSAともTAAともみなされないが、それにもかかわらず、腫瘍細胞又は腫瘍により引き起こされる損傷と関連する抗原である。ある実施形態において、例えば、抗原は、例えば、成長因子、サイトカイン又はインターロイキン、例えば血管新生又は血管発生と関連する成長因子、サイトカイン又はインターロイキンである。このような成長因子、サイトカイン又はインターロイキンとしては、例えば、血管内皮成長因子(VEGF)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、肝細胞成長因子(HGF)、インスリン様成長因子(IGF)又はインターロイキン-8(IL-8)を挙げることができる。腫瘍は、腫瘍局所的な低酸素環境も作出し得る。したがって、他の具体的な実施形態において、抗原は、低酸素関連因子、例えばHIF-1α、HIF-1β、HIF-2α、HIF-2β、HIF-3α又はHIF-3βである。腫瘍は、正常組織の局所的損傷も引き起こし得、ダメージ関連分子パターン分子(DAMP;アラーミンとしても公知)として公知の分子の放出を引き起こす。したがって、ある他の具体的な実施形態において、抗原は、DAMP、例えば熱ショックタンパク質、クロマチン関連タンパク質ハイモビリティグループボックス1(HMGB1)、S100A8(MRP8、カルグラニュリンA)、S100A9(MRP14、カルグラニュリンB)、血清アミロイドA(SAA)であるか、又はデオキシリボ核酸、アデノシン三リン酸、尿酸若しくはヘパリン硫酸であり得る。
膜貫通ドメイン:ある実施形態において、CARの細胞外ドメインは、リンカー、スペーサー又はヒンジポリペプチド配列、例えばCD28からの配列又はCTLA4からの配列によりポリペプチドの膜貫通ドメインに結合している。膜貫通ドメインは、任意の膜貫通タンパク質の膜貫通ドメインから得ることができるか、又はそれに由来し得、そのような膜貫通ドメインの全部又は一部を含み得る。具体的な実施形態において、膜貫通ドメインは、例えば、CD8、CD16、サイトカイン受容体及びインターロイキン受容体又は成長因子受容体などから得ることができるか、又はそれらに由来し得る。
細胞内シグナリングドメイン:ある実施形態において、CARの細胞内ドメインは、T細胞の表面上に発現され、前記T細胞の活性化及び/若しくは増殖を誘発するタンパク質の細胞内ドメイン若しくはモチーフであるか又はそれを含む。このようなドメイン又はモチーフは、CARの細胞外部分への抗原の結合に応答して、Tリンパ球の活性化に必要である一次抗原結合シグナルを伝達し得る。典型的には、このドメイン又はモチーフは、ITAM(免疫受容体チロシンベース活性化モチーフ)を含むか又はそれである。CARに好適なITAM含有ポリペプチドとしては、例えば、ゼータCD3鎖(CD3ζ)又はそのITAM含有部分が挙げられる。具体的な実施形態において、細胞内ドメインは、CD3ζ細胞内シグナリングドメインである。他の具体的な実施形態において、細胞内ドメインは、リンパ球受容体鎖、TCR/CD3複合体タンパク質、Fe受容体サブユニット又はIL-2受容体サブユニットからのものである。ある実施形態において、CARはさらに、1つ以上の共刺激ドメイン又はモチーフを例えばポリペプチドの細胞内ドメインの一部として含む。1つ以上の共刺激ドメイン又はモチーフは、共刺激CD27ポリペプチド配列、共刺激CD28ポリペプチド配列、共刺激OX40(CD134)ポリペプチド配列、共刺激4-1BB(CD137)ポリペプチド配列、若しくは共刺激誘導性T細胞共刺激(ICOS)ポリペプチド配列、若しくは他の共刺激ドメイン若しくはモチーフの1つ以上又はそれらの任意の組み合わせであり得るか又はそれらを含み得る。
CARは、T細胞生存モチーフも含み得る。T細胞生存モチーフは、抗原による刺激後にTリンパ球の生存を促す任意のポリペプチド配列又はモチーフであり得る。ある施形態では、T細胞生存モチーフは、CD3、CD28、IL-7受容体(IL-7R)の細胞内シグナリングドメイン、IL-12受容体の細胞内シグナリングドメイン、IL-15受容体の細胞内シグナリングドメイン、IL-21受容体の細胞内シグナリングドメイン又はトランスフォーミング成長因子β(TGFβ)受容体の細胞内シグナリングドメインであるか又はそれらに由来する。
CARを発現する改変免疫細胞は、例えば、Tリンパ球(T細胞、例えばCD4+T細胞若しくはCD8+T細胞)、細胞傷害性リンパ球(CTL)又はナチュラルキラー(NK)細胞であり得る。本明細書において提供される組成物及び方法において使用されるTリンパ球は、ナイーブTリンパ球又はMHC拘束性Tリンパ球であり得る。ある実施形態において、Tリンパ球は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)である。ある実施形態において、Tリンパ球は、腫瘍生検物から単離されたものであるか、又は腫瘍生検物から単離されたTリンパ球から増大されたものである。ある他の実施形態において、T細胞は、末梢血、臍帯血若しくはリンパから単離されたものであるか、又はそれから単離されたTリンパ球から増大される。CARを発現する改変免疫細胞を生成するために使用すべき免疫細胞は、当技術分野において許容される定型法、例えば採血とその後のアフェレーシス及び任意選択で抗体媒介細胞単離又は選別を使用して単離することができる。
改変免疫細胞は、好ましくは、その改変免疫細胞を投与すべき個体に対して自家である。ある他の実施形態において、改変免疫細胞は、その改変免疫細胞を投与すべき個体に対して他家である。他家Tリンパ球又はNK細胞を使用して改変Tリンパ球を調製する場合、個体において移植片対宿主病(GVHD)の可能性を低減させるTリンパ球又はNK細胞を選択することが好ましい。例えば、ある実施形態において、改変Tリンパ球の調製にウイルス特異的Tリンパ球を選択し;そのようなリンパ球は、任意のレシピエント抗原に結合し、したがって、その抗原により活性化される天然の能力が大幅に低減されると予測される。ある実施形態において、他家Tリンパ球のレシピエント媒介拒絶は、宿主への1つ以上の免疫抑制剤、例えばシクロスポリン、タクロリムス、シロリムス、シクロホスファミドなどの同時投与により低減させることができる。
Tリンパ球、例えば非改変Tリンパ球又はCD3及びCD28を発現するか若しくはCD3ζシグナリングドメイン及びCD28共刺激ドメインを含むポリペプチドを含むTリンパ球は、CD3及びCD28に対する抗体、例えばビーズに付着している抗体を使用して増大させることができる;例えば、米国特許第5,948,893号明細書;同第6,534,055号明細書;同第6,352,694号明細書;同第6,692,964号明細書;同第6,887,466号明細書;及び同第6,905,681号明細書を参照されたい。
改変免疫細胞、例えば改変Tリンパ球は、必要に応じて、その改変免疫細胞の実質的に全ての殺傷を可能とする「自殺遺伝子」又は「セーフティスイッチ」を任意選択で含み得る。例えば、改変Tリンパ球は、ある実施形態において、ガンシクロビルとの接触時に改変Tリンパ球の死滅を引き起こすHSVチミジンキナーゼ遺伝子(HSV-TK)を含み得る。別の実施形態において、改変Tリンパ球は、誘導性カスパーゼ、例えば誘導性カスパーゼ9(iカスパーゼ9)、例えば規定の小分子医薬の使用で二量体化を可能とする、カスパーゼ9とヒトFK506結合タンパク質との融合タンパク質を含む。Straathof et al.,Blood 105(11):4247-4254(2005)を参照されたい。
ある実施形態において、本明細書において提供される医薬組成物は、種々のタイプ又は病期の多発性骨髄腫を有する患者にキメラ抗原受容体(CAR)T細胞との組み合わせで投与する。ある実施形態において、組み合わせにおけるCAR T細胞は、B細胞成熟抗原(BCMA)を標的化し、より具体的な実施形態において、CAR T細胞は、bb2121又はbb21217である。一部の実施形態において、CAR T細胞は、JCARH125である。
本発明のある実施形態は、以下の非限定的な実施例により説明される。
化合物1のHBr製剤の開発
7.1 薬物-賦形剤適合性試験
二成分薬物-賦形剤適合性試験を実施してカプセル剤配合物に好適な賦形剤を同定した。評価された種々の機能クラスからの賦形剤のリストを以下の表に列記する。希釈剤が組成物の大部分を構成する低用量配合物を考慮して、APIと希釈剤との比は、1:400であり;他の賦形剤について、割当は、1:50であった。
薬物物質及び賦形剤を所定の比において分注し、ボルテックスミキサを使用して30秒間混合し、次いで安定性試験のために要求数のバイアル中に分注した。これらのバイアル(オープンディッシュ条件)を50℃/0%RH及び50℃/75%RH条件にそれぞれ2及び4週間曝露させた。対照サンプルを5℃において冷蔵庫中で貯蔵した。選択サンプルを2週間後に化学的分解物及びキラル純度の損失(S異性体からR異性体への変換)について試験した。>3%の化学的分解を示したサンプルを4週間後に試験から除外した。
以下は、保存可能期間を限定し得る主な分解経路である:(1)加水分解;(2)酸化;及び(3)キラル純度の損失。2週間及び4週間のストレス付与後のサンプルの総化学的不純物及びキラル不純物レベルを、図1A及び図1Bに示される対照サンプルとそれぞれ比較する。
化合物1のHBr薬物物質(又は原薬):対照サンプルは、0.2%の化学的不純物及び0.3%のキラル不純物を示した。化学的不純物レベルは、50℃/75%RH条件における曝露の2週間後に0.35%及び4週間後に0.77%に増加した。キラル不純物は、この条件における4週間後に0.4%に増加したにすぎなかった。乾燥条件(50℃)において、化学的不純物もキラル不純物も有意な変化は観察されなかった。
希釈剤:微結晶性セルロース、マンニトール、部分アルファ化デンプン及びラクトース一水和物を希釈剤又は担体として評価した。マンニトールは、化学的及びキラル不純物レベルに基づき最も適合性であり;分解プロファイルは、薬物物質自体のものと類似した。残りの3つについては、デンプンがMCCよりも適合性であり、続いてラクトースであった。乾燥条件において、デンプンはMCCよりもわずかに良好な適合性を示し、50℃/75%RHにおいて、デンプンはMCCよりも良好であった。4つの希釈剤のうち、ラクトースは、化学的及びキラルの両方並びに50℃及び50℃/75%RH条件の両方について最大の分解を示した。まとめると、希釈剤は、最大の適合性から最小の適合性まで以下のとおり順位付けされた:マンニトール>デンプン>MCC>ラクトース。
崩壊剤:クロスカルメロースナトリウム(2及び4週間データ)並びに低pHデンプングリコール酸ナトリウム(2週間データ)は最良の適合性を示し;化学的及びキラル不純物レベルは、薬物物質自体と類似したか又はそれよりも良好であった。デンプングリコール酸ナトリウムA型は、50℃/75%RHにおける2週間後に最小の化学的適合性(6%の不純物)を示し、さらなる評価から除外した。クロスポビドンは、2番目に最高レベルの化学的分解及び最高のキラル不純物を示した。乾燥条件において、4つ全ての崩壊剤は、無希釈薬物物質と類似の安定性を示した。まとめると、崩壊剤は、以下のとおりランク付けされた:クロスカルメロースナトリウム≒デンプングリコール酸ナトリウムB型>クロスポビドン>>デンプングリコール酸ナトリウムA型。
結合剤:結合剤及び結晶化安定剤として評価されたポリマーのうち、PVP K90及びHPC EXFは、キラル純度の有意な減少及び総相対不純物の有意な増加を引き起こし、HPMC E5のみが適合性であることが実証された。
流動促進剤/流動化助剤:沈降二酸化ケイ素は、化学的分解を触媒することが示され、キラル純度の損失ももたらした。しかしながら、ヒュームド二酸化ケイ素は、良好な適合性を有することが見出された。
滑沢剤:評価された3つ全ての滑沢剤は、総相対不純物及びキラル不純物の顕著な増加を伴わず、優れた適合性を有することが示された。特に、ステアリン酸は、他の2つの滑沢剤と比較して最小量の総関連不純物(化学的分解物)を有することが示された。
薬物-賦形剤適合性試験のために評価された賦形剤のうちの9つを、薬物物質への化学的及びキラル分解リスクに対する影響に基づく配合物及びプロセスデザイン検討のために最終候補とした。要約すると、微結晶性セルロース、マンニトール、アルファ化デンプン、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸、HPMC E5、デンプングリコール酸ナトリウムB型、ヒュームド二酸化ケイ素及びステアリルフマル酸ナトリウムを、ブレンドにおけるさらなる評価のために選択した。
7.2 RCプロセスによるプロトタイプ配合物開発
以下の表に列記されるプロトタイプバッチを、RCプロセスを使用して製造した。バッチサイズは500gであった。ブレンドを予測ローラ力(4~4.5kN)において圧縮して約0.75のSF、1rpmのロール速度及び2mmのロールギャップを達成した。カプセル剤を加速オープンディッシュ条件(50℃/0%RH及び50℃/75%RH)に曝露させ、2及び4週間後に化学的及びキラル安定性について評価した。本試験において、遊離塩基についてのHSWG配合物をベースラインとして使用した。
化学的安定性結果を図2Aにまとめる。配合物PD02-247Bは、最良の化学的安定性を示さなかった。しかしながら、この配合物中のデンプンの存在は、配合物PD02-247A及びMCC含有配合物PD02-247Fと比較して安定性を改善した。コロイダル二酸化ケイ素は二成分試験において優れた適合性を示したが、二酸化ケイ素を含有する配合物PD02-247Cは、最も不良な化学的安定性を示した。滑沢剤としてステアリン酸を有する配合物PD02-247Eは、全ての評価されたプロトタイプ配合物のうちで有意に良好な化学的安定性プロファイルを示した。図2Bに示されるとおり、配合物のキラル安定性プロファイルは類似の傾向に従った。マンニトール、デンプン及びステアリン酸を有する配合物PD02-247Eをさらなる評価のために選択した。
7.3 RCプロセスのためのリードプロトタイプ配合物の選択
造粒頑健性、安定性及び溶出に影響し得る、0.15%のDL(0.1mgのカプセル剤)における配合物の安定性に対する崩壊剤及び結合剤の添加の影響を評価した。以下の表に示されるとおり、バッチPD02-292A2、PD02-292B及びPD02-292Cを、崩壊剤を用いず、クロスカルメロースナトリウム(CCS)を用いて、低pHデンプングリコール酸ナトリウム(低pH SSG)を用いてそれぞれ製造した。さらに、結合剤の影響を評価するため、配合物PD02-332をHPMC E5及びCCSありで製造した。カプセル剤の溶出に対する崩壊剤の影響を評価するため、崩壊剤を有さない配合物、CCSを有する配合物並びにCCS及びHPMC E5を有する第3の配合物を1.5%のDL(2mgのカプセル剤)において製造した。これら全てのバッチは、ローラ圧縮プロセスを使用して製造した。安定性及び溶出試験の両方のためにカプセル剤を50℃/0%RH及び50℃/75%RHのオープンディッシュ条件に曝露させた。
加水分解及びキラル分解を図3A、図3B及び図3Cにまとめる。いかなる崩壊剤も有さない配合物PD02-292A2及びクロスカルメロースナトリウムを有する配合物PD02-292Bを比較すると、4週間の時点において類似の分解が観察された。クロスカルメロースナトリウム(CCS)を有する配合物PD02-292B及びデンプングリコール酸ナトリウムB型(SSG)を有する配合物PD02-292Cを比較すると、SSG-B型を有する配合物が有意に良好な安定性プロファイルを実証した。PD02-292Cについての50℃及び50℃/75%RHにおける7週間は、PD02-292Bについての50℃及び50℃/75%RHにおける4週間と同等でもあった。最後に、CCSを有する配合物PD02-292B並びにCCS及びHPMCの両方を含有する配合物PD02-332を比較すると、HPMCの存在は、50℃及び50℃/75%RHにおける2週間の類似の化学的及びキラル安定性を実証した。
選択されたプロトタイプ配合物のスラリーpHを測定して微小環境pHを評価し、配合物におけるHBr塩(pKa 6.62、pHmax 4.62)の不均化傾向を確認した。以下の表に示されるとおり、配合物(PD02-292C)中の低pH SSGの存在は、最低スラリーpH4.65をもたらし、それは塩のpHmaxに近似する。一方で、崩壊剤を有さないか、CCS又はCCS及びHPMC E5を有する配合物のスラリーpHは、5.61以上であった。
加水分解及びキラル安定性並びにスラリーpHに基づき、マンニトール、デンプン、低pH SSG、HPMC E5及びステアリン酸を含有する配合物を、ローラ圧縮プロセスのためにリードプロトタイプ配合物として選択した。
7.4 RCプロセスの製造可能性評価
リードプロトタイプ配合物PD02-366を、以下の表に示されるとおり、RCプロセスを使用して製造して配合物の製造可能性を評価した。理論バッチサイズは5kgであった。全ての顆粒内成分をブレンダ中で混合し、コーミルを使用して脱凝集させ、ローラ圧縮機及びミルに通過させて顆粒を生成した。バッチPD02-366については、次いで粉砕顆粒のほぼ半数を顆粒外滑沢剤と混合して最終ブレンドを得、続いてそれをVcaps Plus HPMCカプセル剤シェル中にカプセル化した。バッチPD02-366Aについては、残りの半数を顆粒外マンニトール及び滑沢剤と混合して最終ブレンドを得、続いてそれをVcaps Plus HPMCカプセル剤シェル中にカプセル化した。層状カプセル剤サンプルをCU試験のために回収した。
PD02-366及び15%の顆粒外マンニトールSD100を有するPD02-366Aの最終ブレンドの流動性を試験した。PD02-366及びPD02-366Aについて4.8及び5.9のFFc値がそれぞれ見出され、顆粒外マンニトールが最終ブレンド流を改善したことを実証した。PD02-366は、4.54のスラリーpHを有する。カプセル剤重量制御は、1.17%~1.68%の範囲の%RSDを有するPD02-366Aについて1.65%~2.84%の範囲のPD02-366と比較してタイトであった。
造粒外配合物PD02-366Aは、顆粒外(15%w/w)マンニトール100SDの取り込みで改善された流動性に潜在的に起因して低いAV及びよりタイトな%RSDを生じた。平均ラベルクレーム(%LC)、%RSD及び判定値(AV)を以下の表に示す。
結論として、ローラ圧縮プロセスは、薬物製品の重要な品質特性を満たすための実行可能な製造プロセスであることが見出された。PD02-366Aをローラ圧縮プロセスのためにリードプロトタイプ配合物として選択した。薬物負荷は、0.1~1.6mgの強度のカプセル剤を得るために0.164%~0.653%で変動し得た。PD02-366Aカプセル剤バッチを、ICH安定性試験のために100ccのHDPEボトル及び2gの乾燥剤当たり7カウントとして包装した。
7.5 HSWGプロセスによるプロトタイプ配合物開発
以下の表に列記されるスモールスケールプロトタイプバッチを、高剪断湿式造粒(HSWG)プロセスを使用して製造した。バッチサイズは500gであった。この製造プロセスは、以下:造粒機ボウル中での顆粒内成分の予備ブレンディング、混合しながらの水添加、湿式塊化、流動床乾燥、共粉砕、最終滑沢化及びカプセル化からなるものであった。これらのカプセル剤バッチの化学的及びキラル安定性を、以下の貯蔵条件:2週間及び4週間の50℃/0%RH及び50℃/75%RHにおけるオープンディッシュ安定性を使用してそれぞれ評価した。
スモールスケールプロトタイプ安定性試験(図4A及び図4B)に基づき、以下の観察がなされ、以下にまとめる:PD02-248A及び248B(HPMCを有する)を比較すると、結合剤としてHPMCを有する配合物は安定性をかなり改善した。PD02-248B(デンプンを有する)及びPD02-248C(MCCを有する)を比較すると、希釈剤としてのMCCは、デンプンを有する配合物よりもわずかに良好な安定性を提供した。PD02-248C及びPD02-248F(SSG-B型を有する)を比較すると、SSG-B型を有する配合物は最良の全体的な化学的及びキラル安定性プロファイルを実証した。この初回プロトタイプ配合物スクリーニングから、マンニトール、デンプン、MCC、SSG-B型、HPMC及びSSFをさらなる評価のために選択した。
7.6 HSWGプロセスのためのリードプロトタイプ配合物の選択
本試験において、選択されたHSWG配合物中の結合剤及び崩壊剤の効果を評価した。以下の表に示されるプロトタイプバッチを製造し、化学的及びキラル安定性、含量均一性並びに溶出について評価した。バッチサイズは3kgであった。製造ステップは、以下:2分間の顆粒内賦形剤のバッグブレンディング、造粒機中での予備混合、造粒(水添加100g/分)、流動床乾燥、共粉砕、最終ブレンディング/滑沢化及びカプセル化を含む。
加水分解及びキラル分解を図5A、図5B及び図5Cにまとめる。いかなる崩壊剤も有さない配合物は、PD02-248Aで見ることができるとおり、かなり多量の分解を示した。PD02-248F(SSG-B型)及びPD02-314(CCS)を比較すると、SSG-B型がここでもかなり良好な安定性を示した。50℃/75%RHの11日間における分解は、PD02-314について、14日間におけるPD02-248Fのものよりも既に高かった。類似の観察がPD02-315(SSG-B型)とPD02-316(CCS)との対比について見られ、CCSは、PD02-316配合物におけるより多い分解をもたらした。ここでも、希釈剤としてのMCC(PD02-314)は、デンプンを有する配合物(PD02-316)よりもわずかに良好な安定性を提供した。
選択されたプロトタイプ配合物の安定性に対する滑沢剤としてのステアリン酸とSSFとの効果の対比を評価するため、PD02-373及びPD02-373Aを製造した。バッチサイズは500gであった。製造プロセスは、造粒機ボウル中での顆粒内成分の予備ブレンディングとそれに続く顆粒物に水を添加しながらの混合、湿式塊化、流動床乾燥、共粉砕、滑沢化及びカプセル化からなるものであった。組成を以下の表に示す。
ステアリン酸は、図6Aに示されるとおり、オープンディッシュ安定性データに基づき、許容可能な化学的及びキラル安定性を提供した。PD02-373Aも、開発ICH安定性試験のために100mLのHDPEボトル中で2gの乾燥剤あり及びなしで7カウントとして包装した。1及び3か月安定性結果を図6Bにまとめる。配合物は、安定性条件にわたり優れた安定性を示した。加水分解分解物は、25℃/60%RHよりも40℃/75%RHにおいてわずかに多かった。乾燥剤の存在は、25℃/60%RH及び40℃/75%RH条件の両方において加水分解分解物のレベルを減少させた。キラル不純物は、40℃/75%RHにおいてわずかに増加したにすぎず、不純物レベルは乾燥剤により影響を受けなかった。さらに、ステアリン酸は、RCプロセスから、配合物安定性を大幅に増加させることが実証された。最後に、ステアリン酸は、塩不均化リスクも最小化させる。したがって、ステアリン酸をさらなる評価のために滑沢剤として選択した。
配合物の溶出に対する崩壊剤及び結合剤の影響を決定するため、2mgのカプセル剤(バッチPD02-323、324、328及び329)を、インビトロ溶出について媒体としてpH4.5クエン酸緩衝液を使用して試験した。溶出試験は、T=0において且つ50℃/0%RH及び50℃/75%RHに2週間供した後に実施した。図7に示されるとおり、配合物PD02-324(崩壊剤を有さない)は、45分間においてほぼ80%の最も遅い放出を示した。配合物PD02-323(崩壊剤としてのCCS)及びPD02-328(SSG-B型を有する)は、極めて同等の溶出プロファイルを示し、崩壊剤としてCCSとSSG-B型との間に有意差がないことを実証した。結合剤溶液として添加されたHPMC(PD02-329)は、45分間の時点における約94%の放出で薬物放出キネティクスを改善した。この溶出安定性性能は、全てのバッチについてT=0においても又は2週間の50℃/75%RHにおける貯蔵後においても有意に異なることは見出されなかった。
最後に、選択されたプロトタイプ配合物のスラリーpHを測定して微小環境pHを評価し、配合物におけるHBr塩(pKa 6.62、pHmax 4.62)の不均化傾向を確認した。以下の表に示されるとおり、配合物PD02-315及びPD02-328中の低pH SSGの存在は、より低いスラリーpH4.67及び4.65をそれぞれもたらした。一方で、崩壊剤を有さないか、又はCCSを有する配合物のスラリーpHは、5.4超であった。
加水分解及びキラル安定性、溶出性能並びにスラリーpHに基づき、マンニトール、MCC、低pH SSG、HPMC及びステアリン酸を含有する配合物をHSWGプロセスのためにリードプロトタイプ配合物として選択した。
7.7 HSWGプロセスの製造可能性評価
安定性及び溶出についての評価に加え、バッチPD02-314、PD02-315、PD02-316、PD02-323、PD02-324、PD02-328及びPD02-329を顆粒特性及びカプセル剤重量変動性について特徴付けした。バッチPD02-314、316、328及び329のカプセル剤をアッセイのために評価した。
最終ブレンドの物理的特性、例えば粒子サイズ、バルク及びタップ密度並びにインプロセスカプセル剤重量%RSDを以下の表に示す。全てのバッチは良好な顆粒成長を実証し、最終ブレンドのD50は120~250μmで変動した。全ての造粒物は、良好な流動(Hausner比は1.29未満である)を実証し、同様に良好なカプセル剤重量制御を実証した。まとめると、インプロセスカプセル剤重量RSDは1.5%未満であった。選択されたバッチ(PD02-314、316、328及び329)の力価値は許容可能であり、96.9~103.0%の範囲内であった。
結論として、上記で実証された許容可能なオープンディッシュ安定性及び迅速な溶出放出プロファイル並びに許容可能なアッセイデータに基づき、HSWGプロセスは、薬物製品の重要な品質特性を満たすための実行可能な製造プロセスであることが見出された。
7.8 化合物1のHBr配合物のための賦形剤範囲設定試験
推定試験のために化合物1のHBr薬物製品の定量的組成を同定するため、カプセル剤の製造可能性及び品質特性に対する選択された顆粒内賦形剤のレベルの影響を決定した。試験デザインは、以下の表に示されるとおり、2つの中心点バッチを用いる23の完全実施要因DoEを含んだ。試験における3つの変数は、MCC、HPMC及びSSGレベルであった。APIレベルを0.653%w/wに固定して充填重量を変動させることによりカプセル剤強度(0.4~1.6mg)を得た。本試験において顆粒外ステアリン酸レベルも4%w/wに固定した。マンニトールレベルを合計100%になるように調整した。
粉砕顆粒の粒子サイズ分布並びに最終ブレンドのバルク及びタップ密度を以下の表に列記する。一般に、結合剤としてのより高い比率のHPMCを含有するバッチは、より大きい平均粒子サイズを有する顆粒をもたらした一方、最高レベルのMCC及び最低レベルのHPMCの組み合わせを含有するバッチは、最低平均粒子サイズ(PD02-404及びPD02-408)をそれぞれ生じた。傾向分析は、全ての評価された変数が顆粒の物理的特性に対する統計的に有意な影響を付与したことを示し、MCC及びHPMCについてp値はそれぞれ0.00038及び0.00302であった。個々の構成成分について、MCCのレベルは、PSD及び密度との負の相関を有し、MCCのレベルの増加が、より低い密度を有するより小さい顆粒をもたらすことが見出された。対照的に、密度及びPSDに対して、HPMCのレベルの増加との正の相関が確立された。同様に、試験されたSSGのレベルは、PSDに対する有意な影響を実証しなかったが、密度に対する有意な影響を実証し、P値は0.026であった。
選択された最終ブレンドの粘着評価は、カプセル化プロセスの間にタンピングピン面に粘着する最終ブレンドの低い傾向を実証した。
全てのバッチからの最終ブレンドに対する流動評価は、リング剪断セル試験機を使用して実施した。流動データは、全てのバッチが自由流動レジメン(ffc>10)下に収まることを示す。カプセル剤重量変動性に対する粉末流動の影響は、極めて低いと予測された。
配合物における遊離塩基に対する塩の不均化のリスクを確認するため、最終ブレンドに関するスラリーpHを測定した。全てのブレンドのスラリーpHは、4.43~4.72の範囲であった。理論的には、不均化の程度は、配合物(API pKaは6.62である)の4.43~4.72の微小環境pH範囲において約1%であり得た。
造粒物の均一性を評価するため、選択されたバッチの粉砕顆粒に対してシーブカットアッセイを実施した。試験されたバッチの平均シーブカットアッセイは約93~98%で変動し、RSDは15%未満であった。この結果に基づき、試験された造粒物は許容可能な均一性を実証し、CUリスクは低いとみなされた。
層別含量均一性試験のためにカプセル剤をカプセル化プロセスの間、規則的な間隔においてサンプリングした。全てのバッチは良好なカプセル剤重量制御を示し;バッチの平均カプセル剤重量は100±1%範囲内であり、%RSDは0.95%~2.45%で変動した。全てのバッチは許容可能な含量均一性を示し;平均CU値は100±2%範囲で変動し、RSDは4.7%以下であり、AV値はバッチPD02-405(AV 11.4、RSD 4.7%)を除き7未満であった。全てのバッチの個々のカプセル剤力価は、93~107%内で変動した。バッチPD02-405の高いCU変動性は、その相対的に高い重量変動性(RSD 2.45%)に起因し得た。重量補正後、CU RSD値は4.7%~3%減少した。カプセル化パラメータの最適化は、カプセル剤重量変動性及びしたがってCU変動性をさらに改善する。傾向分析は、配合物変数(MCC、HPMC又はSSGのレベル)が重量補正CU平均及びRSDに有意に影響しないことを実証した。
バッチPD02-403、406、407の1.6mgのカプセル剤の溶出性能を、pH4.5(媒体容量500mL)においてUSP II型溶出装置を50rpmで使用して評価した。結果(図8)は、3つのバッチの溶出プロファイルが類似したことを示すが、PD02-407、最低レベルのMCC及びHPMC並びに最高レベルの低pH SSGを有する極端なバッチは、他の2つのバッチと比較して全体的により迅速な溶出を実証した。
50℃/0%RH及び50℃/75%RHにおける2週間のオープンディッシュ加速安定性試験を実施して化学的及びキラル安定性に対する配合物変数の影響を評価した。3つのバッチPD02-401、402、403を評価した。データは、本試験において評価された賦形剤レベル範囲が配合物の化学的安定性にもキラル安定性にも影響しないことを示した。
賦形剤範囲DoE試験は、本試験において評価された賦形剤レベルが製品品質特性、例えばCU、溶出並びに化学的及びキラル安定性に対するいかなる実際的影響も有さないことを実証した。中心点バッチは再現可能に製造され、良好な安定性及び溶出プロファイルを示した。これらの観察に基づき、以下の表に列記される中心点配合物がヒトバイオアベイラビリティ(BA)試験のための薬物製品として提案された。薬物物質レベルは0.164~0.653%で変動し得、マンニトールレベルはそれに従って調整する。潜在的なカプセル剤強度0.1mg~1.6mgは、カプセル剤充填重量を70~280mgで変動させることにより達成することができる。
7.9 製造プロセスの説明
顆粒内成分API、マンニトール、MCC、低pH SSG及びHPMCを材料表に従って分注し、造粒機ボウル中に装入した。材料を乾式混合し、所定量の水を造粒機ボウル中の粉末床上に添加することにより造粒した。次いで、湿潤顆粒を流動床乾燥機に移送し、事前設定されたインレット空気温度において乾燥させた。インレット空気容量を調整して許容可能な流動床高さを維持した。乾燥顆粒をコーミルに通過させ、粉砕顆粒をビンブレンダ中で予備シービングされたステアリン酸とさらに混合して最終ブレンドを得た。次いで、最終ブレンドを所定充填重量においてVcaps Plus HPMCカプセル剤シェル中に充填した。最後にカプセル剤を脱塵し、重量選別した。
化合物1遊離塩基配合物の開発
以下の化合物1遊離塩基配合物は、全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第16/737,721号明細書に既に記載されている。参照の簡便性のため、これらの配合物を以下、一部の実施形態において、フマル酸(FA)を有する直接ブレンド(DB)遊離塩基(FB)配合物と称する。
ASAPモデリングと並行するICH安定性試験は、直接ブレンディングプロセスにより製造された遊離塩基配合物の0.1及び0.5mgのカプセル剤の両方が、2gの乾燥剤を有するHDPEボトル中で包装された場合、許容可能な安定性を有することを実証した。驚くべきことに、より高いDL及び流動化助剤(又は流動促進剤)としてのより高いAerosil 200レベルを有する2mgの強度のカプセル剤は、最も不良な安定性を実証した。この観察は直感に相反し、配合物におけるAerosilレベルにより寄与されると考えられた。さらに、0.1mgのカプセル剤中で使用されるAerosilグレードは、世界市場での許容可能性を有さない。
いくつかの試験を実施して製品品質(安定性、溶出など)又は製造可能性(例えば、粘着)に対する賦形剤又はそのレベルの影響を評価し、潜在的な代替賦形剤を同定した。
7.10 コロイダル二酸化ケイ素の効果の評価
配合物からのAerosilの除去の実行可能性を評価するため、Aerosilを有さないバッチの製造可能性を評価した。配合物中のAerosilの不存在下で、タンピングピンへの粉末の粘着をカプセル化の間に観察し、カプセル剤アッセイは低かった。代替流動化助剤Cab-O-Sil M5Pは、加速オープンディッシュ試験において安定性プロファイルを改善しなかった。
7.11 代替滑沢剤の評価
Aerosilを有さない配合物の潜在的な粘着問題を減らすため、より効率的な滑沢剤、例えばSSF及びステアリン酸マグネシウムを有する配合物の製造可能性を評価した。代わりとして、4%のSA、4%のSSF又は2%のステアリン酸マグネシウムを有する最高(2.56%w/w)の推定薬物負荷における配合物の粘着評価を、圧縮シミュレータを使用して実施した。より高レベルのSA(8%w/w)も評価した。組成を以下の表に示す。
粘着/フィルミング潜在性を評価するため、9mm平面工具を各圧縮力(100N、500N及び2500N)において使用して10回の圧縮を連続で行った。パンチ面を拡大レンズ下で試験し、以下の基準に基づきフィルミング又は粘着について順位付けした:ヘイズが出現せず、実質的に清浄である(ランク0);ライトダスト(最小のヘイズ/粉末、シャープな反射)(ランク1);わずかなヘイズ(わずかに拡散した反射)(ランク2);中程度のヘイズ(顕著に拡散及び低減した反射)(ランク3);重度のヘイズ(光反射が有効でない)(ランク4);わずかなワックス状蓄積物(<1mm2)(ランク5);中程度のワックス状蓄積物(1~2mm2)(ランク6);デボスの複数区域にわたる広範囲のワックス状蓄積物(ランク7);大部分が蓄積物により覆われたデボス(ランク8);デボス加工が可視的でない(ランク9);粘着が錠剤重量に影響する(ランク10)。粘着/フィルミング観察のランク付けを以下の表にまとめる。結果は、4%のSSFが他の3つの組成物よりもわずかに良好であるにすぎないと考えられることを示唆した。
オープンディッシュ加速安定性試験において、直接ブレンディングプロセスにより製造されたSSF(PD01-405A)又はステアリン酸Mg(PD01-405B)を有するプロトタイプ配合物の0.1mgの強度のカプセル剤は、Aerosil 972を有する0.1mgの直接ブレンドカプセル剤(Cap-16)よりも良好な安定性を示した。しかしながら、既述のとおり、後者の配合物及びAerosil 200を有する0.5mgの直接ブレンドカプセル剤は、包装された構成において良好な安定性を有する。安定性結果は、適切な包装構成を用いれば、これら3つの滑沢剤のいずれか1つを直接ブレンド配合物中で使用することができることを示唆する。
7.12 酸性化剤のレベルの評価
変動レベル(0~4%w/w)のFAを有するプロトタイプ遊離塩基配合物を、乾式ブレンディングプロセスを使用して製造した。配合物組成を以下の表に列記する。配合物は、希釈剤としてのPearlitol flashを含有し、Aerosilを含有しなかった。配合物のスラリーpHは、0%のFAにおける4.3~4%のFAにおける2.2の範囲であった。加速オープンディッシュ試験において、高温及び高湿度条件においても、最大3%のFAを含有する配合物の全体的な安定性は、直接ブレンド遊離塩基配合物Cap-16よりも良好であった。組成を以下の表に示す。
7.13 代替希釈剤の評価
臨床バッチ製造の間、DBプロセスは、特に低い薬物負荷バッチ(0.13%w/w)について、CUの変動に起因して頑健であることが見出されなかった。低用量製品を製造するための直接ブレンドプロセスの固有CUリスクを考慮して、代替製造プラットフォーム、例えばHSWG、FBG、RCを評価して潜在的なCUリスクを減らした。
製造プロセスに資する代替希釈剤、例えばマンニトール、MCC、デンプン、同時加工マンニトール/デンプンの組み合わせ(Pearlitol flash)を評価した。評価された配合物組成を以下の表に列記する。Pearlitol flashを有するバッチPD01-403Aを、直接圧縮プロセスを使用して製造した一方、マンニトール50C、MCC PH101及びアルファ化デンプンを含有するバッチPD01-596をHSWGプロセスにより製造した。製造プロセス、希釈剤及びさらには滑沢剤の差異にかかわらず、両方の配合物は良好な安定性を示した。
バッチPD01-596を含有するMCCのインビトロ溶出を評価した。pH2.0媒体において、薬物放出は不完全であり、初期カプセル剤サンプルの60分間において及び40℃/75%RHにおける3か月間の貯蔵後に約85%~90%のみが放出する。MCC含有配合物からの不完全な薬物放出は、バイオパフォーマンスに潜在的に影響し得る。
7.14 崩壊剤としてのSSGの評価
MCC含有配合物の不完全な溶出を減らすため、SSGが化合物1遊離塩基と適合性であったため、カプセル剤の溶出に対する崩壊剤としてのSSGの効果を評価した。本試験において評価された4つの配合物の組成を以下の表に示す。バッチPD01-597、597A、660及び660Aを、SSGを用いず、顆粒外SSGのみ、顆粒内及び外SSG並びに顆粒内SSGのみを用いてそれぞれ製造した。薬物負荷は、溶出試験のために2mgの強度カプセル剤を得るために2.72%であった。全てのバッチをHSWGプロセスにより製造した。
4つ全てのバッチのpH2媒体における溶出プロファイルを図9に示す。SSGを有さないバッチ(PD0-597)の溶出は不完全であり、全体的な放出は60分間の時点において約80%にすぎなかった。顆粒外SSGのみの取り込みは、溶出プロファイルを改善しなかった(PD01-597A)。対照的に、顆粒内SSGのみ(PD01-660A)並びに顆粒内及び外SSGの両方(PD01-660)の添加は放出速度を有意に改善し;全体的な放出は60分間において約93%であった。結果は、MCC含有配合物を開発する場合、SSGを少なくとも顆粒内で添加して溶出プロファイルを改善することができることを示唆した。
7.15 製造プロセス開発
スケーラブルだけでなく、薬物製品の全ての重要な品質特性も維持するはずである好適な製造プロセスを同定するため、異なる製造プラットフォーム、すなわち直接ブレンディング、ローラ圧縮及び高剪断湿式造粒を評価した。図10Aに示されるとおり、各プロセスについて同じ組成(以下の表を参照されたい)を使用した遊離塩基配合物の化学的及びキラル安定性は、RCプロセスと比較してHSWG/FBD及びDBプロセスについて有意に良好であることが見出された。製造可能性(高いアッセイ回収及びタイトなCU制御)は、DB又はRCプロセスのいずれかと比較してHSWG/FBDプロセスを使用して達成することができた。図10Bに示されるとおり、HSWG/FBDプロセスを使用して製造された場合、より高い薬物負荷の配合物(以下の表を参照されたい)のインビトロ溶出は優れており、完全であった。製造プラットフォームの全体的な順位は、HSWG/FBD>DB>RCであった。
7.16 賦形剤範囲設定試験
上記のとおり、高剪断湿式造粒(HSWG)の流動床乾燥(FBD)との組み合わせが、化合物1カプセル剤のための実行可能な製造プロセスとして同定された。配合物における薬物負荷範囲は、サイズ0以下のカプセル剤サイズの0.1mg~10mgのカプセル剤強度の予測用量範囲を達成するためにおよそ0.13%~2.7%w/wであった。
HSWG/FBDプロセスのための配合物を最適化するため、MNT/デンプン/SSFを含むプロトタイプ配合物及びMNT/デンプン/MCC/SSF配合物を3kgのバッチサイズにおいてさらに評価した。造粒液のタイプ(水又は15%のデンプンスラリー)、造粒液レベル、噴霧速度及び湿式塊化時間などの要因も評価した。全ての評価配合物について最終ブレンディングの間、SSF(滑沢剤)レベルを1%で一定に保持した。得られた顆粒は良好な品質のものであり、良好な流動を有し、それは次にタイトな重量変動性を有するカプセル剤をもたらした。カプセル化の間、タンピングピンの面上への粘着は観察されなかった。両方の配合物(MNT/デンプン及びMNT/デンプン/MCC)は良好なCUをもたらし;しかしながら、平均ラベルクレーム値は、製造バッチについて約5~8%高かった。T=0における溶出はMCC含有配合物よりもMNT/デンプン配合物について速かった。オープンディッシュ安定性試験は、両方の評価配合物について良好な化学的及びキラル安定性を示した。水又はデンプンスラリーのいずれの噴霧も、得られた顆粒に対する影響を有さなかった。予備結果から、MCCは、造粒成長についても造粒のエンドポイント制御にも重要でないことが見出された。さらに、これはインビトロ溶出性能に悪影響を与えた。上記の知見に基づき、MNT/デンプン/SSFベース配合物をHSWG/FBDプロセスのためにリードプロトタイプ配合物として選択した。
HSWGプロセスによるMNT/デンプン/SSFベース配合物の定量的組成を同定するため、製品品質特性に対する賦形剤のレベルの影響を評価した。詳細な賦形剤範囲試験組成を以下の表に列記する。HSWG/FBDプロセスを使用して3kgスケールにおいてバッチを製造し、造粒液として水を噴霧した。
得られた顆粒は、良好な品質のものであり、流動特性は良流動から自由流動の範囲であることが見出された。最終ブレンドの物理的特徴付けのまとめを以下の表に列記する。
全てのバッチのカプセル化は、カプセル剤重量に対するタイトな制御を有するカプセル剤をもたらした。以下の表に列記されるとおり、全ての調査バッチのCU平均はわずかに高かった(101.6~104.3%)が、CU RSDはタイトであり、全てのAV値は許容可能な範囲内であった。
全ての製造バッチのpH2.0における溶出放出(T=0)も、図11に示されるとおり、迅速で完全な放出プロファイルを実証した。70℃/0%RH及び60℃/75%RHにおけるオープンディッシュ化学的(図12A)及びキラル(図12B)安定性は、3日間及び7日間の貯蔵時に安定な薬物製品をそれぞれ実証した。さらに、薬物製品の安定性は薬物負荷との線形関係に従い、より高いDL配合物はより良好な化学的及びキラル安定性を実証した。しかしながら、30%w/wのデンプンを有する0.13%のDLバッチは、相対的に高いレベルのRRT0.41の不純物プロファイルを実証した。
賦形剤範囲DoE試験から、評価パラメータは製品特性(CU、溶出及びRI/キラル安定性)に対するいかなる有意な影響も実証しないことを推定することができ;しかしながら、10%のデンプンを有するバッチは、20%w/w又は30%w/wのデンプンのいずれかを有するバッチと比較して狭い造粒エンドポイントウインドウを提供した。これらの観察に基づき、20%のデンプンを有する配合物をさらなる開発のために選択した。
7.17 遊離塩基配合物組成
プロトタイプ配合物スクリーニング及び配合物範囲設定試験に基づき、マンニトール-デンプン-SSFを含む組成を、例えば以下の表に列記される異なる用量強度を生じ得る0.13%、0.26%、0.5%及び1.33%のDLを用いるさらなる試験のために選択した。
7.18 複数媒体溶出試験
この試験の目的は、配合物構成成分(参照の便宜性のため、以下、HSWG遊離塩基配合物と称する)及び直接ブレンディング(DB)を使用して製造された遊離塩基配合物と比較したその製造プロセスの変化でインビボ性能を予測し得るインビトロ予測ツールを開発することであった。インビトロ複数媒体溶出試験は、pH2.0、4.5及び6.8において実施した。
複数媒体溶出媒体の影響を評価するため、2mgの用量強度を評価した。本試験からの結果は図13で実証される。pH2.0において、DB及びHSWG遊離塩基配合物の両方が同等であることが見出された一方、pHを4.5及び6.8にシフトした場合、HSWG遊離塩基配合物の溶出プロファイルは、DB配合物と比較して低速であることが見出された。
2段階溶出試験も実施して胃中の1.2(0~30分間)から腸中の6.8(30~90分間)までの生理学的pHの移行時の沈殿リスクを評価した。DB及びHSWG遊離塩基配合物の両方のカプセル剤を、0.5mgの用量において評価した。図14に示される2段階溶出試験からの結果に基づき、沈殿のリスクは低いと予測されたことを推定することができる。
7.19 フマル酸を有するプロトタイプ遊離塩基配合物
上記のとおり、提案されるHSWG遊離塩基配合物は、生物関連溶出媒体中で低速であることが見出された。1%及び3%のフマル酸を有する代替配合物を2mgの用量強度において製造した。組成を以下の表に列記する。配合物中にフマル酸を添加する根本的な理由は、薬物物質がそのpH依存性溶出性質に起因してより低いpHにおいて可溶性であるため、微小環境pHを酸性範囲で維持するためであった。他の溶出媒体に対して最大の識別力を取り込むことが見出されたため、インビトロ溶出性能をpH4.5において評価した。
1%及び3%のFAを有するHSWG FB配合物の溶出放出性能は、図15に示されるとおり、FAを有するDB FB配合物又はFAを有さないHSWG FB配合物のいずれと比較しても有意に迅速で高いことが見出された。本試験は、フマル酸の取り込みが、より高い薬物溶解度に資する好ましい微小環境pHの維持により、より高い薬物溶出を支援しているという仮定を裏付けた。
7.20 動物PK試験-I
雄サルにおける動物PK試験を実施してpH4.5溶出とサルにおけるPKプロファイルとの任意の相関が存在するか否かを見出した。各コホートに以下の配合物:DB FB配合物(3%のFA)、FAを有さないHSWG FB配合物、1%のFAを有するHSWG FB配合物及び3%のFAを有する HSWG FB配合物の2mgのカプセル剤を投与した。
コホート当たり4匹の雄サルを含むクロスオーバー試験デザイン(少なくとも1週間のウォッシュアウト期間)は、異なる配合物を受容した。さらに、サルを一晩及び投与後4時間絶食させた。PKサンプルを投与の最大24時間後に回収した。図16に示されるとおり、FAを有さないHSWG FB配合物は、最低曝露(AUC)及びより高い変動性を実証し、それに3%のFAを有するDB FB配合物が続いた一方、1%及び3%のFAを有するHSWG FB配合物は、類似及び有意により高い曝露を実証した。
同様に、インビトロ溶出順位付けはインビボAUC順位付けに類似することが見出され、良好なインビトロ-インビボ相関を定性的に示す。pH4.5におけるインビトロ溶出及びインビボサルAUCデータに基づき、配合物は以下のとおり順位付けされた:3%のFAを有するHSWG FB配合物≧1%のFAを有するHSWG FB配合物>>>DB FB配合物(3%のFA)>HSWG FB配合物(FAを有さない)。
7.21 代替HSWG配合物としての臭化水素酸塩の任意選択の評価
インビトロ性能に対する化合物1のHBr塩の影響を評価するため、フマル酸を有さないHBr塩の代替HSWG配合物を製造した。0.5mgの用量強度におけるHSWG HBr配合物の組成を以下の表に列記する。
HSWG HBr組成は最適化せず、それに代えて、薬物物質形態の直接比較(遊離塩基とHBr塩との対比)を行うため、組成及び製造プロセスは不変のままとした。
図17に示されるとおり、0.5mgの用量強度におけるHSWG HBr配合物の溶出性能を、pH4.5においてDB FB及びHSWG FB配合物並びに3%のFAを有するHSWG配合物に対して評価した。
HSWG HBr配合物は、pH4.5媒体中でDB FB又はHSWG FB又は3%のFAを有するHSWG FBの配合物と比較して迅速でほぼ完全な溶出を実証する。
7.22 動物PK試験-II
以下の4つのコホート(コホート当たり4匹のサル):DB FB、HSWG FB、3%のFAを有するHSWG FB及びHSWG HBr配合物を含む別のサルPK試験を0.5mgの用量強度についてデザインした。全ての配合物の組成は、上記セクションに規定する。
本試験から、HSWG HBr配合物及び3%のFAを有するHSWG FB配合物は、DB FB及びHSWG FB配合物よりもかなり高い吸収を実証した一方、HSWG HBr配合物は、全ての配合物のうちで最高のAUCを実証した。図18に示されるとおり、DB FB及びHSWG FB配合物の両方が、同等のバイオパフォーマンスを実証することが観察された。AUCに基づく配合物順位付けは、以下のとおりである:HSWG HBr配合物>3%のFAを有するHSWG FB配合物>>>3%のFAを有するDB FB配合物=HSWG FB配合物。
本明細書において提供される実施形態は、提供される実施形態のいくつかの態様の説明として意図される実施例に提供される具体的な実施形態によりその範囲を限定されるべきでなく、機能的に均等な任意の実施形態が本開示により包含される。実際に、本明細書に示され、記載されたものに加えて、本明細書において提供される実施形態に対する種々の改変形態が当業者に明らかとなり、添付の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
多数の参照文献が引用され、それらの開示は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。

Claims (76)

  1. 1)化合物1:
    の臭化水素酸塩、2)マンニトール及びセルロースの混合物又はマンニトール及びデンプンの混合物、3)ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、4)デンプングリコール酸ナトリウム(SSG)、並びに5)ステアリン酸を含む医薬組成物。
  2. 1)約0.05~約3%w/wの量の化合物1の臭化水素酸塩;2)約70~約98%w/wの量の担体又は希釈剤;3)約0.5~約10%w/wの量のHPMC;4)約0.5~約10%w/wの量のSSG;及び5)約0.5~約8%w/wの量のステアリン酸を含み、前記担体又は希釈剤は、マンニトール及びセルロースの混合物又はマンニトール及びデンプンの混合物である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記化合物1の臭化水素酸塩は、化合物1の結晶性臭化水素酸塩である、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  4. 前記化合物1の臭化水素酸塩は、およそ10.3、19.3及び24.0°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  5. 前記化合物1の臭化水素酸塩の量は、約0.1~約1.5%w/wである、請求項1~4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. 前記化合物1の臭化水素酸塩の量は、約0.16~約0.65%w/wである、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 前記構成成分2)は、マンニトール及びセルロースの混合物である、請求項1~6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  8. 前記セルロースは、微結晶性セルロース(MCC)である、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 前記構成成分2)は、マンニトール及びデンプンの混合物である、請求項1~6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  10. 前記デンプンは、部分アルファ化デンプンである、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 前記マンニトール及びセルロースの混合物又は前記マンニトール及びデンプンの混合物の量は、約80~約90%w/wである、請求項1~10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  12. 前記マンニトール及びセルロースの混合物又は前記マンニトール及びデンプンの混合物の量は、約85~約86%w/wである、請求項11に記載の医薬組成物。
  13. 前記マンニトールの量は、約35~約93%w/wであり、及び前記セルロース又はデンプンの量は、約5~約35%w/wである、請求項1~10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  14. 前記マンニトールの量は、約50~約80%w/wであり、及び前記セルロース又はデンプンの量は、約10~約30%w/wである、請求項13に記載の医薬組成物。
  15. 前記マンニトールの量は、約65~約66%w/wであり、及び前記セルロース又はデンプンの量は、約20%w/wである、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 前記セルロース又はデンプンと前記マンニトールとの重量比は、約1:1~約1:20である、請求項1~10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  17. 前記セルロース又はデンプンと前記マンニトールとの重量比は、約1:1.7~約1:8である、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. 前記セルロース又はデンプンと前記マンニトールとの重量比は、約1:3.3である、請求項17に記載の医薬組成物。
  19. 前記HPMCは、HPMC E5である、請求項1~18のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  20. 前記HPMCの量は、約3~約7%w/wである、請求項1~19のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  21. 前記HPMCの量は、約5%w/wである、請求項20に記載の医薬組成物。
  22. 前記SSGは、低pH SSGである、請求項1~21のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  23. 前記SSGの量は、約3~約7%w/wである、請求項1~22のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  24. 前記SSGの量は、約5%w/wである、請求項23に記載の医薬組成物。
  25. ステアリン酸の量は、約2~約6%w/wである、請求項1~24のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  26. ステアリン酸の量は、約4%w/wである、請求項25に記載の医薬組成物。
  27. 1)約0.16%w/wの量の化合物1の臭化水素酸塩;2)約65.84%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の微結晶性セルロース;3)約5%w/wの量のHPMC E5;4)約5%w/wの量の低pH SSG;並びに5)約4%w/wの量のステアリン酸を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  28. 約70mgの総重量を有する、請求項27に記載の医薬組成物。
  29. サイズ4号カプセル剤に含有される、請求項28に記載の医薬組成物。
  30. 約140mgの総重量を有する、請求項27に記載の医薬組成物。
  31. サイズ2号カプセル剤に含有される、請求項30に記載の医薬組成物。
  32. 1)約0.65%w/wの量の化合物1の臭化水素酸塩;2)約65.35%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の微結晶性セルロース;3)約5%w/wの量のHPMC E5;4)約5%w/wの量の低pH SSG;並びに5)約4%w/wの量のステアリン酸を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
  33. 約70mgの総重量を有する、請求項32に記載の医薬組成物。
  34. サイズ3号カプセル剤に含有される、請求項33に記載の医薬組成物。
  35. 1)化合物1:
    、2)マンニトール及びデンプンの混合物、3)ステアリルフマル酸ナトリウム、並びに4)任意選択でフマル酸を含む医薬組成物。
  36. 1)約0.05~約4%w/wの量の化合物1;2)約90~約99.5%w/wの量のマンニトール及びデンプンの混合物;3)約0.1~約5%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約0~約10%w/wの量のフマル酸を含む、請求項35に記載の医薬組成物。
  37. 化合物1は、結晶性化合物1である、請求項36に記載の医薬組成物。
  38. 化合物1は、およそ14.6、18.2及び18.3°2θにピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項37に記載の医薬組成物。
  39. 化合物1の量は、約0.1~約2%w/wである、請求項35~38のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  40. 化合物1の量は、約0.13~約1.33%w/wである、請求項39に記載の医薬組成物。
  41. 前記デンプンは、部分アルファ化デンプンである、請求項35~40のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  42. 前記マンニトール及びデンプンの混合物の量は、約95~約99%w/wである、請求項35~41のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  43. 前記マンニトール及びデンプンの混合物の量は、約97~約99%w/wである、請求項42に記載の医薬組成物。
  44. 前記マンニトールの量は、約60~約89%w/wであり、及び前記デンプンの量は、約10~約30%w/wである、請求項35~41のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  45. 前記マンニトールの量は、約77~約79%w/wであり、及び前記デンプンの量は、約20%w/wである、請求項44に記載の医薬組成物。
  46. 前記デンプンと前記マンニトールとの重量比は、約1:2~約1:9である、請求項35~41のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  47. 前記デンプンと前記マンニトールとの重量比は、約1:3.9である、請求項46に記載の医薬組成物。
  48. ステアリルフマル酸ナトリウムの量は、約0.5~約2%w/wである、請求項35~47のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  49. ステアリルフマル酸ナトリウムの量は、約1%w/wである、請求項48に記載の医薬組成物。
  50. フマル酸を含有しない、請求項35~49のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  51. フマル酸の量は、約0.1~約10%w/wである、請求項35~49のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  52. フマル酸の量は、約1~約3%w/wである、請求項51に記載の医薬組成物。
  53. 1)約0.13%w/wの量の化合物1;2)約78.87%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む、請求項35に記載の医薬組成物。
  54. 約75mgの総重量を有する、請求項53に記載の医薬組成物。
  55. サイズ4号カプセル剤に含有される、請求項54に記載の医薬組成物。
  56. 約300mgの総重量を有する、請求項53に記載の医薬組成物。
  57. サイズ1号カプセル剤に含有される、請求項56に記載の医薬組成物。
  58. 1)約0.27%w/wの量の化合物1;2)約78.73%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む、請求項35に記載の医薬組成物。
  59. 約75mgの総重量を有する、請求項58に記載の医薬組成物。
  60. サイズ4号カプセル剤に含有される、請求項59に記載の医薬組成物。
  61. 約300mgの総重量を有する、請求項58に記載の医薬組成物。
  62. サイズ1号カプセル剤に含有される、請求項61に記載の医薬組成物。
  63. 1)約0.5%w/wの量の化合物1;2)約78.5%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む、請求項35に記載の医薬組成物。
  64. 約80mgの総重量を有する、請求項63に記載の医薬組成物。
  65. サイズ4号カプセル剤に含有される、請求項64に記載の医薬組成物。
  66. 約300mgの総重量を有する、請求項63に記載の医薬組成物。
  67. サイズ1号カプセル剤に含有される、請求項66に記載の医薬組成物。
  68. 1)約1.33%w/wの量の化合物1;2)約77.67%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;並びに3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウムを含む、請求項35に記載の医薬組成物。
  69. 約75mgの総重量を有する、請求項68に記載の医薬組成物。
  70. サイズ4号カプセル剤に含有される、請求項69に記載の医薬組成物。
  71. 約300mgの総重量を有する、請求項68に記載の医薬組成物。
  72. サイズ1号カプセル剤に含有される、請求項71に記載の医薬組成物。
  73. 1)約0.5%w/wの量の化合物1;2)約75.5%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約3%w/wの量のフマル酸を含む、請求項35に記載の医薬組成物。
  74. 1)約1.33%w/wの量の化合物1;2)約76.67%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約1%w/wの量のフマル酸を含む、請求項35に記載の医薬組成物。
  75. 1)約1.33%w/wの量の化合物1;2)約74.67%w/wの量のマンニトール及び約20%w/wの量の部分アルファ化デンプン;3)約1%w/wの量のステアリルフマル酸ナトリウム;並びに4)約3%w/wの量のフマル酸を含む、請求項35に記載の医薬組成物。
  76. 多発性骨髄腫を処置する方法であって、治療有効量の、請求項1~75のいずれか一項に記載の医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む方法。
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