JP2023531775A - ダイヤモンドイド基が結合された非線形光学発色団 - Google Patents

ダイヤモンドイド基が結合された非線形光学発色団 Download PDF

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Abstract

発色団に共有結合する1つ以上のダイヤモンドイド基を有する非線形光学発色団、非線形光学発色団の製造方法、非線形光学発色団とそれを含む薄膜とを含む電気光学装置及び薄膜における非線形光学発色団の使用。例示的な化合物は、例えば、【化1】JPEG2023531775000048.jpg76164である。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年6月25日に出願された米国仮特許出願第63/044,057号の利益を主張し、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
非線形光学(NLO)発色団は、分極化ポリマー電気光学装置における電気光学(EO)活性を提供する。電気光学ポリマーは、電気光学装置におけるニオブ酸リチウムなどの無機材料に代わるものとして、長年研究されてきた。電気光学装置は、例えば、テレコム、RFフォトニクス、及び光相互接続などのための外部変調器を含み得る。高分子電気光学材料は、フェーズドアレイレーダー、衛星及び光ファイバー通信、ケーブルテレビ(CATV)、航空及びミサイル誘導用光学ジャイロスコープ、電子対抗手段(ECM)システム、高速計算用バックプレーン相互接続、超高速アナログ-デジタル変換、地雷探知、無線周波数フォトニクス、空間光変調、及び全光(光-スイッチング-光)信号処理を含む、広範囲次世代システム及び装置におけるコアアプリケーションの大きな可能性を示している。
非常に高い分子電気光学的特性を有する多くのNLO分子(発色団)が合成されてきた。分子双極子モーメント(μ)及び過分極率(β)の生成物は、双極子の材料加工への関与による分子の電気光学的性能の尺度として用いられることが多い。Dalton et al.,「New Class of High Hyperpolarizability Organic Chromophores and Process for Synthesizing the Same」と題するWO00/09613を参照されたい。
しかしながら、微視的な分子の過分極率(β)を巨視的な材料の過分極率(χ2)に翻訳するのは非常に困難であった。というのは、分子の補助的な成分(発色団)を、(i)高度な巨視的非線形性、及び(ii)十分な一時的、温度的、化学的及び光化学的安定性を示すNLO材料に組み込まなければならないからである。高い電気光学活性と、「経時安定性」とも言われる電気光学活性の安定性は、商業的に使用可能な装置において重要である。ホストポリマー中の非線形光学発色団の濃度を増加させ、発色団の電気光学特性を増加させることにより、電気光学ポリマーの電気光学活性を増加させることができる。ただし、発色団濃度を増加させるいくつかの手法は、経時安定性を低下させる可能性がある。これらの二重の問題を同時に解決することは、多数の装置及びシステムにおいて、EOポリマーを広範に商業化することに最終的な障害と見なされている。
NLO発色団は凝集性が乏しいため、高過分極率材料(χ2)の製造は制限される。商業的に使用可能な材料は、単一の材料軸の周囲に統計的に配向した所望の分子モーメントを有する大きな分子密度の発色団を含んでいなければならない。このような機構とするために、NLO発色団の電荷移動(双極子)の性質は、通常、材料加工中に外部電場を印加し、非中心対称性次元に有利な低エネルギー状態の局在化を生じさせることによって開発される。残念ながら、発色団密度が中程度である場合においても、分子は、実際の電場エネルギーを介して除去できない多分子双極性結合(中心対称性)凝集体を形成する。この問題を克服するため、通常は、近傍の分子間の関係性を制限する物理的障壁を構成することによって、非凝集性の双極性発色団を協同の材料構造に組み込んでいる。
それにもかかわらず、商業化可能なNLOポリマーの製造を阻む最大の問題は、長期材料安定性の取得である。この欠点は主に、経時的な分子の運動により中心対称性が再構成されることに起因する。過分極率の高い有機NLO材料の有効性は、この材料が加工時に凝集する傾向及びこの得られた材料の熱安定性によって限定される。従って、過分極率が大きく、かつ、電気光学装置に用いた場合に電気光学係数が大きく、熱安定性が高い、改善された非線形光学活性材料が必要とされている。
本発明は、一般に、非線形光学発色団、非線形光学発色団の製造方法、当該非線形光学発色団とそれを含む薄膜とを含む電気光学装置及び薄膜における非線形光学発色団の使用に関する。従って、本発明の様々な実施形態は、発色団に共有結合する1つ以上のダイヤモンドイド基を有する非線形光学発色団を提供する。本発明の様々な実施形態は、高分子電気光学特性及び優れた安定性を示す発色団に共有結合する1つ以上のダイヤモンドイド基を有する非線形光学発色団を提供する。本発明の様々な実施形態は、発色団分子の凝集を最小限に抑え、ホストポリマーマトリックスに分散して分極化すると、巨視的電気光学特性の長期安定性を示すことができる発色団に共有結合する1つ以上のダイヤモンドイド基を有する非線形光学発色団を提供する。本発明の様々な実施形態は、ホストポリマーマトリックスに分散して分極化すると、向上した分極効率を示し得る発色団に共有結合する1つ以上のダイヤモンドイド基を有する非線形光学発色団を提供する。本発明の様々な実施形態は、ホストポリマーマトリックスに分散すると充填量の増加を示し得る発色団に共有結合する1つ以上のダイヤモンドイド基を有する非線形光学発色団を提供する。
本発明の様々な実施形態は、一般式(I)に表される非線形光学発色団を含み、
D-Π-A(I)
式中、Dは有機電子供与体基を表し、AはDの電子親和性よりも大きい電子親和性を有する有機電子求引基を表し、Πは、AとDとの間のΠ架橋を表し、少なくとも1つのダイヤモンドイドが非線形光学発色団に共有結合する。
本発明の様々な別の実施形態は、ホストポリマーマトリックス内に分散されかつ分極化された前述の実施形態のいずれかに係る非線形光学発色団を含む電気光学薄膜を含む。本発明のさらに別の様々な実施形態は、前述の実施形態のいずれかに係る電気光学薄膜を含む電気光学装置を含む。本発明の様々な別の実施形態は、一般式(I)に表される非線形光学発色団を合成する方法を含み、
D-Π-A(I)
式中、Dは有機電子供与体基を表し、AはDの電子親和性よりも大きい電子親和性を有する有機電子求引基を表し、Πは、AとDとの間のΠ架橋を表し、少なくとも1つのダイヤモンドイド基が、合成する際に、非線形光学発色団に共有結合する。
本発明の様々な実施形態において、一般式(I)に表される非線形光学発色団は、その構造に共有結合する最大5つのダイヤモンドイド基を有する。本発明の様々な好ましい実施形態において、一般式(I)に表される非線形光学発色団は、その構造に共有結合する1つ、2つ、または3つのダイヤモンドイド基を有する。本発明の様々な好ましい実施形態において、一般式(I)に表される非線形光学発色団は、その構造に共有結合する1つ、2つ、または3つのダイヤモンドイド基を有し、それらの全てはΠ架橋に結合し得る。本発明の様々な好ましい実施形態において、一般式(I)に表される非線形光学発色団は、その構造に共有結合する1つ、2つ、または3つのダイヤモンドイド基を有し、それらはD、A、またはΠ架橋に結合し得る。本発明の様々な好ましい実施形態において、1つ以上のダイヤモンドイド基は、DまたはΠ架橋に共有結合する。
本発明の様々な好ましい実施形態において、少なくとも1つのダイヤモンドイドはアダマンチル基を含む。本発明の様々な好ましい実施形態において、少なくとも1つのダイヤモンドイドはジアマンチル基を含む。本発明の様々な好ましい実施形態において、一般式(I)に表される非線形光学発色団は、その構造に共有結合する最大5つのダイヤモンドイド基を有し、本発明の様々な好ましい実施形態において、ダイヤモンドイドの全ては同一であり得る。
他の態様、特徴、及び利点は、詳細な説明、好ましい実施形態、及び添付の特許請求の範囲を含む以下の開示から明らかになるであろう。
前述の概要、ならびに本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むとよりよく理解されるであろう。本発明を説明する目的で、現在好ましい実施形態を図面に示す。ただし、本発明は、示された正確な構成及び手段に限定されないことを理解されたい。
図面において、図1は、合成例1の発色団を用いて作製した薄膜コーティングの経時的熱安定性のグラフである。 図2は、合成例2の発色団を用いて作製した薄膜コーティングの経時的熱安定性のグラフである。
本明細書において、単数形の用語「a」及び「the」は、言葉及び/または文脈で特に示さない限り同義であって、「1つ以上」及び「少なくとも1つ」と互換的に使用する。従って、例えば、本明細書または添付の特許請求の範囲における「ポリマー」または「前記ポリマー」という表現は、単一のポリマーまたは1つを超えるポリマーを指す可能性がある。さらなる例として、複数の電子供与体基のみに限定されず、本明細書または添付の特許請求の範囲における「電子供与体基」または「前記電子供与体基」という表現は、単一の電子供与体基または1つを超える電子供与体基(例えば、本明細書の任意の分子式における「D」は、2つ以上の電子供与体基を表し、両方ともΠ架橋に結合し得る)という表現であり得る。さらに、特に明記しない限り、全ての数値は「約」という言葉によって修飾されると理解される。
本明細書で使用する「非線形光学発色団」(NLOC)という用語は、光を照射すると非線形光学効果を生じる分子または分子の部分を指す。発色団は、光との相互作用によって非線形光学効果が生じる任意の分子単位である。所望の効果は、共振波長または非共振波長において生じ得る。特定の発色団の非線形光学的材料における活性は、その過分極率として示され、これは発色団の分子双極子モーメントに直接関連する。本発明のNLO発色団の様々な実施形態は、NLO効果を生じさせるのに有用な構造である。
一次過分極率(β)は、最も一般的でかつ有用なNLO特性のうちの1つである。高次の過分極率は、あらゆる光学的(光-スイッチング-光)用途のような他の用途において有用である。以下の試験を実施することによって、化合物またはポリマーなどの材料が、一次過分極性の性質及び十分な電気光学係数(r33(β関数である))を有する非線形光学発色団を含むかどうかを決定することができる。最初に、薄膜形態の材料を電場内に置いて、双極子を整列させる。これは、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)基板、金膜、または銀膜などの電極の間に材料の膜を挟むことによって実施し得る。
材料をそのガラス転移温度(Tg)付近に加熱しながら、電位を電極に印加し、極性調整電場を発生させる。好適な時間の経過後、極性調整電場を維持しながら、温度を次第に下げる。あるいは、材料をコロナ極性調整法で分極させることもでき、この方法では、材料フィルムから好適な距離だけ離れた電荷を帯びた針によって、極性調整電場が提供される。いずれの例においても、材料中の双極子は電場と整列する傾向にある。
分極した材料の非線形光学特性を、以下のように試験する。レーザー由来のものである場合が多い偏光を分極した材料に通し、次いで、偏光フィルター及び光強度検出器に通す。電極に印加された電位が変化した際に検出器で受光した光の強度が変化する場合、材料は非線形光学発色団を含み、かつ電気光学的に変動可能な屈折率を有する。非線形光学発色団を含む分極膜の電気光学定数を測定する技術について、Chia-Chi Teng,Measuring Electro-Optic Constants of a Poled Film,in Nonlinear Optics of Organic Molecules and Polymers,Chp.7, 447-49(Hari Singh Nalwa&Seizo Miyata eds.,1997)により詳細に議論されており、本明細書中でその全体が参照されるが、ただし、本願と整合しない開示または定義がある場合には、本明細書中の開示または定義が優先されるものとみなす。
印加された電位の変化と材料の屈折率の変化との関係は、そのEO係数r33で表され得る。この効果を、一般的に電気光学効果、すなわちEO効果と呼ぶ。印加された電位の変化に応じてその屈折率が変化する材料を含む装置を、電気光学(EO)装置と呼ぶ。
二次過分極率(γ)または三次感受率(χ(3))は、三次NLO活性の典型的な尺度である。これらの性質を測定するいくつかの方法があるが、縮退4波混合(DFWM)が非常に一般的である。C.W.Thiel,「For-wave Mixing and Its Applications」、http://www.physics.montana.edu.students.thiel.docs/FWMixing.pdfを参照されたい。その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。米国公開特許公報第2012/0267583A1号を参照されたい。その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。当技術分野で縮退四波混合(DFWM)として知られている薄膜の3次NLO特性を評価する方法を使用することができる。米国公開特許公報第2012/0267583A1号の図4では、ビーム1及び2がピコ秒のコヒーレントパルスであり、ガラス基板上に堆積されたNLO膜によって吸収される。ビーム3は、ビーム1及び2と同一の波長で、わずかに遅延した弱いビームである。ビーム4は、NLO膜の材料内のビーム1及び2の干渉によって生成された、一時的なホログラフィック格子から回折された波動混合によって生成されたものである。ビーム3は、NLO材料によって吸収されない周波数の「信号」ビームを生成する通信波長の「制御」ビームとすることができる。
本発明の様々な実施形態に係る非線形光学発色団は、一般式(I)に表される。
D-Π-A (I)
式中、Dは有機電子供与体基を表し、AはDの電子親和性よりも大きい電子親和性を有する有機電子求引基を表し、Πは、AとDとの間のΠ架橋を表する。電子供与体基(供与体もしくは「D」)、Π架橋(架橋基もしくはΠ)、及び電子求引基(受容体もしくは「A」)という用語、ならびにD-Π-A発色団を形成する一般的な合成方法は、当技術分野で知られており、例えば、米国特許第5,670,091号、第5,679,763号、第6,090,332号、及び第6,716,995号に記載され、それらの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
受容体は、低い還元電位を有する原子または原子群であり、当該原子または原子群は、Π架橋を介して供与体から電子を受け取ることができる。受容体(A)は、供与体(D)よりも電子親和性が高く、その結果、少なくとも外部電場がない場合、当該発色団は、一般に、基底状態で、受容体(A)上で比較的高い電子密度で極性化される。典型的には、受容体基は、パイ結合(二重結合または三重結合)の一部である少なくとも1つの電気陰性ヘテロ原子を含有し、その結果、共鳴構造が引き出され得、これにより、パイ結合の電子対をヘテロ原子に移動すると同時に、パイ結合の多重度を低下する(すなわち、二重結合が、形式上、単結合に変換されるか、または三重結合が、形式上、二重結合に変換される)ことで、ヘテロ原子は、形式的な負電荷を獲得する。当該ヘテロ原子は、複素環の一部であり得る。例示的な受容体基としては、-NO2、-CN、-CHO、COR、CO2R、-PO(OR)3、-SOR、-SO2R、及び-SO3R(Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールである)が含まれるが、これらに限定されない。受容体基中のヘテロ原子及び炭素の総数は約30であり、受容体基はさらにアルキル、アリール、及び/またはヘテロアリールで置換されてもよい。
本発明の様々な実施形態に係る非線形光学発色団に好適な電子求引基「A」(文献では電子求引基とも呼ばれる)には、米国公開特許公報第2007/0260062号、第US2007/0260063号、第US2008/0009620号、第US2008/0139812号、第US2009/0005561号、及び第US2012/0267583A1号(総称して「先行刊行物」と呼ぶ)に記載されたものが含まれ、それらの全内容は参照により本明細書に組み込まれており、また、米国特許第6,584,266号、第6,393,190号、第6,448,416号、第6,44,830号、第6,514,434号、第5,044,725号、第4,795,664号、第5,247,042号、第5,196,509号、第4,810,338号、第4,936,645号、第4,767,169号、第5,326,661号、第5,187,234号、第5,170,461号、第5,133,037号、第5,106,211号、及び第5,006,285号に記載されたものも含まれ、それらの全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の様々な好ましい実施形態係る様々な非線形光学発色団において、好適な電子求引基は、一般式(Ia)を含み、
式中、R2及びR3は、それぞれ独立に、H、置換または非置換されたC1-C10のアルキル、置換または非置換されたC2-C10のアルケニル、置換または非置換されたC2-C10アルキニル、置換または非置換されたアリール、置換または非置換されたアルキルアリール、置換または非置換された炭素環、置換または非置換された複素環、置換または非置換されたシクロヘキシル、及び(CH2n-O-(CH2n(nは1~10である)からなる群から選択される部分を表す。本明細書で使用される場合、
は、より大きな分子構造の別の部分への結合点を表す。様々な好ましい実施形態において、R2及びR3の一方または両方はハロゲン置換部分を表す。ハロゲン置換は、モノ、ジ、トリ、及びそれ以上の程度の置換を指す場合がある。様々な好ましい実施形態において、R2及びR3の一方は、ハロゲン置換アルキル部分を表し、他方は芳香族部分を表す。様々な好ましい実施形態において、R2及びR3の一方は、ハロゲン置換芳香族部分を表し、他方はアルキル部分を表す。様々な好ましい実施形態において、電子求引基は、以下の式に表され得る。
様々な好ましい実施形態において、電子求引基は、以下の式に表され得る。
様々な好ましい実施形態において、電子求引基は、以下の式に表され得る。
供与体は、低い酸化電位を有する原子または原子群を含み、当該原子または原子群は、Π架橋を介して受容体「A」に電子を供与することができる。供与体(D)は、受容体(A)よりも電子親和性が低く、その結果、少なくとも外部電場がない場合、当該発色団は、一般に、供与体(D)上で比較的低い電子密度で極性化される。典型的には、供与体基は、ヘテロ原子に直接結合した原子のp-軌道と共役できる孤立電子対を有する少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、その結果、共鳴構造が引き出され得、これにより、これらの孤立電子対を、ヘテロ原子に直接結合した原子のp-軌道との結合に移動して、形式上、ヘテロ原子とこのヘテロ原子に直接結合した原子との間の結合の多重度を高める(すなわち、単結合が、形式上、二重結合に変換されるか、または二重結合が、形式上、三重結合に変換される)ことで、当該ヘテロ原子は、形式的な正電荷を獲得する。当該ヘテロ原子に直接結合した原子のp-軌道は、空いているか、ヘテロ原子以外の他の原子との多重結合の一部であり得る。ヘテロ原子は、パイ結合を有する原子の置換基であってもよく、または複素環内にあってもよい。例示的な供与体基としては、これらに限定されるものではないが、R2N--及びRn1--が含まれ、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、X1は、O、S、P、Se、またはTeであり、nは、1または2である。供与体基中のヘテロ原子及び炭素の総数は約30であり、供与体基はさらにアルキル、アリール、またはヘテロアリールで置換されてもよい。
本発明の様々な実施形態に係る非線形光学発色団に好適な電子供与体基「D」には、米国公開特許公報第2007/0260062号、第US2007/0260063号、第US2008/0009620号、第US2008/0139812号、第US2009/0005561号、及び第US2012/0267583A1号(総称して「先行刊行物」と呼ぶ)に記載されたものが含まれ、それらの全内容は参照により本明細書に組み込まれており、また、米国特許第6,584,266号、第6,393,190号、第6,448,416号、第6,44,830号、第6,514,434号、第5,044,725号、第4,795,664号、第5,247,042号、第5,196,509号、第4,810,338号、第4,936,645号、第4,767,169号、第5,326,661号、第5,187,234号、第5,170,461号、第5,133,037号、第5,106,211号、及び第5,006,285号に記載されたものも含まれ、それらの全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
様々な好ましい実施形態において、電子供与体基は、置換または非置換され得るキノリニル基を含むことができ、ヒドロ置換基及びアルキル置換基、アリール置換基ならびにそれらの組み合わせを含む。そのようなキノリニル基は、本発明の様々な実施形態に係るものに共有結合する1つ以上のダイヤモンドイド基を有し得る。様々な好ましい実施形態において、電子供与体基は、例えば、以下のようなアルコキシフェニル置換キノロンを含むことができ、
または、
例えば、以下のような芳香族窒素含有基を含むことができる。
「Π架橋」は、架橋中の原子の軌道を介して電子供与体(上記定義)から電子受容体(上記定義)へと電子を非局在化し得る原子または原子群を含む。そのような基は、当技術分野で非常によく知られている。通常、軌道は、アルケン、アルキン、中性もしくは荷電芳香環、及び中性もしくは荷電ヘテロ芳香環系に見られるような、二重(sp2)または三重(sp)結合炭素原子上のp軌道となる。さらに、軌道は、ホウ素または窒素などの原子上のp軌道であってもよい。さらに、軌道は、p、dまたはf有機金属軌道または混成有機金属軌道であり得る。電子が非局在化される軌道を含む架橋の原子を、ここでは「臨界原子」と呼ぶ。架橋内の臨界原子の数は、1~約30であり得る。臨界原子は、有機基または無機基で置換されてもよい。置換基は、ポリマーマトリックス中の発色団の溶解度を改善する目的、発色団の安定性を高める目的、または他の目的のために選択され得る。
本発明の一般式(I)に係る非線形光学発色団の好適な架橋基(Π)には、米国特許第6,584,266号、第6,393,190号、第6,448,416号、第6,44,830号、及び第6,514,434号に記載されているものを含み、それらの全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
様々な好ましい実施形態において、本発明の一般式(I)に係る非線形光学発色団の架橋基(Π)は、一般式(IIa)の架橋基を含む。
式中、Xは、置換または非置換され、分枝または非分枝のC2-C4ジイル部分を表し、a及びbは、それぞれ独立に、0~3の整数を表し、zは、0~3の整数を表す。様々な実施形態において、一般式(IIa)中のaまたはbが1であることで、式中の炭素-炭素二重結合は、炭素-炭素三重結合で置き換えることができる。あるいは、様々な好ましい実施形態において、本発明の一般式(I)に係る非線形光学発色団の架橋基(Π)は、一般式(IIb)の架橋基を含む。
Xは、置換または非置換され、分枝または非分枝のC2~C4ジイル部分を表す。本発明の様々な実施形態において、1つ以上のダイヤモンドイド基が一般式IIaまたはIIbに係る架橋基に共有結合することで、1つ以上のダイヤモンドイド基は、例えば、チオフェン基の硫黄原子もしくは酸素原子に結合してもよく、またはエーテル結合もしくはチオエーテル結合を介してXの1つ以上の炭素原子に結合してもよい。
様々な好ましい実施形態において、本発明の一般式(I)に係る非線形光学発色団の架橋基(Π)は、一般式(IIc)の架橋基を含む。
式中、Yは、それぞれ独立に、エーテル結合及びチオエーテル結合を含むがこれに限定されない以下に記載の本明細書の様々な結合のいずれかを介して架橋基に共有結合するダイヤモンドイド含有基を表するか、またはYは、それぞれ水素、アルキル基、アリール基、硫黄もしくは酸素結合されたアルキル基もしくはアリール基、または分枝もしくは非分枝の、任意のヘテロ原子含有C1~C4置換基を表し得、a及びbは、それぞれ独立に、0~3の整数を表し、zは1~3の整数を表し、アークAは、それぞれ独立に、置換または非置換されたC2-C4アルキル基を表し、Y置換基を有する炭素及びその2つの隣接炭素原子と一緒になって環状基を形成する。式中、アークAを構成する、置換または非置換されたC2-C4アルキル基は、1~4つの水素置換基を含み、水素置換基のそれぞれは、置換または非置換されたC1-C10のアルキル、置換または非置換されたC2-C10のアルケニル、置換または非置換されたC2-C10アルキニル、置換または非置換されたアリール、置換または非置換されたアルキルアリール、置換または非置換された炭素環、置換または非置換された複素環、置換または非置換されたシクロヘキシル、及び(CH2n-O-(CH2n(nは1~10である)からなる群から選択される部分を含む。様々な好ましい実施形態において、zは1を表す。本発明に係る様々な実施形態において、電子供与体基または電子求引基は、1つ以上の共有結合するダイヤモンドイド基を含むことができ、一般式IIcのYは、上記置換基のいずれかを表し得る。特定の好ましい実施形態において、発色団は、1つ以上の共有結合するダイヤモンドイド基、好ましくはアダマンチルを含む電子供与体基を含んでもよく、架橋基は、Yがアリールチオエーテル置換基を表す一般式IIcに係るイソホロン基を含んでもよい。
様々な好ましい実施形態において、本発明の一般式(I)に係る非線形光学発色団の架橋基(Π)は、一般式(IId)の架橋基を含む。
式中、Yは、それぞれ独立に、エーテル結合及びチオエーテル結合を含むがこれに限定されない以下に記載の本明細書の様々な結合のいずれかを介して架橋基に共有結合するダイヤモンドイド含有基を表するか、またはYは、それぞれ水素、アルキル基、アリール基、硫黄もしくは酸素結合されたアルキル基もしくはアリール基、炭素-炭素結合(例えば、アダマンチルアニソール)によって直接連結されたアリール基(必要に応じてダイヤモンドイド基を含む)、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、または分枝もしくは非分枝の、任意のヘテロ原子含有C1-C4置換基を表し得、a及びbは、それぞれ独立に、0~3の整数を表し、zは1~3の整数を表する。本発明に係る様々な実施形態において、電子供与体基または電子求引基は、1つ以上の共有結合したダイヤモンドイド基を含むことができ、一般式IIdのYは、上記の置換基のいずれかを表し得る。特定の好ましい実施形態において、発色団は、1つ以上の共有結合するダイヤモンドイド基、好ましくはアダマンチルを含む電子供与体基を含んでもよく、架橋基は、Yがアリールチオエーテル置換基を表す一般式IIdに係るイソホロン基を含んでもよい。式中、様々な実施形態において、一般式IIdのイソホロン架橋上のジェミナルメチル基は、それぞれ代わりに独立して、置換または非置換されたC1-C10のアルキル、置換または非置換されたC2-C10のアルケニル、置換または非置換されたC2-C10アルキニル、置換または非置換されたアリール、置換または非置換されたアルキルアリール、置換または非置換された炭素環、置換または非置換された複素環、置換または非置換されたシクロヘキシル、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基(例えば、-CF3)、ハロゲン化アリール及びヘテロアリール基(例えば、ペンタフルオロチオフェノール)、及び(CH2n-O-(CH2n(nは1~10である)からなる群から選択される部分を表すことができる。
例えば、本発明の一般式(I)に係る非線形光学発色団の架橋基(Π)は、以下を含むことができる。
本発明の様々な実施形態に係る非線形光学発色団は、発色団に共有結合する1つ以上のダイヤモンドイド基をさらに有する。1つ以上のダイヤモンドイドは、電子供与体基、電子求引基及び/またはΠ架橋に結合し得、ダイヤモンドイドの1位または2位で様々な発色団に共有結合し得る。1つ以上のダイヤモンドイドは、一般に、発色団から外側に伸び、発色団を含有する材料中の2つ以上の発色団分子の間に立体障害(すなわち、「間隔」)を作り出し、従って、分極中及び分極した後の凝集を防止するのに有用である。
本発明の様々な実施形態における使用に好適なダイヤモンドイドには、アダマンタン(C1016)、アイサン(C1218)、ジアマンタン(C1420)、トリアマンタン(C1824)、イソテトラマンタン(C2228)、ペンタマンタン(C2632及びC2530)、シクロヘキサマンタン(C2630)、及びスーパーアダマンタン(C3036)が含まれる。好適なダイヤモンドイドは、合成して作製可能であり、商業的に入手、及び石油資源の精製から入手することもできる。例えば、アダマンチルチオール及びアダマントールなど、様々な発色団にダイヤモンドイド基を加えるために好適なダイヤモンドイド試薬は、Sigma-Aldrichなどの供給業者から商業的に入手することができる。様々なダイヤモンドイドの合成経路も文献で見つけることができ、例えば、ジアマンタンの合成は、Gund, T.,et al.,「Diamantane. I. Preparation of diamantane. Physical and spectral properties」、J. Org. Chem. 39(20):2979-2987,October 1,1974に記載されており、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に係る非線形光学発色団の様々な好ましい実施形態において、ダイヤモンドイド置換基は、以下の式で表されるように、1位または2位で様々な発色団に共有結合し得るアダマンチル及びジアマンチル基を含む。
従って、本明細書に係る非線形光学発色団は、発色団に共有結合する1つ以上のそのようなアダマンチル基及び/またはジアマンチル基を含み得る。ダイヤモンドイド基は、本発明の様々な実施形態に係る発色団に、例えば、エーテル結合、チオエーテル結合、1つ以上のダイヤモンドイドを有する芳香族部分への炭素-炭素結合、及び同様の基を介して共有結合し得る。例えば、アダマンチル基は、アダマンチルアルコールまたはチオールとエポキシド基との求核置換反応を介して付加することができる。
また、本発明は、マトリックス材料内に組み込まれた本発明の一実施形態に係る非線形光学発色団を含む非線形光学材料、ならびに2つ以上の発色団の混合、及び発色団単独のニート膜を含む(特に、発色団がアモルファスである場合)。好適なマトリックス材料は、例えば、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリイミド、ポリアミック酸、ポリスチレン、ポリ(ウレタン)(PU)、及びアモルファスポリカーボネート(APC)などのポリマーを含み得る。様々な実施形態において、マトリックス材料は、例えば約120,000の分子量及び約85℃~165℃のガラス転移温度Tgを有するポリ(メチルメタクリレート)、または約150℃~220℃のTgを有するAPCを含むことができる。
本発明の一実施形態に係る非線形光学発色団は、一般に、全非線形光学材料に基づいて、1%~50重量%の充填量で、より好ましくは2%~35重量%の充填量で、最も好ましくは3%~35重量%の充填量でマトリックス材料内に組み込まれる。本発明の様々な実施形態に係る非線形光学材料は、任意に別の材料の表面上に配置された固体薄膜の形態であり得る。一般に、本発明に係る非線形光学材料は、そのような材料の全ての既存の既知の形態を含むが、マトリックス材料内に組み込まれた光学発色団は、本明細書に記載される本発明の実施形態に係る非線形光学発色団を含む。
本発明は、本発明の様々な実施形態に係る非線形光学材料を含む電気光学装置にも関する。本発明の電気光学装置及び/またはシステム実施形態は、フェーズドアレイレーダー、衛星及び光ファイバー通信、ケーブルテレビ(CATV)、航空及びミサイル誘導用光学ジャイロスコープ、電子対抗手段システム(ECM)システム、高速計算用バックプレーン相互接続、超高速アナログ-デジタル変換、地雷探知、無線周波数フォトニクス、空間光変調、及び全光(光-スイッチング-光)信号処理を含み、そのような装置は、本発明に係る非線形光学材料を含む。さらに、高い吸光係数で250nm~1800nmのUV-可視-近赤外領域全体を実質的にカバーする、本発明に係る非線形光学発色団の非常に広い吸収スペクトルは、本発明の様々な実施形態に係る非線形光学材料が、太陽光変換及び光起電装置においても使用され得ることを示す。
本発明に係る1つの好ましい電気光学装置の実施形態は、電気通信用の電気光学変調器を含み、当該変調器は、本発明に係る非線形光学材料を含む。別の好ましい装置としては、全ての光学装置が挙げられる。このような装置は、光スイッチング、パラメトリック増幅、及び3次過分極率の他の全ての光学的応用に使用できる。
本発明の実施形態に係る様々な好ましい発色団は以下を含む。
以下の非限定的な実施例を参照し、本発明をさらに詳細に説明する。
実施例
合成例1:2-[4-[(E,3E)-3-[2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]プロパ-1-エニル]-3-シアノ-5-フェニル-5-(トリフルオロメチル)-2-フリリデン]プロパンジニトリルの作製について、本明細書で詳述する。
実施例1a 1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリンの合成
2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン(10.0g、0.0528mol)及び1-ブロモ-4-メトキシ-ベンゼン(83.0%、11.9g、0.0528mol)をトルエン(35.0mL)に添加して得た溶液にN2を吹き込み、カリウムtert-ブトキシド(7.71g、0.0687mol)、Pd(OAc)2(0.593g、0.00264mol)、及びトリ-tert-ブチルホスフィン(1.07g、0.00528mol)で処理した。フラスコに凝縮器を取り付け、窒素ラインを挿入した。反応混合物を111℃で64時間加熱した。
反応混合物をMeOHで希釈し、次いで濃縮した。残渣をジクロロメタン(「DCM」)で取り出し、次いで固体を真空ろ過により除去した。ろ液を水及び塩水で順次洗浄し、次いで有機物をMgSO4で乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗物質を順相(「NP」)クロマトグラフィー(ヘキサン中0%~50%のEtOAc)によって精製した。生成物画分を濃縮し、1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン(94.0%、14.5g、0.0461mol、収率:87.3%)を、琥珀色のシロップとして得た。
実施例1b 1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-カルバルデヒドの合成
1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン(94.0%、10.9g、0.0346mol)をDMF(30.0mL)に添加して得た溶液にN2を吹き込み、氷浴で冷却した。POCl3(7.92mL、0.0865mol)を注射器でゆっくりと加えた。混合物を氷上で2時間撹拌し、この時、LCMS分析を行い、ビルスマイヤー付加物(m/z351)及びアルデヒドへの完全な変換が示された。水を加えて反応物を急冷し、DCMを用いて希釈し、室温で16時間撹拌した。
反応混合物をDCMで抽出し、次いでプーリングした有機物を水で洗浄し、相分離紙を通して乾燥させ、濃縮した。粗物質をNPクロマトグラフィー(ヘキサン中0%~50%のEtOAc)によって精製した。生成物画分を濃縮し、1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-カルバルデヒド(10.6g、0.0326mol、収率:94.3%)を、淡黄色の粉末として得た。
実施例1c 2-(1-アダマンチルスルファニル)-3,5,5-トリメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-オンの合成
ナトリウムエトキシド(21.0%、23.6mL、0.0632mol)をエタノール(200mL)に添加して得た溶液にN2を吹き込み、次いでアダマンタン-1-チオール(95.0%、44.8g、0.253mol)で処理した。混合物をN2下室温で10分間撹拌し、次いで4,4,6-トリメチル-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-オン(39.0g、0.253mol)を添加した。フラスコに蓋を覆って、混合物を室温で撹拌し続けた。10分後、反応混合物を水で急冷し、次いで固体沈殿物を単離し、真空ろ過により乾燥させ、2-(1-アダマンチルスルファニル)-3,5,5-トリメチル-シクロヘキセ-2-エン-1-オン(73.9g、0.243mol、収率:95.9%)を、灰白色の固体として得た。
実施例1d 2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-3,4-ジヒドロ-2H-キノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-オンの合成
100mLの丸底フラスコにエタノール(8.00mL)を入れ、N2を吹き込んだ。これに、1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-カルバルデヒド(5.00g、0.0155mol)、2-(1-アダマンチルスルファニル)-3,5,5-トリメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-オン(4.94g、0.0162mol)、リチウムエトキシド(95.0%、0.212g、0.00386mol)、及びピペリジン(1.53mL、0.0155mol)を添加した。フラスコをセプタムで密閉し、N2ラインを挿入し、混合物を70℃で64時間攪拌した。
反応混合物をMeOHで希釈し、-20℃の冷凍庫で冷却し、次いでオレンジ色の固体を真空ろ過により単離した。この材料を10:1MeOH/H2Oから再結晶し、得られた固体を単離し、真空ろ過により乾燥させ、2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-オン(99.0%、7.09g、0.0115mol、収率:74.4%)を、明るいオレンジ色の粉末として得た。
実施例1e (2E)-2-[2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトニトリルの合成
500mLの丸底フラスコをヒートガンで乾燥し、次いでN2で吹き込んだ。次いで、アセトニトリル(3.36mL、0.0644mol)を99mLのTHFに添加し、混合物を-78℃に冷却した。次に、n-BuLi(2.50M、25.4mL、0.0636mol)を約10分間にかけたコースで滴下し、混合物を同じ温度かつN2下で10分間攪拌した(混合物は不透明な白濁に変わった)。次いで、フラスコを2℃~8℃の冷蔵庫に30分間入れた。次に、密閉したフラスコをドライアイス及びアセトン浴に戻し、N2ラインを挿入し、2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-オン(97.0%、5.00g、0.00795mol、高温下で乾燥)を、追加の54mLのTHF(N2で吹き込み、全ての固体が確実に溶解するように超音波処理した)に、セプタム通して注射器で滴下して添加した。3時間後、水を加えて反応物を急冷し、室温まで昇温し、次いでEtOAcに抽出した。プーリングした有機物を無水MgSO4で乾燥させ、ろ過し、濃縮した。泡状のオレンジ色の残渣を20mLのAcOHに取り出し、次いでフラスコをセプタムで密閉し、混合物を70℃で16時間攪拌した。
反応混合物をDCMで希釈し、飽和重炭酸塩水溶液で洗浄した。水相を追加のDCMで抽出し、次いでプーリングした有機物を追加の飽和重炭酸塩水溶液で洗浄した。プーリングした有機物を、相分離紙を通して乾燥させ、濃縮した。DCMを用いてシリカゲルプラグを通して材料を溶出させた。ろ液を濃縮し、(2E)-2-[2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトニトリル(95.5%、4.78g、0.00721mol、収率:90.7%)を、泡状の赤色固体として得た。
実施例1f (2E)-2-[2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトアルデヒドの合成
(2E)-2-[2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトニトリル(93.0%、17.3g、0.0255mol)を55mLのDCMに添加して得た溶液に、N2を吹き込み、氷浴で冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム(「DIBAL」)(1.00M、38.2mL、0.0382mol)を滴下して処理した。混合物を室温で15分間撹拌した。
ガスの発生が止むまで、硫酸ナトリウム十水和物を添加することにより、反応混合物を急冷した。次いで、混合物をシリカゲルに吸着させ、NPクロマトグラフィー(100%DCM)により精製した。生成物画分を濃縮し、(2E)-2-[2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトアルデヒド(10.4g、0.0164mol、収率:79.8%)を、暗赤黒色の固体として得た。
実施例1g 2-[4-[(E,3E)-3-[2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル]-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]プロパ-1-エニル]-3-シアノ-5-フェニル-5-(トリフルオロメチル)-2-フリリデン]プロパンジニトリルの合成
丸底フラスコに、(2E)-2-[2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトアルデヒド(96.0%、9.52g、0.0144mol)及び2-[3-シアノ-4-メチル-5-フェニル-5-(トリフルオロメチル)-2-フリリデン]プロパンジニトリル(4.99g、0.0158mol)を入れ、1-プロパノール(50.0mL)で希釈した。混合物にN2を吹き込み、フラスコをホイルで覆い、全ての光を遮断した。フラスコをセプタムで密閉し、N2ラインを挿入し、混合物を66℃で45分間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、固体をろ過により単離した。固体をNPクロマトグラフィーによって精製した(生成物を装填する前に、25mLのDCMを0.5mLのエチルアミンで溶出することによって、予め充填されたカートリッジを作製した)。生成物画分を濃縮し、次いで残渣をDCM/MeOHから再結晶化した。次いで、固体をエチルエーテルで摩砕して乾燥させ、2-[4-[(E,3E)-3-[2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル]-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]プロパ-1-エニル]-3-シアノ-5-フェニル-5-(トリフルオロメチル)-2-フリリデン]プロパンジニトリル(6.93g、0.00743mol、収率:51.7%)を、赤銅色の粉末として得た。
液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)による液体の分析で、所望の生成物へのほぼ完全な変換が示された。混合物を室温まで冷却した後、-20℃の冷凍庫で20分間冷却した。固体を回収した。
固体をジクロロメタンに溶解し、シリカゲルのパッドに通過させてろ過し、ジクロロメタンで溶出した。画分2、3、4及び5を別々に濃縮して分析した。
4つの分画は全て純度が90~96%であったので、それらを組み合わせて、ジクロロメタンをゆっくりと蒸発させることにより、ジクロロメタン/メタノール混合物から再結晶させた。再結晶から得られた固体のLCMS分析は、約94%の純度を示した。次いで、固体をジエチルエーテルに浸し、濾過し、高真空下で乾燥させ、2-[4-[(E,3E)-3-[2-(1-アダマンチルスルファニル)-3-[(E)-2-[1-(4-メトキシフェニル)-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]プロパ-1-エニル]-3-シアノ-5-フェニル-5-(トリフルオロメチル)-2-フリリデン]プロパンジニトリル(0.0400g、4.29e-5mol、収率:6.98%)を得た。
LCMS分析:純度99.6%。m/z932.46、M+H
1HNMR(500MHz,溶媒)δppm8.22(dd,J=40.09,11.46Hz,1H)7.71-8.10(m,1H)7.61-7.70(m,2H)7.51(br s,5H)7.24(br dd,J=16.04,8.02Hz,1H)7.02(br d,J=7.45Hz,2H)6.92-6.99(m,2H)6.50(dd,J=34.94,16.04Hz,1H)5.72(s,1H)3.83(s,3H)3.09(br dd,J=12.03,5.73Hz,1H)2.62-2.75(m,1H)2.49(br dd,J=17.47,4.87Hz,1H)2.32-2.42(m,2H)2.12(s,3H)1.96(br s,3H)1.89(dd,J=13.75,6.30Hz,1H)1.84(br s,6H))1.61(br d,J=14.32Hz,7H)1.43(d,J=6.30Hz,3H)1.28(s,3H)1.03(br s,3H)1.00(br d,J=5.15Hz,3H)0.83-0.97(m,3H)
合成例1の生成物の経時安定性:合成例1の発色団のガラス転移温度は約152℃であった。合成例1の発色団(35重量%)を1,1,2トリクロロエタン(固形分10%)に溶解し、ITOコーティングされたガラス基板を2000rpmでスピンコーティングすることによって、厚さ1~2μmの薄膜を作製した。溶媒を真空下、80℃で16時間にわたって除去した。金パッド(50nm)をフィルム上にスパッタリングし、上部電極を作製した。次に、これらの簡易装置を窒素下で155℃及び100V/μmで60秒間分極化し、分極状態を維持するために、磁場をオンにして冷却した。電気光学係数(r33)の初期測定を行い、試料をオーブンに85℃で保管し、定期的に再測定した。結果を以下の表1に示し、図1にグラフで示す。表1及び図1のデータからわかるように、本発明の一実施形態に係る発色団を使用して作製した薄膜の電気光学性能は、有意な長期熱安定性を示す。
表1 合成例1の薄膜の経時安定性(85℃での保存後の残りのr33
合成例2:2-[4-[(E,3E)-3-[3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7]-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]プロパ-1-エニル]-3-シアノ-5-(4-フェニルフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-2-フリリデン]プロパンジニトリルの作製について、本明細書で詳述する。
実施例2a 1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリンの合成
2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノリン(24.5g、0.129mol)及び1-(5-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)アダマンタン(97.0%、50.0g、0.151mol)を70mLのトルエンに添加して得た溶液に、N2を吹き込み、次いでナトリウムtert-ブトキシド(16.2g、0.168mol)、Pd(OAc)2(1.45g、0.00647mol)、及びトリ-tert-ブチルホスフィン(2.62g、0.0129mol)で処理した。フラスコに凝縮器を取り付け、窒素ラインを挿入した。反応混合物を111℃で60時間加熱した。
反応混合物をDCMで希釈した後、固体を真空ろ過により除去した。ろ液をNPクロマトグラフィー(ヘキサン中50%のDCM、均一濃度溶離)により精製した。生成物画分を濃縮し、高度に不純な生成物を得た。固体を500mLのDCMに溶解し、室温で16時間静置した。DCMの容量を約200mLに減らし、メタノールを添加した。固体が形成し始めるまで混合物を撹拌した。淡褐色の固体が混合物から沈殿した。これらの固体を単離し、真空ろ過によって乾燥させ、純度87%の生成物を得た。次いで、固体をメタノールに室温で1時間浸漬し、再度単離して乾燥させ、1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン(92.0%、39.8g、0.0852mol、収率:65.8%)を、黄褐色の固体として得た。
実施例2b 1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-カルバルデヒドの合成
N,N-ジメチルホルムアミド(18.0mL、0.232mol)をジクロロメタン(50mL)に添加して得た溶液に、N2を吹き込み、氷上で冷却した。次に、POCl3(9.35mL、0.102mol)を添加し、溶液が淡いピンク色に変わるまで、混合物を同じ温度で約30分間攪拌した。次に、1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン(92.0%、21.7g、0.0464mol)を、追加の50mLのDCMに、ゆっくりと添加した。混合物を20分間攪拌した後、10%Na2CO3水溶液をゆっくりと添加して急冷し、これを16時間激しく攪拌した。
水層と有機層を分離し、水層を追加のDCMで抽出した。プーリングした有機物を、相分離紙を通して乾燥させ、NPクロマトグラフィー(ヘキサン中0%~50%の酢酸エチル)によって精製した。生成物画分を濃縮し、1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-カルバルデヒド(97.5%、15.3g、0.0326mol、収率:70.2%)を、淡黄色の固体として得た。
実施例2c 3,5,5-トリメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-オンの合成
ベンゼンチオール(10.1mL、0.106mol)をエタノール(75.0mL)に添加して得た溶液を、ナトリウムエトキシド(21.0%、7.50mL、0.0201mol)で処理した。混合物を室温で20分間撹拌し、次いで4,4,6-トリメチル-7-オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン-2-オン(15.5g、0.101mol)を約20分にかけたコースで滴下する。添加の途中で、反応フラスコを氷上に置き、発熱を緩和しようとした。イソホロンを完全に添加した直後のLCMS分析により、所望の生成物に完全に変換することが示された。
反応混合物をDCMで希釈し、次いで濃縮した。その後、残渣をNPクロマトグラフィー(ヘキサン中0%~50%の酢酸エチル)によって精製した。適切な画分を濃縮し、3,5,5-トリメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-オン(92.6%、24.5g、0.0923mol、収率:91.8%)を、冷めるとすぐに固まる黄色のシロップとして得た。
実施例2d 3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-オンの合成
1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-カルバルデヒド(97.5%、15.3g、0.0326mol)をエタノール(25.0mL)に添加して得た混合物に、N2を吹き込んだ。これに、3,5,5-トリメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-オン(10.4g、0.0423mol)、リチウムエトキシド(95.0%、0.446g、0.00815mol)、及びピペリジン(3.22mL、0.0326mol)を添加した。フラスコをセプタムで密閉し、混合物を70℃で60時間攪拌した。
混合物を室温に冷却し、次いで50%MeOH/H2Oで希釈し、2℃~8℃の冷蔵庫で冷却した。真空ろ過により、いくつかの赤色固体を単離した。材料を50%MeOH/H2Oから再結晶し、得られた固体を単離して真空ろ過により乾燥させた。次いで、固体をシリカゲルに吸着させ、NPクロマトグラフィー(100%DCM)により精製した。適切な画分を濃縮し、3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-オン(81.0%、23.9g、0.0282mol、収率:86.6%)を、明るい赤橙色のフレークとして得た。
実施例2e (2E)-2-[3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトニトリルの合成
水素化ナトリウム(60.0%、4.06g、0.102mol)をTHF(100mL)に添加して得た溶液に、室温でN2を吹き込んだ。次いで、シアノメチルホスホン酸ジエチル(98.0%、16.8mL、0.102mol)を滴下し(かなりのガス発生を伴う)、混合物をN2雰囲気下、室温で透明になるまで(約20分間)攪拌した。3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-オン(81.0%、21.5g、0.0254mol)を、追加の50mLのTHFに添加し、フラスコに凝縮器を取り付け、混合物を16時間還流攪拌した。
反応混合物を濃縮し、次いで残渣をNPクロマトグラフィー(ヘキサン中50%~100%のDCM)によって精製した。適切な画分を濃縮し、わずか77%の純度で生成物を得た。材料は、最小限の量のDCMに溶解された。これにMeOHを添加した。穏やかなN2ストリームを溶液に加え、DCMの蒸発を促進した。最初に、生成物は暗い粘性の塊として溶液から取り出すように見えた。その後、さらにDCMが蒸発すると、明るいオレンジ色の固体が沈殿した。約15~20分後、固体を単離し、真空ろ過により乾燥させ、(2E)-2-[3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトニトリル(93.0%、15.8g、0.0207mol、収率:81.6%)を、明るいオレンジ色の固体として得た。
実施例2f (2E)-2-[3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトアルデヒドの合成
(2E)-2-[3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトニトリル(93.0%、15.8g、0.0207mol)を50.0mLのDCMに添加して得た溶液に、N2を吹き込み、DIBAL(1.00M、22.8mL、0.0228mol)を滴下して処理した。混合物を室温で撹拌し、15分後、LCMSにより、出発物質のイミン及びアルデヒドへの転化率が約26%にすぎないことが示された。追加の15mLのDIBALを添加し、混合物を16時間撹拌した。
次いで、ガスの発生が止むまで、硫酸ナトリウム十水和物を添加することにより、反応混合物を急冷した。次いで、混合物をシリカゲルに吸着させ、NPクロマトグラフィー(ヘキサン中75%~100%のDCM)により精製した。生成物画分を濃縮し、LCMS分析により、約95%の純度でアルデヒドへの完全な加水分解が示された。次いで、DCM/MeOHから固体を再結晶し、(2E)-2-[3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトアルデヒド(95.0%、12.7g、0.0169mol、収率:81.5%)を、深紅色の固体として得た。
実施例2f 2-[4-[(E,3E)-3-[3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7]-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]プロパ-1-エニル]-3-シアノ-5-(4-フェニルフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-2-フリリデン]プロパンジニトリルの合成
丸底フラスコに、(2E)-2-[3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]アセトアルデヒド(95.0%、12.7g、0.0169mol)及び2-[3-シアノ-4-メチル-5-(4-フェニルフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-2-フリリデン]プロパンジニトリル(7.27g、0.0186mol)を入れ、1-プロパノール(40.0mL)で希釈した。混合物にN2を吹き込み、フラスコをホイルで覆い、全ての光を遮断した。フラスコをセプタムで密閉し、N2ラインを挿入し、混合物を65℃で24時間攪拌した。追加の0.1当量の受容体を混合物に添加し、次いで混合物を室温に冷却し、混合物をこの温度で60時間撹拌した。次いで70℃に加熱し、追加の0.1当量の受容体を添加し、混合物を1.5時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで2℃~8℃の冷蔵庫で冷却した。
次いで、固体をろ過により単離した。固体を集め、DCMに溶解した。材料の約半分を精製条件のテストに使用した。三つのすりガラスフリット漏斗を、異なるクロマトグラフィー媒体(中性Al23、塩基性Al23、及びSiO2)のスラリーで作製(約1mLのNEt3で作製)した。テスト用に取っておいたDCM溶液の約1/3を、3つの媒体をそれぞれ通して溶出させた。完全に溶出した後、TLC及びLCMS分析を実施した。SiO2は、ベースライン材料の除去に優れているように見えた。溶出した材料を合わせて濃縮した。材料を最小量のDCMに溶解し(濃厚なシロップを作るため)、次いでMeOHを添加した。混合物を冷蔵庫で1時間冷却し、次いで固体を真空ろ過することで集めた。この手順は、その部分が99%超の純度に達するまで、さらに5回実行した。原材料の残りの半分をさらに2つの部分に分割し、同じ精製手順を実行した。
全てのバッチからの固体を合わせて真空ろ過することで集め、2-[4-[(E,3E)-3-[3-[(E)-2-[1-[3-(1-アダマンチル)-4-メトキシ-フェニル]-2,2,4,7]-テトラメチル-3,4-ジヒドロキノリン-6-イル]ビニル]-5,5-ジメチル-2-フェニルスルファニル-シクロヘキサ-2-エン-1-イリデン]プロパ-1-エニル]-3-シアノ-5-(4-フェニルフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-2-フリリデン]プロパンジニトリル(7.68g、0.00708mol、収率:41.9%)を、黒色の粉末として得た。
1HNMR(500MHz,アセトン-d6)δppm7.98-8.12(m,1H)7.84-7.93(m,3H)7.79(d,J=8.59Hz,2H)7.71(d,J=7.45Hz,2H)7.54(d,J=12.03Hz,1H)7.38-7.51(m,4H)7.20-7.25(m,2H)7.15-7.19(m,2H)7.06-7.11(m,1H)7.02-7.06(m,1H)6.87-6.98(m,2H)6.69(br d,J=14.32Hz,1H)5.67(s,1H)3.89(d,J=2.86Hz,3H)2.92-3.06(m,1H)2.79(br s、4H)2.75(s,2H)2.48-2.60(m,1H)2.38-2.47(m,1H)2.03-2.12(m,9H)1.91(dd,J=13.17,5.15Hz,1H)1.74(br d,J=8.02Hz,6H)1.63(q,J=13.17Hz,1H)1.17-1.34(m,6H)0.96-1.15(m,6H)0.88-0.94(m,3H)
合成例2の生成物の経時安定性:合成例2の発色団のガラス転移温度は約176℃であった。合成例2の発色団(35重量%)を1,1,2トリクロロエタン(固形分10%)に溶解し、ITOコーティングされたガラス基板を2000rpmでスピンコーティングすることによって、厚さ1~2μmの薄膜を作製した。溶媒を真空下、80℃で16時間にわたって除去した。金パッド(50nm)をフィルム上にスパッタリングし、上部電極を作製した。次に、これらの簡易装置を窒素下で155℃及び100V/μmで60秒間分極化し、分極状態を維持するために、磁場をオンにして冷却した。電気光学係数(r33)の初期測定を行い、試料をオーブンに85℃で保管し、定期的に再測定した。結果を以下の表2に示し、図2にグラフで示す。表2及び図2のデータからわかるように、本発明の一実施形態に係る発色団を使用して作製した薄膜の電気光学性能は、有意な長期熱安定性を示す。
表2 合成例2の薄膜の経時安定性(85℃での保存後の残りのr33
当業者は、その広範な発明概念から逸脱することなく、上述の実施形態に変更を加えることができることは、理解されるであろう。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲内の修正を包含することが意図されることが理解される。

Claims (20)

  1. 一般式(I)に表される非線形光学発色団であって、
    D-Π-A (I)
    式中、Dは有機電子供与体基を表し、AはDの電子親和性よりも大きい電子親和性を有する有機電子求引基を表し、Πは、AとDとの間のΠ架橋を表し、少なくとも1つのダイヤモンドイドが前記非線形光学発色団に共有結合する、前記非線形光学発色団。
  2. 前記少なくとも1つのダイヤモンドイドは、前記Π架橋に共有結合する、請求項1に記載の非線形光学発色団。
  3. 前記少なくとも1つのダイヤモンドイドは、前記有機電子供与体基に共有結合する、請求項1に記載の非線形光学発色団。
  4. 少なくとも2つのダイヤモンドイドは、前記非線形光学発色団に共有結合する、請求項1に記載の非線形光学発色団。
  5. 前記少なくとも2つのダイヤモンドイドのうちの第1のダイヤモンドイドは、Π架橋に共有結合し、前記少なくとも2つのダイヤモンドイドのうちの第2のダイヤモンドイドは、DまたはAの一方に共有結合する、請求項4に記載の非線形光学発色団。
  6. 前記少なくとも2つのダイヤモンドイドは、両方とも前記Π架橋に共有結合する、請求項4に記載の非線形光学発色団。
  7. 少なくとも3つのダイヤモンドイドは、前記非線形光学発色団に共有結合する、請求項1に記載の非線形光学発色団。
  8. 前記少なくとも3つのダイヤモンドイドは、前記Π架橋に共有結合する、請求項7に記載の非線形光学発色団。
  9. 前記少なくとも1つのダイヤモンドイドはアダマンチル基を含む、請求項1に記載の非線形光学発色団。
  10. 前記少なくとも1つのダイヤモンドイドはアダマンチル基を含む、請求項2に記載の非線形光学発色団。
  11. Aは、一般式(Ia)の電子求引基を表し、
    式中、R2及びR3は、それぞれ独立に、H、置換または非置換されたC1-C10のアルキル、置換または非置換されたC2-C10のアルケニル、置換または非置換されたC2-C10アルキニル、置換または非置換されたアリール、置換または非置換されたアルキルアリール、置換または非置換された炭素環、置換または非置換された複素環、置換または非置換されたシクロヘキシル、及び(CH2n-O-(CH2n(nは1~10である)からなる群から選択される部分を表す、請求項1に記載の非線形光学発色団。
  12. 前記少なくとも1つのダイヤモンドイドはアダマンチル基を含む、請求項11に記載の非線形光学発色団。
  13. 一般式(I)に表される非線形光学発色団であって、
    D-Π-A (I)
    式中、Dは有機電子供与体基を表し、Aは一般式(Ia)の電子求引基を表し、
    式中、R2及びR3は、それぞれ独立に、H、置換または非置換されたC1-C10のアルキル、置換または非置換されたC2-C10のアルケニル、置換または非置換されたC2-C10アルキニル、置換または非置換されたアリール、置換または非置換されたアルキルアリール、置換または非置換された炭素環、置換または非置換された複素環、置換または非置換されたシクロヘキシル、及び(CH2n-O-(CH2n(nは1~10である)からなる群から選択される部分を表し、Πは、一般式(IIc)の架橋基を表し、
    式中、少なくとも1つのYは、前記架橋基に共有結合するダイヤモンドイド含有基を表し、a及びbは、それぞれ独立に、0~3の整数を表し、zは、1~3の整数を表す、前記非線形光学発色団。
  14. 以下からなる群から選択される非線形光学発色団。
  15. ホストポリマーマトリックス内に分散されかつ分極化された請求項1に記載の非線形光学発色団を含む、電気光学薄膜。
  16. 請求項15に記載の電気光学薄膜を含む電気光学装置。
  17. ホストポリマーマトリックス内に分散されかつ分極化された請求項13に記載の非線形光学発色団を含む、電気光学薄膜。
  18. 請求項17に記載の電気光学薄膜を含む電気光学装置。
  19. ホストポリマーマトリックス内に分散されかつ分極化された請求項14に記載の非線形光学発色団を含む、電気光学薄膜。
  20. 請求項19に記載の電気光学薄膜を含む電気光学装置。
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