JP2023531172A - 酢酸ビニル製造の工程及び装置 - Google Patents

酢酸ビニル製造の工程及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023531172A
JP2023531172A JP2022576528A JP2022576528A JP2023531172A JP 2023531172 A JP2023531172 A JP 2023531172A JP 2022576528 A JP2022576528 A JP 2022576528A JP 2022576528 A JP2022576528 A JP 2022576528A JP 2023531172 A JP2023531172 A JP 2023531172A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tower
gas
acetic acid
sent
ethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2022576528A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7486848B2 (ja
JPWO2022083395A5 (ja
Inventor
敏華 張
英哲 余
浩 ▲ゴン▼
賀 董
升 王
成 劉
秀芹 董
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tianjin University
Original Assignee
Tianjin University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tianjin University filed Critical Tianjin University
Publication of JP2023531172A publication Critical patent/JP2023531172A/ja
Publication of JPWO2022083395A5 publication Critical patent/JPWO2022083395A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7486848B2 publication Critical patent/JP7486848B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/04Preparation of carboxylic acid esters by reacting carboxylic acids or symmetrical anhydrides onto unsaturated carbon-to-carbon bonds
    • C07C67/05Preparation of carboxylic acid esters by reacting carboxylic acids or symmetrical anhydrides onto unsaturated carbon-to-carbon bonds with oxidation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C69/00Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C69/02Esters of acyclic saturated monocarboxylic acids having the carboxyl group bound to an acyclic carbon atom or to hydrogen
    • C07C69/12Acetic acid esters
    • C07C69/14Acetic acid esters of monohydroxylic compounds
    • C07C69/145Acetic acid esters of monohydroxylic compounds of unsaturated alcohols
    • C07C69/15Vinyl acetate
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J7/00Apparatus for generating gases
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/48Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】 酢酸ビニル製造の工程及び装置を提供することを課題とする。【解決手段】 本発明は、酢酸ビニル製造の工程及び装置に関し、安定化プロセス、酢酸回収システム、脱着システム及び装置を設けることにより、循環ガスの組成を変更し、爆発範囲を縮小し、同じ生産負荷と同じ触媒条件下で、反応器の入口での最大許容酸素体積分率を増やし、製造プロセスの安全性を向上させ、反応のパスごとの転化率を向上し、同時に実際の製造状況に応じて、原材料分離順序を合理的に分割する。本発明は、第1ガス分離塔を設置し、反応ガスの熱を完全に回収し、製造プロセスのエネルギー消費を低減し、製造プロセス全体におけるエネルギー消費を低減する。酢酸回収システムを設置し、酢酸回収塔の負圧環境を真空ユニットにより確保し、酢酸を最大限に回収し、同時に酢酸蒸発器の底部への重質成分の蓄積を抑制し、生産の安定性が保証される。脱着塔には回収アルカリ液中のエチレン回収装置を設け、回収アルカリ液中のエチレン原料をリサイクルする。【選択図】 図1

Description

本発明は、化学反応及び分離の分野に属し、酢酸ビニルを製造する工程及び装置に関し、特に、エチレン気相法で合成する酢酸ビニル製造の工程及び装置に関する。
酢酸ビニル(VAC)は、別名ビニルアセタートで、分子式がCH3COOCH=CH2で、世界での収量が最大な有機化学物質の一つで、世界で50種類の使用量が最大の有機化学物質の一つでもある。酢酸ビニルは、飽和酸と不飽和アルコールの単純なエステルであり、単独重合又は他のモノマーと共重合して、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン-酢酸ビニル共重合体 (EVA)、ポリ酢酸ビニル(PVAC)、酢酸ビニル-塩化ビニル共重合体(EVC)等のポリマーを生成できる。これらの生成物には幅広い用途があり、一般的に接着剤、紙又は織物のサイズ剤、油塗料、インク、皮革加工、乳化剤、水溶性フィルム、土壌改良剤等に用いられることができ、化学工業、紡績、軽工業、製紙、建築、自動車などの分野にも幅広く活用されている。
一般的に酢酸ビニル製造工程には、エチレン法とアセチレン法の2種類がある。世界の範囲内において、現在エチレン法による製造が主導的な地位を占めている。エチレン法による酢酸ビニル製造プロセスは、原料のエチレン、酸素及び酢酸ガスを反応器に送り込み触媒と接触させ、圧力0.5~1.4MPa(G)と温度130~220℃にて反応してVAC、水及び少量の副産物を生成させ、高温反応ガスは多段冷却、凝縮を経た後、第2ガス分離塔に入れられることで、気液分離の目的を達成する。未反応のエチレンガスは、圧縮機に戻される。凝縮された酢酸とVACの混合液は、VACの精製のため精留工程に送られる。
気相法による酢酸ビニルの製造プロセスにおいて、酢酸ビニルの収量の増加は、システム内の酸素濃度に関係している。一定の濃度範囲内で、反応器内の酸素濃度を高めることで、反応温度が低下し、触媒の寿命が延ばされ、反応選択性が向上することができる。ただしシステム内の酸素濃度の上昇は、爆発限界の制限を受け、実際の製造では酸素濃度を低めに制御することが多く、反応温度の上昇及び酢酸ビニル選択性の低下につながる。酸素の爆発限界は、温度、圧力及び混合物組成の関数であるため、温度、圧力及び混合物組成を変えることによって酸素の爆発限界を変更することができる。二酸化炭素は、エチレン法による酢酸ビニル合成過程で生成される副産物であり、該作用を非常に良好に働かせることができる。このため従来の酢酸ビニル技術は、常に脱炭工程で脱炭の程度を制御し、合成反応ガス中に一定の二酸化炭素濃度を保つことで酸素の爆炸下限界を引き上げ、安定域を拡大させる役割を果たす。ただし二酸化炭素の分子量は、比較的大きく、安定剤作用の体積濃度に達する場合において、循環圧縮機の仕事がより消費されるため、システムの消費電力及び製造コストを増加させていた。
窒素などの不活性ガスが蓄積してエチレン濃度が低下し、反応の円滑な進行に影響を与えるのを防ぐため、精製ガスからガスの一部を抜き出して排出する必要があり、排出される精製ガスの主成分はエチレンであり、エチレン原料の無駄を省くため、通常、適切な吸収液を選択して排出ガス中のエチレン原料を回収する。現在の工程では、主に吸収剤として酢酸が選択されていた。実際の製造プロセスでは、エチレン以外に、エタンも酢酸に吸収され、製造サイクルで蓄積し、不純物を空にして除去する効果に影響していた。
特許文献1では、酢酸ビニルの製造方法を開示し、任意選択のエチレン調製工程と、酢酸ビニル合成工程と、酢酸ビニル精製工程とを含むエチレンの気相酸化による酢酸ビニルの製造方法を提供する。該特許に記載されているプロセスは、反応ガスの酸素含有量を指定しておらず、具体的な製造プロセスにおける安定化プロセスについても説明しておらず、これは該プロセスにとって非常に重要で、即ち、製造プロセスの安全性に関連し、また反応の選択性及び変換率を直接決定する。
要するに、現行の製造工程には、主に以下の問題が存在し、
酢酸回収システムが設けられていないため、酢酸蒸発器の塔釜にある酢酸が無駄になる又は重質成分が付着して原料が無駄になり、実際の製造の安定性に影響を及ぼす。反応器からの高温反応生成ガスは、反応器の入口での低温反応ガスと2段階の熱交換にかけられた後、温度がまだ高く、大量の熱エネルギーが浪費される。エチレン気相法による酢酸ビニル合成工程では、多量の水が副生し、該部分の水が第2ガス分離塔で凝縮された後、精留部に持ち込んで除去する際に多量の水蒸気を消費する。回収アルカリ液にエチレン回収装置を設けていないため、アルカリ液回収工程で二酸化炭素の不純物排出とともにエチレン原料が浪費される。含酸素プロセスにおける酢酸ビニル製造の安定化プロセスのために特別に設計されたものがなく、循環ガスの組成が製造プロセスにおける爆発範囲の縮小を決定するため、製造プロセスの安全性と生産効率に影響を与え、エチレン気相法による酢酸ビニル製造のプロセスの安全性及び安定化プロセスの流れ及び装置を意図した設計がない。
中国特許第ZL 201210385948.4号公報
本発明の一目的は、安定化プロセス、酢酸回収システム、脱着システム及び装置を設けることにより、循環ガスの組成を変更し、爆発範囲を縮小し、同じ生産負荷と同じ触媒条件下で、反応器の入口での最大許容酸素体積分率を増やし、製造プロセスの安全性を向上させ、反応のパスごとの転化率を向上し、同時に実際の製造状況に応じて、原材料分離順序を合理的に分割し、第1ガス分離塔は反応ガスの余熱を回収するように設計されているため、予備脱水の目的を達成し、システムのエネルギー消費を削減する酢酸ビニル製造の工程及び装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、次のような技術的手段を講じる。
酢酸ビニル製造工程であって、図1に示すように、循環ガス圧縮機と、酢酸蒸発器と、循環エチレン予熱器と、酸素ガス混合器と、合成反応器と、反応器出口の第1熱交換器と、反応器出口の第2冷却器と、第1ガス分離塔と、第1ガス分離塔凝縮器と、第1ガス分離塔アフタークーラーと、第1ガス分離塔相分離器と、第2ガス分離塔と、脱気槽と、回収ガス圧縮機と、水洗塔と、吸収塔と、エチレン回収塔と、酢酸回収システムと、脱着システムとを備える。
(1)新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を循環ガス圧縮機に導入し、反応器出口の第2冷却器で反応ガスと熱交換した後、酢酸蒸発器の底部に導入し、酢酸蒸発器の頂部からエチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を酢酸回収システムに送る。
(2)エチレンと酢酸の混合ガスが酢酸蒸発器の頂部から出た後、反応器出口の第1熱交換器(104)、循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に酸素ガス混合器で酸素と混合され、酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から合成反応器に送り込まれる。
(3)反応器出口の反応ガスをそれぞれ反応器出口の第1熱交換器、反応器出口の第2冷却器によって熱交換した後、第1ガス分離塔の塔底に送り込み、第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、第1ガス分離塔凝縮器及び第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれる。
(4)第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、脱気槽に送られ、脱気槽から取り出したガスは、回収ガス圧縮機で圧縮された後、水洗塔に送り込まれ、第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、循環ガスとして循環ガス圧縮機に送られる。
(5)水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を循環ガス圧縮機に送り、残りのガスをエチレン回収塔及び不純物排出口に送り、吸収塔の塔底液を脱着システムに送り込む。
(6)吸収塔の塔頂ガスは、エチレン回収塔に送り込まれた後、エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、エチレン回収塔の塔底液を酢酸蒸発器の塔頂に送り、エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る。
上記技術的手段において、酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。
上記技術的手段において、脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、吸収塔の塔底液は脱着塔の塔頂から脱着塔に送り込まれ、脱着塔の塔頂から2つのストリームの原料を抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに吸収塔に戻される。
上記技術的手段において、循環ガスには、エタンガスが含まれ、反応器入口でのエタンガス濃度は9~18mol%である。
上記技術的手段において、反応器入口での酸素濃度は、6~12mol%である。
本発明は、酢酸ビニル製造装置を提供し、図2に示すように、循環ガス圧縮機(101)と、循環エチレン予熱器(102)と、酢酸蒸発器(103)と、反応器出口の第1熱交換器(104)と、反応器出口の第2熱交換器(105)と、酸素ガス混合器(106)と、合成反応器(107)と、第1ガス分離塔(108)と、第1ガス分離塔凝縮器(109)と、第1ガス分離塔アフタークーラー(110)と、第1ガス分離塔相分離器(111)と、第2ガス分離塔(112)と、脱気槽(113)と、回収ガス圧縮機(114)と、水洗塔(115)と、吸収塔(116)と、エチレン回収塔(117)と、酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)と、酢酸回収塔(119)と、酢酸回収塔凝縮器(120)と、真空ユニット(121)と、脱着塔(122)と、脱着塔凝縮器(123)と、補助加熱、搬送設備とを備え、接続関係としては、循環ガス圧縮機(101)は反応器出口の第2熱交換器(105)の昇温側入口に接続され、反応器出口の第2熱交換器(105)の昇温側出口は酢酸蒸発器(103)の底部入口に接続され、酢酸蒸発器(103)の頂部出口は反応器出口の第1熱交換器(104)の昇温側入口に接続され、反応器出口の第1熱交換器の昇温側出口(104)は反応器出口の第2熱交換器105に接続され、反応器出口の第2熱交換器105は酸素ガス混合器(106)に接続され、酸素ガス混合器(106)の出口は合成反応器(107)の入口に接続され、合成反応器(107)の出口は反応器出口の第1熱交換器(104)、反応器出口の第2熱交換器(105)の降温側に順次接続され、反応器出口の第2熱交換器(105)の降温側出口は第1ガス分離塔(108)の底部仕込口に接続され、第1ガス分離塔(108)の塔頂は第1ガス分離塔凝縮器(109)、第1ガス分離塔アフタークーラー(110)に順次接続され、第1ガス分離塔凝縮器(109)、第1ガス分離塔アフタークーラー(110)は第1ガス分離塔相分離器(111)に接続され、第1ガス分離塔相分離器(111)の水側を精留部に送り、油側を第1ガス分離塔(108)の還流口に接続し、第1ガス分離塔アフタークーラー(110)の非凝縮性ガス出口は第2ガス分離塔(112)の底部仕込口に接続され、第2ガス分離塔(112)の塔頂は循環ガス圧縮機(101)に接続され、第2ガス分離塔(112)の塔釜出口は脱気槽(113)に接続され、脱気槽(113)の気相出口は回収ガス圧縮機(114)に接続され、回収ガス圧縮機(114)は水洗塔(115)の入口に接続され、水洗塔(115)の塔頂出口は吸収塔(116)の塔底入口に接続され、吸収塔(116)の塔頂出口は循環ガス圧縮機(101)、不純物排出口及びエチレン回収塔(117)の塔底入口に接続され、エチレン回収塔(117)の塔釜出口は酢酸蒸発器(103)の頂部入口に接続され、酢酸蒸発器(103)の塔釜出口は酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)に接続され、酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)の底部出口が酢酸回収塔(119)の仕込口に接続され、酢酸回収塔(119)の塔頂出口は酢酸回収塔凝縮器(120)に接続され、酢酸凝縮器凝縮液出口が酢酸回収塔(119)の塔頂還流口に接続され、酢酸回収塔凝縮器(120)の非凝縮性ガス口が真空ユニット(121)に接続され、真空ユニット(121)の液相出口は酢酸回収塔(119)の仕込口に接続され、真空ユニット(121)の気相出口が脱気槽(113)の入口に接続され、吸収塔(116)の塔釜は脱着塔(122)の塔頂入口に接続され、脱着塔(122)の塔頂の二酸化炭素流股出口が脱着塔凝縮器(123)の入口に接続され、脱着塔凝縮器(123)の凝縮液出口が吸収塔(116)の吸収液仕込口に接続されている。
上記技術的手段において、酢酸蒸発器(103)の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は40~100℃である。
上記技術的手段において、合成反応器(107)の反応温度は、100~180℃で、反応圧力は1.0~1.2baraであり、第1ガス分離塔(108)の操作圧力は、6~9baraで、塔頂温度は65~100℃であり、第2ガス分離塔(112)の操作圧力は、6~9baraで、塔頂温度は20~50℃である。
上記技術的手段において、水洗塔(115)の操作圧力は、8~11baraで、塔頂温度は22~55℃であり、吸収塔(116)の操作圧力は、8~11baraで、塔頂温度は92~112℃であり、エチレン回収塔(117)の操作圧力は、7~8baraで、塔頂温度は23~45℃である。
上記技術的手段において、酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は92~115℃であり、酢酸回収塔(119)の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は77~91℃であり、脱着塔(122)の操作圧力は、1.0~1.3baraで、塔頂温度は103~124℃である。
当業者が理解するように、酢酸ビニル合成の反応液には、酢酸ビニルの他に、酢酸、水、低沸点成分及び高沸点成分が含まれる。各成分の沸点に明らかな違いがある液体混合物では、特定の温度で部分的に気化した後、気相組成は液相組成とは異なり、気相の揮発性物質の割合は液相の揮発性物質の割合よりも大きく、精留法により分離・精製することができる。一般に、酢酸ビニル精留部(酢酸ビニル精製工程)は、酢酸塔、粗VAC塔、精VAC塔、脱い重塔、アルデヒドエステル濃縮塔、アセトアルデヒド塔及び酢酸回収塔からなる。酢酸ビニル精留は、反応液中の各成分の相対揮発度の違いを利用して、一連の精留操作を経て各成分を分離し、最終的に高純度の酢酸ビニル製品及び様々な副生成物を得る。
本発明は、次の利点及び有利な効果を有し、
1、循環ガスの組成を変更し、爆発範囲を縮小させ、相同の生産負荷、相同の触媒条件において、反応器入口の最大許容酸素体積分率を増やし、製造プロセスの安全性を高め、
2、反応器の入口・出口での酸素濃度が増加するため、同じ時間、同じ触媒条件下で選択性を増やし、生産能力も相対的に向上し、原料の消費が減少し、製品の収量が増加し、
3、同じ生産能力の下での循環ガスの量が減少するため、循環圧縮機の使用電力が減少し、動力消費が減少し、製造コストが削減され、
4、第1ガス分離塔を設置し、反応ガスの熱を完全に回収し、製造プロセスのエネルギー消費を低減し、製造プロセス全体におけるエネルギー消費を低減する。酢酸回収システムを設置し、酢酸回収塔の負圧環境を真空ユニットにより確保し、酢酸を最大限に回収し、同時に酢酸蒸発器の底部への重質成分の蓄積を抑制し、生産の安定性が保証される。脱着塔には回収アルカリ液中のエチレン回収装置を設け、回収アルカリ液中のエチレン原料をリサイクルする。
本発明による酢酸ビニルを合成するための製造工程流れ図である。 本発明による酢酸ビニル製造装置及び流れを示すである。
以下、添付の図面及び具体的な実施形態を参照しつつ、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施形態は例示的に掲げたにすぎず、限定的にではなく、本発明の保護範囲はこれに限定されない。
本発明は、次の技術的手段を含む、酢酸ビニルを合成するための製造工程及び装置を提供する。
(1)新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を循環ガス圧縮機に導入し、反応器出口の第2冷却器で反応ガスと熱交換した後、酢酸蒸発器の底部に導入し、酢酸蒸発器の頂部からエチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を酢酸回収システムに送る。
(2)エチレンと酢酸の混合ガスが酢酸蒸発器の頂部から出た後、反応器出口の第1熱交換器(104)、循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に酸素ガス混合器で酸素と混合され、酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から合成反応器に送り込まれる。
(3)反応器出口の反応ガスをそれぞれ反応器出口の第1熱交換器、反応器出口の第2冷却器によって熱交換した後、第1ガス分離塔の塔底に送り込み、第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、第1ガス分離塔凝縮器及び第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれる。
(4)第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、脱気槽に送られ、脱気槽から取り出したガスは、回収ガス圧縮機で圧縮された後、水洗塔に送り込まれ、第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、循環ガスとして循環ガス圧縮機に送られる。
(5)水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を循環ガス圧縮機に送り、残りのガスをエチレン回収塔及び不純物排出口に送り、吸収塔の塔底液を脱着システムに送り込む。
(6)吸収塔の塔頂ガスは、エチレン回収塔に送り込まれた後、エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、エチレン回収塔の塔底液を酢酸蒸発器の塔頂に送り、エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る。
上記技術的手段において、酢酢酸回収システムは、一段フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。
上記技術的手段において、酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。
上記技術的手段において、脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、吸収塔の塔底液は脱着塔の塔頂から脱着塔に送り込まれ、脱着塔の塔頂から2つのストリームの原料を抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに吸収塔に戻される。
上記技術的手段において、循環ガスには、エタンガスが含まれ、反応器入口でのエタンガス濃度は9~18mol%である。
上記技術的手段において、反応器入口での酸素濃度は、6~12mol%である。
本発明により提供される酢酸ビニル製造装置は、循環ガス圧縮機101と、循環エチレン予熱器102と、酢酸蒸発器103と、反応器出口の第1熱交換器104と、反応器出口の第2熱交換器105と、酸素ガス混合器106と、合成反応器107と、第1ガス分離塔108と、第1ガス分離塔凝縮器109と、第1ガス分離塔アフタークーラー110と、第1ガス分離塔相分離器111と、第2ガス分離塔112と、脱気槽113と、回収ガス圧縮機114と、水洗塔115と、吸収塔116と、エチレン回収塔117と、酢酸フラッシュ蒸発タンク118と、酢酸回収塔119と、酢酸回収塔凝縮器120と、真空ユニット121と、脱着塔122と、脱着塔凝縮器123と、補助加熱・搬送設備とを備え、接続関係としては、循環ガス圧縮機101は反応器出口の第2熱交換器105の昇温側入口に接続され、反応器出口の第2熱交換器105の昇温側出口は酢酸蒸発器103の底部入口に接続され、酢酸蒸発器103の頂部出口は反応器出口の第1熱交換器104の昇温側入口に接続され、反応器出口の第1熱交換器の昇温側出口104は反応器出口の第2熱交換器105に接続され、反応器出口の第2熱交換器105は酸素ガス混合器106に接続され、酸素ガス混合器106の出口は合成反応器107の入口に接続され、合成反応器107の出口は反応器出口の第1熱交換器104、反応器出口の第2熱交換器105の降温側に順次接続され、反応器出口の第2熱交換器105の降温側出口は第1ガス分離塔108の底部仕込口に接続され、第1ガス分離塔108の塔頂は第1ガス分離塔凝縮器109、第1ガス分離塔アフタークーラー110に順次接続され、第1ガス分離塔凝縮器109、第1ガス分離塔アフタークーラー110は第1ガス分離塔相分離器111に接続され、第1ガス分離塔相分離器111の水側を精留部に送り、油側を第1ガス分離塔108の還流口に接続し、第1ガス分離塔アフタークーラー110の非凝縮性ガス出口は第2ガス分離塔112の底部仕込口に接続され、第2ガス分離塔112の塔頂は循環ガス圧縮機101に接続され、第2ガス分離塔112の塔釜出口は脱気槽113に接続され、脱気槽113の気相出口は回収ガス圧縮機114に接続され、回収ガス圧縮機114は水洗塔115の入口に接続され、水洗塔115の塔頂出口は吸収塔116の塔底入口に接続され、吸収塔116の塔頂出口は循環ガス圧縮機101、不純物排出口及びエチレン回収塔117の塔底入口に接続され、エチレン回収塔117の塔釜出口は酢酸蒸発器103の頂部入口に接続され、酢酸蒸発器103の塔釜出口は酢酸フラッシュ蒸発タンク118に接続され、酢酸フラッシュ蒸発タンク118の底部出口が酢酸回収塔119の仕込口に接続され、酢酸回収塔119の塔頂出口は酢酸回収塔凝縮器120に接続され、酢酸凝縮器凝縮液出口が酢酸回収塔119の塔頂還流口に接続され、酢酸回収塔凝縮器120の非凝縮性ガス口が真空ユニット121に接続され、真空ユニット121の液相出口は酢酸回収塔119の仕込口に接続され、真空ユニット121の気相出口が脱気槽113の入口に接続され、吸収塔116の塔釜は脱着塔122の塔頂入口に接続され、脱着塔122の塔頂の二酸化炭素流股出口が脱着塔凝縮器123の入口に接続され、脱着塔凝縮器123の凝縮液出口が吸収塔116の吸収液仕込口に接続されている。
上記技術的手段において、酢酸蒸発器103の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は40~100℃である。
上記技術的手段において、合成反応器107の反応温度は、100~180℃で、反応圧力は1.0~1.2baraであり、第1ガス分離塔108の操作圧力は、6~9baraで、塔頂温度は65~100℃であり、第2ガス分離塔112の操作圧力は、6~9baraで、塔頂温度は20~50℃である。
上記技術的手段において、水洗塔115の操作圧力は、8~11baraで、塔頂温度は22~55℃であり、吸収塔116の操作圧力は、8~11baraで、塔頂温度は92~112℃であり、エチレン回収塔117の操作圧力は、7~8baraで、塔頂温度は23~45℃である。
上記技術的手段において、酢酸フラッシュ蒸発タンク118の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は92~115℃であり、酢酸回収塔119の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は77~91℃であり、脱着塔122の操作圧力は、1.0~1.3baraで、塔頂温度は103~124℃である。
当業者が理解するように、酢酸ビニル合成の反応液には、酢酸ビニルの他に、酢酸、水、低沸点成分及び高沸点成分が含まれる。各成分の沸点に明らかな違いがある液体混合物では、特定の温度で部分的に気化した後、気相組成は液相組成とは異なり、気相の揮発性物質の割合は液相の揮発性物質の割合よりも大きく、精留法により分離・精製することができる。一般に、酢酸ビニル精留部(酢酸ビニル精製工程)は、酢酸塔、粗VAC塔、精VAC塔、脱い重塔、アルデヒドエステル濃縮塔、アセトアルデヒド塔及び酢酸回収塔からなる。酢酸ビニル精留は、反応液中の各成分の相対揮発度の違いを利用して、一連の精留操作を経て各成分を分離し、最終的に高純度の酢酸ビニル製品及び様々な副生成物を得る。
以下に具体的な実施例を用いて本出願の方法の具体的な実施過程を説明する。
新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を循環ガス圧縮機に導入し、反応器出口の第2冷却器で反応ガスと熱交換した後、酢酸蒸発器の底部に導入し、酢酸蒸発器の頂部からエチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を酢酸回収システムに送る。酢酸蒸発器の操作圧力は、1.0baraで、塔頂温度は42℃であった。
エチレンと酢酸の混合ガスが酢酸蒸発器の頂部から出た後、反応器出口の第1熱交換器104、循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に酸素ガス混合器で酸素と混合され、酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から合成反応器に送り込まれる。本実施例において、循環ガスは不活性ガスとしてエタンを含み、反応器入口でのエタン濃度は9mol%であった。酸素ガス混合器でガスを酸素と混合した後、酸素濃度は6mol%に達した。
合成反応器で反応温度100℃、反応圧力1.0baraにて反応させた後、反応器出口の反応ガスをそれぞれ反応器出口の第1熱交換器、反応器出口の第2冷却器によって熱交換した後、第1ガス分離塔の塔底に送り込み、第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、第1ガス分離塔凝縮器及び第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれる。第1ガス分離塔108の操作圧力は、6.2baraで、塔頂温度は67℃であった。
第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、脱気槽に送られ、脱気槽から取り出したガスは、回収ガス圧縮機で圧縮された後、水洗塔に送り込まれ、第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、循環ガスとして循環ガス圧縮機に送られる。第2ガス分離塔の操作圧力は、6.1baraで、塔頂温度は22℃であり、
水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を循環ガス圧縮機に送り、残りのガスをエチレン回収塔及び不純物排出口に送り、吸収塔の塔底液を脱着システムに送り込む。水洗塔の操作圧力は、8.3baraで、塔頂温度は24℃であった。
吸収塔の塔頂ガスは、エチレン回収塔に送り込まれた後、エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、エチレン回収塔の塔底液を酢酸蒸発器の塔頂に送り、エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る。吸収塔の操作圧力は、8.1baraで、塔頂温度は、92℃であり、エチレン回収塔の操作圧力は、7.0baraで、塔頂温度は23℃であった。
ここで、酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。酢酸フラッシュ蒸発タンクの操作圧力は、1.0baraで、塔頂温度は93℃であり、酢酸回収塔の操作圧力は、1.0baraで、塔頂温度は77℃であった。
ここで、脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、吸収塔の塔底液は脱着塔の塔頂から脱着塔に送り込まれ、脱着塔の塔頂から2つのストリームを抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに吸収塔に戻される。脱着塔の操作圧力は、1.1baraで、塔頂温度は103℃であった。
本実施例において、不活性ガスとしてエタンを使用し、反応器入口でのエタン濃度は9mol%で、酸素濃度は6mol%であった。酢酸として反応のパスごとの転化率は、27%で、選択性は96%であった。
新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を循環ガス圧縮機に導入し、反応器出口の第2冷却器で反応ガスと熱交換した後、酢酸蒸発器の底部に導入し、酢酸蒸発器の頂部からエチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を酢酸回収システムに送る。酢酸蒸発器の操作圧力は、1.1baraで、塔頂温度は60℃であった。
エチレンと酢酸の混合ガスが酢酸蒸発器の頂部から出た後、反応器出口の第1熱交換器104、循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に酸素ガス混合器で酸素と混合され、酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から合成反応器に送り込まれる。本実施例において、循環ガスは不活性ガスとしてエタンを含み、反応器入口でのエタン濃度は15mol%であった。酸素ガス混合器で酸素と混合した後、酸素濃度は10mol%に達した。
合成反応器で反応温度140℃、反応圧力1.2baraにて反応させた後、反応器出口の反応ガスをそれぞれ反応器出口の第1熱交換器、反応器出口の第2冷却器によって熱交換した後、第1ガス分離塔の塔底に送り込み、第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、第1ガス分離塔凝縮器及び第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれる。第1ガス分離塔108の操作圧力は、8.1baraで、塔頂温度は72℃であった。
第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、脱気槽に送られ、脱気槽から取り出したガスは、回収ガス圧縮機で圧縮された後、水洗塔に送り込まれ、第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、循環ガスとして循環ガス圧縮機に送られる。第2ガス分離塔の操作圧力は、8.4baraで、塔頂温度は30℃であり、
水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を循環ガス圧縮機に送り、残りのガスをエチレン回収塔及び不純物排出口に送り、吸収塔の塔底液を脱着システムに送り込む。水洗塔の操作圧力は、8.4baraで、塔頂温度は33℃であった。
吸収塔の塔頂ガスは、エチレン回収塔に送り込まれた後、エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、エチレン回収塔の塔底液を酢酸蒸発器の塔頂に送り、エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る。吸収塔の操作圧力は、8.4baraで、塔頂温度は、97℃であり、エチレン回収塔の操作圧力は、7.6baraで、塔頂温度は36℃であった。
ここで、酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。酢酸フラッシュ蒸発タンクの操作圧力は、1.1baraで、塔頂温度は102℃であり、酢酸回収塔の操作圧力は、1.1baraで、塔頂温度は85℃であった。
ここで、脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、吸収塔の塔底液は脱着塔の塔頂から脱着塔に送り込まれ、脱着塔の塔頂から2つのストリームを抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに吸収塔に戻される。脱着塔の操作圧力は、1.2baraで、塔頂温度は119℃であった。
本実施例において、不活性ガスとしてエタンを使用し、反応器入口でのエタン濃度は15mol%で、酸素濃度は10mol%であった。酢酸として反応のパスごとの転化率は、35%で、選択性は99%であった。
新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を循環ガス圧縮機に導入し、反応器出口の第2冷却器で反応ガスと熱交換した後、酢酸蒸発器の底部に導入し、酢酸蒸発器の頂部からエチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を酢酸回収システムに送る。酢酸蒸発器の操作圧力は、1.2baraで、塔頂温度は98℃であった。
エチレンと酢酸の混合ガスが酢酸蒸発器の頂部から出た後、反応器出口の第1熱交換器104、循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に酸素ガス混合器で酸素と混合され、酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から合成反応器に送り込まれる。本実施例において、循環ガスは不活性ガスとしてエタンを含み、反応器入口でのエタン濃度は18mol%であった。酸素ガス混合器で酸素と混合した後、酸素濃度は12mol%に達した。
合成反応器で反応温度180℃、反応圧力1.2baraにて反応させた後、反応器出口の反応ガスをそれぞれ反応器出口の第1熱交換器、反応器出口の第2冷却器によって熱交換した後、第1ガス分離塔の塔底に送り込み、第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、第1ガス分離塔凝縮器及び第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれる。第1ガス分離塔108の操作圧力は、9baraで、塔頂温度は97℃であった。
第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、脱気槽に送られ、脱気槽から取り出したガスは、回収ガス圧縮機で圧縮された後、水洗塔に送り込まれ、第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、循環ガスとして循環ガス圧縮機に送られる。第2ガス分離塔の操作圧力は、8.8baraで、塔頂温度は47℃であり、
水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を循環ガス圧縮機に送り、残りのガスをエチレン回収塔及び不純物排出口に送り、吸収塔の塔底液を脱着システムに送り込む。水洗塔の操作圧力は11baraで、塔頂温度は55℃であった。
吸収塔の塔頂ガスは、エチレン回収塔に送り込まれた後、エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、エチレン回収塔の塔底液を酢酸蒸発器の塔頂に送り、エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る。吸収塔の操作圧力は、11baraで、塔頂温度は、110℃であり、エチレン回収塔の操作圧力は、8baraで、塔頂温度は45℃であった。
ここで、酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。酢酸フラッシュ蒸発タンクの操作圧力は、1.2baraで、塔頂温度は115℃であり、酢酸回収塔の操作圧力は、1.2baraで、塔頂温度は90℃であった。
ここで、脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、吸収塔の塔底液は脱着塔の塔頂から脱着塔に送り込まれ、脱着塔の塔頂から2つのストリームを抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに吸収塔に戻される。脱着塔の操作圧力は、1.3baraで、塔頂温度は124℃であった。
本実施例において、不活性ガスとしてエタンを使用し、反応器入口でのエタン濃度は18mol%で、酸素濃度は12mol%であった。酢酸として反応のパスごとの転化率は、33%で、選択性は91%であった。
本発明で開示及び提案された技術的手段は、当業者であれば、本明細書の内容を参照し、条件、ルートなどの部分を適切に変更することによって実現することができる。本発明の方法及び調製技術は好ましい実施形態を通じて説明されてきたが、当業者には、本発明の内容、精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の方法及び技法を変更又は再組み合わせることで、最終的な調製技術を達成することができることは明らかであろう。類似の置換及び変更は、当業者にとって自明的であり、かかる置換及び変更が本発明の精神、範囲及び内容に含まれると見なされることを特に指摘しておくべきである。
101 循環ガス圧縮機
102 循環エチレン予熱器
103 酢酸蒸発器
104 反応器出口の第1熱交換器
105 反応器出口の第2熱交換器
106 酸素ガス混合器
107 合成反応器
108 第1ガス分離塔
109 第1ガス分離塔凝縮器
110 第1ガス分離塔アフタークーラー
111 第1ガス分離塔相分離器
112 第2ガス分離塔
113 脱気槽
114 回収ガス圧縮機
115 水洗塔
116 吸収塔
117 エチレン回収塔
118 酢酸フラッシュ蒸発タンク
119 酢酸回収塔
120 酢酸回収塔凝縮器
121 真空ユニット
122 脱着塔
123 脱着塔凝縮器
本発明は、化学反応及び分離の分野に属し、酢酸ビニルを製造する工程及び装置に関し、特に、エチレン気相法で合成する酢酸ビニル製造の工程及び装置に関する。
酢酸ビニル(VAC)は、別名ビニルアセタートで、分子式がCHCOOCH=CHで、世界での収量が最大な有機化学物質の一つで、世界で50種類の使用量が最大の有機化学物質の一つでもある。酢酸ビニルは、飽和酸と不飽和アルコールの単純なエステルであり、単独重合又は他のモノマーと共重合して、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン-酢酸ビニル共重合体 (EVA)、ポリ酢酸ビニル(PVAC)、酢酸ビニル-塩化ビニル共重合体(EVC)等のポリマーを生成できる。これらの生成物には幅広い用途があり、一般的に接着剤、紙又は織物のサイズ剤、油塗料、インク、皮革加工、乳化剤、水溶性フィルム、土壌改良剤等に用いられることができ、化学工業、紡績、軽工業、製紙、建築、自動車などの分野にも幅広く活用されている。
一般的に酢酸ビニル製造工程には、エチレン法とアセチレン法の2種類がある。世界の範囲内において、現在エチレン法による製造が主導的な地位を占めている。エチレン法による酢酸ビニル製造プロセスは、原料のエチレン、酸素及び酢酸ガスを反応器に送り込み触媒と接触させ、圧力0.5~1.4MPa(G)と温度130~220℃にて反応してVAC、水及び少量の副産物を生成させ、高温反応ガスは多段冷却、凝縮を経た後、第2ガス分離塔に入れられることで、気液分離の目的を達成する。未反応のエチレンガスは、圧縮機に戻される。凝縮された酢酸とVACの混合液は、VACの精製のため精留工程に送られる。
気相法による酢酸ビニルの製造プロセスにおいて、酢酸ビニルの収量の増加は、システム内の酸素濃度に関係している。一定の濃度範囲内で、反応器内の酸素濃度を高めることで、反応温度が低下し、触媒の寿命が延ばされ、反応選択性が向上することができる。ただしシステム内の酸素濃度の上昇は、爆発限界の制限を受け、実際の製造では酸素濃度を低めに制御することが多く、反応温度の上昇及び酢酸ビニル選択性の低下につながる。酸素の爆発限界は、温度、圧力及び混合物組成の関数であるため、温度、圧力及び混合物組成を変えることによって酸素の爆発限界を変更することができる。二酸化炭素は、エチレン法による酢酸ビニル合成過程で生成される副産物であり、該作用を非常に良好に働かせることができる。このため従来の酢酸ビニル技術は、常に脱炭工程で脱炭の程度を制御し、合成反応ガス中に一定の二酸化炭素濃度を保つことで酸素の爆炸下限界を引き上げ、安定域を拡大させる役割を果たす。ただし二酸化炭素の分子量は、比較的大きく、安定剤作用の体積濃度に達する場合において、循環圧縮機の仕事がより消費されるため、システムの消費電力及び製造コストを増加させていた。
窒素などの不活性ガスが蓄積してエチレン濃度が低下し、反応の円滑な進行に影響を与えるのを防ぐため、精製ガスからガスの一部を抜き出して排出する必要があり、排出される精製ガスの主成分はエチレンであり、エチレン原料の無駄を省くため、通常、適切な吸収液を選択して排出ガス中のエチレン原料を回収する。現在の工程では、主に吸収剤として酢酸が選択されていた。実際の製造プロセスでは、エチレン以外に、エタンも酢酸に吸収され、製造サイクルで蓄積し、不純物を空にして除去する効果に影響していた。
特許文献1では、酢酸ビニルの製造方法を開示し、任意選択のエチレン調製工程と、酢酸ビニル合成工程と、酢酸ビニル精製工程とを含むエチレンの気相酸化による酢酸ビニルの製造方法を提供する。該特許に記載されているプロセスは、反応ガスの酸素含有量を指定しておらず、具体的な製造プロセスにおける安定化プロセスについても説明しておらず、これは該プロセスにとって非常に重要で、即ち、製造プロセスの安全性に関連し、また反応の選択性及び変換率を直接決定する。
要するに、現行の製造工程には、主に以下の問題が存在し、
酢酸回収システムが設けられていないため、酢酸蒸発器の塔釜にある酢酸が無駄になる又は重質成分が付着して原料が無駄になり、実際の製造の安定性に影響を及ぼす。反応器からの高温反応生成ガスは、反応器の入口での低温反応ガスと2段階の熱交換にかけられた後、温度がまだ高く、大量の熱エネルギーが浪費される。エチレン気相法による酢酸ビニル合成工程では、多量の水が副生し、該部分の水が第2ガス分離塔で凝縮された後、精留部に持ち込んで除去する際に多量の水蒸気を消費する。回収アルカリ液にエチレン回収装置を設けていないため、アルカリ液回収工程で二酸化炭素の不純物排出とともにエチレン原料が浪費される。含酸素プロセスにおける酢酸ビニル製造の安定化プロセスのために特別に設計されたものがなく、循環ガスの組成が製造プロセスにおける爆発範囲の縮小を決定するため、製造プロセスの安全性と生産効率に影響を与え、エチレン気相法による酢酸ビニル製造のプロセスの安全性及び安定化プロセスの流れ及び装置を意図した設計がない。
中国特許第ZL 201210385948.4号公報
本発明の一目的は、安定化プロセス、酢酸回収システム、脱着システム及び装置を設けることにより、循環ガスの組成を変更し、爆発範囲を縮小し、同じ生産負荷と同じ触媒条件下で、反応器の入口での最大許容酸素体積分率を増やし、製造プロセスの安全性を向上させ、反応のパスごとの転化率を向上し、同時に実際の製造状況に応じて、原材料分離順序を合理的に分割し、第1ガス分離塔は反応ガスの余熱を回収するように設計されているため、予備脱水の目的を達成し、システムのエネルギー消費を削減する酢酸ビニル製造の工程及び装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、次のような技術的手段を講じる。
酢酸ビニル製造工程であって、図1に示すように、循環ガス圧縮機と、酢酸蒸発器と、循環エチレン予熱器と、酸素ガス混合器と、合成反応器と、反応器出口の第1熱交換器と、反応器出口の第2熱交換器と、第1ガス分離塔と、第1ガス分離塔凝縮器と、第1ガス分離塔アフタークーラーと、第1ガス分離塔相分離器と、第2ガス分離塔と、脱気槽と、回収ガス圧縮機と、水洗塔と、吸収塔と、エチレン回収塔と、酢酸回収システムと、脱着システムとを備える。
(1)新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を循環ガス圧縮機に導入し、反応器出口の第2熱交換器で反応ガスと熱交換した後、酢酸蒸発器の底部に導入し、酢酸蒸発器の頂部からエチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を酢酸回収システムに送る。
(2)エチレンと酢酸の混合ガスが酢酸蒸発器の頂部から出た後、反応器出口の第1熱交換器(104)、循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に酸素ガス混合器で酸素と混合され、酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から合成反応器に送り込まれる。
(3)反応器出口の反応ガスをそれぞれ反応器出口の第1熱交換器、反応器出口の第2熱交換器によって熱交換した後、第1ガス分離塔の塔底に送り込み、第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、第1ガス分離塔凝縮器及び第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれる。
(4)第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、脱気槽に送られ、脱気槽から取り出したガスは、回収ガス圧縮機で圧縮された後、水洗塔に送り込まれ、第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、循環ガスとして循環ガス圧縮機に送られる。
(5)水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を循環ガス圧縮機に送り、残りのガスをエチレン回収塔及び不純物排出口に送り、吸収塔の塔底液を脱着システムに送り込む。
(6)吸収塔の塔頂ガスは、エチレン回収塔に送り込まれた後、エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、エチレン回収塔の塔底液を酢酸蒸発器の塔頂に送り、エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る。
上記技術的手段において、酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。
上記技術的手段において、脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、吸収塔の塔底液は脱着塔の塔頂から脱着塔に送り込まれ、脱着塔の塔頂から2つのストリームの原料を抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに吸収塔に戻される。
上記技術的手段において、循環ガスには、エタンガスが含まれ、反応器入口でのエタンガス濃度は9~18mol%である。
上記技術的手段において、反応器入口での酸素濃度は、6~12mol%である。
本発明は、酢酸ビニル製造装置を提供し、図2に示すように、循環ガス圧縮機(101)と、循環エチレン予熱器(102)と、酢酸蒸発器(103)と、反応器出口の第1熱交換器(104)と、反応器出口の第2熱交換器(105)と、酸素ガス混合器(106)と、合成反応器(107)と、第1ガス分離塔(108)と、第1ガス分離塔凝縮器(109)と、第1ガス分離塔アフタークーラー(110)と、第1ガス分離塔相分離器(111)と、第2ガス分離塔(112)と、脱気槽(113)と、回収ガス圧縮機(114)と、水洗塔(115)と、吸収塔(116)と、エチレン回収塔(117)と、酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)と、酢酸回収塔(119)と、酢酸回収塔凝縮器(120)と、真空ユニット(121)と、脱着塔(122)と、脱着塔凝縮器(123)と、補助加熱、搬送設備とを備え、接続関係としては、循環ガス圧縮機(101)は反応器出口の第2熱交換器(105)の昇温側入口に接続され、反応器出口の第2熱交換器(105)の昇温側出口は酢酸蒸発器(103)の底部入口に接続され、酢酸蒸発器(103)の頂部出口は反応器出口の第1熱交換器(104)の昇温側入口に接続され、反応器出口の第1熱交換器の昇温側出口(104)は循環エチレン予熱器(102)に接続され、循環エチレン予熱器(102)は酸素ガス混合器(106)に接続され、酸素ガス混合器(106)の出口は合成反応器(107)の入口に接続され、合成反応器(107)の出口は反応器出口の第1熱交換器(104)、反応器出口の第2熱交換器(105)の降温側に順次接続され、反応器出口の第2熱交換器(105)の降温側出口は第1ガス分離塔(108)の底部仕込口に接続され、第1ガス分離塔(108)の塔頂は第1ガス分離塔凝縮器(109)、第1ガス分離塔アフタークーラー(110)に順次接続され、第1ガス分離塔凝縮器(109)、第1ガス分離塔アフタークーラー(110)は第1ガス分離塔相分離器(111)に接続され、第1ガス分離塔相分離器(111)の水側を精留部に送り、油側を第1ガス分離塔(108)の還流口に接続し、第1ガス分離塔アフタークーラー(110)の非凝縮性ガス出口は第2ガス分離塔(112)の底部仕込口に接続され、第2ガス分離塔(112)の塔頂は循環ガス圧縮機(101)に接続され、第2ガス分離塔(112)の塔釜出口は脱気槽(113)に接続され、脱気槽(113)の気相出口は回収ガス圧縮機(114)に接続され、回収ガス圧縮機(114)は水洗塔(115)の入口に接続され、水洗塔(115)の塔頂出口は吸収塔(116)の塔底入口に接続され、吸収塔(116)の塔頂出口は循環ガス圧縮機(101)、不純物排出口及びエチレン回収塔(117)の塔底入口に接続され、エチレン回収塔(117)の塔釜出口は酢酸蒸発器(103)の頂部入口に接続され、酢酸蒸発器(103)の塔釜出口は酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)に接続され、酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)の底部出口が酢酸回収塔(119)の仕込口に接続され、酢酸回収塔(119)の塔頂出口は酢酸回収塔凝縮器(120)に接続され、酢酸凝縮器凝縮液出口が酢酸回収塔(119)の塔頂還流口に接続され、酢酸回収塔凝縮器(120)の非凝縮性ガス口が真空ユニット(121)に接続され、真空ユニット(121)の液相出口は酢酸回収塔(119)の仕込口に接続され、真空ユニット(121)の気相出口が脱気槽(113)の入口に接続され、吸収塔(116)の塔釜は脱着塔(122)の塔頂入口に接続され、脱着塔(122)の塔頂の二酸化炭素流股出口が脱着塔凝縮器(123)の入口に接続され、脱着塔凝縮器(123)の凝縮液出口が吸収塔(116)の吸収液仕込口に接続されている。
上記技術的手段において、酢酸蒸発器(103)の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は40~100℃である。
上記技術的手段において、合成反応器(107)の反応温度は、100~180℃で、反応圧力は1.0~1.2baraであり、第1ガス分離塔(108)の操作圧力は、6~9baraで、塔頂温度は65~100℃であり、第2ガス分離塔(112)の操作圧力は、6~9baraで、塔頂温度は20~50℃である。
上記技術的手段において、水洗塔(115)の操作圧力は、8~11baraで、塔頂温度は22~55℃であり、吸収塔(116)の操作圧力は、8~11baraで、塔頂温度は92~112℃であり、エチレン回収塔(117)の操作圧力は、7~8baraで、塔頂温度は23~45℃である。
上記技術的手段において、酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は92~115℃であり、酢酸回収塔(119)の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は77~91℃であり、脱着塔(122)の操作圧力は、1.0~1.3baraで、塔頂温度は103~124℃である。
当業者が理解するように、酢酸ビニル合成の反応液には、酢酸ビニルの他に、酢酸、水、低沸点成分及び高沸点成分が含まれる。各成分の沸点に明らかな違いがある液体混合物では、特定の温度で部分的に気化した後、気相組成は液相組成とは異なり、気相の揮発性物質の割合は液相の揮発性物質の割合よりも大きく、精留法により分離・精製することができる。一般に、酢酸ビニル精留部(酢酸ビニル精製工程)は、酢酸塔、粗VAC塔、精VAC塔、脱い重塔、アルデヒドエステル濃縮塔、アセトアルデヒド塔及び酢酸回収塔からなる。酢酸ビニル精留は、反応液中の各成分の相対揮発度の違いを利用して、一連の精留操作を経て各成分を分離し、最終的に高純度の酢酸ビニル製品及び様々な副生成物を得る。
本発明は、次の利点及び有利な効果を有し、
1、循環ガスの組成を変更し、爆発範囲を縮小させ、相同の生産負荷、相同の触媒条件において、反応器入口の最大許容酸素体積分率を増やし、製造プロセスの安全性を高め、
2、反応器の入口・出口での酸素濃度が増加するため、同じ時間、同じ触媒条件下で選択性を増やし、生産能力も相対的に向上し、原料の消費が減少し、製品の収量が増加し、
3、同じ生産能力の下での循環ガスの量が減少するため、循環圧縮機の使用電力が減少し、動力消費が減少し、製造コストが削減され、
4、第1ガス分離塔を設置し、反応ガスの熱を完全に回収し、製造プロセスのエネルギー消費を低減し、製造プロセス全体におけるエネルギー消費を低減する。酢酸回収システムを設置し、酢酸回収塔の負圧環境を真空ユニットにより確保し、酢酸を最大限に回収し、同時に酢酸蒸発器の底部への重質成分の蓄積を抑制し、生産の安定性が保証される。脱着塔には回収アルカリ液中のエチレン回収装置を設け、回収アルカリ液中のエチレン原料をリサイクルする。
本発明による酢酸ビニルを合成するための製造工程流れ図である。 本発明による酢酸ビニル製造装置及び流れを示すである。
以下、添付の図面及び具体的な実施形態を参照しつつ、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施形態は例示的に掲げたにすぎず、限定的にではなく、本発明の保護範囲はこれに限定されない。
本発明は、次の技術的手段を含む、酢酸ビニルを合成するための製造工程及び装置を提供する。
(1)新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を循環ガス圧縮機に導入し、反応器出口の第2熱交換器で反応ガスと熱交換した後、酢酸蒸発器の底部に導入し、酢酸蒸発器の頂部からエチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を酢酸回収システムに送る。
(2)エチレンと酢酸の混合ガスが酢酸蒸発器の頂部から出た後、反応器出口の第1熱交換器(104)、循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に酸素ガス混合器で酸素と混合され、酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から合成反応器に送り込まれる。
(3)反応器出口の反応ガスをそれぞれ反応器出口の第1熱交換器、反応器出口の第2熱交換器によって熱交換した後、第1ガス分離塔の塔底に送り込み、第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、第1ガス分離塔凝縮器及び第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれる。
(4)第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、脱気槽に送られ、脱気槽から取り出したガスは、回収ガス圧縮機で圧縮された後、水洗塔に送り込まれ、第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、循環ガスとして循環ガス圧縮機に送られる。
(5)水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を循環ガス圧縮機に送り、残りのガスをエチレン回収塔及び不純物排出口に送り、吸収塔の塔底液を脱着システムに送り込む。
(6)吸収塔の塔頂ガスは、エチレン回収塔に送り込まれた後、エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、エチレン回収塔の塔底液を酢酸蒸発器の塔頂に送り、エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る。
上記技術的手段において、酢酢酸回収システムは、一段フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。
上記技術的手段において、酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。
上記技術的手段において、脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、吸収塔の塔底液は脱着塔の塔頂から脱着塔に送り込まれ、脱着塔の塔頂から2つのストリームの原料を抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに吸収塔に戻される。
上記技術的手段において、循環ガスには、エタンガスが含まれ、反応器入口でのエタンガス濃度は9~18mol%である。
上記技術的手段において、反応器入口での酸素濃度は、6~12mol%である。
本発明により提供される酢酸ビニル製造装置は、循環ガス圧縮機101と、循環エチレン予熱器102と、酢酸蒸発器103と、反応器出口の第1熱交換器104と、反応器出口の第2熱交換器105と、酸素ガス混合器106と、合成反応器107と、第1ガス分離塔108と、第1ガス分離塔凝縮器109と、第1ガス分離塔アフタークーラー110と、第1ガス分離塔相分離器111と、第2ガス分離塔112と、脱気槽113と、回収ガス圧縮機114と、水洗塔115と、吸収塔116と、エチレン回収塔117と、酢酸フラッシュ蒸発タンク118と、酢酸回収塔119と、酢酸回収塔凝縮器120と、真空ユニット121と、脱着塔122と、脱着塔凝縮器123と、補助加熱・搬送設備とを備え、接続関係としては、循環ガス圧縮機101は反応器出口の第2熱交換器105の昇温側入口に接続され、反応器出口の第2熱交換器105の昇温側出口は酢酸蒸発器103の底部入口に接続され、酢酸蒸発器103の頂部出口は反応器出口の第1熱交換器104の昇温側入口に接続され、反応器出口の第1熱交換器の昇温側出口104は循環エチレン予熱器102に接続され、循環エチレン予熱器102は酸素ガス混合器106に接続され、酸素ガス混合器106の出口は合成反応器107の入口に接続され、合成反応器107の出口は反応器出口の第1熱交換器104、反応器出口の第2熱交換器105の降温側に順次接続され、反応器出口の第2熱交換器105の降温側出口は第1ガス分離塔108の底部仕込口に接続され、第1ガス分離塔108の塔頂は第1ガス分離塔凝縮器109、第1ガス分離塔アフタークーラー110に順次接続され、第1ガス分離塔凝縮器109、第1ガス分離塔アフタークーラー110は第1ガス分離塔相分離器111に接続され、第1ガス分離塔相分離器111の水側を精留部に送り、油側を第1ガス分離塔108の還流口に接続し、第1ガス分離塔アフタークーラー110の非凝縮性ガス出口は第2ガス分離塔112の底部仕込口に接続され、第2ガス分離塔112の塔頂は循環ガス圧縮機101に接続され、第2ガス分離塔112の塔釜出口は脱気槽113に接続され、脱気槽113の気相出口は回収ガス圧縮機114に接続され、回収ガス圧縮機114は水洗塔115の入口に接続され、水洗塔115の塔頂出口は吸収塔116の塔底入口に接続され、吸収塔116の塔頂出口は循環ガス圧縮機101、不純物排出口及びエチレン回収塔117の塔底入口に接続され、エチレン回収塔117の塔釜出口は酢酸蒸発器103の頂部入口に接続され、酢酸蒸発器103の塔釜出口は酢酸フラッシュ蒸発タンク118に接続され、酢酸フラッシュ蒸発タンク118の底部出口が酢酸回収塔119の仕込口に接続され、酢酸回収塔119の塔頂出口は酢酸回収塔凝縮器120に接続され、酢酸凝縮器凝縮液出口が酢酸回収塔119の塔頂還流口に接続され、酢酸回収塔凝縮器120の非凝縮性ガス口が真空ユニット121に接続され、真空ユニット121の液相出口は酢酸回収塔119の仕込口に接続され、真空ユニット121の気相出口が脱気槽113の入口に接続され、吸収塔116の塔釜は脱着塔122の塔頂入口に接続され、脱着塔122の塔頂の二酸化炭素流股出口が脱着塔凝縮器123の入口に接続され、脱着塔凝縮器123の凝縮液出口が吸収塔116の吸収液仕込口に接続されている。
上記技術的手段において、酢酸蒸発器103の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は40~100℃である。
上記技術的手段において、合成反応器107の反応温度は、100~180℃で、反応圧力は1.0~1.2baraであり、第1ガス分離塔108の操作圧力は、6~9baraで、塔頂温度は65~100℃であり、第2ガス分離塔112の操作圧力は、6~9baraで、塔頂温度は20~50℃である。
上記技術的手段において、水洗塔115の操作圧力は、8~11baraで、塔頂温度は22~55℃であり、吸収塔116の操作圧力は、8~11baraで、塔頂温度は92~112℃であり、エチレン回収塔117の操作圧力は、7~8baraで、塔頂温度は23~45℃である。
上記技術的手段において、酢酸フラッシュ蒸発タンク118の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は92~115℃であり、酢酸回収塔119の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は77~91℃であり、脱着塔122の操作圧力は、1.0~1.3baraで、塔頂温度は103~124℃である。
当業者が理解するように、酢酸ビニル合成の反応液には、酢酸ビニルの他に、酢酸、水、低沸点成分及び高沸点成分が含まれる。各成分の沸点に明らかな違いがある液体混合物では、特定の温度で部分的に気化した後、気相組成は液相組成とは異なり、気相の揮発性物質の割合は液相の揮発性物質の割合よりも大きく、精留法により分離・精製することができる。一般に、酢酸ビニル精留部(酢酸ビニル精製工程)は、酢酸塔、粗VAC塔、精VAC塔、脱い重塔、アルデヒドエステル濃縮塔、アセトアルデヒド塔及び酢酸回収塔からなる。酢酸ビニル精留は、反応液中の各成分の相対揮発度の違いを利用して、一連の精留操作を経て各成分を分離し、最終的に高純度の酢酸ビニル製品及び様々な副生成物を得る。
以下に具体的な実施例を用いて本出願の方法の具体的な実施過程を説明する。
新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を循環ガス圧縮機に導入し、反応器出口の第2熱交換器で反応ガスと熱交換した後、酢酸蒸発器の底部に導入し、酢酸蒸発器の頂部からエチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を酢酸回収システムに送る。酢酸蒸発器の操作圧力は、1.0baraで、塔頂温度は42℃であった。
エチレンと酢酸の混合ガスが酢酸蒸発器の頂部から出た後、反応器出口の第1熱交換器104、循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に酸素ガス混合器で酸素と混合され、酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から合成反応器に送り込まれる。本実施例において、循環ガスは不活性ガスとしてエタンを含み、反応器入口でのエタン濃度は9mol%であった。酸素ガス混合器でガスを酸素と混合した後、酸素濃度は6mol%に達した。
合成反応器で反応温度100℃、反応圧力1.0baraにて反応させた後、反応器出口の反応ガスをそれぞれ反応器出口の第1熱交換器、反応器出口の第2熱交換器によって熱交換した後、第1ガス分離塔の塔底に送り込み、第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、第1ガス分離塔凝縮器及び第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれる。第1ガス分離塔108の操作圧力は、6.2baraで、塔頂温度は67℃であった。
第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、脱気槽に送られ、脱気槽から取り出したガスは、回収ガス圧縮機で圧縮された後、水洗塔に送り込まれ、第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、循環ガスとして循環ガス圧縮機に送られる。第2ガス分離塔の操作圧力は、6.1baraで、塔頂温度は22℃であり、
水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を循環ガス圧縮機に送り、残りのガスをエチレン回収塔及び不純物排出口に送り、吸収塔の塔底液を脱着システムに送り込む。水洗塔の操作圧力は、8.3baraで、塔頂温度は24℃であった。
吸収塔の塔頂ガスは、エチレン回収塔に送り込まれた後、エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、エチレン回収塔の塔底液を酢酸蒸発器の塔頂に送り、エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る。吸収塔の操作圧力は、8.1baraで、塔頂温度は、92℃であり、エチレン回収塔の操作圧力は、7.0baraで、塔頂温度は23℃であった。
ここで、酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。酢酸フラッシュ蒸発タンクの操作圧力は、1.0baraで、塔頂温度は93℃であり、酢酸回収塔の操作圧力は、1.0baraで、塔頂温度は77℃であった。
ここで、脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、吸収塔の塔底液は脱着塔の塔頂から脱着塔に送り込まれ、脱着塔の塔頂から2つのストリームを抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに吸収塔に戻される。脱着塔の操作圧力は、1.1baraで、塔頂温度は103℃であった。
本実施例において、不活性ガスとしてエタンを使用し、反応器入口でのエタン濃度は9mol%で、酸素濃度は6mol%であった。酢酸として反応のパスごとの転化率は、27%で、選択性は96%であった。
新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を循環ガス圧縮機に導入し、反応器出口の第2熱交換器で反応ガスと熱交換した後、酢酸蒸発器の底部に導入し、酢酸蒸発器の頂部からエチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を酢酸回収システムに送る。酢酸蒸発器の操作圧力は、1.1baraで、塔頂温度は60℃であった。
エチレンと酢酸の混合ガスが酢酸蒸発器の頂部から出た後、反応器出口の第1熱交換器104、循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に酸素ガス混合器で酸素と混合され、酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から合成反応器に送り込まれる。本実施例において、循環ガスは不活性ガスとしてエタンを含み、反応器入口でのエタン濃度は15mol%であった。酸素ガス混合器で酸素と混合した後、酸素濃度は10mol%に達した。
合成反応器で反応温度140℃、反応圧力1.2baraにて反応させた後、反応器出口の反応ガスをそれぞれ反応器出口の第1熱交換器、反応器出口の第2熱交換器によって熱交換した後、第1ガス分離塔の塔底に送り込み、第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、第1ガス分離塔凝縮器及び第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれる。第1ガス分離塔108の操作圧力は、8.1baraで、塔頂温度は72℃であった。
第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、脱気槽に送られ、脱気槽から取り出したガスは、回収ガス圧縮機で圧縮された後、水洗塔に送り込まれ、第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、循環ガスとして循環ガス圧縮機に送られる。第2ガス分離塔の操作圧力は、8.4baraで、塔頂温度は30℃であり、
水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を循環ガス圧縮機に送り、残りのガスをエチレン回収塔及び不純物排出口に送り、吸収塔の塔底液を脱着システムに送り込む。水洗塔の操作圧力は、8.4baraで、塔頂温度は33℃であった。
吸収塔の塔頂ガスは、エチレン回収塔に送り込まれた後、エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、エチレン回収塔の塔底液を酢酸蒸発器の塔頂に送り、エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る。吸収塔の操作圧力は、8.4baraで、塔頂温度は、97℃であり、エチレン回収塔の操作圧力は、7.6baraで、塔頂温度は36℃であった。
ここで、酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。酢酸フラッシュ蒸発タンクの操作圧力は、1.1baraで、塔頂温度は102℃であり、酢酸回収塔の操作圧力は、1.1baraで、塔頂温度は85℃であった。
ここで、脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、吸収塔の塔底液は脱着塔の塔頂から脱着塔に送り込まれ、脱着塔の塔頂から2つのストリームを抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに吸収塔に戻される。脱着塔の操作圧力は、1.2baraで、塔頂温度は119℃であった。
本実施例において、不活性ガスとしてエタンを使用し、反応器入口でのエタン濃度は15mol%で、酸素濃度は10mol%であった。酢酸として反応のパスごとの転化率は、35%で、選択性は99%であった。
新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を循環ガス圧縮機に導入し、反応器出口の第2熱交換器で反応ガスと熱交換した後、酢酸蒸発器の底部に導入し、酢酸蒸発器の頂部からエチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を酢酸回収システムに送る。酢酸蒸発器の操作圧力は、1.2baraで、塔頂温度は98℃であった。
エチレンと酢酸の混合ガスが酢酸蒸発器の頂部から出た後、反応器出口の第1熱交換器104、循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に酸素ガス混合器で酸素と混合され、酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から合成反応器に送り込まれる。本実施例において、循環ガスは不活性ガスとしてエタンを含み、反応器入口でのエタン濃度は18mol%であった。酸素ガス混合器で酸素と混合した後、酸素濃度は12mol%に達した。
合成反応器で反応温度180℃、反応圧力1.2baraにて反応させた後、反応器出口の反応ガスをそれぞれ反応器出口の第1熱交換器、反応器出口の第2熱交換器によって熱交換した後、第1ガス分離塔の塔底に送り込み、第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、第1ガス分離塔凝縮器及び第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれる。第1ガス分離塔108の操作圧力は、9baraで、塔頂温度は97℃であった。
第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、脱気槽に送られ、脱気槽から取り出したガスは、回収ガス圧縮機で圧縮された後、水洗塔に送り込まれ、第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、循環ガスとして循環ガス圧縮機に送られる。第2ガス分離塔の操作圧力は、8.8baraで、塔頂温度は47℃であり、
水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を循環ガス圧縮機に送り、残りのガスをエチレン回収塔及び不純物排出口に送り、吸収塔の塔底液を脱着システムに送り込む。水洗塔の操作圧力は11baraで、塔頂温度は55℃であった。
吸収塔の塔頂ガスは、エチレン回収塔に送り込まれた後、エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、エチレン回収塔の塔底液を酢酸蒸発器の塔頂に送り、エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る。吸収塔の操作圧力は、11baraで、塔頂温度は、110℃であり、エチレン回収塔の操作圧力は、8baraで、塔頂温度は45℃であった。
ここで、酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、酢酸蒸発器の塔底液は先に酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、フラッシュ蒸発タンクの塔底液が酢酸回収塔に送られ、酢酸回収塔の塔頂ガスが酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが真空ユニットを通過した後で脱気槽に送られ、真空ユニットの凝縮液が酢酸回収塔に送られて仕込む。酢酸フラッシュ蒸発タンクの操作圧力は、1.2baraで、塔頂温度は115℃であり、酢酸回収塔の操作圧力は、1.2baraで、塔頂温度は90℃であった。
ここで、脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、吸収塔の塔底液は脱着塔の塔頂から脱着塔に送り込まれ、脱着塔の塔頂から2つのストリームを抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに吸収塔に戻される。脱着塔の操作圧力は、1.3baraで、塔頂温度は124℃であった。
本実施例において、不活性ガスとしてエタンを使用し、反応器入口でのエタン濃度は18mol%で、酸素濃度は12mol%であった。酢酸として反応のパスごとの転化率は、33%で、選択性は91%であった。
本発明で開示及び提案された技術的手段は、当業者であれば、本明細書の内容を参照し、条件、ルートなどの部分を適切に変更することによって実現することができる。本発明の方法及び調製技術は好ましい実施形態を通じて説明されてきたが、当業者には、本発明の内容、精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の方法及び技法を変更又は再組み合わせることで、最終的な調製技術を達成することができることは明らかであろう。類似の置換及び変更は、当業者にとって自明的であり、かかる置換及び変更が本発明の精神、範囲及び内容に含まれると見なされることを特に指摘しておくべきである。
101 循環ガス圧縮機
102 循環エチレン予熱器
103 酢酸蒸発器
104 反応器出口の第1熱交換器
105 反応器出口の第2熱交換器
106 酸素ガス混合器
107 合成反応器
108 第1ガス分離塔
109 第1ガス分離塔凝縮器
110 第1ガス分離塔アフタークーラー
111 第1ガス分離塔相分離器
112 第2ガス分離塔
113 脱気槽
114 回収ガス圧縮機
115 水洗塔
116 吸収塔
117 エチレン回収塔
118 酢酸フラッシュ蒸発タンク
119 酢酸回収塔
120 酢酸回収塔凝縮器
121 真空ユニット
122 脱着塔
123 脱着塔凝縮器

Claims (10)

  1. 循環ガス圧縮機と、酢酸蒸発器と、循環エチレン予熱器と、酸素ガス混合器と、合成反応器と、反応器出口の第1熱交換器と、反応器出口の第2熱交換器と、第1ガス分離塔と、第1ガス分離塔凝縮器と、第1ガス分離塔アフタークーラーと、第1ガス分離塔相分離器と、第2ガス分離塔と、脱気槽と、回収ガス圧縮機と、水洗塔と、吸収塔と、エチレン回収塔と、酢酸回収システムと、脱着システムとを備えた酢酸ビニル製造工程であって、
    (1)新鮮なエチレンと循環ガスを混合し、混合物を前記循環ガス圧縮機に導入し、前記反応器出口の第2熱交換器で反応器出口のストリームと熱交換した後、前記酢酸蒸発器の底部に導入し、前記酢酸蒸発器の頂部から前記エチレン回収塔の塔底液を噴霧し、蒸発器の頂部からエチレンと酢酸の混合ガスを導出し、蒸発器の塔底液を前記酢酸回収システムに送り、
    (2)エチレンと酢酸の混合ガスが前記酢酸蒸発器の頂部から出た後、前記反応器出口の第1熱交換器、前記循環エチレン予熱器でそれぞれ加熱され、次に前記酸素ガス混合器で酸素と混合され、前記酸素ガス混合器からの混合ガスは頂部から前記合成反応器に送り込まれ、
    (3)反応器出口の反応ガスをそれぞれ前記反応器出口の第1熱交換器、前記反応器出口の第2熱交換器によって熱交換した後、前記第1ガス分離塔の塔底に送り込み、前記第1ガス分離塔の塔釜で脱水後の反応液が得られ、精留部に送られて精製処理を施し、前記第1ガス分離塔の塔頂から主成分が酢酸ビニルと水である塔頂ガスが得られ、前記第1ガス分離塔凝縮器に送り込んで凝縮し、前記第1ガス分離塔凝縮器の非凝縮性ガスが前記第1ガス分離塔アフタークーラーに送り込んでさらに冷却し、前記第1ガス分離塔凝縮器及び前記第1ガス分離塔アフタークーラーの凝縮液が、前記第1ガス分離塔相分離器に入れられ、相分離を実施し、相分離後の油相が前記第1ガス分離塔内に還流として送り込まれ、水相がさらに処理するため精留部に送り込まれ、
    (4)前記第1ガス分離塔アフタークーラー後の非凝縮性ガスは、前記第2ガス分離塔の塔底に送り込まれ、反応液、酢酸を吸収・分離した後、塔釜から一定量の反応液を連続的に抜き出し、前記脱気槽に送られ、前記脱気槽から取り出したガスは、前記回収ガス圧縮機で圧縮された後、前記水洗塔に送り込まれ、前記第2ガス分離塔の塔頂では主成分がエチレン、二酸化炭素、エタン及び酸素である混合ガスが得られ、前記循環ガスとして前記循環ガス圧縮機に送られ、
    (5)前記水洗塔内に送り込まれたガスを水洗した後、塔頂ガスを前記吸収塔に送り込んでアルカリ液でガス中の二酸化炭素を吸収し、前記吸収塔の塔頂から出たガスの大部分を前記循環ガス圧縮機に送り、残りのガスを前記エチレン回収塔及び不純物排出口に送り、前記吸収塔の塔底液を前記脱着システムに送り込み、
    (6)前記吸収塔の塔頂ガスは、前記エチレン回収塔に送り込まれた後、前記エチレン回収塔の塔頂に新鮮な酢酸を加えてその中のエチレンガスを回収し、前記エチレン回収塔の塔底液を前記酢酸蒸発器の塔頂に送り、前記エチレン回収塔の塔頂から焼却に送る
    ことを特徴とする、酢酸ビニル製造工程。
  2. 前記酢酸回収システムは、酢酸フラッシュ蒸発タンクと、酢酸回収塔と、酢酸回収塔凝縮器と、真空ユニットとを備え、前記酢酸蒸発器の塔底液は先に前記酢酸フラッシュ蒸発タンクに入り、フラッシュ蒸発タンクから蒸発したガスが精留部に送られ、前記フラッシュ蒸発タンクの塔底液が前記酢酸回収塔に送られ、前記酢酸回収塔の塔頂ガスが前記酢酸回収塔凝縮器によって凝縮された後で還流され、前記酢酸回収塔凝縮器の未凝縮ガスが前記真空ユニットを通過した後で前記脱気槽に送られ、前記真空ユニットの凝縮液が前記酢酸回収塔に送られて仕込むことを特徴とする、請求項1に記載の酢酸ビニル製造工程。
  3. 前記脱着システムは、脱着塔と、脱着塔の塔頂凝縮器とを備え、前記吸収塔の塔底液は前記脱着塔の塔頂から前記脱着塔に送り込まれ、前記脱着塔の塔頂から2つのストリームを抽出し、エチレンを含む原料の一方のストリームが前記脱気槽に送られ、原料の他方のストリームの主成分が二酸化炭素で、前記脱着塔の塔頂凝縮器で凝縮された後、非凝縮性の二酸化炭素が境界領域から送り出され、凝縮された凝縮液は前記脱着塔の塔底液と混合され、追加の新鮮なアルカリ液とともに前記吸収塔に戻されることを特徴とする、請求項1に記載の酢酸ビニル製造工程。
  4. 前記循環ガスには、エタンガスが含まれ、反応器入口でのエタンガス濃度は9~18mol%であることを特徴とする、請求項1に記載の酢酸ビニル製造工程。
  5. 反応器入口での酸素濃度は、6~12mol%であることを特徴とする、請求項1に記載の酢酸ビニル製造工程。
  6. 酢酸ビニルの製造装置であって、循環ガス圧縮機(101)と、循環エチレン予熱器(102)と、酢酸蒸発器(103)と、反応器出口の第1熱交換器(104)と、反応器出口の第2熱交換器(105)と、酸素ガス混合器(106)と、合成反応器(107)と、第1ガス分離塔(108)と、第1ガス分離塔凝縮器(109)と、第1ガス分離塔アフタークーラー(110)と、第1ガス分離塔相分離器(111)と、第2ガス分離塔(112)と、脱気槽(113)と、回収ガス圧縮機(114)と、水洗塔(115)と、吸収塔(116)と、エチレン回収塔(117)と、酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)と、酢酸回収塔(119)と、酢酸回収塔凝縮器(120)と、真空ユニット(121)と、脱着塔(122)と、脱着塔凝縮器(123)と、補助加熱・搬送設備とを備え、接続関係としては、前記循環ガス圧縮機(101)は反応器出口の第2冷却器(105)の昇温側入口に接続され、前記反応器出口の第2冷却器(105)の昇温側出口は前記酢酸蒸発器(103)の底部入口に接続され、前記酢酸蒸発器(103)の頂部出口は前記反応器出口の第1熱交換器(104)の昇温側入口に接続され、前記反応器出口の第1熱交換器の昇温側出口(104)は前記循環エチレン予熱器(102)に接続され、前記循環エチレン予熱器(102)は前記酸素ガス混合器(106)に接続され、前記酸素ガス混合器(106)の出口は前記合成反応器(107)の入口に接続され、前記合成反応器(107)の出口は前記反応器出口の第1熱交換器(104)、前記反応器出口の第2熱交換器(105)の降温側に順次接続され、前記反応器出口の第2熱交換器(105)の降温側出口は前記第1ガス分離塔(108)の底部仕込口に接続され、前記第1ガス分離塔(108)の塔頂は前記第1ガス分離塔凝縮器(109)、前記第1ガス分離塔アフタークーラー(110)に順次接続され、前記第1ガス分離塔凝縮器(109)、前記第1ガス分離塔アフタークーラー(110)は前記第1ガス分離塔相分離器(111)に接続され、前記第1ガス分離塔相分離器(111)の水側を精留部に送り、油側を前記第1ガス分離塔(108)の還流口に接続し、前記第1ガス分離塔アフタークーラー(110)の非凝縮性ガス出口は前記第2ガス分離塔(112)の底部仕込口に接続され、前記第2ガス分離塔(112)の塔頂は前記循環ガス圧縮機(101)に接続され、前記第2ガス分離塔(112)の塔釜出口は前記脱気槽(113)に接続され、前記脱気槽(113)の気相出口は前記回収ガス圧縮機(114)に接続され、回収ガス圧縮機(114)は前記水洗塔(115)の入口に接続され、前記水洗塔(115)の塔頂出口は前記吸収塔(116)の塔底入口に接続され、前記吸収塔(116)の塔頂出口は前記循環ガス圧縮機(101)、不純物排出口及び前記エチレン回収塔(117)の塔底入口に接続され、前記エチレン回収塔(117)の塔釜出口は前記酢酸蒸発器(103)の頂部入口に接続され、前記酢酸蒸発器(103)の塔釜出口は前記酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)に接続され、前記酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)の底部出口が前記酢酸回収塔(119)の仕込口に接続され、前記酢酸回収塔(119)の塔頂出口は前記酢酸回収塔凝縮器(120)に接続され、酢酸凝縮器凝縮液出口が前記酢酸回収塔(119)の塔頂還流口に接続され、前記酢酸回収塔凝縮器(120)の非凝縮性ガス口が前記真空ユニット(121)に接続され、前記真空ユニット(121)の液相出口は前記酢酸回収塔(119)の仕込口に接続され、前記真空ユニット(121)の気相出口が前記脱気槽(113)の入口に接続され、前記吸収塔(116)の塔釜は前記脱着塔(122)の塔頂入口に接続され、前記脱着塔(122)の塔頂の二酸化炭素流股出口が前記脱着塔凝縮器(123)の入口に接続され、前記脱着塔凝縮器(123)の凝縮液出口が前記吸収塔(116)の吸収液仕込口に接続されていることを特徴とする、酢酸ビニルの製造装置。
  7. 前記酢酸蒸発器(103)の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は40~100℃であることを特徴とする、請求項6に記載の製造装置。
  8. 、前記合成反応器(107)の反応温度は、100~180℃で、反応圧力は1.0~1.2baraであり、前記第1ガス分離塔(108)の操作圧力は、6~9baraで、塔頂温度は65~100℃であり、前記第2ガス分離塔(112)の操作圧力は、6~9baraで、塔頂温度は20~50℃であることを特徴とする、請求項6に記載の製造装置。
  9. 前記水洗塔(115)の操作圧力は、8~11baraで、塔頂温度は22~55℃であり、前記吸収塔(116)の操作圧力は、8~11baraで、塔頂温度は92~112℃であり、前記エチレン回収塔(117)の操作圧力は、7~8baraで、塔頂温度は23~45℃であることを特徴とする、請求項6に記載の製造装置。
  10. 前記酢酸フラッシュ蒸発タンク(118)の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は92~115℃であり、前記酢酸回収塔(119)の操作圧力は、1.0~1.2baraで、塔頂温度は77~91℃であり、前記脱着塔(122)の操作圧力は、1.0~1.3baraで、塔頂温度は103~124℃であることを特徴とする、請求項6に記載の製造装置。
JP2022576528A 2020-10-20 2021-09-23 酢酸ビニルの製造方法及び製造装置 Active JP7486848B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN202011125426.1 2020-10-20
CN202011125426.1A CN112299989B (zh) 2020-10-20 2020-10-20 醋酸乙烯生产工艺及装置
PCT/CN2021/119873 WO2022083395A1 (zh) 2020-10-20 2021-09-23 醋酸乙烯生产工艺及装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2023531172A true JP2023531172A (ja) 2023-07-21
JPWO2022083395A5 JPWO2022083395A5 (ja) 2023-10-03
JP7486848B2 JP7486848B2 (ja) 2024-05-20

Family

ID=74328040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022576528A Active JP7486848B2 (ja) 2020-10-20 2021-09-23 酢酸ビニルの製造方法及び製造装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20230312456A1 (ja)
JP (1) JP7486848B2 (ja)
CN (1) CN112299989B (ja)
WO (1) WO2022083395A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112299989B (zh) * 2020-10-20 2021-08-31 天津大学 醋酸乙烯生产工艺及装置
CN113861026B (zh) * 2021-10-29 2022-09-06 天津大学 一种乙炔法合成的醋酸乙烯及醋酸的精制方法
CN116924877A (zh) * 2023-07-26 2023-10-24 天津大学 醋酸乙烯合成过程循环气精制工艺及装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3855280A (en) * 1972-12-08 1974-12-17 Celanese Corp Process for producing an alkenyl alkanoate from an olefin and a carboxylic acid
JPH0611730B2 (ja) * 1985-10-11 1994-02-16 日本合成化学工業株式会社 酢酸ビニル反応生成ガスの精製方法
US20120149939A1 (en) * 2010-12-10 2012-06-14 Celanese International Corporation Recovery of Acetic Acid from Heavy Ends in Vinyl Acetate Synthesis Process
CN102936198B (zh) * 2012-10-12 2016-05-25 天津大学 生产醋酸乙烯的方法
CN112299989B (zh) * 2020-10-20 2021-08-31 天津大学 醋酸乙烯生产工艺及装置
CN112209830B (zh) * 2020-10-20 2021-08-27 天津大学 醋酸乙烯酯的生产方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN112299989A (zh) 2021-02-02
US20230312456A1 (en) 2023-10-05
CN112299989B (zh) 2021-08-31
JP7486848B2 (ja) 2024-05-20
WO2022083395A1 (zh) 2022-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7486848B2 (ja) 酢酸ビニルの製造方法及び製造装置
US8530700B2 (en) Process for producing acrylic acid
JP7486847B2 (ja) エチレンアセタートの製造方法
WO2014056301A1 (zh) 生产醋酸乙烯的方法
JP5411288B2 (ja) 酢酸ビニルの製造方法
CN115745794B (zh) 乙烯法醋酸乙烯生产工艺及装置
CN109232232A (zh) 一种丙烯酸的精制方法
CN111807981A (zh) 一种从三氯乙烷中回收dmf的方法
CN108689798B (zh) 一种提高有机硅单体合成回收氯甲烷质量的方法
CN106518675B (zh) 生产草酸二甲酯并副产碳酸二甲酯的方法
CN107011169B (zh) 一种乙炔法合成的醋酸乙烯的精制方法及装置
JPH1180077A (ja) メタクリル酸メチルの製造方法
CN111592469A (zh) 一种三氯蔗糖生产中dmac残液的回收方法
CN214193095U (zh) 整体集合型高温直接氯化模块、氯化单元及氯化系统
CN102452925B (zh) 用于分离醋酸和水的方法
CN218686426U (zh) 一种调控甲醇羰基化制醋酸的系统
KR100744753B1 (ko) 부탄올을 이용한 공비증류에 의한 초산의 회수방법
CN109020926B (zh) 一种从丙烯气相环氧化产物中分离、提纯环氧丙烷的方法
CN112159302A (zh) 整体集合型高温直接氯化系统及方法
WO2020008503A1 (ja) 酢酸の製造方法
JPWO2022083395A5 (ja)
WO2021247854A1 (en) Production and purification of acetic acid
CN102452924B (zh) 醋酸脱水塔分离醋酸和水的方法
CN113582811A (zh) 一种一氯甲烷的脱酸方法
CN108658761A (zh) 一种对叔丁基苯甲酸甲酯的制备

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230925

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20230925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7486848

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150