JP2023525565A - Il-2融合ポリペプチド組成物ならびにその作製及び使用方法 - Google Patents
Il-2融合ポリペプチド組成物ならびにその作製及び使用方法 Download PDFInfo
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Abstract
本明細書において、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換インターロイキン-2(IL-2)を含むポリペプチドを含む組成物、ならびにそのような組成物の作製及び使用方法が提供される。
Description
関連出願の相互参照
本出願は、2020年5月11日に出願された米国仮出願第63/022,853号の利益を主張するものであり、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、2020年5月11日に出願された米国仮出願第63/022,853号の利益を主張するものであり、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換インターロイキン-2(IL-2)を含むポリペプチドを含む組成物、及びそのような組成物の作成及び使用方法に関する。
IL-2Rα鎖インターロイキン-2(IL-2)インターロイキン-2受容体アルファ(IL-2Rα)の細胞外部分に融合した循環置換インターロイキン-2(IL-2)を含むポリペプチドは、抗がん剤として非常に有望である。これらのポリペプチドは、記憶CD8+T細胞及びナチュラルキラー(NK)細胞上で発現される中間親和性IL-2R複合体を通してシグナル伝達する完全な能力を保持するが、CD4+ FOXP3+調節T細胞(CD4+Treg)及び内皮細胞上で優先的に発現される高親和性IL-2R複合体への結合が立体的に防止される。この選択的IL-2R結合の結果として、ポリペプチドは、CD8+T細胞及びNK細胞を選択的に活性化し、それによって腫瘍細胞殺傷を促進する。内皮細胞上で高親和性IL-2Rを活性化できないことはまた、IL-2療法の既知のリスクである毛細血管漏出症候群に起因する毒性のリスクを低減し得る。
ヒト対象の治療のために使用する場合、前述のポリペプチドを使用前に保管し、投与地点に輸送しなければならない。対象において所望のレベルのポリペプチドを再現可能に達成するには、ポリペプチドをポリペプチドの生物活性を維持する製剤中に保存する必要がある。したがって、当該技術分野において、ポリペプチドの安定した組成物に対する必要性が存在する。好ましくは、このような組成物は、長い貯蔵寿命を示し、貯蔵及び輸送時に安定である。
本開示は、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含むポリペプチドを含む組成物、ならびにそのような組成物の作製及び使用方法を提供する。これらの組成物は、その中に含まれるポリペプチドの安定性及び貯蔵寿命を改善するために特に製剤化される。
一態様において、本開示は、
a)IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含む約1mg~約50mgのポリペプチド、
b)スクロース、
c)クエン酸緩衝液、及び
d)ポリソルベート20、を含む、組成物を提供する。
a)IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含む約1mg~約50mgのポリペプチド、
b)スクロース、
c)クエン酸緩衝液、及び
d)ポリソルベート20、を含む、組成物を提供する。
特定の実施形態において、ポリペプチドは、配列番号1と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸を含む。特定の実施形態において、ポリペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ポリペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列からなる。
特定の実施形態において、組成物は、約100mg~約120mgのスクロースを含む。特定の実施形態において、組成物は、約110mgのスクロースを含む。
特定の実施形態において、組成物は、約4.0mg~約6.0mgのクエン酸塩を含む。特定の実施形態において、組成物は、約5.0mgのクエン酸塩を含む。特定の実施形態において、クエン酸緩衝液は、水溶液中における2.03mg/mLのクエン酸三ナトリウム二水和物及び0.97mg/mLのクエン酸一水和物の組み合わせによって形成される。特定の実施形態において、クエン酸緩衝液は、水溶液中における2.91mg/mLのクエン酸三ナトリウム二水和物及び0.34mg/mLのクエン酸一水和物の組み合わせによって形成される。
特定の実施形態において、組成物は、約1:10~約1:2(すなわち、約1:10、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、及び約1:2)のクエン酸:クエン酸三ナトリウム二水和物の質量比で、クエン酸及びクエン酸三ナトリウム二水和物を含む。特定の実施形態において、組成物は、約1:9のクエン酸:クエン酸三ナトリウム二水和物の質量比で、クエン酸及びクエン酸三ナトリウム二水和物を含む。特定の実施形態において、組成物は、約1:2のクエン酸:クエン酸三ナトリウム二水和物の質量比で、クエン酸及びクエン酸三ナトリウム二水和物を含む。
特定の実施形態において、組成物は、約0.20mg~約0.24mgのポリソルベート20を含む。特定の実施形態において、組成物は、約0.22mgのポリソルベート20を含む。
特定の実施形態において、組成物は、約2.2mgのポリペプチドを含む。特定の実施形態において、組成物は、約11mgのポリペプチドを含む。特定の実施形態において、組成物は、約33mgのポリペプチドを含む。
特定の実施形態において、組成物は凍結乾燥ケーキである。特定の実施形態において、凍結乾燥ケーキを水に溶解すると、約5.5~約6.5のpHを有する水溶液が得られる。特定の実施形態において、凍結乾燥ケーキを水に溶解すると、約6.1のpHを有する水溶液が得られる。
特定の実施形態において、凍結乾燥ケーキを水に溶解すると、約160~約230mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する水溶液が得られる。特定の実施形態において、凍結乾燥ケーキを水に溶解すると、約179mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する水溶液が得られる。
特定の実施形態において、凍結乾燥ケーキを塩化ナトリウム溶液に溶解すると、約240~約340mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する水溶液が得られる。
特定の実施形態において、水溶液は、水または塩化ナトリウム溶液で更に希釈される。
特定の実施形態において、水溶液は、約0.03mg/mLのポリペプチド~約0.2mg/mLのポリペプチドを含む。
特定の実施形態において、組成物は水溶液である。
特定の実施形態において、組成物は、2.2mgのポリペプチドを含む2.2mlの水溶液である。特定の実施形態において、組成物は、11mgのポリペプチドを含む2.2mlの水溶液である。特定の実施形態において、組成物は、33mgのポリペプチドを含む2.2mlの水溶液である。特定の実施形態において、組成物は、44mgのポリペプチドを含む2.2mlの水溶液である。
特定の実施形態において、溶液のpHは約6.1である。
特定の実施形態において、組成物は、ポリペプチドの単一単位用量である。
一態様において、本開示は、
a)IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含む約1mg~約50mg(例えば、約2、11、または33mg)のポリペプチド、
b)約100mg~約120mgのスクロース、
c)約4.0mg~約6.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.20mg~約0.24mgのポリソルベート20を含む、組成物を提供する。
a)IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含む約1mg~約50mg(例えば、約2、11、または33mg)のポリペプチド、
b)約100mg~約120mgのスクロース、
c)約4.0mg~約6.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.20mg~約0.24mgのポリソルベート20を含む、組成物を提供する。
特定の実施形態において、ポリペプチドは、配列番号1と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸を含む。特定の実施形態において、ポリペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列を含む。
特定の実施形態において、組成物は、約110mgのスクロースを含む。特定の実施形態において、組成物は、約5.0mgのクエン酸アニオンを含む。特定の実施形態において、組成物は、約0.22mgのポリソルベート20を含む。
特定の実施形態において、組成物は、約2.2mgのポリペプチドを含む。特定の実施形態において、組成物は、約11mgのポリペプチドを含む。特定の実施形態において、組成物は、約33mgのポリペプチドを含む。特定の実施形態において、組成物は、約44mgのポリペプチドを含む。
特定の実施形態において、組成物は凍結乾燥ケーキである。特定の実施形態において、凍結乾燥ケーキは、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約2.2mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20、を含む。
特定の実施形態において、凍結乾燥ケーキは、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約11mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20、を含む。
特定の実施形態において、凍結乾燥ケーキは、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約33mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20、を含む。
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約2.2mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20、を含む。
特定の実施形態において、凍結乾燥ケーキは、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約11mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20、を含む。
特定の実施形態において、凍結乾燥ケーキは、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約33mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20、を含む。
特定の実施形態において、組成物は水溶液である。特定の実施形態において、組成物は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約2.2mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20、を含む、2.2mlの水溶液である。
特定の実施形態において、組成物は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約11mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20を含む、2.2mlの水溶液である。
特定の実施形態において、組成物は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約33mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20、を含む、2.2mlの水溶液である。
特定の実施形態において、水溶液のpHは約6.1である。
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約2.2mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20、を含む、2.2mlの水溶液である。
特定の実施形態において、組成物は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約11mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20を含む、2.2mlの水溶液である。
特定の実施形態において、組成物は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約33mgのポリペプチド、
b)約110mgのスクロース、
c)約5.0mgのクエン酸アニオン、及び
d)約0.22mgのポリソルベート20、を含む、2.2mlの水溶液である。
特定の実施形態において、水溶液のpHは約6.1である。
特定の実施形態において、組成物は、ポリペプチドの単一単位用量である。
別の態様において、本開示は、
a)IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含む約1mg/mL~約20mg/mLのポリペプチド、
b)約45mg/mL~約55mg/mLのスクロース、
c)約10mM~約20mM(例えば、約10mM~約13mM)のクエン酸塩、及び
d)約0.09mg/mL~約1.1mg/mLのポリソルベート20、を含み、
溶液のpHが約5.5~約6.5である、水性組成物を提供する。
a)IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含む約1mg/mL~約20mg/mLのポリペプチド、
b)約45mg/mL~約55mg/mLのスクロース、
c)約10mM~約20mM(例えば、約10mM~約13mM)のクエン酸塩、及び
d)約0.09mg/mL~約1.1mg/mLのポリソルベート20、を含み、
溶液のpHが約5.5~約6.5である、水性組成物を提供する。
特定の実施形態において、ポリペプチドは、配列番号1と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ポリペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列を含む。
特定の実施形態において、水性組成物は、約50mg/mLのスクロースを含む。特定の実施形態において、水性組成物は、約12mMのクエン酸塩を含む。
特定の実施形態において、水性組成物は、約0.1mg/mLのポリソルベート20を含む。特定の実施形態において、水性組成物は、約6.1のpHを有する。
特定の実施形態において、組成物は、約1mg/mLのポリペプチドを含む。特定の実施形態において、組成物は、約5mg/mLのポリペプチドを含む。特定の実施形態において、組成物は、約15mg/mLのポリペプチドを含む。特定の実施形態において、組成物は、約20mg/mLのポリペプチドを含む。
別の態様において、本開示は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約1mg/mL、5mg/mL、または15mg/mLのポリペプチド、
b)約50mg/mL~約55mg/mLのスクロース、
c)約12mMのクエン酸緩衝液、及び
d)約0.1mg/mLのポリソルベート20、を含み、
組成物のpHが約6.1である、水性組成物を提供する。
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約1mg/mL、5mg/mL、または15mg/mLのポリペプチド、
b)約50mg/mL~約55mg/mLのスクロース、
c)約12mMのクエン酸緩衝液、及び
d)約0.1mg/mLのポリソルベート20、を含み、
組成物のpHが約6.1である、水性組成物を提供する。
特定の実施形態において、水性組成物は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約1mg/mLのポリペプチド、
b)約50mg/mLのスクロース、
c)約12mM(例えば、約11.95mM)のクエン酸塩、及び
d)約0.1mg/mLのポリソルベート20、を含み、
溶液のpHは、約6.1である。
特定の実施形態において、水性組成物は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約5mg/mLのポリペプチド、
b)約50mg/mLのスクロース、
c)約12mM(例えば、約11.95mM)のクエン酸塩、及び
d)約0.1mg/mLのポリソルベート20、を含み、
溶液のpHは、約6.1である。
特定の実施形態において、水性組成物は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約15mg/mLのポリペプチド、
b)約50mg/mLのスクロース、
c)約12mM(例えば、約11.95mM)のクエン酸塩、及び
d)約0.1mg/mLのポリソルベート20、を含み、
溶液のpHは、約6.1である。
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約1mg/mLのポリペプチド、
b)約50mg/mLのスクロース、
c)約12mM(例えば、約11.95mM)のクエン酸塩、及び
d)約0.1mg/mLのポリソルベート20、を含み、
溶液のpHは、約6.1である。
特定の実施形態において、水性組成物は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約5mg/mLのポリペプチド、
b)約50mg/mLのスクロース、
c)約12mM(例えば、約11.95mM)のクエン酸塩、及び
d)約0.1mg/mLのポリソルベート20、を含み、
溶液のpHは、約6.1である。
特定の実施形態において、水性組成物は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含む約15mg/mLのポリペプチド、
b)約50mg/mLのスクロース、
c)約12mM(例えば、約11.95mM)のクエン酸塩、及び
d)約0.1mg/mLのポリソルベート20、を含み、
溶液のpHは、約6.1である。
別の態様において、本開示は、前述の組成物のうちのいずれかを含む製品を提供する。特定の実施形態において、物品はガラスバイアルである。
別の態様において、本開示は、前述の水溶液のいずれかを凍結乾燥することによって作製される凍結乾燥組成物を提供する。
別の態様において、本開示は、凍結乾燥組成物を作製する方法を提供し、本方法は、前述の水溶液のいずれかを凍結乾燥することを含む。
別の態様において、本開示は、水性組成物を作製する方法であって、前述の凍結乾燥組成物のいずれかを水性溶媒中に溶解することを含む方法を提供する。
特定の実施形態において、水性溶媒は、注射用水である。特定の実施形態において、水性溶媒は、塩化ナトリウム溶液である。特定の実施形態において、塩化ナトリウム溶液は、約0.1%のNaCl~約0.5%のNaClを含む。特定の実施形態において、塩化ナトリウム溶液は、約0.12%のNaCl~約0.41%のNaClを含む。特定の実施形態において、塩化ナトリウム溶液は、約0.02MのNaCl~約0.07MのNaClを含む。特定の実施形態において、水性組成物は、約240~約340mOsm/kgの重量オスモル濃度を備える。
特定の実施形態において、水性組成物のpHは、約6.1に調整される。特定の実施形態において、水性組成物のpHは、塩基で約6.1に調整される。特定の実施形態において、塩基は水酸化ナトリウムである。
特定の実施形態において、水性組成物は、約1%(w/w)の界面活性剤を含む水溶液で更に希釈される。特定の実施形態において、界面活性剤は、ポリソルベート20である。特定の実施形態において、水溶液は、約0.1%(w/w)のクエン酸一水和物、0.2%(w/w)のクエン酸三ナトリウム二水和物、及び98.7%(w/w)の注射用水を更に含む。
特定の実施形態において、組成物は、薬学的組成物を含む。
別の態様において、本開示は、対象においてナチュラルキラー細胞(NK)細胞を活性化する方法であって、有効量の前述の組成物のいずれかを対象に投与することを含む方法を提供する。
別の態様において、本開示は、がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法を提供し、本方法は、有効量の前述の組成物のうちのいずれかを対象に投与することを含む。特定の実施形態において、がんは、腎細胞癌、黒色腫、卵巣癌、または肺癌である。特定の実施形態において、がんは、難治性固形腫瘍を含む。
本発明の前述の特徴及び他の特徴ならびに利点は、添付の図面と併せ読まれる例示的な実施形態の以下の詳細な説明からより完全に理解されるであろう。特許または出願ファイルは、カラーで実行される少なくとも1つの図面を含む。カラー図面(複数可)を含む本特許または特許出願公開のコピーは、要求された、必要な料金を支払うことにより、特許庁によって提供される。
本明細書において、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含むポリペプチドを含む組成物、ならびにそのような組成物の作製及び使用方法が提供される。
本明細書に開示される製剤は、その中に含まれるポリペプチドの向上した安定性及び貯蔵寿命を提供する。特に、ポリペプチド生成物は、列挙された製剤中で凍結乾燥され、注射用水(WFI)または同様に許容される希釈剤中で再構成された後を含めて、生物学的活性を保持する。重要なことに、本明細書に記載の製剤は、凍結乾燥された生成物が、患者または医療提供者に容易に入手可能であるWFIで再構成されることを可能にするように設計されている。
本明細書で提供する製剤はまた、好ましい外観を有する凍結乾燥ケーキをもたらす。具体的には、ケーキは無傷(断片化されていない)であり、容器(例えば、ガラスバイアル)からの収縮がほとんどまたはまったくなく、均一な凹面を有する。
選択された定義
本明細書で別段定義されない限り、本明細書で使用される科学用語及び技術用語は、当業者によって一般に理解される意味を有する。潜在的な曖昧さの場合、本明細書で提供される定義は、辞書または外在的な定義よりも優先される。文脈によって別段要求されない限り、単数形の用語は複数形を含み、複数形の用語は単数形を含むものとする。「または」の使用は、別段明記されない限り、「及び/または」を意味する。「含む(including)」という用語、ならびに「含む(includes)」及び「含まれる」などの他の形態の使用は、限定されない。
本明細書で別段定義されない限り、本明細書で使用される科学用語及び技術用語は、当業者によって一般に理解される意味を有する。潜在的な曖昧さの場合、本明細書で提供される定義は、辞書または外在的な定義よりも優先される。文脈によって別段要求されない限り、単数形の用語は複数形を含み、複数形の用語は単数形を含むものとする。「または」の使用は、別段明記されない限り、「及び/または」を意味する。「含む(including)」という用語、ならびに「含む(includes)」及び「含まれる」などの他の形態の使用は、限定されない。
本明細書で使用される場合、用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する」、及びそれらの文法的変形形態は、記載された特徴、整数、ステップまたは構成要素を特定するものとして理解されるべきであるが、1つ以上の更なる特徴、整数、ステップ、構成要素またはそれらの群の追加を排除しない。これらの用語は、用語「~からなる」及び「~から本質的になる」を包含する。
本明細書で使用される場合、用語「循環置換」及び「循環置換された」は、直鎖状タンパク質またはその同族核酸配列を取り出し、天然のN末端及びC末端を(タンパク質または組換えDNA方法論を使用して、直接またはリンカーを通して)融合して環状分子を形成し、次いで、異なる位置で環状分子を切断(開口)して、元の分子内の末端とは異なる末端を有する新しい直鎖状タンパク質または同族核酸分子を形成するプロセスを指す。したがって、循環置換は、タンパク質の配列、構造、及び機能を保持しながら、元の分子と比較して所望のポリペプチド融合パートナーを融合するための向きの改善をもたらす異なる位置で新しいC末端及びN末端を生成する。
本明細書で使用される場合、用語「約」は、当業者によって理解され、それが使用される文脈によってある程度変化する。本明細書で使用される場合、量、持続時間等の測定可能な値に言及する場合、「約」という用語は、そのような変動が開示される方法を実行するのに適切であるため、指定された値から±5%、±1%、及び±0.1%を含む、最大±5%の変動を包含することを意味する。
本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療される」、「治療すること」、または「治療」という用語は、治療される状態、障害または疾患によって関連付けられまたは引き起こされる少なくとも1つの症状の減少または緩和を含む。
本明細書で使用される場合、対象への療法の投与の文脈における「有効量」という用語は、所望の予防または治療効果を達成する療法の量を指す。
本明細書で使用される場合、「患者」、「個体」または「対象」という用語は、ヒトまたは非ヒト哺乳動物を指す。非ヒト哺乳動物としては、例えば、家畜及びペット、例えば、ヒツジ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ及びマウス哺乳動物が挙げられる。特定の実施形態において、対象はヒトである。
IL-2融合ポリペプチド
一態様において、本開示は、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換インターロイキン-2(IL-2)を含むポリペプチドの組成物を提供する。本明細書に開示される組成物に用いられるポリペプチドは、高親和性IL-2R複合体(IL-2Rα、IL-2Rβ、及びIL-2Rγを含む)と比較して、中間親和性IL-2R複合体IL-2Rβ及び共通のガンマ鎖を含む、IL-2Rγ)への優先的な結合を示し、中間親和性IL-2R複合体の選択的アゴニストとして振る舞う。そのようなポリペプチドの設計及び生成は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第9,359,415号に記載される。
一態様において、本開示は、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換インターロイキン-2(IL-2)を含むポリペプチドの組成物を提供する。本明細書に開示される組成物に用いられるポリペプチドは、高親和性IL-2R複合体(IL-2Rα、IL-2Rβ、及びIL-2Rγを含む)と比較して、中間親和性IL-2R複合体IL-2Rβ及び共通のガンマ鎖を含む、IL-2Rγ)への優先的な結合を示し、中間親和性IL-2R複合体の選択的アゴニストとして振る舞う。そのようなポリペプチドの設計及び生成は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第9,359,415号に記載される。
本明細書に開示される組成物に含めるのに有用な例示的なポリペプチドは、以下の配列番号1に記載される。
SKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFSQSIISTLTGGSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQGSGGGSELCDDDPPEIPHATFKAMAYKEGTMLNCECKRGFRRIKSGSLYMLCTGNSSHSSWDNQCQCTSSATRNTTKQVTPQPEEQKERKTTEMQSPMQPVDQASLPGHCREPPPWENEATERIYHFVVGQMVYYQCVQGYRALHRGPAESVCKMTHGKTRWTQPQLICTG(配列番号1)
SKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFSQSIISTLTGGSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQGSGGGSELCDDDPPEIPHATFKAMAYKEGTMLNCECKRGFRRIKSGSLYMLCTGNSSHSSWDNQCQCTSSATRNTTKQVTPQPEEQKERKTTEMQSPMQPVDQASLPGHCREPPPWENEATERIYHFVVGQMVYYQCVQGYRALHRGPAESVCKMTHGKTRWTQPQLICTG(配列番号1)
したがって、特定の実施形態において、ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号1のアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号1のアミノ酸配列からなる。
当業者は、配列番号1のアミノ酸配列変異体は、本明細書に開示される組成物にも用いることができることを理解するであろう。例えば、特定の実施形態において、ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも80%(例えば、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%)の同一性を有するアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。特定の実施形態において、ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる。
当業者はまた、本明細書に開示される組成物に用いられるポリペプチドのアミノ酸配列は、誘導体化または修飾、例えば、ペグ化、アミド化などされ得ることも理解するであろう。
特定の実施形態において、製剤中のポリペプチドの量は、約1mg~約50mg(例えば、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約25mg、約30mg、約33mg、約40mg、約44mg、約45mg、または約50mg)である。特定の実施形態において、ポリペプチドの量は約2.2mgである。特定の実施形態において、ポリペプチドの量は約11mgである。特定の実施形態において、ポリペプチドの量は約33mgである。特定の実施形態において、ポリペプチドの量は約44mgである。
特定の実施形態において、水性製剤中のポリペプチドの濃度は、約1mg/mL~約50mg/mLである。特定の実施形態において、ポリペプチドの濃度は、約1mg/mL~約20mg/mL(例えば、約1mg/mL、約2mg/mL、約3mg/mL、約4mg/mL、約5mg/mL、約6mg/mL、約7mg/mL、約8mg/mL、約9mg/mL、約10mg/mL、約11mg/mL、約12mg/mL、約13mg/mL、約14mg/mL、約15mg/mL、約16mg/mL、約17mg/mL、約18mg/mL、約19mg/mL、約20mg/mL、約25mg/mL、約30mg/mL、約35mg/mL、約40mg/mL、約45mg/mL、または約50mg/mL)である。特定の実施形態において、ポリペプチドの濃度は、約1mg/mLである。特定の実施形態において、ポリペプチドの濃度は、約5mg/mLである。特定の実施形態において、ポリペプチドの濃度は、約15mg/mLである。特定の実施形態において、ポリペプチドの濃度は、約20mg/mLである。
特定の実施形態において、水性製剤は水または塩化ナトリウム溶液で更に希釈され、それにより製剤中のポリペプチドの濃度を低減させる。特定の実施形態において、水溶液は、約0.03mg/mLのポリペプチド~約0.2mg/mLのポリペプチド(例えば、約0.03mg/mL、約0.04mg/mL、約0.05mg/mL、約0.06mg/mL、約0.07mg/mL、または約0.08mg/mL、約0.09mg/mL、約0.10mg/mL、約0.11mg/mL、約0.12mg/mL、約0.13mg/mL、約0.14mg/mL、約0.15mg/mL、約0.16mg/mL、約0.17mg/mL、約0.18mg/mL、約0.19mg/mL、または約0.2mg/mL)を含む。
特定の実施形態において、水性製剤は、約1%(w/w)の界面活性剤を含む水溶液で更に希釈される。特定の実施形態において、界面活性剤は、ポリソルベート20である。特定の実施形態において、水溶液は、約0.1%(w/w)のクエン酸一水和物、0.2%(w/w)のクエン酸三ナトリウム二水和物、及び98.7%(w/w)の注射用水を更に含む。
賦形剤及び緩衝液
特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、1つ以上の賦形剤及び/または緩衝液を含む。
特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、1つ以上の賦形剤及び/または緩衝液を含む。
本明細書で使用される場合、「賦形剤」という用語は、所望の稠度、粘度、または安定化効果を提供するために組成物または製剤に添加される任意選択の非治療剤を指す。本明細書に開示される組成物で使用される好適な賦形剤は、例えば、粘度向上剤、安定剤、可溶化剤等として作用することができる。賦形剤は、イオン性であっても非イオン性であってもよい。好適なイオン性賦形剤としては、NaCl等の塩、またはアルギニン-HCl等のアミノ酸成分が挙げられる。好適な非イオン性賦形剤としては、糖類、例えば、単糖類(例えば、フルクトース、マルトース、ガラクトース、グルコース、D-マンノース、ソルボース等)、二糖類(例えば、ラクトース、スクロース、トレハロース、セロビオース等)、多糖類(例えば、ラフィノース、メレジトース、マルトデキストリン、デキストラン、デンプン等)、及び糖アルコール(例えば、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトールソルビトール(グルシトール)等)が挙げられる。例えば、糖は、スクロース、トレハロース、ラフィノース、マルトース、ソルビトール、またはマンニトールであってもよい。加えてまたは代替的に、糖は、糖アルコールまたはアミノ糖であり得る。特定の実施形態において、糖は、スクロースである。
特定の実施形態において、製剤中の賦形剤(例えば、スクロース)の量は、約1mg~約150mg(例えば、約1mg、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、または約150mg)である。特定の実施形態において、製剤中の賦形剤(例えば、スクロース)の量は、約90mg~約130mgである。特定の実施形態において、製剤中の賦形剤(例えば、スクロース)の量は、約99mg~約121mgである。特定の実施形態において、製剤中の賦形剤(例えば、スクロース)の量は、約110mgである。
特定の実施形態において、水性製剤中の賦形剤(例えば、スクロース)の濃度は、約1mg/mL~約100mg/mL(例えば、約1mg/mL、約10mg/mL、約20mg/mL、約30mg/mL、約40mg/mL、約45mg/mL、約50mg/mL、約55mg/mL、約60mg/mL、約70mg/mL、約80mg/mL、約90mg/mL、または約100mg/mL)である。特定の実施形態において、賦形剤(例えば、スクロース)の濃度は、約30mg/mL~約70mg/mLである。特定の実施形態において、賦形剤(例えば、スクロース)の濃度は、約45mg/mL~約55mg/mLである。特定の実施形態において、賦形剤(例えば、スクロース)の濃度は、約50mg/mLである。
本明細書に開示される組成物で使用される好適な緩衝剤としては、クエン酸、アスコルビン酸、グルコン酸、炭酸、酒石酸、コハク酸、酢酸、もしくはフタル酸の塩、トリス、塩酸トロメタミン、またはリン酸緩衝液などの有機酸及び塩が挙げられる。加えて、アミノ酸成分も緩衝剤として使用することができる。かかるアミノ酸成分には、グリシン、ヒスチジン、及びメチオニンが含まれる。特定の実施形態において、緩衝液は、クエン酸緩衝液である。本明細書で使用される場合、「クエン酸緩衝液」という用語は、クエン酸イオンを利用する(水性または凍結乾燥形態の)pH緩衝系を指す。クエン酸緩衝液は、(i)クエン酸、クエン酸三ナトリウム二水和物、及びクエン酸一水和物、または(ii)クエン酸一水和物、リン酸二ナトリウム、及びクエン酸を組み合わせることを含む、任意の当技術分野で認識される方法を使用して作製することができる。特定の実施形態において、クエン酸緩衝液は、クエン酸ナトリウム二水和物及びクエン酸を使用して作製される。
特定の実施形態において、製剤中の緩衝剤(例えば、クエン酸塩)の量は、約1mg~約10mg(例えば、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg)である。特定の実施形態において、緩衝剤(例えば、クエン酸塩)の量は、約5.9mg~約7.2mg(例えば、約5.9mg、約6.0mg、約6.1mg、約6.2mg、約6.3mg、約6.4mg、約6.5mg、約6.6mg、約6.7mg、約6.8mg、約6.9mg、約7.0mg、約7.1mg、または約7.2mg)である。特定の実施形態において、緩衝剤(例えば、クエン酸塩)の量は、約6.6mgである。特定の実施形態において、緩衝剤(例えば、クエン酸塩)中のクエン酸アニオンの量は、約4.0mg~約6.0mgである。特定の実施形態において、緩衝剤(例えば、クエン酸塩)中のクエン酸アニオンの量は、約5.0mgである。
特定の実施形態において、本明細書に開示される水性製剤中の緩衝剤(例えば、クエン酸塩)の濃度は、約1mM~約50mM(例えば、約1mM、約2mM、約3mM、約4mM、約5mM、約6mM、約7mM、約8mM、約9mM、約10mM、約11mM、約12mM、約13mM、約14mM、約15mM、約16mM、約17mM、約18mM、約19mM、約20mM、約25mM、約30mM、約35mM、約40mM、約45mM、または約50mM)である。特定の実施形態において、緩衝剤(例えば、クエン酸塩)の濃度は、約11mM~約13mM(例えば、約11.1mM、11.2mM、11.3mM、11.4mM、11.5mM、11.6mM、11.7mM、11.8mM、11.9mM、12.1mM、12.2mM、12.3mM、12.4mM、12.5mM、12.6mM、12.7mM、12.8mM、または12.9mM)である。特定の実施形態において、緩衝剤(例えば、クエン酸塩)の濃度は、約12mMである。特定の実施形態において、緩衝剤(例えば、クエン酸塩)の濃度は、約11.95mMである。特定の実施形態において、クエン酸緩衝液は、2.03mg/mL(6.90mM)のクエン酸三ナトリウム二水和物及び0.97mg/mL(5.05mM)のクエン酸を含有する。
特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、約5.0~約8.0、約5.5~約7.5、約5.0~約7.0、約6.0~約8.0、または約6.0~約7.0のpHを有する。特定の実施形態において、組成物は、約5.5~約6.5のpHを有する。特定の実施形態において、組成物は、約5.8~約6.4のpHを有する。特定の実施形態において、組成物は、約6.1のpHを有する。特定の実施形態において、組成物のpHは、約6.1のpHに調整される。特定の実施形態において、pHは、塩基により調整される。特定の実施形態において、塩基は、水酸化ナトリウム(NaOH)または水酸化カリウム(KOH)などの水酸化物塩である。特定の実施形態において、組成物は、水性組成物であり、水性組成物のpHは、約6.1のpHに調整される。
本明細書で使用される場合、用語「界面活性剤」は、両親媒性構造を有する有機物質を指し、すなわち、それらは、反対の溶解傾向の基、典型的には油溶性炭化水素鎖及び水溶性イオン基からなる。界面活性剤は、表面活性部分の電荷に応じて、種々の薬学的組成物及び生物材料の調製物に対して、陰イオン性、陽イオン性及び分散剤に分類することができる。本明細書に開示される組成物中で使用される好適な界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤、及び双性イオン性界面活性剤が挙げられる。本発明とともに使用するための典型的な界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ソルビタンモノカプリレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート)、ソルビタントリオレエート、グリセリン脂肪酸エステル(例えば、グリセリンモノカプリレート、グリセリンモノミリステート、グリセリンモノステアレート)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば、デカグリセリルモノステアレート、デカグリセリルジステアレート、デカグリセリルモノリノレエート)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート)、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールテトラステアレート、ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレート)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレングリセリルモノステアレート)、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例えば、ポリエチレングリコールジステアレート)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンプロピルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油(例えば、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油)、ポリオキシエチレン蜜蝋誘導体(例えば、ポリオキシエチレンソルビトール蜜蝋)、ポリオキシエチレンラノリン誘導体(例えば、ポリオキシエチレンラノリン)、及びポリオキシエチレン脂肪酸アミド(例えば、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、C10~C18アルキル硫酸塩(例えば、セチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム)、平均2~4モルのエチレンオキシド単位を添加したポリオキシエチレンC10~C18アルキルエーテル硫酸塩(例えばポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム)、及びC1~C18アルキルスルホスクシネートエステル塩(例えばラウリルスルホスクシネートエステルナトリウム)、ならびにレシチン、グリセロリン脂質、スフィンゴリン脂質(例えばスフィンゴミエリン)、及びC12~C18脂肪酸のスクロースエステル等の天然界面活性剤、が含まれる。組成物は、これらの界面活性剤のうちの1つ以上を含んでよい。特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えば、ポリソルベート20、40、60、または80を含む。特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、ポリソルベート20を含む。
特定の実施形態において、製剤中の界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)の濃度は、約0.1mg~約1mg(例えば、約0.1mg、約0.15mg、約0.2mg、約0.25mg、約0.3mg、約0.35mg、約0.4mg、約0.45mg、約0.5mg、約0.55mg、約0.6mg、約0.65mg、約0.7mg、約0.75mg、約0.8mg、約0.85mg、約0.9mg、約0.95mg、または約1mg)である。特定の実施形態において、界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)の濃度は、約0.15mg~約0.3mg(例えば、約0.16mg、約0.17mg、約0.18mg、約0.19mg、約0.21mg、約0.22mg、約0.23mg、約0.24mg、約0.26mg、約0.27mg、約0.28mg、または約0.29mg)である。特定の実施形態において、界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)の濃度は、約0.20mg~約0.24mgである。特定の実施形態において、水性製剤中の界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)の濃度は、約0.22mgである。
特定の実施形態において、水性製剤中の界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)の濃度は、約0.01mg/mL~約1mg/mL(例えば、約0.01mg/mL、約0.1mg/mL、約0.2mg/mL、約0.3mg/mL、約0.4mg/mL、約0.5mg/mL、約0.6mg/mL、約0.7mg/mL、約0.8mg/mL、約0.9mg/mL、または約1mg/mL)である。特定の実施形態において、界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)の濃度は、約0.05mg/mL~約0.15mg/mL(例えば、約0.05mg/mL、約0.06mg/mL、約0.07mg/mL、または約0.08mg/mL、約0.09mg/mL、約0.1mg/mL、約0.11mg/mL、約0.12mg/mL、約0.13mg/mL、約0.14mg/mL、または約0.15mg/mL)である。特定の実施形態において、界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)の濃度は、約0.09mg/mL~約0.11mg/mLである。特定の実施形態において、水性製剤中の界面活性剤(例えば、ポリソルベート20)の濃度は、約0.1mg/mLである。
本発明の組成物の成分及び組成物は、mg/mL以外の単位で記載してもよいことが当業者には理解されるであろう。例えば、本発明の組成物の成分及び組成物は、モル濃度の単位で記載し得る。本発明の組成物の成分及び組成物は、重量パーセントまたは質量パーセントの単位で更に記載することができる。
凍結乾燥
一態様において、本開示は、本明細書に開示するポリペプチドの凍結乾燥組成物(例えば、凍結乾燥ケーキ)、及びそれらの作製方法を提供する。
一態様において、本開示は、本明細書に開示するポリペプチドの凍結乾燥組成物(例えば、凍結乾燥ケーキ)、及びそれらの作製方法を提供する。
凍結乾燥は、一般に、凍結、一次乾燥、及び二次乾燥の3つの主要な段階を含む。凍結は、水を氷にまたはいくつかの非晶質配合物成分を結晶形に変換するために必要である。一次乾燥は、低圧及び低温で直接昇華することにより、凍結生成物から氷を除去するプロセスステップである。二次乾燥は、残留水の蒸発表面への拡散を利用して生成物マトリックスから結合水を除去するプロセスステップである。二次乾燥時の製品温度は通常、一次乾燥時より高い。Tang X.et al.(2004)“Design of freeze-drying processes for pharmaceuticals:Practical advice,”Pharm.Res.,21:191-200、Nail S.L.et al.(2002)タンパク質製剤の開発及び製造中の“凍結乾燥の基礎”、Nail SL編、New York:Kluwer Academic/Plenum Publishers,pp281-353;Wang et al.(2000)“Lyophilization and development of solid protein pharmaceuticals,”M J Pharm.,203:1-60、Williams NA et al.(1984)“The lyophilization of pharmaceuticals;A literature review.”J.Parenteral Sci.Technol,38:48-59、及びWO2010/148337 A1を参照されたい。
凍結乾燥プロセスを通じての温度及び圧力の変化のために、本明細書に開示されるポリペプチドが凍結乾燥及び貯蔵中に分解(例えば、タンパク質凝集、脱アミド化、及び/または酸化)するのを防ぐために、賦形剤または安定化剤、緩衝剤、増量剤、及び界面活性剤等の他の成分の適切な選択が必要である。本明細書に開示する凍結乾燥組成物は、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換インターロイキン-2(IL-2)を含む、本明細書に開示するポリペプチドの安定した長期保存を可能にする構成成分の特定の組み合わせを含有する。
別の態様において、本開示は、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換インターロイキン-2(IL-2)を含む、本明細書に開示される水性組成物のうちのいずれか1つを凍結乾燥することによって作製される凍結乾燥組成物を提供する。特定の実施形態において、凍結乾燥組成物は、凍結乾燥ケーキである。特定の実施形態において、凍結乾燥組成物は、表2、表3、または表4に列挙される凍結乾燥プロトコルに従って、本明細書に開示される水性組成物のうちのいずれか1つを凍結乾燥させることによって作製される。
別の態様において、本開示は、凍結乾燥組成物を作製する方法を提供し、本方法は、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換インターロイキン-2(IL-2)を含む、本明細書に開示される水性組成物のうちのいずれか1つを凍結乾燥することを含む。特定の実施形態において、凍結乾燥組成物を作製する方法は、表2、表3、または表4に記載の凍結乾燥プロトコルに従うことを含む。
別の態様において、本開示は、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換インターロイキン-2(IL-2)を含む、本明細書に開示される凍結乾燥組成物のうちのいずれか1つを水性溶媒中に溶解することを含む、水性組成物を作製する方法を提供する。特定の実施形態において、凍結乾燥組成物は、凍結乾燥ケーキである。特定の実施形態において、凍結乾燥組成物は、2.2mlの水に溶解される。特定の実施形態において、凍結乾燥組成物は、塩化ナトリウム溶液に溶解される。特定の実施形態において、塩化ナトリウム溶液は、約0.1%のNaCl~約0.5%のNaClを含む。特定の実施形態において、塩化ナトリウム溶液は、約0.12%のNaCl~約0.41%のNaClを含む。特定の実施形態において、塩化ナトリウム溶液は、約0.10%、0.11%、0.12%、0.13%、0.14%、0.15%、0.16%、0.17%、0.18%、0.19%、0.20%、0.21%、0.22%、0.23%、0.24%、0.25%、0.26%、0.27%、0.28%、0.29%、0.30%、0.31%、0.32%、0.33%、0.34%、0.35%、0.36%、0.37%、0.38%、0.39%、0.40%、0.41%、0.42%、0.43%、0.44%、0.45%、0.46%、0.47%、0.48%、0.49%、または0.50%のNaClを含む。特定の実施形態において、塩化ナトリウム溶液は、約0.02MのNaCl~約0.07MのNaClを含む。特定の実施形態において、塩化ナトリウム溶液は、約0.02M、0.03M、0.04M、0.05M、0.06M、または0.07MのNaClを含む。特定の実施形態において、水性組成物は、塩化ナトリウム溶液に溶解されたとき約240~約340mOsm/kgの重量オスモル濃度を備える。特定の実施形態において、塩化ナトリウム溶液に溶解された水性組成物は、皮下投与を介して投与され得る。
ポリペプチド組成物の使用
本明細書に開示される組成物は、インターロイキン2受容体シグナル伝達に関連する任意の疾患または障害の治療、予防、または改善に特に有用である。
本明細書に開示される組成物は、インターロイキン2受容体シグナル伝達に関連する任意の疾患または障害の治療、予防、または改善に特に有用である。
一態様において、対象においてナチュラルキラー細胞(NK)細胞を活性化する方法であって、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含む本明細書に開示される有効量の組成物のうちのいずれか1つを対象に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、がんを治療する必要のある対象においてがんを治療する方法であって、IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含む、本明細書に開示される有効量の組成物のうちのいずれか1つを対象に投与することを含む方法が提供される。本明細書に開示される組成物を用いた治療に好適ながんとしては、腎細胞癌、黒色腫、卵巣癌、及び肺癌が挙げられる。特定の実施形態において、がんは、難治性固形腫瘍を含む。
特定の実施形態において、組成物は、静脈内投与される。
特定の実施形態において、組成物は、約1μg/kg~約15μg/kgの用量で静脈内投与される。特定の実施形態において、組成物は、約1μg/kg、約2μg/kg、約3μg/kg、約4μg/kg、約5μg/kg、約6μg/kg、約7μg/kg、約8μg/kg、約9μg/kg、約10μg/kg、約11μg/kg、約12μg/kg、約13μg/kg、約14μg/kg、または約15μg/kgの用量で静脈内投与される。
特定の実施形態において、組成物は、5日間連続して毎日静脈内投与される。
特定の実施形態において、組成物は、5日間連続して毎日静脈内投与され、その後、9日間連続して組成物を静脈内投与されない。
特定の実施形態において、組成物は、5日間連続して毎日静脈内投与され、その後、16日間連続して組成物を静脈内投与されない。
特定の実施形態において、組成物は、1)連続した5日間毎日組成物の静脈内投与を行うことと、それに続く、9日間連続して組成物の静脈内投与を行わないことと、を含む第1のサイクル、及び2)連続した5日間毎日組成物の静脈内投与を行うことと、それに続く、16日間連続して組成物の静脈内投与を行わないことと、を含む第2のサイクル、を伴って投与される。
特定の実施形態において、本方法は、少なくとも1つの追加の投与サイクルを含み、各追加のサイクルは、組成物は、5日間連続して毎日静脈内投与を行うことと、それに続く、16日間連続して組成物の静脈内投与を行わないことと、を含む。
特定の実施形態において、組成物は、皮下投与される。
特定の実施形態において、方法は、約240~約340mOsm/kgの重量オスモル濃度を備える上記の水性組成物の皮下投与を含む。
特定の実施形態において、組成物は、約1mg~約15mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約1mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約2mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約3mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約4mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約5mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約6mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約7mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約8mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約9mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約10mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約11mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約12mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約13mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約14mgの用量で皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約15mgの用量で皮下投与される。
特定の実施形態において、組成物は、週1回(Q1W)、2週間に1回(Q2W)、または3週間に1回(Q3W)皮下投与される。
特定の実施形態において、組成物は、約1mg~約15mgの用量で、週1回(Q1W)、2週間に1回(Q2W)、または3週間に1回(Q3W)皮下投与される。
特定の実施形態において、組成物は、約3mgの用量で、週1回(Q1W)皮下投与される。特定の実施形態において、組成物は、約6mgの用量で、3週間に1回(Q3W)皮下投与される。
特定の実施形態において、黒色腫は、粘膜黒色腫または進行性皮膚黒色腫のうちの一方または両方である。
本明細書に開示される実施形態の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される方法の他の好適な修正及び適合が、好適な等価物を用いて行われ得ることは、当業者には容易に明白であろう。ここで特定の実施形態を詳細に説明してきたので、以下の実施例を参照することにより、同様のことがより明確に理解されるであろう。以下の実施例は、例示のためにのみ含まれ、限定することを意図するものではない。
本発明は、更なる限定として解釈されるべきではない以下の実施例によって更に例示される。本発明の実践には、別段指示されない限り、当該技術分野の技能の範囲内である、有機合成、細胞生物学、細胞培養、分子生物学、トランスジェニック生物学、微生物学、及び免疫学の従来の技法が用いられる。
実施例1-ポリペプチド組成物の設計及び試験
ポリペプチドA(配列番号1のアミノ酸を含むIL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2)の最適な製剤を決定するために、ポリペプチドAのいくつかの製剤を、タンパク質安定性、pH安定性、生理化学的挙動、凍結乾燥ケーキ均一性、及び凍結乾燥後の保管バイアルへの付着に対する耐性への影響について試験した。以下の表1は、試験された各製剤の特定の成分及びそれらの濃度を列挙する。異なる組成物を、以下の表2~4に列挙される凍結乾燥サイクルプロトコルのうちの1つに供した。
ポリペプチドA(配列番号1のアミノ酸を含むIL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2)の最適な製剤を決定するために、ポリペプチドAのいくつかの製剤を、タンパク質安定性、pH安定性、生理化学的挙動、凍結乾燥ケーキ均一性、及び凍結乾燥後の保管バイアルへの付着に対する耐性への影響について試験した。以下の表1は、試験された各製剤の特定の成分及びそれらの濃度を列挙する。異なる組成物を、以下の表2~4に列挙される凍結乾燥サイクルプロトコルのうちの1つに供した。
生理化学試験
製剤1~6におけるポリペプチドAの生理化学的挙動は、低温で、電気抵抗を測定し、凍結乾燥顕微鏡法を実施し、示差走査熱量測定を実施することによって特徴付けられた。
製剤1~6におけるポリペプチドAの生理化学的挙動は、低温で、電気抵抗を測定し、凍結乾燥顕微鏡法を実施し、示差走査熱量測定を実施することによって特徴付けられた。
電気抵抗
0~20メガオームの抵抗測定器及びセラミックプレート上の2つの平行な金の条片からなるセラミック抵抗プローブを使用して、20mmのガラス試料チューブ内の約1.8mLの試料の抵抗を測定した。温度を、金プレートの反対側のセラミックプローブに位置する32ゲージのT型熱電対を使用して測定した。測定及び記録機器は、米国国立標準技術研究所(NIST)のトレーサブルな参照基準を使用して、分析に使用される温度範囲にわたって較正された。標準基準溶液を用いてシステムの精度を検証した。
0~20メガオームの抵抗測定器及びセラミックプレート上の2つの平行な金の条片からなるセラミック抵抗プローブを使用して、20mmのガラス試料チューブ内の約1.8mLの試料の抵抗を測定した。温度を、金プレートの反対側のセラミックプローブに位置する32ゲージのT型熱電対を使用して測定した。測定及び記録機器は、米国国立標準技術研究所(NIST)のトレーサブルな参照基準を使用して、分析に使用される温度範囲にわたって較正された。標準基準溶液を用いてシステムの精度を検証した。
標準方法を使用して、材料固有の相転移を確証するために、材料を毎分0.5℃の平均制御速度で冷却、加温し、その熱特性を評価した。抵抗試料を大気条件で分析した。抵抗の偏差を使用して、加温時の相転移のオンセットを決定した。温度測定は、Kaye Validator機器とCollectプログラムを使用して、全ての分析中に10秒ごとに記録した。
凍結乾燥顕微鏡法
約0.15mLの溶液をガラスセルに分配した。次いで、セルを温度制御凍結乾燥ステージに置いた。試料セルには、試料温度を監視するために、セルの底部及び中央の材料に直接配置された2つの32ゲージのT型熱電対が装備された。液体試料を、毎分0.5℃の平均制御速度で、-50℃以下の目標設定点まで冷却した。凍結が完了すると、ステージチャンバを排気して氷の昇華を開始した。次いで、昇華及び乾燥中に、ステージを毎分0.5℃の平均制御速度で加温した。凍結及び乾燥中の試料の挙動は、Super WDR CCD Cameraに結合された16~330Xの倍率が可能なInfinivar Microscopeを使用して観察した。相転移を超える材料を反映する試料の凍結部分及び乾燥部分の観察された変化は、試料温度と相関した。温度測定は、Collectプログラムを使用したKaye Validator機器を使用して、全ての分析中に10秒ごとに記録した。
約0.15mLの溶液をガラスセルに分配した。次いで、セルを温度制御凍結乾燥ステージに置いた。試料セルには、試料温度を監視するために、セルの底部及び中央の材料に直接配置された2つの32ゲージのT型熱電対が装備された。液体試料を、毎分0.5℃の平均制御速度で、-50℃以下の目標設定点まで冷却した。凍結が完了すると、ステージチャンバを排気して氷の昇華を開始した。次いで、昇華及び乾燥中に、ステージを毎分0.5℃の平均制御速度で加温した。凍結及び乾燥中の試料の挙動は、Super WDR CCD Cameraに結合された16~330Xの倍率が可能なInfinivar Microscopeを使用して観察した。相転移を超える材料を反映する試料の凍結部分及び乾燥部分の観察された変化は、試料温度と相関した。温度測定は、Collectプログラムを使用したKaye Validator機器を使用して、全ての分析中に10秒ごとに記録した。
示差走査熱量測定
低温示差走査熱量測定(LT DSC)を、相転移を決定するための凍結及び加温中の生理化学的挙動を評価する手段として、上述の分析と併せて使用した。LT DSC解析は、現在のUSP<891>に従い、TA Instruments Q200 DSCを使用して実施した。TA Instruments Q200 DSCは、冷凍冷却システムを使用して操作した。試験パラメータは、TA Advantageソフトウェア(v5.0.4)を使用して実施した。スキャンデータを記録し、TA Universal Analysisソフトウェア(v4.5A)を使用してグラフ化した。19.4mgの試料サイズの溶液を、蓋を所定の位置に圧着したアルミニウム試料パンに入れた。窒素、NFを使用して、試料を50ml/分の流速で連続的にパージした。機器は、Lyophilization Technology,Inc.の較正プログラムに従って較正した。冷却及び加温中、試料の発熱または吸収は、試料が熱的イベントを受けるときのエネルギーの違いを反映する。熱エネルギーのこの差は、結果の分析のために記録される。
低温示差走査熱量測定(LT DSC)を、相転移を決定するための凍結及び加温中の生理化学的挙動を評価する手段として、上述の分析と併せて使用した。LT DSC解析は、現在のUSP<891>に従い、TA Instruments Q200 DSCを使用して実施した。TA Instruments Q200 DSCは、冷凍冷却システムを使用して操作した。試験パラメータは、TA Advantageソフトウェア(v5.0.4)を使用して実施した。スキャンデータを記録し、TA Universal Analysisソフトウェア(v4.5A)を使用してグラフ化した。19.4mgの試料サイズの溶液を、蓋を所定の位置に圧着したアルミニウム試料パンに入れた。窒素、NFを使用して、試料を50ml/分の流速で連続的にパージした。機器は、Lyophilization Technology,Inc.の較正プログラムに従って較正した。冷却及び加温中、試料の発熱または吸収は、試料が熱的イベントを受けるときのエネルギーの違いを反映する。熱エネルギーのこの差は、結果の分析のために記録される。
生理化学的挙動の特徴付けの結果
生理化学的挙動の特徴付けの結果は、配合物4が、反転及び衝撃の際に無傷のままの均一な外観を有する凍結乾燥ケーキをもたらし、凍結乾燥の際にバイアルの側面及び底部に付着した最小限の残留物質をもたらし、最も高いガラス転移特性を有したことを明らかにした。製剤4の結果は、試験した他の全ての製剤よりも優れていた。更に、他の試験された製剤は、凍結乾燥ポリペプチドA組成物を生成するための安定した凍結乾燥サイクルを得ることができなかった。
生理化学的挙動の特徴付けの結果は、配合物4が、反転及び衝撃の際に無傷のままの均一な外観を有する凍結乾燥ケーキをもたらし、凍結乾燥の際にバイアルの側面及び底部に付着した最小限の残留物質をもたらし、最も高いガラス転移特性を有したことを明らかにした。製剤4の結果は、試験した他の全ての製剤よりも優れていた。更に、他の試験された製剤は、凍結乾燥ポリペプチドA組成物を生成するための安定した凍結乾燥サイクルを得ることができなかった。
安定性試験
製剤1~6におけるポリペプチドAの安定性は、毛管等電点電気泳動(cIEF)、サイズ排除高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、SDS-PAGE、及び活性アッセイを使用して特徴付けた。
製剤1~6におけるポリペプチドAの安定性は、毛管等電点電気泳動(cIEF)、サイズ排除高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、SDS-PAGE、及び活性アッセイを使用して特徴付けた。
毛管等電点電気泳動(cIEF)
cIEFを使用して、試験した製剤中の電荷変異体の存在を測定した。製剤試料を、2.2mLの注射用水(WFI)中で試料を再構成することによって調製した。試料を目視検査し、内容物に目に見える微粒子がないことを確認した。以下の式:「試薬の体積」=[(「n+2」)×「V」]を使用して、下記の表から必要とされる各試薬の体積を計算することにより、マスター混合物を調製することによって、分析のために参照標準物質、試料、及びブランクを調製した(式中、n=試料の数、V=試料当たりの試薬の体積(μL)(以下の表5を参照されたい)。)
cIEFを使用して、試験した製剤中の電荷変異体の存在を測定した。製剤試料を、2.2mLの注射用水(WFI)中で試料を再構成することによって調製した。試料を目視検査し、内容物に目に見える微粒子がないことを確認した。以下の式:「試薬の体積」=[(「n+2」)×「V」]を使用して、下記の表から必要とされる各試薬の体積を計算することにより、マスター混合物を調製することによって、分析のために参照標準物質、試料、及びブランクを調製した(式中、n=試料の数、V=試料当たりの試薬の体積(μL)(以下の表5を参照されたい)。)
計算された体積の試薬を適切なサイズのチューブに添加し、ボルテックスして混合した。ブランクは、158μLのマスター混合物を1.5mLのマイクロ遠心チューブに移すことによって調製し、242μLのWFIをチューブに添加し、穏やかにボルテックスして混合した。ポリペプチドA参照標準物質を、ブランクと同じ方法で調製した。試料は、各試料についてマスター混合物79μLを1.5mLのチューブに移すことによって調製し、121μLの試料をチューブに添加し、穏やかにボルテックスして混合した。使用される注入シーケンス及び分析条件は、それぞれ表6及び7に記載される。分析のために、pIマーカー間の全てのピークが積分される。結果は、全てのピークのpI及び面積%が0.05%以上であることを報告することによって計算した。
サイズ排除HPLC
サイズ排除HPLCを使用して、試験した製剤中の純度を測定した。製剤試料を2.2mLのWFI中で再構成することによって調製した。試料を目視検査し、内容物に目に見える微粒子がないことを確認した。以下の分析条件及び表8及び9にそれぞれ示される注入シーケンスを使用して、参照標準物質、試料、及びブランクを分析のために試験した。
サイズ排除HPLCを使用して、試験した製剤中の純度を測定した。製剤試料を2.2mLのWFI中で再構成することによって調製した。試料を目視検査し、内容物に目に見える微粒子がないことを確認した。以下の分析条件及び表8及び9にそれぞれ示される注入シーケンスを使用して、参照標準物質、試料、及びブランクを分析のために試験した。
結果を、0.05%の面積を超える全ての積分ピークの面積%及び溶出時間として報告した。図2及び図3は、試験した各製剤のSECピークを示す。
細胞ベースの活性アッセイ
各製剤中のポリペプチドAの活性を、製剤のHH細胞(それらの表面に存在するβγIL2受容体アイソフォームを有するヒトTリンパ球細胞株)への結合を測定することによって評価した。ポリペプチドA結合は、ELISAアッセイを使用して、各製剤との接触後にHH細胞内に存在するリン酸化STAT5(ホスホ-STAT5またはpSTAT5)の量を決定することによって測定した。Invitrogen InstantOne ELISA蛍光体-STAT5アルファ/ベータ(pTyr694/pTyr699)キットを使用して、ELISAアッセイを実施した。
各製剤中のポリペプチドAの活性を、製剤のHH細胞(それらの表面に存在するβγIL2受容体アイソフォームを有するヒトTリンパ球細胞株)への結合を測定することによって評価した。ポリペプチドA結合は、ELISAアッセイを使用して、各製剤との接触後にHH細胞内に存在するリン酸化STAT5(ホスホ-STAT5またはpSTAT5)の量を決定することによって測定した。Invitrogen InstantOne ELISA蛍光体-STAT5アルファ/ベータ(pTyr694/pTyr699)キットを使用して、ELISAアッセイを実施した。
製剤試料を2.2mLのWFI中で試料を再構成することによって調製した。試料を目視検査し、内容物に目に見える微粒子がないことを確認した。
試料希釈液を、500mLのハンクス平衡塩溶液(HBSS)に25mLの胎児ウシ血清(FBS)を加えて最終濃度が5%FBSとなるように調製し、37℃まで温めた。0.05%のTween20を有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含む洗浄緩衝液を使用した。
アッセイにおいて、試料及び標準物質を、750ng/mL、250ng/mL、83ng/mL、28ng/mL、9.3ng/mL、3.1ng/mL、1.0ng/mL、及び0.3ng/mLの最終タンパク質濃度まで希釈した。およそ1.2×106細胞/mLの密度のHH細胞のストック溶液を調製し、細胞ストック溶液50μlを、希釈試料または標準物質を含有する96ウェルプレートの各ウェルに添加した。細胞を37℃で30分間インキュベートした。インキュベーション後、細胞を10分間かけて細胞溶解緩衝液中で溶解した。溶解後、50μlの溶解細胞混合物をELISAプレートに移し、続いて50μlのホスホ-STAT5A/B抗体カクテルを移した。次いで、混合物を1時間インキュベートし、洗浄緩衝液で3回洗浄した。次いで、100μlの検出試薬を各ウェルに添加し、プレートを15分間インキュベートした。次いで、100μlの停止溶液を各ウェルに添加し、プレートをマイクロプレートリーダー上で450nmにて読み取った。
個々のEC50値を測定し、参照標準EC50値及び対照EC50値について%相対標準偏差(RSD)を計算した。
参照基準についての3つのEC50値の幾何平均(参照基準EC50GM)及び対照についての3つのEC50値の幾何平均(対照EC50)を計算した。対照の相対効力を、以下の式を使用して計算した:相対効力=(参照基準EC50GM)/(対照EC50)×100%。
試料を同じ方法で計算した。アッセイの結果を、以下の式によって決定した。相対効力=(参照基準EC50GM)/(試験試料EC50)×100%。
HH細胞株ベースの活性アッセイの結果は、試験した様々な製剤においてポリペプチドAが活性を維持したことを実証した(図1)。
安定性試験結果
前述の安定性の特徴付けの結果は、製剤4が、pH及びポリペプチドAのタンパク質安定性を維持する点で試験した他の製剤よりも優れていることを明らかにした。
前述の安定性の特徴付けの結果は、製剤4が、pH及びポリペプチドAのタンパク質安定性を維持する点で試験した他の製剤よりも優れていることを明らかにした。
実施例2-異なる緩衝成分のスクリ二ング及びそれらの安定性への影響
PH6.0~7.0の範囲での薬学的使用に適したいくつかの緩衝液を、示差走査熱量測定及び熱ストレスに基づくスクリーニングのためのOD350時間経過アッセイ、ならびに振盪ストレスに基づくスクリーニングのためのマイクロフローイメージングを使用して、ポリペプチドAに対する安定化効果についてスクリーニングした。
PH6.0~7.0の範囲での薬学的使用に適したいくつかの緩衝液を、示差走査熱量測定及び熱ストレスに基づくスクリーニングのためのOD350時間経過アッセイ、ならびに振盪ストレスに基づくスクリーニングのためのマイクロフローイメージングを使用して、ポリペプチドAに対する安定化効果についてスクリーニングした。
ポリペプチドA(当初、PBS緩衝液中11.6mg/mL)を、pH6.0の5つの緩衝液(10mMのヒスチジン、10mMのクエン酸塩、100mMのクエン酸塩、10mMのリン酸塩、または10mMのコハク酸塩)のうちの1つで透析した。透析は、4℃で、10,000Daの分子量カットオフ及び3mLの容量を有するSlide-A-Lyzerカセットを使用して、1:500+の透析液体積と緩衝液体積の比で、4+時間間隔で2回の緩衝液交換を行い、透析液回収前に一晩インキュベーションすることにより実施した。透析液を、濾過した(0.2μm)透析緩衝液で1.0mg/mLのポリペプチドAへと希釈した。次いで、これらの試料に対してアッセイを3連で行った。マイクロフローイメージングでは、2回分の各試料3mLを5mLのバイアルに添加し、バイアルを300rpmで3日間振盪した後、2回分をプールした。3mLの緩衝液も、緩衝液差し引き及びブランキングのために同じ条件下で振盪した。
示差走査熱量測定(DSC)
オートサンプラーを装備したMicroCal毛管示差走査熱量計を使用して、1mg/mLのポリペプチドA濃度の全ての試料に対してDSC実験を3連で行った。試料を10℃から90℃まで60℃/時間の速度で加熱し、サーモグラムを記録した。各注入の間に試料及び参照セルを洗浄した。データは、Origin7のMicroCal分析パッケージアドオンを使用して分析し、同じx軸値に補間して、アベレージングを実行することができるようにした。
オートサンプラーを装備したMicroCal毛管示差走査熱量計を使用して、1mg/mLのポリペプチドA濃度の全ての試料に対してDSC実験を3連で行った。試料を10℃から90℃まで60℃/時間の速度で加熱し、サーモグラムを記録した。各注入の間に試料及び参照セルを洗浄した。データは、Origin7のMicroCal分析パッケージアドオンを使用して分析し、同じx軸値に補間して、アベレージングを実行することができるようにした。
図4は、緩衝液組成物の関数としてのサーモグラムのTm値を示す。10mMのクエン酸塩のTm値は、全ての試料の中で最も高く、10mMのヒスチジン緩衝液は、比較的低いTm値を有した。
OD350時間経過(動態)アッセイ
OD350時間経過(動態)アッセイを、キュベット当たり260μLのタンパク質溶液の体積を使用して、Cary 100 UV-Visible分光光度計にて3連で行った。350nmでの光学密度は、5分ごとに測定され、アベレージング時間は2秒であったが、温度は72℃の一定値で保持された。全てのデータをOriginラボにインポートし、アベレージングを実行できるように同じX軸値に補間した。
OD350時間経過(動態)アッセイを、キュベット当たり260μLのタンパク質溶液の体積を使用して、Cary 100 UV-Visible分光光度計にて3連で行った。350nmでの光学密度は、5分ごとに測定され、アベレージング時間は2秒であったが、温度は72℃の一定値で保持された。全てのデータをOriginラボにインポートし、アベレージングを実行できるように同じX軸値に補間した。
ポリペプチドA試料について、OD350値を5分ごとに8時間、72℃の一定の温度において3連で収集した。図5は、8時間後の平均OD350値を示す。72℃で8時間後、クエン酸緩衝液を含有する試料は、最小のOD350値を有した。
マイクロフローイメージング
2~70μmの範囲のサブ視認性粒子を、100μmのシランコートされたフローセルを有するMFI DPA-4200(Protein Simple,Santa Clara,CA)システムを使用して調べた。測定の前に、10μmポリスチレン粒子標準物質(Duke)を使用して、機器を較正した。測定は、全ての試料について、周囲温度において3連で行った。セルを、粒子を含まない水でフラッシュし、全ての測定の前に粒子を含まない水を使用して照明を最適化した。試料を低タンパク質結合フィルターチップピペット(Neptune Scientific)内で慎重に作成し、0.2mL/分の流速を使用して分析した。各測定のパージ体積は0.4mLであり、試料0.6mLを分析した。
2~70μmの範囲のサブ視認性粒子を、100μmのシランコートされたフローセルを有するMFI DPA-4200(Protein Simple,Santa Clara,CA)システムを使用して調べた。測定の前に、10μmポリスチレン粒子標準物質(Duke)を使用して、機器を較正した。測定は、全ての試料について、周囲温度において3連で行った。セルを、粒子を含まない水でフラッシュし、全ての測定の前に粒子を含まない水を使用して照明を最適化した。試料を低タンパク質結合フィルターチップピペット(Neptune Scientific)内で慎重に作成し、0.2mL/分の流速を使用して分析した。各測定のパージ体積は0.4mLであり、試料0.6mLを分析した。
MFIは、300rpmで3日間振盪した後、全てのポリペプチドA試料に対して3連で実施し、結果を図6に示す。10mMヒスチジン中の試料は、3日間の揺動後に最も高い総サブ可視粒子濃度を有し、10mMクエン酸塩中の試料は、最も低い総サブ可視粒子濃度を有した。
緩衝液スクリーニングの結論
10mMのヒスチジン中のポリペプチドAの試料は、72℃のときにおける最も低い熱安定性、最も高い初期OD350、及び3日間の振盪ストレス後における最も高い総サブ視覚粒子濃度を有した。クエン酸緩衝液中の試料は、72℃のときにおける最も低いOD350、3日間の振盪ストレス後の最も低い総粒子濃度、及びDSCデータ中の試料の最も高い熱安定性の中で最も低いOD350を有した。
10mMのヒスチジン中のポリペプチドAの試料は、72℃のときにおける最も低い熱安定性、最も高い初期OD350、及び3日間の振盪ストレス後における最も高い総サブ視覚粒子濃度を有した。クエン酸緩衝液中の試料は、72℃のときにおける最も低いOD350、3日間の振盪ストレス後の最も低い総粒子濃度、及びDSCデータ中の試料の最も高い熱安定性の中で最も低いOD350を有した。
実施例3-スクロースを有するクエン酸塩ならびにスクロース及びポリソルベート20を有するクエン酸塩とのヒスチジン緩衝液の比較
3mg/mLのクエン酸塩、50mg/mLのスクロース、pH6.1中のポリソルベート20の存在が、振盪ストレスの関数として全サブ視覚性粒子濃度に及ぼす影響を決定するために、マイクロフローイメージングを行った。試験した緩衝液は、10mMのヒスチジン、50mg/mLのスクロースを有する3mg/mLのクエン酸塩、ならびに50mg/mLのスクロース及び0.01%のポリソルベート20を有する3mg/mLのクエン酸塩であった。300rpmでの3日間の振盪後、マイクロフローイメージングにより、全てのポリペプチドA試料の総サブ視認性粒子濃度を3連で測定し、結果を図7に示す。総サブ可視粒子濃度は、ポリソルベート20を有する試料において最も低かった。
3mg/mLのクエン酸塩、50mg/mLのスクロース、pH6.1中のポリソルベート20の存在が、振盪ストレスの関数として全サブ視覚性粒子濃度に及ぼす影響を決定するために、マイクロフローイメージングを行った。試験した緩衝液は、10mMのヒスチジン、50mg/mLのスクロースを有する3mg/mLのクエン酸塩、ならびに50mg/mLのスクロース及び0.01%のポリソルベート20を有する3mg/mLのクエン酸塩であった。300rpmでの3日間の振盪後、マイクロフローイメージングにより、全てのポリペプチドA試料の総サブ視認性粒子濃度を3連で測定し、結果を図7に示す。総サブ可視粒子濃度は、ポリソルベート20を有する試料において最も低かった。
Claims (65)
- a)IL-2Rα鎖の細胞外部分に融合した循環置換IL-2を含む約1mg~約50mgのポリペプチド、
b)スクロース、
c)クエン酸緩衝液、及び
d)ポリソルベート20、を含む、組成物。 - 前記ポリペプチドが、配列番号1と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の組成物。
- 前記ポリペプチドが配列番号1のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の組成物。
- 前記組成物が約2.2mgの前記ポリペプチドを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約11mgの前記ポリペプチドを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約33mgの前記ポリペプチドを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約100mg~約120mgのスクロースを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約110mgのスクロースを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約4.0mg~約6.0mgのクエン酸アニオンを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約5.0mgのクエン酸アニオンを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が、約1:10~約1:2のクエン酸:クエン酸三ナトリウム二水和物の質量比でクエン酸及びクエン酸三ナトリウム二水和物を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が、約1:9のクエン酸:クエン酸三ナトリウム二水和物の質量比でクエン酸及びクエン酸三ナトリウム二水和物を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が、約1:2のクエン酸:クエン酸三ナトリウム二水和物の質量比でクエン酸及びクエン酸三ナトリウム二水和物を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約0.20mg~約0.24mgのポリソルベート20を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約0.22mgのポリソルベート20を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が凍結乾燥ケーキである、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記凍結乾燥ケーキを水に溶解すると、約5.5~約6.5のpHを有する水溶液が得られる、請求項16に記載の組成物。
- 前記凍結乾燥ケーキを水に溶解すると、約6.1のpHを有する水溶液が得られる、請求項17に記載の組成物。
- 前記凍結乾燥ケーキを水に溶解すると、約160~約230mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する水溶液が得られる、請求項16~18のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記凍結乾燥ケーキを水に溶解すると、約179mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する水溶液が得られる、請求項19に記載の組成物。
- 前記凍結乾燥ケーキを塩化ナトリウム溶液に溶解すると、約240~約340mOsm/kgの重量オスモル濃度を有する水溶液が得られる、請求項16~18のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記塩化ナトリウム溶液が約0.1%のNaCl~約0.5%のNaClを含む、請求項21に記載の組成物。
- 前記塩化ナトリウム溶液が約0.12%のNaCl~約0.41%のNaClを含む、請求項21に記載の組成物。
- 前記塩化ナトリウム溶液が約0.02MのNaCl~約0.07MのNaClを含む、請求項21に記載の組成物。
- 前記組成物が水溶液である、請求項1~15のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約1mg/mLの前記ポリペプチドを含む、請求項25に記載の組成物。
- 前記組成物が約2.2mgの前記ポリペプチドを含む2.2mlの水溶液である、請求項26に記載の組成物。
- 前記組成物が約5mg/mLの前記ポリペプチドを含む、請求項25に記載の組成物。
- 前記組成物が、約11mgの前記ポリペプチドを含む2.2mlの水溶液である、請求項28に記載の組成物。
- 前記組成物が約15mg/mLの前記ポリペプチドを含む、請求項25に記載の組成物。
- 前記組成物が、約33mgの前記ポリペプチドを含む2.2mlの水溶液である、請求項30に記載の組成物。
- 前記組成物が約45mg/mL~約55mg/mLのスクロースを含む、請求項25~31のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約50mg/mLのスクロースを含む、請求項32に記載の組成物。
- 前記組成物が約10mM~約20mMのクエン酸緩衝液を含む、請求項25~33のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約12mMのクエン酸緩衝液を含む、請求項34に記載の組成物。
- 前記クエン酸緩衝液が、前記水溶液中の2.03mg/mLのクエン酸三ナトリウム二水和物及び0.97mg/mLのクエン酸一水和物の組み合わせによって形成される、請求項25~35のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が、約0.09mg/mL~約0.11mg/mLのポリソルベート20を含む、請求項25~36のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物が約0.1mg/mLのポリソルベート20を含む、請求項37に記載の組成物。
- 前記組成物のpHが約5.5~約6.5である、請求項25~38のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物のpHが約6.1である、請求項36に記載の組成物。
- 前記組成物の重量オスモル濃度が、約160~約230mOsm/kgである、請求項25~40のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物の重量オスモル濃度が、約179mOsm/kgである、請求項41に記載の組成物。
- 前記水溶液が、約0.03mg/mLの前記ポリペプチド~約0.2mg/mLの前記ポリペプチドを含む、請求項25~42のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項25~44のいずれか1項に記載の組成物を凍結乾燥させることによって作製される、凍結乾燥組成物。
- 前記組成物が、単一単位用量の前記ポリペプチドである、先行請求項のいずれか1項に記載の組成物。
- 先行請求項のいずれか1項に記載の組成物を含む、製品。
- ガラスバイアルである、請求項46に記載の製品。
- 凍結乾燥組成物を作製する方法であって、請求項25~43のいずれか1項に記載の水溶液を凍結乾燥することを含む、前記方法。
- 水性組成物を作製する方法であって、請求項16または44に記載の組成物を水性溶媒に溶解することを含む、前記方法。
- 前記水性溶媒が注射用水を含む、請求項49に記載の方法。
- 前記水性溶媒が塩化ナトリウム溶液を含む、請求項49に記載の方法。
- 前記塩化ナトリウム溶液が、約0.1%のNaCl~約0.5%のNaClを含む、請求項51に記載の方法。
- 前記塩化ナトリウム溶液が、約0.12%のNaCl~約0.41%のNaClを含む、請求項51に記載の方法。
- 前記塩化ナトリウム溶液が、約0.02MのNaCl~約0.07MのNaClを含む、請求項51に記載の方法。
- 水性組成物が、約240~約340mOsm/kgの重量オスモル濃度を備える、請求項51~54のいずれか1項に記載の方法。
- 前記水性組成物のpHが約6.1に調整される、請求項49~55のいずれか1項に記載の方法。
- 前記水性組成物のpHが塩基で約6.1に調整される、請求項49~56のいずれか1項に記載の方法。
- 前記塩基が水酸化ナトリウムである、請求項57に記載の方法。
- 前記水性組成物が、約1%(w/w)の界面活性剤を含む水溶液で更に希釈される、請求項49~58のいずれか1項に記載の方法。
- 前記界面活性剤がポリソルベート20である、請求項59に記載の方法。
- 前記水溶液が、約0.1%(w/w)のクエン酸一水和物、0.2%(w/w)のクエン酸三ナトリウム二水和物、及び98.7%(w/w)の注射用水を更に含む、請求項59に記載の方法。
- 対象においてナチュラルキラー細胞(NK)細胞を活性化する方法であって、有効量の請求項25~43のいずれか1項に記載の組成物を前記対象に投与することを含む、前記方法。
- がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法であって、有効量の請求項25~43のいずれか1項に記載の組成物を前記対象に投与することを含む、前記方法。
- 前記がんが、腎細胞癌、黒色腫、卵巣癌、または肺癌である、請求項63に記載の方法。
- 前記がんが、難治性固形腫瘍を含む、請求項63または64に記載の方法。
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