JP2023512823A - ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド組成物及び聴力損失を改善するための方法 - Google Patents

ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド組成物及び聴力損失を改善するための方法 Download PDF

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Abstract

N‐(3‐置換チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド及びN‐(3‐置換オキサゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドである(I)及び(II)が開示される。該化合物はYapを活性化し、かつLatsキナーゼを阻害する。したがって該化合物は聴力損失の治療に有用である。

Description

発明の詳細な説明
<政府の権利に関する告知>
本発明は、米国国立衛生研究所により授与された交付番号第T32GM007739号の政府支援を得て行われた。米国政府は本発明に一定の権利を有する。
[本発明の背景]
<技術分野>
本出願は、概して、Latsキナーゼを阻害しその結果としてYap活性を増大させるN‐(3‐置換チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド及びN‐(3‐置換オキサゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドに関する。該化合物は、内耳の支持細胞の増殖を誘発するために、従って潜在的に聴力損失を治療するために、有用である。
<背景的情報>
傷害に応答して開始される再生は、損傷を受けた組織の構造及び機能を回復することができる複雑な過程である。成熟した哺乳動物の組織の中には、発生を終えると再生能力が徐々に低下するものがある。再生は、皮膚及び腸の上皮のように、常在する幹細胞の活性化及び増殖によって生じるか、又は肝臓のように、細胞の脱分化及び増殖によって生じるかのいずれかである。中枢神経組織及び心筋組織などの他の例では、細胞は傷害を受けた後に再生する可能性をほとんど又は全く示さない。
発生、増殖、幹細胞の維持、及び脱分化におけるその基本的な役割を考えると、Hippoシグナル伝達は再生を駆動するための興味深い対象である。Hippo経路の再生に関する潜在力は、心臓、網膜、肝臓、及び腸を含む多数の器官において十分明らかにされてきた。Hippoシグナル伝達は、発生途上のネズミ科動物の卵形嚢、すなわち内耳の前庭部分にある感覚器官の大きさを限定し、かつYap‐Tead複合体は新生児の卵形嚢における増殖再生の際に活動しており、かつ増殖再生のために必要である。これらの観察は、Yapシグナル伝達の化学的活性化により、哺乳類の内耳の再生における重要な未発見のステップである、成体組織における支持細胞の増殖、が生じるかもしれないことを示唆している。
Yapの活性化剤を同定しようと努める中で、本発明者らは培養細胞に対する小分子のスクリーニングを実施した。本発明者らは化合物を同定したが、該化合物は我々がLatsキナーゼの阻害剤として機能することを見出した化合物である。本発明者ら独自の仮説について試験するために、本発明者らは成体マウスから体外培養された卵形嚢を該物質で処理し、数日の曝露により、支持細胞の細胞周期への再進入すなわち着実な有毛細胞再生への極めて重要なステップが引き起こされることを見出した。
[発明の概要]
本発明は、Latsを阻害するか又はYapを活性化し、かつそれにより標的細胞、特に有毛細胞の再生を刺激するための、N‐(3‐置換アゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド、医薬組成物及び方法に関する。
本発明は、第1の態様では、式I:
Figure 2023512823000002
(式中、
は、(C‐C)アルキル、カルボキシ、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルで構成される群から選択され、前記(C‐C)アルキル、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルは、場合により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ベンゼンスルホニル、(C‐C)アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、ジ(C‐C)アルキルアミノ、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)ジアルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルチオ、(C‐C)アルキルスルホニルアミノ、(C‐C)アルキルスルフィニル、(C‐C)アルキルスルホニル、フェノキシ、及びベンジルオキシで構成される群から独立に選択された1~3個の置換基で置換されていてもよく、
は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、‐C(=O)O(C‐C)アルキル、‐C(=O)NR2021、及び(C‐C)オキサアルキルで構成される群から選択され、
は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
10は、どの場合にも独立に、水素及びメチルで構成される群から選択され、
20は、水素及び(C‐C)ヒドロカルビルで構成される群から選択され、
21は、水素、(C‐C)ヒドロカルビル、(C‐C)オキサアルキル、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、ジ(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、及び‐(CH‐Hetで構成される群から選択され、ここでHetは、ヒドロキシ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C1‐)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、及びジ(C‐C)アルキルアミノで構成される群から選択された置換基で場合により置換された、脂肪族単環式若しくは二環式ヘテロ環であるか、
又は、R20及びR21は、R20及びR21が結合している窒素と共に脂肪族ヘテロ環を形成し、
nは0、1若しくは2であり、
mは0、1若しくは2であり、かつ
XはSであるか、又は、nが1でありかつRが場合により置換されたフェニルである場合、XはさらにOであってもよく、
ただし、Rがフェニルである場合は、Xは硫黄であり、かつnは1であり、R、R、R及びR10のうち少なくとも1つは水素以外である)
で表される化合物に関する。
別の態様では、本発明は、薬学的に許容可能な担体と本明細書中に記載されるような化合物とを含む、医薬組成物に関する。
別の態様では、本発明は、本明細書中に記載されるような化合物に細胞を曝露することを含む、YAPを発現する細胞においてYAPを活性化する方法に関する。
別の態様では、本発明は、本明細書中に記載されるような化合物に細胞集団を曝露することを含む、LATSを発現する細胞集団におけるLATS阻害のための方法に関する。
別の態様では、本発明は、本明細書中に記載されるような化合物に細胞集団を曝露することを含む、細胞集団におけるLATS阻害のための方法に関する。
別の態様では、本発明は、本明細書中に記載されるような化合物に支持細胞集団を曝露することを含む、有毛細胞の再生を刺激する方法に関する。
[発明の詳細な説明]
式I
Figure 2023512823000003
で表される化合物は、Latsを阻害するか又はYapを活性化するのに有用であること、したがって標的細胞、特に有毛細胞の再生を刺激するための潜在的治療薬であることが見出された。そのような化合物は聴力損失の治療に有用であろう。Iで表される化合物群は2つの下位群に分けることができる。
第1の下位群では、Xは硫黄であり、かつ化合物は、式II:
Figure 2023512823000004
で表されるチアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドである。
第2の下位群では、Xは酸素であり、かつ化合物は、式III:
Figure 2023512823000005
(式中、nは1であり、かつRは場合により置換されたフェニルである)
で表されるオキサゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドである。
式I及びIIのいくつかの実施形態では、nは0であってよい。式I~IIIの他の実施形態では、nは1であってよい。これらの実施形態では、R10は水素であってよい。
いくつかの実施形態では、Rは、場合により置換された(C‐C)アルキル、カルボキシ、フェニル、シクロヘキシル、5員ヘテロシクリル、6員ヘテロシクリル又はヘテロビシクリルである。特に、Rは、メチル、エチル、アミノブチル、及びカルボキシエチルであってよい。他の実施形態では、Rは場合により置換されたシクロヘキシルであるか、又はRは場合により置換されたフェニルであるか、又はRは場合により置換されたヘテロシクリル、例えばピリジニル、ピラゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、若しくはテトラヒドロイソキノリニルである。Rが場合により置換されたフェニルである場合、フェニルは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、トリフルオロメチル、メトキシ、アセチル、ホルミル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、メトキシカルボニル[‐C(=O)OCH]、カルボキサミド[‐C(=O)NH]、メタンスルホニルアミノ、及びアミノ(C‐C)アルキルから独立に選択された1又は2個の置換基を有していてもよい。Rがピリジニル、ピラゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、又はテトラヒドロイソキノリニルである場合、各々のヘテロ環は、場合により、アミノ、ヒドロキシ及び(C‐C)ヒドロカルビルから独立に選択された1又は2個の置換基で置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、Rは、カルボキシ並びに場合により置換された(C‐C)アルキル、フェニル、シクロヘキシル、5員ヘテロシクリル、6員ヘテロシクリル及びヘテロビシクリルで構成される群から選択される。上記の一部において、Rは、メチル、エチル、アミノブチル、及びカルボキシエチルで構成される群から選択される。その他では、Rは場合により置換されたシクロヘキシルである。上記の一部において、Rは場合により置換されたヘテロシクリルである。ヘテロ環は、各々場合により置換された、ピリジニル、ピラゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、及びテトラヒドロイソキノリニルであってよい。場合により有する置換基には、アミノ、ヒドロキシ及び(C‐C)ヒドロカルビルで構成される群から独立に選択された1又は2個の置換基が挙げられる。
いくつかの実施形態では、Rは場合により置換されたフェニルである。このフェニルは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、トリフルオロメチル、メトキシ、アセチル、ホルミル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、メトキシカルボニル、カルボキサミド、メタンスルホニルアミノ、及びアミノ(C‐C)アルキルで構成される群から独立に選択された1又は2個の置換基で置換されてもよい。上記実施形態のうちのいくつかでは、Rはオルト位で置換されたフェニルであって、かつnは0であり;他の実施形態では、Rは場合により置換されたフェニルであって、かつnは1である。
いくつかの実施形態では、Rは、‐C(=O)O(C‐C)アルキル、‐C(=O)NR2021、及び(C‐C)オキサアルキルで構成される群から選択される。これらの実施形態のうちのいくつかにおいて、R20は水素及びメチルから選択され、かつR21は、水素、メチル、(C‐C)オキサアルキル、ジメチルアミノ(C‐C)アルキル、及び‐(CH‐Hetから選択される。その他においては、R20及びR21は、R20及びR21が結合している窒素と共に4~7員の脂肪族ヘテロ環を形成する。典型的な脂肪族ヘテロ環には、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロリジン、アゼチジン、アゼピンなどが挙げられる。
いくつかの実施形態では、Rは、水素、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、ヒドロキシメチル、及びトリフルオロメチルから選択される。
いくつかの実施形態では、R及びRは、水素、クロロ及びメチルから選択される。
当然ながら、様々な実施形態において、本発明の医薬組成物は、1以上の薬学的に許容可能な添加物、例えば、限定するものではないが、1以上の結合剤、増量剤、緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、平滑剤、賦形剤、崩壊剤、増粘剤若しくは減粘剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、酸化防止剤、乳白剤、流動化剤、加工助剤、着色剤、甘味料、矯味剤、芳香剤、香味剤、賦形剤、艶出剤、ポリマーマトリクスシステム、可塑剤、及びその他既知の、薬物の体裁を整えるか又は本発明の組成物を含む医薬品若しくは薬剤製品の製造に役立つ添加剤を含む。当業者に良く知られた担体及び添加物の例は、例えばAnsel, Howard C.ら, “Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems.”, (米国フィラデルフィア), Lippincott, Williams and Wilkins, 2004;Gennaro, Alfonso R. ら, “Remington: The Science and Practice of Pharmacy.”, (米国フィラデルフィア), Lippincott, Williams and Wilkins, 2000;及びRowe, Raymond C., “Handbook of Pharmaceutical Excipients.”, (米国シカゴ), Pharmaceutical Press, 2005に詳細に記載されている。
様々な実施形態において、添加物の非限定的な例には、限定するものではないが、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、又はその他のデンプン、ゼラチン、天然ゴム及び合成ゴム、例えばアラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、その他のアルギン酸塩、トラガカント末、グアーガム、セルロース及びその誘導体(例えばエチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば2208、2906、2910)、ヒドロキシプロピルセルロース、二酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム(例えば顆粒又は粉末)、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストラート(dextrate)、カオリン、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファー化デンプン、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、その他のデンプン、アルファー化デンプン、その他のデンプン、粘土、他のアルギン、他のセルロース、ゴム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、その他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素化植物油(例えば落花生油、綿実油、ひまわり油、ごま油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、syloid(登録商標)シリカゲル(AEROSIL200、米国メリーランド州ボルティモアのダブリュ・アール・グレース社(W.R. Grace Co.)製)、合成シリカ凝集エアロゾル(米国テキサス州プレイノのデグサ社(Degussa Co.)より販売)、CAB‐O‐SIL(登録商標)(米国マサチューセッツ州ボストンのキャボット社(Cabot Co.)より販売されている焼成二酸化ケイ素製品)、着色剤及びこれらの混合物が挙げられる。
「対象者」又は「その必要のある対象者」という用語は、本明細書中では互換的に使用される。これらの用語は、治療すべき基礎疾患を有すると診断された患者を指す。通常、患者はヒトであろう。対象者は、現時点でその疾患に関連した症状を経験していてもよいし、過去に症状を経験していてもよい。加えて、「その必要のある対象者」は、たとえその疾患の診断がまだなされていないとしても、特定の疾患を発症するリスクを有する患者、又は疾患の生理的システム(physiological systems)を1以上訴えている患者であってよい。
本明細書中で使用されるように、用語「治療」又は「治療する(こと)」は互換的に使用される。これらの用語は、有益な又は望まれる結果、例えば、限定するものではないが治療的有用性を得るための手法を指す。治療的有用性には、治療されている基礎疾患の根絶又は改善が含まれ;さらには、患者がなおもその基礎疾患に罹患しているとしても、患者に改善が観察されるような、基礎疾患に関連する症状のうち1以上の根絶又は改善も含まれる。
本明細書中で使用されるように、用語「場合により置換された」は、「非置換の又は置換された」と互換的に使用することができる。用語「置換された」は、指定された基(group)の中の1以上の水素原子が、指定された基(radical)に置き換わることを指す。例えば、置換されたアリール、ヘテロシクリルなどは、各々の残基の1以上のH原子が、ハロゲン、ハロアルキル、アルキル、(C1‐8)ヒドロカルビル、アシル、アルコキシアルキル、ヒドロキシ低級アルキル、カルボニル、フェニル、ヘテロアリール、ベンゼンスルホニル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ハロアルコキシ、オキサアルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル[すなわち‐C(=O)O‐アルキル]、カルボキサミド[すなわち‐C(=O)NH]、アルキルアミノカルボニル[すなわち‐C(=O)NH‐アルキル]、シアノ、アセトキシ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルコキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、アリールアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アルキルアミノアルキル、ヘテロシクリルアミノアルキル、ヘテロシクリルアルキルアミノアルキル、シクロアルキルアミノアルキル、シクロアルキルアルキルアミノアルキル、アリールアミノアルキル、及びアリールアルキルアミノアルキル、メルカプト、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、ベンジル、ヘテロシクリル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ヘテロアリールオキシ、アミノスルホニル、アミジノ、グアニジノ、ウレイド、‐SOアルキル、‐SONH、又は‐SONHアルキルに置き換えられた、アリール又はヘテロシクリルを指す。好ましい置換基(subsitutents)は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ベンゼンスルホニル、(C‐C)アルコキシカルボニル[すなわち‐C(=O)O(C‐C)アルキル]、カルボキサミド[すなわち‐C(=O)NH]、(C‐C)アルキルアミノカルボニル[すなわち‐C(=O)NH‐(C‐C)アルキル]、(C‐C)アルキルアミノ、ジ(C‐C)アルキルアミノ、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)ジアルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルチオ、(C‐C)アルキルスルホニルアミノ、(C‐C)アルキルスルフィニル、(C‐C)アルキルスルホニル、フェノキシ、及びベンジルオキシである。
別段の定めがない限り、アルキルは直鎖状又は分岐したヒドロカルビルである。別段の定めがない限り、非置換のアルキルは1~20個の炭素原子(例えば1~6個の炭素原子)を有する。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s‐及びt‐ブチルなどが挙げられる。
炭化水素又はヒドロカルビル(置換基として)には、アルキル、シクロアルキル、ポリシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール及びこれらの組み合わせが挙げられる。例としては、シクロプロピルメチル、ベンジル、フェネチル、シクロヘキシルメチル、カンフォリル及びナフチルエチルが挙げられる。炭化水素とは、元素成分として水素及び炭素のみから成っている任意の置換基を指す。シクロアルキルはヒドロカルビルの下位集合であり、炭素原子3~8個の環式炭化水素基が含まれる。シクロアルキル基の例には、c‐プロピル、c‐ブチル、c‐ペンチル、ノルボルニルなどが挙げられる。
別段の定めがない限り、用語「炭素環(カルボサイクル)」は、環原子がすべて任意の酸化状態の炭素である環系である。よって(C‐C)炭素環は、非芳香族系及び芳香族系の両方、例えばシクロプロパン、ベンゼン及びシクロヘキセンのような系を指し;(C‐C12)炭素多環は、ノルボルナン、デカリン、インダン及びナフタレンのような系を指す。炭素環は、特に限定されない限り、単環、二環及び多環を指す。
オキサアルキルは、1以上の炭素(及びその関連する水素)が酸素によって置き換えられたアルキル残基を指す。例としては、メトキシプロポキシ、3,6,9‐トリオキサデシルなどが挙げられる。オキサアルキルという用語は、該用語が当分野で理解されているとおりの意味であり[全米化学協会により出版された”Naming and Indexing of Chemical Substances for Chemical Abstracts”, 196を参照のこと、ただし127(a)の規定を除く]、すなわち該用語は、酸素がその隣接する原子に対して単結合によって結合している(エーテル結合を形成している)化合物を指し;カルボニル基に見られるような二重結合した酸素は指していない。アルコキシ又はアルコキシルは、酸素を介して親構造に結合した直鎖又は分岐構造の1~8個の炭素原子の基を指す、オキサアルキルの下位集合である。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。低級アルコキシは、1~4個の炭素を含有する基を指す。本出願の目的に関しては、アルコキシ及び低級アルコキシにはメチレンジオキシ及びエチレンジオキシが挙げられる。
別段の定めがない限り、アシルは、ホルミルと、カルボニル官能基によって親構造に結合した飽和、不飽和及び芳香族並びにこれらの組み合わせである直鎖、分岐鎖、環式の構造の1、2、3、4、5、6、7及び8個の炭素原子の基とを指す。アシル残基の1以上の炭素は、親への結合部位がカルボニルである限り、窒素、酸素又は硫黄に置き換えられてよい。例としては、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、プロピオニル、イソブチリル、t‐ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。低級アシルは、1~4個の炭素を含有する基を指す。二重結合した酸素は、それ自体を置換基として指す場合「オキソ」と呼ばれる。
アリール及びヘテロアリールは、(i)フェニル基(若しくはベンゼン)又は、O、N、若しくはSから選択された1~4個のヘテロ原子を含有する単環式の5員若しくは6員ヘテロ芳香環;(ii)O、N、若しくはSから選択された0~4個のヘテロ原子を含有する、二環式の9員若しくは10員の芳香環若しくはヘテロ芳香環構造;又は(iii)O、N、若しくはSから選択された0~5個のヘテロ原子を含有する、三環式の13員若しくは14員の芳香環又はヘテロ芳香環構造、を意味する。6員~14員芳香族炭素環には例えばベンゼン、ナフタレン、インダン、テトラリン、及びフルオレンが含まれ、5員~10員芳香族ヘテロ環には例えばイミダゾール、ピリジン、インドール、チオフェン、ベンゾピラノン、チアゾール、フラン、ベンゾイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピリミジン、ピラジン、テトラゾール及びピラゾールが含まれる。本明細書中で使用されるように、アリール及びヘテロアリールは、1以上の環が芳香環であるが必ずしも全ての環が芳香環であるとは限らない残基を指す。
アリールアルキルは、アリール残基がアルキルによって親構造に結合している置換基を指す。例としてはベンジル、フェネチルなどが挙げられる。ヘテロアリールアルキルは、ヘテロアリール残基がアルキルによって親構造に結合している置換基を指す。1つの実施形態では、アリールアルキル又はヘテロアリールアルキルのアルキル基は炭素が1~6個のアルキル基である。例としては、例えばピリジニルメチル、ピリミジニルエチルなどが挙げられる。
ヘテロ環は、1~4個の炭素がN、O、及びSで構成される群から選択されたヘテロ原子によって置き換えられた、シクロアルキル又はアリール炭素環残基を意味する。窒素及び硫黄のヘテロ原子は場合により酸化していてもよく、窒素ヘテロ原子は場合により四級化していてもよい。別段の定めがない限り、ヘテロ環は非芳香族(すなわち脂肪族)でも芳香族でもよい。ヘテロ環の例には、ピロリジン、ピラゾール、ピロール、インドール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾジオキサン、ベンゾジオキソール(置換基として存在する場合は一般にメチレンジオキシフェニルと呼ばれる)、テトラゾール、モルホリン、チアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサゾリン、イソオキサゾール、ジオキサン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。ヘテロアリールとはヘテロ環が芳香族であるヘテロ環の下位集合であることに注目されたい。ヘテロ芳香環の例には、フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ピロール、インドール、イソインドール、チオフェン、ベンゾチオフェン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、ピラゾール、インダゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、キノリン、イソキノリン、ピラジン、キノキサリン、アクリジン、ピリミジン、キナゾリン、ピリダジン、シンノリン、フタラジン、及びトリアジンが挙げられる。ヘテロシクリル残基の例としてはさらに、ピペラジニル、2‐オキソピペラジニル、2‐オキソピペリジニル、2‐オキソ‐ピロリジニル、2‐オキソアゼピニル、アゼピニル、4‐ピペリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、ベンゾイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル(thiamorpholinyl)、チアモルホリニルスルホキシド(thiamorpholinylsulfoxide)、チアモルホリニルスルホン(thiamorpholinylsulfone)、オキサジアゾリル、トリアゾリル及びテトラヒドロキノリニルが挙げられる。
酸素ヘテロ環は、環に少なくとも1つの酸素を含有するヘテロ環であり;追加の酸素及び他のヘテロ原子を含有してもよい。硫黄ヘテロ環は、環に少なくとも1つの硫黄を含有するヘテロ環であり;追加の硫黄及び他のヘテロ原子を含有してもよい。酸素ヘテロアリールは酸素ヘテロ環の下位集合であり;例としてはフラン及びオキサゾールが挙げられる。硫黄ヘテロアリールは硫黄ヘテロ環の下位集合であり;例としてはチオフェン及びチアジンが挙げられる。窒素ヘテロ環は、環に少なくとも1つの窒素を含有するヘテロ環であり;追加の窒素及び他のヘテロ原子を含有してもよい。脂肪族窒素ヘテロ環には、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロリジン、チオモルホリン、アゼチジン、アゼピン、及びオキサゼピンが挙げられる。窒素ヘテロアリールは窒素ヘテロ環の下位集合であり;例としてはピリジン、ピロール及びチアゾールが挙げられる。
本明細書中で使用されるように、また当業者には理解されるであろうように、「化合物」と述べる場合、さらに限定されることが明白でない限り、その化合物の塩を含むように意図される。よって例えば、上記に示したような「式Iの化合物」という記述は、遊離塩基としての、及びその塩としてのT32:
Figure 2023512823000006
(式中、Zは任意のカウンターイオンである)を含むことになる。特定の実施形態では、用語「式Iの化合物」は、該化合物又はその薬学的に許容可能な塩を指す。用語「薬学的に許容可能な塩」とは、薬学的に許容可能な無毒の酸又は塩基、例えば無機酸及び無機塩基並びに有機酸及び有機塩基から調製された塩を指す。本発明の化合物が塩基性である場合、本段落の上記に示されるように、塩は、無機酸及び有機酸を含む薬学的に許容可能な無毒の酸から調製することができる。本発明の化合物に適している薬学的に許容可能な酸付加塩には、酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸(ベシル酸)、安息香酸、ホウ酸、酪酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、炭酸、クエン酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、ナフチレンスルホン酸、硝酸、オレイン酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、ピバル酸、ポリガラクツロン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、テオクラティック(teoclatic)、p‐トルエンスルホン酸などの付加塩が挙げられる。化合物が酸性の側鎖を含有する場合、例えばT34のようにRがCOOHである場合、本発明の化合物に適している薬学的に許容可能な塩基付加塩には、限定するものではないが、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム及び亜鉛から作られた金属塩、又はリジン、アルギニン、N,N’‐ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N‐メチルグルカミン)及びプロカインから作られた有機塩が挙げられる。さらなる薬学的に許容可能な塩には、適切な場合、1~20個の炭素原子を有するアルキルに結合した、無毒なアンモニウムカチオン、並びにカルボン酸、スルホン酸及びホスホン酸アニオンが挙げられる。
<治療方法>
本明細書中に記載された組成物は、聴力損失(例えば感音性の聴力損失)及び/又は前庭機能障害を有するか又はその発症リスクを有する対象者に対し、様々な経路で、例えば中耳又は内耳への局所投与(例えば前庭窓、正円窓、若しくは半規管(例えば水平半規管)に対するか若しくはこれらを介した、又は経鼓膜若しくは中耳内注射による投与)、静脈内、非経口的、皮内、経皮的、筋肉内、鼻腔内、皮下、経皮的、気管内、腹腔内、動脈内、血管内、吸入、灌流、灌注、及び経口投与により、投与することができる。任意の所定事例での投与に最も適した経路は、投与される特定の組成物、患者、医薬の製剤化方法、投与方法(例えば投与時間及び投与経路)、患者の年齢、体重、性別、治療される疾患の重症度、患者の食事療法、並びに患者の排出率に応じて様々となろう。組成物は、1回、又は2回以上(例えば、年1回、年2回、年3回、隔月、月1回、又は隔週で)投与することができる。
本明細書中に記載されるようにして治療可能な対象者は、聴力損失及び/又は前庭機能障害を有するか又はその発症リスクを有する対象者(例えば、聴力損失、前庭機能障害、又は両方を有するか又はその発症リスクを有する対象者)である。本明細書中に記載された組成物及び方法は、蝸牛有毛細胞の損傷(例えば音響外傷、疾患若しくは感染症、頭部外傷、耳毒性薬物、若しくは加齢に関係する損傷)を有するか若しくは損傷を起こすリスクを有する対象者、前庭有毛細胞の損傷(例えば疾患若しくは感染症、頭部外傷、耳毒性薬物、若しくは加齢に関係する損傷)を有するか若しくは損傷を起こすリスクを有する対象者、感音性聴力損失、聴覚消失、若しくはオーディトリー・ニューロパチーを有するか若しくはその発症リスクを有する対象者、前庭機能障害(例えば浮動性眩暈、回転性眩暈、平衡感覚の損失、両側性前庭機能低下、動揺視、若しくは平衡障害)を有するか若しくは発症リスクを有する対象者、耳鳴(例えば耳鳴のみ、若しくは感音性聴力損失若しくは前庭機能障害に関連する耳鳴)を有する対象者、聴力損失及び/若しくは前庭機能障害に関連する遺伝子突然変異を有する対象者、又は、遺伝性難聴、聴覚消失、オーディトリー・ニューロパチー、耳鳴、若しくは前庭機能障害の家族歴を有する対象者を治療するために使用することができる。いくつかの実施形態では、対象者は、有毛細胞(例えば蝸牛又は前庭の有毛細胞)の損失に関連するか又は起因する聴力損失及び/又は前庭機能障害を有するか又はその発症リスクを有している。本明細書中に記載された方法は、本明細書中に記載された組成物を用いる治療又は該組成物の投与に先立って、聴力損失及び/又は前庭機能障害に関係していることが知られた遺伝子の1以上の突然変異について対象者をスクリーニングするステップを含むことができる。当業者に既知の標準的な方法(例えば遺伝子検査)を使用して、対象者を遺伝子突然変異についてスクリーニングすることが可能である。本明細書中に記載された方法はさらに、本明細書中に記載された組成物を用いる治療又は該組成物の投与に先立って、対象者の聴力及び/又は前庭機能を評価するステップを含むことができる。聴力は、標準的な試験、例えばオージオメトリー、聴性脳幹反応(ABR)、蝸電図法(ECOG)、及び耳音響放射などを使用して評価することができる。前庭機能は、標準的な試験、例えば眼球運動試験(例えば電気眼振図(ENG)又はビデオ式眼振計(VNG))、前庭眼球反射(VOR)の試験(例えば、ベッドサイドで又はビデオ式ヘッドインパルステスト(VHIT)を使用して実施可能なヘッドインパルス検査(Halmagyi‐Curthoysテスト)、又はカロリー反射テスト)、姿勢図検査、回転椅子検査、ECOG、前庭誘発筋電位(VEMP)、及び例えばMancini and Horak, Eur J Phys Rehabil Med, (伊), 2010, Vol. 46, p. 239に記載されたもののような専門の臨床平衡機能検査、を使用して評価することができる。これらの試験はさらに、本明細書中に記載された組成物を用いる治療又は該組成物の投与の後で対象者の聴力及び/又は前庭機能を評価するために使用することもできる。本明細書中に記載された組成物及び方法は、聴力損失及び/若しくは前庭機能障害の発症リスクを有する患者、例えば、聴力損失若しくは前庭機能障害の家族歴(例えば遺伝性の聴力損失若しくは前庭機能障害)を有する患者、聴覚障害若しくは前庭機能障害をまだ示していないが聴力損失若しくは前庭機能障害に関連した遺伝子突然変異を有する患者、又は、後天性の聴力損失のリスク因子(例えば音響外傷、疾患若しくは感染症、頭部外傷、耳毒性薬物、若しくは加齢)若しくは前庭機能障害のリスク因子(例えば疾患若しくは感染症、頭部外傷、耳毒性薬物、若しくは加齢)にさらされた患者に対して予防的処置として用いられてもよい。
本明細書中に記載された組成物及び方法は、対象者の有毛細胞の再生(例えば蝸牛及び/又は前庭の有毛細胞の再生)を誘発又は増大させるために使用することができる。有毛細胞の再生を誘発又は増大させる組成物から恩恵を受けるかもしれない対象者には、有毛細胞の損失(例えば、外傷(例えば音響外傷若しくは頭部外傷)、疾患若しくは感染症、耳毒性薬物、又は加齡と関係する有毛細胞の損失)の結果として聴力損失又は前庭機能障害を患う対象者、及び異常な有毛細胞(例えば、正常な有毛細胞と比較して正しく機能しない有毛細胞)、損傷した有毛細胞(例えば、外傷(例えば音響外傷若しくは頭部外傷)、疾患若しくは感染症、耳毒性薬物、又は加齡と関係する有毛細胞の損傷)、又は遺伝子突然変異若しくは先天異常が原因で数が少ない有毛細胞を備えた対象者が含まれる。
本明細書中に記載された組成物及び方法はさらに、耳毒性薬物を用いる治療を受けていたか、又は耳毒性薬物を用いる治療を現在受けているか若しくは間もなく開始する予定の対象者において、耳毒性薬物により引き起こされる有毛細胞の損傷又は死(例えば蝸牛有毛細胞及び/又は前庭有毛細胞の損傷又は死)が原因で生じる聴力損失及び/又は前庭機能障害を予防又は低減するために使用することも可能である。耳毒性薬物は内耳の細胞に対して毒性を有し、感音性聴力損失、前庭機能障害(例えば回転性眩暈、浮動性眩暈、平衡失調、両側性前庭機能低下、動揺視、又は平衡障害)、耳鳴、又はこれらの状態の組み合わせを引き起こす可能性がある。耳毒性を有することが見出されている薬物には、アミノグリコシド系抗生物質(例えばゲンタマイシン、ネオマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、カナマイシン、バンコマイシン、及びアミカシン)、バイオマイシン、抗新生物薬(例えばシスプラチン、カルボプラチン、及びオキサリプラチンのようなプラチナ含有化学療法剤)、ループ利尿薬(例えばエタクリン酸及びフロセミド)、サリチル酸塩(例えば、特に高用量のアスピリン)、及びキニーネが挙げられる。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載された方法及び組成物は、両側性前庭機能低下又は動揺視を治療するために使用することができる。両側性前庭機能低下及び動揺視は、アミノグリコシドによって引き起こされる場合がある(例えば、本明細書中に記載された方法及び組成物は、アミノグリコシド誘発性の両側性前庭機能低下又は動揺視を有するか又は発症リスクを有する対象者の有毛細胞の再生を促進又は増大させるために使用することができる)。
治療は、本明細書中に記載された化合物を含有する組成物の様々な単位用量での投与を含むことができる。各々の単位用量は、通常は所定量の治療用組成物を含有することになろう。投与される量、並びに特定の投与経路及び剤型は、臨床治療分野の当業者の技能の範囲内にある。単位用量は単回注射として投与される必要はなく、設定期間にわたる持続注入を含んでもよい。投薬は、内耳(例えば蝸牛及び/又は前庭系)への損傷を最小限にするために、注入速度を制御するシリンジポンプを使用して実施されてもよい。
本明細書中に記載された組成物は、聴力を改善し、前庭機能を改善し(例えば、平衡機能を改善するか又は浮動性眩暈若しくは回転性眩暈を低減し)、耳鳴を低減し、両側性前庭機能低下を治療し、動揺視を治療し、平衡障害を治療し、有毛細胞の再生(例えば蝸牛及び/若しくは前庭の有毛細胞の再生)を増大若しくは誘発し、有毛細胞数を増加させ、YAPを活性化し、及び/又は、LATSを阻害するのに十分な量で投与される。聴力は、標準的な聴力検査(例えばオージオメトリー、ABR、蝸電図法(ECOG)、及び耳音響放射)を使用して評価することが可能であり、かつ治療前に得られた聴力計測結果と比較して改善される可能性がある。前庭機能は、平衡機能及び回転性眩暈に関する標準的な試験(例えば眼球運動試験(例えばENG又はVNG)、姿勢図検査、VOR試験(例えばヘッドインパルステスト(Halmagyi‐Curthoysテスト、例えばVHIT)、又はカロリー反射テスト)、回転椅子検査、ECOG、VEMP、専門の臨床平衡機能検査)を使用して評価することが可能であり、かつ治療前に得られた計測結果と比較して改善される可能性がある。いくつかの実施形態では、組成物は対象者が語音を理解する能力を改善するのに十分な量で投与される。本明細書中に記載された組成物はさらに、(例えば、聴力損失若しくは前庭機能障害に関連した遺伝子突然変異を有するか、聴力損失若しくは前庭機能障害の家族歴(例えば遺伝性の聴力損失若しくは前庭機能障害)を有するか、聴力損失若しくは前庭機能障害に関連するリスク因子(例えば耳毒性薬物、頭部外傷、疾患若しくは感染症、若しくは音響外傷)に曝露したが難聴若しくは前庭機能障害(例えば回転性眩暈、浮動性眩暈、若しくは平衡失調)を示していない対象者において、又は軽度~中等度の聴力損失若しくは前庭機能障害を示す対象者において)感音性聴力損失及び/又は前庭機能障害の発症又は進行を遅延させるか又は予防するのに十分な量で投与することもできる。上記の効果は、本明細書中に記載された組成物の投与の後、例えば1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、15週間、20週間、25週間以内、又はそれ以上後に、生じる可能性がある。患者は、治療に使用された用量及び投与経路に応じて、組成物の投与後1か月、2か月、3か月、4か月、5か月、6か月又はそれ以上後に、評価を受けることができる。評価の結果に応じて、患者は追加の治療を受けてもよい。
<化合物の調製>
以下の略語:THF(テトラヒドロフラン)、MeOH(メタノール)、DCM(ジクロロメタン)、DMF(N,N‐ジメチルホルムアミド)、ACN(アセトニトリル)、EtOH(エタノール)、EtOAc(酢酸エチル)、IPA(2‐プロパノール)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、MTBE(メチルtert‐ブチルエーテル)、TEA(トリエチルアミン)、DIPEA(N,N‐ジイソプロピルエチルアミン)、TMEDA(テトラメチルエチレンジアミン)、DMAP(N,N‐ジメチルピリジン‐4‐アミン)、EDCI(N‐(3‐ジメチルアミノプロピル)‐N’‐エチルカルボジイミド塩酸塩)、HOBt(1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物)、HBTU((2‐(1H‐ベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐1,1,3,3‐テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート)、TP(プロパンホスホン酸無水物)、TBAI(テトラブチルアンモニウムヨージド)、LAH(水素化アルミニウムリチウム)、XPhos(2‐ジシクロヘキシルホスフィノ‐2’,4’,6’‐トリイソプロピルビフェニル)、TFA(トリフルオロ酢酸)が合成経路において使用されている。
分取HPLC精製は、適切な疎水性固定相を使用し、場合によってはHCl、ギ酸、TFA、又はNHHCOのような添加剤を使用した、水/アセトニトリルグラジエントの使用を指す。
本発明の化合物は、以下の一般スキームI‐IV及びより詳細にはスキーム1-69に示すようにして調製することができる。中間物及び例示化合物の合成に関する詳細な説明も以下に開示する。
Figure 2023512823000007
スキームIに示されるように、イミン基を含有する式(Ia)で表される化合物が、当業者に周知のカップリング条件下にて式(Ib)(式中のXはクロロ、ブロモ又は‐OH)で表される化合物で処理されると、式Iで表される化合物が得られる。式(Ib)(式中のXはクロロである)の化合物と式(Ia)の化合物との反応のための典型的な条件には、限定するものではないが、該化合物の等モル混合物をクロロホルム又はジクロロメタンのような溶媒中で、塩基、例えば限定するものではないがトリエチルアミン及びN,N‐ジメチルピリジン‐4‐アミン(DMAP)の存在下、5~25℃で1~12時間撹拌することが含まれる。式(Ib)(式中のXは‐OHである)の化合物と式(Ia)の化合物との酸カップリング条件には、限定するものではないが、該化合物の等モル混合物を、カップリング試薬、例えば限定するものではないがN‐(3‐ジメチルアミノプロピル)‐N’‐エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)、1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt)、((2‐(1H‐ベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐1,1,3,3‐テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、プロパンホスホン酸無水物(TP)と共に、塩基、例えば限定するものではないがN,N‐ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)の存在下、限定するものではないがDMF、EtOAc及びピリジンのような溶媒の中で、撹拌することが含まれる。典型的な反応は、25~110℃で1~12時間行なうことができる。
Figure 2023512823000008
スキームIIに示されるように、式(IIa)で表される化合物が、本発明の代表化合物である式Iの化合物に変換されてもよい。典型的な条件には、限定するものではないが、式(IIa)の化合物をDMF中25℃にて炭酸カリウム(KCO)で処理し、続いてR‐Y(Rは式Iにおいて定義されており、Yはクロロ、ブロモ、ヨード、メシル又はトシラートである)のような試薬を添加することが含まれる。典型的な反応は、アルキル化を促進するためにマイクロ波反応装置にて100℃で行なうことができる。
Figure 2023512823000009
スキームIの式(Ia)で表される化合物は、スキームIIIに略述された方法に従って調製可能である。式(IIIa)で表される化合物を、DMF中25℃にて炭酸カリウム(KCO)で処理し、続いてR‐Y(Rは式Iにおいて定義されており、かつYはクロロ、ブロモ、ヨード、メシル又はトシラートである)のような試薬を添加すると、式(IIIb/Ia)で表される化合物が得られる。典型的な反応は、アルキル化を促進するためにマイクロ波反応装置にて100℃で行なうことができる。
Figure 2023512823000010
スキームIVは、スキームIの式(Ia)で表される化合物の別の代替調製法について説明している。式(IVa)で表される化合物を、エチルN‐(チオキソメチレン)カルバマート及びテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)で処理すると、式(IVb)で表される化合物が得られる。式(IVb)で表される化合物を、アセトニトリル中で炭酸セシウム(CsCO)の存在下、式(IVc)で表される化合物で処理すると、式(IVd)で表される化合物が得られる。式(IVd)で表される化合物を、N,N‐ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)の存在下、塩化スルホニル(SOCl)で処理すると、式(IVe)で表される化合物が得られる。式(IVe)で表される化合物を水酸化ナトリウム(NaOH)で処理すると、式(IVf/Ia)で表される化合物が得られる。
スキームIで使用される酸Ibは表Aに示されている。既知の酸については、参照カラムにCAS番号が示されている。その他の酸全てについての合成スキームが本願に示されている。
Figure 2023512823000011
スキームIで使用され、かつスキームIIIに略述された方法で調製される中間体Ia/IIIbは、表Bに示されている。
Figure 2023512823000012
Figure 2023512823000013
Figure 2023512823000014
スキームIで使用され、かつスキームIVに略述された方法で調製される中間体Ia/IVfは、表Cに示されている。
Figure 2023512823000015
Figure 2023512823000016
Figure 2023512823000017
Figure 2023512823000018
表Dの中間体の調製はスキーム51~52に示されている。
Figure 2023512823000019
<中間体B1の調製>
Figure 2023512823000020
2‐チアゾールアミン(10.00g、99.86mmol、1.0当量)のDMF(200mL)中の溶液に、クロロメチルベンゼン(18.96g、149.8mmol、1.5当量)を添加した。反応混合物を80℃に加熱して12時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮した。結果として生じた残留物をEtOAc(200mL)で希釈した。NaOH水溶液(100mL、40%(重量%))を0℃で添加し、0℃で1時間撹拌した。該混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(3×100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して残留物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=5:1→1:1)により精製して、3‐ベンジルチアゾール‐2(3H)‐イミンB1(13.00g、粗製)を黄色の油として得た。
<中間体B1を調製する代替法>
Figure 2023512823000021
<エチルN‐(ベンジルカルバモチオイル)カルバマート>
フェニルメタンアミン(5.00g、46.7mmol、1.0当量)及びO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(O-ethyl carbonisothiocyanatidate)(6.43g、49.0mmol、1.05当量)の酢酸エチル(40mL)中の溶液に、TMEDA(0.54g、4.67mmol、0.1当量)を窒素雰囲気下、25℃で添加した。該混合物を25℃で6時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物を石油エーテル及び酢酸エチルの溶液(v/v=10/1、55mL)で2回トリチュレーションし、10.0gのエチルN‐(ベンジルカルバモチオイル)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (br. s, 1H), 10.22 (br. t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.39 - 7.23 (m, 5H), 4.81 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.21 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(ベンジルカルバモチオイル)カルバマート(4.00g、16.8mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(13.7g、42.0mmol、2.5当量)のアセトニトリル(50mL)中の混合物に、2‐クロロアセトアルデヒド(13.2g、67.2mmol、4.0当量)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌し、氷水(20mL)の中へ注ぎ入れ、次いでMTBE(2×200mL)で抽出した。有機相を合わせてブライン(2×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100:1→3:1)により精製し、5.00gの(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを黄色固形物として得た。 LCMS (m/z [M+H]+): 280.9.
<(Z)‐エチル(3‐ベンジルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(5.00g、12.4mmol、1.0当量)及びジイソプロピルエチルアミン(4.81g、37.2mmol、3.0当量)のテトラヒドロフラン(50mL)中の混合物に、塩化チオニル(1.48g、12.4mmol、1.0当量)を添加した。該混合物を25℃で16時間撹拌し、次に氷水(20mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機相を合わせてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100:1→4:1)により精製し、2.80gの(Z)‐エチル(3‐ベンジルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.36 - 7.28 (m, 5H), 7.22 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.31 (s, 2H), 4.20 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.30 (t, J = 7.2Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 262.9.
<中間体B1>
(Z)‐エチル(3‐ベンジルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(2.80g、9.06mmol、1.0当量)及び水酸化ナトリウム(7.25g、181mmol、20当量)のエタノール(20mL)中の混合物を、50℃で1.5時間撹拌した。該混合物を氷水(20mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(5×100mL)で抽出した。有機相を合わせてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、1.60gの3‐ベンジルチアゾール‐2(3H)‐イミンB1を黄色ゴム状物として得た。
<中間体B2の調製>
Figure 2023512823000022
2‐チアゾールアミン(1.00g、9.99mmol、1.0当量)のEtOH(10mL)中の溶液に、MeI(1.84g、13.0mmol、808μL、1.3当量)を添加した。反応混合物を90℃で12時間撹拌した。この懸濁液をフィルタ処理し、固形物をEtOH(60mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させた。該固形物を回収して40%NaOH水溶液(10mL)で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機層を合わせて40%NaOH水溶液(3×10mL)及びブライン(3×10mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して残留物を生じ、160mgの3‐メチル‐チアゾール‐2‐アミンB2を得た。
<中間体B3の調製>
Figure 2023512823000023
2‐チアゾールアミン(3.00g、30.0mmol、1.0当量)及びヨウ化エチルEtI(6.07g、38.9mmol、1.3当量)のEtOH(30mL)中の混合物を脱気してNで3回パージし、N雰囲気下、90℃で12時間撹拌した。反応混合物を40%NaOH水溶液(50mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層を合わせて40%NaOH水溶液(3×20mL)及びブライン(3×20mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、2.80gの3‐エチルチアゾール‐2(3H)‐イミンB3を暗赤色の油として得た。
<中間体B4の調製>
Figure 2023512823000024
2‐チアゾールアミン(120mg、1.20mmol、1.0当量)、tert‐ブチル(4‐ブロモブタン‐2‐イル)カルバマート(302mg、1.20mmol、1.0当量)及びDIPEA(170mg、1.32mmol、230□L、1.1当量)の混合物を、5mLの密封チューブの中で、90℃で4時間撹拌した。反応混合物をMeOH(1mL)で希釈し、該混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1→0/1、その後酢酸エチル/水酸化アンモニウム(25%)=50/1)により精製して、30mgのtert‐ブチル(4‐(2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)ブタン‐2‐イル)カルバマートB4を黄色の油として得た。
<中間体B5の調製>
Figure 2023512823000025
2‐チアゾールアミン(1.00g、10.0mmol、1.0当量)及び4‐(ブロモメチル)ベンゾニトリル(1.96g、10.0mmol、1.0当量)のi‐PrOH(20mL)中の混合物を、60℃で12時間撹拌した。反応混合物をフィルタ処理して固形物を回収し、これを20mLのEtOAcで洗浄し、真空乾燥して2.1gの2‐アミノ‐3‐(4‐シアノベンジル)チアゾール‐3‐イウムB5を黄色固形物として得た。
<中間体B6の調製>
Figure 2023512823000026
2‐チアゾールアミン(1.00g、9.99mmol、1.0当量)及び(ブロモメチル)シクロヘキサン(1.77g、9.99mmol、1.39mL、1.0当量)のDMF(10mL)中の溶液に、TBAI(1.84g、4.99mmol、0.5当量)を室温で添加した。次いで反応混合物をN下にて85℃で12時間撹拌した。該混合物にさらに1.0当量の(ブロモメチル)シクロヘキサンを添加し、反応混合物をN下にて100℃でさらに24時間撹拌した。該反応混合物を飽和NaHCO水溶液(100mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(3×50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル/MeOH=0:1:0→0:1:1)により精製し、428mgの3‐(シクロヘキシルメチル)チアゾール‐2(3H)‐イミンB6を黄色固形物として得た。
<中間体B7の調製>
Figure 2023512823000027
<5‐(クロロメチル)‐1‐メチル‐1H‐ピラゾール>
(1‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐イル)メタノール(200mg、1.78mmol、1.0当量)をDCM(4mL)に含めて撹拌中の溶液に、SOCl(0.32mL)を25℃で滴下により添加した。次いで反応混合物をN下にて25℃で2時間撹拌した。該反応混合物を水(20mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液でpH8に調整した。該溶液をEtOAc(3×20mL)で抽出し、有機層を合わせてブライン(3×10mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、200mgの粗製の5‐(クロロメチル)‐1‐メチル‐1H‐ピラゾールを黄色油として得た。 1H NMR: (400MHz, CHLOROFORM-d) δ 7.41 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 6.28 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.62 (s, 2H), 3.93 (s, 3H).
<中間体B7>
5‐(クロロメチル)‐1‐メチル‐1H‐ピラゾール(120mg、919μmol、1.0当量)のi‐PrOH(1mL)中の溶液に、2‐チアゾールアミン(74mg、735μmol、0.8当量)を室温で添加し、次いでN下にて60℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル/MeOH=1:1:0→0:1:0→0:1:9)により精製し、76mgの3‐((1‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐イル)メチル)チアゾール‐2(3H)‐イミンB7を黄色固形物として得た。
<中間体B8の調製>
Figure 2023512823000028
エチル2‐アミノチアゾール‐4‐カルボキシラート(2.00g、11.6mmol、1.0当量)のi‐PrOH(20mL)中の溶液に、(ブロモメチル)ベンゼン(1.38mL、11.6mmol、1.0当量)を25℃で添加した。該混合物を80℃に加熱して6時間撹拌した。該反応混合物を室温まで冷却して3日間放置した。沈殿物をフィルタ処理により回収し、濾過ケークを高真空下で乾燥させて0.80gのエチル3‐ベンジル‐2‐イミノ‐2,3‐ジヒドロチアゾール‐4‐カルボキシラートB8を白色固形物として得た。
<中間体B9の調製>
Figure 2023512823000029
5‐メチル‐2‐チアゾールアミン(1.00g、8.76mmol、1.0当量)のアセトン(15mL)中の溶液に、ブロモメチルベンゼン(1.65g、9.63mmol、1.1当量)を25℃で添加した。反応混合物を70℃に加熱して5時間撹拌した。該反応混合物を25℃に冷却し、NaOH水溶液(2N)を添加してpH>7.0に調整した。該反応混合物のフィルタ処理を行い、濾過ケークをアセトン(5mL)、MTBE(10mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、1.1gの粗製の3‐ベンジル‐5‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イミンB9を褐色固形物として得た。構造をNOEで確認した。
<中間体B10の調製>
Figure 2023512823000030
2‐チアゾールアミン(100mg、998μmol、1.0当量)、2‐(ブロモメチル)ピリジン(278mg、1.10mmol、1.1当量、HBr)及びKCO(152mg、1.10mmol、1.1当量)のアセトン(5mL)中の混合物を脱気してNで3回パージし、次いで該反応混合物をN雰囲気下にて60℃で5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製し、100mgの化合物3‐(ピリジン‐2‐イルメチル)チアゾール‐2(3H)‐イミンB10を白色固形物として得た。
<中間体B11の調製>
Figure 2023512823000031
2‐チアゾールアミン(0.30g、3.0mmol、1.0当量)のi‐PrOH(5mL)中の溶液に、2‐(ブロモメチル)ベンゾニトリル(587mg、3.00mmol、1.0当量)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌し、次に60℃に加熱してさらに4時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で直接濃縮して残留物を得て、これをシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/MeOH)により精製し、0.41gの2‐((2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)メチル)ベンゾニトリルB11を黄色固形物として得た。
<中間体B12の調製>
Figure 2023512823000032
2‐ブロモエチルベンゼン(3.70g、20.0mmol、1.0当量)のi‐PrOH(35mL)中の溶液に、2‐チアゾールアミン(2.00g、20.0mmol、1.0当量)を添加した。反応混合物を80℃で12時間撹拌した。該反応混合物を室温に冷却し、次いで直接濃縮して残留物を取得し、これを逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して2.00gの化合物3‐フェネチルチアゾール‐2(3H)‐イミンB12を淡黄色固形物として得た。
<中間体B13の調製>
Figure 2023512823000033
<(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)メチル4‐メチルベンゼンスルホナート>
(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)メタノール(2.00g、17.2mmol、1.0当量)の2‐メチルテトラヒドロフラン(20mL)中の溶液に、NaOH(4.13g、51.6mmol、純度50%、3.0当量)を添加し、続いて4‐メチルベンゼンスルホニルクロリド(5.91g、31.0mmol、1.8当量)の2‐メチルテトラヒドロフラン(6mL)中の溶液を0℃で滴下により添加した。次いで反応混合物を25℃で12時間撹拌した。該反応混合物をHCl水溶液(6M)で希釈し、次に3.0mLのシクロヘキサンを添加した。この溶液を0℃で0.5時間撹拌したが固形物は沈殿しなかった。次に該混合物をEtOAc(3×60mL)で抽出し、有機層を合わせてブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い濾液を減圧下で濃縮して、4.2gの粗製の(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)メチル4‐メチルベンゼンスルホナートを白色固形物として得た。 LCMS (m/z [M+H]+): 271.1.
<中間体B13>
(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)メチル4‐メチルベンゼンスルホナート(2.70g、9.99mmol、1.0当量)及び2‐チアゾールアミン(1.00g、9.99mmol、1.0当量)のDMF(10mL)中の溶液に、TBAI(1.84g、4.99mmol、0.5当量)を室温で添加した。反応混合物をN下にて80℃で12時間撹拌した。該反応混合物を水(80mL)で希釈してEtOAc(3×60mL)で抽出し、有機層を合わせて廃棄し、水相をNaOH(純度50%)でpH=9に調整した。この水溶液をEtOAc(3×50mL)で抽出し、有機層を合わせてブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、500mgの3‐((テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)メチル)チアゾール‐2(3H)‐イミンB13を黄色固形物として得た。
<中間体B14の調製>
Figure 2023512823000034
2‐チアゾールアミン(0.60g、5.99mmol、1.0当量)のi‐PrOH(10mL)中の溶液に、メチル3‐(ブロモメチル)ベンゾアート(1.37g、5.99mmol、1.0当量)を添加した。該反応混合物を60℃で12時間撹拌した。反応混合物を25℃に冷却し、MTBEで希釈した。この懸濁液をデカンテーションし、減圧下で乾燥させて、1.5gの粗製生成物メチル3‐((2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)メチル)ベンゾアートB14を褐色固形物として得た。
<中間体B15の調製>
Figure 2023512823000035
2‐チアゾールアミン(100mg、1.00mmol、1.0当量)、2‐(ブロモメチル)ピリジン(278mg、1.10mmol、1.1当量、HBr)及びKCO(152mg、1.10mmol、1.1当量)のアセトン(5mL)中の混合物を脱気し、Nで3回パージした。該反応混合物をN雰囲気下にて60℃で5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製し、100mgの3‐(ピリジン‐2‐イルメチル)チアゾール‐2(3H)‐イミンB15を白色固形物として得た。
<中間体B16の調製>
Figure 2023512823000036
2‐チアゾールアミン(1.00g、9.99mmol、1.0当量)のEtOAc(20mL)中の溶液に、3‐(ブロモメチル)ベンゾニトリル(1.96g、9.99mmol、1.0当量)を25℃で添加した。反応混合物を次に25℃で12時間撹拌した。該反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、次にNaOH(100mL、40%)を0℃で添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。この溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(3×100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=5:1→EtOAc:NH・HO(25%)=100:1)により精製し、500mgの3‐((2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)メチル)ベンゾニトリルB16を黄色の油として得た。
<中間体B17の調製>
Figure 2023512823000037
<4‐(クロロメチル)‐1‐メチル‐1H‐ピラゾール>
(1‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)メタノール(500mg、4.46mmol、1.0当量)をDCM(1.6mL)に含めて撹拌中の溶液に、SOCl(2.39g、20.1mmol、1.46mL、4.5当量)を25℃で滴下により添加した。反応混合物をN下にて25℃で2時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮し、500mgの4‐(クロロメチル)‐1‐メチル‐1H‐ピラゾールを白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 7.79 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 4.68 (s, 2H), 3.81 (s, 3H).
<中間体B17>
4‐(クロロメチル)‐1‐メチル‐1H‐ピラゾール(450mg、3.45mmol、1.0当量)のDMF(4.5mL)中の溶液に、2‐チアゾールアミン(345mg、3.45mmol、1.0当量)を添加し、続いてKCO(953mg、6.89mmol、2.0当量)を室温で添加した。該混合物を次いでN下にて80℃で12時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈してEtOAc(3×20mL)で抽出し、有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル/MeOH=1:1:0→0:1:1)により精製し、50mgの3‐((1‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)メチル)チアゾール‐2(3H)‐イミンB17を黄色固形物として得た。
<中間体B18の調製>
Figure 2023512823000038
2‐オキサゾールアミン(0.50g、5.95mmol、1.0当量)のアセトン(10mL)中の溶液に、ブロモメチルベンゼン(1.12g、6.54mmol、777μL、1.1当量)を添加し、該混合物を60℃で5時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮し、0.70gの3‐ベンジルオキサゾール‐2(3H)‐イミンB18を黄色のゼリー状の油として得た。
<中間体B19の調製>
Figure 2023512823000039
4‐メチル‐2‐オキサゾールアミン(0.400g、3.26mmol、1.0当量)のi‐PrOH(2mL)中の溶液に、(ブロモメチル)ベンゼン(0.387mL 3.26mmol、1.0当量)を20℃で滴下により添加した。該反応混合物を80℃に加熱して3時間撹拌した。該混合物を減圧下で濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製して0.20gの3‐ベンジル‐4‐メチルオキサゾール‐2(3H)‐イミン2,2,2‐トリフルオロアセタートB19を黄色の油として得た。
<中間体B20の調製>
Figure 2023512823000040
エチル2‐イミノ‐3H‐オキサゾール‐4‐カルボキシラート(1.35g、8.65mmol)のイソプロピルアルコール(14mL)中の溶液に、ブロモメチルベンゼン(1.03mL、8.65mmol)を25℃で添加し、該混合物を80℃で12時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、沈殿物をフィルタ処理により回収した。濾過ケークを減圧下で乾燥させて、1.20gのエチル3‐ベンジル‐2‐イミノ‐2,3‐ジヒドロオキサゾール‐4‐カルボキシラートB20を白色固形物として得た。
<中間体C1の調製>
Figure 2023512823000041
<エチルN‐(フェニルカルバモチオイル)カルバマート>
アニリン(2.00g、21.48mmol、1.0当量)のEtOAc(20mL)中の溶液に、エチルN‐(チオキソメチレン)カルバマート(2.82g、21.48mmol、1.0当量)及びTMEDA(250mg、2.15mmol、0.1当量)を添加した。反応混合物を25℃で5時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で直接濃縮して黄色固形物を得た。該固形物をEtOH(10mL)に再溶解し、0.5時間撹拌し、次いでフィルタ処理した。濾過ケークをEtOH(2×5mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて3.70gのエチルN‐(フェニルカルバモチオイル)カルバマートを白色固形物として得た。
<(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(フェニルアミノ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(フェニルカルバモチオイル)カルバマート(2.70g、12.0mmol、1.0当量)及びCsCO(6.67g、20.5mmol、1.7当量)のCHCN(40mL)中の溶液に、2‐クロロアセトアルデヒド(2.95g、15.0mmol、1.3当量)を、温度を25℃未満に維持しながら添加した。添加後、反応混合物を25℃で12時間撹拌した。該反応混合物を20℃のMTBE(80mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(75ml)、ブライン(75mL)で洗浄し、NaSOで脱水してフィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、0.32gの粗製生成物(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(フェニルアミノ)メチレン)カルバマートを褐色の油として得た。
<(Z)‐エチル(3‐フェニルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
エチル(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(フェニルアミノ)メチレン)カルバマート(3.20g、12.0mmol、1.0当量)のTHF(40mL)中の溶液に、DIPEA(4.66g、36.0mmol、3.0当量)及びSOCl(1.43g、12.0mmol、1.0当量)を0℃で添加した。反応混合物を15℃未満で4時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMTBE(100mL)に再溶解し、飽和NaHCO水溶液を添加してpH8.0に調整した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、真空下で濃縮した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)により精製し、1.40gの(Z)‐エチル(3‐フェニルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。
<中間体C1>
(Z)‐エチル(3‐フェニルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.80g、3.22mmol、1.0当量)のEtOH(10mL)中の溶液に、6N NaOH(10mL、60.0mmol、19当量)を添加した。反応混合物を90℃で4時間撹拌した。該反応混合物を水(25mL)で希釈し、EtOAc(2×25mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで脱水し、濃縮して0.60gの粗製の3‐フェニルチアゾール‐2‐イミンC1を褐色固形物として得た。この粗製生成物を逆相MPLCにより精製し、0.23gの純粋な3‐フェニルチアゾール‐2(3H)‐イミンC1を褐色の油として得た。
<中間体C2の調製>
Figure 2023512823000042
<エチルN‐[(2‐ブロモ‐4‐ピリジル)カルバモチオイル]カルバマート>
2‐ブロモピリジン‐4‐アミン(5.00g、28.9mmol、1.0当量)、エチルN‐(チオキソメチレン)カルバマート(3.79g、28.9mmol、3.41mL、1.0当量)及びTMEDA(336mg、2.89mmol、436uL、0.1当量)のEtOAc(50mL)中の混合物を脱気し、室温にてNで3回パージを行い、次いで該反応混合物をN雰囲気下25℃で12時間撹拌した。該混合物を減圧下で直接濃縮して黄色固形物を得た。該固形物をEtOH(30mL)に再溶解し、10分間撹拌し、次いでフィルタ処理した。濾過ケークをEtOH(2×5mL)で洗浄し、次に減圧下で濃縮して4.2gのエチルN‐[(2‐ブロモ‐4‐ピリジル)カルバモチオイル]カルバマートを淡黄色固形物として得た。
<(Z)‐エチル(((2‐ブロモピリジン‐4‐イル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[(2‐ブロモ‐4‐ピリジル)カルバモチオイル]カルバマート(1.50g、4.93mmol、1.0当量)及びCsCO(2.73g、8.38mmol、1.7当量)のMeCN(30mL)中の溶液に、2‐クロロアセトアルデヒド(484mg、6.16mmol、397□L、1.2当量)を室温で添加した。添加後、反応混合物を25℃で12時間撹拌した。該混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。有機相を合わせてブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い真空下で濃縮した。(Z)‐エチル(((2‐ブロモピリジン‐4‐イル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(1.60g、粗製)を褐色の油として得た。
<(Z)‐エチル(3‐(2‐ブロモピリジン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐ブロモピリジン‐4‐イル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(1.60g、4.62mmol、1.0当量)のTHF(20mL)中の溶液に、DIPEA(1.79g、13.9mmol、2.42mL、3.0当量)及びSOCl(550mg、4.62mmol、335□L、1.0当量)を0℃で添加した。該反応混合物を20℃未満で12時間撹拌した。該混合物を飽和NaHCO水溶液(50mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。有機層を合わせてブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濃縮して1.40gの(Z)‐エチル(3‐(2‐ブロモピリジン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを褐色の油として得た。
<(Z)‐エチル(3‐(2‐((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(3‐(2‐ブロモピリジン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(700mg、2.13mmol、1.0当量)、NHBoc(750mg、6.40mmol、3.0当量)、KPO(1.81g、8.53mmol、4.0当量)、Pd(dba)(195mg、213μmol、0.1当量)及びキサントホス(123mg、213□mol、0.1当量)のジオキサン(10mL)中の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで該反応混合物をN雰囲気下110℃で12時間撹拌した。該混合物を水(30mL)の中に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1→1/1)により精製し、140mgの(Z)‐エチル(3‐(2‐((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ 8.37 (d, J= 5.50 Hz, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.43 (d, J= 4.75 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 5.50, 1.75 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 4.88 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 7.13 Hz, 2H), 1.54 (s, 9H), 1.26 (t, J = 7.07 Hz, 3H).
<中間体C2>
(Z)‐エチル(3‐(2‐((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)ピリジン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(110mg、302μmol、1.0当量)のEtOH(4mL)中の溶液に、NaOH(6M、4.0mL、80当量)を添加した。該反応混合物を60℃で2時間撹拌した。この混合物を水(30mL)で希釈し、THF(2×20mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、中間体C2であるtert‐ブチル(4‐(2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)ピリジン‐2‐イル)カルバマート(100mg、粗製)を褐色固形物として得た。
<中間体C3の調製>
Figure 2023512823000043
<エチルN‐(o‐トリルカルバモチオイル)カルバマート>
o‐トルイジン(2.00g、18.7mmol、1.0当量)の酢酸エチル(20mL)中の溶液に、TMEDA(0.217g、1.87mmol、0.1当量)及びO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.45g、18.7mmol、1.0当量)を25℃で添加した。該混合物を25℃で2時間撹拌し、次いで減圧下で蒸発させた。残留物をエタノール(10mL)中でトリチュレーションし、3.90gのエチルN‐(o‐トリルカルバモチオイル)カルバマートを白色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.18 (br. s, 1H), 8.36 (br. s, 1H), 7.71 - 7.58 (m, 1H), 7.38 - 7.20 (m, 3H), 4.31 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.34 (s, 3H), 1.37 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+):239.1.
<(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(o‐トリルアミノ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(o‐トリルカルバモチオイル)カルバマート(3.90g、16.3mmol、1.0当量)及びCsCO(9.05g、27.8mmol、1.7当量)のアセトニトリル(40mL)中の溶液に、温度25℃未満を維持しながら2‐クロロアセトアルデヒド(3.85g、19.6mmol、40%水溶液、1.2当量)を添加した。添加後、混合物を25℃で12時間撹拌し、次いでMTBE(100mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(100ml)、続いてブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水してフィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮して、5.80gの粗製の(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(o‐トリルアミノ)メチレン)カルバマートを褐色ゴム状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.40 - 7.27 (m, 5H), 5.39 (d, J= 5.2 Hz, 1H), 4.16 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.65 (dd, J = 6.0, 12.4 Hz, 1H), 3.28 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 2.20 (s, 3H), 1.26 (t, J= 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 281.1.
<(Z)‐エチル(3‐(o‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート
(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(o‐トリルアミノ)メチレン)カルバマート(5.80g、12.1mmol、1.0当量)及びDIEA(6.32mL、36.3mmol、3.0当量)のTHF(60mL)中の溶液に、SOCl(0.878mL、12.1mmol、1.0当量)を0℃で滴下により添加した。該混合物を0℃で4時間撹拌し、次いで水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1→3:1)により精製し、2.70gの(Z)‐エチル(3‐(o‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.41 - 7.28 (m, 3H), 7.25 - 7.19 (m, 1H), 6.85 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.69 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.21 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.14 (s, 3H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z[M+H]+): 263.1.
<中間体C3>
(Z)‐エチル(3‐(o‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.500g、1.79mmol、1.0当量)及びNaOH(1.43g、35.8mmol、20当量)のエタノール(6mL)中の溶液を、50℃で1時間撹拌した。該混合物を室温に冷却して酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(20mL)、続いてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製し、0.23gの3‐(o‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC3を黄色の油として得た。
<中間体C4の調製>
Figure 2023512823000044
<エチルN‐[(2‐メトキシフェニル)カルバモチオイル]カルバマート>
2‐メトキシアニリン(2.00g、16.2mmol、1.0当量)の酢酸エチル(20mL)中の溶液に、O‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(1.92mL、16.2mmol、1.0当量)及びテトラメチルエチレンジアミン(0.245mL、1.62mmo、0.1当量)を25℃で添加した。混合物をこの温度で5時間撹拌した。該混合物を減圧下で濃縮して酢酸エチルを除去した。残留物をエタノール(5mL)で2回トリチュレーションし、3.40gのエチルN‐[(2‐メトキシフェニル)カルバモチオイル]カルバマートをオフホワイトの固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.90 (br. s, 1H), 11.25 (br. s, 1H), 8.48 (dd, J = 8.0, 1.2 Hz, 1H), 7.19 (dt, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 7.10 (dd, J = 8.0, 1.2 Hz, 1H), 6.96 (dt, J = 8.0, 1.2 Hz, 1H), 4.22 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.85 (s, 3H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(((2‐メトキシフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[(2‐メトキシフェニル)カルバモチオイル]カルバマート(3.40g、13.4mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(7.41g、22.7mmol、1.7当量)のアセトニトリル(40mL)中の懸濁液に、2‐クロロアセトアルデヒド(2.69mL、16.7mmol、1.2当量)を25℃で滴下により添加した。得られた混合物をこの温度で12時間撹拌した。追加の2‐クロロアセトアルデヒド(1.08mL、6.68mmol、0.5当量)を該混合物に25℃で滴下により添加し、さらに2時間撹拌した。この混合物を水(150mL)の中に注ぎ入れ、MTBE(100mL×3)で抽出し、有機層を合わせてブライン(75mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、4.60gの(Z)‐エチル(((2‐メトキシフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを褐色の油として得た。 1H NMR (400 MHz , DMSO-d6): δ 7.37 (dt, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 7.19 (dd, J= 7.6, 1.6 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 8.4, 0.8 Hz, 1H), 7.00 (dt, J = 7.6, 1.2 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.46 (dt, J =7.6, 2.4 Hz, 1H), 3.93 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.59 (dd, J = 12.4, 6.4 Hz, 1H), 1.12 - 1.10 (m, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 296.8.
<(Z)‐エチル(3‐(2‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐メトキシフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(2.60g、6.10mmol、1.0当量)のTHF(20mL)中の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(3.19mL、18.3mmol、3.0当量)、続いてSOCl(0.442mL、6.10mmol、1.0当量)を0℃で添加した。該混合物を15℃未満で4時間撹拌した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)に添加し、5分間撹拌し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1→5/1)により精製し、1.00gの(Z)‐エチル(3‐(2‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートをオフホワイトの固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.51 - 7.47 (m, 1H), 7.35 (dd, J = 6.8, 1.6 Hz, 1H), 7.32 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 7.25 (dd, J = 8.4, 0.8 Hz, 1H), 7.10 - 7.06 (m, 1H), 6.99 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 3.98 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H), 1.13 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 278.8.
<中間体C4>
エチル(3‐(2‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.500g、1.80mmol、1.0当量)のエタノール(5mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(1.44g、35.9mmol、20当量)を25℃で1度に添加し、該混合物を1時間撹拌した。該混合物を水(20mL)の中に注ぎ入れ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、0.350gの3‐(2‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC4を褐色の油として得た。
<中間体C5の調製>
Figure 2023512823000045
<エチルN‐[(2‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマート>
2‐クロロアニリン(2.20g、17.3mmol、1.0当量)、O‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.26g、17.3mmol、1.0当量)の酢酸エチル(20mL)中の溶液に、テトラメチルエチレンジアミン(0.200g、1.72mmol、0.1当量)を0℃で添加した。得られた混合物を25℃で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をメタノール(30mL)でトリチュレーションし、3.00gのエチルN‐[(2‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマートを白色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.60 (s, 1H), 11.48 (s, 1H), 7.94 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 7.56 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 7.40 - 7.36 (m, 1H), 7.33 - 7.29 (m, 1H), 4.23 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.26 (t, J =7.2 Hz , 3H).
<(Z)‐エチル(((2‐クロロフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[(2‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマート(3.00g、11.6mmol、1.0当量)及びCsCO(6.42g、19.7mmol、12当量)のアセトニトリル(40mL)中の懸濁液に、温度を25℃未満に維持しながら2‐クロロアセトアルデヒド(2.84g、14.5mmol、1.2当量)を添加した。該反応混合物を25℃で12時間撹拌した。該混合物を水(100mL)の中に注ぎ入れ、メチルTBME(150mL×2)で抽出し、有機層を合わせてブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い、濾液を減圧下で濃縮して、3.80gの粗製の(Z)‐エチル(((2‐クロロフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを褐色のゴム状物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.66 - 7.58 (m, 1H), 7.49 - 7.35 (m, 3H), 6.99 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 5.53- 5.42 (m, 1H), 4.00 - 3.90 (m, 2H), 3.70 - 3.65 (m, 1H), 3.23 - 3.15 (m, 1H), 1.11 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(3‐(2‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐クロロフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(1.80g、5.98mmol、1.0当量)のTHF(20mL)中の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(2.32g、17.9mmol、3.0当量)及び塩化チオニル(0.710g、5.98mmol、1.0当量)を0℃で添加した。該混合物を15℃で4時間撹拌し、次に水(100mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(150mL×4)で抽出した。有機相を合わせてブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0→10/1)により精製し、1.101gの(Z)‐エチル(3‐(2‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.73 - 7.71 (m, 1H), 7.60 - 7.53 (m, 3H), 7.45 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.09 ( d, J= 4.8 Hz, 1H) , 4.00 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 1.14 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 282.9.
<中間体C5>
(Z)‐エチル(3‐(2‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.80g、2.75mmol、1.0当量)のエタノール(10mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(2.34g、58.4mmol、21当量)を25℃で添加した。該混合物を50℃に加熱して1時間撹拌し、次に水(80mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(120mL×4)で抽出した。有機層を合わせてブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、0.54gの3‐(2‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC5を黄色固形物として得た。
<中間体C6の調製>
Figure 2023512823000046
<エチルN‐(m‐トリルカルバモチオイル)カルバマート>
m‐トルイジン(2.00g、18.6mmol、1.0当量)の酢酸エチル(20mL)中の溶液に、O‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.21mL、18.6mmol、1.0当量)及びテトラメチルエチレンジアミン(0.282mL、1.87mmol、0.1当量)を添加した。該混合物を25℃で5時間撹拌した。該混合物を減圧下で濃縮して酢酸エチルを除去した。残留物をエタノール(5mL)で2回トリチュレーションし、3.00gのエチルN‐(m‐トリルカルバモチオイル)カルバマートを白色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.51 (br. s, 1H), 11.23 (br. s, 1H), 7.43 - 7.38 (m, 2H), 7.26 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.20 (q, J = 8.0, 7.2 Hz, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.25 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(m‐トリルアミノ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(m‐トリルカルバモチオイル)カルバマート(3.00g、12.6mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(6.97g、21.4mmol、1.7当量)のアセトニトリル(40mL)中の懸濁液に、2‐クロロアセトアルデヒド(2.53mL、15.7mmol、1.25当量)を25℃で滴下により添加し、該混合物を12時間撹拌した。混合物を水(150mL)の中に注ぎ入れ、メチルtert‐ブチルエーテル(100mL×3)で抽出し、有機層を合わせてブライン(75mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、4.00gの(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(m‐トリルアミノ)メチレン)カルバマートを褐色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.34 - 7.30 (m, 1H), 7.16 - 7.13 (m, 3H), 6.85 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.60 (dt, J=7.2, 1.6 Hz, 1H), 3.96 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.32 (s, 3H), 1.14 - 1.10 (m, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 280.9.
<(Z)‐エチル(3‐(m‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(m‐トリルアミノ)メチレン)カルバマート(2.00g、5.58mmol、1.0当量)のTHF(20mL)中の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(2.92mL、16.8mmol、3.0当量)、続いてSOCl(0.405mL、5.58mmol、1.0当量)を、窒素雰囲気下にて0℃で添加した。該混合物を15℃未満で4時間撹拌した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液の中に注ぎ入れてpH=8に調整し、次いで酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)により精製し、1.00gの(Z)‐エチル(3‐(m‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.49 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 8.0 Hz,1H), 7.30 - 7.28 (m, 3H), 7.05 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.04 - 3.99 (m, 2H), 2.37 (s, 3H), 1.15 (t, J= 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 262.8.
<中間体C6>
(Z)‐エチル(3‐(m‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.200g、0.762mmol、1.0当量)のエタノール(2mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(0.610g、15.2mmol、20当量)を25℃で1度に添加し、次いで該混合物を50℃に加熱して1時間撹拌した。該混合物を水(50mL)の中に入れ、酢酸エチル(50mL×4)で抽出した。有機層を合わせてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、140mgの3‐(m‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC6を褐色の油として得た。
<中間体C7の調製>
Figure 2023512823000047
<エチルN‐[(3‐メトキシフェニル)カルバモチオイル]カルバマート>
3‐メトキシアニリン(2.00g、16.2mmol、1.0当量)の酢酸エチル(10mL)中の溶液に、TMEDA(0.189g、1.62mmol、0.1当量)及びO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.13g、16.2mmol、1.0当量)を25℃で添加した。該混合物を25℃で2時間撹拌し、次いで減圧下で蒸発させた。残留物を石油エーテル/酢酸エチル(v/v=5:1、10mL)から結晶化させ、3.70gのエチルN‐[(3‐メトキシフェニル)カルバモチオイル]カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.48 (br. s, 1H), 8.11 (br. s, 1H), 7.41 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.30 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.14 (dd, J = 1.6, 8.0 Hz, 1H), 6.82 (ddd, J = 0.8, 2.4, 8.4 Hz, 1H), 4.30 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.83 (s, 3H), 1.36 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 255.1.
<(Z)‐エチル(((3‐メトキシフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[(3-メトキシフェニル)カルバモチオイル]カルバマート(3.70g、14.5mmol、1.0当量)及びCsCO(8.01g、24.6mmol、1.7当量)のアセトニトリル(40mL)中の溶液に、温度を25℃未満に維持しながら2‐クロロアセトアルデヒド(3.40g、17.3mmol、40%水溶液、1.2当量)を添加した。該混合物を25℃で12時間撹拌し、次いでMTBE(100mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(100ml)、続いてブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水してフィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、5.00gの(Z)‐エチル(((3‐メトキシフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.04 - 6.95 (m, 2H), 6.87 (ddd, J = 0.8, 2.4, 8.4 Hz, 1H), 5.61 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.18 (q, J= 7.2 Hz, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.60 (dd, J= 5.6, 12.0 Hz, 1H), 3.22 (dd, J = 1.2, 12.4 Hz, 1H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z 297.1 [M+H]+): 297.1.
<(Z)‐エチル(3‐(3‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((3‐メトキシフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(5.00g、11.3mmol、1.0当量)及びDIEA(4.37g、33.8mmol、3.0当量)のTHF(60mL)中の溶液に、SOCl(0.818mL、11.3mmol、1.0当量)を0℃で滴下により添加した。該混合物を0℃で4時間で撹拌し、次いで水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理して濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10:1→3:1)により精製し、2.70gの(Z)‐エチル(3‐(3‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.38 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.07 - 6.98 (m, 3H), 6.94 (dd, J= 2.0, 8.0 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.22 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.83 (s, 3H), 1.30 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 279.1.
<中間体C7>
(Z)‐エチル(3‐(3‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.500g、1.70mmol、1.0当量)及びNaOH(1.36g、34.1mmol、20当量)のエタノール(6mL)中の溶液を、50℃で1時間撹拌した。該混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(20mL)、続いてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製し、230mgの3‐(3‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC7を黄色の油として得た。
<中間体C8の調製>
Figure 2023512823000048
<エチルN‐[(3‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマート>
3‐クロロアニリン(2.00g、15.7mmol、1.0当量)の酢酸エチル(20mL)中の溶液に、O‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(1.85mL、15.7mmol、1.0当量)及びテトラメチルエチレンジアミン(0.237mL、1.57mmol、0.1当量)を添加した。該混合物を25℃で5時間撹拌した。該混合物を減圧下で濃縮した。残留物を石油エーテル/酢酸エチル(v/v=10/1、11mL)で2回トリチュレーションし、3.20gのエチルN‐[(3‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.55 (br. s, 1H), 11.35 (br. s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.49 - 7.47 (m, 1H), 7.41 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.32 - 7.30 (m, 1H), 4.21 (q, J= 7.6 Hz, 2H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(((3‐クロロフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[(3‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマート(3.20g、12.4mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(6.85g、21.0mmol、1.7当量)のアセトニトリル(40mL)中の懸濁液に、2‐クロロアセトアルデヒド(2.49mL、15.4mmol、1.25当量)を25℃で滴下により添加した。得られた混合物をこの温度で12時間撹拌した。該混合物を水(150mL)の中に注ぎ入れ、MTBE(100mL×3)を用いて25℃で抽出した。有機層を合わせてブライン(75mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い、濾液を減圧下で濃縮して3.80gの(Z)‐エチル(((3‐クロロフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを褐色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.50 - 7.46 (m, 2H), 7.43 - 7.40 (m, 1H), 7.38 - 7.36 (m, 1H), 6.95 (br. s, 1H), 5.69 - 5.68 (m, 1H), 3.98 (t, J= 7.6Hz, 2H), 3.68 - 3.55 (m, 1 H), 3.10 - 3.05 (m, 1 H), 1.14 (t, J = 7.6Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 300.8.
<(Z)‐エチル(3‐(3‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((3‐クロロフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(1.80g、3.68mmol、1.0当量)のTHF(20mL)中の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.92mL、11.0mmol、3.0当量)、続いてSOCl(0.267mL、3.68mmol、1.0当量)を、窒素雰囲気下にて0℃で添加した。該混合物を15℃未満で4時間撹拌した。該混合物にSOCl(0.134mL、1.84mmol、0.5当量)を0℃で滴下により添加し、この反応混合物を15℃で2時間撹拌した。該混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液の中に添加してpH=8に調整し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1→5/1)により精製し、0.95gの(Z)‐エチル(3‐(3‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートをオフホワイトの固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.70 (s, 1H), 7.58 - 7.54 (m, 3H), 7.53 - 7.51 (m, 1H), 7.07 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.03 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.16 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 282.8.
<中間体C8>
(Z)‐エチル(3‐(3‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.200g、0.707mmol、1.0当量)のエタノール(2mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(0.566g、14.2mmol、20当量)を25℃で1度に添加した。そして該混合物をこの温度で1時間撹拌した。該混合物を水(50mL)の中に添加し、酢酸エチル(50mL×4)で抽出した。有機層を合わせてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、130mgの3‐(3‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC8を褐色固形物として得た。
<中間体C9の調製>
Figure 2023512823000049
p‐トルイジン(2.00g、18.7mmol、1.0当量)の酢酸エチル(10mL)中の溶液に、TMEDA(0.217g、1.87mmol、0.1当量)及びO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.45g、18.7mmol、1.0当量)を25℃で添加した。該混合物を25℃で2時間撹拌し、次いで減圧下で蒸発させた。残留物をエタノール(10mL)でトリチュレーションし、3.70gのエチルN‐(p‐トリルカルバモチオイル)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.35 (br s, 1H), 8.21 (br s, 1H), 7.48 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 4.29 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.37 (s, 3H), 1.35 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 239.1.
<(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(p‐トリルアミノ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(p‐トリルカルバモチオイル)カルバマート(3.70g、15.5mmol、10当量)及びCsCO(8.59g、26.4mmol、1.7当量)のアセトニトリル(40mL)中の溶液に、温度を25℃未満に維持しながら2‐クロロアセトアルデヒド(3.65g、18.6mmol、40%水溶液、1.2当量)を添加した。添加後、該混合物を25℃で12時間撹拌し、次いでMTBE(100mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(100ml)、続いてブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水してフィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、5.30gの粗製の(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(p‐トリルアミノ)メチレン)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.39 - 7.18 (m, 5H), 5.56 (dd, J = 0.5, 5.6 Hz, 1H), 4.16 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.57 (dd, J = 5.6, 12.4 Hz, 1H), 3.19 (dd, J = 1.2, 12.0 Hz, 1H), 2.35 (s, 3H), 1.26(t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 281.1.
<(Z)‐エチル(3‐(p‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(p‐トリルアミノ)メチレン)カルバマート(5.30g、10.8mmol、1.0当量)及びDIEA(4.19g、32.4mmol、3.0当量)のTHF(60mL)中の溶液に、SOCl(0.783mL、10.8mmol、1.0当量)を0℃で滴下により添加した。該混合物を0℃で4時間撹拌し、次に水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10:1→3:1)により精製し、2.20gの(Z)‐エチル(3‐(p‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.26 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.32 (s, 3H), 1.22 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS o(m/z [M+H]+): 263.1.
<中間体C9>
(Z)‐エチル(3‐(p‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.500g、1.86mmol、1.0当量)及びNaOH(1.49g、37.2mmol、20当量)のエタノール(6mL)中の溶液を、50℃で1時間撹拌した。該混合物を室温に冷却して酢酸エチル(20mL)で希釈し、水(20mL)、続いてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20:1)により精製し、230mgの3‐(p‐トリル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC9を黄色の油として得た。
<中間体C10の調製>
Figure 2023512823000050
<エチルN‐[(4‐メトキシフェニル)カルバモチオイル]カルバマート>
4‐メトキシアニリン(2.00g、16.2mmol、1.0当量)及びO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.13g、16.2mmol、1.0当量)の酢酸エチル(20mL)中の溶液に、テトラメチルエチレンジアミン(0.189g、1.62mmol、0.1当量)を25℃で添加し、該混合物を25℃で2時間撹拌した。該混合物を真空下で濃縮し、残留物をエタノール(8mL)でトリチュレーションし、沈殿物を真空下で乾燥させて3.50gのエチルN‐[(4‐メトキシフェニル)カルバモチオイル]カルバマートを白色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 11.37 (br. s, 1H), 11.18 (br. s, 1H), 7.44 (d, J =8.8 Hz, 2H), 6.94 (d, J =8.8 Hz, 2H), 4.20 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.76 (s, 1H), 1.26 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(((4‐メトキシフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[(4‐メトキシフェニル)カルバモチオイル]カルバマート(3.50g、13.7mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(7.62g、23.4mmol、1.7当量)のアセトニトリル(40mL)中の溶液に、温度を25℃未満に維持しながら2‐クロロアセトアルデヒド(3.38g、17.2mmol、1.25当量)を添加した。添加後、該混合物を25℃で12時間撹拌した。該混合物を水(150mL)の中に注ぎ入れ、TBME(150mL×2)で抽出した。有機層を合わせてブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、3.80gの(Z)‐エチル(((4‐メトキシフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを褐色のゴム状物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.28 - 7.20 (m, 2H), 7.02 - 6.95 (m, 2H), 6.92 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 5.59 - 5.54 (m, 1H), 3.95 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.78 (s, 3H), 1.12 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M +H]+): 297.0.
<(Z)‐エチル(3‐(4‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((4‐メトキシフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(1.80g、6.07mmol、1.0当量)のテトラヒドロフラン(20mL)中の溶液に、DIEA(2.36g、18.2mmol、3.0当量)、続いて塩化チオニル(0.723g、6.07mmol、1.0当量)を0℃で添加した。添加後、混合物を15℃に温めて4時間撹拌した。該混合物を減圧下で直接濃縮した。残留物を酢酸エチル(100mL)に溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpH=8.0に調整した。有機層を分離してブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1→5/1)により精製し、1.20gの(Z)‐エチル(3‐(4‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.47 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 7.04 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.01 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 1.16 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
<中間体C10>
エチル(3‐(4‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.200g、0.718mmol、1.0当量)のエタノール(2mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(0.575g、14.4mmol、20当量)を添加した。該混合物を50℃で2時間撹拌した。この混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(15mL×2)で抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1)により精製し、100mgの3‐(4‐メトキシフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC10を黄色の油として得た。
<中間体C11の調製>
Figure 2023512823000051
<エチルN‐[(4‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマート>
4‐クロロアニリン(2.00g、15.7mmol、1.0当量)及びO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.06g、15.7mmol、1.0当量)の酢酸エチル(20mL)中の溶液に、テトラメチルエチレンジアミン(0.182g、1.57mmol、0.1当量)を25℃で添加し、得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。該混合物を減圧下で濃縮した。残留物をエタノール(8mL)でトリチュレーションし、3.00gのエチルN‐[(4‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマートを白色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3-d): δ 11.51 (br. s, 1H), 11.31 (br. s, 1H), 7.62 (d, J =8.8 Hz, 2H), 7.44 (d, J =8.8 Hz, 2H), 4.21 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.26 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(((4‐クロロフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルエチルN‐[(4‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマート(3.00g、11.60mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(6.42g、19.7mmol、1.7当量)のアセトニトリル(40mL)中の懸濁液に、温度を25℃未満に維持しながら2‐クロロアセトアルデヒド(2.84g、14.5mmol、1.25当量)を滴下により添加した。添加後、該混合物を25℃で12時間撹拌した。該混合物をtert‐ブチルメチルエーテル(150mL×2)で希釈し、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、3.50gの(Z)‐エチル(((4‐クロロフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを褐色のゴム状物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.57 - 7.46 (m, 2H), 7.43 - 7.33 (m, 2H), 6.92(d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.70 - 5.61 (m, 1H), 3.98 (q, J=6.8 Hz, 2H), 1.13 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M +H]+): 301.0.
<(Z)‐エチル(3‐(4‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((4‐クロロフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(1.80g、5.78mmol、1.0当量)のテトラヒドロフラン(20mL)中の溶液に、N‐エチル‐N‐イソプロピルプロパン‐2‐アミン(2.24g、17.3mmol、3.0当量)及び塩化チオニル(0.687g、5.78mmol、1.0当量)を0℃で添加した。該混合物を25℃で4時間撹拌した。該混合物を減圧下で直接濃縮した。残留物を酢酸エチル(100mL)に溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpH=8.0に調整した。有機層を分離してブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1→5/1)により精製し、1.10gの(Z)‐エチル(3‐(4‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3-d): δ 7.65 - 7.55 (m, 4H), 7.54 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.03 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.16 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
<中間体C11>
(Z)‐エチル(3‐(4‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.200g、0.707mmol、1.0当量)のエタノール(2mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(0.569g、14.2mmol、20当量)を25℃で添加した。次いで該反応混合物を50℃に加熱して1.5時間撹拌した。この混合物を水(80mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い、濾液を減圧下で濃縮して120mgの3‐(4‐クロロフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC11を黄色の油として得た。
<中間体C12の調製>
Figure 2023512823000052
<エチルN‐(3‐ピリジルカルバモチオイル)カルバマート>
ピリジン‐3‐アミン(1.00g、10.6mmol、1.0当量)及びO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(1.39g、10.6mmol、1.0当量)の酢酸エチル(10mL)中の溶液に、テトラメチルエチレンジアミン(0.123g、1.06mmol、0.1当量)を25℃で添加し、次いで該混合物をこの温度で1時間撹拌した。該混合物を濃縮し、残留物をエタノール(10mL)でトリチュレーションし、沈殿物をフィルタ処理により回収し、減圧下で乾燥させて、1.80gのエチルN‐(3‐ピリジルカルバモチオイル)カルバマートを白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 11.56 (br. s, 1H), 8.70 (d, J=2.4 Hz, 1H), 8.52 (dd, J = 4.8 Hz, 1.6 Hz, 1H), 8.30 (br. s, 1H), 8.28 - 8.23 (m, 1H), 7.39 - 7.33 (m, 1H), 4.33 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.38 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(ピリジン‐3‐イルアミノ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(3‐ピリジルカルバモチオイル)カルバマート(0.60g、2.66mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(1.48g、4.53mmol、1.7当量)のアセトニトリル(10mL)中の懸濁液に、温度を25℃に維持しながら2‐クロロアセトアルデヒド(1.05g、5.33mmol、2.0当量)を滴下により添加した。添加後、該混合物をこの温度で12時間撹拌した。該混合物を水(100mL)の中に注ぎ入れ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い、濾液を減圧下で濃縮して0.40gの(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(ピリジン‐3‐イルアミノ)メチレン)カルバマートを白色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.58 (d, J = 2.0 Hz , 1H), 8.52 (dd, J = 1.6 Hz , 4.8Hz, 1H), 7.83-7.80 (m, 1H), 7.50 (q, J = 4.8 Hz , 1H),7.00 (d, J = 7.2 Hz , 1H), 5.72 (t, J = 6.0 Hz , 1H), 4.04-3.96 (m, 2H), 3.66 - 3.61 (m, 1H), 3.15 (dd, J= 12.4 Hz , 1.2 Hz, 1H), 1.13 (t, J = 6.8 Hz , 3H). LCMS (m/z [M +H]+): 268.1.
<(Z)‐エチル(3‐(ピリジン‐3‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(ピリジン‐3‐イルアミノ)メチレン)カルバマート(0.570g、2.13mmol、1.0当量)のテトラヒドロフラン(6mL)中の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.830g、6.40mmol、3.0当量)及び塩化チオニル(0.250g、2.13mmol、1.0当量)を0℃で添加した。該混合物を25℃で4時間撹拌した。該混合物を減圧下で直接濃縮した。残留物を酢酸エチル(100mL)に溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液によりpH=8.0に調整した。有機層を分離してブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、0.40gの(Z)‐エチル(3‐(ピリジン‐3‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.77 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.65 (dd, J = 4.8 Hz, 1.6 Hz, 1H), 8.07 - 8.00 (m, 1H), 7.63 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.63 - 7.59 (m, 1H), 7.12 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.03 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.15 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
<中間体C12>
エチル(3‐(ピリジン‐3‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.200g、0.800mmol、1.0当量)のエタノール(2mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(0.640g、16.1mmol、20当量)を25℃で添加し、次いで該混合物を50℃に加熱して1時間撹拌した。この混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い濃縮して、140mgの3‐(ピリジン‐3‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC12を褐色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 400 MHz) δ 8.80 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 8.28 (br. s, 1H), 8.06 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.51 - 7.43 (m, 1H), 7.12 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 6.25 (d, J = 5.2 Hz, 1H).
<中間体C13の調製>
Figure 2023512823000053
<エチルN‐(2‐ピリジルカルバモチオイル)カルバマート>
ピリジン‐2‐アミン(1.00g、10.6mmol、1.0当量)の酢酸エチル(10mL)中の溶液に、O‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(1.26mL、10.6mmol、1.0当量)及びN1,N1,N2,N2‐テトラメチルエタン‐1,2‐ジアミン(0.160mL、1.06mmol、0.1当量)を25℃で添加した。次いで該混合物をこの温度で5時間撹拌した。該混合物を減圧下で濃縮した。残留物をエタノール(10mL)で3回トリチュレーションし、0.95gのエチルN‐(2‐ピリジルカルバモチオイル)カルバマートをオフホワイトの固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.06 (br.s, 1H), 8.80 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 8.07 (br. s, 1H), 7.79 - 7.74 (m, 1H), 7.16 - 7.13 (m, 1H), 4.31 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.35 (t, J= 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 225.8.
<(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(ピリジン‐2‐イルアミノ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(2‐ピリジルカルバモチオイル)カルバマート(0.800g、3.55mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(1.97g、6.04mmol、1.7当量)のアセトニトリル(8mL)中の懸濁液に、2‐クロロアセトアルデヒド(0.714mL、4.44mmol、1.25当量)を25℃で滴下により添加した。添加後、該混合物を5時間撹拌した。次に2‐クロロアセトアルデヒド(0.285mL、1.78mmol、0.5当量)を該混合物に添加し、さらに2時間撹拌した。該混合物を水(20mL)の中に注ぎ入れ、酢酸エチル(70mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(ピリジン‐2‐イルアミノ)メチレン)カルバマート(1.00g)を褐色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.34 - 8.32 (m, 1H), 8.06 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.93 - 7.79 (m, 1H), 7.17 - 7.14 (m, 1H), 6.19 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 5.44 (s, 1H), 4.28 - 4.22 (m, 2H), 3.51 - 3.47 (m, 1H), 3.28 - 3.24 (m, 1H), 1.33 (t, J= 7.2 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(3‐(ピリジン‐2‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)(ピリジン‐2‐イルアミノ)メチレン)カルバマート(0.500g、1.87mmol、1.0当量)のTHF(5mL)中の溶液に、N‐エチル‐N‐イソプロピルプロパン‐2‐アミン(0.977mL、5.61mmol、3.0当量)、続いてSOCl(136μL、1.87mmol、1.0当量)を0℃で添加した。該混合物を15℃未満で4時間撹拌した。該混合物を水(10mL)の中に注ぎ入れ、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20/1→10/1)により精製し、210mgの(Z)‐エチル(3‐(ピリジン‐2‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを褐色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.51 - 8.49 (m, 1H), 8.42 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.92 - 7.88 (m, 1H), 7.80 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.31 - 7.28 (m, 1H), 0.65 (d, J = 5.2Hz, 1H), 4.28 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.36 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z[M+H]+): 249.8.
<中間体C13>
水酸化ナトリウム(0.674g、16.8mmol、20.0当量)のエタノール(3mL)中の溶液に、(Z)‐エチル(3‐(ピリジン‐2‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.210g、0.842mmol、1.0当量)を25℃で添加した。次いで該混合物を50℃に加熱し、1時間撹拌した。該混合物を水(15mL)の中に注ぎ入れて3分間撹拌し、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。有機相を合わせてブライン(15mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、130mgの3‐(ピリジン‐2‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC13を褐色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.82 (s, 1H), 8.62 - 8.60 (m, 1H), 8.41 (d, J= 4.0 Hz, 1H), 7.89 - 7.86 (m, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.24 - 7.21 (m, 1H), 7.26 (d, J = 5.2 Hz, 1H). LCMS (m/z [M+H]+): 177.9.
<中間体C14の調製>
Figure 2023512823000054
<エチルN‐(テトラヒドロピラン‐4‐イルカルバモチオイル)カルバマート>
テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐アミン(0.800g、7.91mmol、1.0当量)及びO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(1.09g、8.30mmol、1.05当量)の酢酸エチル(10mL)中の混合物に、TMEDA(92mg、0.791mmol、0.1当量)を添加した。該混合物を25℃で6時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物を石油エーテル/エタノールの溶液(v/v=20/1、21mL)で2回トリチュレーションし、1.80gのエチルN‐(テトラヒドロピラン‐4‐イルカルバモチオイル)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.99 (br. s, 1H), 9.83 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.40 - 4.26 (m, 1H), 4.12 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.87 - 3.73 (m, 2H), 3.48 - 3.36 (m, 2H), 1.97 - 1.86 (m, 2H), 1.59 - 1.45 (m, 2H), 1.21(t, J= 7.2 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)((テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)アミノ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(テトラヒドロピラン‐4‐イルカルバモチオイル)カルバマート(0.800g、3.44mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(1.91g、5.85mmol、1.7当量)のアセトニトリル(10mL)中の混合物に、2‐クロロアセトアルデヒド(2.09g、10.66mmol、3.1当量)を添加した。得られた混合物を25℃で9時間撹拌し、次に氷水(10mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機相を合わせてブライン(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1→0/1)により精製し、0.30gの(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)((テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)アミノ)メチレン)カルバマートを黄色固形物として得た。 LCMS (m/z [M+H]+): 274.9.
<(Z)‐エチル(3‐(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐オキソエチル)チオ)((テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)アミノ)メチレン)カルバマート(0.30g、0.52mmol、1.0当量)及びジイソプロピルエチルアミン(133mg、1.03mmol、2.0当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の混合物に、塩化チオニル(61mg、0.52mmol、1.0当量)を添加した。該混合物を25℃で2時間撹拌し、次に氷水(20mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1→0/1)により精製し、120mgの(Z)‐エチル(3‐(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.41 (d, J =4.8Hz, 1H), 6.87 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.02 - 4.91 (m, 1H), 4.20 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.09 - 4.04 (m, 2H), 3.62 - 3.58 (m, 2H), 1.99 - 1.89 (m, 4H), 1.31 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 256.9.
<中間体C14>
(Z)‐エチル(3‐(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.120g、0.468mmol、1.0当量)及び水酸化ナトリウム(0.374g、9.36mmol、20当量)のエタノール(1mL)中の混合物を、50℃で1時間撹拌した。該混合物を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1→10/1)により精製して、80mgの3‐(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC14を黄色固形物として得た。
<中間体C15の調製>
Figure 2023512823000055
<エチルN‐(フェニルカルバモチオイル)カルバマート>
アニリン(1.96mL、21.5mmol、1.0当量)の酢酸エチル(20mL)中の溶液に、O‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.54mL、21.5mmol、1.0当量)及びテトラメチルエチレンジアミン(0.324mL、2.15mmol、0.1当量)を添加した。該混合物を25℃で4時間撹拌し、次いで減圧下で直接濃縮した。残留物を石油エーテル(8ml)でトリチュレーションし、4.20gのエチルN‐(フェニルカルバモチオイル)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.55 (br. s, 1H), 11.25 (br. s, 1H), 7.61 -7.59 (m, 2H), 7.41 - 7.37 (m, 2H), 7.26 -7.22 (m, 1H), 4.21 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(((2‐オキソプロピル)チオ)(フェニルアミノ)メチレン)カルバマート>
N‐(フェニルカルバモチオイル)カルバマート(4.20g、18.7mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(10.4g、31.8mmol、1.7当量)のアセトニトリル(50mL)中の溶液に、温度を25℃未満に維持しながら1‐クロロプロパン‐2‐オン(2.17g、23.4mmol、1.25当量)を添加した。添加後、該混合物を25℃で2時間撹拌し、次いでMTBE(120mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100ml)、続いてブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水してフィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50:1→4:1)により精製し、1.80gの(Z)‐エチル(((2‐オキソプロピル)チオ)(フェニルアミノ)メチレン)カルバマートを褐色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.46 -7.42 (m, 2H), 7.40 -7.36 (m, 1H), 7.28 - 7.27 (m, 1H), 7.27 - 7.26(m, 1H), 4.14 (q, J = 7.2.0 Hz, 2H), 3.47(d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.65 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 1.47 (s, 3H), 1.26 (t, J = 7.6 Hz, 4H). LCMS (m/z [M+H]+): 280.9.
<(Z)‐エチル(4‐メチル‐3‐フェニルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐オキソプロピル)チオ)(フェニルアミノ)メチレン)カルバマート(0.600g、2.09mmol、1.0当量)のTHF(6mL)中の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.810g、6.27mmol、3.0当量)及び塩化チオニル(0.167mL、2.30mmol、1.1当量)を0℃で添加した。該混合物を20℃で4時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を合わせてブライン(60mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物を逆相HPLCにより精製し、0.32gの(Z)‐エチル(4‐メチル‐3‐フェニルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.68(s, 3H), 7.45 (s, 2H), 6.92(s, 1H), 4.34(q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.08(s, 3H), 1.34 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 263.3.
<中間体C15>
(Z)‐エチル(4‐メチル‐3‐フェニルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.240g、0.891mmol、1.0当量)のエタノール(4mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(0.713g、17.8mmol、20当量)を25℃で添加した。該混合物を60℃に加熱して1時間撹拌し、次に水(40mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、180mgの4‐メチル‐3‐フェニルチアゾール‐2(3H)‐イミンC15を黄色固形物として得た。
<中間体C16の調製>
Figure 2023512823000056
<エチルN‐(ベンジルカルバモチオイル)カルバマート>
フェニルメタンアミン(5.00g、46.7mmol、1.0当量)及びO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(6.43g、49.0mmol、1.05当量)の酢酸エチル(40mL)中の溶液に、TMEDA(0.542g、4.67mmol、1.0当量)を窒素雰囲気下にて25℃で添加した。該混合物を25℃で6時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物を石油及び酢酸エチルの溶液(v/v=10/1、55mL)から2回トリチュレーションし、10.0gのエチルN‐(ベンジルカルバモチオイル)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.04 (br. s, 1H), 10.22 (br. t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.39 - 7.23 (m, 5H), 4.81 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.21 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((2‐オキソブチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(ベンジルカルバモチオイル)カルバマート(3.00g、12.6mmol、1.0当量)及びCsCO(6.97g、21.4mmol、1.7当量)のアセトニトリル(45mL)中の懸濁液に、温度を25℃未満に維持しながら1‐ブロモブタン‐2‐オン(2.38g、15.7mmol、1.25当量)を添加した。添加後、該混合物を25℃で5時間撹拌し、次に水(80mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(120mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1:0→5:1)により精製し、2.50gの(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((2‐オキソブチル)チオ)メチレン)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.32 - 7.27 (m, 3H), 7.25 - 7.22 (m, 2H), 4.96 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 4.71 (d, J= 15.6 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.28 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.11 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 1.97 - 1.92(m, 1H) ,1.67 - 1.62 (m, 1H), 1.31 - 1.28 (m, 3H), 0.88 (t, J = 7.6 Hz, 3H ). LCMS (m/z [M+H]+): 308.9.
<(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐エチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
エチル(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((2‐オキソブチル)チオ)メチレン)カルバマート(2.50g、8.11mmol、1.0当量)のTHF(38mL)中の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(3.14g、24.3mmol、3.0当量)及びSOCl(0.964g、8.11mmol、1.0当量)を0℃で添加した。該混合物を25℃で16時間撹拌し、次に水(80mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、2.20gの(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐エチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黒褐色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.37 - 7.33 (m, 2H), 7.29 - 7.27 (m, 1H), 7.09 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 6.61 (s, 1H), 5.36 - 5.34 (m, 2H), 4.07- 4.03 (m, 2H), 2.46 (dd, J = 2.0 Hz ,7.6 Hz , 2H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz , 3H), 1.11 (t, J = 7.2 Hz , 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 291.1.
<中間体C16>
(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐エチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(1.00g、3.44mmol、1.0当量)のエタノール(10mL)中の溶液に、6N NaOH(2.75g、68.9mmol、20当量)を25℃で添加した。該混合物を50℃に加熱して1時間撹拌し、次に水(80mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1:0→5:1)により精製し、0.49gの3‐ベンジル‐4 ‐エチルチアゾール‐2(3H)‐イミンC16を暗褐色の油として得た。
<中間体C17の調製>
Figure 2023512823000057
(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((3‐メチル‐2‐オキソブチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(ベンジルカルバモチオイル)カルバマート(0.500g、2.10mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(1.16g、3.57mmol、1.7当量)のアセトニトリル(5mL)中の混合物に、1‐ブロモ‐3‐メチルブタン‐2‐オン(0.519g、3.15mmol、1.5当量)を25℃で添加した。該混合物を5時間撹拌し、次に水(10mL)の中へ注ぎ入れ、MTBE(100mL×2)で抽出した。有機相を合わせてブライン(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、0.67gの粗製の(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((3‐メチル‐2‐オキソブチル)チオ)メチレン)カルバマートを黄色固形物として得た。 LCMS (m/z [M+H]+): 323.0.
<エチル(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐イソプロピルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((3‐メチル‐2‐オキソブチル)チオ)メチレン)カルバマート(0.670g、2.08mmol、1.0当量)及びジイソプロピルエチルアミン(1.09mL、6.23mmol、3.0当量)のTHF(10mL)中の溶液に、塩化チオニル(0.247g、2.08mmol、1.0当量)を添加した。該混合物を25℃で16時間撹拌し、次に水(20mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1→4/1)により精製し、0.53gのエチル(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐イソプロピルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.38 - 7.24 (m, 3H), 7.04(d, J=7.2 Hz, 2H), 6.70 (s, 1H), 5.39 (s, 2H), 4.04 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.87 - 2.77 (m, 1H), 1.16 (t, J =7.2 Hz, 3H), 1.08 (d, J= 6.8 Hz, 6H). LCMS (m/z: 305.1[M+H]+): 305.1.
<中間体C17>
エチル(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐イソプロピルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.300g、0.830mmol)及び水酸化ナトリウム(0.664g、16.61mmol)のエタノール(5mL)中の混合物を、50℃で1時間撹拌した。該混合物を水(10mL)の中に注ぎ入れ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1→10/1)により精製し、150mgの3‐ベンジル‐4‐イソプロピルチアゾール‐2(3H)‐イミンC17を黄色固形物として得た。
<中間体C18の調製>
Figure 2023512823000058
<(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((2‐シクロプロピル‐2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(ベンジルカルバモチオイル)カルバマート(0.500g、2.10mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(1.16g、3.57のmmol、1.7当量)のアセトニトリル(5mL)中の混合物に、2‐ブロモ‐1‐シクロプロピル‐エタノン(0.513g、3.15mmol、1.5当量)を添加した。得られた混合物を25℃で5時間撹拌し、次に氷水(10mL)の中へ注ぎ入れ、MTBE(100mL×2)で抽出した。有機層を合わせてブライン(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((2‐シクロプロピル‐2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(0.670g、粗製)を黄色固形物として得た。 LCMS (m/z [M+H]+): 321.1.
<エチル(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐シクロプロピルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((2‐シクロプロピル‐2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(0.670g、2.08mmol、1.0当量)及びジイソプロピルエチルアミン(0.810g、6.27mmol、3.0当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の混合物に、塩化チオニル(0.248g、2.09mmol、1.2当量)を添加した。該混合物を25℃で16時間撹拌し、次に氷水(20mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1→4/1)により精製し、0.25gのエチル(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐シクロプロピルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色のゴム状物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.40 - 7.24 (m, 3H), 7.14 (d, J = 7.2Hz, 2H), 6.59 (s, 1H), 5.48(s, 2H), 4.03 (q, J = 7.2Hz, 2H), 1.69 - 1.60 (m, 1H), 1.17 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.82 - 0.75 (m, 2H), 0.60 - 0.54 (m, 2H). LCMS (m/z [M+H]+): 305.1.
<中間体C18>
エチル(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐シクロプロピルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.200g、0.661mmol、1.0当量)及び6N水酸化ナトリウム(0.529g、13.23mmol、20当量)のエタノール(4mL)中の混合物を、50℃で1時間撹拌した。該混合物を氷水(10mL)の中に注ぎ入れ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、160mgの3‐ベンジル‐4‐シクロプロピルチアゾール‐2(3H)‐イミンC18を黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.57 (br. s, 1H), 7.36 - 7.30 (m, 2H), 7.27 - 7.20 (m, 3H), 5.64 (s, 1H), 5.04 (s, 2H), 1.48 - 1.36 (m, 1H), 0.72 - 0.64 (m, 2H), 0.52 - 0.42 (m, 2H). LCMS (m/z [M+H]+): 233.2.
<中間体C19の調製>
Figure 2023512823000059
<(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((3,3,3‐トリフルオロ‐2‐オキソプロピル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(ベンジルカルバモチオイル)カルバマート(0.500g、2.10mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(1.16g、3.57mmol、1.7当量)のアセトニトリル(8mL)中の懸濁液に、温度を25℃未満に維持しながら3‐ブロモ‐1,1,1‐トリフルオロプロパン‐2‐オン(0.654mL、6.30mmol、3.0当量)を添加した。添加後、該混合物を25℃で12時間撹拌し、次に水(40mL)の中へ注ぎ入れ、MTBE(30mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50:1:→10:1)により精製し、0.75gの(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((3,3,3‐トリフルオロ‐2‐オキソプロピル)チオ)メチレン)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.35 - 7.28 (m, 5H), 5.37 (d, J = 15.6 Hz,1H), 4.62 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 4.27 - 4.18 (m, 2H), 3.79 (br. s, 1H), 3.69 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.25 (dd, J = 12.0 Hz, 0.8 Hz, 1H), 1.35 - 1.31 (m, 3H). 19F NMR (400 MHz, CDCl3) δ-79.04 (s, 3F). LCMS (m/z [M+H]+): 348.9.
<(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐(トリフルオロメチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル((ベンジルアミノ)((3,3,3‐トリフルオロ‐2‐オキソプロピル)チオ)メチレン)カルバマート(0.550g、1.44mmol、1.0当量)のTHF(20mL)中の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.754mL、4.33mmol、3.0当量)及び塩化チオニル(0.115mL、1.59mmol、1.1当量)を0℃で添加した。該混合物を60℃に加熱して2時間撹拌し、次いで飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40mL)の中に添加し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(60mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50:1→10:1)により精製し、0.40gの(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐(トリフルオロメチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを褐色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.34 - 7.28 (m, 3H), 7.18 - 7.13 (m, 3H), 5.48 (s, 2H), 4.26 (q, J= 7.2 Hz, 2H), 1.34 (t, J = 6.8 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 330.9.
<中間体C19>
(Z)‐エチル(3‐ベンジル‐4‐(トリフルオロメチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.300g、0.884mmol、1.0当量)のエタノール(5mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(0.707g、17.7mmol、20当量)を25℃で添加した。該混合物を60℃に加熱して1時間撹拌し、次に水(40mL)の中に注ぎ入れ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20:1)により精製し、150mgの3‐ベンジル‐4‐(トリフルオロメチル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC19を褐色の油として得た。
<中間体C20の調製>
Figure 2023512823000060
<エチルN‐[(3‐シアノフェニル)カルバモチオイル]カルバマート>
3‐アミノベンゾニトリル(2.50g、21.16mmol、1.0当量)をEtOAc(25mL)に含めた撹拌混合物に、O‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.78g、21.16mmol、1.0当量)及びTMEDA(246mg、2.12mmol、319uL、0.1当量)を25℃で添加した。次いで反応混合物をN2下、25℃で5時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮した。EtOH(50mL)を該混合物に添加し、得られた混合物を25℃で0.5時間撹拌した。該混合物をフィルタ処理し、濾過ケークを減圧下で乾燥させて2.80gのエチルN‐[(3‐シアノフェニル)カルバモチオイル]カルバマートを黄色固形物として得た。
<(Z)‐エチル(((3‐シアノフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[(3-シアノフェニル)カルバモチオイル]カルバマート(2.80g、11.2mmol、1.0当量)及びCsCO(6.22g、19.1mmol、1.7当量)のMeCN(40mL)中の混合物に、2‐クロロアセトアルデヒド(2.76g、14.0mmol、2.26mL、1.2当量)を25℃で添加した。該反応混合物をN下、25℃で12時間撹拌した。さらに1.0当量の2‐クロロアセトアルデヒドを添加し、該反応混合物を25℃でさらに12時間撹拌した。反応混合物をMTBE(100mL)で希釈し、NaHCO溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮して、2.80gの(Z)‐エチル(((3‐シアノフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを褐色固形物として得た。
<(Z)‐エチル(3‐(3‐シアノフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((3‐シアノフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(2.80g、9.61mmol、1.0当量)のTHF(30mL)の中の混合物に、DIPEA(3.73g、28.8mmol、5.02mL、3.0当量)及びSOCl(1.14g、9.61mmol、697μL、1.0当量)を0℃で添加した。該反応混合物を次にN下、25℃で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMTBE(200mL)に溶解し、該混合物を飽和NaHCO水溶液でpH=8に調整し、有機層を廃棄した。水相をEtOAc(3×100mL)で抽出し、有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行って濾液を減圧下で濃縮した。該混合物にMTBE(10mL)を添加し、該混合物を25℃で0.5時間撹拌した。次いで該混合物をフィルタ処理し、濾過ケークを減圧下で乾燥させて、1.30gのエチル(Z)‐エチル(3‐(3‐シアノフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを褐色固形物として得た。 1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.12 (s, 1H), 7.99-7.91 (m, 2H), 7.79-7.74 (m, 1H), 7.61 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.09-3.98 (m, 2H), 1.17 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
<中間体C20>
(Z)‐エチル(3‐(3‐シアノフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(400mg、1.46mmol、1.0当量)のEtOH(4mL)中の混合物に、NaOH(6M、4.00mL、16.4当量)を25℃で添加した。次いで該反応混合物を25℃で12時間及び60℃で2時間、N下で撹拌した。該反応混合物を0℃で濃HClを用いてpH=7に調整し、次に得られた溶液をフィルタ処理し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、130mgの3‐(2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)ベンズアミドC20を褐色固形物として得た。
<中間体C21の調製>
Figure 2023512823000061
<tert‐ブチル7‐ニトロ‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート>
7‐ニトロ‐1,2,3,4‐テトラヒドロイソキノリン(4.00g、22.4mmol、1.0当量)のDCM(40mL)中の溶液に、TEA(4.54g、44.9mmol、6.25mL、2.0当量)及びジ‐tert‐ブチルジカルボナート(5.39g、24.7mmol、5.67mL、1.1当量)を25℃で添加した。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。該反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(4×200mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して残留物を得た。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(0~17%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液、100mL/分)により精製し、5.30gのtert‐ブチル7‐ニトロ‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.12 (s, 1H), 8.02 (dd, J = 1.9, 8.4 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.63 (br s, 2H), 3.64-3.52 (m, 2H), 2.97-2.80 (m, 2H), 1.43 (s, 9H).
<tert‐ブチル7‐アミノ‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート>
tert‐ブチル7‐ニトロ‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート(5.9g、21.2mmol、1.0当量)のMeOH(50mL)中の溶液に、Pd/C(2.5g、純度10%)をN下、25℃で添加した。該懸濁液を真空下で脱気し、H2で3回パージした。該反応混合物をH下(15psi)、25℃で12時間撹拌した。反応混合物をフィルタ処理し、濾液を減圧下で濃縮してtert‐ブチル7‐アミノ‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート(4.5g、粗製)を赤色の油として得た。
<tert‐ブチル7‐(3‐(エトキシカルボニル)チオウレイド)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート>
tert‐ブチル7‐アミノ‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート(1.00g、4.03mmol、1.0当量)のEtOAc(10mL)中の混合物に、O‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(528mg、4.03mmol、1.0当量)及びTMEDA(47mg、0.40mmol、61μL、0.1当量)を25℃で添加した。次いで反応混合物をN下にて25℃で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残留物をEtOH(10mL)に溶解し、該混合物を25℃で0.5時間撹拌した。該混合物をフィルタ処理し、濾過ケークを減圧下で乾燥させて、1.20gのtert‐ブチル7‐(3‐(エトキシカルボニル)チオウレイド)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラートを白色固形物として得た。 LCMS (m/z [M+Na]+): 402.2.
<(Z)‐tert‐ブチル7‐((((エトキシカルボニル)イミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチル)アミノ)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート>
tert‐ブチル7‐(3‐(エトキシカルボニル)チオウレイド)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート(1.80g、4.74mmol、1.0当量)のMeCN(20mL)中の混合物に、CsCO(2.63g、8.06mmol、1.7当量)及び2‐クロロアセトアルデヒド(1.16g、5.93mmol、954μL、1.25当量)を25℃で添加した。反応混合物を次にN下、25℃で12時間撹拌した。該反応混合物をMTBE(100mL)で希釈し、次いで該混合物を飽和NaHCO水溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い、濾液を減圧下で濃縮して、(Z)‐tert‐ブチル7‐((((エトキシカルボニル)イミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチル)アミノ)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート(2.4g、粗製)を褐色の油として得た。
<tert‐ブチル7‐[(2Z)‐2‐エトキシカルボニルイミノチアゾール‐3‐イル]‐3,4‐ジヒドロ‐1H‐イソキノリン‐2‐カルボキシラート>
(Z)‐tert‐ブチル7‐((((エトキシカルボニル)イミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチル)アミノ)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート(2.40g、5.69mmol、1.0当量)のTHF(30mL)中の混合物に、DIPEA(2.21g、17.1mmol、2.98mL、3.0当量)及びSOCl(677mg、5.69mmol、413μL、1.0当量)を0℃で添加した。反応混合物を次にN下、25℃で12時間撹拌した。該反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い濾液を減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20gのSepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、0~40%の酢酸エチル/石油エーテル勾配の溶離液、75mL/分)により精製し、1.0goの(Z)‐tert‐ブチル7‐((((エトキシカルボニル)イミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチル)アミノ)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラートを褐色の油として得た。
<中間体C21>
(Z)‐tert‐ブチル7‐((((エトキシカルボニル)イミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチル)アミノ)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート(800mg、1.98mmol、1.0当量)のEtOH(8mL)中の混合物に、NaOH(6M、8.00mL、24当量)を室温で添加した。反応混合物を次にN下、60℃で2時間撹拌した。該反応混合物をフィルタ処理し、濾過ケークをEtOAc(3×20mL)で洗浄し、次いで濾液を減圧下で濃縮した。残留物を逆相カラムにより精製し、170mgのtert‐ブチル7‐(2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラートC21を黄色固形物として得た。
<中間体C22の調製>
Figure 2023512823000062
<エチルN‐[(2‐ブロモフェニル)カルバモチオイル]カルバマート>
2‐ブロモアニリン(10.00g、58.1mmol、1.0当量)のEtOAc(100mL)中の溶液に、エチルN‐(チオキソメチレン)カルバマート(7.62g、58.1mmol、1.0当量)及びTMEDA(675mg、5.81mmol、877μL、0.1当量)を室温で添加した。該混合物を20℃で12時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をEtOH(50mL)で0.5時間トリチュレーションした。該混合物をフィルタ処理し、濾過ケークをEtOH(2×30mL)で洗浄した。濾過ケークを回収し、16.0gのエチルN‐[(2‐ブロモフェニル)カルバモチオイル]カルバマートを白色固形物として得た。
<(Z)‐エチル(((2‐ブロモフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[(2‐ブロモフェニル)カルバモチオイル]カルバマート(16.0g、52.8mmol、1.0当量)のACN(200mL)中の溶液に、CsCO(31.0g、95.0mmol、1.8当量)及び2‐クロロアセトアルデヒド(20.7g、106mmol、17.0mL、2.0当量)を室温で添加した。該混合物を20℃で12時間撹拌した。この反応混合物を水(500mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、24.0gの(Z)‐エチル(((2‐ブロモフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを淡黄色の固形物として得た。
<(Z)‐エチル(3‐(2‐ブロモフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐ブロモフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(24.0g、69.5mmol、1.0当量)のTHF(240mL)中の溶液に、DIPEA(27.0g、209mmol、36.3mL、3.0当量)及びSOCl(8.27g、69.5mmol、5.0mL、1.0当量)を0℃で添加した。該混合物を15℃で4時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO溶液(400mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(3×400mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1→1/1)により精製し、13.43gの(Z)‐エチル(3‐(2‐ブロモフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを得た。 LCMS: (m/z [M+H+]): 329.0.
<中間体C22>
(Z)‐エチル(3‐(2‐ブロモフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(2.00g、6.11mmol、1.0当量)のEtOH(20mL)の中の溶液に、6N NaOH(4.89g、122mmol、20当量)を室温で添加した。該混合物をN下にて50℃で1.5時間撹拌した。該反応混合物を水(40mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、1.56gの3‐(2‐ブロモフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC22を黄色の油として得た。 LCMS (m/z [M+H]+): 255.1.
<中間体C23の調製>
Figure 2023512823000063
<tert‐ブチル2‐アミノベンジルカルバマート>
2‐(アミノメチル)アニリン(5.00g、40.9mmol、1.0当量)のDCM(50mL)中の溶液に、BOCO(8.93g、40.9mmol、9.40mL、1.0当量)のDCM(20mL)中の溶液を添加した。該反応混合物をN雰囲気下、25℃で12時間撹拌した。該反応混合物をHO(25mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(25mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、8.36gのtert‐ブチル2‐アミノベンジルカルバマテニル)メチル]カルバマートを淡黄色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.18 (s, 1H), 7.19-7.18 (m, 1H), 7.05-7.00 (m, 1H), 7.02 (dt, J = 1.3, 7.6 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.65-6.53 (m, 2H), 4.19-4.14 (m, 1H), 4.19-4.11 (m, 1H), 4.16 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 1.36-1.36 (m, 1H), 1.37 (s, 9H). LCMS(m/z [M+H]+): 166.9.
<エチルN‐[[2‐[(tert‐ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニル]カルバモチオイル]カルバマート>
tert‐ブチル2‐アミノベンジルカルバマテニル)メチル]カルバマート(5.00g、22.5mmol、1.0当量)のEtOAc(50mL)中の溶液に、TMEDA(2.61g、22.5mmol、3.39mL、1.0当量)及びエチルN‐(チオキソメチレン)カルバマート(4.43g、33.7mmol、1.5当量)を添加した。反応混合物を25℃で5時間撹拌した。該混合物を減圧下で直接濃縮して黄色の油を得た。この油をMTBE(20mL)に溶解して0.5時間撹拌し、次いでフィルタ処理した。濾過ケークをMTBE(2×10mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて7.75gのエチルN‐[[2‐[(tert‐ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニル]カルバモチオイル]カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 11.18 (br s, 1H), 11.21-11.15 (m, 1H), 11.24-11.09 (m, 1H), 11.24-11.09 (m, 1H), 7.35-7.31 (m, 1H), 7.29-7.19 (m, 3H), 7.12-7.03 (m, 1H), 7.12-7.02 (m, 1H), 7.13-7.00 (m, 1H), 4.62 (s, 1H), 4.65-4.55 (m, 1H), 4.29-4.12 (m, 2H), 4.10-4.02 (m, 2H), 1.37 (s, 9H), 1.28-1.19 (m, 1H), 1.23 (td, J = 7.2, 16.0 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 298.1.
<(Z)‐エチル(((2‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[[2‐[(tert‐ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニル]カルバモチオイル]カルバマート(3.70g、10.5mmol、1.0当量)のMeCN(50mL)中の溶液に、CsCO(5.80g、17.8mmol、1.7当量)、次いで2‐クロロアセトアルデヒド(2.57g、13.1mmol、2.10mL、1.25当量)を10℃で添加した。反応混合物を20℃で12時間撹拌した。該反応混合物をフィルタ処理して減圧下で濃縮した。残留物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0→1/1)により精製し、3.0gの(Z)‐エチル(((2‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを黄色固形物として得た。 LCMS (m/z [M+H]+):396.1.
<(Z)‐エチル(3‐(2‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデンカルバマート>
(Z)‐エチル(((2‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(2.00g、5.06mmol、1.0当量)のTHF(40mL)中の溶液に、DIPEA(1.96g、15.2mmol、2.64mL、3.0当量)及びSOCl(602mg、5.06mmol、367μL、1.0当量)を0℃で添加した。反応混合物をN雰囲気下、15℃で1時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残留物を飽和NaHCO水溶液(25mL)で希釈し、MTBE(3×25mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(25mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して残留物を得た。この残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0→2/1)により精製し、1.06gの(Z)‐エチル(3‐(2‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 7.55-7.47 (m, 1H), 7.42 (br s, 1H), 7.46-7.39 (m, 1H), 7.37 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.24 (br t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.07-3.93 (m, 2H), 3.88 (br d, J = 6.0 Hz, 2H), 1.40-1.21 (m, 9H), 1.20-1.09 (m, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 378.3.
<中間体C23>
(Z)‐エチル(3‐(2‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(340mg、901μmol、1.0当量)のEtOH(3.4mL)中の溶液に、NaOH(831mg、20.8mmol、23当量)を添加した。反応混合物をN雰囲気下、50℃で1.5時間撹拌した。該反応混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製し、133mgのtert‐ブチル2‐(2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)ベンジルカルバマートC23を淡黄色の固形物として得た。
<中間体C24の調製>
Figure 2023512823000064
<tert‐ブチル3‐アミノベンジルカルバマート>
3‐(アミノメチル)アニリン(5.00g、40.9mmol、1.0当量)のMeCN(50mL)中の溶液に、BocO(8.13g、37.2mmol、8.56mL、0.9当量)のMeCN(50mL)溶液を25℃で滴下により添加した。次いで反応混合物をN下にて25℃で12時間撹拌した。該反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、シリカゲル層でフィルタ処理を行い、次に該シリカゲル層を酢酸エチル(500mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、9.4gのtert‐ブチル3‐アミノベンジルカルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 7.23 (br t, J = 5.9 Hz, 1H), 6.95 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.48-6.38(m, 3H), 4.99 (s, 2H), 4.00 (br d, J= 6.1 Hz, 2H), 1.42 (s, 9H).
<エチルN‐[[3‐[(tert‐ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニル]カルバモチオイル]カルバマート>
tert‐ブチル3‐アミノベンジルカルバマート(5.00g、22.5mmol、1.0当量)のEtOAc(50mL)中の溶液に、エチルO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.95g、22.5mmol、1.0当量)及びTMEDA(261mg、2.25mmol、339μL、0.1当量)を25℃で添加した。該反応混合物をN下にて25℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMTBE(50mL)で希釈して25℃で0.5時間撹拌し、これをフィルタ処理して4.3gのエチルN‐[[3‐[(tert‐ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニル]カルバモチオイル]カルバマートを白色固形物として回収した。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 11.55 (s, 1H), 11.22 (br s, 1H), 7.53 (br d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.46-7.38 (m, 2H), 7.33 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.11 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 4.22 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.13 (br d, J = 6.1 Hz, 2H), 1.40 (s, 9H), 1.27 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
<(Z)‐エチル(((3‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[[3‐[(tert‐ブトキシカルボニルアミノ)メチル]フェニル]カルバモチオイル]カルバマート(4.30g、12.2mmol、1.0当量)及びCsCO(6.74g、20.7mmol、1.7当量)のMeCN(44mL)中の溶液に、温度を25℃未満に維持しながら2‐クロロアセトアルデヒド(2.98g、15.2mmol、2.45mL、1.25当量)を添加した。添加後、反応混合物をN下、25℃で12時間撹拌した。該反応混合物をMTBE(80mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(75ml)、ブライン(75mL)で洗浄し、NaSOで脱水してフィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、4.7gの(Z)‐エチル(((3‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを褐色固形物として得た。
<(Z)‐エチル(3‐(3‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((3‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(4.70g、11.9mmol、1.0当量)のTHF(47mL)中の溶液に、DIPEA(4.61g、35.6mmol、6.21mL、3.0当量)及びSOCl(1.41g、11.9mmol、862μL、1.0当量)を0℃で添加した。該反応混合物をN下にて25℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をEtOAc(20mL)に溶解し、飽和NaHCO水溶液(60mL)で希釈し、EtOAc(3×80mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(80mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(0~40%の酢酸エチル/石油エーテル勾配を用いて75mL/分で溶出)により精製し、2.4gの(Z)‐エチル(3‐(3‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 7.53-7.47 (m, 2H), 7.41-7.33 (m, 3H), 7.08 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.21 (br d, J = 6.1 Hz, 2H), 4.06-4.00 (m, 2H), 1.40(s, 9H), 1.16 (t, J= 7.1 Hz, 3H).
<中間体C24>
(Z)‐エチル(3‐(3‐(((tert‐ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)フェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(1.00g、2.65mmol、1.0当量)のEtOH(10mL)中の溶液に、6N NaOH(2.40g、60.0mmol、23.0当量)を室温で添加した。該反応混合物をN下、60℃で5時間撹拌した。反応混合物をHCl水溶液(6M)でpH7に調整した。次いでこの中和溶液をフィルタ処理し、濾過ケークをEtOH(200mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。この粗製生成物を逆相カラムにより精製し、300mgのtert‐ブチル3‐(2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)ベンジルカルバマートC24を黄色固形物として得た。
<中間体C25の調製>
Figure 2023512823000065
<エチルN‐[(4‐ブロモフェニル)カルバモチオイル]カルバマート>
4‐ブロモアニリン(5.00g、29.1mmol、1.0当量)のEtOAc(50mL)中の溶液に、エチルN‐(チオキソメチレン)カルバマート(3.81g、29.1mmol、1.0当量)及びTMEDA(338mg、2.91mmol、439μL、0.1当量)を室温で添加した。反応混合物を20℃で12時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮して残留物を得た。この残留物をEtOH(25mL)で0.5時間トリチュレーションした。混合物をフィルタ処理し、濾過ケークをEtOH(2×25mL)で洗浄し、乾燥させて7.5gのエチルN‐[(4‐ブロモフェニル)カルバモチオイル]カルバマートを白色固形物として得た。
<(Z)‐エチル(((4‐ブロモフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐[(4‐ブロモフェニル)カルバモチオイル]カルバマート(7.50g、24.7mmol、1.0当量)のCHCN(100mL)中の溶液に、CsCO(13.70g、42.0mmol、1.7当量)及び2‐クロロアセトアルデヒド(6.07g、30.9mmol、4.97mL、1.25当量)を室温で添加した。該反応混合物をN下、20℃で12時間撹拌した。CsCO(8.06g、24.7mmol、1.0当量)及び2‐クロロアセトアルデヒド(3.64g、18.6mmol、2.98mL、0.75当量)を反応溶液に追加した。該反応混合物をN下、20℃で4時間撹拌した。反応混合物を水(300mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(3×300mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、10gの(Z)‐エチル(((4‐ブロモフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマートを淡黄色の固形物として得た。 LCMS (m/z[M+H]+): 345.0.
<(Z)‐エチル(3‐(4‐ブロモフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル(((4‐ブロモフェニル)アミノ)((2‐オキソエチル)チオ)メチレン)カルバマート(10.00g、28.97mmol、1.0当量)のTHF(120mL)中の溶液に、DIPEA(11.23g、86.90mmol、15.14mL、3.0当量)及びSOCl(3.45g、28.97mmol、2.10mL、1.0当量)を0℃で添加した。反応混合物を15℃で4時間撹拌した。該反応混合物を飽和NaHCO溶液(200mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して残留物を得た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル(rthyl acetate)=3/1→1/1)により精製し、3.60gの(Z)‐エチル(3‐(4‐ブロモフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート化合物を黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.75 (d, J=8.63 Hz, 2H), 7.47-7.56 (m, 3H), 7.08 (d, J=4.88 Hz, 1H), 4.03 (q, J=7.09 Hz, 2H), 1.16 (t, J=7.07 Hz, 3H).
<中間体C25>
(Z)‐エチル(3‐(4‐ブロモフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(1.00g、3.06mmol、1.0当量)のEtOH(10mL)中の溶液に、6N NaOH(2.44g、61.1mmol、20当量)を添加した。
該反応混合物をN下、50℃で1.5時間撹拌した。該反応を先行バッチ(100mgの出発物質を使用)と合わせた。反応混合物を水(100mL)の添加によりクエンチし、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせてNaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、750mgの3‐(4‐ブロモフェニル)チアゾール‐2(3H)‐イミンC25を黄色の油として得た。
<中間体C26の調製>
Figure 2023512823000066
<エチルN‐((シクロヘキシルメチル)カルバモチオイル)カルバマート>
シクロヘキシルメタンアミン(2.00g、17.7mmol、1.0当量)の酢酸エチル(20mL)中の溶液に、O‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(2.09mL、17.7mmol、1.0当量)及びテトラメチルエチレンジアミン(0.267mL、1.77mmol、0.1当量)を25℃で添加した。次いで該混合物をこの温度で5時間撹拌した。該混合物を減圧下で濃縮し、残留物をエタノール(10mL)で2回トリチュレーションして3.50gのエチルN‐((シクロヘキシルメチル)カルバモチオイル)カルバマートをオフホワイトの固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.94 (br. s, 1H), 9.92 (br. t, J = 5.2 Hz, 1H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.42 - 3.39 (m, 2H), 2.83 (s, 1H), 1.69 - 1.60 (m, 6H), 1.22 - 1.10 (m, 5H), 0.98 - 0.90 (m, 2H). LCMS (m/z [M+H]+): 244.9.
<(Z)‐エチル(3‐(シクロヘキシルメチル)‐4‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
エチルN‐((シクロヘキシルメチル)カルバモチオイル)カルバマート(1.00g、4.09mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(2.27g、6.96mmol、1.7当量)のアセトニトリル(10mL)中の溶液に、1‐クロロプロパン‐2‐オン(0.568g、6.14mmol、1.5当量)を25℃で滴下により添加した。添加後、該混合物をこの温度で2時間撹拌した。該混合物を水(30mL)の中に注ぎ入れ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(25mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1→5/1)により精製し、0.80gの(Z)‐エチル(3‐(シクロヘキシルメチル)‐4‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色の油として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.44 (s, 1H), 4.01 - 3.99 (m, 2H), 3.22 - 3.09 (m, 2H), 3.08 - 3.05 (m, 1H), 1.65 - 1.61 (m, 6H), 1.48 (s, 3H), 1.15 - 1.14 (m, 3H), 1.12 - 1.10 (m, 2H), 0.90 - 0.88 (m, 2H). LCMS (m/z [M+H]+): 282.9.
<中間体C26>
(Z)‐エチル(3‐(シクロヘキシルメチル)‐4‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.350g、1.08mmol、1.0当量)のエタノール(3mL)中の溶液に、6N水酸化ナトリウム(0.862g、21.5mmol、20当量)を25℃で1度に添加した。該反応混合物を50℃に加熱して1時間撹拌した。該混合物を水(15mL)の中に添加し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を合わせてブライン(25mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1→0/1)により精製し、150mgの3‐(シクロヘキシルメチル)‐4‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イミンC26を黄色の油として得た。
<中間体C27の調製>
Figure 2023512823000067
<エチルN‐(シクロヘキシルカルバモチオイル)カルバマート>
シクロヘキサンアミン(0.800g、8.07mmol、1.0当量)及びO‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(1.11g、8.47mmol、1.05当量)の酢酸エチル(10mL)中の混合物に、TMEDA(93mg、0.806mmol、1.0当量)を25℃で添加した。該混合物をこの温度で6時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(カラムの高さ:250mm、直径:100mm、100~200メッシュのシリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=100/1→3/1)により精製し、1.80gのエチルN‐(シクロヘキシルカルバモチオイル)カルバマートを黄色のゴム状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CD3Cl) δ 9.64 (br. s, 1H), 7.96 (br. s, 1H), 4.29 - 4.22 (m, 2H), 2.09 - 2.01 (m, 2H), 1.77 - 1.68 (m, 2H), 1.62-1.63 (m, 1H), 1.49 - 1.33 (m, 4H), 1.33 - 1.19 (m, 5H). LCMS (m/z [M+H]+): 231.1.
<(Z)‐エチル((シクロヘキシルアミノ)((2‐オキソプロピル)チオ)メチレン)カルバマート>
エチルN‐(シクロヘキシルカルバモチオイル)カルバマート(0.800g、3.47mmol、1.0当量)及び炭酸セシウム(1.92g、5.90mmol、1.7当量)のアセトニトリル(10mL)中の混合物に、1‐クロロプロパン‐2‐オン(0.353g、3.82mmol、1.1当量)を25℃で添加した。得られた混合物をこの温度で4時間撹拌し、次に氷水(10mL)の中へ注ぎ入れ、MTBE(100mL×2)で抽出した。有機相を合わせてブライン(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、900mgの粗製の(Z)‐エチル((シクロヘキシルアミノ)((2‐オキソプロピル)チオ)メチレン)カルバマートを黄色固形物として得たが、これを精製せずに直接次のステップに使用した。 LCMS (m/z [M+H]+): 287.1.
<(Z)‐エチル(3‐シクロヘキシル‐4‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐エチル((シクロヘキシルアミノ)((2‐オキソプロピル)チオ)メチレン)カルバマート(0.900g、3.14mmol、1.0当量)及びジイソプロピルエチルアミン(0.812g、6.29mmol、2.2当量)のテトラヒドロフラン(20mL)中の混合物に、塩化チオニル(0.224g、1.89mmol、0.6当量)を0℃で添加した。該混合物を25℃で2時間撹拌し、次に氷水(20mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機相を合わせてブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1→4/1)により精製し、0.50gの(Z)‐エチル(3‐シクロヘキシル‐4‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 6.54 (br. s, 1H), 4.09-4.03 (m, 2H), 2.29 - 2.25 (m, 3H), 1.82 - 1.62 (m, 6H), 1.36 - 1.23 (m, 3H), 1.21 - 1.19 (m, 5H). LCMS (m/z [M+H]+): 268.9.
<中間体C27>
(Z)‐エチル(3‐シクロヘキシル‐4‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.200g、0.745mmol、1.0当量)のエタノール(4mL)中の混合物に、NaOH(0.596g、14.90mmol、20当量)を25℃で添加した。該混合物を50℃に加熱して1時間撹拌し、次に氷水(50mL)の中へ注ぎ入れ、酢酸エチル(50mL×5)で抽出した。有機相を合わせてブライン(10×2mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して、120mgの3‐シクロヘキシル‐4‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イミンC27を黄色固形物として得た。
<中間体C28の調製>
Figure 2023512823000068
<エチルN‐[(2‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマート>
2‐クロロアニリン(8.26mL、78.4mmol)の酢酸エチル(100mL)中の溶液に、O‐エチルカルボンイソチオシアナチデート(10.3g、78.4mmol)及びテトラメチルエチレンジアミン(1.18mL、7.84mmol)を0℃で徐々に添加し、次いで該混合物を50℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、100mLのメタノールを滴下してクエンチした。沈殿した固形物をフィルタ処理により回収し、次にメタノール(100mL)を用いて25℃で10分間トリチュレーションして、16.5gのエチルN‐[(2‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマートを白色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 11.60 (br. s, 1H), 11.47 (br. s, 1H), 7.94 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.57 - 7.55 (m, 1H), 7.41 - 7.36 (m, 1H), 7.33 - 7.29 (m, 1H), 4.23 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.27 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 258.9.
<(Z)‐メチル3‐((N‐(2‐クロロフェニル)‐N’‐(エトキシカルボニル)カルバムイミドイル)チオ)‐2‐オキソプロパノアート>
エチルN‐[(2‐クロロフェニル)カルバモチオイル]カルバマート(5.00g、19.3mmol)及び炭酸セシウム(7.56g、23.2mmol)のアセトニトリル(100mL)中の溶液に、メチル3‐ブロモ‐2‐オキソプロパノアート(2.67mL、25.1mmol)を25℃で添加し、次いで該混合物を25℃で2時間撹拌した。該反応混合物を、水(100mL)を用いて25℃でクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(200mL×2)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~2/1)により精製し、2.80gの(Z)‐メチル3‐((N‐(2‐クロロフェニル)‐N’‐(エトキシカルボニル)カルバムイミドイル)チオ)‐2‐オキソプロパノアートを褐色の油として得た。 1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.53 - 7.49 (m, 1H), 7.47 - 7.44 (m, 1H), 7.35 - 7.31 (m, 2H), 4.90 (br. s, 1H), 4.16 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.00 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.47 - 3.42 (m, 1H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 358.9.
<(Z)‐メチル3‐(2‐クロロフェニル)‐2‐((エトキシカルボニル)イミノ)‐2,3‐ジヒドロチアゾール‐4‐カルボキシラート>
(Z)‐メチル3‐((N‐(2‐クロロフェニル)‐N’‐(エトキシカルボニル)カルバムイミドイル)チオ)‐2‐オキソプロパノアート(2.80g、7.80mmol)及びDIPEA(2.04mL、11.7mmol)のTHF(15mL)中の混合物に、塩化チオニル(0.85mL、11.7mmol)を0℃で添加した。該混合物を窒素雰囲気下、25℃で2時間撹拌した。該反応混合物を、水(100mL)を用いて25℃でクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(200mL×2)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、2.20gの(Z)‐メチル3‐(2‐クロロフェニル)‐2‐((エトキシカルボニル)イミノ)‐2,3‐ジヒドロチアゾール‐4‐カルボキシラートを黄色の油として得たが、これをさらに精製することなく直接次のステップに使用した。 1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.64 (s, 1H), 7.54 - 7.51 (m, 1H), 7.46 - 7.41 (m, 2H), 7.40 - 7.37 (m, 1H), 4.20 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.74 (s, 3H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 340.9.
<(Z)‐エチル(3‐(2‐クロロフェニル)‐4‐(メチルカルバモイル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
(Z)‐メチル3‐(2‐クロロフェニル)‐2‐((エトキシカルボニル)イミノ)‐2,3‐ジヒドロチアゾール‐4‐カルボキシラート(1.5g、4.40mmol)のTHF(15mL)中の混合物に、メチルアミン(2M、22mL)を滴下により添加し、かつ3,4,6,7,8,9‐ヘキサヒドロ‐2H‐ピリミド[1,2‐a]ピリミジン(0.306g、2.20mmol)を25℃で添加した。該混合物を窒素雰囲気下、60℃で2時間撹拌し、次に氷水(50mL)の中に徐々に注ぎ入れ、続いて酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(200mL×2)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮し、1.55gの(Z)‐エチル(3‐(2‐クロロフェニル)‐4‐(メチルカルバモイル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ8.63 (br. d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.49 - 7.43 (m, 3H), 4.02 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.57 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 1.19 - 1.04 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 339.9.
<中間体C28>
(Z)‐エチル(3‐(2‐クロロフェニル)‐4‐(メチルカルバモイル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート(0.360g、1.06mmol)のDMF(7mL)中の溶液に、ブロモトリメチルシラン(0.687mL、5.30mmol)を25℃で添加した。該反応混合物を80℃で1時間撹拌し、次いで氷水(20mL)の中に徐々に注ぎ入れた。該混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和した。該混合物を逆相フラッシュ(0.1%NH・HO/MeCN/水)により直接精製して80mgの3‐(2‐クロロフェニル)‐2‐イミノ‐N‐メチル‐2,3‐ジヒドロチアゾール‐4‐カルボキサミドC28を黄色固形物として得た。
<中間体C29の調製>
Figure 2023512823000069
<中間体C29の調製>
<エチル(Z)‐(3‐(2‐クロロフェニル)‐4‐(ジメチルカルバモイル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)カルバマート>
メチル(Z)‐3‐(2‐クロロフェニル)‐2‐((エトキシカルボニル)イミノ)‐2,3‐ジヒドロチアゾール‐4‐カルボキシラート(0.380g、1.12mmol)及びジメチルアミン(2M、5.6mL)のTHF(1mL)中の混合物に、3,4,6,7,8,9‐ヘキサヒドロ‐2H‐ピリミド[1,2‐a]ピリミジン(0.078g、0.560mmol)を窒素雰囲気下、25℃で1度に添加した。該反応混合物を60℃で2時間撹拌し、次に100mLの氷水の中へ注意深く注ぎ入れた。水相を酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、次いでブライン(10mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで脱水してフィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮して残留物とし、該残留物を逆相フラッシュ(0.1%トリフルオロ酢酸/MeCN/水)により精製して140mgのエチル(Z)‐[3‐(2‐クロロフェニル)‐4‐(ジメチルカルバモイル)チアゾール‐2‐イリデン]カルバマートを黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 7.63 - 7.61 (m, 1H), 7.52 - 7.43 (m, 3H), 7.36 (s, 1H), 4.04 (m, 2H), 3.11 (s, 3H), 2.76 (s, 3H), 1.14 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z[M+H]+): 353.9.
<中間体C29>
エチル(Z)‐[3‐(2‐クロロフェニル)‐4‐(ジメチルカルバモイル)チアゾール‐2‐イリデン]カルバマート(0.390g、1.10mmol)のエチルアルコール(4mL)中の溶液に、固体の水酸化ナトリウム(0.960g、24.0mmol)を添加した。該混合物を50℃で2時間撹拌した。該粗製生成物を、ワークアップを行わずに直接逆相フラッシュ(0.1%水酸化アンモニウム/MeCN/水)により精製し、90mgの3‐(2‐クロロフェニル)‐2‐イミノ‐N,N‐ジメチル‐チアゾール‐4‐カルボキサミドC29を黄色固形物として得た。
<中間体D1の調製>
Figure 2023512823000070
<2‐フェニルアセチルクロリド>
2‐フェニル酢酸(5.00g、36.7mmol、4.63mL、1.0当量)のDCM(50mL)中の溶液にDMF(268mg、3.67mmol、283μL、0.1当量)を添加し、次いで該混合物にSOCl(8.74g、73.4mmol、5.33mL、2.0当量)を0℃で添加した。該反応混合物を25℃で1時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去した。化合物2‐フェニルアセチルクロリド(5.68g、粗製)を無色の油として得た。
<1‐ジアゾ‐3‐フェニルプロパン‐2‐オン>
2‐フェニルアセチルクロリド(5.68g、36.7mmol、4.90mL、1.0当量)のMeCN(50mL)中の溶液に、TMSCHN(2M、36.74mL、2当量)を0℃で添加した。次に該反応混合物を25℃で2時間撹拌した。得られた黄色の溶液を、さらに精製することなく次のステップに直接使用した。
<1‐ブロモ‐3‐フェニルプロパン‐2‐オン>
1‐ジアゾ‐3‐フェニルプロパン‐2‐オンのMeCN中の溶液に、HBr(13.5g、55.1mmol、9.06mL、1.5当量)(33%AcOH溶液)を添加した。該混合物を25℃で12時間撹拌した。該混合物を水(50mL)の中に注ぎ入れ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。有機相をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=0/1→6/1)により精製し、2.30gの1‐ブロモ‐3‐フェニルプロパン‐2‐オンを赤色の油として得た。
<中間体D1>
チオ尿素(715mg、9.39mmol、1.0当量)の還流EtOH(20mL)中の溶液に、1‐ブロモ‐3‐フェニルプロパン‐2‐オン(2.00g、9.39mmol、1.0当量)及びピリジン(742mg、9.39mmol、758μL、1.0当量)を添加した。反応混合物を70℃で4時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮して溶媒を除去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1→1/1)により精製し、0.6gの粗製生成物を得た。490mgの粗製生成物を分取HPLCで精製し、160mgの4‐ベンジルチアゾール‐2(3H)‐イミンD1を白色固形物として得た。 1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ7.31-7.12 (m, 5H), 6.83 (s, 2H), 6.12 (s, 1H), 3.71 (s, 2H). 構造はHMBC及びHSQCで確認した。
<中間体D3の調製>
Figure 2023512823000071
ベンジルチオ尿素(1.00g、6.02mmol、1.0当量)のアセトン(15mL)中の溶液に、HCl(1.20g、12.0mmol、1.18mL、純度36%、2.0当量)及びDMSO(939mg、12.0mmol、939μL、2.0当量)を40℃で添加した。反応混合物を48時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で直接濃縮した。残留物を逆相MPLCにより精製し、0.80gの3‐ベンジル‐4‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イミンD3を白色固形物として得た。
<酸Dの調製>
Figure 2023512823000072
<4‐メチル‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン>
4‐クロロ‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン(10.00g、65.54mmol、1.0当量)及びPd(dppf)Cl(1.20g、1.64mmol、0.025当量)のトルエン(200mL)中の溶液に、MeMgBr(3M、109mL、5.0当量)を25℃で滴下により添加した。添加後、反応混合物を80℃で12時間撹拌し、次に25℃に冷却し、0℃の氷水(300mL)の添加によりクエンチし、EtOAc(2×200mL)で抽出した。有機層を合わせて飽和NHCl水溶液(400mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、NaSOで脱水してフィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮して残留物を得た。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0~100%酢酸エチル/石油エーテル勾配、100mL/分で溶出)により精製し、7.00gの4‐メチル‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジンを白色固形物として得た。 LCMS (m/z [M+H]+): 133.1.
<2,2,2‐トリクロロ‐1‐(4‐メチル‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐イル)エタノン>
4‐メチル‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン(1.00g、7.57mmol、1.0当量)のDCM(20mL)中の溶液に、AlCl(2.52g、18.9mmol、2.5当量)を25℃で添加した。反応混合物を25℃で10分間撹拌し、次に2,2,2‐トリクロロアセチルクロリド(2.06g、11.4mmol、1.5当量)を添加した。該反応混合物を25℃でさらに3時間50分撹拌した。該混合物を氷水(30mL)の中に注ぎ入れ、沈殿をフィルタ処理した。濾液をDCM(2×30mL)で抽出し、減圧下で濃縮して2.0gの粗製の2,2,2‐トリクロロ‐1‐(4‐メチル‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐イル)エタノンを淡黄色の固形物として得た。
<4‐メチル‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸(酸D)>
2,2,2‐トリクロロ‐1‐(4‐メチル‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐イル)エタノン(2.00g、7.21mmol、1.0当量)のNaOH水溶液(3M、30mL、12.5当量)中の混合物を、N雰囲気下、25℃で3時間撹拌した。該混合物を0℃に冷却し、濃HCl水溶液の添加によりpH<6.0に調整した。沈殿をフィルタ処理により回収し、濾過ケークをHO(2×5mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて1.2gの粗製の4‐メチル‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸(酸D)をオフホワイトの固形物として得た。
<実施例T01の調製>
Figure 2023512823000073
3‐ベンジルチアゾール‐2(3H)‐イミンB1(1.20g、6.31mmol、1.0当量)、1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(0.818g、5.05mmol、0.8当量)、HOBt(1.28g、9.46mmol、1.5当量)及びジイソプロピルエチルアミン(2.45g、18.9mmol、3.0当量)のジメチルホルムアミド(10mL)中の混合物に、EDCI(1.81g、9.46mmol、1.5当量)を添加した。該混合物を25℃で1.5時間撹拌し、次いで氷水(200mL)の中に注ぎ入れた。沈殿をフィルタ処理により回収し、濾過ケークをアセトニトリル(3×30mL)で洗浄し、次にアセトニトリル/メタノール=5:1(5×30mL)でトリチュレーションし、続いて逆相HPLC及びメタノール(2×250mL)からの再結晶化を行って、352mgの(Z)‐N‐(3‐ベンジルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT01を白色固形物として得た。 1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ12.18 (br. s, 1H), 8.53 - 8.50 (m, 1H), 8.25 - 8.10 (m, 2H), 7.60 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 7.42 - 7.40 (m, 5H), 7.36 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.96 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 5.52 (s, 2H). LCMS (m/z [M+H]+) = 335.1.
以下の表Eの実施例は、中間体B1及び表Aの適切な酸を使用して、スキーム54で上記に示したのと同様の方式で調製した。
表E
Figure 2023512823000074
表Fの実施例は、表B/Cの適切な中間体及び表Aの酸Aを使用して、スキーム54で上記に示したのと同様の方式で調製される。
表F
Figure 2023512823000075
Figure 2023512823000076
Figure 2023512823000077
Figure 2023512823000078
Figure 2023512823000079
Figure 2023512823000080
表Gのさらなる実施例の調製についてはスキーム55~71に示されている。
表G
Figure 2023512823000081
Figure 2023512823000082
Figure 2023512823000083
Figure 2023512823000084
Figure 2023512823000085
<実施例T37、T38の調製>
Figure 2023512823000086
<実施例T37>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(199mg、1.23mmol、1.0当量)のDCM(10mL)中の溶液に、塩化オキサリル(COCl)(156mg、1.23mmol、107μL、1.0当量)及びDMF(1μL、12.3μmol、0.01当量)を0℃で添加した。反応混合物を15℃で2時間撹拌し、次にTEA(187mg、1.84mmol、1.5当量)及び3‐メチルチアゾール‐2‐イミンB2(140mg、1.23mmol、1.0当量)を添加した。得られた混合物を15℃で12時間撹拌した。該反応混合物をHO(20mL)の添加によりクエンチし、EtOAc(3×15mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(3×10mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、21mgの(Z)‐N‐(3‐メチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT37を白色固形物として得た。
<実施例T38>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(379mg、2.34mmol、1.0当量)のDCM(10mL)中の溶液に、塩化オキサリル(COCl)(297mg、2.34mmol、1.0当量)及びDMF(2μL、23.4μmol、0.01当量)を0℃で添加した。反応混合物を15℃で2時間撹拌し、次にTEA(355mg、3.51mmol、1.5当量)及び3‐エチルチアゾール‐2‐イミンB3(300mg、2.34mmol、1.0当量)を添加した。得られたものを15℃で12時間撹拌した。該反応混合物を水(30mL)の添加によりクエンチし、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、24mgの(Z)‐N‐(3‐エチルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT38を白色固形物として得た。
<実施例T39の調製>
Figure 2023512823000087
<(Z)‐N‐(チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(0.60g、3.70mmol、1.0当量)のピリジン(5.88g、74.3mmol、20当量)中の溶液に、HBTU(2.81g、7.40mmol、2.0当量)及びチアゾール‐2‐アミン(556mg、5.55mmol、1.5当量)を添加した。反応混合物を100℃に加熱し、100℃で12時間撹拌した。該反応混合物を0℃に冷却して氷水(15mL)の中に注ぎ入れた。フィルタ処理により固形物を回収した。濾過ケークを水(2×5mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて粗製生成物を得た。該粗製生成物を、MeOH/EtOH(4mL/4mL)から60℃で0.5時間還流することにより再結晶させ、次に25℃に冷却してフィルタ処理した。固形物を冷EtOH(5mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて0.41gの(Z)‐N‐(チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドを褐色の固形物として得た。
<(Z)‐N‐(3‐(1‐フェニルエチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT39>
(Z)‐N‐(チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド(0.20g、819umol、1.0当量)のDMF(3mL)中の溶液に、KCO(226mg、1.64mmol、2.0当量)及び1‐クロロエチルベンゼン(173mg、1.23mmol、1.5当量)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。該反応混合物を60℃に18時間加熱した。該反応混合物を室温に冷却し、フィルタ処理を行いDMF中の黄色溶液を得た。該黄色溶液を分取HPLCにより精製して、25mgの(Z)‐N‐(3‐(1‐フェニルエチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT39を淡黄色の固形物として得た。
<実施例T41の調製>
Figure 2023512823000088
<(Z)‐tert‐ブチル(4‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)ブタン‐2‐イル)カルバマート>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(30mg、184μmol、1.0当量)、HOBt(37mg、276μmol、1.5当量)、EDCI(53mg、276μmol、1.5当量)及びDIPEA(71mg、553μmol、96μL、3.0当量)のDMF(1mL)中の溶液に、tert‐ブチル(4‐(2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)ブタン‐2‐イル)カルバマートB4(50mg、184μmol、1.0当量)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。該反応混合物を水20mLで希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン20mLで洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル)により精製し、40mgの(Z)‐tert‐ブチル(4‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)ブタン‐2‐イル)カルバマートを白色固形物として得た。
<(Z)‐N‐(3‐(3‐アミノブチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT41>
(Z)‐tert‐ブチル(4‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)ブタン‐2‐イル)カルバマート(40mg、96μmol、1.0当量)のHCl/EtOAc(4M、2mL)中の混合物を、25℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製し、28mgの(Z)‐N‐(3‐(3‐アミノブチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT41を白色固形物として得た。
<実施例T42、T43の調製>
Figure 2023512823000089
<(Z)‐N‐(3‐(2‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT42>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(369mg、2.28mmol、1.0当量)のDMF(6mL)中の溶液に、EDCI(524mg、2.73mmol、1.2当量)、HOBt(369mg、2.73mmol、1.2当量)、TEA(691mg、6.83mmol、3.0当量)及び2‐((2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)メチル)ベンゾニトリルB11(0.49g、2.28mmol、1.0当量)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。該反応混合物を0℃の水(15mL)の添加によりクエンチし、沈殿物をフィルタ処理により回収し、水(2×5mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて、0.60gの粗製生成物(Z)‐N‐(3‐(2‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT42を灰色の固形物として得た。180mgの粗製生成物T42を分取HPLCによってさらに精製し、92mgの純粋な(Z)‐N‐(3‐(2‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT42を淡黄色の固形物として得た。
<(Z)‐N‐(3‐(2‐(アミノメチル)ベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT43>
LAH(48mg、1.25mmol、3.0当量)のTHF(4mL)中の溶液に、(Z)‐N‐(3‐(2‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT42(0.15g、417μmol、1.0当量)を0℃で少量ずつ添加した。添加後、反応混合物を徐々に25℃まで暖め、25℃で4時間撹拌した。該反応混合物を0℃のHCl水溶液(2N、0.5mL)の添加によりクエンチし、0.5時間撹拌した。該混合物をTHF/DMF(20mL/4mL)で希釈してフィルタ処理した。濾過ケークをMeOH(2×5mL)で洗浄した。濾液を合わせて減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCによって精製し、8.3mgの(Z)‐N‐(3‐(2‐(アミノメチル)ベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT43をオフホワイトの固形物として得た。
<実施例T44、T45の調製>
Figure 2023512823000090
<(Z)‐N‐(3‐(3‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT44>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(264mg、1.63mmol、1.0当量)、HOBt(330mg、2.44mmol、1.5当量)、EDCI(468mg、2.44mmol、1.5当量)及びDIPEA(630mg、4.88mmol、850μL、3.0当量)のDMF(8mL)中の溶液に、3‐((2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)メチル)ベンゾニトリルB17(350mg、1.63mmol、1.0当量)を25℃で添加した。反応混合物を次に25℃で12時間撹拌した。該反応混合物を水50mLで希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン50mLで洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物をMeOH(20mL)で希釈して20分間撹拌し;該懸濁液をフィルタ処理して固形物を回収した。回収した固形物をMeOH(10mL)で洗浄し、次に真空中で乾燥させて、500mgの(Z)‐N‐(3‐(3‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT44を黄色固形物として得た。100mgの該粗製生成物を分取HPLCで精製し、62mgの純粋な(Z)‐N‐(3‐(3‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT44を白色固形物として得た。
<(Z)‐N‐(3‐(3‐(アミノメチル)ベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT45>
(Z)‐N‐(3‐(3‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT44(200mg、556μmol、1.0当量)のTHF(5mL)中の懸濁液に、N下、0℃でLAH(63mg、1.67mmol、3.0当量)を添加した。反応混合物を次に25℃で3時間撹拌した。該反応混合物を水(5mL)の添加によりクエンチし、HCl(4N)でpH=3に酸性化すると該混合物は透明になった。該混合物を分取HPLCにより直接精製し、76mgの(Z)‐N‐(3‐(3‐(アミノメチル)ベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT45を白色固形物として得た。
<実施例T46、T47、T48の調製>
Figure 2023512823000091
<(Z)‐N‐(3‐(4‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT46>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(1.09g、6.75mmol、1.0当量)、HOBt(1.37g、10.1mmol、1.5当量)、EDCI(1.94g、10.1mmol、1.5当量)及びDIPEA(2.62g、20.3mmol、3.5mL、3.0当量)のDMF(20mL)中の溶液に、4‐((2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)メチル)ベンゾニトリルB5(2.00g、6.80mmol、1.0当量)を25℃で添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。該反応混合物を水150mLで希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせてブライン200mLで洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮して残留物を得た。残留物をMeOH(50mL)で希釈して20分間撹拌し;該懸濁液をフィルタ処理して固形物を回収した。濾過ケークをMeOH(20mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて1.8gの(Z)‐N‐(3‐(4‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT46を黄色固形物として得た。200mgの該粗製生成物T46を分取HPLCによって精製し、132mgの純粋な(Z)‐N‐(3‐(4‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT46を白色固形物として得た。
<(Z)‐N‐(3‐(4‐(アミノメチル)ベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT47>
<(Z)‐N‐(3‐(4‐ホルミルベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT48>
(Z)‐N‐(3‐(4‐シアノベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT46(300mg、835μmol、1.0当量)のTHF(7mL)中の混合物に、N下、0℃でLAH(95mg、2.5mmol、3.0当量)を添加した。該混合物を25℃で3時間撹拌した。該反応混合物を水(5mL)の添加によりクエンチし、4N HClでpH=3に酸性化した。該混合物を分取HPLCにより精製し、108mgの(Z)‐N‐(3‐(4‐(アミノメチル)ベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT47を白色固形物として、また31mgの(Z)‐N‐(3‐(4‐ホルミルベンジル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT48を白色固形物として得た。
<実施例T54及びT64の調製>
適切なイミン(1.0当量)のピリジン中の溶液に、HBTU(2.0当量)及び1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(1.0当量)を添加した。反応混合物を100℃で12時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製してT54及びT64を得た。
<実施例T51の調製>
Figure 2023512823000092
<N‐(チアゾール‐2‐イル)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(0.60g、3.70mmol、1.0当量)のピリジン(6mL)中の溶液に、HBTU(2.81g、7.40mmol、2.0当量)及び2‐チアゾールアミン(556mg、5.55mmol、1.5当量)を0℃で添加した。反応混合物を徐々に100℃まで加熱し、100℃で12時間撹拌した。該反応混合物を氷水(12mL)の中に注ぎ入れた。フィルタ処理により固形物を回収してHO(5×2mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させた。該粗製生成物を、MeOH/EtOH(4mL/4mL)中にて70℃で0.5時間還流することにより再結晶させ、次に室温に冷却し、フィルタ処理して0.41gのN‐(チアゾール‐2‐イル)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドを褐色固形物として得た。
<メチル3‐[(2Z)‐2‐(1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニルイミノ)チアゾール‐3‐イル]プロパノアート>
N‐(チアゾール‐2‐イル)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド(0.29g、1.19mmol、1.0当量)のDMF(5mL)中の溶液に、KCO(656mg、4.75mmol、4.0当量)及びメチル3‐ブロモプロパノアート(595mg、3.56mmol、3.0当量)を添加した。添加後、反応混合物をマイクロ波反応用密封容器に移し、マイクロ波反応装置にて100℃で2時間撹拌した。反応混合物を0℃のHO(10mL)の添加によりクエンチし、EtOAc(2×10mL)で抽出した。有機層を合わせてHO(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水してフィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル分取TLC(石油エーテル(etroleum ether)/酢酸エチル=1:1)により精製し、0.30gのメチル3‐[(2Z)‐2‐(1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニルイミノ)チアゾール‐3‐イル]プロパノアートを褐色の固形物として得た。残留物の一部(0.10g)をさらにシリカゲル分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2:1)によって2回精製し、20mgのメチル3‐[(2Z)‐2‐(1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニルイミノ)チアゾール‐3‐イル]プロパノアートを白色固形物として得た。
<実施例T51>
(Z)‐メチル3‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)プロパノアート(0.20g、605μmol、1.0当量)のジオキサン(4mL)/HO(1mL)中の溶液に、LiOH.HO(127mg、3.03mmol、5.0当量)を添加した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。該混合物を濃縮した。残留物を水(5mL)で希釈し、濃HClの添加によりpH<5.0に調整した。該懸濁液をフィルタ処理した。濾過ケークをHO(5mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させた。残留物を分取HPLCにより精製し、52mgの(Z)‐3‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)プロパン酸を白色固形物として得た。
<実施例T52の調製>
Figure 2023512823000093
N‐(チアゾール‐2‐イル)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド(100mg、409.38μmol、1.0当量)、4‐(ブロモメチル)ピリジン(104mg、409μmol、1.0当量、HBr)、KCO(170mg、1.23mmol、3.0当量)のDMF(1mL)中の混合物を脱気してNで3回パージし、次いで反応混合物をN雰囲気下、30℃で12時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製し、37mgの(Z)‐N‐(3‐(ピリジン‐4‐イルメチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT52を白色固形物として得た。
<実施例T53の調製>
Figure 2023512823000094
N‐(チアゾール‐2‐イル)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド(100mg、409μmol、1.0当量)、3‐(ブロモメチル)ピリジン(104mg、409μmol、1.0当量、HBr)、KCO(170mg、1.23mmol、3.0当量)のDMF(1mL)中の混合物を脱気してNで3回パージし、次いで反応混合物をN雰囲気下、30℃で12時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製し、32mgの(Z)‐N‐(3‐(ピリジン‐3‐イルメチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT53を白色固形物として得た。
<実施例T57の調製>
Figure 2023512823000095
N‐(チアゾール‐2‐イル)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド(200mg、819μmol、1.0当量)のDMF(2mL)中の溶液に、KCO(226mg、1.64mmol、2.0当量)を添加し、続いて室温でブロモシクロヘキサン(2.67g、16.4mmol、2.02mL、20当量)を添加した。反応混合物を次に100℃で12時間撹拌した。該反応混合物にさらに10当量のブロモシクロヘキサンを添加し、該混合物を次にN下、100℃でさらに12時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈してEtOAc(50mL×3)で抽出し、有機層を合わせてブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、フィルタ処理を行って濾液を減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製し、7.3mgの(Z)‐N‐(3‐シクロヘキシルチアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT57を白色固形物として得た。構造をNOEで確認した。
<実施例T61の調製>
Figure 2023512823000096
<(Z)‐tert‐ブチル3‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)ベンジルカルバマート>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(80mg、491μmol、1.0当量)のDMF(2mL)中の溶液に、EDCI(141mg、737μmol、1.5当量)、HOBt(100mg、737μmol、1.5当量)、DIPEA(190mg、1.47mmol、257μL、3.0当量)及びtert‐ブチル3‐(2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)ベンジルカルバマートC24(150mg、491μmol、1.0当量)を25℃で添加した。反応混合物を次にN下、25℃で2時間撹拌した。該反応混合物を水(5mL)で希釈すると固形物が沈殿した。該固形物をフィルタ処理により回収し、水(5mLで洗浄し、減圧下で(under residue pressure)乾燥させて170mgの(Z)‐tert‐ブチル3‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)ベンジルカルバマートを白色固形物として得た。
<(Z)‐N‐(3‐(3‐(アミノメチル)フェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT61>
(Z)‐tert‐ブチル3‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)ベンジルカルバマート(170mg、378μmol、1.0当量)のEtOAc(1mL)中の溶液に、HCl/EtOAc(378μmol、3mL、1.0当量)を25℃で添加した。該溶液を次にN下、25℃で1時間撹拌した。反応混合物をフィルタ処理し、濾過ケークをEtOAc(30mL)で洗浄した。濾過ケークを減圧下で濃縮して分取HPLCにより精製し、52mgの(Z)‐N‐(3‐(3‐(アミノメチル)フェニル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT61を白色固形物として得た。
<実施例T62の調製>
Figure 2023512823000097
<(Z)‐tert‐ブチル7‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸A(80mg、493μmol、1.0当量)のDMF(3mL)中の混合物に、HOBt(100mg、740μmol、1.5当量)、EDCI(142mg、740μmol、1.5当量)、DIPEA(191mg、1.48mmol、258μL、3.0当量)及びtert‐ブチル7‐(2‐イミノチアゾール‐3(2H)‐イル)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラートC21(164mg、493μmol、1.0当量)を25℃で添加した。次いで反応混合物をN下にて25℃で12時間撹拌した。該反応混合物を水(20mL)で希釈し、フィルタ処理を行って固形物を回収した。回収した固形物を減圧下で乾燥させて、200mgの(Z)‐tert‐ブチル7‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラートを褐色の固形物として得た。この粗製生成物を次のステップで直接使用する。
<(Z)‐N‐(3‐(1,2,3,4‐テトラヒドロイソキノリン‐7‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT62>
(Z)‐tert‐ブチル7‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)‐3,4‐ジヒドロイソキノリン‐2(1H)‐カルボキシラート(170mg、357μmol、1.0当量)のEtOAc(1mL)中の混合物に、HCl/EtOAc(4M、3mL、33当量)を25℃で添加した。次いで反応混合物をN下にて25℃で2時間撹拌した。固形物をフィルタ処理により回収し、分取HPLCにより精製して、88mgの(Z)‐N‐(3‐(1,2,3,4‐テトラヒドロイソキノリン‐7‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT62を白色固形物として得た。
<実施例T72の調製>
Figure 2023512823000098
<(Z)‐エチル2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)‐3‐ベンジル‐2,3‐ジヒドロチアゾール‐4‐カルボキシラート>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸(0.238g、1.47mmol、1.0当量)のDMF(5mL)中の溶液に、EDCI(0.422g、2.20mmol、1.5当量)、HOBT(0.298g、2.20mmol、1.5当量)、ジイソプロピルエチルアミン(0.758mL、4.41mmol、3.0当量)及びエチル3‐ベンジル‐2‐イミノ‐2,3‐ジヒドロチアゾール‐4‐カルボキシラート(0.400g、1.47mmol、1.0当量)を25℃で添加した。次に該混合物を25℃で1時間撹拌した。次に該反応混合物を氷水(15mL)の中に注ぎ入れて固形物を沈殿させ、これをフィルタ処理により回収した。この濾過ケークを、25℃のエタノール(15mL)で3回トリチュレーションし、0.40gの(Z)‐エチル2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)‐3‐ベンジル‐2,3‐ジヒドロチアゾール‐4‐カルボキシラートを白色固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.27 (br. s, 1H), 8.45 - 8.42 (m, 1H), 8.26 (dd, J = 4.8, 1.2 Hz, 1H), 8.21 - 8.20 (m, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.35 - 7.31 (m, 2H), 7.27 - 7.2 (m, 3H), 7.14 (dd, J = 8.0, 4.8 Hz, 1H), 5.93 (s, 2H), 4.27 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 407.0.
<(Z)‐N‐(3‐ベンジル‐4‐(ヒドロキシメチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT72>
(Z)‐エチル2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)‐3‐ベンジル‐2,3‐ジヒドロチアゾール‐4‐カルボキシラート(0.200g、0.407mmol)のTHF(5mL)中の懸濁液に、水素化ホウ素リチウムのTHF溶液(2M、0.4mL、0.8mmol)を窒素雰囲気下、0℃で滴下により添加した。添加後、反応混合物を25℃に暖めて1時間撹拌した。次いで該混合物を25℃の水(5mL)の中に滴下により添加し、次に飽和炭酸ナトリウム水溶液(5mL)は該混合物であった。水相を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を合わせてブライン(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、フィルタ処理を行い減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製し、32mgの(Z)‐N‐(3‐ベンジル‐4‐(ヒドロキシメチル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT72を白色固形物として得た。
<実施例T75の調製>
Figure 2023512823000099
<(Z)‐tert‐ブチル4‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)ピペリジン‐1‐カルボキシラート>
(Z)‐N‐(チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド(20mg、82μmol、1.0当量)のDMF(1mL)中の溶液に、KCO(57mg、246μmol、3.0当量)及びtert‐ブチル4‐ブロモピペリジン‐1‐カルボキシラート(216mg、819μmol、10.0当量)を添加した。反応混合物をマイクロ波反応用チューブに移した。密封したチューブをマイクロ波反応装置において100℃で2時間加熱した。該反応混合物を水(5mL)の添加によりクエンチすると褐色の沈殿が形成された。固形物をフィルタ処理により回収し、水(2mL)で洗浄した。濾液を減圧下で乾燥させて粗製生成物(Z)‐tert‐ブチル4‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)ピペリジン‐1‐カルボキシラート(30mg、粗製)を褐色の固形物として得た。
<(Z)‐N‐(3‐(ピぺリジン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド塩酸塩T75>
(Z)‐tert‐ブチル4‐(2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)チアゾール‐3(2H)‐イル)ピペリジン‐1‐カルボキシラート(0.03g、70umol、1.0当量)のEtOAc(1mL)中の溶液に、HCl/EtOAc(4M、1.2mL、68.4当量)を滴下により徐々に添加した。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で(dunder reduced pressure)濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製し、5mgの(Z)‐N‐(3‐(ピぺリジン‐4‐イル)チアゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミド塩酸塩T75を白色固形物として得た。
<実施例T77の調製>
Figure 2023512823000100
3‐ベンジル‐4‐メチルオキサゾール‐2(3H)‐イミン2,2,2‐トリフルオロアセタートB19(0.100g、0.285mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(0.198mL、1.43mmol、5.0当量)のクロロホルム(1mL)中の溶液に、N,N‐ジメチルピリジン‐4‐アミン(3mg、0.03mmol、0.1当量)、及び1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニルクロリド塩酸塩A(62mg、0.28mmol、1.0当量)のクロロホルム(2mL)中の溶液を、0℃で添加した。反応混合物を25℃に暖めて1時間撹拌した。該混合物を減圧下で濃縮し、残留物をメタノール(2mL)に溶解し、次いで水(10mL)の中に注ぎ入れて固形物を沈殿させた。沈殿物をフィルタ処理により回収して分取HPLCにより精製し、8mgの(Z)‐N‐(3‐ベンジル‐4‐メチルオキサゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT77を白色固形物として得た。
<実施例T78の調製>
Figure 2023512823000101
<エチル(Z)‐2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)‐3‐ベンジル‐2,3‐ジヒドロオキサゾール‐4‐カルボキシラート>
エチル3‐ベンジル‐2‐イミノ‐2,3‐ジヒドロオキサゾール‐4‐カルボキシラートB20(0.450g、1.83mmol)及び1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸(酸A)(0.356g、2.19mmol)のDMF(6mL)中の溶液に、DIPEA(1.59mL、9.14mmol)、EDCI(0.525g、2.74mmol)及びHOBt(0.247g、1.83mmol)を25℃で添加した。反応混合物を50℃で2時間撹拌した。この反応を水(50mL)でクエンチし、次いで酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機層を合わせて飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL×3)及びブライン(50mL×3)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮した。該粗製生成物を逆相HPLC(0.1%NH・HO条件)により精製し、0.220gの(Z)‐エチル2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)‐3‐ベンジル‐2,3‐ジヒドロオキサゾール‐4‐カルボキシラートを黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ12.18 (br. s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.34 (dd, J = 1.6, 6.4 Hz, 1H), 8.24 (dd, J = 1.6, 3.2 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.37 - 7.36 (m, 4H), 7.33 - 7.29 (m, 1H), 7.10 (dd, J = 3.2, 4.8 Hz, 1H), 5.37 (s, 2H), 4.28 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS (m/z [M+H]+): 391.0.
<(Z)‐N‐(3‐ベンジル‐4‐(ヒドロキシメチル)オキサゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT78>
(Z)‐エチル2‐((1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニル)イミノ)‐3‐ベンジル‐2,3‐ジヒドロオキサゾール‐4‐カルボキシラート(0.100g、0.231mmol)のTHF(3.0mL)中の溶液に、水素化ホウ素リチウム溶液(0.348mL、THFに溶解して2M)を窒素雰囲気下、0℃で滴下により添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。該混合物を25℃の水(20mL)の中に注ぎ入れ、次に飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)を添加した。水相を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を合わせてブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、フィルタ処理を行った。濾液を減圧下で濃縮した。該混合物を分取HPLC(カラム:フェノメネクス(Phenomenex)のGemini(登録商標)‐NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(10mM NHHCO)‐ACN];B%:17%‐47%、8分)により精製し、9mgの(Z)‐N‐(3‐ベンジル‐4‐(ヒドロキシメチル)オキサゾール‐2(3H)‐イリデン)‐1‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボキサミドT78を白色固形物として得た。
<実施例T79及びT80の調製>
Figure 2023512823000102
<エチル(2Z)‐3‐ベンジル‐2‐(1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニルイミノ)チアゾール‐4‐カルボキシラートT79>
1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボン酸(酸A)(4.62g、28.4mmol)のDMF(100mL)中の溶液に、HOBt(3.08g、22.8mmol)、EDCI(8.20g、42.8mmol)、DIPEA(14.9mL、85.6mmol)及びエチル3‐ベンジル‐2‐イミノ‐チアゾール‐4‐カルボキシラート臭化水素酸塩B8(10.0g、28.5mmol)を25℃で添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。該反応を氷水(200mL)の中に注ぎ入れた。沈殿をフィルタ処理により回収し、濾過ケークをエタノール(150mL)でトリチュレーションして、10.0gのエチル(2Z)‐3‐ベンジル‐2‐(1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニルイミノ)チアゾール‐4‐カルボキシラートT79を白色固形物として得た。
<(Z)‐3‐ベンジル‐N‐[2‐(ジメチルアミノ)エチル]‐2‐(1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニルイミノ)チアゾール‐4‐カルボキサミドT80>
エチル(2Z)‐3‐ベンジル‐2‐(1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニルイミノ)チアゾール‐4‐カルボキシラートT79(0.050g、0.123mmol)及びN’,N’‐ジメチルエタン‐1,2‐ジアミン(0.108g、1.23mmol、0.134mL)のTHF(1mL)中の溶液に、3,4,6,7,8,9‐ヘキサヒドロ‐2H‐ピリミド[1,2‐a]ピリミジン(0.009g、0.062mmol)を添加した。該混合物を60℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物を分取HPLC(フェノメネクス(Phenomenex)ウォーターズ(Waters)のXbridge(商標)150*25mm*5um;移動相:[水(10mM NHHCO)‐アセトニトリル];B%:24%‐54%、10分)により精製し、54mgの(Z)‐3‐ベンジル‐N‐[2‐(ジメチルアミノ)エチル]‐2‐(1H‐ピロロ[2,3‐b]ピリジン‐3‐カルボニルイミノ)チアゾール‐4‐カルボキサミドT80を白色固形物として得た。
<一般的方法>
LCMS条件
Figure 2023512823000103
10uMでのIVKAアッセイの方法:
in vitroキナーゼアッセイ(HTRF(登録商標)KinEASE(商標)‐STK S1、シスバイオ(CisBio)の62ST1PEB)を、Lats1酵素(カルナ(Carna)の01‐123)の線形反応範囲に最適化した。反応は、以下に示すように10μMのSTK1基質、及び10μM ATP又は2mM ATPで実施した。DMSO濃度は全ての実験について0.5%に維持し、50nL用のピンツール(ブイアンドピー・サイエンティフィック・インコーポレイテッド(V and P Scientific, Inc.))を装備したJanus(登録商標)384MDT(パーキンエルマー(PerkinElmer))を使用して、DMSOに溶解した化合物を反応に添加した。酵素、基質、ATP、及び本発明の試験化合物を低容量の384ウェルプレートの中で組み合わせ、別途指定のないかぎり、室温で50分間撹拌した。反応は、8:1のビオチン:ストレプトアビジン比として調製した検出試薬を添加し、室温で60分間撹拌することにより停止させた。全ての反応を3連で実施し、Synergy(商標)NEO(バイオテック(Biotek))を使用してシグナルを検出した。
2mM ATPにおけるIVKAのための試薬、アッセイ時の終濃度:キット:HTRFKinEASE‐STKS1、シスバイオの62ST1PEB);1×キナーゼ用緩衝液(KB);5mMMgCl;1mMDTT;ATP 2mM;STK1、2.5μM;50pg/μL(Lats1、カルナの01‐123);BSA 1mg/mL;ビオチン:ストレプトアビジン比が8:1の検出試薬ストレプトアビジン‐XL665:最終反応体積10μL及び最終検出体積20μLに対して156nM。アッセイは384ウェルプレートで実施した。薬物の用量曲線はそれぞれ、100%DMSOで3倍希釈した16点、かつ3連として作成した。上記のようにして測定したLats1活性は次の表に示されている。
Figure 2023512823000104
Figure 2023512823000105
化合物T01について、耳の有毛細胞を再生させる際の該化合物の作用機序及び有用性について調査するために詳しく試験した。該化合物の効果を、8~12週齢のマウスから単離された卵形嚢について試験した。フルオタンで安楽死させたマウスから内耳を切除して氷冷ハンクス平衡塩溶液に入れ、Gnedeva, K.及びHudspethが既述したように[Proc. Natl. Acad. Sci., (米), 2015, Vol. 112, p. 14066-14071]培養した。増殖アッセイについては、卵形嚢を、クリックケミストリーで検出される5‐エチニル‐2’‐デオキシウリジン(EdU)10μMと共に培養した。
免疫組織化学分析から、T01が、濃度10μMで24時間の処理後に支持細胞における着実なYap核移行を促すこと(構成的に発現されるタンパク質Sall2に対する比として定量;対照群=0.6;T01処理群=1.0;対応のない両側t検定でp<0.0001、n=570(対照群の核)及び680(処理群の核))、及びT01は、ウエスタンブロットで検出されたようにYapのリン酸化レベルの著しい低減を引き起こすことが実証された。5日間処理した後、T01は成体卵形嚢支持細胞の細胞周期への着実な再進入を誘発し、何百ものEdU+娘支持細胞を生じた(対照群=20個のEdU+支持細胞;T01処理群=250個のEdU+支持細胞;対応のない片側t検定でp=0.021、対照群はn=2、T01群はn=3)。

Claims (43)

  1. 式I:
    Figure 2023512823000106
    (式中、
    は、(C‐C)アルキル、カルボキシ、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルで構成される群から選択され、前記(C‐C)アルキル、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルは、場合により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ベンゼンスルホニル、(C‐C)アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、ジ(C‐C)アルキルアミノ、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)ジアルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルチオ、(C‐C)アルキルスルホニルアミノ、(C‐C)アルキルスルフィニル、(C‐C)アルキルスルホニル、フェノキシ、及びベンジルオキシで構成される群から独立に選択された1~3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、‐C(=O)O(C‐C)アルキル、‐C(=O)NR2021、及び(C‐C)オキサアルキルで構成される群から選択され、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    10は、どの場合にも独立に、水素及びメチルで構成される群から選択され、
    20は、水素及び(C‐C)ヒドロカルビルで構成される群から選択され、
    21は、水素、(C‐C)ヒドロカルビル、(C‐C)オキサアルキル、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、ジ(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、及び‐(CH‐Hetで構成される群から選択され、ここでHetは、ヒドロキシ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C1‐)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、及びジ(C‐C)アルキルアミノで構成される群から選択された置換基で場合により置換された、脂肪族単環式若しくは二環式ヘテロ環であるか、
    又は、R20及びR21は、R20及びR21が結合している窒素と共に脂肪族ヘテロ環を形成し、
    nは0、1又は2であり、
    mは0、1又は2であり、かつ
    XはSであるか、又は、nが1でありかつRが場合により置換されたフェニルである場合、XはS若しくはOであり、
    ただし、Rがフェニルである場合は、Xは硫黄であり、かつnは1であり、R、R、R及びR10のうち少なくとも1つは水素以外である)
    で表される化合物。
  2. は、‐C(=O)O(C‐C)アルキル、‐C(=O)NR2021、及び(C‐C)オキサアルキルで構成される群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 20は水素及びメチルから選択され、かつR21は水素、メチル、(C‐C)オキサアルキル、ジメチルアミノ(C‐C)アルキル、及び‐(CH‐Hetから選択される、請求項2に記載の化合物。
  4. 20及びR21は、R20及びR21が結合している窒素と共に4~7員の脂肪族ヘテロ環を形成する、請求項1に記載の化合物。
  5. 下式:
    Figure 2023512823000107
    (式中、
    は、(C‐C)アルキル、カルボキシ、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルで構成される群から選択され、前記(C‐C)アルキル、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルは、場合により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ベンゼンスルホニル、(C‐C)アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、ジ(C‐C)アルキルアミノ、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)ジアルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルチオ、(C‐C)アルキルスルホニルアミノ、(C‐C)アルキルスルフィニル、(C‐C)アルキルスルホニル、フェノキシ、及びベンジルオキシで構成される群から独立に選択された1~3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    10は、どの場合にも独立に、水素及びメチルで構成される群から選択され、
    nは0、1又は2であり、かつ
    XはO又はSであって、
    ただし、Rがフェニルである場合は、Xは硫黄であり、かつnは1であり、R、R、R及びR10のうち少なくとも1つは水素以外である)
    で表される、請求項1に記載の化合物。
  6. nは0である、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. nは1である、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 10は水素である、請求項7に記載の化合物。
  9. は、カルボキシ並びに場合により置換された(C‐C)アルキル、フェニル、シクロヘキシル、5員ヘテロシクリル、6員ヘテロシクリル及びヘテロビシクリルで構成される群から選択される、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
  10. は、メチル、エチル、アミノブチル、及びカルボキシエチルで構成される群から選択される、請求項9に記載の化合物。
  11. は場合により置換されたシクロヘキシルである、請求項9に記載の化合物。
  12. は場合により置換されたフェニルである、請求項9に記載の化合物。
  13. は場合により置換されたヘテロシクリルである、請求項9に記載の化合物。
  14. は、各々が場合により置換された、ピリジニル、ピラゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、及びテトラヒドロイソキノリニルで構成される群から選択される、請求項13に記載の化合物。
  15. は、フェニルであるか、又はハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、トリフルオロメチル、メトキシ、アセチル、ホルミル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、メトキシカルボニル、カルボキサミド、メタンスルホニルアミノ、及びアミノ(C‐C)アルキルで構成される群から独立に選択された1若しくは2個の置換基で置換されたフェニルである、請求項12に記載の化合物。
  16. はオルト位で置換されたフェニルであり、かつnは0である、請求項15に記載の化合物。
  17. は、各々がアミノ、ヒドロキシ及び(C‐C)ヒドロカルビルで構成される群から独立に選択された1又は2個の置換基で場合により置換された、ピリジニル、ピラゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、及びテトラヒドロイソキノリニルで構成される群から選択される、請求項14に記載の化合物。
  18. XはSである、請求項9に記載の化合物。
  19. XはOである、請求項9に記載の化合物。
  20. 及びRは、水素、クロロ及びメチルで構成される群から独立に選択される、請求項9に記載の化合物。
  21. は、水素、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、ヒドロキシメチル、及びトリフルオロメチルで構成される群から選択される、請求項9に記載の化合物。
  22. 実施例T01~T80から選択される、請求項1に記載の化合物。
  23. 薬学的に許容可能な担体と請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物とを含む医薬組成物。
  24. 下式:
    Figure 2023512823000108
    (式中、
    は、(C‐C)アルキル、カルボキシ、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルで構成される群から選択され、前記(C‐C)アルキル、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルは、場合により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ベンゼンスルホニル、(C‐C)アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、ジ(C‐C)アルキルアミノ、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)ジアルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルチオ、(C‐C)アルキルスルホニルアミノ、(C‐C)アルキルスルフィニル、(C‐C)アルキルスルホニル、フェノキシ、及びベンジルオキシで構成される群から独立に選択された1~3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、‐C(=O)O(C‐C)アルキル、‐C(=O)NR2021、及び(C‐C)オキサアルキルで構成される群から選択され、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    10は、どの場合にも独立に、水素及びメチルで構成される群から選択され、
    20は、水素及び(C‐C)ヒドロカルビルで構成される群から選択され、
    21は、水素、(C‐C)ヒドロカルビル、(C‐C)オキサアルキル、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、ジ(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、及び‐(CH‐Hetで構成される群から選択され、ここでHetは、ヒドロキシ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、及びジ(C‐C)アルキルアミノで構成される群から選択された置換基で場合により置換された、脂肪族単環式若しくは二環式ヘテロ環であるか、
    又は、R20及びR21は、R20及びR21が結合している窒素と共に脂肪族ヘテロ環を形成し、
    nは0、1又は2であり、
    mは0、1又は2であり、かつ
    XはSであるか、又は、nが1でありかつRが場合により置換されたフェニルである場合、XはS若しくはOである)
    で表される化合物に細胞を曝露することを含む、YAPを発現する細胞においてYAPを活性化する方法。
  25. 下式:
    Figure 2023512823000109
    (式中、
    は、(C‐C)アルキル、カルボキシ、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルで構成される群から選択され、前記(C‐C)アルキル、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルは、場合により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ベンゼンスルホニル、(C‐C)アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、ジ(C‐C)アルキルアミノ、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)ジアルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルチオ、(C‐C)アルキルスルホニルアミノ、(C‐C)アルキルスルフィニル、(C‐C)アルキルスルホニル、フェノキシ、及びベンジルオキシで構成される群から独立に選択された1~3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、‐C(=O)O(C‐C)アルキル、‐C(=O)NR2021、及び(C‐C)オキサアルキルで構成される群から選択され、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    10は、どの場合にも独立に、水素及びメチルで構成される群から選択され、
    20は、水素及び(C‐C)ヒドロカルビルで構成される群から選択され、
    21は、水素、(C‐C)ヒドロカルビル、(C‐C)オキサアルキル、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、ジ(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、及び‐(CH‐Hetで構成される群から選択され、ここでHetは、ヒドロキシ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、及びジ(C‐C)アルキルアミノで構成される群から選択された置換基で場合により置換された、脂肪族単環式若しくは二環式ヘテロ環であるか、
    又は、R20及びR21は、R20及びR21が結合している窒素と共に脂肪族ヘテロ環を形成し、
    nは0、1又は2であり、
    mは0、1又は2であり、かつ
    XはSであるか、又は、nが1でありかつRが場合により置換されたフェニルである場合、XはS若しくはOである)
    で表される化合物に細胞を曝露することを含む、LATSを発現する細胞におけるLATS阻害の方法。
  26. 下式:
    Figure 2023512823000110
    (式中、
    は、(C‐C)アルキル、カルボキシ、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルで構成される群から選択され、前記(C‐C)アルキル、(C‐C)カルボモノシクリル、(C‐C11)カルボビシクリル、ヘテロモノシクリル、及びヘテロビシクリルは、場合により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、ヘテロアリール、ベンゼンスルホニル、(C‐C)アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、ジ(C‐C)アルキルアミノ、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)ジアルキルアミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルチオ、(C‐C)アルキルスルホニルアミノ、(C‐C)アルキルスルフィニル、(C‐C)アルキルスルホニル、フェノキシ、及びベンジルオキシで構成される群から独立に選択された1~3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、‐C(=O)O(C‐C)アルキル、‐C(=O)NR2021、及び(C‐C)オキサアルキルで構成される群から選択され、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    は、水素、ハロゲン、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アシル、及び(C‐C)アルコキシで構成される群から選択され、
    10は、どの場合にも独立に、水素及びメチルで構成される群から選択され、
    20は、水素及び(C‐C)ヒドロカルビルで構成される群から選択され、
    21は、水素、(C‐C)ヒドロカルビル、(C‐C)オキサアルキル、アミノ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、ジ(C‐C)アルキルアミノ(C‐C)アルキル、及び‐(CH‐Hetで構成される群から選択され、ここでHetは、ヒドロキシ、アミノ、アセトキシ、カルボキシ、(C‐C)ヒドロカルビル、ハロ(C‐C)アルキル、(C‐C)アルコキシ、ハロ(C‐C)アルコキシ、(C‐C)アシル、(C‐C)アルコキシ(C‐C)アルキル、ヒドロキシ(C‐C)アルキル、アミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C‐C)アルキルアミノカルボニル、(C‐C)アルキルアミノ、及びジ(C‐C)アルキルアミノで構成される群から選択された置換基で場合により置換された、脂肪族単環式若しくは二環式ヘテロ環であるか、
    又は、R20及びR21は、R20及びR21が結合している窒素と共に脂肪族ヘテロ環を形成し、
    nは0、1又は2であり、
    mは0、1又は2であり、かつ
    XはSであるか、又は、nが1でありかつRが場合により置換されたフェニルである場合、XはS若しくはOである)
    で表される化合物に支持細胞集団を曝露することを含む、有毛細胞の再生を刺激する方法。
  27. 細胞、細胞集団、又は支持細胞集団は対象者の体内にある、請求項24~26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 対象者は聴力損失を有するか又はその発症リスクを有している、請求項27に記載の方法。
  29. 対象者は前庭機能障害を有するか又はその発症リスクを有している、請求項27に記載の方法。
  30. 対象者に対して有効な量の請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、聴力損失を有するか又はその発症リスクを有する対象者を治療する方法。
  31. 聴力損失は遺伝性の聴力損失である、請求項28又は30に記載の方法。
  32. 遺伝性の聴力損失は、常染色体優性の聴力損失、常染色体性劣性の聴力損失、又はX連鎖性の聴力損失である、請求項31に記載の方法。
  33. 聴力損失は後天性の聴力損失である、請求項28又は30に記載の方法。
  34. 後天性の聴力損失は、騒音性聴力損失、年齢関連の聴力損失、疾患若しくは感染症に関係する聴力損失、頭部外傷に関係する聴力損失、又は耳毒性薬物誘発性の聴力損失である、請求項33に記載の方法。
  35. 対象者に対して有効な量の請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、耳鳴を有するか又はその発症リスクを有するヒト対象者を治療する方法。
  36. 対象者に対して有効な量の請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、前庭機能障害を有するか又はその発症リスクを有する対象者を治療する方法。
  37. 前庭機能障害は、回転性眩暈、浮動性眩暈、平衡失調、両側性前庭機能低下、動揺視、又は平衡障害を含む、請求項29又は36に記載の方法。
  38. 前庭機能障害は、年齢に関係した前庭機能障害、頭部外傷に関係した前庭機能障害、疾患若しくは感染症に関係した前庭機能障害、又は耳毒性薬物誘発性の前庭機能障害である、請求項29、36又は37のいずれか1項に記載の方法。
  39. 耳毒性薬物は、アミノグリコシド、抗新生物薬、エタクリン酸、フロセミド、サリチル酸塩、又はキニーネである、請求項34又は38に記載の方法。
  40. 前庭機能障害は遺伝子突然変異に関係している、請求項29、36及び37のいずれか1項に記載の方法。
  41. 前庭機能障害は特発性である、請求項29、36及び37のいずれか1項に記載の方法。
  42. 化合物は局所投与される、請求項27~41のいずれか1項に記載の方法。
  43. 化合物は内耳又は中耳に投与される、請求項42に記載の方法。

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