JP2023511720A - モリブデン含有合金ならびに関連付けられるシステムおよび方法 - Google Patents

モリブデン含有合金ならびに関連付けられるシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

モリブデン含有合金ならびに関連付けられるシステムおよび方法が、概して、説明される。ある実施形態では、二次および/または三次元素が、モリブデンとともに含まれ、モリブデン含有合金の焼結中に有益な性質を提供することができる。モリブデン含有合金は、ある実施形態によると、ナノ結晶である。ある実施形態によると、モリブデン含有合金は、高い相対密度を有する。モリブデン含有合金は、ある実施形態によると、比較的に安定であり得る。モリブデン含有合金を作製するための発明的方法も、本明細書に説明される。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、あらゆる目的のために参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2020年1月31日に出願され、「Molybdenum-Containing Alloys and Associated Systems and Methods」と題された、米国仮出願第62/968,233号の35 U.S.C. § 119(e)(米国特許法第119条(e))下の優先権を主張する。
(政府資金援助)
本発明は、NASAマーシャル宇宙飛行センターによる認可番号第80NSSC19K1055号の下で政府支援を受けて作製された。政府は、本発明においてある権利を有する。
(技術分野)
モリブデン含有合金ならびに関連付けられるシステムおよび方法が、概して、説明される。
(概要)
モリブデン含有合金ならびに関連付けられるシステムおよび方法が、概して、説明される。ある実施形態では、二次(および随意に、三次)元素が、モリブデンとともに含まれ、モリブデン含有合金の焼結中に有益な性質を提供することができる。モリブデン含有合金は、ある実施形態によると、ナノ結晶である。ある実施形態によると、モリブデン含有合金は、高い相対密度を有する。モリブデン含有合金は、ある実施形態によると、比較的に安定であり得る。モリブデン含有合金を作製するための発明的方法も、本明細書に説明される。本発明の主題は、ある場合には、相互に関連する製品、特定の問題に対する代替解決策、ならびに/もしくは1つまたはそれを上回るシステムならびに/もしくは物品の複数の異なる使用を伴う。
ある側面は、金属合金を形成する方法に関する。いくつかの実施形態では、本方法は、モリブデン(Mo)と第2の元素とを含む粒子を焼結し、金属合金を生成することを含み、Moは、金属合金中の原子百分率で最も豊富な元素であり、金属合金は、少なくとも80%の相対密度を有する。
いくつかの実施形態では、本方法は、モリブデン(Mo)とクロム(Cr)とを含む粒子を焼結し、金属合金を生成することを含む。
金属合金も、本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、金属合金は、モリブデン(Mo)と第2の元素とを含み、Moは、金属合金中の原子百分率で最も豊富な元素であり、金属合金は、少なくとも80%の相対密度を有する。
ある実施形態では、金属合金は、モリブデン(Mo)とクロム(Cr)とを含み、Moは、金属合金中の原子百分率で最も豊富な元素である。
本発明の他の利点および新規の特徴が、付随の図面と併せて考慮されるとき、本発明の種々の非限定的実施形態の以下の詳細な説明から明白となるであろう。本明細書および参照することによって組み込まれる文書が、相反する、および/または矛盾する開示を含む場合において、本明細書が、優先されるものとする。
(図面の簡単な説明)
本発明の非限定的実施形態が、概略的であり、縮尺通りに描かれることを意図していない、付随の図面を参照して、実施例として説明されるであろう。図では、図示される各同じまたはほぼ同じ構成要素が、典型的には、単一の数字によって表される。明確にする目的のために、全ての構成要素が、全ての図に標識化されるわけでも、当業者が本発明を理解することを可能にするために例証が必要ではない場合に、本発明の各実施形態の全ての構成要素が、示されるわけでもない。
図1A~1Cは、ある実施形態による、焼結プロセスを示す、例示的概略図である。
図2A~2Bは、実施形態の1つのセットによる、例示的モリブデン-クロム合金のSEM画像を示す。
図3A~3Bは、実施形態の1つのセットによる、例示的モリブデン-クロム-タングステン合金のSEM画像を示す。
図4は、いくつかの実施形態による、ナノ相分離焼結を呈する合金を生成および焼結するプロセスを描写する、略図である。
図5は、ある実施形態による、これが機械的に合金化された後であるが、これが焼結される前の粉末のSEM画像である。
図6は、いくつかの実施形態による、最大1,450℃まで焼結されたMo15CrのSEM画像である。本サンプルは、>98%の相対密度を有する。存在するより暗い相は、焼結を補助したクロムリッチ相である。
図7は、ある実施形態による、1,200℃まで焼結され、完全密度に到達する前に急冷されたMo15CrのSEM画像である。本図では、クロムリッチ相(より暗い物質)が粒子の間にネックを形成した場所がより容易に見える。
図8は、ある実施形態による、1,450℃まで焼結され、98%を上回る相対密度を達成したMo25W15CrのSEM画像である。Mo15Crサンプルと同様に、より暗い相は、焼結を促進するために形成されたクロム相を表す。
図9は、いくつかの実施形態による、1分あたり10℃の加熱率において1,450℃まで焼結された、純粋なMoと比較したMo15Cr合金に関する高密度化曲線を示す。
図10は、いくつかの実施形態による、1分あたり10℃の率において1,450℃まで焼結された、Mo25W15Cr合金に関する高密度化曲線を示す。
(詳細な説明)
本開示は、概して、モリブデンを含む金属合金およびモリブデン含有合金を作製する方法を対象とする。ある実施形態は、焼結を介してモリブデン含有合金を作製することに関する。ある実施形態では、二次および/または三次元素が、モリブデンとともに含まれ、モリブデン含有合金の焼結中に有益な性質を提供することができる。ある場合では、本明細書に説明されるモリブデン含有合金は、モリブデンに加えて、クロム(Cr)および/またはタングステン(W)等の付加的元素を含む。他の元素も、存在してもよい。ある実施形態によると、本明細書に説明されるモリブデン含有合金は、少なくとも3つの元素(例えば、少なくとも3つの金属元素)を含有することができる。しかしながら、3つの元素がともに存在することは、厳密には要求されず、他の実施形態では、モリブデン含有合金は、2つの元素のみを含んでもよい。
上記のように、本開示は、モリブデン含有合金を作製するための発明的方法を含む。例えば、ある実施形態は、焼結が比較的に低い温度において、および/または比較的に短い時間周期にわたって達成される焼結方法を対象とする。いくつかの実施形態では、焼結は、焼結プロセス中に印加圧力を殆どまたは全く伴わずに実施される。いくつかの実施形態によると、下記により詳細に説明されるように、焼結は、所望されない粒成長が、(例えば、材料および/または焼結条件の選択を介して)限定もしくは排除されるように実施されることができる。ある実施形態は、高温安定性、高い相対密度、および/またはある場合には、ナノ結晶性を維持しながら、比較的に短い時間にわたって、比較的に低い温度において、ならびに/もしくは比較的に低い印加圧力を伴って(またはそれを全く伴わずに)モリブデン含有材料を焼結し得るという認識を対象とする。
本明細書に説明される実施形態のうちのあるものは、従来の物品、システム、および方法に対する利点を提供することができる。例えば、ある(必ずしも全てではないが)実施形態によると、モリブデン含有金属合金は、高強度、高硬度、および/または粒成長に対する高耐性を有することができる。いくつかの(必ずしも全てではないが)実施形態によると、本明細書に説明される金属合金を形成するための方法は、例えば、比較的に短い焼結時間、比較的に低い焼結温度、および/または採用される比較的に低い印加圧力に起因して、比較的に少量のエネルギーを利用することができる。
いくつかの実施形態では、金属合金が、複数の粒子を焼結することによって形成される。粒子は、いくつかの実施形態では、粉末の形態であり得る。粒子の形状は、例えば、球形、立方形、円錐形、円筒形、針様、不規則、または任意の他の好適な幾何学形状であってもよい。いくつかの実施形態では、粒子の少なくとも一部(例えば、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも95%)は、単結晶である。ある実施形態では、粒子の少なくとも一部(例えば、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも95%)は、多結晶である。
それから金属合金が形成される粒子は、種々のサイズのうちのいずれかを有することができる。いくつかの実施形態では、全粒子体積の少なくとも50%(または少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%)は、1ミリメートル未満(または500ミクロン未満、100ミクロン未満、もしくは10ミクロン未満)の最大断面寸法を有する粒子から構成される。
図1A~1Cは、ある実施形態による、焼結プロセスを示す、例示的概略図である。図1Aでは、複数の粒子100が、球体の形態において示される(但し、別の場所に言及されるように、他の形状も、使用され得る)。図1Bに示されるように、粒子100は、それらが相互に接触するように配列されることができる。図1Cに示されるように、粒子が加熱されるにつれて、それらは、単一の固体材料110を形成するように凝集する。焼結プロセス中、ある実施形態によると、粒子100の間の隙間105(図1Bに示される)は、高い相対密度を有する固体が形成される(図1Cに示される)ように、大幅に低減または排除されることができる。
ある実施形態によると、それから合金が形成される粒子は、比較的に大量のモリブデン(Mo)を含む。例えば、いくつかの実施形態では、Moは、粒子中の原子百分率で最も豊富な元素(例えば、最も豊富な金属)である。(原子百分率は、本明細書では「at.%」または「at%」と略記される。)ある実施形態によると、Moは、少なくとも50at%、少なくとも55at%、少なくとも60at%、少なくとも65at%、少なくとも70at%、少なくとも80at%、少なくとも90at%、または少なくとも95at%の量において粒子中に存在する。いくつかの実施形態では、Moは、最大96at%、最大97at%、最大98at%、最大99at%、最大99.5at%、またはそれを上回る量において粒子中に存在する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、粒子の少なくとも一部は、Moおよび/または第2の元素(例えば、第2の金属)を含む。語句「第2の元素」は、Moではない任意の元素を説明するために本明細書に使用される。語句「第2の金属」は、Moではない任意の金属元素を説明するために本明細書に使用される。用語「元素」は、周期表に見出されるような元素を指すために本明細書に使用される。「金属元素」は、水素(H)を除く周期表の第1~12族に見出されるもの、周期表の第13族のAl、Ga、In、Tl、およびNh、周期表の第14族のSn、Pb、およびFl、周期表の第15族のBiおよびMc、周期表の第16族のPoおよびLv、ランタニド、ならびにアクチニドである。
いくつかの実施形態では、粒子の一部は、Moから構成される一方、粒子の別の部分は、第2の元素(例えば、クロム等の第2の金属)から構成される。ある実施形態では、粒子の少なくとも一部は、Moおよび第2の元素(例えば、クロム等の第2の金属)の両方を含む。
ある実施形態によると、第2の元素は、クロム(Cr)と、パラジウム(Pd)とから成る群から選択される。いくつかの実施形態では、CrおよびPdの両方が、(例えば、粒子が少なくとも3つの元素を含む場合に)存在する。他の実施形態では、CrおよびPdのうちの1つのみが、存在する。いくつかの実施形態では、第2の元素は、Crである。
ある実施形態によると、第2の元素およびMoは、混和性ギャップを呈する。2つの元素は、それらの2つの元素の相図が、2つの元素の混合物が2つまたはそれを上回る相として存在する領域を含むとき、「混和性ギャップ」を呈すると考えられる。第2の元素およびMoが混和性ギャップを呈するいくつかの実施形態では、第2の元素およびMoは、少なくとも2つの相の間で金属合金中に存在することができる。
いくつかの実施形態では、第2の元素は、モリブデン(Mo)の融点よりも低い融点を有する。当業者によって理解されるであろうように、元素の融点は、その純粋な形態におけるその元素の融点を指す。例えば、金属の場合では、金属の融点は、その純粋な形態におけるその金属の融点を指す。
いくつかの実施形態では、Moは、少なくとも部分的に、第2の元素中で可溶性である。
第2の元素(例えば、クロム、パラジウム)は、種々の好適なパーセンテージにおいてそれから合金が作製される粒子中に存在してもよい。ある実施形態によると、第2の元素は、40at%未満またはそれに等しい、35at%未満またはそれに等しい、32at%未満またはそれに等しい、30at%未満またはそれに等しい、25at%未満またはそれに等しい、22at%未満またはそれに等しい、20at%未満またはそれに等しい、18at%未満またはそれに等しい、もしくは16at%未満またはそれに等しい量において粒子中に存在する。いくつかの実施形態では、第2の元素は、少なくとも0.5at%、少なくとも1at%、少なくとも2at%、少なくとも3at%、少なくとも4at%、少なくとも5at%、少なくとも6at%、少なくとも7at%、少なくとも8at%、少なくとも9at%、少なくとも10at%、またはそれを上回る量において金属合金中に存在する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、第2の元素は、金属合金の0.5at%~40at%の量において金属合金中に存在する。いくつかの実施形態では、第2の元素は、金属合金の1at%~40at%の量において金属合金中に存在する。いくつかの実施形態では、第2の元素は、金属合金の8at%~32at%の量において金属合金中に存在する。他の値も、可能性として考えられる。
いくつかの実施形態では、第2の元素は、Moに対する活性剤元素であってもよい。活性剤元素は、活性剤元素がない中で、それ以外は同じ条件下で観察される焼結率に対して、材料の焼結の率を増加させるそれらの元素である。活性剤元素は、下記により詳細に説明される。
ある実施形態によると、(例えば、Moを伴う合金を形成するための)第2の元素は、以下の条件のうちの1つまたはそれを上回るものに基づいて選択されることができる。
1.ナノ結晶粒径の熱力学的安定性、
2.焼結温度を上回って延在される、相分離領域、
3.より低い融解温度を伴う第2の(例えば、溶質)元素、および/または、
4.沈殿された第2の相におけるMoの可溶性。
いくつかの実施形態によると、第2の元素(例えば、Cr)は、Mo母相内に沈殿物を形成する。例えば、いくつかの実施形態では、金属合金は、Moリッチ粒と、Crリッチ沈殿物とをから成る構造を備える。いくつかの実施形態では、第2の元素(例えば、Cr)の沈殿物は、Mo粒の間の粒界に入り込むことができる。いくつかの実施形態では、第2の金属は、クロムである。本発明者らは、本開示の文脈内で、クロム等の第2の金属の添加が、モリブデンと合金化されるときにある利益を提供し得ることを認識および理解した。本発明者の理論に拘束されることを所望するわけではないが、クロムは、加熱に応じて二次相に偏析し得、また、モリブデンよりも低い表面エネルギーを保有し、合金の表面に優先的に偏析し、モリブデンの粒の間に橋または「ネック」を形成し得ると考えられる。すなわち、クロムは、合金内のモリブデン粒子の粒界に接続結合を形成し得る。加えて、クロムはまた、クロムネックを通したモリブデンの急速な拡散を可能にし、急速な高密度化を助長し得る。例えば、図2A~2Bでは、ネック形成の異なる段階を捕捉する、例示的Mo15CrのSEM画像が、示される。図2Aでは、Mo15Cr合金は、850℃まで加熱され、急冷されており、ネック形成の早期の段階を示す。図2Bでは、Mo15Crサンプルは、1,200℃まで加熱され、急冷されており、中間ネック成長および高密度化を示す。同様に、図3A~3Bは、例示的Mo25W15Cr合金のSEM画像を示す。図3Aでは、Mo25W15Crは、900℃まで加熱され、急冷されており、ネック形成の早期の段階を示す。図3Bでは、Mo25W15Cr合金は、1,200℃まで加熱され、急冷されており、中間ネック成長および高密度化を示す。
いくつかの実施形態では、それから金属合金が形成される粒子は、Moおよび第2の元素のみ(すなわち、付加的金属または他の元素を伴わないMoおよび第2の元素)を含有する。他の実施形態では、粒子は、Moと、第2の元素と、第3の元素とを含む。例えば、いくつかの実施形態では、粒子は、(Moおよび第2の元素に加えて)第3の元素を含む。第3の元素は、いくつかの実施形態では、金属元素であり得る。語句「第3の元素」は、Moではなく、第2の元素ではない元素を説明するために本明細書に使用される。すなわち、第3の元素(存在するとき)は、Moおよび第2の元素と異なる。いくつかの実施形態では、金属合金は、第3の金属を含み、その場合では、合金は、Moと、第2の金属と、第3の金属とを含む。
ある実施形態では、それから合金が形成される粒子(例えば、モリブデンと、第2の金属と、随意の第3または付加的金属とを含有する)は、比較的に大量の金属材料を含有してもよい。いくつかの実施形態では、粒子材料の少なくとも10at%、少なくとも20at%、少なくとも40at%、少なくとも50at%、少なくとも70at%、少なくとも90at%、少なくとも95at%、少なくとも99at%、少なくとも99.9at%、またはそれを上回るものは、それらの金属形態における(すなわち、ゼロの酸化状態における)金属原子から構成される。いくつかの実施形態では、粒子内のモリブデン原子の少なくとも10at%、少なくとも20at%、少なくとも40at%、少なくとも50at%、少なくとも70at%、少なくとも90at%、少なくとも95at%、少なくとも99at%、少なくとも99.9at%、またはそれを上回るものは、それらの金属形態である。ある実施形態では、粒子内の第2の元素(例えば、第2の金属)原子の少なくとも10at%、少なくとも20at%、少なくとも40at%、少なくとも50at%、少なくとも70at%、少なくとも90at%、少なくとも95at%、少なくとも99at%、少なくとも99.9at%、またはそれを上回るものは、それらの金属形態である。いくつかの実施形態では、粒子内の第3の元素(例えば、第3の金属)原子の少なくとも10at%、少なくとも20at%、少なくとも40at%、少なくとも50at%、少なくとも70at%、少なくとも90at%、少なくとも95at%、少なくとも99at%、少なくとも99.9at%、またはそれを上回るものは、それらの金属形態である。いくつかの実施形態では、モリブデン原子は、他のモリブデン原子および/または第2の元素(例えば、第2の金属)ならびに/もしくは第3の元素(例えば、第3の金属)の原子等の他の近隣の原子との金属結合を形成することができる。
ある実施形態によると、第3の元素は、タングステン(W)と、タンタル(Ta)とから成る群から選択される。いくつかの実施形態では、第3の元素は、Wである。
いくつかの実施形態によると、第3の元素(存在するとき)および第2の元素は、混和性ギャップを呈する。第3の元素および第2の元素が混和性ギャップを呈するいくつかの実施形態では、第3の元素および第2の元素は、少なくとも2つの相の間で金属合金中に存在することができる。
いくつかの実施形態では、第3の元素(例えば、W、Ta)は、本明細書に説明されるMo系合金のうちのあるものの融解温度を増加させ得る。例えば、タングステンは、高融解温度を有し、モリブデンとの固溶体を形成する。このため、合金の融解温度は、Mo系合金中のタングステンの量を増加させることによって選択的に調整され得ると考えられる。非限定的実施例として、60at%モリブデンと、25at%タングステンと、15at%クロムとを含む合金(Mo25W15Cr)は、純粋なモリブデンよりも100度(℃)高い融解温度を呈し得る。
いくつかの実施形態では、第3の元素は、モリブデン(Mo)の融点よりも低い融点を有する。
第3の元素(例えば、タングステン)は、種々の好適なパーセンテージにおいて粒子中に存在してもよい。ある実施形態によると、第3の元素は、40at%未満またはそれに等しい、35at%未満またはそれに等しい、30at%未満またはそれに等しい、28at%未満またはそれに等しい、26at%未満またはそれに等しい、もしくはそれを下回る量において粒子中に存在する。いくつかの実施形態では、第3の元素は、少なくとも0.5at%、少なくとも1at%、少なくとも2at%、少なくとも3at%、少なくとも4at%、少なくとも5at%、少なくとも10at%、少なくとも15at%、少なくとも20at%、少なくとも22at%、少なくとも24at%、またはそれを上回る量において金属合金中に存在する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、Moではない粒子中の全ての金属元素(例えば、第2の元素、第3の元素、および任意の付加的な随意の元素)の合計量は、粒子の50at%未満、40at%未満またはそれに等しいもの、35at%未満またはそれに等しいもの、32at%未満またはそれに等しいもの、30at%未満またはそれに等しいもの、25at%未満またはそれに等しいもの、22at%未満またはそれに等しいもの、20at%未満またはそれに等しいもの、18at%未満またはそれに等しいもの、もしくは16at%未満またはそれに等しいものを構成する。いくつかの実施形態では、Moではない粒子中の全ての元素(例えば、第2の元素、随意の第3の元素、および任意の付加的な随意の元素)の合計量は、粒子の少なくとも0.5at%、少なくとも1at%、少なくとも2at%、少なくとも3at%、少なくとも4at%、少なくとも5at%、少なくとも8at%、少なくとも10at%、少なくとも12at%、少なくとも14at%、またはそれを上回るものを構成する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。他の値も、可能性として考えられる。
いくつかの実施形態では、粒子中に存在するクロム(Cr)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)の合計量は、粒子の50at%未満、40at%未満またはそれに等しい、35at%未満またはそれに等しい、32at%未満またはそれに等しい、30at%未満またはそれに等しい、25at%未満またはそれに等しい、22at%未満またはそれに等しい、20at%未満またはそれに等しい、18at%未満またはそれに等しい、もしくは16at%未満またはそれに等しい。いくつかの実施形態では、粒子中に存在するクロム(Cr)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)の合計量は、少なくとも0.5at%、少なくとも1at%、少なくとも2at%、少なくとも3at%、少なくとも4at%、少なくとも5at%、少なくとも8at%、少なくとも10at%、少なくとも12at%、少なくとも14at%、またはそれを上回る。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、粒子中に存在するクロム(Cr)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)の合計量は、粒子の0.5at%~50at%である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、粒子の残りの少なくとも90at%(または少なくとも95at%、少なくとも98at%、少なくとも99at%、もしくは少なくとも99.9at%)は、モリブデンから作製される。
当業者は、粒子の所与のセット中に存在するクロム(Cr)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)の合計量を判定するために、これらの元素のそれぞれの原子百分率を合計するであろうことを理解するであろう。例えば、粒子が、60at%Moと、15at%Crと、25at%Wとを含有する場合、存在するクロム(Cr)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)の合計量は、40at%(すなわち、Crから15at%、Wから25at%、およびリスト内の全ての他の元素に関して0at%)であろう。当業者はまた、本計算を行う際、上記のリスト内の元素の全てが、必ずしも粒子中に存在するわけではないであろうことを理解するであろう。上記に説明される例示的計算では、例えば、パラジウムおよびタンタルは、粒子中に存在しない。
いくつかの実施形態では、粒子中に存在するクロム(Cr)およびタングステン(W)の合計量は、粒子の50at%未満、40at%未満またはそれに等しい、35at%未満またはそれに等しい、32at%未満またはそれに等しい、30at%未満またはそれに等しい、25at%未満またはそれに等しい、22at%未満またはそれに等しい、20at%未満またはそれに等しい、18at%未満またはそれに等しい、もしくは16at%未満またはそれに等しい。いくつかの実施形態では、粒子中に存在するクロム(Cr)およびタングステン(W)の合計量は、少なくとも0.5at%、少なくとも1at%、少なくとも2at%、少なくとも3at%、少なくとも4at%、少なくとも5at%、少なくとも8at%、少なくとも10at%、少なくとも12at%、少なくとも14at%、またはそれを上回る。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、粒子中に存在するクロム(Cr)およびタングステン(W)の合計量は、粒子の0.5at%~50at%である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、粒子の残りの少なくとも90at%(または少なくとも95at%、少なくとも98at%、少なくとも99at%、もしくは少なくとも99.9at%)は、モリブデンから作製される。
いくつかの実施形態では、粒子は、Moと、Crと、Wとを含む。いくつかの実施形態では、Moは、少なくとも50at%(例えば、50at%~99at%)の量において粒子中に存在し、Crは、0.5at%~30at%の量において粒子中に存在し、Wは、0.5at%~30at%の量において粒子中に存在する。いくつかの実施形態では、Wは、20at%~30at%の量において粒子中に存在し、Crは、10at%~20at%の量において粒子中に存在し、粒子の残りの少なくとも90at%(または少なくとも95at%、少なくとも98at%、少なくとも99at%、もしくは少なくとも99.9at%)は、Moである。いくつかの実施形態では、Moは、50at%~70at%の量において粒子中に存在し、Wは、20at%~30at%の量において粒子中に存在し、Crは、10at%~20at%の量において粒子中に存在する。
焼結される粒子は、ある実施形態によると、ナノ結晶粒子であり得る。ナノ結晶粒子は、ある実施形態によると、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、150nmよりも小さい、またはそれに等しい、125nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、40nmよりも小さい、またはそれに等しい、30nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、もしくは10nmよりも小さい、またはそれに等しい粒径を伴う粒を含むことができる。ある実施形態によると、ナノ結晶粒子の少なくとも一部は、10nmよりも小さい、またはそれに等しい粒径を有する。いくつかの実施形態では、ナノ結晶粒子の少なくとも一部は、5nmを上回り、またはそれに等しく、25nmよりも小さい、またはそれに等しい粒径を有する。いくつかの実施形態では、ナノ結晶粒子の少なくとも一部は、10nmを上回り、またはそれに等しく、20nmよりも小さい、またはそれに等しい粒径を有する。
ある実施形態によると、ナノ結晶粒子の少なくとも一部は、Mo、第2の元素(例えば、クロム等の第2の金属)、および/または第3の元素(例えば、タングステン等の第3の金属)を含む。いくつかの実施形態では、ナノ結晶粒子の一部は、Moから構成される一方、ナノ結晶粒子の別の部分は、第2の元素から構成され、ナノ結晶粒子のまた別の部分は、第3の元素から構成される。ある実施形態では、ナノ結晶粒子の少なくとも一部は、Moおよび第2の元素の両方を含む。ある実施形態では、ナノ結晶粒子の少なくとも一部は、Moおよび第3の元素の両方を含む。ある実施形態では、ナノ結晶粒子の少なくとも一部は、Moと、第2の元素と、第3の元素とを含む。
いくつかの実施形態では、Moは、ナノ結晶粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な元素である。いくつかの実施形態では、Moは、ナノ結晶粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属である。いくつかの実施形態では、Moは、ナノ結晶粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属元素である。いくつかの実施形態では、粒子の少なくとも一部は、少なくとも50at%、少なくとも55at%、少なくとも60at%、少なくとも70at%、少なくとも80at%、少なくとも90at%、または少なくとも95at%の量におけるMoを含有する。いくつかの実施形態では、粒子の少なくとも一部は、最大96at%、最大97at%、最大98at%、またはそれを上回る量におけるMoを含有する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、粒子の少なくとも一部は、Moと第2の元素とを含む粉末を機械的に加工することによって形成される。例えば、ある実施形態は、少なくとも部分的に、複数のMo粒子と、複数の第2の元素粒子(例えば、Crを含む粒子)とを含む粉末を機械的に加工することによって、粒子を作製することを含む。ある実施形態は、少なくとも部分的に、Moおよび第2の元素の両方を含む粒子を機械的に加工することによって、粒子を作製することを含む。
ある実施形態によると、粒子の少なくとも一部は、Moと、第2の元素(例えば、クロム)と、第3の元素(例えば、タングステン)とを含む粉末を機械的に加工することによって形成される。例えば、ある実施形態は、少なくとも部分的に、複数のMo粒子と、複数の第2の元素粒子(例えば、Crを含む粒子)と、複数の第3の元素粒子(例えば、Wを含む粒子)とを含む粉末を機械的に加工することによって、粒子(例えば、ナノ結晶粒子)を作製することを含む。ある実施形態は、少なくとも部分的に、Moおよび第2の元素の両方、Moおよび第3の元素の両方、第2の元素および第3の元素の両方、ならびに/もしくはMo、第2の元素、および第3の元素の全てを含む粒子を機械的に加工することによって、粒子(例えば、ナノ結晶粒子)を作製することを含む。
機械的加工を利用する実施形態では、機械的加工の任意の適切な方法が、粉末を機械的に加工し、粒子を形成するために採用されてもよい。ある実施形態によると、粒子の少なくとも一部は、Moおよび第2の元素(ならびに/もしくは存在するとき、第3の元素)を含む粉末をボールミリングすることによって形成される。ボールミリングプロセスは、例えば、高エネルギーボールミリングプロセスであってもよい。非限定的な例示的ボールミリングプロセスでは、タングステンカーバイドまたは鋼ミリングバイアルが、採用され、2:1~20:1(例えば、10:1等の5:1~12:1)のボール対粉末比および0.01~3mg/gの粉末のエタノールプロセス制御剤含有量を伴ってもよい。ある他の実施形態によると、機械的加工は、プロセス制御剤がない中で実行される。限定ではないが、シェーカミリングおよび遊星ミリングを含む、他のタイプの機械的加工も、採用されてもよい。いくつかの実施形態では、機械的加工(例えば、ボールミリングまたは別のプロセスを介する)は、過飽和相を含む粒子(例えば、ナノ結晶粒子)を生成するために十分な条件下で実施されてもよい。過飽和相は、下記により詳細に説明される。
ある実施形態によると、機械的加工(例えば、ボールミリング)は、比較的に低い温度において実施される。例えば、いくつかの実施形態では、機械的加工(例えば、ボールミリング)は、粒子が150℃未満またはそれに等しい、100℃未満またはそれに等しい、75℃未満またはそれに等しい、50℃未満またはそれに等しい、40℃未満またはそれに等しい、35℃未満またはそれに等しい、30℃未満またはそれに等しい、25℃未満またはそれに等しい、もしくは20℃未満またはそれに等しい温度にある間に実施される。いくつかの実施形態では、機械的加工(例えば、ボールミリング)は、粒子が少なくとも0℃の温度にある間に実施される。いくつかの実施形態では、機械的加工(例えば、ボールミリング)は、周辺の周囲環境の温度において実施される。
ある実施形態では、機械的加工(例えば、ボールミリング)は、6時間を上回る、またはそれに等しい(例えば、8時間を上回る、またはそれに等しい、10時間を上回る、またはそれに等しい、12時間を上回る、またはそれに等しい、もしくは15時間を上回る、またはそれに等しい)時間にわたって行われてもよい。ある実施形態では、機械的加工(例えば、ボールミリング)は、18時間未満またはそれに等しい時間にわたって行われてもよい。いくつかの実施形態では、機械的加工(例えば、ボールミリング)は、6時間~18時間の時間にわたって行われてもよい。ある場合には、機械的加工時間が、長すぎる場合、Moおよび/または第2の元素(ならびに/もしくは存在する場合、第3の元素)は、機械的加工を実施するために使用される材料(例えば、ミリングバイアル材料)によって汚染され得る。Mo中に溶解される第2の元素(および/または存在する場合、第3の元素)の量は、ある場合には、機械的加工(例えば、ミリング)時間の増加に伴って増加し得る。いくつかの実施形態では、機械的加工ステップ(例えば、ボールミリングステップ)後、第2の元素材料が豊富な相が、存在してもよい。
ある実施形態によると、Moおよび第2の元素(ならびに/もしくは存在する場合、第3の元素)は、非平衡相において粒子中に存在する。粒子は、ある実施形態によると、第2の元素(および/または存在する場合、第3の元素)がMo中に溶解される非平衡相を含んでもよい。いくつかの実施形態では、非平衡相は、固溶体を含む。いくつかの実施形態によると、非平衡相は、Mo中に溶解される第2の元素(および/または存在する場合、第3の元素)を含む過飽和相であってもよい。本明細書に使用されるような「過飽和相」は、物質が可溶性限界を超える量において別の物質中に溶解される相を指す。過飽和相は、いくつかの実施形態では、Moの平衡相中にそうでなければ溶解され得る活性剤元素および/または安定剤元素の量を超える量においてMo中に強制的に溶解される活性剤元素および/または安定剤元素を含むことができる。例えば、実施形態の1つのセットでは、過飽和相は、平衡Mo相中にそうでなければ溶解され得る活性剤元素の量を超える量においてMo中に強制的に溶解される活性剤元素を含む相である。
いくつかの実施形態では、過飽和相は、機械的加工(例えば、ボールミリング)プロセス後に存在する唯一の相であってもよい。
ある実施形態によると、非平衡相は、粒子の焼結中に分解を受け得る(その焼結は、下記により詳細に説明される)。粒子の焼結は、粒子の表面および/または粒界のうちの少なくとも1つにおける第3の元素が豊富な相の形成を引き起こし得る。いくつかのそのような実施形態では、Moは、第2および/または第3の元素が豊富な相中で可溶性である。第2および/または第3の元素が豊富な相の形成は、焼結中の非平衡相の分解の結果であり得る。第2および/または第3の元素が豊富な相は、ある実施形態によると、Moに関する高速拡散経路として作用し、焼結速度を向上させ、粒子の焼結の率を加速させ得る。いくつかの実施形態によると、粒子の焼結中の非平衡相の分解は、粒子の焼結の率を加速させる。
必ずしも全てではないが、ある実施形態は、焼結に先立つ時間の少なくとも一部の間に複数の粒子を冷間プレスすることを含む。ある実施形態によると、Moと、第2の元素と(例えば、Moと、Crと)を含む金属合金および/またはMoと、第2の元素と、第3の元素と(例えば、Moと、Crと、Wと)を含む金属合金が、高い相対密度が同時加熱の必要性を伴わずに達成されるように、圧縮され得ることが見出されている。いくつかの実施形態では、冷間プレスは、300MPaを上回る、またはそれに等しい、400MPaを上回る、またはそれに等しい、500MPaを上回る、またはそれに等しい、750MPaを上回る、またはそれに等しい、1,000MPaを上回る、またはそれに等しい、もしくはそれよりも高い力において複数の粒子を圧縮することを含む。いくつかの実施形態では、冷間圧縮は、最大1,400MPaまたはそれを上回る力において複数の粒子を圧縮することを含む。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる(例えば、300MPaを上回る、またはそれに等しく、1,400MPaを下回る、またはそれに等しい)。他の範囲も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、冷間圧縮は、比較的に低い温度において実施される。例えば、いくつかの実施形態では、冷間圧縮は、粒子が150℃未満またはそれに等しい、100℃未満またはそれに等しい、75℃未満またはそれに等しい、50℃未満またはそれに等しい、40℃未満またはそれに等しい、35℃未満またはそれに等しい、30℃未満またはそれに等しい、25℃未満またはそれに等しい、もしくは20℃未満またはそれに等しい温度にある間に実施される。いくつかの実施形態では、冷間圧縮は、周辺の周囲環境の温度において実施される。
上記のように、ある実施形態は、複数の粒子を焼結し、金属合金を形成することを含む。当業者は、材料が単一の固体の塊になるように焼結されるべきである材料(例えば、粒子)に熱を印加することを伴う、焼結のプロセスを熟知している。
ある実施形態によると、焼結は、高い相対密度、小さい粒径、および/または等軸の粒を有する金属合金を形成する能力を維持しながら、金属粒子が比較的に低い温度にあるとき、ならびに/もしくは比較的に短い時間周期にわたって実施されることができる。
ある実施形態によると、複数の粒子を焼結することは、2,200℃未満またはそれに等しい、2,000℃未満またはそれに等しい、1,900℃未満またはそれに等しい、1,800℃未満またはそれに等しい、1,700℃未満またはそれに等しい、1,600℃未満またはそれに等しい、1,500℃未満またはそれに等しい、1,400℃未満またはそれに等しい、1,300℃未満またはそれに等しい、1,200℃未満またはそれに等しい、1,100℃未満またはそれに等しい、1,000℃未満またはそれに等しい、900℃未満またはそれに等しい、850℃未満またはそれに等しい、800℃未満またはそれに等しい、もしくは750℃未満またはそれに等しい焼結温度まで粒子を加熱することを伴う。ある実施形態によると、複数の粒子を焼結することは、750℃を上回る、またはそれに等しい、850℃を上回る、またはそれに等しい、1,000℃を上回る、またはそれに等しい、1,200℃を上回る、またはそれに等しい、1,450℃を上回る、またはそれに等しい、もしくは1,600℃を上回る、またはそれに等しい焼結温度まで粒子を加熱することを伴う。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、複数の粒子を焼結することは、750℃を上回り、またはそれに等しく、2,200℃を下回る、またはそれに等しい焼結温度まで粒子を加熱することを伴う。いくつかの実施形態では、焼結される材料の温度は、焼結時間の少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも99%にわたってこれらの範囲内である。
ある実施形態によると、複数の粒子を焼結することは、72時間未満、48時間未満、24時間未満またはそれに等しいもの、12時間未満またはそれに等しいもの、6時間未満またはそれに等しいもの、4時間未満またはそれに等しいもの、3時間未満またはそれに等しいもの、2時間未満またはそれに等しいもの、もしくは1時間未満またはそれに等しいものにわたって(ならびに/もしくはいくつかの実施形態では、少なくとも10分、少なくとも20分、少なくとも30分、少なくとも50分、少なくとも3時間、または少なくとも6時間にわたって)焼結温度の範囲内に粒子を維持することを伴う。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、複数の粒子を焼結することは、6時間を上回り、またはそれに等しく、24時間を下回る、またはそれに等しい焼結持続時間にわたって、600℃を上回り、またはそれに等しく、1,100℃を下回る、またはそれに等しい第1の焼結温度まで粒子を加熱することを伴う。
ある実施形態によると、焼結することは、第2の元素がない中でMoを焼結するために必要とされる第2の焼結温度よりも低い第1の焼結温度まで粒子を加熱することを含む。そのような条件が満たされたかどうかを判定するために、当業者は、Moと第2の元素とを含有するサンプルにおける焼結を達成するために必要な温度を、第2の元素を伴わないが、それ以外はMoと第2の元素とを含有するサンプルと同じである、Moを含有するサンプルにおける焼結を達成するために必要な温度と比較するであろう。いくつかの実施形態では、第1の焼結温度は、第2の焼結温度よりも低い少なくとも25℃、少なくとも50℃、少なくとも100℃、または少なくとも200℃であり得る。
ある実施形態によると、粒子中に存在する非平衡相(例えば、上記または本明細書の別の場所に説明される非平衡相のうちのいずれか)は、焼結中に分解を受ける。いくつかのそのような実施形態では、非平衡相の分解は、粒子の焼結の率を加速させる。
いくつかの実施形態では、焼結することはさらに、焼結中に粒子の表面および粒界のうちの少なくとも1つにおいて第2の相を形成することを含む。いくつかのそのような実施形態では、第2の相は、第2の元素が豊富である。相中の元素の含有量に関する用語「豊富な」は、少なくとも50at%(例えば、少なくとも60at%、少なくとも70at%、少なくとも80at%、少なくとも90at%、少なくとも99at%、またはそれよりも高いもの)の相中の元素の含有量を指す。用語「相」は、概して、物質の状態を指すために本明細書に使用される。例えば、相は、相図上に示される相を指すことができる。概して、複数の相が、存在するとき、それらは、両方とも固相である場合であっても、相互に区別可能である。
焼結は、種々の好適な環境において行われてもよい。ある実施形態では、粒子は、焼結プロセス中に不活性雰囲気中にある。不活性雰囲気の使用は、例えば、反応性金属が粒子中に採用されるときに有用であり得る。例えば、MoおよびCrは、酸素と(別個に、および/またはともに)反応する。
いくつかの実施形態では、焼結は、雰囲気の少なくとも90vol.%、少なくとも95vol.%、少なくとも99vol.%、または実質的に全てが不活性ガスから構成される雰囲気中で実施される。不活性ガスは、例えば、ヘリウム、アルゴン、キセノン、ネオン、クリプトン、これらのうちの2つまたはそれを上回るものの組み合わせ、もしくは他の不活性ガスである、またはそれを含むことができる。
ある実施形態では、酸素捕捉剤(例えば、ゲッタ)が、焼結環境内に含まれてもよい。酸素捕捉剤の使用は、金属が焼結プロセス中に酸化される程度を低減させることができ、これは、ある実施形態によると、有利であり得る。いくつかの実施形態では、焼結環境は、酸素が、1vol.%未満、0.1vol.%未満、100百万分率(ppm)未満、10ppm未満、または1ppm未満の量において存在するように制御されることができる。
ある実施形態では、焼結は、焼結条件下で酸素ガス(すなわち、O)に暴露されると、酸素ガスと反応するであろうガスを含有する雰囲気中で実施される。いくつかの実施形態では、焼結は、水素ガス(H)を含む雰囲気中で実施される。いくつかの実施形態では、水素ガスおよび不活性ガスの組み合わせは、焼結が実施される雰囲気の少なくとも90vol.%、少なくとも95vol.%、少なくとも99vol.%、または実質的に全てを構成する。いくつかの実施形態では、水素ガスおよびアルゴンガスの組み合わせは、焼結が実施される雰囲気の少なくとも90vol.%、少なくとも95vol.%、少なくとも99vol.%、または実質的に全てを構成する。
ある実施形態によると、焼結は、本質的に、外部印加応力を受けずに行われる。例えば、いくつかの実施形態では、その間に焼結が実施される時間の少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも98%にわたって、ナノ結晶粒子に印加される最大外圧は、2MPa未満またはそれに等しい、1MPa未満またはそれに等しい、0.5MPa未満またはそれに等しい、もしくは0.1MPa未満またはそれに等しい。ナノ結晶粒子に印加される最大外圧は、ナノ結晶粒子の外部の力の印加の結果として印加される最大圧力を指し、重力によって引き起こされ、ナノ結晶粒子と、その上にナノ結晶粒子が焼結プロセス中に位置付けられる表面との間に生じる圧力を除外する。本明細書に説明される焼結プロセスのうちのあるものは、焼結プロセス中に印加される外圧がない、または実質的にない中であっても、比較的に高密度の焼結される超微細かつナノ結晶の材料の生成を可能にすることができる。ある実施形態によると、焼結は、無圧焼結プロセスであってもよい。
ある実施形態によると、少なくとも1つの活性剤元素が、焼結プロセス中に存在してもよい。活性剤元素は、Moの焼結速度を向上させ得る。ある実施形態によると、活性剤元素は、Mo原子に関する高拡散経路を提供し得る。例えば、いくつかの実施形態では、活性剤元素原子は、Mo原子を囲繞し、Mo原子に関する比較的に高い輸送拡散経路を提供し、それによって、Moの拡散の活性化エネルギーを低減させ得る。いくつかの実施形態では、本技法は、活性化焼結と称される。活性剤元素は、いくつかの実施形態では、活性剤元素がない中であるが、それ以外は同じ条件下でナノ結晶粒子を焼結するために要求されるであろう温度に対して、ナノ結晶粒子を焼結するために要求される温度を低下させ得る。したがって、焼結は、ある実施形態によると、第1の焼結温度を伴ってもよく、第1の焼結温度は、第3の元素がない中でMoを焼結するために必要とされる第2の焼結温度よりも低くてもよい。第3の元素がない中でMoを焼結するために必要とされる焼結温度を判定するために、第3の元素を含有しないが、それ以外はナノ結晶粒子材料と同じであるMo材料のサンプルを調製するであろう。次いで、第3の元素を含まないサンプルを焼結するために必要とされる最小温度を判定するであろう。いくつかの実施形態では、第2の元素の存在は、少なくとも25℃、少なくとも50℃、少なくとも100℃、少なくとも200℃、またはそれを上回るものだけ焼結温度を低下させる。
ある実施形態によると、少なくとも1つの安定剤元素が、焼結プロセス中に存在してもよい。安定剤元素は、安定剤元素がない中であるが、それ以外は同じ条件下で生じるであろう量に対して、生じる粒成長の量を低減させることが可能な任意の元素であってもよい。いくつかの実施形態では、安定剤元素は、焼結される材料の粒界エネルギーを低減させることによって、および/または粒成長に関する駆動力を低減させることによって、粒成長を低減させる。安定化剤元素は、ある実施形態によると、焼結される材料との正の混合熱を呈し得る。安定剤元素は、粒界における偏析によってナノ結晶Moを安定させ得る。本偏析は、粒界エネルギーを低減させ得る、および/または合金中の粒成長に対する駆動力を低減させ得る。
いくつかの実施形態では、安定剤元素はまた、活性剤元素であってもよい。安定剤元素および活性剤元素の両方としての単一の元素の使用は、ある実施形態によると、活性剤と安定剤との間の相互作用を考慮する必要性を除去する追加の利益を有する。いくつかの実施形態では、活性剤元素および安定剤元素の両方として利用され得る元素は、金属元素であってもよく、これは、前述に説明される金属元素のうちのいずれかであってもよい。
ある実施形態によると、1つの元素が、安定剤および活性剤の両方として作用することができないとき、2つの元素が、採用されてもよい。2つの元素の間の相互作用は、いくつかの実施形態によると、活性剤および安定剤の役割が適切に果たされることを確実にするために、考慮され得る。例えば、活性剤および安定剤が、金属間化合物を形成するとき、元素はそれぞれ、ある場合には、それらの指定された役割を果たさないように妨げられ得る。結果として、予期される焼結温度において金属間化合物を形成する能力を伴う活性剤および安定剤の組み合わせは、少なくともいくつかの事例において、回避されるべきである。2つの元素の間の金属間化合物の形成に関する潜在性は、相図を用いて分析され得る。
実施形態の1つのセットによると、モリブデン粒子およびクロム粒子(例えば、10、20、または30at%Crであり、残りはモリブデンである)は、ボールミリングを介して機械的に合金化され、冷間圧縮され、続けて(例えば、数時間にわたって熱機械分析器において)焼鈍されることができる。いくつかの実施形態では、Mo-Cr合金系は、Mo粒界へのCr偏析によって、および粒界を固定し、粒成長をさらに防止するCrリッチ沈殿物の形成によって、ナノ結晶粒径安定化を呈する。
ある実施形態によると、元素Mo、Cr、およびWの粉末は、混合され、過飽和ならびにナノメートルスケールへの粒径の減少を達成するために粉砕される。いくつかの実施形態では、圧縮された粉末の焼鈍は、Moリッチ粒と、Crリッチ沈殿物とから成るナノ二重構造の発達につながる。
上記のように、ある実施形態は、発明的金属合金に関する。金属合金は、ある実施形態によると、モリブデンと、少なくとも1つの他の金属とを含む。
ある実施形態によると、金属合金は、比較的に大量のモリブデン(Mo)を含む。例えば、いくつかの実施形態では、Moは、金属合金中の原子百分率で最も豊富な元素(例えば、最も豊富な金属)である。ある実施形態によると、Moは、少なくとも50at%、少なくとも55at%、少なくとも60at%、少なくとも65at%、少なくとも70at%、少なくとも80at%、少なくとも90at%、または少なくとも95at%の量において金属合金中に存在する。いくつかの実施形態では、Moは、最大96at%、最大97at%、最大98at%、最大99at%、最大99.5at%、またはそれを上回る量において金属合金中に存在する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。他の値も、可能性として考えられる。
本明細書に説明される金属合金は、第2の元素を含むことができる。例えば、本明細書に説明される金属合金は、第2の金属を含むことができる。
ある実施形態によると、第2の元素は、クロム(Cr)と、パラジウム(Pd)とから成る群から選択される。いくつかの実施形態では、CrおよびPdの両方が、(例えば、合金が少なくとも3つの元素を含む場合に)存在する。他の実施形態では、CrおよびPdのうちの1つのみが、存在する。いくつかの実施形態では、第2の元素は、Crである。
いくつかの実施形態では、Moは、少なくとも部分的に、第2の元素中で可溶性である。例えば、いくつかの実施形態では、Moおよび第2の元素は、固溶体中にある。
第2の元素(例えば、クロム、パラジウム)は、種々の好適なパーセンテージにおいて金属合金中に存在してもよい。ある実施形態によると、第2の元素は、40at%未満またはそれに等しい、35at%未満またはそれに等しい、32at%未満またはそれに等しい、30at%未満またはそれに等しい、25at%未満またはそれに等しい、22at%未満またはそれに等しい、20at%未満またはそれに等しい、18at%未満またはそれに等しい、もしくは16at%未満またはそれに等しい量において金属合金中に存在する。いくつかの実施形態では、第2の元素は、少なくとも0.5at%、少なくとも1at%、少なくとも2at%、少なくとも3at%、少なくとも4at%、少なくとも5at%、少なくとも6at%、少なくとも7at%、少なくとも8at%、少なくとも9at%、少なくとも10at%、またはそれを上回る量において金属合金中に存在する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、第2の元素は、金属合金の0.5at%~40at%の量において金属合金中に存在する。いくつかの実施形態では、第2の元素は、金属合金の1at%~40at%の量において金属合金中に存在する。いくつかの実施形態では、第2の元素は、金属合金の8at%~32at%の量において金属合金中に存在する。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態では、金属合金(例えば、モリブデンと、第2の金属と、随意の第3または付加的金属とを含有する)は、比較的に大量の金属材料を含有してもよい。いくつかの実施形態では、金属合金の少なくとも50at%、少なくとも70at%、少なくとも90at%、少なくとも95at%、少なくとも99at%、少なくとも99.9at%、またはそれを上回るものは、それらの金属形態における(すなわち、ゼロの酸化状態における)金属原子から構成される。いくつかの実施形態では、金属合金内のモリブデン原子の少なくとも50at%、少なくとも70at%、少なくとも90at%、少なくとも95at%、少なくとも99at%、少なくとも99.9at%、またはそれを上回るものは、それらの金属形態である。ある実施形態では、金属合金内の第2の元素(例えば、第2の金属)原子の少なくとも50at%、少なくとも70at%、少なくとも90at%、少なくとも95at%、少なくとも99at%、少なくとも99.9at%、またはそれを上回るものは、それらの金属形態である。いくつかの実施形態では、金属合金内の第3の元素(例えば、第3の金属)原子の少なくとも50at%、少なくとも70at%、少なくとも90at%、少なくとも95at%、少なくとも99at%、少なくとも99.9at%、またはそれを上回るものは、それらの金属形態である。いくつかの実施形態では、モリブデン原子は、他のモリブデン原子および/または第2の元素(例えば、第2の金属)ならびに/もしくは第3の元素(例えば、第3の金属)の原子等の他の近隣の原子との金属結合を形成することができる。
いくつかの実施形態では、金属合金は、Moおよび第2の元素のみ(すなわち、付加的金属または他の元素を伴わないMoおよび第2の元素)を含む。他の実施形態では、金属合金は、Moと、第2の元素と、第3の元素とを含む。例えば、いくつかの実施形態では、金属合金は、(Moおよび第2の元素に加えて)第3の元素を含む。第3の元素は、いくつかの実施形態では、金属元素であり得る。いくつかの実施形態では、金属合金は、第3の金属を含み、その場合では、合金は、Moと、第2の金属と、第3の金属とを含む。
ある実施形態によると、第3の元素は、タングステン(W)と、タンタル(Ta)とから成る群から選択される。いくつかの実施形態では、第3の元素は、Wである。
第3の元素(例えば、タングステン)は、種々の好適なパーセンテージにおいて金属合金中に存在してもよい。ある実施形態によると、第3の元素は、40at%未満またはそれに等しい、35at%未満またはそれに等しい、30at%未満またはそれに等しい、28at%未満またはそれに等しい、もしくは26at%未満またはそれに等しい量において金属合金中に存在する。いくつかの実施形態では、第3の元素は、少なくとも0.5at%、少なくとも1at%、少なくとも2at%、少なくとも3at%、少なくとも4at%、少なくとも5at%、少なくとも6at%、少なくとも7at%、少なくとも8at%、少なくとも9at%、少なくとも10at%、またはそれを上回る量において金属合金中に存在する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、Moではない金属合金中の全ての金属元素(例えば、第2の元素、第3の元素、および任意の付加的な随意の元素)の合計量は、金属合金の50at%未満、40at%未満またはそれに等しいもの、35at%未満またはそれに等しいもの、32at%未満またはそれに等しいもの、30at%未満またはそれに等しいもの、25at%未満またはそれに等しいもの、22at%未満またはそれに等しいもの、20at%未満またはそれに等しいもの、18at%未満またはそれに等しいもの、もしくは16at%未満またはそれに等しいものを構成する。いくつかの実施形態では、Moではない金属合金中の全ての元素(例えば、第2の元素、随意の第3の元素、および任意の付加的な随意の元素)の合計量は、少なくとも0.5at%、少なくとも1at%、少なくとも2at%、少なくとも3at%、少なくとも4at%、少なくとも5at%、少なくとも8at%、少なくとも10at%、少なくとも12at%、少なくとも14at%、またはそれを上回るものを構成する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。他の値も、可能性として考えられる。
いくつかの実施形態では、金属合金中に存在するクロム(Cr)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)の合計量は、金属合金の50at%未満、40at%未満またはそれに等しい、35at%未満またはそれに等しい、32at%未満またはそれに等しい、30at%未満またはそれに等しい、25at%未満またはそれに等しい、22at%未満またはそれに等しい、20at%未満またはそれに等しい、18at%未満またはそれに等しい、もしくは16at%未満またはそれに等しい。いくつかの実施形態では、金属合金中に存在するクロム(Cr)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)の合計量は、少なくとも0.5at%、少なくとも1at%、少なくとも2at%、少なくとも3at%、少なくとも4at%、少なくとも5at%、少なくとも8at%、少なくとも10at%、少なくとも12at%、少なくとも14at%、またはそれを上回る。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、金属合金中に存在するクロム(Cr)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)の合計量は、金属合金の0.5at%~50at%である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、金属合金の残りの少なくとも90at%(または少なくとも95at%、少なくとも98at%、少なくとも99at%、もしくは少なくとも99.9at%)は、モリブデンである。
当業者は、所与の金属合金中に存在するクロム(Cr)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)の合計量を判定するために、これらの元素のそれぞれの原子百分率を合計するであろうことを理解するであろう。例えば、金属合金が、60at%Moと、15at%Crと、25at%Wとを含有する場合、存在するクロム(Cr)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)の合計量は、40at%(すなわち、Crから15at%、Wから25at%、およびリスト内の全ての他の元素に関して0at%)であろう。当業者はまた、本計算を行う際、上記のリスト内の元素の全てが、必ずしも金属合金中に存在するわけではないであろうことを理解するであろう。上記に説明される例示的計算では、例えば、パラジウムおよびタンタルは、Mo-W-Cr合金中に存在しない。
いくつかの実施形態では、金属合金中に存在するクロム(Cr)およびタングステン(W)の合計量は、金属合金の50at%未満、40at%未満またはそれに等しい、35at%未満またはそれに等しい、32at%未満またはそれに等しい、30at%未満またはそれに等しい、25at%未満またはそれに等しい、22at%未満またはそれに等しい、20at%未満またはそれに等しい、18at%未満またはそれに等しい、もしくは16at%未満またはそれに等しい。いくつかの実施形態では、金属合金中に存在するクロム(Cr)およびタングステン(W)の合計量は、少なくとも0.5at%、少なくとも1at%、少なくとも2at%、少なくとも3at%、少なくとも4at%、少なくとも5at%、少なくとも8at%、少なくとも10at%、少なくとも12at%、少なくとも14at%、またはそれを上回る。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。例えば、いくつかの実施形態では、金属合金中に存在するクロム(Cr)およびタングステン(W)の合計量は、金属合金の0.5at%~50at%である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、金属合金の残りの少なくとも90at%(または少なくとも95at%、少なくとも98at%、少なくとも99at%、もしくは少なくとも99.9at%)は、モリブデンである。
いくつかの実施形態では、金属合金は、Moと、Crと、Wとを含む。いくつかの実施形態では、Moは、少なくとも50at%(例えば、50at%~99at%)の量において金属合金中に存在し、Crは、0.5at%~30at%の量において金属合金中に存在し、Wは、0.5at%~30at%の量において金属合金中に存在する。いくつかの実施形態では、Wは、20at%~30at%の量において金属合金中に存在し、Crは、10at%~20at%の量において金属合金中に存在し、金属合金の残りの少なくとも90at%(または少なくとも95at%、少なくとも98at%、少なくとも99at%、もしくは少なくとも99.9at%)は、Moである。いくつかの実施形態では、Moは、50at%~70at%の量において金属合金中に存在し、Wは、20at%~30at%の量において金属合金中に存在し、Crは、10at%~20at%の量において金属合金中に存在する。
モリブデンを含む金属合金は、ある実施形態によると、ナノ結晶金属合金である。ナノ結晶金属は、粒界の大きい体積分率に起因して、それらの微結晶の相対物に優るある利点を有する。一実施例として、ナノ結晶合金は、概して、著しくより高い引張強度を有する。
ナノ結晶材料は、概して、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい粒径を伴う少なくともいくつかの粒を含む材料を指す。いくつかの実施形態では、ナノ結晶材料は、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、10nmよりも小さい、またはそれに等しい、もしくは5nmよりも小さい、またはそれに等しい粒径を伴う粒を含む。いくつかの実施形態では、ナノ結晶材料は、少なくとも1nmまたは少なくとも5nmの粒径を伴う粒を含む。故に、金属合金の場合では、ナノ結晶金属合金は、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい粒径を伴う粒を含む金属合金である。いくつかの実施形態では、ナノ結晶金属合金は、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、150nmよりも小さい、またはそれに等しい、125nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、もしくは10nmよりも小さい、またはそれに等しい粒径を伴う粒を含む。いくつかの実施形態では、ナノ結晶金属合金は、少なくとも1nm、少なくとも2nm、または少なくとも5nmの粒径を伴う粒を含む。他の値も、可能性として考えられる。
粒の「粒径」は、概して、粒の最も大きい寸法を指す。最も大きい寸法は、その幾何学形状に応じて、粒の直径、長さ、幅、または高さであってもよい。ある実施形態によると、粒は、球形、立方形、円錐形、円筒形、針様、または任意の他の好適な幾何学形状であってもよい。
ある実施形態によると、金属合金の体積の比較的に大きいパーセンテージが、小さい粒から構成される。例えば、いくつかの実施形態では、金属合金の体積の少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または実質的に全ては、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、150nmよりも小さい、またはそれに等しい、125nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、もしくは10nmよりも小さい、またはそれに等しい(ならびに/もしくは、いくつかの実施形態では、5nmと同程度に小さい、2nmと同程度に小さい、または1nmと同程度に小さい)粒径を有する粒から構成される。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、金属合金は、比較的に小さい平均粒径を有してもよい。材料(例えば、金属合金)の「平均粒径」は、材料中の粒の粒径の数平均を指す。ある実施形態によると、金属合金(例えば、バルクおよび/またはナノ結晶金属合金)は、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、150nmよりも小さい、またはそれに等しい、125nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、もしくは10nmよりも小さい、またはそれに等しい平均粒径を有する。ある実施形態では、金属合金は、25nmと同程度に小さい、10nmと同程度に小さい、5nmと同程度に小さい、2nmと同程度に小さい、1nmと同程度に小さい、またはより小さい平均粒径を有する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、金属合金の幾何学的中心と交差する金属合金の少なくとも1つの断面が、小さい体積平均断面粒径を有する。金属合金の所与の断面の「体積平均断面粒径」は、物体の断面を取得し、物体の断面の画像(透過電子顕微鏡から取得される画像等の拡大画像であり得る)内の各粒の外周をトレースし、各トレースされた粒断面の円相当直径Dを計算することによって判定される。粒断面の「円相当直径」は、物体の断面における粒の断面積に等しい面積(A=πrによって判定されるようなA)を有する円の直径に対応する。体積平均断面粒径(GCS,avg)は、以下のように計算され、
Figure 2023511720000001
式中、nは、断面における粒の数であり、Dは、粒iの円相当直径である。
ある実施形態によると、金属合金の幾何学的中心と交差する金属合金の少なくとも1つの断面は、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、150nmよりも小さい、またはそれに等しい、125nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、もしくは10nmよりも小さい、またはそれに等しい体積平均断面粒径を有する。ある実施形態では、金属合金の幾何学的中心と交差する金属合金の少なくとも1つの断面は、25nmと同程度に小さい、10nmと同程度に小さい、5nmと同程度に小さい、2nmと同程度に小さい、1nmと同程度に小さい、またはより小さい体積平均断面粒径を有する。これらの範囲の組み合わせも、可能性として考えられる。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、(随意に、金属合金の幾何学的中心と交差する)金属合金の少なくとも1つの断面は、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、150nmよりも小さい、またはそれに等しい、125nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、10nmよりも小さい、またはそれに等しい(ならびに/もしくは25nmと同程度に小さい、10nmと同程度に小さい、5nmと同程度に小さい、2nmと同程度に小さい、1nmと同程度に小さい、またはより小さい)体積平均断面粒径を有し、第1の断面と直交する(随意に、金属合金の幾何学的中心と交差する)金属合金の少なくとも第2の断面は、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、150nmよりも小さい、またはそれに等しい、125nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、10nmよりも小さい、またはそれに等しい(ならびに/もしくは25nmと同程度に小さい、10nmと同程度に小さい、5nmと同程度に小さい、2nmと同程度に小さい、1nmと同程度に小さい、またはより小さい)体積平均断面粒径を有する。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、(随意に、金属合金の幾何学的中心と交差する)金属合金の少なくとも1つの断面は、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、150nmよりも小さい、またはそれに等しい、125nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、もしくは10nmよりも小さい、またはそれに等しい(ならびに/もしくは25nmと同程度に小さい、10nmと同程度に小さい、5nmと同程度に小さい、2nmと同程度に小さい、1nmと同程度に小さい、またはより小さい)体積平均断面粒径を有し、第1の断面と直交する(随意に、金属合金の幾何学的中心と同様に交差する、またはその他の)金属合金の少なくとも第2の断面は、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、150nmよりも小さい、またはそれに等しい、125nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、もしくは10nmよりも小さい、またはそれに等しい(ならびに/もしくは25nmと同程度に小さい、10nmと同程度に小さい、5nmと同程度に小さい、2nmと同程度に小さい、1nmと同程度に小さい、またはより小さい)体積平均断面粒径を有し、第1の断面と直交し、第2の断面と直交する(随意に、金属合金の幾何学的中心と同様に交差する)金属合金の少なくとも第3の断面は、1,000nmよりも小さい、またはそれに等しい、900nmよりも小さい、またはそれに等しい、800nmよりも小さい、またはそれに等しい、700nmよりも小さい、またはそれに等しい、600nmよりも小さい、またはそれに等しい、500nmよりも小さい、またはそれに等しい、400nmよりも小さい、またはそれに等しい、300nmよりも小さい、またはそれに等しい、200nmよりも小さい、またはそれに等しい、150nmよりも小さい、またはそれに等しい、125nmよりも小さい、またはそれに等しい、100nmよりも小さい、またはそれに等しい、50nmよりも小さい、またはそれに等しい、20nmよりも小さい、またはそれに等しい、もしくは10nmよりも小さい、またはそれに等しい(ならびに/もしくは25nmと同程度に小さい、10nmと同程度に小さい、5nmと同程度に小さい、2nmと同程度に小さい、1nmと同程度に小さい、またはより小さい)体積平均断面粒径を有する。
いくつかの実施形態では、金属合金は、比較的に等軸である粒を含む。ある実施形態では、金属合金内の粒の少なくとも一部は、2未満またはそれに等しい、1.8未満またはそれに等しい、1.6未満またはそれに等しい、1.4未満またはそれに等しい、1.3未満またはそれに等しい、1.2未満またはそれに等しい、もしくは1.1未満またはそれに等しい(およびいくつかの実施形態では、1までの)縦横比を有する。粒の縦横比は、粒の幾何学的中心と交差する粒の最大断面寸法を、粒の最大断面寸法と直交する粒の最も大きい寸法で除算して計算される。粒の縦横比は、単一の数として表され、1は、等軸の粒に対応する。いくつかの実施形態では、金属合金中の粒の縦横比の数平均は、2未満またはそれに等しい、1.8未満またはそれに等しい、1.6未満またはそれに等しい、1.4未満またはそれに等しい、1.3未満またはそれに等しい、1.2未満またはそれに等しい、もしくは1.1未満またはそれに等しい(およびいくつかの実施形態では、1までである)。
任意の特定の理論によって拘束されることを所望するわけではないが、比較的に等軸の粒は、金属合金が(例えば、無圧または実質的に無圧の焼結プロセスを介して)印加圧力がない(もしくは実質的にない)中で生成されるときに存在し得ると考えられる。
ある実施形態では、金属合金は、比較的に低い断面平均粒縦横比を備える。いくつかの実施形態では、金属合金における断面平均粒縦横比は、2未満またはそれに等しい、1.8未満またはそれに等しい、1.6未満またはそれに等しい、1.4未満またはそれに等しい、1.3未満またはそれに等しい、1.2未満またはそれに等しい、もしくは1.1未満またはそれに等しい(およびいくつかの実施形態では、1までである)。金属合金の「断面平均粒縦横比」は、金属合金の幾何学的中心と交差する金属合金の少なくとも1つの断面が、特定の範囲内に該当する平均縦横比を伴う粒断面から構成される場合、その範囲内に該当すると考えられる。例えば、金属合金の断面平均粒縦横比は、金属合金が、金属合金の幾何学的中心と交差する少なくとも1つの断面を含み、断面が、2未満の平均縦横比を伴う粒断面から構成される場合、2未満であろう。それから金属合金の断面が構成される粒断面の平均縦横比(本明細書では「粒断面の平均縦横比」とも称される)を判定するために、金属合金の断面を取得し、金属合金の断面の画像(透過電子顕微鏡から取得される画像等の拡大画像であり得る)内の各粒の外周をトレースし、各トレースされた粒断面の縦横比を計算する。粒断面の縦横比は、(粒断面の幾何学的中心と交差する)粒断面の最大断面寸法を、粒断面の最大断面寸法と直交する粒断面の最も大きい寸法で除算して計算される。粒断面の縦横比は、単一の数として表され、1は、等軸の粒断面に対応する。それから金属合金の断面が構成される粒断面の平均縦横比(ARavg)は、以下の数平均として計算され、
Figure 2023511720000002
式中、nは、断面における粒の数であり、ARは、粒iの断面の縦横比である。
ある実施形態によると、特定の範囲(例えば、本明細書の別の場所に説明される範囲のうちのいずれか)内に該当する断面平均粒縦横比を有する金属合金は、金属合金の幾何学的中心と交差し、その範囲内に該当する粒断面の平均縦横比を有する、第1の断面と、第1の断面と直交し、金属合金の幾何学的中心と交差し、その範囲内に該当する粒断面の平均縦横比を有する、少なくとも第2の断面とを有する。例えば、ある実施形態によると、2未満の断面平均粒縦横比を有する金属合金は、2未満の粒断面の平均縦横比を有する、金属合金の幾何学的中心と交差する断面と、第1の断面と直交し、金属合金の幾何学的中心と交差し、2未満の粒断面の平均縦横比を有する、少なくとも第2の断面とを含む。
ある実施形態によると、特定の範囲(例えば、本明細書の別の場所に説明される範囲のうちのいずれか)内に該当する断面平均粒縦横比を有する金属合金は、金属合金の幾何学的中心と交差し、その範囲内に該当する粒断面の平均縦横比を有する、第1の断面と、第1の断面と直交し、金属合金の幾何学的中心と交差し、その範囲内に該当する粒断面の平均縦横比を有する、第2の断面と、第1の断面および第2の断面と直交し、金属合金の幾何学的中心と交差し、その範囲内に該当する粒断面の平均縦横比を有する、少なくとも第3の断面とを有する。例えば、ある実施形態によると、2未満の断面平均粒縦横比を有する金属合金は、2未満の粒断面の平均縦横比を有する、金属合金の幾何学的中心と交差する第1の断面と、第1の断面と直交し、金属合金の幾何学的中心と交差し、2未満の粒断面の平均縦横比を有する、第2の断面と、第1の断面および第2の断面と直交し、金属合金の幾何学的中心と交差し、2未満の粒断面の平均縦横比を有する、少なくとも第3の断面とを含む。
ある実施形態によると、金属合金内の粒は、比較的に小さい、かつ比較的に等軸の両方であり得る。例えば、ある実施形態によると、少なくとも1つの断面(およびいくつかの実施形態では、第1の断面と直交する少なくとも第2の断面ならびに/もしくは第1および第2の断面と直交する少なくとも第3の断面)は、上記または本明細書の別の場所に概説される範囲のうちのいずれかの中に該当する体積平均断面粒径および粒断面の平均縦横比を有することができる。
本明細書に説明される金属合金のうちのあるものは、高い相対密度を有することができる。いくつかのそのような実施形態では、金属合金は、それらのナノ結晶特性を維持しながら、高い相対密度を有する。
用語「相対密度」は、金属合金の実験的に測定された密度と、金属合金の最大理論的密度との比率を指す。「相対密度」(ρrel)は、パーセンテージとして表され、以下のように計算され、
Figure 2023511720000003
式中、ρmeasuredは、金属合金の実験的に測定された密度であり、ρmaximumは、金属合金と同一の組成を有する合金の最大理論的密度である。
いくつかの実施形態では、金属合金(例えば、焼結された金属合金、ナノ結晶金属合金、および/またはバルク金属合金)は、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%(ならびに/もしくはある実施形態では、最大99.8%、最大99.9%、またはそれを上回るもの)の相対密度を有する。いくつかの実施形態では、ナノ結晶合金は、100%の相対密度を有する。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、金属合金は、完全に緻密である。本明細書に利用されるように、用語「完全に緻密」(または「完全密度」)は、少なくとも98%の相対密度を伴う材料を指す。ある実施形態によると、金属合金の相対密度は、金属合金の他の材料性質に影響を及ぼし得る。したがって、金属合金の相対密度を制御することによって、金属合金の他の材料性質も、制御され得る。
ある実施形態によると、本明細書に説明される金属合金は、比較的に高い温度において実質的に安定であり得る。金属合金が、金属合金がアルゴン雰囲気中で24時間にわたってその温度まで加熱されるとき、断面の(上記に説明される)体積平均断面粒径が(元の体積平均断面粒径に対して)20%を上回って増加しない、合金の幾何学的中心と交差する少なくとも1つの断面を含むとき、金属合金は、特定の温度において「実質的に安定である」と考えられる。当業者は、物品の断面を採取し、25℃における断面の体積平均断面粒径を判定し、アルゴン雰囲気中で24時間にわたって特定の温度まで断面を加熱し、断面が25℃に戻るように冷却されることを可能にし、加熱後の断面の体積平均断面粒径を判定することによって、金属合金が特定の温度において実質的に安定であるかどうかを判定することが可能であろう。金属合金は、加熱ステップ後の断面の体積平均断面粒径が、加熱ステップに先立つ断面の体積平均断面粒径の120%未満である場合、実質的に安定であると考えられるであろう。ある実施形態によると、特定の温度において実質的に安定である金属合金は、物体がアルゴン雰囲気中で24時間にわたってその温度まで加熱されるとき、断面の体積平均断面粒径が、(元の体積平均粒径に対して)15%を上回って、10%を上回って、5%を上回って、または2%を上回って増加しない、金属合金の幾何学的中心と交差する少なくとも1つの断面を含む。
いくつかの実施形態では、金属合金は、摂氏100度(℃)を上回る、またはそれに等しい少なくとも1つの温度において実質的に安定である。ある実施形態では、金属合金は、700℃を上回る、またはそれに等しい、800℃を上回る、またはそれに等しい、900℃を上回る、またはそれに等しい、1,000℃を上回る、またはそれに等しい、1,100℃を上回る、またはそれに等しい、1,200℃を上回る、またはそれに等しい、1,300℃を上回る、またはそれに等しい、1,400℃を上回る、またはそれに等しい、1,500℃を上回る、またはそれに等しい、1,600℃を上回る、またはそれに等しい、1,700℃を上回る、またはそれに等しい、1,800℃を上回る、またはそれに等しい、1,900℃を上回る、またはそれに等しい、2,000℃を上回る、またはそれに等しい、2,100℃を上回る、またはそれに等しい、2,200℃を上回る、またはそれに等しい、2,300℃を上回る、またはそれに等しい、2,400℃を上回る、またはそれに等しい、もしくは2,500℃を上回る、またはそれに等しい少なくとも1つの温度において実質的に安定である。他の範囲も、可能性として考えられる。
本明細書に説明されるある金属合金は、焼結された金属合金である。本開示による金属合金を生成するために使用され得る例示的焼結方法は、上記に説明される。
本明細書に説明される金属合金のうちのあるものは、粒成長に対して安定する。
金属合金は、ある実施形態によると、バルク金属合金(例えば、バルクナノ結晶金属合金)であり得る。「バルク金属合金」は、薄フィルムの形態にない金属合金である。ある実施形態では、バルク金属合金は、少なくとも1ミクロンの最も小さい寸法を有する。いくつかの実施形態では、バルク金属合金は、少なくとも5ミクロン、少なくとも10ミクロン、少なくとも25ミクロン、少なくとも50ミクロン、少なくとも100ミクロン、少なくとも500ミクロン、少なくとも1ミリメートル、少なくとも1センチメートル、少なくとも10センチメートル、少なくとも100センチメートル、または少なくとも1メートルの最も小さい寸法を有する。他の値も、可能性として考えられる。ある実施形態によると、金属合金は、コーティングの形態にない。
ある実施形態では、金属合金は、少なくとも0.01mm、少なくとも0.1mm、少なくとも1mm、少なくとも5mm、少なくとも10mm、少なくとも0.1cm、少なくとも0.5cm、少なくとも1cm、少なくとも10cm、少なくとも100cm、または少なくとも1mの体積を占有する。他の値も、可能性として考えられる。
ある実施形態によると、金属合金は、複数の相を含む。例えば、いくつかの実施形態では、金属合金は、二重相金属合金である。ある場合には、金属合金は、Moが豊富な第1の固相と、第2の金属が豊富な第2の固相とを含む。他の実施形態では、金属合金は、単相金属合金である。
ある実施形態は、熱的に安定する、ナノ結晶微細構造を伴うモリブデンに基づく金属合金に関する。本合金は、機械的合金化によって金属粉末から調製され、次いで、そのナノスケール粒径を留保しながら、高温において完全に緻密な材料に固められることができる。ある実施形態によると、緻密なナノ結晶合金は、ナノ結晶ではない類似する合金よりも有意に強い。
ある実施形態によると、合金は、モリブデン(Mo)に基づき、典型的には、様々な組成のクロム(Cr)および/またはタングステン(W)を含有する。それらは、いくつかの実施形態によると、元素粉末の高エネルギーボールミリングによって調製され、これは、機械的合金化(合金を作成する)および粒精緻化(ナノ結晶構造を形成する)をもたらす。いくつかの実施形態では、合金粉末は、次いで、冷間圧縮され、いかなる印加圧力も伴わずに不活性雰囲気中で焼鈍される。ある実施形態によると、Crの添加は、ナノ結晶構造が焼鈍プロセスの間に維持されるように、粒界を安定させると考えられる。また、いくつかの実施形態によると、Crの添加は、焼鈍の間に第2の相を形成することによって焼結(高密度化)プロセスを加速させることに役立つと考えられる。いくつかの実施形態では、Moと、Crとを含有する合金は、1,450℃付近の温度において完全な高密度化を達成し得る。これは、モリブデン系合金の生成のための最も従来的な焼結方法よりも低い。これはまた、ここで説明される方法に従って合金を生成する際に従来の機器の使用を可能にする利点を提供し得、また、部品を生成するために要求されるエネルギーを低減させ得る。
本明細書に説明される実施形態のうちの必ずしも全てではないが、あるものは、既存の方法、デバイス、および/または材料に優る1つまたはそれを上回る利点ならびに/もしくは改良を有し得る。いくつかの実施形態によると、本明細書に説明される方法は、拡張可能な方法で、潜在的に複雑な形状を伴う完全に緻密なバルクナノ結晶部品を作成することを可能にする。緻密な粗粒材料の強塑性変形法(SPD)等の代替方法は、概して、拡張可能ではないと考えられ、概して、単純な部品形状に限定されると考えられる。加えて、本明細書に説明される方法のうちのあるものは、加熱の間に印加圧力を伴わずに粉末を焼結することを可能にし、これは、処理経路を大幅に簡略化する。
本明細書に説明されるある物品、システム、および/または方法は、種々の商業的用途のうちのいずれかを有することができる、ならびに/もしくは特に経済的に魅力的であり得る。例えば、本明細書に説明される合金のうちのあるものは、他のタイプのモリブデン含有合金のために要求されるであろうものよりも(低温および低圧処理に起因して)はるかに少量のエネルギーを使用して作製されることができる。また、ある実施形態によると、バルク金属部品(例えば、ナノ結晶金属部品)は、それらが、有意に改良された機械的性質を提供し得るため、商業的用途における任意の構造的金属部品の代わりになることができる。本明細書に説明されるモリブデン合金は、いくつかの実施形態によると、建築、自動車、航空宇宙、および原子力産業、ならびに同等物における従来のモリブデン合金部品に取って代わることができる。いくつかの実施形態では、それらの増加された強度が、要求されない場合、それらは、重量を低減させるために使用されることができる。例えば、ある実施形態によると、より薄いパネルが、従来の合金から作製されたより厚いものと同一の工学的性質を提供し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に説明される合金は、増加された強度および重量低減の両方を提供するために使用されることができる。
本明細書に説明される合金のうちのあるものはまた、核熱推進において等、高温構造材料において有利であり得る。いくつかの実施形態では、合金は、それらが、少なくとも短い時間周期(例えば、少なくとも1分、少なくとも10分、またはそれを上回るもの)にわたって高温(例えば、少なくとも約2,500℃の温度)において動作し得るように、十分に高い融解温度を保有してもよい。加えて、本明細書に説明される合金のある実施形態は、低い中性子吸収断面積を有し、それらを原子炉における使用のために特に好適にしてもよい。
以下の実施例は、本発明のある実施形態を例証することを意図しており、本発明の全範囲を例示しない。
(実施例)
本実施例は、Mo系合金の強化された焼結を説明する。ある実施形態では、合金の本セットは、核熱推進における構造材料として機能することができる。本明細書に説明される合金のうちのあるものは、低温において、急速に、および/または焼結プロセス中に印加圧力の必要性を伴わずに焼結されることができる。いくつかのそのような実施形態では、合金はまた、これが(例えば、少なくとも短い時間周期にわたって)最大2,500℃の温度において動作する、および/または原子炉における使用のための許容可能な中性子吸収断面積を有し得るように、十分に高い融解温度を有することができる。
モリブデンは、種々の原子炉用途における構造材料に関する実行可能な候補である。モリブデンは、比較的に低い中性子吸収断面積を有し、これは、核反応の間に放出された中性子が、原子炉内に含有されたままであることを意味する。これらの中性子は、次いで、核燃料と反応し、原子炉が機能することを可能にする核反応を持続させる。さらに、モリブデンは、これが原子炉の高温環境内で構造的に安定なままであることを可能にする、高い融解温度を有する。最後に、これは、高い熱伝導率を有し、これは、熱を作業流体に伝達するために有用である。これらの因子は、モリブデン合金を、核熱推進システムを含む原子炉設計における使用のための有望な候補にする。
しかしながら、純粋なモリブデンは、概して、核熱推進等の高度な原子力技術のために必要とされる複雑な構成要素を生成するための好適な材料ではない。概して、その高い融解温度に起因して、モリブデンから部品を生成することは、困難である。純粋なモリブデンを焼結することはまた、概して、完全密度を達成するために高い印加圧力を要求し、これは、これから生成され得る構成要素の複雑性を限定する。したがって、より低い温度における無圧の焼結を促進するようにモリブデン合金を設計することが、有用であろう。さらに、モリブデンは、確実に高い融解温度を有するが、核熱推進は、純粋なモリブデンの実用動作範囲をわずかに上回る温度における動作を要求する。したがって、その融解温度を増加させるようにモリブデンを合金化することは、その有用性をさらに増加させるであろう。
ある実施形態では、モリブデン合金は、急速な焼結(ナノ相分離焼結を伴い得る)が達成されるように設計されることができる。本実施例は、ナノ相分離焼結を介して、急速、低温、無圧の焼結を被るあるモリブデン合金を開示する。本実施例では、モリブデンにおけるナノ相分離焼結を助長するように選定される合金元素は、クロムである。クロムは、加熱に応じて、二次相に偏析することが観察されている。加えて、クロムは、モリブデンよりも低い表面エネルギーを有し、したがって、粉末粒子の表面に優先的に偏析し、それらの間にネックを形成する。加えて、クロムは、クロムのネックを通したモリブデンの急速な拡散を可能にし、急速な高密度化を助長する。焼結プロセスにおけるこれらのステップは、図4に見られることができる。
合金を作製するために、純粋なモリブデンおよびクロムの粉末が、機械的合金化を使用して組み合わせられた。殆どの試験は、約15at%のクロムおよび残りのモリブデン(またはMo15Cr)の比率を採用した。これは、過飽和され(モリブデンおよびクロムが均一に分散される)、約10nmの粒径を伴うナノ結晶である、図5に示される金属粉末(直径が約1ミクロン)を生成した。本粉末は、次いで、プレスされ、部品(またはグリーンボディ)の形状に形成され、粉末粒子が相互と接触することを確実にした。グリーンボディが、より高い温度まで上昇されると、クロム原子は、粉末粒子の表面に拡散した。これらの原子は、粉末粒子から偏析し、粉末粒子の表面上に固体クロム相を形成した。粒子の間に形成された本分離相は、図7に見られるように、それらの間にネックを作成した。これらのネックは、粒子の間の急速拡散経路として作用し、材料が本システムを通して流動し、粒子の間の間隙をさらに充填することを可能にした。これは、グリーンボディが焼結され、>98%の相対密度に到達することを可能にした。結果として生じる合金は、750℃と同程度に低い温度において焼結の始まりを被り、図6の微細構造および図9の高密度化曲線に見られるように、約1,450℃と同程度に低い温度において完全密度に到達するものであった。
より高い融解温度を伴うモリブデン系合金を作成するために、タングステンが、合金中に含まれた。タングステンは、高い融解温度を有し、モリブデンとの固溶体を形成する。このため、合金の融解温度は、ともに合金化される材料であるタングステンの量を増加させることによって調整され得ると考えられる。例えば、60at%モリブデン、25at%タングステン、および15at%クロム(Mo25W15Cr)である合金は、純粋なモリブデンよりも100度高い融解温度を呈するはずである。試験されたMo15Cr合金と同様に、98%を上回る相対密度が、図8の微細構造および図10の高密度化曲線に見られるように、いかなる印加圧力も伴わずにわずか1,450℃まで加熱されたサンプルにおいて達成された。
焼結を加速させるために形成されたクロム相が、より低い温度において融解する代わりに、バルクモリブデン系またはモリブデン-タングステン系材料中に再溶解したため、材料の最終融解温度は、高いままであった。クロムの添加は、融解温度に確実に影響を及ぼしたが、より多くのタングステンの添加が、これを補償するために使用されることができる。
以下の処理ステップが、合金を作製するために使用された。
1.元素モリブデン、クロム、およびタングステン粉末が、ボールミリングを介して機械的に合金化された。
2.粉末は、所望の形状に形成された(実験室では、粉末は、ペレットにプレスされたが、実際の最終部品は、他の形状およびサイズを有し得る)。
3.プレスされた粉末は、制御された雰囲気を伴う火炉の中に設置された。実施例の本セットでは、アルゴンが、使用されが、他のガスも、機能し得る。
4.プレスされた粉末は、所望の温度範囲まで加熱された。焼結の初期段階は、750~800℃付近で観察され、最終密度が、1,450℃付近の温度において達成された。
本実施例に説明される合金は、以下の利点のうちの1つまたはそれを上回るものを提供することができる。本実施例に説明される合金は、1,450℃付近の温度において完全高密度化を達成した。これは、モリブデン系合金の生成のための最も従来的な焼結方法よりも低い。これは、これがより従来的な機器がこれらの合金を生成する際に使用されることを可能にするため、有益である。また、これは、部品を生成するために要求されるエネルギーを低減させる。
本実施例に説明される合金は、それらの焼結温度においてあまり長く保持されなかった。これは、部品を生成するために要求されるエネルギーの量を低減させるために有益である。また、より高速な部品焼結は、それらを作製する実体によって使用または販売され得る部品のより高い処理能力を有するために有益である。
本実施例に説明される合金は、外圧の印加を伴わずに焼結され得る。これは、アイテムが、同様に可能な合金よりも単純なツールを使用して本合金から作製され得ることを意味する。さらに、より複雑な幾何学形状が、これらの合金から作製され、それらを非常に具体的な機能を伴う新しい物体を作成するために有用にすることができる。
本実施例に説明される合金は、急速な焼結を呈しながら、高温に耐えることができる。材料における高密度化を助長するいくつかの方法は、結果として生じる材料がより高い温度において使用されないように妨げる、二次低融解温度相の生成をもたらす。対照的に、本実施例に説明される合金では、形成される二次相は、基合金中に戻るように再溶解し、融解温度は、高いままであった。
本実施例に説明される合金に関して、材料は、焼結プロセス全体の間に固体のままであり、したがって、プロセスの間の形状変化は、非常に限定された。これは、最終部品幾何学形状に関して具体的公差を伴う部品を作製するときに重要である。いくつかの加速される焼結技法は、完全密度(具体的には、液体が形成されるもの)に到達する前に、焼結プロセス中に部品変形をもたらす。
本実施例に説明される合金に関して、融解温度および核吸収性質は、最終製品の所望の動作条件のために調整可能である。タングステン単独では、原子炉における構造材料(具体的には、反応を封じ込めることを意味するもの)として使用されるために必要な中性子吸収性質を有していない。モリブデン単独では、いくつかの高度な原子炉設計の高温に耐えることができない。高い融解温度および許容可能な中性子吸収能力の強化された組み合わせを作成するためにこれらの元素の両方を使用することは、新規の原子力システムの生産を促進するであろう。
本実施例に説明される合金に関して、粉末の生成は、工業的に拡張可能である。ボールミリングを通した機械的合金化は、実験室の量(数グラム)から工業的に関連する量(数キログラム)までスケーリングすることが容易である一般的な工業的方法である。ナノサイズの粉末の生成等の焼結を加速させる他の方法は、概して、商業的に実行可能なレベルまでスケーリングすることが困難である。
また、これらは、ナノ相分離焼結を呈するように設計される唯一のモリブデン系合金であると考えられる。本明細書に説明されるモリブデン系合金は、種々の潜在的な商業的用途を有する。例えば、ある場合では、モリブデン系合金(例えば、クロムおよび/またはタングステンも伴う)は、核熱推進において使用されることができる。核熱推進機関は、概して、約2,500℃の温度において動作することが可能でありながら、十分に低い中性子吸収断面積を呈する構造を要求する。さらに、モリブデン系合金は、表面積を最大限にし、推進剤へのより効率的な熱伝達のための貫通チャネルを作成するために必要とされる、複雑な幾何学形状を生成する際に有利であり得る。本明細書に説明されるモリブデン系合金のうちのあるものは、いかなる他の合金も可能であると考えられない方法でこれらの性質を共最適化する。
本明細書に説明されるモリブデン系合金のうちのあるものは、(例えば、深宇宙ミッションおよび可能性として考えられる火星への有人ミッションのための)核熱推進システムに組み込まれることができる。本明細書に説明されるモリブデン系合金のうちのあるものは、従来的な製造技法を通した構成要素の押出を促進する。本明細書に説明されるモリブデン系合金はまた、(例えば、より特殊化された宇宙船のための)複雑な幾何学形状を伴う新規の構成要素を3D印刷するための経路を提供し得る。本明細書に説明されるモリブデン系合金のうちのあるものはまた、新規の原子炉(例えば、核分裂および/または核融合炉)における高温用途のために利用され得る。
本発明のいくつかの実施形態が、本明細書に説明および図示されたが、当業者は、本明細書に説明される機能を実施する、および/または結果ならびに/もしくは利点のうちの1つまたはそれを上回るものを取得するための種々の他の手段および/または構造を容易に想定し、そのような変形例ならびに/もしくは修正はそれぞれ、本発明の範囲内であると見なされる。より一般的には、当業者は、本明細書に説明される全てのパラメータ、寸法、材料、および構成が、例示的であることを意味しており、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、本発明の教示が使用される具体的な用途もしくは複数の用途に依存するであろうことを容易に理解するであろう。当業者は、日常的にすぎない実験を使用して、本明細書に説明される本発明の具体的実施形態の多くの均等物を認識する、または確認することが可能であろう。したがって、前述の実施形態が、実施例としてのみ提示され、添付される請求項およびその均等物の範囲内で、本発明が、具体的に説明および請求されるものとは別様に実践され得ることを理解されたい。本発明は、本明細書に説明される各個々の特徴、システム、物品、材料、および/または方法を対象とする。加えて、2つまたはそれを上回るそのような特徴、システム、物品、材料、および/または方法の任意の組み合わせは、そのような特徴、システム、物品、材料、および/または方法が相互に矛盾しない場合、本発明の範囲内に含まれる。
明細書および請求項において本明細書に使用されるような不定冠詞「a」および「an」は、明確に反対に示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
明細書および請求項において本明細書に使用されるような語句「および/または」は、そのように結合される要素の「いずれか一方または両方」、すなわち、ある場合には接続的に存在し、他の場合には離接的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。明確に反対に示されない限り、具体的に識別されるそれらの要素に関連するか、または関連しないかどうかにかかわらず、「および/または」の節によって具体的に識別される要素以外の他の要素も、随意に、存在し得る。したがって、非限定的実施例として、「Aおよび/またはB」の言及は、「~を備える(comprising)」等の非制約的用語と併せて使用されるときに、一実施形態では、Bを伴わないA(随意に、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、Aを伴わないB(随意に、A以外の要素を含む)、また別の実施形態では、AおよびBの両方(随意に、他の要素を含む)等を指すことができる。
明細書および請求項において本明細書に使用されるように、「または」は、上記に定義されるような「および/または」と同一の意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離するとき、「または」もしくは「および/または」は、包括的である、すなわち、少なくとも1つの包含であるが、また、いくつかの要素または要素のリストのうちの1つを上回るもの、随意に、付加的な列挙されていない項目を含むものとして解釈されるものとする。「~のうちの1つのみ」または「~のうちの厳密に1つ」、もしくは請求項で使用されるときに、「~から成る」等の明確に反対に示される用語のみが、いくつかの要素または要素のリストのうちの厳密に1つの要素の包含を指すであろう。一般に、本明細書に使用されるような用語「または」は、「いずれか」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つのみ」、または「~のうちの厳密に1つ」等の排他性の用語が先行するときに、排他的代替物(すなわち、「両方ではないが一方または他方」)を示すものとして解釈されるのみとする。「本質的に~から成る」は、請求項で使用されるときに、特許法の分野で使用されるようなその通常の意味を有するものとする。
明細書および請求項において本明細書に使用されるように、1つまたはそれを上回る要素のリストの参照における語句「少なくとも1つ」は、要素のリスト内の要素のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものから選択されるが、要素のリスト内に具体的に列挙されるありとあらゆる要素のうちの少なくとも1つを必ずしも含むわけではなく、要素のリスト内の要素のいかなる組み合わせも除外しない、少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきである。本定義はまた、具体的に識別されるそれらの要素に関連するか、または関連しないかどうかにかかわらず、語句「少なくとも1つ」が指す要素のリスト内で具体的に識別される要素以外の要素が、随意に、存在し得ることも可能にする。したがって、非限定的実施例として、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または同等に、「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、もしくは同等に、「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Bが存在しない(随意に、B以外の要素を含む)、随意に、1つを上回るAを含む、少なくとも1つのA、別の実施形態では、Aが存在しない(随意に、A以外の要素を含む)、随意に、1つを上回るBを含む、少なくとも1つのB、また別の実施形態では、随意に、1つを上回るAを含む、少なくとも1つのA、および随意に、1つを上回るBを含む、少なくとも1つのB(随意に、他の要素を含む)等を指すことができる。
請求項では、ならびに上記の明細書では、「~を備える(comprising)」、「~を含む(including)」、「~を担持する(carrying)」、「~を有する(having)」、「~を含有する(containing)」、「~を伴う(involving)」、「~を保持する(holding)」、および同等物等の全ての移行句は、非制約的である、すなわち、「限定ではないが、~を含む」を意味すると理解されるものである。移行句「~から成る(consisting of)」および「本質的に~から成る(consisting essentially of)」のみが、それぞれ、米国特許庁特許審査手順マニュアル第2111.03節に記載されるように、閉鎖的または半閉鎖的移行句であるものとする。

Claims (43)

  1. 金属合金を形成する方法であって、
    モリブデン(Mo)と第2の元素とを含む粒子を焼結し、前記金属合金を生成することを含み、
    Moは、前記金属合金中の原子百分率で最も豊富な元素であり、
    前記金属合金は、少なくとも80%の相対密度を有する、方法。
  2. 金属合金を形成する方法であって、
    モリブデン(Mo)とクロム(Cr)とを含む粒子を焼結し、前記金属合金を生成することを含む方法。
  3. Moは、前記金属合金中の原子百分率で最も豊富な元素である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記金属合金は、少なくとも80%の相対密度を有する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記第2の元素は、クロムである、請求項1および3~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第2の元素は、パラジウム(Pd)である、請求項1および3~4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 第3の元素をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記第3の元素は、前記金属合金の0.5at%~40at%の量において前記金属合金中に存在する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記第2の元素および前記第3の元素は、混和性ギャップを呈する、請求項7~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記第3の元素は、タングステン(W)である、請求項7~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記第3の元素は、タンタル(Ta)である、請求項7~9のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記金属合金の融点は、少なくとも2,500℃である、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記金属合金は、18バーン以下の中性子吸収断面積を有する、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. Moは、少なくとも50at%の量において前記金属合金中に存在する、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記Moおよび前記第2の元素は、混和性ギャップを呈する、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記金属合金は、ナノ結晶である、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記ナノ結晶金属合金は、300nm以下の平均粒径を有する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記金属合金は、バルク金属合金である、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記金属合金は、少なくとも2,500℃の温度において実質的に安定である、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記金属合金は、第1の粒径を有し、前記第2の元素がなくMoを含む焼結された材料は、第2の粒径を有し、前記第1の粒径は、前記第2の粒径よりも小さい、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記金属合金は、前記金属合金の粒界において前記第2の元素が豊富である、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. モリブデン(Mo)と第2の元素とを含む金属合金であって、
    Moは、前記金属合金中の原子百分率で最も豊富な元素であり、
    前記金属合金は、少なくとも80%の相対密度を有する、金属合金。
  23. 金属合金であって、
    モリブデン(Mo)とクロム(Cr)とを含み、
    Moは、前記金属合金中の原子百分率で最も豊富な元素である、金属合金。
  24. 前記金属合金は、焼結されている、請求項22~23のいずれか1項に記載の金属合金。
  25. Moは、前記金属合金中の原子百分率で最も豊富な元素である、請求項23~24のいずれか1項に記載の金属合金。
  26. 前記金属合金は、少なくとも80%の相対密度を有する、請求項22~25のいずれか1項に記載の金属合金。
  27. 前記第2の元素は、クロムである、請求項22および24~26のいずれか1項に記載の金属合金。
  28. 前記第2の元素は、パラジウム(Pd)である、請求項22および24~26のいずれか1項に記載の金属合金。
  29. 第3の元素をさらに含む、請求項22~28のいずれか1項に記載の金属合金。
  30. 前記第3の元素は、前記金属合金の0.5at%~40at%の量において前記金属合金中に存在する、請求項29に記載の金属合金。
  31. 前記第2の元素および前記第3の元素は、混和性ギャップを呈する、請求項29~30のいずれか1項に記載の金属合金。
  32. 前記第3の元素は、タングステン(W)である、請求項29~31のいずれか1項に記載の金属合金。
  33. 前記第3の元素は、タンタル(Ta)である、請求項29~31のいずれか1項に記載の金属合金。
  34. 前記金属合金の融点は、少なくとも2,500℃である、請求項22~33のいずれか1項に記載の金属合金。
  35. 前記金属合金は、18バーン以下の中性子吸収断面積を有する、請求項22~34のいずれか1項に記載の金属合金。
  36. Moは、少なくとも50at%の量において前記金属合金中に存在する、請求項22~35のいずれか1項に記載の金属合金。
  37. 前記Moおよび前記第2の元素は、混和性ギャップを呈する、請求項22~36のいずれか1項に記載の金属合金。
  38. 前記金属合金は、ナノ結晶である、請求項22~37のいずれか1項に記載の金属合金。
  39. 前記ナノ結晶金属合金は、300nm以下の平均粒径を有する、請求項38に記載の金属合金。
  40. 前記金属合金は、バルク金属合金である、請求項22~39のいずれか1項に記載の金属合金。
  41. 前記金属合金は、少なくとも2,500℃の温度において実質的に安定である、請求項22~40のいずれか1項に記載の金属合金。
  42. 前記金属合金は、第1の粒径を有し、前記第2の元素がなくMoを含む焼結された材料は、第2の粒径を有し、前記第1の粒径は、前記第2の粒径よりも小さい、請求項22~41のいずれか1項に記載の金属合金。
  43. 前記金属合金は、前記金属合金の粒界において前記第2の元素が豊富である、請求項22~42のいずれか1項に記載の金属合金。
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