JP7453663B2 - チタン含有合金および関連する製造方法 - Google Patents

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Description

関連出願
本出願は、2016年9月7日に出願され、そして“Stable Nano-Duplex Titanium-Magnesium Alloys”と題する米国仮出願番号第62/384,232号への米国特許法第119条(e)項の下、優先権を主張しており、この仮出願は、その全体がすべての目的のために本明細書中に援用される。
技術分野
チタン含有合金および関連する製造方法について、一般的に記載する。
背景
ナノ結晶材料は、粒成長の影響を受けやすいことがある。ある特定の場合において、チタンベースの合金の先行技術の焼結技術は、小さい粒径および高い相対密度の両方を有するナノ結晶材料(バルクナノ結晶材料を含む)の生成を困難にした。改善されたシステムおよび方法、ならびに関連の金属合金が望ましい。
要旨
チタン含有合金について一般的に記載する。チタン含有合金は、ある特定の実施形態によれば、ナノ結晶である。ある特定の実施形態によれば、チタン含有合金は、高い相対密度を有する。チタン含有合金は、ある特定の実施形態によれば、相対的に安定でありうる。本発明のチタン含有合金を製造するための方法も、本明細書に記載する。本発明のチタン含有合金を製造するための方法は、ある特定の実施形態によれば、チタンおよび少なくとも1種の他の金属を含むナノ結晶微粒子を焼結することであって、チタン含有ナノ結晶合金を形成することを含みうる。本発明の主題は、一部の場合では、相互に関係のある生成物、特定の課題に対する代替的な解決、ならびに/または1つもしくは複数のシステムおよび/もしくは物品の複数の異なる使用を含む。
一態様によれば、本発明の金属合金を提供する。
ある特定の実施形態は、Tiおよび第2の金属を含む焼結ナノ結晶金属合金であって、Tiが、焼結ナノ結晶金属合金において原子百分率で最も豊富な金属であり、焼結ナノ結晶金属合金が、少なくとも80%の相対密度を有する、焼結ナノ結晶金属合金に関する。
一部の実施形態によれば、焼結ナノ結晶金属合金は、Tiおよび第2の金属を含み、第2の金属およびTiは、溶解度ギャップを示し、焼結ナノ結晶金属合金は、少なくとも80%の相対密度を有する。
一部の実施形態は、Tiおよび第2の金属を含むバルクナノ結晶金属合金であって、Tiが、バルクナノ結晶金属合金において原子百分率で最も豊富な金属であり、バルクナノ結晶金属合金が、100℃より高いまたはそれと等しい温度で実質的に安定である、バルクナノ結晶金属合金に関する。
ある特定の実施形態は、Tiおよび第2の金属を含むバルクナノ結晶金属合金であって、Tiが、バルクナノ結晶金属合金において原子百分率で最も豊富な金属であり、バルクナノ結晶金属合金が、300nm未満の平均粒径を有する、バルクナノ結晶金属合金に関する。
一部の実施形態によれば、金属合金は、TiおよびMgを含み、金属合金は、80%より高いまたはそれと等しい相対密度を有する。一部のこのような実施形態では、金属合金は、Ti富化粒およびMg富化析出物を含むか、またはこれらからなるナノデュープレックス構造を含む。
別の態様では、金属合金を形成する方法を提供する。
一部の実施形態によれば、ナノ結晶金属合金を形成する方法は、複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、ナノ結晶金属合金を形成することを含み、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、Tiおよび第2の金属を含み、Tiは、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属である。
ある特定の実施形態によれば、ナノ結晶金属合金を形成する方法は、複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、ナノ結晶金属合金を形成することを含み、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、Tiおよび第2の金属を含み、複数のナノ結晶微粒子を焼結することは、ナノ結晶微粒子を、10分より長いまたはそれと等しく、かつ24時間未満またはそれと等しい焼結継続時間の間、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ850℃未満またはそれと等しい第1の焼結温度に加熱することを含む。
一部の実施形態では、ナノ結晶金属合金を形成する方法は、複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、ナノ結晶金属合金を形成することを含み、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、Tiおよび第2の金属を含み、複数のナノ結晶微粒子を焼結することは、ナノ結晶微粒子が、24時間より長い間、1200℃より高いまたはそれと等しい温度にならないように、ナノ結晶微粒子を加熱することを含む。
ある特定の実施形態によれば、ナノ結晶金属合金を形成する方法は、複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、ナノ結晶金属合金を形成することを含み、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、Tiおよび第2の金属を含み、Tiは、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属であり、焼結することは、ナノ結晶微粒子を、第2の金属の非存在下でTiを焼結するのに必要な第2の焼結温度より低い第1の焼結温度に加熱することを含む。
一部の実施形態では、ナノ結晶金属合金を形成する方法は、複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、ナノ結晶金属合金を形成することを含み、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、Tiおよび第2の金属を含み、第2の金属およびTiは、溶解度ギャップを示す。
ある特定の実施形態では、ナノ結晶金属合金を形成する方法は、複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、ナノ結晶金属合金を形成することを含み、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、Tiおよび第2の金属を含み、Tiは、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属であり、ナノ結晶金属合金は、少なくとも80%の相対密度を有する。
一部の実施形態によれば、金属合金を形成する方法は、TiおよびMgを含む粉末を焼結することであって、金属合金を生成することを含み、金属合金は、80%より高いまたはそれと等しい相対密度を有する。一部のこのような実施形態では、方法は、元素TiおよびMgの粉末を粉砕することをさらに含む。例えば、元素TiおよびMgの粉末を混合して粉砕してもよい(例えば、過飽和およびナノメートルスケールへの粒径の縮小を達成する)。一部のこのような実施形態では、焼結前に粉末を圧縮してもよい。一部のこのような実施形態によれば、Ti富化粒およびMg富化析出物からなるナノデュープレックス構造が作られる。
本発明の他の利点および新規の特色は、以下の本発明のさまざまな非限定的な実施形態の詳細な説明から、添付の図面と併せて考慮して、明らかになるであろう。参照により組み込まれる本明細書および文献が、相反および/または矛盾する開示を含む場合では、本明細書が支配する。
本発明の非限定的な実施形態を、概略的であり、縮尺通りに描かれていることを意図しない添付の図面を参照して、例として説明する。図中、例示する同一またはほぼ同一の各構成要素は、典型的には、単一の数字で表される。明確にするために、当業者が本発明を理解するために例示が必要でない場合、全ての図の全ての構成要素を標識化するわけでも、本発明の各実施形態の全ての構成要素を示すわけでもない。
図1A~1Cは、ある特定の実施形態による焼結プロセスを示す概略図である。
図2は、一部の実施形態による、さまざまな金属のチタンとの偏析エンタルピー(ehthalpy of segreation)ΔHseg(kJ/mol)対混合エンタルピー(ehtalpy of mixing)ΔHmix(kJ/mol)のプロットである。
図3は、ある特定の実施形態による、ナノ結晶粉末試料の一連のX線回折(XRD)スペクトルを示す。
図4は、一部の実施形態による、チタンならびに10at.%Mg、20at.%Mgおよび30at.%Mgを含有していたナノ結晶粉末の粒径および格子定数のプロットである。
図5は、一部の実施形態による、チタンならびに10at.%Mg、20at.%Mgおよび30at.%Mgを含有していたナノ結晶粉末の一連のTEM画像および対応する電子回折パターンである。
図6は、一部の実施形態による、Ti-20at.%MgのTEMからの電子回折パターンである。
図7A~7Bは、ある特定の実施形態による、冷圧し、タンタル(Ta)箔(図7A)または銅(Cu)管(図7B)で覆った、種々の原子百分率のチタンおよびマグネシウムを含有する粉末である試料の写真一式である。
図8は、一部の実施形態による、印加負荷の関数としての相対密度のプロットである。
図9は、一部の実施形態による、焼結温度の関数としての相対密度の変化のプロットである。
図10A~10Cは、ある特定の実施形態による、500℃で8時間焼結した後のTi-20at.%Mgの走査型透過電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分光法(STEM-EDS)画像を示す。
図11は、ある特定の実施形態による、焼結前(点線)および焼結後(実線)のXRDプロットである。
図12は、一部の実施形態による、焼結後の金属合金のSTEM画像である。
図13は、ある特定の実施形態による、焼結後の金属合金のSTEM画像である。
詳細な説明
ナノ結晶金属は、粒界の体積分率が大きいために、その微結晶性対応物より優れたある特定の利点を有する。一例として、ナノ結晶合金は、一般的に、非常に高い引っ張り強さを有する。しかし、バルク材料の処理におけるナノスケールの粒の保持がかなり難しいため、ナノ結晶金属は主に薄膜として処理されてきた。
本開示は、一般的に、チタンを含む金属合金を対象とする。チタンを含む金属合金は、ある特定の実施形態によれば、ナノ結晶金属合金である。本明細書に記載の金属合金のある特定のものは、高い相対密度を有することができると同時に、ナノ結晶の特徴も維持する。加えて、ある特定の実施形態によれば、金属合金は、バルク金属合金であってもよい。本明細書に記載の金属合金のある特定のものは、粒成長に対して安定である。
本発明のチタン含有合金を製造するための方法も、本明細書に記載する。例えば、ある特定の実施形態は、相対的に低い温度で、かつ/または相対的に短期間にわたって焼結が達成される、焼結方法を対象とする。一部の実施形態によれば、また、以下により詳細に記載するように、(例えば、材料および/または焼結条件の選択により)不要な粒成長が制限または排除されるように焼結を実施することができる。ある特定の実施形態は、ナノ結晶化度を維持しながら、相対的に短時間にわたって、かつ/または相対的に低温でチタン含有材料を焼結することができるという認識を対象とする。
本明細書に記載の実施形態のある特定のものは、先行物品、システム、および方法に対して利点を提供することができる。例えば、(全てである必要はないが)ある特定の実施形態によれば、チタン含有金属合金は、高強度、高硬度、および/または粒成長に対する高耐性を有することができる。(全てである必要はないが)一部の実施形態によれば、本明細書に記載の金属合金を形成するための方法は、例えば、用いられる相対的に短い焼結時間および/または相対的に低い焼結温度のため、相対的に少量のエネルギーを使用することができる。
上述したように、ある特定の実施形態は、本発明の金属合金に関する。金属合金は、ある特定の実施形態によれば、チタンおよび少なくとも1種の他の金属を含む。
ある特定の実施形態によれば、金属合金は、チタン(Ti)を含む。金属合金は、一部の実施形態によれば、相対的に大量のチタンを含有することができる。例えば、一部の実施形態では、Tiは金属合金において原子百分率で最も豊富な金属である。(原子百分率は、本明細書中、「at.%」または「at%」と略す)。ある特定の実施形態によれば、Tiは、少なくとも50at.%、少なくとも55at.%、少なくとも60at.%、少なくとも70at.%、少なくとも80at.%、少なくとも90at.%、または少なくとも95at.%の量で金属合金中に存在する。一部の実施形態では、Tiは、最大96at.%、最大97at.%、最大98at.%、またはそれよりも多い量で金属合金中に存在する。これらの範囲の組合せも可能である。他の値も可能である。
本明細書に記載の金属合金は、第2の金属を含むことができる。語句「第2の金属」は、Tiではない任意の金属元素を説明するために本明細書において使用される。用語「元素」は、周期表にある元素を指すために本明細書において使用される。「金属元素」は、水素(H)を除く周期表にある1~12族の元素;周期表の13族のAl、Ga、In、Tl、およびNh;周期表の14族のSn、PbおよびFl;周期表の15族のBiおよびMc;周期表の16族のPoおよびLv;ランタニド;ならびにアクチニドである。一部の実施形態では、第2の金属は、耐火金属元素(例えば、Nb、Ta、Mo、W、および/またはRe)である。一部の実施形態では、第2の金属は、遷移金属(すなわち、周期表の3~12族のもののいずれか)である。一部の実施形態では、第2の金属はランタニド(原子番号57~71(両端を含む)の元素)である。一部の実施形態では、第2の金属は、希土類元素、例えば、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、またはランタニドである。一部の実施形態では、第2の金属は、アクチニド(原子番号89~103(両端を含む)の元素)である。ある特定の実施形態によれば、第2の金属は、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、アクチニウム(Ac)、トリウム(Th)、プロトアクチニウム(Pa)、ウラン(U)、ネプツニウム(Np)、プルトニウム(Pu)、アメリシウム(Am)、キュリウム(Cm)、バークリウム(Bk)、カリホルニウム(Cf)、アインスタイニウム(Es)、フェルミウム(Fm)、メンデレビウム(Md)、ノーベリウム(No)、およびローレンシウム(Lr)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ラザホージウム(Rf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ドブニウム(Db)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、シーボーギウム(Sg)、マンガン(Mn)、テクネチウム(Tc)、レニウム(Re)、ボーリウム(Bh)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、ハッシウム(Hs)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、マイトネリウム(Mt)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ダルムスタチウム(Ds)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、レントゲニウム(Rg)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、コペルニシウム(Cn)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)、ニホニウム(Nh)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、フレロビウム(Fl)、ビスマス(Bi)、モスコビウム(Mc)、ポロニウム(Po)、およびリバモリウム(Lv)からなる群から選択される。金属合金は、一部の実施形態では、これらの2つまたはそれよりも多くの組合せを含むことができる。
ある特定の実施形態によれば、第2の金属は、アルカリ土類金属を含む。語句「アルカリ土類金属」は、周期表の2族の元素(すなわち、Be、Mg、Ca、Sr、BaおよびRa)を説明するために本明細書で使用される。ある特定の実施形態では、第2の金属は、Mg、La、Y、Th、Sc、Cr、Ag、Fe、Mn、Cu、およびLiからなる群から選択される。一部の実施形態では、第2の金属はMgである。
ある特定の実施形態によれば、第2の金属およびTiは、溶解度ギャップを示す。2つの元素の相図が、2つの元素の混合物が2つまたはそれよりも多い相として存在する領域を含む場合、これらの2つの元素は、「溶解度ギャップ」を示すといわれる。第2の金属およびTiが溶解度ギャップを示す一部の実施形態では、第2の金属およびTiは、少なくとも2相の金属合金で存在することができる。
一部の実施形態では、Tiは、第2の金属に少なくとも部分的に溶解性である。例えば、一部の実施形態では、Tiおよび第2の金属は、固溶体である。
第2の金属は、さまざまな好適な百分率で金属合金中に存在しうる。ある特定の実施形態によれば、第2の金属は、40at.%未満もしくはそれと等しい、35at.%未満もしくはそれと等しい、32at.%未満もしくはそれと等しい、30at.%未満もしくはそれと等しい、25at.%未満もしくはそれと等しい、22at.%未満もしくはそれと等しい、20at.%未満もしくはそれと等しい、15at.%未満もしくはそれと等しい、または12at.%未満もしくはそれと等しい量で金属合金中に存在する。一部の実施形態では、第2の金属は、少なくとも1at.%、少なくとも2at.%、少なくとも3at.%、少なくとも4at.%、少なくとも5at.%、少なくとも6at.%、少なくとも7at.%、少なくとも8at.%、少なくとも9at.%、少なくとも10at.%、またはそれよりも多い量で金属合金中に存在する。これらの範囲の組合せも可能である。例えば、一部の実施形態では、第2の金属は、金属合金の1at.%~40at.%の量で金属合金中に存在する。一部の実施形態では、第2の金属は、金属合金の8at.%~32at.%の量で金属合金中に存在する。他の値も可能である。
一部の実施形態では、第2の金属は、Tiに対して、活化元素であってもよい。活化元素は、活化元素の非存在下(それ以外では同一の条件下)で観察される焼結速度に対して、材料の焼結の速度を高める元素である。活化元素は、以下でより詳細に説明する。
ある特定の実施形態では、第2の金属は、Tiに対して、安定化元素であってもよい。安定化元素は、安定化元素の非存在下(それ以外では同一の条件下)で観察される粒成長速度に対して、材料の粒成長の速度を低下させる元素である。安定化元素は、以下でより詳細に説明する。一部の実施形態では、第2の金属は、安定化元素および活化元素の両方であってもよい。
ある特定の実施形態によれば、第2の金属(例えば、Tiと共に合金を形成するための)は、以下の条件の1つまたは複数に基づいて選択することができる。
1. ナノ結晶粒径の熱力学的安定化、
2. 焼結温度より高温で延伸された相分離領域、
3. より低い融解温度を有する第2の(例えば、溶質)元素、および/または
4. 析出された第2の相中のTiの溶解度。
一部の実施形態によれば、第2の金属(例えば、Mg)は、Tiと共にナノデュープレックス構造を形成する。例えば、一部の実施形態では、金属合金は、Ti富化粒およびMg富化析出物からなるナノデュープレックス構造を含む。一部の実施形態では、およそ110nmの粒径を有するナノ結晶構造を、500℃(Mgでは融解温度の84%およびTiでは30%である)で8時間後でも維持することができる。一部の実施形態によれば、Ti-20at.%MgおよびTi-30at.%Mgで高い相対密度を実現することができる。
一部の実施形態では、金属合金は、Tiおよび第2の金属のみ(すなわち、追加の金属または他の元素はなく、Tiおよび第2の金属)を含む。他の実施形態では、金属合金は、Ti、第2の金属、および第3の元素を含む。例えば、一部の実施形態では、金属合金は、第3の金属(Tiおよび第2の金属に加えて)を含む。語句「第3の金属」は、Tiではなく、第2の金属でもない金属を説明するために本明細書において使用される。
第3の金属は、さまざまな好適な百分率で金属合金中に存在してもよい。ある特定の実施形態によれば、第3の金属は、40at.%未満もしくはそれと等しい、35at.%未満もしくはそれと等しい、32at.%未満もしくはそれと等しい、30at.%未満もしくはそれと等しい、25at.%未満もしくはそれと等しい、22at.%未満もしくはそれと等しい、20at.%未満もしくはそれと等しい、15at.%未満もしくはそれと等しい、または12at.%未満もしくはそれと等しい量で金属合金中に存在する。一部の実施形態では、第3の金属は、少なくとも1at.%、少なくとも2at.%、少なくとも3at.%、少なくとも4at.%、少なくとも5at.%、少なくとも6at.%、少なくとも7at.%、少なくとも8at.%、少なくとも9at.%、少なくとも10at.%、またはそれよりも多い量で金属合金中に存在する。これらの範囲の組合せも可能である。他の値も可能である。
ある特定の実施形態によれば、第3の金属は、安定化元素、活化元素、または安定化元素および活化元素の両方であってもよい。
一部の実施形態では、金属合金は、TiならびにMg、La、Y、Th、Sc、Cr、Ag、Fe、Mn、Cu、およびLiの少なくとも1つを含む。一部の実施形態では、金属合金は、Ti、Mg、ならびにLa、Y、Th、Sc、Cr、Ag、Fe、Mn、Cu、およびLiの少なくとも1つを含む。
ある特定の実施形態によれば、金属合金中のTiではない全金属元素(例えば、第2の金属、任意選択の第3の金属、および任意の追加の任意選択の金属)の総量は、金属合金の50at.%未満、40at.%未満もしくはそれと等しい、35at.%未満もしくはそれと等しい、32at.%未満もしくはそれと等しい、30at.%未満もしくはそれと等しい、25at.%未満もしくはそれと等しい、22at.%未満もしくはそれと等しい、20at.%未満もしくはそれと等しい、15at.%未満もしくはそれと等しい、または12at.%未満もしくはそれと等しい量を占める。一部の実施形態では、金属合金中のTiではない全金属元素(例えば、第2の金属、任意選択の第3の金属、および任意の追加の任意選択の金属)の総量は、少なくとも1at.%、少なくとも2at.%、少なくとも3at.%、少なくとも4at.%、少なくとも5at.%、少なくとも6at.%、少なくとも7at.%、少なくとも8at.%、少なくとも9at.%、少なくとも10at.%、またはそれよりも多くを占める。これらの範囲の組合せも可能である。他の値も可能である。
ある特定の実施形態によれば、金属合金は、ナノ結晶金属合金である。ナノ結晶材料は、一般的に、粒径が1000nm未満またはそれと等しい少なくとも一部の粒を含む材料を指す。一部の実施形態では、ナノ結晶材料は、粒径が900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい粒を含む。これに応じて、金属合金の場合では、ナノ結晶金属合金は、粒径が1000nm未満またはそれと等しい粒を含む金属合金である。一部の実施形態では、ナノ結晶金属合金は、粒径が900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、150nm未満もしくはそれと等しい、125nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい粒を含む。他の値も可能である。
粒の「粒径」は、一般的に、粒の最大寸法を指す。最大寸法は、その幾何学的形状に応じて、粒の直径、長さ、幅、または高さであってもよい。ある特定の実施形態によれば、粒は、球形、立方体、円錐形、円柱形、針状、または任意の他の好適な幾何学的形状であってもよい。
ある特定の実施形態によれば、体積百分率が相対的に高い金属合金は、小粒で構成されている。例えば、一部の実施形態では、金属合金の体積の少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または実質的に全ては、粒径が1000nm未満もしくはそれと等しい、900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、150nm未満もしくはそれと等しい、125nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい粒で構成されている。他の値も可能である。
ある特定の実施形態によれば、金属合金は、相対的に小さい平均粒径を有してもよい。材料(例えば、金属合金)の「平均粒径」は、材料中の粒の粒径の数平均を指す。ある特定の実施形態によれば、金属合金(例えば、バルクおよび/またはナノ結晶金属合金)は、1000nm未満もしくはそれと等しい、900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、150nm未満もしくはそれと等しい、125nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい平均粒径を有する。ある特定の実施形態では、金属合金は、25nmほどの大きさしかない、10nmほどの大きさしかない、1nmほどの大きさしかない、またはそれより小さい平均粒径を有する。これらの範囲の組合せも可能である。他の値も可能である。
ある特定の実施形態によれば、金属合金の幾何学的中心と交差する金属合金の少なくとも1つの断面は、小さい体積平均断面粒径を有する。金属合金の所与の断面の「体積平均断面粒径」は、物体の断面を得、物体の断面の画像(透過型電子顕微鏡から得られた画像などの、拡大像でもよい)中の各粒の周囲をトレースし、トレースした各粒断面の円相当径Dを計算することによって決定される。粒断面の「円相当径」は、物体の断面中の粒の断面積に等しい面積(A=πrによって決定されるA)を有する円の直径に対応する。体積平均断面粒径(GCS,avg)は、
[式中、nは断面中の粒の数であり、Dは粒iの円相当径である]
のように計算される。
ある特定の実施形態によれば、金属合金の幾何学的中心と交差する金属合金の少なくとも1つの断面は、1000nm未満もしくはそれと等しい、900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、150nm未満もしくはそれと等しい、125nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい体積平均断面粒径を有する。ある特定の実施形態では、金属合金の幾何学的中心と交差する金属合金の少なくとも1つの断面は、25nmほどの大きさしかない、10nmほどの大きさしかない、1nmほどの大きさしかない、またはそれより小さい体積平均断面粒径を有する。これらの範囲の組合せも可能である。他の値も可能である。
ある特定の実施形態によれば、(任意選択で、金属合金の幾何学的中心と交差する)金属合金の少なくとも1つの断面は、1000nm未満もしくはそれと等しい、900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、150nm未満もしくはそれと等しい、125nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい(および/または25nmほどの大きさしかない、10nmほどの大きさしかない、1nmほどの大きさしかない、もしくはそれよりも小さい)体積平均断面粒径を有し、少なくとも(任意選択で、金属合金の幾何学的中心と交差する)第1の断面に対して垂直である金属合金の第2の断面は、1000nm未満もしくはそれと等しい、900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、150nm未満もしくはそれと等しい、125nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい(および/または25nmほどの大きさしかない、10nmほどの大きさしかない、1nmほどの大きさしかない、もしくはそれよりも小さい)体積平均断面粒径を有する。他の値も可能である。
ある特定の実施形態によれば、(任意選択で、金属合金の幾何学的中心と交差する)金属合金の少なくとも1つの断面は、1000nm未満もしくはそれと等しい、900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、150nm未満もしくはそれと等しい、125nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい(および/または25nmほどの大きさしかない、10nmほどの大きさしかない、1nmほどの大きさしかない、もしくはそれよりも小さい)体積平均断面粒径を有し、少なくとも(任意選択で、同様に金属合金の幾何学的中心と交差する、あるいはその反対の)第1の断面に対して垂直である金属合金の第2の断面は、1000nm未満もしくはそれと等しい、900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、150nm未満もしくはそれと等しい、125nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい(および/または25nmほどの大きさしかない、10nmほどの大きさしかない、1nmほどの大きさしかない、もしくはそれよりも小さい)体積平均断面粒径を有し、少なくとも(任意選択で、同様に金属合金の幾何学的中心と交差する)第1の断面に対して垂直であり、第2の断面に対して垂直である金属合金の第3の断面は、1000nm未満もしくはそれと等しい、900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、150nm未満もしくはそれと等しい、125nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい(および/または25nmほどの大きさしかない、10nmほどの大きさしかない、1nmほどの大きさしかない、もしくはそれよりも小さい)体積平均断面粒径を有する。
一部の実施形態では、金属合金は、相対的に等軸の粒を含む。ある特定の実施形態では、金属合金中の粒の少なくとも一部分は、2未満もしくはそれと等しい、1.8未満もしくはそれと等しい、1.6未満もしくはそれと等しい、1.4未満もしくはそれと等しい、1.3未満もしくはそれと等しい、1.2未満もしくはそれと等しい、または1.1未満もしくはそれと等しい(また、一部の実施形態では、1まで)アスペクト比を有する。粒のアスペクト比は、粒の幾何学的中心と交差する粒の最大断面寸法を、粒の最大断面寸法に対して垂直な粒の最大寸法を割って計算する。粒のアスペクト比は、単数で表し、1は等軸粒に対応する。一部の実施形態では、金属合金中の粒のアスペクト比の数平均は、2未満もしくはそれと等しい、1.8未満もしくはそれと等しい、1.6未満もしくはそれと等しい、1.4未満もしくはそれと等しい、1.3未満もしくはそれと等しい、1.2未満もしくはそれと等しい、または1.1未満もしくはそれと等しい(また、一部の実施形態では、1まで)。
いかなる特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、金属合金が加圧の非存在下(または実質的非存在下で)生成される場合(例えば、常圧または実質的に常圧の焼結プロセスによる)、相対的に等軸の粒は存在しうると考えられる。
ある特定の実施形態では、金属合金は、相対的に低い断面平均粒アスペクト比を有する。一部の実施形態では、金属合金中の断面平均粒アスペクト比は、2未満もしくはそれと等しい、1.8未満もしくはそれと等しい、1.6未満もしくはそれと等しい、1.4未満もしくはそれと等しい、1.3未満もしくはそれと等しい、1.2未満もしくはそれと等しい、または1.1未満もしくはそれと等しい(また、一部の実施形態では、1まで)。金属合金の「断面平均粒アスペクト比」は、金属合金の幾何学的中心と交差する金属合金の少なくとも1つの断面が、特定の範囲内に含まれる平均アスペクト比を有する粒断面で構成される場合、その範囲内に含まれるといわれる。例えば、金属合金が、金属合金の幾何学的中心と交差する少なくとも1つの断面を含み、断面が、2未満の平均アスペクト比を有する粒断面で構成される場合、金属合金の断面平均粒アスペクト比は、2未満でありうる。金属合金の断面を構成する粒断面の平均アスペクト比(本明細書において「粒断面の平均アスペクト比」とも呼ばれる)を決定するために、金属合金の断面を得、金属合金の断面の画像(透過型電子顕微鏡から得られた画像などの、拡大像でもよい)中の各粒の周囲をトレースし、トレースした各粒断面のアスペクト比を計算する。粒断面のアスペクト比は、(粒断面の幾何学的中心と交差する)粒断面の最大断面寸法を、粒断面の最大断面寸法に対して垂直な粒断面の最大寸法で割って計算する。粒断面のアスペクト比は、単数で表し、1は等軸粒断面に対応する。金属合金の断面を構成する粒断面の平均アスペクト比(ARavg)は、数平均:
[式中、nは断面中の粒の数であり、ARは粒iの断面のアスペクト比である]
として計算する。
ある特定の実施形態によれば、特定の範囲(例えば、本明細書中の他の箇所に記載される範囲のいずれか)内に含まれる断面平均粒アスペクト比を有する金属合金は、金属合金の幾何学的中心を交差し、その範囲内に含まれる粒断面の平均アスペクト比を有する第1の断面と、第1の断面に対して垂直であり、金属合金の幾何学的中心を交差し、その範囲内に含まれる粒断面の平均アスペクト比を有する、少なくとも第2の断面と、を有する。例えば、ある特定の実施形態によれば、2未満の断面平均粒アスペクト比を有する金属合金は、金属合金の幾何学的中心を交差し、2未満の粒断面の平均アスペクト比を有する断面と、第1の断面に対して垂直であり、金属合金の幾何学的中心を交差し、2未満の粒断面の平均アスペクト比を有する、少なくとも第2の断面と、を含む。
ある特定の実施形態によれば、特定の範囲(例えば、本明細書中の他の箇所に記載される範囲のいずれか)内に含まれる断面平均粒アスペクト比を有する金属合金は、金属合金の幾何学的中心を交差し、その範囲内に含まれる粒断面の平均アスペクト比を有する第1の断面と、第1の断面に対して垂直であり、金属合金の幾何学的中心を交差し、その範囲内に含まれる粒断面の平均アスペクト比を有する第2の断面と、第1の断面および第2の断面に対して垂直であり、金属合金の幾何学的中心を交差し、その範囲内に含まれる粒断面の平均アスペクト比を有する、少なくとも第3の断面と、を有する。例えば、ある特定の実施形態によれば、2未満の断面平均粒アスペクト比を有する金属合金は、金属合金の幾何学的中心を交差し、2未満の粒断面の平均アスペクト比を有する、第1の断面と、第1の断面に対して垂直であり、金属合金の幾何学的中心を交差し、2未満の粒断面の平均アスペクト比を有する、第2の断面と、第1の断面および第2の断面に対して垂直であり、金属合金の幾何学的中心を交差し、2未満の粒断面の平均アスペクト比を有する、少なくとも第3の断面と、を含む。
ある特定の実施形態によれば、金属合金中の粒は、相対的に小さく、相対的に等軸の両方であることができる。例えば、ある特定の実施形態によれば、少なくとも1つの断面(および、一部の実施形態では、少なくとも、第1の断面に対して垂直である第2の断面、ならびに/または、少なくとも、第1および第2の断面に対して垂直である第3の断面)は、上または本明細書中の他の箇所に概説されるいずれかの範囲内に含まれる体積平均断面粒径および粒断片の平均アスペクト比を有することができる。
金属合金は、ある特定の実施形態によれば、バルク金属合金(例えば、バルクナノ結晶金属合金)であってもよい。「バルク金属合金」は、薄膜の形態ではない金属合金である。ある特定の実施形態では、バルク金属合金は、少なくとも1ミクロンの最小寸法を有する。一部の実施形態では、バルク金属合金は、少なくとも10ミクロン、少なくとも25ミクロン、少なくとも50ミクロン、少なくとも100ミクロン、少なくとも500ミクロン、少なくとも1ミリメートル、少なくとも1センチメートル、少なくとも10センチメートル、少なくとも100センチメートル、または少なくとも1メートルの最小寸法を有する。他の値も可能である。ある特定の実施形態によれば、金属合金は、コーティングの形態ではない。
ある特定の実施形態では、金属合金は、少なくとも1mm、少なくとも5mm、少なくとも10mm、少なくとも0.1cm、少なくとも0.5cm、少なくとも1cm、少なくとも10cm、少なくとも100cm、または少なくとも1mの体積を占める。他の値も可能である。
ある特定の実施形態によれば、金属合金は、多相を含む。例えば、一部の実施形態では、金属合金は、二相金属合金である。
一部の実施形態では、金属合金は、高い相対密度を有する。用語「相対密度」は、金属合金の実験的に測定された密度の金属合金の最大理論密度に対する比を指す。「相対密度」(ρrel)は、百分率で表し、
[式中、ρmeasuredは、金属合金の実験的に測定された密度であり、ρmaximumは、金属合金と同じ組成を有する合金の最大理論密度である]
ように計算する。
一部の実施形態では、金属合金(例えば、焼結金属合金、ナノ結晶金属合金、および/またはバルク金属合金)は、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の(および/または、ある特定の実施形態では、最大99.8%、最大99.9%、またはそれより高い)相対密度を有する。一部の実施形態では、ナノ結晶合金は、100%の相対密度を有する。他の値も可能である。
ある特定の実施形態によれば、金属合金は、完全に緻密である。本明細書で利用する場合、用語「完全に緻密」(または「完全密度」)は、少なくとも98%の相対密度を有する材料を指す。ある特定の実施形態によれば、金属合金の相対密度は、金属合金の他の材料特性に影響しうる。したがって、金属合金の相対密度を制御することによって、金属合金の他の材料特性を制御することができる。
ある特定の実施形態によれば、本明細書に記載の金属合金は、相対的に高温で安定であることができる。金属合金が、特定の温度で「実質的に安定」であるといわれるのは、金属合金が、合金の幾何学的中心を交差し、金属合金をその温度にアルゴン雰囲気下で24時間加熱すると、断面の体積平均断面粒径(上記)が(もとの体積平均断面粒径に対して)20%よりも大きく増加しない、少なくとも1つの断面を含むときである。当業者は、物品の断面を取り、25℃で断面の体積平均断面粒径を決定し、断面をアルゴン雰囲気下で24時間、特定の温度に加熱し、断面を25℃に冷却して戻し、加熱後の断面の体積平均断面粒径を決定することによって、金属合金が特定の温度で安定であるかを決定することができうる。加熱ステップ後の断面の体積平均断面粒径が、加熱ステップ前の断面の体積平均断面粒径の120%未満であれば、金属合金は安定であるといわれうる。ある特定の実施形態によれば、特定の温度で安定である金属合金は、金属合金の幾何学的中心を交差し、物体をその温度にアルゴン雰囲気下で24時間加熱すると、断面の体積平均断面粒径が、(もとの体積平均粒径に対して)15%よりも大きく、10%よりも大きく、5%よりも大きく、または2%よりも大きく増加しない、少なくとも1つの断面を含む。
一部の実施形態では、金属合金は、摂氏100度(℃)より高いまたはそれと等しい少なくとも1つの温度で、実質的に安定である。ある特定の実施形態では、金属合金は、200℃より高いもしくはそれと等しい、300℃より高いもしくはそれと等しい、400℃より高いもしくはそれと等しい、500℃より高いもしくはそれと等しい、600℃より高いもしくはそれと等しい、700℃より高いもしくはそれと等しい、800℃より高いもしくはそれと等しい、900℃より高いもしくはそれと等しい、1000℃より高いもしくはそれと等しい、1100℃より高いもしくはそれと等しい、1200℃より高いもしくはそれと等しい、1300℃より高いもしくはそれと等しい、または1400℃より高いもしくはそれと等しい少なくとも1つの温度で、実質的に安定である。他の範囲も可能である。
本明細書に記載の金属合金のある特定のものは、焼結金属合金である。本開示による金属合金を生成するために使用することができる例示的焼結方法を、以下で詳細に説明する。
本発明の金属合金(例えば、焼結金属合金、バルク金属合金、および/またはナノ結晶金属合金)を形成する方法も本明細書において記載する。本明細書に記載の本発明の方法のある特定のものは、上および本明細書中の他の箇所に記載の本発明の金属合金を形成するために使用することができる。例えば、本明細書に記載の方法のある特定のものは、例えば、上または本明細書中の他の箇所に記載の粒径および/または粒径分布のいずれかを含めたナノ結晶金属合金を形成するために使用することができる。本明細書に記載の方法のある特定のものは、上または本明細書中の他の箇所に記載の相対密度のいずれかを含めた、高い相対密度を有する金属合金を形成するために使用することができる。本明細書に記載の方法のある特定のものは、例えば、上または本明細書中の他の箇所に記載のサイズのいずれかを有する、バルクナノ結晶金属合金を形成するために使用することができる。本明細書に記載の方法のある特定のものは、例えば、上または本明細書中の他の箇所に記載の(例えば、粒成長に対する)安定性のいずれかを有する、安定である金属合金を形成するために使用することができる。
一部の実施形態では、金属合金は、複数の微粒子を焼結することによって形成される。微粒子の形状は、例えば、球形、立方体、円錐形、円柱形、針状、不規則形状、または任意の他の好適な幾何学的形状であってもよい。一部の実施形態では、少なくとも一部(例えば、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも95%)の微粒子は、単結晶である。ある特定の実施形態では、少なくとも一部(例えば、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも95%)の微粒子は、多結晶である。
焼結された微粒子は、ある特定の実施形態によれば、ナノ結晶微粒子であってもよい。ナノ結晶微粒子は、ある特定の実施形態によれば、粒径が、1000nm未満もしくはそれと等しい、900nm未満もしくはそれと等しい、800nm未満もしくはそれと等しい、700nm未満もしくはそれと等しい、600nm未満もしくはそれと等しい、500nm未満もしくはそれと等しい、400nm未満もしくはそれと等しい、300nm未満もしくはそれと等しい、200nm未満もしくはそれと等しい、150nm未満もしくはそれと等しい、125nm未満もしくはそれと等しい、100nm未満もしくはそれと等しい、50nm未満もしくはそれと等しい、40nm未満もしくはそれと等しい、30nm未満もしくはそれと等しい、または20nm未満もしくはそれと等しい粒を含むことができる。ある特定の実施形態によれば、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、50nm未満またはそれと等しい粒径を有する。一部の実施形態では、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、5nmより大きいまたはそれと等しく、かつ25nm未満またはそれと等しい粒径を有する。一部の実施形態では、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、10nmより大きいまたはそれと等しく、かつ20nm未満またはそれと等しい粒径を有する。
ある特定の実施形態によれば、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、Tiおよび/または第2の金属を含む。一部の実施形態では、ナノ結晶微粒子の一方の部分はTiで構成され、一方で、ナノ結晶微粒子の他方の部分は第2の金属で構成されている。ある特定の実施形態では、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、Tiおよび第2の金属の両方を含む。
一部の実施形態では、Tiは、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属である。一部の実施形態では、微粒子の少なくとも一部は、Tiを少なくとも50at.%、少なくとも55at.%、少なくとも60at.%、少なくとも70at.%、少なくとも80at.%、少なくとも90at.%、または少なくとも95at.%の量で含有する。一部の実施形態では、微粒子の少なくとも一部は、Tiを最大96at.%、最大97at.%、最大98at.%、またはそれよりも多い量で含有する。これらの範囲の組合せも可能である。他の値も可能である。
一部の実施形態では、Tiは、微粒子材料において原子百分率で最も豊富な金属である。ある特定の実施形態によれば、微粒子材料中に存在するTiの総量は、微粒子材料の少なくとも50at.%、少なくとも55at.%、少なくとも60at.%、少なくとも70at.%、少なくとも80at.%、少なくとも90at.%、または少なくとも95at.%である。一部の実施形態では、微粒子材料中に存在するTiの総量は、微粒子材料の最大96at.%、最大97at.%、最大98at.%、またはそれよりも多い。これらの範囲の組合せも可能である。他の値も可能である。
第2の金属は、例えば、上記の第2の金属のいずれかであってもよい。
一部の実施形態では、微粒子の少なくとも一部分は、第2の金属を40at.%未満もしくはそれと等しい、35at.%未満もしくはそれと等しい、32at.%未満もしくはそれと等しい、30at.%未満もしくはそれと等しい、25at.%未満もしくはそれと等しい、22at.%未満もしくはそれと等しい、20at.%未満もしくはそれと等しい、15at.%未満もしくはそれと等しい、または12at.%未満もしくはそれと等しい量で含む。一部の実施形態では、微粒子の少なくとも一部分は、第2の金属を少なくとも1at.%、少なくとも2at.%、少なくとも3at.%、少なくとも4at.%、少なくとも5at.%、少なくとも6at.%、少なくとも7at.%、少なくとも8at.%、少なくとも9at.%、少なくとも10at.%、またはそれよりも多い量で含む。これらの範囲の組合せも可能である。例えば、一部の実施形態では、微粒子の少なくとも一部分は、第2の金属を、微粒子材料の1at.%~40at.%の量で含む。一部の実施形態では、微粒子の少なくとも一部分は、第2の金属を、微粒子材料の8at.%~32at.%の量で含む。他の値も可能である。
一部の実施形態では、微粒子材料中の第2の金属の総量は、微粒子材料の40at.%未満もしくはそれと等しい、35at.%未満もしくはそれと等しい、32at.%未満もしくはそれと等しい、30at.%未満もしくはそれと等しい、25at.%未満もしくはそれと等しい、22at.%未満もしくはそれと等しい、20at.%未満もしくはそれと等しい、15at.%未満もしくはそれと等しい、または12at.%未満もしくはそれと等しい。一部の実施形態では、微粒子材料中の第2の金属の総量は、微粒子材料の少なくとも1at.%、少なくとも2at.%、少なくとも3at.%、少なくとも4at.%、少なくとも5at.%、少なくとも6at.%、少なくとも7at.%、少なくとも8at.%、少なくとも9at.%、少なくとも10at.%、またはそれよりも多い。これらの範囲の組合せも可能である。例えば、一部の実施形態では、微粒子材料中に存在する第2の金属の総量は、微粒子材料の1at.%~40at.%である。一部の実施形態では、微粒子材料中に存在する第2の金属の総量は、微粒子材料の8at.%~32at.%である。他の値も可能である。
ある特定の実施形態によれば、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、Tiおよび第2の金属を含む粉末を機械加工することによって形成される。例えば、ある特定の実施形態は、複数のTi微粒子および複数の第2の金属微粒子を含む粉末を機械加工することによって、少なくとも部分的に、ナノ結晶微粒子を作製することを含む。ある特定の実施形態は、Tiおよび第2の金属の両方を含む微粒子を機械加工することによって、少なくとも部分的に、ナノ結晶微粒子を作製することを含む。
機械加工を使用する実施形態では、機械加工する任意の適当な方法を用いて、粉末を機械加工し、ナノ結晶微粒子を形成することができる。ある特定の実施形態によれば、ナノ結晶微粒子の少なくとも一部は、Tiおよび第2の金属を含む粉末をボールミリングすることによって形成される。ボールミリングプロセスは、例えば、高エネルギーボールミリングプロセスであってもよい。非限定的な例示的ボールミリングプロセスでは、2:1~5:1のボールと粉末の比で、ステアリン酸ミリング助剤(process control agent)の含有量が0.01wt%~3wt%の炭化タングステンまたは鋼製のミリングバイアルを用いてもよい。一部の実施形態では、機械加工は、1wt%、2wt%、または3wt%の含有量のステアリン酸ミリング助剤の存在下で実施することができる。ある特定の他の実施形態によれば、機械加工は、ミリング助剤の非存在下で実施する。他のタイプの機械加工、例えばシェイカーミリングおよび遊星ミリングも用いることができるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、機械加工(例えば、ボールミリングまたは別のプロセスを介したもの)は、過飽和相を含むナノ結晶微粒子を生成するのに十分な条件下で実施することができる。過飽和相は、以下でより詳細に記載される。
ある特定の実施形態では、機械加工(例えば、ボールミリング)は、2時間より長いまたはそれと等しい(例えば、4時間より長いもしくはそれと等しい、6時間より長いもしくはそれと等しい、8時間より長いもしくはそれと等しい、10時間より長いもしくはそれと等しい、12時間より長いもしくはそれと等しい、15時間より長いもしくはそれと等しい、20時間より長いもしくはそれと等しい、25時間より長いもしくはそれと等しい、30時間より長いもしくはそれと等しい、または35時間より長いもしくはそれと等しい)時間の間、実施することができる。一部の実施形態では、機械加工(例えば、ボールミリング)は、1時間~35時間(例えば、2時間~30時間、4時間~25時間、6時間~20時間、8時間~15時間、または10時間~12時間)の時間の間、実施することができる。一部の場合では、機械加工時間が長すぎる場合、Tiおよび/または第2の金属が、機械加工を実施するために使用される材料(例えば、ミリングバイアル材料)によって汚染されうる。Ti中に溶解する第2の金属の量は、一部の場合では、機械加工(例えば、ミリング)時間が長くなるにつれて増加しうる。一部の実施形態では、機械加工ステップ(例えば、ボールミリングステップ)後、第2の金属の材料に富んだ相が存在しうる。
ある特定の実施形態によれば、Tiおよび第2の金属は、非平衡相中の微粒子中に存在する。微粒子は、ある特定の実施形態によれば、第2の金属がTi中に溶解した非平衡相を含む。一部の実施形態では、非平衡相は、固溶体を含む。一部の実施形態によれば、非平衡相は、Ti中に溶解した第2の金属を含む過飽和相であってもよい。「過飽和相」は、本明細書で使用される場合、材料が、溶解限度を超える量で、別の材料中に溶解している相を指す。過飽和相は、一部の実施形態では、Ti中に強制的に溶解させた活化元素および/または安定化元素を、別法でTiの平衡相中に溶解されうる活化元素および/または安定化元素の量を超える量で含むことができる。例えば、一組の実施形態では、過飽和相は、平衡Ti相中に別法で溶解されうる活化元素の量を超える量でTi中に強制的に溶解させた活化元素を含む相である。
一部の実施形態では、過飽和相は、機械加工(例えば、ボールミリング)プロセス後に存在する唯一の相であってもよい。ある特定の実施形態では、第2の金属に富んだ第2の相は、機械加工(例えば、ボールミリング)プロセス後に存在してもよい。例えば、一部の場合では、活化元素に富んだ第2の相は、機械加工(例えば、ボールミリング)後に存在してもよい。
ある特定の実施形態によれば、非平衡相は、ナノ結晶微粒子の焼結(この焼結については、以下でより詳細に説明する)中に分解を経ることがある。ナノ結晶微粒子を焼結することは、ナノ結晶微粒子の表面および粒界の少なくとも1つで、第2の金属に富んだ相の形成をもたらしうる。一部のこのような実施形態では、Tiは、第2の金属に富んだ相に溶解性である。第2の金属に富んだ相の形成は、焼結中の非平衡相の分解の結果でありうる。第2の金属に富んだ相は、ある特定の実施形態によれば、Tiの高速拡散経路として作用することができ、焼結動態を強化し、ナノ結晶微粒子の焼結の速度を加速する。一部の実施形態によれば、ナノ結晶微粒子の焼結中の非平衡相の分解は、ナノ結晶微粒子の焼結の速度を加速する。
必ずしも全てではないが、ある特定の実施形態は、焼結前の時間の少なくとも一部分の間、複数のナノ結晶微粒子を冷圧することを含む。ある特定の実施形態によれば、Tiおよび第2の金属(例えば、TiおよびMg)を含む金属合金は、同時に加熱する必要なく、高い相対密度を達成するように圧縮することができることが見出されている。一部の実施形態では、冷圧は、300MPaより大きいもしくはそれと等しい、400MPaより大きいもしくはそれと等しい、500MPaより大きいもしくはそれと等しい、750MPaより大きいもしくはそれと等しい、1000MPaより大きいもしくはそれと等しい、1500MPaより大きいもしくはそれと等しい、2000MPaより大きいもしくはそれと等しい、またはそれより大きい力で複数のナノ結晶微粒子を圧縮することを含む。一部の実施形態では、冷間圧縮は、最大2500MPaまたはそれより大きい力で複数のナノ結晶微粒子を圧縮することを含む。これらの範囲の組合せも可能である(例えば、300MPaより大きいまたはそれと等しく、かつ2500MPaより小さいまたはそれと等しい)。他の範囲も可能である。
ある特定の実施形態によれば、冷間圧縮は、相対的に低い温度で実施される。例えば、一部の実施形態では、微粒子が150℃より低いもしくはそれと等しい、100℃より低いもしくはそれと等しい、75℃より低いもしくはそれと等しい、50℃より低いもしくはそれと等しい、40℃より低いもしくはそれと等しい、35℃より低いもしくはそれと等しい、30℃より低いもしくはそれと等しい、25℃より低いもしくはそれと等しい、または20℃より低いもしくはそれと等しい温度である間に冷間圧縮を実施する。一部の実施形態では、周辺の周囲環境の温度で冷間圧縮を実施する。
上述したように、ある特定の実施形態は、複数のナノ結晶微粒子を焼結することであってナノ結晶金属合金を形成することを含む。当業者は、材料が単一固体塊になるように、焼結する材料(例えば、微粒子)に熱を加えることを含む焼結プロセスを熟知している。
図1A~1Cは、ある特定の実施形態による焼結プロセスを示す例示的概略図である。図1Aでは、球形の形態の複数の微粒子100を示す(しかし、別の箇所に述べたように、他の形状を使用することもできる)。図1Bに示すように、微粒子100は、互いに接触するように配列することができる。図1Cに示すように、微粒子を加熱すると、凝集して単一固形物110を形成する。焼結プロセス中、ある特定の実施形態によれば、微粒子100間の間隙105(図1Bに示す)を大幅に減少させるまたは排除することができ、その結果、高い相対密度を有する固体が形成される(図1Cに示す)。
ある特定の実施形態によれば、高い相対密度、小さい粒径、および/または等軸粒を有する金属合金を形成する能力を維持しながら、金属微粒子が相対的に低い温度のとき、かつ/または相対的に短期間の間、焼結を実施することができる。
ある特定の実施形態によれば、複数のナノ結晶微粒子を焼結することは、ナノ結晶微粒子を、1200℃より低いもしくはそれと等しい、1100℃より低いもしくはそれと等しい、1000℃より低いもしくはそれと等しい、900℃より低いもしくはそれと等しい、850℃より低いもしくはそれと等しい、800℃より低いもしくはそれと等しい、750℃より低いもしくはそれと等しい、700℃より低いもしくはそれと等しい、650℃より低いもしくはそれと等しい、600℃より低いもしくはそれと等しい、550℃より低いもしくはそれと等しい、500℃より低いもしくはそれと等しい、450℃より低いもしくはそれと等しい、または400℃より低いもしくはそれと等しい焼結温度に加熱することを含む。ある特定の実施形態によれば、複数のナノ結晶微粒子を焼結することは、ナノ結晶微粒子を、300℃より高いもしくはそれと等しい、350℃より高いもしくはそれと等しい、400℃より高いもしくはそれと等しい、500℃より高いもしくはそれと等しい、600℃より高いもしくはそれと等しい、700℃より高いもしくはそれと等しい、または900℃より高いもしくはそれと等しい焼結温度に加熱することを含む。これらの範囲の組合せも可能である。例えば、一部の実施形態では、複数のナノ結晶微粒子を焼結することは、ナノ結晶微粒子を、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ850℃より低いまたはそれと等しい焼結温度に加熱することを含む。一部の実施形態では、複数のナノ結晶微粒子を焼結することは、ナノ結晶微粒子を、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ450℃より低いまたはそれと等しい焼結温度に加熱することを含む。一部の実施形態では、焼結材料の温度は、焼結時間の少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも99%の間でこれらの範囲内である。
ある特定の実施形態によれば、複数のナノ結晶微粒子を焼結することは、72時間未満、48時間未満、24時間未満もしくはそれと等しい、12時間未満もしくはそれと等しい、6時間未満もしくはそれと等しい、4時間未満もしくはそれと等しい、3時間未満もしくはそれと等しい、2時間未満もしくはそれと等しい、または1時間未満もしくはそれと等しい時間の間(および/または、一部の実施形態では、少なくとも10分間、少なくとも20分間、少なくとも30分間、または少なくとも50分間)、ナノ結晶微粒子を焼結温度の範囲内で維持することを含む。これらの範囲の組合せも可能である。例えば、一部の実施形態では、複数のナノ結晶微粒子を焼結することは、10分より長いまたはそれと等しく、かつ24時間未満またはそれと等しい焼結継続時間の間、ナノ結晶微粒子を、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ850℃未満またはそれと等しい第1の焼結温度に加熱することを含む。一部の実施形態では、焼結することは、20分より長いまたはそれと等しく、かつ3時間未満またはそれと等しい継続時間の間、ナノ結晶微粒子を、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ850℃未満またはそれと等しい温度に加熱することを含む。一部の実施形態では、焼結することは、50分より長いまたはそれと等しく、かつ2時間未満またはそれと等しい継続時間の間、ナノ結晶微粒子を、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ450℃未満またはそれと等しい温度に加熱することを含む。ある特定の実施形態では、焼結することは、10分より長いまたはそれと等しく、かつ2時間未満またはそれと等しい継続時間の間、ナノ結晶微粒子を、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ850℃未満またはそれと等しい温度に加熱することを含む。
ある特定の実施形態によれば、焼結ステップ中、ナノ結晶微粒子は、短期間の間のみ、非常に高温にある(または全くない)。一部の実施形態では、24時間より長い、12時間より長い、6時間より長い、2時間より長い、1時間より長い、30分より長い、10分より長い、1分より長い、10秒より長い、またはそれ未満の間、ナノ結晶微粒子が1200℃より高いもしくはそれと等しい(または1100℃より高いもしくはそれと等しい、1000℃より高いもしくはそれと等しい、900℃より高いもしくはそれと等しい、800℃より高いもしくはそれと等しい、700℃より高いもしくはそれと等しい、600℃より高いもしくはそれと等しい、500℃より高いもしくはそれと等しい、400℃より高いもしくはそれと等しい、または300℃より高いもしくはそれと等しい)温度にないように、焼結を実施する。一部の実施形態では、ナノ結晶微粒子が1200℃の温度を超えない(または、1100℃の温度を超えない、1000℃の温度を超えない、900℃の温度を超えない、800℃の温度を超えない、700℃の温度を超えない、600℃の温度を超えない、または500℃の温度を超えない)ように、焼結を実施する。
ある特定の実施形態によれば、焼結することは、第2の金属の非存在下でTiを焼結するために必要な第2の焼結温度より低い第1の焼結温度にナノ結晶微粒子を加熱することを含む。このような条件が満たされるかを決定するために、当業者は、Tiおよび第2の金属を含有する試料における焼結を達成するために必要な温度を、Tiを含有して第2の金属は含まないが、それ以外はTiおよび第2の金属を含有する試料と同一の試料における焼結を達成するために必要な温度と比較しうる。一部の実施形態では、第1の焼結温度は、第2の焼結温度より少なくとも25℃、少なくとも50℃、少なくとも100℃、または少なくとも200℃低くてもよい。
ある特定の実施形態によれば、ナノ結晶微粒子中に存在する非平衡相(例えば、上または本明細書中の他の箇所に記載の非平衡相のいずれか)は、焼結中に分解を経る。一部のこのような実施形態では、非平衡相の分解は、ナノ結晶微粒子の焼結速度を加速する。
一部の実施形態では、焼結することは、焼結中にナノ結晶微粒子の表面および粒界の少なくとも1つで第2の相を形成することをさらに含む。一部のこのような実施形態では、Tiは第2の相に不溶性である。一部のこのような実施形態では、第2の相は、第2の金属に富んでいる。相中の元素の含有量に対して、用語「富む」は、少なくとも50at.%(例えば、少なくとも60at.%、少なくとも70at.%、少なくとも80at.%、少なくとも90at.%、少なくとも99at.%、またはそれより高い)相中の元素の含有量を指す。用語「相」は、一般的には、物質の状態を指すために本明細書で使用される。例えば、相は、相図に示す相を指すことができる。
ある特定の実施形態によれば、焼結中、Tiはそれ自体で第1の拡散率、および第2の金属に富んだ第2の相中に第2の拡散率を有し、第1の拡散率は、第2の拡散率より大きい(例えば、少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、または少なくとも100%大きい)。
焼結は、さまざまな好適な環境で実施することができる。ある特定の実施形態では、ナノ結晶微粒子は、焼結プロセス中、不活性雰囲気中にある。不活性雰囲気の使用は、例えば、反応性金属がナノ結晶微粒子中に用いられるとき、有用でありうる。例えば、TiおよびMgは、酸素の存在下で互いに反応性である。
一部の実施形態では、焼結は、少なくとも90vol.%、少なくとも95vol.%、少なくとも99vol.%、または実質的に全ての雰囲気が不活性ガスで構成される雰囲気で実施される。不活性ガスは、例えば、ヘリウム、アルゴン、キセノン、ネオン、クリプトン、これらの2つもしくはそれより多くの組合せ、または他の不活性ガスであってもよい、あるいはこれらを含んでもよい。
ある特定の実施形態では、酸素捕捉剤(例えば、ゲッター)は、焼結環境中に含まれうる。酸素捕捉剤の使用は、焼結プロセス中に金属が酸化される度合いを低減することができ、これは、ある特定の実施形態によれば有利でありうる。一部の実施形態では、酸素が1vol.%未満、0.1vol.%未満、100百万分率(ppm)未満、10ppm未満、または1ppm未満の量で存在するように、焼結環境を制御することができる。
ある特定の実施形態によれば、焼結は、本質的に外部負荷応力なしで実施される。例えば、一部の実施形態では、焼結を実施する時間の少なくとも20%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも98%の間、ナノ結晶微粒子に加えられる最大外圧は、2MPaより小さいもしくはそれと等しい、1MPaより小さいもしくはそれと等しい、0.5MPaより小さいもしくはそれと等しい、または0.1MPaより小さいもしくはそれと等しい。ナノ結晶微粒子に加えられる最大外圧は、ナノ結晶微粒子に外部の力を印加した結果として加えられる最大圧力を指し、重力によって生じる圧力およびナノ結晶微粒子とナノ結晶微粒子が焼結プロセス中に位置する表面との間で起こる圧力は除外する。本明細書に記載の焼結プロセスのある特定のものは、焼結プロセス中に加えられる外圧の非存在下、または実質的に非存在下でも、相対的に高度に緻密な焼結された超微細なナノ結晶材料の生成を可能にすることができる。ある特定の実施形態によれば、焼結は、常圧焼結プロセスであってもよい。
ある特定の実施形態によれば、焼結プロセス中、少なくとも1つの活化元素が存在しうる。活化元素は、Tiの焼結動態を強化することができる。ある特定の実施形態によれば、活化元素は、Ti原子の高拡散経路をもたらしうる。例えば、一部の実施形態では、活化元素の原子は、Ti原子を囲んで、Ti原子の相対的に高度な輸送拡散経路をもたらし、それによってTiの拡散の活性化エネルギーを減少させうる。一部の実施形態では、この技術は、活性化焼結と呼ばれる。活化元素は、一部の実施形態では、ナノ結晶微粒子を焼結するために必要な温度を、活化元素の非存在下だが、それ以外は同一の条件下のナノ結晶微粒子を焼結するために必要でありうる温度に対して、低下させることができる。したがって、焼結することは、ある特定の実施形態によれば、第1の焼結温度を含み、第1の焼結温度は、第2の金属の非存在下でTiを焼結するために必要な第2の焼結温度より低くてもよい。第2の金属の非存在下でTiを焼結するために必要な焼結温度を決定するために、第2の金属を含有しないが、それ以外はナノ結晶微粒子材料と同一であるTi材料の試料を調製しうる。次いで、第2の金属を含まない試料を焼結するために必要な最低温度を決定しうる。一部の実施形態では、第2の金属の存在は、焼結温度を少なくとも25℃、少なくとも50℃、少なくとも100℃、少なくとも200℃、またはそれよりも多く低下させる。
ある特定の実施形態によれば、少なくとも1つの安定化元素が、焼結プロセス中に存在しうる。安定化元素は、安定化元素の非存在下だが、それ以外は同一の条件下で起こりうる量に対して、起こる粒成長の量を減少させることができる任意の元素であってもよい。一部の実施形態では、安定化元素は、焼結材料の粒界エネルギーを低減することによって、および/または粒成長の推進力を低減することによって、粒成長を低減する。安定化元素は、ある特定の実施形態によれば、焼結材料との正の混合熱を示しうる。安定化元素は、粒界中の偏析によってナノ結晶Tiを安定化することができる。この偏析は、粒界エネルギーを低減することができ、かつ/または合金中の粒成長に対する推進力を低減することができる。
一部の実施形態では、安定化元素は、活化元素でもありうる。安定化および活化元素の両方としての単一元素の使用は、ある特定の実施形態によれば、活性化剤と安定化剤との間の相互作用を考慮する必要をなくす付加利益を有する。一部の実施形態では、活化元素および安定化元素の両方として利用することができる元素は、金属元素であってもよく、これは、前述の金属元素のいずれかであってもよい。
ある特定の実施形態によれば、1つの元素が、安定化剤および活性化剤の両方として作用することができない場合、2つの元素を用いてもよい。2つの元素間の相互作用は、一部の実施形態によれば、活性化剤および安定化剤の役割を適正に果たすことを確保するように説明される。例えば、活性化剤および安定化剤が金属間化合物を形成する場合、元素の各々は、一部の場合では、それらの指定された役割を果たすことを妨げられることがある。結果として、予想される焼結温度で金属間化合物を形成する能力を有する活性化剤および安定化剤の組合せは、少なくとも一部の例では、避けるべきである。2つの元素間の金属間化合物の形成の可能性は、相図により分析することができる。
一組の実施形態によれば、チタン粉末およびマグネシウム粉末(例えば、10、20、または30at.%のMgおよび残りはチタン)を、ボールミリング、冷間圧縮、および後続のアニーリング(例えば、数時間、熱機械分析計中)によって機械的に合金にすることができる。一部の実施形態では、Ti-Mg合金系は、ナノデュープレックス構造の形成によってナノ結晶粒径の安定化を示す。
ある特定の実施形態によれば、元素TiおよびMgの粉末を混合し、粉砕して、過飽和および粒径のナノメートルスケールへの縮小を達成する。一部の実施形態では、圧縮粉末のアニーリングは、Ti富化粒およびMg富化析出物からなるナノデュープレックス構造の発達をもたらす。一部の実施形態では、500℃(Mgでは融解温度の84%であり、Tiでは30%である)で8時間後でも粒径がおよそ110nmのナノ結晶構造を維持することができる。一部の実施形態では、Ti-20at.%MgおよびTi-30at.%Mgで高い相対密度を達成することができる。これは、加速された高密度化が可能であることを示すことができると考えられる。
「Stable Nano-Duplex Titanium-Magnesium Alloys」と題する、2016年9月7日出願の米国仮特許出願第62/384,232号は、あらゆる目的のために参照によりその全内容が本明細書に組み込まれる。
以下の実施例は、本発明のある特定の実施形態を例示するためのものであり、本発明の全範囲を例証するものではない。
本実施例は、低温により焼結方法を加速した処理が、いかにして、熱安定性および高い相対密度を有するナノ結晶チタン-マグネシウム(Ti-Mg)合金を生成するために適用できたかを実証する。
種々のマグネシウム粉末(10、20、および30at.%Mg)を添加したチタン粉末を、ステンレス鋼バイアルおよびステンレス鋼媒体中で高エネルギーボールミリングによって機械的に合金した。このプロセスにより、およそ15時間のミリング時間の後、微結晶粒子およびナノ結晶粒のサイズの過飽和粉末を生成した。次いで、粉末を冷間圧縮し、続いて純アルゴン雰囲気下で焼結した。粉砕した粉末の微細構造は、およそ10~20nmのサイズを有する過飽和チタン粒からなっていた。600℃に焼結(本明細書中「アニーリング」とも呼ばれる)した後、粒径はおよそ100nmに増加し、チタン富化およびマグネシウム富化の粒に分離した。延長した焼結時間の後でも、構造は安定なままであった。
加速されたナノ結晶合金の焼結(常圧)を実施した。過飽和粉末の生成は、高エネルギーボールミリングによって実現した。焼結は、析出および溶媒上の溶質のネック形成を含んだと考えられる。ネックの効果は、過剰空格子点による高速溶質拡散および溶質中の溶媒の溶解度によるネック中の溶媒の拡散が関与し得、結果として高密度化が強化された。
図2は、偏析エンタルピーΔHseg(kJ/mol)およびさまざまな金属のチタンとの混合エンタルピーΔHmix(kJ/mol)を示す。マグネシウム(アルカリ土類金属)は、スカンジウム(Sc)およびイットリウム(Y)(遷移金属)、トリウム(Th)(アクチニド)、ランタン(La)(ランタニド)、クロム(Cr)、銀(Ag)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、ならびにリチウム(Li)と共にチタンとの合金に良好な候補であると決定した。これは、正の混合エンタルピーが相分離をもたらし、正の偏析エンタルピーが粒界偏析をもたらし、ナノ結晶構造を安定化したことに起因する。図2に示すように、Mgは、溶媒富化および溶質富化相におけるナノ相分離のためのTiを有するナノデュープレックス領域中にある。Ti-Mg相図は、大きな溶解度ギャップ(図示せず)を示した。Mgの融解点は650℃であり、Tiの融解温度1668℃よりかなり低い。
図3は、5グラムのTi-Mg混合物と1wt%のステアリン酸を使用して、0時間、2時間、4時間、8時間、12時間、16時間、および20時間、毎分1000サイクルで高エネルギーボールミリングによって処理したチタンおよび20at.%のマグネシウム(Ti-20at.%Mg)を含有していたナノ結晶粉末試料の一連のX線回折(XRD)スペクトルを示す。Tiピークはより低い角度に移動し、Mgピークは消失し、ミリング中、粉末のTi中のMgが過飽和であることを実証した。チタン中でマグネシウムが溶解した。0~20時間のミリング後のXRDパターンは、ミリング中のTi-20at.%Mg粉末の過飽和および粒径の縮小(より低い角度へのピークシフトおよびピークの広がり)を実証した。図4は、16時間のミリングの後の粒径20nm未満の明確な縮小および全混合物の格子定数cおよびaの増加を示す。加えて、図4は、過飽和相が形成されたことを実証する。
Ti-xMgの処理は、x=10at.%、20at.%、および30at.%で行った。混合元素粉末Ti-xMg(x=10at.%、20at.%、30at.%)の高エネルギーボールミリングを実施して、過飽和粉末を生成した。
図4は、5グラムのTi-Mg混合物と1wt%のステアリン酸を使用して0時間、2時間、4時間、8時間、12時間、16時間、および20時間、毎分1000サイクルで高エネルギーボールミリングすることによって作製され、X線回折(XRD)および透過電子顕微鏡法(TEM)で測定された、チタンならびに10at.%Mg、20at.%Mg、および30at.%Mgを含有していたナノ結晶粉末の粒径のプロットを示す。ミリング製法:鋼バイアルおよび媒体、ボール:粉末の比10:1、1重量パーセント(wt%)のステアリン酸、ミリング時間、例えば20時間を使用。図4で見られるように、ミリング時間が長くなるにつれて、粒径は激減した。
図5は、5グラムのTi-Mg混合物と1wt%のステアリン酸を使用して20時間、毎分1000サイクルで高エネルギーボールミリングすることによって作製された、チタンならびに10at.%Mg、20at.%Mg、および30at.%Mgを含有していたナノ結晶粉末の一連のTEM画像および対応する電子回折パターンを示す。図4に示すように、これらの粉末の平均粒径は、画像解析によって測定した場合、10at.%Mgで18nm、20at.%Mgで15nm、および30at.%Mgで10nmであった。図5の全TEM画像のスケールバーは30nmである。電子回折パターン中の連続するリングは、一般に、ナノ結晶試料の特徴である。
図6は、上述の高エネルギーボールミリング後のTi-20at.%MgのTEMからの電子回折パターンを示し、ミラーブラヴェ指数(10-10)、(0002)、(10-11)、(10-12)、および(10-20)の過飽和チタンの回折リング(六方最密結晶構造に対応する)を、強調のためにパターンに重ね合わせた。表1は、dが原子面間の距離であり、d計算値がブラッグの式を使用した格子定数で計算され、d測定値が回折パターン中で測定されたことを示す。
圧縮試料を、機器の標準パラメーターを使用して、熱機械分析計(Netzsch)中で焼結した。冷間圧縮試料(h=4mm、d=6mm)の焼結を熱機械分析計中で行い、例えば500℃で等温で8時間保持して、ナノ結晶構造の安定性を決定し、例えば5K/分の一定加熱速度で例えば550℃に上げて焼結挙動を探査した。先ず、粉末の冷間圧縮を種々の負荷(1t~6t)で実施し、tからMPaへの変換を表2に表示する。
代表的な試料サイズは、約4mmの高さおよび約6mmの直径を有していた。試料をタンタル(Ta)箔(図7A)または銅(Cu)管(図7B)で覆った。等温条件下および一定加熱速度で焼結を実施した。等温条件は、400℃~600℃(例えば500℃)で8時間であった。一定加熱速度条件は、最大温度550℃~700℃までの5K/分~20K/分(例えば5K/分)の加熱速度であった。
図8は、Tiと20at.%Mgのナノ結晶合金の相対密度(%)に対する冷間圧縮中の印加負荷(t単位)の効果を実証している。未加工体は室温でプレスのみ行い、焼結試料は、ランプ速度5K/分を使用して600℃に焼結した。先ず、粉末を、5グラムのTi-Mg混合物と1wt%のステアリン酸を使用して、毎分1000サイクルで20時間、高エネルギーボールミリングした。試料の寸法を使用して相対密度を測定し、次いで試料の理論密度を使用して計算した。図8が実証するように、80%より高い相対密度への圧密が未加工体で、95%より高い相対密度への圧密が焼結試料で達成された。
表3は、チタンおよびマグネシウム単独の融解温度(T)、TiおよびMgの融解温度の半分(半融解温度は、ケルビンへの第1の変換によって計算した)(0.5・T)、チタンおよびマグネシウムの融解温度に対する室温(ケルビンへの第1の変換によって計算した)(RT)を示す。表3は、通常の焼結と比べて、この実施例で使用した焼結温度は非常に低いことを示す。
図9は、種々の組成のTi-Mg合金についての、550℃~600℃で焼結した試料の相対密度(%)のin situ進行を示す。合金の最終相対密度は、組成、Ti-Mg粉末の冷間圧縮中の圧密圧力、および焼結温度に少なくとも部分的に依存していた。曲線の偏差は、試料を包んでいたTa箔が剛性であったことが原因でありうる。
Ti-Mg合金についての焼結後の微細構造は、走査型透過電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分光法(STEM-EDS)によって分析した。図10A~10Cは、500℃で8時間焼結した後のTi-20at.%Mg合金のSTEM-EDSを示す(スケールバー600nm)。TiのEDSマップ(図10B)は、チタンが、主に、STEM画像(図10A)の薄灰色の連続領域内に集中していたことを示す。MgのEDSマップ(図10C)は、マグネシウムが、主に、STEM画像(図10A)の黒色の単離領域内に集中していたことを示す。
図11は、焼結前(点線)および焼結後(実線)のXRDパターンの比較を示す。Tiピークは、純Tiの方向に戻ってシフトし狭くなっていた。小さいMgピークは焼結後に出現し、Mg富化相の出現と一致し、一部の粒成長がSTEM結果に示された。
図12、13、および10Aは、純Ar雰囲気下、500℃で8時間焼結した後の種々のTi-Mg合金組成のSTEM画像ならびにTi-20at.%MgについてのTiおよびMg分布のSTEM-EDS画像を示す。図12(Ti-10at.%Mg、d=119nm、スケールバー=300nm)、図13(Ti-30at.%Mg、d=126nm、スケールバー=300nm)、および図10A(Ti-20at.%Mg、d=107nm、スケールバー=300nm)はSTEM画像であり、図10Bおよび10CはTi-20at.%MgのSTEM-EDS画像である。粒径は、平均110nmで安定化し、3つの試料の粒構造は全て、STEM-EDS画像中の元素分布によって示される、Ti富化粒およびMg富化析出物を含む、十分発達したナノデュープレックス構造を示した。
表4は、Ti-10at.%Mg、Ti-20at.%Mg、およびTi-30at.%Mg合金についての焼結後の粒径を示す。加えて、表4は、冷間圧縮粉末と結果として得られた焼結合金との間の相対密度の変化を示す。粒径は、TEMおよびXRDによって決定した。図9は、種々のTi-Mg合金について一定の加熱速度5K/分で550℃に焼結する間の相対密度の変化を示す。明確な高密度化が、Ti-20at.%MgおよびTi-30at.%Mgで350℃より高い温度で生じた。冷間圧縮は、予想より高い相対密度をもたらした。焼結後に90%より高い相対密度が達成された。
本発明のいくつかの実施形態を本明細書において記載し説明してきたが、当業者は、機能を実行し、かつ/または結果および/もしくは本明細書に記載の1つもしくは複数の利点を得るための、さまざまな他の手段および/または構造を容易に思い描き、このような変形および/または修正の各々は、本発明の範囲内とみなされる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載の全てのパラメーター、寸法、材料、および構成が例示的なものであることを意味し、実際のパラメーター、寸法、材料、および/または構成は、本発明の教示が使用される具体的な用途(単数または複数)によって決まることを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載した本発明の具体的な実施形態に対する多くの同等物を認識し、または常例の実験だけを使用して確かめることができる。したがって、前述の実施形態は、例としてのみ提示され、添付の特許請求の範囲およびその同等物の範囲内であると理解され、本発明は、具体的に記載され、特許請求された内容とは別に実践することができる。本発明は、本明細書に記載の個々の特色、システム、物品、材料、および/または方法を対象とする。加えて、このような特色、システム、物品、材料、および/または方法の2つまたはそれより多くの任意の組合せが、かかる特色、システム、物品、材料、および/または方法が互いに矛盾しなければ、本発明の範囲内に含まれる。
本明細書中および特許請求の範囲中で使用される不定冠詞「a」および「an」は、別段それとは明確な反対の指示がない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解すべきである。
本明細書中および特許請求の範囲中で使用される語句「および/または」は、結合された要素、すなわち、一部の場合では結合されて存在し、他の場合では分離して存在する要素の「いずれかまたは両方」を意味すると理解すべきである。「および/または」の節によって具体的に識別されている要素とは別に、これらの具体的に識別された要素と関連しているか関連していないかにかかわらず、別段それとは明確な反対の指示がない限り、その他の要素が任意選択で存在していてもよい。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「含む」などのオープンエンドの言語と併せて使用する場合、一実施形態では、Bを含まないA(任意選択でB以外の要素を含む)、別の実施形態では、Aを含まないB(任意選択でA以外の要素を含む)、さらに別の実施形態では、AおよびBの両方(任意選択で他の要素を含む)などを指すことができる。
本明細書中および特許請求の範囲中で使用する場合、「または」は、上記の「および/または」と同じ意味を有すると理解すべきである。例えば、一覧の中の別々の項目「または」あるいは「および/または」は、包括的である、すなわち、要素の数または一覧のうち少なくとも1つを含むが、1つよりも多くも含み、任意選択で列挙されていない追加の項目も含むと解釈するものとする。それとは明確に反対を指示する唯一の用語、例えば「の1つだけ」もしくは「のちょうど1つ」、または特許請求の範囲中で使用する場合、「からなる」は、要素の数または一覧のちょうど1つの要素を含むことを指す。一般的に、用語「または」は、本明細書で使用する場合、「いずれか」、「の1つ」、「の1つだけ」、または「のちょうど1つ」などの排他性の用語が前に付くとき、排他的な選択肢(すなわち、「一方または他方であるが両方ではない」)を示すとだけ解釈されるものとする。「から本質的になる」は、特許請求の範囲で使用する場合、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
本明細書中および特許請求の範囲中で使用する場合、語句「少なくとも1つ」は、1つまたは複数の要素の一覧に関して、要素の一覧にある任意の1つまたは複数の要素から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、要素の一覧中に具体的に列挙されるそれぞれの要素の少なくとも1つを含む必要はなく、要素の一覧にある要素の任意の組合せを除外しないことを意味することを理解すべきである。この定義は、語句「少なくとも1つ」が指す要素の一覧の中で具体的に識別される要素以外にも、これらの具体的に識別される要素に関連するか関連していないかにかかわらず、要素が任意選択で存在できるようにする。したがって、非限定的な例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または、同等に「AまたはBの少なくとも1つ」、または、同等に「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、少なくとも1つの(任意選択で1つより多くを含む)Aであり、Bが存在しない(任意選択でB以外の要素を含む)ことを;別の実施形態では、少なくとも1つの(任意選択で1つより多くを含む)Bであり、Aが存在しない(任意選択でA以外の要素を含む)ことを;さらに別の実施形態では、少なくとも1つの(任意選択で1つより多くを含む)Aと少なくとも1つの(任意選択で1つより多くを含む)B(任意選択で他の要素を含む)などを指すことができる。
特許請求の範囲および上記の明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「担持する(carrying)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「含む(involving)」、「保持する(holding)」などの移行句は全て、オープンエンドであり、すなわち、非限定的に含むことを意味すると理解される。「からなる」および「から本質的になる」の移行句のみ、米国特許庁の特許審査基準、セクション2111.03に記載のとおり、それぞれクローズまたは半クローズの移行句とする。
一実施形態において、例えば、以下の項目が提供される。
(項目1)
Tiおよび
第2の金属
を含む焼結ナノ結晶金属合金であって、
Tiが、前記焼結ナノ結晶金属合金において原子百分率で最も豊富な金属であり、
前記焼結ナノ結晶金属合金が、少なくとも80%の相対密度を有する、焼結ナノ結晶金属合金。
(項目2)
Tiおよび
第2の金属
を含む焼結ナノ結晶金属合金であって、
前記第2の金属およびTiが、溶解度ギャップを示し、
前記焼結ナノ結晶金属合金が、少なくとも80%の相対密度を有する、焼結ナノ結晶金属合金。
(項目3)
Tiおよび
第2の金属
を含むバルクナノ結晶金属合金であって、
Tiが、前記バルクナノ結晶金属合金において原子百分率で最も豊富な金属であり、
前記バルクナノ結晶金属合金が、100℃より高いまたはそれと等しい温度で実質的に安定である、バルクナノ結晶金属合金。
(項目4)
Tiおよび
第2の金属
を含むバルクナノ結晶金属合金であって、
Tiが、前記バルクナノ結晶金属合金において原子百分率で最も豊富な金属であり、
前記バルクナノ結晶金属合金が、300nm未満の平均粒径を有する、バルクナノ結晶金属合金。
(項目5)
Tiおよび
Mg
を含む金属合金であって、
80%より高いまたはそれと等しい相対密度を有する、金属合金。
(項目6)
前記第2の金属が、アルカリ土類金属を含む、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目7)
前記第2の金属が、Mg、La、Y、Th、Sc、Cr、Ag、Fe、Mn、Cu、およびLiからなる群から選択される、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目8)
前記第2の金属がMgである、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目9)
前記第2の金属が、前記ナノ結晶金属合金の40原子パーセント未満の量で、前記ナノ結晶金属合金中に存在する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目10)
前記第2の金属が、前記ナノ結晶金属合金の1原子パーセント~40原子パーセントの量で、前記ナノ結晶金属合金中に存在する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目11)
前記第2の金属が、前記ナノ結晶金属合金の8原子パーセント~32原子パーセントの量で、前記ナノ結晶金属合金中に存在する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目12)
Tiが、少なくとも50原子パーセントの量で、前記ナノ結晶合金中に存在する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目13)
前記ナノ結晶金属合金が、二相金属合金である、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目14)
前記ナノ結晶金属合金が、第3の金属をさらに含む、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目15)
前記第2の金属およびTiが、溶解度ギャップを示す、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目16)
前記ナノ結晶金属合金が、300nm未満の平均粒径を有する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目17)
前記ナノ結晶金属合金が、150nm未満の平均粒径を有する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目18)
前記ナノ結晶金属合金が、125nm未満の平均粒径を有する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目19)
前記ナノ結晶金属合金が、100nm未満の平均粒径を有する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目20)
前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも80%の相対密度を有する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目21)
前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも85%の相対密度を有する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目22)
前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも90%の相対密度を有する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目23)
前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも95%の相対密度を有する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目24)
前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも97%の相対密度を有する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目25)
前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも99%の相対密度を有する、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目26)
前記ナノ結晶金属合金が、バルクナノ結晶金属合金である、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目27)
前記ナノ結晶金属合金が、100℃より高いまたはそれと等しい温度で実質的に安定である、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目28)
前記ナノ結晶金属合金が、300℃より高いまたはそれと等しい温度で実質的に安定である、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目29)
前記ナノ結晶金属合金が、500℃より高いまたはそれと等しい温度で実質的に安定である、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目30)
前記ナノ結晶金属合金が、700℃より高いまたはそれと等しい温度で実質的に安定である、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目31)
前記ナノ結晶金属合金が、800℃より高いまたはそれと等しい温度で実質的に安定である、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目32)
Tiが、前記第2の金属に少なくとも部分的に溶解性である、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目33)
Tiおよび前記第2の金属が、固溶体である、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目34)
前記ナノ結晶金属合金が第1の粒径を有し、前記第2の金属の非存在下でTiを含む焼結材料が第2の粒径を有し、前記第1の粒径が、前記第2の粒径より小さい、先行する項目のいずれか一項に記載の金属合金。
(項目35)
ナノ結晶金属合金を形成する方法であって、
複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、前記ナノ結晶金属合金を形成することを含み、
前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、Tiおよび第2の金属を含み、Tiが、前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属である、方法。
(項目36)
ナノ結晶金属合金を形成する方法であって、
複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、前記ナノ結晶金属合金を形成することを含み、
前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、Tiおよび第2の金属を含み、
前記複数のナノ結晶微粒子を焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、10分より長いまたはそれと等しく、かつ24時間未満またはそれと等しい焼結継続時間の間、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ850℃未満またはそれと等しい第1の焼結温度に加熱することを含む、方法。
(項目37)
ナノ結晶金属合金を形成する方法であって、
複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、前記ナノ結晶金属合金を形成することを含み、
前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、Tiおよび第2の金属を含み、
前記複数のナノ結晶微粒子を焼結することが、前記ナノ結晶微粒子が、24時間より長い間、1200℃より高いまたはそれと等しい温度にならないように、前記ナノ結晶微粒子を加熱することを含む、方法。
(項目38)
ナノ結晶金属合金を形成する方法であって、
複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、前記ナノ結晶金属合金を形成することを含み、
前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、Tiおよび第2の金属を含み、
Tiが、前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属であり、
前記焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、前記第2の金属の非存在下でTiを焼結するのに必要な第2の焼結温度より低い第1の焼結温度に加熱することを含む、方法。
(項目39)
ナノ結晶金属合金を形成する方法であって、
複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、前記ナノ結晶金属合金を形成することを含み、
前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、Tiおよび第2の金属を含み、
前記第2の金属およびTiが、溶解度ギャップを示す、方法。
(項目40)
ナノ結晶金属合金を形成する方法であって、
複数のナノ結晶微粒子を焼結することであって、前記ナノ結晶金属合金を形成することを含み、
前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、Tiおよび第2の金属を含み、
Tiが、前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属であり、
前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも80%の相対密度を有する、方法。
(項目41)
金属合金を形成する方法であって、
TiおよびMgを含む粉末を焼結することであって、前記金属合金を生成することを含み、前記金属合金が、80%より高いまたはそれと等しい相対密度を有する、方法。
(項目42)
前記Tiおよび前記第2の金属が、非平衡相中に存在する、項目35~41のいずれか一項に記載の方法。
(項目43)
前記非平衡相が、前記焼結中に分解を経る、項目35~42のいずれか一項に記載の方法。
(項目44)
前記非平衡相が、前記焼結中に分解を経て、前記非平衡相の前記分解が、前記ナノ結晶微粒子の焼結速度を加速する、項目35~43のいずれか一項に記載の方法。
(項目45)
前記非平衡相が、Ti中に溶解した前記第2の金属を含む過飽和相を含む、項目35~44のいずれか一項に記載の方法。
(項目46)
前記第2の金属がアルカリ土類金属を含む、項目35~45のいずれか一項に記載の方法。
(項目47)
前記第2の金属が、Mg、La、Y、Th、Sc、Cr、Ag、Fe、Mn、Cu、およびLiからなる群から選択される、項目35~46のいずれか一項に記載の方法。
(項目48)
前記第2の金属がMgである、項目35~47のいずれか一項に記載の方法。
(項目49)
前記焼結前の時間の少なくとも一部分の間、前記複数のナノ結晶微粒子を冷圧することをさらに含む、項目35~48のいずれか一項に記載の方法。
(項目50)
前記冷圧することが、前記複数のナノ結晶微粒子の300MPaより大きいまたはそれと等しい力での冷間圧縮を含む、項目35~49のいずれか一項に記載の方法。
(項目51)
前記冷圧することが、前記複数のナノ結晶微粒子の300MPaより大きいまたはそれと等しく、かつ2500MPaより小さいまたはそれと等しい力での冷間圧縮を含む、項目35~50のいずれか一項に記載の方法。
(項目52)
前記焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、前記第2の金属の非存在下でTiを焼結するのに必要な第2の焼結温度より低い第1の焼結温度に加熱することを含む、項目35~51のいずれか一項に記載の方法。
(項目53)
前記焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、10分より長いまたはそれと等しく、かつ24時間未満またはそれと等しい継続時間の間、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ850℃未満またはそれと等しい温度に加熱することを含む、項目35~52のいずれか一項に記載の方法。
(項目54)
前記焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、20分より長いまたはそれと等しく、かつ3時間未満またはそれと等しい継続時間の間、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ850℃未満またはそれと等しい温度に加熱することを含む、項目35~53のいずれか一項に記載の方法。
(項目55)
前記焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、20分より長いまたはそれと等しく、かつ3時間未満またはそれと等しい継続時間の間、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ450℃未満またはそれと等しい温度に加熱することを含む、項目35~54のいずれか一項に記載の方法。
(項目56)
前記第1の焼結温度が、700℃未満またはそれと等しい、項目35~55のいずれか一項に記載の方法。
(項目57)
前記非平衡相が固溶体を含む、項目35~56のいずれか一項に記載の方法。
(項目58)
Tiおよび前記第2の金属を含む粉末を機械加工することによって、前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部を形成することをさらに含む、項目35~57のいずれか一項に記載の方法。
(項目59)
Tiおよび前記第2の金属を含む粉末をボールミリングすることによって、前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部を形成することをさらに含む、項目35~58のいずれか一項に記載の方法。
(項目60)
前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、50nm未満またはそれと等しい粒径を有する、項目35~59のいずれか一項に記載の方法。
(項目61)
前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、5nmより大きいまたはそれと等しく、かつ25nm未満またはそれと等しい粒径を有する、項目35~60のいずれか一項に記載の方法。
(項目62)
前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、10nmより大きいまたはそれと等しく、かつ20nm未満またはそれと等しい粒径を有する、項目35~61のいずれか一項に記載の方法。
(項目63)
前記第2の金属が、前記ナノ結晶微粒子の40原子パーセント未満またはそれと等しい量で、前記ナノ結晶微粒子中に存在する、項目35~62のいずれか一項に記載の方法。
(項目64)
前記第2の金属が、前記ナノ結晶微粒子の8原子パーセントより多いまたはそれと等しく、かつ32原子パーセント未満またはそれと等しい量で、前記ナノ結晶微粒子中に存在する、項目35~63のいずれか一項に記載の方法。
(項目65)
前記ナノ結晶金属合金が、第3の金属材料をさらに含む、項目35~64のいずれか一項に記載の方法。
(項目66)
前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%の相対密度を有する、項目35~65のいずれか一項に記載の方法。
(項目67)
前記焼結することが、前記焼結中に前記ナノ結晶微粒子の表面および粒界の少なくとも1つで第2の相を形成することをさらに含み、Tiが前記第2の相に不溶性である、項目35~66のいずれか一項に記載の方法。
(項目68)
前記焼結することが、前記焼結中に前記ナノ結晶微粒子の表面および粒界の少なくとも1つで第2の相を形成することをさらに含み、前記第2の相が前記第2の金属に富んでいる、項目35~67のいずれか一項に記載の方法。
(項目69)
前記ナノ結晶金属合金が第1の粒径を有し、前記第2の金属の非存在下でTiを含む焼結材料が第2の粒径を有し、前記第1の粒径が、前記第2の粒径より小さい、項目35~68のいずれか一項に記載の方法。
(項目70)
前記ナノ結晶金属合金が、100℃より高いもしくはそれと等しい温度で、200℃より高いもしくはそれと等しい温度で、300℃より高いもしくはそれと等しい温度で、500℃より高いもしくはそれと等しい温度で、600℃より高いもしくはそれと等しい温度で、および/または700℃より高いもしくはそれと等しい温度で実質的に安定である、項目35~69のいずれか一項に記載の方法。
(項目71)
前記焼結することが、本質的に外部負荷応力なしで実施される、項目35~70のいずれか一項に記載の方法。
(項目72)
項目35~71のいずれか一項に記載の方法によって生成されるナノ結晶金属合金。

Claims (30)

  1. ナノ結晶金属合金を形成する方法であって、
    複数のナノ結晶微粒子を焼結して、前記ナノ結晶金属合金を形成することを含み、
    前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、TiおよびMgを含み、
    前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも80%の相対密度を有し、
    前記複数のナノ結晶微粒子を焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、10分より長いまたはそれと等しく、かつ24時間未満またはそれと等しい焼結継続時間の間、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ800℃未満またはそれと等しい第1の焼結温度に加熱することを含み、そして
    焼結を実施して前記焼結ナノ結晶金属合金を形成する時間の少なくとも20%の間、前記ナノ結晶微粒子に加えられる最大外圧は、2MPaより小さいもしくはそれと等しい、方法。
  2. ナノ結晶金属合金を形成する方法であって、
    複数のナノ結晶微粒子を焼結して、前記ナノ結晶金属合金を形成することを含み、
    前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、TiおよびMgを含み、
    前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも80%の相対密度を有し、
    前記複数のナノ結晶微粒子を焼結することが、前記ナノ結晶微粒子が、24時間より長い間、800℃より高いまたはそれと等しい温度にならないように、前記ナノ結晶微粒子を加熱することを含み、そして
    焼結を実施して前記焼結ナノ結晶金属合金を形成する時間の少なくとも20%の間、前記ナノ結晶微粒子に加えられる最大外圧は、2MPaより小さいもしくはそれと等しい、方法。
  3. ナノ結晶金属合金を形成する方法であって、
    複数のナノ結晶微粒子を焼結して、前記ナノ結晶金属合金を形成することを含み、
    前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、TiおよびMgを含み、
    前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも80%の相対密度を有し、
    Tiが、前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属であり、
    前記焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、前記Mgの非存在下でTiを焼結するのに必要な第2の焼結温度より低い第1の焼結温度に加熱することを含み、そして
    焼結を実施して前記焼結ナノ結晶金属合金を形成する時間の少なくとも20%の間、前記ナノ結晶微粒子に加えられる最大外圧は、2MPaより小さいもしくはそれと等しい、方法。
  4. ナノ結晶金属合金を形成する方法であって、
    複数のナノ結晶微粒子を焼結して、前記ナノ結晶金属合金を形成することを含み、
    前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、TiおよびMgを含み、
    Tiが、前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部において原子百分率で最も豊富な金属であり、
    前記ナノ結晶金属合金が、少なくとも80%の相対密度を有し
    前記ナノ結晶金属合金が、バルクナノ結晶金属合金を含み、少なくとも500ミクロンの最小寸法を有そして
    焼結を実施して前記焼結ナノ結晶金属合金を形成する時間の少なくとも20%の間、前記ナノ結晶微粒子に加えられる最大外圧は、2MPaより小さいもしくはそれと等しい、
    方法。
  5. 金属合金を形成する方法であって、
    TiおよびMgを含む粉末を焼結して、前記金属合金を生成することを含み、前記金属合金が、80%より高いまたはそれと等しい相対密度を有し
    焼結を実施して前記焼結金属合金を形成する時間の少なくとも20%の間、前記粉末に加えられる最大外圧は、2MPaより小さいもしくはそれと等しそして
    前記金属合金が、ナノ結晶金属合金である、
    方法。
  6. 前記Tiおよび前記Mgが、前記Ti中に溶解した前記Mgを含む過飽和相中に存在する、請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記過飽和相が、前記焼結中に分解を経る、請求項に記載の方法。
  8. 過飽和相の前記分解が、結速度を加速する、請求項に記載の方法。
  9. 前記焼結前の時間の少なくとも一部分の間、前記複数のナノ結晶微粒子を冷圧することをさらに含む、請求項およびのいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、前記Mgの非存在下でTiを焼結するのに必要な第2の焼結温度より低い第1の焼結温度に加熱することを含む、請求項2または請求項4に記載の方法。
  11. 前記焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、10分より長いまたはそれと等しく、かつ24時間未満またはそれと等しい継続時間の間、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ800℃未満またはそれと等しい温度に加熱することを含む、請求項および10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記焼結することが、前記ナノ結晶微粒子を、20分より長いまたはそれと等しく、かつ3時間未満またはそれと等しい継続時間の間、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ800℃未満またはそれと等しい温度に加熱することを含む、請求項および11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記第1の焼結温度が、300℃より高いまたはそれと等しく、かつ700℃未満またはそれと等しい、請求項に記載の方法。
  14. Tiおよび前記Mgを含む粉末を機械加工することによって、前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部を形成することをさらに含む、請求項および13のいずれか一項に記載の方法。
  15. Tiおよび前記Mgを含む粉末をボールミリングすることによって、前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部を形成することをさらに含む、請求項および14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、50nm未満またはそれと等しい粒径を有する、請求項および15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、5nmより大きいまたはそれと等しく、かつ25nm未満またはそれと等しい粒径を有する、請求項および16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記ナノ結晶微粒子の少なくとも一部が、10nmより大きいまたはそれと等しく、かつ20nm未満またはそれと等しい粒径を有する、請求項および17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記Mgが、前記ナノ結晶微粒子の40原子パーセント未満またはそれと等しい量で、前記ナノ結晶微粒子中に存在する、請求項および18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記Mgが、前記ナノ結晶微粒子の8原子パーセントより多いまたはそれと等しく、かつ32原子パーセント未満またはそれと等しい量で、前記ナノ結晶微粒子中に存在する、請求項および19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記ナノ結晶金属合金が、第3の金属材料をさらに含む、請求項および20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記ナノ結晶金属合金が少なくとも85%相対密度を有する、請求項21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記焼結することが、前記焼結中に前記ナノ結晶微粒子の表面および粒界の少なくとも1つで第2の相を形成することをさらに含み、Tiが前記第2の相に不溶性である、請求項および22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記焼結することが、前記焼結中に前記ナノ結晶微粒子の表面および粒界の少なくとも1つで第2の相を形成することをさらに含み、前記第2の相が、前記第2の相中の少なくとも50at.%のMgの含有量を有する、請求項および23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記焼結することが、本質的に外部負荷応力なしで実施される、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記焼結前の時間の少なくとも一部分の間、前記粉末を冷圧することをさらに含む、請求項に記載の方法。
  27. 前記焼結することが、前記粉末を、前記Mgの非存在下でTiを焼結するのに必要な第2の焼結温度より低い第1の焼結温度に加熱することを含む、請求項に記載の方法。
  28. 前記ナノ結晶金属合金が少なくとも95%相対密度を有する、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記焼結ナノ結晶金属合金を形成するための焼結が、本質的に外部負荷応力なしで実施される、請求項22に記載の方法。
  30. 前記第1の焼結温度が、700℃未満またはそれと等しい、請求項3に記載の方法。
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