JP2023509965A - スプレーガイド及び噴霧装置 - Google Patents

Abstract

表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定する、噴霧装置１００において使用されるスプレーガイドが提供される。スプレーガイドは可撓性部を備える。スプレーガイドと、可撓性部２１８を備えるマスキングプレート２００とを備える、又はスプレーガイドを備えるマスキングプレートを備える噴霧装置１００も提供される。
【選択図】図１

Description

本発明は、表面上に噴霧されるマーキング流体の形状を画定するスプレーガイド及び装置に関する。本発明は主に、排他的ではないが、道路、駐車場、工場及びジムの床、スポーツコート及び競技エリア、遊び場並びにスポーツフィールド等の表面に線を噴霧する装置に関する。本発明は、エアロゾル動作デバイスと、安定化及び線幅調整機構とを備える、ホイール付き線引き装置及びその部材に更に関する。

既知の噴霧装置又は線引き装置は、線引き流体の従来のエアロゾルを備え（ディップチューブは備えない）、エアロゾルは、エアロゾルノズルが開くようにトリガーされると、装置が走行中の表面の線としてマーキング流体が下向きに噴霧されるように、ホイール付きキャリッジに逆向きに取り付けられる。

このような装置に関連する１つの問題は、噴霧された状態のマーキング流体のパターン及び分布に起因して、噴霧された線は、はっきりした縁部の鮮明度が欠けている可能性があることである。典型的には、これは、或る形態のスプレーガイド、マスク、又はシールドによって、マーキング流体の横噴霧を制限するように制御されてきた。しかしながら、このようなスプレーガイド、マスク、又はシールドは、噴霧されたマーキング流体の「滴」を蓄積し、その後、滴が噴霧された線から外にはみ出るおそれがある。

このような装置に関連する別の問題は、側方安定性が欠けていることである。最も単純な線引き装置は、一対のホイールを備え、ホイールの間で線引き流体が噴霧される。ホイールは線幅を設定し、したがって共に近づくと側方安定性が欠ける。これにより、キャリッジが走行中に「揺動」し、結果として、例えば曲がりくねった線が生じることになる。安定化ホイールを追加すると、壁又は他の同様の障害物に近接して線を噴霧する能力が制限されるおそれがある。

更なる問題は、通常、噴霧ノズルを固定の取付け部に位置付けし、その後、ばね荷重ノズル弁を開くためにエアロゾル缶の本体を取付け部に対して下に押し付けることによって、エアロゾルが動作することである。これは結果として、例えば、噴霧装置が噴霧対象の表面内の又は表面上の起伏に接した際、思いがけずエアロゾル缶に加わる下向きの力が小さかったとしても、偶発的にエアロゾルが排出されるおそれがある。

したがって、本発明の目的は、表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定するスプレーガイド又はマスクを改善することである。本発明の更なる目的は、例えば、洗浄しやすいスプレーガイド又はマスクを提供することである。本発明の幾つかの態様において、修理しやすいスプレーガイド又はマスクを提供することが目的である。本発明の幾つかの態様において、表面上に縁部がより鮮明な線引きを行うことが可能な噴霧装置を提供することが目的である。本発明の幾つかの態様において、噴霧される流体等の浪費を削減する噴霧装置を提供することが目的である。

また、本発明の目的は、ホイール付き線引き装置の操縦を改善すること、特に凸凹表面上での安定性をより良好にすること等によって、上記装置の安定器を改善することである。

本発明の態様は、噴霧装置において使用され、表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定するスプレーガイドであって、可撓性部を備えるスプレーガイドを提供する。

これにより、スプレーガイドの一部、具体的には可撓性部を、噴霧対象の表面に対して近位に配置する、又は更には接触することができ、これにより、スプレーガイドと噴霧対象の表面との間の隙間が低減されるという利点がもたらされる。したがって、縁部がより鮮明な線を噴霧することができる。さらに、スプレーガイドが洗浄しやすくなり得る、使用時に損傷を受けにくくなり得る等がある。

或る特定の実施の形態において、スプレーガイドの可撓性部は、動作時に、噴霧対象の表面に最も近いスプレーガイドの部分に少なくとも配設される。

これにより、噴霧対象の表面とスプレーガイドとの間の隙間を低減し、これにより、噴霧される線の縁部がより鮮明になるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、スプレーガイドは係合機構を備え、係合機構により、噴霧装置又は噴霧装置のマスキングプレートとの分離可能な係合が可能になる。

すなわち、或る特定の実施の形態において、スプレーガイドは係合機構を備える。係合機構により、噴霧装置との分離可能な係合を可能にすることができる。係合機構により、噴霧装置のマスキングプレートとの分離可能な係合を可能にすることができる。

幾つかの実施の形態において、スプレーガイドを噴霧装置又は噴霧装置のマスキングプレートに分離可能に係合する係合機構は開口を含む。開口は、噴霧装置又は噴霧装置のマスキングプレートの１つ以上の対応するペグを受けるように構成することができる。幾つかの実施の形態において、スプレーガイドを噴霧装置又は噴霧装置のマスキングプレートに分離可能に係合する係合機構はねじ山付き開口を含む。ねじ山付き開口は、噴霧装置又は噴霧装置のマスキングプレートの１つ以上の対応するねじ山付きペグ、ボルト等を受けるように構成することができる。幾つかの実施の形態において、スプレーガイドを噴霧装置又は噴霧装置のマスキングプレートに分離可能に係合する係合機構は、押し込み機構、摩擦嵌合機構、又はスナップ嵌合機構を含む。

これにより、スプレーガイドは、メンテナンス、洗浄又は修理のために容易に交換可能であるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、噴霧対象の表面に向かって内向きに傾斜する。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、使用時にマーキング流体路に向かって内向きに傾斜する。或る特定の実施の形態において、可撓性部は、可撓性部のスプレーを向く側が傾斜する。すなわち、或る特定の実施の形態において、可撓性部と鉛直線、すなわち長手方向軸との間に角度が形成される。この角度は傾斜角とみなすことができる。或る特定の実施の形態において、可撓性部の表面は内向きに傾斜する。或る特定の実施の形態において、可撓性部の表面は、使用時にマーキング流体路に向かって内向きに傾斜する。或る特定の実施の形態において、可撓性部の表面は、可撓性部のスプレーを向く側が傾斜する。

これにより、マーキング流体をより正確に指向することができるため、噴霧される線の縁部がより鮮明になるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、鉛直線から０度～２０度の間で傾斜する。すなわち、鉛直軸又は長手方向軸に対して、０度～２０度の間の角度又は傾斜角が形成される。すなわち、０度～２０度の間（０度及び２０度の双方を除く）の角度又は傾斜角を形成することができる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、０度～２０度の角度で傾斜する。幾つかの例において、可撓性部は、０度～２０度の角度（０度を除き、２０度は含む）で傾斜する。傾斜角は、０度、５度、１０度若しくは１５度、又はその間の任意の整数の下限を有してもよい。傾斜角は、５度、１０度、１５度若しくは２０度、又はその間の任意の整数の上限を有してもよい。幾つかの例において、可撓性部は、０度、５度、１０度、１５度若しくは２０度、又はその間の任意の整数の角度で傾斜することができる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、鉛直線から５度傾斜する。或る特定の実施の形態において、可撓性部は、可撓性部のスプレーを向く側が鉛直線から５度傾斜する。或る特定の実施の形態において、可撓性部は、可撓性部の片側が鉛直線から５度傾斜する。

これにより、マーキング流体をより正確に指向することができるため、噴霧される線の縁部がより鮮明になるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、少なくとも１つの歯を備える。

歯は、使用時に噴霧対象のエリアに向かって概ね下側方向に延在する任意の突起とすることができる。換言すれば、少なくとも１つの歯は、使用時に概ね下側方向に延在する。少なくとも１つの歯は、可撓性部の下縁部上で概ね下側方向に延在して位置決めされることが適切である。幾つかの実施の形態において、可撓性部は、可撓性部の下側部分に配設される少なくとも１つの歯を備える。幾つかの実施の形態において、スプレーガイドは、スプレーガイドの下側部分に配設される少なくとも１つの歯を備える。

これにより、噴霧対象の表面とスプレーガイドとの間の隙間を低減することができるという利点がもたらされる。例えば、塗料がスプレーガイドから地面に連続的に流れることができるようになることにより、表面に均一な量のマーキング流体が提供される。さらに、歯は、使用時に噴霧対象の表面と接触し、これにより、隙間をなくすこと及び／又はマーキング流体による噴霧対象の表面のブラッシングを可能にすることができる。したがって、歯によって、噴霧される線の縁部がより鮮明になる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、複数の歯を備える。

幾つかの実施の形態において、可撓性部は３つの歯を備える。幾つかの実施の形態において、可撓性部は５つの歯を備える。幾つかの実施の形態において、可撓性部は７つの歯を備える。幾つかの実施の形態において、可撓性部は１つ～１０個の歯を備える。幾つかの実施の形態において、可撓性部は３つ～７つの歯を備える。

或る特定の実施の形態において、歯は、可撓性部の下面、表面又は面から噴霧対象の表面に向かって延在する。幾つかの実施の形態において、可撓性部は、可撓性部の下側部分に配設される複数の歯を備える。幾つかの実施の形態において、スプレーガイドは、スプレーガイドの下側部分に配設される複数の歯を備える。幾つかの実施の形態において、歯は列をなす。幾つかの実施の形態において、歯は、可撓性部又はスプレーガイドの本体の下縁部から突出する。歯の列は、歯が列をなして前後に配設されるようなものとすることができることが適切であり、歯の列は、使用時の進行方向に対して平行な長手方向軸を有する。

これにより、マーキング流体が可撓性部の２つ以上の領域に沿って分配されるため、可撓性部の複数の領域に沿って均一な量のマーキング流体が提供され、これにより、噴霧される線の縁部がより鮮明になるという利点がもたらされる。各歯は、或る量のマーキング流体を保持することができる。

或る特定の実施の形態において、歯は鉛直長さが等しい。すなわち、各歯又は複数の歯は、鉛直長さが他の歯に対して等しい又は実質的に等しい、すなわち、同一又は実質的に同一でもよい。

或る特定の実施の形態において、歯は鉛直長さが異なる。すなわち、各歯又は複数の歯はそれぞれ、鉛直長さが他の歯に対して等しくない、すなわち、同一でない、すなわち異なるものでもよい。

幾つかの実施の形態において、歯は長さが等しい。換言すれば、歯は、可撓性部又はスプレーガイドの本体から等しい距離だけ突出する。

幾つかの実施の形態において、歯は長さが等しくない。換言すれば、複数の歯のうちの少なくとも１つの歯は、可撓性部又はスプレーガイドの本体から、少なくとも１つの他の歯とは異なる距離だけ突出する。

或る特定の実施の形態において、単数又は複数の中央歯が設けられ、単数又は複数の中央歯は、使用時の進行方向に対して、鉛直方向において、可撓性部の前端部又は後端部における単数又は複数の歯よりも長い。

すなわち、前端部において第１の歯又は第１のセットの歯が、後端部において第２の歯又は第２のセットの歯が側に位置する単数又は複数の中央歯を設けることができる。前端部とは、使用時の進行方向に対して前部に最も近い可撓性部の端部を表す。後端部とは、使用時の進行方向に対して前部から最も遠い可撓性部の端部を表す。「側に位置する」という用語は、単数又は複数の中央歯が、単数又は複数の中央歯の各側部に隣接する歯を備えることを表す。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は３つの歯を備え、中央歯は他の２つの歯よりも長い。幾つかの実施の形態において、可撓性部は５つの歯を備え、中央歯は他の４つの歯よりも長い。幾つかの実施の形態において、可撓性部は５つの歯を備え、３つの中央歯は、歯の列のうち、前部の歯よりも長く、後部の歯よりも長い。

或る特定の実施の形態において、複数の歯は、使用時の噴霧装置の通常の進行方向に延在する長手方向軸に沿って画定され、複数の歯は、前端部及び後端部における少なくとも１つの周縁歯が側に位置する少なくとも１つの中央歯を含み、この単数の中央歯又は各中央歯は、鉛直長さが前端部及び後端部の各周縁歯よりも長い。前端部とは、使用時の進行方向に対して前部に最も近い可撓性部の端部を表す。後端部とは、使用時の進行方向に対して前部から最も遠い可撓性部の端部を表す。「側に位置する」という用語は、少なくとも１つの中央歯が、少なくとも１つの中央歯の各側部に隣接する単数又は複数の歯を備えることを表す。

これにより、マーキング流体が主に可撓性部の中央に指向される場合、相対的に長い単数又は複数の中央歯を有する実施の形態において、マーキング流体を長い方の歯に指向することができるという利点がもたらされる。

これにより、外側の歯に供給されるマーキング流体が少ないため、単数又は複数の中央歯と比較して外側の歯が乾燥する可能性が高い場合、短い方の外側の歯が、塗布されるマーキング流体と接触する可能性が低くなるという利点がもたらされる。接触すると、目に見えない刻み目又は欠陥が生じるおそれがある。

或る特定の実施の形態において、単数の歯又は各歯は、弾性的に変形可能、可撓性等である。

これにより、歯が屈曲し、噴霧対象の表面の起伏をなぞることができるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、噴霧対象の表面に向かって内向きに傾斜する。

或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、使用時にマーキング流体路に向かって内向きに傾斜する。或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、可撓性部のスプレーを向く側が傾斜する。すなわち、或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯と鉛直線、すなわち歯の鉛直軸又は長手方向軸との間に角度が形成される。この角度は傾斜角とみなすことができる。或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯の表面は内向きに傾斜する。或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯の表面は、使用時にマーキング流体路に向かって内向きに傾斜する。或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯の表面は、単数又は複数の歯のスプレーを向く側が傾斜する。

これにより、マーキング流体をより正確に指向することができるため、噴霧される線の縁部がより鮮明になるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、鉛直線から０度～２０度の間で傾斜する。すなわち、鉛直軸又は長手方向軸に対して、０度～２０度の間の角度が形成される。すなわち、０度～２０度の間（０度及び２０度の双方を除く）の角度又は傾斜角を形成することができる。

或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、０度～２０度の角度で傾斜する。幾つかの例において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、０度～２０度の角度（０度を除き、２０度は含む）で傾斜する。単数の歯、幾つかの歯又は各歯の傾斜角は、０度、５度、１０度若しくは１５度、又はその間の任意の整数の下限を有してもよい。単数の歯、幾つかの歯又は各歯の傾斜角は、５度、１０度、１５度若しくは２０度、又はその間の任意の整数の上限を有してもよい。幾つかの例において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、０度、５度、１０度、１５度若しくは２０度、又はその間の任意の整数の角度で傾斜することができる。

或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、鉛直線から５度傾斜する。或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、可撓性部のスプレーを向く側が鉛直線から５度傾斜する。或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、可撓性部の片側が鉛直線から５度傾斜する。

これにより、マーキング流体をより正確に指向することができるため、噴霧される線の縁部がより鮮明になるという利点がもたらされる。

幾つかの実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、非粘着性材料を含む。

或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、シリコーンを含む。或る特定の実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は、シリコーン材料を含む。

幾つかの実施の形態において、可撓性部は非粘着性材料を含む。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、シリコーン材料を含む。或る特定の実施の形態において、可撓性部は、シリコーン材料を含む。

或る特定の実施の形態において、シリコーン材料は硬化シリコーンゴムを含む。

単数の歯、幾つかの歯若しくは各歯、可撓性部、又は、単数の歯、幾つかの歯若しくは各歯及び可撓性部の双方が、非粘着性材料、例えばシリコーンを含む実施の形態において、これにより、単数の歯若しくは各歯、可撓性部、又は、単数の歯若しくは各歯及び可撓性部の双方上に又はこれらに対してマーキング流体があまり付着しないため、噴霧対象の表面にマーキング流体の連続流が提供され、これにより、マーキング流体が均一に塗布され、結果として表面上の線引きの縁部がより鮮明になるという利点がもたらされる。

単数の歯、幾つかの歯若しくは各歯、可撓性部、又は、単数の歯、幾つかの歯若しくは各歯及び可撓性部の双方が、非粘着性材料、例えばシリコーンを含む実施の形態において、これにより、単数の歯若しくは各歯、可撓性部、又は、単数の歯若しくは各歯及び可撓性部の双方上にマーキング流体が乾燥しても強力に付着しないため、乾燥したマーキング流体を、例えば削り取り又は屈曲等の機械的手段によって可撓性部又は歯から容易に除去することができ、これにより洗浄薬品の使用が抑えられるという利点がもたらされる。

単数の歯、幾つかの歯若しくは各歯、可撓性部、又は、単数の歯、幾つかの歯若しくは各歯及び可撓性部の双方が、表面エネルギーが低い材料、例えばシリコーンを含む実施の形態において、これにより、単数の歯若しくは各歯、可撓性部、又は、単数の歯若しくは各歯及び可撓性部の双方の表面をマーキング流体が濡らさないため、マーキング流体が歯又は可撓性部から流れ、表面に濡れ広がることがないという利点がもたらされる。表面に濡れ広がった場合、マーキング流体の乾燥が促進されてしまう。これには、単数の歯若しくは各歯、可撓性部、又は、単数の歯若しくは各歯及び可撓性部の双方上での乾燥したマーキング流体の堆積が削減され、これらの部品及び特徴部の性能が洗浄の合間の長期間にわたって一貫するという利点がある。そのため、機器の動作の長期間にわたって、表面上の線引きの縁部がより鮮明に維持される。

幾つかの実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は可撓性材料を含む。幾つかの実施の形態において、単数の歯、幾つかの歯又は各歯は可撓性である。幾つかの実施の形態において、可撓性材料は、６０のショア硬さＡを有する。

或る特定の実施の形態において、シリコーン材料は、６０のショア硬さＡを有する。すなわち、単数の歯又は各歯は、６０のショア硬さＡを有するシリコーン材料を含むことができる。加えて又は代替的に、可撓性材料は、６０のショア硬さＡを有するシリコーン材料を含むことができる。

これにより、単数の歯、幾つかの歯若しくは各歯、可撓性部、又は、単数の歯、幾つかの歯若しくは各歯及び可撓性部の双方が良好な剛性を有するため、シリコーン部品がスプレーガイドに良好に取り付けられるという利点がもたらされる。さらに、シリコーン部品は、屈曲することで、乾燥したマーキング流体を除去することができることから洗浄しやすく、これにより、洗浄薬品の必要性が抑えられる。

或る特定の実施の形態において、スプレーガイドは、少なくとも１つのフィンを更に備える。或る特定の実施の形態において、フィンはスプレーガイドと同じ材料としてもよい。代替的には、幾つかの実施の形態において、フィンはスプレーガイドとは異なる材料としてもよい。幾つかの実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、スプレーガイドの１つの側部から垂直方向にスプレーガイドから延在する。幾つかの実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、スプレーガイドのマーキング流体側から垂直方向に延在する。

これにより、本来は噴霧対象の表面に向かって指向されないマーキング流体が、使用時に、可撓性材料に向かって、ひいては噴霧対象の表面に向かって指向されるという利点がもたらされる。したがって、マーキング流体の浪費が削減される。さらに、フィンは、マーキング流体の連続流を提供することに貢献するため、マーキング流体が可撓性部上で乾燥しない。噴霧対象の表面に対する流体の連続流により、マーキング流体が均一に塗布され、表面上の線引きの縁部がより鮮明になる。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、三角形状を有する。代替的な実施の形態において、フィンは他の形状、例えば、矩形、半円形、又は正方形を有する。

これにより、マーキング流体を特定の領域に正確に指向することができるため、噴霧対象の表面に向けたマーキング流体の流れが最適化されるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、スプレーガイドのスプレーを向く側に位置する。

或る特定の実施の形態において、スプレーガイドは２つのフィンを備える。２つのフィンを備えるスプレーガイドは、マーキング流体を正しいエリアに指向する一助となることが有利である。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、スプレーガイドから垂直方向に延在し、少なくとも１つのフィンは、使用時のスプレーガイドの方向において、スプレーガイドのスプレーを向く側に沿って鉛直方向に延在する。すなわち、或る特定の実施の形態において、スプレーガイドから延在する少なくとも１つのフィンは、鉛直線、すなわち長手方向軸と実質的に同軸である。すなわち、少なくとも１つのフィンは、スプレーガイドから外向きに延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、可撓性部から垂直方向に延在し、少なくとも１つのフィンは、使用時の可撓性部の方向において、可撓性部のスプレーを向く側に沿って鉛直方向に延在する。すなわち、或る特定の実施の形態において、可撓性部から延在する少なくとも１つのフィンは、鉛直線又は長手方向軸と実質的に同軸である。すなわち、少なくとも１つのフィンは、少なくとも１つの可撓性部から外向きに延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から或る角度で鉛直方向に延在する。

これにより、マーキング流体が少なくとも１つのフィンによって収集され、可撓性部に向かって指向されるため、マーキング流体の連続流又は安定した流れが可撓性部に塗布されるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度鉛直方向に延在する。すなわち、少なくとも１つのフィンは、実質的に鉛直方向に延在し、水平線、すなわち、鉛直線又は長手方向軸に対して垂直な横断方向軸に対して６０度～７０度の角度を形成する。形成される角度は６０度を含んでもよい。形成される角度は６０度を除いてもよい。形成される角度は７０度を含んでもよい。形成される角度は７０度を除いてもよい。幾つかの実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度の間で鉛直方向に延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６８度鉛直方向に延在する。

これにより、マーキング流体が可撓性部に向かって、改善した流速で連続的に又は安定して指向されるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、スプレーガイド内に一体的に形成される。

本発明の態様は、本明細書に記載のスプレーガイドを備えるマスキングプレートも提供する。

本発明の態様は、本明細書に記載のマスキングプレート又は本明細書に記載のスプレーガイドを備える噴霧装置を更に提供する。

本発明の態様は、表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定する噴霧装置であって、マーキング流体が噴霧されるノズルと、ノズルから噴霧される噴霧マーキング流体の縁部を画定する少なくとも１つのマスキングプレートとを備え、少なくとも１つのマスキングプレートは可撓性部を備える、噴霧装置を更に提供する。

これにより、マスキングプレートの一部、具体的には可撓性部を、噴霧対象の表面に対して近位に配置する、又は更には接触することができ、これにより、マスキングプレートと噴霧対象の表面との間の隙間が低減されるという利点がもたらされる。したがって、縁部がより鮮明な線を噴霧することができる。さらに、装置が洗浄しやすくなり得る、使用時の損傷を受けにくくなり得る等がある。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、本明細書に記載のスプレーガイド、例えば、可撓性部を備えるスプレーガイドを備える。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、使用時には、マスキングプレート上の、噴霧対象の表面に最も近いマスキングプレートの部分において位置決めされる。

これにより、噴霧対象の表面とマスキングプレートとの間の隙間を低減し、これにより、噴霧される線の縁部がより鮮明になるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、少なくとも１つのマスキングプレートに分離可能に係合される部材の少なくとも一部である。

これにより、マスキングプレートは、メンテナンス、洗浄又は修理のために容易に交換可能であるという利点がもたらされる。

幾つかの実施の形態において、可撓性部をマスキングプレートに分離可能に係合する分離可能な係合機構はペグを含む。幾つかの実施の形態において、可撓性部をマスキングプレートに分離可能に係合する分離可能な係合機構は開口を含む。幾つかの実施の形態において、可撓性部をマスキングプレートに分離可能に係合する分離可能な係合機構はねじ山付き開口を含む。幾つかの実施の形態において、可撓性部をマスキングプレートに分離可能に係合する分離可能な係合機構は、押し込み機構、摩擦嵌合機構、又はスナップ嵌合機構を含む。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は２つのマスキングプレートを備え、各マスキングプレートは可撓性部を備える。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は２つのマスキングプレートを備え、各マスキングプレートは、本明細書に記載のスプレーガイド、例えば、可撓性部を備えるスプレーガイドを備える。

これにより、噴霧される線の両縁部の鮮明さを増大することができるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置及び／又は噴霧装置のマスキングプレートの製造中、噴霧装置に嵌合する際のマスキングプレートの向きに応じて可撓性部を製造することができるため、マスキングプレートは、使用時のマーキング流体噴霧路の各側に嵌合することができる。これにより、スプレーマスクが、例えばマーキング流体噴霧路の左に嵌合されるのか右に嵌合されるのかに関係なく、製造を容易にすることが可能になる。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのマスキングプレートは、少なくとも１つのフィンを備える。或る特定の実施の形態において、フィンはマスキングプレートと同じ材料としてもよい。代替的には、幾つかの実施の形態において、フィンはマスキングプレートとは異なる材料としてもよい。幾つかの実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、マスキングプレートの１つの側部から垂直方向にマスキングプレートから延在する。幾つかの実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、マスキングプレートのマーキング流体側から垂直方向に延在する。

これにより、本来は噴霧対象の表面に向かって指向されないマーキング流体が、使用時に、可撓性材料に向かって、ひいては噴霧対象の表面に向かって指向されるという利点がもたらされる。したがって、マーキング流体の浪費が削減される。さらに、フィンは、マーキング流体の連続流を提供することに貢献するため、マーキング流体が可撓性部上で乾燥しない。噴霧対象の表面に対する流体の連続流により、マーキング流体が均一に塗布され、表面上の線引きの縁部がより鮮明になる。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、三角形状を有する。代替的な実施の形態において、フィンは他の形状、例えば、矩形を有する。

これにより、マーキング流体を特定の領域に正確に指向することができるため、噴霧対象の表面に向けたマーキング流体の流れが最適化されるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、マスキングプレートのスプレーを向く側に位置する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのマスキングプレートは２つのフィンを備える。２つのフィンを備えるマスキングプレートは、マーキング流体を正しいエリアに指向する一助となることが有利である。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、マスキングプレートから垂直方向に延在し、少なくとも１つのフィンは、使用時のマスキングプレートの方向において、マスキングプレートのスプレーを向く側に沿って鉛直方向に延在する。すなわち、或る特定の実施の形態において、マスキングプレートから延在する少なくとも１つのフィンは、鉛直線又は長手方向軸と実質的に同軸である。すなわち、少なくとも１つのフィンは、少なくとも１つのマスキングプレートから外向きに延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から或る角度で鉛直方向に延在する。

これにより、マーキング流体が少なくとも１つのフィンによって収集され、可撓性部に向かって指向されるため、マーキング流体の連続流又は安定した流れが可撓性部に塗布されるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度鉛直方向に延在する。すなわち、少なくとも１つのフィンは、実質的に鉛直方向に延在し、水平線、すなわち、鉛直線又は長手方向軸に対して垂直な横断方向軸に対して６０度～７０度の角度を形成する。形成される角度は６０度を含んでもよい。形成される角度は６０度を除いてもよい。形成される角度は７０度を含んでもよい。形成される角度は７０度を除いてもよい。幾つかの実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度の間で鉛直方向に延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６８度鉛直方向に延在する。

これにより、マーキング流体が可撓性部に向かって、改善した流速で連続的に又は安定して指向されるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、マスキングプレート１つ当たり２つのフィンを、水平線から或る角度で可撓性部の上方で離隔して備え、可撓性部に近い２つのフィンの間の距離は、可撓性部から遠い２つのフィンの間の距離よりも短くなっている。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は少なくとも２つのフィンを備え、少なくとも２つのフィンは、少なくとも２つのフィン及びマスキングプレートの一部が部分的に漏斗形状を形成するように構成される。

幾つかの実施の形態において、単数のフィン又は各フィンは、低表面エネルギー及び非粘着性特性を有する材料を含む。

或る特定の実施の形態において、単数のフィン又は各フィンは、シリコーン材料を含む。

或る特定の実施の形態において、単数のフィン又は各フィンは、ＬＤＰＥ（低密度ポリエチレン）材料を含む。

これにより、マーキング流体が単数のフィン又は各フィンの表面を濡らさないため、マーキング流体の連続流を可撓性部に提供することができ、これにより、マーキング流体が均一に塗布され、表面上の線引きの縁部がより鮮明になるという利点がもたらされる。

加えて、これにより、単数のフィン又は各フィンにマーキング流体が乾燥しても強力に付着しないため、乾燥したマーキング流体を、例えば表面の削り取り又は屈曲等の機械的手段によって単数のフィン又は各フィンから容易に除去することができ、これにより洗浄薬品の使用が抑えられるという利点がもたらされる。

幾つかの実施の形態において、単数のフィン又は各フィンは、可撓性材料を含む。

或る特定の実施の形態において、単数のフィン又は各フィンは、６０のショア硬さＡを有するシリコーン材料を含む。

これにより、単数のフィン又は各フィンが良好な剛性を有するため、シリコーン部品がマスキングプレートに良好に取り付けられるという利点がもたらされる。さらに、単数のシリコーンフィン又は各シリコーンフィン部品は、屈曲することで、乾燥したマーキング流体を除去することができることから洗浄しやすく、これにより、洗浄薬品の必要性が抑えられる。

幾つかの実施の形態において、単数のフィン又は各フィンは、マスキングプレート又は可撓性部に分離可能に取り付けられる。幾つかの代替的な実施の形態において、フィン及びマスキングプレートは一体である。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのマスキングプレートはポインターを備える。或る特定の実施の形態において、マスキングプレートはポインターを備える。幾つかの実施の形態において、ポインターは、マーキング、矢印等の視覚的な印を含むことができる。幾つかの実施の形態において、ポインターは、使用時の進行方向に対してマスキングプレートの前端部から延在する。

これにより、使用者が噴霧される線の意図した縁部を視覚的に識別することができるという利点がもたらされる。

本発明の別の態様によれば、テーパー状の端部を有する細長い可撓性部を備えるポインターが提供される。

ポインターは分離可能なポインターとすることができる。幾つかの実施の形態において、ポインターは分離可能なポインターを含む。幾つかの実施の形態において、ポインターはマスキングプレートに分離可能に取り付けられる。幾つかの実施の形態において、ポインターは装置に分離可能に取り付けられる。

代替的には、ポインターは、マスキングプレート又は装置自体の任意の部分に固定してもよい。

幾つかの実施の形態において、装置は、それぞれがポインターを備える２つのマスキングプレートを備える。２つのポインターは、流体スプレーが噴霧される側縁部を示すことが有利である。

或る特定の実施の形態において、ポインターは少なくとも１つのマスキングプレートに分離可能に取り付けられる。特定の例において、ポインターは、使用時の進行方向に対して、少なくとも１つのマスキングプレートの前端部に分離可能に取り付けることができる。

或る特定の実施の形態において、ポインターは、装置、例えば装置の本体に分離可能に取り付けられる。特定の例において、ポインターは、使用時の進行方向に対して、装置、例えば装置の本体の前端部に分離可能に取り付けることができる。

これにより、ポインターを容易に取り外す又は交換することができるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、ポインターは、使用時に、噴霧対象の表面に係合することができるように構成される。幾つかの実施の形態において、例えば、ポインターは可撓性材料を含む。幾つかの実施の形態において、ポインターは橇形状を有する。幾つかの実施の形態において、ポインターは湾曲した端部を有する。ポインターが湾曲した又は橇形状の縁部を有する場合、引っかかることなく起伏を乗り越えることができる。

ポインターの前部が反り、可撓性材料又は設計を有する橇設計を有することにより、ポインターを地面に可能な限り接近して位置決めすることが可能になる。ポインターは屈曲し、表面の起伏を乗り越えることができる。

ポインターは、例えば、マーキングされた線の片側を示すために装置の片側においてマスキングプレート、又は可撓性部に取り付けることができる。どちらの側を使用するかという使用者の好みは、例えば、使用者が右利きであるか左利きであるかという好みを使用者が有するか否かであり得る。例えば、右利きの使用者は、線の縁部がポインターの先端とともに視野に入るように左側にポインターを置くことを好む可能性がある。

本明細書において説明したポインターの特徴により、視差効果を低減することと、マーキングされる線の縁部とポインター位置との相関をより正確にすることとの一助となることが有利である。

或る特定の実施の形態において、ポインターは少なくとも１つのマスキングプレートに分離可能に取り付けられる。特定の例において、ポインターは、使用時の進行方向に対して、少なくとも１つのマスキングプレートの前端部に分離可能に取り付けることができる。

或る特定の実施の形態において、ポインターは、装置、例えば装置の本体に分離可能に取り付けられる。特定の例において、ポインターは、使用時の進行方向に対して、装置、例えば装置の本体の前端部に分離可能に取り付けることができる。

これにより、ポインターを容易に取り外す又は交換することができるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、ポインターは、少なくとも１つのマスキングプレートから噴霧対象の表面に向かって延在する可撓性ストラップを備える。

或る特定の実施の形態において、ポインターは、装置、例えば装置の本体から噴霧対象の表面に向かって延在する可撓性ストラップを備える。

或る特定の実施の形態において、ポインターは、可撓性ストラップの遠位端部に向かうホイールを備え、ホイールは使用時に噴霧対象の表面に接触することができるようになっている。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、噴霧されるマーキング流体を指向するように配置されるガス流システムを備える。

これにより、可撓性部に蓄積するマーキング流体が噴霧対象の表面に向かって吹かれるため、表面上の線引きの縁部がより鮮明になるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、少なくとも１つのマスキングプレート内で一体的に形成される。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、安定化アームを更に備える。安定化アームは安定化ホイールを備える。

これにより、噴霧装置が、使用時に噴霧対象の表面内又は表面上の起伏に対して安定化するという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、安定化アームは、使用時の噴霧装置の進行方向に対して、噴霧装置の後部に位置する。

これにより、典型的には前端部よりも軽量であるため、使用時の思いがけない動きが生じやすい噴霧装置の後端部が安定化するという利点がもたらされる。安定化アームを装置の後部に置くことにより、前方視野が遮られないことが支援されることが有利である。

或る特定の実施の形態において、安定化ホイールは、安定化アームの外を向く側に位置する。

これにより、安定化ホイールが表面に塗布されるマーキング流体から距離を置くため、表面に塗布されるマーキング流体の汚れが防止されるという利点がもたらされる。

幾つかの実施の形態において、前輪の対又は後輪の対の間のホイールベースの幅は、例えば、５センチメートル～１００センチメートルの範囲内とすることができる。幾つかの実施の形態において、後輪又は安定化ホイールは、７センチメートル～５０センチメートルの間のホイールベースを有する。幾つかの実施の形態において、安定化ホイールは、マーキング流体が作成する線の幅よりも１０センチメートル大きいホイールベースを有する。

幾つかの実施の形態において、装置は、作成されるマーキング線の所望の幅に対応する幅設定を有する。５センチメートルの線幅設定であれば、１５センチメートルのホイールベースとすることができる。１０センチメートルの線幅設定であれば、２５センチメートルのホイールベースとすることができる。

或る特定の実施の形態において、安定化アームは、水平面において揺動するように旋回可能に取り付け及び配置される。

これにより、安定化アームの旋回運動によって噴霧装置を操縦することができるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、安定化アームを水平面内の或る位置へと係止するように配置される係止機構を更に備える。

これにより、噴霧装置を使用して円形のマーキングを容易かつ正確に噴霧することができるという利点がもたらされる。

或る特定の実施の形態において、安定化アーム又は安定化ホイールは、懸架機構を備える。幾つかの実施の形態において、安定化アーム又は安定化ホイールの懸架機構は、ばね又は弾性材料を含む。幾つかの実施の形態において、安定化ホイールの懸架機構は、湾曲した可撓性スポークを含む。幾つかの実施の形態において、安定化ホイールの懸架機構は、湾曲したスポークを含み、湾曲したスポークは弾性材料を含む。

或る特定の実施の形態において、安定化ホイールは、湾曲した可撓性スポークを備える。

これにより、安定化ホイールが懸架及び防振をもたらすという利点がもたらされる。したがって、噴霧装置は、特に、凸凹表面、すなわち表面内又は表面上の起伏に対して、使用時の安定性が改善される。

或る特定の実施の形態において、安定化アームは、噴霧装置の進行方向とは正反対に延在するように付勢される。

これにより、安定化アームが関節運動に抵抗するため、直線を噴霧する際の安定性が改善されるという利点がもたらされる。

本発明の他の態様において、表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定する噴霧装置であって、マーキング流体が噴霧されるノズルと、ノズルから噴霧される噴霧マーキング流体の縁部を画定する少なくとも１つのマスキングプレートとを備え、少なくとも１つのマスキングプレートは少なくとも１つのフィンを備える、噴霧装置が提供される。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、三角形状を有する。

フィンが三角形状である或る特定の実施の形態においては、幾つかの特定の実施の形態において、三角形状のフィンの１辺はマスキングプレートに沿って延在し、フィンの１辺は使用時にはフィンの頂部でマスキングプレートから垂直方向に延在し、第３の辺は、マスキングプレートから最も遠く、使用時に向けられるように、この表面が底部に向かって下がるにつれてマスキングプレートに対して内向きにテーパー状になる。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、マスキングプレートのスプレーを向く側に位置する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのマスキングプレートは２つのフィンを備える。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、可撓性部から鉛直方向に離れるように可撓性部から延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から或る角度で鉛直方向に延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度鉛直方向に延在する。すなわち、少なくとも１つのフィンは、実質的に鉛直方向に延在し、水平線、すなわち、鉛直線又は長手方向軸に対して垂直な横断方向軸に対して６０度～７０度の角度を形成する。形成される角度は６０度を含んでもよい。形成される角度は６０度を除いてもよい。形成される角度は７０度を含んでもよい。形成される角度は７０度を除いてもよい。幾つかの実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度の間で鉛直方向に延在する。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、マスキングプレート１つ当たり２つのフィンを、水平線から或る角度で可撓性部の上方で離隔して備え、可撓性部に近い２つのフィンの間の距離は、可撓性部から遠い２つのフィンの間の距離よりも短くなっている。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は少なくとも２つのフィンを備え、少なくとも２つのフィンは、少なくとも２つのフィン及びマスキングプレートの一部が部分的に漏斗形状を形成するように構成される。

或る特定の実施の形態において、単数のフィン又は各フィンは、シリコーン材料を含む。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、安定化アームを更に備える。安定化アームは安定化ホイールを備える。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、噴霧されるマーキング流体を指向するように配置されるガス流システムを備える。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのマスキングプレートは、本明細書に記載のスプレーガイドを備える。例えば、幾つかの実施の形態において、少なくとも１つのマスキングプレートは、可撓性部を備えるスプレーガイドを備える。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのマスキングプレートは可撓性部を備える。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、動作時には、マスキングプレート上の、噴霧対象の表面に最も近いマスキングプレートの部分において位置決めされる。

これにより、マスキングプレートを含む可撓性部を噴霧対象の表面に近接して使用することが可能であることが有利である。仮に可撓性部が隆起又は他の物体にぶつかったとしても、形状が変形して、損傷を残すことなく元の形状に戻ることができるため、装置、マスキングプレート及び可撓性部を噴霧される表面に対して以前よりも遥かに近接して使用することができる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、少なくとも１つのマスキングプレートに分離可能に係合される部材の少なくとも一部である。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、それぞれが可撓性部を備える２つのマスキングプレートを備える。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、噴霧対象の表面に対して内向きに傾斜する。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、鉛直線から０度～２０度の間で傾斜する。すなわち、鉛直軸に対して、０度～２０度の間の角度が形成される。例えば、可撓性部は、０度、５度、１０度、１５度若しくは２０度、又はその間の任意の整数若しくは非整数の角度で傾斜することができる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、鉛直線から５度で傾斜する。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は少なくとも１つの歯を備える。すなわち、可撓性部は１つ以上の歯を備えてもよい。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は複数の歯を備える。すなわち、可撓性部は、１つよりも多くの、すなわち２つ以上の歯を備えてもよい。

或る特定の実施の形態において、歯は鉛直長さが等しい。すなわち、各歯又は複数の歯は、鉛直長さが他の歯に対して等しい、すなわち同一でもよい。

或る特定の実施の形態において、歯は鉛直長さが異なる。すなわち、各歯はそれぞれ、鉛直長さが他の歯に対して等しくない、すなわち同一でない、すなわち異なるものでもよい。

或る特定の実施の形態において、単数の歯又は各歯は、噴霧対象の表面に対して内向きに傾斜する。

或る特定の実施の形態において、可撓性部、単数の歯若しくは各歯、又は可撓性部及び単数の歯若しくは各歯の双方は、鉛直線から０度～２０度の間で傾斜する。すなわち、鉛直軸に対して、０度～２０度の間の角度が形成される。すなわち、０度～２０度の間（０度及び２０度の双方を除く）の角度、すなわち傾斜角を形成することができる。

他の例において、可撓性部は、０度～２０度の角度（０度を除き、２０度は含む）で傾斜する。例えば、可撓性部、単数の歯若しくは各歯、又は可撓性部及び単数の歯若しくは各歯の双方は、０度、５度、１０度、１５度若しくは２０度、又はその間の任意の整数若しくは非整数の角度で傾斜することができる。

或る特定の実施の形態において、可撓性部、単数の歯若しくは各歯、又は可撓性部及び単数の歯若しくは各歯の双方は、鉛直線から５度で傾斜する。

或る特定の実施の形態において、単数又は複数の中央歯は、進行方向に対して、鉛直長さが可撓性部の前端部又は後端部の単数又は複数の歯よりも長い。

或る特定の実施の形態において、歯はシリコーン材料を含む。

或る特定の実施の形態において、可撓性部はシリコーン材料を含む。

或る特定の実施の形態において、シリコーン材料は、６０のショア硬さＡを有する。

本発明の別の態様において、表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定する噴霧装置であって、マーキング流体が噴霧されるノズルと、ノズルから噴霧される噴霧マーキング流体の縁部を画定する少なくとも１つのマスキングプレートと、安定化アームとを備え、安定化アームは安定化ホイールを備える、噴霧装置が提供される。

或る特定の実施の形態において、安定化アームは、動作時の噴霧装置の通常の進行方向に対して、噴霧装置の後部に位置する。

或る特定の実施の形態において、安定化ホイールは、安定化アームの外を向く側に位置する。

或る特定の実施の形態において、安定化アームは、水平面において揺動することができるように旋回可能に取り付けられる。

或る特定の実施の形態において、安定化ホイールは、安定化アームに旋回可能に取り付けられ、安定化ホイールが水平面において揺動することができるようになっている。

或る特定の実施の形態において、安定化ホイールは、湾曲した可撓性スポークを備える。

或る特定の実施の形態において、安定化アームは、進行方向とは正反対に延在するように付勢される。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、安定化アームを水平面内の或る位置へと係止するように配置される係止機構を更に備える。

或る特定の実施の形態において、安定化ホイールはタイヤを含む。

或る特定の実施の形態において、タイヤはゴムを含む。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのマスキングプレートはフィンを備える。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのマスキングプレートは可撓性部を備える。

本発明の別の態様によれば、表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定する噴霧装置において使用されるマスキングプレートであって、動作時には、マスキングプレート上の、噴霧対象の表面に最も近いマスキングプレートの部分に位置する可撓性部を備える、マスキングプレートが提供される。

或る特定の実施の形態において、可撓性部は、少なくとも１つのマスキングプレートに分離可能に係合される部材の少なくとも一部である。

或る特定の実施の形態において、マスキングプレートは少なくとも１つのフィンを備える。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、三角形状を有する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、マスキングプレートのスプレーを向く側に位置する。

或る特定の実施の形態において、マスキングプレートは２つのフィンを備える。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、可撓性部から鉛直方向に離れるように可撓性部から延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から或る角度で鉛直方向に延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度鉛直方向に延在する。すなわち、少なくとも１つのフィンは、実質的に鉛直方向に延在し、水平線、すなわち、鉛直線又は長手方向軸に対して垂直な横断方向軸に対して６０度～７０度の角度を形成する。形成される角度は６０度を含んでもよい。形成される角度は６０度を除いてもよい。形成される角度は７０度を含んでもよい。形成される角度は７０度を除いてもよい。幾つかの実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度の間で鉛直方向に延在する。

或る特定の実施の形態において、マスキングプレートは２つのフィンを備え、２つのフィンは、水平線から或る角度で可撓性部の上方で離隔し、可撓性部に近い２つのフィンの間の距離は、可撓性部から遠い２つのフィンの間の距離よりも短くなっている。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は少なくとも２つのフィンを備え、少なくとも２つのフィンは、少なくとも２つのフィン及びマスキングプレートの一部が部分的に漏斗形状を形成するように構成される。

或る特定の実施の形態において、フィンは、シリコーン材料を含む。

或る特定の実施の形態において、シリコーン材料は、６０のショア硬さＡを有する。

或る特定の実施の形態において、マスキングプレートはポインターを備える。幾つかの例において、ポインターは、マーキング、矢印等の視覚的な印を含むことができる。幾つかの例において、ポインターは、使用時の進行方向に対してマスキングプレートの前端部から延在する。

或る特定の実施の形態において、ポインターはマスキングプレートに分離可能に取り付けられる。特定の実施の形態において、ポインターは、使用時の進行方向に対してマスキングプレートの前端部に分離可能に取り付けることができる。

或る特定の実施の形態において、マスキングプレートは可撓性部を備える。

本発明の別の態様において、表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定する噴霧装置において使用されるマスキングプレートであって、マスキングプレートの意図したスプレーを向く側に位置決めされるフィンを備え、フィンは、噴霧対象の表面に最も近いマスキングプレートの下側部分から鉛直方向に延在する、マスキングプレートが提供される。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、三角形状を有する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、マスキングプレートのスプレーを向く側に位置する。

或る特定の実施の形態において、マスキングプレートは２つのフィンを備える。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、可撓性部から鉛直方向に離れるように可撓性部から延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から或る角度で鉛直方向に延在する。

或る特定の実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度鉛直方向に延在する。すなわち、少なくとも１つのフィンは、実質的に鉛直方向に延在し、水平線、すなわち、鉛直線又は長手方向軸に対して垂直な横断方向軸に対して６０度～７０度の角度を形成する。形成される角度は６０度を含んでもよい。形成される角度は６０度を除いてもよい。形成される角度は７０度を含んでもよい。形成される角度は７０度を除いてもよい。幾つかの実施の形態において、少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度の間で鉛直方向に延在する。

或る特定の実施の形態において、マスキングプレートは２つのフィンを備え、２つのフィンは、水平線から或る角度で可撓性部の上方で離隔し、可撓性部に近い２つのフィンの間の距離は、可撓性部から遠い２つのフィンの間の距離よりも短くなっている。

或る特定の実施の形態において、マスキングプレートは少なくとも２つのフィンを備え、少なくとも２つのフィンは、少なくとも２つのフィン及びマスキングプレートの一部が部分的に漏斗形状を形成するように構成される。

或る特定の実施の形態において、フィンは、シリコーン材料を含む。

或る特定の実施の形態において、シリコーン材料は、６０のショア硬さＡを有する。

或る特定の実施の形態において、マスキングプレートはポインターを備える。幾つかの例において、ポインターは、マーキング、矢印等の視覚的な印を含むことができる。幾つかの例において、ポインターは、使用時の進行方向に対してマスキングプレートの前端部から延在する。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、安定化アームを更に備える。安定化アームはホイールを備える。

或る特定の実施の形態において、噴霧装置は、噴霧されるマーキング流体を指向するように配置されるガス流システムを備える。

或る特定の実施の形態において、マスキングプレートは可撓性部を備える。

本発明の別の態様において、本明細書に記載の噴霧装置及びマスキングプレートを含む部品のキットが提供される。

本発明の別の態様において、噴霧装置を使用する方法であって、
マーキング流体が噴霧されるノズルと、ノズルから噴霧される噴霧マーキング流体の縁部を画定する、本明細書に記載の少なくとも１つのマスキングプレートとを備える噴霧装置を準備するステップと、
噴霧対象の表面に向かってマーキング流体を噴霧するようにノズルを作動するステップと、
噴霧装置を進行方向に動かすことにより、表面上に噴霧されたマーキングを与えるステップと、
を含む、方法が提供される。

本発明の別の態様において、本明細書に記載のマスキングプレートを有する噴霧装置を製造する方法が提供される。

本発明の別の態様において、必要に応じて本明細書に記載の噴霧装置において使用される、本明細書に記載のマスキングプレートを製造する方法が提供される。

本明細書において使用する場合、「フィン」という用語は、概ね平坦な突起を説明するために使用する。

本明細書において使用する場合、「マーキング流体」という用語は、噴霧してマークを残すことができる粒状固体を含む流体を説明するために使用する。

噴霧装置、マスキングプレート、可撓性部、噴霧装置若しくはマスキングプレート若しくは可撓性部を製造若しくは使用する方法、又は、噴霧装置若しくはマスキングプレート若しくは可撓性部を含む部品のキット等の１つの実施の形態、態様又は例に関して本明細書に記載した特徴又はステップはいずれも、噴霧装置、マスキングプレート若しくは可撓性部、噴霧装置若しくはマスキングプレートを製造若しくは使用する方法、又は、噴霧装置若しくはマスキングプレート若しくは可撓性部を含む部品のキットの任意の他の実施の形態、態様又は例に等しく適用可能なものとすることができる。

以下、非限定的な例の非網羅的な一覧を提供する。これらの例の特徴のうちの任意の１つ以上を、上記の又は詳細な説明における下記の、本明細書に記載の別の例、実施形態、又は態様の任意の１つ以上の特徴と組み合わせることができる。

１．表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定する噴霧装置であって、
安定化ホイールを備える安定化アーム、
を備える、噴霧装置。
２．安定化アームは、使用時には、噴霧装置の進行方向に対して、噴霧装置の後部に位置する、例１に記載の噴霧装置。
３．安定化ホイールは、安定化アームの外を向く側に位置する、例１又は２に記載の噴霧装置。
４．安定化アームは、水平面において揺動するように旋回可能に取り付け及び配置される、例１～３のいずれか一つに記載の噴霧装置。
５．安定化アームを水平面内の或る位置へと係止するように配置される係止機構を更に備える、例４に記載の噴霧装置。
６．安定化ホイールは、湾曲した可撓性スポークを備える、例１～５のいずれか一つに記載の噴霧装置。
７．安定化アームは、噴霧装置の進行方向とは正反対に延在するように付勢される、例１～６のいずれか一つに記載の噴霧装置。
８．噴霧装置はスプレーガイドを備え、スプレーガイドは可撓性部を備える、任意の上記例に記載の噴霧装置。
９．スプレーガイドの可撓性部は、使用時には、スプレーガイド上の、噴霧対象の表面に最も近いスプレーガイドの部分に配設される、例８に記載の噴霧装置。
１０．噴霧装置は、スプレーガイドに分離可能に係合する係合機構を備える、例８又は９に記載の噴霧装置。
１１．噴霧機構はマスキングプレートを備える、例８、９又は１０に記載の噴霧装置。
１２．マスキングプレートは、スプレーガイドに分離可能に係合する係合機構を備える、例１１に記載の噴霧機構。
１３．噴霧装置は２つのマスキングプレートを備え、各マスキングプレートはスプレーガイドを備える、例１１又は１２に記載の噴霧装置。
１４．スプレーガイド又はスプレーガイドの可撓性部は、噴霧対象の表面に向かって内向きに傾斜する、例８～１３のいずれかに記載の噴霧装置。
１５．スプレーガイド又はスプレーガイドの可撓性部は、鉛直線から０度～２０度傾斜する、例１４に記載の噴霧装置。
１６．スプレーガイドは少なくとも１つの歯を備える、例８～１５に記載の噴霧装置。
１７．スプレーガイドは複数の歯を備える、例１６に記載の噴霧装置。
１８．単数又は複数の中央歯が設けられ、単数又は複数の中央歯は、使用時の進行方向に対して、鉛直方向において、可撓性部の前端部又は後端部における単数又は複数の歯よりも長い、例１７に記載の噴霧装置。
１９．単数の歯又は各歯は、噴霧対象の表面に向かって内向きに傾斜する、例１６～１８のいずれか一つに記載の噴霧装置。
２０．単数の歯又は各歯は、鉛直線から５度で傾斜する、例１９に記載の噴霧装置。
２１．スプレーガイドはシリコーン材料を含む、例８～２０のいずれか一つに記載の噴霧装置。
２２．スプレーガイドの可撓性部はシリコーン材料を含む、例８～２１のいずれか一つに記載の噴霧装置。
２３．シリコーン材料は、６０のショア硬さＡを有する、例２１又は２２に記載の噴霧装置。
２４．少なくとも１つのマスキングプレートは、少なくとも１つのフィンを備える、例１１、１２又は１３のいずれか一つに記載の噴霧装置。
２５．少なくとも１つのフィンは、三角形状を有する、例２４に記載の噴霧装置。
２６．少なくとも１つのフィンは、水平線から或る角度で鉛直方向に延在する、例２５に記載の噴霧装置。
２７．少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度の間で鉛直方向に延在する、例２６に記載の噴霧装置。

次に、本開示の１つ以上の実施形態を示す図面を参照する。ただし、図面に示さない他の実施形態が本開示の範囲内に入ることが理解されよう。図面において使用する同様の参照符号は、同様の構成部品、ステップ等を指す。ただし、所与の図面における構成部材を指すために或る数字を使用しても、別の図面において同じ参照符号が付された構成部材を限定する意図はないことが理解されよう。加えて、異なる図面における構成部材を指すために異なる数字を使用しても、異なる参照符号を有する構成部材が他の構成部材と同じ又は同様ではあり得ないことを示す意図はない。図面は例示を目的とし、限定を目的としない。図面に提示する概略図は必ずしも一定縮尺ではない。

次に、添付の図面を参照しながら、本発明の例示的な実施形態を例としてのみ説明する。

本発明の実施形態に係る噴霧装置の斜視図である。 図１の噴霧装置の別の斜視図である。 第１の構成にある図１の噴霧装置の上面図である。 第２の構成にある図１の噴霧装置の上面図である。 第３の構成にある図１の噴霧装置と、噴霧装置から表面上へと噴霧されるマーキング流体との上面図である。 図１の噴霧装置の安定化アーム及び安定化ホイールの拡大上面図である。 図１の噴霧装置の安定化ホイールの拡大側面図である。 図１の噴霧装置の断面図である。 図１の噴霧装置の空気流システムの一部を示す図である。 図１の噴霧装置のポインターの斜視図である。 保護プレートを有する図１の噴霧装置の拡大図である。 図１１の中央保護プレートを示す図である。 保護プレートを有する図１の噴霧装置の別の拡大図である。 マスキングプレートの実施形態の斜視図である。 図１４のマスキングプレートの側面図である。 図１４のマスキングプレートの別の斜視図である。 ポインター及び可撓性部を取り外した図１４のマスキングプレートの斜視図である。 図１４のマスキングプレートの可撓性部の斜視図である。 マスキングプレートと、ノズルと、ノズルからマーキング流体が噴霧される領域との斜視図である。 マスキングプレートの別の実施形態を有する噴霧装置の拡大図である。 図２０の噴霧装置の拡大断面図である。 図２０の噴霧装置の別の拡大断面図である。 図２０のマスキングプレート及び可撓性部の斜視図である。 図２０の可撓性部の斜視図である。

説明する例示的な実施形態は、表面に線を噴霧する装置に関する。この装置は、例示的な実施形態においてホイール付き線引き装置とすることができる。

以下の説明において或る特定の用語を使用するのは便宜のためでしかなく、限定するものではない。「上側」、「下側」、「上向き」及び「下向き」という単語は、参照する図面における方向を指定するものであり、組み立て及び取り付け時の説明する構成部材に対するものである。「内側」、「内向き」及び「外側」、「外向き」という単語は、それぞれ、説明中の部材の中心線又は幾何学的中心（例えば、中心軸）に向かう方向及び離れる方向を指すものであり、具体的な意味は説明の文脈から容易に明らかになる。さらに、「近位」（すなわち、より近い）及び「遠位」（すなわち、離れるように）という用語は、本体又は取付け点に対する位置を指定するものである。

さらに、本明細書において使用する場合、「接続される」、「固定される」等の用語は、２つの部材の間に他の部材が介在しない直接的な接続と、部材の間に１つ以上の他の部材が介在する間接的な接続とを含むことを意図したものである。この用語は、具体的に上述した単語、その派生形、及び同様の意味の単語を含む。

さらに、別段の指定がない限り、「第１の」、「第２の」、「第３の」等の序数を表す形容詞を使用するのは、同様の物体の異なる実例を参照中であることを示すにすぎず、そのように記載する物体が、時間的又は空間的に所与の順番、格付け又は他の任意の様式である義務を暗示する意図はない。全体を通して同様の特徴を示すために同様の参照符号を使用する。

線引き装置
図１～図７を参照すると、本発明の実施形態によれば、表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定する噴霧装置、例えば、ホイール付き線引き装置１００が提供されている。装置１００は、概して、第１の端部、すなわち通常の進行方向に対する前端部と、第２の端部、すなわち通常の進行方向に対する後端部とを備える。そのような進行方向を概して矢印Ｄで示す。

装置１００は本体１０２を備え、本体１０２上にはエアロゾルキャニスター１０６のホルダー１０４が保持される。図１９を更に参照すると、エアロゾルキャニスター１０６は、マーキング流体Ｆのスプレーが表面、例えば地面に噴霧されるノズル１０７を備える。エアロゾルキャニスター１０６は、係止機構１１４によってホルダー１０４内に保持される。ホルダー１０４には、操作トリガー（図示せず）を有するハンドル１１０において終端する操作アーム１０８が旋回可能に接続される。操作アーム１０８は、本体１０２から上向きに、装置１００の第２の端部に向かって延在する。操作アーム１０８の一部として押しボタン１１２が設けられ、押下すると、操作アーム１０８を所望の位置へと自由に旋回させることができ、解放すると、実質的に上記所望の位置に操作アーム１０８を係止することができる。本体１０２は、マスキングプレート２００を含むマーキング流体を噴霧する部分と、必要に応じて、以下の図８においてより詳細に説明するように、空気流システムとを備える。

図１～図７を参照すると、装置１００の第１の端部には、一対のホイール１１６ａ、１１６ｂがエアロゾルキャニスター１０６の鉛直方向下方に設けられる。ホイール１１６ａ、１１６ｂは、一対の側壁部材１１８ａ、１１８ｂの側方外側に回転可能に取り付けられ、一対の側壁部材１１８ａ、１１８ｂは、本体１０２の側方外側にそれぞれ位置する。各側壁部材１１８ａ、１１８ｂは、ホイール内側ブランキングプレート１２０を側方に延在する車軸１２２とともに備え、車軸１２２に各ホイール１１６ａ、１１６ｂは回転可能に取り付けられる。各ホイールには、中央ハブ１２５から周縁ホイールリム１２８に向かって直線状に又は実質的に直線に延在する一連の直線状スポーク１２４が設けられる。周縁ホイールリム１２８上にタイヤ１２９が設けられ、使用時に表面、例えば地面に接触するように配置される。ホイール１１６ａ、１１６の間の距離は、前ホイールベースとみなされ、この実施形態において、およそ１０センチメートルとすることができる。

装置１００には、装置の第２の端部に配設される一対の安定化ホイール１３０ａ、１３０ｂが更に設けられる。各安定化ホイール１３０ａ、１３０ｂは、本体１０２から遠位端部に向かって長手方向に延在する一対の安定化アーム１３２ａ、１３２ｂのうちの１つに設けられる。各安定化アーム１３２ａ、１３２ｂには、側方に延在する車軸１３４が設けられ、車軸１３４に各安定化ホイール１３０ａ、１３０ｂは回転可能に取り付けられる。安定化ホイール１３０ａ、１３０ｂは、安定化アーム１３２ａ、１３２ｂの外部に取り付けられ、安定化ホイール１３０ａ、１３０ｂは、マーキング流体が塗布された表面の領域に対して遠位に配置されるようになっている。

安定化アーム１３２ａ、１３２ｂは、本体１０２に旋回可能に接続される。各旋回可能接続は係止機構によって動作可能である。係止機構は、各安定化アーム１３２ａ、１３２ｂを所望の位置へと選択的に係止するために使用することができ、これにより、使用時に、使用者が円形パターン等を作成することが可能になる。さらに、幾つかの例において、安定化アーム１３２ａ、１３２ｂは、装置１００が直線に駆動される第１の構成に向かって付勢されるように、ばね付勢することができる。幾つかの例において、安定化アーム１３２ａ、１３２ｂは、単独で、すなわち互いに独立して動作してもよく、一方、他の例において、安定化アーム１３２ａ、１３２ｂを、共同で動く、すなわち一方の動きが他方の動きに従属する又は他方を動かすように、動作可能に結合してもよい。

安定化ホイール１３０ａ、１３０ｂには、中央ハブ１３８から周縁ホイールリム１４０に向かって延在する複数の湾曲した可撓性スポーク１３６が設けられる。湾曲した可撓性スポーク１３６は、衝撃吸収材として作用するように配置され、装置が凸凹表面に接した際にスポークは屈曲するようになっている。図１に最も良く示すように、周縁ホイールリム１３８上にタイヤ１４２が設けられ、使用時に表面、例えば地面に接触するように配置される。安定化ホイール１３０ａ、１３０ｂの間の距離は、後ホイールベースとみなされ、前ホイールベースよりも短いものとすることができる。幾つかの例において、後ホイールベースはおよそ１０センチメートルとすることができる。

図８及び図９を参照すると、必要に応じて空気流システム３００を設けてもよく、空気流システム３００は、各ホイール内側ブランキングプレート１２０を備えることができ、各ブランキングプレート１２０は、電気モーター（図示せず）によって動力供給されるインペラー又はファン１２６用のハウジングを画定する。ブランキングプレート１２０は、空気をインペラー又はファン１２６に向かって流すように開口１２９を有する固定プレート１２７を備えることができる。インペラー又はファン１２６及び電気モーター（図示せず）が存在する例において、空気は開口１２９を通して引かれ、ダクト１３１を通して径方向かつ下向きに追い出され、噴霧領域に向かう。噴霧領域は、概して、マスキングプレート２００と、エアロゾルキャニスター１０６のノズル１０７の鉛直方向下方との間で囲まれ得る。追い出された空気は、噴霧領域内の噴霧される液体を表面の画定された領域、又はマスキングプレート２００に向けて指向する。電気モーター（図示せず）は、任意の適切な電源、例えば、タイプＡＡの１．２ｖ充電式バッテリ等によって電力供給してもよい。本体１０２の一部として形成されるスイッチ（図示せず）を使用して、電気モーター（図示せず）を動作させてもよい。

加えて、図８は、対向するマスキングプレート２００の間の距離として画定された幅Ｗを有する噴霧領域を示している。幅Ｗは、所望の噴霧される線に応じて、例えば、５ｍｍ～２００ｍｍの範囲であり得る。幅Ｗは使用時に幾つかの構成間で調整可能であることが好ましい場合がある。例えば、幅Ｗは、この実施形態においてはＷが５０ｍｍに等しい第１の構成と、この実施形態においてはＷが１００ｍｍに等しい第２の構成との間で調整可能であり得る。

加えて、図１に最も良く示すように、装置１００はポインター３５０を備えることができる。ポインター３５０は、図１４に示すようにマスキングプレート２００の一部として形成してもよく、又は装置の本体１０２の一部として形成してもよい。ポインター３５０は、噴霧される線の突出した縁部の視覚表示を提供する。したがって、使用時に、使用者は、噴霧される線の縁部が形成される場所を容易に認識することができる。

加えて又は代替的には、装置１００は、図２～図５及び図１０に最も良く示すように、分離可能なポインター４００を備えることができる。分離可能なポインター４００は、取付け端部を構成する第１の端部４０２、尖端部を構成する第２の端部４０４を備える。第１の端部４０２は、第１の端部４０２を装置１００に分離可能に取り付けるためのスロット４０６を有する。第２の端部４０４は、突起４１０において終端する湾曲した輪郭部４０８を有する。第１の端部４０２と第２の端部４０４との間には可撓性セクション４１２、例えば可撓性ストラップ４１２が形成される。他の例において、分離可能なポインター４００は、使用時に地面に接触するホイール（図示せず）を備えることができる。分離可能なポインター４００は、幾つかの実施形態において、必要に応じて、装置を洗浄する、例えば、マーキング流体を削り落とす削り取り工具として使用してもよい。幾つかの実施形態において、分離可能なポインターは、例えば可撓性セクション４１２の後端部に鋭い縁部を有することができる。鋭い縁部は、幾つかの実施形態において、フィンの間、例えばマスキングプレート上に嵌合するように構成することができる。鋭い縁部がフィンの間に嵌合するように構成される実施形態において、鋭い縁部を使用して、フィンの間のマーキング流体を洗浄、例えば除去することが可能になる。分離可能なポインターを使用して装置の他のエリアを洗浄してもよい。分離可能なポインターの鋭い縁部を使用して装置の他のエリアを洗浄してもよい。

代替的な実施形態において、ポインター４００は、例えばマスキングプレート又は装置の一体部品とすることができる。

図１１～図１３を参照すると、装置１００は、保護プレート５００を更に備えることができる。保護プレート５００は、一対のアーム５０４を備える第１の端部５０２と、実質的に平坦な保護部５０６を備える第２の端部５０５とを備える。平坦な保護部は壁５０８に対して垂直方向に延在する。壁５０８及び第１の端部５０２にある一対のアーム５０４は概ね同一平面にある。一対のアーム５０４は、装置１００の収納部５１０内に収納されるように配置される。したがって、保護プレート５００は、装置１００に分離可能に結合することができる。特に、収納部５１０は、本体１０２、ホルダー１０４、又は本体１０２及びホルダー１０４の双方に隣接することができる。したがって、保護プレート５００は、使用時に装置１００の一部、例えば、本体１０２、ホルダー１０４、又は本体１０２及びホルダー１０４の双方をスプレーしぶきから保護する役割を果たすことができる。すなわち、保護プレート５００は、装置１００を噴霧される流体から保護する。

図１～図５、図８及び図９を参照すると、使用時に、空気流システム３００が存在する場合には、スイッチを操作してファン１２６を始動することができ、操作アーム１０８のトリガーを引いてエアロゾルキャニスター１０６を作動させると、装置１００は、図５に示すように、表面に沿った走行中に線Ｌを噴霧する。空気流は、ダクト１３１から長手方向にマスキングプレート２００の縁部に沿って下向きに横断するように出て来て、側方のマーキング流体のスプレーしぶきを抑え、マスキングプレート２００の下縁部に沿って蓄積するマーキング流体の液滴を噴霧された線に吹き戻し、これにより、生成される噴霧線が明瞭になる。さらに、マスキングプレート２００は、マーキング流体を表面に向かって指向する役割も果たし、これにより、マーキング流体の液滴を、マーキング流体が噴霧された表面に落とすことが可能になる。したがって、マスキングプレート２００、又はマスキングプレート２００と空気流システム３００との組合せは、外縁部が明瞭な噴霧線を生成する役割を果たす。マスキングプレート２００についてはより詳細に後述する。

使用時に、安定化ホイール１３０ａ、１３０ｂを備える安定化アーム１３２ａ、１３２ｂは、所望の構成に調整することができる。図３に示すように、第１の構成において、安定化アーム１３２ａ、１３２ｂは、実質的に平行である。さらに、安定化アーム１３２ａ、１３２ｂは、図３にＴで示すそれぞれの横断軸に対する角度を形成しない。横断軸は、安定化アーム１３２ａ、１３２ｂの取付け点から、進行方向とは正反対の方向に延在する。この第１の構成において、直線が噴霧される。この第１の構成は、後ホイールベースが小さいことが望ましい場合、例えば、壁又は他の構造に隣接する等、空間が限られている場合に有用であり得る。

図４に示すように、第２の構成において、安定化アーム１３２ａ、１３２ｂは平行ではなく、各安定化アーム１３２ａ、１３２ｂは、図４にＴで示すそれぞれの横断軸に対して等しい対角を形成する。この第２の構成においても、直線が噴霧される。一方、この第２の構成は、例えば、追加の安定性を保証するために、後ホイールベースが大きいことが望ましい場合に有用であり得る。

図５に示すように、第３の構成において、安定化アーム１３２ａ、１３２ｂは実質的に平行であり、それぞれの横断軸Ｔに対してそれぞれ角度を形成する。この第３の構成においては、曲線が噴霧される。噴霧される線の曲率は、横断軸Ｔに対する安定化アーム１３２ａ、１３２ｂのそれぞれの角度を変えることによって変更することができる。

マスキングプレート
図１４～図２４に示すように、装置１００は、一対の対向するマスキングプレート２００を備える。マスキングプレート２００は、図１及び図２０～図２２に示すように、本明細書に記載の装置１００と連動して使用することができる。特に、マスキングプレート２００は、使用時に、エアロゾルキャニスター１０６のノズル１０７から噴霧されるマーキング流体Ｆのスプレーの各側方側に対して本体１０２の内面に配設される。したがって、マスキングプレート２００は、流体が噴霧される領域を画定するため、スプレーパターンの幅及び幾何学形状を画定する。幾つかの例において、マスキングプレート２００は、噴霧領域が５０ｍｍの幅を有するように設置することができる。噴霧領域、ひいては噴霧されるパターンの幅は、概して、２つのマスキングプレートの間の距離によって画定される。マスキングプレート２００は様々な設定の間で調整可能とすることができ、例えば、マスキングプレート２００は、例えば５０ｍｍの距離を含む第１の設定と、例えば１００ｍｍの距離を含む第２の設定との間で調整可能とすることができる。マスキングプレート２００は、任意の適切な方法で任意の適切な設定に調整することができる。幾つかの例において、マスキングプレート２００は、後述するように、可撓性部２１８を有するスプレーガイドを備える。スプレーガイドは、本例に記載するように、マスキングプレート２００と一体としてもよく、又は、マスキングプレート２００に取り付けることができる別個の構成部品として形成してもよい。

図１４～図１９に最も良く示すように、マスキングプレート２００の１つの実施形態は、下縁部２０２と、上縁部２０４と、下縁部２０２と上縁部２０４とを接続する第１の側縁部２０６及び第２の側縁部２０８とを備える。第１の側縁部２０６は、進行方向Ｄに対してマスキングプレート２００の前端部に形成され、第２の側縁部２０８は、進行方向Ｄに対してマスキングプレートの後端部に形成される。マスキングプレート２００は、第１の面２１０と第２の面２１２とを備え、各面２１０、２１２は、下縁部２０２、上縁部２０４、及び２つの側縁部２０６、２０８によって区切られ形成されており、各面２１０、２１２は外方を向く。第１の面２１０は、本体１０２の内面の方を向き、第２の面２１２は、マーキング流体を受け取り、指向するように配置される。

第１の側縁部２０６には、第２の面２１２から噴霧領域に向かって内向きに延在する前壁２１４が設けられる。前壁２１４は、湾曲した前壁２１４とすることができる。湾曲した前壁２１４は、マスキングプレート２００の上縁部２０４からマスキングプレート２００の下縁部２０２に湾曲する。したがって、前壁２１４は、マーキング流体をマスキングプレート２００の下縁部２０２に向けて指向するように配置される。第２の側縁部２０８には、第２の面２１２から噴霧領域に向かって内向きに延在する後壁２１６が設けられる。後壁２１６は、実質的に鉛直とすることができる。後壁２１６は、内向きかつ後ろ向きに湾曲して後壁２１６を形成する、マスキングプレート２００の湾曲した後輪郭部として設けることができる。したがって、後壁２１６は、マーキング流体が噴霧領域の外部に漏れることを防止するように配置される。他の例において、マスキングプレート２００は、前壁２１４及び後壁２１６を備えなくてもよく、代わりに、概して矩形ブロックとして画定してもよい。

下縁部２０２又は下縁部２０２の一部は、概して噴霧対象の表面の近位に配設される、又は噴霧対象の表面に係合するように配置される。下縁部２０２は、概して、マーキング流体を下縁部２０２から噴霧対象の表面に滴下することを可能にする役割を果たす。したがって、マスキングプレート２００の下縁部２０２と表面との間の隙間が線の鮮明さにとって重要であり得る。例えば、マスキングプレート２００が表面に近い又は非常に近い場合、噴霧される線の縁部は、隙間が大きい場合よりも隙間が小さい場合の方が迅速に滴が表面において終端するため、より鮮明になる傾向がある。したがって、装置１００を正確かつ容易に操作することができるように、装置１００が地面に対して大きい隙間を有することが望ましい場合もあるが、マスキングプレート２００が地面に対して小さい隙間を有することが望ましい場合もある。

マスキングプレート２００は、下縁部２０２から噴霧対象の表面に向かって延在する可撓性部２１８を備える。可撓性部２１８は、噴霧対象の表面に近位に、又は噴霧対象の表面に係合するように配置される。可撓性部２１８は、可撓性部２１８を通して延在する開口２２０によってマスキングプレート２００に取付け可能である。開口２２０は、マスキングプレート２００の第１の面２１０の一部として形成される複数の対応する取付けペグ２２２との摩擦嵌合、押込み嵌合、又はスナップ嵌合を提供する。したがって、可撓性部２１８は、マスキングプレート２００に対して容易に取り付ける又は分離することができる。さらに、可撓性部２１８は、既設のマスキングプレート又はスプレーガイドに後付けすることができる。

可撓性部２１８は、可撓性部２１８の下縁部から噴霧対象の表面に向かって延在する複数の歯２２４を更に備える。図示の例において、３つの歯を示す。歯２２４又は歯２２４の一部は、噴霧対象の表面に近位に、又は噴霧対象の表面に係合するように配置される。マスキングプレート２００の歯２２４は、概して、鉛直線又は長手方向軸に対して、噴霧領域に向かって内向きに傾斜する。すなわち、一方のマスキングプレート２００の歯２２４は、図１に示すように、対向するマスキングプレート２００に向かって内向きに延在する。幾つかの実施形態において、この角度は鉛直線に対して５度である。他の例において、可撓性部２１８が、概して、鉛直線又は長手方向軸に対して、噴霧領域に向かって内向きに傾斜してもよい。このような例において、歯２２４は同一平面上にあることから傾斜角が同じとしてもよく、可撓性部２１８に対して角度付けしてもよい。

図示の実施形態において、歯２２４は、規則的な構成に配置される。すなわち、歯２２４の各単一の歯は実質的に寸法、配置等が同一である。この実施形態において、歯２２４は、各歯の間に７ｍｍの距離を置いて配置される。使用時には、この実施形態において、歯２２４は、平らな表面からおよそ０．５ｍｍで位置決めされるように配置することができる。

他の例において、歯２２４は不規則的とすることができ、各歯又は歯の一部は、寸法、配置等が異なる場合がある。幾つかの例において、可撓性部２１８の下縁部に沿って中央に配設される３つの歯２２４を設けてもよく、中央歯は、中央歯の側に位置する歯よりも長い。

可撓性部２１８は、概して、シリコーン等の可撓性材料を含み、可撓性部２１８は、損傷を受けることなく噴霧対象の表面（すなわち、地面）に接触することができるようになっている。さらに、可撓性部２１８は弾性的に変形可能とすることができ、可撓性部２１８は使用時に噴霧対象の表面に接触し、その後元の形態に戻ることができるようになっている。さらに、可撓性材料により、マーキング流体は、可撓性部の下縁部から連続的に滴下することが可能になる、すなわち、可撓性部によりマーキング流体が下縁部上で乾燥することが防止される。したがって、噴霧される線の縁部の鮮明さをより良好にすることができる。

さらに、歯２２４は、概して、シリコーン等の可撓性材料を含むことができ、歯２２４は、可撓性部２１８と同様にして噴霧対象の表面（すなわち、地面）に接触することができるようになっている。このようにして、マスキングプレート２００の可撓性部２１８と表面との間の隙間を最小にし、噴霧される線の縁部を明瞭にすることができる。さらに、歯２２４は、使用時に、噴霧対象の表面に接触するように配置されることにより、マーキング流体が交わらない外縁部又は境界部を画定することができる。可撓性部２１８及び歯２２４は、同じ材料を含んでもよいし、異なる材料を含んでもよく、また、一体部品としてもよいし、別個の部品としてもよい。

各マスキングプレート２００は、１つ以上のフィン２２６も備え、１つ以上のフィン２２６は、ノズル１０７から噴霧されるマーキング流体をマスキングプレート２００の下縁部２０２、特に可撓性部２１８、すなわち歯２２４に向かってガイドするように配置される。フィン２２６は、マーキング流体の連続流を可撓性部２１８、すなわち歯２２４に提供する役割を果たし、これにより、マーキング流体が可撓性部２１８上で乾燥するリスクを実質的に抑える、更には排除する。このようにして、フィン２２６は、可撓性部２１８、及び歯２２４と協働して、噴霧される線を明瞭にする。

各フィン２２６は、概して、可撓性部２１８に隣接するマスキングプレート２００の下縁部２０２の近位の又は下縁部２０２の頂点から、マスキングプレートの上縁部２０４の近位の又は上縁部２０４の底辺に向かって上向きに延在する。したがって、フィン２２６のそれぞれは、概して、三角形構造として画定することができる。フィン２２６は、直角三角形として形成することができる。

図示の例において、一対のフィン２２６が提供される。一対のフィン２０６は、鉛直線、すなわち鉛直軸又は長手方向軸に対してそれぞれ軸外に方向付けすることができるため、傾斜角を形成することができる。幾つかの実施形態において、フィンの傾斜角は、１０度～３０度の間とすることができる。幾つかの特定の実施形態において、フィンの傾斜角は２０度である。換言すれば、各フィンは、マスキングプレート２００の下縁部に対して０度～９０度の間の角度（０度及び９０度を除く）を形成することができる。

各フィン２２６は対向するように傾斜することができる。第１のフィン及び第２のフィンは、部分的な漏斗形状、例えば、マスキングプレート２００の下縁部２０２に近位の又は下縁部２０２の各フィン２２６の頂点の間の仮想線によって規定される短い方の縁部と、マスキングプレート２００の上縁部２０４に近位の又は上縁部２０４の各フィンの底辺の間の仮想線によって規定される長い方の縁部とを有する等脚台形を実質的に形成するように傾斜することができる。

加えて、マスキングプレート２００は、ポイント３５０を含むポインター４００を備える。幾つかの例において、ポインター４００は、上述したようにマスキングプレート２００に取り付けることができる。図示の例において、ポインター４００は、マスキングプレート２００に分離可能に取り付けることができる。

図２０～図２４は、マスキングプレート２００の別の例を示している。図２０～図２４のマスキングプレート２００は、図１４～図１９に関して説明したものと実質的に同様であるため、同様の部材を同様の参照符号で示す。図１４～図１９のマスキングプレート２００と図２０～図２４のマスキングプレート２００との間の差異について以下で論述する。

この例におけるマスキングプレート２００はフィンを備えない。さらに、マスキングプレートは、３つの歯ではなく７つの歯２２４を備える。図２０～図２４のマスキングプレート２００の残りの特徴は、図１４～図１９のマスキングプレート２００において説明したものと同じである。

さらに、幾つかの例において、図２４に示すように、可撓性部２１８の下縁部に沿って中央に配設される７つの歯２２４を設けることができる。歯２２４は、第１の長さを有する中央歯２２４ａと、中央歯２２４ａの各側で側に位置するとともに第２の長さをそれぞれ有する２つの一次歯２２４ｂと、一次歯２２４ｂの各側で側に位置するとともに第３の長さをそれぞれ有する２つの二次歯２２４ｃと、二次歯２２４ｃの各側で側に位置するとともに第４の長さをそれぞれ有する２つの三次歯２２４ｄと含むことができる。第１の長さは、第２の長さ、第３の長さ及び第４の長さよりも長いものであり得る。さらに、第１の長さは第２の長さよりも長いものとすることができ、第２の長さは第３の長さよりも長いものとすることができ、第３の長さは第４の長さよりも長いものとすることができる。他の例において、図２４に示すように、第１の長さ、第２の長さ、第３の長さ及び第４の長さは、実質的に又は厳密に等しい。

図１４～図２４を参照すると、使用時に、マスキングプレート２００の上縁部２０４の近位にマーキング流体が導入される。マーキング流体は、存在する場合にはフィン２０６、湾曲した前壁２１４及び後壁２１６によって、マスキングプレート２００の下縁部２０２に向かって、特に、マスキングプレート２００の下端部の中央に設けられる可撓性部２１８及び歯２２４に向かって連続的に指向される。マーキング流体は、各歯２２４の上端部から各歯２２４の下端部に向かって連続的に流れ、各歯２２４の下端部から噴霧対象の表面に滴下するか、又は、それぞれの歯２２４が地面に接触する際に、噴霧対象の表面に擦れて落ちる。

当業者であれば、上記の実施形態（複数の場合もある）は、例としてのみであって限定的な意味で記載したのではないこと、また、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正が可能であることが理解されよう。上述したような詳細な設計に対して様々な修正が可能であり、例えば、形状、サイズ、配置、組立て等において変動が起こり得る。特定の例において、当業者によって理解されるように、マスキングプレートは、１つ以上のフィン、１つ以上の歯等を備えてもよいし、備えなくてもよい。幾つかの例において、マスキングプレートは、１つのフィン、２つのフィン、３つのフィン、４つのフィン又は５つのフィンを備える。他の例において、マスキングプレートは６つ以上のフィンを備える。幾つかの例において、可撓性部は、１つの歯、２つの歯、３つの歯、４つの歯、５つの歯、６つの歯、７つの歯、８つの歯、９つの歯又は１０個の歯を備える。他の例において、可撓性部は１１個以上の歯を備える。他の例において、可撓性部は歯を備えない。歯は、サイズ、寸法、幾何学形状、形状等が実質的に又は厳密に等しくてもよい。代替的には、歯は、サイズ、寸法、幾何学形状、形状等が異なってもよい。

Claims (20)

1. 噴霧装置において使用されるとともに、表面上に噴霧されるときのマーキング流体の形状を画定するスプレーガイドを備えるマスキングプレートであって、前記スプレーガイドは可撓性部を備える、マスキングプレート。
2. 前記スプレーガイドの前記可撓性部は、動作時に、前記噴霧対象の表面に最も近い前記スプレーガイドの部分に少なくとも配設される、請求項１に記載のマスキングプレート。
3. 前記スプレーガイドは係合機構を備え、該係合機構により、噴霧装置との分離可能な係合が可能になる、請求項１に記載のマスキングプレート。
4. 前記スプレーガイドは係合機構を備え、該係合機構により、噴霧装置の前記マスキングプレートとの分離可能な係合が可能になる、請求項１に記載のマスキングプレート。
5. 前記可撓性部は、前記噴霧対象の表面に向かって内向きに傾斜する、請求項１に記載のマスキングプレート。
6. 前記可撓性部は、鉛直線から０度～２０度の間で傾斜する、請求項５に記載のマスキングプレート。
7. 前記可撓性部は、少なくとも１つの歯を備える、請求項１に記載のマスキングプレート。
8. 前記可撓性部は、複数の歯を備える、請求項７に記載のマスキングプレート。
9. 単数又は複数の中央歯が設けられ、該単数又は複数の中央歯は、使用時の進行方向に対して、鉛直方向において、前記可撓性部の前端部又は後端部における前記単数又は複数の歯よりも長い、請求項８に記載のマスキングプレート。
10. 前記歯、幾つかの歯又は各歯は、前記噴霧対象の表面に向かって内向きに傾斜する、請求項７に記載のマスキングプレート。
11. 前記歯又は各歯は、鉛直線から０度～２０度の間で傾斜する、請求項１０に記載のマスキングプレート。
12. 前記歯又は各歯は、鉛直線から５度で傾斜する、請求項１１に記載のマスキングプレート。
13. 前記歯、幾つかの歯又は各歯は、シリコーン材料を含む、請求項７～１２のいずれか一項に記載のマスキングプレート。
14. 前記可撓性部は、シリコーン材料を含む、請求項１～１２のいずれか一項に記載のマスキングプレート。
15. 前記シリコーン材料は、６０のショア硬さＡを有する、請求項１３に記載のマスキングプレート。
16. 前記スプレーガイドは、少なくとも１つのフィンを更に備える、請求項１に記載のマスキングプレート。
17. 前記少なくとも１つのフィンは、三角形状を有する、請求項１６に記載のマスキングプレート。
18. 前記少なくとも１つのフィンは、水平線から或る角度で鉛直方向に延在する、請求項１６に記載のマスキングプレート。
19. 前記少なくとも１つのフィンは、水平線から６０度～７０度鉛直方向に延在する、請求項１８に記載のマスキングプレート。
20. 請求項１～１２のいずれか一項に記載のマスキングプレートを備える噴霧装置。

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