JP2023504031A - 低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴うバッテリ - Google Patents

低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴うバッテリ Download PDF

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Abstract

アノード、カソード、アノードとカソードとの間の少なくとも1つのセパレータ、電解液、ならびにアノード及びカソードのうち少なくとも一方と接触した少なくとも1つの集電材、を備えた、リチウム電気化学エネルギー生成及び貯蔵デバイスが提供される。集電材は、0.005Ohm/squareよりも大きい抵抗率を呈し、電気化学デバイスは、0.5Cで測定された容量の70%よりも多い2C容量を呈し、このような集電材は、少なくとも1層の導電層を用いてコーティングされた絶縁支持層を備え、この導電層は2ミクロン未満の厚さを有する。【選択図】図4

Description

本開示は、標準的な再充電バッテリタイプ内(1つの例としてハイパワーリチウムイオンバッテリなど)よりも低い抵抗を与えるための、リチウムイオンバッテリ物品における、構造的要素及び物理的特徴の改善に関する。このような構造的変更は、より薄い金属集電材の構造に関し、それはバッテリセルの内部抵抗レベルを増加させ、それに関する調整として、同時に電極コーティングの変更を介して内部セル抵抗を低下させる。薄い厚さの電極、高い多孔率の電極、より高い導電率の電極コーティング、異なるレベルの導電率の材料を伴う多層電極コーティング、及び目標結果のための異なる抵抗領域を伴うパターン化されたコーティング、の利用は、これに関して全て薄い金属化集電材と同時に機能する。このような改善を含んだ、バッテリ物品及びその使用方法も、本開示に包含される。本技術は、リチウムイオンバッテリの内部抵抗を低下させることに関連して使用するために、低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴う、バッテリに関する。
再充電可能なパワーセル(限定ではないが、リチウムイオンバッテリ)は、電源として世界中に普及されており、数多くの製品内において重要性を増している。再充電可能な電力工具から、電子自動車、至る所にある携帯電話(及びタブレット、ハンドヘルドコンピュータなど)、(異なるイオンタイプの)リチウムイオンバッテリまで、信頼性、上述の再充電可能性、及び使用寿命の長さのため、主な電源として利用される。しかし、このような広範囲に利用される電源には、いくらかの問題があり、そのいくつかは重大さが増していることが判っている。特に、このようなリチウムバッテリ内の欠点が、当初の製造の課題または経時的な劣化問題のいずれかにより、短絡事象中における火災の可能性を受けやすくするという、安全の課題が明らかになっている。基本的に、導電性材料を伴う内部欠陥は、このようなバッテリ構造内で望ましくない高温、及び最終的に火災を生じさせることが判っている。そのため、ハンドヘルドのコンピュータデバイス(評判の悪い1つの状況として、Samsung Galaxy Note 7)から、飛行機全体(Boeing 787)まで、リチウムバッテリを利用した特定の製品は、その中及び共に使用された、評判を落としたリチウムバッテリに対する解決策が提供されるまで、販売及び/または使用が禁止されている(さらに特定の領域において、Samsung Galaxy Note 7については全ての飛行機から禁止されている)。電気自動車のTesla lineでさえ、リチウムバッテリ構成要素を伴う重大な問題を提示しており、このような高価な車両がバッテリの課題のために火の玉のように爆発するという、大ニュースをもたらしている。そのため、このようなバッテリの課題に関連した、広範なリコールまたは全面禁止が今日も続いており、このような問題を克服するための大きな必要性をもたらしている。
これらの問題は、出来上がった個々のバッテリ構成要素の観点、またはこのような構成要素が個々のバッテリ自体として構築される観点、のいずれかの製造の課題により、主に存在する。より詳細に調べると、現在リチウムバッテリは、6つの主な要素、すなわちカソード材料と、上にカソード材料がコーティングされたカソード集電材(アルミニウムフォイルなど)と、アノード材料と、上にアノード材料がコーティングされたアノード集電材(銅フォイルなど)と、各アノード層とカソード層との間に位置され、一般的にプラスチック材料から作られたセパレータと、他の材料を浸すことによってイオンのための機構を提供して、アノード及びカソードの間で伝導する、導電性有機溶媒としての電解液と、から作られる。これらの材料は、一般的に従来技術の図1に示されるように、缶の中に巻かれるか、または積み重ねられる。パウチセル、角柱セル、コインセル、円筒形セル、巻き角柱セル、巻きパウチセル、その他を含む、バッテリ製作目的で利用され得る多くの他の構成が存在する。これらのバッテリセルは、正確に作られ、かつ優しく取り扱えば、明らかに安全に関するいかなる事故もなく、数千の充電-放電サイクルのための様々な用途のためにエネルギーを提供することができる。しかし、上述したように、特定の事象、特に特定の欠陥が、内部の導電性材料間で内部短絡を起こす場合がある。内部短絡は、熱の発生及び内部の熱暴走をもたらし、このようなリチウムバッテリ内で最終的に火災を生じさせることで知られている。このような事象は、上述のように、バッテリ内の金属粒子の存在、集電材材料におけるギザギザ部分、セパレータにおける薄いスポットまたは穴(含まれるか、または後続の処理で生じるかのいずれか)、バッテリ層の不整合(望ましくない導電率が生じる「開口部」を残す)、バッテリに侵入する外部の瓦礫(動いている車両に衝撃を与える路上の瓦礫)、セル自体を破壊及び/または不安定化すること、狭い空間でセルを充電すること、などを含む、内部の欠陥によってさらに生じ得る。一般的に言えば、これらのタイプの欠陥は、アノードとカソードとの間に、小さい電子導電経路を生成することが知られている。このような事象が生じたとき、セルが充填された場合、このような導電経路はセルの放電を生じさせ、それを通して最終的に過剰な熱を発生させ、それによってバッテリ構造を損ね、かつバッテリによって電力が供給される、基礎となるデバイスを危険にさらすことがある。バッテリの電解液(一般的にバッテリの作動に必要)としての、可燃性有機溶媒の存在と組み合わされ、このような過剰な熱は、点火を生じさせることが判っており、最終的に非常に危険な状況を作り出す。このような問題は、一旦始まると少なくとも制御が困難で、消費者に著しい怪我をもたらす。このような潜在的に悲惨な状況は、このように可燃性有機電解質を損ねることなく、電気エネルギーを送達するバッテリの提供を介して、確実に回避するべきである。
内部で過剰な熱が発生すると、プラスチックセパレータの収縮をさらに作り出して、プラスチックセパレータを離すか、外すか、またはバッテリ内の短絡領域を増加させ得る。このような状況において、バッテリ内のより大きく露出された短絡領域は、バッテリ内の継続した電流及び増加した加熱をもたらし、高温事象をもたらすことがあり、それは破裂、爆発、ならびに火事及び火災を含む、セルに大きな損傷を生じさせる。このような損傷は、火災及びさらに悪い状況が起きる可能性が急速に迫るため、特に問題であり、バッテリ及び潜在的に基礎となるデバイスに爆発が生じて、その結果ユーザにも重大な危険をもたらし得る。
(多くの様々なタイプの)リチウムバッテリは、短絡に関連した問題の影響を受けやすい。一般的なバッテリは、高温露出を伴う増加した放電率を呈する傾向を有し、上述のように制御されない(暴走した)炎、時には火災をもたらす。これらの問題のため、特定の規制が発効されて、このようなバッテリ物品における実際の利用、貯蔵、さらには輸送までも規定している。短絡に関する、このような暴走事象を防止するための、適切なプロトコルを発効させる機能は、確かに非常に重要である。しかし、特に構成要素の製作が、数多くの供給元から、かつ世界中の多くの様々な地点から供給される場合、いかにしてこのような課題を実際に抑え込むか、という問題が残る。
日本特許第11410796号明細書(Japanese Patent Application No.11410796)を含む、いくつかの先行開示は、リチウムイオンバッテリ内で金属化フィルムを集電材構造として利用することを示している。このような開示は、最近作られた他のものと同様に、適応させるための任意の他の構造的変更なしで、対象のパワーセル自体の中における内部抵抗のために提供するという観点では、非常に限定される。例えば、CATL社は、ごく最近、安全目的のために薄い集電材フィルム(金属化)の利用を教示している。しかしこのような利用は、上述のように、高い内部抵抗をもたらす非常に薄い金属コーティングが必要とされるため、効果は限定される。したがって、このCATL社の開示は、セルの容量CAPに関連したセルの内部抵抗Rの必要なレベルを、この場合は40である特定のパラメータより高い、R×CAPの積と定義することに限定される。しかしこの例の開示において、及びセルの「容量」が言及される全ての場合において、このような測定は、0.2C以下のレートで成される。このような高い内部抵抗は、リチウムイオンバッテリの良好な安全性能に貢献することができる。なぜならこのようなレベルは、内部短絡または損傷を誘発する短絡の存在下で、電流フローを減少させることができるからである。確かに、内部抵抗が高くなるほど電流フローは減少し、それは短絡による熱の発生率を減少させ、それによってセルが熱暴走する機会を軽減させることになる。したがって、(高い抵抗実績を伴う、金属化フィルムにおける極薄の金属コーティングの利用に関連付けられた、高い安全を実現する)この特定のCATL社の教示とは反対に、このような薄い金属化フィルムの集電材を、同時に低い内部抵抗を呈するパワー生成セルに関連付けて利用できることが実現されたことは、極めて新しい。
したがって、このように低減された金属量(例えばモノリスから金属化フィルム)は、目標のパワーセルの増加した内部抵抗に必然的に貢献するため、パワーセルの安全性を向上させるものと、一般的に考慮される。したがって、リチウムイオンバッテリ内でこのような金属化フィルムを利用することなどに関する標準は、このような安全レベル(例えば熱暴走を防止する)を実現する唯一の方法が、高い内部抵抗をセルに提供すること、及びこのような高いレベルの抵抗が向上した安全性の源であること、である。
しかし、低い内部抵抗のセルが、ハイパワーを送達または受け取り、実質的に向上した安全性を可能にするために必要であるが、同時に産業自体の中でこのような再充電可能セルの実行可能性のために必要とされるパワーレベルに応じる、ということが判っている。例えば電気車両に関して、製造及び/または再充電可能バッテリ自体の中の損傷を誘発する短絡による、熱暴走に関連付けられた問題を呈する事象が、確かに存在する。高い内部抵抗の金属化フィルムの集電材を利用すると、このような熱暴走が発生する傾向は減少されるが、パワーは損失し、それによって再充電の効率、及び/または高レベルの活性化のために充電されたバッテリの実用期間を減少させ、利用は基本的に損なわれる。換言すると、ハイパワーの受け入れは、このような電気車両内の効率的かつ急速充電を実現するために、本質的に必要である。さらに、安全性に関連した利用の実行可能性は、このようなハイパワーのバッテリ用途内で高い内部抵抗を提供するという唯一の目的を伴って実現することは、困難である。ハイブリッド電気車両は、極めて急速な再充電性能を必要とし、したがって同様のハイパワーの再充電レベルを必要とする(一方では、やはり向上した安全性を必要とする)。さらに言えば、ドローンなどの電気飛行体、エアタクシーなどは、少なくとも安全性の考察を伴い、離陸及び着陸のために、かなりのハイパワーレベルを要求する。携帯電話、ラップトップ、及び他のデバイス内の、バッテリの急速充電性能に関しても、同じ課題が生じる。確かにそれは、考えられる短絡及び熱暴走のために、安全性の課題に関わる。換言すると、より薄い金属集電材の構造を介した安全に対する必要性は求められるが、これに関して当技術分野は、このような限定された薄いフィルムの集電材の問題を、再充電可能なパワーセル産業内においてそれ自体で解決するために、パワーレベルが非常に広い範囲で損なわれるという点で、過度に補う。
追加として、当初の集電材の構造重量を減少させる機能は、目標のセルの全体重量を低減させることで、いくつかの方法で確実に助けとなる。しかしさらに、この限定された変更は、ハイパワーの強化を可能にしない。なぜならこの構造的変更は、パワー生成の欠如のためのさらなる保証もせず、目標のセルにおける高い内部抵抗の発生を許容する。同時に起こる重量減少と共にパワーの増加を作り出す別の機能は、別の予期しない改善となる。しかし現在まで、上述のように、このようなパワーセルの唯一の重量減少は、高い内部抵抗の増加のみを介して安全性に関連する。本開示は、このような非常に望ましい解決策を提供し、リチウムバッテリセルを、複数の市場内におけるハイパワーデバイスのために、非常に安全で、信頼性があり、かつ実行可能なものにする。
したがって、リチウムイオンバッテリ内の内部抵抗を低下させるために使用できる、低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴う、新しい向上したバッテリに対する要望が存在する。これに関し、本技術はこの要望を実質的に満たす。この点で、本技術による、低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴うバッテリは、先行技術における従来のコンセプト及び設計から実質的に離れる。そうすることによって、主にリチウムイオンバッテリにおける内部抵抗を低下させることを目標に開発した装置を提供する。
日本特許第11410796号明細書
先行技術に存在する、公知のタイプのエネルギー貯蔵デバイスにおける本質的な前述の不利点を考慮して、本技術は、低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴う改善したバッテリを提供し、先行技術における上述の不利点及び欠点を克服する。したがって、以下でより詳細に説明する、本技術の全体的な目標は、低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴う新しい改善されたバッテリ、及び方法を提供することである。この方法は、上述の先行技術に対する全ての利点、及び低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴うバッテリをもたらす多くの新たな特徴を有し、それらは、先行技術の単体または任意の組み合わせのいずれかでは、予測も、明らかな表現も、提案も、または暗示もされていない。
1つの態様によると、本技術は、リチウム電気化学エネルギーの生成及び貯蔵デバイスを含むことができる。このデバイスは、アノード、カソード、アノードとカソードとの間に存在する少なくとも1つのセパレータ、電解液、ならびに、アノード及びカソードのうち少なくとも一方に接触した少なくとも1つの集電材、を備える。この集電材は、0.005Ohm/squareよりも大きい抵抗率を呈する。電気化学デバイスは、0.5Cで測定した容量の70%より大きい2C容量を呈する。集電材は、2ミクロン未満の厚さを有する少なくとも1層の導電層でコーティングされた、絶縁支持層をさらに備える。
別の態様によると、本技術は、リチウム電気化学エネルギーの生成及び貯蔵デバイスを含むことができる。このデバイスは、アノード、カソード、アノードとカソードとの間に存在する少なくとも1つのセパレータ、電解液、ならびに、アノード及びカソードのうち少なくとも一方に接触した少なくとも1つの集電材、を備える。この集電材は、0.005Ohm/squareよりも大きい抵抗率を呈することができる。アノードまたはカソードのうち少なくとも一方は、以下のうち少なくとも1つを含むことで、低い抵抗率を実現するよう構築される:a)70ミクロン未満の厚さを呈する電極;b)導電性添加材の6重量%より多く含んだ電極コーティング;c)35%よりも高い多孔率を呈する電極コーティング;d)多層を有する電極コーティング;及びe)コーティング材料の散在パターンを呈する電極コーティング。パターンの少なくとも1つの構成要素は、高いエネルギー、低い導電率の領域を含み、パターンの少なくとも1つの他の構成要素は、より高い導電率の領域を含む。導電率は、高い導電性材料含有量、または高い多孔率材料の存在からもたらされる場合がある。
さらに別の態様によると、本技術は、アノード及びカソード、アノードとカソードとの間に挟まれた第1のセパレータ、電解液、アノード及びカソードのうち少なくとも一方に接触した第1の集電材、第1の集電材とは反対の、アノード及びカソードのうち少なくとも一方に接触した第2の集電材、ならびに第2の集電材に接触した第2のセパレータ、を備えた、エネルギー貯蔵デバイスを含むことができる。第1の集電材及び第2の集電材のうち少なくとも1つは、0.005Ohm/squareより大きい抵抗率を呈する。
いくつか、または全ての実施形態において、デバイスは15mOhm未満の抵抗を呈することができる。
いくつか,または全ての実施形態において、デバイスは、4.0mAh/cm未満の電極の面エネルギー密度を呈することができる。
いくつか、または全ての実施形態において、デバイスは、容量CAP×Rが40mOhm・Ah未満である、容量CAP及び抵抗Rの積を呈することができる。
いくつか、または全ての実施形態は、第1の集電材に接続され、かつ外部接点に接触するよう構成された、タブをさらに含むことができる。
いくつか、または全ての実施形態において、第1の集電材及び第2の集電材の各々は、それらの上にコーティングされた金属フィルムを含む。
いくつか、または全ての実施形態において、第1の集電材の金属フィルムは、第2の集電材における金属フィルムの金属とは異なる金属である。
いくつか、または全ての実施形態において、第1の集電材及び第2の集電材のうち少なくとも一方の金属フィルムは、合計で5ミクロン未満のコーティング厚を有することができる。
いくつか、または全ての実施形態において、アノード及びカソードは、少なくとも35%の気孔率を呈する多孔性とすることができる。
いくつか、または全ての実施形態において、アノード及びカソードは各々、導電性添材の6重量%よりも多くを含有した電極コーティングを含むことができる。
いくつか、または全ての実施形態において、アノード及びカソードは各々、連続した各下層よりも高い導電率を有する上層を含んだ、多層を有することができる。
いくつか、または全ての実施形態において、アノード及びカソードは各々、連続した各下層よりも高い気孔率を呈する上層を含んだ、多層を有することができる。
いくつか、または全ての実施形態において、カソードは、カソードの一部が、第2の領域と共に散在する第1の領域を含んだ、パターン化された電極である。ここで第1の領域は、第1のエネルギーまたは第1の導電率特質を有し、第2の領域は、第2のエネルギーまたは第1の領域よりも大きい第2の導電率特質を有し、それによって導電率の階調を作り出す。
別の態様によると、本技術は、電気化学エネルギーの生成及び貯蔵デバイス(パワーセル、再充電可能バッテリなど)を含むことができる。このデバイスは、アノード、カソード、アノードとカソードとの間に存在する少なくとも1つのセパレータ、電解液、ならびに、アノード及びカソードのうち少なくとも一方に接触した少なくとも1つの集電材、を備える。集電材は、0.005Ohm/squareより大きい(好ましくは0.01Ohm/squareより大きい、より好ましくは0.015Ohm/squareより大きい、最も好ましくは少なくとも0.025Ohm/squareの)抵抗率を呈する。デバイスは、容量CAP×Rの積が40mOhm・Ah未満(好ましくは35mOhm・Ah未満、より好ましくは30mOhm・Ah未満、さらに好ましくは25mOhm・Ah未満、最も好ましくは20mOhm・Ah未満)となる容量CAP及び抵抗Rを呈する。電気化学デバイスは、0.2Cで測定された容量の70%よりも大きい2C容量(ここで2Cは、30分の放電を示し、0.2Cは5時間の放電を示す)(好ましくは75%よりも大きい、より好ましくは80%よりも大きい、さらに好ましくは85%よりも大きい、最も好ましくは90%よりも大きい2C容量)を呈する。
いくつか、または全ての実施形態において、デバイスは、15mOhm未満(好ましくは12mOhm未満、より好ましくは10mOhm未満、さらに好ましくは8mOhm未満、さらに好ましくは6mOhm未満、最も好ましくは4mOhm未満)の抵抗を呈し得る。当然ながら、より大きいセルはより低い抵抗を自然に呈するので、高い容量及び低い内部抵抗を伴うセルを実現することが望ましい。したがって、セルは、より高い抵抗がより低い容量制限を可能にする、低い抵抗目標ならびに容量目標の両方を有し得る。容量は、5Ah未満、好ましくは20Ah未満、より好ましくは40Ah未満、さらに好ましくは100Ah未満、最も好ましくは200Ah未満に制限され得る。このような例は、容量を10Ah未満、及び抵抗を10mOhm未満に制限されたセルを含む場合がある。
いくつか、または全ての実施形態において、デバイスは、4.0mAh/cm未満(好ましくは3.5mAh/cm未満、より好ましくは3.0mAh/cm未満、さらに好ましくは2.5mAh/cm未満、さらに好ましくは2.0mAh/cm未満、さらに好ましくは1.5mAh/cm未満、最も好ましくは1.0mAh/cm未満)の、電極の面エネルギー密度を呈し得る。このような独特のデバイスにおいて、集電材は、特定の増加した抵抗を呈する一方で、デバイス全体は、特定の減少した抵抗、または代替として、過去に試みられなかった特定の制限を反直感的な方法で満たす、容量及び/または電極の面エネルギー密度を呈する。集電材を用いた増加した抵抗と、電極構造に関連付けられたデバイスの異なる物理的特徴と、の間のこのような差異は、高い抵抗(集電材の薄い厚さ及び軽い重量)を同時に伴い、デバイス全体のためによりハイパワー(充電及び放電のため)に適応した、新たな測定値を提供する。
別の態様によると、本技術は、上面及び底面の各々の金属層を伴うポリマーフィルムまたは生地として、非導電性の集電構成要素を伴う電極構造を提供でき、ここで(一方が集電材に接触した電極としての)アノード及び/またはカソードには、以下の物理的構造のうち1つまたは複数が設けられる:a)少なくとも35%(より好ましくは少なくとも40%、さらに好ましくは少なくとも45%、さらに好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも55%)の気孔率を呈する多孔性電極;b)電極コーティングであって、電極材料内に、より高い負荷またはより高い導電率の添加物を備え、この導電性添加物は、グラファイト、炭素などであってよく、その6重量%より重い(好ましくは8重量%より重い、より好ましくは10重量%より重い、最も好ましくは12重量%より重い)負荷で表われ、ならびに/または、高い導電率の材料は金属粒子及び/もしくは高いアスペクト比の導電性材料(ナノチューブ及び/もしくは炭素ナノファイバ)も備えた、電極コーティング;c)上層が、各連続した下層よりも高い導電率(または炭素含有量)を伴う、多層電極;d)上層が、連続した各下層よりも高い気孔率を呈する、多層電極;ならびに、e)パターン化された電極であって、この電極の一部は、高い導電率の領域を伴う散在した高いエネルギー(低い導電率)領域から成り、このような導電率の階調は、異なる導電性材料の含有量レベルか、もしくは材料タイプによって、または存在する高い階調及び低い階調を伴う気孔率の測定値を変えることによって実現される、パターン化された電極。
いくつか、または全ての実施形態において、パターン化されたコーティングは、様々な印刷技術によって成され、当技術分野で公知のように、異なる材料のパターンを実現するのを可能にし得る。このような多層構造は、各々が単一層を析出させた複数パスによって生成され得るか、または代替として単一孔もしくは印刷ヘッドを通して、多層の材料の同時押出しを介して生成され得る。
さらに別の態様によると、本技術は、初めに薄い金属化フィルムの集電材を提供でき、それは(内部の製造欠陥、樹枝状結晶、または対象のバッテリ内の内部短絡を起こす外部事象の影響を制御して競うために)プローブチップを介して、目標の集電材の表面に適用される電流レベルの送達時間を、1秒未満まで、好ましくは0.01秒未満まで、より好ましくは1ミリ秒未満まで、最も好ましくは潜在的に100マイクロ秒未満まで、特により大きい電流のために、大幅に制限する。
いくつか、または全ての実施形態において、電流は、5.0V、4.5V、4.2V、または4.0Vもしくは3.8Vなどさらに小さく、しかし最低2.0Vで、セルの内部電圧に制限される。
いくつか、または全ての実施形態において、金属化フィルムの集電材は、(全体の金属化されたポリマー基体の)合計厚さが20ミクロン未満、潜在的に好ましくは15ミクロン未満、潜在的により好ましくは10ミクロン未満、潜在的にさらに好ましくは8ミクロン未満、潜在的にさらに好ましくは6ミクロン未満、潜在的に最も好ましくは4ミクロン未満で、これら全ては0.005Ohm/squareより大きい(好ましくは0.01Ohm/squareより大きい、より好ましくは0.015Ohm/squareより大きい、最も好ましくは少なくとも0.025Ohm/squareの)抵抗率を呈して提供され得る。
いくつか、または全ての実施形態において、薄い構成要素は、金属コーティングを伴い、任意のさらなる電流の動きを直ちに防止する金属酸化物の局所領域を発生させる、全体の抵抗レベルに関して、反応のための短絡を可能にするよう構成することができ、このような短絡中の電流スパイクのよる過剰な高温を伴う。しかし抵抗レベルは、薄い構造がこのような物理的効果を呈するために、高いままである。
いくつか、または全ての実施形態は、温度依存の金属(または金属化)材料を含み、それは短絡中に熱源から収縮するか、または特定の材料箇所において非導電性材料(1つの例として、アルミニウム集電材から酸化アルミニウムなど)に、容易に劣化する(異なる方法で上記に示すように)。
いくつか、または全ての実施形態において、集電材は、現在使用されている、高温に対して極めて熱的に安定したアルミニウムまたは銅の集電材とは全く反対に、熱に弱くなるよう構成することができる。その結果、より低い固有の融解温度を伴う金属の合金は、より低い短絡電流密度下で劣化し、本明細書で開示するリチウムベースのエネルギーデバイスにおける安全性の利点を向上させる。
いくつか、または全ての実施形態において、セルは容量を10Ah未満、及び抵抗を10mOhm未満に制限することができる。
いくつか、または全ての実施形態において、集電材は、例えば銅またはアルミニウムの導電性材料層を、比較的低温において比較的高い収縮率を呈する繊維またはフィルムに、コーティングすることを含むことができる。
いくつか、または全ての実施形態において、集電材は、溶解温度が250℃未満、またはさらに200℃未満の熱可撓性フィルムを含むことができ、非限定の例として、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエチレン、またはポリプロピレンを含むことができる。
いくつか、または全ての実施形態において、集電材は、例えば上記のように銅またはアルミニウムの導電性材料層を、繊維またはフィルムにコーティングすることを含むことができ、この繊維またはフィルムは、材料がセルの動作温度と比較して高温であるが、熱暴走を生じさせ得る温度と比較すると低い温度まで加熱されたときに、電解液の中で膨張または分解する。
いくつか、または全ての実施形態において、リチウムイオン電解液の中で膨張するよう構成されたポリマーを、ポリフッ化ビニリデン、またはポリアクリロニトリルとすることができる。
いくつか、または全ての実施形態において、内部電気ヒューズの生成プロセスは、基体上に熱で酸化するよう構成された例えばアルミニウムなどの金属を、合計金属厚が通常のリチウムバッテリに使用されるよりもかなり少なく、コーティングすることができる。薄いアルミニウム集電材は、5ミクロン未満、2ミクロン未満、1ミクロン未満、もしくは700nm未満、または500nmの合計コーティング厚を含むことができる。コーティングは、十分な量または厚さの金属を含み、セルにエネルギーを与えるために十分な導電率を提供できる。厚さは、10nmより大きく、好ましくは50nmよりも大きく、もしくはさらに100nmよりも大きく、または200nmよりも大きくすることができる。
いくつか、または全ての実施形態において、面密度は、30g/m未満、好ましくは25g/m未満、より好ましくは20g/m未満、最も好ましくは15g/m未満であってよい。
いくつか、または全ての実施形態において、導電経路の遮断を、制限された導電性の集電材を提供することによって実現することができる。制限された導電率は、市販のヒューズで現在見られる劣化と同様、短絡周りの高い電流密度で劣化することになる。これは、5mOhm/squareよりも大きい、または10mOhm/squareよりも大きい、または潜在的に好ましくは20mOhm/squareよりも大きい、または潜在的により好ましい50mOhm/squareよりも大きいレベルの抵抗率を伴う、薄い金属化フィルムの集電材を提供することによって、実現され得る。
いくつか、または全ての実施形態において、導電経路の遮断を、アルミニウムよりも低い温度で非導電性材料に酸化される集電材を提供することによって実現でき、それによって、セパレータが劣化する前に、集電材が短絡の領域において不活性化するのを可能にする。
いくつか、または全ての実施形態において、薄い集電材層の容量における金属は、限定ではないが、金、銀、バナジウム、ルビジウム、イリジウム、インジウム、プラチナなどを含む導電率を呈する、任意の金属とすることができる(基本的に非常に薄い集電材層を伴い、このような金属使用に関連付けられたコストは、導電率を犠牲にすることなく大幅に低減され、さらには短絡または同様の事象中における熱暴走の可能性から防護するのを可能にし得る)。なお、異なる金属の層が利用されてもよく、または、内部に析出された金属の別個の領域、もしくは別の層の構成要素として、利用されてもよい。
いくつか、または全ての実施形態において、コーティングされた集電材の基体における一方の側は、反対側とは異なる金属種を含み、同様に、比較して異なる層厚を有し得る。
いくつか、または全ての実施形態において、高い電流フローを可能にする金属化基体の金属との接合部分は、向かい合った接触で実現することができ、ケースを通して電気接点を作る手段と、金属化基体との間に、大きい表面積を与える。この表面積は、1mm(1012m)よりも大きく、または3mmよりも大きく、またはさらには5mm、もしくはより好ましくは10mmよりも大きくすることができる。
本技術の多くの対象、特徴、及び利点は、添付の図面と共に、例示ではあるが、本技術の好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読むと、当業者には容易に明白となろう。この点において、本技術の実施形態を詳細に説明する前に、本技術は、構造の詳細と、以下の説明に記載されるか、または図面に例示される構成要素の配置と、に適用することに限定されないことを、理解されたい。本技術は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施及び実行できる。さらに、本明細書で利用する表現法及び専門用語は、説明を目的としており、限定と見なすべきではないことを理解されたい。
したがって、当業者は、本開示が基づく概念が、本技術のいくつかの目的を実行するための、他の構造の設計、方法、及びシステムに基づき容易に利用され得ることを、理解するであろう。したがって、これらの同等の構造が、本技術の趣旨及び範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲に含むものと見なされることは重要である。
本技術の別の目標は、低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴う、容易かつ効率的に製造及び販売され得る、新しい改善されたバッテリを提供することである。
本技術のさらに別の目標は、低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴い、材料及び労力の両方に関して製造が低コストである、新しい改善されたバッテリを提供することである。したがってそれは、一般消費者に対して低い販売価格が可能であり、それによって低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴うバッテリを、一般購買者に経済的に取得可能にする。
本技術のさらに別の目標は、低い内部抵抗を有する金属化フィルム集電材層を伴い、先行技術の装置及び方法にいくらかの利点を提供し、その一方で同時に、先行技術に一般に関連付けられたいくつかの不利点を克服する、新しいバッテリを提供することである。
これらは、本技術の他の目標と共に、本技術を特徴づける新たな様々な特徴を伴い、添付の特許請求の範囲における特異点と共に指摘され、本開示の一部を形成する。本技術、動作の利点、及び使用によって実現される特定の目標の、より良好な理解のために、添付の図面及び本技術の例示的な実施形態が存在する説明を、参照されたい。
本技術は、以下の詳細な説明を考慮するとき、より良好に理解され、かつ上記に記載されたものとは別の目標が明白になる。このような説明は添付の図面を参照する。
18650セルのような、先行技術における巻きセルの構造を示す図である。 薄い金属化フィルムの集電材上の厚いコーティング電極の利用を示す、先行技術の側面斜視図である。 本明細書で開示する、薄い金属化フィルムの集電材に適用された薄いコーティングの電極の、側面斜視図である。 図3の電極/金属化フィルムの集電材を含んだ、ゼリーロールタイプのリチウムイオン再充電可能バッテリの、上部断面図である。 薄い金属化フィルムの集電材上における低い気孔率のコーティング電極の利用を示す、先行技術の側面斜視図である。 本明細書で開示する、薄い金属化フィルムの集電材に適用された高い気孔率のコーティング電極の、側面斜視図である。 図6の高い気孔率の電極/金属化フィルムの集電材を含んだ、ゼリーロールタイプのリチウムイオン再充電可能バッテリの、上部断面図である。 本明細書で開示する、薄い金属化フィルムの集電材に適用された多層電極の、側面斜視図である。 図8の多層電極/金属化フィルムの集電材を含んだ、ゼリーロールタイプのリチウムイオン再充電可能バッテリの、上部断面図である。 本明細書で開示する、薄い金属化フィルムの集電材に適用された、パターン化されたコーティング電極の、側面斜視図である。 図10のパターン化された電極/金属化フィルムの集電材を含んだ、ゼリーロールタイプのリチウムイオン再充電可能バッテリの、上部断面図である。
同じ参照番号は、様々な図面を通して同じ部品を指す。
本開示の明確な利点は、構造構成要素を通して、内部短絡が生じたときに導電経路を遮断する機構を提供し、目標のバッテリセル内で熱を発生させ得る電流フローを停止または大幅に軽減させる機能である。
別の利点は、リチウムバッテリセル内に、防護構造フォーマットを提供し、さらにセル全体の製造、輸送、及び利用のための有益な重量及びコスト改善を提供するための機能である。したがって、別の利点は、目標のバッテリセル内の内部ヒューズ構造を生成し、起動が必要となるまで保持することである。別の利点は、急速充電及び放電性能のための、高い抵抗の薄い金属集電材を伴う、低い内部抵抗のハイパワーセルを提供することである。さらに別の利点は、短絡または同様の事象中に点火するような、いかなる傾向もなく、バッテリ内の可燃性有機電力材料を利用できる機能である。
したがって、本発明の開示は、電気化学エネルギーを生成及び貯蔵するデバイス(パワーセル、再充填可能バッテリなど)を包含する。このデバイスは、アノード、カソード、アノードとカソードとの間に存在する少なくとも1つのセパレータ、電解液、ならびにアノード及びカソードのうち少なくとも一方に接触する少なくとも1つの集電材、を備える。集電材は、0.005Ohm/squareよりも大きい(好ましくは0.01Ohm/squareよりも大きい、より好ましくは0.015Ohm/squareよりも大きい、最も好ましくは少なくとも0.025Ohm/squareの)抵抗率を呈する。デバイスは、容量CAP及び抵抗Rが、CAP×Rの積が40mOhm・Ah未満(好ましくは35mOhm・Ah未満、より好ましくは30mOhm・Ah未満、さらに好ましくは25mOhm・Ah未満、最も好ましくは20mOhm・Ah未満)となるよう呈する。電気化学デバイスは、0.2Cにおいて測定された容量の70%よりも大きい(好ましくは75%よりも大きい、より好ましくは80%よりも大きい、さらに好ましくは85%よりも大きい、最も好ましくは90%よりも大きい)2C容量を呈する(ここで、2Cは30分の放電を示し、0.2Cは5時間の放電を示す)。代替として、このようなデバイスは、15mOhm未満(好ましくは12mOhm未満、より好ましくは10mOhm未満、さらに好ましくは8mOhm未満、さらに好ましくは6mOhm未満、最も好ましくは4mOhm未満)の抵抗を呈し得る。当然ながら、より大きいセルはより低い抵抗を自然に呈するので、高い容量及び低い内部抵抗を伴うセルを実現することが望ましい。したがって、セルは、より低い容量制限を可能にする、より高い抵抗を伴う、低い抵抗目標ならびに容量目標の両方を有し得る。容量は、5Ah未満、好ましくは20Ah未満、より好ましくは40Ah未満、さらに好ましくは100Ah未満、最も好ましくは200Ah未満に制限され得る。このような例は、容量を10Ah未満、及び抵抗を10mOhm未満に制限されたセルを含む場合がある。代替として同様にこのようなデバイスは、4.0mAh/cm未満(好ましくは3.5mAh/cm未満、より好ましくは3.0mAh/cm未満、さらに好ましくは2.5mAh/cm未満、さらに好ましくは2.0mAh/cm未満、さらに好ましくは1.5mAh/cm未満、最も好ましくは1.0mAh/cm未満)の、電極の面エネルギー密度を呈し得る。このような独特のデバイスにおいて、集電材は、特定の増加した抵抗を呈する一方で、デバイス全体は、特定の低下した抵抗、または代替として、過去に試みられなかった特定の制限を反直感的な方法で満たす、容量及び/または電極の面エネルギー密度を呈する。集電材を用いて増加した抵抗と、電極構造に関連付けられたデバイスの異なる物理的特徴と、の間のこのような差異は、高い抵抗(薄い厚さ及び軽い重量の集電材)を同時に伴い、デバイス全体のためによりハイパワー(充電及び放電のため)に適応した、新たな測定値を提供する。
このような電気化学パワー生成及び貯蔵デバイスに関する、さらなる考察及び予期せぬ発見は、上面及び底面の各々の金属層を伴うポリマーフィルムまたは生地として、非導電性集電構成要素を伴う電極構造を提供できる機能である。ここで(一方が集電材に接触した電極としての)アノード及び/またはカソードには、以下の物理的構造のうち1つまたは複数が提供される:a)少なくとも35%(より好ましくは少なくとも40%、さらに好ましくは少なくとも45%、さらに好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも55%)の気孔率を呈する多孔性電極;b)電極コーティングであって、電極材料内に、より高い負荷またはより高い導電率の添加物を備え、この導電性添加物は、グラファイト、炭素などであってよく、その6重量%より重い(好ましくは8重量%より重い、より好ましくは10重量%より重い、及び最も好ましくは12重量%より重い)負荷で表われ、ならびに/または、高い導電率の材料は金属粒子及び/もしくは高いアスペクト比の導電性材料(ナノチューブ及び/もしくは炭素ナノファイバ)を備えた、電極コーティング;c)上層が、連続した各下層よりも高い導電率(または炭素含有量)を伴う、多層電極;d)上層が、連続した各下層よりも高い気孔率を呈する、多層電極;ならびに、e)パターン化された電極であって、電極の一部は、より高い導電率領域と共に散在した高いエネルギー(低い導電率)領域から成り、このような導電率の階調は、異なる導電性材料の含有量レベルか、もしくは材料タイプによって、または存在する高い階調及び低い階調を伴う異なる気孔率の測定値によって実現される、パターン化された電極。このようなパターン化されたコーティングは、様々な印刷技術によって成され、当技術分野で公知のように、異なる材料のパターンを実現するのを可能にし得る。このような多層構造は、各々が単一層を析出させて複数パスによって生成され得るか、または代替として単一孔もしくは印刷ヘッドを通して、多層の材料の同時押出しを介して生成され得る。
したがって本開示の別の大きな利点は、初めに薄い金属化フィルムの集電材を提供することであり、それは(内部の製造欠陥、樹枝状結晶、または対象のバッテリ内の内部短絡を起こす外部事象を、制御して競うために)プローブチップを介して、目標の集電材の表面に適用される電流レベルの送達時間を、1秒未満まで、好ましくは0.01秒未満まで、より好ましくは1ミリ秒未満まで、最も好ましくは潜在的に100マイクロ秒未満まで、特により大きい電流のために、大幅に制限する。当然ながら、このような電流は、5.0V、4.5V、4.2V、または4.0Vもしくは3.8Vなどさらに小さく、しかし最低2.0Vで、セルの内部電圧に制限される。
このような金属化フィルムの集電材は、(全体の金属化されたポリマー基体の)合計厚さが、20ミクロン未満、潜在的に好ましくは15ミクロン未満、潜在的により好ましくは10ミクロン未満、潜在的にさらに好ましくは8ミクロン未満、潜在的にさらに好ましくは6ミクロン未満、潜在的に最も好ましくは4ミクロン未満で、これら全ては抵抗率が0.005Ohm/squareより大きく(好ましくは0.01Ohm/squareより大きく、より好ましくは0.015Ohm/squareより大きく、最も好ましくは少なくとも0.025Ohm/square)呈して提供され得る。一般的な集電材は、これらの特徴を呈するが、補強ポリマー基材で作られたものよりもかなり重量があり、この現在開示される変形の本質的な安全性の利点がない。例えば、10ミクロン厚の銅フォイルは、90g/mの重量となり得る。しかし、銅化フォイルは、セルが機能するために必要な適切な電気性能を送達しながら、50g/mだけ、さらには30g/mだけ、さらには20g/m未満の重量となり得る(デバイス自体の高い内部抵抗に関わらず)。しかしこの代替の構造において、非常に薄い構成要素は、金属コーティングを伴い、全ての抵抗レベルに関して、反応のための短絡も可能にし、このような短絡中の電流スパイクのよる過剰な高温を伴い、任意のさらなる電流の動きを直ちに防止する金属酸化物の局所領域を発生させる。しかし抵抗レベルは、薄い構造がこのような物理的効果を呈するために、高いままである。
このような高い抵抗の集電材の、別の考えられる代替は、温度依存の金属(または金属化)材料を提供することであり、それは短絡中に熱源によって収縮するか、または特定の材料箇所において非導電性材料(1つの例として、アルミニウム集電材から酸化アルミニウムなど)に、容易に劣化する(上記について異なる方法で示すように)。このように、集電材は、現在使用されている、高温に対して極めて熱的に安定したアルミニウムまたは銅の集電材とは全く反対に、熱に弱くなる。その結果、より低い固有の融解温度を伴う金属の合金は、低い短絡電流密度下で劣化し、本明細書で開示するリチウムベースのエネルギーデバイスにおける安全性の利点を向上させる。別の代替は、例えば銅またはアルミニウムの導電性材料層を、比較的低温において比較的高い収縮率を呈する繊維またはフィルムにコーティングすることによって、集電材を製造することである。これらの例は、溶解温度が250℃未満、またはさらに200℃未満の熱可撓性フィルムを含むことができ、非限定の例として、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエチレン、またはポリプロピレンを含む。このような結果を実現する、別の考えられる方法は、例えば上記のように銅またはアルミニウムの導電性材料層を、繊維またはフィルムにコーティングすることによって集電材を製造することであり、この繊維またはフィルムは、材料がセルの動作温度と比較して高温であるが、熱暴走を生じさせ得る温度と比較すると低い温度まで加熱されたときに、電解液の中で膨張または分解する。リチウムイオン電解液の中で膨張できる、このようなポリマーの例として、ポリフッ化ビニリデン及びポリアクリロニトリルが挙げられるが、当業者に公知である他のものが存在する。このような代替の内部電気ヒューズの生成プロセスを実現するための、さらに別の方法は、熱で酸化できる例えばアルミニウムなどの金属を、通常のリチウムバッテリに使用されるよりもかなり少ない合計金属厚で、基体上にコーティングすることである。例えば、現在使用されているような、非常に薄いアルミニウム集電材は、20ミクロンの厚さとし得る。5ミクロン未満の合計コーティング厚は、回路を早く遮断する場合があり、2ミクロン未満、1ミクロン未満、さらに700nm未満、または500nmの厚さは、回路をさらに早く遮断する場合がある。このようなコーティングは、セルにエネルギーを与えるよう十分な導電率を提供するために、十分な金属も有さなければならず、したがって厚さは、10nmより厚く、好ましくは50nmより厚く、さらに100nmより厚く、または最も好ましくは200nmよりも厚くするのが望ましい。薄い導電性コーティングのこのような使用は、薄い厚さのポリマー基材と組み合わせたとき、非常に低い集電材の面密度をもたらすことになる。したがって、面密度は、30g/m未満、好ましくは25g/m未満、より好ましくは20g/m未満、最も好ましくは15g/m未満であってよい。さらに導電経路の遮断を実現するための別の方法は、制限された導電率の集電材を提供することである。制限された導電率は、市販のヒューズで現在見られる劣化と同様、短絡周りの高い電流密度で劣化することになる。これは、5mOhm/squareよりも大きい、10mOhm/square、潜在的に好ましくは20mOhm/squareよりも大きい、または潜在的により好ましい50mOhm/squareよりも大きいレベルの抵抗率を伴う、薄い金属化フィルムの集電材を提供することによって、実現され得る。このような抵抗率は、やはり上記で示したように、高い内部抵抗の一因となり、それは集電材自体と、任意の補償なく、目標のセルのパワー生成及び送達性能と、を損ねることがある。このような高い抵抗の課題を克服するために、過去の変更は、単純に集電材の抵抗率を変更したのみであった。このような関連の厚さ及び材料は、電極のタイプ、厚さ、材料に対するいかなる交換も考慮しなかった。または、ついでに言えば、抵抗率は、ハイパワーのために設計されたバッテリのために別様にさらに選択され得る。これは、より低いパワー及びよりハイパワーのために設計されたセルと比較して、低い抵抗を使用してもよく、ならびに/または、比較的高い抵抗を使用してもよい。導電経路の遮断を実現するための、さらに別の方法は、アルミニウムよりもかなり低い温度で非導電性材料に酸化する集電材を提供することであり、それによって集電材が、セパレータが劣化する前に短絡領域において不活性化するのを可能にする。アルミニウムの特定の合金は、アルミニウム自体よりも早く酸化することになり、これらの合金は、導電経路をより早くまたはより低温で劣化させる場合がある。考えられる代替として、任意のタイプの金属を、このような薄い集電材層の容量に利用し得る。これは限定ではないが、金、銀、バナジウム、ルビジウム、イリジウム、インジウム、プラチナなどを含む導電率を呈する(基本的に非常に薄い集電材層を伴い、このような金属使用に関連付けられたコストは、導電率を犠牲にすることなく大幅に低減され、さらには短絡または同様の事象中における熱暴走の可能性から防護するのを可能にし得る)。なお、異なる金属の層が利用されてもよく、または、内部に析出された金属の別個の領域、もしくは別の層の構成要素として、利用されてもよい。確実に、このようにコーティングされた集電材の基体における一方の側は、反対側とは異なる金属種を含み、同様に、比較して異なる層厚を有し得る。
いずれにしろ、厚い金属構造とは反対に、金属化フィルムの集電材を利用するための機能は、再充電可能バッテリの熱暴走の可能性を軽減させることに寄与する(例えば、その全体が本明細書に参照として組み入れられている、同時係属中の米国特許出願公開第15/700,077号明細書の開示のように)。しかし、上述のように、このような薄い構造は、目標の電気化学セル(バッテリなど)の高い抵抗レベルを作り出し、それはデバイスの、特定のエンドユース用途内で必要とされる、ハイパワー、急速充電、及び迅速な放電の機能を損ねる。このように、デバイス、特に液体電解質セルに関するデバイス自体の全体抵抗を低減させる方法を提供する、明確な要望が存在する。本開示は、これに関する改善を目標としている。標準的な電気化学セルは、集電材構造、セパレータ、及び電荷生成のための電極(アノード及びカソード)、を含む。薄い金属化フィルムを集電材として利用することは、一般的な電極構造及びセパレータを伴う標準的構造(上記で引用した日本の参照に留意)に限定されてきた。これらの一般的な電極は、大幅に厚い金属層であり、セル(デバイス)に対して全体的な安定性を提供し、同様に内部における高い抵抗レベルを可能にする。しかし、これらの標準的なバッテリセル(電気化学デバイス)に対して反直感的に、金属化フィルムの集電材に、調査されていない特定の電極材料のコーティングを利用することが、予期せず判明した。したがって、次に、パワーを迅速に発生させ、外部デバイスも同様に迅速に動かすために、効率的な抵抗低下構造を提供する集電材上にコーティングする材料を伴う、安全(及び高い抵抗レベル)のための薄い集電材を提供する様々な方法が提示される。
そのため、上記で示したように、このような予期せず反直感的に利用された抵抗低下電極に関連付けられた材料は、特定の厚さ、高い気孔率レベル、高い導電率レベル、導電率の階調を伴う多層構造、及び異なる導電率の階調の領域を有するパターン化されたコーティングを含む、金属化集電材フィルムに適用されたコーティングに依存することが判明した。このような新たな取り組みは、各例において、目標の電気化学セルのための低い内部抵抗だけではなく、(この場合、連結され、集電材フィルムを伴う)構造の重量を大幅に低減させる可能性を、薄い集電材の金属化フィルムに関連付けられた増加した抵抗を補うためだけではなく、セル(デバイス)全体の魅力的な重量低減のためにも、与える。
このような利点は、関連産業内で今まで存在しなかった、低重量、高い安全性レベル、及びハイパワーの生成(充電及び放電)の再充電可能電気化学セル(非限定の例として、リチウムイオンバッテリなど)を可能にする。本明細書で説明する任意の代替の構成において、このような薄い金属化フィルムの集電材は、表面的には目標のエネルギー貯蔵デバイス(例えばリチウムバッテリ、コンデンサなど)内の内部ヒューズとして機能する。各例(代替)において、適用された電極コーティングは、薄い構造全体を、目標のセル(デバイス)内の構造的安定性のために十分な強度を与え、同時に薄い金属化フィルム集電材の増加した抵抗に関連したセル全体の内部抵抗を減少させる性能を伴うレベルまで強化する。したがって、短絡、及びハイパワーの生成結果を伴う潜在的な熱暴走の事象に関連した、安全性の手段を同時に提供する機能は、やはり今まで調査されていない要望を満たす。
このような方法及び構造は、以下でより詳細に説明する。
イオン貯蔵材料は、例えば当技術分野で公知である、リチウムイオンバッテリのためのカソードまたはアノードとすることができる。カソード材料は、コバルト酸リチウムLiCoO、リン酸鉄リチウムLiFePO、リチウムマンガン酸化物LiMn、リチウムニッケルマンガンコバルト酸化物LiNiMnCo、リチウムニッケルコバルトアルミニウム酸化物LiNiCOAl、もしくは上記の混合物、または当技術分野で公知の他のもの、を含み得る。アノード材料は、グラファイト、チタン酸リチウムLiTi12、硬質炭素、錫、シリコン、もしくはこれらの混合物、または当技術分野で公知である他のもの、を含み得る。加えて、イオン貯蔵材料は、超コンデンサなど、他のエネルギー貯蔵デバイスに使用されるものを含む場合がある。このような超コンデンサにおいて、イオン貯蔵材料は、活性炭、活性炭繊維、炭化物抽出炭素、炭素エアロゲル、グラファイト、グラフェン、グラフェン、及び炭素ナノチューブ、を含む。
コーティングプロセスは、当技術分野で一般的に知られている任意のコーティングプロセスとすることができる。ナイフオーバーロール及びスロットダイは、リチウムイオンバッテリのコーティングプロセスに一般的に使用されるが、化学めっきを含む他のものも同様に使用され得る。コーティングプロセスにおいて、イオン貯蔵材料は、ポリフッ化ビニリデンもしくはカルボキシメチルセルロースなどの結合剤、または他のフィルム形成ポリマーを含む他の材料と、一般的に混合される。混合物への他の添加物は、カーボンブラック及び他の導電性添加物を含む。
手段を接続して、金属化基体との電気接点を作ることは、溶接、テープ留め、締付け、ステープル留め、リベット留め、または他の機械的手段など、一般的に使用される方法を含む。金属化基体の金属は、高い電流フローを与える接合部分を可能にするために、非常に薄くすることができるので、向かい合った接点が一般的に要求され、ケースを通した電気接点を作る手段と、金属化基体との間に大きい表面積をもたらす。十分な電流を運ぶために、この表面積は、1mm(10-12)よりも大きいことが望ましいが、3mmよりも大きく、またはさらには5mm以上、より好ましくは10mmとする必要がある場合がある。
液体電解質は、一般的に極性溶媒とリチウム塩との組み合わせ/混合物である。通常使用される極性溶媒は、上述のように、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートを含むが、イオン溶液または水を含んだ他の極性溶媒が使用され得る。この産業内で一般に利用されるリチウム塩は、限定ではないが、LiPF、LiPF、LiBF、LiClOなどを含む。電解液は、当技術分野で公知の添加物も含有し得る。多くの場合、電解液は可燃性である場合があり、そこで、本発明の金属化基体集電材における安全性の特徴は有利であり、セル及びセルの外側の両方に火災及び損傷をもたらす、危険な熱暴走事象を防止することができる。
低い内部抵抗を有する金属化フィルムの集電材を伴うバッテリの実施形態を、詳細に説明したが、それらに対する変更及び変形が可能であり、それらの全ては本技術の趣旨及び範囲内に収まることは、明白である。上記の説明に対して、様々なサイズ、材料、形状、形態、動作の機能及び方法、組立、ならびに使用を含む、本技術の部品のための最適な寸法関係は、当業者には容易に明白かつ明らかとなろう。図面に例示され、本明細書で説明したものに対する全ての同等の関係は、本技術よって包含されることが意図される。
以下の説明及び例は、本開示の潜在的な実施形態を表現するのみである。以下に続く特許請求の範囲の観点で、この開示の範囲及びその広さは、当業者にはこの領域内であることが理解されるであろう。
上述のように、本開示は大きな転換であり、リチウムバッテリ(及び他のエネルギー貯蔵デバイス)産業内で試みられた、以前の全ての理解及び改善策に対して反直感的である。反対に、本明細書で説明した新たなデバイスは、多くの有益な結果及び特性をもたらし、それらは今まで調査されておらず、言うまでもなくこの領域内では予想されなかった。しかし最初に比較として、先行のデバイスと、現在開示されて広く本明細書で網羅されるものと、の間に関わる際立った相違に留意することは重要である。
それによって生成された、このような反直感的な例及び結果は、今まで調査されなかった独特の結合、及び電気化学セル(再充電可能バッテリ、コンデンサなど)内における薄い金属化フィルムの集電材を伴う電極材料の、適用及び利用において、大幅な変化に関連付けられる。このような新たな例は、以下で説明するような、少なくとも5つの異なる代替を含む。
[代替1-薄い電極コーティング]
電極は、一般的に電極材料のコーティングを集電材に適用することで生成される。一般的に、非常に薄いハイパワーセルを、厚い金属フォイルを用い、それらを電極の薄いコーティングと共にコーティングすることによって作ることができ、それによってセルの内部抵抗を、パワーが非常に迅速に導入及び除去されるポイントまで減少させる。
しかし、それとは反対に、このような標準的な実施は、金属化した薄いフィルムの集電材の利用であり、その適用は、本明細書で開示されるように、非常に薄い電極材料のコーティングを伴う。本開示を通して説明したように、このような反直感的な方法及び実施は、特に厚い金属集電材を用いて標準的に実現された結果と比較すると、目標のセルの内部抵抗に、予期せず効率的な低減をもたらす。これは、厚いコーティングが薄い金属シートと組み合わされて、高いエネルギー密度のセルを生み出し、薄いコーティングが厚い金属シートに適用されて、ハイパワーのセルを生み出す、現在の実施とは反対である。したがって、極薄集電材の金属コーティング、及び薄い電極材料は、現在の技術とは反対であり、非常にハイパワーの可能性のための低い内部抵抗を伴い、予期せず安全なセルをもたらす。さらに当技術の標準状態という観点で、実施は、より厚いコーティングを利用して、対象の集電材の表面積を減少させ、それによって、貯蔵したエネルギーのkWhの単位におけるセルの合計重量を減少させる。やはり反直感的に、大幅に減少された重量の集電材の利用は、予期せず、電極コーティングの厚さを同様に大幅に減少させることができ、フォイル集電材と比較して、目標のセルにおけるkWh当たりの合計重量を増加させることなく、セルの内部抵抗の上述の減少をもたらす。このような結果は、極薄集電材を伴う薄い電極コーティングの適用を通して実現した、低い抵抗レベルと同様に、いかなる特定の科学理論との結合も意図せずに、薄い電極(導電性)コーティングを通して迅速に移動するイオン及び電子の能力に、明らかに関連付けられ、それによって抵抗を、目標のセル自体の必要なハイパワー結果のレベルまで低減させる。
このような結果を実現するために、(薄い)金属化フィルムの集電材は、0.005Ohm/squareより大きい(好ましくは0.01Ohm/squareより大きい、より好ましくは0.015Ohm/squareより大きい、最も好ましくは0.025Ohm/squareより大きく約0.5Ohm/squareまでの)抵抗率を呈しなければならない。したがって、この集電材の抵抗率も、このような集電材が存在する目標の電気化学セルの特徴であり、低い測定値が、電極コーティング適用の任意の別の適応及び変更に先立つ、開始ポイントであるものと考慮する。
電極コーティングの適用は、電極の面エネルギー密度(4mAh/cm未満、好ましくは3.5mAh/cm未満、より好ましくは3mAh/cm未満、さらに好ましくは2.5mAh/cm未満、さらに好ましくは2mAh/cm未満、さらに好ましくは1.5mAh/cm未満、最も個も増しくは1mAh/cm未満)、電極コーティング厚(好ましくは70ミクロン未満、より好ましくは60ミクロン未満、さらに好ましくは50ミクロン未満、さらに好ましくは40ミクロン未満、最も好ましくは30ミクロン未満)、及び/または電極コーティングの面密度(150g/m未満、好ましくは120g/m未満、より好ましくは100g/m)、の観点で、本開示のセルの抵抗の低下におけるこの代替の方法内で試みられる。換言すると、このような面エネルギー密度、コーティング厚さ、及び/またはコーティングの面密度を呈する電極材料の適用は、高い抵抗の極薄集電材が存在するときでさえ、低い内部セル抵抗を生成するという、予期せぬ結果をもたらす。
極薄集電材と非常に薄い電極コーティングとの組み合わせは、容量CAPと抵抗Rとの積、CAP×Rが、最大40mOhm・Ah未満(好ましくは最大35mOhm・Ah、より好ましくは最大30mOhm・Ah、さらに好ましくは最大25mOhm・Ah、最も好ましくは最大20mOhm・Ah)を呈する電気化学デバイスを提供する。他の極薄集電材の電気化学セルデバイスは、セル容量に関連して高い抵抗を必要とする。しかし、このような先行技術とは反対に、非常に薄い電極コーティングの利用は、同時に存在する高い抵抗の極薄集電材を伴っても、全体的に低い抵抗を与える。このように開示する極薄集電材上の薄い電極コーティングは、合計(総)抵抗測定値が15mOhm未満、好ましくは12mOhm未満、より好ましくは10mOhm未満、さらに好ましくは8mOhm未満、さらに好ましくは6mOhm未満、さらに好ましくは4mOhm未満、最も好ましくは2mOhm未満である、電気化学デバイスをさらにもたらす。同様に、このような高い安全性/低い抵抗の電気化学セル(またはデバイス)における性能の、代替の測定値として、2Cで測定した容量(30分の放電)>P×0.5C容量(2時間の放電で測定)である(ここで、Pは少なくとも90%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少なくとも75%、最も好ましくは少なくとも70%)。同様に、このような新たな高い安全性/低い抵抗(ハイパワー)の電気化学デバイスのための、別の測定結果は、4C(15分の放電)容量>P×0.5Cの容量、であり、ここでPは上記のような大きさである。
別の対象は、安全目的で極薄集電材を利用するリチウムイオンバッテリの性能であるが、上記のような構造は、高い内部抵抗及びその後の高い電流における大きい電圧降下から影響を受ける。上記で説明したように、薄いコーティング厚の電極を利用することは、このような短所を予期せずやはり効率的に補う。リチウムイオンバッテリセルの容量Cを伴い、電流はCレート(一般に、セルを1時間で空にするために必要な電流に対する、使用した電流の比率として称される)として測定することができる。高い内部抵抗のセルは、1Cよりも大きいCレートにおいて不十分に実行され、2Cまたは4Cにおいて、大幅に低い測定容量を有する場合がある。したがって、2Cまたは4Cにおいて高い容量を呈する、非常に薄い金属集電材で作られたセルは、実現が困難となる場合がある。しかしその反対に、薄い電極コーティングを極薄集電材に適用することで、代わりに驚くべき反対の効果を有し、大幅な改善及び実行可能な高い容量測定値を可能にする。現在まで、このようなセルのために本明細書で開示する方法及び動作を通して、減少した内部抵抗を効率的に提供する以外に、このような結果を実現する他の方法は存在しない。
このような測定値及び物理的特徴は、過去の極薄集電材との組み合わせでは実現できなかった。したがって、このような極薄集電材に適用された、上述のような薄い電極コーティングを用いて、このような集電材に関連付けられた安全面は保持されるが、対象のセルの内部抵抗は、予期せず効率的に減少され、今まで利用できなかった少なくともエンドユースの再充電可能な電気化学セルのために必要な、ハイパワー充電及び放電を与える。
図2は、極薄集電材12に適用された、先行技術構造の厚いコーティング電極11を示す。このような構造はやはり、電気化学セル(1つの非限定例として、リチウムイオンバッテリ)の内部で高い内部抵抗率を呈することになる。
図3は、極薄集電材16に適用された、減少された電極コーティング厚15を示す。上述のように、この反直感的な動作(この状態内及び再充電可能電気化学セルの標準)は、(図4のような)目標のセル内における低い内部抵抗を与えることによって、極薄集電材で呈された高い抵抗率を補う。
したがって図4は、バッテリセル20内に、このような極薄アルミめっきフィルムの集電材21を含んで示される。集電材21に適用されて示されるのは、薄いカソードコーティング22、第1のセパレータ23、及び反対側の薄いアノードコーティング24である。さらに提示されるのは、第2の極薄銅めっきフィルムの集電材21a、及び第2のセパレータ23aである。アルミめっきフィルムの集電材21に接続されるのは、電荷を移すための外部接点(図示せず)との接点である内部タブ25である。このようなセル20は、全体的に述べたように、極薄集電材の存在に関連付けられた安全性レベルと、反直感的な利用及び薄い電極コーティングをこのような集電材の表面に適用することに関連付けられたハイパワー性能と、を呈する。
関係する測定値、及び代替1の薄い金属化フィルムの集電材のための上記の提示は、以下に提供する他の代替と同じであることも理解するべきである。したがって、本明細書で説明する集電材は、少なくとも構造的特徴及び物理的特徴の観点で、(具体的には上記の同じ段落を再び述べるのを避けるため)全てのこのような代替と同じと考慮するべきである。
[代替2-高い気孔率の電極コーティング]
コーティング厚を減少させることによって、イオンプラス電子が電極コーティングを通して移動するために必要な、電気経路長さを減少させる機能が、高い気孔率の電極コーティングを極薄集電材表面に適用することを通して実現できることも、判明した。このような方法において、任意の科学理論で特定の信頼性を意図することなく、目標のセルにおけるこのような低い合計抵抗率が、イオン及び電子を、一般的な低い気孔率タイプとは反対の多孔性構造を介して、このような電極コーティングを通して移動距離の大部分に適応させて実現されると思われる。この構造的適応は同様に、より多くの液体電解質が電極内によって深く浸透するのを可能にするので、より厚いコーティングに関連付けられた高いエネルギー密度を維持しながら、(コーティングのエネルギー貯蔵が僅かに減少し得るが)カソード固体を通した電子移動を減少させるのを明白に可能にすると思われる。
一般に、リチウムイオン電極材料の気孔率は、低いことが望ましい。なぜなら高い気孔率は、使用する電解液の量を増加させ、かつ所与のエネルギー貯蔵量のために使用する体積を増加させる。したがって、現在使われる通常のバッテリは、艶出しされた、高いコーティング密度(または反対に低いコーティングの気孔率)を呈する電極コーティングを(かなりの高圧下で)伴うバッテリを利用する。上述の電極コーティングに関して、極薄金属化集電材フィルムを使用した、一般的な高いエネルギー密度のセルは、高いコーティング密度(低い気孔率)を呈する電極を含む(及び具体的に目標とする)。したがって目標のため、高い気孔率の電極コーティングは、上記のように薄い電極コーティングを伴い、現在の実施に照らして反直感的である。
高い気孔率は、例えば電極コーティングのために比較的大きい粒子サイズの材料を使用することによって、実現できる。このような大きい粒子は、比較的大きい空間を粒子間に作り出し、それによってこのような固体コーティング構造の気孔率を増加させる。より低い気孔率の層は、より小さい粒子サイズを使用して実現でき、それは粒子間のより小さい空間を実現する。代替として、小さい粒子を含んだ粒子サイズの配分も、低い密度を実現する。
このような高い気孔率の構造は、このような電極材料のタップ密度の単位で測定されるので、気孔率は、このタップ密度の測定値から計算される。真密度は、材料の理論上の密度であり、または体積を標準化した理論上の密度である。タップ密度は、さらなる体積変化がほとんど確認されなくなるまで、試料を含有したメスシリンダを機械的にタップすることによって得られる。粉末の気孔率は、以下の式1から計算される:
粉末の気孔率=1-タップ密度/真密度 式1
コーティングの容積密度は、コーティングの重量/mを体積/mで割ることで計算される。したがって、20g/mを呈し、かつ20ミクロンの厚さのコーティングは、1.0g/cmの容積密度を有する。コーティングの気孔率は、以下の式2から計算される:
コーティングの気孔率=1-容積密度/真密度 式2
(抵抗率測定の観点で上記で定義して説明したような)極薄集電材に適用された、高い気孔率のコーティング電極を用いて、このような増加した(高い)気孔率のコーティングは、薄い電極コーティングの代替のために、上述したような目標の電気化学セルの低い内部抵抗の、同じ一般的な測定値を与える。
図5は、極薄集電材32に適用された、先行技術構造の低い気孔率のコーティング電極31を示す。このような構造はやはり、電気化学セル(1つの非限定例として、リチウムイオンバッテリ)内部で高い抵抗を呈することになる。
図6は、極薄集電材36に適用された、減少された電極コーティング厚35を示す。上述のように、この反直感的な動作(この状態内及び再充電可能電気化学セルの標準)は、(図7のような)目標のセル内における低い内部抵抗を与えることによって、極薄集電材で呈された高い抵抗率を補う。
したがって図7は、バッテリセル40内に、このような極薄アルミめっきフィルムの集電材41を含んで示される。集電材41に適用されて示されるのは、高い気孔率のカソードコーティング44、第1のセパレータ43、及び反対側の高い気孔率のアノードコーティング42である。さらに提示されるのは、第2の極薄銅めっきフィルムの集電材41a、及び第2のセパレータ43aである。アルミめっきフィルムの集電材41に接続されるのは、電荷を移すための外部接点(図示せず)との接点である内部タブ45である。このようなセル40は、全体的に述べたように、極薄集電材の存在に関連付けられた安全性レベルと、反直感的な利用及び薄い電極コーティングをこのような集電材の表面への適用に関連付けられたハイパワー性能と、を呈する。
[代替3-高導電率の電極コーティング]
カーボンブラックまたはグラファイトなどの、導電性添加物は、ほとんどの電極材料の限定された導電率のため、リチウムイオンバッテリの基本的な構成要素である。しかし、導電性添加物自体がリチウムを貯蔵せず、したがってセルのエネルギー貯蔵容量に貢献しないので、導電性添加物の使用は最小限に抑えられ、NMCカソード材料などのリチウムを貯蔵する材料の量が最大となるよう、空間を確保する。現在のリチウムイオンバッテリは、コーティング中に3%ほどの少量の導電性添加物、かなり一般的には3~5%の導電性添加物を用いて作られる。
一般的に、エネルギー密度の最大化において、当技術分野の電気化学セルは、導電率カーボンの少ない含有量を有する、上述の低い気孔率の電極コーティングを組み合わせる。上記で示すような構造は、活性導電性材料(例としてリチウムイオン構造)をコーティング内で最大化する。このような低い気孔率、低いカーボン含有量の電極コーティングの実施は、極薄集電材(例えば金属化フィルムなど)を伴って、上述のものと同じく高い抵抗率のセルを作り出す。このような高い内部抵抗が、(やはり上述のように)高い安全性レベルをもたらすが、セル自体の中における低い抵抗の欠如は、エンドユース性能自体を損ねて、パワーポテンシャルを大幅に制限する。しかし、カーボン含有量(導電性材料レベル)を増加させる機能は、再充電可能電気化学セルの産業内では保証されない。したがって、高い体積パワー性能のための、好適な低いレベルの内部抵抗を実現する機能は、この代替にしたがって可能となり、表向きは、このような電極材料内の増加したカーボン含有量を通して、より速い導電率に対応する。このような反直感的な動作及び方法は、高い抵抗と、より多いカーボンをコーティングに使用することによって作られた低い抵抗の電極材料を伴う極薄集電材構造と、高い気孔率を有することと、を組み合わせることを可能にする。
[代替4-層化された電極コーティング]
このような電気化学セルのための、別の潜在的な構造改善は、異なる階調を有する多層電極の利用を含む。一般的な電極材料は、集電材にコーティングされた、電極材料の単一層から作られる。単一の薄い電極コーティングにおける上述の代替は、特に、高い抵抗率、与えられた安全性レベル、極薄集電材との組み合わせ(及びその上におけるコーティングの適用)で、目標のセルのための低い内部抵抗の、予期せぬ効率的な結果を提供する。しかし、充電及び放電において、集電材から離れた電極材料の部分は、集電材に非常に近い電極材料の部分よりも、抵抗及びオーム加熱を受けることになる。したがって、集電材に近い材料よりも高いイオン伝導率及び導電率を有する構成において、集電材から離れた材料を作ることは有利である。このような構造は、同様に目標のセルの内部に、より低い抵抗を与える。
この構造及び物理的効果は、多層コーティングプロセスを用いて実現することができ、そこでは(極薄集電材の表面に最も近い)初めに適用されたコーティングは、より低い気孔率及び/またはより低い導電性粒子(カーボンまたはグラファイト)含有量を有し、気孔率及び/または導電性粒子含有量は、後続の層で増加される(好ましくは、このような気孔率及び導電性粒子濃度は、このような後続の層と同時に増加される)。気孔率の増加は、連続した各層の艶出しプロセスにおいて使用される圧力を低下させることによって、実現することができる。導電性粒子含有量は、混合物に含まれた導電性粒子の割合を増加させることによって、増加させることができる。
図8に示される1つの構成は、基体(集電材52)から最も近く、非常に薄くて高い導電性の第1の層(層1)51Bを有し、次に、低い気孔率、低いカーボン含有量の層である、第2の層(層2)51Aと、導電性粒子の多い含有量、及びさらに高い気孔率を有する、第3の層(層3)51と、が続く。さらなる層が上記と同様の方法で適用されてもよく、後続の各層は、導電性粒子のより多い含有量、及びより高い気孔率を、段階的に有する。別の構成において、導電性の「下塗り」層は排除され、最も低い気孔率で導電性粒子の最も少ない含有量の層が、層1であり、後続の各層は、気孔率及び/または導電性粒子の含有量が増加する。
図9は、バッテリセル60内の極薄集電材フィルムの集電材61に適用された、多層カソードコーティング64(図8の層1、2、3で表わされた、51、51A、51B)の利用が示される。さらに存在するのは、第1のセパレータ63及び反対側の多層アノード64aである(当業者は理解するように、カソード64のために構築されるが、アノード材料から作られる)。このようなアノードは、第2の極薄銅めっきフィルムの集電材61a、及び第2のセパレータ63aに適用される。アルミめっきフィルムの集電材61に接続されるのは、電荷を移動させるための外部接点(図示せず)との接点である内部タブ65である。このようなセル60は、全体的に述べたように、極薄集電材の存在に関連付けられた安全性レベルと、反直感的な利用及び多層で導電率が階調を有する電極コーティングをこのような集電材の表面に適用することに関連付けられたハイパワー性能と、を呈する。
[代替5-パターン化された電極コーティング]
一般的に産業内で保証されるものからの、電極材料の変更を通して、低い内部抵抗を実現するための、さらに別の方法は、目標の極薄集電材の表面に接触する導電性構造の特定のパターンを有することを利用し得る、電極材料の適用を含む。このような方法において、別々の領域(直線行と、直線列と、斜線と、立方体、円筒形、または任意の他の幾何学的三次元形状などのスポットと、のいずれか)において、第1のコーティングが適用され、この第1のコーティングが適用されていない目標の極薄集電材の表面における領域に、少なくとも第2のコーティングを伴う。これら電極材料の異なるコーティングは、上記のように極薄集電材自体によって与えられた高い抵抗率レベルを補う構造を提供するために必要とするので、限定ではないが、高い気孔率を呈する第1のコーティング、高い導電率を呈する第2のコーティング、及び導電率などの異なる物理的効果を伴う任意の数の他のコーティングを含む、任意の構造的制限及び上述の要件を含み得る。したがって、このようなパターン化されたコーティングを伴い、このような領域における抵抗測定の観点で、異なる階調が生成され、特定の領域のために、イオン及び電子を、他の領域よりも迅速に駆動させるのを可能にする。
したがって、より詳細に図10は、極薄集電材73(目標のセルのために、やはり高い安全性レベルを提供するが、同時により低い抵抗率を提供する)を示す。極薄集電材73は、三次元ラインを提供し、1つのタイプの電極構成(少ない導電性粒子含有量を使用して作られた高いエネルギー密度、またはより小さい粒子サイズの材料としてこのような手段を通して実現された低い気孔率など)を有する、第1のコーティング71と、第1のコーティング71に対して三次元の交互のラインに散在し、異なるエネルギー密度、及び/または第1コーティング72よりも高い導電性粒子濃度/含有量を有する、第2のコーティング72と、が適用される。この場合、より高い気孔率及び/またはより大きい導電性粒子含有領域は、イオン及び電子の「スーパーハイウェイ」として作用することができ、目標のセルにおける内部の全体抵抗を減少させ、その一方で、必要に応じて特定の目的のために必要な、より低い気孔率、より小さい導電性粒子含有領域の、より高いエネルギー密度を保持する。
図11は、バッテリセル80内に、このような極薄アルミめっきフィルムの集電材81を含んで示される。集電材81に適用されて示されるのは、パターン化されたコーティングのカソード82、第1のセパレータ83、及び反対側のアノードのコーティング82aである。パターン化されたカソードのコーティング82は、上記の図10内(71及び72)で画定された領域を含む。このようなアノードは、第2の極薄銅めっきフィルムの集電材84、及び第2のセパレータ83aに適用される。アルミめっきフィルムの集電材81に接続されるのは、電荷を移すための外部接点(図示せず)との接点である内部タブ85である。このようなセル80は、全体的に述べたように、極薄集電材の存在に関連付けられた安全性レベルと、反直感的な利用及びパターン化された電極コーティングをこのような集電材の表面へ適用することに関連付けられたハイパワー性能と、を呈する。
したがって、上記で提供された例は、望ましい厚さ、金属コーティング、及び電解液を含有したバッテリ内の熱暴走を防止するために必要な導電率効果、を呈する。それによって、より安全かつより信頼できるタイプを提供するだけではなく、以前のものよりも小さい内部重量しか必要とせず、安全性を犠牲にせずに、実際それらを改善するものを提供する。しかし、本明細書で述べた異なるタイプの電極の適用を通して、このような極薄集電材の高い抵抗率レベルを補う機能が追加される。それは、関連の電気化学セル産業内で、今まで開示または調査されていない。このような低い抵抗を、このような独特の電極と極薄集電材の組み合わせを介して、目標のセルの内部に与える機能は、再充電可能、ならびに類似タイプのバッテリ及びパワーセル内における熱暴走の可能性による安全性だけではなく、必要に応じて、このような電気化学セルの、特定のエンドユース用途のためのハイパワーの充電及び放電が損なわれないことを保証する機能である、という点で大幅な改善を可能にする。
本発明を詳細に説明したが、当業者はそれらに対して、本発明の範囲から逸脱することなく、変化及び変更を成すことができることは、明白である。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって定義されるべきである。
そのため、前述は、本技術の原理の例示のみであると考慮される。さらに、多くの変更及び変化が当業者には容易に思い付くので、本技術を示されかつ説明した精確な構造及び動作に限定することは望まれず、したがって全ての好適な変更及び同等物は、本技術の範囲内に収まるよう分類され得る。

Claims (15)

  1. アノード、カソード、前記アノードと前記カソードとの間の少なくとも1つのセパレータ、電解液、ならびに前記アノード及び前記カソードのうち少なくとも一方に接触した少なくとも1つの集電材、を備えた、リチウム電気化学エネルギー生成及び貯蔵デバイスであって、前記集電材は、0.005Ohm/squareよりも大きい抵抗率を呈し、前記電気化学デバイスは、0.5Cで測定された容量の70%よりも多い2C容量を呈し、前記集電材は、少なくとも1層の導電層を用いてコーティングされた絶縁支持層を備え、前記導電層は2ミクロン未満の厚さを有する、リチウム電気化学エネルギー生成及び貯蔵デバイス。
  2. 15mOhm未満の抵抗を呈する、請求項1に記載のリチウム電気化学エネルギー生成及び貯蔵デバイス。
  3. 4.0mAh/cm未満の電極の面エネルギー密度を呈する、請求項1に記載のリチウム電気化学エネルギー生成及び貯蔵デバイス。
  4. 容量CAP×Rは40mOhm・Ah未満である、容量CAP及び抵抗Rの積を呈する、請求項1に記載のリチウム電気化学エネルギー生成及び貯蔵デバイス。
  5. アノード、カソード、前記アノードと前記カソードとの間の少なくとも1つのセパレータ、電解液、ならびに前記アノード及び前記カソードのうち少なくとも一方に接触した少なくとも1つの集電材、を備えた、リチウム電気化学エネルギー生成及び貯蔵デバイスであって、前記集電材は、0.005Ohm/squareよりも大きい抵抗率を呈し、前記アノード及び前記カソードのうち少なくとも一方は、
    a)70ミクロン未満の厚さを呈する電極、
    b)導電性添加物の6重量%よりも多く含有する電極コーティング、
    c)35%よりも大きい気孔率を呈する、電極コーティング、
    d)多層を有する電極コーティング、
    e)コーティング材料の散在したパターンを呈し、前記コーティング材料の散在したパターンの少なくとも1つの構成要素は、高いエネルギーでより低い導電率領域を含み、前記コーティング材料の散在したパターンの少なくとも1つの他の構成要素は、より高い導電率領域を含み、前記導電率は、多い導電性材料含有量または高い気孔率材料からもたらされる、電極コーティング、
    のうち少なくとも1つを含むことを介して、低い抵抗率を実現するよう構築される、リチウム電気化学エネルギー生成及び貯蔵デバイス。
  6. エネルギー貯蔵デバイスであって、
    アノード及びカソードと、
    前記アノード及びカソード間に挟まれた第1のセパレータと、
    電解液と、
    前記アノード及び前記カソードのうち少なくとも一方に接触した、第1の集電材と、
    前記第1の集電材の反対側の、前記アノード及び前記カソードのうち少なくとも一方に接触した、第2の集電材と、
    前記第2の集電材に接触した第2のセパレータと、を備え、
    前記第1の集電材及び前記第2の集電材のうち少なくとも一方は、0.005Ohm/squareより大きい抵抗率を呈する、エネルギー貯蔵デバイス。
  7. 前記第1の集電材に接続され、かつ外部接点に接触するよう構成された、タブをさらに備える、請求項6に記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  8. 前記第1の集電材及び前記第2の集電材の各々は、それらの上に金属フィルムコーティングを含む、請求項6に記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  9. 前記第1の集電材の前記金属フィルムは、前記第2の集電材における前記金属フィルムの金属とは異なる金属である、請求項8に記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  10. 前記第1の集電材及び前記第2の集電材のうち少なくとも1つの前記金属フィルムは、5ミクロン未満の合計コーティング厚を有する、請求項9に記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  11. 前記アノード及び前記カソードは、少なくとも35%の気孔率を呈する多孔質である、請求項6に記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  12. 前記アノード及び前記カソードの各々は、導電性添加物の6重量%よりも多く含有した電極コーティングを含む、請求項6に記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  13. 前記アノード及び前記カソードの各々は、連続した各下層よりも高い導電率を有する上層を含んだ、多層を有する、請求項6に記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  14. 前記アノード及び前記カソードの各々は、連続した各下層よりも高い気孔率を呈する上層を含んだ、多層を有する、請求項6に記載のエネルギー貯蔵デバイス。
  15. 前記カソードは、第2の領域と共に散在した第1の領域を含んだ前記カソードの部分を伴う、パターン化された電極であり、
    前記第1の領域は、第1のエネルギーまたは第1の導電率特質を有し、前記第2の領域は前記第1の領域よりも大きい、第2のエネルギーまたは第2の導電率特質を有し、それによって導電率の階調を作り出す、請求項6に記載のエネルギー貯蔵デバイス。
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