JP2023182977A - 加熱ヘッドおよびそれを搭載したホットバー接合機 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成ではんだブリッジの発生を防止可能な、加熱ヘッドおよびそれを搭載したホットバー接合機を提供する。【解決手段】加熱ヘッド2は、加熱温度が不均一な加熱面を有し、加熱面単体で、2箇所以上にはんだを有する領域に対して、はんだ接合を行い、はんだが受ける熱が籠もりやすい領域に、加熱温度の低い加熱面の領域を当てる。【選択図】図3
Description
本発明は、加熱ヘッドおよびそれを搭載したホットバー接合機に関する。
はんだを接合する際に、隣り合う溶融したはんだがくっついてしまう、はんだブリッジといわれる接合不良が知られている。はんだブリッジを防止するために、種々の工夫がなされてきた。たとえば、プリント回路板及びTABテープ製造工程において、永久レジストとしてポリイミド系樹脂よりなる被膜を導体及び導体間に形成した後、該被膜を化学エッチングにより導体の頂部が露出するまで除去し、露出した導体上に半田めっきを施すことがある(特許文献1)。
特許文献1によれば、導体を除いたスペースだけにレジストを印刷する必要がなく、所謂ベタ印刷でレジストの印刷が可能となり、導体間への半田の流れ出量が皆無となり、生産性が極めて高くなり、ファインパターンを有する各種電子回路、特に狹ピッチであるTAB(Tape Automated Bonding)テープアウターリードの半田付けにおけるはんだブリッジを防止するのに最適である、とされている。
特許文献1の技術では、ポリイミド系樹脂よりなる被膜を導体及び導体間に形成した後、該被膜を化学エッチングにより導体の頂部が露出するまで除去する等、はんだブリッジを防止するための煩雑な工程を要する点で、好ましくない。
そこで本発明の目的は、簡単な構成ではんだブリッジの発生を防止可能な、加熱ヘッドおよびそれを搭載したホットバー接合機を提供することである。
上記目的を達成するため、加熱ヘッドは、加熱温度が不均一な加熱面を有し、加熱面単体で、2箇所以上にはんだを有する領域に対して、はんだ接合を行い、はんだが受ける熱が籠もりやすい領域に、加熱温度の低い加熱面の領域を当てるものである。
ここで、加熱温度が不均一な加熱面は、加熱ヘッドの形状に起因して不均一さが形成される。
上記目的を達成するため、ホットバー接合機は、加熱温度が不均一な加熱面を有し、加熱面単体で、2箇所以上にはんだを有する領域に対して、はんだ接合を行い、はんだが受ける熱が籠もりやすい領域に、加熱温度の低い加熱面の領域を当てる、加熱ヘッド、を搭載する。
本発明では簡単な構成ではんだブリッジの発生を防止可能な、加熱ヘッドおよびそれを搭載したホットバー接合機を提供することができる。
(本実施の形態のホットバー接合機と加熱ヘッドの構成と効果)
以下、本実施の形態の加熱ヘッドについて、図1,図2,図3,図4,図5,図6および図7に基づいて説明する。ホットバー接合機1は、金属製の加熱ヘッド2を、金属製の導電板3,4に搭載されているものである。
以下、本実施の形態の加熱ヘッドについて、図1,図2,図3,図4,図5,図6および図7に基づいて説明する。ホットバー接合機1は、金属製の加熱ヘッド2を、金属製の導電板3,4に搭載されているものである。
搭載の方法は、加熱ヘッド2と導電板3,4とを、ねじ5a,5b,5c,5dを導電板3,4のねじ穴6a,6b,6c,6dおよび加熱ヘッド2のねじ穴7a,7b,7c,7dへと挿入し、ねじ結合を行う。具体的には、ねじ5aをねじ穴7a,6aに挿入し、ねじ5bをねじ穴7b,6bに挿入し、ねじ5cをねじ穴7c,6cに挿入し、ねじ5dをねじ穴7d,6dに挿入し、それぞれねじ結合する。(図7参照)
導電板3,4間には、電流が流される(電流に関する図示は省略する、以下同じ)。その電流は、加熱ヘッド2にも伝達し流れる。そして、加熱ヘッド2に伝達した電流は加熱面10をジュール熱で加熱する。加熱面10は、図2で見て、Y字状の加熱ヘッド2の底面の平坦な部分である。
加熱面10は、その長手方向に沿って、図3の下方に示すように加熱温度が不均一である。加熱面10の長手方向の中央部に向かうに従って、加熱温度が若干低下している。これは、加熱ヘッド2の一部が三角形状になった、放熱および低発熱部11の存在による。加熱ヘッド2が金属製であるため、放熱および低発熱部11も金属製である。金属製の部分は、放熱性が良好である。
なお、放熱および低発熱部11は、導電板3,4間を通電して、ジュール熱で発熱させる際、電流の流路が狭い領域は、発熱温度が高くなり、電流の流路が広い領域は、発熱温度が低くなる。放熱および低発熱部11は、加熱面10の長手方向の中央部に向かうに従って、電流の流路が広くなり、加熱面10の長手方向の端部に向かうに従って、電流の流路が狭くなる。そのことも、放熱および低発熱部11は、加熱面10の長手方向の中央部に向かうに従って、加熱温度が若干低下する原因になっている。
そして、加熱面10単体で、図14に示すように、3箇所にはんだ20,21,22を有する領域に対して、はんだ接合を行う。そして、はんだ20,21,22が受ける熱が籠もりやすい領域に、加熱温度の低い加熱面10の領域を当てる。なお、図14には、スルーホール23,24,25および配線パターン26,27,28も描いている。
はんだ20,21,22が受ける熱が籠もりやすい領域とは、たとえば、図14を例に挙げると、はんだ20,21の間と、はんだ21と、はんだ21,22の間の領域である。その理由は、隣接する箇所に別のはんだがあること等から、隣接するはんだが互いに加熱し合うからである。だから、逆にはんだ20のはんだ21とは隣接しない領域、およびはんだ22のはんだ21とは隣接しない領域は、はんだ20,21,22が受ける熱が籠もりやすくない。
ここで、加熱されて溶融したはんだは、低温の領域から、高温の領域へと流れる、つまり移動することが知られている。仮に、加熱面10が、その長手方向に沿って、加熱温度が均一ならば、はんだ20のはんだ21とは隣接しない領域、およびはんだ22のはんだ21とは隣接しない領域から、はんだ20,21の間と、はんだ21と、はんだ21,22の間の領域へと移動し、はんだブリッジが生じるおそれがある。
そこで、加熱面10を、その長手方向に沿って、図3の下方に示すように、加熱温度を不均一とする。つまり、図3の下方に示すように、加熱面10の長手方向の中央部に向かうに従って、加熱温度を若干低下させる。すると、加熱面10が、はんだ20,21,22が受ける熱が籠もりやすい領域の加熱温度を低めて、はんだ20,21,22が受ける熱を略均一にすることが可能となり、はんだブリッジの発生を防止可能とする。
実際に加熱ヘッド2を用いてはんだ接合を行ってみると、加熱面10の加熱温度が原因のはんだブリッジの発生は0%であった。ただし、加熱ヘッド2の加圧力が高過ぎることが原因の、はんだブリッジの発生は1%であった。
(比較例のホットバー接合機と加熱ヘッドの構成と効果)
図8,図9,図10,図11,図12および図13に基づいて比較例のホットバー接合機31と加熱ヘッド32について説明する。なお、図8,図9,図10,図11,図12および図13に表した部材の中で、本実施の形態に係るホットバー接合機1と加熱ヘッド2と同一の形状および機能のものは、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8,図9,図10,図11,図12および図13に基づいて比較例のホットバー接合機31と加熱ヘッド32について説明する。なお、図8,図9,図10,図11,図12および図13に表した部材の中で、本実施の形態に係るホットバー接合機1と加熱ヘッド2と同一の形状および機能のものは、同一の符号を付し、その説明を省略する。
比較例のホットバー接合機31と加熱ヘッド32は、本実施の形態に係るホットバー接合機1と加熱ヘッド2から、放熱および低発熱部11を除外しただけなので、殆どの符号は本実施の形態に係るホットバー接合機1と加熱ヘッド2と同一である。
比較例のホットバー接合機31と加熱ヘッド32を図14に示すように、加熱面10単体で、3箇所にはんだ20,21,22を有する領域に対して、はんだ接合を行う。すると、放熱および低発熱部11が無いため、加熱面10の長手方向の中央部に向かうに従って、電流の流路が広くなるということはなく、加熱面10の長手方向に沿って、発熱温度が一定である。すると、2%の確率で加熱面10の加熱温度が原因のはんだブリッジが発生した。また、加熱ヘッド2の加圧力が高過ぎることが原因の、はんだブリッジの発生は1%であった。
(本実施の形態によって得られる主な効果)
本実施の形態のホットバー接合機1および加熱ヘッド2は、上述のように、はんだブリッジの発生を防止可能である。しかも、はんだブリッジの発生を防止可能にしているのは、加熱ヘッド2の一部を三角形状にした、放熱および低発熱部11という簡単な構成である。
本実施の形態のホットバー接合機1および加熱ヘッド2は、上述のように、はんだブリッジの発生を防止可能である。しかも、はんだブリッジの発生を防止可能にしているのは、加熱ヘッド2の一部を三角形状にした、放熱および低発熱部11という簡単な構成である。
(他の形態)
上述した本実施の形態に係るホットバー接合機1および加熱ヘッド2は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々の変形実施が可能である。
上述した本実施の形態に係るホットバー接合機1および加熱ヘッド2は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々の変形実施が可能である。
たとえば、本実施の形態の導電板3,4および加熱ヘッド2は、いずれも金属製としている。しかし、導電板3,4および/または加熱ヘッド2は、電流を流すことが可能な、導電性を有するものであれば良い。導電性を有するものとは、導電性樹脂またはサーメット等である。
また、本実施の形態の加熱温度が不均一な加熱面10は、その長手方向に沿って、図3に示すように加熱温度が不均一である。しかし、加熱面10は、その短手方向に沿って、加熱温度が不均一であっても良い。
また、加熱面10の形状は、図1、図4等から、長方形である。しかし、加熱面10の形状は、正方形、台形、三角形、円形、四角形以外の多角形等、他の形状をしていても良い。
また、本実施の形態では、加熱面10単体で、3箇所にはんだを有する領域に対して、はんだ接合を行っている。しかし、加熱面10単体で、2箇所、4箇所等の、2箇所以上にはんだを有する領域に対して、はんだ接合を行っていても良い。
また、図4には、スルーホール23,24,25および配線パターン26,27,28を示しているが、これらの一部または全部は、省略しても良い。
また、加熱ヘッド2と導電板3,4とを、ねじ5a,5b,5c,5dを導電板3,4のねじ穴6a,6b,6c,6dおよび加熱ヘッド2のねじ穴7a,7b,7c,7dへと挿入し、ねじ結合を行う。しかし、加熱ヘッド2と導電板3,4とは、ねじ結合により結合する必要はない。また、加熱ヘッド2と導電板3,4とをねじ結合するにしても、ねじの数、またはねじ結合の位置は、本実施の形態と同じくする必要はない。
また、加熱ヘッド2の放熱および低発熱部11は、図3に示すように、加熱面10の長手方向の中央部に向かうに従い、高さが高くなる三角形状の形状をしている。しかし、放熱および低発熱部11は、矩形状、または円形状等、種々の形状であっても良い。また、放熱および低発熱部11の数も、1つではなく2つ以上としても良い。つまり、加熱面10のうち、その周囲よりも低発熱にしたい箇所に放熱および低発熱部11を設ければ良い。
また、加熱温度が不均一な加熱面10は、加熱ヘッド2の形状に起因して不均一さが形成されている。つまり、図3に示すように、放熱および低発熱部11は、加熱面10の長手方向の中央部に向かうに従い、高さが高くなる三角形状の形状をしているのに影響を受けて、放熱および低発熱部11の放熱により、特に加熱面10の長手方向の中央部が、局部的に加熱温度が低くなっている。しかし、放熱および低発熱部11は、その一部または全部の、たとえば材料を変えて、その材料の違いが、加熱面10の加熱温度の分布に影響を与える等としても良い。
1 ホットバー接合機
2 加熱ヘッド
10 加熱面
11 放熱および低発熱部
20 はんだ
21 はんだ
22 はんだ
2 加熱ヘッド
10 加熱面
11 放熱および低発熱部
20 はんだ
21 はんだ
22 はんだ
Claims (3)
- 加熱温度が不均一な加熱面を有し、
前記加熱面単体で、2箇所以上にはんだを有する領域に対して、はんだ接合を行い、
前記はんだが受ける熱が籠もりやすい領域に、加熱温度の低い前記加熱面の領域を当てる、
加熱ヘッド。 - 請求項1に記載の加熱ヘッドにおいて、
前記加熱温度が不均一な前記加熱面は、
前記加熱ヘッドの形状に起因して前記不均一さが形成される、
加熱ヘッド。 - 加熱温度が不均一な加熱面を有し、
前記加熱面単体で、2箇所以上にはんだを有する領域に対して、はんだ接合を行い、
前記はんだが受ける熱が籠もりやすい領域に、加熱温度の低い前記加熱面の領域を当てる、
加熱ヘッド、
を搭載したホットバー接合機。
Priority Applications (1)
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JP2022096304A JP2023182977A (ja) | 2022-06-15 | 2022-06-15 | 加熱ヘッドおよびそれを搭載したホットバー接合機 |
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JP2022096304A JP2023182977A (ja) | 2022-06-15 | 2022-06-15 | 加熱ヘッドおよびそれを搭載したホットバー接合機 |
Publications (1)
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JP2023182977A true JP2023182977A (ja) | 2023-12-27 |
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ID=89321284
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2022
- 2022-06-15 JP JP2022096304A patent/JP2023182977A/ja active Pending
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