JP2023180361A - アライメント装置、成膜装置、及びアライメント方法 - Google Patents

アライメント装置、成膜装置、及びアライメント方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アライメントの際の基板とマスクとの接触と隔離の回数を減らすことのできるアライメント装置、成膜装置、及びアライメント方法を提供する。【解決手段】制御部600は、基板SとマスクMを離隔させた状態で、位置調整機構300によって第1の位置調整を行わせ、第1の位置調整後に、基板SとマスクMを離隔させた状態で、位置調整機構300によって、第1の位置調整よりも高精度な第2の位置調整を行わせ、第2の位置調整後に、基板SとマスクMを離隔させた状態で、位置調整機構300によって、移動機構200による基板SとマスクMとの接触動作の開始から完了までに発生し得る位置ずれ量の推定値に相当する分を相殺させるための第3の位置調整を行わせ、第3の位置調整後に、移動機構200によって基板SとマスクMとを接触させることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、アライメント装置、成膜装置、及びアライメント方法に関する。
成膜装置においては、基板への成膜精度を高めるために、成膜を行う際の基板とマスクの位置決め精度が重要である。基板とマスクとの相対位置を調整するアライメント方法としては、基板とマスクにそれぞれアライメントマークを設けて、カメラでアライメントマークを撮影し、撮影画像に基づいて、基板とマスクとの相対位置を調整する方式が一般的である。そして、基板とマスクとを離隔した状態で大まかに相対位置の調整を行った後に、基板とマスクとを接触させた状態で位置ずれ量を測定して、より高精度に相対位置の調整を行う技術が知られている。この技術においては、高精度に位置調整する際に、基板とマスクとを接触させた状態で、位置ずれ量が所望の範囲に入っていないと、基板とマスクとを隔離させて位置調整を行って、再び基板とマスクとを接触させて、位置ずれ量が所望の範囲に収まるまで同様の動作が繰り返される。基板とマスクとの接触と隔離が何度も繰り返されると、アライメントに要する時間が長くなるだけでなく、基板とマスクとの接触時に発生し得るダストの量が多くなり、成膜の品質に悪影響が生じるおそれがある。
国際公開第2017/222009号
本発明の目的は、アライメントの際の基板とマスクとの接触と隔離の回数を減らすことのできるアライメント装置、成膜装置、及びアライメント方法を提供することにある。
本発明の一側面に係るアライメント装置は、
基板とマスクとのアライメントを行うアライメント装置であって、
前記基板及び前記マスクのうちの少なくとも一方を第1の方向に移動させ、前記基板と前記マスクとを近接または離隔させる移動機構と、
前記基板及び前記マスクのうちの少なくとも一方を、前記第1の方向と交差する第2の方向、及び、前記第1の方向および前記第2の方向と交差する第3の方向のうちの少なくともいずれか一方の方向に移動させて、前記基板と前記マスクとの間の相対位置を調整する位置調整機構と、
前記移動機構および前記位置調整機構を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記基板と前記マスクを離隔させた状態で、前記位置調整機構によって第1の位置調整を行わせ、
前記第1の位置調整後に、前記基板と前記マスクを離隔させた状態で、前記位置調整機構によって、前記第1の位置調整よりも高精度な第2の位置調整を行わせ、
前記第2の位置調整後に、前記基板と前記マスクを離隔させた状態で、前記位置調整機構によって、前記移動機構による前記基板と前記マスクとの接触動作の開始から完了までに発生し得る位置ずれ量の推定値に相当する分を相殺させるための第3の位置調整を行わせ、
前記第3の位置調整後に、前記移動機構によって前記基板と前記マスクとを接触させる
ことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、アライメントの際の基板とマスクとの接触と隔離の回数を減らすことができる。
実施例に係る成膜装置の模式的断面図である。 基板とマスクとのアライメントを行う際の説明図である。 実施例に係るアライメント工程図である。 実施例に係るアライメント工程のフローチャートである。 実施例に係る推定値を更新する際のフローチャートである。 有機EL表示装置の全体図及び有機EL表示装置の素子の断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施例を説明する。ただし、以下の実施例は本発明の好ましい構成を例示的に示すものにすぎず、本発明の範囲はそれらの構成に限定されない。また、以下の説明において、装置のハードウェア構成及びソフトウェア構成、処理フロー、製造条件、寸法、材質、形状などは、特に特定的な記載がない限り、本発明の範囲をこれに限定しようとする趣旨ではない。
本発明は、基板に対する高精度の位置調整を行うための技術に関するものである。本発明は、基板の表面に真空蒸着やスパッタリングにより所望のパターンの薄膜(材料層)を形成する装置に好ましく適用できる。基板の材料としては、ガラス、樹脂、金属などの任意の材料を選択でき、また、成膜材料としても、有機材料、無機材料(金属、金属酸化物など)などの任意の材料を選択できる。本発明の技術は、具体的には、有機電子デバイス(例えば、有機EL表示装置、薄膜太陽電池)、光学部材などの製造装置に適用可能である。その中でも有機EL表示装置の製造装置は、基板の大型化あるいは表示パネルの高精細化により基板とマスクのアライメント精度のさらなる向上、及び基板とマスクのアライメント工程に要する時間のさらなる短縮が要求されているため、本発明の好ましい適用例の一つである。
(実施例)
図1~図5を参照して、本発明の実施例に係るアライメント装置、成膜装置、及びアライメント方法について説明する。
<成膜装置>
図1は、本実施例に係る成膜装置の構成を模式的に示す断面図である。以下の説明においては、鉛直方向をZ方向とするXYZ直交座標系を用いる。成膜時に基板が水平面(XY平面)と平行となるよう固定された場合、基板の短手方向(短辺に平行な方向)をX方向、長手方向(長辺に平行な方向)をY方向とする。またZ軸まわりの回転角をθで表す。なお、Z方向は「第1の方向」に相当し、X方向は「第1の方向と交差する第2の方向」に相当し、Y方向は「第1の方向および第2の方向と交差する第3の方向」に相当する。
本実施例に係る成膜装置10においては、基板SとマスクMとのアライメントを行うアライメント装置としての機能を備えている。この成膜装置10は、真空チャンバ100を有する。真空チャンバ100の内部は、真空雰囲気か、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気に維持されている。また、成膜装置10は、基板Sを第1の方向(Z方向)に移動させ、基板SとマスクMとを近接または離隔させる移動機構200を備えている。更に、成膜装
置10は、基板Sを、第2の方向(X方向)及び第3の方向(Y方向)のうちの少なくともいずれか一方の方向に移動させて、基板SとマスクMとの間の相対位置を調整する位置調整機構300を備えている。なお、本実施例に係る位置調整機構300は、基板Sを第2の方向に直線的に移動させる機能と、基板Sを第3の方向に直線的に移動させる機能の他に、基板Sをθ方向に回転させる機能も備えている。
真空チャンバ100には、マスクMを支持する支持部材110が設けられている。マスクMは、基板S上に形成する薄膜パターンに対応する開口パターンをもつメタルマスクであり、この支持部材110に支持される。また、真空チャンバ100の内部には、蒸発源400が配されている。蒸発源400は、蒸着材料を収容する容器(ルツボ)、容器を加熱するヒータ、蒸着材料が放出されることを停止するためのシャッタ、シャッタなど各種部材を駆動するための駆動機構、成膜される膜の厚みを認識するための蒸発レートモニタなどから構成される(いずれも不図示)。なお、本実施例では成膜手段としての成膜源として蒸発源400を用いる蒸着装置について説明するが、本発明においては、これに限定はされず、成膜源としてスパッタリングターゲットを用いるスパッタリング装置にも適用可能である。
移動機構200は、基板Sを第1の移動方向に往復移動させるアクチュエータである。本実施例においては、基板Sは基板キャリアCにより保持されている。基板キャリアCとしては、例えば、複数の吸着部材を有し、これらの吸着部材によって基板Sを吸着することにより基板Sを保持する構成を採用することができる。なお、本実施例においては、基板キャリアCに基板Sが保持された状態で、基板SとマスクMとをアライメントする構成が採用される場合について示す。ただし、本発明においては、基板キャリアを用いない構成が採用され、基板単体を支持した状態で、基板とマスクをアライメントする装置にも適用できる。
移動機構200は、モーターなどの駆動源210と、駆動源210によって正逆回転可能に構成されるネジ軸220と、ネジ軸220の正逆回転に伴って第1の移動方向に往復移動する支持板230とを備えている。支持板230には、ネジ軸220が挿通される挿通孔の部分にナットと複数のボール(いずれも不図示)が設けられている。また、支持板230には、複数の支持軸240が固定されている。更に、支持軸240には、基板Sを保持する基板キャリアCを保持する保持部材250が固定されている。
以上のように構成される移動機構200によれば、駆動源210によりネジ軸220が正逆回転すると、支持板230と共に保持部材250が第1の移動方向に往復移動するため、基板Sも第1の移動方向に往復移動する。このように、本実施例に係る移動機構200においては、基板Sを第1の移動方向に往復移動させるアクチュエータとして、ボールネジ機構を採用する場合を示した。しかしながら、基板Sを第1の移動方向に往復移動させるアクチュエータとしては、ボールネジ機構に限らず、モータとリニアガイドを用いた機構やラックアンドピニオン機構など、各種公知技術を採用し得る。
位置調整機構300は、移動機構200を支持する支持構造部310と、支持構造部310を第2の方向(X方向)及び第3の方向(Y方向)のうちの少なくともいずれか一方の方向に移動させるアクチュエータ320とを備えている。なお、上述の移動機構200における支持板230には、支持構造部310の移動を妨げないように複数の貫通孔231が設けられている。
アクチュエータ320は、支持構造部310を、第2の方向に移動させるアクチュエータ機能と、第3の方向に移動させるアクチュエータ機能と、θ方向に回転させるアクチュエータ機能とを備える構成である。これらのアクチュエータについては、ボールネジ機構
、モータとリニアガイドを用いた機構、及びラックアンドピニオン機構など、各種公知技術を採用し得る。なお、θ方向に支持構造部310を回転させるアクチュエータについては、第2の方向に支持構造部310移動させるアクチュエータ、及び第3の方向に支持構造部310を移動させるアクチュエータとは別に設けることができる。ただし、第2の方向に支持構造部310移動させるアクチュエータ、及び第3の方向に支持構造部310を移動させるアクチュエータの制御によって、支持構造部310をθ方向に回転させることもできる。
以上のように構成される位置調整機構300によれば、アクチュエータ320によって、支持構造部310を第2の方向及び第3の方向のうちの少なくともいずれか一方の方向に移動させることができる。これに伴って、支持構造部310に支持される移動機構200と共に、基板Sも第2の方向及び第3の方向のうちの少なくともいずれか一方の方向に移動する。
そして、真空チャンバ100の上部(外側)には、基板SとマスクMとのアライメントを行うために、基板S及びマスクMの位置を測定する複数のカメラ500が設けられている。カメラ500は、真空チャンバ100に設けられた窓を通して、基板SとマスクMを撮影するように構成されている。
また、成膜装置10は制御部600を備えている。この制御部600は、移動機構200及び位置調整機構300による基板Sの位置を移動させる制御、蒸発源400による成膜制御、及びカメラ500の撮影制御など、各種制御を行う。この制御部600は、例えば、プロセッサー、メモリ、ストレージ、I/Oなどを有するコンピュータにより構成可能である。この場合、制御部600の機能は、メモリ又はストレージに記憶されたプログラム(コンピュータプログラム)をプロセッサーが実行することにより実現される。なお、メモリやストレージは、各種データを記憶する記憶手段に相当する。コンピュータとしては、汎用のパーソナルコンピュータを用いてもよいし、組込型のコンピュータ又はPLC(programmable logic controller)を用いてもよい。あるいは、制御部600の機能の一部又は全部をASICやFPGAのような回路で構成してもよい。
<アライメント>
図2~図5を参照して、本実施例に係る基板SとマスクMとのアライメントについて説明する。図2は基板SとマスクMとのアライメントを行う際の説明図であり、アライメント時において、基板SとマスクMとの位置関係を、図1中、上方から見た図に相当し、基板SとマスクM以外の構成は省略している。基板SとマスクMには、それぞれ複数のアライメントマークS1,M1が設けられている。基板Sの素材がガラスのように透明の部材により構成される場合には、アライメントマークS1は基板S上に描けばよいが、透明の部材ではない場合には、切込みなどによりアライメントマークS1が設けられる。図2に示す例では、アライメントマークS1は円形であり、アライメントマークM1は十字形状である。各々の箇所に設けられたアライメントマークS1の中心とアライメントマークM1の中心が一致すると、基板SとマスクMが所望の配置関係に位置決めされることになる。アライメントマークS1の中心とアライメントマークM1の中心との位置ずれ量dがゼロに近づくように、アライメントが行われる。
本実施例においては、短時間で高精度なアライメントを実現するために、大まかに位置合わせを行うラフアライメントと、高精度に位置合わせを行うファインアライメントがなされるように構成されている。本実施例では、略矩形の基板S及びマスクMにおいて、各辺の中央のアライメントマークS1,M1を用いてラフアライメントが行われ、4つの角部付近のアライメントマークS1,M1を用いてファインアライメントが行われる。
ラフアライメントにおいては、低解像だが広視野のカメラ500が用いられ、ファインアライメントにおいては、狭視野だが高解像のカメラ500が用いられる。図2中、点線510はラフアライメントにおいて用いるカメラ500の視野を示し、点線520はファインアライメントにおいて用いるカメラ500の視野を示している。
<<アライメント工程>>
図3及び図4を参照して、本実施例に係るアライメント工程について説明する。図3は本実施例に係るアライメント工程図であり、基板キャリアCに保持された基板SとマスクMとをY方向に見た位置関係をアライメント工程の工程順に示している。図4は本実施例に係るアライメント工程のフローチャートである。
アライメント工程が開始されると(ステップSS)、制御部600は、基板SとマスクMを離隔させた状態で、位置調整機構300によって第1の位置調整を行うように制御する(ステップS11)。このとき、移動機構200によって、基板SとマスクMとの第1の方向の間隔が予め定められた間隔が保たれた状態で、位置調整機構300によって、基板Sを移動させることで第1の位置調整が行われる(第1の工程)。
この第1の位置調整は、上記のラフアライメントに相当する。例えば、アライメントマークS1の中心とアライメントマークM1の中心との位置ずれ量dが、いずれも50μm以内となるように、基板Sを移動させる制御が行われる。なお、制御部600は、まず、移動機構200によって、基板SとマスクMとの第1の方向の間隔が予め定められた間隔となるように、これらを移動させる。そして、その際にカメラ500により撮影された画像に基づいて、制御部600は、基板Sを移動させる量を算出し、位置調整機構300により基板Sを移動させる。その後、再度、カメラ500により撮影し、上記の位置ずれ量dが50μm以内となるまで同様の手順を繰り返しても良いし、1度移動させたら上記の位置ずれ量dが50μm以内になったか否かの判定は行わないようにしてもよい。図3(a)は第1の位置調整後の状態を示している。
第1の位置調整後に、制御部600は、基板SとマスクMを離隔させた状態で、位置調整機構300によって、第1の位置調整よりも高精度な第2の位置調整を行うように制御する(ステップS12)。このとき、移動機構200によって、基板SとマスクMとの第1の方向の間隔が予め定められた間隔が保たれた状態で、位置調整機構300によって、基板Sを移動させることで第2の位置調整が行われる(第2の工程)。なお、第1の位置調整後、移動機構200による基板Sを移動させる動作を行わずに、基板SとマスクMとの第1の方向の間隔が第1の位置調整時と同一の間隔となるようにしてもよい。ただし、第2の位置調整時においては、基板SとマスクMとの第1の方向の間隔が第1の位置調整時の間隔よりも狭くすると、より好適である。なお、第1の位置調整と第2の位置調整との間においては、基板SとマスクMは接触させない。
この第2の位置調整は、上記のファインアライメントに相当する。例えば、アライメントマークS1の中心とアライメントマークM1の中心との位置ずれ量dが、いずれも15μm以内となるように、基板Sを移動させる制御が行われる。なお、制御部600は、第1の位置調整後においてカメラ500により撮影された画像に基づいて、基板Sを移動させる量を算出し、位置調整機構300により基板Sを移動させる。その後、再度、カメラ500により撮影し、上記の位置ずれ量dが15μm以内となるまで同様の手順を繰り返すのが望ましい。ただし、1度移動させたら上記の位置ずれ量dが15μm以内になったか否かの判定は行わないようにしてもよい。図3(b)は第2の位置調整後の状態を示している。
第2の位置調整後に、制御部600は、基板SとマスクMを離隔させた状態で、位置調整機構300によって、移動機構200による基板SとマスクMとの接触動作の開始から完了までに発生し得る位置ずれ量の推定値に相当する分を相殺させるための第3の位置調整を行うように制御する(ステップS13)。この場合、第2の位置調整後、移動機構200による基板Sを移動させる動作を行わずに、基板Sを図3(c)の矢印Oに示すように、基板Sを上記の位置ずれ量の推定値分を相殺させるように移動させればよい(第3の工程)。位置ずれの推定値に関しては、後に詳細に説明する。
第3の位置調整後に、制御部600は、移動機構200によって基板SとマスクMとを接触させる接触動作を行わせるように制御する(ステップS14)。この制御によって、基板Sが図3中下方に移動し、基板SとマスクMが接触した状態となる(第4の工程)。すなわち、接触動作とは、第3の位置調整後に移動機構200によって基板SとマスクMとの相対移動が開始されてからカメラ500による撮影が行われる基板SとマスクMとが接触した状態となるまで相対移動が完了するまでの動作である。図3(d)は基板SとマスクMが接触した状態を示している。
基板SとマスクMとの接触動作が完了した後に、カメラ500による撮影が行われ、制御部600は、基板SとマスクMとの位置ずれ量dが所定量(例えば、25μm)以内であるか否かの判定を行う(ステップS15)。
この位置ずれ量dが所定量を超えていた場合には、制御部600は、位置調整機構300によって、第1の位置調整よりも高精度な第4の位置調整を行うように制御する(ステップS16)。なお、第4の位置調整を行う場合には、移動機構200によって、基板SをマスクMから少し隔離させた状態で行うのが望ましい。第4の位置調整は、上記のファインアライメントに相当する。これにより、アライメントマークS1の中心とアライメントマークM1の中心との位置ずれ量dがいずれも上記の所定量(25μm)以内となるように、基板Sを移動させる制御が行われる(第5の工程)。
なお、制御部600は、上記の位置ずれ量dに基づいて、基板Sを移動させる量を算出し、位置調整機構300により基板Sを移動させる。その後、再度、移動機構200により基板SとマスクMを接触させた後にカメラ500により撮影し、上記の位置ずれ量dが上記の所定量(25μm)以内となるまで同様の手順が繰り返される。位置ずれ量dが上記の所定量以内になったら、アライメント工程が終了する(SE)。図3(e)はアライメントが終了した状態を示している。
第2の位置調整の際のファインアライメントと、第4の位置調整の際のファインアライメントに用いるアライメントマーク及びカメラ500については、本実施例では、共通のものを用いているが、それぞれ別のものを用いても構わない。
<<推定値>>
第3の位置調整において、移動機構200による基板SとマスクMとの接触動作の開始から完了までに発生し得る位置ずれ量を推定することで、この位置ずれ量を相殺するために、これらを接触させる前に予め基板Sを移動させる量(推定値)について説明する。
推定値は、第2の位置調整の時点(図3(b)の状態)と第3の位置調整後に基板SとマスクMとが接触した時点(図3(d)の状態)との第1の方向に垂直な面に平行な方向(例えば、図3中、左右方向)の基板SとマスクMとの位置ずれ量に対して、基板SとマスクMとの接触時に発生する位置ずれ予測量が加味された量である。
すなわち、本実施例においては、第2の位置調整の時点から第3の位置調整後に基板S
とマスクMが接触する時点までにおいて、移動機構200により基板Sを移動させる際に発生し得る位置ずれ量と、マスクMに基板Sを接触させる際に発生し得る位置ずれ量とを考慮して、上記の推定値を定めている。前者は移動機構200における機械的な誤差を起因とする位置ずれ量であり、後者はマスクMに対して基板Sが滑ることなどを起因とする位置ずれ量である。
上記の推定値は、使用するマスクMごとに制御部600の記憶手段に記憶されている。第3の位置調整においては、制御部600は記憶手段に記憶された各マスクMに対応する推定値を用いる。
制御部600は、基板SとマスクMとのアライメントを行う度に、推定値を計算し、得られた結果が閾値以下の場合には推定値を更新して記憶手段に記憶させ、得られた結果が閾値を超えていた場合には推定値を更新しないように制御する。この推定値の更新に関して、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
第2の位置調整工程(上記のステップS12)の開始により、推定値を更新する工程も開始される(ステップSS)。この工程が開始されると、制御部600は、使用されているマスクMに付与されているマスクIDを読み取る。これにより、使用するマスクMが新規か否かを判定する(ステップS21)。具体的には、マスクIDが記憶手段に記憶されていなければ、新規のマスクMであると判定する。
使用するマスクMが新規ではない場合には、上記の通り、マスクMに対応する推定値が記憶手段に記憶されているので、制御部600は記憶手段から使用するマスクMに対応する推定値を読み込む(ステップS22)。使用するマスクMが新規な場合には、記憶手段に予め記憶されている設定データを読み込む(ステップS23)。この設定データの設定の仕方については、後述する。
ステップS22またはステップS23の後に、制御部600は、第2の位置調整命令を発信し(ステップS24)、上記の第2の位置調整が行われる(図3(b)参照)。その後、ステップS22で読み込んだ推定値、または、ステップS23で読み込んだ設定データを推定値として、制御部600は、第3の位置調整命令を発信する(ステップS25)。これにより、基板Sは、ステップS22で読み込んだ推定値分、または、ステップS23で読み込んだ設定データ(推定値)分を相殺するように移動する(図3(c)参照)。
その後、制御部600は、基板SとマスクMとの接触動作命令を発信し(ステップS26)、基板SとマスクMは接触する(図3(d)参照)。そして、制御部600は、基板SとマスクSが接触した状態において、位置ずれ量を計測し(ステップS27)、推定値の計算を行う(ステップS28)。
推定値は、上記の通り、第2の位置調整の時点と第3の位置調整後に基板SとマスクMとが接触した時点との第1の方向に垂直な面に平行な方向の基板SとマスクMとの位置ずれ量に対して、基板SとマスクMとの接触時に発生する位置ずれ予測量が加味された量である。なお、「第2の位置調整の時点と第3の位置調整後に基板SとマスクMとが接触した時点との第1の方向に垂直な面に平行な方向の基板SとマスクMとの位置ずれ量」は、図3(b)に示す状態と、図3(d)に示す状態とを比較して、図中、例えば左右方向の基板Sの位置ずれ量に相当する。また、「基板SとマスクMとの接触時に発生する位置ずれ予測量」は、実験測や経験則に基づいて得られる値であり、マスクMの種類などに応じて、設定することができる。
推定値の計算が行われた後に、制御部600は、計算結果の値が、予め定めた閾値(例
えば、300μm)以下であるか否かを判定する(ステップS29)。計算結果の値が閾値以下ではない場合には、制御部600は、推定値の更新は行わずに処理を終了する(ステップSE)。これに対し、計算結果の値が閾値以下の場合には、制御部600は、推定値のデータを更新して、更新した値を新たな推定値として記憶部に記憶させる(ステップS30)。
ここで、更新する値については、計算された結果が閾値以下の場合には計算結果の値を新たな推定値として記憶手段に記憶させることができる。また、計算された結果が閾値以下の場合には、計算された結果と過去の複数回の計算結果の平均値を新たな推定値として記憶手段に記憶させることもできる。例えば、今回の計算結果と、直前までの3回分の計算結果との合計4回分の計算結果の平均値を新たな推定値として記憶手段に記憶させることができる。
以上のように、基板SとマスクMとのアライメントを行う度に、推定値を適宜更新することによって、推定値の精度は高まっていく。
次に、新規のマスクMが用いられる場合に推定値として利用する設定データについて説明する。この設定データについては、使用するマスクMの種類自体が新規の場合には、実験測などにより得られる初期値を設定データとして記憶手段に記憶させておくとよい。これにより、第3の位置調整において、マスクMが新規の場合には、制御部600は記憶手段に記憶された初期値を推定値として用いることができる。
これに対して、使用するマスクM自体が新規であっても、同種類のマスクMの使用実績がある場合には、同種類のマスクMにおける推定値の平均値を設定データとして用いるのが望ましい。この場合、記憶手段には、同一種類の複数のマスクMにおける推定値の平均値を記憶しておく。そして、第3の位置調整において、マスクMが新規の場合には、制御部600は、その平均値を推定値として用いることができる。そこで、上記のステップS30が終了した後に、使用したマスクMと同一種類のマスクMにおける推定値の平均値を、今回の計算結果を加味して計算し直して、設定データ(同一種対のマスクの推定値の平均値)を更新して記憶手段に記憶させ(ステップS31)、推定値の更新フローが終了する(ステップSE)。
<電子デバイスの製造方法>
次に、本実施例に係る成膜装置を用いた電子デバイスの製造方法の一例を説明する。以下、電子デバイスの例として有機EL表示装置の構成を示し、有機EL表示装置の製造方法を例示する。
まず、製造する有機EL表示装置について説明する。図6(a)は有機EL表示装置800の全体図、図6(b)は1画素の断面構造を表している。
図6(a)に示すように、有機EL表示装置800の表示領域801には、発光素子を複数備える画素802がマトリクス状に複数配置されている。詳細は後で説明するが、発光素子のそれぞれは、一対の電極に挟まれた有機層を備えた構造を有している。なお、ここでいう画素とは、表示領域801において所望の色の表示を可能とする最小単位を指している。本実施形態に係る有機EL表示装置の場合、互いに異なる発光を示す第1発光素子802R、第2発光素子802G、第3発光素子802Bの組み合わせにより画素802が構成されている。画素802は、赤色発光素子と緑色発光素子と青色発光素子の組み合わせで構成されることが多いが、黄色発光素子とシアン発光素子と白色発光素子の組み合わせでもよく、少なくとも1色以上であれば特に制限されるものではない。
図6(b)は、図6(a)のB-B線における部分断面模式図である。画素802は、複数の発光素子からなり、各発光素子は、基板803上に、第1電極(陽極)804と、正孔輸送層805と、発光層806R、806G、806Bのいずれかと、電子輸送層807と、第2電極(陰極)808と、を有している。これらのうち、正孔輸送層805、発光層806R、806G、806B、電子輸送層807が有機層に当たる。また、本実施例では、発光層806Rは赤色を発する有機EL層、発光層806Gは緑色を発する有機EL層、発光層806Bは青色を発する有機EL層である。発光層806R、806G、806Bは、それぞれ赤色、緑色、青色を発する発光素子(有機EL素子と記述する場合もある)に対応するパターンに形成されている。
また、第1電極804は、発光素子毎に分離して形成されている。正孔輸送層805と電子輸送層807と第2電極808は、複数の発光素子802R、802G、802Bで共通に形成されていてもよいし、発光素子毎に形成されていてもよい。なお、第1電極804と第2電極808とが異物によってショートするのを防ぐために、第1電極804間に絶縁層809が設けられている。さらに、有機EL層は水分や酸素によって劣化するため、水分や酸素から有機EL素子を保護するための保護層810が設けられている。
図6(b)では正孔輸送層805や電子輸送層807は一つの層で示されているが、有機EL表示素子の構造によっては、正孔ブロック層や電子ブロック層を備える複数の層で形成されてもよい。また、第1電極804と正孔輸送層805との間には第1電極804から正孔輸送層805への正孔の注入が円滑に行われるようにすることのできるエネルギーバンド構造を有する正孔注入層を形成することもできる。同様に、第2電極808と電子輸送層807の間にも電子注入層が形成することもできる。
次に、有機EL表示装置の製造方法の例について具体的に説明する。
まず、有機EL表示装置を駆動するための回路(不図示)及び第1電極804が形成された基板(マザーガラス)803を準備する。
第1電極804が形成された基板803の上にアクリル樹脂をスピンコートで形成し、アクリル樹脂をリソグラフィ法により、第1電極804が形成された部分に開口が形成されるようにパターニングし絶縁層809を形成する。この開口部が、発光素子が実際に発光する発光領域に相当する。
絶縁層809がパターニングされた基板803を吸着部材が配置された基板キャリアに載置する。吸着部材によって、基板803は保持される。第1の有機材料成膜装置に搬入し、反転後、正孔輸送層805を、表示領域の第1電極804の上に共通する層として成膜する。正孔輸送層805は真空蒸着により成膜される。実際には正孔輸送層805は表示領域801よりも大きなサイズに形成されるため、高精細なマスクは不要である。
次に、正孔輸送層805までが形成された基板803を第2の有機材料成膜装置に搬入する。その後、上記実施例で示したように、基板とマスクとのアライメントを行い、基板をマスクの上に載置し、基板803の赤色を発する素子を配置する部分に、赤色を発する発光層806Rを成膜する。
発光層806Rの成膜と同様に、第3の有機材料成膜装置により緑色を発する発光層806Gを成膜し、さらに第4の有機材料成膜装置により青色を発する発光層806Bを成膜する。発光層806R、806G、806Bの成膜が完了した後、第5の成膜装置により表示領域801の全体に電子輸送層807を成膜する。電子輸送層807は、3色の発光層806R、806G、806Bに共通の層として形成される。
電子輸送層807まで形成された基板を金属性蒸着材料成膜装置で移動させて第2電極808を成膜する。
その後プラズマCVD装置に移動して保護層810を成膜して、基板803への成膜工程を完了する。反転後、吸着部材を基板803から剥離することで、基板キャリアから基板803を分離する。その後、裁断を経て有機EL表示装置800が完成する。
絶縁層809がパターニングされた基板803を成膜装置に搬入してから保護層810の成膜が完了するまでは、水分や酸素を含む雰囲気にさらしてしまうと、有機EL材料からなる発光層が水分や酸素によって劣化してしまうおそれがある。従って、本実施例において、成膜装置間の基板の搬入搬出は、真空雰囲気又は不活性ガス雰囲気の下で行われる。
<本実施例に係るアライメント装置、成膜装置、及びアライメント方法の優れた点>
本実施例においては、第2の位置調整と第3の位置調整を行った後に、基板SをマスクMに接触させる構成を採用することで、基板SをマスクMに接触した直後における位置ずれ量を短くすることができる。なお、従来のようにラフアライメントを行った後に、基板とマスクを接触させた後にファインアライメントを繰り返す場合には、最初に基板とマスクを接触させた後に、おおよそ3回程度ファインアライメント動作を繰り返す必要があった。これに対し、本実施例においては、最初に基板とマスクを接触させた際に、これらの位置ずれ量が所望の範囲内に入る確率を90%程度にすることができた。従って、アライメント工程において、90%程度は、上記の第4の位置調整を一度も行う必要がなく、基板とマスクとの接触動作を一度だけで済むようにすることができた。なお、最初に基板とマスクを接触させた際に、これらの位置ずれ量が所望の範囲内に入らない場合でも、第4の位置調整の回数は少なくて済むことは言うまでもない。
以上のように、本実施例によれば、アライメントの際の基板とマスクとの接触と隔離の回数を減らすことができる。これにより、アライメントに要する時間を短くすることができ、かつ、基板とマスクとの接触時に発生し得るダストの量を減らすことができる。
(その他)
上記実施例においては、移動機構200によって、基板Sを第1の移動方向に移動させることで、基板SとマスクMとを近接または離隔させる構成を採用する場合を示した。しかしながら、基板Sを固定させて、マスクMを第1の移動方向に移動させることで、基板SとマスクMとを近接または離隔させる移動機構を採用することもできる。また、基板SとマスクMの両者を第1の移動方向に移動させることで、基板SとマスクMとを近接または離隔させる移動機構を採用することもできる。
また、上記実施例においては、位置調整機構300によって、基板Sを、第2の方向及び第3の方向のうちの少なくともいずれか一方の方向に移動させて、基板SとマスクMとの間の相対位置を調整する構成を採用する場合を示した。しかしながら、基板Sを固定させて、マスクMを、第2の方向及び第3の方向のうちの少なくともいずれか一方の方向に移動させて、基板SとマスクMとの間の相対位置を調整する位置調整機構を採用することもできる。また、基板SとマスクMの両者を、第2の方向及び第3の方向のうちの少なくともいずれか一方の方向に移動させて、基板SとマスクMとの間の相対位置を調整する位置調整機構を採用することもできる。
また、上記実施例においては、成膜源(蒸発源400)が配される真空チャンバ100内にアライメントを行うための各種構成(移動機構200及び位置調整機構300)が設
けられる場合の構成を示した。
しかしながら、本発明においては、移動機構200及び位置調整機構300が備えられ、アライメントを行うためのチャンバと、成膜源が備えられ、成膜処理を施すチャンバとが別々に設けられる成膜装置にも適用可能である。このような構成が採用される場合には、アライメントを行うためのチャンバ内において、移動機構200及び位置調整機構300によりアライメントが行われた後に、基板とマスクが一体となって、成膜源が備えられるチャンバ内に搬送されて、基板に対して成膜処理が施される。
10…成膜装置 100…真空チャンバ 110…支持部材 200…移動機構 300…位置調整機構 400…蒸発源 500…カメラ 600…制御部 C…基板キャリア M…マスク S…基板

Claims (12)

  1. 基板とマスクとのアライメントを行うアライメント装置であって、
    前記基板及び前記マスクのうちの少なくとも一方を第1の方向に移動させ、前記基板と前記マスクとを近接または離隔させる移動機構と、
    前記基板及び前記マスクのうちの少なくとも一方を、前記第1の方向と交差する第2の方向、及び、前記第1の方向および前記第2の方向と交差する第3の方向のうちの少なくともいずれか一方の方向に移動させて、前記基板と前記マスクとの間の相対位置を調整する位置調整機構と、
    前記移動機構および前記位置調整機構を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記基板と前記マスクを離隔させた状態で、前記位置調整機構によって第1の位置調整を行わせ、
    前記第1の位置調整後に、前記基板と前記マスクを離隔させた状態で、前記位置調整機構によって、前記第1の位置調整よりも高精度な第2の位置調整を行わせ、
    前記第2の位置調整後に、前記基板と前記マスクを離隔させた状態で、前記位置調整機構によって、前記移動機構による前記基板と前記マスクとの接触動作の開始から完了までに発生し得る位置ずれ量の推定値に相当する分を相殺させるための第3の位置調整を行わせ、
    前記第3の位置調整後に、前記移動機構によって前記基板と前記マスクとを接触させることを特徴とするアライメント装置。
  2. 前記第3の位置調整後に前記基板と前記マスクとの接触動作が完了した際の前記基板と前記マスクとの位置ずれ量が所定量を超えていた場合には、前記制御部は、前記位置調整機構によって、前記第1の位置調整よりも高精度な第4の位置調整を行わせることを特徴とする請求項1に記載のアライメント装置。
  3. 前記推定値は、前記第2の位置調整の時点と前記第3の位置調整後に前記基板と前記マスクとが接触した時点との前記第1の方向に垂直な面に平行な方向の前記基板と前記マスクとの位置ずれ量に対して、前記基板と前記マスクとの接触時に発生する位置ずれ予測量が加味された量であることを特徴とする請求項1または2に記載のアライメント装置。
  4. 前記推定値は使用する前記マスクごとに記憶手段に記憶されており、前記第3の位置調整においては、前記制御部は前記記憶手段に記憶された各マスクに対応する前記推定値を用いることを特徴とする請求項3に記載のアライメント装置。
  5. 前記制御部は、前記基板と前記マスクとのアライメントを行う度に、前記推定値を計算し、得られた結果が閾値以下の場合には前記推定値を更新して前記記憶手段に記憶させ、得られた結果が閾値を超えていた場合には前記推定値を更新しないことを特徴とする請求項4に記載のアライメント装置。
  6. 前記制御部は、前記基板と前記マスクとのアライメントを行う度に、前記推定値を計算し、計算された結果が閾値以下の場合には計算結果の値を新たな前記推定値として前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項5に記載のアライメント装置。
  7. 前記制御部は、前記基板と前記マスクとのアライメントを行う度に、前記推定値を計算し、計算された結果が閾値以下の場合には、計算された結果と過去の複数回の計算結果の平均値を新たな前記推定値として前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項5に記載のアライメント装置。
  8. 前記記憶手段には前記推定値の初期値が記憶されており、前記第3の位置調整において、前記マスクが新規の場合には、前記制御部は前記記憶手段に記憶された前記初期値を前記推定値として用いることを特徴とする請求項4に記載のアライメント装置。
  9. 前記記憶手段には、同一種類の複数の前記マスクにおける前記推定値の平均値が記憶されており、前記第3の位置調整において、前記マスクが新規の場合には、前記制御部は前記平均値を前記推定値として用いることを特徴とする請求項4に記載のアライメント装置。
  10. 請求項1または2に記載のアライメント装置と、
    前記アライメント装置によって前記基板と前記マスクが位置決めされた状態で、前記マスクを介して前記基板の表面に薄膜を形成する成膜手段と、
    を備えることを特徴とする成膜装置。
  11. 基板とマスクとのアライメントを行うアライメント方法であって、
    前記基板及び前記マスクのうちの少なくとも一方を第1の方向に移動させ、前記基板と前記マスクとを近接または離隔させる移動機構を用いて、前記基板と前記マスクを離隔させた状態で、前記基板及び前記マスクのうちの少なくとも一方を、前記第1の方向と交差する第2の方向、及び、前記第1の方向および前記第2の方向と交差する第3の方向のうちの少なくともいずれか一方の方向に移動させて、前記基板と前記マスクとの間の相対位置を調整する位置調整機構を用いて、第1の位置調整を行う第1の工程と、
    前記基板と前記マスクを離隔させた状態で、前記位置調整機構を用いて、前記第1の位置調整よりも高精度な第2の位置調整を行う第2の工程と、
    前記基板と前記マスクを離隔させた状態で、前記位置調整機構を用いて、前記移動機構による前記基板と前記マスクとの接触動作の開始から完了までに発生し得る位置ずれ量の推定値に相当する分を相殺させるための第3の位置調整を行う第3の工程と、
    前記移動機構を用いて、前記基板と前記マスクとを接触させる第4の工程と、
    を有することを特徴とするアライメント方法。
  12. 前記第3の工程後に前記基板と前記マスクとの接触動作が完了した際の前記基板と前記マスクとの位置ずれ量が所定量を超えていた場合に、前記位置調整機構を用いて、前記第1の位置調整よりも高精度な第4の位置調整を行う第5の工程を有することを特徴とする請求項11に記載のアライメント方法。
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