JP2023180329A - 回転電機と、ロータの製造方法 - Google Patents

回転電機と、ロータの製造方法 Download PDF

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薫 富岡
Kaoru Tomioka
勉 吉野
Tsutomu Yoshino
公昭 中村
Kimiaki Nakamura
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Abstract

【課題】風損を低減することによりエネルギ変換効率を向上した回転電機を提供する。【解決手段】回転電機10を構成するロータ12は、回転シャフト18と、永久磁石30とを有する。回転シャフト18には、永久磁石30の外表面を覆うスリーブ32が取り付けられる。スリーブ32は、炭素繊維強化樹脂からなる。該スリーブ32の外周壁には、接合材38を介して樹脂フィルム40が接合される。樹脂フィルム40の外周壁には、複数個の突起54が形成される。複数個の突起54の間には、該複数個の突起54に対して相対的に凹んだリブレット56が形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、ロータとステータとを備える回転電機に関する。また、本発明は、回転電機を構成するロータの製造方法に関する。
ロータと、該ロータの外周に配置されるステータとを備える回転電機が知られている。ここで、ロータは、回転シャフトの外周壁に設けられた永久磁石を有する。特許文献1、2において、回転シャフトからの永久磁石の脱落防止を図る構成が示されている。特許文献1記載の技術では、永久磁石の外表面に、保護シートを介して熱収縮フィルムを設けている。特許文献2記載の技術では、永久磁石の外表面に、炭素繊維強化樹脂からなるスリーブを取り付けている。熱収縮フィルム又はスリーブを介して、永久磁石が回転シャフトに保持される。
ロータとステータとの間には、所定のクリアランスが形成される。従って、ロータとステータとの間に空気層が介在する。この状態で回転シャフトが回転すると、ロータの周囲に空気流が生じる。回転シャフトの回転速度が低速であるときには、空気流は層流である。これに対し、航空機等では、回転シャフトを高速回転させることが想定される。この場合、空気流は乱流となる。この状況下では、空気層に対するロータの摩擦抵抗が大きくなる。その結果、いわゆる風損が発生する。この風損に起因して永久磁石が帯熱すると、回転電機におけるエネルギ変換効率が低下する。
特許文献2記載の技術では、風損を低減するため、スリーブの外周壁にリブレットを形成している。具体的には、プリプレグを筒状に変形してスリーブを得た後、該スリーブの外周壁に転写フィルムを巻き付けている。転写フィルムには凸型模様が予め形成されており、該凸型模様がスリーブの外周壁に転写される。これにより、該外周壁にリブレットが形成される。その後、スリーブが加熱硬化されて転写フィルムがスリーブから取り除かれる。
特許文献3には、ロータの外周面に、非磁性体からなるアーマリングを取り付けることが記載されている。アーマリングの外周壁には、放熱を促進するための環状凸部が形成されている。環状凸部に対して相対的に陥没した環状凹部は、溝である。特許文献3の記載によれば、該溝によって風損の増加が抑制される、とのことである。なお、アーマリングの素材としては、チタンが例示されている。
特開2001-136692号公報 特開2020-175603号公報 特開平11-150896号公報
プリプレグに微細構造を寸法精度よく形成することは容易ではない。従って、転写フィルムに微細な凹凸を形成した場合であっても、プリプレグに微細な凹凸を転写することは容易ではない。このような理由から、炭素繊維強化樹脂からなり且つ微細な溝を有するスリーブを得ることは困難である。
特許文献2には、外周壁に微細な凹凸が形成されたアーマリングを得るため、溶射又はコールドスプレー法によって微粒子を堆積及び固着させることが記載されている。しかしながら、このような手法に基づいて、永久磁石を保持可能な程度の剛性を有するアーマリングを得ることは容易ではない。チタン等の金属製の筒体をアーマリングとすると剛性は確保されるが、チタン等に切削加工等を施して微細な凹凸を形成することは容易ではない。また、この場合、アーマリングの重量が大であるので、ロータの重量が増加する。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
本発明の一実施形態によれば、ロータとステータとを備え、前記ロータは、回転シャフトと、前記回転シャフトに保持された永久磁石とを有し、且つ前記ステータは、前記永久磁石を取り囲む電磁コイルを有する回転電機であって、前記ロータは、前記回転シャフトにおいて前記永久磁石の外表面を覆い、且つ前記ステータから所定間隔で離間するスリーブと、前記スリーブの外周壁に、接合材を介して接合された樹脂フィルムと、を備え、前記スリーブは、炭素繊維強化樹脂からなり、前記樹脂フィルムの外周壁に突起構造が形成され、前記突起構造は、互いに平行に延在する複数個の突起を形成する1本又は複数本の凸部からなり、前記複数個の突起の間に、該複数個の突起に対して相対的に凹んだリブレットが形成される、回転電機が提供される。
本発明の別の一実施形態によれば、回転シャフトと、前記回転シャフトに保持された永久磁石とを有し、且つ回転電機においてステータに囲まれるロータの製造方法であって、前記永久磁石の外表面を、炭素繊維強化樹脂からなるスリーブで覆うスリーブ取付工程と、前記スリーブの外周壁に、接合材を介して樹脂フィルムを接合する接合工程と、を有し、前記樹脂フィルムの外周壁に突起構造が予め形成され、前記接合工程を行うことで、前記突起構造が、互いに平行に延在する複数個の突起を形成する1本又は複数本の凸部として形成され、且つ前記複数個の突起の間に、該複数個の突起に対して相対的に凹んだリブレットが形成されたロータを得る、ロータの製造方法が提供される。
炭素繊維強化樹脂からなるスリーブに加工を施すことは困難であるので、該スリーブの外周壁にリブレット(又は突起)を形成することは容易ではない。これに対し、本発明においては、スリーブの外周壁を被覆した樹脂フィルムにリブレットを形成する。樹脂フィルムはスリーブと別体であるので、スリーブに対して切削加工等の加工を施す必要がない。従って、スリーブに割れ等の破損が生じることが回避される。
樹脂フィルムに対し、例えば、金型に設けた微細パターンを転写することによって、微細な突起及びリブレットを容易に形成することができる。しかも、樹脂フィルムは、金属等と比べて軽量な樹脂からなる。このため、ロータの重量が増加することが回避される。
リブレットにより、ロータが高速で回転するときであっても、ロータの周囲に発生する乱流渦が低減する。これにより乱流摩擦粘性が低下し、且つティラー渦の発生が抑制される。以上のような理由から、風損を低減することができる。その結果、永久磁石が帯熱することが抑制される。従って、永久磁石の磁力が低下することが回避されるので、回転電機におけるエネルギ変換効率が十分に大きくなる。
図1は、本発明の実施形態に係る回転電機を軸線方向に沿って見たときの概略断面図である。 図2は、ロータを軸線方向から見たときの概略正面図である。 樹脂フィルムにおいて、ロータの回転シャフトを軸線方向に沿って見たときの要部拡大図の一例である。 図4は、樹脂フィルムにおいて、ロータの回転シャフトを軸線方向に沿って見たときの要部拡大図の別の一例である。 図5は、樹脂フィルムにおいて、ロータの回転シャフトを軸線方向に沿って見たときの要部拡大図のまた別の一例である。 図6は、樹脂フィルムに形成された突起において、該突起の延在方向に直交する方向から見たときの断面図の一例である。 図7は、樹脂フィルムに形成された突起において、該突起の延在方向に直交する方向から見たときの断面図の別の一例である。 図8は、樹脂フィルムに形成された突起において、該突起の延在方向に直交する方向から見たときの断面図のまた別の一例である。 図9は、樹脂フィルムに形成された突起において、該突起の延在方向に直交する方向から見たときの断面図のさらに別の一例である。 図10は、樹脂フィルムに形成された突起において、該突起の延在方向に直交する方向から見たときの断面図のさらにまた別の一例である。 本発明の実施形態に係るロータの製造方法の概略フローである。 図12は、永久磁石が設けられた回転シャフトにスリーブの分割片を通している状態を示す概略側面図である。 図13は、回転シャフトに取り付けられたスリーブに切削加工を施している状態を示す概略側面図である。 図14は、スリーブの分割片の外周壁の位置が揃えられた状態を示す概略側面図である。 図15は、回転シャフトに取り付けられたスリーブに樹脂フィルムを接合している状態を示す概略側面図である。 図16は、接合材の一例である耐熱性両面テープが予め接合された樹脂フィルムを厚み方向に沿って見たときの概略側面図である。 図17は、押圧ローラで樹脂フィルムに荷重を付与している状態を示す概略側面図である。 図18は、接合材の一例である耐熱性接着剤をスリーブの外周壁に塗布している状態を示す概略側面図である。 図19は、樹脂フィルムに紫外線を照射している状態を示す概略側面図である。
図1~図13においては、理解を容易にするため、一部の構成要素を誇張して示す場合がある。このため、図1~図13は、各構成要素の実際の縮尺を表していない。
図1は、本実施形態に係る回転電機10を軸線方向(後述)に沿って見たときの概略断面図である。回転電機10は、ロータ12とステータ14とを備える。ロータ12の大部分及びステータ14は、ケーシング16に収容される。
ロータ12は、回転シャフト18を有する。回転シャフト18は、第1小径部20と、大径部22と、第2小径部24とを有する円柱形状体である。第1小径部20及び第2小径部24の中心は、大径部22の中心と一致する。第1小径部20、大径部22及び第2小径部24が並ぶ方向は、回転シャフト18の延在方向である。以下、第1小径部20、大径部22及び第2小径部24におけるそれぞれの中心を通り、回転シャフト18の延在方向に沿って延びる線を軸線Mと呼び、軸線Mに平行な方向を軸線方向と呼ぶことがある。軸線方向は、図1中の矢印X方向である。第1小径部20、大径部22及び第2小径部24のそれぞれの直径は、軸線Mに直交する方向に延びる。以下、直径が延びる方向を直径方向と呼ぶことがある。直径方向は、図1中の矢印Y方向である。
回転シャフト18は、第1ベアリング26及び第2ベアリング28を介してケーシング16に回転可能に支持される。回転シャフト18の第1小径部20及び第2小径部24の先端は、第1ベアリング26及び第2ベアリング28にそれぞれ通され、ケーシング16から露出する。ケーシング16から露出した先端には、例えば、不図示のプロペラ等が取り付けられる。
図1及び図2に示すように、大径部22の外周部には、永久磁石30が配置される。回転シャフト18には、スリーブ32がさらに設けられる。本実施形態において、スリーブ32は、第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cを有する。第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cの各々は、リング形状をなす分割片である。すなわち、この場合、スリーブ32は複数個の分割片を有する。なお、第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cは、互いに略合同である。
第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cは、回転シャフト18の軸線方向に沿って並べられる。第1スリーブ片34aの一端面は、第2スリーブ片34bの一端面に当接している。同様に、第2スリーブ片34bの他端面は、第3スリーブ片34cの一端面に当接している。第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cが上記のように直線状に並べられ且つ上記のように当接することで、スリーブ32が形成されている。
第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cは、炭素繊維強化樹脂(CFRP)から形成されており、ある程度の弾性を示す。なお、CFRPは、炭素繊維にマトリックス樹脂が含浸することで構成される。マトリックス樹脂の好適な例としては、エポキシ系樹脂が挙げられる。エポキシ系樹脂のガラス転移温度は、典型的には180℃前後である。
回転シャフト18の軸線方向に沿って並べられた第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cは、永久磁石30の外表面を覆う。ここで、回転シャフト18に通される前の第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cには、外力が作用していない。この状態は、いわゆる自然状態である。自然状態の第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cの内径は、回転シャフト18の外径と永久磁石30の外径との合計値よりも若干小さい。このため、第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cは、回転シャフト18が通されるとき、若干拡径するように弾性変形する。その後、第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cは、弾性復元力に基づいて若干縮径する。この弾性復元力により、第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cは、回転シャフト18に向かって永久磁石30を押圧する。この押圧に基づき、回転シャフト18の外周部に永久磁石30がスリーブ32によって保持される。なお、第1スリーブ片34a、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cの各厚みは、典型的には0.5mm~5mm程度である。
図1に示すように、ステータ14は電磁コイル36を有する。電磁コイル36は、不図示のステータコアに設けられている。ステータ14がケーシング16に位置決め固定され、且つロータ12における永久磁石30が設けられた部分がケーシング16に収容されたとき、電磁コイル36は、スリーブ32を介して永久磁石30を取り囲む。永久磁石30と回転シャフト18とが一体的に回転するとき、永久磁石30と電磁コイル36との間に交番磁界が形成される。
図1及び図2に示すように、スリーブ32の外周壁には、接合材38を介して樹脂フィルム40が接合されている。接合材38の好適な具体例としては、図16に示す耐熱性両面テープ42、又は図18に示す耐熱性接着剤44等が挙げられる。
樹脂フィルム40は、スリーブ32の外周壁を全体にわたって被覆している。図1から理解されるように、スリーブ32と電磁コイル36との間は所定間隔で離間している。このため、スリーブ32と電磁コイル36との間に空気層ALが介在する。
図3は、回転シャフト18を軸線方向に沿って見たときの、樹脂フィルム40の要部拡大図である。本実施形態において、樹脂フィルム40は、内層50(図1及び図2参照)及び外層52を有する。内層50及び外層52の素材は、双方とも樹脂である。内層50の素材は、耐熱性に優れた樹脂であることが好ましい。そのような樹脂の具体例としては、ポリカーボネートが挙げられる。一方、外層52の素材は、微細模様を形成することが容易であり、且つ内層50に容易に接合し、さらに、耐熱性に優れた樹脂であることが好ましい。そのような樹脂の具体例としては、エポキシ系樹脂等の紫外線硬化樹脂が挙げられる。なお、内層50及び外層52には、炭素繊維等の強化繊維は含まれていない。
外層52の外周壁には、突起構造が形成されている。図3に示す態様では、突起構造は、回転シャフト18の直径方向外方に向かって環状に突出した複数本の凸部からなる。1個の凸部により、1個の突起54が形成される。このため、図3に示される突起構造は、複数本の凸部から形成される複数個の突起54を有する。複数本の凸部が互いに略等間隔で離間するように並ぶことで、複数個の突起54のうち互いに隣接する2個が、平行に延在する。互いに隣接する2個の突起54の間は、これら2個の突起54に対して相対的に陥没した溝である。すなわち、外層52には、複数個の溝が形成されている。複数個の溝により、突起54に対して相対的に凹んだリブレット56が形成される。
図3に示す態様では、個々の突起54は、回転シャフト18の軸線方向に対して直交している。すなわち、この場合、突起54の延在方向と、回転シャフト18の軸線方向との交差角度θは、90°である。従って、突起54は、回転シャフト18及びスリーブ32の直径方向外方に向かって突出している。ただし、交差角度θは45°以上であればよく、90°に限定されない。交差角度θは、例えば、図4に示すように75°であってもよいし、図5に示すように60°であってもよい。
図4及び図5に示す態様では、1本の凸部を螺旋状に形成することで、螺旋状に延在する突起構造を形成することも可能である。この場合においても、回転シャフト18を軸線方向に沿って見たときには、樹脂フィルム40に複数個の突起54が現れる。すなわち、この構成は、「1本の凸部から形成される複数個の突起」を表している。従って、この構成も、本明細書における「複数個の突起」に含まれる。
図6は、突起54の延在方向に対して直交する方向に沿ってスリーブ32及び樹脂フィルム40を切断したときの概略縦断面図である。なお、図6に示す態様では、突起54の延在方向は、回転シャフト18の直径方向に相当する。
図6に示すように、この場合、突起54の突出方向に沿った断面が現れる。このときの突起54の断面形状は、典型的には二等辺三角形である。図6では、突起54において回転シャフト18の直径方向外方に向かって最も突出した頂部58の角度αが、30°である場合を例示している。しかしながら、αは30°に限定されない。図7に示すように、αは45°であってもよい。図8に示すように、αは90°であってもよい。
図9に示すように、突起54の断面は、谷部分が丸みを帯びた波形状であってもよい。図10に示すように、突起54の断面は、柱形状(又は棒形状)であってもよい。図6~図10を参照して理解されるように、リブレット56は、底部が平坦な凹溝(図6、図7及び図10)、V字型溝(図8)、又は、底部が円弧状に湾曲した丸溝(図9)のいずれであってもよい。
1個の突起54の頂部58と、該突起54に隣接する突起54の頂部58との離間距離Sは、ピッチとして定義される。回転シャフト18が高速回転するときに風損を十分に抑制するため、ピッチSは100μm以下であることが好ましい。なお、ピッチSが過度に小さいと、突起54を形成することが困難である。従って、ピッチSを20μm~60μmの範囲内とすることが好ましい。
また、1個の突起54における谷から頂部58までの距離Hは、突起54の高さとして定義される。リブレット56のアスペクト比を十分に大きくしながら風損を十分に小さくするため、高さHは50μm以下であることが好ましい。また、高さHとピッチSとの間に、以下の関係式が成り立つことが好ましい。
H=0.5S
ピッチSが20μm~60μmの範囲内である場合、高さHの好ましい範囲は、10μm~30μmである。
上記したような構成の回転電機10は、例えば、飛行体に搭載され、モータとして用いられる。モータを駆動するときには、図1に示す電磁コイル36に通電がなされる。この通電に伴い、電磁コイル36の周囲に磁界が形成される。この磁界と、永久磁石30との間に反発力又は吸引力が作用することにより、回転シャフト18が軸線Mを中心として回転し始める。これにより、ステータ14と樹脂フィルム40との間の空気層ALに流れが生じる。
飛行体では、モータに高速回転が求められる場合がある。ここで、本実施形態では、スリーブ32の外周壁に設けられた樹脂フィルム40に、リブレット56が形成されている。しかも、リブレット56を形成するための複数個の突起54のうち隣接する2個のピッチSが、好ましくは100μm以下である。従って、回転シャフト18が高速回転する場合であっても、ロータ12の周囲に発生する乱流渦が低減する。これにより乱流摩擦粘性が低下し、且つティラー渦の発生が抑制される。以上のような理由から、風損を低減することができる。
すなわち、本実施形態によれば、風損が十分に抑制される。これにより、永久磁石30が帯熱することが抑制される。従って、永久磁石30の磁力が低下することが回避されるので、回転電機10におけるエネルギ変換効率が十分に大きくなる。すなわち、電磁コイル36に入力された電気エネルギが、回転シャフト18を回転する駆動力に効率よく変換される。
回転電機10を発電機として用いる場合、回転シャフト18を回転する駆動力が、電磁コイル36から出力される電気エネルギに効率よく変換される。このように、本実施形態によれば、回転電機10の応答特性が良好となる。
樹脂フィルム40の内層50及び外層52が耐熱性樹脂である場合、樹脂フィルム40は優れた耐熱性を示す。従って、ロータ12が高速回転するときであっても、突起54の形状が維持される。しかも、炭素繊維強化樹脂からなるスリーブ32に対し、樹脂フィルム40が接合材38によって強固に接合する。従って、ロータ12が高速回転するときであっても、樹脂フィルム40がスリーブ32から脱落することが回避される。以上のような理由から、回転電機10を長時間にわたって連続運転する場合であっても、回転電機10の運転中に風損が増加することを回避することができる。
次に、回転電機10を構成するロータ12の製造方法につき説明する。ここでは、図11に概略フローとして示すように、スリーブ取付工程ST1と、切削加工工程ST2と、接合工程ST3と、紫外線照射工程ST4とを実施する場合について説明する。
なお、炭素繊維強化樹脂からなるスリーブ32を得るには、プリプレグを円筒状に湾曲させ、この状態でプリプレグに熱を付与する。これによりプリプレグ中のマトリックス樹脂が硬化することで、第1スリーブ片34aが得られる。同様にして、第2スリーブ片34b及び第3スリーブ片34cを作製する。第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cの軸線方向の長さは、スリーブ32の軸線方向の長さよりも小さい。このため、スリーブ32を単一部材として作製するよりも、第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cを作製する方が容易である。第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cの各々の厚みは、例えば、0.5mm~5mm程度である。
先ず、スリーブ取付工程ST1において、永久磁石30の外表面を、上記のようにして得られた第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cで覆う。すなわち、図12に示すように、永久磁石30が設けられた大径部22に第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cを順次通す。第1スリーブ片34aの一端面には、第2スリーブ片34bの一端面が当接される。第2スリーブ片34bの他端面には、第3スリーブ片34cの一端面が当接される。これにより第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cが回転シャフトの軸線方向に沿って並べられ、スリーブ32が形成される。
第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cは、大径部22に通されるとき、弾性変形に基づいて若干拡径した後、弾性復元力に基づいて若干縮径する。その結果、スリーブ32が回転シャフト18の中心に向かって永久磁石30を押圧する。これに伴い、図13に示すように、永久磁石30がスリーブ32によって大径部22の外周部に保持される。
第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cには、作製時の誤差に起因して、互いの外径に差が生じている場合がある。又は、第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cの中心が一致していない場合がある。このような場合、図13に示すように、第1スリーブ片34aと第2スリーブ片34bとの間と、第2スリーブ片34bと第3スリーブ片34cとの間に段差60がそれぞれ生じる。図13では、第1スリーブ片34a及び第3スリーブ片34cの外径及び中心が一致し、第2スリーブ片34bが第1スリーブ片34a及び第3スリーブ片34cに対して偏心した状態を示している。
段差60が許容範囲外である場合、切削加工工程ST2において、第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cに対して切削加工を施す。具体的には、回転シャフト18の第1小径部20及び第2小径部24を、回転機構70で支持する。この状態で、軸線Mを中心として回転シャフト18を回転させながら、図13に示す切削工具72(エンドミル又はバイト等)をスリーブ32に摺接させる。これにより、第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cの外周壁の一部が切削される。すなわち、第1スリーブ片34a~第3スリーブ片34cが薄肉化される。
その結果、図14に示すように、段差60が許容範囲内となったスリーブ32が得られる。なお、スリーブ32を形成した時点で段差60が許容範囲内である場合、切削加工工程ST2を行う必要は特にない。この場合、スリーブ取付工程ST1が終了した後、接合工程ST3に移行する。接合工程ST3を実施する前に、スリーブ32の外周壁に対し、接合強度を向上させるための表面処理を施してもよい。
次に、接合工程ST3において、図15に示すように、回転シャフト18を低速で回転させながら、予め作製した樹脂フィルム40をスリーブ32の外周壁に接合する。上記した理由から、このとき、外層52に予め形成された突起54の延在方向と、回転シャフト18の軸線方向との交差角度θ(図3~図5参照)が45°~90°となるように、樹脂フィルム40をスリーブ32の外周壁に接合することが好ましい。
図16に示す耐熱性両面テープ42を接合材38として用いる場合には、耐熱性両面テープ42の一端面を内層50に予め接合する。その後、耐熱性両面テープ42の他端面をスリーブ32の外周壁に接合する。以上のようにして、耐熱性両面テープ42を介して樹脂フィルム40をスリーブ32の外周壁に接合した後、図17に示すように、回転シャフト18を低速で回転させながら、押圧ローラ74を樹脂フィルム40に押し当てる。
図18に示す耐熱性接着剤44を接合材38として用いる場合には、例えば、回転シャフト18を低速で回転させながら、塗布ローラ76を樹脂フィルム40に押し当てる。このとき、塗布ローラ76から耐熱性接着剤44が滲出する。回転シャフト18が回転しているので、耐熱性接着剤44がスリーブ32の外周壁の全周にわたって塗布される。その後、耐熱性接着剤44を介して樹脂フィルム40の内層50をスリーブ32の外周壁に接合する。さらに、図17と同様に、回転シャフト18を低速で回転させながら、押圧ローラ74を樹脂フィルム40に押し当てる。
例えば、樹脂フィルム40において、スリーブ32の軸線方向に沿った長さが、スリーブ32の軸線方向長さよりも大きい場合、樹脂フィルム40をスリーブ32に接合する前に切断する。又は、樹脂フィルム40をスリーブ32に接合した後に切断してもよい。
樹脂フィルム40の外層52には、図3~図10に示されるような突起54が予め形成されている。隣接する2個の突起54の間には、該2個の突起54に対して相対的に凹んだ溝が形成される。従って、接合工程ST3において樹脂フィルム40をスリーブ32の外周壁に接合することにより、リブレット56が形成されたロータ12が得られる。
外層52の素材が紫外線硬化樹脂である場合、紫外線照射工程ST4を行う。例えば、図19に示す紫外線ランプ78から、紫外線UVを樹脂フィルム40に照射する。これにより外層52が硬化するので、突起54の形状が維持され易くなる。また、外層52が内層50に十分に結着する。なお、外層52の素材が紫外線硬化樹脂でないときには、紫外線照射工程ST4を行う必要は特にない。
その後、ロータ12を所定時間放置する。又は、ロータ12を加熱してもよい。以上により、スリーブ32の外周壁に樹脂フィルム40が接合され、且つ該樹脂フィルム40にリブレット56が形成されたロータ12が得られる。
以上説明したように、本実施形態は、ロータ(12)とステータ(14)とを備え、前記ロータは、回転シャフト(18)と、前記回転シャフトに保持された永久磁石(30)とを有し、且つ前記ステータは、前記永久磁石を取り囲む電磁コイル(36)を有する回転電機(10)であって、前記ロータは、前記回転シャフトにおいて前記永久磁石の外表面を覆い、且つ前記ステータから所定間隔で離間するスリーブ(32)と、前記スリーブの外周壁に、接合材(38)を介して接合された樹脂フィルム(40)と、を備え、前記スリーブは、炭素繊維強化樹脂からなり、前記樹脂フィルムの外周壁に突起構造が形成され、前記突起構造は、互いに平行に延在する複数個の突起(54)を形成する1本又は複数本の凸部からなり、前記複数個の突起の間に、該複数個の突起に対して相対的に凹んだリブレット(56)が形成される、回転電機を開示する。
互いに隣接する2個の突起の間には、リブレットが形成される。このリブレットにより、ロータが高速で回転するときであっても、ロータの周囲に発生する乱流渦が低減する。これにより乱流摩擦粘性が低下し、且つティラー渦の発生が抑制される。以上のような理由から、風損を低減することができる。
その結果、永久磁石が帯熱することが抑制される。従って、永久磁石の磁力が低下することが回避されるので、回転電機におけるエネルギ変換効率が十分に大きくなる。
本実施形態は、回転シャフト(18)と、前記回転シャフトに保持された永久磁石(30)とを有し、且つ回転電機(10)においてステータ(14)に囲まれるロータ(12)の製造方法であって、前記永久磁石の外表面を、炭素繊維強化樹脂からなるスリーブ(32)で覆うスリーブ取付工程(ST1)と、前記スリーブの外周壁に、接合材(38)を介して樹脂フィルム(40)を接合する接合工程(ST3)と、を有し、前記樹脂フィルムの外周壁に突起構造が予め形成され、前記接合工程を行うことで、前記突起構造が、互いに平行に延在する複数個の突起(54)を形成する1本又は複数本の凸部として形成され、且つ前記複数個の突起の間に、該複数個の突起に対して相対的に凹んだリブレット(56)が形成されたロータを得る、ロータの製造方法を開示する。
本実施形態において、スリーブは炭素繊維強化樹脂からなる。また、スリーブは概して薄肉である。一般的に、薄肉の炭素繊維強化樹脂に切削加工等の加工を施すことは困難である。従って、スリーブの外周壁に突起を形成することは容易ではない。
これに対し、本実施形態では、スリーブを樹脂フィルムで覆い、且つこの樹脂フィルムに突起を形成している。従って、樹脂フィルムをスリーブに接合することにより、スリーブの外周壁を覆う樹脂フィルムにリブレットが形成される。従って、スリーブの外周壁に対して切削加工等の加工を施す必要がない。このため、スリーブに割れ等の破損が生じることが回避される。
本実施形態は、前記複数個の突起の延在方向は、前記回転シャフトの軸線方向(X)に対して45°~90°の角度(θ)で交差する方向である、回転電機を開示する。
本実施形態は、前記接合工程で、前記複数個の突起を、前記回転シャフトの軸線方向(X)に対して45°~90°の角度(θ)で交差する方向に延在するように、前記樹脂フィルムを前記スリーブに接合する、ロータの製造方法を開示する。
回転シャフトの軸線方向に対する突起の交差角度を上記の範囲内とすることにより、回転電機においてロータシャフトが回転するときに、スリーブとステータとの間の空気層に乱流が発生することが回避される。
本実施形態は、前記複数個の突起の各々の高さをH、前記複数個の突起のうち互いに隣接する2個のピッチをSとするとき、Sは100μm以下であり、且つ下記の式が成り立つ回転電機を開示する。
H=0.5S
本実施形態は、前記複数個の突起の各々の高さをH、前記複数個の突起のうち互いに隣接する2個のピッチをSとするとき、下記の式が成り立つように前記複数個の突起を前記樹脂フィルムに形成する、ロータの製造方法を開示する。
H=0.5S
ピッチSを100μm以下とすることにより、ロータが高速回転するときにおいても、風損を十分に低減することができる。また、高さHをピッチSの1/2倍とすることにより、リブレットのアスペクト比が十分に大きくなる。このことによっても、ロータが高速回転するときにおいて、風損を十分に低減することができる。
本実施形態は、前記複数個の突起を、該複数個の突起の延在方向に直交する方向に沿って切断したとき、前記複数個の突起の断面形状が三角形である回転電機を開示する。
本実施形態は、前記複数個の突起を、該複数個の突起の延在方向に直交する方向に沿って切断したとき、前記複数個の突起の断面形状が三角形となるように、前記複数個の突起を前記樹脂フィルムに形成する、ロータの製造方法を開示する。
断面形状を三角形とすることにより、その他の断面形状の突起に比べて、突起を容易に形成することができる。
本実施形態は、前記複数個の突起を、該複数個の突起の延在方向に直交する方向に沿って切断したとき、前記複数個の突起の断面において前記回転シャフトの直径方向外方に向かって最も突出した頂部(58)の角度(α)が30°~90°である回転電機を開示する。
本実施形態は、前記複数個の突起を、該複数個の突起の延在方向に直交する方向に沿って切断したとき、前記複数個の突起の断面において前記回転シャフトの直径方向外方に向かって最も突出した頂部(58)の角度(α)が30°~90°となるように、前記突起形成工程で前記複数個の突起を形成する、ロータの製造方法を開示する。
頂部の角度をこのような範囲内とすることにより、頂部の角度が上記の範囲外である突起に比べて、突起を容易に形成することができる。
本実施形態は、前記樹脂フィルムは、前記接合材を介して前記スリーブの外周壁を覆う内層(50)と、前記内層の外周を覆う外層(52)とを有し、前記外層が紫外線硬化樹脂である回転電機を開示する。
本実施形態は、前記樹脂フィルムは、前記接合材を介して前記スリーブの外周壁を覆う内層(50)と、前記内層の外周を覆う外層(52)とを有し、前記外層が紫外線硬化樹脂であり、前記接合工程の後に前記外層に紫外線(UV)を照射する紫外線照射工程(ST4)をさらに有する、ロータの製造方法を開示する。
例えば、内層の素材を、接合材を介して炭素繊維強化樹脂に容易に接合される樹脂とする一方で、外層の素材を、耐候性及び耐擦過性に優れた樹脂とすることが可能である。このように、内層と外層とを組み合わせることで、諸特性に優れる樹脂フィルムを得ることができる。
本実施形態は、前記スリーブは、前記回転シャフトの軸線方向に沿って並べられた複数個の分割片(34a~34c)を有する回転電機を開示する。
本実施形態は、前記スリーブ取付工程で、前記ロータに、複数個の分割片(34a~34c)を前記回転シャフトの軸線方向に沿って取り付けることで、前記複数個の分割片から前記スリーブを形成する、ロータの製造方法を開示する。
分割片の軸線方向に沿った長さは、スリーブの軸線方向に沿った長さよりも小さい。長尺な単一部材からなるスリーブを作製する場合と比べて、短尺な分割片を作製することは容易である。すなわち、この場合、スリーブを容易に得ることができる。
本実施形態は、前記接合工程を行う前に、前記複数個の分割片に対して切削加工(ST2)を行い、前記複数個の分割片の各々の外周壁の位置を揃える、ロータの製造方法を開示する。
これにより、外周壁における段差が許容範囲内であるスリーブが得られる。従って、スリーブの外周壁に接合される樹脂フィルムに、許容範囲を超える段差が生じることを回避することができる。
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
10…回転電機 12…ロータ
14…ステータ 18…回転シャフト
30…永久磁石 32…スリーブ
34a~34c…スリーブ片 36…電磁コイル
38…接合材 40…樹脂フィルム
42…耐熱性両面テープ 44…耐熱性接着剤
50…内層 52…外層
54…突起 56…リブレット
58…頂部 70…回転機構
72…切削工具 74…押圧ローラ
76…塗布ローラ 78…紫外線ランプ
AL…空気層 M…軸線

Claims (15)

  1. ロータとステータとを備え、前記ロータは、回転シャフトと、前記回転シャフトに保持された永久磁石とを有し、且つ前記ステータは、前記永久磁石を取り囲む電磁コイルを有する回転電機であって、
    前記ロータは、
    前記回転シャフトにおいて前記永久磁石の外表面を覆い、且つ前記ステータから所定間隔で離間するスリーブと、
    前記スリーブの外周壁に、接合材を介して接合された樹脂フィルムと、
    を備え、
    前記スリーブは、炭素繊維強化樹脂からなり、
    前記樹脂フィルムの外周壁に突起構造が形成され、
    前記突起構造は、互いに平行に延在する複数個の突起を形成する1本又は複数本の凸部からなり、
    前記複数個の突起の間に、該複数個の突起に対して相対的に凹んだリブレットが形成される、回転電機。
  2. 請求項1記載の回転電機において、前記複数個の突起の延在方向は、前記回転シャフトの軸線方向に対して45°~90°の角度で交差する方向である、回転電機。
  3. 請求項1記載の回転電機において、前記複数個の突起の各々の高さをH、前記複数個の突起のうち互いに隣接する2個のピッチをSとするとき、Sは100μm以下であり、且つ下記の式が成り立つ回転電機。
    H=0.5S
  4. 請求項1記載の回転電機において、前記複数個の突起を、該複数個の突起の延在方向に直交する方向に沿って切断したとき、前記複数個の突起の断面形状が三角形である回転電機。
  5. 請求項4記載の回転電機において、前記複数個の突起を、該複数個の突起の延在方向に直交する方向に沿って切断したとき、前記複数個の突起の断面において前記回転シャフトの直径方向外方に向かって最も突出した頂部の角度が30°~90°である回転電機。
  6. 請求項1記載の回転電機において、前記樹脂フィルムは、前記接合材を介して前記スリーブの外周壁を覆う内層と、前記内層の外周を覆う外層とを有し、前記外層が紫外線硬化樹脂である回転電機。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の回転電機において、前記スリーブは、前記回転シャフトの軸線方向に沿って並べられた複数個の分割片を有する回転電機。
  8. 回転シャフトと、前記回転シャフトに保持された永久磁石とを有し、且つ回転電機においてステータに囲まれるロータの製造方法であって、
    前記永久磁石の外表面を、炭素繊維強化樹脂からなるスリーブで覆うスリーブ取付工程と、
    前記スリーブの外周壁に、接合材を介して樹脂フィルムを接合する接合工程と、
    を有し、
    前記樹脂フィルムの外周壁に突起構造が予め形成され、
    前記接合工程を行うことで、前記突起構造が、互いに平行に延在する複数個の突起を形成する1本又は複数本の凸部として形成され、且つ前記複数個の突起の間に、該複数個の突起に対して相対的に凹んだリブレットが形成されたロータを得る、ロータの製造方法。
  9. 請求項8記載の製造方法において、前記接合工程で、前記複数個の突起を、前記回転シャフトの軸線方向に対して45°~90°の角度で交差する方向に延在するように、前記樹脂フィルムを前記スリーブに接合する、ロータの製造方法。
  10. 請求項8記載の製造方法において、前記複数個の突起の各々の高さをH、前記複数個の突起のうち互いに隣接する2個のピッチをSとするとき、下記の式が成り立つように前記複数個の突起を前記樹脂フィルムに形成する、ロータの製造方法。
    H=0.5S
  11. 請求項8記載の製造方法において、前記複数個の突起を、該複数個の突起の延在方向に直交する方向に沿って切断したとき、前記複数個の突起の断面形状が三角形となるように、前記複数個の突起を前記樹脂フィルムに形成する、ロータの製造方法。
  12. 請求項8記載の製造方法において、前記複数個の突起を、該複数個の突起の延在方向に直交する方向に沿って切断したとき、前記複数個の突起の断面において前記回転シャフトの直径方向外方に向かって最も突出した頂部の角度が30°~90°となるように、前記複数個の突起を前記樹脂フィルムに形成する、ロータの製造方法。
  13. 請求項8記載の製造方法において、前記樹脂フィルムは、前記接合材を介して前記スリーブの外周壁を覆う内層と、前記内層の外周を覆う外層とを有し、前記外層が紫外線硬化樹脂であり、前記接合工程の後に前記外層に紫外線を照射する紫外線照射工程をさらに有する、ロータの製造方法。
  14. 請求項8~13のいずれか1項に記載の製造方法において、前記スリーブ取付工程で、前記ロータに、複数個の分割片を前記回転シャフトの軸線方向に沿って取り付けることで、前記複数個の分割片から前記スリーブを形成する、ロータの製造方法。
  15. 請求項14記載の製造方法において、前記接合工程を行う前に、前記複数個の分割片に対して切削加工を行い、前記複数個の分割片の各々の外周壁の位置を揃える、ロータの製造方法。
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