JP2023178526A - 画像処理装置、内視鏡システム、画像処理装置の作動方法、及び画像処理装置用プログラム - Google Patents

画像処理装置、内視鏡システム、画像処理装置の作動方法、及び画像処理装置用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数種類の内視鏡画像に基づいて画像認識処理を並列して行う場合に、効率的に内視鏡画像の録画を行う画像処理装置、内視鏡システム、画像処理装置の作動方法、及び画像処理装置用プログラムを提供する。【解決手段】画像用プロセッサを備える画像処理装置であって、画像用プロセッサは、内視鏡画像に基づく複数種類の認識対象画像を取得し、複数種類の認識対象画像に対する画像認識処理を認識対象画像の種類毎に並列して行い、取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果に基づき、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像の動画を記録する際の記録の動作を制御する。【選択図】図10

Description

本発明は、画像認識処理を行う画像処理装置、内視鏡システム、画像処理装置の作動方法、及び画像処理装置用プログラムに関する。
医療分野においては、光源装置、内視鏡、及びプロセッサ装置を備える内視鏡システムを用いた検査又は診断等が広く行われている。内視鏡システムを用いて診断又は検査等を行う場合、医療事故に備えるための証拠、又は学会発表等の用途に、内視鏡を用いて観察対象を撮影することにより得られる画像(以下、内視鏡画像という)を動画として記録する録画が行われる。
内視鏡画像の録画に際し、録画の開始又は停止等の制御は、通常、記録装置等の手動操作により行われる。例えば、検査開始前に録画を開始する操作を手動で行い、検査終了後に録画を停止する操作を手動で行う。また、内視鏡検査中に、ユーザが動画を残したいシーンにおいて、手動で録画の開始と停止とを手動で行う場合もある。
内視鏡画像の録画の制御については、ユーザの操作性向上のために、内視鏡により被検体の体腔内を撮影して得られる画像信号の画像処理の種類に応じて、動画の記録動作を制御する内視鏡用画像処理装置が知られている(特許文献1)。
また、内視鏡画像の動画の記録開始及び記録停止を自動的に制御するために、内視鏡により被検体の体腔内を撮影して得られる画像信号を記録する際に、画像信号が赤色をしきい値以上含むか否かの判定により、記録の開始と停止とを制御する内視鏡画像記録装置が知られている(特許文献2)。
また、内視鏡観察において病変部の見落としを低減させるために、病変候補領域の検出が開始されてから途絶するまでの期間において、観察画像を複数の記録画像として順次記録し、表示する画像処理装置が知られている(特許文献3)。
特開2006-271871号公報 特開2010-51399号公報 国際公開第2017/216922号
内視鏡画像の録画における開始又は停止等の動作の制御において、検査開始前に録画を開始する操作を行い、検査終了後に録画を停止する操作を行う手動操作の場合は、操作し忘れのおそれがある。また、このように録画された動画は、内視鏡検査の全体を撮影したものであるため、用途によっては不要な部分が多くなり、所望のシーンを再生することが難しくなるおそれがある。そして、ストレージ容量を圧迫し、ストレージに記録する検査数を少なくすることとなる。したがって、録画に関してユーザの使用性を阻害するおそれがある。
また、画像処理の種類、画像が含む赤色、又は、画像の病変候補領域の検出等により録画の動作を制御する方法等の従来の方法は、録画のそれぞれの目的に応じて録画の動作の契機が決定されている。したがって、他の目的の録画のためには適さない場合がある。
本発明は、複数種類の内視鏡画像に基づいて画像認識処理を並列して行う場合に、効率的に内視鏡画像の録画を行う画像処理装置、内視鏡システム、画像処理装置の作動方法、及び画像処理装置用プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、画像処理装置であって、内視鏡を用いて観察対象を撮影することにより得られる画像に基づいて画像認識処理を行う。画像処理装置は、画像用プロセッサを備える。画像用プロセッサは、画像に基づく複数種類の認識対象画像を取得し、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像を継続してディスプレイに表示する制御を行い、複数種類の認識対象画像に対する画像認識処理を、認識対象画像の種類毎に並列して行い、画像認識処理により得られる認識処理結果を取得し、取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果に基づき、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像の動画を記録する際の記録の動作を制御する。
認識処理結果は、認識対象画像が予め設定した条件を満たすか又は満たさないかの情報を含み、画像用プロセッサは、全種類の認識処理結果のうち1つ以上が条件を満たすとの情報を含む場合、記録を開始又は継続することが好ましい。
画像用プロセッサは、全種類の認識処理結果のすべてが条件を満たさないとの情報を含み、かつ、記録が継続している場合、記録を停止することが好ましい。
画像用プロセッサは、動画を記録する際に、記録の開始もしくは継続又は停止の対応する条件に関する情報を動画に付すことが好ましい。
画像用プロセッサは、条件を満たす観察対象と条件を満たす観察対象を撮影することにより得た認識対象画像とを対応付けた対応情報を予め取得し、対応情報に基づき、新たに取得した認識対象画像に対する画像認識処理を行うことが好ましい。
画像用プロセッサは、対応情報を認識対象画像の種類毎に取得し、新たに取得した認識対象画像に対する画像認識処理を、対応する種類の対応情報に基づき行うことが好ましい。
条件は、画像用プロセッサにより、特定の部位又は生体以外の物体が検出されたこと、又は、特定状態の領域を含むと判定されたことであることが好ましい。
複数種類の認識対象画像は、少なくとも互いに種類が異なる第1認識対象画像と第2認識対象画像とを含み、画像用プロセッサは、第1認識対象画像に対しては、第1画像認識処理を行い、第2認識対象画像に対しては、第1画像認識処理とは異なる第2画像認識処理を行うことが好ましい。
第1画像認識処理は、第1認識対象画像における特定の部位又は生体以外の物体の検出に関して行われることが好ましい。
第2画像認識処理は、第2認識対象画像における特定状態の領域を含むとの判定に関して行われることが好ましい。
画像に対し強調処理を行うことにより認識対象画像を生成し、画像用プロセッサは、強調処理の有無又は種類により認識対象画像の種類を区別し、区別した認識対象画像をそれぞれ1種の認識対象画像として取得することが好ましい。
強調処理の種類は、色彩拡張処理及び/又は構造強調処理であり、画像用プロセッサは、互いに異なる種類の強調処理を行うことにより生成した認識対象画像を、それぞれ1種の認識対象画像として取得することが好ましい。
また、本発明の内視鏡システムは、画像処理装置と、観察対象に照射する照明光を発する光源部とを備える。
画像用プロセッサは、光源部が発する互いに分光スペクトルが異なる複数の照明光のそれぞれにより照明した観察対象を撮影することにより得られる画像を、それぞれ1種の認識対象画像として取得することが好ましい。
画像用プロセッサは、光源部が発する白色の照明光により照明した観察対象を撮影することにより得られる画像を、認識対象画像の1種として取得することが好ましい。
画像用プロセッサは、光源部が発する予め設定した波長帯域の狭帯域光を含む照明光により照明した観察対象を撮影することにより得られる画像を、認識対象画像の1種として取得することが好ましい。
光源部は、互いに分光スペクトルが異なる複数の照明光のそれぞれを、予め設定した順序により繰り返し発光することが好ましい。
光源部は、互いに分光スペクトルが異なる第1照明光と第2照明光とを発し、第1照明期間中に第1照明光を第1発光パターンにより発し、第2照明期間中に第2照明光を第2発光パターンにより発し、かつ、第1照明光と第2照明光とを切り替える光源用プロセッサと、第1照明光によって照明された観察対象を撮影して得られる第1画像信号と、第2照明光によって照明された観察対象を撮影して得られる第2画像信号とを出力するイメージセンサとを備え、画像用プロセッサは、第1画像信号に基づく第1認識対象画像に対して第1画像認識処理を行い、第2画像信号に基づく第2認識対象画像に対して第2画像認識処理を行い、第1画像認識処理による第1画像認識結果と、第2画像認識処理による第2画像認識結果とに基づき録画の動作を制御することが好ましい。
また、本発明は、画像処理装置の作動方法であって、内視鏡を用いて観察対象を撮影することにより得られる画像に基づいて画像認識処理を行い、画像に基づく複数種類の認識対象画像を取得する画像取得ステップと、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像を継続してディスプレイに表示する制御を行う表示制御ステップと、複数種類の認識対象画像に対する画像認識処理を、認識対象画像の種類毎に並列して行う画像認識処理ステップと、画像認識処理により得られる認識処理結果を、認識対象画像の種類毎に取得する認識処理結果取得ステップと、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像の動画を記録する際に、取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果に基づき、記録の動作を制御する記録制御ステップとを備える。
また、本発明は、画像処理装置用プログラムであって、内視鏡を用いて観察対象を撮影することにより得られる画像に基づいて画像認識処理を行う画像処理装置にインストールされ、コンピュータに、画像に基づく複数種類の認識対象画像を取得する画像取得機能と、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像を継続してディスプレイに表示する制御を行う表示制御機能と、複数種類の認識対象画像に対する画像認識処理を、認識対象画像の種類毎に並列して行う画像認識処理機能と、画像認識処理により得られる認識処理結果を、認識対象画像の種類毎に取得する認識処理結果取得機能と、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像の動画を記録する際に、取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果に基づき、記録の動作を制御する記録制御機能とを実現させるための画像処理装置用プログラムである。
本発明によれば、複数種類の内視鏡画像に基づいて画像認識処理を並列して行う場合に、効率的に内視鏡画像の録画を行うことができる。
内視鏡システムの構成を説明する説明図である。 内視鏡システムの機能を示すブロック図である。 紫色光V、青色光B、緑色光G、及び赤色光Rの分光スペクトルを示すグラフである。 第1A発光パターン及び第2A発光パターンを説明する説明図である。 第1B発光パターンを説明する説明図である。 第2B発光パターンを説明する説明図である。 第2C発光パターンを説明する説明図である。 第2D発光パターンを説明する説明図である。 画像処理部の機能を示すブロック図である。 診断支援画像処理部の機能を示すブロック図である。 認識対象画像取得部の機能を示すブロック図である。 第2照明光用分光スペクトルSP1を示すグラフである。 第2照明光用分光スペクトルSP2を示すグラフである。 第2照明光用分光スペクトルSP3を示すグラフである。 第4認識対象画像生成部の機能を示すブロック図である。 酸素飽和度算出用テーブルを示すグラフである。 第2照明光用スペクトルSP4を示すグラフである。 第5認識対象画像生成部の機能を示すブロック図である。 色差拡張処理を説明する説明図である。 画像認識処理部の機能を示すブロック図である。 対応情報取得部の機能を説明する説明図である。 認識対象画像の取得について説明する説明図である。 認識処理結果について説明する説明図である 認識処理結果と録画制御とについて説明する説明図である。 合判定による認識処理結果と録画制御とについて説明する説明図である。 検出及び合判定による認識処理結果と録画制御とについて説明する説明図である。 検出及び複数の合判定による認識処理結果と録画制御とについて説明する説明図である。 録画ファイルについて説明する説明図である。 診断支援モードの一連の流れを示すフローチャートである。 診断支援装置を示す説明図である。 医療業務支援装置を示す説明図である。
図1に示すように、内視鏡システム10は、内視鏡12と、光源装置14と、プロセッサ装置16と、ディスプレイ18と、キーボード19とを備える。内視鏡12は、観察対象を撮影する。光源装置14は、観察対象に照射する照明光を発する。プロセッサ装置16は、内視鏡システム10のシステム制御を行う。ディスプレイ18は、内視鏡画像に基づく観察画像等を表示する表示部である。キーボード19は、プロセッサ装置16等への設定入力等を行う入力デバイスである。
内視鏡システム10は、観察モードとして、通常観察モード、特殊観察モード、及び診断支援モードの3つのモードを備える。通常観察モードでは、白色光等の通常光を観察対象に照射して撮影することによって、自然な色合いの通常観察画像を観察画像としてディスプレイ18に表示する。特殊観察モードでは、通常光と波長帯域又は分光スペクトルが異なる特殊光を観察対象に照明して撮影することによって、特定の構造等を強調した特殊画像を観察画像としてディスプレイ18に表示する。診断支援モードでは、内視鏡画像に基づく複数種類の認識対象画像に対し、認識対象画像の種類毎に画像認識処理を行う。認識対象画像は、内視鏡画像に基づく画像であり、画像認識処理の対象となる画像である。そして、ディスプレイ18は、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類を観察画像として継続して表示する。認識対象画像の種類毎に行った画像認識処理による複数の認識処理結果は、録画の動作の制御に用いる。なお、認識対象画像の種類は、観察対象を撮影する際の照明光の分光スペクトルにより、及び/又は、認識対象画像生成のための画像処理(以下、認識対象画像生成用画像処理という)の方法により区別する。認識対象画像の種類の詳細については後述する。
内視鏡12は、観察対象を有する被検体内に挿入する挿入部12aと、挿入部12aの基端部分に設けた操作部12bと、挿入部12aの先端側に設けた湾曲部12cと、先端部12dとを有している。操作部12bのアングルノブ12eを操作することにより、湾曲部12cが湾曲する。その結果、先端部12dが所望の方向に向く。また、操作部12bには、アングルノブ12eの他、処置具挿入口(図示せず)、スコープボタン1番12f、スコープボタン2番12g、及びズーム操作部12hが設けられている。処置具挿入口は、生検鉗子、スネア、又は電気メス等の処置具を挿入する入り口である。処置具挿入口に挿入した処置具は、先端部12dから突出する。スコープボタン1番12fは、フリーズボタンであり、静止画を取得する操作に使用する。スコープボタン2番12gは、観察モードを切り替える操作に使用する。スコープボタンには、各種の操作を割り当てることができる。ズーム操作部12hを操作することによって、観察対象を拡大または縮小して撮影できる。
図2に示すように、光源装置14は、照明光を発する光源を備える光源部20と、光源部20の動作を制御する光源用プロセッサ22とを備える。光源部20は、観察対象を照明する照明光を発する。照明光には、照明光を発するために使用する励起光等の発光を含む。光源部20は、例えば、レーザーダイオード、LED(Light Emitting Diode)、キセノンランプ、又はハロゲンランプの光源を含み、少なくとも、白色の照明光(以下、白色光という)、又は白色光を発するために使用する励起光を発する。白色には、内視鏡12を用いた観察対象の撮影において実質的に白色と同等な、いわゆる擬似白色を含む。
光源部20は、必要に応じて、励起光の照射を受けて発光する蛍光体、又は照明光、又は励起光の波長帯域、分光スペクトル、もしくは光量等を調節する光学フィルタ等を含む。この他、光源部20は、少なくとも狭帯域な光(以下、狭帯域光という)からなる照明光を発することができる。「狭帯域」とは、観察対象の特性及び/またはイメージセンサ45が有するカラーフィルタの分光特性との関係において、実質的にほぼ単一の波長帯域であることをいう。例えば、波長帯域が例えば約±20nm以下(好ましくは約±10nm以下)である場合、この光は狭帯域である。
また、光源部20は、互いに分光スペクトルが異なる複数の照明光を発することができる。複数の照明光は、狭帯域光を含んでもよい。また、光源部20は、例えば、観察対象が含むヘモグロビンの酸素飽和度等の生体情報を算出するために使用する画像の撮影に必要な、特定の波長帯域又は分光スペクトルを有する光を発することができる。
本実施形態では、光源部20は、V-LED20a、B-LED20b、G-LED20c、及びR-LED20dの4色のLEDを有する。図3に示すように、V-LED20aは、中心波長405nm、波長帯域380~420nmの紫色光Vを発光する。B-LED20bは、中心波長460nm、波長帯域420~500nmの青色光Bを発光する。G-LED20cは、波長帯域が480~600nmに及ぶ緑色光Gを発光する。R-LED20dは、中心波長620~630nmで、波長帯域が600~650nmに及ぶ赤色光Rを発光する。なお、V-LED20aとB-LED20bの中心波長は約±20nm、好ましくは約±5nmから約±10nm程度の幅を有する。なお、紫色光Vは、特殊観察モード又は診断支援モードにて用いる表層血管の密集、粘膜内出血、及び粘膜外出血等を強調して表示するために用いられる短波長の光であり、中心波長又はピーク波長に410nmを含めることが好ましい。また、紫色光V及び/又は青色光Bは、狭帯域光であることが好ましい。
光源用プロセッサ22は、光源部20を構成する各光源の点灯又は消灯もしくは遮蔽のタイミング、及び、光強度又は発光量等を制御する。その結果、光源部20は、分光スペクトルが異なる複数種類の照明光を、予め設定した期間及び発光量で発することができる。本実施形態においては、光源用プロセッサ22は、V-LED20a、B-LED20b、G-LED20c、及びR-LED20dの点灯や消灯、点灯時の光強度もしくは発光量、又は光学フィルタの挿抜等を、各々に独立した制御信号を入力することにより制御する。光源用プロセッサ22は、各LED20a~20dをそれぞれ独立に制御することで、紫色光V、青色光B、緑色光G、又は赤色光Rをそれぞれ独立に光強度又は単位時間あたりの光量を変えて発光可能である。したがって、光源用プロセッサ22は、互いに分光スペクトルが異なる複数の照明光を発することができ、例えば、白色の照明光、分光スペクトルが異なる複数種類の照明光、又は、少なくとも狭帯域光からなる照明光等を発する。
光源用プロセッサ22は、本実施形態では、通常観察モード時には、紫色光V、青色光B、緑色光G、及び赤色光R間の光強度比がVc:Bc:Gc:Rcとなる白色光を発光するように、各LED20a~20dを制御する。なお、Vc、Bc、Gc、又はRcのそれぞれは、0(ゼロ)より大きく、0ではない。
また、光源用プロセッサ22は、本実施形態では、特殊観察モード時には、短波長の狭帯域光としての紫色光V、青色光B、緑色光G、及び赤色光Rとの光強度比がVs:Bs:Gs:Rsとなる特殊光を発光するように、各LED20a~20dを制御する。光強度比Vs:Bs:Gs:Rsは、通常観察モード時に使用する光強度比Vc:Bc:Gc:Rcと異なっており、観察目的に応じて適宜定められる。したがって、光源部20は、光源用プロセッサ22の制御により、互いに分光スペクトルが異なる複数の特殊光を発することができる。例えば、表層血管を強調する場合には、Vsを、他のBs、Gs、及びRsよりも大きくすることが好ましく、中深層血管を強調する場合には、Gsを、他のVs、Gs、及びRsよりも大きくすることが好ましい。
なお、本明細書において、光強度比は、Vc:Bc:Gc:Rcを除いて、少なくとも1つの半導体光源の比率が0(ゼロ)の場合を含む。したがって、各半導体光源のいずれか1つまたは2つ以上が点灯しない場合を含む。例えば、紫色光V、青色光B、緑色光G、及び赤色光R間の光強度比が1:0:0:0の場合のように、半導体光源の1つのみを点灯し、他の3つは点灯しない場合も、光強度比を有するものとする。
また、光源用プロセッサ22は、本実施形態では、診断支援モード時に、複数種類の認識対象画像を取得するために、互いに分光スペクトルの異なる複数の照明光を自動的に特定のパターンとなるよう切り替えて発する。そして、互いに分光スペクトルが異なる複数の照明光のそれぞれを、予め設定した順序により繰り返し発する。具体的には、診断支援モード時に、2種類の認識対象画像を取得するために、第1照明光と第2照明光とを自動的に切り替えて発する場合において、第1照明光を第1照明期間において第1発光パターンで発し、第2照明光を第2照明期間において第2発光パターンで発する。第1照明光と第2照明光とは、分光スペクトルが互いに異なる照明光である。例えば、第1照明光は、白色光である。一方、第2照明光は、認識処理に用いることから、第2照明光を観察対象に照明することによって、特定の認識処理に適した画像が得られる照明光であることが好ましい。例えば、表層血管に基づいて認識処理を行う場合には、第2照明光を紫色光Vとすることが好ましい。
第1発光パターンは、第1照明光の発光順序であり、第2発光パターンは、第2照明光の発光順序であり、それぞれのパターンを構成する要素は、撮影の単位であるフレームである。フレームとは、イメージセンサ45における特定タイミングから信号読み出し完了までの間の期間を少なくとも含む期間をいう。1フレームにおいて1回の撮影及び画像の取得を行う。第1照明光と第2照明光とは、いずれか一方を発し、同時に発することはない。1つの発光周期は、それぞれ少なくとも1つの第1発光パターンと第2発光パターンとからなり、第1発光パターンと第2発光パターンとを組み合わせて発光周期を構成する。発光周期を繰り返すことにより照明を行う。第1発光パターン又は第2発光パターンのそれぞれを構成するフレーム数、又は照明光の種類等の詳細は、予め設定する。なお、照明光の種類は、照明光の分光スペクトルによって区別する。したがって、異なる分光スペクトルを有する照明光は、異なる種類の照明光である。
具体的には、第1発光パターンは、第1A発光パターン又は第1B発光パターンであることが好ましい。図4に示すように、第1A発光パターンは、発光周期Q1において、第1照明期間P1での第1照明光L1でのフレームFL数が決定されており、同じである。図5に示すように、第1B発光パターンは、発光周期Q2において、第1照明期間P1のフレームFL数がそれぞれの第1照明期間P1において異なる。なお、第1A発光パターン及び第1B発光パターンにおいて、第1照明光L1は同一の分光スペクトルであり、白色光である。
第2発光パターンは、第2A発光パターン、第2B発光パターン、第2C発光パターン、又は第2D発光パターンであることが好ましい。図4に示すように、第2A発光パターンは、発光周期Q1において、第2照明期間のフレームFL数が決定されており、同じであり、且つ、第2照明光L2の分光スペクトルがそれぞれの第2照明期間P2において第2照明光L2aであり、同じである。第2照明光L2は、分光スペクトルが異なる照明光を含む場合があり、これらを、第2照明光L2aと第2照明光L2bと記載して区別し、第2照明光L2と記載する場合は、これらを総称する。なお、図5に示すように、発光周期Q2においても、第2照明光L2は第2A発光パターンで発する。
図6に示すように、第2B発光パターンは、発光周期Q3において、第2照明期間P2のフレームFL数がそれぞれの第2照明期間P2において同じであり、且つ、第2照明光L2の分光スペクトルが、それぞれの第2照明期間P2において第2照明光L2a又は第2照明光L2bであり、異なる。図7に示すように、第2C発光パターンは、発光周期Q4において、第2照明期間P2のフレームFL数がそれぞれの第2照明期間P2において異なり、且つ、第2照明光L2の分光スペクトルがそれぞれの第2照明期間P2において第2照明光L2aであり、同じである。図8に示すように、第2D発光パターンは、発光周期Q5において、第2照明期間P2のフレームFL数がそれぞれの第2照明期間P2において異なり、且つ、第2照明光P2の分光スペクトルがそれぞれの第2照明期間P2において第2照明光2La又は第2照明光2Lbであり、異なる。
以上のとおり、本実施形態では、診断支援モード時は、光源用プロセッサ22は、これらの第1発光パターンと第2発光パターンを組み合わせて構成した発光周期を繰り返す。図4に示すように、発光周期Q1は、第1A発光パターンと第2A発光パターンとからなる。図5に示すように、発光周期Q2は、第1B発光パターンと第2A発光パターンとからなる。図6に示すように、発光周期Q3は、第1A発光パターンと第2B発光パターンとからなる。図7に示すように、発光周期Q4は、第1A発光パターンと第2C発光パターンとからなる。図8に示すように、発光周期Q5は、第1A発光パターンと第2D発光パターンとからなる。なお、第1発光パターンにおいて、第1照明光L1の分光スペクトルは、それぞれの第1照明期間P1において、異なってもよい。
また、診断支援モード時は、光源用プロセッサ22は、後に説明する認識処理結果に基づいて、第1発光パターン又は第2発光パターンを変更してもよい。発光パターンの変更には、照明光の種類の変更を含む。具体的には、例えば、認識処理結果に基づいて、第2発光パターンを、第2Aパターンから第2B発光パターンに変更する、又は、第2照明光L2aを用いた第2A発光パターンから、第2照明光L2bを用いた第2A発光パターンに変更する、等の切り替えを行ってもよい。
ここで、第1照明期間P1は第2照明期間P2よりも長くすることが好ましく、第1照明期間P1は2フレーム以上とすることが好ましい。例えば、図4では、第1発光パターンを第1Aパターンとし、第2発光パターンを第2A発光パターンとする発光周期Q1において、第1照明期間P1を2フレームとし、第2照明期間P2を1フレームとしている。第1照明光P1は、ディスプレイ18に表示する観察画像の生成に用いられることから、第1照明光P1を観察対象に照明することによって、明るい観察画像が得られることが好ましい。
図2に示すように、各LED20a~20dが発する光は、ミラーやレンズ等で構成される光路結合部(図示せず)を介して、ライトガイド41に入射する。ライトガイド41は、内視鏡12及びユニバーサルコード(図示せず)に内蔵されている。ユニバーサルコードは、内視鏡12と、光源装置14及びプロセッサ装置16を接続するコードである。ライトガイド41は、光路結合部からの光を、内視鏡12の先端部12dまで伝搬する。
内視鏡12の先端部12dには、照明光学系30aと撮影光学系30bとが設けられる。照明光学系30aは、照明レンズ42を有しており、ライトガイド41によって伝搬した照明光が、照明レンズ42を介して観察対象に向けて出射する。
撮影光学系30bは、対物レンズ43、ズームレンズ44、及びイメージセンサ45を有する。イメージセンサ45は、対物レンズ43及びズームレンズ44を介して、観察対象から戻る照明光の反射光等(反射光の他、散乱光、観察対象が発光する蛍光、または、観察対象に投与等した薬剤に起因した蛍光等を含む)を用いて観察対象を撮影する。ズームレンズ44は、ズーム操作部12hの操作をすることで移動し、観察対象像を拡大または縮小する。
イメージセンサ45は、画素ごとに、複数色のカラーフィルタのうち1色のカラーフィルタを有する。本実施形態においては、イメージセンサ45は原色系のカラーフィルタを有するカラーセンサである。具体的には、イメージセンサ45は、赤色カラーフィルタ(Rフィルタ)を有するR画素と、緑色カラーフィルタ(Gフィルタ)を有するG画素と、青色カラーフィルタ(Bフィルタ)を有するB画素とを有する。
なお、イメージセンサ45としては、CCD(Charge Coupled Device)センサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを利用可能である。また、本実施形態のイメージセンサ45は、原色系のカラーセンサであるが、補色系のカラーセンサを用いることもできる。補色系のカラーセンサは、例えば、シアンカラーフィルタが設けられたシアン画素、マゼンタカラーフィルタが設けられたマゼンタ画素、イエローカラーフィルタが設けられたイエロー画素、及び、グリーンカラーフィルタが設けられたグリーン画素を有する。補色系カラーセンサを用いる場合に上記各色の画素から得る画像は、補色-原色色変換をすれば、原色系のカラーセンサで得る画像と同様の画像に変換できる。原色系または補色系のセンサにおいて、W画素(ほぼ全波長帯域の光を受光するホワイト画素)等、上記以外の特性を有する画素を1または複数種類有する場合も同様である。また、本実施形態のイメージセンサ45はカラーセンサであるが、カラーフィルタを有しないモノクロのセンサを使用してもよい。
内視鏡12は、イメージセンサ45を制御する撮影用プロセッサ46を備える。撮影用プロセッサ46の制御は、観察モード毎に異なる。通常観察モードでは、撮影用プロセッサ46は、通常光で照明された観察対象を撮影するように、イメージセンサ45を制御する。これにより、イメージセンサ45のB画素からBc画像信号が出力され、G画素からGc画像信号が出力され、R画素からRc画像信号が出力される。
特殊観察モードでは、撮影用プロセッサ46はイメージセンサ45を制御して、特殊光で照明された観察対象を撮影するように、イメージセンサ45を制御する。これにより、イメージセンサ45のB画素からBs画像信号が出力され、G画素からGs画像信号が出力され、R画素からRs画像信号が出力される。
診断支援モードでは、撮影用プロセッサ46はイメージセンサ45を制御し、第1照明光L1又は第2照明光L2で照明された観察対象を撮影するように、イメージセンサ45を制御する。これにより、第1照明光L1の照明時には、イメージセンサ45のB画素からB1画像信号が出力され、G画素からG1画像信号が出力され、R画素からR1画像信号が出力される。また、第2照明光L2の照明時には、イメージセンサ45のB画素からB2画像信号が出力され、G画素からG2画像信号が出力され、R画素からR2画像信号が出力される。
プロセッサ装置16には、後述するような中央制御部51、画像取得部52、画像処理部56、及び表示制御部57等が行う処理等に関するプログラムがメモリ(図示せず)に組み込まれている。画像処理装置として機能するプロセッサ装置16が備える画像用プロセッサにより構成される中央制御部51によってそのプログラムが動作することで、中央制御部51、画像取得部52、画像処理部56、及び表示制御部57の機能が実現する。
中央制御部51は、照明光の照射タイミングと撮影のタイミングの同期制御等の内視鏡システム10の統括的な制御を行う。キーボード19等を用いて、各種設定の入力等をした場合には、中央制御部51は、その設定を、光源用プロセッサ22、撮影用プロセッサ46、又は画像処理部56等の内視鏡システム10の各部に入力する。
画像取得部52は、イメージセンサ45から、各色の画素を用いて観察対象を撮影した画像、すなわちRAW画像を取得する。また、RAW画像は、デモザイク処理を実施する前の画像(内視鏡画像)である。デモザイク処理を実施する前の画像であれば、イメージセンサ45から取得した画像に対してノイズ低減処理等の任意の処理を実施した画像もRAW画像に含む。
画像取得部52は、取得したRAW画像に必要に応じて各種処理を施すために、DSP(Digital Signal Processor)53と、ノイズ低減部54と、変換部55と、を備える。
DSP53は、例えば、オフセット処理部、欠陥補正処理部、デモザイク処理部、リニアマトリクス処理部、及び、YC変換処理部、等(いずれも図示せず)を備える。DSP53は、これらを用いてRAW画像またはRAW画像を用いて生成した画像に対して各種処理を施す。
オフセット処理部は、RAW画像に対してオフセット処理を施す。オフセット処理は、RAW画像から暗電流成分を低減し、正確な零レベルを設定する処理である。オフセット処理は、クランプ処理と称する場合がある。欠陥補正処理部は、RAW画像に対して欠陥補正処理を施す。欠陥補正処理は、イメージセンサ45が製造工程または経時変化に起因する欠陥を有する画素(欠陥画素)を含む場合に、イメージセンサ45の欠陥画素に対応するRAW画素の画素値を補正または生成する処理である。
デモザイク処理部は、各色のカラーフィルタに対応する各色のRAW画像に対してデモザイク処理を施す。デモザイク処理は、RAW画像においてカラーフィルタの配列に起因して欠落する画素値を補間によって生成する処理である。リニアマトリクス処理部は、1または複数のRAW画像をRGB各色のチャンネルに割り当てることにより生成する内視鏡画像に対してリニアマトリクス処理を行う。リニアマトリクス処理は、内視鏡画像の色再現性を高める処理である。YC変換処理部が行うYC変換処理は、1または複数のRAW画像をRGB各色のチャンネルに割り当てることにより生成する内視鏡画像を、輝度チャンネルYと色差チャンネルCb及び色差チャンネルCrを有する内視鏡画像に変換する処理である。
ノイズ低減部54は、輝度チャンネルY、色差チャンネルCb及び色差チャンネルCrを有する内視鏡画像に対して、例えば、移動平均法またはメディアンフィルタ法等を用いてノイズ低減処理を施す。変換部55は、ノイズ低減処理後の輝度チャンネルY、色差チャンネルCb及び色差チャンネルCrを再びBGRの各色のチャンネルを有する内視鏡画像に再変換する。
画像処理部56は、画像取得部52が出力する内視鏡画像に、必要な画像処理、又は演算を行う。画像処理部56は、画像取得部52が出力する内視鏡画像に基づいて、複数種類の認識対象画像を生成する。また、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像を継続してディスプレイに表示する制御を行う。また、複数種類の認識対象画像に対する画像認識処理を、認識対象画像の種類毎に並列して行い、画像認識処理により得られる認識処理結果を、認識対象画像の種類毎に取得する。また、取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果に基づき、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像の動画を記録する際の記録の動作を制御する。
図9に示すように、画像処理部56は、通常観察画像処理部61、特殊観察画像処理部62、及び診断支援画像処理部63を備える。通常観察画像処理部61は、入力した1フレーム分のRc画像信号、Gc画像信号、及びBc画像信号に対して、通常観察画像用画像処理を施す。通常観察画像用画像処理には、3×3のマトリクス処理、階調変換処理、3次元LUT(Look Up Table)処理等の色変換処理、色彩強調処理、又は空間周波数強調等の構造強調処理が含まれる。通常観察画像用画像処理が施されたRc画像信号、Gc画像信号、及びBc画像信号は、通常観察画像として表示制御部57に入力する。
特殊観察画像処理部62は、入力した1フレーム分のRs画像信号、Gs画像信号、及びBs画像信号に対して、特殊観察画像用画像処理を施す。特殊観察画像用画像処理には、3×3のマトリクス処理、階調変換処理、3次元LUT(Look Up Table)処理等の色変換処理、色彩強調処理、又は空間周波数強調等の構造強調処理が含まれる。特殊観察画像用画像処理が施されたRs画像信号、Gs画像信号、及びBs画像信号は、特殊観察画像として表示制御部57に入力する。
診断支援画像処理部63は、診断支援モードにおける画像処理等を行う。図10に示すように、診断支援画像処理部63は、認識対象画像生成部71、画像認識処理部72、認識結果取得部73、録画制御部74、及び表示用画像生成部75を備える。
認識対象画像生成部71は、画像取得部52が出力する内視鏡画像に基づいて、複数種類の認識対象画像を生成及び取得する。認識対象画像の種類は、次の2点の一方又は両方により区別する。1点目は、観察対象を撮影する際の照明光の分光スペクトルにより区別する。したがって、認識対象画像生成部71は、光源部が発する互いに分光スペクトルが異なる複数の照明光のそれぞれにより照明した観察対象を撮影することにより得られる画像を、それぞれ1種の認識対象画像として取得する。2点目は、認識対象画像生成用画像処理の方法により区別する。認識対象画像生成用画像処理の方法は、色彩拡張処理又は構造強調処理等を含む。なお、認識対象画像生成用画像処理の方法により認識対象画像を区別する際には、認識対象画像生成用画像処理を行わないことを含む。したがって、画像取得部52が出力する内視鏡画像に対して認識対象画像生成用画像処理を行わない内視鏡画像も、認識対象画像の1種類である。
したがって、照明光の分光スペクトルと認識対象画像生成用画像処理との組み合わせが異なる場合も、認識対象画像の1種類とする。したがって、照明光の分光スペクトル又は画像処理のいずれか一方が異なる認識対象画像は、異なる種類の認識対象画像とする。
図11に示すように、認識対象画像生成部71は、観察対象を撮影する際の照明光の分光スペクトルにより、及び/又は、認識対象画像生成用画像処理の方法により区別した認識対象画像取得部を備える。したがって、認識対象画像生成部71は、認識対象画像の種類毎の認識対象画像生成部を備え、第1認識対象画像生成部81、第2認識対象画像生成部82、第3認識対象画像生成部83、第4認識対象画像生成部84、第5認識対象画像生成部85、及び第n認識対象画像生成部86を備える。nは6以上の整数である。本実施形態では、それぞれ以下の照明光及び/又は認識対象画像生成用画像処理を行う。
第1認識対象画像生成部81は、第1認識対象画像を生成するための第1画像処理を行う。第1画像処理は、第1照明光用分光スペクトルである白色光の第1照明光を発して得られたB1画像信号、G1画像信号、及びR1画像信号に対して施す処理である。第1画像処理は、通常観察画像処理部61における通常観察画像処理と同様であり、通常観察画像と同様の第1認識対象画像を得る。第1認識対象画像は、認識対象画像の1種である。したがって、認識対象画像生成部71は、白色の照明光により照明した観察対象を撮影することにより得られる画像を、認識対象画像の1種として取得する。
第2認識対象画像生成部82は、第2認識対象画像を生成するための第2画像処理を行う。第2画像処理は、第2照明光用分光スペクトルSP1で第2照明光L2を発して得られたB2画像信号、G2画像信号、及びR2画像信号に対して施す処理である。第2照明光用分光スペクトルSP1で発する第2照明光L2は、図12に示すように、紫色光Vが他の色の青色光B、緑色光G、及び赤色光Rよりもピークの強度が大きい光であることが好ましい。第2画像処理は、B2画像信号を表示用のBチャンネルとGチャンネルとに割り当て、G2画像信号を表示用のRチャンネルに割り当てる疑似カラー処理である。この疑似カラー処理により、表層血管など特定深さの血管又は構造が強調された第2認識対象画像が得られる。第2認識対象画像は、認識対象画像の1種である。
第3認識対象画像生成部83は、第3認識対象画像を生成するための第3画像処理を行う。第3画像処理は、第2照明光用分光スペクトルSP2で第2照明光を発して得られたB2画像信号、G2画像信号、及びR2画像信号に対して施す処理である。第2照明光用分光スペクトルSP2で発する第2照明光は、図13に示すように、紫色光V(ピーク波長は例えば400~420nm)のみを発する光であることが好ましい。第3画像処理は、B2画像信号を表示用のBチャンネル、Gチャンネル、及びRチャンネルに割り当てて、且つ、色調及び階調バランスの調整を行う処理である。第3画像処理によって、表層血管よりも浅い極表層血管などが強調された第3認識対象画像が得られる。第3認識対象画像は、認識対象画像の1種である。
第4認識対象画像生成部84は、第4認識対象画像を生成するための第4画像処理を行う。第4画像処理は、第1照明光を発して得られたB1画像信号、G1画像信号、及びR1画像信号に加えて、第2照明光用分光スペクトルSP3で第2照明光を発して得られたB2画像信号、G2画像信号、及びR2画像信号に対して施す処理である。第2照明光用分光スペクトルSP3は、図14に示すように、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数に差がある波長域の光である青紫色光VB(ピーク波長は例えば470~480nm)であることが好ましい。
第4認識対象画像生成部84は、図15に示すように、B2画像信号とG1画像信号との比を表す第1信号比(B2/G1)、及び、R1画像信号とG1画像信号との比を表す第2信号比(R1/G1)を算出する信号比算出処理を行う酸素飽和度用信号比算出部84aと、酸素飽和度算出用テーブル84bを参照して、第1信号比及び第2信号比に対応する酸素飽和度を算出する酸素飽和度算出部84cと、酸素飽和度に基づいて酸素飽和度画像を生成する酸素飽和度画像生成部84dとを備える。酸素飽和度画像が、第4画像処理により得られる第4認識対象画像となる。第4認識対象画像は、認識対象画像の1種である。
なお、酸素飽和度算出用テーブル84bは、酸素飽和度と第1信号比及び第2信号比との相関関係が記憶されている。具体的には、酸素飽和度算出用テーブル84bは、図16に示すように、第1信号比(B2/G1)と第2信号比(R1/G1)を軸とする2次元空間に、酸素飽和度の等値線ELx、EL1、EL2、EL3、ELyなどを定義した2次元テーブルで構成される。例えば、等値線ELxは酸素飽和度が0%、等値線EL1は酸素飽和度が30%、等値線EL2は酸素飽和度が50%、等値線EL3は酸素飽和度が80%であることを表している。なお、第1信号比(B2/G1)と第2信号比(R1/G1)に対する等値線の位置及び形状は、光散乱の物理的なシミュレーションによって予め得られる。なお、第1信号比(B2/G1)と第2信号比(R1/G1)はlogスケールであることが好ましい。
第5認識対象画像生成部85は、第5認識対象画像を生成するための第5画像処理を行う。第5画像処理は、色彩拡張処理であり、具体的には、第2照明光用分光スペクトルSP4で第2照明光を発して得られたB2画像信号、G2画像信号、及びR2画像信号に対して施す処理である。第2照明光用スペクトルSP4は、図17に示すように、紫色光V及び青色光Bのピーク強度が、緑色光G及び赤色光Rのピーク強度よりも大きい光であることが好ましい。また、第2照明光用スペクトルSP2と比べると、赤色光Rの強度が大きいことが好ましい。
第5画像処理は、図18に示すように、B2画像信号とG2画像信号との比を表す第1信号比(B2/G2)、及び、R2画像信号とG2画像信号との比を表す第2信号比(G2/R2)を算出する信号比算出処理を行う色差拡張用信号比算出部85aと、第1信号比及び第2信号比に基づいて、複数の観察対象範囲の間の色差を拡張する色差拡張処理を行う色差拡張処理部85bと、色差拡張処理後の第1信号比及び第2信号比に基づいて、色差拡張画像を生成する色差拡張画像生成部85dが設けられている。色差拡張画像が、第5画像処理により得られる第5認識対象画像となる。第5認識対象画像は、認識対象画像の1種である。
色差拡張処理については、図19に示すように、第1信号比(B2/G2)及び第2信号比(G2/R2)からなる二次元空間で複数の観察対象範囲の間の距離を拡張することが好ましい。具体的には、二次元空間において、複数の観察対象範囲のうち第1範囲(「1」と表記)の位置を色差拡張処理前後で維持した状態で、第1範囲と第2範囲(「2」と表記)との距離、第1範囲と第3範囲(「3」と表記)との距離、及び、第1範囲と第4範囲(「4」と表記)との距離を拡張することが好ましい。色差拡張処理は、第1信号比及び第2信号比を極座標変換した上で、動径と角度を調整する方法により行うことが好ましい。なお、第1範囲は病変などが存在しない正常部で、第2~第4範囲は、病変等が存在する可能性がある異常部であることが好ましい。色差拡張処理により、色差拡張処理前の二次元空間での範囲A1から、色差拡張処理後では範囲A2へと広げられるため、色差が強調され、例えば、異常部と正常部との色の差が強調された画像となる。
以上のように、内視鏡画像に対し各種の内容の画像処理を行うことにより、複数種類の認識対象画像を生成する。第n認識対象画像生成部86は、n種類目の認識対象画像を生成する。画像処理の方法又は内容は、上記に限らない。例えば、色差拡張処理の他、構造強調処理等の強調処理を行っても良い。内視鏡画像に対する強調処理の有無又は強調処理の種類により、認識対象画像の種類を区別し、区別した認識対象画像をそれぞれ1種の認識対象画像として取得する。なお、強調処理を実施する内視鏡画像は、第1画像処理から第n画像処理のうちいずれか1つの画像処理を行ったものでも行わないものでもよい。
構造強調処理は、観察対象における血管が強調されて表された内視鏡画像となるように、取得した内視鏡画像に対して行う処理である。具体的には、内視鏡画像としては、第1照明光を発して得られたB1画像信号、G1画像信号、及びR1画像信号、又は、第2照明光を発して得られたB2画像信号、G2画像信号、及びR2画像信号のいずれかを用いる。構造強調処理では、取得した内視鏡画像において、横軸に画素値(輝度値)を、縦軸に頻度を取ったグラフである濃度ヒストグラムを求め、画像処理部56のメモリ(図示せず)等に予め記憶しておいた階調補正テーブルにより、階調補正を行う。階調補正テーブルは、横軸が入力値を、縦軸が出力値を表し、入力値と出力値の対応関係を示す階調補正カーブを有しており、例えば、略S字形状の階調補正カーブに基づいて階調補正を行って、取得した内視鏡画像のダイナミックレンジを広げる。これにより、構造強調の強調処理前の原画像において濃度が低い部分は、濃度がより低く、濃度が高い部分はより高くなるようになるため、例えば、血管領域と血管が存在しない領域の濃度差が広がって、血管のコントラストが向上する。したがって、構造強調処理により処理された内視鏡画像は、血管のコントラストが向上されているため、血管の構造の視認性が高められており、より容易に、また、精度良く、例えば、血管の密集度が高い領域を特定領域として判定等に用いることができる画像である。
また、認識対象画像生成部71は、狭帯域光であることが好ましい紫色光V及び/又は青色光Bを含む照明光により照明した観察対象を撮影することにより得られる画像を、認識対象画像の1種として生成することが好ましい。生成された認識対象画像は、画像認識処理部72に送られる。
画像認識処理部72は、複数種類の認識対象画像に対する画像認識処理を、認識対象画像の種類毎に並列して行う。画像認識処理は、観察対象画像に写る特定状態を認識処理結果として出力するために行う。図20に示すように、画像認識処理部72は、認識対象画像の種類毎に設けた、第1画像認識部91、第2画像認識部92、第3画像認識部93、第4画像認識部94、第5画像認識部95、及び第n画像認識部96を備える。nは6以上の整数であり、認識対象画像の種類の数に応じた数の画像認識部を備える。画像認識処理部72は、認識対象画像の種類毎に画像認識部を備え、各画像認識部は、対応する認識対象画像に対する画像認識処理を、それぞれ並列して及び独立して行う。したがって、第1画像認識部91において第1認識対象画像の画像認識処理を実施し、第2画像認識部92において第2認識対象画像の画像認識処理を実施し、第3画像認識部93において第3認識対象画像の画像認識処理を実施し、第4画像認識部94において第4認識対象画像の画像認識処理を実施し、第5画像認識部95において第5認識対象画像の画像認識処理を実施し、第n画像認識部96において第n認識対象画像の画像認識処理を実施する。
これらの画像認識処理は、並列して及び独立して実施する。また、第1から第nまでの画像認識部において、このうちいくつの画像認識部を用いるかは、認識対象画像を何種類取得するかにより設定する。また、例えば、取得した複数種類の認識対象画像のうち1つの種類において、複数の認識対象画像を取得した場合は、そのうち少なくとも1つの認識対象画像に対して画像認識処理を行えば足りるが、取得した複数種類の認識対象画像の全てに対し画像認識処理を行うことで、認識精度が向上し、動画の記録動作の制御の精度も向上する等のため好ましい。
画像認識処理は、従来行われている画像認識処理の方法を用いることができる。画像認識処理部72において、第1画像認識部91から第n画像認識部96までの各画像認識部が、同じ方法の画像認識処理を実施しても良いし、認識対象画像の種類に応じて、各画像認識部が互いに異なる方法の画像認識処理を実施してもよい。認識対象画像の種類に応じて異なる方法の画像認識処理を実施する場合は、認識対象画像の種類に応じて、良好な画像処理結果が得られる画像認識処理の方法を選択して行うことが好ましい。
画像認識処理の方法としては、画像処理を用いてパターン認識等を行う方法、又は、機械学習の技術を用いる方法等が挙げられる。具体的には、例えば、認識対象画像の画素値及び/又は輝度値等の画像に基づく値を用いる方法、画像から算出した酸素飽和度等の生体情報の値を用いる方法、又は、観察対象における特定状態と、特定状態を含む観察対象を撮影することにより得た各認識対象画像とを、予め対応付けた対応情報を用いる方法等が挙げられる。画像認識処理のこれらの方法により、認識対象画像に写る観察対象における部位等の検出、又は疾患等の判定等を行って得た観察対象の特定状態を、認識処理結果として出力する。
観察対象における特定状態とは、観察対象が含む、部位、特定の構造、もしくは処置具等の生体由来でない物体、又は、病変の有無、病変もしくは疾患名、病変もしくは疾患であることの確率もしくは進行度、もしくは特異な生体情報値等をいう。また、観察対象における特定状態には、画像認識処理により得た画像認識結果の確度等も含む。部位としては、内視鏡画像に写る特徴的な部位であることが好ましい。例えば、上部消化管であれば、食道部、噴門部、胃穹窿部、胃体部、幽門部、胃角部、又は十二指腸球部等であり、大腸であれば、盲腸、回盲部、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、又は直腸等である。特定の構造としては、血管、腺管、ポリープ又はがん等の隆起部、又は陥没部等であり、生体由来でない物体としては、内視鏡に付属可能な生検鉗子、スネア、もしくは異物摘出デバイス等の処置具、又は腹腔鏡手術に用いる腹腔用処置具等である。病変又は疾患名としては、上部消化管又は大腸の内視鏡検査において見られる病変又は疾患が挙げられ、例えば、炎症、発赤、出血、潰瘍、もしくはポリープ、又は、胃炎、バレット食道、がんもしくは潰瘍性大腸炎等である。生体情報値とは、観察対象の生体情報の値であり、例えば、酸素飽和度、もしくは血管密集度、又は、色素による蛍光の値等である。
画像認識処理部72は、観察対象の特定状態と、特定状態である観察対象を撮影することにより得た認識対象画像とを、予め対応付けた対応情報を取得する対応情報取得部を備えることが好ましい。そして、画像認識処理部72は、対応情報に基づき、新たに取得した認識対象画像に対する画像認識処理を行うことが好ましい。対応情報は、予め観察対象の特定状態が判明している場合に、この観察対象を撮影することにより得た認識対象画像と、観察対象の特定状態又は特定状態の領域等の情報等を対応させた情報である。
図21に示すように、特定状態について未知である新たに取得した認識対象画像を、対応情報取得部に入力することにより、対応情報取得部が備える認識対象画像と観察対象の特定状態とが対応付けられた対応情報を用いて、新たに取得した認識対象画像における特定状態を推定して認識処理結果として出力することができる。また、各対応情報取得部は、それぞれ新たに取得した認識対象画像と、推定により出力した認識処理結果が含む特定状態とを、対応情報としてさらに取得する学習又はフィードバックを行ってもよい。
各画像認識部は、対応する認識対象画像についての対応情報を備える対応情報取得部を備える。対応情報取得部は、対応情報に基づき認識対象画像の画像認識処理を行い、この認識対象画像が含む観察対象の特定状態に関する領域等の詳細を出力する。なお、特定状態に関する詳細等の出力には、「特定状態を含まない」といった内容も含む。
また、認識対象画像の種類により、画像認識処理により良好な結果を得ることができる観察対象の特定状態が異なる場合がある。したがって、認識対象画像の種類のそれぞれが、特定の種類の特定状態が対応付けられた対応情報取得部を備えることにより、各種類の認識対象画像が画像認識処理により良好な結果を得ることができるため好ましい。例えば、認識対象画像の種類が血管を強調した認識対象画像である場合、この種類の認識対象画像に対応する画像認識処理部は、観察対象の血管に関する特定状態が対応付けられた対応情報を備える画像認識処理部とし、観察対象の血管に関する特定状態を出力させる。
図20に示すように、第1画像認識部91は、第1対応情報取得部101を備え、第1認識対象画像に対して第1画像認識処理を行う。同様に、第2画像認識部92は、第2対応情報取得部102を備え、第2認識対象画像に対して第2画像認識処理を行い、第3画像認識部93は、第3対応情報取得部103を備え、第3認識対象画像に対して第3画像認識処理を行い、第4画像認識部94は、第4対応情報取得部104を備え、第4認識対象画像に対して第4画像認識処理を行い、第5画像認識部95は、第5対応情報取得部105を備え、第5認識対象画像に対して第5画像認識処理を行い、また、第n画像認識部96は、第n対応情報取得部100を備え、第n認識対象画像に対して第n画像認識処理を行う。
各対応情報取得部は、例えば、機械学習における学習済みモデルである。より迅速に又は精度良く、新たに取得した認識対象画像における観察対象の特定状態が画像認識結果として得られることから、機械学習による学習済みモデルを対応情報取得部として用いた画像認識処理を行うことが好ましい。本実施形態においては、各対応情報取得部として、機械学習における学習済みモデルを用いて観察対象の特定状態を出力するための画像認識処理を行う。なお、この場合、学習済みモデルは、それぞれの種類の認識対象画像について学習したものを用いることが、良好な認識処理結果を得るために好ましい。したがって、例えば、第1対応情報取得部101と第2対応情報取得部102とは、互いに異なる学習済みモデルであることが好ましい。
複数種類の認識対象画像は、少なくとも互いに種類が異なる第1認識対象画像と第2認識対象画像とを含み、画像認識処理部72は、第1認識対象画像に対しては、第1画像認識処理を行い、第2認識対象画像に対しては、第1画像認識処理とは異なる第2画像認識処理を行うことが好ましい。第1画像認識処理は、第1認識対象画像における特定の部位又は生体以外の物体の検出に関して行われることが好ましい。第2画像認識処理は、第2認識対象画像における特定状態の領域を含むとの判定に関して行われることが好ましい。
本実施形態では、第1照明光L1を用いた通常観察画像と同様の第1認識対象画像と、第2照明光L2aを用いた表層血管よりも浅い極表層血管などが強調された第3認識対象画像と、第2照明光L2bを用いた色差拡張画像である第5認識対象画像とを用い、それぞれ、第1画像認識部91、第3画像認識部93、及び第5画像認識部95により、各認識対象画像の画像認識処理を行う。第1認識対象画像は、通常観察画像であるため、第1画像認識処理は、特定の部位を良好に検出する。第3認識対象画像は、極表層血管などが強調された画像であるため、第3画像認識処理は、表層の粘膜等の病変を含むとの判定を良好に行う。第5認識対象画像は、色差拡張画像であるため、第5画像認識処理は、観察対象の特定の領域として、例えば、潰瘍性大腸炎の重症度のうち、重症の領域等の判定を良好に行う。なお、潰瘍性大腸炎の重症度は、例えば、軽症、中等症、重症、又は激症等に分類される。
図22に示すように、本実施形態では、第1照明光L1を5フレームの第1A発光パターンで、及び第2照明光L2を1フレームの第2B発光パターンで発し、内視鏡画像を取得する。なお、第2照明光では、第2照明光L2bと第2照明光L2aとを順に切り替える。第2照明光L2bにより得た内視鏡画像に基づき第5認識対象画像IM2bを取得する。第2照明光L2aにより得た内視鏡画像に基づき第3認識対象画像IM2aを取得する。図22において、第2照明光L2により得た認識対象画像には斜線を施して示し、第2照明光L2aにより得た第3認識対象画像IM2aと、第2照明光L2bにより得た第5認識対象画像IM2bとでは、異なる種類の斜線により区別して示す。第1照明光L1により得た内視鏡画像に基づき、第1認識対象画像IM1を取得する。
第1画像認識部91は、第1認識対象画像IM1に対し、特定の部位、例えば、直腸部の検出を行い、検出に関する情報を含む第1認識処理結果を生成する。第3画像認識部93は、第3認識対象画像IM2aに対し、潰瘍性大腸炎の重症度が重症の領域を含むか否かの判定を行い、判定に関する情報を含む第3認識処理結果を生成する。第5画像認識部95は、第5認識対象画像IM2に対し、出血箇所を含むか否かの判定を行い、判定に関する情報を含む第5認識処理結果を生成する。
検出に関する情報は、少なくとも検出があった「検出」又は検出がなかった「非検出」を含む。また、判定に関する情報は、少なくとも判定条件を満たす「合判定」又は判定条件を満たさない「否判定」を含む。したがって、第1認識処理結果は、第1認識対象画像が観察対象において直腸部を含むと推定した場合に、「検出」との情報を含む。また、第3認識処理結果は、第3認識対象画像が観察対象において潰瘍性大腸炎の重症度が重症の領域を含むと推定した場合に、「合判定」との情報を含む。また、第5認識処理結果は、第5認識対象画像が観察対象において出血箇所を含むと推定した場合に、「合判定」との情報を含む。
認識結果取得部73は、各画像認識部による画像認識処理により得られる、認識対象画像の認識処理結果を取得する。認識結果取得部73は、取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果に基づく認識処理結果を取得する。認識処理結果は、対応する認識対象画像が予め設定した条件を満たすか又は満たさないかの情報を含むことが好ましい。予め設定した条件とは、認識対象画像を用いて画像認識処理を行った場合の認識処理結果が、「検出」又は「合判定」であることであり、認識処理結果が「検出」又は「合判定」の情報を含む場合は、条件を満たすとの情報を含む。
本実施形態では、特定部位の検出結果である第1認識処理結果と、特定状態の領域を含むとの判定結果である第3認識処理結果と第5認識処理結果との、3種類の認識処理結果を取得する。第3認識処理結果は、病変を含むか否かの判定結果であり、第5認識処理結果は、潰瘍性大腸炎の重症の領域を含むか否かの判定結果である。
図23に示すように、特定部位を検出している第1認識対象画像IM1をドット模様を付して示す。「第1認識」の行は、第1画像認識処理が、何を検出するかを示す。「第1認識」の1行下の「結果」は、第1認識処理結果が含む検出に関する情報を示す。同様に、「第5認識」の行は、第5画像認識処理が、何を判定するかを示し、その下の行の「結果」は、第5認識処理結果が含む判定に関する情報を示す。また、同様に、「第3認識」の行は、第3画像認識処理が、何を判定するかを示し、その下の行の「結果」は、第3認識処理結果が含む判定に関する情報を示す。
また、「第1認識」の「結果」において、「特定部位検出」と記載があるのは、第1認識対象画像IM1xにより、特定部位を検出したとの情報を得たことを示し、その後の第1認識対象画像IM1yにおいて、「特定部位非検出」と記載があるのは、第1認識対象画像IM1yにより、特定部位が非検出であったとの情報を得たことを示す。認識対象画像に付した「x」の符号は、同じ種類の認識対象画像の画像認識処理において、最初に「検出」又は「合判定」を得た最初の画像を示し、「y」の符号は、「検出」又は「合判定」を得た後に、「非検出」又は「否判定」を得た最初の画像を示す。「x」又は「y」の符号を付した場合の「結果」には、下線を引いて示す。以下の図において、同様の符号は同様の内容を示す。
図23に示すように、第1認識対象画像IM1xにおいて特定部位を検出した場合、第1認識処理結果は、認識対象画像IM1xが「特定部位を検出した」との情報を含む。本実施形態では、最初に第1認識対象画像IM1xにおいて特定部位を検出してから、その後に得られた第1認識対象画像IM1においても引き続き特定部位が検出され、第1認識対象画像IM1yにおいて特定部位が非検出となるまで、特定部位の検出が継続した。第3認識処理結果及び第5認識処理結果においては、図23に示す間、「合判定」の情報は1つも含まれなかった。
なお、認識結果取得部73は、画像認識処理部72により各認識対象画像に基づく認識対象結果が生成され次第、認識処理結果を取得していく。認識結果取得部73は、新しく同種の認識処理結果が得られた場合、同種の直前の認識処理結果を削除して、常に全種類の認識対象画像に基づく最新の各認識処理結果を有する。全種類の認識対象画像とは、照明光の発光パターン等による1つの発光周期内での全種類であることが好ましい。照明光の発光パターンは、任意に、又は、認識処理結果等により切り替えることができるが、その場合は、切り替えた後の発光周期内での全種類とすることが好ましい。取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果は、録画制御部74に送る。
録画制御部74は、取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果に基づき、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像の動画を記録する際の記録の動作を制御する。取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果に基づくとは、認識結果取得部73が取得した各種類で少なくとも1つの認識処理結果を、全種類分検討した上で、記録の動作を制御することである。
動画の記録を行う対象である認識対象画像の動画は、取得する複数種類の認識対象画像のうち、いずれか1種類又は2種類以上とすることができる。複数種類の認識対象画像のうち、1種類の動画を記録する場合は、第1認識対象画像であることが好ましい。第1認識対象画像は通常観察画像であり、自然な色により撮影された動画であり、記録した動画の用途が広く、一般的に有用だからである。
記録の動作とは、記録の実行に関する指示であり、例えば、記録が行われていない場合には、記録の開始を含む。また、すでに記録が行われている場合には、記録の継続及び停止を含む。なお、その他、記録の一時停止等、一定期間のみの録画又は停止等、記録の実行に関して通常行われる動作を含む。録画制御部74は、認識結果取得部73が取得した複数種類の認識対象画像に基づく全種類の認識処理結果から、記録の開始、及び停止等の動作を制御する。
録画制御部74は、認識結果取得部73が取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果のうち、少なくとも1つが条件を満たすとの情報を含む場合、記録を開始又は継続することが好ましい。また、認識結果取得部73が取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果の全てが条件を満たさないとの情報を含み、かつ、記録が継続している場合、記録を停止することが好ましい。
図24において、本実施形態では、録画制御部74は、第1認識対象画像IM1と、第5認識対象画像IM2bと、第3認識対象画像IM2aとの3種類の認識対象画像の認識処理結果に基づき、第1認識対象画像IM1の動画を記録する際の記録の動作を制御する。録画制御部74では、第1認識対象画像IM1の第1認識処理結果は、新たに取得された場合、直前に取得された第1認識処理結果と入れ替わり、第5認識対象画像IM2b又は第3認識対象画像IM2aは、それぞれ新たに取得された場合、直前に取得されたものと入れ替わることにより、最新の複数種類の認識対象画像に基づき、記録の動作を制御する。
録画制御部74は、第1認識対象画像IM1xの第1画像認識処理により、「検出」を含むとの認識処理結果が得られた時刻t1に、最新の第5認識対象画像であるIM2bの「否判定」との両者に基づき、録画がすでに開始されていない場合であるため、録画を開始する制御を行う。もし、録画がすでに開始されている場合であれば、録画を継続する制御を行うが、実質的には記録の動作をしないことにより、録画を継続するように制御する。第1認識対象画像又は第3認識対象画像による認識処理結果において、「検出」又は「合判定」の情報が含まれている間は、録画が継続される。その後、第1認識対象画像IM1yによる認識処理結果に「非検出」が含まれた時刻t2に、最新の第3認識対象画像IM2aにおいても「否判定」であり、両者とも否定的な認識処理結果であったため、録画を停止する制御を行う。なお、否定的な認識処理結果とは、「非検出」又は「否判定」であり、肯定的な認識処理結果とは、「検出」又は「合判定」である。本実施形態では、このようにして、時刻t1から時刻t2までの第1認識対象画像を録画した録画ファイルが得られる。
なお、本実施形態のように、第1認識対象画像IM1xによる肯定的な認識処理結果が取得された場合、第2照明光L2の種類を第2照明光L2bから第2照明光L2aに切り替え、取得する認識対象画像を第5認識対象画像IM2bから第3認識対象画像IM2aに切り替えるようにしてもよい。これにより、第1認識対象画像IM1により特定の部位が認識された場合に、予め設定した特定の部位の観察のために適切な第2照明光L2に自動的に切り替えられ、病変の見逃し等をより減少することができる。
表示用画像生成部75は、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像を用いて、ディスプレイ18に表示するための表示画像を生成する。例えば、通常観察画像と同様である第1認識対象画像をディスプレイ18に継続して表示する場合は、表示用画像生成部75は、第1認識対象画像を用いて表示画像とするための画像処理を行って、表示画像を生成する。生成した表示画像は、表示制御部57に送られる。
表示制御部57は、通常観察モードの場合には、通常画像をディスプレイ18に表示し、特殊観察モードの場合には、特殊観察画像をディスプレイ18に表示する。また、診断支援モードの場合には、認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像を継続してディスプレイ18に表示する制御を行う。なお、ディスプレイ18に表示する種類の認識対象画像の種類が取得されないフレームにおいては、表示制御部57は、直前に取得された表示画像等を継続して表示する等の制御を行う。本実施形態では、通常画像と同様の第1認識対象画像に基づく表示画像が表示制御部57に送られるため、通常画像が継続してディスプレイ18に表示される。なお、表示はされないが、取得されている第5認識対象画像及び/又は第3認識対象画像を、指示により、表示画像としてディスプレイ18に表示するようにしてもよい。
以上のように構成することにより、画像処理装置として機能するプロセッサ装置16、又は画像処理装置を備える内視鏡システム10等は、取得した全種類の認識対象画像の認識処理結果に基づき、認識対象画像の動画の記録の動作を制御するため、自動的に録画の制御が行われ、手動による録画の制御に関する煩わしさが解消される。また、1種類の認識対象画像の認識処理結果を用いて動画の記録の動作を制御する場合よりも、詳細に動画の記録の動作を制御できるため、目的に柔軟に対応した録画を自動的に行うことができる。また、録画の記録の動作を詳細に制御することから、不要なシーンの録画を保存する必要がなく、ストレージを節約でき、後に録画を利用する際にも検索しやすく、内視鏡検査の記録に関する使用性を向上することができる。また、複数種類の認識対象画像を用いることから、ディスプレイ18に表示される画像では認識しずらい病変であっても、自動的に録画される場合があり、病変の見逃し等を減少させることができる。このように、プロセッサ装置16、及び内視鏡システム10等は、複数種類の内視鏡画像に基づいて画像認識処理を並列して行う場合に、効率的に内視鏡画像等の録画を行うことができる。
なお、図24の場合では、第1認識処理結果が特定部位を検出又は非検出であったことにより記録の動作が制御されたが、第1認識処理結果以外の認識処理結果に基づいて、記録の動作が制御されてもよい。図25に示すように、この場合は、第1照明光L1を5フレームの第1A発光パターンで、及び第2照明光L2を1フレームの第2B発光パターンで発し、内視鏡画像を取得する。なお、第2照明光では、第2照明光L2bと第2照明光L2cとを順に切り替える。第2照明光L2bにより得た内視鏡画像に基づき第5認識対象画像IM2bを取得する。第2照明光L2cにより得た内視鏡画像に基づき第2認識対象画像IM2cを取得する。図25において、第2照明光L2により得た認識対象画像には斜線を施して示し、第2照明光L2bにより得た第5認識対象画像IM2aと、第2照明光L2cにより得た第2認識対象画像IM2cとでは、異なる模様を付して区別して示す。第1照明光L1により得た内視鏡画像に基づき、第1認識対象画像IM1を取得する。
時刻t1において、認識対象画像IM2bxにおいて病変の領域を含むと判定されたため、第5認識処理結果が条件を満たすとの情報を含むものとなる。録画制御部74は、全種類の認識処理結果である、第1認識処理結果、第5認識処理結果、及び第2認識処理結果においてそれぞれ最新のもののうち、1つ以上が条件を満たすとの情報を含むものとなったため、記録を開始する。なお、時刻t1においては、第2認識処理結果は取得されていない場合がありうるが、第5認識処理結果において条件を満たすために、時刻t1であっても、全種類の認識処理結果のうち1つ以上が条件を満たす。
図25において、認識対象画像においてドット模様を付したものは、病変の領域を含むと判定されたものである。なお、第2照明光L2の照明パターンは、第5認識対象画像のための第2照明光IM2bと、第2認識対象画像のための第2照明光IM2cとを、順番に切り替えて用いるパターンである。その後、第5認識対象画像において、病変の領域を含むとの判定が続き、第1認識対象画像及び第5認識処理画像においては、条件を満たす検出又は判定が無かったため、録画が継続された。そして、認識対象画像IMB2yにおいて病変の領域を含まなくなった「非病変」と判定された際、第1認識対象画像及び第5認識処理画像においては、条件を満たす検出又は判定が無かったため、録画が停止された。このように、第2又は第5認識処理結果における判定に基づいても記録の動作を制御することができる。したがって、ディスプレイ18に表示される第1認識対象画像において、病変等が検出されない場合であっても、録画が自動的に行われるため、病変の可能性がある注目領域等の記録を逃すことがない。
なお、図24及び図25の場合では、第1認識処理結果又は第5認識処理結果の1種類の認識処理結果における肯定的な検出又は判定により、記録の動作が制御されたが、肯定的な検出又は判定が2種類以上の認識処理結果において生じた場合であっても、記録の動作は適切に制御される。図26に示すように、図25と同様の照明光発光パターンにおいて、時刻t1に、認識対象画像IM2bxにおいて病変の領域を含むと判定され、記録を開始する。その後、第1認識対象画像IM1xにおいて、処置具が検出されたが、すでに録画が開始していたため、記録の動作は行わず、そのまま録画を継続した。その後、時刻t2に、第1認識対象画像IM1yにおいて、処置具が非検出となったが、第5認識処理結果の病変の肯定的な判定が継続していたため、録画停止の動作は行わず、そのまま録画を継続した。その後、第5認識処理画像IM2byにおいて病変の判定が否定的となり、この時点の第1認識処理結果、第2認識処理結果、及び第5認識処理結果において、検出又は判定が肯定的であるとの条件がないため、録画を停止する動作を行った。このように、複数種類の認識処理結果において条件を満たすものが複数存在した場合であっても、適切に記録の動作を制御することができる。
なお、認識対象画像の種類を変更した場合であっても、記録の動作は適切に制御される。図27に示すように、この場合は、はじめに、第1照明光L1を5フレームの第1A発光パターンで、及び第2照明光L2を1フレームの第2B発光パターンで発し、内視鏡画像を取得する。なお、第2照明光では、第2照明光L2bと第2照明光L2cとを順に切り替える。第2照明光L2bにより得た内視鏡画像に基づき第5認識対象画像IM2bを取得する。第2照明光L2cにより得た内視鏡画像に基づき第2認識対象画像IM2cを取得する。第1認識処理結果において「検出」の情報が含まれた際に、第2照明光を第2照明光L2dに切り替え、第2照明光L2dに切り替えた後は、第2認識処理結果において「合判定」の後の「否判定」が含まれるまでは、第2照明光L2dと、第2照明光L2dに対応する第2認識対象画像の取得を継続する。
図27において、第2照明光L2により得た認識対象画像には斜線を施して示し、第2照明光L2bにより得た第5認識対象画像IM2aと、第2照明光L2cにより得た第2認識対象画像IM2cと、第4照明光L2dにより得た第4認識対象画像IM2dでは、異なる模様を付して区別して示す。第1照明光L1により得た内視鏡画像に基づき、第1認識対象画像IM1を取得する。
図27に示すように、はじめに、時刻t1に、第5認識対象画像IM2bxにおいて病変の領域を含むと判定され、時刻t1以降、第1認識対象画像の記録を開始した。その後、時刻t2に、第2認識対象画像IM2cxにおいて、血管密との判定がされたが、すでに録画が開始していたため、記録の動作は行わず、そのまま録画を継続した。その後、時刻t3に、第1認識対象画像IM1xにおいて、処置具が検出された。これを契機として、第2照明光L2bと第2照明光L2aとが順番に照射されていたのが、第4認識対象画像用の第2照明光L2dに切り替わり、第2照明光として第2照明光L2dが継続して用いられた。時刻t4に、第4認識対象画像IM2dxにより、出血点があると判定されたが、録画が継続していたため、そのまま録画を継続した。
その後、時刻t5に、第1認識対象画像IM1yにおいて、処置具が非検出となった。しかし、この時点での認識対象画像は、第1認識対象画像と第4認識対象画像との2種類が取得されており、第4認識対象画像による肯定的な判定が続いていたため、録画は継続した。その後、時刻t6において、第4認識対象画像IM2dの、出血点を判定しないとの情報により、検出又は判定が肯定的であるとの条件がないため、録画を停止する動作を行った。このように、認識対象画像の種類を、第5認識対象画像及び第3認識対象画像から、第4認識対象画像に変更した場合であっても、適切に記録の動作を制御することができる。
なお、図27の場合は、内視鏡による手技の一例における一連の動作を示している。例えば、内視鏡及び内視鏡先端部に備える処置具を用いて、病変部を切除等する場合、第5認識処理結果により病変の領域を判定することにより録画を開始し、第2認識処理結果により、処置具を用いて病変部を切除する範囲を確定するために、血管が密である領域を判定し、処置具を用いて処置を行い、第4認識処理結果により、処置後の出血点を判定し、出血点が消失した場合に録画を停止する。したがって、手技の一連の動作において、適切に記録の動作を制御することができる。
なお、録画制御部74は、動画を記録する際に、記録の動作に対応する条件に関する情報を動画に付すことが好ましい。記録の動作に対応する条件に関する情報は、動作の契機となった認識処理結果の内容である。記録の動作には、記録の開始もしくは継続又は停止等が含まれる。また、認識処理結果の記録のため、動作の契機とはならなくても、認識処理結果の肯定的な内容に関する情報も付すことが好ましい。情報を動画に付す場合、動画記録における区切りであるチャプターとして記録してもよい。記録の動作とその動作に関する情報を動画に付すことにより、認識処理結果及び記録の動作が何によって起きたかが明確に記録される。したがって、録画したものを見直す際に、所望する録画部分に容易に到達することができるため使用性が向上する。
動画は、個別の録画ファイルとして保存することが好ましい。また、場合により、記録を行う手段を複数備えてもよい。記録を行う手段を複数用いることにより、同時に複数の記録を行うことができる。例えば、第1照明光L1による画像である第1認識対象画像等と、第2照明光L2による画像である第2認識対象画像等とを、それぞれ独立して記録してもよい。この場合、録画ファイルには、録画した認識対象画像の種類の情報を付すことが好ましい。なお、録画ファイルのストレージは、画像処理装置に内蔵してもよいし、外部記憶装置としてもよい。また、画像処理装置が接続するネットワーク上に設置してもよい。
図28に示すように、記録の開始及び停止といった記録の動作により、一回の検査において、「ファイルI」及び「ファイルII」のようにファイル名を付して複数の録画ファイルを生成する。各録画ファイルは、記録の動作に対応する条件に関する情報として、記録の開始又は継続の契機となった認識処理結果と、記録の開始もしくは継続又は停止を実施した時刻情報を付している。対応する条件に関する情報は、記録の開始もしくは継続又は停止の契機となった認識処理結果に関する情報である。これらは、いわゆるタグとして録画ファイルに付すことが好ましい。録画ファイルであるファイルIには、第1認識処理結果の検出に関する「部位」が、タグとして付され、また、第1認識処理結果である部位の検出と非検出とに応じて、録画開始時刻及び停止時刻のt1及びt2が付されている。ファイルIIには、第1認識処理結果及び第3ないし第5認識処理結果の検出及び合判定に関する「病変/重症/処置具/出血点」が、タグとして付されている。また、第5認識処理結果又は第3認識処理結果である病変又は重症の合判定に応じて、録画開始時刻のt3が付され、第4認識処理結果である出血点の否判定に応じて、録画停止時刻のt4が付されている。
なお、複数種類の認識処理結果に基づき認識対象画像の動画を記録する際の記録の動作を制御することに加え、内視鏡による検査に関するその他の情報に基づき記録の動作を制御してもよい。その他の情報としては、例えば、内視鏡の形状を表示する手段を用いた場合、内視鏡の形状からわかるように、内視鏡先端部12dが予め設定した箇所にある場合に、録画を開始させることができる。予め設定する箇所は、例えば、患者データにより過去に病変があった箇所とする。これにより、病変の経過を記録し忘れることがない。また、場合によっては、認識処理結果のみならず、特定の認識対象画像を録画するように記録の動作を制御してもよい。例えば、酸素飽和度画像については全て記録したい場合は、第4認識対象画像を取得する際に記録を開始し、その他の認識対象画像の取得に切り替わった際に記録を停止するように設定してもよい。
なお、表示制御部57は、認識対象画像を表示することに加えて、認識対象画像に認識処理結果の情報を表示したものを重畳して表示画像とし、これを表示するように制御してもよい。例えば、第1認識対象画像に、第3認識処理結果である重症箇所の表示をテキスト又は図等の情報により重畳して、ディスプレイ18に表示してもよい。また、記録の動作の情報を、認識対象画像に重畳して表示するように制御してもよい。例えば、ディスプレイ18の一部に、録画実行を示すインジケータを設け、録画実行時は注意を引くよう赤で点滅し、録画非実行時は消灯する等で表示してもよい。
次に、画像解析処理装置であるプロセッサ装置16又は内視鏡システム10が行う動画の記録動作の制御に関する処理の一連の流れについて、図29に示すフローチャートに沿って説明を行う。第1A発光パターン及び第2Bパターンの照明光により、第1認識対象画像並びに第5認識対象画像及び第3認識対象画像の、複数種類の認識対象画像を取得する(ステップST110)。表示制御部が、そのうち、第1認識対象画像を継続してディスプレイ18に表示する。複数種類の認識対象画像に対して、画像認識処理を、認識対象画像の種類ごとに並列して行う(ステップST120)。したがって、第1認識対象画像により特定部位検出を実施し、第5認識対象画像により病変判定を実施し、第3認識対象画像により重症判定を、それぞれ独立して実施する。認識結果取得部73が、複数の認識処理結果を取得する(ステップST130)。録画制御部74は、複数種類の認識処理結果から、「検出」又は「合判定」の肯定的な検出又は判定結果が1つ以上ある場合には(ステップST140でY)、録画を開始する(ステップST150)。「検出」又は「合判定」の肯定的な検出又は判定結果がない場合には(ステップST140でN)、認識対象画像取得に戻る。
録画開始の後、引き続き、複数種類の認識対象画像を取得する(ステップST160)。複数種類の認識対象画像に対して、画像認識処理を、認識対象画像の種類ごとに並列して行う(ステップST170)。認識結果取得部73が、複数の認識処理結果を取得する(ステップST180)。録画制御部74は、複数種類の認識処理結果から、「検出」又は「合判定」の肯定的な検出又は判定結果がない場合には(ステップST190でY)、録画を停止する(ステップST200)。「検出」又は「合判定」の肯定的な検出又は判定結果が1つ以上ある場合には(ステップST190でN)、認識対象画像取得に戻り、かつ、録画を継続する。
上記実施形態及び変形例等においては、プロセッサ装置16が画像処理装置として機能するが、プロセッサ装置16とは別に、画像処理部56を含む画像処理装置を設けてもよい。この他、図30に示すように、画像処理部56は、例えば内視鏡システム10から直接的に、または、PACS(Picture Archiving and Communication Systems)910から間接的に、内視鏡12で撮影したRAW画像を取得する診断支援装置911に設けることができる。また、図31に示すように、内視鏡システム10を含む、第1検査装置921、第2検査装置922、…、第K検査装置923等の各種検査装置と、ネットワーク926を介して接続する医療業務支援装置930に、画像処理部56を設けることができる。
上記各実施形態及び変形例は、その一部または全部を任意に組み合わせて実施することができる。また、上記各実施形態及び変形例においては、内視鏡12は可撓性の挿入部12aを有するいわゆる軟性内視鏡を用いているが、観察対象が嚥下して使用するカプセル型の内視鏡、外科手術等に使用する硬性内視鏡(腹腔鏡)を用いる場合も本発明は好適である。
上記実施形態及び変形例等は、画像用プロセッサを備え、内視鏡を用いて観察対象を撮影することにより得られる画像に基づいて画像認識処理を行う画像処理装置の作動方法であって、画像に基づく複数種類の認識対象画像を取得する画像取得ステップと、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像を継続してディスプレイに表示する制御を行う表示制御ステップと、複数種類の認識対象画像に対する画像認識処理を、認識対象画像の種類毎に並列して行う画像認識処理ステップと、画像認識処理により得られる認識処理結果を、認識対象画像の種類毎に取得する認識処理結果取得ステップと、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像の動画を記録する際に、認識対象画像の全種類の認識処理結果に基づき、記録の動作を制御する記録制御ステップとを備える画像認識処理装置の作動方法を含む。
また、上記実施形態及び変形例等は、画像用プロセッサを備え、内視鏡を用いて観察対象を撮影することにより得られる画像に基づいて画像認識処理を行う画像処理装置にインストールされる画像処理装置用プログラムにおいて、コンピュータに、画像に基づく複数種類の認識対象画像を取得する画像取得機能と、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像を継続してディスプレイに表示する制御を行う表示制御機能と、複数種類の認識対象画像に対する画像認識処理を、認識対象画像の種類毎に並列して行う画像認識処理機能と、画像認識処理により得られる認識処理結果を、認識対象画像の種類毎に取得する認識処理結果取得機能と、複数種類の認識対象画像のうち少なくとも1種類の認識対象画像の動画を記録する際に、認識対象画像の全種類の認識処理結果に基づき、記録の動作を制御する記録制御機能とを実現させるための画像処理装置用プログラムを含む。
上記実施形態において、画像解析処理装置であるプロセッサ装置16に含まれる中央制御部51、画像取得部52、DSP53、ノイズ低減部54、変換部55、画像処理部56、及び表示制御部57といった各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造は、次に示すような各種のプロセッサ(processor)である。各種のプロセッサには、ソフトウエア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA (Field Programmable Gate Array) などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、各種の処理を実行するために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
1つの処理部は、これら各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAや、CPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアントやサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウエアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などに代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた形態の電気回路(circuitry)である。
なお、本発明は、内視鏡画像を取得等する内視鏡システム、プロセッサ装置、その他関連する装置等の他に、内視鏡画像以外の医療画像(動画を含む)を取得するシステムまたは装置等においても利用できる。例えば、本発明は、超音波検査装置、X線画像撮影装置(CT(Computed Tomography)検査装置及びマンモグラフィ装置等を含む)、MRI(magnetic resonance imaging)装置、等に適用できる。
10 内視鏡システム
12 内視鏡
12a 挿入部
12b 操作部
12c 湾曲部
12d 先端部
12e アングルノブ
12f スコープボタン1番
12g スコープボタン2番
12h ズーム操作部
14 光源装置
16 プロセッサ装置
18 ディスプレイ
19 キーボード
20 光源部
20a V-LED
20b B-LED
20c G-LED
20d R-LED
22 光源用プロセッサ
30a 照明光学系
30b 撮影光学系
41 ライトガイド
42 照明レンズ
43 対物レンズ
44 ズームレンズ
45 イメージセンサ
46 撮影用プロセッサ
51 中央制御部
52 画像取得部
53 DSP
54 ノイズ低減部
55 変換部
56 画像処理部
57 表示制御部
61 通常観察画像処理部
62 特殊観察画像処理部
63 診断支援画像処理部
71 認識対象画像生成部
72 画像認識処理部
73 認識結果取得部
74 録画制御部
75 表示用画像生成部
81 第1認識対象画像生成部
82 第2認識対象画像生成部
83 第3認識対象画像生成部
84 第4認識対象画像生成部
84a 酸素飽和度用信号比算出部
84b 酸素飽和度算出用テーブル
84c 酸素飽和度算出部
84d 酸素飽和度画像生成部
85 第5認識対象画像生成部
85a 色差拡張用信号比算出部
85b 色差拡張処理部
85c 色差拡張画像生成部
86 第n認識対象画像生成部
91 第1画像認識部
92 第2画像認識部
93 第3画像認識部
94 第4画像認識部
95 第5画像認識部
96 第n画像認識部
101 第1対応情報取得部
102 第2対応情報取得部
103 第3対応情報取得部
104 第4対応情報取得部
105 第5対応情報取得部
106 第n対応情報取得部
910 PACS
911 診断支援装置
921 第1検査装置
922 第2検査装置
923 第K検査装置
926 ネットワーク
930 医療業務支援装置
A1、A2 範囲
ELx、EL1、EL2、EL3、EL4、ELy 酸素飽和度の等値線
P1 第1照明期間
P2 第2照明期間
FL フレーム
L1 第1照明光
L2、L2a、L2b、L2c、L2d 第2照明光
Q1、Q2、Q3、Q4、Q5 発光周期
SP1、SP2、SP3、SP4 第2照明光用分光スペクトル
IM1 第1認識対象画像
IM2a 第5認識対象画像
IM2b 第3認識対象画像
IM2c 第2認識対象画像
t1~t6 時刻
ST110~ST200 ステップ

Claims (20)

  1. 内視鏡を用いて観察対象を撮影することにより得られる画像に基づいて画像認識処理を行う画像処理装置であって、
    画像用プロセッサを備え、
    前記画像用プロセッサは、
    前記画像に基づく複数種類の認識対象画像を取得し、
    複数種類の前記認識対象画像のうち少なくとも1種類の前記認識対象画像を継続してディスプレイに表示する制御を行い、
    複数種類の前記認識対象画像に対する前記画像認識処理を、前記認識対象画像の種類毎に並列して行い、
    前記画像認識処理により得られる認識処理結果を取得し、
    取得した全種類の前記認識対象画像の前記認識処理結果に基づき、複数種類の前記認識対象画像のうち少なくとも1種類の前記認識対象画像の動画を記録する際の前記記録の動作を制御する画像処理装置。
  2. 前記認識処理結果は、前記認識対象画像が予め設定した条件を満たすか又は満たさないかの情報を含み、
    前記画像用プロセッサは、前記全種類の前記認識処理結果のうち1つ以上が前記条件を満たすとの前記情報を含む場合、前記記録を開始又は継続する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像用プロセッサは、前記全種類の前記認識処理結果のすべてが前記条件を満たさないとの情報を含み、かつ、前記記録が継続している場合、前記記録を停止する請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像用プロセッサは、前記動画を記録する際に、前記記録の開始もしくは継続又は停止の対応する前記条件に関する情報を前記動画に付す請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像用プロセッサは、前記条件を満たす前記観察対象と前記条件を満たす前記観察対象を撮影することにより得た前記認識対象画像とを対応付けた対応情報を予め取得し、
    前記対応情報に基づき、新たに取得した前記認識対象画像に対する前記画像認識処理を行う請求項2ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像用プロセッサは、前記対応情報を前記認識対象画像の種類毎に取得し、
    新たに取得した前記認識対象画像に対する前記画像認識処理を、対応する種類の前記対応情報に基づき行う請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記条件は、前記画像用プロセッサにより、特定の部位又は生体以外の物体が検出されたこと、又は、特定状態の領域を含むと判定されたことである請求項2ないし6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 複数種類の前記認識対象画像は、少なくとも互いに種類が異なる第1認識対象画像と第2認識対象画像とを含み、
    前記画像用プロセッサは、前記第1認識対象画像に対しては、第1画像認識処理を行い、前記第2認識対象画像に対しては、前記第1画像認識処理とは異なる第2画像認識処理を行う請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記第1画像認識処理は、前記第1認識対象画像における特定の部位又は生体以外の物体の検出に関して行われる請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記第2画像認識処理は、前記第2認識対象画像における特定状態の領域を含むとの判定に関して行われる請求項8又は9に記載の画像処理装置。
  11. 前記画像に対し強調処理を行うことにより前記認識対象画像を生成し、
    前記画像用プロセッサは、前記強調処理の有無又は種類により前記認識対象画像の種類を区別し、区別した前記認識対象画像をそれぞれ1種の前記認識対象画像として取得する請求項1ないし10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記強調処理の種類は、色彩拡張処理及び/又は構造強調処理であり、
    前記画像用プロセッサは、互いに異なる種類の強調処理を行うことにより生成した前記認識対象画像を、それぞれ1種の前記認識対象画像として取得する請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    前記観察対象に照射する照明光を発する光源部とを備える内視鏡システム。
  14. 前記画像用プロセッサは、前記光源部が発する互いに分光スペクトルが異なる複数の照明光のそれぞれにより照明した前記観察対象を撮影することにより得られる前記画像を、それぞれ1種の前記認識対象画像として取得する請求項13に記載の内視鏡システム。
  15. 前記画像用プロセッサは、前記光源部が発する白色の照明光により照明した前記観察対象を撮影することにより得られる前記画像を、前記認識対象画像の1種として取得する請求項13に記載の内視鏡システム。
  16. 前記画像用プロセッサは、前記光源部が発する予め設定した波長帯域の狭帯域光を含む照明光により照明した前記観察対象を撮影することにより得られる前記画像を、前記認識対象画像の1種として取得する請求項13に記載の内視鏡システム。
  17. 前記光源部は、互いに分光スペクトルが異なる複数の照明光のそれぞれを、予め設定した順序により繰り返し発光する請求項13ないし16のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
  18. 前記光源部は、互いに分光スペクトルが異なる第1照明光と第2照明光とを発し、
    第1照明期間中に前記第1照明光を第1発光パターンにより発し、第2照明期間中に前記第2照明光を第2発光パターンにより発し、かつ、前記第1照明光と前記第2照明光とを切り替える光源用プロセッサと、
    前記第1照明光によって照明された観察対象を撮影して得られる第1画像信号と、前記第2照明光によって照明された前記観察対象を撮影して得られる第2画像信号とを出力するイメージセンサとを備え、
    前記画像用プロセッサは、
    前記第1画像信号に基づく前記第1認識対象画像に対して第1画像認識処理を行い、前記第2画像信号に基づく前記第2認識対象画像に対して第2画像認識処理を行い、
    前記第1画像認識処理による第1画像認識結果と、前記第2画像認識処理による第2画像認識結果とに基づき前記録画の動作を制御する請求項8を引用する請求項13に記載の内視鏡システム。
  19. 内視鏡を用いて観察対象を撮影することにより得られる画像に基づいて画像認識処理を行う画像処理装置の作動方法であって、
    前記画像に基づく複数種類の認識対象画像を取得する画像取得ステップと、
    複数種類の前記認識対象画像のうち少なくとも1種類の前記認識対象画像を継続してディスプレイに表示する制御を行う表示制御ステップと、
    複数種類の前記認識対象画像に対する前記画像認識処理を、前記認識対象画像の種類毎に並列して行う画像認識処理ステップと、
    前記画像認識処理により得られる認識処理結果を、前記認識対象画像の前記種類毎に取得する認識処理結果取得ステップと、
    複数種類の前記認識対象画像のうち少なくとも1種類の前記認識対象画像の動画を記録する際に、取得した全種類の前記認識対象画像の前記認識処理結果に基づき、前記記録の動作を制御する記録制御ステップとを備える画像処理装置の作動方法。
  20. 内視鏡を用いて観察対象を撮影することにより得られる画像に基づいて画像認識処理を行う画像処理装置にインストールされる画像処理装置用プログラムにおいて、
    コンピュータに、
    前記画像に基づく複数種類の認識対象画像を取得する画像取得機能と、
    複数種類の前記認識対象画像のうち少なくとも1種類の前記認識対象画像を継続してディスプレイに表示する制御を行う表示制御機能と、
    複数種類の前記認識対象画像に対する前記画像認識処理を、前記認識対象画像の種類毎に並列して行う画像認識処理機能と、
    前記画像認識処理により得られる認識処理結果を、前記認識対象画像の前記種類毎に取得する認識処理結果取得機能と、
    複数種類の前記認識対象画像のうち少なくとも1種類の前記認識対象画像の動画を記録する際に、取得した全種類の前記認識対象画像の前記認識処理結果に基づき、前記記録の動作を制御する記録制御機能とを実現させるための画像処理装置用プログラム。
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