JP2023178158A - バイナリー発電システム - Google Patents

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昌利 川嶋
Masatoshi Kawashima
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Abstract

【課題】 頻繁な軸受への潤滑油やグリスの補給の負担や、潤滑油やグリスのミストによる動翼の浸食といった障害を軽減あるいは、なくすため、軸受への潤滑油およびグリスの補給機構を簡素化あるいは不要とした、バイナリー発電システムを提供する。【解決手段】 熱源流体HWの熱エネルギーを用い、低沸点作動媒体LMが蒸気化した圧力で、膨張発電機2を駆動させ発電を行う、バイナリー発電システムGにおいて、膨張発電機2の膨張機と発電機との間に、膨張発電機2の内部雰囲気を隔てる機構を設け、回転駆動するローター軸12の発電機側の支持に、転がり軸受を用い、回転駆動するローター軸12の膨張機側の支持に、転がり軸受または、すべり軸受を用いることを特徴としたバイナリー発電システムG。【選択図】図1

Description

本発明は、熱源流体の熱エネルギーを用い、低沸点作動媒体を加熱・蒸発させて、その蒸気の圧力で、膨張発電機を駆動させ発電を行う、バイナリー発電システムに関する。
地熱蒸気や熱水あるいは、加熱処理工程のある工場廃熱や、焼却炉の廃熱などからの熱源流体の熱エネルギーを用い、石油系炭化水素や代替フロン・アンモニア等の低沸点作動媒体を蒸発器において加熱・蒸発させて、その蒸気の高い圧力で、膨張発電機を駆動させ発電を行い、その後、膨張発電機を出て低い圧力となった蒸気を凝縮器において冷媒で冷却することで、作動媒体を凝縮させ液体とし、それを再び低沸点作動媒体ポンプによって、この発電サイクル内を循環させ、連続的に発電を行うシステムがバイナリー発電システムであり、一般的な約300℃以上の水蒸気を用いた水蒸気膨張発電機と比べると、利用の進んでいない300℃未満(場合によっては100℃未満)の低温な熱源からも発電が可能なシステムとして、実用化されている。
昨今、化石燃料の過剰な使用による地球温暖化と、地球人口の増大やモビリティの電動化による電気エネルギーへの需要の高まりを鑑みると、現状、廃棄されてしまっている熱エネルギーをできる限り有効活用して発電が可能なバイナリー発電システムは、時代の要請として、さらなる実用化・適用化が期待されている。
また、台風や地震などの自然災害の多いわが国の災害時における電力系統ネットワークの強靭化を図る上でも、大規模発電所への依存から、分散化電力のスマートグリッド化への移行によるリスク低減が望まれている。
特許第4311982号公報 特許第5447677号公報 特許第6339908号公報 特開2016-61237号公報 特開2019-22261号公報
化石燃料の過剰な使用による地球温暖化に対し、今世紀の人類は喫緊の対策が迫られている現状、廃棄されてしまっている熱エネルギーを有効活用して安定して発電することが可能なバイナリー発電システムの実用化・適用化が期待されており、先行技術文献には、バイナリー発電システムの膨張発電機の軸受の潤滑に関するものがいくつかある。
特許文献1では、膨張発電機の軸受への潤滑油の供給に加圧ポンプを使用することなく、エジェクターを用いて、潤滑油と低沸点作動媒体の混合液を噴射して、軸受を潤滑冷却している。
潤滑油の加圧ポンプを使用しない分、システム構成が簡素化、また、加圧ポンプに必要なエネルギーの消費も低減し、経済性を高めている。
しかしながら、低沸点作動媒体の循環経路に入り込んだ潤滑油を回収するために、蒸発器内部に気液分離器・油溜まり部を設け、そこから配管して、潤滑油タンクへ導き一時貯蔵し、そこからまた配管して、エジェクターを通じて、軸受へと至るといった、まだまだ複雑化した機構となっている。
また、特許文献2では、膨張発電機の軸受の潤滑機構を、さらに簡素化し、グリス供給装置とそれを制御する制御装置を設け、制御装置による制御でグリス供給装置を機能させ、軸受の潤滑に必要となる適切な量のグリス供給を行う機構としている。
特許文献3,4は、特許文献2の機構を、さらに適切な量のグリス供給を行う機構へと改良している。
特許文献5では、膨張発電機の軸受の近傍に設けた温度センサーの計測値に基づいて、軸受のグリス不足を検知し、軸受へのグリス供給を行う制御を行うことで、軸受の焼付き、発電機の損傷といった障害を未然に防ぎ、バイナリー発電システムの安定した稼働に寄与するものとなっている。
しかしながら、特許文献1~5に記載されている発電システムの膨張発電機では、高圧となった低沸点作動媒体ガスが膨張するタービン部内部空間は、当然、低沸点作動媒体ガスの雰囲気であるが、さらに、軸と直結し回転運動するローター、ローターを支持する軸受、およびケーシングに固定されているステーターのある発電部内部空間も、低沸点作動媒体ガスの雰囲気となっている。
バイナリー発電システムにおいて、低沸点作動媒体は、石油系炭化水素や代替フロンなどが用いられることが主であり、これらは有機化合物である。
また、潤滑油やグリスなども、有機化合物であり、有機化合物同士は、なじみやすく、溶け合わさりやすい性質がある。
それゆえ、軸受に、潤滑油やグリスを供給したとしても、軸受が低沸点作動媒体の雰囲気にあるため、潤滑油やグリスが低沸点作動媒体へと溶け出し、洗い流されるような状態となり、軸受の潤滑の機能に必要となる適切な量を欠かさぬためには、頻繁な潤滑油あるいはグリスの補給が必要となってしまう。
また、低沸点作動媒体の循環経路に流出した潤滑油やグリスなどを、蒸発器内部の気液分離器などで回収するとしても、一部の回収できなかった潤滑油やグリスは、ミストとなって、低沸点作動媒体ガスと混合し、膨張機へと導入され、動翼(インペラー)へと衝突し、浸食(エロージョン)を発生させる惧れもある。
本発明は、このような頻繁な軸受への潤滑油やグリスの補給の負担や、潤滑油やグリスのミストによる動翼の浸食といった障害を軽減あるいは、なくすため、軸受への潤滑油およびグリスの補給機構を簡素化あるいは不要とした、バイナリー発電システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのバイナリー発電システムは、以下の通りである。
本発明のうち請求項1に記載の発明は、熱源流体の熱エネルギーにより低沸点作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器において蒸発して高圧となった前記低沸点作動媒体によってローター軸を回転駆動し発電する膨張発電機と、前記膨張発電機を出て低圧となった前記低沸点作動媒体を冷媒により冷却し凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器から前記蒸発器に向かって前記低沸点作動媒体を循環させる低沸点作動媒体ポンプとを備えた、バイナリー発電システムにおいて、
前記膨張発電機の膨張機と発電機との間に、前記膨張発電機の内部雰囲気を隔てる機構を設けたことを特徴とするバイナリー発電システム。
本発明のうち請求項2に記載の発明は、回転駆動する前記ローター軸の膨張機側の支持に、転がり軸受を用いることを特徴とする請求項1に記載のバイナリー発電システム。
本発明のうち請求項3に記載の発明は、回転駆動する前記ローター軸の膨張機側の支持に、すべり軸受を用いることを特徴とする請求項1に記載のバイナリー発電システム。
本発明のうち請求項4に記載の発明は、回転駆動する前記ローター軸を支持する転がり軸受けの少なくとも1つに、ダンピング構造がある請求項1又は請求項2に記載のバイナリー発電システム。
本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、回転駆動するローター軸の発電機側が空気雰囲気下となり、軸受への潤滑油およびグリスの補給機構を、一般的なモーター等と同様程度に簡素化することができ、あるいはグリス封入式の軸受を適用することで不要とすることもできる。
本発明のうち請求項2に記載の発明によれば、回転駆動するローター軸の膨張機側のラジアル方向への振動やブレを抑え、ローター軸の膨張機側のラジアル方向の位置を安定させることができる。
本発明のうち請求項3に記載の発明によれば、回転駆動するローター軸の膨張機側のラジアル方向への振動やブレを抑え、ローター軸の膨張機側のラジアル方向の位置を安定させることができる。
本発明のうち請求項4に記載の発明によれば、回転駆動するローター軸のラジアル方向への振動やたわみ変形をダンピング構造により吸収し抑え、ローター軸のラジアル方向の位置を安定させることができる。
以上、本発明によるバイナリー発電システムの継続的かつ安定的な稼働への信頼性の向上は、総じて、バイナリー発電システムを適用する用途の幅を広げ、バイナリー発電システムの普及・発展を促進し、地球温暖化問題の解決への一助と成り得る。
本発明の第一実施形態に係るバイナリー発電システムを模式的に示している。 図1に示す「膨張発電機」を模式的に示している。 図2に示す「メカニカルシール部」のシール機構の部分を模式的に示している。 図2に示す「転がり軸受」のダンピング構造の部分を模式的に示している。
以下、本発明のバイナリー発電システムの一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、第一実施形態のバイナリー発電システムGを模式的に示したものである。
熱源流体HWの熱エネルギーにより低沸点作動媒体LMを蒸発させる蒸発器1と、蒸発器1において蒸発して高圧となった低沸点作動媒体LMガスによって回転駆動し発電する膨張発電機2と、膨張発電機2を出て低圧となった低沸点作動媒体LMガスを冷媒CWにより冷却し凝縮させる凝縮器3と、凝縮器3から蒸発器1に向かって低沸点作動媒体LMを循環させる低沸点作動媒体ポンプ4とを備えた、バイナリー発電システムGであり、低沸点作動媒体LMとして、石油系炭化水素や代替フロン・アンモニア等を用い、熱源流体HWの圧送を担う熱源流体ポンプ5と、冷媒CWの圧送を担う冷媒ポンプ6と、必要に応じ外気を利用して冷媒CWを冷却する冷却塔ファン7を備えている。
図2は、第一実施形態のバイナリー発電システムGの膨張発電機2を模式的に示したものである。
膨張発電機2は、タービン部・メカニカルシール部・発電部で構成されており、内部に回転体として一体になった動翼11・ローター軸12・永久磁石13を収め、タービン部・メカニカルシール部・発電部が、ボルトで固定されることで一体化し、発電するためのモジュール(構成要素)として機能する。
その原理は、蒸発器1において、熱源流体HWの熱エネルギーを受け、蒸気化して高圧となった低沸点作動媒体LMガスを、タービン部ケーシング14にある媒体ガス導入口16aより導入し、低沸点作動媒体LMガスが高圧から低圧へと開放する際の圧力エネルギーを、ローター軸12のタービン部に取付けた動翼11が受け、ローター軸12の回転運動エネルギーへと変換し、ローター軸12の発電部に取付けた永久磁石13が、発電部のステータコア17内部に磁界の変化を生じさせ、ステータコア17に巻かれたコイル18に起電力が生じ、発電する仕組みとなっている。
本発明のバイナリー発電システムGの第一実施形態においては、高圧の低沸点作動媒体LMガスが持つ圧力エネルギーをローター軸12の回転運動エネルギーへと変換するタービン部と、ローター軸12の回転運動エネルギーを電気エネルギーへと変換する発電部との間に、メカニカルシール部を設けることで、タービン部内部空間は低沸点作動媒体LMガス雰囲気、発電部内部空間は空気雰囲気とに、分離することを可能としている。
メカニカルシール部内部空間はオイル雰囲気であり、ローター軸12に固定されたシールリングライナー21に取付けたシールリング22と、シールフランジ20に取付けたインサート23との、わずかな隙間である摺動面に、オイルが入り込み、シール機能が発揮される。
また、オイルは、シールリングライナー21とシールリング22の回転運動によって生じる摩擦熱によって加熱され、気化や性能劣化の惧れがあるため、シールフランジ20に水冷ジャケットの構造を設け、冷却水を循環させることで、オイルを冷やし気化や性能劣化を防ぎ、シール機能を保っている。
なお、オイルは密閉封じ込めの状態であり、半年から一年の定期点検時に性状を確認し、適宜、必要に応じ、新しいオイルへの交換を行う。
ローター軸12の発電部側は、発電部の発電部フランジ25と発電部ボトムフランジ27に、それぞれ取付けられたアンギュラ玉軸受29によって支持され、ローター軸12のスラスト方向・ラジアル方向の位置が固定される。
また、ローター軸12の発電部側の熱膨張による伸びが危惧されるため、発電部ボトムフランジ27へのアンギュラ玉軸受29bの取付け部分に、バネ30を用いたスラスト方向へのダンピング構造を設け、ローター軸12の発電部側の熱膨張による伸びを吸収させる。
ローター軸12のタービン部側は、先端に動翼11が取付けられ、その動翼11は、蒸気化して高圧となった低沸点作動媒体LMガスの圧力のエネルギーを受ける力の掛かる部分であるが、メカニカルシール部がある構造上、動翼11と発電部フランジ25に取付けたアンギュラ玉軸受29aとの間には距離があるため、ローター軸12のタービン部側は、ラジアル方向に振動し、位置がブレる惧れがある。
このラジアル方向への振動やブレを防止するため、タービン部フランジ15にアンギュラ軸受31を取付け、ローター軸12のタービン部側を支持し、ローター軸12のタービン部側のラジアル方向の位置を安定させる。
発電部側と同様に、ローター軸12のタービン部側も熱膨張による伸びが危惧されるため、タービン部フランジ15へのアンギュラ玉軸受31の取付け部分に、バネ32を用いたスラスト方向へのダンピング構造を設け、ローター軸12のタービン部側の熱膨張による伸びを吸収させる。
また、ローター軸12のタービン部側の熱膨張の伸びによる動翼11とタービン部ケーシング14との接触が危惧されるが、動翼11とタービン部ケーシング14との隙間を、ローター軸12のタービン部側の熱膨張による伸びを十分に考慮した設計値とすることで、動翼11とタービン部ケーシング14との接触を回避することができる。
なお、蒸気化して高圧となった低沸点作動媒体LMガスの圧力エネルギーを、効率よく電力エネルギーへと変換するにあたっては、動翼11とタービン部ケーシング14との隙間を極力、最小とするとすることが望ましい。
これら機構により、ローター軸12を安定した状態で回転運動させることができ、膨張発電機2の劣化や故障の危険を減少させるとともに、熱から電力へのエネルギー変換効率の向上にも寄与することができる。
図3は、図2中のメカニカルシール部のシール機構の部分を取り出し、模式的に示したものである。
膨張発電機2のメカニカルシール部は、タービン部と発電部との間に設けられ、タービン部と発電部の内部雰囲気を隔てている。
これにより、メカニカルシール部は、バイナリー発電システムG内部に低沸点作動媒体LMを封じ込め、大気中へ逃がさない役割も担っている。
ローター軸12の回転運動を支持するアンギュラ玉軸受29の潤滑には、有機化合物である潤滑油やグリスが用いられており、同じ有機化合物である低沸点作動媒体LM雰囲気では、溶け出し、洗い流されやすいといった問題があるが、メカニカルシール部を設けることにより、アンギュラ玉軸受29のある発電部を空気雰囲気とすることでき、解決ができる。
メカニカルシール部の内部空間には、オイルが封じ込めてあり、ローター軸12に固定されたシールリングライナー21に取付けたシールリング22と、シールフランジ20に取付けたインサート23とのわずかな隙間である摺動面に、オイルが入り込み、シール機能が発揮される。
シールリング22とインサート23との隙間が開き過ぎないよう、インサート23は、バネ40の力でシールリング22側へ押される機構となっており、膨張発電機2を構成する各部品の熱膨張や振動の影響による、シール機能の低下を防いでいる。
ただし、メカニカルシール部のシール機構は、軸受のようにローター軸12を支持する役割を担っておらず、また、膨張発電機2のタービン部と発電部の間にメカニカルシール部がある構造上、動翼11と発電部フランジ25に取付けたアンギュラ玉軸受29aとの間に距離が生じ、ローター軸12のタービン部側は、ラジアル方向に振動し、位置がブレる惧れがある。
そこで、このラジアル方向への振動やブレを防止するため、タービン部フランジ15にアンギュラ玉軸受31を取付けることが望ましい。
しかしながら、アンギュラ玉軸受31が取付けられたタービン部側は、低沸点作動媒体の雰囲気下であり、アンギュラ玉軸受31に封入された潤滑油やグリスは、同じ有機化合物である低沸点作動媒体へと溶け出し易い環境にある。
また、アンギュラ玉軸受31は、タービン部側であると言っても、メカニカルシール部と隣接する空間であるタービン部転がり軸受内部空間33にあり、メカニカルシール部のシールリング22とインサート23との、わずかな隙間である摺動面において、シール機能を発揮しているオイルが、わずかながらタービン部側へ漏れ出す効果により、アンギュラ玉軸受31は、完全に潤滑が失われることがないため、寿命の延命化が図れる。
メカニカルシール部のオイル同様に、アンギュラ玉軸受31も、半年から一年の定期点検時に状態を確認し、適宜、必要に応じ、新しいアンギュラ玉軸受31への交換を行う。
あるいは、ローター軸12の材質を剛性の高いものを選定し、ローター軸12のタービン部側のラジアル方向への振動や、位置のブレを軽減し、動翼11とタービン部ケーシング14との接触が生じるのを防ぎ、膨張発電機2としての機能を損なわない場合には、アンギュラ玉軸受31の取付けは不要となり、定期点検時の交換もなくなり、より経済的である。
しかしながら、動翼11とローター軸12を組付け一体化させたときの回転バランス精度は、厳しくなるものと予想される。
図4は、図2中の発電部フランジ25のアンギュラ玉軸受29aの部分を取り出し、模式的に示したものである。
発電部フランジ25とアンギュラ玉軸受29aの隙間に、オーリング34を取付けて、ラジアル方向へのダンピング構造となっており、ローター軸12のアンバランスによる振動や、高速回転によるたわみ変形等を吸収し抑え、ローター軸のラジアル方向の位置を安定させることができる。
以上、一実施形態を例に挙げ、バイナリー発電システムにおける、軸受への潤滑油およびグリスの補給機構を簡素化あるいは不要とした、本発明について説明したが、本発明のローター軸を支持する転がり軸受は、上記一実施形態に限定されることはなく、それぞれ単数でなくとも、複数を連結したものでもよい。
あるいは、ローター軸12のタービン部側の支持に、すべり軸受を単数、もしくは複数を連携して用いてもよい。
バイナリー発電システムにおいて、核となる駆動モジュール(構成要素)である膨張発電機のローター軸を支持する軸受への潤滑油およびグリスの補給機構は、システムを継続的に安定的に稼働させるに当たって、重要な要素である。
本発明により、そのような頻繁に潤滑油およびグリスの補給が必要な軸受を、発電機側においては空気雰囲気下に設けることを可能としたことで、発電機側の軸受への潤滑油およびグリスの補給機構を、一般的なモーター等と同様程度に簡素化することができ、あるいはグリス封入式の軸受を適用することで不要とすることもできる。
また、タービン部側の軸受も、メカニカルシール部からのわずかなオイルの供給により、寿命の延命化を図り、定期点検時に状態を確認し、交換するといった手法で、運転時における軸受への潤滑油およびグリスの補給機構は不要となる。
バイナリー発電システムの継続的な安定的な稼働への信頼性の向上は、総じて、バイナリー発電システムを適用する用途の幅を広げ、バイナリー発電システムの普及・発展を促進し、地球温暖化問題の解決への一助と成り得る。
1 蒸発器
2 膨張発電機
3 凝縮器
4 低沸点作動媒体ポンプ
5 熱源流体ポンプ
6 冷媒ポンプ
7 冷却塔ファン
11 動翼
12 ローター軸
13 永久磁石
14 タービン部ケーシング
15 タービン部フランジ
16a媒体ガス導入口
16b媒体ガス吐出口
17 ステータコア
18 コイル
19 電力出力コネクター
20a,b,cシールフランジ
21 シールリングライナー
22 シールリング
23 インサート
24a冷却水入口
24b冷却水出口
25 発電部フランジ
26 発電部ケーシング
27 発電部ボトムフランジ
28 発電部ボトムケーシング
29a,bアンギュラ玉軸受
30 バネ
31 アンギュラ玉軸受
32 バネ
33 タービン部転がり軸受内部空間
34 オーリング
40 バネ
G バイナリー発電システム
HW 熱源流体
LM 低沸点作動媒体
CW 冷媒
M 冷却塔ファン駆動モーター

Claims (4)

  1. 熱源流体の熱エネルギーにより低沸点作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器において蒸発して高圧となった前記低沸点作動媒体によってローター軸を回転駆動し発電する膨張発電機と、前記膨張発電機を出て低圧となった前記低沸点作動媒体を冷媒により冷却し凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器から前記蒸発器に向かって前記低沸点作動媒体を循環させる低沸点作動媒体ポンプとを備えた、バイナリー発電システムにおいて、
    前記膨張発電機の膨張機と発電機との間に、前記膨張発電機の内部雰囲気を隔てる機構を設けたことを特徴とするバイナリー発電システム。
  2. 回転駆動する前記ローター軸の膨張機側の支持に、転がり軸受を用いることを特徴とする請求項1に記載のバイナリー発電システム。
  3. 回転駆動する前記ローター軸の膨張機側の支持に、すべり軸受を用いることを特徴とする請求項1に記載のバイナリー発電システム。
  4. 回転駆動する前記ローター軸を支持する転がり軸受けの少なくとも1つに、ダンピング構造があることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載のバイナリー発電システム。
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