JP2023177473A - 流動体の撹拌装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撹拌抵抗の大きな流動体の場合でも、撹拌ブレードの回転に必要なトルクを増大させることなく、流動体収容器内全体で良好な対流を生じさせて撹拌することが可能な流動体の撹拌装置を提供すること。【解決手段】流動体を収容する流動体収容器と、流動体収容器内に設置された略水平方向に伸長する回転軸と、該回転軸から半径方向に伸長し回転軸の回転により流動体収容器内で流動体を撹拌する撹拌ブレードと、を有する撹拌装置において、撹拌ブレードは、回転軸の軸方向に所定間隔をおいて3つ設けられ、該各撹拌ブレード14、16、18は、回転軸からの伸長方向の距離領域によってそれぞれブレード面48、50の傾斜形態が異なる部分傾斜部32、33に分けられ、且つ隣合う部分傾斜部32、33では互いに回転面に対する傾斜方向が逆方向に設定されている。【選択図】図4

Description

本発明は、流動体の撹拌装置、特に、流動体収容器内でのブレードの回転により流動体を撹拌する流動体の撹拌装置に関する。
流動体、例えば、シャーベット状の流動体(水と氷粒子とが混在するもの)のように撹拌する際の抵抗が比較的高いものに関しては、高い抵抗に抗して適切に撹拌を行い、且つ適正な混練状態を維持するということが求められる。
例えば、シャーベット状の流動体の使用態様としては、長期間の使用により内部に堆積物が付着した上下水道などの管路に対して、この付着物を除去するためにシャーベット状の流動体を管路内に導入して流すことなどが行われる。
すなわち、塩水中に微細な氷粒子を含むシャーベット状の流動体を管路内に加圧注入して流動体を移動させ、流動体中の氷粒子を管路内の堆積物に衝突させて堆積物を削り取り、それを流動体とともに管路内から排出している。化学薬品などを用いることのない安全性の高い管路内清浄方法として実施されている。
そして、この様な管路洗浄に用いるシャーベット状の流動体は、管路内の堆積部を削り取る効果を高めるために、塩水に対して固体である氷粒子の割合が高い流動体、すなわち、含氷率が例えば70%以上のシャーベット状の流動体とすることが求められる。
例えば、特許文献1では、製氷機により生成された氷粒子を、塩水が貯められた貯留タンク(流動体収容器)に投入し、貯留タンク内の撹拌装置により撹拌しながらシャーベット状の流動体が生成されている。そして、撹拌装置は、貯留タンクの上部に取り付けられた駆動装置とその回転軸に設けられた撹拌羽根とから構成され、撹拌羽根は、回転軸の上部、中間部及び下部に固定された棒状体(先端部は相互に棒状体で固定されている)の形態を有するものとなっている。
しかし、特許文献1に開示されている撹拌装置では、流動体の撹拌抵抗が高い場合、例えば、含氷率が高くなっているシャーベット状の流動体などの場合に、貯留タンク内の撹拌装置による撹拌に不具合が生じる恐れがある。すなわち、流動体の含氷率が高くなることで、塩水よりも比重の小さい氷粒子は、貯留タンクの上部で結晶化して大きな塊となり、撹拌羽根を回転させる駆動装置の負荷抵抗が高くなり、連続的で適切な撹拌ができないおそれが有る。また、撹拌羽根に結晶化した氷粒子が付着して、撹拌羽根と結晶化した氷粒子が共に回転する、いわゆる共回り現象が発生するおそれが有る。
特許文献2に開示されている混練装置では、混練容器に対して内側撹拌手段と外側撹拌手段が設けられている。内側撹拌手段は、混練容器の中心に存在する螺旋状のスクリュであり、外側撹拌手段は、混練容器の内壁寄りの位置に配置された上下方向に延びるブレードであり、このブレードは、混練容器の内壁に沿ってスクリュの外側をスクリュと同軸でスクリュとは逆方向に回転する。そして、ブレードは混練容器のほぼ中間の高さ位置で回転方向に対する角度付けが変更されている。
内側撹拌手段のスクリュは、回転することで混練容器中の材料を上方及び外側に推進流動させ、外側撹拌手段のブレードは、回転することで、ブレードの上側部分では混練材料を内側下方に、ブレードの下側部分では混錬材料を内側やや上方に流動させている。
特許文献3に開示されている回転軸に取り付けられた撹拌ブレードは、回転軸から伸長方向の所定の2か所に、間隔を空けてそれぞれ翼が設けられている。それぞれの翼は、回転軸に垂直な回転面に対して反対方向に角度が付されている。すなわち、それぞれの翼は、撹拌ブレードが回転することによって撹拌対象物に対し逆の方向への力を加える。したがって、投入された撹拌対象物を逆方向に移動させて撹拌が行われる。また、回転軸の上下動機構が設けられており、異なる深さ位置で上記方向の力を加えることが可能となっている。
特開2020-159640号公報 特許第3001387号公報 特開昭49-122063号公報
しかし、特許文献2の技術では、流動対象物はスクリュにより上方及び外側に推進流動され、ブレードにより主として下方及び内側に推進流動されるが、この構成は、2つの要素を逆方向に回転させるための駆動系(歯車などを容器の近傍に配置すること)が必要であり、構造が複雑なものとならざるを得ない。
また、スクリュもブレードも流動対象物を比較的大きな塊として動かしているので、例えば、流動対象物が氷を含むシャーベットのようなものの場合に容器の深さ方向で同時に切る方向の動きがないことから、塊が生じる可能性が有る。
また、特許文献3に開示された撹拌ブレードは、伸長方向の2か所に設けられた翼は間隔を置いて設けられており、両者の間には翼のない部分が存在する。したがって、対象物を撹拌した場合、この翼の不存在領域においては、撹拌の不十分な部分が生じることは否めない。また、回転軸に上下動が加えられても深さ方向全体で対象物を同時に動かすことはできないことから、やはり貯留容器全体での撹拌の不十分部分の解消は望まれない。例えば、高い含氷率のシャーベット状の流動体の様な撹拌抵抗の大きな流動体の場合は、滞留する部分が大きくなると考えられる。
更に、特許文献1~3の撹拌装置は、いずれも撹拌ブレードの回転軸は鉛直方向であり、撹拌ブレードは水平面内において回転する。したがって、撹拌容器の容積を大きくすると水平断面積が大きくなり、これにより撹拌ブレードに掛かるトルクが増大する。すなわち、撹拌ブレードの回転に必要なトルクが増大することで、例えば電動モータが大型となり装置全体が大掛かりとなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、撹拌抵抗の大きな流動体の場合でも、撹拌ブレードの回転に必要なトルクを増大させることなく、流動体収容器内全体で良好な対流を生じさせて撹拌することが可能な流動体の撹拌装置を提供することにある。
上記目的の達成のため請求項1に記載の流動体の撹拌装置は、
流動体を収容する流動体収容器と、該流動体収容器内に設置された略水平方向に伸長する回転軸と、該回転軸から半径方向に伸長し前記回転軸の回転によって回転し前記流動体収容器内で前記流動体を撹拌する撹拌ブレードと、を有する撹拌装置において、
前記撹拌ブレードは、前記回転軸の軸方向に所定間隔をおいて複数設けられ、
該各撹拌ブレードは、前記回転軸からの前記伸長方向の距離領域によってそれぞれ前記ブレード面の傾斜形態が異なる部分傾斜部に分けられ、且つ隣合う部分傾斜部では互いに前記回転面に対する傾斜方向が逆方向に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、まず、撹拌ブレードが軸方向に複数存在することから、流動体収容器の水平方向において同時に流動体を回転方向に切るように混ぜることができる。そして、撹拌ブレードは、それぞれ、ブレード面の傾斜形態が異なる部分傾斜部に分けられている。また、ブレード面は、各撹拌ブレードの伸長方向の全域に存在しているが、隣合う部分傾斜部毎に逆方向の傾斜を有している。したがって、撹拌ブレード各部分傾斜部は、それぞれが存在する撹拌ブレードの伸長方向の異なる位置で、異なる方向に流動体(例えば、氷粒子を含むシャーベット状の流動体)を押すことができる。したがって、撹拌ブレードが回転駆動されると、対象流動体は、水平方向の複数の位置で回転方向に混ぜられるだけでなく、半径方向に複数存在する部分傾斜部ごとにそのブレード面から異なる方向で押圧力を受ける。特に、隣合う各部分傾斜部の境界部分では回転面に対して左右逆方向に押されて移動されることから、その部分では流動体は剪断方向の力も受け、流動体収容器内全体でより複雑な混練が行われ、良好な撹拌状態が生まれ、流動体の均質性が維持される。
また、撹拌ブレードの回転軸は水平方向に伸長しているので、流動体収容器の容積を大きくする場合、回転軸の伸長長さを大きくし、撹拌ブレードの数を増やすここと等で容積を大きくすることができる。したがって、流動体収容器の高さを高くすることを要せず、且つ撹拌ブレードが回転する回転面の大きさは大きくする必要はない。これにより、流動体収容器の上に製氷機などを載せる状況で高さの規制が伴う場合にも収容器の水平方向の長さを長くすることで対応することが可能となり、撹拌ブレードの回転トルクの大幅な増大も抑制することができる。
請求項2に記載の流動体の撹拌装置は、請求項1に記載の流動体の撹拌装置において、
前記各撹拌ブレードの部分傾斜部は、
前記回転軸からの前記伸長方向の所定距離までは、該撹拌ブレードの回転により前記ブレード面が前記流動体を前記流動体収容器内で左方又は右方に移動させる方向に傾斜された第1部分傾斜部であり、該第1部分傾斜部より先端側の領域は、前記回転により前記流動体が右方又は左方の移動させる方向に傾斜された第2部分傾斜部とされたことを特徴とする。
この構成により、各列の撹拌ブレードの第1部分傾斜部では、流動体は、流動体収容器の左方又は右方に移動させられ、第2部分傾斜部では、流動体は、流動体収容器の右方又は左方に移動させられる。すなわち、第1部分傾斜部と第2部分傾斜部とはそれぞれ逆方向の傾斜となっており、また、その力は各撹拌ブレードで同時に流動体に加えられる。すなわち、流動体収容器の異なる水平位置で同時に上記方向の力が流動体に加えられることから、流動体は全体として、収容器内の回転軸に近い領域では左方又は右方方向に流れ、収容器の壁部に近い領域では右方又は左方方向に流れ、これにより収容器内での流動体の的確な対流を実現することができる。これにより、収容器内の流動体は、周囲から回転軸側に巻き込まれる対流により良好な撹拌が行われ、その状態が維持される。
請求項3に記載の流動体の撹拌装置は、請求項2に記載の流動体の撹拌装置において、
前記第1部分傾斜部の伸長方向長さL1は、前記撹拌部ブレードの全長をLとして、L1=L/√2であることを特徴とする。
この構成により、第1部分傾斜部により流動体収容器内で左方又は右方に押し出される流動体の体積と、第2部分傾斜部により流動体収容器内で右方又は左方に押し戻される流動体の体積がほぼ等しくすることができる。したがって、流動体収容器内での流動体の動きに無理がなくなり、流動体の対流がより的確に実現され、良好に撹拌されて均質化が図られる。
請求項4に記載の流動体の撹拌装置は、請求項1に記載の流動体の撹拌装置において、
前記各撹拌ブレードの前記回転軸からもっとも離間している前記部分傾斜部の先端部には、回転方向に対して所定の角度が付された先端フィンが設けられたことを特徴とする。
この構成によれば、流動体収容器の前記回転軸から最も遠い壁部に近い領域での流動体への撹拌が可能となる。すなわち、軸に対する傾斜方向によって、流動体を壁側に押圧して撹拌したり、軸側に掻き込む方向の撹拌を付加することが可能となる。これにより、流動体収容器内の流動体が深さ方向で均一でない場合に、例えば、シャーベット状流動体などにおいて、収容器の上部では、塩水に浮く氷粒子が多量に存在し、収容器の下部では塩水が多量に存在する様な状況において、この先端フィンにより、氷粒子を収容器の下部方向へ取り込むことが可能となり、収容器内で流動体の均質化が図られ、流動体の良好な撹拌がなされる。
請求項5に記載の流動体の撹拌装置は、請求項2から4の何れか1項に記載の流動体の撹拌装置において、
前記第1部分傾斜部と前記第2部分傾斜部とは、前記回転軸と同軸方向に所定長さ伸長する円筒状の仕切り整流部材にて仕切られたことを特徴とする。
この構成によれば、上記円筒状の仕切り整流部材の内側には第1部分傾斜部が位置し、外側には前記第2部分傾斜部が位置することとなる。そして、回転軸の回転によって、第1部分傾斜部と第2部分傾斜部が共に回転動作を行うと、仕切り整流部材の内側には第1部分傾斜部によって回転軸に沿った一方方向への流動体の流れが作られ、仕切り整流部材の外側では第2部分傾斜部によってその流れとは逆方向の流動体の流れが作られる。このとき所定長さの円筒状の仕切り整流部材の存在している部分では、一方方向への流動体の流れと、逆方向への流動体の流れが、仕切り整流部材の長さの分だけ仕切られる領域が作られ、その部分では同方向に整流される。したがって、この仕切られた領域では互いに流動体の流れが阻害されないので、流動体収容器の内側と外側での流動体の対流がよりしっかりと作り出される。
本発明の流動体の撹拌装置によれば、流動体収容器内の流動体に対し、撹拌ブレードの伸長方向の位置によって、さらに、収容器内の水平方向の領域によって、ブレード面からの異なる方向による押圧力を与えることができる。また、この動作が流動体収容器の水平方向の複数の位置で同時に行われ、これにより、収容器内の流動体は、複雑に混練され、より均質な状態になり、またその状態が確保される。したがって、例えば、管理に困難の伴う含氷率の高いシャーベット状の流動体であっても、良好に撹拌され、その状態が維持されるので、これを用いた洗浄作業は高い品質が保証される。また、水平方向の回転軸を用いることで、高さ規制をクリアしつつトルクの上昇を抑えて流動体収容器の容積の増加も可能である。
本発明の流動体の撹拌装置の一実施の形態に係り概略図を示す。 図1の流動体収容器内の概略斜視図を示す。 図1に流動体収容器内の概略断面側面図を示す。 図1の流動体収容器内の撹拌ブレードについての概念図を示す。 図4に示す撹拌ブレードの各ブレード面の断面側面図を示す。 第1の実施の形態に係る撹拌ブレードの三面図及び断面側面図を示す。 第2の実施の形態に係る撹拌ブレードの三面図及び断面側面図を示す。 第3の実施の形態に係る撹拌ブレードの概略斜視図を示す。
以下、本発明の流動体の撹拌装置の一実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態での撹拌対象の流動体は、管路等の洗浄に使用する氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体を例として用いている。
図1は、本実施形態に係る撹拌装置の概略図である。撹拌装置8は、流動体収容器10と製氷機28を有し、流動体収容器10の下部には、流動体に含まれる塩水を製氷機28に還流させるための取出し口13が設けられている。通常、流動体収容器10は、複数本の支柱等に支えられているが図では簡略のため省略している。
図2は、流動体収容器10内の概略斜視図、図3は、流動体収容器10内の概略断面側面図を示す。流動体収容器10の上下方向の中心位置に、水平方向に延びる回転軸12を有し、この回転軸12は撹拌回転部により回転されるが、図2では、簡略のため、また本発明の本質ではないので、撹拌回転部は省略している。同様に図3では、回転軸、撹拌回転部は省略している。
本実施の形態では、この回転軸に所定の間隔を置いて、半径方向に伸長する3つの撹拌ブレード14、16、18が取り付けられている(図2参照)。なお、回転軸12には、例えば、駆動用のモータ(図示していない)が接続され、撹拌ブレード14、16、18が同時に回転可能に構成されている。
流動体収容器10の上部には、本実施の形態では、2台の製氷機28、28が載置されている。収容器10の上部に形成された氷粒子投入口(図示していない)から、製氷機28で製氷された氷粒子が流動体収容器10内に投入される。流動体収容器10内には、5質量%程度の塩水が満たされており、上部から投入される氷粒子と混合しながら、例えば、含氷率80%のシャーベット状の流動体を目標として、撹拌ブレード14、16、18により塩水と氷粒子の混合、撹拌が行われる(図3参照)。
なお、製氷機28については、詳細は省略するが、例えば冷凍回路、冷凍ドラム、オーガスクリュ等を備える。冷凍ドラムに注入された塩水を、冷凍回路で製氷し、冷凍ドラムの内周面に付着した氷は、オーガスクリュで掻き取られて下部に位置する収容器内に投入される。ここで、流動体収容器10内の塩水は、混合、撹拌作業が行われている間、還流経路(図示していない)により、流動体収容器10の下部開口部26と撹拌装置8の取出し口13から製氷機28に還流される。
撹拌対象の流動体は、前述のように氷と水を有するシャーベット状の流動体であり、例えば、図3に示すように、流動体収容器10の8分程度まで充填される。撹拌開始直後は、塩水だけであるが、製氷機28から細かな氷粒子が投入され、撹拌ブレード14、16、18の回転により、塩水と氷粒子が撹拌されて混じり合い、最終的に含氷率の高い流動体が得られることとなる。
以下、撹拌ブレードについて、図4~図8を用いて説明する。図4は、図2の撹拌ブレードのみを示した説明図であり、本発明の撹拌ブレードを分かり易く概念的に示したものである。図5は、図4に示した撹拌ブレードのブレード面48、50の断面側面図を示す。
流動体収容器10の水平方向で、右側から左側に亘って、3つの撹拌ブレード14、16、18がほぼ等間隔で設けられている。以下、これら撹拌ブレードを第1撹拌ブレード14、第2撹拌ブレード16、第3撹拌ブレード18と称する。本実施の形態では、第1撹拌ブレード14、第2撹拌ブレード16、及び第3撹拌ブレード18は、同一寸法、同一形状のものである。
各撹拌ブレード14、16、18は、回転軸12からの伸長方向の距離領域によってそれぞれブレード面の傾斜状態が異なる部分傾斜部32、33に分けられている。本実施の形態では、各撹拌ブレードの部分傾斜部は、回転軸からの所定距離までは、撹拌ブレードの回転によりブレード面48が流動体を流動体収容器10の左方向(図4の左側)に移動させる方向に傾斜された第1部分傾斜部32であり、第1部分傾斜部32から伸長方向の先端部までは、回転により流動体を右方向(図4の右側)に移動させる方向に傾斜された第2部分傾斜部33である。本実施の形態では、これらの第1部分傾斜部32、及び第2の部分傾斜部33は、撹拌ブレード14、16、18で同一に設定されている。すなわち、撹拌ブレード14、16、18において、第1部分傾斜部32の長さ、傾斜方向、傾斜角度、第2部分傾斜部33の長さ、傾斜方向、傾斜角度は同じである。
すなわち、第1撹拌ブレード14、第2撹拌ブレード16、第3撹拌ブレード18の第1部分傾斜部32のブレード面48は、回転により流動体を収容器10の左方向に移動させるように傾斜が付され、第2部分傾斜部33のブレード面50は、流動体を収容器10の右方向に移動させるように傾斜が付されている。すなわち、連続して隣合うブレード面48とブレード面50は互いに逆方向の傾斜を有している。
図5は、図4に示した撹拌ブレードのブレード面の傾斜状態を示す断面側面図を示す。すなわち、図5(a)は、ブレード面50のVa-Va断面図、図5(b)は、ブレード面48のVb-Vb断面図(b)である。これより、ブレード面48とブレード面50は、逆方向に傾斜し、その傾斜角度は略同一であることが理解される。第2撹拌ブレード16、第3撹拌ブレード18のそれぞれのブレード面48、50についても同様である。
また、各撹拌ブレードの回転軸からもっとも離間している部分傾斜部、本実施の形態では、第2部分傾斜部33の先端部には、回転方向に対して所定の角度が付された先端フィン20-1、20-2が設けられている。この先端フィン20-1、20-2は、各ブレード毎にその先端部に形成しても良いが、本実施の形態では、各ブレード間に水平方向に連続する長尺の先端フィン20-1、20-2として構成されている。例えば、長尺の先端フィン20-1、20-2がそれぞれ所定の傾斜方向と角度で、各ブレードの先端部に溶接などによって固定される。
図6及び図7は、それぞれ、図4で概念的に示した撹拌ブレードの第1の実施の形態に係る撹拌ブレート及び第2の実施の形態に係る撹拌ブレードを示す。ただし、回転軸から伸長方向についてのみ示している。すなわち、図6(a)、は、第1の実施の形態に係る撹拌ブレードの平面図、図6(b)は、第1の実施の形態に係る撹拌ブレードの正面図、図6(c)は、第1の実施の形態に係る撹拌ブレードの側面図、図6(d)は、ブレード面48のVf-Vf断面側面図、図6(e)は、ブレード面50のVe-Ve断面側面図を示している。図7も同様であり、図7(a)、は、第2の実施の形態に係る撹拌ブレードの平面図、図7(b)は、第2の実施の形態に係る撹拌ブレードの正面図、図7(c)は、第2の実施の形態に係る撹拌ブレードの側面図、図7(d)は、ブレード面48のVd-Vd断面側面図、図7(e)は、ブレード面50のVc-Vc断面側面図を示している。なお、これらの図においては、先端フィンは図示を省略している。
また、図6及び図7では、ブレード面の全長(回転軸の中心からブレード面50の先端までの長さ)をL、第1部分傾斜部32の長さ(ブレード面48の長さであり、回転軸の中心からブレード面48とブレード面50との境界までの長さ)をL1として示している。なお、厳密にいえば、回転軸に取り付けるための部分や、第1部分傾斜部32と第2部分傾斜部33との境界(繋ぎ)の部分があり、第1部分傾斜部32(ブレード面48)の長さと第2部分傾斜部33(ブレード面50)の長さの和は必ずしも上述のブレード面の全長Lには一致しない。
各撹拌ブレードの上記の構成により、各撹拌ブレード14、16、18の各部分傾斜部(第1部分傾斜部32、第2部分傾斜部33)は、流動体収容器10内のそれぞれの水平方向の位置で同時に回転方向に切るように動き、且つ流動体をそれぞれ異なった方向に押すことができる。したがって、撹拌ブレード14、16、18が回転駆動されると、対象の流動体は、水平方向及び半径方向の位置で複数存在する部分傾斜部ごとにそのブレード面から異なる方向で押圧力を受け、全体として複雑な混練が行われる。
さらに、流動体は、第1部分傾斜部32、第2部分傾斜部33の上記傾斜設定により、収容器10内の回転軸に近い領域では流動体収容器10の左方向に流され、流動体収容器10の壁部に近い領域では収容器10の右方向に流されるので、流動体収容器10内全体としての対流が生起される。この流れを図4内では矢印によって示しており、図3においては、領域52と領域54で示されている。領域52内の流動体は、紙面から奥に移動し、領域54内の流動体は、紙面から手前に移動する。
また、撹拌ブレード14、16、18の回転軸は水平方向に伸長しているので、流動体収容器10の容積を大きくする場合、回転軸の伸長長さを大きくし、撹拌ブレードの数を増やすここと等で容積を大きくすることができる。したがって、流動体収容器10の高さを高くすることを要せず、且つ撹拌ブレードが回転する回転面の大きさは大きくする必要はない。これにより、流動体収容器10の上に製氷機28などを載せる状況で高さの規制が伴う場合にも収容器10の水平方向の長さを長くすることで対応することが可能となり、撹拌ブレード14、16、18の回転トルクの大幅な増大も抑制することができる。
更に、各撹拌ブレード14、16、18の回転軸からもっとも離間している部分傾斜部33の先端部には、回転方向に対して所定の角度が付された先端フィン20―1、20-2が設けられているので、流動体収容器10の回転軸から最も遠い壁部に近い領域での流動体への撹拌が可能となる。すなわち、軸に対する傾斜方向によって、容器内の壁寄りの位置に存在する流動体を壁側に押圧して撹拌したり、軸側に掻き込む方向の撹拌を付加することができる。これにより、流動体収容器10内の流動体が深さ方向で均一でない場合に、特に、シャーベット状流動体などが撹拌対象となる場合において、収容器10の上部では、塩水に浮く氷粒子が多量に存在し、収容器10の下部では塩水が多量に存在する様な状況が有るが、この先端フィン20-1、20-2により、氷粒子を収容器の下部方向へ取り込むことが可能となり、収容器10内で流動体の均質化が図られ、流動体の良好な撹拌がなされる。
また、本実施の形態では、各撹拌ブレード14、16、18の第1部分傾斜部32の傾斜角度と第2部分傾斜部33の傾斜角度は、向きが反対で大きさは同じに設定した例を示したが、種々変更することも可能である。例えば、収容器10の左方向へ移動させる力を発揮する回転軸側の第1部分傾斜部32の傾斜角度をより大きく設定し、右方向へ移動させる力を発揮する流動体収容器10の内壁側の第2部分傾斜部の傾斜角度を小さく設定することも可能である。
本発明の流動体の撹拌装置の他の実施の形態として、図4に示す第1から第3の撹拌ブレード14、16、18において、第1部分傾斜部32の伸長方向の長さL1を、第2部分傾斜部33を含めた撹拌ブレードの全長をLとした場合に、L1=L/√2に設定した。
この構成により、第1部分傾斜部32により流動体収容器10の下部方向に押し込まれる流動体の体積と、第2部分傾斜部33により流動体収容器10の上部方向に押し上げられる流動体の体積がほぼ等しくなり、流動体収容器10内での流動体の動きに無理がなくなり、撹拌抵抗を良好に低下させるとことができると共に流動体の対流がより的確に実現され、良好に撹拌されて更なる均質化も図られる。
また、撹拌対象の流動体が上述のシャーベット状流動体の場合には、流動体収容器10内では水位は必ずしも最上位ではなく、やや低い位置で推移する。更には、上部領域には氷状の部分が多く存在する傾向に有るので、この様な撹拌対象の場合には常に、上記体積の割合が等しくなることが最善ではなく、水位状態を考慮した上でL1の長さが調整されるのが好適である。
図8は、撹拌ブレードの第3の実施の形態を示す撹拌ブレード60の概略斜視図である。図示の様に、中央に回転軸に取り付けるための円筒部62が設けられるが、この内径外径は回転軸のサイズに適合するように種々調整される。本実施の形態で特徴的なことは、第1部分傾斜部32である内側ブレード66と第2部分傾斜部33である外側ブレード68との間が、円筒状の仕切り整流部材64にて仕切られていることである。すなわち、円筒部62の外周面と仕切り整流部材64の内周面の間に内側ブレード66が等間隔で4つ取り付けられている。それぞれの内側ブレード66の端部が溶接などによって固定取り付けされている。
そして、仕切り整流部材64の外周面には、内側ブレード66と半径方向で直線上に位置するように外側ブレード68が固定取り付けされている。内側ブレード66のブレード面は、円筒部62に対して、例えば45度の角度を為し、外側ブレード68のブレード面は、内側ブレード66のブレード面と90度の角度を為している。内側ブレード66は、図4に示す第1部分傾斜部32に相当し、外側ブレード68は、第2部分傾斜部33に相当する。図6、図7の記載との対比によれば、内側ブレード66はブレード面48に、外側ブレード68はブレード面50に対応する。本実施の形態では図4に示した先端フィン20-1、20-2は設けていないが、本実施の形態においてもブレード間を連続する先端フィン20-1、20-2を設けることも可能である。
本実施の形態によれば、円筒状の仕切り整流部材64の内側には内側ブレード66が存在し、外側には内側ブレード68が存在する。したがって、回転軸の回転によって、仕切り整流部材64の内側には内側ブレード66によって回転軸に沿った一方方向への流動体の流れが生まれ、仕切り整流部材64の外側では外側ブレード68によってその流れとは逆方向の流動体の流れが作られる。
そして、それらの逆方向の流れは、円筒状の仕切り整流部材64で仕切られる。したがって、仕切り整流部材64の存在している部分では、一方方向への流動体の流れと、逆方向への流動体の流れが、しっかりと整流されている。すなわち、仕切り整流部材64で仕切られた領域では互いに流動体の流れが阻害されないので、流動体収容器10の内側と外側での流動体の対流がよりしっかりと作り出される。これにより、シャーベット状流動体の対流による全体の混練状態は良好な状態が維持される。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、撹拌ブレードは第1から第3まで、3つの場合について示したが、これに限定されるものではなく、2つ、さらに4つ以上の設置にすることが可能であり、流動体収容器10の大きさや撹拌する流動体の性質(粘度や質量等)に応じて適宜決めることができる。また、各撹拌ブレード14、16、18は、回転軸から伸長方向に2つの部分傾斜部を有する場合について示したが、これに拘らず、3つ以上の部分傾斜部を有しても良い。これについても撹拌する流動体の粘度や質量等に応じて適宜設定することができる。
また、対象流動体がシャーベット状のものである場合に、流動体収容器10の上部に製氷機28が載置されている場合について示したが、製氷機28の設置位置はその場所に限定されるものではなく、氷粒子が流動体収容器10に的確に投入できれば、製氷機28は別の箇所に設置されてもよい。
8 撹拌装置
10 流動体収容器
13 取出し口
14 第1撹拌ブレード
16 第2撹拌ブレード
18 第3撹拌ブレード
26 下部開口部
28 製氷機
32 第1部分傾斜部
33 第2部分傾斜部
48 撹拌ブレードの第1部分傾斜部のブレード面
50 撹拌ブレードの第2部分傾斜部のブレード面
60 第3の実施の形態に係る撹拌ブレード
64 仕切り整流部材

Claims (5)

  1. 流動体を収容する流動体収容器と、該流動体収容器内に設置された略水平方向に伸長する回転軸と、該回転軸から半径方向に伸長し前記回転軸の回転によって回転し前記流動体収容器内で前記流動体を撹拌する撹拌ブレードと、を有する撹拌装置において、
    前記撹拌ブレードは、前記回転軸の軸方向に所定間隔をおいて複数設けられ、
    該各撹拌ブレードは、前記回転軸からの前記伸長方向の距離領域によってそれぞれ前記ブレード面の傾斜形態が異なる部分傾斜部に分けられ、且つ隣合う部分傾斜部では互いに前記回転面に対する傾斜方向が逆方向に設定されていることを特徴とする流動体の撹拌装置。
  2. 前記各撹拌ブレードの部分傾斜部は、
    前記回転軸からの前記伸長方向の所定距離までは、該撹拌ブレードの回転により前記ブレード面が前記流動体を前記流動体収容器内で左方又は右方に移動させる方向に傾斜された第1部分傾斜部であり、該第1部分傾斜部より先端側の領域は、前記回転により前記流動体が右方又は左方の移動させる方向に傾斜された第2部分傾斜部とされたことを特徴とする請求項1に記載の流動体の撹拌装置。
  3. 前記第1部分傾斜部の伸長方向長さL1は、前記撹拌部ブレードの全長をLとして、L1=L/√2であることを特徴とする請求項2に記載の流動体の撹拌装置。
  4. 前記各撹拌ブレードの前記回転軸から最も離間している前記部分傾斜部の先端部には、回転方向に対して所定の角度が付された先端フィンが設けられたことを特徴とする請求項1に記載の流動体の撹拌装置。
  5. 前記第1部分傾斜部と前記第2部分傾斜部とは、前記回転軸と同軸方向に伸長し、前記回転軸と共に回転する円筒状の仕切り整流部材にて仕切られたことを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の流動体の撹拌装置。
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