JP2023174360A - 災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム - Google Patents

災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム Download PDF

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Abstract

【課題】短期に且つ安価に設置可能な災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムを提供することを目的とする。【解決手段】汚水槽と、汚水の吸込及び吐出を行う汚水ポンプと、汚水ポンプから吐出された汚水を外部に送水する圧送管と、を備えたマンホールポンプ場において用いられる災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムであって、汚水槽の外部に設置される予備ポンプと、予備ポンプから汚水槽内に垂設され、汚水槽内の汚水を吸込むための吸込ホースと、予備ポンプから汚水槽内に垂設され、吸込まれた汚水を吐出するための吐出ホースと、圧送管に予め設置され、吐出ホースを連通可能に接続する接続部を有する配管ユニットと、を備え、予備ポンプは、汚水ポンプが停止した場合に設置され、吸込ホースを介して汚水槽内の汚水を吸込み、吐出ホース及び配管ユニットを介して圧送管に汚水を吐出する。【選択図】図3

Description

本発明は、災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムに関する。
従来、下水道等の中継地点に設置されるマンホール形式ポンプ場(以下、単に「マンホールポンプ場」と称する)が知られている。マンホールポンプ場とは、マンホールの中にポンプを設置した簡易な中継ポンプ場である。このようなマンホールポンプ場に関し、これまで各種発明がなされてきた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、事故、故障等の理由によりポンプが停止した場合のマンホールポンプ場の復旧を迅速に行うべく、マンホール内の圧送管、マンホール外部に別途仮設する予備ポンプ、マンホールからの吸込管及び圧送管への吐出ホースで構成する災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム(以下、単に「バックアップシステム」とも称する)に係る技術が開示されている。
特開2016-75102号公報
ところで、一般にマンホールポンプ場は、現場毎に配管形状等が異なるものである。そのため、所定のマンホールポンプ場にバックアップシステムを導入しようとすると、各現場の配管形状等に応じて測量、設計及び工場制作を経ることから、バックアップシステムの導入・構築に相応の期間が必要になると共に相応の費用が必要であった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、短期に且つ安価に設置可能な災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムは、汚水槽と、前記汚水槽に設置され、汚水の吸込及び吐出を行う汚水ポンプと、前記汚水ポンプから吐出された汚水を外部に送水する圧送管と、を備えたマンホールポンプ場において用いられる災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムであって、前記汚水槽の外部に設置される予備ポンプと、前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記汚水槽内の汚水を吸込むための吸込ホースと、前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記吸込まれた汚水を吐出するための吐出ホースと、前記圧送管に予め設置され、前記吐出ホースを連通可能に接続する接続部を有する配管ユニットと、を備え、前記予備ポンプは、前記汚水ポンプが停止した場合に設置され、前記吸込ホースを介して前記汚水槽内の汚水を吸込み、前記吐出ホース及び前記配管ユニットを介して前記圧送管に前記汚水を吐出することを特徴とする。
また上記の目的を達成するために、前記配管ユニットにはフランジ部が設けられており、前記配管ユニットは、当該フランジ部と前記圧送管の端部に設けられたメクラフランジとを取り換えることで前記圧送管に予め取付けられることを特徴とする。
また上記の目的を達成するために、前記配管ユニットは、前記圧送管が備える水平部及び当該水平部に連結された直管部に代替可能な形状に構成されており、前記圧送管の直管部に設けられるメカニカルジョイントにおいて、当該配管ユニットと前記圧送管の水平部とを取り換えることで前記圧送管の直管部に取付けられることを特徴とする。
また上記の目的を達成するために、前記配管ユニットは、前記圧送管が備える水平部、前記水平部の下方に取り付けられた仕切弁、及び前記仕切弁の下方に取り付けられた逆止弁に代替可能な形状に構成されており、前記水平部に連結された前記圧送管の直管部には第一のメカニカルジョイントが設けられ、前記汚水ポンプに接続され鉛直方向に配設される立上り管には第二のメカニカルジョイントが設けられ、前記第一のメカニカルジョイントにおいて、前記配管ユニットは前記直管部に接続され、前記第二のメカニカルジョイントにおいて、前記配管ユニットは前記立上り管に接続されることを特徴とする。
また上記の目的を達成するために、本発明に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムは、汚水槽と、前記汚水槽に設置され、汚水の吸込及び吐出を行う汚水ポンプと、前記汚水ポンプから吐出された汚水を外部に送水する圧送管と、を備えたマンホールポンプ場において用いられる災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムであって、前記汚水槽の外部に設置される予備ポンプと、前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記汚水槽内の汚水を吸込むための吸込ホースと、前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記吸込まれた汚水を吐出するための吐出ホースと、当該災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムの導入時に前記圧送管に設置され、前記吐出ホースを連通可能に接続する接続部を有する配管ユニットと、を備え、前記配管ユニットは、前記圧送管が備える水平部の上面に溶接により取り付けられ、前記水平部との間で流体が通流可能に穿孔されるフランジ短管と、前記フランジ短管の上部に接続される仕切弁と、前記仕切弁の上部に接続され、前記接続部を有するバルブとを有することを特徴とする。
本発明によれば、短期に且つ安価に設置可能な災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムを提供することができる。
従来のマンホールポンプ場の全体構成例を示す図である。 本実施形態に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムを上面から見た図である。 本実施形態に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムに係る構成例を示す図である。 図3の枠Cの拡大図である。 本実施形態に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムに係る第一変形例を示す図である。 本実施形態に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムに係る第二変形例を示す図である。 本実施形態に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムに係る第三変形例を示す図である。 第三変形例に係るマンホールポンプ場バックアップシステムの製造工程を示すフローチャートである。 図8のステップS1を説明する図である。 図8のステップS2を説明する図である。 図8のステップS3を説明する図である。 図8のステップS4を説明する図である。 図8のステップS5を説明する図である。 図8のステップS6を説明する図である。 図8のステップS7を説明する図である。 図8のステップS8を説明する図である。 図8のステップS9を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の実施形態の説明に先立ち、まず、従来のマンホールポンプ場について説明する。
[従来のマンホールポンプ場]
図1は、従来のマンホールポンプ場の全体構成例を示す図である。図1では、マンホールポンプ場100の地中断面図を示している。
図1に示す従来のマンホールポンプ場100は、汚水槽(マンホール井)61、汚水ポンプ62、流入管63、圧送管64、立上り管65、逆止弁66、仕切弁67等から構成される。汚水ポンプ62を駆動するための電源等については図示を省略している。このマンホールポンプ場100は、下水管や配水管の中継地点に設置されるものである。
図1に示す従来のマンホールポンプ場100では、流入管63を介して排水・下水が汚水槽61内に流入し、汚水ポンプ62が汚水槽61内の排水・下水を吸込む。汚水ポンプ62によって吸込まれた下水は、鉛直方向に伸びる立上り管65、逆流防止用の逆止弁66、流体を遮断する際等に用いられる仕切弁67を通流して圧送管64に送水される。
[災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムの構成例]
図2は、本実施形態に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムを上面から見た図である。図3は、本実施形態に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムに係る構成例を示す図である。
図3では、図2のマンホールポンプ場10の地中断面図(A-Aにおける断面図)を示している。
図2~図3に示すマンホールポンプ場10は、吸込ホース1、エンジンポンプ2、ソーラーパネル2a、ソーラーバッテリー2b、制御回路2c、吐出ホース3、配管ユニット4、圧送管5、電極棒6、汚水槽(マンホール井)7、汚水ポンプ8、流入管9等から構成される。このマンホールポンプ場10は、下水管や配水管の中継地点に設置されるものである。
図2に示す各構成要素のうち、特に吸込ホース1、エンジンポンプ2、ソーラーパネル2a、ソーラーバッテリー2b、制御回路2c、吐出ホース3、配管ユニット4、電極棒6を総称する場合、災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム20(以下、単に「バックアップシステム20」ともいう)と称する。バックアップシステム20は、マンホールポンプ場10が災害や故障等により停止している間、仮復旧を迅速に行うことを可能にするためのシステムである。以下、各構成要素について説明する。
吸込ホース1は、一端側がエンジンポンプ2に接続されるとともに、他端側が汚水槽7内に垂設され、汚水槽7内の汚水ポンプ8付近の汚水を吸込む(吸引する)ための中空の管体である。
エンジンポンプ2は、汚水ポンプ8が停止した場合に仮復旧用に外部に仮設される汚水用の予備ポンプであり、汚水槽7の地表開口部近傍の地面に設置される。このエンジンポンプ2は、吸込ホース1を介して汚水槽7内の汚水を吸込み、吐出ホース3を介して、吸込まれた汚水を圧送管5に吐出するエンジン内蔵式のポンプである。エンジン内蔵式のポンプであるため、災害時等に電力供給が遮断されることで稼働の可否を左右されない利点がある。なお、エンジンポンプ2の代わりに、他の例えばモーター式のポンプ等を予備ポンプとしても良い。
このエンジンポンプ2は、太陽光で発電を行うソーラーパネル2aと、ソーラーパネル2aによって発電された電力を蓄電可能なソーラーバッテリー2bとが設けられ、エンジンポンプ2は、ソーラーバッテリー2bに蓄えられた電力に基づいて駆動する。これにより、エンジンポンプ2のエンジン点火用の電力が不足しないように発電と充電を行うことが可能である。
またエンジンポンプ2は、エンジンポンプ2のオン・オフを切り替える制御回路2cを備えており、この制御回路2cは、後述する電極棒6から発せられる導通信号に基づいてエンジンポンプ2のオン・オフを切り替える制御を行う。
吐出ホース3は、一端側がエンジンポンプ2に接続され、他端側が汚水槽7内に垂設されるとともに配管ユニット4に連結され、吸込ホース1で吸込まれた汚水を、配管ユニット4を介して圧送管5に吐出するための中空の管体である。
配管ユニット4は、圧送管5に予め取付け及び取外し可能に設置され、上端には吐出ホース3を連通可能に接続する接続部41を有する。この配管ユニット4は、予め工場等において製作されるものである。この配管ユニット4の下方側部には、配管継手であるフランジ部42が設けられる。
圧送管5は、流入管9より高い位置に設けられ、汚水ポンプ8又はエンジンポンプ2によって圧力を高められた排水・下水を送水するための中空の管体であり、逆T字状の水平部51と、水平部51に連結される直管状の直管部52とを有する。
水平部51は、汚水ポンプ8によって圧力を高められた排水・下水を流入する部分であり、具体的には鉛直方向に伸びて汚水ポンプ8により吐出された汚水を鉛直上方に通流する立上り管71、逆流防止用の逆止弁72、流体を遮断する際等に用いられる逆止弁73を通流してきた排水・下水を流入する。この水平部51に流入してきた流体は直管部52に送水される。
このような水平部51の図中左端部にはメクラフランジ53、すなわち圧送管5の端部で流体の流れを止め、閉止するためのいわゆる閉止フランジが設けられている。このメクラフランジ53が配管ユニット4に設けられたフランジ部42と取り換えられることで、配管ユニット4は圧送管5に短時間で接続可能となる。
なお、この圧送管5は、図1の圧送管64と同様のものであるが、端部に配管ユニット4が取付けられる点で図1の圧送管64と異なる。
電極棒6は、吸込ホース1に固定され、汚水槽7内の水位を検知する水位検知手段である。この電極棒6は汚水の水面を検知すると導通信号を発し、エンジンポンプ2内の制御回路2cにオン・オフを指示して制御を行う。この電極棒6が水面の検知を開始するための起動スイッチ(不図示)が押下されると、本バックアップシステム20の動作は開始する。
この電極棒6は、流入管9の直下部に配置される上側電極棒6aと、吸込ホース1の端部より少し上方の位置に設置される下側電極棒6bとを含み、いずれも吸込ホース1に固定される。
上側電極棒6aにより水面が検知されると、エンジンポンプ2は起動する。一方、下側電極棒6bにより水面が検知されると、エンジンポンプ2は停止する。すなわち、上側電極棒6a、下側電極棒6bは、それぞれエンジンポンプ2の起動水位、停止水位を検知するものと言い換えることができる。
なお、エンジンポンプ2の起動水位と停止水位の検知をフロート式の検知器で行うと、きょう雑物がフロートに絡まることで動作不良が生じて制御不能の原因となることから、電極棒6で水位検知を行い、電極棒6を吸込ホース1に固定することで稼働中のトラブルを低減させる利点がある。
汚水ポンプ8は、汚水槽7内に設置され、汚水槽7内の汚水の吸込及び吐出を行う、電動機とポンプとが一体化して構成された2台のポンプである。この汚水ポンプ8の電動機を駆動するための電源等については図2において図示を省略している。
流入管9は、汚水槽7内の鉛直方向中間よりやや上の位置に設けられ、上流から流れてきた排水・下水を汚水槽7内に流入させる中空の管体である。
以上に示す構成により、本実施形態に係るマンホールポンプ場10では、吸込ホース1、エンジンポンプ2(ソーラーバッテリー2b付)、吐出ホース3、配管ユニット4及び電極棒6からなるバックアップシステム20の設備を追加している。
また、本実施形態に係るマンホールポンプ場10では、従来の圧送管64(図1参照)に代えて、圧送管5の端部にあるメクラフランジ53を配管ユニット4に設けられたフランジ部42と取り換えている。すなわち圧送管5に配管ユニット4を接続している。これにより、圧送管5がエンジンポンプ2により圧縮されて吐出ホース3を通流してきた汚水を受け入れることが可能となる。配管ユニット4と吐出ホース3との接続態様については、図4を用いて後述する。
このように、予め工場等において製作された配管ユニット4を、バックアップシステム20全体の導入前にマンホールポンプ場10に設置している。これにより、現場毎に配管形状等が異なるマンホールポンプ場10であっても、共通の配管ユニット4を使用することで、マンホールポンプ場10が災害や故障等により停止している間、短期に且つ安価にバックアップシステム20を導入して仮復旧を迅速に行うことを可能にしている。このような配管ユニット4を規格品とすることも可能である。
また、当該マンホールポンプ場10のポンプ場としての機能を確保することができ、下水管路内における下水の滞留による地上部への溢水を防ぐことができる。また、下水が管路内に停滞することでし渣や汚泥が管路内に沈積して下水管が閉塞し易くなるといった二次的な被害の発生を防ぐことができる。さらに、簡便に当該マンホールポンプ場10の機能を復旧させることができることにより、バキューム車による輸送や大掛かりなバイパスによる圧送を行うことで工事費が多大に発生することを防ぐことができる。
なお、上記説明において、エンジンポンプ2は、マンホールポンプ場10の災害時等における電力供給断絶時における仮復旧のための仮設の汚水ポンプであり、吸込ホース1、吐出ホース3及び配管ユニット4は仮復旧のための配管であると言い換えることができる。
[吐出ホースと連結管の接続構造例]
図4は、図3の枠Cの拡大図である。図4では、吐出ホース3と配管ユニット4との接続構造の一例を示している。
図4に示すように、配管ユニット4の管頂部には、吐出ホース3を連通可能に接続するための接続部41が形成されており、吐出ホース3の端部に形成されたワンタッチジョイント31と接続部41とは簡易に脱着可能に構成されている。これにより、マンホールポンプ場10が停止した際には、ワンタッチジョイント31と接続部41とは迅速にカップリング方式で接続される。
以上に示す構成により、本実施形態に係るバックアップシステム20によれば、地震時や不慮の故障によりマンホールポンプ場10が停止した場合に、エンジンポンプ2や配管ユニット4等を用いて、緊急時に対応し、即時に供用開始が可能になる。
[災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムの第一変形例]
図5は、本実施形態に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムに係る第一変形例を示す図である。
前述した実施形態(図3参照)では、予め製作された配管ユニット4を圧送管5の端部に設置する形態について説明した。本第一変形例では、前述の実施形態と異なり、予め製作された配管ユニット4Aを圧送管5の水平部51と取り換えて設置する形態について説明する。
なお、図5では、配管ユニット4A並びに圧送管5の周辺を示しており、図3に示した吸込ホース1、エンジンポンプ2、ソーラーパネル2a、ソーラーバッテリー2b、制御回路2c、吐出ホース3、電極棒6の各々については図3に示す構成と同様であるとして図示を省略している。また、以下の説明において前述と同様の構成要素については同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
図5に示すマンホールポンプ場10Aは、配管ユニット4A、圧送管5等を有し、下水管や配水管の中継地点に設置されるものである。
配管ユニット4Aは、圧送管5に予め取付け及び取外し可能に設置され、上端には吐出ホース3(図3参照)を連通可能に接続する接続部41Aを有する。この接続部41Aは、前述の接続部41と同様に吐出ホース3に接続される(図4参照)。
また配管ユニット4Aは、上端に接続部41Aを備え上下に伸びる鉛直直管部42Aと、水平部43Aと、水平部43Aの側方に連結された水平直管部44Aを有する。特に水平部43Aは、取り換え対象の圧送管5の水平部51と同様の形状であって逆T字状に構成される。このような配管ユニット4Aは、予め工場等において製作されるものであり、圧送管5の水平部51及び直管部52の一部と代替可能な形状に構成されている。
圧送管5の直管部52にはメカニカルジョイント11が設けられる。このメカニカルジョイント11において、配管ユニット4Aの水平直管部44Aは圧送管5の直管部52に接続される。具体的には、図4にて上述した態様と同様のカップリング方式で脱着可能に接続される。これにより、配管ユニット4Aの水平部43Aと圧送管5の水平部51とは取り換えられる。なお、配管ユニット4Aの下端部は仕切弁73に取り付けられる。
本第一変形例に係るマンホールポンプ場10Aでは、従来の圧送管64(図1参照)に代えて、圧送管5の水平部51を配管ユニット4Aの水平部43Aと取り換えている。すなわち圧送管5に配管ユニット4Aを接続している。これにより、圧送管5がエンジンポンプ2により圧縮されて吐出ホース3を通流してきた汚水を受け入れることが可能となる。
また、予め工場等において製作された配管ユニット4Aを、バックアップシステム全体の導入前にマンホールポンプ場10Aに設置している。これにより、現場毎に配管形状等が異なるマンホールポンプ場10Aであっても、共通の配管ユニット4Aを使用することで、マンホールポンプ場10Aが災害や故障等により停止している間、短期に且つ安価にバックアップシステムを導入して仮復旧を迅速に行うことを可能にしている。このような配管ユニット4Aを規格品とすることも可能である。
なお、配管ユニット4Aの水平部43Aの形状は、圧送管5の水平部51と取り換えて取付可能な形状であれば、全く同一の形状でなくても良い。
[災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムの第二変形例]
図6は、本実施形態に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムに係る第二変形例を示す図である。
本第二変形例では、前述の第一変形例に係る配管ユニット4Aと異なり、更に逆止弁45B及び仕切弁46Bが予め設けられて製作された配管ユニット4Bを、圧送管5の水平部51、逆止弁72及び仕切弁73に取り換えて設置する形態について説明する。
なお、図6では、配管ユニット4B並びに圧送管5の周辺を示しており、図3に示した吸込ホース1、エンジンポンプ2、ソーラーパネル2a、ソーラーバッテリー2b、制御回路2c、吐出ホース3、電極棒6の各々については図3に示す構成と同様であるとして図示を省略している。また、以下の説明において前述と同様の構成要素については同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
図6に示すマンホールポンプ場10Bは、配管ユニット4B、圧送管5等を有し、下水管や配水管の中継地点に設置されるものである。
配管ユニット4Bは、圧送管5に予め取付け及び取外し可能に設置され、上端には吐出ホース3(図3参照)を連通可能に接続する接続部41Bを有する。この接続部41Bは、前述の接続部41と同様に吐出ホース3に接続される(図4参照)。
また配管ユニット4Bは、上端に接続部41Bを備え上下に伸びる鉛直直管部42Bと、水平部43Bと、水平部43Bの側方に伸びる水平直管部44Bと、水平部43Bの下方に取り付けられる一対の仕切弁46Bと、各々の仕切弁46Bの下方に取り付けられる逆止弁45Bと、逆止弁45Bの下方に設けられる立上り管部47Bとを有する。このような配管ユニット4Bは、予め工場等において製作されるものである。
圧送管5の直管部52には、第二変形例と同様にメカニカルジョイント(第一のメカニカルジョイント)11が設けられている。更に立上り管71には、メカニカルジョイント(第二のメカニカルジョイント)12が設けられている。
メカニカルジョイント11において、配管ユニット4Bの水平直管部44Bは圧送管5の直管部52に接続される。また、メカニカルジョイント12において、配管ユニット4Bの立上り管部47Bは立上り管71に接続される。具体的には、いずれも図4にて上述した態様と同様のカップリング方式で脱着可能に接続される。これにより、配管ユニット4Bの水平部43Bと圧送管5の水平部51とが取り換えられ、配管ユニット4Bの仕切弁46B及び逆止弁45Bと、仕切弁73及び逆止弁72とが取り換えられる。
本第二変形例に係るマンホールポンプ場10Bでは、従来の圧送管64(図1参照)に代えて、圧送管5の水平部51、仕切弁73及び逆止弁72を、配管ユニット4Bの水平部43B、仕切弁46B及び逆止弁45Bと取り換えている。すなわち圧送管5及び立上り管71に配管ユニット4Bを接続している。これにより、圧送管5がエンジンポンプ2により圧縮されて吐出ホース3を通流してきた汚水を受け入れることが可能となる。
また、予め工場等において製作された配管ユニット4Bを、バックアップシステム全体の導入前にマンホールポンプ場10Bに設置している。これにより、現場毎に配管形状等が異なるマンホールポンプ場10Bであっても、共通の配管ユニット4Bを使用することで、マンホールポンプ場10Bが災害や故障等により停止している間、短期に且つ安価にバックアップシステムを導入して仮復旧を迅速に行うことを可能にしている。このような配管ユニット4Bを規格品とすることも可能である。
なお、配管ユニット4Bを構成する各構成要素の形状は、圧送管5の水平部51、仕切弁73及び逆止弁72と取り換えて取付可能な形状であれば、全く同一の形状でなくても良い。
[災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムの第三変形例]
図7は、本実施形態に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムに係る第三変形例を示す図である。図8は、第三変形例に係るマンホールポンプ場バックアップシステムの製造工程を示すフローチャートである。図9~図17は、それぞれ図8のステップS1~S9を説明する図である。
図9~図17では、圧送管5の水平部51の周辺を拡大して示している。
前述した実施形態、第一変形例及び第二変形例(図3、図5、図6参照)では、バックアップシステムを導入する前段階において、配管ユニット4、4A、4Bを圧送管5に設置する形態について説明した。本第三変形例では、バックアップシステムを導入するその段階において、配管ユニット4Cを圧送管5に設置する形態について説明する。
なお、図7では、配管ユニット4Cを設置後の配管ユニット4C並びに圧送管5の周辺を示しており、図3に示した吸込ホース1、エンジンポンプ2、ソーラーパネル2a、ソーラーバッテリー2b、制御回路2c、吐出ホース3、電極棒6の各々については図3に示す構成と同様であるとして図示を省略している。また、以下の説明において前述と同様の構成要素については同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
図7に示すマンホールポンプ場10Cは、配管ユニット4C、圧送管5等を有し、下水管や配水管の中継地点に設置されるものである。特に配管ユニット4Cは、図8に示す工法の各工程を経て圧送管5の水平部51に設置される。以下、図8に示す各ステップを図9~図17を適宜参照しながら説明する。
まずステップS1において、圧送管5の水平部51の上面に、フランジ短管81を溶接により取り付ける(S1、図9参照)。ここでいうフランジ短管81とは、上下方向に貫通するフランジ部81a付きの短管である。後述する仕切弁83を取り付けるための配管である。
次にステップS2に進み、ステップS1で取り付けたフランジ短管81からの漏れ確認を行う(S2、図10参照)。ステップS2では、水圧テストポンプ82のホース端部に取り付けられたフランジ部82aをフランジ部81aに接続させ、フランジ短管81の内部に所定圧力(例えば1.75MPa)を所定時間(例えば10分間)かけることにより、フランジ短管81内部からの空気の漏れを確認する。
続いてステップS3に進み、ステップS1で取り付けたフランジ短管81のフランジ部81aに、仕切弁83を取り付ける(S3、図11参照)。ステップS3では、フランジ部81aとフランジ部82aとの接続を切り離し、開状態の仕切弁83を取り付ける。この仕切弁83は、下方のフランジ短管81と、後述する工程にて接続される上方の配管ユニット4Cとの間の流体の通流を制御するための弁であり、上下方向に設けられた貫通孔の開閉を切り替えることで流体の通流を制御する。なお、ステップS3では、仕切弁83の代わりに例えばボール弁を取り付けても良い。
続いてステップS4に進み、ステップS3で取り付けた仕切弁83の上部に両フランジ短管84を取り付ける(S4、図12参照)。ここでいう両フランジ短管84とは、上下方向に貫通し、上下端にフランジ部84a、84bが設けられた短管である。
この両フランジ短管84は、逆流防止のための治具である。特にフランジ部84aはメクラフランジであり、このフランジ部84aには、後述するステップS6においてドリル引き抜き時の漏水防止のためにメカニカルシールが配設される。
続いてステップS5に進み、ステップS4で取り付けた両フランジ短管84の上方から、ホールカッター85を仕切弁83及びフランジ短管81に挿入し、圧送管5の水平部51を穿孔する(S5、図13参照)。すなわち、水平部51の上面を貫通させる。ホールカッター85は、ストッパー85b付きのドリル85aを有し、電気ドリルに取り付けられて圧送管5の水平部51を穿孔する機器である。
続いてステップS6に進み、ステップS5で挿入したホールカッター85を引抜く(S6、図14参照)。具体的には、両フランジ短管84の位置まで引抜くとともに、両フランジ短管84まで引抜いたときに仕切弁83を閉める。これにより、マンホールポンプ場10Cを稼働させた状態で施工は完了する。
続いてステップS7に進み、ステップS4で取り付けた両フランジ短管84を取り外す(S7、図15参照)。続いてステップS8に進み、ステップS3で取り付けた仕切弁83の上部にバルブ86を取り付ける(S8、図16参照)。ここでいうバルブ86とは、吐出ホース3(図3参照)を連通可能に接続する接続部86aを有する機器である。
続いてステップS9に進み、仕切弁83を開く(S9、図17参照)。これにより、圧送管5がエンジンポンプ2により圧縮されて吐出ホース3を通流してきた汚水を受け入れることが可能となる。
図17に示すように、配管ユニット4Cは、フランジ短管82、仕切弁83及びバルブ86を有する構成であり、圧送管5に固設されるものである。この配管ユニット4Cは、上端には吐出ホース3(図3参照)を連通可能に接続する接続部86aを有する。この配管ユニット4Cを構成する各構成要素は、予め工場等において製作されたものである。接続部86aは、前述の接続部41と同様に吐出ホース3に接続される(図4参照)。
本第三変形例に係るマンホールポンプ場10Bでは、従来の圧送管64(図1参照)に代えて、バックアップシステム導入する際に圧送管5に配管ユニット4Cを設置している。これにより、現場毎に配管形状等が異なるマンホールポンプ場10Cであっても、共通の配管ユニット4Cを使用することで、マンホールポンプ場10Cが災害や故障等により停止している間、短期に且つ安価にバックアップシステムを導入して仮復旧を迅速に行うことを可能にしている。
また、上記の実施形態、第一変形例、第二変形例に加え、以下の利点を奏する。その利点とは、マンホールポンプ場10Cの稼働を停止させることなく稼働させた状態で、圧送管5に配管ユニット4Cを設置することができることである。これにより、マンホールポンプ場10Cが実稼働中であっても、バックアップシステムを構築することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものであり、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1 吸込ホース
2 エンジンポンプ(予備ポンプ)
3 吐出ホース
4、4A、4B、4C 配管ユニット
5 圧送管
7 汚水槽
8 汚水ポンプ
10、10A、10B、10C マンホールポンプ場
11 メカニカルジョイント(第一のメカニカルジョイント)
12 メカニカルジョイント(第二のメカニカルジョイント)
20 災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム
41、41A、41B、86a 接続部
42 フランジ部
51 水平部
52 直管部
53 メクラフランジ
71 立上り管
72 仕切弁
73 逆止弁
82 フランジ短管
83 仕切弁
86 バルブ
上記の目的を達成するために、本発明に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムは、汚水槽と、前記汚水槽に設置され、汚水の吸込及び吐出を行う汚水ポンプと、前記汚水ポンプから吐出された汚水を外部に送水する圧送管と、を備えたマンホールポンプ場において用いられる災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムであって、前記汚水槽の外部に設置される予備ポンプと、前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記汚水槽内の汚水を吸込むための吸込ホースと、前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記吸込まれた汚水を吐出するための吐出ホースと、前記圧送管に予め設置され、前記吐出ホースを連通可能に接続する接続部を有する配管ユニットと、を備え、前記配管ユニットは、前記圧送管が備える水平部及び当該水平部に連結された直管部に代替可能な形状に構成されており、前記圧送管の直管部に設けられるメカニカルジョイントにおいて、当該配管ユニットを前記圧送管の水平部と取り換えて設置することで前記圧送管の直管部に取付けられ、前記予備ポンプは、前記汚水ポンプが停止した場合に設置され、前記吸込ホースを介して前記汚水槽内の汚水を吸込み、前記吐出ホース及び前記配管ユニットを介して前記圧送管に前記汚水を吐出することを特徴とする。
また上記の目的を達成するために、本発明に係る災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムは、汚水槽と、前記汚水槽に設置され、汚水の吸込及び吐出を行う汚水ポンプと、前記汚水ポンプから吐出された汚水を外部に送水する圧送管と、を備えたマンホールポンプ場において用いられる災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムであって、前記汚水槽の外部に設置される予備ポンプと、前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記汚水槽内の汚水を吸込むための吸込ホースと、前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記吸込まれた汚水を吐出するための吐出ホースと、前記圧送管に予め設置され、前記吐出ホースを連通可能に接続する接続部を有する配管ユニットと、を備え、前記配管ユニットは、前記圧送管が備える水平部、前記水平部の下方に取り付けられた仕切弁、及び前記仕切弁の下方に取り付けられた逆止弁に代替可能な形状に構成されており、前記水平部に連結された前記圧送管の直管部には第一のメカニカルジョイントが設けられ、前記汚水ポンプに接続され鉛直方向に配設される立上り管には第二のメカニカルジョイントが設けられ、前記配管ユニットを前記圧送管の水平部、逆止弁及び仕切弁と取り換えて設置することで、前記第一のメカニカルジョイントにおいて前記配管ユニットは前記直管部に接続され、前記第二のメカニカルジョイントにおいて前記配管ユニットは前記立上り管に接続され、前記予備ポンプは、前記汚水ポンプが停止した場合に設置され、前記吸込ホースを介して前記汚水槽内の汚水を吸込み、前記吐出ホース及び前記配管ユニットを介して前記圧送管に前記汚水を吐出することを特徴とする

Claims (5)

  1. 汚水槽と、前記汚水槽に設置され、汚水の吸込及び吐出を行う汚水ポンプと、前記汚水ポンプから吐出された汚水を外部に送水する圧送管と、を備えたマンホールポンプ場において用いられる災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムであって、
    前記汚水槽の外部に設置される予備ポンプと、
    前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記汚水槽内の汚水を吸込むための吸込ホースと、
    前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記吸込まれた汚水を吐出するための吐出ホースと、
    前記圧送管に予め設置され、前記吐出ホースを連通可能に接続する接続部を有する配管ユニットと、を備え、
    前記予備ポンプは、前記汚水ポンプが停止した場合に設置され、前記吸込ホースを介して前記汚水槽内の汚水を吸込み、前記吐出ホース及び前記配管ユニットを介して前記圧送管に前記汚水を吐出することを特徴とする災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム。
  2. 前記配管ユニットにはフランジ部が設けられており、
    前記配管ユニットは、当該フランジ部と前記圧送管の端部に設けられたメクラフランジとを取り換えることで前記圧送管に予め取付けられることを特徴とする請求項に記載の災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム。
  3. 前記配管ユニットは、前記圧送管が備える水平部及び当該水平部に連結された直管部に代替可能な形状に構成されており、
    前記圧送管の直管部に設けられるメカニカルジョイントにおいて、当該配管ユニットと前記圧送管の水平部とを取り換えることで前記圧送管の直管部に取付けられることを特徴とする請求項1に記載の災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム。
  4. 前記配管ユニットは、前記圧送管が備える水平部、前記水平部の下方に取り付けられた仕切弁、及び前記仕切弁の下方に取り付けられた逆止弁に代替可能な形状に構成されており、
    前記水平部に連結された前記圧送管の直管部には第一のメカニカルジョイントが設けられ、前記汚水ポンプに接続され鉛直方向に配設される立上り管には第二のメカニカルジョイントが設けられ、
    前記第一のメカニカルジョイントにおいて、前記配管ユニットは前記直管部に接続され、前記第二のメカニカルジョイントにおいて、前記配管ユニットは前記立上り管に接続されることを特徴とする請求項1に記載の災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム。
  5. 汚水槽と、前記汚水槽に設置され、汚水の吸込及び吐出を行う汚水ポンプと、前記汚水ポンプから吐出された汚水を外部に送水する圧送管と、を備えたマンホールポンプ場において用いられる災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムであって、
    前記汚水槽の外部に設置される予備ポンプと、
    前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記汚水槽内の汚水を吸込むための吸込ホースと、
    前記予備ポンプから前記汚水槽内に垂設され、前記吸込まれた汚水を吐出するための吐出ホースと、
    当該災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステムの導入時に前記圧送管に設置され、前記吐出ホースを連通可能に接続する接続部を有する配管ユニットと、を備え、
    前記配管ユニットは、前記圧送管が備える水平部の上面に溶接により取り付けられ、前記水平部との間で流体が通流可能に穿孔されるフランジ短管と、前記フランジ短管の上部に接続される仕切弁と、前記仕切弁の上部に接続され、前記接続部を有するバルブとを有することを特徴とする災害対応型マンホールポンプ場バックアップシステム。
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