JP2014163202A - サイフォン式排水システム - Google Patents

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Abstract

【課題】地震、降雨などにより発生した天然ダムの上流側の貯水池に貯留される貯水を、その下流側の低地にサイフォン作用により、確実に、迅速に排水して災害事故の発生を未然に防止するようにした。
【解決手段】 天然ダム1の頂部に排水制御ユニットU1を、貯水池2に吸入部ユニットU2を、低地2に排水部ユニットU3をそれぞれ配置し、排水制御ユニットU1を介して吸入部ユニットU2と排水部ユニットU3間を接続ホースHで接続し、排水制御ユニットU1の制御によりサイフォン作用を成立させ、貯水池2の貯水を低地3に排水する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地震、降雨などにより発生した天然ダム(河道閉塞)の上流側に生成される貯水池(湛水部)に貯留される貯水を、その下流側の低地にサイフォン作用により排水するようにした、新規なサイフォン式排水システムに関する。
地震、降雨などに起因した大規模な土砂の崩落により天然ダム(河道閉塞)が発生した場合に、その天然ダムの上流側に生成される貯水池(貯水池)の水位が異常に上昇して天然ダムの堰から水が溢れ始めると、その堰の土砂が一気に決壊して、崩落した土砂が土石流となってその下流側の低地に流れ込み、その低地にある集落を襲い、甚大な事故を生起する虞れがあり、早急に貯水池の貯水の安全な場所への排水作業を行なうことが要求される。
そこで、従来では現場に、排水ポンプ、これを稼働するための発電機などの排水設備を設置して排水作業を行なうようにしている。
ところが、天然ダムの発生地点までの進入道路が寸断されていることが想定されるため排水ポンプや発電機などは、ヘリコプターなどの空輸手段により空輸する必要があって、それらの容量、重量には自ずから限界があって、短時間での大容量の排水は、事実上困難であり、また排水ポンプを稼働させるための発電機には燃料を補給し続ける必要があり、燃料を補給し続けるための燃料の輸送に手間がかかり、また排水ポンプ内に土砂や塵埃が詰まり易く、排水の中断や排水ポンプの故障が多く、さらに、現場への輸送手段、据付作業により、搬送可能な機材の寸法や重量に制限があるため所望の排水能力を確保するのが難しいという問題があった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、従来の排水ポンプおよび発電機の使用を廃止し、現場に迅速、容易に設置が可能であり、所望の排水能力を即座に確保できるようにして、従来の問題を解決できるようにした、新規なサイフォン式排水システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、天然ダムの上流側の貯水池の貯水を、該天然ダムの下流側の低地に排水するサイフォン式排水システムであって、
前記天然ダムの頂部に設置される排水制御ユニットと、前記貯水池の水面上に浮遊し、水位を検出可能な吸入部ユニットと、前記低地に設置される、吐出弁を有する排水部ユニットと、前記排水制御ユニットに支持されて、前記吸入部ユニットと排水部ユニットとを連通する接続ホースとより構成され、
前記排水制御ユニットは、駆動源と、これにより駆動される真空ポンプと、該真空ポンプと前記接続ホースとを連通する吸込回路と、該吸込回路の満水を検知する満水検知器とを備え、
前記吸入部ユニットの水位検出により、前記駆動源を起動して前記真空ポンプを作動すると共に該真空ポンプの入口弁および前記排水部ユニットの吐出弁を閉弁し、以後、入口弁の開弁により前記貯水池の貯水の吸入を開始し、前記満水検知器の満水検知により、前記入口弁を閉弁すると共に前記吐出弁を開弁してサイフォン作用の成立後に、前記駆動源の作動を停止して前記貯水池の貯水を、前記吸入部ユニット、接続ホースおよび排水部ユニットを通して連続的に外部に排水するようにしたことを特徴としている。
上記目的達成のため、請求項2の発明は、前記請求項1のものにおいて、前記排水制御ユニットは、前記駆動源、前記真空ポンプ、前記満水検知器、前記吸込回路および各種の機器を作動制御する制御盤を収容した密閉状の筐体を備え、該筐体の外部側面に、ジョイントパイプが設けられ、該ジョイントパイプにより、前記接続ホースを支持したことを特徴としている。
上記目的達成のため、請求項3の発明は、前記請求項2のものにおいて、前記ジョイントパイプは、複数系統の接続ホースをそれぞれ支持すべく複数本よりなり、それらのジョイントパイプは、前記筐体の左右両側壁の外面にそれぞれ対称的に設けられることを特徴としている。
上記目的達成のため、請求項4の発明は、前記請求項1のものにおいて、前記排水制御ユニット、前記吸入部ユニットおよび前記排水部ユニットは、いずれもポータブル式であって、その上面に空輸手段により吊り下げ輸送するための吊下具を備えていることを特徴としている。
上記目的達成のため、請求項5の発明は、前記請求項1または4のものにおいて、前記吸入部ユニットは、フロートにより前記貯水池の貯水面上の浮遊され、またその吸込口は、メッシュ部材よりなるフィルタにより囲まれていることを特徴としている。
請求項各項の発明によれば、従来の大型で大重量の、排水ポンプや発電機を用いることなく、サイフォン作用を成立させるために必要な小型、軽量な発動発電機などの駆動源および真空ポンプを備えた排水システムにより、天然ダムの上流側の貯水をその下流側の低地に、迅速、容易かつ的確に効率良く排水することができる。
請求項2の発明によれば、前記排水制御ユニットは、ユニット化されて簡単に天然ダムの頂部に設置することができ、外部からの動力を必要とすることなく、吸入部ユニットおよび排水部ユニットを制御して自動的にサイフォン作用を成立させて、貯水池の貯水を低地へと排水することができ、また、接続ホースを排水制御ユニットにより支持して、排水制御ユニットにより素早く接続ホースに吸入作用を及ぼすことができ、サイフォン作用を迅速、確実に成立させることができる。
請求項3の発明によれば、前記ジョイントパイプは、複数系統の接続ホースをそれぞれ支持すべく複数本よりなり、それらのジョイントパイプは、前記筐体の左右両側壁の外面に対称的にそれぞれ設けたので、複数系統の接続ホースをバランスよく支持することができる。
請求項4の発明によれば、前記排水制御ユニット、前記吸入部ユニットおよび前記排水部ユニットは、いずれもポータブル式であって、その上面に空輸手段により吊り下げ輸送することができるので、現場までの進入道路が寸断されていても、難なく所定の場所に配置することができる。
請求項5の発明によれば、吸入部ユニットは、フロートにより貯水池の貯水面上の浮遊され、またその吸込口は、フィルタにより囲まれているので、粗大塵埃や流木などの異物を吸い込むことがなく、また水底の土砂を吸い込むことがなく、貯水の吸入作用を何らの支障もなく行なうことができる。
サイフォン式排水システムの全体側面図 図1の2矢視の排水制御ユニットの、一部破断平面図 図2の3矢視図 図2の4−4線に沿う断面図 図1の5矢視の吸入部ユニットの平面図 図5の6−6線に沿う断面図 図1の7矢視の排水部ユニットの平面図 図7の8−8線に沿う断面図 サイフォン式排水システムの制御ブロック図
本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて以下に具体的に説明する。
以下の説明において、排水する水の流れ方向を基準として、水の流れ方向の上流側を「前」、その下流側を「後」、水の流れ方向に対して左右を「左右」、水の流れ方向に対して上下を「上下」とする。
図1に示すように、本発明に係るサイフォン式排水システムは、地震または降雨に起因した大規模な土砂の崩落により発生した天然ダム(河道閉塞)1の頂部に設置される排水制御ユニットU1と、天然ダム1の上流側に生成された貯水池(湛水部)2に浮遊配置される吸入部ユニットU2と、天然ダム1の下流側の低地3に設置される排水部ユニットU3と、前記排水制御ユニットU1に支持されて、前記吸入部ユニットU2と前記排出部ユニットU3とを連通接続する、4系統の接続ホースH…とを備え、前記貯水池2の貯水を、サイフォン作用により前記低地3に、連続自動的に迅速、確実に排水するようにされる。
次に、図2〜4を参照して、排水制御ユニットU1の構成について説明する。
前記天然ダム1の頂部に設置される排水制御ユニットU1は、ポータブル式であって、アルミ合金により直方体状に形成される筐体10を備え、この筐体10は、筐体本体10aと、その出入口を封緘部材13を介して閉じる蓋板10bとより密閉状に形成され、その筐体10内に、後述の各種の機器が収容される。筐体10の底部には、高さ調整可能な複数のベースジャッキ11が設けられ、またその上面には、この筐体10を吊り下げケーブルにより吊り下げてヘリコプターなどの空輸手段により空中輸送するための吊下具12が設けられる。
筐体10内には、本発明に係るサイフォン式排水システムを作動制御するための種々の機器がユニット化されて収容されており、すなわち、駆動源としてのポータブル式発動発電機14、その発動発電機14の電力により駆動される真空ポンプ15、後述する吸込回路21の満水状態を検知する、満水検出センサS2を備えた満水検知器16、種々の機器を作動制御する蓄電器17付きの制御盤18が設けられ、さらに、前記真空ポンプ15の吸入口を、満水検知器16を介して接続ホースH…に連通する吸込回路21に接続される4つの常開型電磁開閉弁よりなる入口弁V1…が設けられる。また筐体10の外部適所には、サイフォン式排水システムを運転操作するメインスイッチSが設けられる。
筐体10の左右側壁の外面には、吸込側および排水側の各4本のサクションホース22…;23…よりなる、4系統の接続ホースH…が2系統ずつ対称的に支持される。
筐体10の左右両側壁の外面の前後方向に中央部には、接続ホースH…を支持する上下各一対の、合計4つの支持部材26…が左右対称的に一体に設けられる。それらの支持部材26…には、4つのジョイントパイプ25…がそれぞれ一体に支持される。図4に示すように、左右各一対のジョイントパイプ25、25は、筐体10の左右両側壁の外面に、上下方向に間隔をあけて左右対称的に設けられる。各ジョイントパイプ25は、筐体10の前後方向に沿って延びており、それらの前後開口端には、吸入側サクションホース22の下流端および排水側サクションホース23の上流端がそれぞれカムロック方式の接続金具J(従来公知)を介して取り外し可能に接続される。ジョイントパイプ25の前後開口端には、前記接続金具Jの接続雄部Jmがそれぞれ設けられ、また、吸入側サクションホース22の下流端および排水側サクションホース23の上流端には、前記接続金具Jの接続雌部Jfがそれぞれ接続される。
而して、排水制御ユニットU1の筐体10の左右側壁の外面には、吸込側および排水側の複数のサクションホース22…;23…よりなる4系統の接続ホースH…が、2系統ずつ対称的に支持されることにより、排水制御ユニットU1は、バランスよく4系統の接続ホースH…を支持することができる。
図2に示すように、4本のジョイントパイプ25…は、前記吸込回路21に接続される4つの常開型電磁開閉弁、すなわち入口弁V1…にそれぞれ連通接続されており、それらの入口弁V1…の開閉制御(前記制御盤18からの制御信号)によれば、それら4本のジョイントパイプ25…は、真空ポンプ15の吸込口に連通され、また、その連通が絶たれるようにされる。
次に、図5、6を参照して、前記吸入部ユニットU2の構成について説明する。
吸入部ユニットU2は、ポータブル式であって、ヘリコプターなどの空輸手段により吊り下げケーブルにより吊り下げ輸送されて、天然ダム1の上流側の貯水池(湛水部)2に浮遊配置されるものであって、4組の吸入単体30a…を一体に並列連結して直方体状に形成される吸入部本体30と、この吸入部本体30に連結される複数(5つ)のフロート31とより構成されている。各吸入単体30aは、アルミ合金製の骨組32の外周全面に、フィルタとして機能するメッシュ部材(金網)33を張設して構成されている。また、前記5つのフロート31…は、吸入部本体30の前面および左右側面に、それぞれ取付けられ、これらのフロート31…により吸入部ユニットU2は、貯水池2の貯水上に、略水平状態で浮遊するようにされている。4つの吸入単体30a…には、吸込管34…がそれぞれ取り付けられている。各吸込管34は、エルボ状に湾曲形成されており、その入口側は、吸入単体30a内に装入されて、その吸込口は下向き開口され、また、その出口側は、吸入単体30aの後面より後方(吸入水の流れ方向)に向けて延びており、その出口は、略水平に開口されている。4つの吸込管34…の出口に設けられる接続金具Jの接続雌部Jfには、吸入側サクションホース22の入口が、そこに設けた接続金具Jの接続雄部Jmを介して取り外し可能に接続される。
吸入部ユニットU2の吸入部本体30には、可撓性の線条35を介して水位検出センサS1が吊下連結されている。この水位検出センサS1は、吸入部ユニットU2の浮遊される貯水池2の水底に着地されて、貯水池2の水位を検出できるようにされており、その検出値は、信号線を通して前記排水制御ユニットU1の制御盤18に送信されるようにされている。そして、水位検出センサS1により予め設定した、貯水池1の水位が検出されると、後に述べるように、4系統の接続ホースH…に吸込力を作用させ、これらの接続ホースH…に4本の吸込管34を通して貯水が吸引される。
而して、4本の吸込管34の吸込口は、フィルタとして機能するメッシュ部材33により囲まれるので、粗大塵埃や流木などの異物を吸い込むことがない。また浮遊する吸入部ユニットU2は、水底の土砂を吸い込むことがない。
また、前記吸込部本体30の上面には、この吸込部本体30を吊り下げケーブルにより吊り下げてヘリコプターなどの空輸手段により空中輸送するための吊下具36が設けられる。
次に、図7〜8を参照して、前記排水部ユニットU3の構成について説明する。
この排水部ユニットU3は、ポータブル式であって、天然ダム1の下流側の低地3に設置されるものであり、FRP製の直方体の水槽40を備え、この水槽40の底部には、高さ調整可能な複数のベースジャッキ41が設けられ、また、その上面には、排水部ユニットU3を吊り下げ、ケーブルにより吊り下げてヘリコプターなどの空輸手段により空中輸送するための吊下具42が設けられる。水槽40の前面下部には、4本の入口管43…が、その左右方向に並列して固定されている。各入口管43…の入口部は、水槽40の前面から前方に延長されて、そこに、その入口管43を開閉する電磁バタフライ弁よりなる吐出弁V2…がそれぞれ設けられており、また、その入口には、排水側サクションホース23…を接続するための接続金具Jの接続雌部Jfが設けられる。また、各入口管43の出口部はエルボ状に上向きに湾曲されて、その出口が水槽40内に開口している。また、水槽40の後面上部には、5本の出口管44が、その左右方向に並列して固定されている。各出口管44の入口は、水槽40内に開口され、また、その出口は外部に開口されて、その出口にカムロック方式の接続金具Jを介して吐出管45が取り外し可能に接続される。出口管44の出口には、前記接続金具Jの接続雌部Jfが、吐出管44の接続端には、その接続金具Jの接続雄部Jmがそれぞれ設けられる。吐出管45の吐出口は、外部に開放されている。そして、水槽40内の貯水は、出口管44…および吐出管45…を通して、前記低地3の安全地域に直接放流するか、あるいは図示しない貯水槽に放流される。
4系統の接続ホースH…は、4本の可撓性の合成樹脂材よりなる、吸入側サクションホース22…および排水側サクションホース23…よりなり、それらのサクションホース22…、23…は、いずれも一定長さの複数のホース単体を、前記カムロック方式の接続金具Jを介して接続して構成されている。そして、それらのサクションホース22、23は、水面上に浮遊できるように、適宜フロートが連結される。
吸入側サクションホース22…および排水側サクションホース23…よりなる4系統の接続ホースH…は、前述したように、前記排水制御ユニットU1の4本のジョイントパイプ25…によりバランスよく支持される。
つぎに、主に図1、9を参照して、この実施態様の作用を説明する。
(1) 天然ダム1の頂部に、前記排水制御ユニットU1を設置し、また、天然ダム1の上流側の貯水池2の貯水上に、前記吸入部ユニットU2を浮遊配置し、さらに、天然ダム1の下流側の低地3に排水部ユニットU3を設置する。
このとき、吸入部ユニットU2の吸込管34の吸込口と、排水部ユニットU3の吐出管45の吐出口との高低差h(図1参照)は、サイフォン作用を成立させるために必要な水位差(たとえば4mないし8m)を確保するようにする。
排水制御ユニットU1のメインスイッチSを直接、または遠隔操作によりON作動すれば、本発明に係るサイフォン式排水システムは、自動的にシーケンス作動状態となる。
なお、吸入部ユニットU2の水位検出センサS1が水位を計測して、任意に設定された水位を検出すると、この検出信号により排水制御ユニットU1のメインスイッチSが自動的にON作動するようにしてもよい。
(2) 吸入部ユニットU2の水位検出センサS1により検出された水位検出信号は、排水制御ユニットU1の制御盤18に送られ、そこからの制御信号により、発動発電機14を起動すると共に4つの常開型電磁開閉弁、すなわち入口弁V1…および排水部ユニットU3の常開型電磁バタフライ弁、すなわち吐出弁V2を共に閉弁作動する。
(3) 発動発電機14により発電した電力により真空ポンプ15が運転されたのち、4つの入口弁V1…が開弁作動され、真空ポンプ15の吸込力は、負圧状態の吸込回路21、ジョイントパイプ25…を経て4系統の接続ホースH…に作用して、貯水池2上に浮遊する吸入部ユニットU2に吸引力を及ぼすに至り、4系統の接続ホースH…への貯水の吸入が開始され、また、吸込回路21は、そこの残留するエアが排出されて吸入水により満たされる。
このとき、吸入部ユニットU2は、フロート31…により浮遊されていることにより、水底の土砂を吸い込むことがなく、また吸込管34…の吸込口は、メッシュ部材(金網)よりなるフィルタ33…により囲まれていることにより、流木、粗大塵埃などの異物を吸い込むことがない。
(4) 吸込回路21に接続される満水検知器16の水位上昇により、満水検出センサS2がON作動されると、そのON信号は制御盤18に送られ、該制御盤18からの制御信号により、排水制御ユニットU1の4つの入口弁V1…が閉弁され、排水部ユニットU3の4つの吐出弁V2…が開弁される。これにより、接続ホースH…は、真空ポンプ15との連通が絶たれると共に吐出管45の吐出口が外部に開放されて、接続ホースH…に満たされた吸入水は、排水部ユニットU3の吐出管45の吐出口より外部に放流され、以後、サイフォン作用の成立により、貯水池2の貯水を、接続ホースHを通して低地3に連続自動的に排水することができる。そして、サイフォン作用の成立後は、発動発電機14、真空ポンプ15の作動を共に停止させる。
接続ホースH…に接続される図示しない圧力計にて、サイフォン状態の確認を行なう。
吐出管44の吐出口より外部に排出された排水は、下流側の河川などの安全地域に直接放流するか、あるいは図示しない貯水タンクに一旦貯留したのち、別の輸送手段で他所へ輸送する。
(5) 前記排水作用の継続により、貯水池2の貯水の水位が低下して、前記サイフォン作用が成立しなくなれば、前記排水作用は自動的に停止する。
(6) 降雨などにより、貯水池2の貯水の水位が再び上昇して、設定水位に達すれば、前記(2) 〜(4) の作動により排水作用を自動的に再開することができる。
以上、本発明の一実施態様について説明したが、本発明はその実施態様に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施態様が可能である。
たとえば、前記実施態様では、排水制御ユニットU1の駆動源として発動発電機14を用いた場合を説明したが、これに代えて蓄電池、その外、燃料を補給する必要のない他の駆動源を用いてもよい。
1・・・・・・天然ダム
2・・・・・・貯水池
3・・・・・・低地
10・・・・・・筐体
12・・・・・・吊下具
14・・・・・・駆動源(発動発電機)
15・・・・・・真空ポンプ
16・・・・・・満水検知器
18・・・・・・制御盤
21・・・・・・吸込回路
22・・・・・・吸入側サクションホース
23・・・・・・排水側サクションホース
25・・・・・・ジョイントパイプ
31・・・・・・フロート
33・・・・・・フィルタ(メッシュ部材、金網)
36・・・・・・吊下具
42・・・・・・吊下具
H・・・・・・・接続ホース
J・・・・・・・接続金具
S1・・・・・・水位検出センサ
S2・・・・・・満水検出センサ
U1・・・・・・排水制御ユニット
U2・・・・・・吸入部ユニット
U3・・・・・・排水部ユニット
V1・・・・・・入口弁(電磁開閉弁)
V2・・・・・・吐出弁(電磁バタフライ弁)

Claims (5)

  1. 天然ダム(1)の上流側の貯水池(2)の貯水を、該天然ダム(1)の下流側の低地(3)に排水するサイフォン式排水システムであって、
    前記天然ダム(1)の頂部に設置される排水制御ユニット(U1)と、前記貯水池(2)の水面上に浮遊し、水位を検出可能な吸入部ユニット(U2)と、前記低地(3)に設置される、吐出弁(V2)を有する排水部ユニット(U3)と、前記排水制御ユニット(U1)に支持されて、前記吸入部ユニット(U2)と排水部ユニット(U3)とを連通する接続ホース(H)とより構成され、
    前記排水制御ユニット(U1)は、駆動源(14)と、これにより駆動される真空ポンプ(15)と、該真空ポンプ(15)と前記接続ホース(H)とを連通する吸込回路(21)と、該吸込回路(21)の満水を検知する満水検知器(16)とを備え、
    前記吸入部ユニット(U2)の水位検出により、前記駆動源(14)を起動して前記真空ポンプ(15)を作動すると共に該真空ポンプ(15)の入口弁(V1)および前記排水部ユニット(U3)の吐出弁(V2)を閉弁し、以後、入口弁(V1)の開弁により前記貯水池(2)の貯水の吸入を開始し、前記満水検知器(16)の満水検知により、前記入口弁(V1)を閉弁すると共に前記吐出弁(V2)を開弁してサイフォン作用の成立後に、前記駆動源(14)の作動を停止して前記貯水池(2)の貯水を、前記吸入部ユニッ(U2)、接続ホース(H)および排水部ユニット(U3)を通して連続的に外部に排水するようにしたことを特徴とする、サイフォン式排水システム。
  2. 前記排水制御ユニット(U1)は、前記駆動源(14)、前記真空ポンプ(15)、前記満水検知器(16)、前記吸込回路(21)および各種の機器を作動制御する制御盤(18)を収容した密閉状の筐体(10)を備え、該筐体(10)の外部側面に、ジョイントパイプ(25)が設けられ、該ジョイントパイプ(25)により、前記接続ホース(H)を支持したことを特徴とする、前記請求項1に記載のサイフォン式排水システム。
  3. 前記ジョイントパイプ(25)は、複数系統の接続ホース(H)をそれぞれ支持すべく複数本よりなり、それらのジョイントパイプ(25)は、前記筐体(10)の左右両側壁の外面にそれぞれ対称的に設けられることを特徴とする、前記請求項2に記載のサイフォン式排水システム。
  4. 前記排水制御ユニット(U1)、前記吸入部ユニット(U2)および前記排水部ユニット(U3)は、いずれもポータブル式であって、その上面に空輸手段により吊り下げ輸送するための吊下具(12;36;42)を備えていることを特徴とする、前記請求項1に記載のサイフォン式排水システム。
  5. 前記吸入部ユニット(U2)は、フロート(31)により前記貯水池(2)の貯水面上の浮遊され、またその吸込口は、メッシュ部材よりなるフィルタ(33)により囲まれていることを特徴とする、前記請求項1又は4に記載のサイフォン式排水システム。
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