JP2023173931A - 血管形成術後の再狭窄抑制剤、及び血管形成術後の再狭窄抑制のために用いられるステント又はバルーン - Google Patents

血管形成術後の再狭窄抑制剤、及び血管形成術後の再狭窄抑制のために用いられるステント又はバルーン Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、血管平滑筋細胞の増殖を抑え、再狭窄、特にステント治療後の再狭窄を抑制可能な薬剤を提供することにある。【解決手段】ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物を有効成分とする血管形成術後の再狭窄の抑制剤を調製する。薬学上許容される塩がナトリウム塩であることが好ましい。また、ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物を含む薬剤層が表面にコーティングされた薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーンを作製する。【選択図】なし

Description

本発明は血管形成術後の再狭窄抑制剤や、血管形成術後の再狭窄抑制のために用いられるステント又はバルーンや、ステント又はバルーンにコーティングするためのコーティング剤に関する。
血管平滑筋細胞は、アテローム性動脈硬化症において重要な役割を果たす細胞である。本来、血管平滑筋細胞は動脈の損傷に応答して、表現型を分化型(収縮型)から脱分化型(増殖型)に変化させることにより、損傷部位を補修する役割をもつ。しかし、この血管平滑筋細胞は、増殖、遊走、および細胞外マトリックス産生を介して、動脈疾患におけるカテーテル血管形成術後の血管再狭窄に関与していることが知られている。このカテーテル血管形成術は、冠動脈、末梢動脈の狭窄の治療に頻繁に用いられている。動脈の狭窄部位を広げるためにバルーンを入れて血管を広げたのち、ステントを入れて血管を拡張する。血管の形態を保持するため、ステントはそのまま体内に留置される。この治療法において使用されてきたBare Metal Stentと呼ばれる単純な金属ステントでは、ステントが血管内皮で覆われるのは早いという利点がある。一方で、血管平滑筋細胞が増殖するために術後に血管再狭窄が起こるリスクが高い。
この再狭窄の問題を解決するために作られたものが薬剤溶出ステントである。薬剤溶出ステントでは、ステント表面にコーティングしてある薬剤の効果により、血管平滑筋細胞の増殖を抑制することができる。この薬剤溶出性ステントを用いることにより、再狭窄病変は大幅に減少する。
一方、薬剤溶出性ステントに使用される薬剤の選択は重要である。ステントに使用される薬剤には、免疫抑制剤であるシロリムスや、抗がん剤のパクリタキセルなどがある(非特許文献1参照)。ここで、薬剤の効果が強い場合、血管平滑筋細胞とともに血管内皮細胞の増殖も抑制してしまう。その結果、ステントの内皮化が遅れることで、金属のステントストラットが血液に暴露され続ける状態となり、ステント血栓症を発症するリスクが高まる。そのため、平滑筋細胞の増殖を抑制可能な新たな薬剤が求められていた。
ところで、ダントロレンはヒダントイン誘導体に属する化合物であり、リアノジン受容体を遮断して横行小管から筋小胞体への興奮の伝達過程を遮断することにより筋小胞体からのCa2+の遊離を抑制することが知られている。かかるダントロレンは筋弛緩薬として広く用いられているほか、特許文献1に示されるように肝臓の繊維化の抑制効果があることや、特許文献2に示されるようにRas活性阻害効果若しくはがん細胞の増殖阻害効果があることや、特許文献3に示されるように神経障害後の攣縮に効果があることが知られている。
特開2020-7237号公報 国際公開第2015/182625号パンフレット 特開2016-539167号公報
石綿清雄 新時代の冠動脈インターベンション 生体医工学 43(1):36-42,2005
本発明の課題は、血管平滑筋細胞の増殖を抑え、血管形成術後の血管再狭窄、特にステント治療後の血管再狭窄を抑制可能な薬剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討したなかで、狭窄を抑制する薬剤として、筋弛緩などの作用を有するダントロレンに着目した。そして、ダントロレンは、意外にも血小板由来成長因子(PDGF)が誘導する大動脈平滑筋細胞(MOVAS)の増殖、及び遊走を阻害することを見出した。また、ダントロレンは、in vitroおよびin vivoの両方でMOVASの表現型が収縮型から増殖型へ切り替わることも阻害した。さらに、ダントロレンは、動脈損傷後の新生内膜形成の抑制効果を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物を有効成分とする血管形成術後の再狭窄抑制剤。
〔2〕薬学上許容される塩がナトリウム塩であることを特徴とする、上記〔1〕に記載の血管形成術後の再狭窄抑制剤。
〔3〕ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物を含む薬剤層が表面にコーティングされた薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーン。
〔4〕血管形成術後の再狭窄の抑制のために用いられる上記〔3〕に記載の薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーン。
〔5〕ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物を有効成分とし、ステント又はバルーンにコーティングするためのコーティング剤。
本発明の血管形成術後の再狭窄の抑制剤により、血管形成術後の再狭窄を抑制することが可能となる。また、本発明の薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーンにより、血管形成術後の再狭窄を抑制することが可能となる。
実施例1において、MOVAS細胞にPDGF及び/又はダントロレン(DAN)を投与して24、48、72時間培養後の細胞像を示す図である。 実施例1において、MOVAS細胞にPDGF及び/又はダントロレン(DAN)を投与して24、48、72時間培養後における、24時間培養後のDAN(-)のみを添加した場合の細胞数を100%とした値に対する相対的な細胞数(Relative Cell Numbers % to the 24hr control(DAN(-))の結果を示す図である。 実施例2において、Culture-Insert 2Wellに播種したMOVAS細胞にPDGF及び/又はダントロレン(DAN)を投与して培養後、Culture-Insert 2Wellを外してスクラッチを形成して4、8、12時間培養後の細胞像を示す図である。 実施例2において、Culture-Insert 2Wellに播種したMOVAS細胞にPDGF及び/又はダントロレン(DAN)を投与して培養後、Culture-Insert 2Wellを外してスクラッチを形成して4、8、12時間培養後の遊走によって修復されなかったスクラッチ領域の割合を示す図である。 実施例3において、MOVAS細胞にPDGF及び/又はダントロレンを投与した場合の免疫蛍光染色像を示す図である。 実施例3において、MOVAS細胞にPDGF及び/又はダントロレンを投与した場合のSMembの陽性細胞の割合(Positive cell rate(%))又はCalponin-1の陽性細胞の割合(Positive cell rate(%))を示す図である。 実施例4において、大腿動脈損傷モデルにガイドワイヤー(GW)を挿入し、さらにダントロレンを大腿動脈の周囲に塗布した場合のヘマトキシリン-エオジン(HE)及びエラスチカ・ワン・ギーソン(EVG)染色、およびSMemb免疫染色の結果を示す図である。 実施例4において、大腿動脈損傷モデルにガイドワイヤー(GW)を挿入し、さらにダントロレンを大腿動脈の周囲に塗布した場合の内膜面積中のSMemb陽性細胞率(Positive cell rate(%))、および総血管断面積における内腔面積比(Lumen Area / CSA(%)を算出した結果を示す図である。
<用語>
1.ダントロレン
ダントロレン(Dantrolene: 1‐[[[5‐(4‐Nitrophenyl)‐2‐furanyl]methylene]amino]‐2,4‐imidazolidinedione)は分子式C14H10N4O5、分子量314.257、CAS番号7261-97-4の化合物であり、以下の化学式(I)で示される。ダントロレンは公知の方法により製造できるほか、市販の化合物を用いることができる。
本明細書におけるダントロレン又はその薬学上許容される塩における「薬学的に許容される塩」としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩や、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩や、アンモニウム塩や、亜鉛塩等の遷移金属塩や、環状アミン塩や、モノ‐、ジ‐若しくはトリ‐低級アルキルアミン塩や、モノ‐、ジ‐若しくはトリヒドロキシ‐低級アルキルアミン塩や、ポリヒドロキシ‐低級アルキルアミン塩等のヒドロキシ‐低級アルキルアミン塩や、ヒドロキシ‐低級アルキル‐低級アルキルアミン塩を挙げることができ、ナトリウム塩を好適に挙げることができる。
さらに、ダントロレン又はその薬学上許容される塩は、これらと水やアルコール等との溶媒和物でもよく、ダントロレンナトリウム(1‐[[[5‐(4‐Nitrophenyl)‐2‐furyl]methylene]amino]‐3‐sodio‐2,4‐imidazolidinedione)の水和物を挙げることができる。かかるダントロレンナトリウムの水和物は商品名「ダントリウム(登録商標)」として市販されている。上記ダントリウムは、リアノジン受容体を遮断して横行小管から筋小胞体への興奮の伝達過程を遮断することにより筋小胞体からのCa2+の遊離を抑制するため、筋弛緩薬として用いられている。
2.血管形成術後の再狭窄
本明細書において、血管形成術後の再狭窄には、ステント、ロータブレーター、方向性アテレクトミー(directional coronary atherectomy:DCA)、レーザー血管形成による血管形成術後における血管の再狭窄のほか、血管内膜肥厚、新生内膜増殖が含まれる。また、再狭窄の部位としては、冠動脈、腸骨動脈、大腿動脈、膝窩動脈、脛骨動脈を挙げることができる。
3.血管形成術後の再狭窄の抑制
本明細書において、血管形成術後の再狭窄の抑制とは、血管形成術後の再狭窄を防止又は軽減することを意味する。
<血管形成術後の再狭窄の抑制剤>
本発明に係る血管形成術後の再狭窄の抑制剤(以下、「本件再狭窄の抑制剤」ともいう)は、動脈、静脈、筋肉、経口、経皮、皮下を含む多様な経路を介して投与されてもよい。あるいは、血管形成術を行った部位に直接本件再狭窄の抑制剤を塗布、注射若しくは噴霧により投与してもよい。
本件再狭窄の抑制剤は、薬剤又は薬学的組成物の製造に通常用いることが可能な担体、賦形剤及び希釈剤をさらに含むことができる。上記担体、賦形剤及び希釈剤としてはマンニトール、ポリビニルアルコール、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、澱粉、アカシアゴム、アルギネート、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、非晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレート及び鉱物油を挙げることができる。それぞれ通常の方法に従い、本件再狭窄の抑制剤は、注射用製剤、塗布剤、噴霧剤として、あるいは散剤、顆粒剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、溶液剤、油剤、懸濁剤、エマルジョン、シロップ剤などの剤形として用いられる。
また、ダントロレン又はその薬学上許容される塩が、マイクロカプセル、ナノカプセル、ナノ粒子ナノスフェア、ミクロスフェア、微粒子などのような、不活性のポリマー粒子に包まれていたり、埋め込まれていてもよい。
本件再狭窄の抑制剤の好ましい投与量は患者の年齢、性別及び体重、健康状態及び疾患の重症度などの多様な関連因子に照らし、当業者により適宜決定することができる。具体的には、静脈内投与の場合には、ダントロレンナトリウム水和物換算で血管形成術後の再狭窄の抑制剤として、成人(60kg)に対し投与する場合、有効成分として1日投与量は0.01ないし0.5g、好ましくは0.1ないし0.2gの範囲であり、1回又は数回に分けて投与することもできる。投与期間としては、1週間、6日、5日、4日、3日、2日、1日、12時間、8時間、4時間、2時間、1時間または30分毎を挙げることができる。
本件再狭窄の抑制剤の実施態様として、再狭窄が生じる前にそれを予防する目的で用いても、既に再狭窄が生じた状態において、その再狭窄の進行を抑制する目的で用いてもよい。
本件再狭窄の抑制剤は、ダントロレン又はその薬学上許容される塩の投与により血管形成術後の再狭窄を抑制する旨の添付文書等と共に単独製剤として提供することもできる。
<薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーン>
本発明に係る薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーン(以下、「本件薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーン」ともいう)は、表面にダントロレン又はその薬学上許容される塩を含む薬剤層がコーティングされている。この薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーンの使用の一態様は以下のとおりである。
まず、動脈から挿入されるカテーテルを利用して前記薬剤溶出ステント及び/又は薬剤溶出バルーンを血管狭窄部位へ到達させる。次に、本件薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーンが血管狭窄部位と接するまで拡張させる。ステントを用いる場合には、ステントはそのまま留置しておく。その結果、血管狭窄部位が血管を押し広げると共に、血管狭窄部位において薬剤層に含まれるダントロレン又はその薬学上許容される塩が溶出することで、血管再狭窄を抑制することが可能となる。
本件薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーンにおける「薬剤溶出ステント」としては、血管の狭窄部位を適切に拡張しつつ血管のリコイルを低減し、かつ薬剤を溶出可能なステントであれば特に制限されない。形状としてはチューブ型であってもメッシュ型であっても良い。この薬剤溶出ステントにおけるステントの材質として、例えば、ステンレス、タンタル、プラチナ、ニッケル、コバルトクロム合金、チタン合金等の金属や、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリアミドなどの生分解性ポリマーや、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、シリコン等の生分解性でないポリマーを挙げることができる。また、上記ステントの材質は、生体適合性の条件を満たす材質であることが好ましい。
本件薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーンにおける「薬剤溶出バルーン」としては、血管の狭窄部位を適切に拡張し、かつ薬剤を溶出可能なバルーンであれば特に制限されない。この薬剤溶出バルーンにおけるバルーンの材質として、例えば、ポリアミド、ポリエステル、又はポリウレタンあるいはこれらのエラストマー等の樹脂を挙げることができる。
本件薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーンを作製する方法としては特に制限されないが、たとえば、(a)ダントロレン又はその薬学上許容される塩を含有する薬剤溶液を用意する工程、(b)ステント又はバルーンを上記薬剤溶液内に浸漬して前記薬剤溶液をステント又はバルーンの表面にコーティングする工程、(c)工程(b)で得られた、表面に前記薬剤溶液がコーティングされたステント又はバルーンを乾燥する工程、の工程(a)、(b)及び(c)によって作製することができる。あるいは、(a)ダントロレン又はその薬学上許容される塩を含有する薬剤溶液を用意する工程、(b-1)ステント又はバルーンに上記薬剤溶液を塗布又は噴霧して前記薬剤溶液をステント又はバルーンの表面にコーティングする工程、(c)工程(b-1)で得られた、表面に前記薬剤溶液がコーティングされたステント又はバルーンを乾燥する工程、の工程(a)、(b-1)及び(c)によって作製することができる。このほか、特開2019-81805号公報に記載の方法が参照により本発明に組み込まれる。
上記薬剤溶液は、ステント又はバルーンとの接着性、ダントロレン又はその薬学上許容される塩との親和性、及びダントロレン又はその薬学上許容される塩の放出速度を考慮して適宜調製できるが、リポ脂肪アルコール、リポ脂肪アルデヒド、脂肪酸、またはそれらの混合物などの直鎖状炭化水素;メタアクリル酸、メタアクリル酸ブチル、酢酸ビニル、ウレタン、グリコール酸、乳酸またはカプロクトン等のモノマーの単独もしくは2個以上組み合わせ共重合させたポリマー;又は界面活性剤を含んでもよい。
上記薬剤溶液に含有するダントロレン又はその薬学上許容される塩の量は、たとえば0.1~100重量%を挙げることができる。
<ステント又はバルーンにコーティングするためのコーティング剤>
本発明に係るステント又はバルーンにコーティングするためのコーティング剤(以下、「本件コーティング剤」ともいう)は、ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物を有効成分とし、ステント又はバルーンの表面にダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物をコーティングするためのコーティング剤であり、前記ステント又はバルーンとしては、血管狭窄抑制のために用いられるステント又はバルーンであることが好ましい。
本件コーティング剤における薬剤溶液は、ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物を含有する薬剤溶液であって、上記薬剤溶液は、ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物とステント若しくはバルーンとの接着性若しくは親和性、及びダントロレン又はその薬学上許容される塩の放出速度を考慮して適宜賦形剤等を含有することができる。上記賦形剤としては、リポ脂肪アルコール、リポ脂肪アルデヒド、脂肪酸、またはそれらの混合物などの直鎖状炭化水素、あるいは界面活性剤を挙げることができる。
ステント又はバルーンを本件コーティング剤に浸漬する、あるいはステント又はバルーンに本件コーティング剤を塗布、又は噴霧することで、薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーンを作製することが可能となる。なお、本件コーティング剤におけるステント又はバルーンの材質は、本件薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーンに記載したステント又はバルーンと同じである。
<血管形成術後の再狭窄の抑制方法>
本発明の他の態様1として、血管形成術後の再狭窄の抑制を必要とする患者に、本件血管形成術後の再狭窄の抑制剤を投与する工程を含む、血管形成術後の再狭窄の抑制方法を挙げることができる。上記投与経路、投与方法、及び投与量は、上記血管形成術後の再狭窄の抑制剤欄に記載したとおりである。また本発明の他の態様2として、血管形成術を行った狭窄部位に本件薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーンを配置する工程を含む、血管形成術後の再狭窄の抑制方法を挙げることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの
例示に限定されるものではない。なお、実施例で用いた統計解析は以下のとおりである。Unpaired t検定は、正規分布をもつ2つの異なる状況で得られたデータの統計的比較に使用した。また、非正規分布をもつ2つのデータの統計的比較には、Mann-Whitney検定を用いた。さらに、正規分布では、一元配置分散分析(One-way analysis of variance; ANOVA)とTukey多重比較検定を使用して独立3群間の統計的比較を行った。対照群と各濃度群の比較は一元配置分散分析(One-way analysis of variance; ANOVA)とDunnett多重比較検定を使用した。Kruskal-Wallis (KW)検定とDunn多重比較検定を使用して、非正規分布の独立3群間の統計的比較を行った。
[実施例1]血小板由来成長因子の誘発による血管平滑筋細胞の増殖抑制効果
まず、ダントロレンが血小板由来成長因子(PDGF)によって誘発される血管平滑筋細胞(MOVAS)の増殖をin vitroで抑制するかどうかについて検討した。
96 wellプレートに5,000~6,000 cell / wellでマウス大動脈平滑筋細胞MOVAS細胞(ATCC CRL-2797)を播種し、コントロール群(PDGFなし)とPDGF群に分けた。細胞培養の培地には、10%FBS(Cytiva HyClone社)と1%ペニシリン-ストレプトマイシン(富士フイルム和光純薬社)を添加したジメチルスルホキシド(DMEM:富士フイルム和光純薬社)を用いた。PDGF群は培地にPDGF(20 ng / mL)と同時にDMSOのみ(DAN(-))、またはDMSOに溶解したダントロレンナトリウム(355-44503:富士フイルム和光純薬社)(DAN 10μM)を添加した。PDGFなしのコントロール群は培地にDMSOのみ(DAN(-))またはDMSOに溶解したダントロレン(DAN 10μM)を添加した。細胞数はCell Counting kit-8(同仁化学研究所社)を用いて24、48、72時間の培養後に測定した。各時間培養後の細胞像を図1Aに、細胞数の計測結果を図1Bに示す。図1Bの縦軸は、コントロール群の24時間培養後のDAN(-)のみを添加した場合を100%とした値に対する相対的な細胞数である。1つのドットは1つのwellから測定された値を表し、4回の実験データを要約した。
*** P <0.001 DAN(-)とPDGF-DAN(-)の比較にMann-Whitney testを用いた(不当分散時)。
### P <0.001, ## P <0.01, # P <0.05 DAN(-)とDAN 10μMの比較にUnpaired t検定を用いた(等分散時)。
まず、図1A、図1Bより、PDGFは細胞増殖に強い影響を及ぼした。PDGFの添加により細胞増殖が誘発され、24時間、48時間、72時間のいずれのグラフにおいてもコントロール群のDAN(-)とPDGF群のDAN(-)の比較でP <0.001と有意差が認められた。次に、ダントロレンの投与の効果についてみると、PDGF群においてDAN(10μM)を添加した場合はDAN(-)を添加した場合と比較して24時間、48時間、72時間のいずれの培養時間においても細胞増殖を有意に抑制した。したがって、ダントロレンが血管平滑筋細胞(MOVAS)の増殖を抑制することが確認された。
[実施例2]血小板由来成長因子の誘発による血管平滑筋細胞の遊走抑制効果
次に、血小板由来成長因子(PDGF)によって誘発される血管平滑筋細胞(MOVAS)の遊走をダントロレンがin vitroで抑制するかを、細胞創傷治癒アッセイにより検討した。
MOVASをμ-DishであるCulture-Insert 2Well(ibidi社)に播種した。培地としては10%FBS(Cytiva HyClone社)と1%ペニシリン-ストレプトマイシン(富士フイルム和光純薬社)を添加したジメチルスルホキシド(DMEM:富士フイルム和光純薬社)を用いた。このdishは細胞創傷治癒アッセイにおいて均一な細胞間隙(スクラッチ)を作製するdishである。90%コンフルエンスになった時点で、培地を0.1%FBS添加DMEMに交換した。Culture-Insert 2Wellを取り外してスクラッチを形成して、PDGF群は培地にPDGF(20 ng / mL)と同時にDMSOのみ(DAN(-))、またはDMSOに溶解したダントロレンナトリウム(DAN 10μM:富士フイルム和光純薬社)を添加した。PDGFなしのコントロール群は培地にDMSOのみ(DAN(-))またはDMSOに溶解したダントロレン(DAN 10μM)を添加した。4、8、12時間後にスクラッチ領域の修復面積を測定した。スクラッチを形成して各時間経過後の細胞像を図2Aに、遊走によって修復されなかったスクラッチ領域の要約の結果を図2Bに示す。図2B中、縦軸は各条件における0hのスクラッチ領域面積を100%とした値に対する面積比である。1つのドットは1視野から測定された値を表し、3回の実験データを要約した。
### P < 0.001 DAN(-)とPDGF-DAN(-)の比較にUnpaired t検定を用いた(等分散時)。
*** P <0.001 DAN(-)とPDGF-DAN(-)の比較にMann-Whitney testを用いた(不当分散時)。
### P <0.001, ## P <0.01, # P <0.05 DAN(-)とDAN 10μMの比較にUnpaired t検定を用いた(等分散時)。
図2A、図2Bより、コントロール群(PDGF処理なし)と比較してPDGF群ではMOVAS細胞の遊走は大きく活性化された。また、ダントロレンの投与により、コントロール群、PDGF群のいずれにおいても培養時間が長くなるにつれてMOVAS細胞のスクラッチ領域への遊走を抑制した。したがって、ダントロレンは血管平滑筋細胞の遊走を抑制する効果があることが確認された。なお、血管平滑筋細胞の遊走を抑制することは、血管平滑筋細胞が内弾性板を超えて遊走し、内腔が狭小化されるのを防ぐことにつながる。
[実施例3]PDGF誘発平滑筋表現型スイッチングの抑制効果
血管平滑筋細胞の表現型に対するダントロレンの影響を免疫染色によって評価した。具体的には血管平滑筋細胞の増殖時に発現する脱分化型(増殖型)のマーカーであるSMembと、平常時に発現している分化型(収縮型)のマーカーであるCalponin-1に対する免疫蛍光染色を行い、増殖因子であるPDGFで刺激した際の血管平滑筋細胞の表現型を調べた。
実施例1と同様にMOVAS細胞を播種し、PDGF群はPDGF(20 ng / mL)と同時にDMSO(DAN(-))またはDMSOに溶解したダントロレンナトリウム(DAN 10μM:富士フイルム和光純薬社)を添加した。PDGFなしのコントロール群はDMSOのみ(DAN(-))またはDMSOに溶解したダントロレン(DAN 10μM)を添加した。PDGF若しくはDMSO添加後、MOVAS細胞を48時間培養し、その後4%パラホルムアルデヒドで5分間固定した。0.1%Triton-Xで20分間透過処理し、ブロッキングは1%ウシ血清アルブミン(BSA)とProtein block(Dako社)を使用して60分間行った。一次抗体は抗SMemb抗体(YAMASA社)または抗Calponin-1抗体(D8L2T,Cell Signaling Technology社)を使用し、4℃で一晩静置した。Alexa488標識ヤギ抗マウス二次抗体またはAlexa488標識ヤギ抗ウサギ二次抗体で標識して観察した。各細胞の免疫蛍光染色像を図3Aに、全細胞数に占めるSMemb陽性細胞又はCalponin-1陽性細胞の割合(%)を図3Bに示す。図3Bにおいて、各ドットは、1回の実験で得られた3~13視野の写真に基づく陽性細胞割合の結果を示す。
### P < 0.001, ## P < 0.01 DAN(-)とPDGF-DAN(-)の比較にUnpaired t検定を用いた(等分散時)。
## P <0.01 DAN(-)とDAN 10μMの比較にUnpaired t検定を用いた(等分散時)。
図3Aより、PDGF群ではPDGFの添加後にMOVASの形状はより細長く湾曲した三日月形に変化した。この三日月形は脱分化型(増殖型)の特徴的な細胞の形状である。一方、PDGFの刺激をしないコントロール群ではダントロレンの投与に関係なくMOVASは増殖型マーカーSMembで染色されなかった。
また、図3B左より、PDGF群のDAN(-)では増殖型マーカーであるSMembの発現がコントロール群と比較して有意に向上しており、約70%の陽性細胞率を示した。したがって、PDGFの添加はSMembの発現を誘導することが明らかとなった。一方、PDGF群においてダントロレンの添加によりSMembの陽性細胞率は低下した。したがって、ダントロレンは血管平滑筋細胞の表現型が脱分化型(増殖型)にスイッチするのを抑制する効果があることが明らかとなった。
さらに、図3B右より、PDGF群のDAN(-)では収縮型マーカーであるCalponin-1の発現がコントロール群と比較して有意に低下しており、陽性細胞率が4%以下であった。したがって、PDGFの添加はCalponin-1の発現を抑制することが明らかとなった。一方、PDGF群においてダントロレンの添加によりCalponin-1の陽性細胞率がPDGF添加なしとほぼ同等の発現レベルを維持していた。そのため、ダントロレンは再狭窄の抑制効果があることが考えられた。
[実施例4]マウス大腿動脈内膜擦過後の血管平滑筋細胞の表現型スイッチングの抑制効果
大腿動脈内膜擦過モデルを用いて、血管平滑筋細胞の表現型スイッチングについて調べた。
ガイドワイヤー(GW)を用いて、マウスの大腿動脈の擦過障害モデルを作製し、血管の周りにポリビニルアルコール(PVA)と混合したダントロレンナトリウムを塗布したマウスと、PVAのみを塗布したマウスを4週間後に大腿動脈を取り出して組織解析を行い、in vivoにおける平滑筋細胞の増殖と表現型のスイッチングについて調べた。なお、ポリビニルアルコールはダントロレンを血管の周りに接着させる用途で用いた。
(大腿動脈内膜擦過モデルの作製)
大腿動脈損傷モデルは,Wangらの方法(PLoS One. 2014 Feb 27;9(2):e90146. doi: 10.1371/journal.pone.0090146)に基づいて作製した。ペントバルビタールナトリウム(70 mg / kg weight, i.p.)を使用してマウスを麻酔して挿管し、マウスを仰臥位で顕微鏡下に置いた。大腿動脈の上の皮膚を切開後、大腿神経を剥離して脇に引っ張った。大腿動脈は、一時的な止血のためにループ状の6.0シルク外科用縫合糸で保持され、1%リドカインを1~2滴使用することで動脈の痙攣を予防した。マイクロハサミを使用し、筋枝で動脈切開を行った。直径0.014または0.018 Gのガイドワイヤー(GW)をこの筋枝を通して大腿動脈に挿入し、1分間動脈に留置した。GWを取り外した後、4.0シルク縫合糸を使用して筋枝を結紮した。大腿動脈の血流は、糸を解放することによって回復させた。ダントロレンナトリウム(10 mM:富士フイルム和光純薬社)を等量のポリビニルアルコール(PVA)と混合し、大腿動脈の周囲に塗布してGW + DAN群とした。一方、DANなしでPVAのみを塗布してGW + PVA群とした。6.0シルク縫合糸を使用して皮膚を縫合した。コントロール群では大腿動脈を露出し筋枝の結紮のみを行った。
(組織学的分析)
損傷モデル作製から4週間後、ガイドワイヤー損傷を受けた大腿動脈を10%ホルマリンで固定した。形態計測分析のため、少なくとも3つの異なるレベルの断面が選択された。得られた切片に対して、ヘマトキシリン-エオジン(HE)染色およびエラスチカ・ワン・ギーソン染色(EVG)を行った。また、非染色切片を免疫蛍光染色に使用した。また、実施例3と同様の用法でSMemb免疫染色を行った。損傷から4週間後のGW損傷マウス大腿動脈のヘマトキシリン-エオジン(HE)染色像、エラスチカ・ワン・ギーソン染色像、およびSMemb免疫染色画像を図4A示す。さらに、内膜面積中のSMemb陽性細胞率、および総血管断面積における内腔面積比(Lumen Area / CSA(%))を算出した結果を図4Bに示す。
図4AのHE染色とEVG染色により、コントロール群と比較してGW+PVA群では、内弾性板を超えて平滑筋細胞が遊走及び増殖することにより、著しい内膜増殖が生じて新生内膜が形成され、内腔は狭小化していることが確認された。また、図4Bより、免疫染色で増殖した内膜にはSMemb陽性細胞が多数認められた。一方、ダントロレンを塗布した増殖内膜はダントロレンを塗布した部位だけでなくその周辺組織全体にわたってSMemb陽性率が低かった。さらにダントロレンの塗布は、コントロールと比較して内腔面積がほぼ同程度に保たれていた。したがって、ダントロレンは再狭窄を抑制する効果があること、および平滑筋細胞の表現型を分化型に維持していることが明らかとなった。
従来、薬剤溶出ステントで用いる薬剤として、抗がん剤のようにとにかく細胞分裂や細胞増殖を抑える薬剤が用いられていた。そのため、過度な内皮化が生じてステントストラットが血流にいつまでもむき出しになるという問題が生じていた。一方、上記実施例により、Ca2+ チャネルであるRyR2の抑制薬として知られているダントロレンを用いることで、血管平滑筋の表現型を分化型に保ち、血管平滑筋の増殖と浸潤を抑制することを見出した。したがって、ダントロレンを用いることにより、血管狭窄、特に血管形成術後の再狭窄の抑制が可能となる。

Claims (5)

  1. ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物を有効成分とする血管形成術後の再狭窄抑制剤。
  2. 薬学上許容される塩がナトリウム塩であることを特徴とする、請求項1に記載の血管形成術後の再狭窄抑制剤。
  3. ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物を含む薬剤層が表面にコーティングされた薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーン。
  4. 血管形成術後の再狭窄抑制のために用いられる請求項3に記載の薬剤溶出ステント又は薬剤溶出バルーン。
  5. ダントロレン又はその薬学上許容される塩あるいはそれらの水和物を有効成分とし、ステント又はバルーンにコーティングするためのコーティング剤。

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