JP2023173270A - 加工水供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない運用コストで二酸化炭素が混合された加工水を供給する。【解決手段】加工装置に配設された加工ユニットに加工水を供給する加工水供給装置であって、上流側に加工水供給源が接続され、下流側に該加工ユニットが接続され該加工ユニットに加工水を供給する加工水供給経路と、該加工水供給経路の途上に設けられ、上流側から供給された該加工水を空間中に分散させながら流出する分散流出部と、該加工水供給経路の途上に設けられ、該分散流出部から該空間中に分散された該加工水を受けて、受けた該加工水を該加工水供給経路の下流側に流す加工水受け部と、を含み、該空間では、該分散流出部から該空間中に流出した該加工水に該空間中の二酸化炭素が溶解し、該加工水受け部は、二酸化炭素が溶解した該加工水を受ける。【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ウェーハ等の被加工物を加工する加工装置で使用される加工水を加工装置に供給する加工水供給装置に関する。
携帯電話やコンピュータ等の電子機器に使用されるデバイスチップの製造工程では、シリコン等の半導体からなるウェーハの表面に互いに交差する複数の分割予定ラインが設定される。ウェーハの表面の分割予定ラインによって区画される各領域には、例えば、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスが形成される。その後、ウェーハを裏面側から研削しウェーハを薄化し、ウェーハを分割予定ラインに沿って分割すると、個々のデバイスチップが得られる。
ウェーハ等の被加工物の分割は、例えば、切削ブレードを有する切削装置で実施される。切削装置は、切削ブレードを回転させて分割予定ラインに沿って被加工物に切り込ませて該被加工物を切削する。被加工物の分割に使用される切削ブレードは、例えば、アルミニウム等で形成された円環状の基台と、基台の外周部にニッケルめっきで電着された砥石部と、を備える(例えば、特許文献1参照)。
被加工物を切削ブレードで切削すると、被加工物が部分的に除去されるとともに切削ブレードの砥石部が消耗するため、加工屑が生じる。また、切削ブレードの砥石部と、被加工物と、の接触点において加工熱が生じる。そこで、被加工物が切削される間、砥石部や被加工物に純水等の加工水(切削水)が供給され、加工屑や加工熱が加工水により除去される。
ところで、シリコンウェーハ等の被加工物を切削ブレードで切削すると静電気が発生し、この静電気により被加工物に形成されたデバイスに静電破壊が生じるおそれがある。そこで、被加工物を加工する間に生じる静電気を除去するために、切削ブレード等に供給する加工水に二酸化炭素(CO)を混合し、比抵抗値を低下させた加工水を切削ブレード等に供給する加工装置が実用に供されている(特許文献2、特許文献3参照)。
特開2000-87282号公報 特開平8-130201号公報 特開平11-300184号公報
しかしながら、従来の技術では、加工水に混合される二酸化炭素の供給源となる二酸化炭素ボンベを準備しなければならなかった。そして、二酸化炭素ボンベが空になったとき、ボンベの交換作業が必要であった。そのため、二酸化炭素が混合された加工水を切削ブレード等に供給するための少なくないコストが継続的に発生していた。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、少ない運用コストで二酸化炭素が混合された加工水を供給できる加工水供給装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、加工装置に配設された加工ユニットに加工水を供給する加工水供給装置であって、上流側に加工水供給源が接続され、下流側に該加工ユニットが接続され該加工ユニットに加工水を供給する加工水供給経路と、該加工水供給経路の途上に設けられ、上流側から供給された該加工水を空間中に分散させながら流出する分散流出部と、該加工水供給経路の途上に設けられ、該分散流出部から該空間中に分散された該加工水を受けて、受けた該加工水を該加工水供給経路の下流側に流す加工水受け部と、を含み、該空間では、該分散流出部から該空間中に流出した該加工水に該空間中の二酸化炭素が溶解し、該加工水受け部は、二酸化炭素が溶解した該加工水を受けることを特徴とする加工水供給装置が提供される。
好ましくは、該空間は、外壁で囲まれており、該分散流出部と、該加工水受け部と、は該外壁の内側に配設され、該外壁には、該空間と、該外壁の外と、を接続する吸気口が形成されており、該吸気口には、該吸気口を通過して該空間に流入する空気中の異物を除去するフィルターが配設されている。
また、好ましくは、該外壁には、該空間と、該外壁の外と、を接続する排気口が形成されており、該吸気口と、該排気口と、の一方または両方には、該吸気口から該空間に該空気を流入させ、該排気口を通して該空間から該空気を排気する送風機が設けられている。
本発明の一態様に係る加工水供給装置は、加工水供給経路の途上に設けられた分散流出部及び加工水受け部を含む。加工水は、分散流出部から空間に分散しながら流出し、加工水受け部に受けられる。この過程において、加工水は空間中の空気に接触し、空間中の二酸化炭素が加工水に溶け込む。加工水供給装置が接続される加工装置が置かれる領域では、人の活動や他の装置の駆動により二酸化炭素が発生する。加工水には、加工装置が置かれた領域で発生した二酸化炭素や大気中に存在する二酸化炭素が溶け込む。
そのため、本発明の一態様に係る加工水供給装置では、二酸化炭素ボンベが不要であり、二炭化炭素ボンベを交換する作業も必要ないため、二酸化炭素が混合された加工水を少ない運用コストで加工装置に供給できる。その上、加工装置が置かれた領域で発生した二酸化炭素を回収できるため、温室効果ガスを低減でき、該加工水供給装置は環境問題にも貢献する。
したがって、本発明により、少ない運用コストで二酸化炭素が混合された加工水を供給できる加工水供給装置が提供される。
加工装置を模式的に示す斜視図である。 加工ユニットで加工されている被加工物を模式的に示す斜視図である。 一例に係る加工水供給装置を模式的に示す断面図である。 他の一例に係る加工水供給装置を模式的に示す断面図である。 さらに他の一例に係る加工水供給装置を模式的に示す断面図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。本実施形態に係る加工水供給装置は、半導体ウェーハ等の被加工物を加工する加工装置に純水等の加工水を供給する。図1は被加工物を加工する加工装置を模式的に示す斜視図であり、図2は、加工装置の加工ユニットで加工されている被加工物を模式的に示す斜視図である。まず、被加工物1について説明する。
被加工物1は、例えば、Si(シリコン)、SiC(シリコンカーバイド)、GaN(ガリウムナイトライド)、GaAs(ヒ化ガリウム)、若しくは、その他の半導体等の材料から形成されるウェーハである。または、LT(タンタル酸リチウム)、若しくは、LN(ニオブ酸リチウム)等の複酸化物から形成されるウェーハである。
または、被加工物1は、サファイア、ガラス、石英等の材料からなる略円板状の基板等である。該ガラスは、例えば、アルカリガラス、無アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス等である。または、被加工物1は、複数のデバイスチップが縦横に配置されて樹脂で封止されて形成されたパッケージ基板でもよい。以下、被加工物1が半導体ウェーハである場合を例に説明するが、被加工物1はこれに限定されない。
被加工物1の表面1aは、互いに交差する複数の分割予定ライン3により区画される。そして、被加工物1の表面1aの分割予定ライン3で区画された各領域には、それぞれ、IC、LSI等のデバイス5が形成されている。なお、デバイス5の種類、数量、配置等にも制限はない。
被加工物1を分割予定ライン3に沿って加工し、分割溝等の加工痕13を形成して被加工物1を分割すると、それぞれデバイス5を含む個々のデバイスチップを形成できる。被加工物1が分割される前に、被加工物1は裏面1b側から研削されて薄化され、裏面1b側がさらに研磨されて平坦化される。その後に被加工物1を分割すると、薄型のデバイスチップを製造できる。このように、表面1a側に複数のデバイス5を備える被加工物1は、様々な加工装置により加工される。
以下、本実施形態に係る加工水供給装置から加工水が供給され、加工水を使用して被加工物1を加工する加工装置2として、被加工物1を切削する加工装置2を説明する。すなわち、加工装置2が切削装置である場合を例に加工装置2について以下に説明する。ただし、本実施形態に係る加工水供給装置から加工水が供給される加工装置2は、切削装置に限定されない。
加工装置2に被加工物1を搬入する際には、予め、金属等により形成されたリングフレーム7の開口を塞ぐように貼られた粘着テープ9が被加工物1の裏面1b側に貼着される。そして、被加工物1と、粘着テープ9と、リングフレーム7と、が一体化されたフレームユニット11の状態で被加工物1が加工装置2に搬入され、加工される。被加工物1が分割されて形成される個々のデバイスチップは粘着テープ9により支持され、その後、粘着テープ9からピックアップされる。
次に、加工装置2について説明する。図1に示す通り、加工装置2は、各構成要素を支持する基台4を備える。基台4の前方の角部6には開口8が形成されており、この開口8内には昇降機構(不図示)によって昇降するカセット支持台10が設けられている。カセット支持台10の上面には、複数の被加工物1を収容するカセット12が搭載される。なお、図1では説明の便宜のため、二点鎖線でカセット12の輪郭のみを示している。
カセット支持台10の側方には、長手方向がX軸方向(前後方向、加工送り方向)に沿うように矩形の開口14が形成されている。開口14内には、ボールネジ式のX軸移動機構(不図示)と、X軸移動機構の上部を覆うテーブルカバー16及び防塵防滴カバー18
と、が配置されている。X軸移動機構は、テーブルカバー16によって覆われたX軸移動テーブル(不図示)を備えており、このX軸移動テーブルをX軸方向に移動させる。
X軸移動テーブルの上面には、被加工物1を吸引保持するチャックテーブル20がテーブルカバー16から露出するように設けられている。このチャックテーブル20はモータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、Z軸方向(鉛直方向)に概ね平行な回転軸の周りに回転する。また、チャックテーブル20はX軸移動機構によってX軸移動テーブルとともにX軸方向に移動する。このとき、チャックテーブル20の移動に追従して防塵防滴カバー18が伸縮する。
チャックテーブル20の上面は、被加工物1を吸引保持する保持面22となっている。保持面22は、X軸方向及びY軸方向に対して概ね平行に形成されており、チャックテーブル20の内部に設けられた吸引路(不図示)等を介してエジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。チャックテーブル20の周囲には、被加工物1を支持するリングフレーム7を四方から把持するための複数のクランプ24が設けられている。
また、開口14に隣接する領域には、被加工物1をチャックテーブル20等へと搬送する搬送ユニット(不図示)が配置されている。カセット12に収容された被加工物1は、搬送ユニットによりカセット12から引き出されてチャックテーブル20に搬送される。
そして、粘着テープ9を介して被加工物1を支持するリングフレーム7をクランプ24で把持する。さらに、チャックテーブル20に接続された吸引源を作動させて保持面22から粘着テープ9を介して被加工物1に負圧を作用させる。すると、被加工物1がチャックテーブル20で吸引保持される。
基台4の上面には、被加工物1を切削する加工ユニット(切削ユニット)26を支持する支持構造28が、開口14の上方に張り出すように配置されている。支持構造28の前面上部には、加工ユニット26を割り出し送り方向(Y軸方向)に沿って移動させる割り出し送りユニット30aと、加工ユニット26をZ軸方向に沿って昇降させる昇降ユニット30bと、が設けられている。
割り出し送りユニット30aは、支持構造28の前面に配置されY軸方向に平行な一対のY軸ガイドレール32を備えている。Y軸ガイドレール32には、Y軸移動プレート34がスライド可能に取り付けられている。Y軸移動プレート34の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Y軸ガイドレール32に平行なY軸ボールねじ36が螺合されている。
Y軸ボールねじ36の一端部には、Y軸パルスモータ(不図示)が連結されている。Y軸パルスモータでY軸ボールねじ36を回転させると、Y軸移動プレート34は、Y軸ガイドレール32に沿ってY軸方向に移動する。
Y軸移動プレート34の表面(前面)には、昇降ユニット30bが設けられている。昇降ユニット30bは、Y軸移動プレート34の表面に固定されたZ軸方向に平行な一対のZ軸ガイドレール38を備える。Z軸ガイドレール38には、Z軸移動プレート40がスライド可能に取り付けられている。
Z軸移動プレート40の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Z軸ガイドレール38に平行なZ軸ボールねじ42が螺合されている。Z軸ボールねじ42の一端部には、Z軸パルスモータ44が連結されている。Z軸パルスモータ44でZ軸ボールねじ42を回転させれば、Z軸移動プレート40は、Z軸ガイドレール38に沿ってZ軸方向に移動する。
Z軸移動プレート40の下部には、チャックテーブル20で保持された被加工物1を切削する加工ユニット26と、チャックテーブル20で保持された被加工物1の上面を撮像する撮像ユニット(カメラユニット)46と、が固定されている。割り出し送りユニット30aでY軸移動プレート34をY軸方向に移動させると、加工ユニット26及び撮像ユニット46は割り出し送りされる。また、昇降ユニット30bでZ軸移動プレート40をZ軸方向に移動させると、加工ユニット26及び撮像ユニット46は昇降する。
図2には、加工ユニット(切削ユニット)26を模式的に示す斜視図が含まれている。加工ユニット26は、円環状の切削ブレード48を備え、切削ブレード48で被加工物1を切削する。加工ユニット26は、Y軸方向に平行な回転軸を構成するスピンドル(不図示)の基端側を回転可能に収容するスピンドルハウジング50を備える。
スピンドルハウジング50の内部には、スピンドルを回転させるモータ等の回転駆動源が収容されており、この回転駆動源を作動させるとスピンドルが回転する。スピンドルの先端には、円環状の切削ブレード(加工具)48が固定される。スピンドルを回転させると切削ブレード48を回転できる。切削ブレード48は、金属材料または樹脂材料等で円環状に形成された結合材と、ダイヤモンド等で形成され結合材中に分散固定された砥粒と、を含む砥石部を備える。
Z軸移動プレート40を移動させ切削ブレード48を所定の高さまで下降させ、加工送りユニット(X軸移動機構)を作動させてチャックテーブル20を加工送りして回転する切削ブレード48の砥石部を被加工物1に接触させると、被加工物1が切削される。被加工物1が分割予定ライン3に沿って切削されると、被加工物1に加工痕(分割溝)13が形成される。被加工物1の全て分割予定ライン3に沿って加工痕13が形成されると、被加工物1が個々のデバイスチップに分割される。
切削ブレード48で被加工物1を切削すると、砥石部及び被加工物1から切削屑と加工熱が生じる。そこで、切削ブレード48で被加工物1を切削する間、切削ブレード48及び被加工物1に純水等で構成される加工水(切削水)が供給される。切削水は、切削屑及び加工熱を除去する。
図2に示す通り、加工ユニット26は、切削ブレード48を覆うブレードカバー52と、ブレードカバー52に接続された加工水供給ノズル54と、をさらに備える。また、ブレードカバー52の内側には、切削ブレード48に加工水を噴射する加工水噴射ノズル(不図示)が設けられている。加工水は、加工水供給ノズル54及び加工水噴射ノズルから切削ブレードに供給される。
ブレードカバー52は、末端が加工水供給ノズル54又は加工水噴射ノズルに通じた送液路を内蔵しており、送液路の始点に接続部62を備える。接続部62には、本実施形態に係る加工水供給装置の加工水供給経路の末端が接続され、加工水供給装置から加工水が供給される。
図1に示す撮像ユニット46は、チャックテーブル20で保持された被加工物1の表面1aを撮像する。撮像ユニット46は、例えばCCDカメラやCMOSセンサ等の撮像素子を備える。撮像ユニット46により得られた撮像画像は、所定の箇所を加工するよう加工ユニット26を位置付ける際に用いられる。また、被加工物1の加工後の領域が写る撮像画像を取得することにより、加工結果の良否を評価できる。
基台4の開口14よりも後方側には、加工後の被加工物1を洗浄する洗浄ユニット56が設けられている。加工後の被加工物1は、図示しない搬送ユニットによってチャックテーブル20から洗浄ユニット56へと搬送される。
洗浄ユニット56は、筒状の洗浄空間内で被加工物1を吸引保持するスピンナテーブル58を備えている。また、スピンナテーブル58の上方には、被加工物1に向けて洗浄用の流体(代表的には、水とエアーとを混合した二流体)を噴射する噴射ノズル60が配置されている。被加工物1を保持したスピンナテーブル58を回転させて、噴射ノズル60から洗浄用の流体を噴射すると、被加工物1を洗浄できる。洗浄ユニット56で洗浄された被加工物1は、例えば、搬送ユニット(不図示)でカセット12に収容される。
加工装置(切削装置)2で被加工物1を切削すると静電気が発生し、この静電気により被加工物1に形成されたデバイス5等に静電破壊が生じるおそれがある。静電気は、切削装置以外の加工装置で被加工物1を加工する場合にも発生し、問題となる。そこで、被加工物1を加工する間に生じる静電気を除去するために、切削ブレード48等の加工具に供給する加工水に二酸化炭素を混合し、比抵抗値を低下させた加工水を加工具に供給する。
しかしながら、従来の技術では、加工水に混合される二酸化炭素の供給源となる二酸化炭素ボンベを準備しなければならなかった。そして、二酸化炭素ボンベが空になったとき、ボンベの交換作業が必要であった。そのため、二酸化炭素が混合された加工水を切削ブレード48等の加工具に供給するための少なくないコストが継続的に発生していた。そこで、本実施形態に係る加工水供給装置は、二酸化炭素が混合された加工水を少ない運用コストで加工装置2に供給する。
次に、本実施形態に係る加工水供給装置64について説明する。図3は、一例に係る加工水供給装置64を模式的に示す断面図である。図1には、加工装置2に接続された加工水供給装置64の斜視図が模式的に示されている。ただし、加工水供給装置64は、加工装置2の外部に設けられている必要はない。すなわち、加工装置2は、加工水供給装置64を内蔵してもよい。加工水供給装置64は、加工装置2に配設された加工ユニット26に加工水を供給する。
加工水供給装置64は、例えば、各種の構成要素を収容する筐体64aを有し、上流配管68を通じて加工水供給源66に接続されるとともに、下流配管70を通じて加工装置2に接続される。筐体64aには、内外の空気の出入りが可能な通気口74が形成されてもよく、通気口74には塵等を取り除くフィルターが設けられてもよい。
加工水供給源66は、加工装置2が設置されるデバイスチップ工場の設備であり、純水を貯蔵する純水タンク、または、市水から純水を生成する純水生成装置である。または、加工水供給装置64は、加工装置2の近傍または内部に配設され、加工装置2で使用された加工水や冷却水等を浄化して純水を再生する純水再生装置である。
図3は、一例に係る加工水供給装置64の筐体64aの内部構成を模式的に示す断面図である。加工水供給装置64は、上流配管68を通して加工水供給源66に接続された送液路72aと、下流配管70を通して加工装置2の加工ユニット26に接続された送液路72bと、を有する。送液路72a,72bは、加工水供給経路72を構成する。すなわち、加工水供給経路72は、加工水供給源66から供給される加工水を加工装置2の加工ユニット26に供給する経路である。
加工水供給装置64は、送液路72aの末端に設けられた、すなわち、加工水供給経路72の途上に設けられた分散流出部78を備える。分散流出部78は、加工水供給経路72の上流側から供給された加工水80を空間76中に分散させながら流出させる。分散流出部78は、例えば、内部空間(不図示)に通じた複数の噴出口(不図示)が下面に形成されたシャワーノズルである。送液路72aを通じてこの内部空間に送られてきた加工水80は、噴出口から空間76に分散しながら流出する。
また、加工水供給装置64は、送液路72bの始点に設けられた、すなわち、加工水供給経路72の途上に設けられた加工水受け部82を備える。加工水受け部82は、例えば、空間76を収容する水槽であり、下部側面に送液路72bが接続され、分散流出部78から空間76中に分散された加工水80を受けて貯留する。そして、加工水受け部82が受けた加工水80は、送液路72bに、すなわち、加工水供給経路72の下流側に流れる。送液路72bには、加工水80を流すためのポンプが設けられてもよい。
なお、水槽状の加工水受け部82の上端は開口しており、加工水供給装置64や加工装置2が置かれた外部の領域とは断絶されていない。例えば、加工水供給装置64の筐体64aには、筐体64aの内外に通じた通気口74(図1参照)が形成されており、この通気口74を通して気体が出入りできる。すなわち、空間76はこの外部の領域と接続されており、外部の領域との間で気体が自由に移動できる。
ここで、加工装置2等が置かれた外部の領域には、人や一部の装置等から二酸化炭素が放出されている。また、加工装置2が設置された工場等には、外部から二酸化炭素が進入する。そのため、加工水供給装置64の空間76には加工装置2が置かれた領域で発生した二酸化炭素や大気中に存在する二酸化炭素が入り込み、この二酸化炭素が空間76中に分散流出した加工水80に接触して溶け込む。
すなわち、加工水供給源66から供給された加工水80を分散流出部78から空間76中に分散させながら流出させると、加工水受け部82は二酸化炭素が溶解した加工水80を受ける。そのため、加工水受け部82には二酸化炭素が溶解した加工水80が貯留され、加工水供給経路72の送液路72bと、下流配管70と、を通して二酸化炭素が溶解した加工水80が加工装置2の加工ユニット26に供給される。
このように、本実施形態に係る加工水供給装置64は、二酸化炭素ボンベを使用することなく二酸化炭素が溶解した加工水80を生成でき、加工装置2に供給できる。そのため、二酸化炭素を交換する作業が不要となり、二酸化炭素が混合された加工水80を少ない運用コストで加工装置2に供給できる。その上、温室効果ガスである二酸化炭素を低減できるため、加工水供給装置64は環境問題にも貢献する。
図4は、他の一例に係る加工水供給装置84を模式的に示す断面図である。図4に示すように、加工水供給装置84では、加工水94が分散流出する空間88が箱状の外壁86に囲まれている。そして、分散流出部92と、加工水受け部96と、は外壁86の内部に配設されている。
箱状の外壁86は、図1に示す加工水供給装置64の筐体64aに相当する筐体でもよく、筐体64aとは別体で筐体64aに収容されていてもよい。外壁86は、空間88を囲むことで加工水94が外部に飛散するとともに、外部から加工水94への異物の混入等を防止する。
加工水供給装置84は、図1に示す上流配管68を通して加工水供給源66に接続された送液路90aと、図1に示す下流配管70を通して加工装置2の加工ユニット26に接続された送液路90bと、を有する。加工水供給経路を構成する送液路90a,90bは、それぞれ、外壁86に突き通されている。
送液路90aの末端には分散流出部92が接続されており、分散流出部92は、加工水供給経路の上流側から供給された加工水94を空間88中に分散させながら流出させる。また、送液路72bの始点には加工水受け部96が接続されており、分散流出部92から空間88中に分散された加工水94を受けて貯留する。そして、加工水受け部96が受けた加工水94は、送液路90bに、すなわち、加工水供給経路の下流側に流れる。
ここで、外壁86には、空間88と、外壁86の外と、を接続する吸気口98が形成されており、空気とともに二酸化炭素が吸気口98を通して外壁86の内部に流入する。吸気口98には、吸気口98を通過して空間88に流入する空気中の異物を除去するフィルター102が配設されている。そして、空間88では、分散流出された加工水94に空気が触れて、空気中の二酸化炭素が加工水94に吸収される。
さらに、外壁86には、空間88と、外壁86の外と、を接続する排気口100が形成されており、空間88において二酸化炭素が吸収された空気が排気口100を通して外壁86の外部に流出する。したがって、外壁86の内部の空間88を空気が吸気口98から排気口100に進行する間、空気に含まれる二炭化炭素が加工水94に吸収される。
また、吸気口98と、排気口100と、の一方または両方には、吸気口98から空間88に空気を流入させ、排気口100を通して空間88から空気を排気する送風機(換気扇)104が設けられていてもよい。送風機104が設けられていると、空気とともに二酸化炭素が外壁86の内部に取り込まれ続ける。
また、排気口100には、排気口100からの加工水94の飛散を防止するとともに排気口100を逆流して空間88に流入する空気中の異物を除去するフィルターが配設されていてもよい。または、排気口100には、フィルターに代えて空気の逆流を防止する逆止弁が配設されてもよい。
なお、吸気口98に配設されるフィルター102や排気口100に配設されるフィルターにはHEPAフィルターやULPAフィルターが使用されてもよい。また、加工水94へのボロンの混入が問題となる場合、HEPAフィルター等に代えてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)をろ材に使用するフィルターが使用されてもよい。ただし、フィルターはこれらに限定されない。
図5は、本実施形態のさらに他の一例に係る加工水供給装置106を模式的に示す断面図である。図5に示す加工水供給装置106は、加工水受け部118の機能を兼ねた外壁108に空間110が囲まれており、外壁108の内部に分散流出部114が収容されている。分散流出部114には外壁108を貫く送液路112aが接続されており、加工水受け部118として機能する外壁108の下部側面には、送液路112bが接続されている。外壁108は、加工水供給装置106の筐体として機能してもよい。
外壁108には、フィルター126が設けられた吸気口122と、フィルター128が設けられた排気口124と、が設けられる。吸気口122と、排気口124と、の一方又は両方には、送風機(換気扇)が設けられてもよい。
そして、外壁108の底部である加工水受け部118には、球体状の複数の充填材120が収容されている。充填材120は、例えば、ガラス、金属、セラミックス、又は、樹脂等の材料により形成される。充填材120の形状は、完全な真球である必要はなく、表面が球面でなくてもよい。充填材120の表面には凹部や突起が形成されていてもよく、充填材120は岩石状の形状でもよい。一部の充填材120は、加工水受け部118に貯留された加工水116の水面よりも高い位置に露出されている。
加工水受け部118に充填材120が収容されている場合、分散流出部114から空間110に分散された加工水116は、充填材120に衝突して充填材120の表面を伝わって下方に落下する。この過程において、加工水116は、充填材120の表面で空間110中の空気と接触し、空気中の二酸化炭素を吸収する。
加工水受け部118に充填材120が収容されていない場合、空間110を落下する加工水116は、空間110を落下する限られた時間において空間110中の二酸化炭素と接触して二炭化炭素を吸収する。これに対して、加工水受け部118に充填材120が収容されている場合、比較的長い時間をかけて、そして、充填材120の表面の比較的広い面積において加工水116が空気に接触する。そのため、空気中の二炭化炭素がより効率的に加工水116に取り込まれるようになる。
以上に説明する通り、本実施形態に係る加工水供給装置64,84,106では、加工水80,94,116が分散流出部78,92,114から空間76,88,110に分散流出し落下する過程で空気中の二酸化炭素を吸収する。そのため、加工水供給装置64,84,106は、二酸化炭素ボンベを使用することなく少ない運用コストで二酸化炭素が混合された加工水80,94,116を加工装置2に供給できる。
なお、本発明は、上記の実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記の実施形態においては、二酸化炭素ボンベを使用することなく加工水80,94,116に二酸化炭素を混合させる場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。すなわち、本発明の一態様に係る加工水供給装置では、必要に応じて二酸化炭素ボンベが使用されてもよい。
空間76,88,110に存在する空気中の二酸化炭素の量が不十分であると、分散流出部78,92,114から空間76,88,110に分散流出し落下するだけでは、加工水80,94,116に十分な量の二酸化炭素が取り込まれないことが考えられる。そこで、本発明の一態様に係る加工水供給装置64,84,106では、加工水供給経路の加工水受け部82,96,118よりも下流側において加工水80,94,116に取り込まれている二酸化炭素の量の評価がされてもよい。
例えば、加工水供給装置64,84,106は、加工水供給経路の加工水受け部82,96,118よりも下流側に加工水80,94,116の比抵抗値を測定する比抵抗値計を備えてもよい。そして、比抵抗値計で計測される加工水80,94,116の比抵抗値が所定の閾値を超える場合に加工装置2への加工水80,94,116の供給を停止してもよい。または、この場合に加工水受け部82,96,118に貯留された加工水80,94,116に二酸化炭素ボンベから二酸化炭素を供給してもよい。
二酸化炭素ボンベを使用する場合においても、加工水80,94,116に不足した二酸化炭素を補完するだけで十分であるため、二酸化炭素ボンベから供給される二酸化炭素の量は、比較的少量で済む。
また、上記の実施形態では、加工水受け部82,96,118で受けられた二酸化炭素が混合された加工水80,94,116が加工装置2に供給される場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。すなわち、本発明の一態様では、二酸化炭素が混合された加工水80,94,116が直接的に加工装置2に供給されなくてもよい。
例えば、本発明の一態様に係る加工水供給装置64,84,106は、筐体64aの内部または外部に、加工水80,94,116の温度を調整するヒーター又はペルチェ素子等の温度調整機構を備えてもよい。また、筐体64aの内部または外部に、加工水80,94,116に含まれるコンタミ等を除去するフィルターを備えてもよい。
そして、加工水80,94,116は、温度調整機構で温度が調整され、フィルターでコンタミ等が除去された上で加工装置2に供給されてもよい。この場合、加工装置2で実施される加工に適した品質の加工水80,94,116を加工装置2に供給できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 被加工物
1a 表面
1b 裏面
3 分割予定ライン
5 デバイス
7 リングフレーム
9 粘着テープ
11 フレームユニット
13 加工痕
2 加工装置
4 基台
6 角部
8 開口
10 カセット支持台
12 カセット
14 開口
16 テーブルカバー
18 防塵防滴カバー
20 チャックテーブル
22 保持面
24 クランプ
26 加工ユニット
28 支持構造
30a 割り出し送りユニット
30b 昇降ユニット
32,38 ガイドレール
34,40 移動プレート
36,42 ボールねじ
44 Z軸パルスモータ
46 撮像ユニット
48 切削ブレード
50 スピンドルハウジング
52 ブレードカバー
54 加工水供給ノズル
56 洗浄ユニット
58 スピンナテーブル
60 噴射ノズル
62 接続部
64,84,106 加工水供給装置
64a 筐体
66 加工水供給源
68 上流配管
70 下流配管
72 加工水供給経路
72a,72b,90a,90b,112a,112b 送液路
72b 送液路
74 通気口
76,88,110 空間
78,92,114 分散流出部
80,94,116 加工水
82,96,118 加工水受け部
86,108 外壁
98,122 吸気口
100,124 排気口
102,126,128 フィルター
104 送風機
120 充填材

Claims (3)

  1. 加工装置に配設された加工ユニットに加工水を供給する加工水供給装置であって、
    上流側に加工水供給源が接続され、下流側に該加工ユニットが接続され該加工ユニットに加工水を供給する加工水供給経路と、
    該加工水供給経路の途上に設けられ、上流側から供給された該加工水を空間中に分散させながら流出する分散流出部と、
    該加工水供給経路の途上に設けられ、該分散流出部から該空間中に分散された該加工水を受けて、受けた該加工水を該加工水供給経路の下流側に流す加工水受け部と、を含み、
    該空間では、該分散流出部から該空間中に流出した該加工水に該空間中の二酸化炭素が溶解し、
    該加工水受け部は、二酸化炭素が溶解した該加工水を受けることを特徴とする加工水供給装置。
  2. 該空間は、外壁で囲まれており、
    該分散流出部と、該加工水受け部と、は該外壁の内側に配設され、
    該外壁には、該空間と、該外壁の外と、を接続する吸気口が形成されており、
    該吸気口には、該吸気口を通過して該空間に流入する空気中の異物を除去するフィルターが配設されていることを特徴とする請求項1に記載の加工水供給装置。
  3. 該外壁には、該空間と、該外壁の外と、を接続する排気口が形成されており、
    該吸気口と、該排気口と、の一方または両方には、該吸気口から該空間に該空気を流入させ、該排気口を通して該空間から該空気を排気する送風機が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の加工水供給装置。
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