JP2023169523A - プラズマガイドワイヤ - Google Patents

プラズマガイドワイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2023169523A
JP2023169523A JP2022080672A JP2022080672A JP2023169523A JP 2023169523 A JP2023169523 A JP 2023169523A JP 2022080672 A JP2022080672 A JP 2022080672A JP 2022080672 A JP2022080672 A JP 2022080672A JP 2023169523 A JP2023169523 A JP 2023169523A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide wire
tip
distal
plasma guide
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022080672A
Other languages
English (en)
Inventor
尚純 岩田
Hisazumi Iwata
智紀 市川
Tomonori Ichikawa
駿平 吉武
Shumpei YOSHITAKE
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Intecc Co Ltd
Original Assignee
Asahi Intecc Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Intecc Co Ltd filed Critical Asahi Intecc Co Ltd
Priority to JP2022080672A priority Critical patent/JP2023169523A/ja
Priority to PCT/JP2023/009235 priority patent/WO2023223642A1/ja
Publication of JP2023169523A publication Critical patent/JP2023169523A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B18/00Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body
    • A61B18/04Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating
    • A61B18/06Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating caused by chemical reaction, e.g. moxaburners
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B18/00Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body
    • A61B18/04Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating
    • A61B18/12Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating by passing a current through the tissue to be heated, e.g. high-frequency current
    • A61B18/14Probes or electrodes therefor

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Otolaryngology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

Figure 2023169523000001
【課題】局所的なアブレーションが可能なプラズマガイドワイヤを提供する。
【解決手段】プラズマガイドワイヤは、導電性を有するコアシャフトと、導電性を有し、コアシャフトの先端側の一部分を取り囲むコイル体と、導電性を有する金属材料により形成され、コアシャフトの先端と、コイル体の先端とを固定する先端チップであって、コアシャフトに電気的に接続された高周波発生器によって高周波が印加される先端チップと、を備える。先端チップの外表面は、コイル体の側に位置する基端側領域と、基端側領域よりも先端側に位置する先端側領域と、を含んでおり、先端側領域は、基端側領域よりも電気抵抗値が小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマガイドワイヤに関する。
近年、心臓の拍動リズムに異常をきたす不整脈や、血管内が病変部によって閉塞される慢性完全閉塞(CTO:Chronic Total Occlusion)の治療方法として、プラズマ流を用いて生体組織をアブレーション(焼灼)するプラズマアブレーション治療が知られている。例えば、特許文献1には、このようなプラズマアブレーション治療において使用可能なデバイスが開示されている。特許文献1に記載のデバイスは、第1の表面積を有するエネルギー送達電極を備えるエネルギー供給装置と、第1の表面積よりも大きい第2の表面積を有するエネルギー戻り電極を備えるシースと、これら各電極に電力を出力するエネルギー発生器と、を備えている。
米国特許出願公開第2019/0223948号明細書
特許文献1に記載のデバイスでは、エネルギー送達電極とエネルギー戻り電極とに高電圧が印加された際、エネルギー送達電極の周りにはストリーマコロナ放電が発生し、このストリーマコロナ放電によって、エネルギー送達電極の近傍にある生体組織をアブレーションすることができる。しかし、特許文献1に記載のデバイスでは、エネルギー送達電極の全体にわたって均一に放電現象が生じるため、エネルギー送達電極の周囲の電界強度は均一となる。このため、特許文献1に記載のデバイスでは、生体組織の対象部位(例えばCTO)だけでなく、エネルギー送達電極の周囲にある生体組織の全体に対してアブレーションが行われる虞、換言すれば、対象部位とは異なる部位に対してもアブレーションが行われる虞があるという課題があった。なお、このような課題は、血管系に限らず、プラズマアブレーション治療のために、リンパ腺系、胆道系、尿路系、気道系、消化器官系、分泌腺及び生殖器官といった生体管腔内に対して挿入されるプラズマガイドワイヤの全般に共通する。そのほか、プラズマガイドワイヤにおいては、操作性の向上や、製造コストの低減等が求められていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、局所的なアブレーションが可能なプラズマガイドワイヤを提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、プラズマガイドワイヤが提供される。このプラズマガイドワイヤは、導電性を有するコアシャフトと、導電性を有し、前記コアシャフトの先端側の一部分を取り囲むコイル体と、導電性を有する金属材料により形成され、前記コアシャフトの先端と、前記コイル体の先端とを固定する先端チップであって、前記コアシャフトに電気的に接続された高周波発生器によって高周波が印加される先端チップと、を備え、前記先端チップの外表面は、前記コイル体の側に位置する基端側領域と、前記基端側領域よりも先端側に位置する先端側領域と、を含んでおり、前記先端側領域は、前記基端側領
域よりも電気抵抗値が小さい。
この構成によれば、先端チップの外表面は、コイル体の側に位置する基端側領域と、基端側領域よりも先端側に位置する先端側領域とを含んでおり、先端側領域は、基端側領域よりも電気抵抗値が小さい。このため、先端電極として機能する先端チップに対して高周波発生器から高周波が印加された際、先端チップの先端側領域に集中してプラズマを発生させることができる。換言すれば、ストリーマコロナ放電に伴い生じる電界強度を、先端チップの基端側領域と比べて先端側領域においてより強くすることができる。この結果、生体組織の対象部位(例えばCTO)以外の部分、例えば、先端チップの基端側領域の近傍に位置する生体組織に対してアブレーションがなされることを抑制できる。また、本構成によれば、放電時に先端チップの周囲の電界強度が均一となる従来の構成と比較して、先端チップよりも基端側においてプラズマガイドワイヤを絶縁する絶縁性部材の損傷を抑制することができる。この結果、プラズマガイドワイヤの耐久性を向上させることができる。このように、本構成によれば、耐久性に優れ、かつ、局所的なアブレーションが可能なプラズマガイドワイヤを提供できる。
(2)上記形態のプラズマガイドワイヤにおいて、前記先端側領域には、前記外表面の一部分が残余の部分に比べて尖った角部が設けられていてもよい。
この構成によれば、先端チップの先端側領域には、外表面の一部分が残余の部分に比べて尖った角部が設けられているため、先端チップに対して高周波発生器から高周波が印加された際、先端チップの先端側領域のうち、特に角部に集中してプラズマを発生させることができる。換言すれば、ストリーマコロナ放電に伴い生じる電界強度を、先端チップの先端側領域のうち、特に角部においてより強くすることができる。この結果、本構成によれば、より一層、局所的なアブレーションが可能なプラズマガイドワイヤを提供できる。
(3)上記形態のプラズマガイドワイヤにおいて、前記基端側領域には、前記角部が設けられていなくてもよい。
この構成によれば、先端チップの基端側領域には角部が設けられていないため、基端側領域に角部が設けられた構成と比較して、先端側領域の角部に対してより一層集中してプラズマを発生させることができる。この結果、本構成によれば、より一層、局所的なアブレーションが可能なプラズマガイドワイヤを提供できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、プラズマガイドワイヤ、プラズマガイドワイヤとRFジェネレータとを備えるプラズマアブレーションシステム、プラズマではなく熱を用いて生体組織をアブレーション(焼灼)するガイドワイヤ、プラズマガイドワイヤやガイドワイヤの製造方法などの形態で実現することができる。
プラズマガイドワイヤの断面構成を例示した説明図である。 プラズマガイドワイヤの先端側の拡大断面図である。 プラズマガイドワイヤの先端側の拡大斜視図である。 放電時の電界強度分布を示す説明図である。 第2実施形態のプラズマガイドワイヤの説明図である。 第3実施形態のプラズマガイドワイヤの先端側の拡大断面図である。 第4実施形態のプラズマガイドワイヤの先端側の拡大断面図である。 第5実施形態のプラズマガイドワイヤの先端側の拡大断面図である。 第6実施形態のプラズマガイドワイヤの先端側の拡大断面図である。 第7実施形態のプラズマガイドワイヤの先端側の拡大断面図である。 第8実施形態のプラズマガイドワイヤの先端側の拡大断面図である。 第9実施形態のプラズマガイドワイヤの断面構成を例示した説明図である。
<第1実施形態>
図1は、プラズマガイドワイヤ1の断面構成を例示した説明図である。プラズマガイドワイヤ1は、プラズマ流を用いて生体組織をアブレーション(焼灼)することによって、慢性完全閉塞(CTO:Chronic Total Occlusion)を開通させたり、軽度~中等度の狭窄、有意狭窄、不整脈等を治療したりする目的で使用されるデバイスである。以降では、プラズマガイドワイヤ1を血管内のCTO開通のために用いる場合を例示して説明するが、プラズマガイドワイヤ1は、血管系に限らず、リンパ腺系、胆道系、尿路系、気道系、消化器官系、分泌腺及び生殖器官といった、生体管腔内に挿入して使用できる。
図1では、プラズマガイドワイヤ1の中心を通る軸を軸線O(一点鎖線)で表す。図1の例では、軸線Oは、プラズマガイドワイヤ1の各構成部材、すなわち、第1チューブ10、第2チューブ20、第3チューブ30、先端チップ40、コアシャフト50、及びコイル体60の各中心を通る軸と一致している。しかし、軸線Oは、プラズマガイドワイヤ1の各構成部材の各中心軸と相違していてもよい。また、図1には、相互に直交するXYZ軸を図示する。X軸はプラズマガイドワイヤ1の長手方向に対応し、Y軸はプラズマガイドワイヤ1の高さ方向に対応し、Z軸はプラズマガイドワイヤ1の幅方向に対応する。図1の左側(-X軸方向)をプラズマガイドワイヤ1及び各構成部材の「先端側」と呼び、図1の右側(+X軸方向)をプラズマガイドワイヤ1及び各構成部材の「基端側」と呼ぶ。長手方向(X軸方向)における両端のうち、先端側に位置する一端を「先端」と呼び、基端側に位置する他端を「基端」と呼ぶ。先端及びその近傍を「先端部」と呼び、基端及びその近傍を「基端部」と呼ぶ。先端側は生体内部へ挿入され、基端側は医師等の術者により操作される。これらの点は、図1以降においても共通する。
プラズマガイドワイヤ1は、長尺状の外形を有しており、第1チューブ10と、第2チューブ20と、第3チューブ30と、先端チップ40と、コアシャフト50と、コイル体60と、コイル固定部70と、第1固定部72と、第2固定部73と、先端マーカ81とを備えている。
先端チップ40は、先端電極として機能する。先端チップ40は、導電性を有しており、RFジェネレータ100によって高周波が印加されることにより、図示しない他の電極との間で放電を生じさせる部材である。他の電極は、図示しない他のデバイスに設けられている。他のデバイスとしては任意の構成を採用できる。例えば、他のデバイスは、先端部に他の電極が設けられて、内部にプラズマガイドワイヤ1が挿通されるカテーテルであってもよいし、先端部に他の電極が設けられた他のガイドワイヤであってもよいし、他の電極を有するパッドでもよい。
先端チップ40は、プラズマガイドワイヤ1の最も先端側(換言すれば、プラズマガイドワイヤ1の先端部)に設けられている。先端チップ40は、血管内でのプラズマガイドワイヤ1の進行をスムーズにするために、基端側から先端側にかけて縮径した外側形状を有している。先端チップ40は、第1チューブ10の先端部11と、コアシャフト50の先端部と、コイル体60の先端部61とを固定している。先端チップ40の詳細は、後述する。
コアシャフト50は、導電性を有しており、プラズマガイドワイヤ1の中心軸を構成する部材である。コアシャフト50は、プラズマガイドワイヤ1の長手方向に延びる長尺状の外形を有している。コアシャフト50は、先端から基端に向かって、細径部51と、第1テーパ部52と、第2テーパ部53と、太径部54とを有している。細径部51は、コ
アシャフト50の外径が最も細い部分であり、先端から基端まで略一定の外径を有する略円柱形状である。第1テーパ部52は、細径部51と第2テーパ部53との間に設けられた部分であり、基端側から先端側にかけて縮径した外側形状を有している。第2テーパ部53は、第1テーパ部52と太径部54との間に設けられた部分であり、基端側から先端側にかけて、第1テーパ部52とは異なる角度で外径が縮径した外側形状を有している。太径部54は、コアシャフト50の外径が最も太い部分であり、先端から基端まで略一定の外径を有する略円柱形状である。太径部54の基端部55は、太径部54の基端面が隆起した部分である。
なお、本実施形態において「略一定」とは「概ね一定」と同義であり、製造誤差等に起因したぶれを許容しつつ、概ね一定であることを意味する。また、本実施形態において「外径」及び「内径」とは、部材(または内腔)の横断面が楕円形状である場合、任意の横断面において最も長い部分の長さを採用する。
RFジェネレータ100は、第1端子110と第2端子120との間に高周波(高周波電力)を出力する装置であり、高周波発生器とも呼ばれる。プラズマガイドワイヤ1のコアシャフト50の基端部55には、第2ケーブル121が接続されている。第2ケーブル121は、導電性を有する電線である。第2ケーブル121は、RFジェネレータ100の第2端子120から延びており、RFジェネレータ100とプラズマガイドワイヤ1とを電気的に接続している。また、上述した他の電極を有する他のデバイスには、第1ケーブル111が接続されている。第1ケーブル111は、導電性を有する電線である。第1ケーブル111は、RFジェネレータ100の第1端子110から延びており、RFジェネレータ100と他のデバイスとを電気的に接続している。なお、第1ケーブル111や第2ケーブル121には、ケーブルコネクタ(ケーブル同士を物理的かつ電気的に接続するための接続端子)が設けられていてもよい。
コイル体60は、導電性を有しており、コアシャフト50の先端側の一部分を取り囲んで配置されている。図1の例では、コイル体60は、コアシャフト50のうちの、細径部51と、第1テーパ部52の先端側の一部分とをそれぞれ取り囲んで配置されている。コイル体60は、導電性を有する素線60sを螺旋状に巻回して形成されている。コイル体60は、1本の素線を単条に巻回して形成される単条コイルであってもよく、複数本の素線を多条に巻回して形成される多条コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を単条に巻回して形成される単条撚線コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を複数用い、各撚線を多条に巻回して形成される多条撚線コイルであってもよい。なお、コアシャフト50とコイル体60とを総称して「ガイドワイヤ本体」とも呼ぶ。
第1チューブ10は、絶縁性樹脂により形成された円筒状の管状体である。第1チューブ10は、先端チップ40よりも基端側に配置されて、ガイドワイヤ本体の先端側を覆っている。図1の例では、第1チューブ10は、ガイドワイヤ本体のうち、コイル体60の外周と、コイル体60よりも基端側においてコイル体60から露出した、コアシャフト50の第1テーパ部52の先端側の一部分と、を覆っている。第1チューブ10の内周面は、コイル体60の外周面と接触している。第1チューブ10の厚さは、任意に決定できる。
第2チューブ20は、絶縁性樹脂により形成された円筒状の管状体である。第2チューブ20は、第3チューブ30よりも基端側に配置されて、ガイドワイヤ本体の基端側を覆っている。図1の例では、第2チューブ20は、ガイドワイヤ本体のうち、コアシャフト50の第1テーパ部52の基端部と、第2テーパ部53と、太径部54とを覆っている。なお、太径部54の基端部55は、第2チューブ20に覆われておらず外部に露出している。第2チューブ20の内周面は、太径部54の外周面と接触している。第2チューブ2
0の厚さは、任意に決定できる。
第3チューブ30は、絶縁性樹脂により形成された円筒状の管状体である。第3チューブ30は、第1チューブ10と第2チューブ20との間に配置されて、ガイドワイヤ本体の中間部を覆っている。換言すれば、第3チューブ30は、ガイドワイヤ本体のうち、第1チューブ10にも第2チューブ20にも覆われていない、中間に位置する一部分を覆っている。図1の例では、第3チューブ30は、ガイドワイヤ本体のうち、コアシャフト50の第1テーパ部52の一部分を覆っている。第3チューブ30の厚さは、任意に決定できる。
図1に示すように、第3チューブ30の先端部31は、第1チューブ10の基端部12に接合されている。また、第3チューブ30の基端部32は、第2チューブ20の先端部21に接合されている。図1の例では、第3チューブ30は、先端部31の外周面が、第1チューブ10の基端部12の内周面と接合されている。同様に、第3チューブ30は、基端部32の外周面が、第2チューブ20の先端部21の内周面と接合されている。すなわち、第3チューブ30の両端部は、第1チューブ10の基端部12及び第2チューブ20の先端部21と重なって配置されている。第3チューブ30の両端以外の部分は、第1チューブ10や第2チューブ20に覆われておらず、外部に露出している。第1チューブ10、第2チューブ20、及び第3チューブ30の接合には、エポキシ系接着剤などの任意の接合剤を利用できる。このように、本実施形態の第1,2,3チューブ10,20,30接合体は、第3チューブ30が設けられた中間部においてくびれた形状を有している。
コイル固定部70は、コイル体60の基端部と、コアシャフト50の第1テーパ部52の一部分とを固定する部材である。第1固定部72は、第3チューブ30の先端部31に設けられており、第3チューブ30の先端部31と、第1チューブ10の基端部12と、ガイドワイヤ本体(具体的には、第1テーパ部52の一部分)とを固定する部材である。第2固定部73は、第3チューブ30の基端部32に設けられており、第3チューブ30の基端部32と、第2チューブ20の先端部21と、ガイドワイヤ本体(具体的には、第1テーパ部52の一部分)とを固定する部材である。
先端マーカ81は、絶縁性を有し、かつ、任意の色に着色されており、先端チップ40の位置を表す目印として機能する。先端マーカ81は、第1チューブ10の先端部11において、第1チューブ10の外周面を取り囲むように配置された円環状の部材である。
図2は、プラズマガイドワイヤ1の先端側の拡大断面図である。図3は、プラズマガイドワイヤ1の先端側の拡大斜視図である。図2に示すように、本実施形態の先端チップ40は、第1部材410と、第2部材420とを有している。第1部材410は、プラズマガイドワイヤ1の最も先端側に配置された半球状の部材である。第2部材420は、第1部材410よりも基端側(換言すれば、先端チップ40のうちコイル体60の側)に配置された円錐台状の部材である。第2部材420は、基端側の一部分において、コアシャフト50の先端部と、コイル体60の先端部61と、第1チューブ10の先端部11とを固定している。図2の例では、第2部材420の基端側の一部分に、コアシャフト50の先端部と、コイル体60の先端部61とが埋設されている。また、第2部材420の基端面に、第1チューブ10の先端が接合されている。
第1部材410の基端面と第2部材420の先端面とは同じ面積とされており、第1部材410と第2部材420とは全体として半球状の外形を構成している。図2に示すプラズマガイドワイヤ1の縦断面において、第1部材410と第2部材420との界面は、中心軸Oに対して垂直である。このような先端チップ40は、円錐台状に形成された第2部
材420に対して、半球状に形成された第1部材410をろう接または溶接することで作製できる。また、先端チップ40は、円錐台状に形成された第2部材420の先端面に対して、はんだやメッキにより、半球状の第1部材410を形成することで作製してもよい。なお、第2部材420は、コアシャフト50の先端部をレーザ等により溶融させることによって形成してもよい。第2部材420は、導電性を有する金属材料、例えば、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、SUS304等のステンレス鋼、ニッケルチタン合金等により形成されている。第1部材410は、導電性を有すると共に、第2部材420よりも電気抵抗値が小さい金属材料、例えば、金(Au)、銀(Ag)、プラチナ(Pt)等により形成されている。
ここで、図2及び図3に示すように、先端チップ40の外表面のうち、第1部材410の外表面を先端側領域41とも呼び、第2部材420の外表面のうち、先端マーカ81により被覆されていない部分(換言すれば、外部に露出した第2部材420の外表面)を基端側領域42とも呼ぶ。このとき、基端側領域42はコイル体60の側に位置し、先端側領域41は基端側領域42よりも先端側に位置している。本実施形態の先端チップ40は、先端側領域41及び基端側領域42のいずれも、滑らかな表面形状を有しており、一部分が尖った部分(角部)を有していない。また、上述の通り、第1部材410は、第2部材420よりも電気抵抗値が小さい金属材料により形成されている。このため、先端チップ40の外表面のうち、先端側領域41は、基端側領域42よりも電気抵抗値が小さい。なお、先端側領域41の電気抵抗値は、第1部材410を構成する金属材料の電気抵抗値であり、基端側領域42の電気抵抗値は、第2部材420を構成する金属材料の電気抵抗値である。
なお、後述するストリーマコロナ放電に伴い生じる電界強度を、基端側領域42と比べて先端側領域41においてより強くするためには、先端側領域41の表面積は、基端側領域42の表面積よりも小さいことが好ましい(図3)。なお、先端チップ40と、他のデバイスに設けられる他の電極との間でストリーマコロナ放電を発生させる場合、他の電極ではなく先端チップ40の側(先端チップ40の近傍)で放電を発生させるためには、先端側領域41の表面積と基端側領域42の表面積との合計の表面積(換言すれば、先端チップ40の外表面のうち、外部に露出した部分の表面積、即ち、先端マーカ81に被覆されていない部分の表面積)が、他の電極の外表面のうちの外部に露出した部分の表面積よりも小さい必要がある。
図1に戻り、説明を続ける。第1チューブ10、第2チューブ20、第3チューブ30、及び先端マーカ81は、絶縁性を有する任意の材料により形成でき、例えば、四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタラートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニル、エチレン-酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリエーテルサルフォン等のスーパーエンジニアリングプラスチック等により形成できる。第1チューブ10、第2チューブ20、第3チューブ30、及び先端マーカ81は、それぞれ同一の材料により形成されてもよいし、プラズマガイドワイヤ1に求められる性能(例えば、先端部の柔軟性、トルク伝達性、形状維持性等)に応じて、異なる材料により形成されてもよい。
コアシャフト50は、導電性を有する任意の材料により形成でき、例えば、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、SUS304等のステンレス鋼、ニッケルチタン合金等により形成できる。コイル固定部70と、第1固定部72と、第2固定部73と
は、任意の接合剤、例えば、エポキシ系接着剤などの任意の接合剤により形成できる。
図1~図3のプラズマガイドワイヤ1によれば、術者は、プラズマガイドワイヤ1をアブレーション対象である生体組織の対象部位(例えばCTO)近傍までデリバリした後、先端チップ40の先端側領域41を対象部位の近傍に位置させた状態で、RFジェネレータ100から高周波(高周波電力)を出力する。すると、プラズマガイドワイヤ1の先端チップ40と、他のデバイスの他の電極との間の電位差に起因して、先端チップ40と他の電極との間にストリーマコロナ放電が発生する。このストリーマコロナ放電によって、プラズマガイドワイヤ1の先端チップ40、特に先端側領域41の近傍にある対象部位をアブレーションすることができる。
図4は、放電時の電界強度分布を示す説明図である。図4(A)は、図1~図3で説明した本実施形態のプラズマガイドワイヤ1の電界強度分布EFを示す。図4(B)は、比較例のプラズマガイドワイヤ1xの電界強度分布EFを示す。比較例のプラズマガイドワイヤ1xは、単一の材料により形成された先端チップ40x(換言すれば、先端側領域41及び基端側領域42を有していない先端チップ40x)を備える点を除いて、図1~図3で説明したプラズマガイドワイヤ1と同じ構成である。先端チップ40xは、コアシャフト50と同様に、導電性を有する任意の材料(例えば、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、SUS304等のステンレス鋼、ニッケルチタン合金等)により形成されている。なお、図4(A),(B)では、説明箇所を明確にするために、プラズマガイドワイヤ1を構成する各部のハッチングを省略している。
図4(A),(B)において、濃いドットハッチングを付した部分は、薄いドットハッチングを付した部分と比較して、より電界強度が強いことを示す。図4(A)から明らかなように、図1~図3で説明した本実施形態のプラズマガイドワイヤ1では、ストリーマコロナ放電に伴い先端チップ40の周囲に生じる電界強度が、先端チップ40の基端側領域42と比べて、先端側領域41においてより強くなっている。また、本実施形態のプラズマガイドワイヤ1では、電界強度分布EFが、第1チューブ10の先端部11には達していない。一方、図4(B)から明らかなように、比較例のプラズマガイドワイヤ1xでは、ストリーマコロナ放電に伴い先端チップ40の周囲に生じる電界強度は、先端チップ40xの全体(先端側から基端側の全体)にかけて均一になっている。また、比較例のプラズマガイドワイヤ1xでは、電界強度分布EFが、第1チューブ10の先端部11まで達している。
以上のように、第1実施形態のプラズマガイドワイヤ1によれば、先端チップ40の外表面は、コイル体60の側に位置する基端側領域42と、基端側領域42よりも先端側に位置する先端側領域41とを含んでおり、先端側領域41は、基端側領域42よりも電気抵抗値が小さい。このため、先端電極として機能する先端チップ40に対して、RFジェネレータ100(高周波発生器)から高周波が印加された際、図4(A)に示すように、先端チップ40の先端側領域41に集中してプラズマを発生させることができる。換言すれば、ストリーマコロナ放電に伴い生じる電界強度を、先端チップ40の基端側領域42と比べて先端側領域41においてより強くすることができる。この結果、生体組織の対象部位(例えばCTO)以外の部分、例えば、先端チップ40の基端側領域42の近傍に位置する生体組織に対してアブレーションがなされることを抑制できる。また、第1実施形態のプラズマガイドワイヤ1によれば、放電時に先端チップ40の周囲の電界強度が均一となる図4(B)に示す従来の構成と比較して、先端チップ40よりも基端側においてプラズマガイドワイヤを絶縁する第1チューブ10(絶縁性部材)の損傷を抑制することができる。この結果、プラズマガイドワイヤ1の耐久性を向上させることができる。このように、第1実施形態の構成によれば、耐久性に優れ、かつ、局所的なアブレーションが可能なプラズマガイドワイヤ1を提供できる。
<第2実施形態>
図5は、第2実施形態のプラズマガイドワイヤ1Aの説明図である。図5(A)は、プラズマガイドワイヤ1Aの先端側の拡大断面図を示す。図5(B)は、プラズマガイドワイヤ1Aの電界強度分布EFを示す。第2実施形態のプラズマガイドワイヤ1Aは、第1実施形態の構成において、先端チップ40に代えて先端チップ40Aを備えている。先端チップ40Aは、第1部材410に代えて第1部材410Aを有している。
第1部材410Aは、プラズマガイドワイヤ1Aの最も先端側に配置された円錐状の部材である。第1部材410Aの材料、及び第1部材410Aを有する先端チップ40Aの作製方法(ろう接、溶接、はんだ、メッキ、溶融等の手段)は、第1実施形態と同様である。先端チップ40Aの外表面のうち、第1部材410Aの外表面を先端側領域41Aとも呼ぶ。先端側領域41Aは、第1実施形態と同様に、基端側領域42よりも先端側に位置している。図5(A)に示すように、先端側領域41Aには、外表面の一部分(破線丸枠を付した部分)が、外表面の残余の部分(破線丸枠よりも外側の部分)に比べて尖った角部41eが設けられている。図5(A)の例では、角部41eの先端は、コアシャフト50の中心軸Oと同一方向に向いている。なお、第1実施形態で説明した通り、基端側領域42は滑らかな表面形状を有しており、一部分が尖った角部を有していない。
図5(B)から明らかなように、第2実施形態のプラズマガイドワイヤ1Aでは、ストリーマコロナ放電に伴い先端チップ40Aの周囲に生じる電界強度が、先端側領域41のうち、特に角部41eにおいてより強くなっている。また、第2実施形態のプラズマガイドワイヤ1Aにおいても、電界強度分布EFが、第1チューブ10の先端部11には達していない。
このように、先端チップ40Aの構成は種々の変更が可能であり、先端チップ40Aは、角部41eが設けられた先端側領域41Aを有していてもよい。図5(A)の例では、角部41eは、縦断面において中心軸Oを挟んでプラズマガイドワイヤ1Aの高さ方向(Y軸方向)に対称な形状を有している。しかし、角部41eは、中心軸Oを挟んでプラズマガイドワイヤ1Aの高さ方向(Y軸方向)に非対称な形状を有していてもよい。以上のような第2実施形態のプラズマガイドワイヤ1Aによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、第2実施形態のプラズマガイドワイヤ1Aによれば、先端チップ40Aの先端側領域41Aには、外表面の一部分が残余の部分に比べて尖った角部41eが設けられているため、先端チップ40Aに対してRFジェネレータ100から高周波が印加された際、図5(B)に示すように、先端チップ40Aの先端側領域41Aのうち、特に角部41eに集中してプラズマを発生させることができる。換言すれば、ストリーマコロナ放電に伴い生じる電界強度を、先端チップ40Aの先端側領域41Aのうち、特に角部41eにおいてより強くすることができる。この結果、第2実施形態の構成によれば、より一層、局所的なアブレーションが可能なプラズマガイドワイヤ1Aを提供できる。
さらに、第2実施形態のプラズマガイドワイヤ1Aによれば、先端チップ40Aの基端側領域42には角部が設けられていないため、基端側領域42に角部が設けられた構成と比較して、先端側領域41Aの角部41eに対してより一層集中してプラズマを発生させることができる。この結果、第2実施形態の構成によれば、より一層、局所的なアブレーションが可能なプラズマガイドワイヤ1Aを提供できる。
<第3実施形態>
図6は、第3実施形態のプラズマガイドワイヤ1Bの先端側の拡大断面図である。第3
実施形態のプラズマガイドワイヤ1Bは、第1実施形態の構成において、先端チップ40に代えて先端チップ40Bを備えている。先端チップ40Bは、第1部材410に代えて第1部材410Bを有し、第2部材420に代えて第2部材420Bを有している。
第1部材410Bは、プラズマガイドワイヤ1Bの最も先端側に配置され、第2部材420Bは、第1部材410Bよりも基端側に配置されている。第2部材420Bは、上面が傾斜した円錐台状であり、第1部材410Bは、第2部材420Bの上面に嵌まり込み、半球を形成することが可能な、不均一な半球状を有している。この結果、図6に示すプラズマガイドワイヤ1Bの縦断面において、第1部材410Bと第2部材420Bとの界面は、中心軸Oに対して垂直ではなく、90度未満の鋭角を形成する向きとなっている。第1部材410Bの材料、第2部材420Bの材料、及び先端チップ40Bの作製方法(ろう接、溶接、はんだ、メッキ、溶融等の手段)は、第1実施形態と同様である。先端側領域41Bは、第1実施形態と同様に、基端側領域42Bよりも先端側に位置している。先端側領域41B及び基端側領域42Bは、いずれも滑らかな表面形状を有しており、一部分が尖った角部を有していない。
このように、先端チップ40Bの構成は種々の変更が可能であり、先端側領域41Bが基端側領域42Bよりも相対的に先端側に位置し、かつ、先端側領域41Bが基端側領域42Bよりも電気抵抗値が小さい限りにおいて、先端側領域41Bは、先端チップ40Bの外表面のどの部分に設けられていてもよい。以上のような第3実施形態のプラズマガイドワイヤ1Bによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
図7は、第4実施形態のプラズマガイドワイヤ1Cの先端側の拡大断面図である。第4実施形態のプラズマガイドワイヤ1Cは、第1実施形態の構成において、先端チップ40に代えて先端チップ40Cを備えている。先端チップ40Cは、第1部材410に代えて第1部材410Cを有し、第2部材420に代えて第2部材420Cを有している。
第1部材410Cは、プラズマガイドワイヤ1Cの最も先端側に配置され、第2部材420Cは、第1部材410Cよりも基端側に配置されている。第1部材410Cは、基端側の一部が欠けた球状であり、第2部材420Cは、半球状である。第1部材410Cは、第2部材420Cの先端(換言すれば、第2部材420Cを構成する半球の頂点)に固定されている。第1部材410Cの材料、第2部材420Cの材料、及び先端チップ40Cの作製方法(ろう接、溶接、はんだ、メッキ、溶融等の手段)は、第1実施形態と同様である。先端側領域41Cは、第1実施形態と同様に、基端側領域42Cよりも先端側に位置している。先端側領域41C及び基端側領域42Cは、いずれも滑らかな表面形状を有しており、一部分が尖った角部を有していない。
このように、先端チップ40Cの構成は種々の変更が可能であり、先端側領域41Cが基端側領域42Cよりも相対的に先端側に位置し、かつ、先端側領域41Cが基端側領域42Cよりも電気抵抗値が小さい限りにおいて、先端側領域41Cはどのような態様で設けられてもよい。例えば、先端側領域41Cは、図7に示すように、先端チップ40Cの一部が突出した突出部の外表面として実現されてもよい。以上のような第3実施形態のプラズマガイドワイヤ1Cによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第5実施形態>
図8は、第5実施形態のプラズマガイドワイヤ1Dの先端側の拡大断面図である。第5実施形態のプラズマガイドワイヤ1Dは、第1実施形態の構成において、先端チップ40に代えて先端チップ40Dを備えている。先端チップ40Dは、第1部材410に代えて
第1部材410Dを有し、第2部材420に代えて第2部材420Dを有している。
第1部材410Dは、プラズマガイドワイヤ1Dの最も先端側に配置され、第2部材420Dは、第1部材410Dよりも基端側に配置されている。なお、第1部材410Dの基端は、第2部材420Dの基端と比べて先端側に位置するため、本実施形態では、第2部材420Dは、第1部材410Dよりも基端側に配置されているものと定義する。第1部材410Dは、円錐状であり、第2部材420Dは、半球状である。第1部材410Dは、第2部材420Dの頂点と縁との間の中間部分に固定されている。第1部材410Dの材料、第2部材420Dの材料、及び先端チップ40Dの作製方法(ろう接、溶接、はんだ、メッキ、溶融等の手段)は、第1実施形態と同様である。先端側領域41Dは、第1実施形態と同様に、基端側領域42Dよりも先端側に位置している。なお、先端側領域41Dのうち最も基端に位置する部分は、基端側領域42Dのうち最も基端に位置する部分と比べて先端側に位置するため、本実施形態では、先端側領域41Dは、基端側領域42Dよりも先端側に位置するものと定義する。
図8に示すように、先端側領域41Dには、外表面の一部分(破線丸枠を付した部分)が、外表面の残余の部分(破線丸枠よりも外側の部分)に比べて尖った角部41eが設けられている。図8に示すように、コアシャフト50の中心軸Oと角部41eとを含む縦断面において、角部41eの先端は、コアシャフト50の中心軸Oと交差する方向に向いている。図8には、角部41eの先端が向く方向に延びる仮想線VLを破線で示す。図示の通り、仮想線VL(破線)は、中心軸O(一点鎖線)と交差している。なお、基端側領域42Dは滑らかな表面形状を有しており、一部分が尖った角部を有していない。
このように、先端チップ40Dの構成は種々の変更が可能であり、先端側領域41Dが基端側領域42Dよりも相対的に先端側に位置し、かつ、先端側領域41Dが基端側領域42Dよりも電気抵抗値が小さい限りにおいて、先端側領域41Dはどのような態様で設けられてもよい。例えば、先端側領域41Dは、図8に示すように、先端チップ40Dの一部が突出した突出部の外表面として実現されてもよい。また、先端チップ40Dは、角部41eが設けられた先端側領域41Dを有していてもよい。以上のような第5実施形態のプラズマガイドワイヤ1Dによっても、上述した第1及び第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、第5実施形態のプラズマガイドワイヤ1Dによれば、コアシャフト50の中心軸Oと角部41eとを含む縦断面(図8)において、角部41eの先端は、コアシャフト50の中心軸Oと交差する方向に向いている。このため、プラズマガイドワイヤ1Dの先端部をプリシェイプすることなく、血管壁に近い位置にある生体組織(換言すれば、プラズマガイドワイヤ1Dの進行方向と交差する方向にある生体組織)をアブレーションすることができる。
<第6実施形態>
図9は、第6実施形態のプラズマガイドワイヤ1Eの先端側の拡大断面図である。第6実施形態のプラズマガイドワイヤ1Eは、第1実施形態の構成において、先端チップ40に代えて先端チップ40Eを備えている。先端チップ40Eは、第1部材410に代えて第1部材410Eを有し、第2部材420に代えて第2部材420Eを有している。
第1部材410Eは、プラズマガイドワイヤ1Eの最も先端側に配置された半球状の部材である。第2部材420Eは、円環状の部材である。第2部材420Eは、第1部材410Eの基端側の外表面を被覆した状態で、第1部材410Eに固定されている。第1部材410Eの材料、第2部材420Eの材料、及び先端チップ40Eの作製方法(ろう接、溶接、はんだ、メッキ、溶融等の手段)は、第1実施形態と同様である。ここで、図9
に示すように、先端チップ40Eの外表面のうち、第2部材420Eにより被覆されていない第1部材410Eの外表面(換言すれば、外部に露出した第1部材410Eの外表面)を先端側領域41Eとも呼び、第2部材420Eの外表面を基端側領域42Eとも呼ぶ。図9では、先端側領域41Eに相当する部分に符号A1を付し、基端側領域42Eに相当する部分に符号A2を付す。図9に示すように、先端側領域41Eは、基端側領域42Eよりも先端側に位置している。先端側領域41E及び基端側領域42Eは、いずれも滑らかな表面形状を有しており、一部分が尖った角部を有していない。
このように、先端チップ40Eの構成は種々の変更が可能であり、先端側領域41Eが基端側領域42Eよりも相対的に先端側に位置し、かつ、先端側領域41Eが基端側領域42Eよりも電気抵抗値が小さい限りにおいて、先端側領域41E及び基端側領域42Eはどのような態様で設けられてもよい。図9の例では、先端側領域41Eを有する第1部材410Eを、先端チップ40Eの本体を構成する本体部の態様とし、基端側領域42Eを有する第2部材420Eを、本体部を被覆する被覆部の態様として実現したが、これらは逆でもよい。すなわち、基端側領域42Eを有する第2部材420Eを本体部の態様とし、先端側領域41Eを有する第1部材410Eを被覆部の態様として実現してもよい。以上のような第6実施形態のプラズマガイドワイヤ1Eによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第7実施形態>
図10は、第7実施形態のプラズマガイドワイヤ1Fの先端側の拡大断面図である。第7実施形態のプラズマガイドワイヤ1Fは、第1実施形態の構成において、さらに、第3固定部71と、被覆部材75とを有している。
第3固定部71は、第1チューブ10の先端部11と、コアシャフト50の先端部と、コイル体60の先端部61とを固定している。第3固定部71は、先端チップ40の基端部に接合されている。被覆部材75は、絶縁性を有する円環状の部材である。被覆部材75は、第2部材420の基端側の外表面を被覆した状態で、第2部材420に接合されている。第3固定部71及び被覆部材75の接合には、エポキシ系接着剤などの任意の接合剤を利用できる。被覆部材75は、第1チューブ10や第2チューブ20と同様に、絶縁性を有する任意の樹脂材料により形成できる。なお、被覆部材75を設けることに代えて、第1チューブ10の先端部11が、第2部材420の基端側の外表面を被覆した構成を採用してもよい。
このように、プラズマガイドワイヤ1Fの構成は種々の変更が可能であり、第1実施形態で説明しない他の部材を有していてもよく、第1実施形態で説明した部材の一部が省略されてもよい。以上のような第7実施形態のプラズマガイドワイヤ1Fによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第7実施形態のプラズマガイドワイヤ1Fによれば、第2部材420の基端側が、絶縁性を有する被覆部材75により被覆されているため、ストリーマコロナ放電に伴い先端チップ40の周囲に生じる電界強度分布が、第1チューブ10の先端部11に達することをより一層抑制できる。この結果、より一層、局所的なアブレーションが可能なプラズマガイドワイヤ1Fを提供できると共に、第1チューブ10の損傷をより一層抑制することができる。
<第8実施形態>
図11は、第8実施形態のプラズマガイドワイヤ1Gの先端側の拡大断面図である。第8実施形態のプラズマガイドワイヤ1Gは、第1実施形態の構成において、先端チップ40に代えて先端チップ40Gを備えている。先端チップ40Gは、第2部材420に代えて第2部材420Gを有している。
第2部材420Gは、第1部材410よりも基端側に配置されている。第2部材420Gは、円柱状に円錐台状を組み合わせた形状を有する部材である。第2部材420Gの材料、及び第2部材420Gを有する先端チップ40Gの作製方法(ろう接、溶接、はんだ、メッキ、溶融等の手段)は、第1実施形態と同様である。先端側領域41は、第1実施形態と同様に、基端側領域42Gよりも先端側に位置している。図11に示すように、基端側領域42Gには、外表面の一部分(破線丸枠を付した部分)が、外表面の残余の部分(破線丸枠よりも外側の部分)に比べて尖った角部42eが設けられている。角部42eは、第2部材420Gの円柱部分と円錐台部分との境界に形成されるため、本実施形態の角部42eは、プラズマガイドワイヤ1Gの周方向の全体に形成される。なお、先端側領域41は滑らかな表面形状を有しており、一部分が尖った角部を有していない。
このように、先端チップ40Gの構成は種々の変更が可能であり、基端側領域42Gに角部42eが設けられていてもよい。以上のような第8実施形態のプラズマガイドワイヤ1Gによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第9実施形態>
図12は、第9実施形態のプラズマガイドワイヤ1Hの断面構成を例示した説明図である。第9実施形態のプラズマガイドワイヤ1Hは、第1実施形態の構成において、第1チューブ10、第2チューブ20、及び第3チューブ30に代えて、第1チューブ10Hを備えている。第1チューブ10Hは、円筒状の管状体であり、ガイドワイヤ本体の全体、換言すれば、コイル体60の外周と、基端部55を除くコアシャフト50の外周とを覆っている。
このように、プラズマガイドワイヤ1Hの構成は種々の変更が可能であり、単一の第1チューブ10Hによってガイドワイヤ本体が覆われていてもよい。また、プラズマガイドワイヤ1Hの長手方向に組み合わせられた2つ、あるいは4つ以上のチューブによって、ガイドワイヤ本体が覆われた構成であってもよい。以上のような第9実施形態のプラズマガイドワイヤ1Hによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第9実施形態のプラズマガイドワイヤ1Hによれば、プラズマガイドワイヤ1Hの構成を簡略化して、製造コストを低減できる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
上記第1~9実施形態では、プラズマガイドワイヤ1,1A~1Hの構成の一例を示した。しかし、プラズマガイドワイヤ1,1A~1Hの構成は種々の変更が可能である。例えば、先端チップ40,40A~40E,40Gにおいて、先端側領域41の表面積は、基端側領域42の表面積と同じか、あるいは大きくてもよい。例えば、先端チップ40,40A~40E,40Gにおいて、先端側領域41と基端側領域42との両方に、角部が設けられていてもよい。例えば、先端チップ40,40A~40E,40Gは、先端側領域41と基端側領域42との間において、電気抵抗値が先端側領域41及び基端側領域42とは異なる中間領域をさらに有していてもよい。
例えば、ガイドワイヤ本体を構成するコアシャフト50は、上述した形状に限らず、任意の形状としてよい。例えば、上記実施形態において例示した、細径部51、第1テーパ部52、第2テーパ部53、太径部54、基端部55の少なくとも一部を省略してもよい。例えば、ガイドワイヤ本体には、上述しない更なる構成が含まれてよい。例えば、コイル体60の内側に、内側コイル体が設けられていてもよい。
[変形例2]
第1~9実施形態のプラズマガイドワイヤ1,1A~1Hの構成、及び上記変形例1のプラズマガイドワイヤ1,1A~1Hの構成は、適宜組み合わせてもよい。例えば、第2~6,第8,9実施形態のプラズマガイドワイヤ1において、第7実施形態で説明した第3固定部71や被覆部材75を備えていてもよい。例えば、第2~第8実施形態のプラズマガイドワイヤ1において、第9実施形態で説明した第1チューブ10Hを備えていてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
本発明は、以下の形態としても実現することが可能である。
[適用例1]
プラズマガイドワイヤであって、
導電性を有するコアシャフトと、
導電性を有し、前記コアシャフトの先端側の一部分を取り囲むコイル体と、
導電性を有する金属材料により形成され、前記コアシャフトの先端と、前記コイル体の先端とを固定する先端チップであって、前記コアシャフトに電気的に接続された高周波発生器によって高周波が印加される先端チップと、
を備え、
前記先端チップの外表面は、前記コイル体の側に位置する基端側領域と、前記基端側領域よりも先端側に位置する先端側領域と、を含んでおり、
前記先端側領域は、前記基端側領域よりも電気抵抗値が小さい、プラズマガイドワイヤ。
[適用例2]
適用例1に記載のプラズマガイドワイヤであって、
前記先端側領域には、前記外表面の一部分が残余の部分に比べて尖った角部が設けられている、プラズマガイドワイヤ。
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載のプラズマガイドワイヤであって、
前記基端側領域には、前記角部が設けられていない、プラズマガイドワイヤ。
1,1A~1H…プラズマガイドワイヤ
1x…プラズマガイドワイヤ(比較例)
10,10H…第1チューブ
20…第2チューブ
30…第3チューブ
40,40A~40E,40G…先端チップ
40x…先端チップ(比較例)
41,41A~41E…先端側領域
41e…角部
42,42B~42E,42G…基端側領域
42e…角部
50…コアシャフト
51…細径部
52…第1テーパ部
53…第2テーパ部
54…太径部
55…基端部
60…コイル体
60s…素線
70…コイル固定部
71…第3固定部
72…第1固定部
73…第2固定部
75…被覆部材
81…先端マーカ
100…RFジェネレータ
110…第1端子
111…第1ケーブル
120…第2端子
121…第2ケーブル
410,410A~410E…第1部材
420,420B~420E,420G…第2部材

Claims (3)

  1. プラズマガイドワイヤであって、
    導電性を有するコアシャフトと、
    導電性を有し、前記コアシャフトの先端側の一部分を取り囲むコイル体と、
    導電性を有する金属材料により形成され、前記コアシャフトの先端と、前記コイル体の先端とを固定する先端チップであって、前記コアシャフトに電気的に接続された高周波発生器によって高周波が印加される先端チップと、
    を備え、
    前記先端チップの外表面は、前記コイル体の側に位置する基端側領域と、前記基端側領域よりも先端側に位置する先端側領域と、を含んでおり、
    前記先端側領域は、前記基端側領域よりも電気抵抗値が小さい、プラズマガイドワイヤ。
  2. 請求項1に記載のプラズマガイドワイヤであって、
    前記先端側領域には、前記外表面の一部分が残余の部分に比べて尖った角部が設けられている、プラズマガイドワイヤ。
  3. 請求項2に記載のプラズマガイドワイヤであって、
    前記基端側領域には、前記角部が設けられていない、プラズマガイドワイヤ。
JP2022080672A 2022-05-17 2022-05-17 プラズマガイドワイヤ Pending JP2023169523A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022080672A JP2023169523A (ja) 2022-05-17 2022-05-17 プラズマガイドワイヤ
PCT/JP2023/009235 WO2023223642A1 (ja) 2022-05-17 2023-03-10 プラズマガイドワイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022080672A JP2023169523A (ja) 2022-05-17 2022-05-17 プラズマガイドワイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023169523A true JP2023169523A (ja) 2023-11-30

Family

ID=88835160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022080672A Pending JP2023169523A (ja) 2022-05-17 2022-05-17 プラズマガイドワイヤ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2023169523A (ja)
WO (1) WO2023223642A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9730715B2 (en) * 2014-05-08 2017-08-15 Shockwave Medical, Inc. Shock wave guide wire
JP2018507044A (ja) * 2015-02-18 2018-03-15 レトロバスキュラー インコーポレイテッド プラズマ生成が制御される高周波ガイドワイヤ及びその使用方法
EP3646808A4 (en) * 2017-06-29 2021-01-13 Asahi Intecc Co., Ltd. PLASMA GUIDEWIRE
WO2020246037A1 (ja) * 2019-06-07 2020-12-10 朝日インテック株式会社 ガイドワイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2023223642A1 (ja) 2023-11-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4940332B2 (ja) カテーテル
WO2009125575A1 (ja) カテーテル
US11925767B2 (en) Catheter and manufacturing method therefor
JPH09140802A (ja) 電極カテーテル
JPH09140803A (ja) 電極カテーテルおよびその製造方法
US20230329781A1 (en) Plasma ablation system and plasma guide wire
WO2023223642A1 (ja) プラズマガイドワイヤ
JP2011172785A (ja) 電極カテーテル
JP2016137019A (ja) 電極カテーテル、電極カテーテルの製造方法
JP2016137020A (ja) 電極カテーテル、電極カテーテルの製造方法
WO2017122546A1 (ja) 内視鏡用高周波処置具
WO2024116321A1 (ja) ガイドワイヤ、及び、医療システム
WO2023120149A1 (ja) プラズマガイドワイヤ
WO2020032033A1 (ja) 電極カテーテルに使用されるカテーテルチューブユニットとその製造方法、カテーテルチューブ及び電極カテーテル
JP3168428U (ja) バイポーラ型電気処置器具
JP2021090683A (ja) ガイドワイヤ、ガイドワイヤの製造方法
WO2022190400A1 (ja) 焼灼穿刺針
JP6944996B2 (ja) 内視鏡用高周波処置具
CN217938363U (zh) 针式消融导管
CN110536652B (zh) 内窥镜用高频处置仪
US20200338305A1 (en) Catheter
JP7464600B2 (ja) カテーテルおよびその製造方法
JP2022139260A (ja) 高周波処置具
JP2023030906A (ja) 電極カテーテル
JP2023133880A (ja) 内視鏡用高周波処置具