JP2023133880A - 内視鏡用高周波処置具 - Google Patents

内視鏡用高周波処置具 Download PDF

Info

Publication number
JP2023133880A
JP2023133880A JP2022039120A JP2022039120A JP2023133880A JP 2023133880 A JP2023133880 A JP 2023133880A JP 2022039120 A JP2022039120 A JP 2022039120A JP 2022039120 A JP2022039120 A JP 2022039120A JP 2023133880 A JP2023133880 A JP 2023133880A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
conductive
loop
treatment instrument
frequency treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022039120A
Other languages
English (en)
Inventor
拓真 小口
Takuma Oguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP2022039120A priority Critical patent/JP2023133880A/ja
Publication of JP2023133880A publication Critical patent/JP2023133880A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】ループ状の導電性ワイヤの遠位端部と生体組織との間の隙間を低減して、ループ状の導電性ワイヤに囲まれた生体組織全体が容易に焼灼切断できる内視鏡用高周波処置具を提供する。【解決手段】シース10と、シース10内に配置されている線状物20と、第1ワイヤ部31の近位端部と第2ワイヤ部32の近位端部が線状物20の遠位端部に固定されている導電性ワイヤ30と、第1ワイヤ部31の遠位端部と第2ワイヤ部32の遠位端部に連結されている導電性チップ40と、導電性ワイヤ30及び/又は導電性チップ40に固定されている導電性部材50と、を有しており、長手軸方向xにおいて、導電性チップ40の中点40cと導電性ワイヤ30の近位端30pとの間の長さをL1としたとき、導電性部材50は導電性チップ40の中点40cからL1/4の地点までの区間の少なくとも一部に位置している内視鏡用高周波処置具1。【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡を経由して生体内に導入される高周波処置具に関するものである。より詳しくは、内視鏡用高周波処置具であって、ワイヤ状の切断部を備えるものに関する。
従来、人体内に挿入し、先端に対物レンズや照明レンズを備え、体腔内を観察しつつ手元側から先端側に通じる処置具挿通チャンネルを経由して体腔内で処置を行う処置具を導入する内視鏡がある。このような内視鏡を用いた処置として内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection:ESD)や、内視鏡的粘膜切除術(Endoscopic Mucosal Resection:EMR)が知られている。
内視鏡を通じて用いる処置具には、ナイフやスネアがある。ナイフは、体腔表面を切開するためのものである。スネアは、ループ状のワイヤを備え、体腔表面の隆起部をループで囲い、ループ径を小さくして隆起部の根元を絞ることで、隆起部を切除するためのものである。スネアのループ状のワイヤは、ループ径を小さくして隆起部の根元を絞扼するため、ワイヤはシースから出し入れ可能であり、弾性変形可能に構成されている必要がある。いずれの処置具も、手元側から電力を供給し、電流を発生させて体腔表面を切除、焼灼する高周波処置具として用いられる。
スネアを備えた内視鏡用高周波処置具として、特許文献1には、ループ先端側を直径が小さくなった「8」の字状に形成した内視鏡用採取具が、特許文献2には、弾性ワイヤの先端曲げ戻し部をC字状に形成した内視鏡用スネアが、特許文献3には、自然状態において所定の大きさのループを形成する弾性ワイヤを後端位置において結束することなく交差させた内視鏡用ワイヤループ型処置具が、特許文献4には、スネアループが先端部分においてコイル状に1.5~2巻きの範囲で巻かれている内視鏡用スネアが開示されている。また、特許文献5には、スネアの先端部にナイフ部を設けた内視鏡用高周波処置具が開示されている。
特開平1-97446号公報 特開平11-76251号公報 特開2002-253559号公報 特開2002-263112号公報 国際公開第2018/189949号
特許文献1~4では、シース内に出し入れ可能に構成されているワイヤを繰り返し出し入れしている間に、ワイヤの復元性が不十分になりループサイズの縮小が生じてしまう欠点があったところ、ループの先端部や根本部を工夫することによりへたりにくいループを形成できる処置具とすることを目指していた。また、特許文献5では、ナイフ部を安定的に固定することができる内視鏡用高周波処置具を提供とすることを目的としていた。
しかし、これら従来の処置具では、ワイヤに高周波電流を流して生体組織を焼灼切断するために、ループ状のワイヤの径を小さくして生体組織を囲んだ際、ループ状のワイヤの遠位端部と生体組織との間に隙間が生じ、ワイヤの遠位端部に位置した部分の生体組織が十分に焼灼切断できないという不具合があった。
上記の事情に鑑み本発明は、導電性ワイヤのループ径を小さくした際に、導電性ワイヤの遠位端部と生体組織との間に形成される隙間の影響を低減して、ループ状の導電性ワイヤに囲まれた生体組織全体が容易に焼灼切断できる内視鏡用高周波処置具を提供することを目的とする。
上記課題を解決し得た本発明の内視鏡用高周波処置具の一実施形態は、近位端と遠位端とを有し長手軸方向に延在しているシースと、前記シース内に配置されている線状物と、第1ワイヤ部と第2ワイヤ部とを有しており前記シース内に収容可能に前記長手軸方向に延在している導電性ワイヤであって、前記第1ワイヤ部の近位端部と前記第2ワイヤ部の近位端部が前記線状物の遠位端部に固定されている導電性ワイヤと、前記第1ワイヤ部の遠位端部と前記第2ワイヤ部の遠位端部に連結されている導電性チップと、前記導電性ワイヤ及び/又は前記導電性チップに固定されている導電性部材と、を有しており、前記長手軸方向において、前記導電性チップの中点と前記導電性ワイヤの近位端との間の長さをLとしたとき、前記導電性部材は前記導電性チップの中点からL/4の地点までの区間の少なくとも一部に位置している。
上記所定位置に導電性部材が設けられていることにより、導電性ワイヤの第1ワイヤ部と第2ワイヤ部に囲まれるように焼灼する生体組織を配置した後第1ワイヤ部と第2ワイヤ部の内側に形成される領域を縮小して通電した際、導電性ワイヤの遠位端部と生体組織の間に隙間が形成されても、当該部分の生体組織に導電性部材が接触できる。このため、導電性部材に通電することにより、導電性ワイヤの遠位端部に位置する部分の生体組織を導電性部材により焼灼することができ、導電性ワイヤに囲まれた生体組織全体を容易に焼灼切断することができる。
前記導電性ワイヤが前記シースから露出している状態において、前記導電性ワイヤは前記第1ワイヤ部と前記第2ワイヤ部により形成されたループ部を有しており、前記第1ワイヤ部は第1屈曲部を有し前記第2ワイヤ部は第2屈曲部を有しており、前記長手軸方向において、前記第1屈曲部と前記導電性ワイヤの遠位端との間の長さをLとしたとき、前記導電性部材は前記導電性チップの中点から長さ2Lの地点までの区間の少なくとも一部に位置していることが好ましい。
前記第1屈曲部と前記第2屈曲部とは互いに直接固定されていないことが好ましい。
前記導電性ワイヤが前記シースから露出している状態において、前記導電性ワイヤは前記第1ワイヤ部と前記第2ワイヤ部により形成されたループ部を有しており、前記内視鏡用高周波処置具は、前記長手軸方向に垂直な方向であって前記ループ部の幅方向であるループ幅方向と、前記長手軸方向及び前記ループ幅方向に垂直な方向であって前記導電性ワイヤの幅方向であるワイヤ幅方向とを有しており、前記内視鏡用高周波処置具を前記ループ幅方向から見たとき、前記導電性部材の少なくとも一部が、前記導電性ワイヤの前記ワイヤ幅方向の外側に配置されていることが好ましい。この場合、前記内視鏡用高周波処置具を前記ループ幅方向から見たとき、前記導電性部材の少なくとも一部が、前記導電性ワイヤの前記ワイヤ幅方向の第1端側の外側又は第2端側の外側に配置されていることが好ましい。或いは、前記内視鏡用高周波処置具を前記ループ幅方向から見たとき、前記導電性部材の少なくとも一部が、前記導電性ワイヤの前記ワイヤ幅方向の第1端側の外側及び第2端側の外側に配置されていてもよい。
前記導電性部材は、ループ状に形成された部分を有していることが好ましい。
前記導電性部材は、直線状に形成された部分を有していることが好ましい。
前記導電性部材は、第1導電性部材と第2導電性部材とから構成されていることが好ましい。
前記導電性ワイヤは、前記第1ワイヤ部であって前記第1屈曲部よりも近位側に第3屈曲部と、前記第2ワイヤ部であって前記第2屈曲部よりも近位側に第4屈曲部とを有しており、前記第3屈曲部と前記第4屈曲部は互いに面して配置されていることが好ましい。
前記導電性チップは開口部を有しており、前記開口部内に前記導電性ワイヤの一部が位置することにより前記導電性チップと前記導電性ワイヤが連結されていることが好ましい。
前記導電性ワイヤは、遠位端部において前記第1ワイヤ部と前記第2ワイヤ部が一体形成されていることが好ましい。
上記内視鏡用高周波処置具によれば、導電性ワイヤの第1ワイヤ部と第2ワイヤ部に囲まれるように焼灼する生体組織を配置した後第1ワイヤ部と第2ワイヤ部の内側に形成される領域を縮小して通電した際、導電性ワイヤの遠位端部と生体組織の間の隙間が形成されても、当該部分の生体組織に導電性部材が接触できる。このため、導電性部材に通電することにより、導電性ワイヤの遠位端部に位置する部分の生体組織を導電性部材により焼灼することができる。その結果、導電性ワイヤの遠位端部に位置する部分の生体組織の焼灼が不十分になることなく、導電性ワイヤに囲まれた生体組織全体を容易に焼灼切断することが可能となり、内視鏡用高周波処置具を用いた処置の安全性及び効率が向上できる。
本発明の一実施形態に係る内視鏡用高周波処置具の平面図を表す。 図1に示した内視鏡用高周波処置具の遠位部の平面図を表す。 図2に示した平面図の変形例を表す。 図2に示した平面図のさらなる変形例を表す。 図2に示した平面図のさらなる変形例を表す。 図2に示した内視鏡用高周波処置具の遠位端部をループ幅方向から見たときの平面図を表す。 図6に示した平面図の変形例を表す。 図6に示した平面図のさらなる変形例を表す。 本発明の他の実施形態に係る内視鏡用高周波処置具の遠位端部の平面図を表す。 本発明のさらに他の実施形態に係る内視鏡用高周波処置具の遠位端部の平面図を表す。 本発明のさらに他の実施形態に係る内視鏡用高周波処置具の遠位端部の平面図を表す。
以下、実施の形態に基づき本発明を説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
図1~図11を参照しつつ本発明の実施形態に係る内視鏡用高周波処置具について説明する。ただし、本発明は図面に示された実施形態に限定されるものではない。図1は、本発明の一実施形態に係る内視鏡用高周波処置具の平面図を表す。図2は図1に示した内視鏡用高周波処置具の遠位部の平面図を表し、図3~図5は図2に示した平面図のそれぞれ異なる変形例を表す。図6は図2に示した内視鏡用高周波処置具の遠位部の遠位端部をループ幅方向から見たときの平面図を表し、図7と図8は図6に示した平面図のそれぞれ異なる変形例を表す。図9~図11は、本発明のそれぞれ異なる実施形態に係る内視鏡用高周波処置具の遠位端部の平面図を表す。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る内視鏡用高周波処置具1は、近位端と遠位端とを有し長手軸方向xに延在しているシース10を有している。近位端とは長手軸方向xにおける近位側の端であり、近位側とは内視鏡用高周波処置具1の延在方向すなわち長手軸方向xにおいて使用者の手元側の方向を指す。遠位端とは長手軸方向xにおける遠位側の端であり、遠位側とは近位側の反対方向すなわち処置対象側の方向を指す。本明細書においては、シース10以外の部材や内視鏡用高周波処置具1もシース10と同じ長手軸方向xを有するとして説明する。ただし、これはシース10と他の部材の長手軸が必ずしも平行であることを意味するのではなく、図1~図11に示すように、図面における方向の定義である。
図1に示すように、内視鏡用高周波処置具1は、さらにシース10内に配置されている線状物20と、第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32とを有しておりシース10内に収容可能に長手軸方向xに延在している導電性ワイヤ30であって、第1ワイヤ部31の近位端部と第2ワイヤ部32の近位端部が線状物20の遠位端部に固定されている導電性ワイヤ30と、第1ワイヤ部31の遠位端部と第2ワイヤ部32の遠位端部に連結されている導電性チップ40と、導電性ワイヤ30及び/又は導電性チップ40に固定されている導電性部材50とを有している。第1ワイヤ部31の近位端部と第2ワイヤ部32の近位端部は線状物20と直接固定されていてもよいし、導電性接続具21を介して間接的に接続されていてもよい。第1ワイヤ部31及び第2ワイヤ部32の近位端部とは、長手軸方向xにおいて、例えば近位端を含み近位端から30mm以内の部分であることが好ましく、より好ましくは20mm以内の部分である。また、第1ワイヤ部31及び第2ワイヤ部32の遠位端部とは、長手軸方向xにおいて、例えば遠位端を含み遠位端から30mm以内の部分であることが好ましく、より好ましくは20mm以内の部分である。
図1~図4に示すように、導電性部材50は、長手軸方向xにおいて、導電性チップ40の中点40cと導電性ワイヤ30の近位端30pとの間の長さをLとしたとき、導電性チップ40の中点40cから長さL/4の地点までの区間の少なくとも一部に位置している。内視鏡用高周波処置具1がこのような導電性部材50を有していれば、導電性ワイヤ30の第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32に囲まれるように焼灼する生体組織を配置した後、導電性ワイヤ30をシース10内に引き込むことにより第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32の内側に形成される領域を縮小させて導電性ワイヤ30を生体組織に接触させる際、生体組織との間に隙間が形成されやすい導電性ワイヤ30の遠位端部において導電性部材50が生体組織と接触できる。このため、導電性ワイヤ30と導電性部材50に高周波電流を流すことにより、導電性ワイヤ30の遠位端部に位置する部分の生体組織を導電性部材50により焼灼することができ、導電性ワイヤ30に囲まれた生体組織全体を容易に焼灼切断することができる。
シース10は、内部に線状物20や導電性ワイヤ30を収容可能な長尺の中空部材である。シース10の内表面は、シース10の内部に収容される導電性接続具21、導電性ワイヤ30、導電性チップ40の少なくとも1つ、又は全部と接触し、導電性接続具21、導電性ワイヤ30、導電性チップ40を固定できる程度の表面特性と強度を有する。さらに、シース10は、内視鏡の処置具挿通チャンネル内を挿通可能な外表面の滑り性と、体腔の屈曲に追随できる可撓性と、処置対象部位まで確実に到達できる剛性とをバランス良く兼ね備えていることが好ましい。
シース10としては、例えば、金属や合成樹脂から構成されたコイル体、短筒状の関節駒を長軸方向に複数連結して回動可能にした筒体、合成樹脂から構成された筒体、又はこれらの組み合わせが用いられる。シース10を構成する合成樹脂としては、例えば、ナイロン等のポリアミド樹脂;ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の芳香族ポリエーテルケトン樹脂;ポリイミド樹脂;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素樹脂等を用いることができる。
シース10の長手軸方向xの長さは、併用する内視鏡の長さに従って適宜設定することができるが、一般的には1650mm~2300mmであることが多い。シース10の外径は1.8mm~3.5mm、シース10の内径は1.2mm~3.0mmであることが好ましい。シース10の可撓性や剛性は、シース10の材料だけではなく厚みによっても制御することができる。シース10の厚みは用いる材料によって適宜選択できるが、シース10がフッ素樹脂から構成されている場合は0.2mm以上であることが好ましい。シース10の外径及び内径は、長手軸方向xにおいて一定であってもよく、部分的にテーパー部を設けることで複数の箇所で径が変化していてもよい。
線状物20は、シース10内に配置されている長尺物である。線状物20は、内視鏡用高周波処置具1の近位側に設けられた操作部と導電性ワイヤ30とを接続し、近位側からの操作により導電性ワイヤ30をシース10内から露出させたりシース10内に収容したり、また近位側からの回転操作を導電性ワイヤ30に伝えるために用いられる。導電性ワイヤ30がシース10から露出するのに伴い、線状物20もシース10から露出してもよい。長手軸方向xにおいて、線状物20の長さは内視鏡の処置具挿通チャンネルより長いことが必要である。
線状物20は、弾性変形可能な材料から構成されることが好ましい。線状物20の弾性は、内視鏡の処置具挿通チャンネルの変形に追随するシース10に沿って変形できる程度の弾性であれば足りる。線状物20を構成する材料としては、弾性変形可能な材料であれば特に限定されないが、例えば、Ni-Ti系合金等の超弾性合金や、SUS303、SUS304等のステンレス鋼等の金属、ナイロン等ポリアミド樹脂等の合成樹脂、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
線状物20は、1つの部材で形成されていてもよく、複数の部材が長手軸方向xに接合されて形成されていてもよい。複数の部材が長手軸方向xに接合されて線状物20を形成する場合は、複数の部材を金属管でかしめる結合、溶接、溶着、接着等の通常の接合方法で接合すればよい。
線状物20は、単線であっても、単線を撚り合わせた撚り線であってもよい。単線であれば製造が容易である。撚り線であれば、線状物20の柔軟性を向上でき、操作部からの回転等の操作を導電性ワイヤ30側に確実に伝えることができる。
導電性ワイヤ30は、第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32とを有しており、シース10内に収容可能に長手軸方向xに延在している。第1ワイヤ部31の近位端部と第2ワイヤ部32の近位端部は線状物20の遠位端部に固定されている。
導電性ワイヤ30と線状物20とは、通常の接合方法で接続することができ、直接接続してもよいし、別の部材を介して接続してもよい。接合方法としては、例えば、金属管でかしめる結合、溶接、溶着、接着等の方法がある。弾性変形可能な導電性ワイヤ30の両端、すなわち第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32の近位端を線状物に接続する場合は、金属管を介して接続することが好ましい。
図1~図4に示すように、導電性接続具21を導電性ワイヤ30と線状物20との接続部とすることもできる。導電性接続部21は、接続に用いる接続部材であってもよく、導電性ワイヤ30の近位端側の接続部付近に設けられる導電性材料であってもよい。導電性接続具21は、SUS303、SUS304等のステンレス鋼等の金属材料から構成されることが好ましい。導電性接続具21の形状は、円筒状、楕円筒状、角柱状、錐状やこれらを組み合わせた形状としたり、一部が屈曲したり拡幅したりしている形状等にすることができる。長手軸方向xにおける導電性接続具21の長さは2.0mm~10.0mmであることが好ましい。
導電性ワイヤ30は、シース10から露出したりシース10内に収容されたりすることが可能なように設けられており、少なくともその一部がシース10の遠位側から露出した状態でスネアとして用いられる。導電性ワイヤ30は第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32を有しており、導電性ワイヤ30がシース10から露出した状態において、第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32によりループ部33が形成されている。このループ部33の内側に結紮する生体組織を配置した後、導電性ワイヤ30をシース10内に引き込んでループ部33の径を縮小することにより、ループ部33により生体組織を絞扼する。この状態で高周波電流を導電性ワイヤ30に流すことにより、生体組織を焼灼切断することができる。
ループ部33を形成している状態において、第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32は長手軸方向xに対して線対称に形成されていてもよく、非対称に形成されていてもよい。
導電性ワイヤ30は、導電性を有する材料から構成され、弾性変形可能であることが好ましい。導電性ワイヤ30の弾性は、シース10の遠位側から露出したときのループ部33の形状が、一旦シース10内に収容された後再度露出する操作を繰り返し行った場合にも復元される程度であることが好ましい。また、適宜屈曲部を設けるため、導電性ワイヤ30は曲げ加工が容易である材料から構成されていることが好ましい。導電性ワイヤ30を構成する材料としては、Ni-Ti合金等の超弾性合金や、SUS303、SUS304等のステンレス鋼等の金属が挙げられる。
導電性ワイヤ30の長さや径は、スネアの用途に応じて適宜選択できる。導電性ワイヤ30の長さは、60mm~200mmであることが好ましい。そのうち、線状物20との接続部の長さは、2mm~10mmであることが好ましい。導電性ワイヤ30の径は0.2mm~1.0mmであることが好ましい。
ループ部33の形状は、任意の形状であってよく、例えば、円形、楕円形、紡錘形、多角形、又はこれらを組み合わせた形状であってもよい。また、後述するように、ループ部33には1つ又は複数の屈曲部が設けられていてもよい。
導電性ワイヤ30は、遠位端部において第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32が一体形成されていることが好ましい。これにより、導電性ワイヤ30の構成を簡素化することができる。或いは、導電性ワイヤ30は、第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32が別部材であってもよい。これにより、第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32を異なる材料から構成してスネアの形状を複雑にするなど、スネアの設計の自由度を増すことができる。
導電性チップ40は、高周波ナイフとして用いられる。導電性チップ40は、第1ワイヤ部31の遠位端部と第2ワイヤ部32の遠位端部に連結されている。導電性チップ40を構成する材料は、導電性を有する材料であれば特に限定されないが、SUS303、SUS304等のステンレス鋼等の金属材料から構成されることが好ましい。導電性チップ40の形状はナイフの用途に応じて適宜選択でき、例えば、球状、楕円球状、紡錘形状、柱状、錘状、又はこれらを組み合わせた形状としたり、図2~図4に示すように先端側に拡径部を設けたり、或いは先端側を屈曲させたりすることができる。導電性チップ40の長手軸方向xの長さは、用途に応じて適宜選択できるが、例えば2.0mm~5.0mmであることが好ましい。図面に示すように、導電性チップ40は、内視鏡用高周波処置具1の最遠位に配置されていることが好ましい。
導電性チップ40と導電性ワイヤ30との連結は、直接接続であっても別の部材を介しての間接的な接続であってもよく、例えば、金属管でかしめる結合、溶接、溶着、接着等の通常の接合方法で接合してよい。或いは、導電性チップ40が開口部を有しており、該開口部内に導電性ワイヤ30の一部が位置することにより導電性チップ40と導電性ワイヤ30が連結されていてもよい。これにより、導電性チップ40と導電性ワイヤ30の連結が解除されにくくなる。より好ましくは、導電性チップ40の近位側に開口部が設けられ、該開口部内に導電性ワイヤ30の一部が位置することにより導電性チップ40と導電性ワイヤ30が連結される。この方法は、導電性ワイヤ30の遠位端部において第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32が一体形成されている場合に好適に適用できる。開口部は、導電性チップ40に後述するループ幅方向wに貫通する孔を設けることで形成されることが好ましい。また或いは、導電性チップ40のループ幅方向wと垂直な面に窪みを設け、当該窪みに導電性ワイヤ30を嵌めるように固定してもよい。導電性チップ40は導電性ワイヤ30に対して回転可能であってもよく、導電性ワイヤ30の長手軸方向xに沿って移動可能でもよく、導電性ワイヤ30に完全に固定されていてもよい。
図2~図4に示すように、内視鏡用高周波処置具1は、導電性ワイヤ30の遠位側において、導電性ワイヤ30及び/又は導電性チップ40に固定されている導電性部材50を有している。導電性部材50は、図2~図4に示す平面図の平面視において、第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32との間に形成される領域に突出するように設けられていることが好ましい。導電性部材50が第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32との間の領域に突出していることにより、第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32に囲まれるように焼灼する生体組織を配置した後、導電性ワイヤ30をシース10内に引き込むことにより第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32との間に形成される領域を縮小させた際、導電性ワイヤ30の遠位端部において導電性部材50が生体組織に接触できる。これにより、導電性部材50がなければ生体組織との間に隙間が形成されやすい導電性ワイヤ30の遠位端部においても、導電性ワイヤ30と導電性部材50に高周波電流を流すことにより、導電性ワイヤ30の遠位側に配置された生体組織も導電性部材50により焼灼することができ、処置対象の生体組織全体を容易に焼灼切断することが可能となる。導電性ワイヤ30と導電性部材50に高周波電流を流したとき、導電性ワイヤ30と導電性部材50とは等電位を有することが好ましい。
図2~図4に示すように、導電性部材50は、長手軸方向xにおいて、導電性チップ40の中点40cと導電性ワイヤ30の近位端30pとの間の長さをLとしたとき、導電性チップ40の中点40cから長さL/4の地点までの区間の少なくとも一部に位置している。具体的には、導電性部材50は、導電性チップ40の中点40cから25mmの地点までの区間の少なくとも一部に位置していることが好ましく、20mmの地点までの区間の少なくとも一部に位置していることがより好ましく、15mmの地点までの区間の少なくとも一部に位置していることがさらに好ましく、10mmの地点までの区間の少なくとも一部に位置していてもよい。
導電性部材50は、導電性チップ40の近位端部に固定されるように設けられていてもよく、導電性チップ40の近位端に固定されるように設けられていてもよく、導電性チップ40よりも近位側に設けられていてもよい。これにより、導電性チップ40を高周波ナイフとして使用する際に、導電性部材50が障害となることを防止できる。
導電性部材50を構成する材料は、導電性を有する材料であれば特に限定されないが、SUS303、SUS304等のステンレス鋼等の金属材料から構成されることが好ましい。導電性部材50は、導電性ワイヤ30と同じ材料から構成されていてもよいし、異なる材料から構成されていてもよい。
導電性部材50は、導電性ワイヤ30及び導電性チップ40とは異なる部材として設けられる。すなわち、導電性ワイヤ30及び/又は導電性チップ40は、導電性ワイヤ30と導電性チップ40を連結するための溶接部等の連結部を有する場合があるが、導電性部材50はこのような連結部とは異なり、導電性ワイヤ30及び導電性チップ40とは別部材として設けられる部材である。
導電性部材50は、図2及び図3に示すように導電性チップ40に固定されていてもよいし、図4に示すように導電性ワイヤ30に固定されていてもよいし、或いは図示していないが導電性チップ40と導電性ワイヤ30の両方に固定されていてもよい。導電性部材50と導電性ワイヤ30及び/又は導電性チップ40とは、溶接やはんだ付け等の任意の方法で固定することができる。
図5に示すように、導電性ワイヤ30がシース10から露出している状態において、導電性ワイヤ30は第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32により形成されたループ部33を有しており、第1ワイヤ部31は第1屈曲部311を有し第2ワイヤ部32は第2屈曲部322を有していることが好ましい。第1屈曲部311と第2屈曲部322は、ループ部33の遠位端部に設けられていることが好ましい。このような構成により、処置対象部の大きさや形状、処置方法に応じてスネアとしてのループ部33の形状を適切に設計することや、導電性チップ40を確実に突出させることが容易となる。このとき、長手軸方向xにおいて、第1屈曲部311と導電性ワイヤ30の遠位端30dとの間の長さをLとしたとき、導電性部材50は導電性チップ40の中点40cから長さ2Lの地点までの区間の少なくとも一部に位置していることが好ましい。或いは、図示していないが、導電性部材50は、長手軸方向xにおいて、導電性ワイヤ30の遠位端30dから第1屈曲部311までの長さLの区間の少なくとも一部に位置していてもよい。導電性部材50が上記範囲に位置していれば、電性ワイヤ30をシース10内に引き込むことにより第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32との間に形成される領域を縮小させた際、互いに接近した第1屈曲部311と第2屈曲部322の近傍に位置する導電性部材50がループ部33の遠位端部において生体組織に接触できる。これにより、導電性ワイヤ30と導電性部材50に高周波電流を流すことにより、ループ部33の遠位側に配置された生体組織を焼灼することがより容易となる。また、導電性部材50をループ部33の最遠位側に配置することができるため、ループ部33及び導電性部材50と生体組織との間の隙間をより容易に減少することが可能となる。
導電性ワイヤ30がシース10から露出している状態において、第1屈曲部311と第2屈曲部322は、ループ33の径方向の内方に向かって凸となるように形成されていることが好ましい。これにより、ループ33を形成した際に第1屈曲部311よりも近位側の第1ワイヤ部31と第2屈曲部322よりも近位側の第2ワイヤ部32との間の距離を長くすることができ、ループ33の径を大きくできる。
第1屈曲部311と第2屈曲部322は、互いに面して配置されていてもよい。これにより、ループ部33をシース10内に収容する際に、導電性ワイヤ30のねじれを低減することができる。また、第1屈曲部311と第2屈曲部322は、長手軸方向xに対して線対称に形成されていてもよく、非対称に形成されていてもよい。さらに、第1屈曲部311と第2屈曲部322は、長手軸方向xの同じ位置に配置されていてもよい。或いは、第1屈曲部311と第2屈曲部322は、長手軸方向xの異なる位置に配置されていてもよい。
屈曲部は、例えば、導電性ワイヤ30を折り曲げたり、2つ以上のワイヤを角度を付けて接合したりすることにより形成できる。屈曲部は、1つのみ設けられていてもよく、複数設けられていてもよい。また、屈曲部は、折れ線状に形成されていてもよく、曲線状に形成されていてもよい。
第1屈曲部311と第2屈曲部322とは、互いに直接固定されていないことが好ましい。導電性部材50が第1屈曲部311と第2屈曲部322に固定されるように設けられた場合は、第1屈曲部311と第2屈曲部322が導電性部材50を介して間接的に固定されることもあるが、第1屈曲部311と第2屈曲部322とは、溶接やはんだ付け等の固定手段やループ部33の遠位端部をねじる等の構成により互いに直接固定されていないことが好ましい。第1屈曲部311と第2屈曲部322とが互いに直接固定されていないことにより、ループ部33の遠位端部の柔軟性が向上し、導電性ワイヤ30をシース10内に引き込んで収容することが容易となる。これにより、導電性ワイヤ30のシース10内への収容の容易さを確保しつつ、焼灼切断効果の向上した内視鏡用高周波処置具1とすることができる。
図6~図8に示すように、導電性ワイヤ30がシース10から露出している状態において、導電性ワイヤ30は第1ワイヤ部31と第2ワイヤ部32により形成されたループ部33を有しており、内視鏡用高周波処置具1は、長手軸方向xに垂直な方向であってループ部33の幅方向であるループ幅方向wと、長手軸方向xとループ幅方向wに垂直な方向であって導電性ワイヤ30の幅方向であるワイヤ幅方向wとを有しており、内視鏡用高周波処置具1をループ幅方向wから見たとき、導電性部材50の少なくとも一部が導電性ワイヤ30のワイヤ幅方向wの外側に配置されていることが好ましい。導電性部材50の少なくとも一部が導電性ワイヤ30のワイヤ幅方向wの外側に配置されていることにより、導電性ワイヤ30をシース10内に引き込んで収容する際に導電性部材50が障害となりにくく、内視鏡用高周波処置具1の遠位端を含む全体をシース10内により容易に収容することが可能となる。
導電性部材50は、ループ幅方向wから見たとき、全体が導電性ワイヤ30のワイヤ幅方向wの外側に配置されていてもよい。このとき、導電性ワイヤ30と導電性部材50はワイヤ幅方向wにおいて当接していてもよいし離隔していてもよい。導電性部材50の全体が導電性ワイヤ30のワイヤ幅方向wの外側に配置されていれば、導電性ワイヤ30をシース10内に引き込んで収容する際に導電性部材50がより障害となりにくくなる。或いは、導電性部材50は、ループ幅方向wから見たとき、一部が導電性ワイヤ30のワイヤ幅方向wの内側に配置されていてもよい。導電性部材50の一部が導電性ワイヤ30のワイヤ幅方向wの内側に配置されていれば、ループ部33の内側に生体組織を配置した後導電性ワイヤ30をシース10内に引き込んでループ部33を縮小させた際、ループ部33の遠位端部において導電性部材50が生体組織に接触しやすくなる。
このとき、図6に示すように、内視鏡用高周波処置具1をループ幅方向wから見たとき、導電性部材50の少なくとも一部は、ワイヤ幅方向wの第1端側の外側又は第2端側の外側に配置されていてもよい。ワイヤ幅方向wのどちらか一方に導電性部材50が配置されていれば、上記効果を奏することができる。
或いは、図7及び図8に示すように、内視鏡用高周波処置具1をループ幅方向wから見たとき、導電性部材50の少なくとも一部は、ワイヤ幅方向wの第1端側の外側及び第2端側の外側の両方に配置されていてもよい。特に、図8に示すように、導電性部材50をループ部33に対して角度を有するように設けることで、導電性ワイヤ30をシース10内に引き込んで収容する際に、導電性部材50が障害となりにくい効果を高めることができる。導電性ワイヤ30により形成されるループ部33を含む面と導電性部材50を含む面とのなす角度の小さい方の角度は90°以下であることが好ましい。当該角度は、80°以下、70°以下、60°以下、45°以下、30°以下であってもよく、或いは図6及び図7に示すように0°であってもよく、5°以上、10°以上であってもよい。
図2~図5及び図8に示すように、導電性部材50はループ状に形成された部分を有していることが好ましい。導電性部材50のループ状に形成された部分が生体組織と接触し易くなり、導電性部材50による生体組織の焼灼切断がより容易に行える。
或いは、図9~図11に示すように、導電性部材50は直線状に形成された部分を有していることが好ましい。導電性部材50が直線状に形成された部分を有していることで、導電性部材50の生体組織との接触長さを長くすることができ、導電性部材50による生体組織の焼灼切断を効果的に行うことが可能となる。図面では導電性部材50が屈曲部よりも近位側に形成されている例を示しているが、導電性部材50は、第1屈曲部311及び/又は第2屈曲部322に固定されるように設けられてもよい。導電性部材50が第1屈曲部311と第2屈曲部322に固定されるように設けられると第1屈曲部311と第2屈曲部322は導電性部材50により間接的に固定されることとなるが、第1屈曲部311と第2屈曲部322は溶接やはんだ付け等の固定手段により直接には固定されていないため、ループ部33の遠位端部の柔軟性が確保され、ループ部33のシース10内への収容が容易な内視鏡用高周波処置具1とすることができる。
図4、図7、及び図11に示すように、導電性部材50は、第1導電性部材51と第2導電性部材52とから構成されていてもよい。導電性部材50が2つの部材から構成されていることにより、各部材を小さくしても導電性部材50による焼灼効果を確保できる。このため、第1導電性部材51と第2導電性部材52を小さくすることにより、ループ部33をシース10内に収容する際に導電性部材50がより障害になりにくいという効果を得ることができる。第1導電性部材51と第2導電性部材52は、互いに接していてもよいが、互いに固定されていないことが好ましい。第1導電性部材51と第2導電性部材52が互いに固定されていないことにより、ループ部33の遠位端部の柔軟性が向上し、ループ33をシース10内に収容し易くなる。また、第1導電性部材51と第2導電性部材52が接していることにより、導電性部材50が生体組織と接触し易くなる。或いは、第1導電性部材51と第2導電性部材52は互いに接していなくてもよい。互いに接していなくても、第1導電性部材51と第2導電性部材52を設けることにより導電性部材50が容易に生体組織と接触できる構成とすることが可能である。
図5に示すように、導電性ワイヤ30は、第1ワイヤ部31であって第1屈曲部311よりも近位側に第3屈曲部313と、第2ワイヤ部32であって第2屈曲部322よりも近位側に第4屈曲部324とを有していることが好ましい。第3屈曲部313と第4屈曲部324が設けられることにより、ループ部33をシース10内に収容する際の導電性ワイヤ30のねじれを低減できる。また、長手軸方向xにおいて第3屈曲部313と第4屈曲部324が設けられる位置は所期のループ部33の形状に応じて適宜設定できるが、第3屈曲部313と第4屈曲部324は互いに面して配置されていることが好ましく、これによりループ部33をシース10内に収容する際の導電性ワイヤ30のねじれをより低減することが可能となる。また、第3屈曲部313と第4屈曲部324は、長手軸方向xに対して線対称に形成されていてもよく、非対称に形成されていてもよい。さらに、第3屈曲部313と第4屈曲部324は、長手軸方向xの同じ位置に配置されていてもよい。或いは、第3屈曲部313と第4屈曲部324は、長手軸方向xの異なる位置に配置されていてもよい。
第3屈曲部313と第4屈曲部324は、導電性ワイヤ30の近位端部に設けられていることが好ましい。これにより、導電性ワイヤ30をシース10から露出させた際のループ部33の径を大きくすることができる。
また、導電性ワイヤ30がシース10から露出している状態において、第3屈曲部313と第4屈曲部324は、ループ33の径方向の内方に向かって凸となるように形成されていることが好ましい。これにより、ループ33を形成した際に第3屈曲部313よりも遠位側の第1ワイヤ部31と第4屈曲部324よりも遠位側の第2ワイヤ部32との間の距離を長くすることができ、ループ33の径を大きくできる。
図1に示すように、シース10及び線状物20の近位側はハンドル60にそれぞれ接続されていることが好ましい。ハンドル60の操作により、導電性ワイヤ30のシース10からの突出、引き込み、及び回転操作を行える。ハンドル60は、シース10が固定されている第1固定部と、線状物20が固定されている第2固定部とを有することが好ましい。第1固定部に対して第2固定部を押すことにより、シース10の遠位端から導電性チップ40を露出させたり導電性ワイヤ30を露出させてループ部33を形成したりして、内視鏡用高周波処置具1をナイフやスネアとして使用することができる。逆に、第1固定部に対して第2固定部を引くことにより、シース10内に導電性チップ40や導電性ワイヤ30を収容することができる。ハンドル60は高周波電源に接続されていることが好ましく、線状物20を介して導電性ワイヤ30、導電性チップ40、及び導電性部材50に電力を供給できる。
内視鏡用高周波処置具1は、内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿通され、体内に導入される。処置具挿通チャンネル内や、体内の処置対象部以外を損傷しないため、非通電時であっても導電性ワイヤ30、導電性チップ40、及び導電性部材50はシース10内に収容されていることが好ましい。
内視鏡用高周波処置具1をナイフとして使用する際は、導電性チップ40のみがシース10から露出するようにハンドル60を操作することができる。内視鏡用高周波処置具1においては、導電性部材50は導電性チップ40の中点40cよりも近位側に設けられていることから、導電性部材50に妨げられることなく導電性チップ40をナイフとして使用できる。
1:内視鏡用高周波処置具
10:シース
20:線状物
21:導電性接続具
30:導電性ワイヤ
30d:導電性ワイヤの遠位端
30p:導電性ワイヤの近位端
31:第1ワイヤ部
32:第2ワイヤ部
33:ループ部
40:導電性チップ
40c:導電性チップの中点
50:導電性部材
60:ハンドル
311:第1屈曲部
322:第2屈曲部
313:第3屈曲部
324:第4屈曲部
:導電性チップの中点と導電性ワイヤの近位端との間の長さ
:第1屈曲部と導電性ワイヤの遠位端との間の長さ
:ループ幅方向
:ワイヤ幅方向
x:長手軸方向

Claims (12)

  1. 近位端と遠位端とを有し長手軸方向に延在しているシースと、
    前記シース内に配置されている線状物と、
    第1ワイヤ部と第2ワイヤ部とを有しており前記シース内に収容可能に前記長手軸方向に延在している導電性ワイヤであって、前記第1ワイヤ部の近位端部と前記第2ワイヤ部の近位端部が前記線状物の遠位端部に固定されている導電性ワイヤと、
    前記第1ワイヤ部の遠位端部と前記第2ワイヤ部の遠位端部に連結されている導電性チップと、
    前記導電性ワイヤ及び/又は前記導電性チップに固定されている導電性部材と、を有しており、
    前記長手軸方向において、前記導電性チップの中点と前記導電性ワイヤの近位端との間の長さをLとしたとき、前記導電性部材は前記導電性チップの中点から長さL/4の地点までの区間の少なくとも一部に位置している内視鏡用高周波処置具。
  2. 前記導電性ワイヤが前記シースから露出している状態において、前記導電性ワイヤは前記第1ワイヤ部と前記第2ワイヤ部により形成されたループ部を有しており、前記第1ワイヤ部は第1屈曲部を有し前記第2ワイヤ部は第2屈曲部を有しており、前記長手軸方向において、前記第1屈曲部と前記導電性ワイヤの遠位端との間の長さをLとしたとき、前記導電性部材は前記導電性チップの中点から長さ2Lの地点までの区間の少なくとも一部に位置している内視鏡用高周波処置具。
  3. 前記第1屈曲部と前記第2屈曲部とは互いに直接固定されていない請求項2に記載の内視鏡用高周波処置具。
  4. 前記導電性ワイヤが前記シースから露出している状態において、
    前記導電性ワイヤは前記第1ワイヤ部と前記第2ワイヤ部により形成されたループ部を有しており、
    前記内視鏡用高周波処置具は、前記長手軸方向に垂直な方向であって前記ループ部の幅方向であるループ幅方向と、前記長手軸方向及び前記ループ幅方向に垂直な方向であって前記導電性ワイヤの幅方向であるワイヤ幅方向とを有しており、
    前記内視鏡用高周波処置具を前記ループ幅方向から見たとき、前記導電性部材の少なくとも一部が、前記導電性ワイヤの前記ワイヤ幅方向の外側に配置されている請求項1~3のいずれか一項に記載の内視鏡用高周波処置具。
  5. 前記内視鏡用高周波処置具を前記ループ幅方向から見たとき、前記導電性部材の少なくとも一部が、前記導電性ワイヤの前記ワイヤ幅方向の第1端側の外側又は第2端側の外側に配置されている請求項4に記載の内視鏡用高周波処置具。
  6. 前記内視鏡用高周波処置具を前記ループ幅方向から見たとき、前記導電性部材の少なくとも一部が、前記導電性ワイヤの前記ワイヤ幅方向の第1端側の外側及び第2端側の外側に配置されている請求項4に記載の内視鏡用高周波処置具。
  7. 前記導電性部材は、ループ状に形成された部分を有している請求項1~6のいずれか一項に記載の内視鏡用高周波処置具。
  8. 前記導電性部材は、直線状に形成された部分を有している請求項1~7のいずれか一項に記載の内視鏡用高周波処置具。
  9. 前記導電性部材は、第1導電性部材と第2導電性部材とから構成されている請求項1~8のいずれか一項に記載の内視鏡用高周波処置具。
  10. 前記導電性ワイヤが前記シースから露出している状態において、前記導電性ワイヤは前記第1ワイヤ部と前記第2ワイヤ部により形成されたループ部を有しており、前記第1ワイヤ部は第1屈曲部と前記第1屈曲部よりも近位側に配された第3屈曲部を有しており、前記第2ワイヤ部は第2屈曲部と前記第2屈曲部よりも近位側に配された第4屈曲部を有しており、前記第3屈曲部と前記第4屈曲部は互いに面して配置されている請求項2~9のいずれか一項に記載の内視鏡用高周波処置具。
  11. 前記導電性チップは開口部を有しており、前記開口部内に前記導電性ワイヤの一部が位置することにより前記導電性チップと前記導電性ワイヤが連結されている請求項1~10のいずれか一項に記載の内視鏡用高周波処置具。
  12. 前記導電性ワイヤは、遠位端部において前記第1ワイヤ部と前記第2ワイヤ部が一体形成されている請求項1~11のいずれか一項に記載の内視鏡用高周波処置具。
JP2022039120A 2022-03-14 2022-03-14 内視鏡用高周波処置具 Pending JP2023133880A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022039120A JP2023133880A (ja) 2022-03-14 2022-03-14 内視鏡用高周波処置具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022039120A JP2023133880A (ja) 2022-03-14 2022-03-14 内視鏡用高周波処置具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023133880A true JP2023133880A (ja) 2023-09-27

Family

ID=88143634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022039120A Pending JP2023133880A (ja) 2022-03-14 2022-03-14 内視鏡用高周波処置具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023133880A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10870143B2 (en) Connection structure and connection method
JP5037727B2 (ja) 電気手術用処置器具
US8795273B2 (en) Treatment tool for endoscope
EP2394595A1 (en) Manipulation instrument
JP2003052713A (ja) 内視鏡用処置装置
KR20210031851A (ko) 전기 외과 기구
KR102668073B1 (ko) 내시경용 고주파 처치구
JP2007301285A (ja) 高周波処置具
JP2023133880A (ja) 内視鏡用高周波処置具
JP5186346B2 (ja) 内視鏡用高周波スネア
JP6944996B2 (ja) 内視鏡用高周波処置具
JP7029454B2 (ja) 内視鏡用高周波処置具
JP7439550B2 (ja) 内視鏡用針状メス
JP7271948B2 (ja) 鉗子型処置具
JP6840649B2 (ja) 高周波治療用カテーテル
JP2000262537A (ja) 内視鏡用処置具
JP2004275785A (ja) 高周波切開具
JP2022139260A (ja) 高周波処置具
WO2023223642A1 (ja) プラズマガイドワイヤ
WO2020195210A1 (ja) 内視鏡用処置具
JP7417599B2 (ja) 内視鏡用鉗子
WO2020195209A1 (ja) 内視鏡用処置具
JP2022139259A (ja) 高周波処置具
JP2022169939A (ja) 内視鏡用針状メス
JP2020163000A (ja) 内視鏡用マイクロ波照射器具