JP2023167961A - 乗物用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】シートクッションの持ち上げ時のロックユニットのリバウンドを抑えられる乗物用シートを提供することを目的としている。【解決手段】本開示の一態様は、シートクッションの前端部を持ち上げる拘束デバイスを備える乗物用シートである。拘束デバイスは、ロックプレートと、第1初期位置から第1ロック位置まで揺動するアームと、第2初期位置から第2ロック位置までアームと一体となって揺動するロックユニットと、を有する。ロックユニットは、第2ロック位置においてロックプレートに係合するフックと、ケース及びフックのうちの一方から、付勢力によってケース及びフックのうちの他方に向かって突出することで、フックのケースに対する揺動を規制する規制部材と、を有する。【選択図】図1
Description
本開示は、乗物用シートに関する。
乗物用シートにおいて、衝突や急減速時に着席者の前方へ滑りを抑制するために、シートクッションの前方を持ち上げる拘束デバイスが公知である(特許文献1及び特許文献2参照)。
この拘束デバイスは、インフレータ等によってシートクッションの下部に配置されたアームを上方に揺動させることで、シートクッションを持ち上げる。
上述の拘束デバイスでは、シートクッションを持ち上げる位置を越えてアームが揺動することを規制するストッパが設けられる。しかしながら、アームがストッパに衝突して戻ることによって、アームをロックするロックユニットがリバウンドする。その結果、アームが迅速にロックされないおそれがある。
本開示の一局面は、シートクッションの持ち上げ時のロックユニットのリバウンドを抑えられる乗物用シートを提供することを目的としている。
本開示の一態様は、シートクッション(2)と、シートクッション(2)を支持するクッションフレーム(4)と、シートクッション(2)の前端部を持ち上げるように構成された拘束デバイス(5)と、を備える乗物用シート(1)である。
拘束デバイス(5)は、クッションフレーム(4)に固定されたロックプレート(52)と、第1揺動中心軸(L1)周りに、第1初期位置から、シートクッション(2)を持ち上げる第1ロック位置まで揺動するように構成されたアーム(54)と、第2初期位置から、ロックプレート(52)に係合する第2ロック位置までアーム(54)と一体となって揺動するように構成されたロックユニット(56)と、を有する。
ロックユニット(56)は、アーム(54)に連結されたケース(561)と、ケース(561)に対し第1揺動中心軸(L1)と平行な第2揺動中心軸(L2)周りに揺動可能に保持されると共に、第2ロック位置においてロックプレート(52)に第1揺動中心軸(L1)と直交する方向の外側から係合するように構成されたフック(562)と、フック(562)がロックプレート(52)に係合した際に、ケース(561)及びフック(562)のうちの一方から、付勢力によってケース(561)及びフック(562)のうちの他方に向かって突出することで、フック(562)のケース(561)に対する揺動を規制するように構成された規制部材(565)と、を有する。
このような構成によれば、フック(562)がロックプレート(52)に係合した際に規制部材(565)が機能してフック(562)の揺動が規制される。これにより、アーム(54)が逆回転した際のロックユニット(56)のリバウンドが抑制される。その結果、アーム(54)のロックが迅速に行われる。
本開示の一態様では、規制部材(565)は、フック(562)に保持されると共に、フック(562)がロックプレート(52)に係合した状態で、ケース(561)に向かって突出するように構成されてもよい。このような構成によれば、ケース(561)の設計自由度を高められる。
本開示の一態様では、規制部材(565)は、第2揺動中心軸(L2)と平行な方向に突出するように構成されてもよい。このような構成によれば、規制部材(565)が機能する領域におけるフック(562)とケース(561)との距離が管理しやすくなる。そのため、規制部材(565)を安定して機能させることができる。
本開示の一態様では、規制部材(565)は、板バネであってもよい。このような構成によれば、ロックユニット(56)の部品点数及び組立工数を低減できる。
本開示の一態様では、規制部材(565)は、側面でフック(562)の揺動を規制すると共に、ケース(561)によってフック(562)の内側に向かって押圧されるように構成された作用部(565A)と、U字状に湾曲すると共に、フック(562)に設けられた開口部(562B)に対し、板面と平行な方向に圧入された保持部(565C)と、を有してもよい。このような構成によれば、規制部材(565)の取付を容易化できる。また、作用部(565A)の幅の変更によってフック(562)の揺動に対する規制強度を容易に調整できる。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1に示す乗物用シート1は、シートクッション2と、シートバック3と、クッションフレーム4と、拘束デバイス5とを備える。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1に示す乗物用シート1は、シートクッション2と、シートバック3と、クッションフレーム4と、拘束デバイス5とを備える。
乗物用シート1は、乗用車の座席シートとして使用される。なお、以下の説明及び各図面における方向は、乗物用シート1を乗物(つまり乗用車)に組み付けた状態における方向を意味する。本実施形態では、シート幅方向は、乗物の左右方向に一致し、シート前方は、乗物の前方に一致する。
シートクッション2は、着席者の臀部を支持するための部位である。シートバック3は、着席者の背部を支持するための部位である。クッションフレーム4は、シートクッション2を支持する。
<拘束デバイス>
拘束デバイス5は、乗物用シート1が設置された乗物に、衝突、急停止等による大きな加速度が発生した際に、着席者の前方への滑りを抑制する。
拘束デバイス5は、乗物用シート1が設置された乗物に、衝突、急停止等による大きな加速度が発生した際に、着席者の前方への滑りを抑制する。
拘束デバイス5は、例えばインフレータが発生させる動力を受けて、シートクッション2の前端部を持ち上げるように構成されている。インフレータは乗物において一定の大きさの加速度が検出された際に、拘束デバイス5に慣性力を与えて作動させる。
拘束デバイス5は、図1に示す非作動状態から、慣性力によって図2に示す作動状態へと変位する。作動状態にある拘束デバイス5は、シートクッション2の前端部を押し上げている。
図3に示すように、拘束デバイス5は、固定部51と、第1ロックプレート52と、ヒンジパイプ53と、アーム54と、アームパイプ55と、第1ロックユニット56と、第2ロックプレート57と、第2ロックユニット58とを有する。
<固定部>
固定部51は、クッションフレーム4に対し、例えば締結によって固定されている。固定部51は、シートクッション2に対し移動しない。
固定部51は、クッションフレーム4に対し、例えば締結によって固定されている。固定部51は、シートクッション2に対し移動しない。
<第1ロックプレート>
第1ロックプレート52は、固定部51を介してクッションフレーム4に固定されている。
第1ロックプレート52は、固定部51を介してクッションフレーム4に固定されている。
第1ロックプレート52は、固定部51に対しシート幅方向外側(具体的には左側)から、例えば溶接によって固定されている。第1ロックプレート52は、シート幅方向においてアーム54と固定部51との間に配置されている。
第1ロックプレート52の厚み方向は、シート幅方向と平行である。図4Aに示すように、第1ロックプレート52は、プレート本体521と、被係合部522と、アームストッパ523とを有する。
プレート本体521は、厚み方向から視て、第1揺動中心軸L1を中心とする円弧状の側面を有する。プレート本体521の側面は、拘束デバイス5の作動時(つまり第1ロックプレート52の揺動時)に、第1フック562の先端部562Aを被係合部522に向けてガイドする。また、プレート本体521には、ヒンジパイプ53が挿通されている。プレート本体521は、ヒンジパイプ53の軸受けを構成している。
被係合部522は、プレート本体521における第1ロックユニット56の揺動方向Sの端部(つまり前端部)に設けられている。被係合部522は、第1ロックユニット56が図4Bに示す第2ロック位置にあるときに、第1フック562の先端部562Aが係合するように構成されている。
アームストッパ523は、プレート本体521において被係合部522とは反対側の端部(つまり後端部)に設けられている。アームストッパ523は、アーム54が図4Bに示す第1ロック位置を越えて揺動した際にアーム54が上方から接触するように構成されている。アームストッパ523に接触したアーム54は、反動によってシート前方に揺動する。
<ヒンジパイプ>
図3に示すヒンジパイプ53は、固定部51に対し、アーム54、第1ロックユニット56及び第2ロックユニット58を揺動可能に連結している。
図3に示すヒンジパイプ53は、固定部51に対し、アーム54、第1ロックユニット56及び第2ロックユニット58を揺動可能に連結している。
具体的には、ヒンジパイプ53は、中心軸がシート幅方向と平行となる向きで、固定部51、第1ロックプレート52及び第2ロックプレート57に挿通されている。ヒンジパイプ53は、固定部51、第1ロックプレート52及び第2ロックプレート57に対し軸回転可能である。また、ヒンジパイプ53には、アーム54、第1ロックユニット56及び第2ロックユニット58が固定されている。
<アーム>
アーム54は、第1揺動中心軸L1周りに、第1初期位置(図4A参照)から、シートクッション2を持ち上げる第1ロック位置(図4B参照)まで揺動するように構成されている。アーム54は、例えばインフレータによって下方から動力が与えられることで、慣性力によって上方に向かって揺動する。
アーム54は、第1揺動中心軸L1周りに、第1初期位置(図4A参照)から、シートクッション2を持ち上げる第1ロック位置(図4B参照)まで揺動するように構成されている。アーム54は、例えばインフレータによって下方から動力が与えられることで、慣性力によって上方に向かって揺動する。
アーム54は、ヒンジパイプ53に例えば溶接によって接合されている。アーム54は、ヒンジパイプ53の中心軸(つまり第1揺動中心軸L1)から離れる方向に延伸している。具体的には、第1初期位置において、アーム54はヒンジパイプ53からシート前方かつ上方に向かって延伸している。
<アームパイプ>
アームパイプ55は、アーム54の先端部(つまりヒンジパイプ53に連結された端部とは反対側の端部)に固定されている。アームパイプ55は、シートクッション2を押し上げる補強部材である。アームパイプ55の中心軸は、シート幅方向と平行である。
アームパイプ55は、アーム54の先端部(つまりヒンジパイプ53に連結された端部とは反対側の端部)に固定されている。アームパイプ55は、シートクッション2を押し上げる補強部材である。アームパイプ55の中心軸は、シート幅方向と平行である。
<第1ロックユニット>
第1ロックユニット56は、アーム54を第1ロック位置に保持する機能を有する。第1ロックユニット56は、第1揺動中心軸L1を挟んでアーム54とは反対側に配置されると共に、第2初期位置(図4A参照)から、第1ロックプレート52に係合する第2ロック位置(図4B参照)までアーム54と一体となって揺動するように構成されている。
第1ロックユニット56は、アーム54を第1ロック位置に保持する機能を有する。第1ロックユニット56は、第1揺動中心軸L1を挟んでアーム54とは反対側に配置されると共に、第2初期位置(図4A参照)から、第1ロックプレート52に係合する第2ロック位置(図4B参照)までアーム54と一体となって揺動するように構成されている。
つまり、第1ロックユニット56は、アーム54が第1初期位置にあるときに第2初期位置に存在する。また、第1ロックユニット56は、アーム54が第1ロック位置にあるときに第2ロック位置に存在する。第1ロックユニット56は、第2初期位置から下方かつシート前方に向かって揺動する。
図5に示すように、第1ロックユニット56は、第1ケース561と、第1フック562と、ヒンジピン563と、弾性体564と、規制部材565とを有する。
第1ケース561は、第1フック562を収容している。第1ケース561は、第1フック562をシート幅方向に挟む第1部材5611及び第2部材5612を有する。第1部材5611は、第1フック562のシート幅方向外側に配置されている。第2部材5612は、第1フック562のシート幅方向内側に配置されている。
図6に示すように、第1部材5611は、ヒンジパイプ53に例えば溶接によって連結されている。また、図5に示すように、第1部材5611は、第1フック562の先端部562Aの第1揺動中心軸L1から離れる方向への揺動を規制するフックストッパ561Aを有する。
フックストッパ561Aは、第1部材5611の側壁のうち、先端部562Aを第1揺動中心軸L1と直交する方向(つまりヒンジパイプ53の径方向)の外側から覆う部位で構成されている。
第1ケース561の揺動時に、先端部562Aが第1揺動中心軸L1から離れる方向に第1フック562が揺動しても、フックストッパ561Aに接触することで第1フック562の揺動が停止する。
さらに、第1部材5611は、第1フック562と対向する外壁に設けられた第1突出口561Bを有する。第2部材5612は、第1フック562と対向する外壁に設けられた第2突出口561Cを有する。
第1フック562は、第1ケース561に対し第1揺動中心軸L1と平行な第2揺動中心軸L2周りに揺動可能に保持された板状の部材である。第1フック562の厚み方向は、第1揺動中心軸L1と平行である。
第1フック562は、第2ロック位置(図4B参照)において第1ロックプレート52に第1揺動中心軸L1と直交する方向の外側から係合するように構成されている。第1フック562は、第1ロックプレート52に対し揺動する第1ケース561の内部で、第1ケース561に対しさらに揺動する。
ヒンジピン563は、第1ケース561に対し、第1フック562を揺動可能に連結している。ヒンジピン563の中心軸(つまり第2揺動中心軸L2)は、シート幅方向と平行である。
弾性体564は、第1フック562を第1ロックプレート52に係合する方向に付勢するコイルバネである。弾性体564は、ヒンジピン563に巻回された状態で、第1ケース561の内部に配置されている。
弾性体564の第1端部は、第1フック562に固定されている。弾性体564の第2端部は、第1ケース561に固定されている。弾性体564は、第1フック562の先端部562Aを第1揺動中心軸L1に向けて付勢している。
規制部材565は、第1フック562に保持された板バネである。図7Aに示すように、規制部材565は、1枚の金属板を折り曲げることで構成されている。規制部材565は、第1作用部565Aと、第2作用部565Bと、保持部565Cとを有する。
第1作用部565A及び第2作用部565Bは、第1フック562の厚み方向に対向する舌片状の部位である。第1作用部565A及び第2作用部565Bは、厚み方向が第1揺動中心軸L1と交差する向きに配置され、弾性力によって第1揺動中心軸L1と平行な方向に変位する。規制部材565は、第1作用部565A及び第2作用部565Bの第1揺動中心軸L1に沿った距離が変化するように弾性変形する。
保持部565Cは、第1揺動中心軸L1と平行な板面を有する帯状の部位である。保持部565Cは、第1作用部565Aと第2作用部565Bとを第1揺動中心軸L1と平行な方向に連結している。
保持部565Cは、第1揺動中心軸L1と直交する方向に延伸している。保持部565Cの延伸方向の両端部は、それぞれ、互いに対向する方向に折り曲げられている。そのため、保持部565Cは、U字状に湾曲している。
図7Bに示すように、規制部材565は、第1フック562の開口部562Bに挿入されている。開口部562Bは、第1フック562を厚み方向に貫通する空間である。開口部562Bの第1フック562の厚み方向から視た形状はT字状である。
規制部材565の保持部565Cは、開口部562Bに対し、保持部565Cの板面と平行な方向(つまり幅方向)に圧入されている。具体的には、保持部565Cは、延伸方向の両端部が開口部562Bの内面によって内側に圧縮されることで、開口部562Bに保持されている。第1作用部565A及び第2作用部565Bは、保持部565Cによって開口部562B内で変位可能に保持されている。
図8は、第1フック562の変位を説明する図である。第1フック562を表す線のうち、実線は、第1ロックユニット56が第2初期位置にあるときの第1フック562の位置を示す。
二点鎖線は、第1ロックユニット56が第2ロック位置にある状態で第1ロックプレート52に係合した状態の第1フック562の位置を示す。また、破線は、第1ロックユニット56が第2ロック位置に到達した状態で第1ロックプレート52に係合する前の第1フック562の位置を示す。
第1揺動中心軸L1と第1フック562の重心Gとの距離は、第1揺動中心軸L1と第2揺動中心軸L2との距離よりも大きい。この関係は、第1ロックユニット56の位置及び第1フック562の位置に関わらず成立する。
そのため、第1ロックユニット56が第2初期位置から第2ロック位置に向けて揺動する際に、第1フック562の重心Gに発生する質量慣性力Iによって第1ロックユニット56が付勢される。その結果、アーム54の揺動も付勢される。
また、第1フック562の先端部562Aと第1フック562の重心Gとの距離は、先端部562Aと第2揺動中心軸L2との距離よりも大きい。そのため、第1ロックユニット56が第2初期位置から第2ロック位置に向けて揺動する際に、先端部562Aは、慣性力(つまり遠心力)によって第1揺動中心軸L1に向けて付勢される。
第1ロックユニット56が第2初期位置から第2ロック位置に向けて揺動する間、第1フック562の先端部562Aは、上述の慣性力と弾性体564の付勢力とによって、第1ロックプレート52のプレート本体521の側面に押し当てられながら揺動する。
第1ロックユニット56が第2ロック位置まで揺動すると、先端部562Aは、図8の破線で示した位置から二点鎖線で示した位置に向けて、第2揺動中心軸L2周りに揺動する。その結果、先端部562Aが第1ロックプレート52の被係合部522に係合する。
ロック状態において、先端部562Aは、被係合部522に上方から重なるように接触する。また、先端部562Aと被係合部522との係合点におけるロック荷重の入力方向D1と、アーム54が自重で第1初期位置に戻ろうとする(つまり倒れようとする)傾倒荷重の入力方向D2とが成す角度は45°以下である。そのため、傾倒荷重の入力によるロックの解除が抑制される。
図9Aに示すように、第1ロックユニット56が第2初期位置にある状態(つまり、第1フック562が第1ロックプレート52に係合していない状態)では、規制部材565は、第1ケース561の第1突出口561B及び第2突出口561Cとシート幅方向に重ならない。
そのため、図9Bに示すように、規制部材565の第1作用部565A及び第2作用部565Bは、第1部材5611又は第2部材5612によって第1フック562の内側に向かって(つまり互いの距離が小さくなる向きに)押圧されている。
このように、第1フック562が第1ロックプレート52に係合していない状態では、第1作用部565A及び第2作用部565Bは、第1ケース561の外側に向かって弾性力によって付勢されている。
図10Aに示すように、第2ロック位置において第1ケース561内で第1フック562が揺動して第1ロックプレート52に係合すると、規制部材565が第1突出口561B及び第2突出口561Cと重なる位置に移動する。
その結果、図10Bに示すように、第1ケース561による第1作用部565A及び第2作用部565Bの押圧が解除される。これにより、第1作用部565Aが第1突出口561Bから第2揺動中心軸L2と平行な方向(具体的には左方向)に突出する。同時に、第2作用部565Bが第2突出口561Cから第2揺動中心軸L2と平行な方向(具体的には右方向)に突出する。
第1作用部565Aは、第1突出口561Bの内面のうち、ヒンジピン563の周方向と交差する面と接触する位置まで突出する。第2作用部565Bは、第2突出口561Cの内面のうち、ヒンジピン563の周方向と交差する面と接触する位置まで突出する。
そのため、第1フック562が第1ロックプレート52から離れる方向に揺動する際に、第1作用部565A及び第2作用部565Bそれぞれの側面が第1突出口561B及び第2突出口561Cの内面に接触することで、第1フック562の揺動が規制される。
つまり、規制部材565は、第1フック562が第1ロックプレート52に係合した際に、第1フック562から付勢力によって第1ケース561に向かって突出することで、第1フック562の第1ケース561に対する揺動を規制するように構成されている。
<第2ロックプレート>
図3に示す第2ロックプレート57は、第1ロックプレート52に対し第1揺動中心軸L1に沿って離れて配置されると共に、固定部51を介してクッションフレーム4に固定されている。
図3に示す第2ロックプレート57は、第1ロックプレート52に対し第1揺動中心軸L1に沿って離れて配置されると共に、固定部51を介してクッションフレーム4に固定されている。
第2ロックプレート57は、固定部51に対し、第1ロックプレート52とは反対のシート幅方向外側(具体的には右側)から、例えば溶接によって固定されている。第2ロックプレート57は、シート幅方向においてアーム54と固定部51との間に配置されている。第2ロックプレート57の形状は、第1ロックプレート52と同じである。
<第2ロックユニット>
第2ロックユニット58は、第1ロックユニット56と共にアーム54を第1ロック位置に保持する機能を有する。
第2ロックユニット58は、第1ロックユニット56と共にアーム54を第1ロック位置に保持する機能を有する。
第2ロックユニット58は、第1揺動中心軸L1を挟んでアーム54とは反対側に配置されると共に、第3初期位置から、第2ロックプレート57に係合する第3ロック位置までアーム54と一体となって揺動するように構成されている。
つまり、第2ロックユニット58は、アーム54が第1初期位置にあるときに第3初期位置に存在する。また、第2ロックユニット58は、アーム54が第1ロック位置にあるときに第3ロック位置に存在する。
図6に示すように、第2ロックユニット58は、第2ケース581と、第2フック582と、ヒンジピン583とを有する。第2ロックユニット58は、第1ロックユニット56を左右反転させたものである。
したがって、第2ケース581は、第1ケース561と同様に、ヒンジパイプ53を介してアーム54に連結されている。第2フック582は、第2ケース581に対し第1揺動中心軸L1と平行な第3揺動中心軸L3周りに揺動可能に保持されると共に、第3ロック位置において第2ロックプレート57に第1揺動中心軸L1と直交する方向の外側から係合するように構成されている。
[1-2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)第1フック562が第1ロックプレート52に係合した際に規制部材565が機能して第1フック562の揺動が規制される。これにより、アーム54が逆回転した際の第1ロックユニット56のリバウンドが抑制される。その結果、アーム54のロックが迅速に行われる。
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)第1フック562が第1ロックプレート52に係合した際に規制部材565が機能して第1フック562の揺動が規制される。これにより、アーム54が逆回転した際の第1ロックユニット56のリバウンドが抑制される。その結果、アーム54のロックが迅速に行われる。
(1b)規制部材565が第1フック562に保持されることで、第1ケース561の設計自由度を高められる。
(1c)規制部材565が第2揺動中心軸L2と平行な方向に突出することで、規制部材565が機能する領域における第1フック562と第1ケース561との距離が管理しやすくなる。そのため、規制部材565を安定して機能させることができる。
(1d)規制部材565が板バネであることで、第1ロックユニット56の部品点数及び組立工数を低減できる。
(1e)規制部材565が第1フック562の開口部562Bに圧入されることで、規制部材565の取付を容易化できる。また、作用部565A,565Bの幅の変更によって第1フック562の揺動に対する規制強度を容易に調整できる。
(1e)規制部材565が第1フック562の開口部562Bに圧入されることで、規制部材565の取付を容易化できる。また、作用部565A,565Bの幅の変更によって第1フック562の揺動に対する規制強度を容易に調整できる。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2a)上記実施形態の乗物用シートにおいて、規制部材は、必ずしもフックからシート幅方向両側に突出しなくてもよい。例えば、規制部材は、シート幅方向外側のみに突出するように構成されてもよい。
また、規制部材は必ずしも板バネでなくてもよい。例えば、規制部材は、コイルバネと、コイルバネに連結されたピン又はプレートとで構成されてもよい。さらに、規制部材は、必ずしも第2揺動中心軸と平行な方向(つまりシート幅方向)に突出しなくてもよい。例えば、規制部材は、第2揺動中心軸と直交する方向(つまりヒンジピンの径方向)に突出するように構成されてもよい。
(2b)上記実施形態の乗物用シートにおいて、規制部材は、ケースに保持されると共に、フックがロックプレートに係合した状態でケースに向かって突出するように構成されてもよい。
(2c)上記実施形態の乗物用シートにおいて、慣性力によってフックがロックプレートに係合可能であれば、ロックユニットは必ずしもフックを付勢する弾性体を有しなくてもよい。
(2d)上記実施形態の乗物用シートにおいて、拘束デバイスは、必ずしも第2ロックプレート及び第2ロックユニットを有しなくてもよい。
(2e)上記実施形態の乗物用シートは、乗用車以外の自動車に用いられるシートや、自動車以外の例えば、鉄道車両、船舶、航空機等の乗物に用いられるシートにも適用できる。
(2f)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…乗物用シート、2…シートクッション、3…シートバック、
4…クッションフレーム、5…拘束デバイス、51…固定部、
52…第1ロックプレート、53…ヒンジパイプ、54…アーム、
55…アームパイプ、56…第1ロックユニット、57…第2ロックプレート、
58…第2ロックユニット、521…プレート本体、522…被係合部、
523…アームストッパ、561…第1ケース、561A…フックストッパ、
561B,561C…突出口、562…第1フック、562A…先端部、
562B…開口部、563…ヒンジピン、564…弾性体、565…規制部材、
565A…第1作用部、565B…第2作用部、565C…保持部、
5611…第1部材、5612…第2部材。
4…クッションフレーム、5…拘束デバイス、51…固定部、
52…第1ロックプレート、53…ヒンジパイプ、54…アーム、
55…アームパイプ、56…第1ロックユニット、57…第2ロックプレート、
58…第2ロックユニット、521…プレート本体、522…被係合部、
523…アームストッパ、561…第1ケース、561A…フックストッパ、
561B,561C…突出口、562…第1フック、562A…先端部、
562B…開口部、563…ヒンジピン、564…弾性体、565…規制部材、
565A…第1作用部、565B…第2作用部、565C…保持部、
5611…第1部材、5612…第2部材。
Claims (5)
- シートクッションと、
前記シートクッションを支持するクッションフレームと、
前記シートクッションの前端部を持ち上げるように構成された拘束デバイスと、
を備え、
前記拘束デバイスは、
前記クッションフレームに固定されたロックプレートと、
第1揺動中心軸周りに、第1初期位置から、前記シートクッションを持ち上げる第1ロック位置まで揺動するように構成されたアームと、
第2初期位置から、前記ロックプレートに係合する第2ロック位置まで前記アームと一体となって揺動するように構成されたロックユニットと、
を有し、
前記ロックユニットは、
前記アームに連結されたケースと、
前記ケースに対し前記第1揺動中心軸と平行な第2揺動中心軸周りに揺動可能に保持されると共に、前記第2ロック位置において前記ロックプレートに前記第1揺動中心軸と直交する方向の外側から係合するように構成されたフックと、
前記フックが前記ロックプレートに係合した際に、前記ケース及び前記フックのうちの一方から、付勢力によって前記ケース及び前記フックのうちの他方に向かって突出することで、前記フックの前記ケースに対する揺動を規制するように構成された規制部材と、
を有する、乗物用シート。 - 請求項1に記載の乗物用シートであって、
前記規制部材は、前記フックに保持されると共に、前記フックが前記ロックプレートに係合した状態で、前記ケースに向かって突出するように構成される、乗物用シート。 - 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、
前記規制部材は、前記第2揺動中心軸と平行な方向に突出するように構成される、乗物用シート。 - 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、
前記規制部材は、板バネである、乗物用シート。 - 請求項4に記載の乗物用シートであって、
前記規制部材は、
側面で前記フックの揺動を規制すると共に、前記ケースによって前記フックの内側に向かって押圧されるように構成された作用部と、
U字状に湾曲すると共に、前記フックに設けられた開口部に対し、板面と平行な方向に圧入された保持部と、
を有する、乗物用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022079530A JP2023167961A (ja) | 2022-05-13 | 2022-05-13 | 乗物用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022079530A JP2023167961A (ja) | 2022-05-13 | 2022-05-13 | 乗物用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023167961A true JP2023167961A (ja) | 2023-11-24 |
Family
ID=88838210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022079530A Pending JP2023167961A (ja) | 2022-05-13 | 2022-05-13 | 乗物用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023167961A (ja) |
-
2022
- 2022-05-13 JP JP2022079530A patent/JP2023167961A/ja active Pending
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