JP2023167900A - 電解めっき装置及びめっき皮膜の形成方法 - Google Patents

電解めっき装置及びめっき皮膜の形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理体の寸法及び形状に拘わらず、厚さの面内均一性に優れためっき皮膜を形成可能とする技術を提供する。
【解決手段】電解めっき装置1は、めっき液を収容するめっき槽と、前記めっき槽内に設置されるアノード6と、カソードの少なくとも一部を構成する部材を含んだ被処理体5を、前記めっき槽内で前記アノード6から離間させて保持するホルダと、前記アノード6を前記ホルダに対して相対的に移動させる移動装置8とを備え、前記ホルダによって保持された前記被処理体5に対する前記アノード6の相対位置をめっき処理中に変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解めっきに関する。
多層配線基板は、金属からなり、互いに積層された複数の配線層と、隣り合った配線層間に各々が介在した1以上の絶縁層とを含んでいる。各絶縁層にはビアホールと呼ばれる貫通孔が設けられおり、これらビアホールは金属で充填されている。ビアホールを充填している金属、即ち、ビアは、そのビアホールが設けられた絶縁層を間に挟んで隣り合った一対の配線層の一方が含んでいる配線又はランドを、他方の配線層が含んでいる配線又はランドへ電気的に接続している。
ビアホールを金属で充填する方法、即ち、ビアフィリング法としては、一般的に電解めっき法を用いている。ビアフィリングを電気めっき法によって行う場合、或る絶縁層に設けられたビアホールの金属による充填と、その絶縁層上への金属層の形成とを同時に行うことができる。この金属層として、配線層を形成することができる。或いは、連続膜としての金属層を形成し、これをパターニングすることにより、配線層を形成することもできる。
電解めっき法では、銅イオンなどの金属イオンを含む電解液であるめっき液中に、めっき皮膜を形成すべき被処理体であるカソードと、対極であるアノードとを設置する。そして、これらに電流を流して、カソードで銅イオンを還元することで、被処理体上に金属を析出させる。
一般的に、このめっき処理は、均一な厚さのめっき皮膜が形成されるように行うことが求められる。例えば、或る配線層の厚さが設計値から大きくずれた場合、その配線層を含んだ多層配線基板は、期待される電気特性を有さない可能性がある。また、配線の或る部分と他の部分とで厚さが相違すると、それら部分の電気抵抗値が相違することになる。このような事情から、厚さの均一性に優れためっき皮膜を形成可能とする技術が求められており、これに関する様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、積算電流値が事前に設定していた値に到達した時点で、被処理体をめっき液から引き上げることにより、被処理体間でのめっき皮膜の厚さのばらつきを抑制することが記載されている。
また、特許文献2には、カソードとしての基板を保持する基板ホルダを回転させることによりめっき液を撹拌して、厚さの面内均一性に優れためっき皮膜を形成することが記載されている。
特開平3-264699号公報 特許第6899041号公報
上記の通り、被処理体が小径の円盤形状を有している場合、被処理体を保持したホルダを回転させてめっき液を撹拌することにより、厚さの面内均一性に優れためっき皮膜を形成することができる。しかしながら、被処理体が大型である場合や角型などの他の形状を有している場合、被処理体を保持したホルダを回転させること自体が難しいことがある。
本発明は、被処理体の寸法及び形状に拘わらず、厚さの面内均一性に優れためっき皮膜を形成可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、めっき液を収容するめっき槽と、前記めっき槽内に設置されるアノードと、カソードの少なくとも一部を構成する部材を含んだ被処理体を、前記めっき槽内で前記アノードから離間させて保持するホルダと、前記アノードを前記ホルダに対して相対的に移動させる移動装置とを備え、前記ホルダによって保持された前記被処理体に対する前記アノードの相対位置をめっき処理中に変化させる電解めっき装置が提供される。ここで、「前記被処理体に対する前記アノードの相対位置を(めっき処理中に)変化させる」ことは、被処理体を単に回転させることは含意しない。
本発明の他の側面によると、前記ホルダは、一方の主面の面積が前記アノードの前記被処理体と向き合った面の面積と比較してより大きな板状体を、前記被処理体として保持するように構成された上記側面に係る電解めっき装置が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記アノードから前記被処理体までの距離が短くなるように前記相対位置を前記めっき処理中に変更させる上記側面の何れかに係る電解めっき装置が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記カソードの他の一部を構成する複数の補助電極であって、前記アノードと前記ホルダによって保持された前記被処理体との間に少なくとも一部が位置するように配置される複数の補助電極と、前記アノードと前記部材との間に第1直流電流を流す第1電源と、前記アノードと前記複数の補助電極との間に第2直流電流をそれぞれ流す第2電源と、前記第2直流電流の大きさをそれぞれ測定する複数の電流計と、前記複数の電流計による計測結果に基づいて前記移動装置の動作を制御するコントローラとを更に備えた上記側面の何れかに係る電解めっき装置が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記コントローラは、前記複数の補助電極のそれぞれについて、前記計測結果から積算電流値を算出し、前記複数の補助電極のうち前記被処理体の周縁部近傍に位置したものについて得られた前記積算電流値と、前記複数の補助電極のうち前記被処理体の中央部近傍に位置したものについて得られた前記積算電流値との差が閾値を超えた場合に、前記アノードから前記被処理体までの距離が短くなるように前記移動装置の動作を制御する上記側面の何れかに係る電解めっき装置が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記コントローラは、前記複数の補助電極のそれぞれについて、前記計測結果から積算電流値を算出し、前記アノードから前記複数の補助電極のうち前記積算電流値がより大きなものまでの距離が増加し、前記アノードから前記複数の補助電極のうち前記積算電流値がより小さなものまでの距離が減少するように、前記移動装置の動作を制御する上記側面の何れかに係る電解めっき装置が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記アノードに対する相対位置が固定され、前記ホルダによって保持された前記被処理体へ向けて前記めっき液を噴出するノズルを有しているノズルヘッドを更に備えた上記側面の何れかに係る電解めっき装置が提供される。
本発明の更に他の側面によると、めっき液中に、アノードと、カソードの少なくとも一部を構成する部材を含んだ被処理体とを浸漬させ、前記アノードと前記部材との間に直流電流を流して、前記部材上にめっき皮膜を形成することと、前記めっき皮膜を形成している間に、前記被処理体に対する前記アノードの相対位置を変化させることとを含んだめっき皮膜の形成方法が提供される。
本発明によれば、被処理体の寸法及び形状に拘わらず、厚さの面内均一性に優れためっき皮膜を形成可能とする技術が提供される。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電解めっき装置を概略的に示す図である。 図2は、図1の電解めっき装置が含んでいるめっき槽の断面図である。 図3は、図1の電解めっき装置が含んでいるホルダを示す斜視図である。 図4は、図3のホルダとアノードとの配置の一例を示す斜視図である。 図5は、図3のホルダとアノードとの配置の他の例を示す斜視図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る電解めっき装置が採用している構造の斜視図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、上記側面の何れかをより具体化したものである。以下に記載する事項は、単独で又は複数を組み合わせて、上記側面の各々に組み入れることができる。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、下記の構成部材の材質、形状、及び構造等によって限定されるものではない。本発明の技術的思想には、請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
なお、同様又は類似した機能を有する要素については、以下で参照する図面において同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は模式的なものであり、或る方向の寸法と別の方向の寸法との関係、及び、或る部材の寸法と他の部材の寸法との関係等は、現実のものとは異なり得る。
<1>第1実施形態
<1.1>電解めっき装置
図1は、本発明の第1実施形態に係る電解めっき装置を概略的に示す図である。図2は、図1の電解めっき装置が含み得るめっき層の一例を示す断面図である。図3は、図1の電解めっき装置が含み得るホルダの一例を示す斜視図である。
図1に示す電解めっき装置1は、図2に示すめっき槽2、図3に示すホルダ、図1及び図2に示すアノード6、並びに、図1に示す第1電源7a、第2電源7b、移動装置8、電流計9及びコントローラ10を含んでいる。
めっき槽2は、図2に示すように、めっき液3を収容する。めっき液3は、銅イオンなどの金属イオンを含んだ電解液である。めっき槽2の内面は絶縁材料からなる。
ホルダ4は、図3に示すように、被処理体5を保持する。被処理体5は、角型の板状体である。被処理体5は、角型以外の形状を有している板状体であってもよい。被処理体5は、板状体でなくてもよい。
被処理体5の寸法は任意である。但し、ここに記載する技術は、被処理体5の寸法が大きい場合に特に有用である。被処理体5の辺の長さ又は径は、一例によれば30乃至45cmの範囲内にあり、他の例によれば、45乃至70cmの範囲内にある。
被処理体5は、カソードの少なくとも一部を構成する部材を含んでいる。例えば、被処理体5は、貫通孔が設けられた絶縁層と、絶縁層の表面及び貫通孔の側壁を少なくとも被覆した給電層とを含んでいる。給電層は、例えば、気相堆積法によって成膜した導体層である。この場合、給電層が、カソードの少なくとも一部を構成する部材である。
ホルダ4は、めっき処理時に、被処理体5をめっき槽2内でアノード6から離間させて保持する。ホルダ4の表面のうち、めっき処理時にめっき液3と接触し得る領域には、被処理体が含んでいる給電層と接触する部分を除き、絶縁処理が施されている。
なお、各図において、X方向及びY方向は、被処理体5のめっき皮膜を形成すべき面に平行であり且つ互いに直交する方向である。また、Z方向は、X方向及びY方向に対して垂直な方向である。
ここでは、ホルダ4は、一方の主面の面積がアノード6の被処理体5と向き合った面の面積と比較してより大きな板状体を、被処理体5として保持するように構成されている。被処理体5のめっき皮膜を形成すべき面の面積S1と、アノード6の被処理体5と向き合った面の面積S2との比S1/S2は、2乃至100の範囲内にあることが好ましく、比S1/S2を小さくすると、アノード6を被処理体5へ近づけた場合に、アノード6と被処理体5とによって挟まれた領域と他の領域との間でのめっき液3の循環が妨げられ易くなる。比S1/S2を大きくすると、アノード6から被処理体5の周縁部までの距離と、アノード6から被処理体5の中央部までの距離とが大きく相違し、この距離の相違がめっき皮膜の厚さの面内均一性へ及ぼす影響が大きくなる。なお、面積S1は、面積S2と比較してより大きくてもよく、面積S2と等しくてもよい。
ホルダ4は、主支持体41、固定具42、連結具43、支持棒44、補助電極45及び補助支持体46を含んでいる。
主支持体41は、枠形状を有している。主支持体41の開口は、被処理体5と形状及び寸法がほぼ等しい。主支持体41は、他の形状を有していてもよい。
固定具42は、主支持体41に固定されている。固定具42は、被処理体5の周縁部を把持する。固定具42は、ホルダ4が被処理体5を着脱可能に保持することを可能とする。固定具42は、把持以外の方法によって、ホルダ4が被処理体5を着脱可能に保持できるようにしてもよい。
固定具42は、被処理体5へ給電する給電具としての役割を更に果たす。一般に、被処理体5が含んでいる給電層はシート抵抗が大きい。給電具としての固定具42は、給電層のシート抵抗に起因した積算電流値のばらつきを小さくするべく配置すること、例えば、被処理体5の周囲に略等間隔で配置することが望ましい。なお、固定具42へ給電具としての役割を更に担わせる代わりに、固定具42とは別に給電具を設けてもよい。
連結具43は、ここでは、2本の連結棒である。連結具43は、枠形状を有している主支持体41の外周面の1つから突き出るように、各々の一端が主支持体41へ固定されている。
支持棒44には、連結具43の他端が固定されている。支持棒44は、ホルダ4に保持された被処理体5がめっき液3中に位置するように、図示しない支持構造へホルダ4を吊り下げ可能とする。また、支持棒44は、支持構造と接触する部分が金属製である。連結具43及び主支持体41内には、この金属製部分と固定具42とを電気的に接続した第1導体路が設置されている。この構造は、ホルダ4を支持構造へ吊り下げた場合に、支持構造の支持棒44と接触する部分から、上記の金属製部分、第1導体路及び固定具42を介して、被処理体5の給電層へ給電することを可能とする。
補助電極45は、カソードの他の一部を構成し得る。補助電極45は、めっき処理時に、アノード6とホルダ4によって保持された被処理体5との間に少なくとも一部が位置するように配置される。
補助電極45の一部は、主支持体41に固定されている。これら補助電極45は、ホルダ4に保持された被処理体5のめっき皮膜を形成すべき面の周縁部近傍に配置されている。補助電極45の残りは、主支持体41に支持された補助支持体46に固定されている。この補助電極45は、ホルダ4に保持された被処理体5のめっき皮膜を形成すべき面の中央部近傍に位置している。これら補助電極45は、面積が互いに等しい。これら補助電極45は、第1導体路及び主支持体41から電気的に絶縁されるとともに、互いから電気的に絶縁されている。
アノード6は、図2に示すように、めっき処理時にめっき槽2内に設置される。具体的には、アノード6は、めっき処理時に、ホルダ4によって保持された被処理体5とともに、めっき液3に浸漬され、被処理体5から離間し且つ被処理体5と向き合うように設置される。アノード6は、少なくとも被処理体5と向き合う面が金属からなる。一例によれば、アノード6は金属板である。アノード6は、可溶性アノードであってもよく、不溶性アノードであってもよい。
移動装置8は、アノード6をホルダ4に対して相対的に移動させる。アノード6のホルダ4に対する相対的な移動の方向は、X方向、Y方向及びZ方向の1以上であり、好ましくはZ方向を含み、より好ましくは、X方向、Y方向及びZ方向である。ここでは、移動装置8は、アノード6を支持しており、アノード6を移動させ得る。移動装置8は、ホルダ4を移動させ得るものであってもよい。或いは、移動装置8は、アノード6及びホルダ4の双方を移動させ得るものであってもよい。
第1電源7aは、めっき処理時に、図1に示すように、アノード6と、被処理体5について上述した、カソードの少なくとも一部を構成する部材とへ電気的に接続される。ここでは、第1電源7aは、導体路を介してアノード6へ接続された第1出力端子と、導体路を介して給電具としての固定具42へ接続された第2出力端子とを含んでいる。第2端子は、めっき処理時に、導体路と固定具42とを介して、カソードの少なくとも一部である上記部材、例えば、給電層へ接続される。第1電源7aは、めっき処理時に、アノード6と上記部材との間に第1直流電流を流す。
第2電源7bは、アノード6と補助電極45とへ電気的に接続されている。ここでは、第2電源7bは、導体路を介してアノード6へ接続された第3出力端子と、導体路及び電流計9を介して補助電極45へ各々が接続された複数の第4出力端子とを含んでいる。これら第4出力端子は、互いに接続されている。第2電源7bは、めっき処理時に、アノード6と補助電極45との間に第2直流電流をそれぞれ流す。
電流計9の各々は、第4出力端子と補助電極45との間に接続されている。電流計9は、第2直流電流の大きさをそれぞれ測定する。
コントローラ10は、処理部と、記憶部と、入力装置と、ネットワーク装置と、表示装置とを含んでいる。
処理部は、中央処理装置を含んでいる。記憶部は、主記憶装置と補助記憶装置とを含んでいる。
中央処理装置は、大規模集積回路であって、演算装置と制御装置とを含んでいる。演算装置は、論理演算及び四則演算などの演算処理を行う。制御装置は、実行する命令を解読し、各装置の動作を制御する。具体的には、入力装置及び電流計9から送出された指令及び情報を受け取り、演算装置、主記憶装置及び補助記憶装置の動作を制御する。
主記憶装置は、処理すべき情報、プログラム及び演算結果等を一時的に記憶する。主記憶装置は、大規模集積回路であって、例えば、ランダムアクセスメモリなどの揮発性メモリを含んでいる。
補助記憶装置は、不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置は、プログラム及び各種データを長期的に記憶可能である。補助記憶装置は、例えば、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブの1以上を含んでいる。
入力装置は、オペレータの操作によって指令及び情報を入力するためのものである。入力装置は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド、タッチパネル、及び音声入力装置の1以上を含んでいる。
ネットワーク装置は、制御部と外部装置とを有線又は無線接続可能とするものである。ここで、外部装置は、第1電源7a、第2電源7b、移動装置8、及び電流計9である。コントローラ10は、ネットワーク装置を介して、外部装置への情報及び指令の送出や外部装置からの情報の受け取りを行う。
表示装置は、例えば、中央処理装置による演算処理の結果の一部を表示することにより、オペレータの操作を補助するためのものである。表示装置は、例えば、液晶表示装置又は有機エレクトロルミネッセンス表示装置である。
電解めっき装置1は、他の装置を更に含むことができる。例えば、電解めっき装置1は、ホルダ4を搬送する搬送装置を更に含むことができる。ここでは、一例として、電解めっき装置1は搬送装置を更に含み、コントローラ10は搬送装置の動作を更に制御することとする。また、アノード6と被処理体5との間に遮蔽板を設置してもよい。
<1.2>めっき皮膜の形成方法
上記の電解めっき装置1を使用すると、例えば、以下の方法によりめっき皮膜を形成することができる。
図4は、図3のホルダとアノードとの配置の一例を示す斜視図である。図5は、図3のホルダとアノードとの配置の他の例を示す斜視図である。
めっき皮膜の形成に際し、オペレータは、先ず、被処理体5をホルダ4に保持させる。ホルダ4への被処理体5の着脱は自動化することができる。
次に、オペレータは、コントローラ10へ、めっき処理開始の指令を入力する。コントローラ10は、この指令が入力されると、先ず、ホルダ4によって保持された被処理体5が、めっき槽2に収容されためっき液3中に浸漬されるように、搬送装置の動作を制御する。
次に、コントローラ10は、被処理体5に対するアノード6の相対位置が第1位置になるように、移動装置8の動作を制御する。上記相対位置が第1位置にある場合、図4に示すように、被処理体5のめっき皮膜を形成すべき面は、アノード6と向き合い且つアノード6から第1距離だけ離間している。この場合、Z方向に対して垂直な平面への被処理体5の正射影と、この平面へのアノード6の正射影とは、中心の位置が略一致していることが好ましい。第1距離は、1乃至50cmの範囲内にあることが好ましい。なお、搬送装置による上記動作を完了した時点で、被処理体5に対するアノード6の相対位置が第1位置にある場合、移動装置8の上記動作は省略することができる。
次に、コントローラ10は、第1電源7aがアノード6と被処理体5との間に第1直流電流を流し、その電流値が所定の値となるように第1電源7aの動作を制御する。これにより、めっき液3中にイオンとして存在している金属は、被処理体5上へ堆積し始める。
コントローラ10は、第1電源7aの上記動作の開始とともに、第2電源7bの動作を以下のように制御する。即ち、コントローラ10は、第2電源7bがアノード6と補助電極45の各々との間に第2直流電流を流し、それらの電流値の合計が所定の値となるように第2電源7bの動作を制御する。具体的には、コントローラ10は、電流計9による計測結果から上記電流値の合計を算出し、この合計値が所定の値となるように第2電源7bの動作を制御する。
なお、電解めっき装置1が第1直流電流の大きさを測定する電流計を更に含んでいる場合、コントローラ10は、この電流計による計測結果に基づいて第1電源7aの出力を制御することができる。或いは、コントローラ10は、電流計9による計測結果に基づいて第1電源7aの出力を制御することもできる。即ち、第2直流電流の電流値の合計と第1直流電流の電流値との関係を予め調べておけば、この関係に、電流計9による計測結果から算出した上記電流値の合計を参照することにより、第1直流電流の電流値を求めることができる。従って、コントローラ10は、これを利用して第1電源7aの出力を制御することができる。
次に、コントローラ10は、電流計9による計測結果に基づいて移動装置8の動作を制御する。即ち、コントローラ10は、ホルダ4によって保持された被処理体5に対するアノード6の相対位置がめっき処理中に変化するように、移動装置8の動作を制御する。ここでは、コントローラ10による制御のもと、移動装置8は、図5に示すように、アノード6から被処理体5までの距離が短くなるように、即ち、第1距離と比較してより短い第2距離となるように、上記相対位置をめっき処理中に変更させる。具体的には、移動装置8は、アノード6をZ方向へ移動させて、アノード6から被処理体5までの距離を第1距離から第2距離へと変化させる。第2距離は、1乃至50cmの範囲内にあることが好ましい。
コントローラ10は、移動装置8の上記動作を、電流計9による計測結果に基づいて制御する。例えば、コントローラ10は、移動装置8による上記動作を開始するタイミングを以下の方法により決定する。
即ち、コントローラ10は、補助電極45のそれぞれについて、電流計9による計測結果から積算電流値を算出する。そして、コントローラ10は、補助電極45のうち被処理体5の周縁部近傍に位置したものについて得られた積算電流値(以下、第1積算電流値という)と、補助電極45のうち被処理体5の中央部近傍に位置したものについて得られた積算電流値(以下、第2積算電流値という)との差が第1閾値を超えた場合に、アノード6から被処理体5までの距離が短くなるように移動装置8の動作を制御する。
なお、ここでは、被処理体5の周縁部近傍には複数の補助電極45が配置されている。第1積算電流値として、これら補助電極45について得られた積算電流値の最小値を利用してもよく、最大値を利用してもよく、平均値を利用してもよい。
また、ここでは、被処理体5の中央部近傍には1つの補助電極45が設置されている。被処理体5の中央部近傍には、複数の補助電極45を配置してもよい。この場合、第2積算電流値として、これら補助電極45について得られた積算電流値の最小値を利用してもよく、最大値を利用してもよく、平均値を利用してもよい。
めっき皮膜の厚さの面内均一性は、被処理体5の形状に依存する。例えば、被処理体5が板状体である場合、その周縁部に電流が集中する。それ故、アノード6から被処理体5までの距離を第1距離として行う第1めっき処理では、被処理体5の中央部と比較して、被処理体5の周縁部において、金属がより厚く堆積する可能性がある。
アノード6から被処理体5までの距離を第2距離として行う第2めっき処理では、被処理体5の中央部近傍に位置した補助電極45について得られる電流値を、被処理体5の周縁部近傍に位置した補助電極45について得られる電流値と比較してより大きくすることができる。それ故、被処理体5の中央部への金属の堆積を促進することができる。従って、第2めっき処理を行うことにより、めっき皮膜の厚さの面内均一性を高めることができる。
次に、コントローラ10は、アノード6から補助電極45のうち積算電流値がより大きなものまでの距離が増加し、アノード6から補助電極45のうち積算電流値がより小さなものまでの距離が減少するように、移動装置8の動作を制御する。以下、移動装置8が上記動作を完了した後に行うめっき処理を第3めっき処理という。
コントローラ10は、例えば、アノード6から被処理体5までの距離を第2距離としたまま、即ち、アノード6をZ方向が移動することなく、アノード6がX方向及びY方向の少なくとも一方へ移動するように、移動装置8の動作を制御する。或いは、コントローラ10は、アノード6から被処理体5までの距離を第2距離から第3距離へ変更するとともに、アノード6がX方向及びY方向の少なくとも一方へ移動するように、移動装置8の動作を制御する。一例によれば、第3距離は、第2距離と比較してより短い。第3距離は、第1距離と比較してより短ければ、第2距離と比較してより長くてもよい。
例えば、コントローラ10は、移動装置8による上記動作を開始するタイミングを以下の方法により決定する。即ち、コントローラ10は、第1積算電流値と第2積算電流値との差を算出する。コントローラ10は、この差が第2閾値を下回った場合に、移動装置8が上記動作を開始するように、移動装置8の動作を制御する。ここで、第2閾値は、第1閾値と比較してより小さな値である。
この第3めっき処理を行うことにより、めっき皮膜の厚さの面内均一性を更に高めることができる。なお、第3めっき処理と、その直前のコントローラ10による移動装置8の動作の制御とは、交互に繰り返すことができる。例えば、補助電極45間で積算電流値がほぼ等しくなるように、第3めっき処理と、その直前のコントローラ10による移動装置8の動作の制御とを交互に繰り返す。
コントローラ10は、第1直流電流の積算電流値が所定の値に到達すると、アノード6と被処理体5との間での通電を停止するように第1電源7aの動作を制御する。これとともに、コントローラ10は、アノード6と補助電極45との間での通電を停止するように第2電源7bの動作を制御する。その後、コントローラ10は、ホルダ4によって保持された被処理体5が、めっき槽2に収容されためっき液3から引き上げられるように、搬送装置の動作を制御する。以上のようにして、めっき処理を終了する。
<1.3>効果
上記の方法では、ホルダ4によって保持された被処理体5に対するアノード6の相対位置をめっき処理中に変化させる。これにより、例えば、補助電極45間で積算電流値をほぼ等しくすることができる。従って、被処理体5の寸法及び形状に拘わらず、厚さの面内均一性に優れためっき皮膜を形成することが可能である。
<2>第2実施形態
図6は、本発明の第2実施形態に係る電解めっき装置が採用している構造の斜視図である。
図6の構造では、アノード6の近傍に、ノズルヘッド11が配置されている。ここでは、アノード6の周囲に4つのノズルヘッド11が配置されている。これらノズルヘッド11は、アノード6に対する相対位置が固定されている。ノズルヘッド11の各々は、被処理体5へ向けてめっき液3を噴出するノズルを有している。第2実施形態は、これらノズルヘッド11を設け、少なくともアノード6を被処理体5へ近づけた場合にノズルヘッド11からめっき液3を噴出させること以外は、第1実施形態と同様である。
アノード6を被処理体5へ近づけると、アノード6と被処理体5とによって挟まれた領域と他の領域との間でのめっき液3の循環が妨げられ得る。その結果、この領域と他の領域とで、めっき液3の金属イオン濃度が相違する可能性がある。
少なくともアノード6を被処理体5へ近づけた場合にノズルヘッド11からめっき液3を噴出させると、アノード6と被処理体5とによって挟まれた領域におけるめっき液3の金属イオン濃度と、他の領域におけるめっき液3の金属イオン濃度との相違を小さくすることができる。それ故、例えば、第2めっき処理がめっき皮膜の厚さの面内均一性を高める効果が大きくなる。
ノズルヘッド11からのめっき液3の噴出は、第2めっき処理において行うことが好ましい。ノズルヘッド11からのめっき液3の噴出は、第2めっき処理において行うのに加え、第1及び第2めっき処理の少なくとも一方において更に行ってもよい。
<3>変形例
上述した電解めっき装置1及びめっき皮膜の形成方法には、様々な変形が可能である。例えば、めっき皮膜の厚さの面内均一性を高めるうえで、他のアルゴリズムを採用してもよい。例えば、第3めっき処理と、その直前のコントローラ10による移動装置8の動作の制御とは、省略してもよい。或いは、第2めっき処理と、その直前のコントローラ10による移動装置8の動作の制御とは、省略してもよい。或いは、先ず、アノード6から被処理体5までの距離を短くした状態でめっき処理を行い、その後、アノード6から被処理体5までの距離を長くした状態でめっき処理を行ってもよい。
1…電解めっき装置、2…めっき槽、3…めっき液、4…ホルダ、5…被処理体、6…アノード、7a…第1電源、7b…第2電源、8…移動装置、9…電流計、10…コントローラ、11…ノズルヘッド、41…主支持体、42…固定具、43…連結具、44…支持棒、45…補助電極、46…補助支持体。

Claims (8)

  1. めっき液を収容するめっき槽と、
    前記めっき槽内に設置されるアノードと、
    カソードの少なくとも一部を構成する部材を含んだ被処理体を、前記めっき槽内で前記アノードから離間させて保持するホルダと、
    前記アノードを前記ホルダに対して相対的に移動させる移動装置と
    を備え、前記ホルダによって保持された前記被処理体に対する前記アノードの相対位置をめっき処理中に変化させる電解めっき装置。
  2. 前記ホルダは、一方の主面の面積が前記アノードの前記被処理体と向き合った面の面積と比較してより大きな板状体を、前記被処理体として保持するように構成された請求項1に記載の電解めっき装置。
  3. 前記アノードから前記被処理体までの距離が短くなるように前記相対位置を前記めっき処理中に変更させる請求項2に記載の電解めっき装置。
  4. 前記カソードの他の一部を構成する複数の補助電極であって、前記アノードと前記ホルダによって保持された前記被処理体との間に少なくとも一部が位置するように配置される複数の補助電極と、
    前記アノードと前記部材との間に第1直流電流を流す第1電源と、
    前記アノードと前記複数の補助電極との間に第2直流電流をそれぞれ流す第2電源と、
    前記第2直流電流の大きさをそれぞれ測定する複数の電流計と、
    前記複数の電流計による計測結果に基づいて前記移動装置の動作を制御するコントローラと
    を更に備えた請求項2に記載の電解めっき装置。
  5. 前記コントローラは、前記複数の補助電極のそれぞれについて、前記計測結果から積算電流値を算出し、前記複数の補助電極のうち前記被処理体の周縁部近傍に位置したものについて得られた前記積算電流値と、前記複数の補助電極のうち前記被処理体の中央部近傍に位置したものについて得られた前記積算電流値との差が閾値を超えた場合に、前記アノードから前記被処理体までの距離が短くなるように前記移動装置の動作を制御する請求項4に記載の電解めっき装置。
  6. 前記コントローラは、前記複数の補助電極のそれぞれについて、前記計測結果から積算電流値を算出し、前記アノードから前記複数の補助電極のうち前記積算電流値がより大きなものまでの距離が増加し、前記アノードから前記複数の補助電極のうち前記積算電流値がより小さなものまでの距離が減少するように、前記移動装置の動作を制御する請求項4に記載の電解めっき装置。
  7. 前記アノードに対する相対位置が固定され、前記ホルダによって保持された前記被処理体へ向けて前記めっき液を噴出するノズルを有しているノズルヘッドを更に備えた請求項1に記載の電解めっき装置。
  8. めっき液中に、アノードと、カソードの少なくとも一部を構成する部材を含んだ被処理体とを浸漬させ、前記アノードと前記部材との間に直流電流を流して、前記部材上にめっき皮膜を形成することと、
    前記めっき皮膜を形成している間に、前記被処理体に対する前記アノードの相対位置を変化させることと
    を含んだめっき皮膜の形成方法。
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