JP2023167304A - 染毛用組成物及び染毛前処理用組成物 - Google Patents

染毛用組成物及び染毛前処理用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】毛髪へのダメージを抑えて、塩基性染料又はHC染料を用いる場合に、健康毛、特に白髪に対する染色力を向上した染毛用組成物又は染毛前処理用組成物を提供する。【解決手段】下記成分A及びBを含み、かつpH値が4.0~10.0である、染毛用組成物又は染毛前処理用組成物:成分A:カルボン酸、ラクトン構造を有する環状エステル、及びジアルデヒドからなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその誘導体、成分B:フェノキシエタノール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びシクロヘキシルグリセリンからなる群より選択される少なくとも一つの有機溶剤。【選択図】図1

Description

本発明は、染毛用組成物及び染毛前処理用組成物に関する。
近年、美意識の高まりから、おしゃれ染めや白髪染め等のヘアカラーの需要が増えている。特に、高齢者社会により、白髪染めの需要がますます増えている。
現在、酸化染料を主成分とする白髪染めが主流である。しかしながら、特に、酸化染料の第1剤に使用されるパラフェニレンジアミン等のジアミン系物質が原因で皮膚に影響を与えてしまうという問題が知られている。
このため、ノンジアミン系のヘアカラーが求められている。例えば、特許文献1では、毛髪染毛を行う上で、より色もちが良く、パラフェニレンジアミンフリーで、毛髪を傷めにくく皮膚障害を低減可能なヘアカラー方法を開示している。より具体的には、特許文献1の方法は、(A)チオグリコール酸、システイン、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール、システアミン、ならびにこれらの誘導体及び塩からなる群より選ばれる少なくとも1種、塩基性染料、HC染料、第二のアミノ酸、第一のカチオン界面活性剤、増粘剤、油剤、第一のpH調整剤、及び湿潤剤を少なくとも含有するヘアカラー剤であって、前記ヘアカラー剤のpHは、pH3.5以上であるヘアカラー剤と、(B)アルカリ剤、第一のアミノ酸、炭素数が12~22の高級アルコール類、界面活性剤、及び増粘剤を少なくとも含有する毛髪化粧料と、を所定割合で混合したものを塗布する工程と、前記塗布後に所定時間を設ける工程と、を含む、ヘアカラー方法である。
なお、特許文献2では、グリオキシル酸を用いた毛髪処理剤自体のダメージの抑制と毛髪の色の変化の抑制及び施術行程の時間短縮を目的として、グリオキシル酸を配合した毛髪処理剤(a)とそれを用事調整するための毛髪処理剤(b)と染色剤を配合した毛髪処理剤(c)の3つの内2つ以上を混ぜて同時に使用することにより、毛髪にツヤと質感の付与を損なわずに毛髪の色の変化を抑制することができる用事調整型毛髪処理剤が開示されている。
国際公開第2020/079858号 特開2020-164443号公報
しかしながら、特許文献1に用いられる塩基性染料やHC染料は、本来、ダメージ毛を中心として使用されるものであるため、健康毛、特に白髪に対する染まりが弱いという問題があった。
本発明は、上記の事情を改善しようとするものであり、その目的は、毛髪へのダメージを抑えるために塩基性染料又はHC染料を用いる場合にも、健康毛、特に白髪に対する染色力が良好な染毛用組成物又は染毛前処理用組成物を提供することである。
上記の目的を達成する本発明は、以下のとおりである。
〈態様1〉
下記成分A及びBを含み、かつpH値が4.0~10.0である、染毛用組成物又は染毛前処理用組成物:
成分A:カルボン酸、ラクトン構造を有する環状エステル、及びジアルデヒドからなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその誘導体、
成分B:フェノキシエタノール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びシクロヘキシルグリセリンからなる群より選択される少なくとも一つの有機溶剤。
〈態様2〉
前記成分Aが、グリオキシル酸又はその誘導体を含む、態様1に記載の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
〈態様3〉
前記成分Bが、フェノキシエタノールを含む、態様1又は2に記載の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
〈態様4〉
前記成分Aの含有量が、0.1~30.0質量%である、態様1~3のいずれか一項に記載の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
〈態様5〉
前記成分Bの含有量が、0.2~5.0質量%である、態様1~4のいずれか一項に記載の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
〈態様6〉
グリオキシル酸又はその誘導体を含み、かつpH値が4.0~10.0である、染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
〈態様7〉
前記グリオキシル酸又はその誘導体の含有量が、0.1~30.0質量%である、態様6に記載の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
〈態様8〉
成分C:塩基性染料及び/又はHC染料を、更に含む、態様1~7のいずれか一項に記載の染毛用組成物。
〈態様9〉
塩基性染料及び/又はHC染料を含む染毛剤による染毛の事前処理用である、態様1~7のいずれか一項に記載の染毛前処理用組成物。
〈態様10〉
態様9に記載の染毛前処理用組成物を毛髪に適用し、25~60℃で放置した後、塩基性染料及び/又はHC染料を含む染毛剤による毛髪の染色を行う、毛髪処理方法。
〈態様11〉
白髪染め用である、態様1~9のいずれか一項に記載の染毛用組成物若しくは染毛前処理用組成物、又は態様10に記載の方法。
本発明によれば、その目的は、毛髪へのダメージを抑えるために塩基性染料又はHC染料を用いる場合にも、健康毛、特に白髪に対する染色力が良好な染毛用組成物又は染毛前処理用組成物を提供することができる。
図1は、実施例で行う実験プロトコールの一態様を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、発明の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
《染毛用組成物又は染毛前処理用組成物》
本発明の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物は、(i)下記成分A及びBを含み、又は(ii)グリオキシル酸又はその誘導体を含み、かつ(i)及び(ii)の場合のいずれにおいても、pH値が4.0~10.0である、染毛用組成物又は染毛前処理用組成物
である:
成分A:カルボン酸、ラクトン構造を有する環状エステル、及びジアルデヒドからなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその誘導体、
成分B:フェノキシエタノール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びシクロヘキシルグリセリンからなる群より選択される少なくとも一つの有機溶剤。
本発明において、染毛用組成物とは、毛髪をカラーリング(染毛)するための毛髪化粧料組成物であり、例えば、永久染毛剤であるヘアカラー、半永久染毛剤であるカラートリートメント、ヘアマニキュア、一時染毛料であるヘアマスカラ、ヘアファンデーション等を含む。
本発明の染毛用組成物は、好ましくは半永久染毛剤に分類される染毛用組成物を指し、より具体的には、カラートリートメントを含むことが好ましい。カラートリートメントの中には、酸性、塩基性染料又はHC染料組成物を含むが、本発明の染毛用組成物は、好ましくは塩基性染料又はHC染料組成物を含む。
また、本発明において、「染毛前処理用組成物」とは、上述した染毛用組成物の前に使用する毛髪処理剤であって、それ自体の染毛効果はないが染毛用組成物の染毛効果を高めるための組成物である。本発明において、毛髪に対して、本発明の染毛前処理用組成物を適用した後に、そのままにして又は洗い流してから、染毛用組成物を適用することができる。
一般的に、塩基性染料及びHC染料は、ダメージ毛を対象としている。その染毛メカニズムは、以下のように知られている。すなわち、ダメージした毛髪の表面は通常マイナス電荷を有している。これに対して、プラス電荷を有する塩基性染料は毛髪表面にイオン結合を形成することによって染毛効果を発揮する。また、電荷を持たないHC染料は、分子量が小さいため、毛髪のキューティクルの内側まで入ることによって、染毛効果を発揮する。したがって、塩基性染料及びHC染料は、健康毛、特に白髪に対して、毛髪表面でのイオン結合を形成できず、またキューティクルの内側にも浸透しにくいため、染毛効果が低く、すなわち染色力が低い。
これに対して、本発明の染毛用組成物は、特有の成分(成分Aと成分Bとの併用、又はグリオキシル酸若しくはその誘導体)を含んだうえで、特定のpH値範囲(4.0~10.0)に調整されていることによって、塩基性染料、HC染料、又はその両方を主成分として用いる場合、健康毛、特に白髪に対しても、従来よりも染毛効果を発揮することができ、高い染色力を得ることができる。
また、本発明の染毛前処理組成物は、特有の成分(成分Aと成分Bとの併用、又はグリオキシル酸若しくはその誘導体)を含んだうえで、特定のpH値範囲(4.0~10.0)に調整されることによって、従来の塩基性染料、HC染料、又はその両方を主成分とする染毛剤のよる染毛の事前処理に用いれば、健康毛、特に白髪に対しても、これらの特有の成分が作用することによって、従来の染毛剤よりも染毛効果を発揮することができ、高い染色力を得ることができる。
なお、ここでいう「染色力」とは、用いる染料の色みに合わせて、所望の色に達成できる具合を意味する。このため、白髪に対する染色力というのは、必ずしも黒色を判断基準としなければならないものではない。
以下では、本発明の染毛用組成物及び染毛前処理用組成物について、詳細に説明する。
〈染毛用組成物〉
本発明の染毛用組成物は、下記の成分A及び成分B、又はグリオキシル酸若しくはその誘導体を含むほか、染料として下記の成分Cも含む。
(成分A)
本発明において、成分Aは、カルボン酸、ラクトン構造を有する環状エステル、及びジアルデヒドからなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその誘導体である。
本発明において、カルボン酸は、カルボキシル基(-COOH)を有する有機化合物を意味し、したがってモノカルボン酸だけでなく、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸を包含するものとする。より具体的には、カルボン酸としては、例えば、グリオキシル酸及びピルビン酸等のカルボン酸、グリコール酸等のヒドロキシカルボン酸、マロン酸、シュウ酸及びグルタル酸等のジカルボン酸、並びに2-オキソグルタル酸等のα-ケトグルタル酸等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、ラクトン構造を有する環状エステルとしては、例えばアスコルビン酸等が挙げられるが、これには限定されない。
また、ジアルデヒドとしては、例えばグリオキサール、又はコハク酸セミアルデヒド等が挙げられるが、これには限定されない。
また、本発明において、上述した化合物(カルボン酸、ラクトン構造を有する環状エステル、及びジアルデヒド)の誘導体としては、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。例えば、成分Aがカルボン酸である場合には、それらの水和物、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、酸エステル、又は酸アミド等の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。また、成分Aがラクトン構造を有する環状エステルである場合には、それらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、グルコース、又はエーテル等の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。更に、成分Aがジアルデヒドである場合には、それらのメチル化、又はヒドロキシル化等の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
なお、本発明において、アルカリ金属とは、元素周期表1族の金属を指し、より具体的には、例えばリチウム、ナトリウム、及びカリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。また、アルカリ土類金属とは、元素周期表2族の金属を指し、より具体的には、例えばベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、及びバリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。
上述した化合物のうち、本発明の効果をより発揮させる観点から、成分Aはグリオキシル酸又はその誘導体を含むことが好ましい。すなわち、本発明の染毛用組成物は、グリオキシル酸又はその誘導体を含むことが好ましい。
本発明の染毛用組成物において、成分Aの含有量は、本発明の効果を発揮できる限り特に限定されず、染毛用組成物の全量に対して、例えば、0.1質量%以上、0.5質量%以上、1.0質量%以上、1.5質量%以上、2.0質量%以上、2.5質量%以上、3.0質量%以上、3.5質量%以上、4.0質量%以上、4.5質量%以上、5.0質量%以上、5.5質量%以上、6.0質量%以上、6.5質量%以上、7.0質量%以上、7.5質量%以上、8.0質量%以上、8.5質量%以上、9.0質量%以上、9.5質量%以上、又は10.0質量%以上であってよく、また、30.0質量%以下、25.0質量%以下、20.0質量%以下、15.0質量%以下、10.0質量%以下、又は5.0質量%以下であってよい。
(成分B)
本発明において、成分Bは、フェノキシエタノール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びシクロヘキシルグリセリンからなる群より選択される少なくとも一つの有機溶剤である。
成分Bは、上述した成分A、及び後述する染料の毛髪への浸透を促進する目的で使用される。本発明の効果をより発揮させる観点から、成分Bは、フェノキシエタノールを含むことが好ましい。
本発明の染毛用組成物において、成分Bの含有量は、本発明の効果を発揮できる限り特に限定されず、染毛用組成物の全量に対して、例えば、0.2質量%以上、0.3質量%以上、0.4質量%以上、0.5質量%以上、0.6質量%以上、0.7質量%以上、0.8質量%以上、0.9質量%以上、又は1.0質量%以上であってよく、また、5.0質量%以下、4.5質量%以下、4.0質量%以下、3.5質量%以下、3.0質量%以下、2.5質量%以下、2.0質量%以下、1.5質量%以下、又は1.0質量%以下であってよい。
(成分C)
本発明において、成分Cは、塩基性染料及び/又はHC染料である。
塩基性染料としては、例えば塩基性赤76、塩基性赤51、塩基性青75、塩基性青99、塩基性紫2、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性黄57、塩基性黄87、及び塩基性橙31等が挙げられるが、これらに限定されない。
HC染料としては、例えばHC赤1、HC赤3、HC赤7、HC青2、HC青15、HC青16、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC橙1等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の染毛用組成物において、成分Cの含有量は、本発明の効果を発揮できる限り特に限定されず、染毛用組成物の全量に対して、例えば、0.0001質量%以上、0.0005質量%以上、0.001質量%以上、0.005質量%以上、0.01質量%以上、0.05質量%以上、0.1質量%以上、0.2質量%以上、0.3質量%以上、0.4質量%以上、0.5質量%以上、0.6質量%以上、0.7質量%以上、0.8質量%以上、0.9質量%以上、又は1.0質量%以上であってよく、また、5.0質量%以下、4.0質量%以下、又は3.0質量%以下であってよい。
(pH値)
本発明の染毛用組成物のpH値は、4.0~10.0である。より具体的には、このpH値は、4.0以上、4.5以上、5.0以上、5.5以上、6.0以上、6.5以上、7.0以上、7.5以上、又は8.0以上であってよく、また10.0以下、9.5以下、9.0以下、8.5以下、又は8.0以下であってよい。なお、塩基性染料やHC染料の安定性の観点からは、pH値は、9.0以下、8.5以下、又は8.0以下であることが好ましい。
なお、本発明において、例えば染毛用組成物や染毛前処理用組成物等のpH値は、例えば、25℃で、pH測定計によって測定することができる。
本発明の染毛用組成物は、上述したpH値を実現するために、pH調整剤を更に含んでよい。pH調整剤としては、例えばアンモニア又はその塩(例えば、炭酸水素アンモニウム、若しくはリン酸アンモニウム);モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノブタノール等のアルカノールアミン又はその塩;1,3-プロパンジアミン等のアルカンジアミン又はその塩;炭酸グアニジン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩;及び水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物等を使用することができる。また、本発明の染毛用組成物において、pH調整剤を含む場合のその含有量は、特に限定されず、本発明の効果を損なわずかつ所望のpHが得られるまでの量であればよい。
(その他の成分)
本発明の効果を損なわない限り、本発明の染毛用組成物は、上述した成分以外のその他の成分を更に含んでよい。
その他の成分としては、特に限定されず、例えば油剤、多価アルコール、紫外線吸収剤、増粘剤、ゲル化剤、酸化防止剤、防腐剤、着色剤、香料、アルコール類、界面活性剤、又はキレート剤等が挙げられる。
〈染毛前処理用組成物〉
本発明の染毛前処理用組成物は、上述した成分A及び成分B、又はグリオキシル酸若しくはその誘導体を含む。
ここで、染毛前処理用組成物における成分A、成分B、グリオキシル酸又はその誘導体のそれぞれの詳細及び含有量は、上述した染毛用組成物の場合と同様であり、ここでは説明を省略する。
また、本発明の染毛前処理用組成物のpH値は4.0~10.0であり、上述した染毛用組成物のpH値に関する説明を参照できるため、ここでは説明を省略する。
また、本発明の染毛前処理用組成物は、上述した染毛用組成物と同様に、その他の成分を更に含むことができる。その他の成分の詳細については、上述のとおりであり、ここでは説明を省略する。
本発明の染毛前処理用組成物は、従来の染毛剤による染毛の事前処理用であってよく、特に塩基性染料及び/又はHC染料を含む染毛剤による染毛の事前処理用であってよい。なお、塩基性染料及びHC染料の詳細については、上述のとおりであり、ここでは説明を省略する。
〈用途〉
本発明の染毛用組成物は、おしゃれ染め及び白髪染めのいずれにも使用することができるが、健康毛に対して、特に白髪に対して染毛効果が顕著である。よって、本発明の染毛用組成物は、特に白髪染め用に好適である。
また、本発明の染毛前処理用組成物は、従来の染毛剤、特に塩基性染料及び/又はHC染料を主成分とする場合において、健康毛に対して、特に白髪に対してそれらの染毛剤の染毛効果を有効に向上させることができる。よって、本発明の染毛前処理用組成物は、特に白髪染め用に好適である。
本発明の染毛用組成物及び染毛前処理用組成物の形態は、特に限定されず、例えば液体状、ジェル状、乳液状、クリーム状、又はフォーム状等であってよい。
《毛髪処理方法》
本発明はまた、毛髪処理方法を提供する。
本発明の毛髪処理方法は、
上述した本発明の染毛前処理用組成物を毛髪に適用し、25~60℃で放置した後、塩基性染料及び/又はHC染料を含む染毛剤による毛髪の染色を行う、毛髪処理方法
である。
本発明の毛髪処理方法において、本発明の染毛前処理用組成物を毛髪に適用して放置時間は、特に限定せず、毛髪の状態、量、及び長さ等に基づき適宜に設定できる。例えば、染毛前処理用組成物を毛髪全体に適用した後に、1分以上、2分以上、3分以上、4分以上、5分以上、又は10分以上放置してもよく、また60分以下、30分以下、20分以下、又は10分以下放置してもよい。放置時の温度(特に、毛髪の周囲温度)は、例えば25℃以上、30℃以上、40℃以上、又は50℃以上であってよく、また60℃以下、50℃以下、40℃以下、又は30℃以下であってよい。ここで、温度は、例えばローラーボール等の加温装置等によって適宜に調整することができる。
本発明の毛髪処理方法において、発明の染毛前処理用組成物を毛髪に適用して放置した後に、洗い流してから塩基性染料及び/又はHC染料を含む染毛剤による毛髪の染色を行ってもよく、洗い流さずにそのまま塩基性染料及び/又はHC染料を含む染毛剤による毛髪の染色を行ってもよい。
本発明の毛髪処理方法において、塩基性染料及び/又はHC染料を含む染毛剤を用いて、毛髪の染色を行う。塩基性染料及びHC染料の詳細については、上述のとおりであり、ここでは説明を省略する。また、染色の方法は、特に限定されず、常法によって行うことができる。
本発明の毛髪処理方法は、上述した本発明の染毛前処理用組成物を用いるため、従来の染毛剤、特に塩基性染料及び/又はHC染料を主成分とする場合において、健康毛に対して、特に白髪に対する染毛効果が高く、したがって本発明の毛髪処理方法は、特に白髪染め用に好適である。
以下に実施例を挙げて、本発明について更に詳しく説明を行うが、本発明はこれらに限定されるものではない。
《実施例1~6及び比較例1~6》
実施例1~6では、図1に示すプロトコールにしたがって、実施例1~6の染毛前処理用組成物を用いて、事前処理を行った後に市販の染毛剤で健康の白髪を染めた。また、比較例1~6では、比較例1~6の染毛前処理用組成物を用いた。また、市販の染毛剤として、「Colormuse Brown」(塩基性染料及びHC染料に分類される;株式会社資生堂製)を用いた。
実施例1~6の染毛前処理用組成物として、いずれもグリオキシル酸を2.0質量%で含み、かつpH値が表1に示されたとおりに調整されたグリオキシル酸水溶液を用いた。なお、pH調整剤として、モノエタノールアミン又はリン酸を用いた。
また、比較例1~6の染毛前処理用組成物として、それぞれ実施例1~6の染毛前処理用組成物と同じpH値であり、かつグリオキシル酸を含まない水溶液を用いた。なお、pH調整剤として、モノエタノールアミン又はリン酸を用いた。
〈評価〉
実施例1~6及び比較例1~6のそれぞれ処理後の毛髪に対して、色差計MINOLTA SPECTROPHOTOMETER CM-3600d(コニカミノルタ社製)によって測定し、それぞれのL値を求めた。なお、L値は、L表色系の色空間における明度(明るさ)を表す指標であり、0から100までで数値が大きいほど、毛髪が明るくなることを意味する。
そして、各実施例の染色力は、それぞれに対応する比較例(例えば、その実施例と同じpH条件で行った比較例)を基準として、L値の差(ΔL値)によって評価した。より具体的には、例えば、実施例1のL値をL1値とし、実施例1と同じpH値で行った比較例1のL値をL2とする場合、実施例1のためのΔL値は、式「ΔL値=L2-L1」で求めることができる。
得られたΔL値が大きいほど、その実施例の染色力は高いと判断される。表1では、実施例1~6のそれぞれの染色力の評価結果(評価ランク)が示されている。なお、染色力とΔL値との関係は、以下のとおりである:
(染色力の評価)
ΔL値 評価ランク 具体的状態
マイナス又は0.15未満 D 染まっていない
0.15以上0.4未満 C やや染まっている
0.4以上0.8未満 B 普通に染まっている
0.8以上2.5未満 A 良く染まっている
2.5以上5.0未満 S かなり良く染まっている
5.0以上 SS 著しく良く染まっている
Figure 2023167304000002
表1の結果から明らかであるように、実施例1~6の場合の染色力は、それぞれ比較例1~6よりも高いことが分かった。すなわち、同じpH値であっても、グリオキシル酸を含む染毛前処理用組成物を用いた実施例1~6はいずれも、グリオキシル酸を含まない水溶液を用いた比較例1~6より、高い染色力を示すことが分かった。
なお、上述した実施例1~6及び比較例1~6は、染毛前処理用組成物で毛髪を処理した後に、洗い流さずに次の染毛剤を適用するように実施をしたが、染毛前処理用組成物で毛髪を処理して放置した後次の染毛剤を適用する前に、それぞれの染毛前処理用組成物を洗い流しても、同じ結果が得られた。
《実施例7及び比較例7~10》
図1に示すプロトコールにしたがって、実施例7及び比較例7~10の染毛前処理用組成物を用いて、事前処理を行った後に上記と同様の市販の染毛剤で健康の白髪を染めた。そして、上記同様にそれぞれのL値を求めて、更に比較例7を基準として、実施例7及び比較例8~10のそれぞれの染色力をΔL値によって評価した。それぞれの結果を表2に示す。
なお、ΔL値と染色力との関係は、上記のとおりである。
また、実施例7の染毛前処理用組成物としては、グリオキシル酸を2.0質量%で含み、かつモノエタノールアミンでpH値が5.5に調整されたグリオキシル酸水溶液を用いた。比較例7~10の染毛前処理用組成物としては、いずれもモノエタノールアミン又はリン酸でpH値が5.5に調整されていたが、グリオキシル酸を含まない水溶液(比較例7)、及びグリオキシル酸の代わりに同じ含有量の他の無機酸の水溶液(比較例8~10)を用いた。実施例7及び比較例7~10の染毛前処理用組成物の構成の詳細は、表2に示す。
Figure 2023167304000003
表2から明らかなように、同じpH値であっても、グリオキシル酸を含む染毛前処理用組成物を用いた実施例7は、グリオキシル酸を含まない染毛前処理用組成物を用いた比較例7、及びグリオキシル酸の代わりに他の無機酸を含む染毛前処理用組成物を用いた比較例8~10より、高い染色力を示すことが分かった。
《実施例8~14並びに比較例11及び12》
図1に示すプロトコールにしたがって、実施例8~14並びに比較例11及び12の染毛前処理用組成物を用いて、事前処理を行った後に上記と同様の市販の染毛剤で健康の白髪を染めた。そして、上記同様にそれぞれのL値を求めて、更に比較例11を基準として、実施例8~14及び比較例12のそれぞれの染色力をΔL値によって評価した。それぞれの結果を表3に示す。
なお、ΔL値と染色力との関係は、上記のとおりである。
また、実施例8~14の染毛前処理用組成物としては、グリオキシル酸の含有量を0.1~30.0質量%に調整して、かつモノエタノールアミンでpH値が5.5に調整されたグリオキシル酸水溶液を用いた。比較例11及び12の染毛前処理用組成物としては、いずれもモノエタノールアミン又はリン酸でpH値が5.5に調整されていたが、グリオキシル酸を含まない水溶液(比較例11)、及びグリオキシル酸の代わりに含有量2.0質量%のリン酸水溶液を用いた。実施例8~14並びに比較例11及び12の染毛前処理用組成物の構成の詳細は、表3に示す。
Figure 2023167304000004
表3から明らかなように、実施例8~14の場合は、いずれも比較例11及び12の場合よりも染色力が高いことが分かった。また、実施例8~14では、種々のグリオキシル酸の含有量の染毛前処理用組成物を用いたが、いずれも高い染色力を示していることが分かった。
《実施例15~18》
実施例15~18では、表4に示す種々のpH調整剤を用いてpH5.5に調整し、2.0質量%のグリオキシル酸水溶液を染毛前処理用組成物として調製した。上記と同様に、それぞれの染毛前処理用組成物で事前処理を行った後に市販の染毛剤で健康の白髪を染めた。そして、それぞれのL値を求めて、更に上記の比較例7を基準として、実施例15~18のそれぞれの染色力をΔL値によって評価した。それぞれの結果を表4に示す。
Figure 2023167304000005
表4の結果から明らかなように、pH調整剤として、アルギニンを用いる場合(実施例18)の染色力は、他の実施例よりやや劣るものの、水酸化カリウムを用いる場合(実施例16)及びアンモニア水溶液(実施例17)は、モノエタノールアミンを用いる場合(実施例15)と同程度の結果を得たことが分かった。
《実施例19、参考例1~7、及び比較例13》
図1に示すプロトコールにしたがって、実施例19、参考例1~7及び比較例13の染毛前処理用組成物を用いて、事前処理を行った後に上記と同様の市販の染毛剤で健康の白髪を染めた。そして、上記同様にそれぞれのL値を求めて、更に、実施例19を基準として、参考例1~7及び比較例13のそれぞれの染色力をΔL値によって評価した。それぞれの結果を表5に示す。
なお、この場合の染色力とΔL値との関係は、以下のとおりである:
(染色力の評価(実施例19を基準とする場合))
ΔL値 評価ランク 具体的状態
-2.0未満 C 良く染まっていない
-2.0以上0未満 B 普通に染まっている
0以上1.0未満 A 所望とおりに良く染まっている
1.0以上 S かなり良く染まっている
また、実施例19の染毛前処理用組成物としては、グリオキシル酸を2.0質量%で含み、かつモノエタノールアミンでpH値が5.5に調整されたグリオキシル酸水溶液を用いた。
また、参考例1~7では、グリオキシル酸の代わりに、表5に示す種々の成分A(カルボン酸、ラクトン構造を有する環状エステル、及びジアルデヒド)を用いたこと以外は、実施例19と同様にして、参考例1~7の染毛前処理用組成物を調製した。
また、比較例13では、グリオキシル酸を使用しなかったこと以外は実施例19と同様に実験を行った。
Figure 2023167304000006
表5の結果から明らかなように、参考例1~7はいずれも、実施例19に比べて、普通に染まっているか又は所望とおりに良く染まっている結果が得られ、かつ比較例13に比べて染色力が高いことが分かった。
《実施例20~24》
図1に示すプロトコールにしたがって、実施例20~24の染毛前処理用組成物を用いて、事前処理を行った後に上記と同様の市販の染毛剤で健康の白髪を染めた。そして、上記同様にそれぞれのL値を求めて、更に実施例20を基準として、実施例21~24のそれぞれの染色力をΔL値によって評価した。それぞれの結果を表6に示す。
なお、ΔL値と染色力との関係は、上記の実施例19を基準とする場合と同様である。
また、実施例21~24の染毛前処理用組成物が成分A(5.0質量%)及び成分B(1.0質量%)を含んでおり、かつそれぞれのpH値が5.5に調整された。また、実施例20は、成分Bを含まなかったこと以外は実施例21~24と同様に実験を行った。
成分A及び成分Bの詳細は表6に示す。
Figure 2023167304000007
表6の結果から明らかなように、A成分とB成分とを併用した場合の実施例21~24は、いずれもB成分を含まなかった実施例20に比べて染色力が高いことが分かった。
《実施例25~28》
実施例25~28では、B成分の含有量をいずれも5.0質量%としたこと以外は、実施例21~24と同様にして実験を行った。また、基準として、実施例20を用いて、上記の実施例19を基準とする場合と同様に評価した。それぞれの結果を表7に示す。なお、比較のために実施例20の結果も表7に示す。
Figure 2023167304000008
実施例25~28は、実施例21~24と同様な傾向が見られ、いずれも実施例20に比べて染色力が高いことが分かった。
《実施例29~33》
実施例29~33では、染毛前処理用組成物のpH値を8.0としたこと以外は、それぞれ上述した実施例20~24と同様に実験を行った。また、基準として、実施例29を用いて、上記の実施例19を基準とする場合と同様に評価した。それぞれの結果を表8に示す。
Figure 2023167304000009
《実施例29、及び34~36》
実施例29、及び34~36では、染毛前処理用組成物のpH値を8.0としたこと以外は、それぞれ上述した実施例20、及び25~28と同様に実験を行った。また、基準として、実施例29を用いて、上記の実施例19を基準とする場合と同様に評価した。それぞれの結果を表9に示す。
Figure 2023167304000010
《実施例37~41及び比較例14》
図1に示すプロトコールにしたがって、実施例37~41及び比較例14の染毛前処理用組成物を用いて、事前処理を行った後に上記と同様の市販の染毛剤で健康の白髪を染めた。そして、上記同様にそれぞれのL値を求めて、結果を表10に示す。
なお、実施例37~41では、染毛前処理用組成物が成分A(グリオキシル酸;2.0質量%)及び成分B(フェノキシエタノール;含有量は表10を参照)を含んでおり、かつそれぞれのpH値が5.5に調整された。また、比較例14は、成分A及び成分Bを含まない水溶液を用いたこと以外は実施例37~41と同様に実験を行った。なお、この場合は、比較例14のL値を基準として、他の実施例に対するΔL値を求めた(ΔL値=比較例14のL値-他の実施例のL値)。
Figure 2023167304000011
表10から明らかであるように、成分Bの含有量が多ければ多いほど染色力が高くなる傾向が見られた。
《実施例42及び43、並びに比較例15~17》
実施例42では、グリオキシル酸5.0質量%を含み、かつpH値が6.0の染毛前処理用組成物を調製した。この実施例42の染毛前処理用組成物を、健康の白髪に塗布し、31℃で5分間を放置した。次に、市販の染毛剤(カラーミューズバイプリミエンス カラークリーム ブラウン;資生堂プロフェッショナル株式会社製)に水10質量%を混合したものを処理した白髪に塗布して、31℃で15分間を放置した。その後、染色された白髪をシャンプーして、乾燥させた。そして上記と同様に処理後の毛髪に対してL値を求めて、比較例17を基準として、染色力をΔL値によって評価した。その結果を表11に示す。
実施例43では、上述した実施例42の染毛前処理用組成物を10質量%になるように、市販の染毛剤(カラーミューズバイプリミエンスカラークリーム ブラウン;資生堂プロフェッショナル株式会社製)に混合した染毛用組成物を調製した。この場合、グリオキシル酸は染毛用組成物における含有量は、染毛用組成物全量に対して0.5質量%となった。また、実施例43の染毛用組成物のpHが、6.0であった。得られた実施例43の染毛用組成物を、健康の白髪に塗布し、31℃で20分間を放置した。その後、染色された白髪をシャンプーして、乾燥させた。そして上記と同様に処理後の毛髪に対してL値を求めて、比較例17を基準として、染色力をΔL値によって評価した。その結果を表11に示す。
比較例15では、pH値を2.0に調整したこと以外は上述した実施例42と同様に実験を行った。その結果を表11に示す。
比較例16では、pH値を2.0に調整したこと以外は上述した実施例43と同様に実験を行った。その結果を表11に示す。
比較例17では、上述した実施例42及び43、並びに比較例15及び16の対比として、グリオキシル酸を使用せず、市販の染毛剤(カラーミューズバイプリミエンス カラークリーム ブラウン;資生堂プロフェッショナル株式会社製)に水10質量%を混合したものを健康の白髪に塗布し、31℃で20分間を放置した。その後、染色された白髪をシャンプーして、乾燥させた。そして上記と同様に処理後の毛髪に対してL値を求めて、評価基準として用いた。
なお、ΔL値と染色力との関係は、上述した実施例1~6の場合と同じようにランク付けた。
Figure 2023167304000012
表11から明らかなように、実施例42及び43はいずれも、比較例15~17よりも染色力が高いことが分かった。
また、pH2.0の比較例15及び16は、いずれもグリオキシル酸を含まない比較例17よりも染色力が弱いことが分かった。

Claims (14)

  1. 下記成分A及びBを含み、かつpH値が4.0~10.0である、染毛用組成物又は染毛前処理用組成物:
    成分A:カルボン酸、ラクトン構造を有する環状エステル、及びジアルデヒドからなる群より選択される少なくとも一つの化合物又はその誘導体、
    成分B:フェノキシエタノール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びシクロヘキシルグリセリンからなる群より選択される少なくとも一つの有機溶剤。
  2. 前記成分Aが、グリオキシル酸又はその誘導体を含む、請求項1に記載の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
  3. 前記成分Bが、フェノキシエタノールを含む、請求項1に記載の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
  4. 前記成分Aの含有量が、0.1~30質量%である、請求項1に記載の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
  5. 前記成分Bの含有量が、0.2~5.0質量%である、請求項1に記載の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
  6. 成分C:塩基性染料及び/又はHC染料を、更に含む、請求項1に記載の染毛用組成物。
  7. グリオキシル酸又はその誘導体を含み、かつpH値が4.0~10.0である、染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
  8. 前記グリオキシル酸又はその誘導体の含有量が、0.1~30.0質量%である、請求項7に記載の染毛用組成物又は染毛前処理用組成物。
  9. 成分C:塩基性染料及び/又はHC染料を、更に含む、請求項7に記載の染毛用組成物。
  10. 塩基性染料及び/又はHC染料を含む染毛剤による染毛の事前処理用である、請求項1~9のいずれか一項に記載の染毛前処理用組成物。
  11. 請求項10に記載の染毛前処理用組成物を毛髪に適用し、25~60℃で放置した後、塩基性染料及び/又はHC染料を含む染毛剤による毛髪の染色を行う、毛髪処理方法。
  12. 白髪染め用である、請求項1~9のいずれか一項に記載の染毛用組成物。
  13. 白髪染め用である、請求項10に記載の染毛前処理用組成物。
  14. 白髪染め用である、請求項11に記載の方法。
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